以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、実施の形態に係る無線通信システムの一例を示した図である。図1に示すように、無線通信システムは、基地局1と、アンテナ装置2a〜2cと、ユーザ端末3と、を有している。図1では、基地局1とユーザ端末3とが1つずつ示してあるが、無線通信システムは、複数の基地局を有してもよいし、複数のユーザ端末を有してもよい。また、図1では、3つのアンテナ装置2a〜2cが示してあるが、基地局1は、1つまたは2つのアンテナ装置を有してもよいし、4以上のアンテナ装置を有してもよい。
基地局1は、1以上のセルを形成または提供し、ユーザ端末3と無線通信を行う。基地局1には、アンテナ装置2a〜2cが接続されている。
アンテナ装置2aは、例えば、1以上のアンテナを備えている。アンテナ装置2aは、例えば、図1に示すように、周波数帯域(以下、Bandと記載することがある)#AのSCellを4つ形成または提供している。
アンテナ装置2bは、例えば、1以上のアンテナを備えている。アンテナ装置2bは、例えば、図1に示すように、Band#AのSCellを4つ形成または提供している。
アンテナ装置2cは、例えば、1以上のアンテナを備えている。アンテナ装置2cは、例えば、図1に示すように、Band#BのPCell(Primary Cell)を1つ形成または提供している。
基地局1は、例えば、CU(Centralized Unit)などと呼ばれてもよい。アンテナ装置2a,2bは、例えば、DU(Distributed Unit)などと呼ばれてもよい。また、基地局1は、アンテナ装置2a〜2cを含めて基地局と呼ばれてもよい。
基地局1は、ユーザ端末3に対し、測定を指示する。ユーザ端末3は、基地局1からの測定の指示に応じて、各セルの無線品質に関する測定結果を含む測定報告を基地局1に通知する。基地局1は、ユーザ端末3から通知された測定報告に基づいて、例えば、ユーザ端末3のCCの削除または変更等を実行する。
ユーザ端末3から基地局1に通知される測定報告には、例えば、ユーザ端末3において、EventA2(Serving becomes worse than threshold)が発生したことを示す情報が含まれる。EventA2は、例えば、ユーザ端末3のサービングしているSCellの無線品質が所定の閾値より低下したときに発生するイベントである。
また、ユーザ端末3から基地局1に通知される測定報告には、例えば、ユーザ端末3において、EventA6(Neighbour becomes offset better than SCell)が発生したことを示す情報が含まれる。EventA6は、例えば、ユーザ端末3のサービングしているSCellよりもよい無線品質の近隣セル(Neighbour Cell)を検出したときに発生するイベントである。
図2は、測定を用いたCA制御の一例を説明する図である。ユーザ端末3は、図2に示す位置P0から、例えば、SCellのセルエッジである位置P1に移動したとする。ユーザ端末3の位置P1への移動により、ユーザ端末3のサービングセルであるSCell#1の無線品質は、所定の閾値より低下したとする。この場合、ユーザ端末3は、EventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。
基地局1は、EventA2が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対するSCell#1のコンフィグ(config.)を削除する。そして、基地局1は、ユーザ端末3に対し、SCell#1の削除を指示する。ユーザ端末3は、基地局1からの指示に応じて、SCell#1を削除する。ユーザ端末3のサービングセルは、PCellとなる。
ユーザ端末3は、図2に示す位置P0から、例えば、SCellのセルエッジである位置P2に移動したとする。ユーザ端末3は、位置P2への移動により、SCell#1よりもよい無線品質のSCell#2を検出したとする。この場合、ユーザ端末3は、EventA6が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。
基地局1は、EventA6が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対するSCell#1のコンフィグを削除し、SCell#2をユーザ端末3に対するコンフィグに追加する。そして、基地局1は、ユーザ端末3に対し、SCell#1の削除を指示し、新たなSCell#2への変更をユーザ端末3に指示する。ユーザ端末3は、基地局1からの指示に応じて、SCell#1を削除し、SCell#2をサービングセルにする。ユーザ端末3のサービングセルは、SCell#2とPCellとなる。
以上のように、基地局1およびユーザ端末3は、測定を用いてCA制御を行う。
CAは、CCの周波数配置により、例えば、3つのタイプに分類される。1つ目は、Inter-Band CAと呼ばれ、異なるバンドのCCが複数配置される。2つ目は、Intra-Band Contiguous CAと呼ばれ、1つのバンド内において、連続するCCが複数配置される。3つ目は、Intra-Band Non Contiguous CAと呼ばれ、1つのバンド内において、不連続のCCを含む複数のCCが配置される。
