JP2020013246A - 疾病予測装置、方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザに発症する可能性のある疾病の予測精度を高める疾病予測装置、方法およびプログラムを提供する。【解決手段】疾病予測装置1において、対象ユーザの検査データおよび親族の診療データを取得し、上記ユーザの検査データから推測される疾病の発症に対する上記親族の既往歴の影響度を、ユーザと親族との間の親等の距離で重み付けすることより算出する。そして、ユーザの上記検査データの計測値と上記算出された影響度とに基づいて、ユーザに発症する疾病の可能性を予測する。【選択図】図1
Description
この発明の実施形態は、例えばユーザに発症する可能性がある疾病を予測する疾病予測装置、方法およびプログラムに関する。
医療の分野では、例えば、患者の問診票データや診察データ、既往歴データ、投薬データを患者個人の属性を含む基本データと共に診療記録データベースに保存しておき、必要に応じて該当する患者に係るデータを検索して診察に利用できるようにするシステムが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
このシステムを利用すれば、例えばある患者について過去の診療時に作成された各種データを、当該患者の承認のもと同一の医療機関はもとより例えば地域内の別の医療機関で利用することが可能となり、これにより医師は当該患者についての診断を効率良く行うことが可能となる。
ところで、近年ユーザの健康支援の一貫として、例えば、健診データと、日頃の健康状態や生活状態を表す健康管理データとに基づいて、将来発症する可能性のある疾病を予測する試みがなされている。しかし、特許文献1に記載されたシステムでは、ユーザ本人に係るデータしか検索することができない。このため、ユーザに発症する可能性がある疾病を予測するにはデータが十分ではなく、予測精度を高めることが難しい。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、ユーザに発症する可能性のある疾病の予測精度を高めることができる技術を提供しようとするものである。
上記課題を解決するためにこの発明に係る装置の第1の態様は、ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得する第1の取得部と、前記ユーザの親族の診療データを取得する第2の取得部と、前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出する影響度算出部と、前記取得された前記ユーザに係る診療データと前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する予測部と、前記予測部による予測結果を表す情報を出力する出力部とを具備するものである。
第1の態様によれば、例えば、ユーザに係る診療データに加えて、当該ユーザの親族の診療データを参照することで、当該ユーザに将来発症する可能性がある疾病が予測される。このため、ユーザに係る診療データのみに基づいて疾病を予測する場合に比べ、ユーザに発症する可能性のある疾病の予測精度の向上が期待できる。
この発明に係る装置の第2の態様は、前記第1の態様において、前記影響度算出部が、前記ユーザと前記親族との関係性を表すデータに基づいて、前記ユーザに対する前記親族の親等の距離を判定する親等判定部と、前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を前記親等の距離を加味して算出する第1の算出部とを備えるものである。
第2の態様によれば、例えば、ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす親族の診療データの影響度が、上記ユーザに対する親族の親等の距離を加味して算出され、この影響度を考慮して上記疾病の発症の可能性が判定される。すなわち、ユーザに対する親族の親等の距離が考慮されて当該ユーザにおける疾病の発症の可能性が判定される。このため、単に親族の診療データを参照する場合に比べ、疾病の発症の可能性の予測をより高精度に行うことができる。
この発明に係る装置の第3の態様は、前記第1の態様において、前記影響度算出部が、前記ユーザおよび前記親族の生活状態を表すデータをそれぞれ取得し、取得された生活状態を表すデータに基づいて前記ユーザと前記親族との間の生活環境の類似度を算出する第1の類似度算出部と、前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を、前記第1の類似度算出部により算出された生活環境の類似度を加味して算出する第2の算出部とを備えるものである。
第3の態様によれば、ユーザと親族との間の生活環境の類似度が算出され、ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の診療データの影響度を算出する際に、上記生活環境の類似度が反映される。このため、例えば、ユーザと親族との間の生活環境の類似度が高いほど影響度が大きいと判定され、その判定結果を考慮してユーザの疾病の発症が予測される。従って、ユーザと親族との生活環境の類似度が考慮されて疾病の発症予測がなされるため、単に親族の診療データを参照する場合に比べ、疾病の発症予測をより高精度に行うことができる。
この発明に係る装置の第4の態様は、前記第3の態様において、前記第1の類似度算出部が、前記ユーザおよび前記親族の移動履歴を表すデータをそれぞれ取得し、取得された移動履歴を表すデータに基づいて、単位時間における前記ユーザと前記親族との物理的距離の平均値、または一定の距離の範囲内に共存する時間を、前記生活環境の類似度として算出するものである。
第4の態様によれば、ユーザと親族との間の生活環境の類似度が、単位時間におけるユーザと親族との物理的距離の平均値、または一定の距離の範囲内に共存する時間により、具体的に算出される。
第4の態様によれば、ユーザと親族との間の生活環境の類似度が、単位時間におけるユーザと親族との物理的距離の平均値、または一定の距離の範囲内に共存する時間により、具体的に算出される。
この発明に係る装置の第5の態様は、前記第1の態様において、前記影響度算出部が、前記ユーザおよび前記親族の健康管理状態を表すデータをそれぞれ取得し、取得された健康管理状態を表すデータに基づいて、前記ユーザと前記親族との間の健康管理状態の類似度を算出する第2の類似度算出部と、前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を、前記第2の類似度算出部により算出された健康管理状態の類似度を加味して算出する第3の算出部とを備えるものである。
第5の態様によれば、ユーザと親族との間の健康管理状態の類似度が算出される。そして、ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の診療データの影響度を算出する際に、上記健康管理状態の類似度が反映される。このため、ユーザと親族との間における健康管理への取り組み方の類似度が高いほど、ユーザの疾病発症に対する親族の診療データの影響度が大きいと判定され、その判定結果を考慮してユーザの疾病の発症が予測される。従って、ユーザと親族との健康管理状態の類似度が考慮されて疾病の発症予測がなされるため、単に親族の既往歴を参照する場合に比べ、疾病の発症予測をより高精度に行うことができる。
この発明に係る装置の第6の態様は、前記第5の態様において、前記第2の類似度算出部が、前記健康管理状態の類似度として、ユーザおよび親族の生体データまたは生活データの類似度を算出するものである。
第6の実施形態によれば、健康管理状態の類似度が、血圧や血糖値等の生体データ、または運動や睡眠、食事等の生活データをもとに、具体的に算出される。
