JP2020014991A - 反応装置及び反応方法 - Google Patents

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勝利 小須田
Katsutoshi Kosuda
勝利 小須田
正彦 平谷
Masahiko Hiratani
正彦 平谷
勇介 馬渕
Yusuke Mabuchi
勇介 馬渕
佐野 泰三
Taizo Sano
泰三 佐野
昭弘 脇坂
Akihiro Wakizaka
昭弘 脇坂
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Abstract

【課題】反応生成物の物性のばらつきを抑えることが可能な反応装置を提供する。【解決手段】第1の液体を噴霧する噴霧部と、第2の液体が流通する流通経路を備え、前記流通経路の一部である特定の領域が開口し、開口した前記特定の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧され、前記流通経路の前記特定の領域の周囲が開口しておらず、前記流通経路の前記特定の領域以外の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧されない流通部と、を備え、前記特定の領域にて前記噴霧部から噴霧された液滴が前記第2の液体と混合され、前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させる反応装置。【選択図】図1

Description

本発明は、反応装置及び反応方法に関する。
半導体量子ドット等の半導体ナノ粒子は優れた蛍光特性を有し、ディスプレイ、照明、バイオセンシング等への応用が進められている。また、半導体量子ドットは、太陽電池の効率を向上させる素材としても研究が進められている。特に、12族元素又は13族元素と、15族元素又は16族元素とを含む半導体量子ドットは優れた蛍光材料となる可能性があり、このような半導体量子ドットとしては、例えば、セレン化カドミウム(CdSe)及びリン化インジウム(InP)が挙げられる。半導体量子ドットの蛍光波長は粒子径により変化するため、粒子径を制御することで、蛍光波長を制御することができる。また、粒子径の分布が小さいほど、蛍光ピークの半値幅が狭くなり、純度の高い色を得ることができる。そのため、任意の粒子径に制御することが可能な半導体量子ドットの製造方法が求められる。
ここで、半導体量子ドットの製造方法としては、例えば、ソルボサーマル法が提案されている。この方法において、金属イオンの前駆体と陰イオンの前駆体とを配位性有機溶媒中で混合し、加熱することで半導体量子ドットを合成している。
ソルボサーマル法は、例えば、塩化インジウム、トリスジメチルアミノホスフィン、ドデシルアミン及びトルエンを密閉容器に入れ、アルゴンを吹き込んだ上で封入し、ステンレス製のジャケットで保護して180℃で24時間加熱することでリン化インジウムを製造する方法である(例えば、特許文献1参照)。この方法においては、粒子径分布の広いリン化インジウムが得られ、蛍光スペクトルも幅広な形状を示す。
特開2010−138367号公報
ソルボサーマル法により製造された半導体ナノ粒子は粒子径分布が広く、特定の蛍光波長のみを持つ半導体ナノ粒子を得るためには粒子選別が必要となる。選別には多くの有機溶媒及び時間が必要であり、また、材料歩留まりも悪化する。
前記のような課題を解決するため、マイクロリアクタと呼ばれる、InとPを含む溶液を微細径のチューブ内で加熱することで微小な反応場を作り出し、In/P半導体ナノ粒子を合成する製造装置が検討されている。
しかしマイクロリアクタを用いても反応場のサイズはマイクロリットル程度までしか縮小できず、分級工程を経ずに特定の波長の蛍光を発する微小な粒子径のIn/P半導体ナノ粒子を製造することは困難である。
以上のように、蛍光波長等の物性のばらつきが小さい半導体ナノ粒子を生成する反応装置及び反応方法が望ましい。また、半導体ナノ粒子以外の反応生成物についても、物性のばらつきが小さいことが望ましい。
本発明は、以上に鑑みてなされたものであり、反応生成物の物性のばらつきを抑えることが可能な反応装置、及びこの反応装置を用いた反応方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 第1の液体を噴霧する噴霧部と、第2の液体が流通する流通経路を備え、前記流通経路の一部である特定の領域が開口し、開口した前記特定の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧され、前記流通経路の前記特定の領域の周囲が開口しておらず、前記流通経路の前記特定の領域以外の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧されない流通部と、を備え、前記特定の領域にて前記噴霧部から噴霧された液滴が前記第2の液体と混合され、前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させる反応装置。
<2> 前記噴霧をエレクトロスプレーによって行う<1>に記載の反応装置。
<3> 前記噴霧部の少なくとも一部を構成する、又は、前記噴霧部の少なくとも一部に取り付けられた第1電極と、前記流通部の少なくとも一部を構成する、又は前記流通部の少なくとも一部に取り付けられた第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を形成する電位差形成部と、を更に備える<2>に記載の反応装置。
<4> 前記流通部に供給される前記第2の液体及び前記流通部の少なくとも一方を加熱する加熱部を更に備える<1>〜<3>のいずれか1つに記載の反応装置。
<5> 反応装置内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部を更に備え、前記成分の反応を不活性ガス雰囲気下で行うことができる<1>〜<4>のいずれか1つに記載の反応装置。
<6> 前記流通経路の前記特定の領域以外の部分が暗渠である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の反応装置。
<7> 前記流通経路は、前記流通経路の前記特定の領域の下流側にて、液体の流通方向と直交する面方向の前記流通経路の断面積が上流から下流に向かって大きくなる領域を有する<1>〜<6>のいずれか1つに記載の反応装置。
<8> 前記流通経路は、溝状又は管状である<1>〜<7>のいずれか1つに記載の反応装置。
<9> 前記流通経路は、メッシュ状、多孔質状又は細管状である<1>〜<8>のいずれか1つに記載の反応装置。
<10> 前記成分の反応により得られる反応生成物を回収する回収部を更に備える<1>〜<9>のいずれか1つに記載の反応装置。
<11> 前記回収部は、前記反応生成物の反応を停止させる停止手段を有する<10>に記載の反応装置。
<12> <1>〜<11>のいずれか1つに記載の反応装置を用い、前記成分を反応させる反応方法。
<13> 前記成分は2種以上の成分であり、前記2種以上の成分は前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方にそれぞれ含まれており、前記2種以上の成分を反応させる<12>に記載の反応方法。