図3は、CAのタイプ例を説明する図である。図3に示すように、例えば、異なるBand#A,#BのCCを、ユーザ端末3に割り当てるCAをInter-Band CAと呼ぶ。また、図3に示すように、例えば、1つのBand#A内において、連続するCCをユーザ端末3に割り当てるCAをIntra-Band Contiguous CAと呼ぶ。また、図3に示すように、例えば、1つのBand#A内において、不連続のCCが含まれる複数のCCを、ユーザ端末3に割り当てるCAをIntra-Band non Contiguous CAと呼ぶ。
3GPP TS 36.133 V15.2.0 (2018-03)には、Inter-band CAおよびIntra-band non Contiguous CAにおける遅延時間差に関する規定がある。しかし、3GPP TS 36.133 V15.2.0 (2018-03)には、Intra-Band Contiguous CAの各CCにおける信号の遅延時間差については特に規定がない。そのため、Intra-Band Contiguous CAにおいて、CC間の信号に遅延時間差が生じると、ユーザ端末3において無線通信のパフォーマンスが低下する可能性がある。
従って、Intra-Band Contiguous CAにおける各CCの信号の遅延時間差を抑制することが重要となり、Intra-Band Contiguous CAにおける各CCの信号の遅延時間差を抑制するには、CCをCo-locatedで運用することが重要となる。
図4Aおよび図4Bは、CCの割り当て例を説明する図である。図4Aでは、ユーザ端末3のCC#1,CC#2は、1つのアンテナ装置2aによって提供されている。これに対し、図4Bでは、ユーザ端末3のCC#1は、アンテナ装置2aによって提供され、ユーザ端末3のCC#2は、アンテナ装置2bによって提供されている。
図4Aに示すように、CC#1,CC#2が1つのアンテナ装置2aによって提供される場合(CC#1,CC#2がCo-locatedで運用される場合)、CC#1,CC#2のそれぞれの無線品質は同等(ほぼ同等を含む)となる。また、CC#の信号とCC#2の信号との遅延時間差は小さくなる。従って、CC#1,CC#2がCo-locatedで運用される場合、ユーザ端末3のパフォーマンスの低下は抑制される。
一方、図4Bに示すように、CC#1,CC#2が2つのアンテナ装置2a,2bによって提供される場合、CC#1,CC#2のそれぞれの信号の無線品質は同等とならない場合がある。また、CC#の信号とCC#2の信号との遅延時間差は大きくなる場合がある。従って、ユーザ端末3のパフォーマンスは、低下する場合がある。
基地局1が、各CCにおいて、個別に測定を指示すると、CA制御のシグナリング数が、増加する場合がある。例えば、ユーザ端末3は、各CCの測定報告を個別に基地局1に返すため、CCの数が増加するにつれシグナリングが増加する。また、基地局1は、個別に返された測定報告に対し、個別のメッセージ(例えば、CCの削除または変更の指示)を送信するため、測定報告が増加するにつれシグナリングが増加する。
図5は、Intra-Band Contiguous CAにおけるSCellの削除の一例を説明する図である。基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1〜CC#4のそれぞれの測定を指示する。ユーザ端末3は、図5に示す位置P10から、例えば、SCellのセルエッジである位置P11に移動したとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、CC#1においてEventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1の削除をユーザ端末3に対し通知する。
ユーザ端末3は、CC#2のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、CC#2においてEventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#2の削除をユーザ端末3に対し通知する。
ユーザ端末3は、CC#3のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、CC#3においてEventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#3の削除をユーザ端末3に対し通知する。
ユーザ端末3は、CC#4のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、CC#4においてEventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#4の削除をユーザ端末3に対し通知する。
以上のように、ユーザ端末3は、CC#1〜#4のそれぞれの測定報告を基地局1に送信し、基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1〜#4のそれぞれのSCellの削除をユーザ端末3に対し指示する。従って、図5のSCell削除の場合、合計で8つのメッセージが送信および受信される。すなわち、図5のSCell削除の場合、CCの数が増加するにつれ、シグナリング数が増加する。
