JP2020012718A - 物理量センサー、電子機器、および移動体 - Google Patents

物理量センサー、電子機器、および移動体 Download PDF

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敦紀 成瀬
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【課題】基板と蓋との接合強度のばらつきを減少させ、接合強度を高めつつ容器の気密性を向上させた物理量センサーを提供する。【解決手段】基板と、前記基板に取付けられ、物理量を検出可能な物理量センサー素子片と、前記物理量センサー素子片を覆い、前記物理量センサー素子片を囲んでいる領域が接合部材を介して前記基板に接合されている蓋と、を含み、前記基板は、前記物理量センサー素子片を囲むように、前記蓋との接合面から凹んでいる凹部が設けられ、且つ、前記接合面の端であって、前記物理量センサー素子片側の端から前記物理量センサー素子片側とは反対側の端に亘って、溝が設けられ、前記凹部は、前記溝と交差し、前記溝には、前記物理量センサー素子片と電気的に接続されている配線が設けられ、前記凹部の深さをH、前記溝の深さをD、前記配線の厚さをTとしたとき、T<D、H≦Dを満足している。【選択図】図2

Description

本発明は、物理量センサー、電子機器、および移動体に関する。
従来、密封されている内部空間に機能素子が収納されている半導体装置やセンサー装置などの電子デバイスが知られている。このような電子デバイスとして、例えば特許文献1には、ベースウェハと、内部空間を構成するようにベースウェハに枠状のガラスフリットを用いて接合されているキャップウェハと、内部空間に収納されている可動素子と、該ベースウェハに設けられ、可動素子に電気的に接続されると共に内部空間から外部に引き出されている配線(引き出し電極)と、を含む半導体素子が記載されている。
特開2000−307018号公報
しかしながら、前述した特許文献1の半導体素子では、配線(引き出し配線)がベースウェハの上面(キャップウェハとの接合面)から突出しているので、配線が設けられている部分とそれ以外の部分とにおいて、ベースウェハとキャップウェハとの接合強度に差が生じてしまうという課題があった。
本願の物理量センサーは、基板と、前記基板に取付けられ、物理量を検出可能な物理量センサー素子片と、前記物理量センサー素子片を覆い、前記物理量センサー素子片を囲んでいる領域が接合部材を介して前記基板に接合されている蓋と、を含み、前記基板は、前記物理量センサー素子片を囲むように、前記蓋との接合面から凹んでいる凹部が設けられ、且つ、前記接合面の端であって、前記物理量センサー素子片側の端から前記物理量センサー素子片側とは反対側の端に亘って、溝が設けられ、前記凹部は、前記溝と交差し、前記溝には、前記物理量センサー素子片と電気的に接続されている配線が設けられ、前記凹部の深さをH、前記溝の深さをD、前記配線の厚さをTとしたとき、T<D、H≦Dを満足していることを特徴とする。
上述の物理量センサーにおいて、H<D、T≦D−Hを満足していることが好ましい。
上述の物理量センサーにおいて、前記凹部は、前記基板と前記蓋とが重なる方向からの平面視で、間隔を空けて複数設けられていることが好ましい。
上述の物理量センサーにおいて、0.01μm≦H≦10μmを満足していることが好ましい。
上述の物理量センサーにおいて、前記凹部の前記基板と前記蓋とが重なる方向に沿った断面の幅が、前記接合面側から前記凹部の内底面側に向かうに従って漸減していることが好ましい。
上述の物理量センサーにおいて、前記蓋の前記基板が接合している前記領域に、前記物理量センサー素子片を囲むように、凹部が設けられていることが好ましい。
上述の物理量センサーにおいて、前記物理量は加速度であることが好ましい。
本願の電子機器は、上記の物理量センサーと、前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
本願の移動体は、上記の物理量センサーと、前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
物理量センサーの一例としての加速度センサーの概略構成を模式的に示す断面図。 X軸加速度を検出する加速度センサーの概略構成を模式的に示す平面図。 基板の接合領域を示す断面図であり、図1のP1部の拡大図。 基板の接合領域を示す断面図であり、図1のP2部の拡大図。 第1溝部および第1配線の構成を示す、図2のB−B断面の拡大斜視図。 第1の凹部および第2の凹部と第1溝部との交差部を示す、図2のA−A断面図。 比較例として、第1の凹部および第2の凹部と第1溝部との交差部の構成例を示す、図6と同様の断面図。 基板と蓋体との接合部分における凹部の配設構成の変形例を示す拡大断面図。 Z軸加速度を検出する加速度センサーの概略構成を模式的に示す平面図。 物理量センサーデバイス(加速度センサーデバイス)の概略構成を示す断面図。 複合センサーの概略構成を示す機能ブロック図。 電子機器の一例である慣性計測ユニットの概略構成を示す分解斜視図。 慣性計測ユニットの慣性センサー素子の配置例を示す斜視図。 電子機器の一例である移動体測位装置の全体システムを示すブロック図。 移動体測位装置の作用を模式的に示す図。 電子機器の一例である携帯型電子機器の構成を模式的に示す平面図。 携帯型電子機器の概略構成を示す機能ブロック図。 電子機器の一例であるモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を模式的に示す斜視図。 電子機器の一例であるスマートフォン(携帯電話機)の構成を模式的に示す斜視図。 電子機器の一例であるディジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 電子機器の一例である頭部装着型表示装置の概略構成を示す説明図。 移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図。 走行支援システムの概略的な構成を示す図。 走行支援システムの概略的な構成を示す機能ブロック図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。また、各図では、説明の便宜上、一部の構成要素を省略することがある。また、各図において、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。また、以下では、説明の便宜上、各図において、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、Z軸の矢印の方向である+Z軸側を「上」もしくは「上方」、−Z軸側を「下」もしくは「下方」ともいう。また、X軸およびY軸についても矢印の方向を「+」方向とし、矢印と反対側を「−」方向とする。
1.物理量センサー
<加速度センサー>
(加速度センサーの構成)
先ず、図1、図2、図3、および図4を参照しながら、物理量センサーの一例としての加速度センサーについて説明する。図1は、物理量センサーの一例としての加速度センサーの概略構成を模式的に示す断面図である。図2は、X軸加速度センサーの概略構成を模式的に示す平面図である。なお、便宜上、図2では、蓋体を透視して図示している。図3は、基板の接合領域を示す断面図であり、図1のP1部の拡大図である。図4は、基板の接合領域を示す断面図であり、図1のP2部の拡大図である。
図1および図2に示すように物理量センサーの一例としての加速度センサー1は、略矩形平板状の基板12と、基板12と向き合う側に凹状に凹む陥没部64aが設けられ、基板12の接合領域S2に接合部材63を介して接合されている蓋としての蓋体64と、基板12と蓋体64との間に設けられている物理量センサー素子片としての機能素子103と、を含むセンサーユニット10、および蓋体64の面であって、機能素子103の側とは反対側の面である外面64bに接着されているIC(Integrated Circuit)として構成された回路素子120を備えている。
物理量センサー素子片としての機能素子103は、基板12上に接合された図示しない半導体基板(シリコン基板)から、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法により形成されている。なお、機能素子103は、図2に示すように、第1固定電極指412を含む第1固定電極部141(104a)と、第2固定電極指422を含む第2固定電極部142(104b)と、第1可動電極指611を含む第1可動電極部161(106a)、および第2可動電極指621を含む第2可動電極部162(106b)と、可動部152とバネ部153を介して接続されている梁部151と、を含む。機能素子103は、加速度を検出する加速度センサー素子片として機能する。なお、第1固定電極部141(104a)の第1固定部413は、基板12に設けられているマウント部44に固定されている。また第2固定電極部142(104b)の第2固定部423は、基板12に設けられているマウント部48に固定されている。また、梁部151の固定部51は、基板12に設けられているマウント部38に固定されている。
基板12は、Z軸方向からの平面視で、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。そして、基板12は、Z軸と直交する平面であって、複数の固定電極部104などと接合される主面16を有している。主面16は、−(マイナス)X方向の端部に端子部20が設けられ、端子部20以外の領域は、主面16側に陥没部64aを有する蓋体64により覆われている。主面16の略中央部には、可動電極部106と基板12との干渉を回避するために平面形状が略矩形状であって凹状に凹む陥没部22が設けられている。これにより、可動電極部106の可動領域(変位領域)は、平面視で陥没部22内に収まることになる。
また、図3および図4に示すように、基板12は、主面16から凹む複数の凹部としての第1の凹部25、および第2の凹部27が設けられている。第1の凹部25および第2の凹部27は、互いに間隔を空けて並び、基板12と蓋体64とが重なる方向、即ち基板12と蓋体64との接合されている方向であるZ軸方向から見た平面視で、収納空間Sを構成する陥没部22の外縁に沿って周状に設けられている。なお、本構成では、第1の凹部25、および第2の凹部27の二つの凹部を配置する構成で説明したが、凹部の数は限定されず、3以上の複数、もしくは単数であってもよい。ただし、凹部は複数設けられることが接合強度を向上させるためにはより好ましい。また、第1の凹部25および第2の凹部27が、後述する第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28と交差する部分の構成については後段にて詳述する。
なお、凹部としての第1の凹部25および第2の凹部27は、蓋体64との接合領域S2の内に設けられており、蓋体64との接合に用いる接合部材63に覆われている。このような第1の凹部25および第2の凹部27を設けることで、第1の凹部25および第2の凹部27がない場合(すなわち、接合領域S2における主面16が平坦な場合)と比べて、基板12の接合領域S2の表面積が大きくなり、基板12と接合部材63との接合面積が大きくなる。そのため、基板12と接合部材63との接合強度を高めることができる。換言すれば、基板12と蓋体64との接合強度を高めることができる。
接合部材63としては、基板12と蓋体64とを接合することができれば、特に限定されず、例えば、低融点ガラス(ガラスフリット)、各種樹脂系の接着材、ろう材等を用いることができる。ただし、本実施形態では、接合部材63として低融点ガラス(ガラスフリット)を用いている。これにより、使用し易く、かつ、基板12と蓋体64とをより強固に接合することができる接合部材63となる。また、低融点ガラスは、気密性にも優れているため、接合部材63によって収納空間Sをより確実に気密封止することができる。なお、低融点ガラスとは、例えば、軟化点(ガラスが自重で軟化変形する温度)が600℃以下のガラス材料を言う。
ここで、第1の凹部25、および第2の凹部27の、基板12と蓋体64とが重なる方向(Z軸方向)に沿った断面において、第1の凹部25の幅寸法W、および第2の凹部27の幅寸法W(第1の凹部25および第2の凹部27の延在方向である長手方向に直交する方向の長さ)は、接合領域S2の側から第1の凹部25の内底面25b,第2の凹部27の内底面27b(図6参照)の側(Z軸方向マイナス側)に向かうに従って漸減している。すなわち、Y方向からの断面視で、第1の凹部25および第2の凹部27は、テーパー状の断面形状を有している。これにより、接合領域S2と重なる部分において第1の凹部25および第2の凹部27内に接合部材63が侵入し易くなる。また、第1の凹部25の内底面25b(図6参照)と側面25c(図6参照)との接続部、および第2の凹部27の底面27b(図6参照)と側面27c(図6参照)との接続部におけるボイド(気泡)の発生を低減することができる。そのため、基板12と接合部材63との接合強度をより高めることができる。また、接合部材63によって、第1の凹部25および第2の凹部27をより確実に埋めることができ、収納空間Sをより確実に気密封止することができる。