本発明の一形態によれば、反応生成物の物性のばらつきを抑えることが可能な反応装置、及びこの反応装置を用いた反応方法を提供することができる。
第1実施形態の反応装置の概略構成を示す正面図である。 第1実施形態の反応装置が備える流通部の概略構成を示す上面図である。 (a)は流通部を構成する部材の概略構成を示す上面図であり、(b)は流通部を構成する被覆部材の概略構成を示す上面図である。 (a)は流通部を構成する部材の概略構成を示す上面図であり、(b)は流通部を構成する被覆部材の概略構成を示す上面図である。 流通部に設けられた流通経路の変形例を示す側面図である。 (a)は流通部を構成する部材の概略構成を示す上面図であり、(b)は流通部を構成する被覆部材の概略構成を示す上面図である。 第2実施形態の反応装置の概略構成を示す正面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「半導体ナノ粒子」は平均粒子径が1nm〜100nmである粒子を意味する。また、製造工程で溶媒等に含まれる原子、分子など、又は副生成物として生成する化合物が半導体ナノ粒子に混入されていてもよい。
なお、本開示において、半導体ナノ粒子等の粒子の平均粒子径は、レーザー回折法により測定される体積基準の粒度分布において小径側からの累積が50%となるときの粒子径(D50)である。
本開示において、「粒子」の形状、例えば、「半導体ナノ粒子」の形状は、特に限定されず、球状、楕円球状、フレーク状、直方体状、柱状、多面体状、不規則形状等であってもよく、球状、楕円球状、フレーク状、直方体状、多面体状、柱状等の一部が不規則形状となっていてもよく、これらの形状の一部に欠陥が存在する形状であってもよい。
本開示において、「分散剤」とは、水素結合によりミセル構造を形成しうる物質で、前記ミセル構造により液中のナノ粒子の凝集を抑制する機能を持つ物質を意味する。
本開示において、「特定の領域」とは、流通経路の一部の開口している箇所であって、噴霧部から噴霧された液滴が供給される箇所を指す。また、本開示の反応装置では、主に流通経路にて第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させるため、反応時間、反応温度等の条件に応じて流通経路における特定の領域の位置は変動する。
<第1実施形態>
[反応装置]
本発明の第1実施形態の反応装置は、第1の液体を噴霧する噴霧部と、第2の液体が流通する流通経路を備え、前記流通経路の一部である特定の領域が開口し、開口した前記特定の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧され、前記流通経路の前記特定の領域の周囲が開口しておらず、前記流通経路の前記特定の領域以外の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧されない流通部と、を備える。そして、この反応装置では、前記特定の領域にて前記噴霧部から噴霧された液滴が前記流通部を流通する前記第2の液体と混合され、前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させることにより、反応生成物が得られる。
本実施形態の反応装置では、流通経路の特定の領域に噴霧部から第1の液体が噴霧され、流通経路の特定の領域以外に噴霧部から第1の液体が噴霧されない構成となっている。そして、噴霧された液滴が第2の液体と特定の領域にて混合され、第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させる。これにより、特定の領域にて前述の成分の反応を開始させたり、噴霧された液滴が第2の液体と混合されてから所定の時間経過後に反応を開始するように調節したりすることができ、混合された後の液体内の反応条件のばらつきを抑えることができる。その結果、反応生成物の物性のばらつきも抑えることができる。
本実施形態の反応装置を用いることにより、単量体である有機化合物、2種類以上の単量体を用いて得られる共重合体、半導体ナノ粒子等の無機粒子などの反応生成物を生成することができる。
本実施形態の反応装置は、半導体ナノ粒子等の無機粒子の生成に適しており、特に、平均粒子径が1nm〜100nmである半導体ナノ粒子の生成に適している。その理由は、第1の液体が噴霧されてなる液滴を第2の液体と接触させて混合することにより、微小な反応生成物を生成することができ、例えば、平均粒子径の小さい粒子の生成に適しているためである。更に、ソルボサーマル法と比較して、製造される半導体ナノ粒子の粒子径の制御が容易であり、粒子径の制御された半導体ナノ粒子を効率的に製造することができる。
以下、第1実施形態の反応装置について、図1〜3を用いてより具体的に説明する。図1は、第1実施形態の反応装置の概略構成を示す正面図である。第1実施形態は図に示す構成に限定されるものではない。図2は、第1実施形態の反応装置が備える流通部の概略構成を示す上面図である。図3の(a)は流通部を構成する部材の概略構成を示す上面図であり、図3の(b)は流通部を構成する被覆部材の概略構成を示す上面図である。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。また、図1〜図3中の矢印は、液体及び反応生成物の流通方向を指す。
図1に示すように、反応装置100は、第1の液体を噴霧する噴霧部8、第2の液体が流通する流通経路2、流通経路2が設けられた流通部10、対向電極4、電源15、ヒータ12、及び回収容器13を備えている。また、反応装置100は、噴霧部8に第1の液体を供給する第1の液体供給部16、流通経路2に第2の液体を供給する第2の液体供給部17及びヒータ12からの熱を流通部10に伝えるアルミ板11を備えている。更に、噴霧部8、流通経路2、流通部10、アルミ板11、ヒータ12及び回収容器13は、反応容器14内に配置されている。
(噴霧部)
噴霧部8は、第1の液体供給部16から供給された第1の液体を流通部10の被覆部材6に噴霧する。噴霧された液滴9は、被覆部材6の開口部7に供給され、開口部7を介して流通経路2を流通する第2の液体と混合される。
噴霧部8の内径、好ましくは噴霧部の噴霧口の内径は、反応装置100を用いて生成される反応生成物の種類によって適宜調節すればよい。例えば、反応生成物として半導体ナノ粒子を生成する場合、噴霧部8の内径は、蛍光波長が短波長である半導体ナノ粒子をより効率的に製造する点から、0.01mm〜1mmであることが好ましく、0.05mm〜0.8mmであることがより好ましく、0.1mm〜0.6mmであることが更に好ましい。
噴霧部8から噴霧された液滴9の直径は、反応装置100を用いて生成される反応生成物の種類によって適宜調節すればよい。例えば、反応生成物として半導体ナノ粒子を生成する場合、蛍光波長が短波長である半導体ナノ粒子をより効率的に製造する点から、0.1μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましく、1μm〜10μmであることが更に好ましい。噴霧された液滴9の直径を、前述の数値範囲内とすることにより、噴霧された液滴9を第2の液体と混合する際の液体の温度変化を抑制し、短時間で噴霧された液滴9の温度を第2の液体と同一の温度とすることができる傾向にある。そのため、噴霧された液滴9を第2の液体と混合する際の温度変化が小さく、半導体ナノ粒子の粒子径をより好適に制御することが可能となり、蛍光波長が短波長である半導体ナノ粒子を更に効率的に製造することができる傾向にある。
