JP2020012899A - 交換レンズ、カメラボディ及びカメラシステム - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態においては、図1に示すように、3次元直交座標系が設定される。具体的には、交換レンズ1Bの光軸に平行な軸をZ軸(紙面左右方向)とし、Z軸に垂直な平面内でZ軸と交わる軸をX軸(紙面に垂直な方向)とし、Z軸に垂直な平面内でZ軸とX軸とに垂直に交わる軸をY軸(紙面上下方向)とする。Z軸を中心とする回転方向をRoll方向、Y軸を中心とする回転方向をYaw方向、X軸を中心とする回転方向をPitch方向とする。
カメラシステム1は、カメラボディ1Aと、このカメラボディ1Aに対して着脱可能に装着される交換レンズ1Bとを備える。
カメラボディ1Aは、撮像素子3、記録媒体13、ボディ記憶部14、レリーズスイッチ17、背面液晶18、シャッタ20、及び交換レンズ1Bとの通信用のボディ側送受信部21及びボディCPU2Aを備える。なお、ボディ側送受信部21、及びボディCPU2Aは、ブレ補正機構100の一部である。
次に、交換レンズ1Bについて説明する。交換レンズ1Bは、ズームレンズ4、フォーカスレンズ5、ブレ補正レンズ6、ズームレンズ駆動機構7、フォーカスレンズ駆動機構8、ブレ補正レンズ駆動機構9、絞り10、絞り駆動機構11、角速度センサ12、ブレ補正レンズ位置検出部23(図2)、レンズCPU2B、及びレンズ側送受信部22を備える。
ブレ補正レンズ6、ブレ補正レンズ駆動機構9、角速度センサ12、ブレ補正レンズ位置検出部23、レンズCPU2B、及びレンズ側送受信部22は、図2に示すブレ補正機構100の一部である。
レンズ側送受信部22は、第1通信端子や第2通信端子以外に、電源端子やグラウンド端子など他の端子を備えても良い。
レンズCPU2Bのその他の機能については後に詳述する。
ボディCPU2Aは、カメラボディ1Aの制御を行う中央処理装置である。図2に示すように、ボディCPU2Aは、信号処理部40と動きベクトル演算部41とを備える。
動きベクトル演算部41が出力する動きベクトルは、X軸方向、Y軸方向、Roll方向の符号付きの大きさ等で表される。また、詳しくは後述するが、動きベクトルの発生時刻と、演算した動きベクトルをボディ側送受信部21からレンズ側送受信部22へ送信される時刻とのずれを検出遅れ時間とする。動きベクトル情報には、動きベクトル及び検出遅れ時間等が含まれる。
なお、動きベクトルは、符号付きの大きさに限らず符号付きの画素数など撮影画像に残存するブレを表すものなら何でもよい。
なお、動きベクトルは、1つの画像から検出してもよいし、連続する2つの画像、時間的に離れて撮影された2つの画像、3つの画像から演算してもよい。
図3は、動きベクトル演算部41での動きベクトルの演算タイミングの一例を説明する図である。図3の横軸は時間、図3(a)の縦軸は撮像素子3の行の位置を示す。n番目の画像データについて説明すると、一番上のラインが撮像素子3の最初に画像データの蓄積が行われる画素の行である。図3(a)の平行四辺形の領域内で、撮像素子3のn番目の画像データの蓄積が行われる。すなわち、最初の行(一番上のライン)が画像データの蓄積を行う時間と最後の行(一番下のライン)が画像データの蓄積を行う時間は、ずれている(ローリングシャッタとも呼ばれる)。
したがって、動きベクトルの大きさ、動き方向及び検出遅れ時間を含む動きベクトル情報の送信は、ボディ側送受信部21とレンズ側送受信部22との通信の2回に1回となる。
図中、時刻t1は、撮像素子3に、n−1番目の画像データの蓄積が開始された時間である。
時刻t2はn−1番目の画像データの蓄積が開始された時刻と蓄積が終了された時刻とのちょうど中間の時刻である。
時刻t4はn番目の画像データの蓄積が開始された時間である。
時刻t5はn番目の画像データの蓄積が開始された時刻と蓄積が終了した時刻とのちょうど中間の時刻である。
時刻t6は、n−1の画像データとnの画像データとから演算された動きベクトル情報がボディ側送受信部21からレンズ側送受信部22へ送信される時刻である。この時刻t6に送信される動きベクトルの発生時刻は、t5とt2とのちょうど中間のt3と考えるのが妥当である。したがって、動きベクトル情報が送信される時刻と、動きベクトルが発生した時刻との間には、t6−t3の検出遅れ時間が生じている。