第6の実施形態によれば、健康管理状態の類似度が、血圧や血糖値等の生体データ、または運動や睡眠、食事等の生活データをもとに、具体的に算出される。
この発明に係る装置の第7の態様は、前記第1乃至6のいずれかの態様において、前記出力部が、前記疾病発症の予測結果を示す情報と、前記ユーザに係る診療データと、前記親族の診療データとを含む疾病予測データを生成し、当該生成された疾病予測データを出力するものである。
第7の態様によれば、例えば、医師等の医療スタッフは、ユーザについて、疾病発症の予測結果と共に、ユーザに係る診療データおよび親族の診療データを確認することが可能となる。この結果、例えば疾病発症の可能性が高いと予測された場合に、ユーザに係る診療データおよび親族の診療データをもとにその確からしさを検証することが可能となる。
第7の態様によれば、例えば、医師等の医療スタッフは、ユーザについて、疾病発症の予測結果と共に、ユーザに係る診療データおよび親族の診療データを確認することが可能となる。この結果、例えば疾病発症の可能性が高いと予測された場合に、ユーザに係る診療データおよび親族の診療データをもとにその確からしさを検証することが可能となる。
すなわちこの発明の各態様によれば、ユーザが発症する可能性のある疾病の予測精度を高めることができる技術を提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[適用例]
先ず、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置の一適用例について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置の一適用例を周辺の装置と共に図示したブロック図である。
先ず、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置の一適用例について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置の一適用例を周辺の装置と共に図示したブロック図である。
疾病予測装置1は、例えば、病院や医院、診療所等の医療機関に設けられるもので、例えばサーバコンピュータにより構成される。なお、疾病予測装置1は、それ単独で設置されてもよいが、医師端末5や、医療機関ごとに設けられる電子医療記録(Electronic Medical Records:EMR)サーバ、地域内の複数の医療機関で共有されるように設けられる電子健康記録(Electronic Health Records:EHR)サーバ、さらにはクラウドサーバに、その拡張機能の1つとして設けられるものであってもよい。
疾病予測装置1は、制御機能部として、疾病予測部1aと、個人健康記録(Personal Health Records:PHR)データを取得するためのPHRデータ取得部1bと、EHRデータまたはEMRデータを取得するためのEHR/EMRデータ取得部1cと、予測データ出力部1dと、検査データ取得部1eと、問診票データ取得部1fとを備えている。これらの制御機能部は、いずれも図示しないプログラム記憶部に格納されたプログラムをハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
PHRデータ取得部1bは、ユーザが所持するスマートフォン等の携帯情報端末2から、ユーザのPHRデータを取得する。PHRデータには、ユーザの健康状態を表す健康データと、ユーザの生活状態を表す生活データが含まれる。健康データには、例えば、身長、体重、血圧値、心拍数、血糖値および体温等の生体データが含まれる。生活データには、例えば、活動量や睡眠時間、食事メニュー、歩数等が含まれる。以上の健康データおよび生活データを総称して健康管理データとも称する。
EHR/EMRデータ取得部1cは、診察カード等に記録されたユーザの個人識別情報に基づいて、EHRサーバ3またはEMRサーバ4からユーザのEHRデータまたはEMRデータを取得する。EHRデータまたはEMRデータには、ユーザの個人識別情報および属性情報を定義したユーザ(患者)基本データと、診療データが含まれる。診療データには、例えば、健診データと、医師が作成した電子カルテの情報が含まれる。
検査データ取得部1eは、ユーザの個人識別情報に基づいて、検査データサーバ6からユーザの検査データを取得する。検査データには、例えば、血液検査や尿検査により得られた各種計測値、X線検査やMRI検査、超音波検査などにより得られた画像データが含まれる。
問診票データ取得部1fは、問診票作成支援端末7から問診票データを取得する。問診票データは、例えば問診票作成支援端末7においてユーザ本人または看護師等の医療スタッフにより作成されるもので、ユーザの個人識別情報、氏名、性別、生年月日等の個人情報と、身長、体重、体温、血圧値等の生体情報と、受診理由や症状等に関する申告情報と、ユーザの既往歴、たばこ・アルコールの摂取状況、親族の既往歴等を表す情報が含まれる。なお、問診票データは、紙の問診票に記載されたデータをスキャナなどにより読み取って電子化したものであってもよい。
疾病予測装置1は、データ記憶部1gを備える。データ記憶部1gは、例えば上記各データ取得部1b,1c,1e,1fにより取得された各種データと、後述する疾病予測部1aにより得られた疾病の発症の予測結果を表すデータを保存するために使用される。
疾病予測部1aは、例えば以下の処理機能を有する。
(1) 受診対象のユーザについて取得された診療データをもとに、ユーザに発症する可能性のある疾病の候補を推測する処理。なお、診療データには、検査データ取得部1eにより取得されたユーザの検査データ、EHR/EMRデータ取得部1cにより取得されたユーザの健診データおよび電子カルテ等の診療データ、および問診票データ取得部1fにより取得されたユーザの問診票データが含まれ、疾病予測部1aはこれらのデータを総合して、或いは選択的に参照して疾病の候補を推測する。
(1) 受診対象のユーザについて取得された診療データをもとに、ユーザに発症する可能性のある疾病の候補を推測する処理。なお、診療データには、検査データ取得部1eにより取得されたユーザの検査データ、EHR/EMRデータ取得部1cにより取得されたユーザの健診データおよび電子カルテ等の診療データ、および問診票データ取得部1fにより取得されたユーザの問診票データが含まれ、疾病予測部1aはこれらのデータを総合して、或いは選択的に参照して疾病の候補を推測する。
(2) 上記取得された問診票データまたは診療データをもとにユーザの親族に関する情報の記載の有無を判定し、親族に関する情報が記載されている場合にはEHRサーバ3またはEMRサーバ4から当該親族の診療データを取得する処理。診療データには、親族の属性情報と、既往歴および罹患中の疾病を表す情報が含まれる。
(3) 上記親族の診療データに含まれる属性情報をもとに、ユーザに対する当該親族の親等の距離を判定する。そして、上記推測されたユーザの疾病の候補に対する上記親族の診療データに含まれる既往症又は罹患中の疾病の影響度を、上記親等の距離を加味して算出する処理。
(4) 上記推測された疾病の候補について、上記取得されたユーザの検査データまたは診療データと、上記算出された親族の診療データに含まれる既往症又は罹患中の疾病の影響度をもとに、ユーザにおける疾病の候補の発症の可能性を予測し、その予測結果を表すデータをデータ記憶部1gに記憶させる処理。
予測データ出力部1dは、上記疾病予測部1aにより得られた疾病の発症の予測結果を表すデータに、ユーザの検査データとEHR/EMRデータ、および親族の診療データのうち必要なデータを添付して、例えば医師端末5へ送信する。