噴霧された液滴9の直径は、例えば、噴霧部8の内径を調節したり、第1の液体の送液速度、表面張力、粘度、イオン強度及び比誘電率を調節したり、エレクトロスプレーにより噴霧を行う場合に電圧を調節したり、不活性ガスの種類を調節したりすることで適宜調節することができる。
第1の液体の送液速度は、0.001mL/min〜1mL/minであることが好ましく、0.01mL/min〜0.1mL/minであることがより好ましく、0.02mL/min〜0.05mL/minであることが更に好ましい。
例えば、1本のノズルから液滴を噴霧する場合、ノズルにおける液体の送液速度は、前述の数値範囲を満たすことが好ましい。また、複数のノズルから液滴を噴霧する場合、複数のノズルにおける液体の送液速度は、いずれも前述の数値範囲を満たすことが好ましい。
噴霧部8の噴霧口と流通部10の表面との距離Wは、電場強度、液滴の直径、形状等に影響を及ぼすため、適宜調節することが好ましい。距離Wは、例えば、3mm〜300mmであることが好ましく、10mm〜250mmであることがより好ましく、15mm〜200mmであることが更に好ましい。なお、距離Wは、より詳細には噴霧口の先端部と、この噴霧口の先端部と対面する、この噴霧口の延長線上の流通部の表面の部分との距離を指す。
噴霧部8の噴霧口と部材1に設けられた流通経路2との距離、すなわち、距離Wに被覆部材6の厚さを足した距離は、電場強度、液滴の直径、形状等に影響を及ぼすため、適宜調節することが好ましい。この距離は、例えば、5mm〜400mmであることが好ましく、15mm〜300mmであることがより好ましく、20mm〜250mmであることが更に好ましい。
噴霧部8は、外周部が金属メッキされ、第1電極としても機能する。また、噴霧部8は、金属メッキしたガラス細管であってもよく、ステンレス製の中空針、ステンレス管等であってもよい。また、噴霧部8は、不導体材料からなる流路内に第1電極として機能する内部電極を備えたノズル等であってもよい。後述する第2電極である対向電極4及び電位差形成部である電源15と組み合わせることにより、第1電極と第2電極との間に電位差を形成することができ、第1の液体の噴霧をエレクトロスプレーにより行うことができる。
本開示において、「エレクトロスプレー」とは、電極間に電圧を印加して電場を形成し、クーロン力によって液体を噴霧する装置、又は前記装置によって液体が噴霧されている状態を指す。
また、噴霧部8は、流通部10の表面に対して交差する方向に第1の液体を噴霧するように配置されていてもよく、流通部10の表面に対して直交する方向に第1の液体を噴霧するように配置されていてもよい。
流通経路2は、第2の液体供給部17から供給された第2の液体が流通する経路である。図2及び図3に示すように、流通経路2は、流通部10における部材1にも設けられている。
(流通部)
流通部10は、流通経路2が設けられた部材1と、部材1の流通経路2が設けられた面側を覆う被覆部材6と、を備えている。また、被覆部材6の一部は開口部7を有しており、部材1と被覆部材6とを積層したときに、開口部7が部材1に設けられた流通経路2の一部である特定の領域と対面する。これにより、噴霧部8から第1の液体を噴霧したときに、噴霧された液滴9は、開口部7を介して流通経路2を流通する第2の液体と混合される。このとき、流通経路2の一部である特定の領域にのみ、噴霧された液滴9が供給され、特定の領域以外には噴霧された液滴9は供給されない構造となっており、言い換えると、部材1に設けられた流通経路2の特定の領域以外の部分が暗渠となっている。
また、流通部10は、被覆部材6と部材1とを積層した状態でねじ5により固定されて構成されている。部材1と被覆部材6との固定は、接着剤、溶融金属、クリップ、万力等を用いて行ってもよい。
なお、流通部10は、2つの部材、すなわち部材1と被覆部材6とを積層して構成されるものに限定されず、1つの部材の内部に流通流路が形成され、かつその部材の一部が開口部を有することにより、流通経路の一部である特定の領域が開口している構造であってもよい。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2の形状としては、溝状、管状等が挙げられる。また、部材1に設けられた流通経路2は、図2及び図3に示すようなU字の流路に限定されず、直線状、円状、S字状等であってもよい。噴霧された液滴9を第2の液体と接触させ混合した後の混合液体の流通部10での反応時間、流通経路2での液体の送液速度等を考慮し、部材1に設けられた流通経路2をU字、直線状、円状、S字状等の流路にして、部材1に設けられた流通経路2の長さを適宜調節してもよい。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2は、浸透圧、表面張力等を利用した、メッシュ状、多孔質又は細管状であってもよい。浸透圧を利用することで、流通経路2を流通する液体の送液速度を一定に保つことができるため、反応時間のばらつきを抑えられる傾向にある。これにより、反応生成物として半導体ナノ粒子を生成する場合、粒子径分布の狭い半導体ナノ粒子を効率的に製造できる傾向にある。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2の幅は、1mm〜100mmであることが好ましく、3mm〜50mmであることがより好ましく、5mm〜20mmであることが更に好ましい。また、流通経路2の壁面、特に底面及び側面は平滑であることが好ましい。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2の深さは、1mm〜50mmであることが好ましく、3mm〜20mmであることがより好ましく、5mm〜10mmであることが更に好ましい。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2の幅、深さ等の条件を前述の数値範囲内とすることにより、流通経路2を流通する液体は逆流なく、薄く、一様に流通でき、噴霧部8から噴霧された液滴9と部材1に設けられた流通経路2の第2の液体が急速に混合されるとともに噴霧された液滴9が急速に加熱されるため、混合されてすぐ、又はほぼ同時に反応を開始させることができる。更に、後述する回収容器13にて生成された反応生成物を回収しつつ、反応生成物の反応を停止させることにより、反応生成物の物性をより好適に制御することが可能となり、例えば、反応生成物として半導体ナノ粒子等の無機粒子を製造する場合、粒子径分布の狭い無機粒子を効率的に製造することができる傾向にある。なお、「流通経路2を流通する液体」としては、「流通経路2を流通する第2の液体」及び「流通経路2を流通する、噴霧された液滴9を第2の液体と接触させ混合した後の混合液体」の両方を意味する。
部材1と接続する流通経路2、及び部材1に設けられた流通経路2を流通する液体の送液速度は、0.050mL/min〜3.000mL/minであることが好ましく、0.100mL/min〜1.000mL/minであることがより好ましく、0.250mL/min〜0.500mL/minであることが更に好ましい。
開口部7の形状としては、被覆部材6の表面側からみて、図に示す矩形状に限定されず、正方形状、円形状、楕円状、ひし形状、多角形状等の形状であってもよい。
