JP2020015955A - アルミニウム合金材料、アルミニウム合金材料の製造方法、キャスク用バスケット及びキャスク - Google Patents

アルミニウム合金材料、アルミニウム合金材料の製造方法、キャスク用バスケット及びキャスク Download PDF

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Abstract

【課題】強度特性が向上したアルミニウム合金材料を提供する。【解決手段】一実施形態に係るアルミニウム合金材料は、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金材料であって、3.0質量%を超え4.0質量%以下のマンガンを含有する。【選択図】図1

Description

本開示は、アルミニウム合金材料、アルミニウム合金材料の製造方法、キャスク用バスケット及びキャスクに関する。
長期間にわたって高温環境下で使用される部材の材料として、熱的安定性に優れたマンガン含有アルミニウム合金が用いられることがある。
例えば、使用済燃料を輸送又は貯蔵するための金属キャスクは、使用済燃料を内部に長期間(例えば60年)貯蔵した後、再処理施設等に輸送される。すなわち、使用済燃料を貯蔵している長期にわたり、金属キャスク及びその構造部材は使用済燃料(発熱体)の崩壊熱により熱曝露を受ける。非特許文献1には、上述の金属キャスクの構造部材(例えばバスケット)の材料として、マンガン含有アルミニウム合金が用いられることが記載されている。
また、特許文献1には、マンガン含有アルミニウム合金を含むアルミニウム合金材料について強度特性等の評価をするために、実製品において熱履歴に応じて起こり得る析出物の粗大化等の熱劣化現象を模擬して材料特性評価用試料を作製することが記載されている。
特許第5960335号公報
日本機械学会編 「使用済燃料貯蔵施設規格 金属キャスク構造規格 2007年版」、2008年2月発行
ところで、マンガン含有アルミニウム合金(例えば3000系アルミニウム合金)は、熱的安定性に優れる一方、強度特性が他のアルミニウム合金(例えばジュラルミンを含む2000系アルミニウム合金)に比べて劣る。このため、マンガン含有アルミニウム合金が強度部材として採用された実績はほとんどなく、マンガン含有アルミニウム合金の強度特性を向上させようとするニーズは大きくなかった。
しかしながら、上述した金属キャスクの収納密度の向上や、燃焼度のより高い燃料への対応等のため、熱的安定性に優れるマンガン含有アルミニウム合金材料の高温強度等の強度特性の改善が望まれる。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、強度特性が向上したアルミニウム合金材料を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るアルミニウム合金材料は、
アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金材料であって、
2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガンと、
0.01質量%以上0.12質量%以下のジルコニウムと、
を含有する。
アルミニウム合金において、マンガンは析出強化に寄与する金属元素である。すなわち、マンガンがAl−Mn化合物として晶出または析出して析出物を形成することにより、アルミニウム合金材料の強度特性が向上する。ここで、アルミニウムにおけるマンガンの最大固溶限は、658.5℃(共晶温度)において1.82質量%であるが、1.82質量%以上のマンガンを含むアルミニウム合金では、通常、共晶温度以下の温度においては、マンガンが固溶されないため、強度特性向上に寄与する析出物が形成されず、強度特性向上には実質的に寄与し得ない、アルミニウム(Al)とAlMnとの共晶組織が形成される。よって、通常、マンガンの含有量が1.82%を超えるアルミニウム合金では、強度特性の改善効果を得ることは難しいと考えられる。
しかし、上記(1)のように最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金の溶融物を比較的急速に冷却することにより、アルミニウム中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を得ることができる。そして、この過飽和固溶体を熱処理することによってMn系分散相、具体的にはAlMn等の微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
また、上記(1)の構成によれば、含有するジルコニウムによってアルミニウム合金における結晶粒の粗大化を防止できるので、アルミニウム合金の強度低下を防止できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、0.55質量%以上0.60質量%以下の鉄をさらに含有する。
上記(2)の構成によれば、最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金において、共晶温度以下の温度で固相Al中にFeを析出核としてAlMn等の微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより、最大固溶限以上のマンガンを含みながら、強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、0.06質量%以上0.10質量%以下のケイ素をさらに含有する。