動きベクトル演算部41においては、動きベクトルの信頼の度合いの情報である信頼度情報も求める。信頼度情報は、以下に述べる「信頼度」、「算出不能」、「算出途中」又は「算出停止」のいずれかの情報を含む。また、信頼度情報としては後述するレベルが含まれる。
信頼度は、動きベクトルの検出精度と相関性があり、例えば、以下のような判断基準に基づいて総合的に判断される。
画像データのコントラストが低くなればなるほど対象とする画像データの中の動きベクトルを検出するための特徴点を特定することが困難となる。さらに2枚の画像データで同一の特徴点を特定することが困難となる。つまり、低コントラストの2枚の画像データ間における特徴点の位置を誤検出してしまうなど、動きベクトルを正確に検出できない可能性がある。したがって、画像データのコントラストが低い場合は、信頼度(レベル)を低くする。
動きベクトルを求める場合、本実施形態では、1枚の画像データを複数領域に分割し、それぞれの領域において、高輝度の特徴点を検出する。動きベクトルを求めるために2枚の画像をそれぞれ複数領域に分割し高輝度の特徴点を検出し、2枚の画像データにおける、それぞれの領域内での特徴点の位置を比較する。その特徴点の移動量から動きベクトルを検出する。
静止している被写体を撮影した場合は、2つの画像データの全ての領域で動きベクトルがほぼ等しくなる。しかし動体の被写体(動いている被写体)を撮影した場合、2枚の画像を比較すると、ある特定の分割領域(動体被写体の部分)での動きベクトルが、他の領域の動きベクトと比べて大きさや動き方向が異なり、領域間でばらつきが大きくなる。領域毎にばらつきの大きい2枚の画像データから動きベクトルを演算すると、カメラの振動による動きベクトルを正確に検出できない可能性がある。したがって、領域毎の動きベクトルがばらつく場合、画像データに動体被写体が含まれていると認識し、信頼度(レベル)を低くする。
前述したように、画像データを取得するたびに、動きベクトルを連続して演算するが、演算した動きベクトルの大きさや動き方向が前に演算して得られた動きベクトルに対して急激に変化した場合は、特徴点の誤検出等の発生が考えられる。したがって、算出した動きベクトルが、急激に変化した場合、動きベクトルの信頼度(レベル)を低くする。
本実施形態では、信頼度は例えばレベル0から4の5段階で示される。レベル4は信頼度が最も高い。レベルの数値が小さくなるほど信頼度は低くなり、レベル0は信頼度が最も低い。
(算出不能)
例えば、比較する2枚の画像データのうち、少なくとも1枚の画面全体が白とびや黒潰れ画像データだった場合等、動きベクトルの演算をして何らかの結果が出ても、演算結果は信用できない。このような場合、動きベクトル演算部41は、動きベクトル算出不能と判断する。
本実施形態において、上述したように、交換レンズ1Bとカメラボディ1Aとの通信は30fpsで行われている。つまり、交換レンズ1Bに対してカメラボディ1Aは30fpsで動きベクトル情報を送信可能である。しかし本実施形態では、動きベクトルの計算は15fpsで行う。そのため、カメラボディ1Aから30fps間隔で送られる動きベクトル情報を送れるが、2回に1回は動きベクトルが算出されないことになる。この30fps間隔における2回に1回の動きベクトルが演算中の場合、動きベクトル演算部41は、動きベクトル算出途中と判断する。
また、カメラボディ1Aの電源がONにされた直後で撮像素子3自体が起動していない場合や、背面液晶18がメニュー表示をしていてスルー画が作成されない場合もある。このように動きベクトルを演算する画像データが存在しない場合、動きベクトル演算部41は動きベクトルを算出することができず、動きベクトル算出停止中と判断する。
ボディ側送受信部21は、動きベクトル演算部41で演算された動きベクトル情報及び信頼度情報を含む情報を、レンズ側送受信部22に送信する。
図2に戻り、交換レンズ1BのレンズCPU2Bは、増幅部31と、第1A/D変換部32、第2A/D変換部33、基準値演算部34、積分部を内部に含む目標位置演算部36、センタバイアス演算部37、基準値補正部50、駆動量演算部39及び減算部43を備える。
そして、ブレ補正レンズ6の目標位置から、演算したバイアス量を減算することによりブレ補正レンズ6の目標位置を修正する。