開口部7の幅は、開口部7と対面する、流通経路2の特定の領域の幅よりも大きいことが好ましく、被覆部材6の表面側からみて開口部7の両幅は、特定の領域の両幅よりも外側に位置している、すなわち、開口部7の内側に特定の領域が位置していることが好ましい。
流通経路2の特定の領域の幅としては、前述の流通経路2の幅の好ましい数値範囲と同様である。開口部7の幅は、流通経路2の特定の領域の幅に対して1倍〜30倍であることが好ましく、2倍〜10倍であることがより好ましい。
開口部7の長さ、すなわち、流通経路2の特定の領域の長さとしては、反応生成物の物性のばらつきをより好適に抑制する点から、10mm〜300mmであることが好ましく、15mm〜250mmであることがより好ましい。
また、反応装置100は、流通経路2を流通する液体の送液を補助するためのポンプ、羽根車、超音波発生装置等の送液部を備えていてもよい。
(対向電極)
対向電極4は、流通部10の一部、より具体的には部材1に設けられた流通経路2に取り付けられている。なお、対向電極4は、流通部10の少なくとも一部を構成していてもよく、又は流通部10の少なくとも一部に取り付けられていてもよい。また、図2及び図3に示すように、流通経路2内に、対向電極4が設けられていてもよい。
(電源)
電源15は、第1電極である噴霧部8及び第2電極である対向電極4のそれぞれに電気的に接続された高電圧電源である。電源15は、噴霧部8を正電位とし、かつ対向電極4を噴霧部8よりも低い電位とするように構成されていてもよく、噴霧部8を負電位とし、かつ対向電極4を噴霧部8よりも高い電位とするように構成されていてもよい。
エレクトロスプレーによる噴霧を行う際、第1電極と第2電極との電位差(スプレー電圧)が、絶対値で0.3kV〜30kVであることが好ましく、0.5kV〜10kVであることがより好ましい。
噴霧する範囲を限定し、加熱時間を一定とする観点から、電源15は、絶対値で1.0kV〜6.0kVの電位差を形成することが好ましい。
反応生成物として半導体ナノ粒子を生成する場合、粒子径分布の狭い半導体ナノ粒子を効率的に製造する点から、電源15は、絶対値で1.25kV〜4.0kVの電位差を形成することが好ましく、絶対値で1.5kV〜3.0kVの電位差を形成することがより好ましい。
噴霧部8側の電位は−30kV〜30kVであることが好ましく、対向電極4又は対向電極4の少なくとも一部に接触した液体の電位は−30kV〜30kVであることが好ましい。
(加熱部)
加熱部であるヒータ12は、流通部10を加熱するための熱源である。また、ヒータ12と流通部10との間には、ヒータ12からの熱を流通部10に伝えるアルミ板11が配置されている。なお、アルミ板は他の金属板であってもよい。
加熱部としては、熱流体、固体熱媒体、電熱線等が挙げられ、より具体的には、オイルバス、アルミバス、マントルヒータ、シースヒータ、電気炉、赤外炉等が挙げられる。また、加熱部は、ヒートガン、赤外線ヒータ等の非接触型の加熱装置であってもよく、このとき、流通部と加熱部とは接触していなくてもよい。
加熱部の加熱温度は、特に限定されず、80℃〜350℃であることが好ましい。また、加熱部の加熱温度は、反応生成物として半導体ナノ粒子を生成する場合、蛍光波長が短波長である半導体ナノ粒子をより効率的に製造する点から、140℃〜260℃であることが好ましく、160℃〜240℃であることがより好ましい。
なお、加熱部は、流通部に供給される第2の液体及び流通部の少なくとも一方を加熱することができれば、その構成及び配置は特に限定されない。
(温度測定部)
本実施形態の反応装置は、流通経路を流通する液体の温度を測定する温度測定部を備えていてもよい。この温度測定部は、流通経路2を流通する液体と接触する第2電極の内部に設けられた熱電対であってもよい。また、温度測定部により測定された液体の温度に基づき、加熱部の加熱温度が制御される構成であってもよい。
(回収部)
反応装置100は、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させて得られた反応生成物を回収する回収部である回収容器13を備える。回収容器13を備えることにより、反応生成物の連続生成が可能となり、反応生成物の生成効率に優れる。回収容器13は、部材1に設けられた流通経路2の下流に配置されており、流通経路2を流通する反応生成物が流通部10から排出され、回収容器13にて回収される。なお、図1における矢印は、流通部10から排出された反応生成物が、回収容器13にて回収されることを示している。
回収容器13は、反応生成物の反応を停止させる停止手段を有することが好ましい。停止手段としては、回収した反応生成物を冷却する冷却手段、回収した反応生成物が共重合体である場合に重合停止剤を供給したり、回収した反応生成物が半導体ナノ粒子等の無機粒子である場合にその表面にシェル層を形成する材料を供給したりする供給手段、回収した反応生成物を含む液体を希釈する希釈手段等が挙げられる。なお、停止手段としては、即座に反応生成物の反応を停止させるものに限定されず、冷却、分散等に時間を要するために即座に反応を停止させず、最終的に反応を停止させるものも含む。
また、反応装置100は、反応容器14内の揮発した成分を冷却して第1の液体供給部16又は第2の液体供給部17に戻す冷却管を備えていてもよい。
(不活性ガス供給部)
反応装置内、図1では反応容器14内は、不活性ガスが充填された状態であってもよい。また、本実施形態の反応装置は、反応装置内、図1では反応容器14内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部を更に備えていてもよい。これにより、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分の反応を不活性ガス雰囲気下で行うことができ、半導体ナノ粒子等の反応生成物をより効率よく生成できる傾向にある。また、製造される半導体ナノ粒子への酸素、水蒸気等の混入が抑制され、半導体ナノ粒子の欠陥が抑制される傾向にあり、蛍光効率の低下が抑制される傾向にある。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、二酸化炭素、六フッ化硫黄(SF)、これらの混合ガス等が挙げられる。
また、図1において、不活性ガス供給管ひとつにつき0L/min超10L/min以下の任意の値のガス流量で不活性ガスを反応容器14内に流通させてもよい。
(流通部の変形例1)
本実施形態にて用いる流通部の構成は、図1〜3に示すような流通経路が設けられた部材の全面を被覆部材で覆う構成に限定されない。例えば、図4に示すような、流通経路2が設けられた部材21と、開口部27を有する被覆部材26とを用い、開口部27が特定の領域となる流通経路2の一部と対面するように、流通経路2が設けられた部材21の一部である領域Yを被覆部材26で覆い、更に、ねじ25で部材21と被覆部材26とを固定して流通部とする構成であってもよい。これにより、部材に設けられた流通経路を流通する液体が被覆部材における前述の部材と対面する側の面を伝って流通部の外部へ漏れ出ることが好適に抑制される傾向にある。
(流通部の変形例2)