上記(3)の構成によれば、最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金において、共晶温度以下の温度で固相Al中にSiを析出核としてAlMnの微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMnの微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、0.8質量%以上1.3質量%以下のマグネシウムをさらに含有する。
上記(4)の構成によれば、アルミニウム合金において、マグネシウムがアルミニウムと固溶してアルミニウム合金の強度を向上させることができる。
(5)本発明の少なくとも一実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法は、
アルミニウム(Al)を主成分とし、2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガン(Mn)を含有するアルミニウム合金の溶融物を高圧ガスで噴射することにより、前記溶融物を冷却及び粉体化して、アルミニウム母相中に前記マンガンを過飽和固溶させて粉体状の過飽和固溶体を得る冷却ステップと、
前記粉体状の前記過飽和固溶体にメカニカルアロイング処理を施すステップと、
前記メカニカルアロイング処理が施された粉体状の前記過飽和固溶体を熱処理して、前記マンガンの少なくとも一部をAlMnとして析出させてアルミニウム合金材料を得る熱処理ステップと、
を備える。
上記(5)の製造方法によれば、マンガンを含むアルミニウム合金の溶融物を高圧ガスで噴射することにより、該溶融物が微細化されるとともに急冷されるので、アルミニウム母相中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を形成することができる。そして、このように得られた過飽和固溶体にメカニカルアロイング処理を施すことによって、マンガンを固溶体中にさらに分散させることができる。そして、メカニカルアロイング処理を施した粉体状の前記過飽和固溶体を熱処理することにより、アルミニウム中に過飽和固溶しているマンガンの少なくとも一部を、より分散した、より微細なAlMn等の粒子として析出させることができる。したがって、メカニカルアロイング処理を施さなかった場合と比べて、強度特性がさらに向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の方法において、前記メカニカルアロイング処理を施すステップでは、前記メカニカルアロイング処理が施された前記粉体状の前記過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で70%以上90%以下の粒子が多層化するように前記メカニカルアロイング処理を施す。
発明者が鋭意検討した結果、粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、メカニカルアロイング処理が施されて多層化された粒子の割合が大きくなるほど、アルミニウム合金材料の強度が向上することが見出された。しかし、メカニカルアロイング処理が施されて多層化された粒子の割合が大きくなり過ぎると、アルミニウム合金材料の靭性が低下することが見出された。
その点、上記(6)の方法によれば、メカニカルアロイング処理が施された粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で70%以上の粒子が多層化するようにメカニカルアロイング処理を施すことで、アルミニウム合金材料の強度を向上できる。また、上記(6)の方法によれば、メカニカルアロイング処理が施された粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で90%以下の粒子が多層化するようにメカニカルアロイング処理を施すことで、アルミニウム合金材料の靭性の低下を抑制できる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係るキャスク用バスケットは、上記(1)乃至(6)の何れかに記載のアルミニウム合金材料によって形成される。
上記(7)の構成によれば、通常よりも多量のマンガンがAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出することにより強度特性が向上した上記(1)のアルミニウム合金材料によって、キャスク用バスケットが形成される。よって、強度特性が向上したキャスク用バスケットを得ることができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係るキャスクは、
上記(7)のバスケットと、
前記バスケットを収容する本体胴と、
前記本体胴の端部開口を閉塞するための蓋部と、
を備えることを特徴とする。
上記(8)の構成によれば、通常よりも多量のマンガンがAlMnの微細粒子としてアルミニウム中に析出することにより強度特性が向上した上記(1)のアルミニウム合金材料によって、キャスク用バスケットが形成される。よって、強度特性が向上したキャスク用バスケットを得ることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、強度特性が向上したアルミニウム合金材料を提供できる。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法の手順を示すフローチャートである。 Al−Mn2元系状態図のアルミニウム側の一部を示す図である。 アトマイズ法を採用したアルミニウム合金材料の製造方法のフローチャートである。 試作材の原料の組成を示す表である。 市販のアルミニウム合金A3004及び各試作材により作成した試験片について、室温における0.2%耐力の平均値を示す図である。 