基板12と蓋体64との接合において、例えば、陽極接合法等によって、基板12と蓋体64とを直接接合する場合は、溝としての第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を介して収納空間Sの内外が連通した状態となる。そこで、この場合には、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO2膜によって第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を塞ぐ必要があるので、当該工程を接合工程とは別に行わなければならい。なお、当該工程は、基板12と蓋体64との接合工程の後に行えばよい。
これに対して、本実施形態のように、接合部材63を用いて基板12と蓋体64とを、第1の凹部25および第2の凹部27内を含めて接合すれば、基板12と蓋体64とを接合する際に、接合部材63によって第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を同時に塞ぐことができる。そのため、基板12と蓋体64との接合工程とは別に、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を塞ぐ工程を行う必要がないので、加速度センサー1の製造工程の工程数を、基板12と蓋体64とを直接接合する場合の加速度センサー1の製造工程よりも削減することができる。このように、接合領域S2(接合部材63)と重なる部分において、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28内に接合部材63を充填することにより、簡単に、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を塞ぐことができる。
なお、第1の凹部25および第2の凹部27の、基板12の主面16から内底面25b,27b(図6参照)までの深さHとしては、特に限定されないが、例えば、0.01μm以上10μm以下(0.01μm≦H≦10μm)であることが好ましく、0.05μm以上1.0μm以下(0.05μm≦H≦1.0μm)であることがより好ましい。具体的に本構成では、第1の凹部25および第2の凹部27の深さHを、0.1μm〜0.2μmとして構成した。これにより、第1の凹部25および第2の凹部27の表面積を十分に確保でき、さらに、第1の凹部25および第2の凹部27の内部に接合部材63が入り込み易くなる。それにより、第1の凹部25および第2の凹部27と接合部材63との接合強度を効果的に高めることができる。なお、第1の凹部25および第2の凹部27の深さHが10μmを超えると、接合部材63の種類によっては、第1の凹部25および第2の凹部27に接合部材63が入り込み難くなり、基板12と接合部材63との間にボイド(気泡)が発生する虞が高くなる。なお、基板12と接合部材63との間にボイドが発生すると、ボイドの熱膨張に起因した熱応力が接合部材63に作用し、接合部材63に亀裂を生じさせるなど、接合状態が不安定になる。
図2に示すように、主面16の端子部20の側のY軸方向中央部には、陥没部22に向い、X軸に沿って延びる溝としての第1溝部24が設けられている。また、主面16の端子部20の側の第1溝部24のY軸方向の+方向の側には、第1溝部24の外縁に沿って溝としての第2溝部26が設けられている。さらに、主面16の端子部20の側の第1溝部24のY軸方向の−方向の側には、第1溝部24の外縁に沿って溝としての第3溝部28が設けられている。第2溝部26、第1溝部24、および第3溝部28は、それぞれ、第1固定部413、固定部51、および第2固定部423まで設けられている。なお、第2溝部26に設けられている第2配線36は、接続部44を介して、第1固定部413と電気的に接続されている。また、第1溝部24に設けられている第1配線30は、接続部38を介して、固定部51と電気的に接続されている。また、第3溝部28に設けられている第3配線42は、接続部48を介して、第2固定部423と電気的に接続されている。また、接続部38,44,48は、導電性を有している。
溝としての第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28は、図3〜図6を参照して後述するが、その深さをDとして、例えば、0.5μm以上15μm以下(0.5μm≦D≦15μm)であることが好ましく、0.7μm以上2.0μm以下(0.7μm≦D≦2.0μm)であることがより好ましい。具体的に本構成では、深さDを、1.0μm〜1.1μmとして構成した。これにより、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の内側に、配線としての第1配線30、第2配線36、第3配線42を、基板12の主面16から突出することなく設けることができる。これにより、例えば、基板12の主面16よりも、第1配線30、第2配線36、第3配線42が突出している場合に、配線のない部分の接合強度と、配線の有る部分の接合強度と、の差に起因して生じる歪みを低減させ、基板12と蓋体64との接合強度を安定させることができ、基板12と蓋体64とで構成される収納空間Sの気密性を向上させることができる。
基板12の構成材料としては、ガラス、高抵抗シリコンなどの絶縁材料を用いるのが好ましい。特に、固定電極部104、可動電極部106、固定部151、および可動部152となる半導体基板が、シリコンなどの半導体材料を主材料として構成されている場合には、基板12の構成材料として、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス(例えば、パイレックス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)を用いるのが好ましい。これにより、加速度センサー1は、基板12と半導体基板とを陽極接合することができる。また、加速度センサー1は、基板12にアルカリ金属イオンを含むガラスを用いることにより、基板12と半導体基板とを容易に絶縁分離することができる。
なお、基板12は、必ずしも絶縁性を有さなくてもよく、例えば低抵抗シリコンからなる導電性基板であってもよい。この場合は、基板12と半導体基板との間に絶縁膜を挟んで双方を絶縁分離することになる。また、基板12の構成材料は、半導体基板の構成材料との熱膨張係数差ができるだけ小さいことが好ましく、具体的には、基板12の構成材料と半導体基板の構成材料との熱膨張係数差が3ppm/℃以下であることが好ましい。これにより、加速度センサー1は、基板12と半導体基板との間の残留応力を低減することができる。本形態では、基板12の主材料としてガラスを用いることを想定している。
溝としての第1溝部24の底部には、第1溝部24に沿って配線としての第1配線30が設けられている。第1配線30は、後述する固定部151と電気的に接続される配線である。また、溝としての第2溝部26の底部には、第2溝部26に沿って配線としての第2配線36が設けられている。第2配線36は、第1固定電極指412と電気的に接続される配線である。また、溝としての第3溝部28の底部には、第3溝部28に沿って配線としての第3配線42が設けられている。第3配線42は、第2固定電極指422と電気的に接続される配線である。なお、第1配線30、第2配線36、第3配線42の各端部側の領域(端子部20に配置される端部側の領域)は、それぞれ第1端子電極34、第2端子電極40、第3端子電極46と接続されている。
配線としての第1配線30、第2配線36、および第3配線42は、図5に示すように、下地層30aと導電層30bを含んで構成することができる。そして、第1配線30、第2配線36、および第3配線42は、それぞれ第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の内に設けられ、基板12の主面16から突出しないように設けられている。つまり、第1配線30、第2配線36、第3配線42は、第1配線30、第2配線36、第3配線42の厚さTと、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の深さDとの関係が、D>Tを満たすように第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の内(底部)に設けられている。なお、図5は、第1溝部および第1配線の構成を示す、図2のB−B断面の拡大斜視図である。また、図5では、第1溝部24に設けられる第1配線30を代表例として示している。
図5に示すように、第1配線30は、第1溝部24の底部に設けられているTiを材料とする下地層30aと、下地層30aを覆うように設けられ、Ptを材料とする導電層30bとを含み構成されている。なお、第1配線30の構成は、ここに示す下地層30aおよび導電層30bの2層構造に限らず、3層以上で構成されてもよい。
第1配線30、第2配線36、および第3配線42には、上記の材料に限定されず、以下のような金属材料を適用することができる。導電層30bの構成材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、ITO(Indim Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In33、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnOなどの酸化物(透明電極材料)、Au、Pt、Ag、Cu、Al、TiW、またはこれらを含む合金などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、下地層30aの構成材料としては、基板12との密着性が良好な金属材料を用いることができ、例えば、Cr、Ni、Ti、W、またはこれらを含む合金などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、接続部38,44,48を構成する材料は、導電性を有するものであれば、特に限定されず、各種電極材料を用いることができるが、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Alなどの金属単体またはこれらを含む合金などの金属が好適に用いられる。なお、接続部38,44,48は、例えば、基板12の各溝部の底面から突出した突起が各配線に覆われている構成としてもよい。また、第1配線30、第2配線36、第3配線42の、第1端子電極34、第2端子電極40、第3端子電極46および接続部38,44,48を除く領域は、他の構成要素との短絡を回避するために、例えば、SiO2を含む絶縁膜(不図示)で覆われていることが好ましい。
なお、加速度センサー1は、各配線の構成材料が透明電極材料(特にITO)であれば、基板12が透明であった場合、第1固定電極指412および第2固定電極指422の面上に存在する異物などを基板12の主面16側とは反対側の面から容易に視認することができ、検査を効率的に行うことができる。
ここで、第1の凹部25および第2の凹部27が、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28と交差する部分の構成例について、第1の凹部25および第2の凹部27と第1溝部24との交差部を代表例として、前述の図5に加え、図6、および図7を参照して説明する。なお、図6は、第1の凹部および第2の凹部と第1溝部との交差部を示す、図2のA−A断面図である。図7は、比較例として、第1の凹部および第2の凹部と第1溝部との交差部の構成例を示す、図6と同様(同位置)の断面図である。