本実施形態にて用いる流通部は、流通経路の幅及び深さが一定である構成に限定されない。例えば、流通経路は、流通経路の特定の領域の下流側にて、液体の流通方向と直交する面方向の流通経路の断面積が上流から下流に向かって大きくなる領域を有していてもよい。例えば、図3(a)及び図5に示すように、領域Xに対応する流通経路2の部分が流通方向の上流から下流に向かって、すなわち、矢印方向に向かって深さが大きくなる構成であってもよい。他には、流通経路上流から流通経路下流に向かって流通経路2の幅が大きくなる構成であってもよい。以上のように、流通経路の断面積が上流から下流に向かって大きくなる領域を設けることにより、液体がよりスムーズに流通経路2を流通する傾向にある。
<第2実施形態>
[反応装置]
以下、本発明の第2実施形態の反応装置について、図6及び図7を用いて説明する。図6の(a)は流通部を構成する部材の概略構成を示す上面図であり、図6の(b)は流通部を構成する被覆部材の概略構成を示す上面図である。図7は、第2実施形態の反応装置の概略構成を示す正面図である。第2実施形態は図に示す構成に限定されるものではない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。なお、第2実施形態の反応装置について、第1実施形態の反応装置と共通する事項についてはその説明を省略する。
図6及び図7に示すように、第2実施形態の反応装置200における流通部20の構成が、第1実施形態の反応装置100における流通部10の構成と主に相違している。より具体的には、流通部20は直線状の流通経路32が設けられた部材31と、開口部37を有する被覆部材36とから構成されており、かつ、流通部20は部材31に設けられた流通経路32の上流から下流に向かって鉛直下方向に傾斜している。これにより、部材31に設けられた流通経路32も上流から下流に向かって鉛直下方向に傾斜しており、液体がよりスムーズに流通経路32を流通する傾向にある。
例えば、部材31に設けられた流通経路32は、水平面に対して0°〜60°傾斜していてもよく、3°〜30°傾斜していてもよい。また、流通経路32と、噴霧部8の噴霧口の延長線(図7中の一点鎖線)とのなす角θは、30°〜90°であってもよく、60°〜87°であってもよい。
第1実施形態及び第2実施形態に示すような反応装置を用いることにより、反応生成物として、単量体である有機化合物、2種類以上の単量体を用いて得られる共重合体、半導体ナノ粒子等の無機粒子などを好適に生成することができる。
例えば、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させ、反応生成物として単量体である有機化合物を生成する場合、第1の液体及び第2の液体として、例えば、以下の(1)〜(4)の組み合わせが挙げられる。
(1)第1の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の成分を含み、第2の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の別の成分を含む組み合わせ。
(2)第1の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の成分を含み、第2の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の別の成分及び有機化合物生成用の触媒を含む組み合わせ。
(3)第1の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の成分及び有機化合物生成用の触媒を含み、第2の液体が有機化合物の生成に用いる少なくとも1種の別の成分を含む組み合わせ。
(4)第1の液体が有機化合物の生成に用いる2種以上の成分を含み、第2の液体が有機化合物生成用の触媒を含む組み合わせ。
反応生成物として単量体である有機化合物を生成する場合、有機化合物の生成に用いる成分及び有機化合物生成用の触媒としては、生成したい有機化合物に応じて適宜選択すればよい。また、第1の液体及び第2の液体は、有機溶媒等のその他の成分を含んでいてもよい。
例えば、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させ、反応生成物として2種類以上の単量体を用いて得られる共重合体を生成する場合、第1の液体及び第2の液体として、例えば、以下の(1)〜(4)の組み合わせが挙げられる。
(1)第1の液体が共重合体の生成に用いる少なくとも1種の単量体を含み、第2の液体が共重合体の生成に用いる少なくとも1種の別の単量体を含む組み合わせ。
(2)第1の液体が共重合体の生成に用いる少なくとも1種の単量体を含み、第2の液体が共重合体の生成に用いる少なくとも1種の別の単量体及び重合開始剤を含む組み合わせ。
(3)第1の液体が共重合体の生成に用いる少なくとも1種の単量体及び重合開始剤を含み、第2の液体が共重合体の生成に用いる別の少なくとも1種の単量体を含む組み合わせ。
(4)第1の液体が共重合体の生成に用いる2種以上の単量体を含み、第2の液体が重合開始剤を含む組み合わせ。
反応生成物として2種類以上の単量体を用いて得られる共重合体を生成する場合、単量体及び重合開始剤としては、生成したい共重合体に応じて適宜選択すればよい。また、第1の液体及び第2の液体は、有機溶媒等のその他の成分を含んでいてもよい。
例えば、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させ、半導体ナノ粒子等の無機粒子を生成する場合、第1の液体及び第2の液体として、例えば、以下の(1)及び(2)の組み合わせが挙げられる。
(1)第1の液体が無機粒子の生成に用いる少なくとも1種の成分を含み、第2の液体が無機粒子の生成に用いる少なくとも1種の別の成分を含む組み合わせ。
(2)第1の液体が無機粒子の生成に用いる2種以上の成分を含み、第2の液体が有機溶媒、分散剤等を含む組み合わせ。
以下、反応生成物として無機粒子である半導体ナノ粒子を製造する際に用いる第1の液体及び第2の液体の好ましい構成について説明する。
半導体ナノ粒子としては、12族元素及び13族元素の少なくとも一方と、15族元素及び16族元素の少なくとも一方とを含むものであればよい。また、半導体ナノ粒子としては、半導体ナノ粒子の製造工程にて分散剤、その他の有機溶媒、12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む化合物、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む化合物等に含まれる原子、分子などが混入しているものであってもよい。
(半導体ナノ粒子の製造例1)
前述の反応装置を用い、反応生成物として半導体ナノ粒子を製造する場合、第1の液体及び第2の液体の一方は、12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む液体(1)であり、第1の液体及び第2の液体の他方は、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む液体(2)であってもよい。
12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む液体(1)は、12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分を含む液体であればよい。12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分としては、12族金属、13族金属、12族金属化合物、13族金属化合物、12族金属及び13族金属を含む化合物等が挙げられる。