市販のアルミニウム合金A3004及び各試作材により作成した試験片について、焼きなましの前後で200℃の温度環境下における引張強さがどのように変化するのかを示すグラフである。 メカニカルアロイング処理を実施する場合のアルミニウム合金材料の製造方法のフローチャートである。 多層化率について説明するための模式的な図である。 メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体について、多層化率と試験体の0.2%耐力との関係を示すグラフである。 メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体について、多層化率と試験体のシャルピー衝撃試験における横膨出量との関係を示すグラフである。 一実施形態に係るキャスクの構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
まず、幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の構成について説明する。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金材料であって、2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガンと、0.01質量%以上0.12質量%以下のジルコニウムとを含有する。
アルミニウム合金において、マンガンは析出強化に寄与する金属元素である。すなわち、マンガンがAl−Mn化合物として析出して析出物を形成することにより、アルミニウム合金材料の強度特性が向上する。
ここで、幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガンを含有する。
すなわち、幾つかの実施形態のアルミニウム合金は、最大固溶限(658.5℃(共晶温度)において1.82質量%)以上のマンガンを含有する。
最大固溶限である1.82質量%を超える量のマンガンを含むアルミニウム合金では、通常、共晶温度以下の温度においては、アルミニウム(Al)とAlMnとの共晶組織が形成される。この共晶組織は、層状構造を有しており、強度特性向上には実質的に寄与し得ない。このため、通常、最大固溶限を超える量のマンガンを含むアルミニウム合金では、強度特性の改善効果を得ることは難しいと考えられる。
この点、後述するように、最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金の溶融物を比較的急速に冷却することにより、アルミニウム中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を得ることができる。そして、この過飽和固溶体を熱処理することによってMn系分散相、具体的にはAlMn等の微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
なお、後述するように、発明者が鋭意検討した結果、マンガンの含有量が2.5質量%以上の場合、アルミニウム合金の焼きなましを行っても、焼きなまし前に比べて200℃の温度環境下における引張強さが低下しないことが分かった。特に、マンガンの含有量が3.0質量%を超える場合、アルミニウム合金の焼きなましを行うと、焼きなまし前に比べて200℃の温度環境下における引張強さが明確に向上することが分かった。
したがって、アルミニウム合金におけるマンガン添加量を2.5質量%以上とすることで、常温よりも高い温度環境下における引張強さが焼きなまし後に低下することを抑制できる。また、アルミニウム合金におけるマンガン添加量を3.0質量%を超える量とすることで、常温よりも高い温度環境下における引張強さを焼きなまし後に向上させることができる。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、0.01質量%以上0.12質量%以下のジルコニウムをさらに含有している。
これにより、ジルコニウムがアルミニウム合金における結晶粒の粗大化を防止するので、アルミニウム合金の強度低下を防止できる。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、0.55質量%以上0.60質量%以下の鉄をさらに含有していてもよい。
これにより、最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金において、共晶温度以下の温度で固相Al中にFeを析出核としてAlMn等の微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより、最大固溶限以上のマンガンを含みながら、強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
特に、上述のように、Feの含有量が0.55質量%以上であれば、アルミニウム合金において、Feを析出核としてマンガンをAl−Mn化合物として十分に析出させることができる。また、Feの含有量が0.60試料%以下であれば、アルミニウム合金材料の脆化を抑制することができる。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、0.06質量%以上0.10質量%以下のケイ素をさらに含有していてもよい。
これにより、最大固溶限よりも多くマンガンを含有するアルミニウム合金において、共晶温度以下の温度で固相Al中にSiを析出核としてAlMnの微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMnの微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