基地局1が、各CC(各SCell)において、個別に測定の指示を行うと、例えば、アンテナ装置2aの複数のCCのうちの一部のCCが、アンテナ装置2bのCCに変更される場合がある。この場合、図4Bで説明したように、アンテナ装置2a,2bがCo-locatedでないため、アンテナ装置2aのCCの信号と、アンテナ装置2bのCCの信号との間で遅延時間差が生じる場合がある。
図6は、Intra-Band Contiguous CAにおけるSCellの変更の一例を説明する図である。基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1〜CC#4のそれぞれの測定を指示する。ユーザ端末3は、図6に示す位置P10から、例えば、SCellのセルエッジの位置P12に移動したとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のCC#11が存在するため、EventA6が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1の削除と、CC#11のSCellの追加とをユーザ端末3に対し通知する。ユーザ端末3は、CC#2〜#4と、CC#11とによって、基地局1と無線通信を行う。
図6に示すSCell変更では、ユーザ端末3は、アンテナ装置2aのCC#2〜CC#4と、アンテナ装置2bのCC#11とを用いて、基地局1と無線通信を行う。つまり、図6のSCell変更では、ユーザ端末3は、Co-locatedでないアンテナ装置2a,2bと無線通信を行うため、CC#2〜CC#4の信号とCC#11の信号との間に遅延時間差が生じる場合がある。
そこで、基地局1は、ユーザ端末3から、複数のCCのうちの1つについて測定報告を受信すると、SCell削除およびSCell変更をCC単位でなく、バンド単位で制御する。
図7は、実施の形態に係る基地局1のブロック構成の一例を示した図である。基地局1は、通信部11と、制御部12と、を有している。制御部12は、測定制御部21と、CA制御部22と、を有している。
通信部11は、アンテナ装置2a〜2cを介して、ユーザ端末3と無線通信を行う。通信部11は、ユーザ端末3とCAを用いて通信を行う。通信部11は、例えば、ユーザ端末3とNR(NR:New Radio)またはLTE(Long Term Evolution)に基づいた無線通信を行ってもよい。
測定制御部21は、通信部11を介し、ユーザ端末3に対して、測定の指示を行う。例えば、測定制御部21は、ユーザ端末3に対し、CAを構成する複数のCCのうちの1つに対して測定を指示する。また、測定制御部21は、通信部11を介し、ユーザ端末3から通知される測定報告を受信する。
CA制御部22は、ユーザ端末3のSCellの削除をバンド単位において決定する。また、CA制御部22は、ユーザ端末3のSCellの変更をバンド単位において決定する。
図8は、実施の形態に係るIntra-Band Contiguous CAにおけるSCellの削除の一例を説明する図である。図8に示すCC#1〜CC#4は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2aによって提供されている。CC#1〜CC#4がカバーする通信エリアは重なっている。CC#1〜CC#4は、例えば、同一の地理的場所の通信をカバーしている。基地局1は、CC#1〜#CC4のいずれか1つの測定を指示する。例えば、基地局1は、CC#1の測定を指示する。ユーザ端末3は、図8に示す位置P20から、例えば、SCellのセルエッジである位置P21に移動したとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、EventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1〜CC#4の各SCellの削除をユーザ端末3に対し通知する。
すなわち、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1において、EventA2が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対し、CC#1〜CC#4のSCellの削除を指示する。
上記したように、CC#1〜CC#4は、1つのアンテナ装置2aによって提供されている。従って、CC#1〜CC#4の無線品質は、それぞれ同等と扱ってもよく、CC#1〜CC#4のいずれかの無線品質が低下した場合、他のCCの無線品質も低下したと扱ってもよい。このため、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1において、EventA2が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対し、全てのCC#1〜CC#4を削除する決定を行ってもよい。基地局1は、ユーザ端末3に対し、全てのCC#1〜CC#4を削除する指示を、1つのメッセージで行ってもよい。