12族元素としては、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)等の12族金属が挙げられ、中でも、亜鉛(Zn)及びカドミウム(Cd)が好ましい。
13族元素としては、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等の13族金属が挙げられ、中でも、インジウム(In)が好ましい。
12族金属化合物としては、12族金属を含むものであれば特に限定されず、12族金属を含む、塩化物、臭化物、ヨウ化物等のハロゲン化物、酸化物、窒化物、硫化物、水酸化物、酢酸塩等の有機塩、有機錯体などが挙げられる。中でも、リン化合物(例えば、トリスジメチルアミノホスフィン)との反応性に富む点から、12族金属を含むハロゲン化物が好ましく、塩化インジウムがより好ましい。
より具体的には、12族金属化合物であるカドミウム化合物としては、塩化カドミウム、臭化カドミウム、ヨウ化カドミウム等のハロゲン化カドミウム、酸化カドミウム、水酸化カドミウム、酢酸カドミウム、カドミウムアセチルアセトナートなどが挙げられ、中でも、比較的安定で、かつハロゲン化カドミウムと比較して吸湿性が低く、扱いやすい点から、酸化カドミウムが好ましい。
13族金属化合物としては、13族金属を含むものであれば特に限定されず、13族金属を含む、塩化物、臭化物、ヨウ化物等のハロゲン化物、酸化物、窒化物、硫化物、水酸化物、アルコキシドなどが挙げられる。
より具体的には、13族金属化合物であるインジウム化合物としては、塩化インジウム、臭化インジウム、ヨウ化インジウム等のハロゲン化インジウム、酸化インジウム、窒化インジウム、硫化インジウム、水酸化インジウム、酢酸インジウム、インジウムイソプロポキシドなどが挙げられ、中でも、リン化合物(例えば、トリスジメチルアミノホスフィン)との反応性に富み、市場価格が比較的安価である点から、塩化インジウムが好ましい。
液体(1)は、液中にて12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分等の凝集を抑制する点から、分散剤を含むことが好ましい。分散剤としては、配位性有機溶媒であることが好ましく、具体的には、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オレイルアミン、トリオクチルアミン、エイコシルアミン等の有機アミン、ラウリン酸、カプロン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の脂肪酸、トリオクチルホスフィンオキシド等の有機ホスフィンオキシドなどが挙げられ、中でも、リン化合物との反応性に優れ、リン化インジウムの生成を促進する性質を持ち、かつ沸点が高く高温合成時にも揮発しづらい点からオレイルアミンが好ましい。また、酸化カドミウムの溶解度が高い点から、オレイン酸が好ましい。
液体(1)が分散剤を含む場合、分散剤1mLに対する12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分の合計の含有量は、0.01g〜0.2gであることが好ましく、0.03g〜0.15gであることがより好ましく、0.04g〜0.10gであることが更に好ましい。
液体(1)は、その他の有機溶媒を含んでいてもよい。その他の有機溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−ヘキサデカン、n−オクタデカン等の脂肪族飽和炭化水素、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等の脂肪族不飽和炭化水素、トリオクチルホスフィンなどが挙げられる。
15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む液体(2)は、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む成分を含む液体であればよい。15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む成分としては、15族元素単体、15族元素化合物、16族元素単体、16族元素化合物、15族元素及び16族元素を含む化合物等が挙げられる。
15族元素としては、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等が挙げられ、中でも、リン(P)が好ましい。
16族元素としては、酸素(O)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、ポロニウム(Po)等が挙げられ、中でも、硫黄(S)及びセレン(Se)が好ましい。
15族元素化合物としては、例えば、リンを含む化合物が挙げられ、具体的には、トリスジメチルアミノホスフィン、トリスジエチルアミノホスフィン、トリストリメチルシリルホスフィン、ホスフィン(PH)等が挙げられ、中でも、インジウムイオンとの反応性に富む点、高沸点の液体であるため高温合成に適する点、またシリル系等のリン化合物と比較して毒性が低い点等から、トリスジメチルアミノホスフィンが好ましい。
16族元素化合物としては、例えば、硫黄又はセレンを含む化合物が挙げられ、具体的には、ドデカンチオール、セレノウレア、ジエチルセレニド、ジフェニルセレニド、セレン化ジメチル、塩化セレン、ベンゼンセレノール等が挙げられる。
液体(2)は、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む成分が固体である場合、分散剤、その他の有機溶媒等に固体成分を溶解させたものであってもよい。また、液体(2)は、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む成分が液体である場合、液体成分単体又は液体成分を分散剤、その他の有機溶媒等と混合したものであってもよい。
分散剤としては、例えば、前述の液体(1)にて使用されるものが挙げられる。また、液体(2)は、前述の液体(1)と同様、前述のその他の有機溶媒を含んでいてもよい。
液体(1)に含まれる12族元素及び13族元素の少なくとも一方と液体(2)に含まれる15族元素及び16族元素の少なくとも一方とが反応して半導体ナノ粒子が製造される。そのため、半導体ナノ粒子としては、12族元素及び13族元素の少なくとも一方と、15族元素及び16族元素の少なくとも一方とを含む粒子であれば特に限定されない。
半導体ナノ粒子としては、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnO、HgS、HgSe、HgTe、InN、InP、InSb、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb等が挙げられ、中でも、CdSe及びInPが好ましい。
回収部にて回収される半導体ナノ粒子を含む液体における12族元素及び13族元素の合計であるAと、15族元素及び16族元素の合計であるBと、のモル比(A:B)は、蛍光波長が短波長である半導体ナノ粒子をより効率的に製造する点から、1:1〜1:16であることが好ましく、更に粒子径分布の狭い半導体ナノ粒子を効率的に製造する点から、1:2超1:8未満であることがより好ましく、1:3〜1:7であることが更に好ましく、1:4〜1:6であることが特に好ましい。