このようにセンタリングバイアス処理を行うことで、ブレ補正レンズ6がハードリミット(メカ的な駆動限界)に衝突することを有効に防止することができ、さらには、レンズの性能が悪化する可動域の周辺にブレ補正レンズが留まることを防止することで、撮影画像の見栄えを向上させることができる。
レンズ側送受信部22は、ボディ側送受信部21から、動きベクトル演算部41で演算された動きベクトル情報及び信頼度情報を受信する。
ブレ補正レンズ6の目標位置からバイアス量が減算されることにより画像中に発生した動きベクトルのX成分(バイアス補正量Xである動きベクトル補正量X)を、動きベクトルXから減算する。減算後の動きベクトルX(後述する補正後動きベクトルMV)にはセンタバイアス処理による影響は除去されている。すなわち、動きベクトルXからバイアス補正量X(動きベクトル補正量X)を減算することにより、基準値の変動(基準値の誤差)のみにより生じる画像のブレに対応する動きベクトルを算出することができる。
次に、ブレ補正機構100の動作について説明する。図4は、ブレ補正機構100の動作を示したブレ補正処理のフローチャートである。
ステップ101:交換レンズ1Bは、上述したブレ補正レンズ6、角速度センサ12、ブレ補正レンズ位置検出部23などのブレ補正機能を有している場合(ステップ101,YES)ステップ102へ進む。
交換レンズ1Bは、ブレ補正機能を有していない場合(ステップ101,NO)ブレ補正処理を終了する。
ステップ103:交換レンズ1Bは、基準値補正機能を有している場合、(ステップ103、YES)ステップ104へ進む。
交換レンズ1Bは、基準値補正機能を有していない場合(ステップ103、NO)、ステップ114へ進む。
しかしながら、実際の撮影時には、構図の微調整(パンニング検出できないレベルの)等、低周波の動きが加わるため、基準値演算結果に誤差を持ってしまうこともある。また、fcが低い(時定数が大きい)為に、一端誤差が大きくなってしまった場合、真値に収束するまでに時間を要してしまうという課題がある。基準値補正は、基準値の誤差を補正するものである。
ステップ201:カメラボディ1Aは、ボディ側送受信部21において、カメラボディ1Aと交換レンズ1Bとの間の初期通信で、交換レンズ1Bからブレ補正機能を有しているという信号を受信すると(ステップ201,YES)ステップ202へ進む。
カメラボディ1Aは、ボディ側送受信部21において、交換レンズ1Bがブレ補正機能を有しているという信号を受信しない場合、ブレ補正処理を終了する。
カメラボディ1Aは、ボディ側送受信部21において、交換レンズ1Bが基準値補正機能を有しているという信号を受信しない場合、ブレ補正処理を終了する。
カメラボディ1Aは、動きベクトルが演算可能でない場合、すなわち、算出停止中(算出機能なしも含む)、算出途中の場合、ステップ207へ進む。
カメラボディ1Aは、上述したように、少なくとも1枚の画面全体が白とびや黒潰れ画像データだった場合等で、動きベクトルが算出不能(算出されたが有効な値でない)である場合、信頼度情報を取得せずにステップ207へ進む。
ステップ107:交換レンズ1Bは、レンズ側送受信部22において、動きベクトル情報及び信頼度情報を受信すると(ステップ107,YES)、ステップ108へ進む。
ここで、動きベクトル情報及び信頼度情報を受信する場合について説明する。
(1)カメラボディ1Aが動きベクトル演算機能を有し、且つ信頼度情報を取得可能で、信頼度情報の信号値が2,3,4,5,6,7の場合、交換レンズ1Bはカメラボディ1Aから、動きベクトル情報と信頼度情報とを受信する(なお、信号値2の場合は、動きベクトル情報は含まなくてもよい)。この場合、動きベクトル情報も信頼度情報も使用する。
(2)カメラボディ1Aが動きベクトル演算機能を有し、且つ信頼度情報を取得可能であっても、信頼度情報の信号値が0,1の場合、交換レンズ1Bは、カメラボディ1Aから受信した動きベクトル情報と信頼度情報のうち、動きベクトル情報は使用することなく、信頼度情報だけを使用する。
(3)カメラボディ1Aが動きベクトル演算機能を有しているが、信頼度情報を取得可能でない場合、交換レンズ1Bはカメラボディ1Aから受信した動きベクトル情報と信頼度情報のうち、動きベクトル情報だけを使用し、信頼度情報は使用しない。