図5、および図6に示すように、基板12に設けられている第1の凹部25および第2の凹部27と第1溝部24との交差部の構成は、第1の凹部25の主面16から内底面25bまでの深さH、および第2の凹部27の主面16から底面27bまでの深さHが、第1溝部24の主面16から底部までの深さDよりも浅い場合を例示している(H<D)。具体的に本構成では、上述したように、第1溝部24の主面16から底部までの深さDを、1.0μm〜1.1μmで構成し、第1の凹部25の主面16から内底面25bまでの深さH、および第2の凹部27の主面16から底面27bまでの深さHを、0.1μm〜0.2μmで構成している。このような構成の場合、第1の凹部25の内底面25b、および第2の凹部27の底面27bは、第1溝部24の底部より上部の壁面に交差するため、第1溝部24の底部は平坦状となる。また、第1溝部24に設けられる第1配線30は、第1配線30の厚さTと、第1溝部24の深さDとの関係が、T<Dを満たすように第1溝部24の内(底部)に設けられている。更に、第1配線30は、第1の凹部25の深さHおよび第2の凹部27の深さHとの関係もT≦D−Hを満たすように構成されていることが好ましい。つまり、第1配線30は、基板12の主面16から突出しないように設けることができる。したがって、一方が第1端子電極34に接続される第1配線30は、基板12の主面16から突出せず、且つ第1溝部24の平坦状の底部に沿って配置されている。したがって、基板12と蓋体64との接合面において、第1配線30が設けられている部分での接合強度と、第1配線30が設けられていない部分での接合強度との差を生じなくすることができ、基板12と蓋体64との接合強度を安定させることができる。
これに対し、図7に示す比較例における第1の凹部25Pおよび第2の凹部27Pと第1溝部24との交差部の構成は、第1の凹部25Pの主面16から内底面25Pbまでの深さH1、および第2の凹部27Pの主面16から底面27Pbまでの深さH1が、第1溝部24の主面16から底部までの深さDよりも深い場合を例示している(H1>D)。この場合、第1の凹部25Pの内底面25Pb、および第2の凹部27Pの底面27Pbは、第1溝部24の底部を横断し、当該横断している部分の第1溝部24の深さが第1の凹部25Pおよび第2の凹部27Pの深さと同等となるように第1溝部24と交差する。したがって、第1溝部24の底部には、第1の凹部25Pおよび第2の凹部27Pのそれぞれと交差する位置において、第1の凹部25Pの内底面25Pbおよび第2の凹部27Pの底面27Pbまで凹む段差Vが設けられる。これにより、一方が第1端子電極34に接続される第1配線30は、第1溝部24の底部、段差Vの内壁、第1の凹部25Pの内底面25Pbおよび第2の凹部27Pの底面27Pbに沿って折れ曲がりながら(屈曲しながら)設けられている。このような第1配線30の配設構成では、図示Q1,Q2の箇所のような段差部Vによって生じる角部(エッジ)によって、第1配線30を構成する下地層30aや導電層30bの形成が不安定となったり、歪み応力が集中したりすることによる下地層30aや導電層30bへのダメージによって、第1配線30に断線の不具合が起こり易くなる。
したがって、図6に示すように、第1の凹部25および第2の凹部27の主面16から内底面25b,27bまでの深さHが、第1溝部24の主面16から底部までの深さDよりも浅い(H<D)場合、第1配線30を設ける第1溝部24の底部に、第1の凹部25および第2の凹部27による段差が出現せず、この段差に起因する第1配線30の断線を生じ難くすることができる。すなわち、本構成によれば、第1溝部24に設けられる第1配線30の段差によるダメージに起因した第1配線30の断線を低減させることができる。このように、基板12と蓋体64との接合強度を安定させることにより、基板12と蓋体64とで構成される収納空間Sの気密性を向上させつつ、第1溝部24に設けられる第1配線30の段差Vによるダメージに起因した断線を低減させることができる。
なお、第1配線30の厚さTと、第1溝部24の深さDとの関係を、D>Tとし、且つ第1溝部24の底部を平坦状とするには、第1の凹部25の内底面25bまでの深さH、および第2の凹部27の底面27bまでの深さHと、第1溝部24の底部までの深さDとが、同じ(H=D)であってもよく、第1配線30を設ける第1溝部24の底面に、第1の凹部25および第2の凹部27による段差を生じさせない。つまり、第1配線30を設ける第1溝部24の底面を平坦状とし、第1の凹部25および第2の凹部27による段差を生じさせないためには、第1の凹部25および第2の凹部27から内底面25b,27bまでの深さHと、第1溝部24の底部までの深さDとの関係をH=Dとし、第1配線30の厚さTと、第1溝部24の深さDとの関係を、D>Tとすれば、第1配線30を、基板12の主面16から突出しないように設けることができる。
続いて、物理量としてのX軸の加速度を検出可能な機能素子103の構成について図2を参照して説明する。機能素子103は、加速度センサー素子としてX軸方向の加速度Ax(物理量)を検出する機能を有している。
図2に示すように、機能素子103は、基板12に取り付けられている固定電極部104と、基板12に対してX軸方向(物理量の検出軸方向)にバネ部153を介して変位可能な可動部152と、可動部152に設けられている可動電極部106と、を有している。なお、バネ部153は、固定部151によって基板12に固定されている。
固定電極部104は、Y軸方向(検出軸に交差(本実施形態では直交)する方向)に沿って並んで配置されている第1固定電極部141および第2固定電極部142を有している。第1固定電極部141は、第1幹部411と、第1幹部411のY軸方向の両側に設けられ、長手方向がY軸方向に沿っている複数の第1固定電極指412と、を有している。第2固定電極部142は、第2幹部421と、第2幹部421からY軸方向の両側に設けられ、長手方向がY軸方向に沿っている複数の第2固定電極指422と、を有している。
可動電極部106は、Y軸方向に沿って並んで配置されている第1可動電極部161および第2可動電極部162を有している。第1可動電極部161の少なくとも一部は、第1幹部411のY軸方向の両側に位置され、長手方向がY軸方向に沿って、第1固定電極指412とX軸方向に対向している複数の第1可動電極指611を有している。第2可動電極部162の少なくとも一部は、第2幹部421のY軸方向の両側に位置され、長手方向がY軸方向に沿って、第2固定電極指422とX軸方向に対向している複数の第2可動電極指621を有している。
加速度センサー1は、第1固定電極指412と、第1固定電極指412にX軸方向に対向している第1可動電極指611との間、および第2固定電極指422と、第2固定電極指422にX軸方向に対向している第2可動電極指621との間で静電容量Cが形成される。この状態で、加速度センサー1に、例えば、X軸方向に沿った加速度が印加されると、第1可動電極部161の第1可動電極指611、および第2可動電極部162の第2可動電極指621が慣性によりX軸方向に変位する。加速度センサー1は、この変位によって生じる静電容量Cの変化を検出することにより、X軸方向の加速度Axを検出することができる。
加速度センサー1は、このような構成とすることで、第1可動電極指611および第1固定電極指412間の静電容量、第2可動電極指621および第2固定電極指422間の静電容量を十分に大きく保ちつつ、第1固定電極指412と第2固定電極指422、および第1可動電極指611と第2可動電極指621をそれぞれ短くすることができる。そのため、加速度センサー1は、第1固定電極指412、第2固定電極指422、第1可動電極指611、および第2可動電極指621が破損し難く、優れた耐衝撃性を有することができる。
なお、図示はしないが、図2に示して説明したX軸の加速度Axを検出可能な加速度センサー1は、基板12と、基板12に設けられた機能素子103とがY軸方向に沿って並ぶ方向に配置することによって、Y軸方向の加速度Ayを検出可能な加速度センサーとすることができる。
蓋体64は、図1に示すように、陥没部64a(収納空間S側の内面である天井面64e)と、収納空間Sの側と反対側の面である外面64bとの間を貫通する孔部90を有している。孔部90は、外面64b側に設けられている凹み部91と、凹み部91と連通し陥没部64a側に設けられている連通孔部92とを含んで構成されている。
凹み部91は、底部95と、外面64bから所定の角度で内側に向かって傾斜する、換言すれば外面64b側の平面積が底部95側の平面積より大きくなるように4つの内壁を有している。そして、4つの内壁は、外面64bに対して所定の角度で傾斜する傾斜壁面で構成されている。つまり、凹み部91は、断面形状が略台形をなした略四角錐状に設けられている。そして、凹み部91には、底部95から凹み部91の外面64bにおける開口の周縁に亘って金属層93が設けられている。なお、凹み部91が、外面64b側の開口面積が広くなるような四角錐状をなしているため、金属層93を容易に形成することができる。
連通孔部92は、平面形状が円形に形成されている。また、連通孔部92は、平面積が底部95の平面積より小さくなるように形成されている。また、連通孔部92は、内壁面の少なくとも一部(ここでは全部)が、底部95に対して略直角(±7度程度の傾斜は許容範囲内)となるように形成されている。つまり、連通孔部92は、内壁面が円筒状に形成されていることになる。なお、連通孔部92は、底部95の略中央部に設けられていることが、後述する封止の信頼性の観点から好ましい。
このように、連通孔部92を平面視で円形とすることにより、応力集中を抑制することができる。連通孔部92は、蓋体64の厚さが比較的薄い部分である底部95と陥没部64a側の天井面64eとの間に位置している。したがって、応力によるクラックの発生などの影響を受けやすいが、上述のように応力集中を抑制できることによる破損防止効果が顕著となる。
孔部90は、封止部材94により封止されている。この封止では、蓋体64が基板12の主面16に、例えば、接着剤として低融点ガラス(ガラスフリット)を用いた接合法を用いて気密に接合(固定)された後、封止部材94の一部が、凹み部91内に収まるように連通孔部92上に載置される。その後、レーザービームや電子ビームなどが封止部材94に照射され、溶融した封止部材94が凹み部91内に濡れ広がり、連通孔部92が封止(閉塞)される。ここで用いられる封止部材94は、連通孔部92の直径よりも大きく、且つ凹み部91に収容可能な球体で構成されている。なお、図1では、溶融して濡れ広がった後の封止状態の封止部材94を示している。
ここで、蓋体64が接合部材63を介して基板12に接合され、基板12の陥没部22と蓋体64の陥没部64aとを含んで構成される空間が収納空間S(キャビティー)となる。孔部90の封止により気密に封止された加速度センサー1の収納空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填されて大気圧に近い状態、または減圧状態(真空度の高い状態)となっている。
蓋体64の陥没部64aの内壁面64cは、基板12との接合面64dに対して略直角(±7度程度の傾斜は許容範囲内)に形成されている。蓋体64の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、シリコン、ガラスなどを好適に用いることができる。ここでは、蓋体64の主材料としてシリコンを用いることを想定している。また、蓋体64は、シリコンの(100)面が外面64bに沿っていることが、本実施形態の形状を確実に形成する上で好ましい。このような、シリコン基板を用いることにより、上述した、平面視で矩形形状(略四角錐状)の凹み部91を容易に構成することができる。
なお、封止部材94の構成材料としては、特に限定されないが、Au−Ge合金、Au−Sn合金、Sn−Pb合金、Pb−Ag合金などを好適に用いることができる。また、金属層93の構成としては、特に限定されないが、Ti−W合金の下地層にAuが積層された構成、Crの下地層にAuが積層された構成などを好適に用いることができる。
また、上述では、孔部90の構成を、凹み部91の1段構成としたが、これに限らない。孔部90の構成としては、例えば凹み部91を分段した2段構成としたり、3段構成の凹部を形成したりするなどの多段構成とすることも可能である。
回路素子120は、接着材121を介してセンサーユニット10の上面に接着されている。即ち、回路素子120は、孔部90と重なる領域の蓋体64の外面64b上に、接着材121を介して接着されている。なお、接着材121としては、センサーユニット10上に回路素子120を固定することができれば、特に限定されず、例えば、半田、銀ペースト、樹脂系接着材(ダイアタッチ材)等を用いることができる。
回路素子120には、例えば、加速度センサー1を駆動する駆動回路や、加速度センサー1からの信号に基づいて加速度Axを検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。また、回路素子120は、上面に複数の電極パッド(不図示)を有し、各電極パッドがボンディングワイヤー(不図示)を介して基板12の第1端子電極34、第2端子電極40、第3端子電極46に電気的に接続されている。これにより、センサーユニット10を含む加速度センサー1を制御することができる。