特に、上述のように、Siの含有量が0.06質量%以上であれば、アルミニウム合金において、Siを析出核としてマンガンをAl−Mn化合物として十分に析出させることができる。また、Siの含有量が0.10質量%以下であれば、アルミニウム合金材料の脆化を抑制することができる。
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料は、0.8質量%以上1.3質量%以下のマグネシウムをさらに含有していてもよい。
これにより、アルミニウム合金において、マグネシウムがアルミニウムと固溶してアルミニウム合金の強度を向上させることができる。
なお、幾つかの実施形態では、上述のアルミニウム合金材料において、Mnの少なくとも一部は、AlMn等の非平衡析出物として含有される。
AlMn等の非平衡析出物は、アルミニウム合金材料において、強度特性の向上に寄与する。よって、Mnの少なくとも一部がAlMn等の非平衡析出物として含有されることにより、アルミニウム合金材料の強度特性が良好なものとなる。
また、幾つかの実施形態では、上述のAlMn等の非平衡析出物は、粒状析出物である。
このように、アルミニウム合金材料に含まれるAlMnの非平衡析出物が粒状析出物であれば、層状の共晶組織が形成される場合に比べて、アルミニウム合金材料の強度特性が良好となる。
(アルミニウム合金材料の製造方法)
次に、幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法について説明する。
図1は、幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法の手順を示すフローチャートである。図1に示すように、幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法は、溶解ステップS10と、冷却ステップS20と、熱処理ステップS30とを備える。
(溶解ステップS10)
幾つかの実施形態に係るアルミニウム合金材料の製造方法では、まず、溶解ステップS10において、アルミニウム(Al)を主成分とし、3.0質量%を超え4.0質量%以下のマンガン(Mn)を含有するアルミニウム合金を溶解させて、アルミニウム合金の溶融物を得る。なお、アルミニウム(Al)を主成分とし、2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガン(Mn)を含有するアルミニウム合金を溶解させて、アルミニウム合金の溶融物を得るようにしてもよい。なお、当該溶融物は、マンガン以外にも、ジルコニウム、鉄、ケイ素、マグネシウム等の元素を上述した範囲の含有量で含有していてもよい。
(冷却ステップS20)
次に、冷却ステップS20において、溶解ステップS10で得られたアルミニウム合金の溶融物を適切に冷却することにより、アルミニウム(Al)とAlMnとの共晶組織を形成せずに、アルミニウム中にマンガンを過飽和固溶させて、過飽和固溶体を得る。
例えば、アルミニウム合金の溶融物を比較的急速に冷却することにより、アルミニウム中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を得る。
ここで、図2は、Al−Mn2元系状態図のアルミニウム側の一部を示す図である。
最大固溶限よりも多量のマンガンを含むアルミニウム合金の溶融物を、平衡状態が維持されるように比較的ゆっくりと冷却すると、以下に説明するように、アルミニウム(Al)とAlMnとの共晶組織が形成される。
すなわち、図2に示されるように、最大固溶限である1.82質量%よりもMn含有量が多い領域では、アルミニウム合金は、共晶温度である658.5℃よりも高温側で、液体とAl−Mn化合物とが共存した状態となっている(図2において「L+MnAl」と表示された領域)。よって、最大固溶限である1.82質量%よりもMn含有量が多いアルミニウム合金溶融物を比較的ゆっくりと冷却すると、冷却の過程において、状態図上の液体とAl−Mn化合物とが共存した領域(「L+MnAl」と表示された領域)を通過する際に、液相中でのマンガンの拡散速度が比較的大きいため、AlMnが小さな析出物として析出するのではなく、AlとAlMn等との共晶組織が形成される。
アルミニウム合金において上述の共晶組織が形成された場合、アルミニウム合金材料において強度特性の改善効果を得ることは難しい。
これに対し、上述の実施形態に係る冷却ステップでは、例えば、アルミニウム合金の溶融物を比較的急速に冷却するので、最大固溶限以上の量のマンガンがアルミニウム母相に固溶した過飽和固溶の状態を形成することができる。よって、後の熱処理ステップで、過飽和固溶させたマンガンを固相Al中でAlMnの微細な粒子として析出させることができる。このため、通常よりも多量のマンガンを微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
幾つかの実施形態において、冷却ステップS20では、マンガン含有アルミニウム合金の溶融物にガスを噴射することにより、該溶融物を冷却及び粉体化させる。すなわち、一実施形態では、アトマイズ法により、マンガン含有アルミニウム合金の溶融物を粉体化させて粉体状の過飽和固溶体を得る。
この場合、マンガン含有アルミニウム合金の溶融物を高圧ガスで噴射することにより、該溶融物が微細化されるとともに急冷されるので、アルミニウム母相中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を形成することができる。
アルミニウム合金の溶融物を上述のアトマイズ法により粉体化させて得られる過飽和固溶体の粉末の平均粒子径は、5μm以上80μm以下であってもよい。