以上のような構成であるから、例えばユーザが健康診断または人間ドック等による精密検査のために医療機関を受診すると、疾病予測装置1では、当該ユーザの個人識別情報をもとにユーザの検査データ、問診票データおよび過去の診療データがそれぞれ取得され、これらのデータに基づいて先ず上記ユーザに発症する可能性のある疾病の候補が推測される。続いて疾病予測装置1では、上記ユーザの問診票データまたは診療データに上記ユーザの親族に関する情報が記載されているか否かが判定され、記載されている場合には当該情報をもとにEHRサーバ3またはEMRサーバ4から親族の診療データが取得される。
次に疾病予測装置1では、例えば、上記診療データに含まれる属性情報をもとに、上記ユーザと親族との親等の距離が判定され、上記推測された疾病の候補に対する上記親族の診療データに含まれる既往歴又は罹患中の疾病の影響度が、上記親等の距離を加味して算出される。そして、上記推測された疾病の候補について、上記検査データまたは診療データと上記算出された影響度をもとに発症の可能性が予測され、その予測結果を表すデータが上記検査データや親族の既往歴又は罹患中の疾病を表す情報等と共に医師端末5へ送信される。
従って、ユーザに発症する可能性のある疾病について、当該ユーザ自身の検査データや診療データだけでなく、親族の診療データに含まれる既往歴や罹患中の疾病の影響度が考慮されて、発症の可能性が予測される。しかも、上記影響度を算出する際には、例えば、親等の距離が近ければ近いほど影響度が大きくなるように、ユーザに対する親族の親等の距離が加味される。
一般に、疾病の発症に関しては、例えば遺伝的な観点から親族の既往歴又は罹患中の疾病と関連性があることが知られており、またユーザと親族との遺伝的な関連性の1つとして親等の距離があると言われている。従って、上記したようにユーザに発症する可能性のある疾病を予測する際に、親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を考慮しかつこの影響度にユーザと親族との親等の距離を反映させることで、ユーザ本人の検査データおよび診療データのみを用いて予測する場合に比べ、精度の高い発症予測を行うことが可能となる。また、ユーザと親族との関係性を表す情報として親等の距離を用いているので、ユーザおよび親族の遺伝情報を検査するかまたは別途取得する必要がなく、これによりユーザの疾病に対する親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を比較的簡単に求めることができる。
[第1の実施形態]
(構成例)
(1)システム
図2は、一実施形態に係る疾病予測装置を含む医療情報管理システムの全体構成を示す図であり、MS1,MS2,…,MSnは病院や医院、診療所等の医療機関を示している。
(構成例)
(1)システム
図2は、一実施形態に係る疾病予測装置を含む医療情報管理システムの全体構成を示す図であり、MS1,MS2,…,MSnは病院や医院、診療所等の医療機関を示している。
医療機関MS1,MS2,…,MSnはいずれも、EMRサーバMSVと、検査データサーバISVと、受診受付端末RTと、問診票作成支援端末NTと、医師端末DTと、疾病予測装置ETとを備えている。EMRサーバMSV、検査データサーバISV、受診受付端末RT、問診票作成支援端末NT、医師端末DTおよび疾病予測装置ETは、例えば院内LAN(Local Area Network)または院内無線LANを介して相互間でデータ伝送が可能となっている。また、このうちEMRサーバMSV、医師端末DTおよび疾病予測装置ETは、上記院内LANまたは院内無線LANを介して外部のネットワークNWにも接続可能となっている。
EMRサーバMSVは、医療機関MS1,MS2,…,MSnごとに、当該医療機関MS1,MS2,…,MSnを受診したユーザの診療データと、ユーザ(患者)基本データとを関連付けて記憶し管理する。患者基本データは、例えば氏名、性別、年齢、住所、連絡先、職業等の属性情報を含む。診療データには、健診データと、医師が作成した電子カルテの情報が含まれる。電子カルテには、例えば、病名とその症状、治療経過、手術の有無、検査データおよび投薬情報に加え、薬や食物に対するアレルギの有無や、たばこやアルコールの摂取状況、親族(近親者)の既往歴データ等も含まれる。
また、上記EMRサーバMSVは、EHRサーバHSVとの間でネットワークNWを介してデータ伝送が可能となっている。ネットワークNWは、例えば、インターネット等の公衆網と、この公衆網にアクセスするためのアクセス網を含む。アクセス網としては、例えば上述した院内のLANまたは無線LANが用いられるが、他に有線電話網、CATV網、携帯電話網または公衆無線LAN等を使用することも可能である。
検査データサーバISVは、例えば図示しない自動検査装置により分析された血液検査や尿検査のデータや、X線撮像装置やMRI断層装置、超音波検査装置等の各種検査装置により得られた画像データを、ユーザの個人識別情報と対応付けて記憶する。
受診受付端末RTは、例えば、ユーザの診察カードから個人識別情報を読み取り、ユーザに対し検査項目や受診科目等が記載された検査受診票を発行すると共に、医師端末DTおよび疾病予測装置ET等に上記ユーザの受診受け付け情報を送信する。
問診票作成支援端末NTは、例えばタブレット型端末からなり、問診票テンプレートデータと、ユーザ本人または看護師等の医療スタッフが入力した申告情報とに基づいて問診票データを作成し、当該問診票データを医師端末DTおよび疾病予測装置ETへ送信する。
EHRサーバHSVは、例えば市区町村等の地域別に配置される。そして、EHRサーバHSVは、地域内の医療機関MS1〜MSnのEMRサーバMSVからアップロードされる患者の基本データおよび診療データをEHRデータとして記憶し管理する。これによりEHRサーバHSVは、地域内の各医療機関MS1〜MSn相互間で、患者の診療データの共有を可能にしている。
携帯情報端末UT1〜UTkは、例えばスマートフォンやタブレット型端末、携帯型のパーソナルコンピュータからなり、センシング装置SS1〜SSkにより得られた測定データをそれぞれ近距離無線ネットワークを介して取得し、PHRデータとして記憶する機能を有している。
センシング装置SS1〜SSkとしては、例えば、血圧計や心電計、体温計、活動量計、体重計、体組成計、これらの測定器の測定機能を複合的に備えた、ウェアラブル端末やヘルスメータ等の生体情報測定装置が用いられる。近距離無線ネットワークとしては、例えば、Bluetooth(登録商標)等の小電力無線データ通信規格を採用した無線ネットワークが用いられるが、これに限定されるものではない。
(2)疾病予測装置ET
(2−1)ハードウェア構成
図3は、疾病予測装置ETのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
疾病予測装置ETは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサ11Aを有する。そして、このハードウェアプロセッサ11Aに対し、プログラムメモリ11B、データメモリ12、通信インタフェース(通信I/F)13を、バス14を介して接続したものとなっている。
(2−1)ハードウェア構成
図3は、疾病予測装置ETのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
疾病予測装置ETは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサ11Aを有する。そして、このハードウェアプロセッサ11Aに対し、プログラムメモリ11B、データメモリ12、通信インタフェース(通信I/F)13を、バス14を介して接続したものとなっている。
通信I/F13は、例えば院内無線LANを介してEMRサーバMSV、検査データサーバISV、問診票作成支援端末NTおよび医師端末DTとの間でデータ伝送を行うと共に、上記院内無線LANおよび外部のネットワークNWを介してEHRサーバHSVとの間でデータ伝送を行う。なお、通信I/F13は、院内無線LANを使用する代わりに、携帯電話網や公衆無線LANを使用することで、ネットワークNWを介してEHRサーバHSVとの間でデータ伝送を行うことも可能である。