ここで、動きベクトル情報及び信頼度情報を受信しない場合とは、以下である。
(1)カメラボディ1Aが動きベクトル演算機能を有していない場合、動きベクトル情報は演算されず、また信頼度情報は取得されないので、交換レンズ1Bはカメラボディ1Aから、動きベクトル情報及び信頼度情報は受信しない。
(2)光学ブレ補正の制御周期は例えば1msで、本実施形態の通信周期である33msに対して高速である。このため、交換レンズ1Bは、カメラボディ1Aとの通信周期(30fps)であると、レンズ側送受信部22において、動きベクトル情報及び信頼度情報を受信するが、それ以外では、動きベクトル情報及び信頼度情報を受信せずに、光学ブレ補正の制御を行う。
センタバイアス処理の方法については、目標位置情報に応じてバイアス量を設定する方法や、HPF処理、不完全積分処理(ステップ109にて)等、種々あるが、ここでは方法は問わない。
交換レンズ1Bは、ブレ補正機能がOFFの場合(ステップ113,YES)、レンズ側ブレ補正処理を終了する。
ステップ208:カメラボディ1Aは、ブレ補正機能がOFFにならない場合(ステップ208,NO)、ステップ203へ戻り、ステップ203以降の動作を繰り返す。
カメラボディ1Aは、ブレ補正機能がOFFの場合(ステップ208,YES)、ボディ側ブレ補正処理を終了する。
ステップ301:交換レンズ1Bは、ブレ補正レンズ6のバイアス量を像面での大きさに換算し、撮像素子3の画素数で示される動きベクトル補正量を算出する。すなわち、ブレ補正レンズのセンタバイアス処理によって余分に生じる動きベクトルの大きさを算出する。換算は、焦点距離、撮影倍率、動きベクトルの分解能情報、バイアス量を基に以下の式で演算される。
Bias_MV=Bias_θ*f*(1+β)/MV_pitch
Bias_MV:動きベクトル補正量
Bias_θ:バイアス量(微分値)
f:焦点距離
β:撮影倍率
MV_pitch:動きベクトルピッチサイズ
(画素間隔:動きベクトルの分解能情報)
すなわち、補正後動きベクトル(MV)が正の場合は、負の定数である基準値補正量が設定される。補正後動きベクトル(MV)が負の場合は、正の定数である基準値補正量が設定される。補正後動きベクトル(MV)が0の場合は、基準値補正が0となる。
MV>0:ω0_comp=−(α×ω0_comp_def)
MV<0:ω0_comp=+(α×ω0_comp_def)
MV=0:ω0_comp=0
ω0_comp:基準値補正量
ω0_comp_def:基準値補正定数
なおαは、信頼度により定まる係数であり、後述するが、本実施形態では、0.2刻みで0〜1の係数である。前述した表1との対応関係を示すと以下のとおりである。
信号値7(信頼度4)の場合:α=1.0
信号値6(信頼度3)の場合:α=0.8
信号値5(信頼度2)の場合:α=0.6
信号値4(信頼度1)の場合:α=0.4
信号値3(信頼度0)の場合:α=0.2
信号値2(算出不能)の場合:α=0
信号値1(算出途中)の場合:α=0
信号値0(算出停止中)の場合:α=0
基準値補正定数は撮影レンズの焦点距離で決定される定数である。焦点距離を考慮するのは、焦点距離と角速度の乗算によって像面の移動量が変化するからである。
なお補正後の第2基準値はその後のステップ(図4参照)において、ステップ114からステップ103へと戻った際に、ステップ106で算出される第1基準値として使用される。すなわち、ステップ106で第1基準値を求め、ステップ109で第1基準値を補正して算出した第2基準値は、ステップ114からステップ103へ戻って再度ステップ106の処理の際に新たな第1基準値として扱われる。
時刻T3では、時刻T1で補正された基準値(第2基準値)が時刻T3までの間に変化した基準値を第1基準値として、補正を行う。
(9)時刻T20,T21,T22の場合、レンズ側送受信部22で受信した信号値は0(算出停止中)であり、動きベクトルは検出されていない。したがってω0_comp=0である。