このように、基地局1は、ユーザ端末3に対し、CAを構成する複数のCCのうちの1つに対して測定を指示する。そして、基地局1は、複数のCCのうちの1つに対して指示した測定の測定報告に基づいて、CCの削除をバンド単位で決定する。別言すると、基地局1は、測定報告に係るCCとは異なるキャリアの削除を行う。これにより、基地局1は、CA制御におけるシグナリング数を抑制できる。
図9は、実施の形態に係るIntra-Band Contiguous CAにおけるSCellの変更の一例を説明する図である。図9に示すCC#1〜CC#4は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2aによって提供されている。CC#1〜CC#4がカバーする通信エリアは重なっている。CC#1〜CC#4は、例えば、同一の地理的場所の通信をカバーしている。CC#11〜CC#14は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2bによって提供されている。CC#11〜CC#14がカバーする通信エリアは重なっている。CC#11〜CC#14は、例えば、同一の地理的場所(CC#1〜CC#4とは異なる場所)の通信をカバーしている。
基地局1は、CC#1〜#CC4のいずれか1つの測定を指示する。例えば、基地局1は、CC#1の測定を指示する。ユーザ端末3は、図9に示す位置P30から、例えば、SCellのセルエッジである位置P31に移動したとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のCC#11が存在するため、EventA6が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1〜CC#4のSCellの削除と、CC#11〜CC#14のSCellの追加をユーザ端末3に対し通知する。
すなわち、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1において、EventA6が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対し、全てのCC#1〜CC#4の削除を指示し、CC#11〜CC#14の追加を指示する。
上記したように、CC#1〜CC#4は、1つのアンテナ装置2aによって提供されている。従って、CC#1〜CC#4の無線品質は、それぞれ同等と扱ってもよく、CC#1〜CC#4のいずれかの無線品質が低下した場合、他のCCの無線品質も低下したと扱ってもよい。このため、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1において、EventA6が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対し、全てのCC#1〜CC#4を削除する決定を行ってもよい。基地局1は、ユーザ端末3に対し、全てのCC#1〜CC#4を削除する指示を、1つのメッセージで行ってもよい。
また、CC#11〜CC#14は、1つのアンテナ装置2bによって提供されている。従って、CC#11〜CC#14の無線品質は、それぞれ同等と扱ってもよく、CC#11〜CC#14のいずれかの無線品質が良好な場合、他のCCの無線品質も良好と扱ってもよい。このため、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1において、EventA6が発生したことを示す測定報告を受信すると、ユーザ端末3に対し、SCellとしてCC#11〜CC#14を追加(変更)する決定を行ってもよい。基地局1は、ユーザ端末3に対し、全てのCC#11〜CC#14を追加する指示を、1つのメッセージで行ってもよい。
このように、基地局1は、ユーザ端末3に対し、CAを構成する複数のCCのうちの1つに対して測定を指示する。そして、基地局1は、複数のCCのうちの1つに対して指示した測定の測定報告に基づいて、他のCCの変更を決定する。これにより、基地局1は、CA制御におけるシグナリング数を抑制できる。また、バンド単位でCCの変更を行うので、各CCにおける信号の遅延時間差を小さくできる。
図8および図9において、基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1の測定を指示したが、CC#2〜CC#4のいずれかの測定を指示してもよい。基地局1は、何らかのアルゴリズムまたはルールに基づいて、測定を指示するCCを決定(選択)してもよい。例えば、基地局1は、中心または中心付近の周波数のCC(例えば、図8の例の場合、CC#2またはCC#3)を選択し、ユーザ端末3に対して、選択したCCの測定を指示してもよい。また、基地局1は、基地局1は、周波数の最も大きいCCまたは周波数の最も小さいCCを選択し、ユーザ端末3に対して、選択したCCの測定を指示してもよい。
また、基地局1は、例えば、各CCにおける信号の輻輳状況に応じて、CC#1〜CC#4のいずれかの測定を指示してもよい。例えば、基地局1は、輻輳の小さいCCに対し、測定を指示してもよい。
図10は、基地局1の測定指示の動作例を示したフローチャートである。基地局1は、ユーザ端末3の測定を行うキャリア(CC)を1つ決定する(ステップS1)。
なお、基地局1は、例えば、ユーザ端末3に割り当てたCCの情報(コンフィグ)を記憶装置(例えば、図16に示すストレージ1003)に記憶しており、その記憶装置を参照して、ユーザ端末3の測定を行うCCを1つ決定してもよい。