(半導体ナノ粒子の製造例2)
前述の反応装置を用い、反応生成物として半導体ナノ粒子を製造する場合、第1の液体は、12族元素及び13族元素の少なくとも一方ならびに15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む液体(3)であり、第2の液体は、液体(3)以外の液体(4)であってもよい。この製造例2では、噴霧部から噴霧される液体に12族元素及び13族元素の少なくとも一方ならびに15族元素及び16族元素の少なくとも一方が含まれている。
以下では、前述の半導体ナノ粒子の製造例1と相違する事項を中心に説明し、半導体ナノ粒子の製造例1と同様の事項についてはその説明を省略する。
液体(3)は、液中にて12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分等の凝集を抑制する点から、前述の分散剤を含むことが好ましい。
液体(3)が分散剤を含む場合、分散剤1mLに対する12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む成分ならびに15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む成分の合計の含有量は、0.01g〜0.2gであることが好ましく、0.03g〜0.15gであることがより好ましく、0.04g〜0.10gであることが更に好ましい。
液体(4)は、特に限定されず、前述の分散剤、その他の有機溶媒等を含んで構成されていてもよい
(コアシェル構造を有する半導体ナノ粒子)
本開示の反応装置における回収部にて回収された半導体ナノ粒子は、回収部にてコア粒子表面の少なくとも一部を覆う層(シェル層)が形成されることにより、コアシェル構造を有するものであってもよい。コアシェル構造を有する半導体ナノ粒子は、より高い量子効率を有し、粒子径分布がより狭い傾向にある。ここで、コア粒子は、前述の半導体ナノ粒子に対応する。
コア粒子表面の少なくとも一部に形成されるシェル層は、一層構造であってもよく、多層構造(コアマルチシェル構造)であってもよい。
本開示の反応装置は、コアシェル構造を有する半導体ナノ粒子を製造する点から、コア粒子表面の少なくとも一部を覆うシェル層を形成する材料を供給する前述の供給手段を更に備えていてもよい。
コア粒子表面の少なくとも一部を覆うシェル層を形成する材料としては、12族元素及び13族元素の少なくとも一方を含む材料(1)(以下、「材料(1)」とも称する。)と、15族元素及び16族元素の少なくとも一方を含む材料(2)(以下、「材料(2)」とも称する。)との組み合わせが挙げられる。材料(1)に含まれる12族元素及び13族元素の少なくとも一方ならびに材料(2)に含まれる15族元素及び16族元素の少なくとも一方の具体例としては、前述したものと同様である。
供給手段は、例えば、回収部に材料(1)及び材料(2)をそれぞれ供給する構成であればよい。
また、より高い量子効率を有する点から、コア粒子を構成する化合物のバンドギャップよりもシェル層を構成する化合物のバンドギャップが広くなるように材料(1)及び材料(2)を選択することが好ましい。コア粒子及びシェル層の組み合わせ(コア粒子/シェル層)としては、InP/CdS、InP/CdTe、InP/ZnS、InP/ZnSe、InP/ZnTe、CdSe/ZnS、CdSe/CdS、CdTe/CdS、CdTe/ZnS等が挙げられる。
コア粒子表面の少なくとも一部に、シェル層を形成する方法としては、特に限定されない。例えば、コア粒子を反応器内にて前述のようにして形成した後、回収部内の前記粒子を含む液体に材料(1)及び材料(2)をそれぞれ供給し、必要に応じて溶媒を更に供給し、次いで、前記液体を撹拌しながら加熱すればよい。これにより、コア粒子表面の少なくとも一部に、シェル層を有する半導体ナノ粒子を製造できる。
シェル層を形成する12族元素が亜鉛である場合、亜鉛の供給源となる物質としては、亜鉛化合物が挙げられ、より具体的にはステアリン酸亜鉛、塩化亜鉛等のハロゲン化亜鉛などが挙げられる。
シェル層を形成する16族元素が硫黄である場合、硫黄の供給源となる物質としては、硫黄化合物が挙げられ、より具体的にはドデカンチオール、テトラデカンチオール等のチオール類、またジヘキシルスルフィド等のスルフィド類などが挙げられる。なお、トリオクチルホスフィンに硫黄を溶解させたものを、硫黄の供給源としてもよい。
必要に応じて用いられる溶媒としては、前述のその他の有機溶媒が挙げられ、中でも、1−オクタデセンが好ましい。
コア粒子表面の少なくとも一部にシェル層を形成する際、反応温度は150℃〜350℃であることが好ましく、150℃〜300℃であることがより好ましく、反応時間は1時間〜200時間であることが好ましく、2時間〜100時間であることがより好ましく、3時間〜25時間であることが更に好ましい。
[反応方法]
本開示の反応方法は、前述の反応装置を用い、第1の液体及び第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させる方法である。なお、好ましい反応条件等は、前述にて説明した通りである。
本開示の反応方法では、前記成分は2種以上の成分であり、前記2種以上の成分は前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方にそれぞれ含まれており、前記2種以上の成分を反応させることが好ましい。また、2種以上の成分が第1の液体及び第2の液体の一方に含まれる場合、第1の液体に2種以上の成分が含まれていることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜5]
前述の第1実施形態の反応装置を用いて、エレクトロスプレーでリン化インジウムを合成し、合成したリン化インジウムの表面に硫化亜鉛の外殻(シェル)を形成した後、蛍光スペクトルを測定した。原料には塩化インジウム、塩化亜鉛及びトリスジメチルアミノホスフィンを用い、分散剤にはオレイルアミンを用いた。
本実施例は以下のように行った。まず塩化インジウム0.1g及び塩化亜鉛0.1gをガラス製容器中に秤量し、オレイルアミン5mLを加え混合した。この操作は塩化インジウム及び塩化亜鉛の吸湿を防ぐために乾燥した窒素雰囲気下で行った。続いて前記容器中に窒素を流通しながらオイルバスで120℃に加熱し、塩化インジウム及び塩化亜鉛をオレイルアミンに溶解させた。続いて前記ガラス容器を空冷し、溶液を取り出し、第2の液体供給部であるシリンジへ充填した。
反応容器内を窒素で置換後、反応装置内をヒータで220℃に加熱し、第2の液体供給部に充填した溶液3.0mLを、0.100mL/min〜1.000mL/minの速度で液体の流通経路内に注入した。また、部材における流通経路内を流通する液体の液面より15mmの距離かつ被覆部材の開口部の直上に先端を合わせた内径0.6mmのステンレスチューブから、トリスジメチルアミノホスフィン0.63mL(一定の速度で送液)を、InとP(噴霧されるトリスジメチルアミノホスフィン中のP)のモル比が1:4(開口部の流通方向下流の終端部分が基準)で一定となるよう、エレクトロスプレーにより噴霧した。スプレー電圧は2.0kVとした。なお、部材における流通経路の深さは3mm、幅は5mmであり、部材及び被覆部材の厚さはそれぞれ5mmであり、被覆部材の開口部の長さは15mm、幅は10mmであった。その後、反応装置内を室温まで放冷してから反応容器を開放し、回収容器よりリン化インジウムを含む溶液試料を得た。