プログラムメモリ11Bは、記憶媒体として、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを併用したもので、一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムが格納されている。
データメモリ12は、例えば、HDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせたものを記憶媒体として備える。そして、疾病予測を行う過程で取得および作成された各種データを記憶するために用いられる。
(2−2)ソフトウェア構成
図4は、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置ETのソフトウェア構成を、図3に示したハードウェア構成と関連付けて示したブロック図である。
データメモリ12の記憶領域には、取得データ記憶部121と、テーブルデータ記憶部122と、予測データ記憶部123が設けられている。
図4は、この発明の一実施形態に係る疾病予測装置ETのソフトウェア構成を、図3に示したハードウェア構成と関連付けて示したブロック図である。
データメモリ12の記憶領域には、取得データ記憶部121と、テーブルデータ記憶部122と、予測データ記憶部123が設けられている。
取得データ記憶部121は、上記EMRサーバMSV、EHRサーバHSV、検査データサーバISV、ユーザの携帯情報端末UT1〜UTkおよび問診票作成支援端末NTからそれぞれ取得されたデータを記憶するために用いられる。
テーブルデータ記憶部122には、疾病予測処理に用いるテーブルデータとして、マーカ種別/病種対応テーブルと、発症予測判定テーブルが記憶されている。マーカ種別/病種対応テーブルは、例えば、検査データに含まれる所定のマーカの種別に関連付けて当該マーカにより診断可能な病種を定義したものである。発症予測判定テーブルは、マーカの判定値とユーザに発症する可能性がある疾病に及ぼす親族の既往症の影響度との全ての組み合わせに対応付けて、上記疾病の発症の可否を定義したものである。
予測データ記憶部123は、後述する疾病予測部117による疾病発症の予測結果を表す情報を記憶するために使用される。
制御ユニット11は、上記ハードウェアプロセッサ11Aと、上記プログラムメモリ11Bとから構成され、ソフトウェアによる処理機能部として、ユーザ識別情報取得部111と、検査データ取得部112と、EHR/EMRデータ取得部113と、PHRデータ取得部114と、問診票データ取得部115と、予測データ出力部116と、疾病予測部117とを備えている。これらの処理機能部は、いずれもプログラムメモリ11Bに格納されたプログラムを、上記ハードウェアプロセッサ11Aに実行させることにより実現される。
ユーザ識別情報取得部111は、受診対象のユーザの個人識別情報を受診受付端末RTから通信I/F13を介して取得し、この個人識別情報を疾病予測部117に通知する。上記個人識別情報としては、例えば「氏名」と「生年月日」を含むものが考えられるが、ほかに地域内のいずれかの医療機関が発行した診察カードの「診察券登録番号」や、運転免許証、パスポートまたはマイナンバーカード等の公的な個人識別番号であってもよい。
検査データ取得部112は、例えば、疾病予測部117の指示に従い、上記ユーザの個人識別情報をもとに、上記検査データサーバISVから該当する検査データを通信I/F13を介して取得し、この検査データを上記個人識別情報と関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる。
EHR/EMRデータ取得部113は、例えば、疾病予測部117の指示に従い、ユーザの個人識別情報または親族の個人識別情報をもとに、EHRデータまたはEMRデータの取得要求を通信I/F13からEHRサーバHSVまたはEMRサーバMSVへ送信する。そして、上記取得要求に対しEHRサーバHSVまたはEMRサーバMSVから送信されたユーザまたは親族のEHRデータまたはEMRデータを通信I/F13を介して受信し、受信されたデータを個人識別情報に関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる処理を行う。
PHRデータ取得部114は、例えば、疾病予測部117の指示に従い、ユーザのPHRデータの取得要求を通信I/F132から院内無線LANを介してユーザの携帯情報端末UTiへ送信する。そして、上記取得要求に対し携帯情報端末UTiから送信されたPHRデータを通信I/F132を介して受信し、受診されたデータを個人識別情報と関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる処理を行う。
問診票データ取得部115は、例えば、問診票作成支援端末NTから送信されるユーザの問診票データを通信I/F13を介して受信し、この問診票データをユーザの個人識別情報と関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる処理を行う。
予測データ出力部116は、例えば、疾病予測部117の指示に従い、予測データ記憶部123からユーザの予測データを読み出して、この予測データにユーザの検査データ、診療データおよび親族の診療データを添付し、通信I/F13から例えば医師端末DTへ送信する処理を行う。
疾病予測部117は以下の処理機能を有する。
(1) 上記検査データ取得部112、EHR/EMRデータ取得部113を制御することで、ユーザの個人識別情報をもとに、ユーザ本人の診療データとして、検査データ、EHR/EMRデータに含まれる診療データを、それぞれ該当するサーバから取得する。またそれと共に、問診票データ取得部115を制御することで、ユーザの問診票データを取得する。さらに、PHRデータ取得部114を制御することで、ユーザのPHRデータ、つまり生体データおよび生活データを取得する。
(1) 上記検査データ取得部112、EHR/EMRデータ取得部113を制御することで、ユーザの個人識別情報をもとに、ユーザ本人の診療データとして、検査データ、EHR/EMRデータに含まれる診療データを、それぞれ該当するサーバから取得する。またそれと共に、問診票データ取得部115を制御することで、ユーザの問診票データを取得する。さらに、PHRデータ取得部114を制御することで、ユーザのPHRデータ、つまり生体データおよび生活データを取得する。
(2) 上記取得された問診票データまたは診療データに上記ユーザの親族に関する情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にEHR/EMRデータ取得部113を制御して、親族の属性情報をもとにEHRサーバHSVまたはEMRサーバMSVから当該親族のEHRデータまたはEMRデータを取得する。
(3) 上記ユーザの検査データに含まれるマーカの種別をもとに、テーブルデータ記憶部122のマーカ種別/関連病種対応テーブルを参照して、ユーザに発症する可能性のある疾病の候補を選択する。そして、上記親族のEHRデータまたはEMRデータに含まれる診療データから上記疾病の候補に対応する既往症又は罹患中の疾病を表す情報を抽出してスコア化する。また、上記親族の属性情報をもとにユーザに対する親族の親等の距離を判定し、上記既往症又は罹患中の疾病の抽出結果を表すスコアに上記親等の距離を重み付けすることにより、上記疾病の候補に対する親族の既往症の影響度を算出する。
(4) 上記マーカの値と上記既往症の影響度をもとにテーブルデータ記憶部122に記憶された発症予測判定テーブルを参照して、上記疾病の候補の発症の可否を判定する。そして、その判定結果を個人識別情報と関連付けて予測データ記憶部123に記憶させる。