基地局1は、ユーザ端末3に対し、ステップS1において決定したCCの測定を指示する(ステップS2)。
なお、測定の指示を受けたユーザ端末3は、基地局1から指示されたCCの測定を行う。ユーザ端末3は、測定の結果(EventA2が発生したことを示す情報またはEventA6が発生したことを示す情報)を測定報告に含め、基地局1に送信する。
図11は、基地局1の測定報告を受信した場合の動作例を示したフローチャートである。基地局1は、ユーザ端末3から、EventA2が発生したことを示す測定報告を受信すると、削除するSCellを決定する(ステップS11)。
基地局1は、バンド単位で削除するSCellを決定する。例えば、基地局1は、図10のステップS2で指示したCCを含むバンドのSCellを、削除するSCellに決定する。
基地局1は、削除するSCellを決定すると、ユーザ端末3に対し、決定したSCellを削除する指示を送信する(ステップS12)。
図12は、基地局1の測定報告を受信した場合の動作例を示したフローチャートである。基地局1は、ユーザ端末3から、EventA6が発生したことを示す測定報告を受信すると、削除するSCellを決定する(ステップS21)。
基地局1は、バンド単位で削除するSCellを決定する。例えば、基地局1は、図10のステップS2で指示したCCを含むバンドのSCellを、削除するSCellに決定する。
基地局1は、削除するSCellを決定すると、新たに接続(追加)するSCell(ユーザ端末3が新たにサービングするSCell)を決定する(ステップS22)。EventA6には、サービングセル(SCell)と無線品質が比較された近隣セルの情報が含まれており、基地局1は、近隣セルを、ユーザ端末3が新たに接続するSCellに決定する。
基地局1は、ユーザ端末3が新たに接続するSCellを決定すると、ユーザ端末3に対し、削除決定したSCellの削除を指示し、ユーザ端末3にSCellの変更を指示する(ステップS23)。
以上説明したように、基地局1は、CAを構成する複数のCCのうちの1つについての無線品質に関する測定報告をユーザ端末3から受信する。基地局1は、測定報告に基づいて、複数のCCを制御する。複数のCCの制御には、測定報告に係る第1のCCとは異なる第2のCCの削除が含まれる。例えば、複数のCCの制御には、測定報告に係るCC#1とは異なるCC#2〜CC#4の削除が含まれる。これにより、基地局1は、CA制御におけるシグナリング数を抑制できる。
また、基地局1は、CA制御におけるシグナリング数を抑制することにより、無線リソースを効率的に使用できる。
また、ユーザ端末3は、Co-locatedで運用されるCCを、バンド単位で変更するので、CC間の遅延時間差を抑制でき、パフォーマンスの低下を抑制できる。また、ユーザ端末3は、機能を追加または変更せずに、シグナリング数を抑制できる。また、ユーザ端末3は、機能を追加または変更せずに、CC間の遅延時間差を抑制でき、パフォーマンスの低下を抑制できる。
[変形例1]
基地局1は、上記で説明したバンド単位でSCellを削除する機能(第1の機能)に加え、(バンド内)の一部のCC(SCell)を削除する機能(第2の機能)を備えてもよい。第1の機能および第2の機能は、例えば、基地局1が備えるスイッチの操作またはネットワークを介した遠隔操作によって切り替えられてもよい。また、基地局1は、第1の機能を備えずに第2の機能を備えてもよい。
図13は、SCellの一部のCCを削除する例を説明する図である。例えば、CC#1〜CC#4の帯域が広い場合、CC#1とCC#4とでは、(同一バンドであっても)無線品質に差異が生じる場合がある。このような場合、例えば、1キャリアに対し(例えばCC#4だけ)測定の指示をすると、適切なSCellの削除ができない場合がある。そのため、基地局1は、ユーザ端末3に対し、複数のキャリア(例えばCC#2,CC#4)の測定を指示してもよい。基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#2、CC#4の測定を指示したとする。
ユーザ端末3は、CC#2のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、EventA2を含むCC#2の測定報告を基地局1に送信する。
基地局1は、ユーザ端末3から送信された、EventA2を含むCC#2の測定報告に基づいて、CC#2の削除を決定する。このとき、基地局1は、削除決定したCC#2を除く残りのCCによって、Intra-Band non Contiguous CAが構成されている場合、残りのCCのうちの一部を削除し、Intra-Band Contiguous CAの構成を決定する。
例えば、図13の例の場合、削除決定したCC#2を除く残りのCC#1,CC#3,CC#4は、図13の矢印A1に示すように、Intra-Band non Contiguous CAを構成している。従って、基地局1は、残りのCC#1,CC#3,CC#4のうちのCC#1を削除し、図13の矢印A2に示すように、Intra-Band Contiguous CAを構成する。