上述したような加速度センサー1によれば、第1配線30、第2配線36、および第3配線42の厚さをTとし、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の深さDとしたとき、D>Tを満たすように第1配線30、第2配線36、および第3配線42が、それぞれ第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の内に設けられている。つまり、第1配線30、第2配線36、および第3配線42が、基板12の主面16から突出しないように設けられていることから、第1配線30、第2配線36、および第3配線42が設けられている部分での接合強度と、第1配線30、第2配線36、および第3配線42が設けられていない部分での接合強度との差を低減することができるので、基板12と蓋体64との接合強度を安定させることができる。
加えて、基板12に設けられた凹部としての第1の凹部25および第2の凹部27の深さHと、溝としての第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の深さDとの関係が、H≦Dとなっていることにより、第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28の底面に、第1の凹部25および第2の凹部27による段差が出現しないことから、第1溝部24の底部に設けられている第1配線30、第2溝部26の底部に設けられている第2配線36、および第3溝部28の底部に設けられている第3配線42の段差の角部によるダメージに起因した断線を低減させることができる。
このように、基板12と蓋体64との接合強度を安定させることによって、基板12と蓋体64とで構成される収納空間Sの気密性を向上させることができる。
また、接合部材63が、基板12の蓋体64を接合する面(接合領域S2)、および第1の凹部25および第2の凹部27を覆うように設けられていることから、接合部材63によって第1配線30、第2配線36、および第3配線42の設けられている第1溝部24、第2溝部26、および第3溝部28を確実に埋めることができ、より簡単に、収納空間Sを気密封止することができる。
また、基板12の接合領域S2に、間隔を空けて、収納空間Sの外縁に沿って第1の凹部25および第2の凹部27が設けられていることにより、基板12と接合部材63との接合状態、即ち基板12と蓋体64との接合状態をより安定させることができる。
また、幅方向の両側に基板12の主面16との段差壁(内壁)を有する複数の凹部(第1の凹部25および第2の凹部27)が設けられていることにより、接合部材63との接合面積を効率的に増やすことができ、容易に基板12と蓋体64との接合強度を向上させることができる。
(凹部の変形例)
なお、上述の形態では、基板12の蓋体64との接合領域S2に、主面16から凹む複数の凹部として第1の凹部25および第2の凹部27が設けられている構成を例示したが、凹部の配設構成はこれに限らない。以下、凹部に係る他の配設構成である変形例を、図8を参照して説明する。図8は、基板と蓋体との接合部分における凹部の配設構成の変形例を示す拡大断面図である。なお、上述した形態と同様な構成部位については、同符号を付し、その説明を省略することがある。
図8に示すように、変形例に係る加速度センサー1bは、基板12と、基板12と向き合う側に凹部641aが設けられ、基板12に接合部材63を介して接合されている蓋としての蓋体641と、基板12と蓋体641との間に設けられている物理量センサー素子片としての機能素子103と、を含む。
変形例に係る凹部は、基板12の主面16の接合領域S2と、蓋体641の接合面641dと、に設けられている。即ち、変形例に係る加速度センサー1bは、基板12側と蓋体641側との両側に凹部が設けられている構成である。本変形例の凹部は、基板12の主面16から凹む第1の凹部25および第2の凹部27と、蓋体641の接合面641dから凹む第3の凹部67および第4の凹部68と、を含む。ここで、基板12の主面16に設けられている第1の凹部25および第2の凹部27は、前述した実施形態と同様の構成である。したがって、第1の凹部25、および第2の凹部27の詳細な説明は省略する。以下、蓋体641の接合面641dから凹む第3の凹部67および第4の凹部68について説明する。
第3の凹部67と第4の凹部68とは、間隔を空けて並び、Z軸方向から見た平面視で、収納空間Sの外縁に沿って周状に設けられている。第3の凹部67および第4の凹部68は、接合面641dの内に設けられており、接合部材63に覆われている。このような第3の凹部67および第4の凹部68を設けることで、第3の凹部67および第4の凹部68がない場合(すなわち、接合面641dが平坦な場合)と比べて、接合面641dの表面積が大きくなり、蓋体641と接合部材63との接合面積が大きくなる。そのため、蓋体641と接合部材63との接合強度を高めることができる。
また、第3の凹部67および第4の凹部68の幅(Z軸方向から見た平面視で、第3の凹部67および第4の凹部68の延在方向に直交する方向の長さ)は、接合面641d側である開口側から底面側(Z軸方向プラス側)に向けて漸減している。すなわち、第3の凹部67および第4の凹部68は、テーパー状の横断面形状を有している。これにより、接合面641dにおいて第3の凹部67および第4の凹部68内に接合部材63が侵入し易くなる。また、第3の凹部67および第4の凹部68の底面と側面との接続部でのボイド(気泡)の発生を低減することができる。そのため、蓋体641と接合部材63との接合強度をより高めることができる。
本変形例の構成では、基板12側の第1の凹部25および第2の凹部27と、蓋体641側の第3の凹部67および第4の凹部68とが、基板12と蓋体641との接合に際し、接合部材63に覆われる。したがって、本変形例の構成では、基板12側の接合領域S2の表面積、および蓋体641側の接合面641dの表面積が大きくなり、基板12および蓋体641と接合部材63との接合面積がより大きくなる。そのため、基板12および蓋体641と接合部材63との接合強度を高めることができる。即ち、基板12と蓋体641との接合強度をより高めることができるとともに、収納空間Sをより確実に気密封止することができる。
(Z軸加速度センサー)
なお、上述した加速度センサー1は、基板12に設けられた機能素子103の構成を変えることによってZ軸方向の加速度Azを検出することが可能な加速度センサーとすることができる。以下、図9を参照して、加速度センサー1をZ軸加速度センサー2とする場合の構成について説明する。なお、図9は、Z軸加速度を検出する加速度センサーの概略構成を模式的に示す平面図である。
図9に示すように、Z軸加速度センサー2は、可動体220を備えている。さらに、可動体220は、第1可動部220aと、第2可動部220bと、を有している。可動体220は、平面視で、支持軸Qを境として、支持軸Qと直交する方向の一方側に第1可動部220aと、支持軸Qと直交する方向の他方側に第2可動部220bと、を備えている。可動体220は、さらに第1可動部220aと第2可動部220bとを接続している第3梁部243および第4梁部244と、第1固定部232および第2固定部234と第3梁部243とを連結する第1梁部241と、第1固定部232および第2固定部234と第4梁部244とを連結する第2梁部242と、平面視で、第3梁部243と第4梁部244との間に配置されている開口部226と、を備えている。第1可動部220aは、平面視において(Z軸方向から見て)、支持軸Qの一方側(図示の例では−X軸方向側)に位置している。第2可動部220bは、平面視において、支持軸Qの他方側(図示の例では+X軸方向側)に位置している。
可動体220に鉛直方向の加速度(例えば重力加速度)が加わった場合、第1可動部220aと第2可動部220bとの各々に回転モーメント(力のモーメント)が生じる。ここで、第1可動部220aの回転モーメント(例えば反時計回りの回転モーメント)と第2可動部220bの回転モーメント(例えば時計回りの回転モーメント)とが均衡した場合には、可動体220の傾きに変化が生じず、加速度を検出することができない。したがって、鉛直方向の加速度が加わったときに、第1可動部220aの回転モーメントと、第2可動部220bの回転モーメントとが均衡せず、可動体220に所定の傾きが生じるように、可動体220が設計される。
Z軸加速度センサー2では、支持軸Qを、可動体220の中心(重心)から外れた位置に配置することによって(支持軸Qから第1可動部220a、第2可動部220bの先端までの距離を異ならせることによって)、第1可動部220a、第2可動部220bが互いに異なる質量を有している。すなわち、可動体220は、支持軸Qを境にして、一方側(第1可動部220a)と他方側(第2可動部220b)とで質量が異なる。図示の例では、支持軸Qから第1可動部220aの端面223までの距離は、支持軸Qから第2可動部220bの端面224までの距離よりも大きい。また、第1可動部220aの厚さと、第2可動部220bの厚さとは、等しい。したがって、第1可動部220aの質量は、第2可動部220bの質量よりも大きい。
このように、第1可動部220aおよび第2可動部220bが互いに異なる質量を有することにより、鉛直方向の加速度が加わったときに、第1可動部220aの回転モーメントと、第2可動部220bの回転モーメントと、を均衡させないことができる。したがって、鉛直方向の加速度が加わったときに、可動体220に所定の傾きを生じさせることができる。
なお、図示はしないが、支持軸Qを可動体220の中心に配置し、かつ、第1可動部220aおよび第2可動部220bの厚さを互いに異ならせることによって、第1可動部220aおよび第2可動部220bが互いに異なる質量を有するようにしてもよい。このような場合にも、鉛直方向の加速度が加わったときに、可動体220に所定の傾きを生じさせることができる。
可動体220は、基板210と離間して設けられている。可動体220は、凹部211の上方に設けられている。可動体220と基板210との間には、間隙が設けられている。これにより、可動体220は、揺動することができる。
可動体220は、支持軸Qを境にして設けられた第1可動電極221および第2可動電極222を有している。第1可動電極221は、第1可動部220aに設けられている。第2可動電極222は、第2可動部220bに設けられている。
第1可動電極221は、可動体220のうち、平面視において第1固定電極250と重なる部分である。第1可動電極221は、第1固定電極250との間に静電容量C1を形成する。すなわち、第1可動電極221と第1固定電極250とによって静電容量C1が形成される。
第2可動電極222は、可動体220のうち、平面視において第2固定電極252と重なる部分である。第2可動電極222は、第2固定電極252との間に静電容量C2を形成する。すなわち、第2可動電極222と第2固定電極252とによって静電容量C2が形成される。Z軸加速度センサー2では、可動体220が導電性材料(不純物がドープされたシリコン)で構成されることによって、第1可動電極221および第2可動電極222が設けられている。すなわち、第1可動部220aが第1可動電極221として機能し、第2可動部220bが第2可動電極222として機能している。
静電容量C1および静電容量C2は、例えば、可動体220が水平な状態で、互いに等しくなるように構成されている。第1可動電極221および第2可動電極222は、可動体220の動きに応じて位置が変化する。この第1可動電極221および第2可動電極222の位置に応じて、静電容量C1,C2が変化する。可動体220には、支持部230を介して、所定の電位が与えられる。
基板210のX軸−側には、Y軸方向に並んで配置され、収納空間を構成する凹部211に向いX軸に沿って延びる溝としての第1溝部271、第2溝部272、および第3溝部273が設けられている。第1溝部271、第2溝部272、および第3溝部273は、それぞれ、第1固定電極250、第2固定電極252、および第1固定部232および第2固定部234まで設けられている。第1溝部271に設けられている第1配線251は、第1固定電極250と電気的に接続されている。第2溝部272に設けられている第2配線252は、第1固定部232および第2固定部234と電気的に接続されている。第3溝部273に設けられている第3配線253は、第2固定電極252と電気的に接続されている。