予測データ出力部116は、上記予測データ記憶部123から上記発症の可否の判定結果を読み出し、これにユーザの検査データおよび親族の既往症又は罹患中の疾病を表す情報を添付して、医師端末DTへ送信する。
(動作例)
次に、以上のように構成された疾病予測装置ETによる疾病予測動作を説明する。図5は疾病予測装置ETの処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
次に、以上のように構成された疾病予測装置ETによる疾病予測動作を説明する。図5は疾病予測装置ETの処理手順と処理内容の一例を示すフローチャートである。
(1)ユーザに係るデータの取得
ユーザが医療機関を受診するために、受診受付端末RTにおいて診察カードを読み込ませると、受診受付端末RTにおいて上記診察カードから個人識別情報が検出され、当該個人識別情報が疾病予測装置ETに通知される。なお、このときた受診受付端末RTは、上記ユーザの検査項目および受診科目の案内情報が記載された検査受診票をプリントアウトする。
ユーザが医療機関を受診するために、受診受付端末RTにおいて診察カードを読み込ませると、受診受付端末RTにおいて上記診察カードから個人識別情報が検出され、当該個人識別情報が疾病予測装置ETに通知される。なお、このときた受診受付端末RTは、上記ユーザの検査項目および受診科目の案内情報が記載された検査受診票をプリントアウトする。
ユーザは、上記検査受診票に従い指定された項目の検査を受ける。検査項目としては、例えば血液検査や尿検査、X線検査等、超音波検査が考えられる。これらの検査により得られた検査データは、自動分析装置やX線検査装置等の検査装置から検査データサーバISVに送られ、ユーザの個人識別情報と関連付けられて記憶される。なお、この例では、検査データに例えば血液を自動分析することにより得られる、ある種の疾病(例えば癌または腫瘍)に対するマーカの検査値が含まれているものとする。
疾病予測装置ETは、ユーザ識別情報取得部111の制御の下、ステップS10により上記個人識別情報を通信I/F13を介して受信し、この個人識別情報を疾病予測部117に通知する。疾病予測部117は、検査データ取得部112に対し上記個人識別情報と共にデータ取得指示を与える。検査データ取得部112は、ステップS11において、上記個人識別情報をもとに検査データサーバISVに対しアクセスしてユーザの検査データを取得し、当該検査データを個人識別情報と関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる。
またそれと共に疾病予測装置ETは、疾病予測部117から問診票データ取得部115に対しユーザの個人識別情報と共にデータ取得指示を送る。この結果、問診票データ取得部115は、ステップS12により問診票作成支援端末NTにアクセスして対応するユーザの問診票データを取得し、当該問診票データを個人識別情報と関連付けて取得データ記憶部121に記憶させる。なお、問診票作成支援端末NTが任意のタイミングで問診票データを送信する場合には、当該問診票データは上記問診票データ取得部115により受信され取得データ記憶部121に既に記憶されている。
なお、問診票データには親族の関する情報が記載されていない場合がある。そこで、疾病予測装置ETは、EHR/EMRデータ取得部113の制御の下、ユーザの個人識別情報をもとにEHRサーバHSVまたはEMRサーバMSVに対しアクセスし、対応するユーザのEHRデータまたはEMRデータを取得して取得データ記憶部121に記憶させるようにしてもよい。
(2)疾病の発症に対する親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度の算出
疾病予測装置ETは、疾病予測部117の制御の下、先ずステップS13において、上記取得データ記憶部121に記憶されているユーザの問診票データに、親族の個人識別情報を含む属性情報が記載されているか否かを判定する。なお、問診票データに上記属性情報が記載されていない場合には、取得データ記憶部121に記憶されているユーザのEHRデータまたはEMRデータから親族の個人識別情報を含む属性情報を抽出する。
疾病予測装置ETは、疾病予測部117の制御の下、先ずステップS13において、上記取得データ記憶部121に記憶されているユーザの問診票データに、親族の個人識別情報を含む属性情報が記載されているか否かを判定する。なお、問診票データに上記属性情報が記載されていない場合には、取得データ記憶部121に記憶されているユーザのEHRデータまたはEMRデータから親族の個人識別情報を含む属性情報を抽出する。
上記問診票データ、EHRデータまたはEMRデータのいずれかに親族に関する情報が記載されている場合、疾病予測部117はEHR/EMRデータ取得部113に対し親族の個人識別情報と共にデータの取得指示を送る。EHR/EMRデータ取得部113は、上記データ取得指示を受け取ると、ステップS14において、親族の個人識別情報をもとにEHRサーバHSVまたはEMRサーバMSVに対しアクセスし、親族のEHRデータまたはEMRデータから診療データを取得して、取得データ記憶部121に記憶させる。
疾病予測部117は、次にステップS15により上記ユーザの検査データに含まれるマーカの種別を判別し、このマーカの種別に対応する病種を特定する。この病種の特定は、この例ではテーブルデータ記憶部122に記憶されたマーカ種別/関連病種対応テーブルを用いて行われる。例えば、いまマーカ種別/関連病種対応テーブルが図6に示すように定義されており、検査データに含まれるマーカの種別がmk1だったとすると、このマーカ種別mk1に対応する病種としてD1,D2,D3が特定される。
疾病予測部117は、続いてステップS16において、上記親族の診療データに上記マーカ種別mk1に対応する病種D1,D2,D3の既往歴又は罹患中の疾病が含まれているか否かを判定し、その判定結果に基づいて上記病種D1,D2,D3の評価値d1,d2,d3を設定する。例えば、いま親族の診療データに、病種D1,D2の既往歴又は罹患中の疾病が含まれ、病種D3の既往歴又は疾病が含まれていなかったとすると、病種D1,D2,D3の評価値d1,d2,d3をd1=1,d2=1,d3=0に設定する。
また疾病予測部117は、ステップS17において、上記親族の属性情報をもとにユーザに対する親族の親等の距離を判定する。例えば、いま親族が「親」であれば「1親等」であるため親等の距離は“1.0”と判定される。また親族が「兄弟」または「祖父母」であれば、「2親等」であるため親等の距離は“0.7”と判定される。
次に疾病予測部117は、ステップS18において、上記病種の評価値および親等の距離をもとに、ユーザに発症する可能性がある疾病に対する親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度スコアXを算出する。影響度スコアXは、上記親等の距離をαとすると、例えば
X=α(d1+d2+d3+…+dk)
として表される。
X=α(d1+d2+d3+…+dk)
として表される。
例えば、いま親族が「父」で、かつ既往歴がD1,D2だったとすると、影響度スコアXは
X=1.0(1+1+0)
=2.0
となる。これに対し、親族が「祖父」で、かつ既往歴が同じくD1,D2だったとすると、影響度スコアXは
X=0.7(1+1+0)
=1.4
となる。
X=1.0(1+1+0)
=2.0
となる。これに対し、親族が「祖父」で、かつ既往歴が同じくD1,D2だったとすると、影響度スコアXは
X=0.7(1+1+0)
=1.4
となる。