前述のリン化インジウムを含む溶液試料より遠心分離によりリン化インジウムを抽出し、反応収率を得た。
蛍光特性の比較を容易にするため、前述のようにして得られた各溶液試料1mLに対してステアリン酸亜鉛0.7g、ドデカンチオール2.6mL、及び溶媒として1−オクタデセン2.4mLを加え、オートクレーブ中にて180℃で20時間加熱し、リン化インジウム表面に硫化亜鉛の外殻(シェル)を形成した。その後、室温まで放冷して表面に硫化亜鉛の外殻(シェル)が形成されたリン化インジウムを含む溶液試料を得た。
(蛍光ピーク波長及び半値幅の測定)
前述の硫化亜鉛の外殻が形成されたリン化インジウムを含む溶液試料にヘキサン3mLを加えて、リン化インジウムの半導体ナノ粒子の分散液を得た。
蛍光分光光度計(株式会社島津製作所製RF−5300)を用い、450nmの光を照射して、得られたリン化インジウムの半導体ナノ粒子の分散液の蛍光スペクトルを測定し、蛍光ピーク波長及び半値幅を求めた。なお、半値幅とは、ピーク高さの1/2の高さにおけるピーク幅であって半値全幅(Full Width at Half Maximum、FWHM)を意味する。
結果を表1に示す。
[比較例1]
ソルボサーマル法によりリン化インジウムを合成し、合成したリン化インジウムの表面に硫化亜鉛の外殻(シェル層)を形成した後、蛍光スペクトルを測定した。
まず、塩化インジウム、トリスジメチルアミノホスフィン、ドデシルアミン及びトルエンをポリテトラフルオロエチレン製の密閉容器に入れ、窒素を吹き込んだ上で封入し、ステンレス製のジャケットで保護して180℃で24時間加熱してリン化インジウムを製造した。その後、前述の実施例1〜5と同様にして、リン化インジウムの反応収率を求め、かつリン化インジウム表面に硫化亜鉛の外殻(シェル)を形成し、蛍光ピーク波長及び半値幅の測定を行った。
結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜実施例5にて製造された半導体ナノ粒子は、比較例1にて製造された半導体ナノ粒子と比較して蛍光ピーク波長が短かった。更に、実施例1〜5にて製造された半導体ナノ粒子は、比較例1にて製造された半導体ナノ粒子と比較して半値幅が小さかったため、実施例1〜5では物性のばらつきが小さい反応生成物が得られた。
また、表1に示すように、実施例1〜実施例5にて製造された半導体ナノ粒子から得られる蛍光の蛍光ピーク波長及び半値幅は、塩化インジウム及び塩化亜鉛の溶液の送液速度により変動した。具体的には、送液速度をより大きくすることで蛍光ピーク波長が短くなり、半値幅を小さくすることができた。一方、反応収率については、送液速度をより大きくすることで低減した。
以上により、半値幅を縮小する点から送液速度は0.250mL/min以上が好ましく、収率においても従来法に対して優位な反応生成物を得る点から、送液速度は0.500mL/min以下とすることが好ましいと推測される。
1、21、31 部材
2、32 流通経路
4 対向電極
5、35 ねじ
6、26、36 被覆部材
7、27、37 開口部
8 噴霧部
9 噴霧された液滴
10、20 流通部
11 アルミ板
12 ヒータ(加熱部)
13 回収容器(回収部)
14 反応容器
15 電源(電位差形成部)
16 第1の液体供給部
17 第2の液体供給部
100、200 反応装置

Claims (13)

  1. 第1の液体を噴霧する噴霧部と、
    第2の液体が流通する流通経路を備え、前記流通経路の一部である特定の領域が開口し、開口した前記特定の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧され、前記流通経路の前記特定の領域の周囲が開口しておらず、前記流通経路の前記特定の領域以外の領域に前記噴霧部から前記第1の液体が噴霧されない流通部と、を備え、
    前記特定の領域にて前記噴霧部から噴霧された液滴が前記第2の液体と混合され、前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方に含まれる成分を反応させる反応装置。
  2. 前記噴霧をエレクトロスプレーによって行う請求項1に記載の反応装置。
  3. 前記噴霧部の少なくとも一部を構成する、又は前記噴霧部の少なくとも一部に取り付けられた第1電極と、
    前記流通部の少なくとも一部を構成する、又は前記流通部の少なくとも一部に取り付けられた第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電位差を形成する電位差形成部と、を更に備える請求項2に記載の反応装置。
  4. 前記流通部に供給される前記第2の液体及び前記流通部の少なくとも一方を加熱する加熱部を更に備える請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の反応装置。
  5. 反応装置内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部を更に備え、
    前記成分の反応を不活性ガス雰囲気下で行うことができる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の反応装置。
  6. 前記流通経路の前記特定の領域以外の部分が暗渠である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の反応装置。
  7. 前記流通経路は、前記流通経路の前記特定の領域の下流側にて、液体の流通方向と直交する面方向の前記流通経路の断面積が上流から下流に向かって大きくなる領域を有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の反応装置。
  8. 前記流通経路は、溝状又は管状である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の反応装置。
  9. 前記流通経路は、メッシュ状、多孔質状又は細管状である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の反応装置。
  10. 前記成分の反応により得られる反応生成物を回収する回収部を更に備える請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の反応装置。
  11. 前記回収部は、前記反応生成物の反応を停止させる停止手段を有する請求項10に記載の反応装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の反応装置を用い、前記成分を反応させる反応方法。
  13. 前記成分は2種以上の成分であり、前記2種以上の成分は前記第1の液体及び前記第2の液体の少なくとも一方にそれぞれ含まれており、
    前記2種以上の成分を反応させる請求項12に記載の反応方法。
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