溝としての第1溝部271、第2溝部272、および第3溝部273は、第1実施形態同様に、その深さをDとして、例えば、0.5μm以上15μm以下(0.5μm≦D≦15μm)であることが好ましく、0.7μm以上2.0μm以下(0.7μm≦D≦2.0μm)であることがより好ましい。具体的に本構成では、深さDを、1.0μm〜1.1μmとして構成した。これにより、第1溝部271、第2溝部272、および第3溝部273の内側に、配線としての第1配線251、第2配線252、第3配線253を、基板210の主面から突出することなく設けることができる。これにより、例えば、基板210の主面よりも、第1配線251、第2配線252、第3配線253が突出している場合に、配線のない部分の接合強度と、配線の有る部分の接合強度と、の差に起因して生じる歪みを低減させ、基板210と蓋体260との接合強度を安定させることができ、基板210と蓋体260とで構成される収納空間の気密性を向上させることができる。
可動体220には、可動体220を貫通する貫通孔225が形成されている。これにより、可動体220が揺動する際の空気の影響(空気の抵抗)を低減することができる。貫通孔225は、複数形成されている。図示の例では、貫通孔225の平面形状は、略正方形である。
可動体220には、可動体220を貫通する開口部226が設けられている。開口部226は、平面視において、支持軸Q上に設けられている。図示の例では、開口部226の平面形状は、長方形である。
支持部230は、基板210上に設けられている。支持部230は、開口部226に位置している。支持部230は、可動体220を支持している。支持部230は、第1固定部232と、第2固定部234と、第1梁部241と、第2梁部242と、第3梁部243と、第4梁部244と、を有している。
第1固定部232および第2固定部234は、基板210に固定されている。第1固定部232および第2固定部234は、平面視において、支持軸Qを挟んで設けられている。図示の例では、第1固定部232は、支持軸Qの+X軸方向側に設けられ、第2固定部234は、支持軸Qの−X軸方向側に設けられている。
基板210の蓋体260との接合領域S2(接合面)には、基板210の主面から凹む複数の凹部としての第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237が設けられている。第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237は、互いに間隔を空けて並び、基板210と蓋体260とが重なる方向、即ち基板210と蓋体260との接合されている方向であるZ軸方向から見た平面視で、収納空間を構成する凹部211の外縁に沿って周状に設けられている。
なお、凹部としての第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237は、蓋体260との接合領域S2の内に設けられており、蓋体260との接合に用いる接合部材(不図示)に覆われている。このような第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237を設けることで、第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237がない場合(すなわち、接合領域S2における基板210の主面が平坦な場合)と比べて、基板210の接合領域S2の表面積が大きくなり、基板210と接合部材との接合面積が大きくなる。そのため、基板210と接合部材との接合強度を高めることができる。換言すれば、基板210と蓋体260との接合強度を高めることができる。
また、本構成では、第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237の三つの凹部を配置する構成で説明したが、凹部の数は限定されず、2または4以上の複数、もしくは単数であってもよい。ただし、凹部は複数設けられることが接合強度を向上させるためにはより好ましい。また、第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237が、第1溝部271、第2溝部272、および第3溝部273と交差する部分の構成については、前述した第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上説明したように、可動体220を備えているZ軸加速度センサー2は、Z軸方向の加速度Azを検出することが可能となる。加えて、基板210の主面に第1の凹部225、第2の凹部227、および第3の凹部237が設けられていることから、第1実施形態同様の効果を奏することができる。
なお、上述では、物理量センサーとして1軸の加速度を検出可能な加速度センサー1、およびZ軸加速度センサー2を例示して説明したが、物理量センサーとしては、例えば、3軸の加速度を検出可能な3軸加速度センサー、角速度を検出可能なジャイロセンサー、気圧センサー、磁気センサー、プリンタヘッド、光スキャナ (ガルバノメータ) 、デジタルミラーデバイス(DMD)、HDDのヘッド、DNAチップ、光スイッチ、ボロメータ型赤外線撮像素子、波長可変レーザー (共振器を可変長化する)、光変調器、など他のセンサーにも適用可能である。
<物理量センサーデバイス>
次に、物理量センサーの一例としての加速度センサー1を備えた物理量センサーデバイス(加速度センサーデバイス)について、図10を参照して説明する。図10は、物理量センサーデバイス(加速度センサーデバイス)の概略構成を示す断面図である。なお、図10では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」という。また、蓋体側である+Z軸側を「上」もしくは「上方」、これと反対側となる−Z軸側を「下」もしくは「下方」ともいう。
図10に示すように、前述で説明した物理量センサーの一例としての加速度センサー1を備えた物理量センサーデバイス700は、1方向の加速度を独立して検知することのできる1軸加速度センサーとして利用可能である。このような物理量センサーデバイス700は、パッケージ720と、パッケージ720内に収納されたセンサーユニット10およびセンサーユニット10上に接着された回路素子120で構成された上述の加速度センサー1と、を含み、樹脂接着材788によって加速度センサー1の下面1rがパッケージ720の内側(収納空間717)に接合されている。
パッケージ720は、第1の基材711、第2の基材712、および第3の基材713で構成されているベース部710と、封止部材714を介して第3の基材713に接続されている蓋体715と、を含み構成されている。なお、第1の基材711、第2の基材712、および第3の基材713は、この順で積層されてベース部710が構成される。第1の基材711は、平板状であり、第2の基材712、および第3の基材713は、中央部が除去された環状体であり、第3の基材713の上面の周縁にシールリングや低融点ガラス等の封止部材714が形成されている。
パッケージ720は、中央部が除去された環状体である第2の基材712と第3の基材713とにより、加速度センサー1を収納する凹部(キャビティー)が形成される。そして、パッケージ720、これらの凹部(キャビティー)の開口が蓋体715によって塞がれることによって密閉空間である収納空間(内部空間)717が設けられ、この収納空間717に加速度センサー1を収納することができる。このように、パッケージ720と蓋体715との間に設けられている収納空間717に、加速度センサー1が収納されていることにより、コンパクトな物理量センサーデバイス700とすることができる。なお、第1の基材711や第2の基材712を含むベース部710に形成された配線パターンや電極パッド(端子電極)の一部は図示を省略してある。
第1の基材711、第2の基材712、および第3の基材713の構成材料には、セラミックなどが好適に用いられる。なお、第1の基材711、第2の基材712、および第3の基材713の構成材料は、セラミック以外に、ガラス、樹脂、金属等を用いてもよい。また、蓋体715の構成材料には、例えば、コバールなどの金属材料、ガラス材料、シリコン材料、セラミック材料、樹脂材料などを用いることができる。
また、第2の基材712の上面には複数の内部端子719が配置されており、第1の基材711の下面であるパッケージ720の外底面710rには複数の外部端子716が配置されている。また、各内部端子719は、ベース部710に形成された図示しない内部配線などを介して対応する外部端子716に電気的に接続されている。また、内部端子719、および外部端子716は、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、所定の位置にスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法などによって形成することができる。
加速度センサー1は、樹脂接着材788によって、ベース部710を構成する第1の基材711の上面710fの接続パッド789に下面1rが接続され、パッケージ720の収納空間717に収納されている。パッケージ720の収納空間717は、大気圧よりも低い減圧雰囲気、または窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性気体雰囲気に気密封止されている。
回路素子120は、接着材121を介してセンサーユニット10の上面に接着されている。回路素子120には、例えば、センサーユニット10を駆動する駆動回路や、センサーユニット10からの信号に基づいて加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が含まれている。また、回路素子120は、上面に複数の電極パッド(不図示)を有し、各電極パッドがボンディングワイヤー742を介して第2の基材712の内部端子719に電気的に接続され、他の各電極パッドがボンディングワイヤー743を介してセンサーユニット10の第1端子電極34、第2端子電極40、第3端子電極46などの接続電極に電気的に接続されている。これにより、センサーユニット10を制御することができる。
以上説明した物理量センサーデバイス700によれば、上述した加速度センサー1を、気密性を有するパッケージ720に収納しているため、加速度センサー1に係る効果を有するとともに、コンパクトな物理量センサーデバイス700を得ることができる。
なお、物理量センサーデバイス700の構成としては、上記の構成に限定されず、例えば、センサーユニット10および回路素子120が、例えばエポキシ系モールド樹脂などによってパッケージングされた構成とすることができる。
<複合センサー>
次に、図11を参照して、前述の物理量センサーの一例としての加速度センサー1およびZ軸加速度センサー2を備えた複合センサーの構成例について説明する。図11は、複合センサーの概略構成を示す機能ブロック図である。
図11に示すように、複合センサー900は、上述したような加速度を検出可能な加速度センサー1を用いたX軸加速度センサー950x、Y軸加速度センサー950y、およびZ軸加速度センサー2を用いたZ軸加速度センサー950zと、角速度センサー素子を含む角速度センサー920と、を備えている。X軸加速度センサー950x、Y軸加速度センサー950y、およびZ軸加速度センサー950zは、それぞれ1軸方向の加速度を高精度に計測することができる。角速度センサー920は、3軸方向の角速度をそれぞれ測定するために、三つの角速度センサー素子を備えている。また、複合センサー900は、例えば、X軸加速度センサー950x、Y軸加速度センサー950y、およびZ軸加速度センサー950zを駆動する駆動回路や、X軸加速度センサー950x、Y軸加速度センサー950y、およびZ軸加速度センサー950zからの信号に基づいてX軸、Y軸およびZ軸の各軸方向の加速度を検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等を含む制御回路部(IC:Integrated Circuit)を備えることができる。
このような複合センサー900によれば、上述したような加速度を検出可能な加速度センサー1で構成されるX軸加速度センサー950x、Y軸加速度センサー950y、およびZ軸加速度センサー2で構成されるZ軸加速度センサー950zと、角速度センサー920とによって容易に複合センサー900を構成することができ、例えば加速度データや角速度データを取得することができる。
2.電子機器
以下に、上記の実施形態で説明した本発明に係る物理量センサーを搭載した電子機器の実施例について、それぞれ説明する。
<慣性計測ユニット>
次に、図12および図13を参照して、電子機器の一例としての慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)について説明する。図12は、電子機器の一例としての慣性計測ユニットの概略構成を示す分解斜視図である。図13は、慣性計測ユニットの慣性センサー素子の配置例を示す斜視図である。なお、以下では、加速度Axが検出可能である前述の加速度センサー1を用いた例を示して説明する。