つまり、基地局1は、CC#2の削除によって、CAに不連続なCC#1,CC#3が残る場合、連続するCC#3,CC#4を残して、CAを連続した複数のCC#3,CC#4によって構成する。
以上の処理によって、Intra-Band non Contiguous CAが非対応のユーザ端末3であっても、基地局1と無線通信を行うことができる。また、以上の処理によって、基地局1がIntra-Band non Contiguous CAに非対応であっても、ユーザ端末3と無線通信を行うことができる。つまり、基地局1は、基地局1の能力に応じて、削除するCCを決定してもよい。
なお、ユーザ端末3は、CC#4のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のセルが存在しないため、EventA2が発生したことを示す測定報告を基地局1に送信する。この場合、基地局1は、CC#3,#4を削除し、CC#1とCC#2とのIntra-Band Contiguous CAを構成する。
また、基地局1は、Intra-Band non Contiguous CAからIntra-Band Contiguous CAを構成するとき、最小のCCの削除数において、Intra-Band Contiguous CAを構成してもよい。例えば、ユーザ端末3には、CC#1〜CC#6のIntra-Band Contiguous CAが提供されているとする。基地局1は、ユーザ端末3からのEventA2により、CC#3の削除を決定したとする。この場合、基地局1は、CC#4〜CC#6を削除するのではなく、CC#1,CC#2を削除し、Intra-Band Contiguous CAを構成する。
[変形例2]
SCellの変更前と変更後とにおいて、ユーザ端末3のCCの数は異なってもよい。例えば、図9において、変更前のCC数と、変更後のCC数は「4」であるが、これに限られない。例えば、基地局1は、ユーザ端末3の移動先で形成または提供するCC数が、ユーザ端末3の移動前に形成または提供するCC数より多い場合、ユーザ端末3の移動先でのCC数を増加させてもよい。
図14は、SCellの変更前後でCC数が異なる例を説明する図である。図14に示すCC#1,CC#2は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2aによって提供されている。CC#11〜CC#14は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2bによって提供されている。
基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1,#CC2のいずれか1つの測定を指示する。例えば、基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1の測定を指示する。ユーザ端末3は、図14に示す位置P40から、例えば、SCellのセルエッジである位置P41に移動したとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のCC#11が存在するため、EventA6を含む測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1,CC#2の削除と、CC#11〜CC#14の追加をユーザ端末3に対し通知する。
すなわち、基地局1は、ユーザ端末3から、1つのCC#1のEventA6を受信すると、ユーザ端末3に対し、バンド単位でSCell(CC#1,CC#2)の削除を指示し、移動先(変更先)のCC#11〜CC#14の追加を指示する。つまり、基地局1は、ユーザ端末3の移動先の通信エリアにおいて、4つのCC#11〜#14を形成または提供しているため、CC#11〜CC#14の追加を指示する。
基地局1は、ユーザ端末3の移動先である通信エリアのCAに設定するCC#11〜#14を、ユーザ端末3の能力情報、移動先の通信エリアにおいてサポートされるCC数、および移動先の通信エリアにおける通信量の少なくとも1つに基づいて決定してもよい。
ユーザ端末3の能力情報は、例えば、ユーザ端末3が使用できるCCの数である。基地局1は、例えば、ユーザ端末3が基地局1に対してイニシャルアクセスを行ったときに、ユーザ端末3の能力情報を取得してもよい。例えば、ユーザ端末3が使用できるCCの数が4である場合、基地局1は、図14に示すように、ユーザ端末3に対し、4つCC#11〜CC#14の追加を指示してよい。
移動先の通信エリアにおいてサポートされるCCの数は、図14の例の場合、アンテナ装置2bでサポートされるCCの数(図14の例の場合「4」)である。基地局1は、例えば、移動先の通信エリアにおいてサポートされるCCの数を予め記憶装置等に記憶してもよい。別言すると、基地局1は、各通信エリアにおいてサポートされるCCの数を予め記憶装置等に記憶してもよい。
基地局1は、例えば、通信エリアの通信量を計測する計測部を備えてもよい。基地局1は、計測部で計測された通信エリアの通信量に基づいて、ユーザ端末3の移動先である通信エリアのCAに設定するCCを決定してもよい。例えば、基地局1は、移動先通信エリアのユーザ端末3に割り当てるCCとして、通信量の少ないCCを割り当ててもよい。