さらに、その時の補正量は、画像データから動きベクトルを求める際の信頼度に応じて変更し、信頼度が高い場合に比べて低い場合の補正量を小さくしている。動きベクトルを求める際の信頼度が低い場合には、動きベクトルに基づいて決定された、基準値を補正する値(基準値補正定数)の信頼度(精度)も低くなる。そのため精度の低い基準値補正定数で基準値を補正する場合には、基準値に加算または減算する基準値補正定数の値を小さくすること(信頼度によって決まる定数(α)を掛けること)によって、補正後の基準値の精度を高くすることができる(補正後の基準値の精度が低くなるのを防ぐことができる)。
すなわち、信頼度によらず一律に同じ量だけ補正して基準値を算出する場合に比べて、基準値の精度が高くなる。
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)カメラボディ1Aは信頼度情報を取得可能であるが、交換レンズ1Bによっては、信頼度に応じた段階的な基準値補正ができない場合がある。このような場合、例えば、信頼度0または1のときは、ブレ補正機構100は基準値を補正せず(α=0)、信頼度2,3,4のいずれかのときは、信頼度にかかわらず一定量補正(α=1)として補正するようにしてもよい。これにより、交換レンズ1Bの性能(バージョン)が低く、信頼度に応じた段階的な基準値補正ができない場合(αが0か1のいずれかのみ)であっても、基準値の補正ができなくなることを防止できる。
(5)本実施形態は交換レンズ1Bのブレ補正レンズでブレを補正する構造であったが、これに限らず、交換レンズ1Bのブレ補正レンズ、及びカメラボディ1Aが備える撮像素子3を共にXY平面内で駆動させブレを補正する構造としてもよい。
(6)本実施形態は角速度センサ12を交換レンズ1Bが備える構造であったが、これに限らず、角速度センサ12はカメラボディ1A内に備えられていてもよいし、カメラボディ1A内及び交換レンズ1B内に備えられる構造としてもよい。カメラボディ1A内及び交換レンズ1B内に角速度センサ12が備えられている場合、カメラボディ1A内の角度センサの基準値補正部と、交換レンズ1B内の角速度センサの基準値補正部とに、それぞれ動きベクトル情報が送られる。
また、角速度センサではなく、加速度センサをカメラボディ1A及び/又は交換レンズ1B内に備えるものであってもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能なことは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態、及び、実施形態の要素と変形形態の要素との組み合わせの形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、請求の範囲の記載から明らかである。
Claims (18)
- カメラボディに着脱可能な交換レンズであって、
駆動可能なブレ補正レンズを備え、被写体の像を形成する光学系と、
ブレを検出して信号を出力する検出部と、
前記カメラボディで前記被写体の像を撮像して生成された画像データから前記カメラボディが算出した動きベクトルの情報、及び前記動きベクトルの算出の信頼の度合いに関する情報を受信するレンズ側受信部と、
前記検出部から出力された前記信号を用いて前記ブレ補正レンズを駆動する目標位置を演算する目標位置演算部と、
前記目標位置に基づいて前記ブレ補正レンズを駆動する駆動部と、
を有する交換レンズ。 - 請求項1に記載の交換レンズにおいて、
前記目標位置演算部は、前記検出部から出力された前記信号と、前記レンズ側受信部で受信した前記動きベクトルの情報及び前記信頼の度合いに関する情報とを用いて前記目標位置を演算する交換レンズ。 - 請求項2に記載の交換レンズにおいて、
前記駆動部は、前記目標位置演算部で演算した前記目標位置に基づいて前記ブレ補正レンズを駆動する交換レンズ。 - 請求項3に記載の交換レンズにおいて、
前記目標位置演算部は、前記信頼の度合いに関する情報における信頼の度合いが高いほど、前記目標位置の演算に用いる前記動きベクトルの情報の比率を高くする交換レンズ。 - 請求項3または4に記載の交換レンズにおいて、
前記目標位置演算部は、前記信頼の度合いに関する情報における信頼性がない場合には、前記目標位置の演算に用いる前記動きベクトルの差分の比率をゼロにする交換レンズ。 - 請求項1または請求項2に記載の交換レンズであって、
前記検出部から出力される前記信号の基準値を演算する基準値演算部と、
前記動きベクトルの情報に基づいて前記基準値を補正する基準値補正部と、