図12に示すように、慣性計測ユニット2000は、アウターケース301、接合部材(或いは、緩衝部材)310、慣性センサー素子を含むセンサーモジュール325などから構成されている。換言すれば、アウターケース301の内部303に、接合部材310を介在させて、センサーモジュール325を篏合(挿入)した構成となっている。センサーモジュール325は、インナーケース320と、基板315とから構成されている。なお、説明を解り易くするために、部位名をアウターケース、インナーケースとしているが、第1ケース、第2ケースと呼び換えても良い。
アウターケース301は、アルミニウムを箱状に削り出した台座である。材質は、アルミニウムに限定するものではなく、亜鉛やステンレスなど他の金属や、樹脂、または、金属と樹脂の複合材などを用いても良い。アウターケース301の外形は、前述した慣性計測ユニット2000の全体形状と同様に、平面形状が略正方形の直方体であり、正方形の対角線方向に位置する2ヶ所の頂点近傍に、それぞれ通し孔(馬鹿孔)302が形成されている。なお、通し孔(馬鹿孔)302に限定するものではなく、例えば、ネジによりネジ止めすることが可能な切り欠き(通し孔(馬鹿孔)302の位置するアウターケース301のコーナー部に切り欠きを形成する構造)を形成してネジ止めする構成としてもよいし、あるいは、アウターケース301の側面にフランジ(耳)を形成して、フランジ部分をネジ止めする構成としても良い。
アウターケース301は、外形が直方体で蓋のない箱状であり、その内部303(内側)は、底壁305と側壁304とで囲まれた内部空間(容器)となっている。換言すれば、アウターケース301は、底壁305と対向する一面を開口面とする箱状をなしており、その開口面の開口部のほとんどを覆うように(開口部を塞ぐように)センサーモジュール325が収納され、センサーモジュール325が開口部から露出した状態となる(不図示)。ここで、底壁305と対向する開口面とは、アウターケース301の上面307と同一面である。また、アウターケース301の内部303の平面形状は、正方形の二つの頂点部分の角を面取りした六角形であり、面取りされた二つの頂点部分は通し孔(馬鹿孔)302の位置に対応している。また、内部303の断面形状(厚さ方向)において、底壁305には、内部303、即ち内部空間における周縁部に中央部よりも一段高い底壁としての第1接合面306が形成されている。即ち、第1接合面306は、底壁305の一部であり、平面的に底壁305の中央部を囲ってリング状に形成された一段の階段状の部位であり、底壁305よりも開口面(上面307と同一面)からの距離が小さい面である。
なお、アウターケース301の外形が、平面形状が略正方形の直方体で蓋のない箱状である一例について説明したが、これに限らず、アウターケース301の外形の平面形状は、例えば六角形や八角形などの多角形であってもよいし、その多角形の頂点部分の角が面取りされていたり、各辺が曲線である平面形状であったりしてもよい。また、アウターケース301の内部303(内側)の平面形状も、上述した六角形に限らず、正方形などの方形(四角形)や、八角形などの他の多角形状であってもよい。また、アウターケース301の外形と内部303の平面形状とは相似形であってもよいし、相似形でなくてもよい。
インナーケース320は、基板315を支持する部材であり、アウターケース301の内部303に収まる形状となっている。詳しくは、平面的には、正方形の二つの頂点部分の角を面取りした六角形であり、その中に長方形の貫通穴である開口部321と、基板315を支持する側の面に設けられた凹部331とが形成されている。面取りされた二つの頂点部分はアウターケース301の通し孔(馬鹿孔)302の位置に対応している。厚さ方向(Z軸方向)の高さは、アウターケース301の上面307から第1接合面306までの高さよりも、低くなっている。好適例では、インナーケース320もアルミニウムを削り出して形成しているが、アウターケース301と同様に他の材質を用いても良い。
インナーケース320の裏面(アウターケース301側の面)には、基板315を位置決めするための案内ピンや、支持面(いずれも図示せず)が形成されている。基板315は、当該案内ピンや、支持面にセット(位置決め搭載)されてインナーケース320の裏面に接着される。なお、基板315の詳細については後述する。インナーケース320の裏面の周縁部は、リング状の平面からなる第2接合面322となっている。第2接合面322は、平面的にアウターケース301の第1接合面306と略同様な形状であり、インナーケース320をアウターケース301にセットした際には、接合部材310を挟持した状態で二つの面が向い合うことになる。なお、アウターケース301およびインナーケース320の構造については、一実施例であり、この構造に限定されるものではない。
図13を参照して、慣性センサーが実装された基板315の構成について説明する。図13に示すように、基板315は、複数のスルーホールが形成された多層基板であり、ガラスエポキシ基板(以降、ガラエポ基板と称す)を用いている。なお、ガラエポ基板に限定するものではなく、複数の慣性センサーや、電子部品、コネクターなどを実装可能なリジット基板であれば良い。例えば、コンポジット基板や、セラミックス基板を用いても良い。
基板315の表面(インナーケース320側の面)には、コネクター316、角速度センサー317z、物理量センサーとして前述した加速度センサー1などが実装されている。コネクター316は、プラグ型(オス)のコネクターであり、X軸方向に等ピッチで配置された二列の接続端子を備えている。好適には、一列10ピンで二列の合計20ピンの接続端子としているが、端子数は、設計仕様に応じて適宜変更しても良い。
角速度センサー317zは、Z軸方向における1軸の角速度を検出するジャイロセンサーである。好適例として、水晶を振動子として用い、振動する物体に加わるコリオリの力から角速度を検出する振動ジャイロセンサーを用いている。なお、振動ジャイロセンサーに限定するものではなく、角速度を検出可能なセンサーで有れば良い。例えば、振動子としてセラミックや、シリコンを用いたセンサーを用いても良い。
また、基板315のX軸方向の側面には、実装面(搭載面)がX軸と直交するように、X軸方向における1軸の角速度を検出する角速度センサー317xが実装されている。同様に、基板315のY軸方向の側面には、実装面(搭載面)がY軸と直交するように、Y軸方向における1軸の角速度を検出する角速度センサー317yが実装されている。
なお、角速度センサー317x,317y,317zは、軸ごとの三つの角速度センサーを用いる構成に限定するものではなく、3軸の角速度が検出可能なセンサーであれば良く、一つのデバイス(パッケージ)で3軸の角速度が検出(検知)可能なセンサーデバイスを用いても良い。
上述した加速度センサー1は、1軸方向の加速度を検出(検知)可能な、例えばシリコン基板をMEMS技術で加工した静電容量型の機能素子103(図2参照)が用いられている。なお、加速度センサー1は、必要に応じて、X軸、Y軸の2軸方向の加速度を検出可能な加速度センサー素子、もしくは3軸方向の加速度を検出可能な加速度センサー素子を適用した加速度センサーとすることができる。
基板315の裏面(アウターケース301側の面)には、加速度センサー1からの検出信号や角速度センサー317x,317y,317zからの検出信号が入力され、入力した検出信号に基づいて演算処理をする制御部としての制御IC319が実装されている。制御IC319は、MCU(Micro Controller Unit)であり、不揮発性メモリーを含む記憶部や、A/Dコンバーターなどを内蔵しており、慣性計測ユニット2000の各部を制御する。記憶部には、加速度、および角速度を検出するための順序と内容を規定したプログラムや、検出データをデジタル化してパケットデータに組込むプログラム、付随するデータなどが記憶されている。なお、基板315には、その他にも複数の電子部品が実装されている。
このような慣性計測ユニット2000によれば、上述した加速度センサー1を用いているため、加速度センサー1に係る効果を享受した慣性計測ユニット2000を提供することができる。
<移動体測位装置>
次に、図14および図15を参照して、電子機器の一例としての移動体測位装置について説明する。図14は、電子機器の一例としての移動体測位装置の全体システムを示すブロック図である。図15は、移動体測位装置の作用を模式的に示す図である。
図14に示す移動体測位装置3000は、移動体に装着して用い、当該移動体の測位を行うための装置である。移動体としては、特に限定されず、自転車、自動車(四輪自動車およびバイクを含む)、電車、飛行機、船等のいずれでもよいが、本実施形態では四輪自動車として説明する。移動体測位装置3000は、慣性計測装置3100(IMU)と、演算処理部3200と、GPS受信部3300と、受信アンテナ3400と、位置情報取得部3500と、位置合成部3600と、処理部3700と、通信部3800と、表示部3900と、を有している。
また、慣性計測装置3100は、加速度センサー1を適用した3軸の加速度センサー3110と、3軸の角速度センサー3120と、を有している。なお、慣性計測装置3100には、前述した加速度センサー1を含む慣性計測ユニット2000を用いることができる。演算処理部3200は、加速度センサー3110からの加速度データおよび角速度センサー3120からの角速度データを受け、これらデータに対して慣性航法演算処理を行い、慣性航法測位データ(移動体の加速度および姿勢を含むデータ)を出力する。
GPS(Global Positioning System)は、全地球測位システムとも呼ばれ、複数の衛星信号に基づいて地球上の現在位置を測定するための衛星測位システムである。GPSは、GPS時刻情報と軌道情報とを使用して測位計算をおこないユーザーの位置情報を取得する機能やユーザーの移動距離や移動軌跡を計測する機能、および時計機能における時刻修正機能を備えている。位置情報取得部3500は、GPS受信部3300が受信したGPS衛星からの衛星信号に基づいて地球上の現在位置を測定することができる。
位置合成部3600は、演算処理部3200から出力された慣性航法測位データおよび位置情報取得部3500から出力されたGPS測位データに基づいて、移動体の位置、具体的には移動体が地面のどの位置を走行しているかを算出する。例えば、GPS測位データに含まれている移動体の位置が同じであっても、図15に示すように、地面の傾斜等の影響によって移動体の姿勢が異なっていれば、地面の異なる位置を移動体が走行していることになる。そのため、GPS測位データだけでは移動体の正確な位置を算出することができない。そこで、位置合成部3600は、慣性航法測位データ(特に、移動体の姿勢に関するデータ)を用いて、移動体が地面のどの位置を走行しているのかを算出する。なお、当該算出は、三角関数(鉛直方向に対する傾きθ)を用いた演算によって比較的簡単に行うことができる。
位置合成部3600から出力された位置データは、処理部3700によって所定の処理が行われ、測位結果として、表示部3900に表示されるようになっている。また、位置データは、通信部3800によって外部装置に送信されるようになっていてもよい。
以上、移動体測位装置3000について説明した。このような移動体測位装置3000は、前述したように、加速度センサー1を適用した慣性計測装置3100と、測位用衛星からGPS時刻情報と軌道情報とが重畳された衛星信号を受信するGPS受信部3300(受信部)と、受信した衛星信号に基づいて、GPS受信部3300の位置情報を取得する位置情報取得部3500(取得部)と、慣性計測装置3100から出力された慣性航法測位データ(慣性データ)に基づいて、移動体の姿勢を演算する演算処理部3200(演算部)と、算出された姿勢に基づいて位置情報を補正することにより、移動体の位置を算出する位置合成部3600(算出部)と、を含んでいる。これにより、上述した加速度センサー1を備えた慣性計測ユニット2000の効果を享受でき、信頼性の高い移動体測位装置3000が得られる。
<携帯型電子機器>
次に、物理量センサーの一例としての加速度センサー1を用いた電子機器の一例としての携帯型電子機器について、図16および図17に基づき、詳細に説明する。図16は、電子機器の一例としての携帯型電子機器の構成を模式的に示す平面図である。図17は、携帯型電子機器の概略構成を示す機能ブロック図である。以下、携帯型電子機器の一例として、腕時計型の活動計(アクティブトラッカー)を示して説明する。