なお、上記影響度Xを算出する際の重み係数として、親等の距離αに加え、ユーザと親族との性別の一致/不一致、親族の疾病発症時の年齢とユーザの現在の年齢との差を適用してもよい。この場合、例えば、性別については、一致していれば“1.0”、不一致であれば“0.5”に設定され、また年齢差についてはその値が小さければ小さいほど係数値が大きくなるように設定されるようにすればよい。また、ユーザの問診票データ或いはユーザおよび親族の診療データをもとに、アレルギの有無等の体質の類似度を判定し、この体質の類似度を重み係数に加えるようにしてもよい。
また、上記影響度スコアXの算出式では、病種の評価値d1,d2,d3の合計値に親等の距離αを係数として掛けたが、病種の評価値d1,d2,d3のそれぞれに対し個別に設定された親等の距離α1,α2,α3を係数として掛け、その合計値を影響度スコアXとするようにしてもよい。
(3)発症の可能性の判定
疾病予測部117は、先ずステップS19により、検査データのマーカの値および上記算出された影響度スコアXを、それぞれ閾値を用いて複数段階に軟判定する。例えば、L,M,Hの3段階に判定する。そして、ステップS20において、上記マーカ判定値および影響度の判定値を、テーブルデータ記憶部122に記憶された発症予測判定テーブルに適用し、発症の可能性を判定する。
疾病予測部117は、先ずステップS19により、検査データのマーカの値および上記算出された影響度スコアXを、それぞれ閾値を用いて複数段階に軟判定する。例えば、L,M,Hの3段階に判定する。そして、ステップS20において、上記マーカ判定値および影響度の判定値を、テーブルデータ記憶部122に記憶された発症予測判定テーブルに適用し、発症の可能性を判定する。
例えば、いま発症予測判定テーブルが図7に示すように定義されていたとすると、マーカ判定値が“M”で、影響度判定値が“L”であれば、発症の可能性を“No”と判定し、一方マーカ判定値が“M”で、影響度判定値が“M”であれば、発症の可能性を“Yes”と判定する。すなわち、この例では、検査データのマーカ値が“M”であっても、例えばユーザとの親等の距離が近い親族に同種の疾病の既往歴があれば、ユーザに当該疾病の発症の可能性があると判定される。一方、検査データのマーカ値が同じ“M”であっても、例えばユーザとの親等の距離が近い親族に同種の疾病の既往歴がないか、または既往歴があってもユーザと親族との親等の距離が遠い場合には、ユーザには当該疾病の発症の可能性がないと判定される。
上記判定結果は、疾病予測部117によりユーザの個人識別情報と関連付けられて予測データ記憶部123に記憶される。
なお、上記ステップS13において、ユーザの問診票データ、或いはEHR/EMRデータに含まれる診療データから親族に関する情報を取得できなかった場合には、疾病予測部117はステップS22に移行する。そして、ユーザの問診票データ、検査データ、およびEHRまたはEMRデータから抽出された診療データに基づいて、ユーザに発症する可能性がある疾病を予測する。
(4)予測結果の出力
上記疾病発症の予測処理が終了すると、疾病予測装置ETは、予測データ出力部116の制御の下、ステップS21において、上記予測データ記憶部123から上記ユーザについての予測結果を読み出し、この予測結果を取得データ記憶部121に保存されている検査データおよび親族の既往歴又は罹患中の疾病を表す情報と共に、通信I/F13から医師端末DTへ送信する。
上記疾病発症の予測処理が終了すると、疾病予測装置ETは、予測データ出力部116の制御の下、ステップS21において、上記予測データ記憶部123から上記ユーザについての予測結果を読み出し、この予測結果を取得データ記憶部121に保存されている検査データおよび親族の既往歴又は罹患中の疾病を表す情報と共に、通信I/F13から医師端末DTへ送信する。
また、この場合予測データ出力部116は、取得データ記憶部121にユーザのPHRデータが記憶されていれば、予測結果と共にこのPHRデータを医師端末DTまたは保健師の端末(図示省略)へ送信するようにしてもよい。
医師または保健師は、自身の医師端末DTにおいて、上記予測結果と、検査データおよび親族の既往歴又は罹患中の疾病を表す情報をもとに、さらにはPHRデータをもとに、ユーザに対するアドバイス等を行うことができる。
(作用・効果)
以上述べたように一実施形態では、疾病予測装置ETにおいて、対象ユーザの検査データおよび親族の診療データを取得し、上記ユーザの検査データから推測される疾病の発症に対する上記親族の診療データに含まれる既往歴又は罹患中の疾病の影響度を、ユーザと親族との間の親等の距離で重み付けすることにより算出する。そして、ユーザの上記検査データの計測値と上記算出された影響度とに基づいて、ユーザに発症する疾病の可能性を予測するようにしている。
以上述べたように一実施形態では、疾病予測装置ETにおいて、対象ユーザの検査データおよび親族の診療データを取得し、上記ユーザの検査データから推測される疾病の発症に対する上記親族の診療データに含まれる既往歴又は罹患中の疾病の影響度を、ユーザと親族との間の親等の距離で重み付けすることにより算出する。そして、ユーザの上記検査データの計測値と上記算出された影響度とに基づいて、ユーザに発症する疾病の可能性を予測するようにしている。
従って、ユーザに発症する可能性のある疾病について、当該ユーザ自身の検査データや診療データだけでなく、親族の診療データに含まれる既往歴又は罹患中の疾病の影響度を考慮し、しかも当該影響度を算出する際にユーザに対する親族の親等の距離を反映させることによって、ユーザ本人の検査データおよび診療データのみを用いて予測する場合に比べ、精度の高い予測を行うことが可能となる。また、ユーザと親族との間の親等の距離をもとに既往症又は罹患中の疾病の影響度を算出しているので、ユーザおよび親族の遺伝情報を検査するかまたは別途取得する必要がなく、これによりユーザの疾病の発症に対する親族の既往症又は罹患中の疾病の影響度を比較的簡単に算出することができる。
また、ユーザの疾病の発症に対する影響度を算出する際に、親族の既往症だけでなく罹患中の疾病も考慮しているので、親族の診療データに既往症が含まれていなかったり、含まれていてもそれが問診票に記載された情報のように信頼性の低い情報の場合には、罹患中の疾病を参照することでユーザの疾病の発症に対する親族の影響度を算出することが可能となる。
なお、親族の診療データに既往歴および罹患中の疾病に関する情報がいずれも含まれていない場合には、診療データに含まれる検査データ等から潜在的な疾病の発症体質を推定し、この推定された発症体質を参照することでユーザの疾病の発症に対する親族の影響度を算出するようにしてもよい。
また、影響度を算出する際に、ユーザと親族との性別の一致/不一致、年齢差、アレルギの有無等の体質の類似度に基づいてさらに重み付けすることで、上記影響度をさらに精度良く算出することができ、延いてはユーザにおける疾病の発症の可能性をさらに性各区に予測することが可能となる。
[変形例]
(1)ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を算出する際に、その重み係数として、ユーザとその親族との間の生活環境の類似度を適用してもよい。生活環境の類似度としては、例えば単位時間(例えば1日)におけるユーザと親族との物理的距離の平均値や、一定の距離の範囲内に共存する時間を適用することができる。ユーザとその親族との物理的距離や共存時間は、例えば、ユーザおよび親族がそれぞれ所持するスマートフォン等の携帯情報端末UT1〜UTkにより計測される位置の移動履歴データをもとに算出することができる。
(1)ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を算出する際に、その重み係数として、ユーザとその親族との間の生活環境の類似度を適用してもよい。生活環境の類似度としては、例えば単位時間(例えば1日)におけるユーザと親族との物理的距離の平均値や、一定の距離の範囲内に共存する時間を適用することができる。ユーザとその親族との物理的距離や共存時間は、例えば、ユーザおよび親族がそれぞれ所持するスマートフォン等の携帯情報端末UT1〜UTkにより計測される位置の移動履歴データをもとに算出することができる。