なお、基地局1は、ユーザ端末3の移動先の通信エリアのCCが、変更前のCC数より減少している場合、ユーザ端末3のCCを減少させる。例えば、アンテナ装置2aによって提供されるCCの数を4、アンテナ装置2bによって提供されるCCの数を2とする。この場合、基地局1は、ユーザ端末3の移動先の通信エリアのCC数を2とする。
[変形例3]
ユーザ端末3は能力上、CCを増加できない場合がある。この場合、基地局1は、ユーザ端末3の移動先通信エリアのCCの輻輳状況に応じて、移動先SCellにおけるユーザ端末3のCCの組み合わせを決定してもよい。
図15は、SCellの変更後のCC決定の例を説明する図である。図15に示すCC#1,CC#2は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2aによって提供されている。CC#11〜CC#14は、基地局1に接続された1つのアンテナ装置2bによって提供されている。
基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1,#CC2のいずれか1つの測定を指示する。例えば、基地局1は、ユーザ端末3に対し、CC#1の測定を指示する。ユーザ端末3は、図15に示す位置P50から、例えば、SCellのセルエッジである位置P51に移動したとする。ユーザ端末3は、Intra-Band Contiguous CAを2CCまで行えるとする。
ユーザ端末3は、CC#1のSCellの無線品質が低下し、周囲に良好な無線品質のCC#11が存在するため、EventA6を含む測定報告を基地局1に送信する。基地局1は、ユーザ端末3からの測定報告に基づいて、CC#1,CC#2の削除と、CC#11〜CC#14のうちの2つのCCの追加をユーザ端末3に対し通知する。
基地局1は、CC#11〜CC#14のそれぞれの信号の輻輳状況に応じて、ユーザ端末3に追加するCCを決定する。例えば、基地局1は、ユーザ端末3に追加する2CCのIntra-Band Contiguous CAの組み合わせのうち、輻輳の小さい2CCを決定する。
例えば、図15の例では、ユーザ端末の移動先通信エリアの2CCのIntra-Band Contiguous CAの組み合わせとして、CC#1,CC#2の組と、CC#2,CC#3の組と、CC#3,CC#4の組との3つがある。基地局1は、この3つの組のうち、輻輳の小さいCCの組を決定する。
基地局1は、ユーザ端末3のIntra-Band Contiguous CAの能力に応じて、予めIntra-Band Contiguous CAの組み合わせを、例えば、記憶装置に記憶してもよい。
例えば、基地局1は、2CCのIntra-Band Contiguous CAの能力を有するユーザ端末3に対応して、CC#1,CC#2の組と、CC#2,CC#3の組と、CC#3,CC#4の組との組を対応させて、記憶装置に記憶する。基地局1は、2CCのIntra-Band Contiguous CAの能力を有するユーザ端末3から、EventA6を受信した場合、信号の輻輳状況に応じて、前記3つの組の中から、ユーザ端末3に割り当てるCCを決定する。
また、例えば、基地局1は、3CCのIntra-Band Contiguous CAの能力を有するユーザ端末3に対して、CC#1,CC#2,CC#3の組と、CC#2,CC#3,CC#4の組とを対応させて、記憶装置に記憶する。基地局1は、3CCのIntra-Band Contiguous CAの能力を有するユーザ端末3から、EventA6を受信した場合、信号の輻輳状況に応じて、前記2つの組の中から、ユーザ端末3に割り当てるCCを決定する。
つまり、基地局1は、ユーザ端末3がCAにおいてサポートするCCの数(図15の例の場合「2」)と、移動先の通信エリアにおける通信量と、に基づいて、移動先の通信エリアにおけるCAに設定するCC#11〜CC#14の組み合わせを決定する。ユーザ端末3がCAにおいてサポートするCCの数は、ユーザ端末3の能力情報に基づいて特定される。
なお、基地局1は、各CCの輻輳状況を示すメトリックを定義し、記憶装置に記憶したCCの各組において、メトリックの合計値を算出してもよい。そして、基地局1は、算出したメトリックの合計値において、ユーザ端末3に割り当てるCCを決定してもよい。メトリックは、例えば、信号の下り方向における伝送レートであってもよいし、無線品質であってもよい。また、メトリックは、伝送レートと無線品質の組み合わせであってもよい。
また、基地局1は、例えば、ユーザ端末3が基地局1に対してイニシャルアクセスを行ったときに、ユーザ端末3の能力情報を取得してもよい。ユーザ端末3の能力情報には、例えば、Intra-Band Contiguous CAの最大CC数を示す情報が含まれてもよい。また、ユーザ端末3の能力情報には、例えば、Intra-Band non Contiguous CAが可能か否かを示す情報が含まれてもよい。
また、基地局1は、基地局1の能力を、例えば、記憶装置に記憶してもよい。基地局1の能力には、例えば、Intra-Band Contiguous CAの最大CC数を示す情報が含まれてもよい。また、基地局1の能力には、Intra-Band non Contiguous CAが可能か否かを示す情報が含まれてもよい。
[変形例4]