腕時計型の活動計(アクティブトラッカー)であるリスト機器1000は、図16に示すように、バンド1032,1037等によってユーザーの手首等の部位(被検体)に装着され、デジタル表示の表示部1023を備えるとともに無線通信が可能である。上述した本発明に係る物理量センサーとしての加速度センサー1は、加速度を測定する加速度センサー1013(図17参照)として、角速度を計測する角速度センサー1014(図17参照)などと共にリスト機器1000に組込まれている。
リスト機器1000は、少なくとも加速度センサー1013や角速度センサー1014(図17参照)が収納されているケース1030と、ケース1030に収納され、加速度センサー1013や角速度センサー1014からの出力データを処理する処理部1050(図17参照)と、ケース1030に収納されている表示部1023と、ケース1030の開口部を塞いでいる透光性カバー1071と、を備えている。ケース1030の透光性カバー1071のケース1030の外側には、ベゼル1078が設けられている。ケース1030の側面には、複数の操作ボタン1080,1081が設けられている。以下、図17も併せて参照しながら、さらに詳細に説明する。
加速度センサー1013は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさ、および向きに応じた信号(加速度信号)を出力する。また、角速度センサー1014は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、検出した3軸角速度の大きさ、および向きに応じた信号(角速度信号)を出力する。
リスト機器1000は、GPS(Global Positioning System)センサー1010を備えている。移動体測位装置3000と同様に、位置情報取得部は、GPS衛星からの衛星信号に基づいて地球上の現在位置を測定することができる。
表示部1023を構成する液晶ディスプレイ(LCD)では、種々の検出モードに応じて、例えば、GPSセンサー1010や地磁気センサー1011を用いた位置情報、移動量や加速度センサー1013、もしくは角速度センサー1014などを用いた運動量などの運動情報、脈拍センサー1015などを用いた脈拍数などの生体情報、もしくは現在時刻などの時刻情報などが表示される。なお、温度センサー1016を用いた環境温度を表示することもできる。
通信部1025は、ユーザー端末と図示しない情報端末との間の通信を成立させるための各種制御を行う。通信部1025は、例えば、Bluetooth(登録商標)(BTLE:Bluetooth Low Energyを含む)、Wi−Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near field communication)、ANT+(登録商標)等の近距離無線通信規格に対応した送受信機やUSB(Universal Serial Bus)等の通信バス規格に対応したコネクターを含んで構成される。
処理部1050(プロセッサー)は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成される。処理部1050は、記憶部1022に格納されたプログラムと、操作部1020(例えば操作ボタン1080,1081)から入力された信号とに基づき、各種の処理を実行する。処理部1050による処理には、GPSセンサー1010、地磁気センサー1011、圧力センサー1012、加速度センサー1013、角速度センサー1014、脈拍センサー1015、温度センサー1016、計時部1021の各出力信号に対するデータ処理、表示部1023に画像を表示させる表示処理、音出力部1024に音を出力させる音出力処理、通信部1025を介して情報端末と通信を行う通信処理、バッテリー1026からの電力を各部へ供給する電力制御処理などが含まれる。
このようなリスト機器1000では、少なくとも以下のような機能を有することができる。
1.距離:高精度のGPS機能により計測開始からの合計距離を計測する。
2.ペース:ペース距離計測値から、現在の走行ペースを表示する。
3.平均スピード:走行開始から現在までの平均スピードを算出し表示する。
4.標高:GPS機能により、標高を計測し表示する。
5.ストライド:GPS電波が届かないトンネル内などでも歩幅を計測し表示する。
6.ピッチ:1分あたりの歩数を計測し表示する。
7.心拍数:脈拍センサーにより心拍数を計測し表示する。
8.勾配:山間部でのトレーニングやトレイルランにおいて、地面の勾配を計測し表示する。
9.オートラップ:事前に設定した一定距離や一定時間を走った時に、自動でラップ計測を行う。
10.運動消費カロリー:消費カロリーを表示する。
11.歩数:運動開始からの歩数の合計を表示する。
なお、リスト機器1000は、ランニングウォッチ、ランナーズウォッチ、デュアスロンやトライアスロン等マルチスポーツ対応のランナーズウォッチ、アウトドアウォッチ、および衛星測位システム、例えばGPSを搭載したGPSウォッチ、等に広く適用できる。
また、上述では、衛星測位システムとしてGPS(Global Positioning System)を用いて説明したが、他の全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用してもよい。例えば、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO、BeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)、等の衛星測位システムのうち1又は2以上を利用してもよい。また、衛星測位システムの少なくとも一つにWAAS(Wide Area Augmentation System)、EGNOS(European Geostationary-Satellite Navigation Overlay Service)等の静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite-based Augmentation System)を利用してもよい。
このような携帯型電子機器は、前述の物理量センサーとしての加速度センサー1、および処理部1050を備えているので、コンパクトで優れた信頼性を有している。
<パーソナルコンピューター>
次に、図18を参照して、物理量センサーとしての加速度センサー1を用いた電子機器の一例であるモバイル型のパーソナルコンピューターについて説明する。図18は、電子機器の一例であるモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を模式的に示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、物理量センサーの一例として、加速度センサーとして機能する加速度センサー1が内蔵されており、加速度センサー1の検出データに基づいて制御部1110が、例えば姿勢制御などの制御を行なうことができる。
次に、図19を参照して、物理量センサーとしての加速度センサー1を用いた電子機器の一例であるスマートフォン(携帯電話機)について説明する。図19は、電子機器の一例であるスマートフォン(携帯電話機)の構成を模式的に示す斜視図である。
この図において、スマートフォン1200は、上述した物理量センサーの一例としての加速度センサー1が組込まれている。加速度センサー1によって検出された検出データ(加速度データ)は、スマートフォン1200の制御部1201に送信される。制御部1201は、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成されており、受信した検出データからスマートフォン1200の姿勢や、挙動を認識して、表示部1208に表示されている表示画像を変化させたり、警告音や、効果音を鳴らしたり、振動モーターを駆動して本体を振動させることができる。換言すれば、スマートフォン1200のモーションセンシングを行い、計測された姿勢や、挙動から、表示内容を変えたり、音や、振動などを発生させたりすることができる。特に、ゲームのアプリケーションを実行する場合には、現実に近い臨場感を味わうことができる。
次に、図20を参照して、物理量センサーとしての加速度センサー1を用いた電子機器の一例であるディジタルスチールカメラについて説明する。図20は、電子機器の一例であるディジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
この図において、ディジタルスチールカメラ1300のケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとしても機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチールカメラ1300では、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチールカメラ1300には、物理量センサーの一例として、加速度センサーとして機能する加速度センサー1が内蔵されており、加速度センサー1の検出データに基づいて制御部1316が、例えば手振れ補正などの制御を行なうことができる。
このような電子機器は、前述の物理量センサーとしての加速度センサー1、および制御部1110,1201,1316を備えているので、コンパクトで優れた信頼性を有している。
なお、物理量センサーとしての加速度センサー1を備える電子機器は、図18のパーソナルコンピューター、図19のスマートフォン(携帯電話機)、図20のディジタルスチールカメラの他にも、例えば、タブレット端末、時計、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、地震計、歩数計、傾斜計、ハードディスクの振動を計測する振動計、ロボットやドローンなど飛行体の姿勢制御装置、自動車の自動運転用慣性航法に使用される制御機器等に適用することができる。
<頭部装着型表示装置>
次に、物理量センサーとしての加速度センサー1を用いた電子機器の一例としての頭部装着型表示装置について、図21を参照して説明する。図21は、電子機器の一例としての頭部装着型表示装置の概略構成を示す説明図である。
図21に示すように、電子機器の一例としての頭部装着型表示装置5000は、ユーザー(使用者)の頭部に装着された状態でユーザーに虚像を視認させる画像表示部520と、画像表示部520を制御する制御装置510と、を備えている。制御装置510は、ユーザーが頭部装着型表示装置5000を操作するコントローラーとしても機能する。
画像表示部520は、ユーザーの頭部に装着される装着体であり、本形態では眼鏡形状のフレーム502(本体)を有する。フレーム502は、右保持部521および左保持部523を有する。右保持部521は、右光学像表示部526の他端である端部ERから、ユーザーが画像表示部520を装着した際のユーザーの側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。同様に、左保持部523は、左光学像表示部528の他端である端部ELから、ユーザーが画像表示部520を装着した際のユーザーの側頭部に対応する位置にかけて、延伸して設けられた部材である。右保持部521はユーザーの頭部において右耳またはその近傍に当接し、左保持部523はユーザーの左耳またはその近傍に当接して、ユーザーの頭部に画像表示部520を保持する。
フレーム502には、右表示駆動部522と、左表示駆動部524と、右光学像表示部526と、左光学像表示部528と、マイク563とが設けられる。本形態では本体の一例として、眼鏡型のフレーム502を例示する。本体の形状は眼鏡型に限定されず、ユーザーの頭部に装着され固定されるものであればよく、ユーザーの左右の眼の前に跨がって装着される形状であれば、より好ましい。例えば、ここで説明する眼鏡型の他に、ユーザーの顔の上部を覆うスノーゴーグル様の形状であってもよいし、双眼鏡のようにユーザーの左右の眼のそれぞれの前方に配置される形状であってもよい。
眼鏡型のフレーム502は、ユーザーの右眼の前に位置する右部502A、および、左眼の前に位置する左部502Bを有し、右部502Aと左部502Bとがブリッジ部502C(連結部)で連結された形状である。ブリッジ部502Cは、ユーザーが画像表示部520を装着した際のユーザーの眉間に対応する位置で、右部502Aと左部502Bとを互いに連結する。
右部502Aおよび左部502Bは、それぞれテンプル部502D,502Eに連結される。テンプル部502D,502Eは眼鏡のテンプルのようにして、フレーム502をユーザーの頭部に支持する。本実施形態のテンプル部502Dは右保持部521で構成され、テンプル部502Eは左保持部523で構成される。
右光学像表示部526は右部502Aに配置され、左光学像表示部528は左部502Bに配置される、それぞれ、ユーザーが画像表示部520を装着した際にユーザーの右および左の眼前に位置する。