アルミニウム合金の溶融物を高圧ガスで噴射して得られる粉体の平均粒子径が5μm以上であれば、溶融物にガスを噴射することにより粉体を形成しやすい。また、該粉体の平均粒子径が80μm以下であれば、比表面積が比較的大きく、溶融物が粉体化されるときに急冷されやすいため、過飽和固溶体が形成されやすい。
また、アルミニウム合金の溶融物を上述のアトマイズ法により粉体化させて得られる過飽和固溶体の粉末の粒子径は、50%粒子径として50μm以下であってもよい。
一実施形態において、冷却ステップでは、DC鋳造法(Direct Chill Casting)により、上述の過飽和固溶体の成形品を得る。
DC鋳造法では、溶湯を冷却材で直接冷却しながら成形品を得る。よって、上述のように冷却ステップでDC鋳造法を採用することにより、アルミニウム合金の溶融物を冷却材(例えば水)で直接冷却しながら成形品を得るので、該溶融物を急冷することができる。これにより、アルミニウム母相中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体として成形品を得ることができる。
(熱処理ステップS30)
熱処理ステップS30では、上述の冷却ステップS20で得られた過飽和固溶体を熱処理して、アルミニウム中に過飽和固溶しているマンガンの少なくとも一部を、AlMn等として析出させる。幾つかの実施形態では、熱処理ステップS30において、真空焼結炉にて、上述の過飽和固溶体を300℃以上620℃以下の温度範囲に昇温して保持する。
上述のように、過飽和固溶体を300℃以上に昇温して保持することで、微細なAlMn等の粒子を析出させやすくなる。また、上述のように、過飽和固溶体を620℃以下に昇温して保持することで、均質化されたAlMn等の析出を確保しやすくなる。
よって、上述の温度範囲に昇温して保持することにより、アルミニウム合金の強度特性の向上に寄与するAlMn等の粒子を効果的に析出させることができる。
なお、後述するキャスク用バスケット等に用いることを目的とする金属材料を製造する場合、熱処理ステップS30を行う前に、例えば粉末状の過飽和固溶体に中性子吸収材(BC等)の粉末を混合してもよい。この場合、得られる金属材料に中性子吸収機能を持たせることができる。
このように、幾つかの実施形態では、上述した溶解ステップS10と、冷却ステップS20とを実施することで、アルミニウム中にマンガンが過飽和固溶した過飽和固溶体を得ることができる。そして、上述した熱処理ステップS30を実施することで、Mn系分散相、具体的にはAlMn等の微細粒子を析出させることができる。よって、通常よりも多量のマンガンをAlMn等の微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
ここで、冷却ステップS20において上述したアトマイズ法を採用する場合について、アルミニウム合金材料の製造方法の全体についてフローチャートに沿って説明する。図3は、アトマイズ法を採用したアルミニウム合金材料の製造方法のフローチャートである。
なお、以下に説明する各ステップは、冷却ステップS20においてアトマイズ法以外の手法を採用する場合にも適用することができる。例えば、熱処理ステップS30、及び、以下に説明する焼結ステップS40は、DC鋳造法により冷却ステップを行う場合にも適用することができる。
図3に示す実施形態では、まず、溶解ステップS10を実施する。図3に示す実施形態における溶解ステップS10は、上述した図1の溶解ステップS10と同じである。
次いで、図3に示す実施形態では冷却ステップS20を実施する。図3に示す実施形態における冷却ステップS20では、上述したアトマイズ法により、マンガン含有アルミニウム合金の溶融物を粉体化させて粉体状の過飽和固溶体を得る。
図3に示す実施形態における冷却ステップS20を実施することで得られる過飽和固溶体の粉末の平均粒子径は、5μm以上80μm以下であってもよい。
アルミニウム合金の溶融物にガスを噴射して得られる粉体の平均粒子径が5μm以上であれば、溶融物にガスを噴射することにより粉体を形成しやすい。また、該粉体の平均粒子径が80μm以下であれば、比表面積が比較的大きく、溶融物が粉体化されるときに急冷されやすいため、過飽和固溶体が形成されやすい。
また、図3に示す実施形態における冷却ステップS20を実施することで得られる過飽和固溶体の粉末の平均粒子径は、50%粒子径として50μm以下であってもよい。
図3に示す実施形態では、冷却ステップS20の実施後、成型ステップS25を実施する。成型ステップS25では、冷却ステップS20で得られた粉体状の過飽和固溶体を、例えば、静水圧加圧成形等により成形して成形体を得る。
図3に示す実施形態では、成型ステップS25の実施後、熱処理ステップS30を実施する。図3に示す実施形態における熱処理ステップS30は、上述した図1の熱処理ステップS30と同じであり、成型ステップS25で得られた成形体に上述した熱処理を施す。
以上説明した溶解ステップS10から熱処理ステップS30を行うことにより、最大固溶量よりも多量のマンガンを含有するアルミニウム合金において、固相Al中にAlMnの微細粒子を析出させることができる。このため、通常よりも多量のマンガンを微細粒子としてアルミニウム中に析出させることができ、これにより強度特性が向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
図3に示す実施形態では、熱処理ステップS30に引き続き、焼結ステップS40を実施する。焼結ステップS40では、熱処理ステップS30における熱処理に引き続いて、真空焼結炉において500℃以上620℃以下の温度範囲に昇温して保持することで、上記成形体を焼結する。
焼結ステップS40で得られた焼結後の成形体を熱間押出することで、押出材が得られる。