一般に、農業や漁業、個人商店等のように親と子が共同で仕事に従事している場合のように、生活環境が類似しているユーザとその親族は、長期的に見ると類似する疾病を発症する傾向がある。従って、上記影響度を算出する際に、ユーザとその親族の生活環境の類似度が反映されるので、ユーザに発症する可能性のある疾病をさらに高精度に判定することが可能となる。
なお、ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を算出する際に、重み係数として、上記生活環境の類似度を単独で適用してもよいが、一実施形態で述べたユーザに対する親族の親等の距離αを併用してもよい。このようにすると、上記影響度を、親等の距離αと生活環境の類似度の両方を考慮して算出することができる。
(2)ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を算出する際に、その重み係数として、ユーザおよびその親族がそれぞれ所持するスマートフォン等の携帯情報端末UT1〜UTkから各々の健康管理データとしてのPHRデータを取得し、このPHRデータの類似度を適用してもよい。例えば、PHRデータに含まれる血圧値や血糖値等の生体データの類似度や、食事のメニューの類似度、睡眠時間の類似度、運動時間等の生活データの類似度のうちの少なくとも1つを判定し、この類似度を考慮して上記影響度を算出する。
なお、上記各生体データおよび各生活データの類似度を全て使用して影響度を算出してもよいが、その一部を使用して影響度を算出するようにしてもよく、さらには一実施形態で述べた親等の距離αと併用して影響度を算出するようにしてもよい。
以上のようにすると、上記影響度を算出する際に、ユーザとその親族との間の健康状態や生活状態の類似度が反映されるので、ユーザにおける疾病の発症の可能性をさらに高精度に判定することが可能となる。
なお、上記変形例(2)においても、ユーザの疾病の発症に及ぼす親族の既往歴又は罹患中の疾病の影響度を算出する際に、重み係数として、上記健康状態や生活状態の類似度を単独で適用してもよいが、一実施形態で述べたユーザに対する親族の親等の距離に応じて設定された重み係数を併用してもよい。このようにすると、上記影響度を、親等の距離と健康状態や生活状態の類似度の両方を考慮して算出することができる。
以上、変形例(1)、(2)に述べたいずれの処理も、一実施形態と同様に、プログラムメモリ11Bに格納されたプログラムをCPU11Aに実行させることにより実現される。疾病予測装置ETのその他各部の構成は一実施形態と同様である。
(3)前記一実施形態では、検査データとして癌や腫瘍に関するマーカ値を参照する場合を例にとり、親族の既往歴又は罹患中の疾病に癌や腫瘍が含まれる場合にその影響度を算出するようにした。しかしそれに限らず、脳心血管疾患を診断する際の根拠となる生体データの計測値や、腎臓病等の代謝系疾患を診断する際の根拠となる生体データ値を参照して疾病の候補を選択し、親族の既往歴又は罹患中の疾病に脳心血管疾患や代謝系疾患が含まれている場合にその影響度を算出するようにしてもよい。
(4)前記一実施形態では、疾病の発症の可能性を可否(yes/no)で予測するようにしたが、例えば検査データの数値と影響度とをもとに発症の確率を算出し、その結果を予測結果を表す情報に含めて出力するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
[付記]
上記各実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限られない。
(付記1)
ハードウェアプロセッサ(11A)とメモリ(11B)とを有する疾病予測装置であって、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記メモリ(11B)に記憶されたプログラムを実行することにより、
ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得し(1c)、
前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得し(1c)、
前記ユーザの前記診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出し(1a)、
前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する予測部と(1a)、
前記予測部による予測結果を表す情報を出力する(1d)
ように構成される疾病予測装置。
上記各実施形態の一部または全部は、特許請求の範囲のほか以下の付記に示すように記載することも可能であるが、これに限られない。
(付記1)
ハードウェアプロセッサ(11A)とメモリ(11B)とを有する疾病予測装置であって、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記メモリ(11B)に記憶されたプログラムを実行することにより、
ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得し(1c)、
前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得し(1c)、
前記ユーザの前記診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出し(1a)、
前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する予測部と(1a)、
前記予測部による予測結果を表す情報を出力する(1d)
ように構成される疾病予測装置。
(付記2)
ハードウェアプロセッサ(11A)と、当該ハードウェアプロセッサ(11A)を実行させるプログラムを格納したメモリ(11B)とを有する装置が実行する疾病予測方法であって、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得する過程と(S12)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得する過程と(S14)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記ユーザの前記診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出する過程と(S18)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する過程と(S20)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記予測過程による予測結果を表す情報を出力する過程と(S21)
を具備する疾病予測方法。
ハードウェアプロセッサ(11A)と、当該ハードウェアプロセッサ(11A)を実行させるプログラムを格納したメモリ(11B)とを有する装置が実行する疾病予測方法であって、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得する過程と(S12)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得する過程と(S14)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記ユーザの前記診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出する過程と(S18)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する過程と(S20)、