前記検出部から出力された前記信号から、前記基準値補正部により補正された基準値を減算した信号を用いて、前記ブレ補正レンズを駆動する目標位置を演算する目標位置演算部と、
前記演算された前記目標位置に基づいて前記ブレ補正レンズを駆動する駆動部と、
を備え、
前記基準値補正部は、前記信頼の度合いに関する情報により前記基準値を補正する補正量を変化させる交換レンズ。 - 請求項6に記載の交換レンズにおいて、
前記基準値補正部は、前記信頼の度合いに関する情報における信頼の度合いが高いほど、前記基準値を補正する補正量の絶対値を大きくする交換レンズ。 - 請求項6に記載の交換レンズにおいて、
前記基準値補正部は、前記信頼の度合いに関する情報における信頼性がない場合には、前記基準値を補正しない交換レンズ。 - 請求項6から8のいずれか一項に記載の交換レンズにおいて、
前記動きベクトルの情報は、前記動きベクトルの方向に関する情報である交換レンズ。 - 請求項6から9のいずれか一項に記載の交換レンズにおいて、
前記動きベクトルの情報に基づいて前記基準値を補正することを示す情報を前記カメラボディに送信するレンズ側送信部とを有する交換レンズ。 - カメラボディに着脱可能な交換レンズであって、
駆動可能なブレ補正レンズを備え、被写体の像を形成する光学系と、
ブレを検出して信号を出力する検出部と、
前記カメラボディで前記被写体の像を撮像して生成された画像データから前記カメラボディが算出した動きベクトルの情報で、前記検出部から出力された前記信号を補正可能であることを示す情報を前記カメラボディに送信するレンズ側送信部と、
を有する交換レンズ。 - カメラボディに着脱可能な交換レンズであって、
駆動可能なブレ補正レンズを備え、被写体の像を形成する光学系と、
ブレを検出して信号を出力する検出部と、
前記カメラボディで前記被写体の像を撮像して生成された画像データから前記カメラボディが算出した動きベクトルの情報を受信するレンズ側受信部と、
前記検出部から出力された前記信号を前記動きベクトルの情報で補正する補正部と、
前記検出部から出力された前記信号を前記動きベクトルの情報で補正することを示す第1情報を前記カメラボディに送信するレンズ側送信部と、
を有する交換レンズ。 - 請求項12に記載の交換レンズにおいて、
前記レンズ側送信部は、前記ブレ補正レンズを備えていることを示す第2情報を前記カメラボディに送信する交換レンズ。 - 請求項13に記載の交換レンズにおいて、
前記レンズ側送信部は、前記ブレ補正レンズの駆動状態に関する第3情報を前記カメラボディに送信する交換レンズ。 - 請求項14に記載の交換レンズにおいて、
前記レンズ側送信部は、
前記第1情報と前記第2情報とを送信する第1端子と、
前記第3情報を送信する、前記第1端子とは異なる第2端子と、を有する交換レンズ。 - 交換レンズが着脱する着脱部と、
前記交換レンズにより形成された被写体の像を撮像し、撮像信号を出力する撮像部と、
前記撮像信号から生成された複数の画像データを用いて動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
前記動きベクトルの信頼の度合いに関する情報、及び前記動きベクトルの方向に関する情報を含む動きベクトルの情報を、前記交換レンズに送信するカメラボディ側送信部と、
を備えるカメラボディ。 - 請求項16に記載のカメラボディであって、
前記信頼の度合いに関する情報は、前記動きベクトルを算出に使用した前記画像データから判断された前記動きベクトルの算出の信頼の度合いに関する情報である、
カメラボディ。 - カメラボディと交換レンズとからなるカメラシステムであって、
前記カメラボディは、
前記交換レンズにより形成された被写体の像を撮像して生成された画像データを用いて動きベクトルを算出する動きベクトル算出部と、
前記動きベクトルの信頼の度合いに関する情報、及び前記動きベクトルの方向に関する情報を含む動きベクトルの情報を、前記交換レンズに送信可能なカメラボディ側送信部と、を備え、
前記交換レンズは、
前記カメラボディ側送信部より送信された前記信頼の度合いに関する情報及び前記動きベクトルの情報を受信するレンズ側受信部を備える、
カメラシステム。
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