以下、上述のようにして得たアルミニウム合金材料の試作材の特性の例について説明する。図4は、試作材の原料の組成を示す表である。表における数値は、試作材における各元素の質量%を表している。クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)及び試作材Cにおける銅(Cu)は、不可避的不純物である。残部はアルミニウム(Al)である。
試作材A〜Cは、それぞれ、マンガンの含有量が異なる試作材である。試作材Aは、2.24質量%のマンガンを含有し、試作材Bは、2.83質量%のマンガンを含有し、試作材Aは、4.04質量%のマンガンを含有する。
上述のようにして得たアルミニウム合金材料の試作材A〜Cについて、上述した図3における焼結ステップS40の後、熱間押出後のアルミニウム合金材料から複数の試験片を作成して、その特性を調査した。
図5は、市販のアルミニウム合金A3004、及び、各試作材A〜Cにより作成した試験片について、室温における0.2%耐力の平均値を示す図である。
なお、市販のアルミニウム合金A3004におけるマンガンの目標添加量は、1.0質量%以上1.5質量%以下である。
室温における0.2%耐力の調査にあたっては、試験片に対して焼きなましを行う前と焼きなましを行った後との比較を行っている。なお、焼きなましの条件は、例えば520℃で10時間保持し、その後、規定の冷却速度で冷却することとした。
図5に示すように、市販のアルミニウム合金A3004では、焼きなましを行うことで室温における0.2%耐力が低下する。これに対し、何れの試作材A〜Cも、焼きなましを行っても室温における0.2%耐力はほとんど低下しない。また、何れの試作材A〜Cも、市販のアルミニウム合金A3004よりも室温における0.2%耐力が高い。
図6は、市販のアルミニウム合金A3004、及び、各試作材A〜Cにより作成した試験片について、焼きなましの前後で200℃の温度環境下における引張強さがどのように変化するのかを示すグラフである。図6のグラフにおいて、横軸は質量%で表したマンガンの含有量(添加量)であり、縦軸は焼きなまし前の200℃の温度環境下における引張強さと比較した、焼きなまし後の200℃の温度環境下における引張強さを示す。縦軸のおいて、変化なしとした補助線の高さ位置は、焼きなまし前の200℃の温度環境下における引張強さと焼きなまし後の200℃の温度環境下における引張強さとが同じとなる位置である。当該補助線よりも下側の領域は、焼きなまし後の200℃の温度環境下における引張強さが焼きなまし前と比べて低下したこと示す領域である。当該補助線よりも上側の領域は、焼きなまし後の200℃の温度環境下における引張強さが焼きなまし前と比べて向上したこと示す領域である。
図6に示すように、マンガンの含有量が2.5質量%以上の場合、アルミニウム合金の焼きなましを行っても、焼きなまし前に比べて200℃の温度環境下における引張強さが低下しないことが分かった。特に、マンガンの含有量が3.0質量%を超える場合、アルミニウム合金の焼きなましを行うと、焼きなまし前に比べて200℃の温度環境下における引張強さが明確に向上することが分かった。
したがって、アルミニウム合金におけるマンガン添加量を2.5質量%以上とすることで、常温よりも高い温度環境下における引張強さが焼きなまし後に低下することを抑制できる。また、アルミニウム合金におけるマンガン添加量を3.0質量%を超える量とすることで、常温よりも高い温度環境下における引張強さを焼きなまし後に向上させることができる。
(メカニカルアロイング処理について)
幾つかの実施形態では、上述した溶解ステップS10及び冷却ステップS20を実施することによって得られた粉体状の過飽和固溶体に対して、メカニカルアロイング処理を施すことによって、マンガンを固溶体中にさらに分散させるようにしてもよい。以下、メカニカルアロイング処理を実施する場合について説明する。
図7は、メカニカルアロイング処理を実施する場合のアルミニウム合金材料の製造方法のフローチャートである。
図7に示す実施形態では、溶解ステップS10及び冷却ステップS20は、上述した図3の溶解ステップS10及び冷却ステップS20と同じである。すなわち、図7に示す実施形態では、冷却ステップS20において、上述したアトマイズ法により、マンガン含有アルミニウム合金の溶融物を粉体化させて粉体状の過飽和固溶体を得る。なお、上述したように、当該過飽和固溶体は、マンガン以外にも、ジルコニウム、鉄、ケイ素、マグネシウム等の元素を上述した範囲の含有量で含有していてもよい。
図7に示す実施形態では、冷却ステップS20の実施後、分散ステップS22を実施する。分散ステップS22は、冷却ステップS20で得られた粉体状の過飽和固溶体にメカニカルアロイング処理を施すステップである。分散ステップS22では、不図示のメカニカルアロイング装置の円筒形状の処理室に、冷却ステップS20で得られた粉体状の過飽和固溶体と、鉄やジルコニア等のボールとを充填し、メカニカルアロイング装置の攪拌装置で粉体状の過飽和固溶体と、上記のボールとを攪拌する。これにより、粉体状の過飽和固溶体は、共に攪拌されるボール同士が衝突する際にボール同士の間で押しつぶされて扁平化し、圧着と圧延とが繰り返され、層状構造の粉末となる。このように、粉体状の過飽和固溶体は、圧着と圧延とが繰り返され、層状構造とされることで、過飽和固溶体中のマンガンの分散が進行する。
図7に示す実施形態では、分散ステップS22の実施後、成型ステップS25を実施する。成型ステップS25以降の各ステップは、上述した図3に示す実施形態と同じである。