前記ハードウェアプロセッサ(11A)が、前記予測過程による予測結果を表す情報を出力する過程と(S21)
を具備する疾病予測方法。
1…疾病予測装置、2…携帯情報端末、3…EHRサーバ、4…EMRサーバ、
5…医師端末、6…検査データサーバ、7…問診票作成支援端末、1a…疾病予測部、
1b…PHRデータ取得部、1c…EHR/EMRデータ取得部、
1d…予測データ出力部、1e…検査データ取得部、1f…問診票データ取得部、
1g…データ記憶部、MS1〜MSn…医療機関、NT…問診票作成支援端末、
MSV…EMRサーバ、HSV…EHRサーバ、DT…医師端末、
US1〜USk…ユーザ、SS1〜SSk…センシング装置、
UT1〜UTk…携帯情報端末、ISV…検査データサーバ、
RT…受診受付端末、ET…疾病予測装置、11…制御ユニット、
12…データメモリ、13…通信I/F、14…バス、
111…ユーザ識別情報取得部、112…検査データ取得部、
113…EHR/EMRデータ取得部、114…PHRデータ取得部、
115…問診票データ取得部、116…予測データ出力部、117…疾病予測部、
121…取得データ記憶部、122…テーブルデータ記憶部、
123…予測データ記憶部。
5…医師端末、6…検査データサーバ、7…問診票作成支援端末、1a…疾病予測部、
1b…PHRデータ取得部、1c…EHR/EMRデータ取得部、
1d…予測データ出力部、1e…検査データ取得部、1f…問診票データ取得部、
1g…データ記憶部、MS1〜MSn…医療機関、NT…問診票作成支援端末、
MSV…EMRサーバ、HSV…EHRサーバ、DT…医師端末、
US1〜USk…ユーザ、SS1〜SSk…センシング装置、
UT1〜UTk…携帯情報端末、ISV…検査データサーバ、
RT…受診受付端末、ET…疾病予測装置、11…制御ユニット、
12…データメモリ、13…通信I/F、14…バス、
111…ユーザ識別情報取得部、112…検査データ取得部、
113…EHR/EMRデータ取得部、114…PHRデータ取得部、
115…問診票データ取得部、116…予測データ出力部、117…疾病予測部、
121…取得データ記憶部、122…テーブルデータ記憶部、
123…予測データ記憶部。
Claims (9)
- ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得する第1の取得部と、
前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得する第2の取得部と、
前記ユーザの前記診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出する影響度算出部と、
前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する予測部と、
前記予測部による予測結果を表す情報を出力する出力部と
を具備する疾病予測装置。 - 前記影響度算出部は、
前記ユーザと前記親族との関係性を表すデータに基づいて、前記ユーザに対する前記親族の親等の距離を判定する親等判定部と、
前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を、前記親等の距離を加味して算出する第1の算出部と
を備える、請求項1に記載の疾病予測装置。 - 前記影響度算出部は、
前記ユーザおよび前記親族の生活状態を表すデータをそれぞれ取得し、取得された生活状態を表すデータに基づいて、前記ユーザと前記親族との間の生活環境の類似度を算出する第1の類似度算出部と、
前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を、前記第1の類似度算出部により算出された生活環境の類似度を加味して算出する第2の算出部と
を備える、請求項1に記載の疾病予測装置。 - 前記第1の類似度算出部は、前記ユーザおよび前記親族の移動履歴を表すデータをそれぞれ取得し、取得された移動履歴を表すデータに基づいて、単位時間における前記ユーザと前記親族との物理的距離の平均値、または一定の距離の範囲内に共存する時間を、前記生活環境の類似度として算出する、請求項3に記載の疾病予測装置。
- 前記影響度算出部は、
前記ユーザおよび前記親族の健康管理状態を表すデータをそれぞれ取得し、取得された健康管理状態を表すデータに基づいて、前記ユーザと前記親族との間の健康管理状態の類似度を算出する第2の類似度算出部と、
前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を、前記第2の類似度算出部により算出された健康管理状態の類似度を加味して算出する第3の算出部と
を備える、請求項1に記載の疾病予測装置。 - 前記第2の類似度算出部は、前記ユーザおよび前記親族の生体データまたは生活データをそれぞれ取得し、取得された生体データまたは生活データに基づいて、前記ユーザと前記親族との間の生体データまたは生活データの類似度を、前記健康管理状態の類似度として算出する、請求項5に記載の疾病予測装置。
- 前記出力部は、前記疾病が前記ユーザに発症する可能性があると判定された場合に、その判定結果を示す情報と、前記ユーザに係る診療データと、前記親族の診療データとを含む疾病予測データを生成し、当該生成された疾病予測データを出力する、請求項1乃至6のいずれかに記載の疾病予測装置。
- コンピュータを有する装置が実行する疾病予測方法であって、
ユーザの個人識別情報に基づいて、当該ユーザに係る診療データを取得する過程と、
前記ユーザに対し所定の関係性を有する親族の診療データを取得する過程と、
前記ユーザに係る診療データから推測される疾病の発症に及ぼす前記親族の診療データの影響度を算出する過程と、
前記取得された前記ユーザに係る診療データと、前記算出された影響度とに基づいて、前記ユーザにおける前記疾病の発症を予測する過程と、
前記予測過程による予測結果を表す情報を出力する過程と
を具備する疾病予測方法。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の疾病予測装置が備える前記各部の処理を、前記疾病予測装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018134040A JP2020013246A (ja) | 2018-07-17 | 2018-07-17 | 疾病予測装置、方法およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018134040A JP2020013246A (ja) | 2018-07-17 | 2018-07-17 | 疾病予測装置、方法およびプログラム |
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Cited By (1)
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-
2018
- 2018-07-17 JP JP2018134040A patent/JP2020013246A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP7266357B1 (ja) | 2022-04-14 | 2023-04-28 | 株式会社オプティム | プログラム、情報処理装置、方法及びシステム |
JP2023157365A (ja) * | 2022-04-14 | 2023-10-26 | 株式会社オプティム | プログラム、情報処理装置、方法及びシステム |
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