上記では、同じ基地局1のアンテナ装置2a,2bにおいて、ユーザ端末3がSCellを変更した場合の例について説明したがこれに限られない。基地局1は、ユーザ端末3に対し、基地局1とは別の基地局のSCellに変更を指示してもよい。すなわち、基地局1は、CCのバンド単位の変更の決定を、他の基地局に通知してもよい。
例えば、基地局1は、ユーザ端末3から、別の基地局の近隣セルに関するEventA6を受信したとする。この場合、基地局1は、別の基地局にユーザ端末3のSCell変更を通知する。ユーザ端末3は、別の基地局が提供するSCellにサービングし、無線通信を行う。
また、上記のCC#11〜CC#14のそれぞれの周波数は、CC#1〜CC#4のそれぞれの周波数と同じであってもよいし、異なっていてもよい。CC#11〜CC#14のバンドは、CC#1〜CC#4のバンドと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、基地局1は、Secondary-eNBであってもよい。図1で説明したPCellは、PSCellと呼ばれてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における基地局1は、本発明の通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図16は、実施の形態に係る基地局1のハードウェア構成の一例を示した図である。上述の基地局1は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。基地局1のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、一以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、一以上のチップによって実装されてもよい。
基地局1における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、又は、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部12は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。例えば、上述の記憶装置は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の通信部11は、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、基地局1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(情報の通知、シグナリング)
また、情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
(適応システム)
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
(処理手順等)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(基地局の操作)
本明細書において基地局(無線基地局)によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)またはS−GW(Serving Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS−GW)であってもよい。
(入出力の方向)
情報及び信号等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)に出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置に送信されてもよい。
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(情報、信号)
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
(「システム」、「ネットワーク」)
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
(基地局)
基地局(無線基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「gNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、gNodeB(gNB)アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
(端末)
端末装置は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、ユーザ端末、UE、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
(用語の意味、解釈)
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
(態様のバリエーション等)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)に行われてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。