このように、図7に示す実施形態では、冷却ステップS20で得られた粉体状の過飽和固溶体にメカニカルアロイング処理を施すことによって、マンガンを固溶体中にさらに分散させることができる。そして、メカニカルアロイング処理を施した粉体状の過飽和固溶体を熱処理することにより、アルミニウム中に過飽和固溶しているマンガンの少なくとも一部を、より分散した、より微細なAlMnの粒子として析出させることができる。したがって、メカニカルアロイング処理を施さなかった場合と比べて、強度特性がさらに向上したアルミニウム合金材料を得ることができる。
なお、冷却ステップS20で得られた粉体状の過飽和固溶体では、マンガンは、結晶粒界に偏析する傾向が見受けられる。しかし、上述したメカニカルアロイング処理を行うことで、マンガンの偏析域が微細に分断されるので、マンガンの分散状態が良好なものとなる。
分散ステップS22におけるメカニカルアロイング処理では、処理時間が長くなるほど粉体状の過飽和固溶体の圧着と圧延とが繰り返されて過飽和固溶体の粒子が多層化して、過飽和固溶体中のマンガンの分散が進行する。発明者が鋭意検討した結果、粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、メカニカルアロイング処理が施されて多層化された粒子の割合が大きくなるほど、アルミニウム合金材料の強度が向上することが見出された。しかし、メカニカルアロイング処理が施されて多層化された粒子の割合が大きくなり過ぎると、アルミニウム合金材料の靭性が低下することが見出された。
ここで、多層化率について説明する。上述したように、メカニカルアロイング処理では、粉体状の過飽和固溶体の圧着と圧延とが繰り返されるので、処理時間が長くなるにつれて、層状構造(多層構造)を有する粒子の数が増加する。そこで、粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、少なくとも2層以上となった粒子の割合を個数基準で表した値を多層化率と定義する。
図8は、多層化率について説明するための模式的な図である。例えば、図8の左側の図では、3つの粒子51〜53の何れもが2層以上の層状構造となっていないので、多層化率は0%である。また、例えば、図8の中央の図では、3つの粒子61〜63のうち、1つの粒子61が2層以上の層状構造を有しているので、多層化率は33%である。また、例えば、図8の右側の図では、3つの粒子71〜73のうち、2つの粒子71,72が2層以上の層状構造を有しているので、多層化率は67%である。
多層化率の測定は、例えば次のようにして行うことができる。例えば、メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体の粒子を樹脂と混合して、過飽和固溶体の粒子と樹脂との混合物による、多層化率測定用の試料を作成する。そして、この試料を切断して切断面を研磨し、当該切断面に表れた粒子を顕微鏡で観察することで、図8に模式的に示したように、粒子の状態を観察可能な画像を取得することができる。当該画像において、多層化した粒子、すなわち、2層以上の層状構造を有する粒子と、多層化していない粒子、すなわち、2層以上の層状構造を有していない粒子とを判別することができる。
当該画像を画像解析することで、2層以上の層状構造を有する粒子の割合を個数基準で算出することで、多層化率を求めることができる。当該画像における、2層以上の層状構造を有する粒子の数をnaとし、当該画像における、粒子の総数をnとすると、多層化率は、次の(1)式で表される。
多層化率(%)=na/n×100 ・・・(1)
図9は、メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体について、上述のようにして求めた多層化率と、メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体から作成した試験体の室温における0.2%耐力との関係を示すグラフである。また、図10は、メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体について、上述のようにして求めた多層化率と、メカニカルアロイング処理を施した過飽和固溶体から作成した試験体の、室温におけるシャルピー衝撃試験における横膨出量との関係を示すグラフである。なお、図10に示すグラフでは、シャルピー衝撃試験における横膨出量が大きいほど、靭性が高いことを示す。
図9のグラフに示すように、多層化率が高くなるほど0.2%耐力の値は高くなる。しかし、図10のグラフに示すように、多層化率が高くなるほど靭性は低下する。したがって、0.2%耐力を確保するためには、多層化率は70%以上であることが望ましく、より好ましくは75%以上であるとよい。また、靭性の低下を抑制するためには、多層化率は90%以下であることが望ましい。
そこで、分散ステップS22におけるメカニカルアロイング処理では、メカニカルアロイング処理が施された粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で70%以上90%以下の粒子が多層化するように、すなわち、多層化率が70%以上90%以下となるようにメカニカルアロイング処理を施す。
このように、メカニカルアロイング処理が施された粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で70%以上の粒子が多層化するようにメカニカルアロイング処理を施すことで、アルミニウム合金材料の強度を向上できる。また、メカニカルアロイング処理が施された粉体状の過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で90%以下の粒子が多層化するようにメカニカルアロイング処理を施すことで、アルミニウム合金材料の靭性の低下を抑制できる。
(キャスクについて)
次に、一実施形態に係るキャスク及びキャスク用バスケットについて説明する。
図11は、一実施形態に係るキャスクの構成を示す図である。図11に示すキャスクは、使用済燃料を輸送又は貯蔵するための金属キャスクである。
図11に示すように、一実施形態に係るキャスク1は、バスケット16と、バスケット16を収容する本体胴2と、本体胴2の端部開口を閉塞するための蓋部10と、を備えている。ここで、バスケット16は、上述した実施形態に係るアルミニウム合金材料によって形成される。
また、キャスク1は、本体胴2の外周に設けた中性子遮蔽体であるレジン4と、その外筒6、底部8を含む。本体胴2および底部8は、γ線遮蔽体である炭素鋼製の鍛造品であってもよい。また、蓋部10は、一次蓋11および二次蓋12を有していてもよく、これらの一次蓋11および二次蓋12は、ステンレス鋼製であってもよい。本体胴2と底部8は、突き合わせ溶接により結合してあってもよい。なお、図示はしないが、三次蓋を有する構造であってもよい。
キャスク本体22の両側には、キャスク1を吊り下げるためのトラニオン24が設けられていてもよい。なお、図11において、片側のトラニオン24は図示を省略している。
また、キャスク本体22の両端部には、内部に緩衝材として木材などを封入した緩衝体26,28が取り付けられている。
本体胴2と外筒6との間には、熱伝導を行う複数の内部フィン14が設けられている。レジン4は、この内部フィン14により形成される空間に流動状態で注入され、熱硬化反応等で固化形成する。
バスケット16は、複数の角パイプ18を束状に集合させた構造を有し、本体胴2のキャビティ20内に挿入されている。角パイプ18は、上述した実施形態に係るアルミニウム合金材料によって形成されていてもよい。また、角パイプ18を構成するアルミニウム合金には、使用済核燃料からの中性子を吸収するための中性子吸収材(ホウ素:B)が混合されていてもよい。また、それぞれの角パイプ18により形成される収容空間(セル)30に対して、それぞれ1本の使用済み燃料集合体を収容するようになっていてもよい。
なお、バスケット16又は角パイプ18は、上述した実施形態に係るアルミニウム合金材料を、押出加工等により製品形状に形成してもよい。また、角パイプ18は菓子折り構造により形成されてもよい。
以上説明したキャスクにおいては、通常よりも多量のマンガンがAlMnの微細粒子としてアルミニウム中に析出することにより強度特性が向上した上記実施形態に係るアルミニウム合金材料によって、キャスク用バスケットが形成される。よって、強度特性が向上したバスケットを形成することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した実施形態のアルミニウム合金材料の用途として、使用済燃料を輸送又は貯蔵するための金属キャスクを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上述した実施形態のアルミニウム合金材料によってターボチャージャのコンプレッサホイールや、コンプレッサホイールを収容するコンプレッサハウジング等を形成してもよい。
1 キャスク
2 本体胴
4 レジン
6 外筒
8 底部
10 蓋部
11 一次蓋
12 二次蓋
14 内部フィン
16 バスケット
18 角パイプ
20 キャビティ
22 キャスク本体
24 トラニオン
26 緩衝体
28 緩衝体

Claims (8)

  1. アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金材料であって、
    2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガンと、
    0.01質量%以上0.12質量%以下のジルコニウムと、
    を含有するアルミニウム合金材料。
  2. 0.55質量%以上0.60質量%以下の鉄
    をさらに含有する請求項1に記載のアルミニウム合金材料。
  3. 0.06質量%以上0.10質量%以下のケイ素
    をさらに含有する請求項1又は2に記載のアルミニウム合金材料。
  4. 0.8質量%以上1.3質量%以下のマグネシウム
    をさらに含有する請求項1乃至3の何れか一項に記載のアルミニウム合金材料。
  5. アルミニウム(Al)を主成分とし、2.5質量%以上4.0質量%以下のマンガン(Mn)を含有するアルミニウム合金の溶融物を高圧ガスで噴射することにより、前記溶融物を冷却及び粉体化して、アルミニウム母相中に前記マンガンを過飽和固溶させて粉体状の過飽和固溶体を得る冷却ステップと、
    前記粉体状の前記過飽和固溶体にメカニカルアロイング処理を施すステップと、
    前記メカニカルアロイング処理が施された粉体状の前記過飽和固溶体を熱処理して、前記マンガンの少なくとも一部をAlMnとして析出させてアルミニウム合金材料を得る熱処理ステップと、
    を備えるアルミニウム合金材料の製造方法。
  6. 前記メカニカルアロイング処理を施すステップでは、前記メカニカルアロイング処理が施された前記粉体状の前記過飽和固溶体の粒子のうち、個数基準で70%以上90%以下の粒子が多層化するように前記メカニカルアロイング処理を施す
    請求項5に記載のアルミニウム合金材料の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載のアルミニウム合金材料によって形成されたキャスク用バスケット。
  8. 請求項7に記載のバスケットと、
    前記バスケットを収容する本体胴と、
    前記本体胴の端部開口を閉塞するための蓋部と、
    を備えるキャスク。
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