右表示駆動部522と左表示駆動部524とは、ユーザーが画像表示部520を装着した際のユーザーの頭部に対向する側に配置されている。なお、右表示駆動部522および左表示駆動部524を総称して単に「表示駆動部」とも呼び、右光学像表示部526および左光学像表示部528を総称して単に「光学像表示部」とも呼ぶ。また、表示駆動部522,524は、不図示の液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)や投写光学系等を含む。
右光学像表示部526および左光学像表示部528は、不図示の導光板と、調光板とを備える。導光板は、光透過性の樹脂等によって形成され、表示駆動部522,524が出力する画像光を、ユーザーの眼に導く。調光板は、薄板状の光学素子であり、ユーザーの眼の側とは反対の側である画像表示部520の表側を覆うように配置される。調光板は、光透過性がほぼ無いもの、透明に近いもの、光量を減衰させて光を透過するもの、特定の波長の光を減衰又は反射するもの等、種々のものを用いることができる。調光板の光学特性(光透過率など)を適宜選択することにより、外部から右光学像表示部526および左光学像表示部528に入射する外光量を調整して、虚像の視認のしやすさを調整できる。本形態では、少なくとも、画像表示部520を装着したユーザーが外の景色を視認できる程度の光透過性を有する調光板を用いる場合について説明する。調光板は、光学素子である右導光板および左導光板を保護し、右導光板および左導光板の損傷や汚れの付着等を抑制する。なお、調光板は、右光学像表示部526および左光学像表示部528に対し着脱可能としてもよく、複数種類の調光板を交換して装着可能としてもよいし、省略してもよい。
また、フレーム502には、カメラユニット503が設けられる。カメラユニット503は、上部カメラ561が配置されるカメラ台座部503Cと、カメラ台座部503Cを支持するアーム部503A,503Bとを有する。アーム部503Aは、右保持部521の先端部APに設けられたヒンジ521Aにより、回動可能に右保持部521に連結される。アーム部503Bは、左保持部523の先端部APに設けられたヒンジ523Aにより、回動可能に左保持部523に連結される。このため、カメラユニット503は全体として、図中矢印Kで示す方向、すなわち装着状態において上下に回動可能である。カメラユニット503は、回動範囲の下端でフレーム502に接する。また、カメラユニット503の回動範囲の上端はヒンジ521A,523Aの仕様等で決定される。
カメラ台座部503Cは、右部502A、左部502Bおよびブリッジ部502Cの上部に跨がって位置する板状または棒状部材であり、ブリッジ部502Cの上に相当する位置に、上部カメラ561が埋込設置される。上部カメラ561は、CCDやCMOS等の撮像素子および撮像レンズ等を備えるデジタルカメラであり、単眼カメラであってもステレオカメラであってもよい。
上部カメラ561は、頭部装着型表示装置5000の表側方向、換言すれば、画像表示部520を装着した状態におけるユーザーの視界方向の少なくとも一部の外景を撮像する。上部カメラ561の画角の広さは適宜設定可能であるが、例えばカメラユニット503の回動範囲の下端において、上部カメラ561の撮像範囲が、ユーザーが右光学像表示部526、左光学像表示部528を通して視認する外界を含むことが好ましい。さらに、調光板を通したユーザーの視界の全体を撮像できるように上部カメラ561の撮像範囲が設定されているとより好ましい。
画像表示部520は、制御装置510に接続部540を介して接続する。接続部540は、制御装置510に接続される本体コード548、右コード542、左コード544、および、連結部材546を備える。右コード542および左コード544は、本体コード548が2本に分岐したコードである。右コード542は、右保持部521の延伸方向の先端部APから右保持部521の筐体内に挿入され、右表示駆動部522に接続される。同様に、左コード544は、左保持部523の延伸方向の先端部APから左保持部523の筐体内に挿入され、左表示駆動部524に接続される。
連結部材546は、本体コード548と、右コード542および左コード544との分岐点に設けられ、イヤホンプラグ530を接続するためのジャックを有する。イヤホンプラグ530からは、右イヤホン532および左イヤホン534が延伸する。イヤホンプラグ530の近傍にはマイク563が設けられる。イヤホンプラグ530からマイク563までは一本のコードにまとめられ、マイク563からコードが分岐して、右イヤホン532と左イヤホン534のそれぞれに繋がる。
マイク563は、マイク563の集音部がユーザーの視線方向を向くように配置され、音声を集音して、音声信号を音声処理部(不図示)に出力する。マイク563は、例えばモノラルマイクであってもステレオマイクであってもよく、指向性を有するマイクであってもよいし、無指向性のマイクであってもよい。
右コード542、左コード544、および、本体コード548は、デジタルデータを伝送可能なものであればよく、例えば金属ケーブルや光ファイバーで構成できる。また、右コード542と左コード544とを一本のコードにまとめた構成としてもよい。
画像表示部520と制御装置510とは、接続部540を介して各種信号を伝送する。本体コード548の連結部材546とは反対側の端部、および、制御装置510には、互いに嵌合するコネクター(不図示)が設けられる。本体コード548のコネクターと制御装置510のコネクターとを嵌合し、或いは、この嵌合を外すことで、制御装置510と画像表示部520とを接離できる。
制御装置510は、頭部装着型表示装置5000を制御する。制御装置510は、決定キー511、点灯部512、表示切替キー513、輝度切替キー515、方向キー516、メニューキー517、および電源スイッチ518を含むスイッチ類を備える。また、制御装置510は、ユーザーが手指で操作するトラックパッド514を備える。
決定キー511は、押下操作を検出して、制御装置510で操作された内容を決定する信号を出力する。点灯部512は、LED(Light Emitting Diode)等の光源を備え、光源の点灯状態により、頭部装着型表示装置5000の動作状態(例えば、電源のON/OFF)を通知する。表示切替キー513は、押下操作に応じて、例えば、画像の表示モードの切り替えを指示する信号を出力する。
トラックパッド514は、接触操作を検出する操作面を有し、操作面に対する操作に応じて操作信号を出力する。操作面における検出方式は限定されず、静電式、圧力検出式、光学式等を採用できる。輝度切替キー515は、押下操作に応じて画像表示部520の輝度の増減を指示する信号を出力する。方向キー516は、上下左右方向に対応するキーへの押下操作に応じて操作信号を出力する。電源スイッチ518は、頭部装着型表示装置5000の電源オン/オフを切り替えるスイッチである。
また、フレーム502には2つの動きセンサーが取り付けられる。本形態の動きセンサーは、慣性センサーであり、具体的には第1のセンサーユニットとしての第1センサー566および第2のセンサーユニットとしての第2センサー568である。なお、第1センサー566および第2センサー568として、上述した加速度センサー1を適用することができる。第1センサー566は右部502Aにおいてテンプル部502D側の端に配置され、第2センサー568は左部502Bにおいてテンプル部502E側の端部に設置される。すなわち、第1センサー566および第2センサー568は、頭部装着型表示装置5000の装着状態において頭部の中心より一方側に位置している。第1センサー566および第2センサー568は、加速度センサーや角速度センサー(ジャイロセンサー)等の慣性センサーであり、本形態では、3軸のジャイロセンサーおよび3軸の加速度センサーを有する上述したセンサーユニットを用いている。なお、このセンサーユニットには、上述した加速度センサー1が用いられている。第1センサー566および第2センサー568は、それぞれ、内蔵する検出機構の測定基準点において、例えばX軸まわりの回転(ピッチ)、Y軸回りの回転(ヨー)、およびZ軸まわりの回転(ロール)を検出する。
第1センサー566および第2センサー568のいずれかのセンサーは、ユーザーの頭部の中心の一方側にあり、他のセンサーは、ユーザーの頭部の中心の他方側にある。具体的には、第1センサー566はユーザーの頭部の右側にあり、第2センサー568は左側にある。なお、本形態で、頭部の中心とは、ユーザーの身長に対し垂直な水平面における頭部の中心を指す。第1センサー566および第2センサー568の水平面における位置は、この水平面における頭部の中心を挟んで、右側と左側にある。
このような構成の表示装置の一例としての頭部装着型表示装置5000は、ユーザーの眼に画像光を照射する画像表示部520と、複数の動きセンサーとしての第1センサー566および第2センサー568とを備える。第1センサー566および第2センサー568のいずれかは、装着状態において頭部の中心より一方側に位置し、他の動きセンサーは頭部の中心より他方側に位置する。このため、ユーザーの頭部が動いた場合に、運動中心における動き量や動きの方向等を速やかに求めることができる。
また、頭部装着型表示装置5000において、第1センサー566および第2センサー568のいずれかは、装着状態において頭部の中心より左側に位置し、他の動きセンサーは頭部の中心より右側に位置する。このため、動きセンサーの検出結果に基づいて、頭部の運動中心における動きを速やかに求めることができる。
このような表示装置の一例としての頭部装着型表示装置5000は、第1センサー566および第2センサー568として上述した加速度センサー1を備えているので、優れた信頼性を有している。
3.移動体
<移動体>
次に、物理量センサーの一例としての加速度センサー1を用いた移動体を図22に示し、詳細に説明する。図22は、移動体の一例である自動車の構成を示す斜視図である。
図22に示すように、自動車1500には物理量センサーの一例としての加速度センサー1が内蔵されており、例えば、加速度センサー1によって車体1501の移動(位置)や姿勢を検出することができる。加速度センサー1の検出信号は、車体の移動や姿勢を制御する車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。
なお、加速度センサー1は、他にもキーレスエントリーシステム、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロールシステム(エンジンシステム)、自動運転用慣性航法の制御機器、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、移動体に適用される物理量センサーとしての加速度センサー1は、上記の例示の他にも、例えば、二足歩行ロボットや電車などの移動や姿勢制御、ラジコン飛行機、ラジコンヘリコプター、およびドローンなどの遠隔操縦あるいは自律式の飛行体の移動や姿勢制御、農業機械(農機)、もしくは建設機械(建機)などの移動や姿勢制御、ロケット、人工衛星、船舶、およびAGV(無人搬送車)などの制御において利用することができる。以上のように、各種移動体の移動(位置)や姿勢制御の実現にあたって、加速度センサー1、およびそれぞれの制御部(不図示)や姿勢制御部が組み込まれる。
このような移動体は、物理量センサーの一例としての加速度センサー1、および制御部(例えば、姿勢制御部としての車体姿勢制御装置1502)を備えているので、コンパクトで優れた信頼性を有している。
<走行支援システム>
以下、加速度センサー1を用いた走行支援システムについて、図23および図24を参照して説明する。図23は、走行支援システムの概略的な構成を示す図である。図24は、走行支援システムの概略的な構成を示す機能ブロック図である。
《走行支援システムの概略構成》
図23に示すように、走行支援システム4000は、複数台の車両の各々に搭載された制御装置4100および情報処理装置4200を含んでいる。
制御装置4100は、加速、制動、および操舵の少なくともいずれかを自動で制御する自動運転を行う車両(以下、自動運転車両)に搭載されて、情報処理装置4200と通信を行う。情報処理装置4200は、例えばサーバー装置であり、複数台の自動運転車両に搭載されている各制御装置4100から送信される車両情報を収集したり、収集した車両情報をもとに得られた情報を各制御装置4100に送信したりする。なお、情報処理装置4200は、1つのサーバー装置からなるものであってもよいし、複数のサーバー装置からなっているものであってもよい。
[制御装置の概略構成]
続いて、図24を用いて制御装置4100の概略構成を説明する。制御装置4100は、自動運転車両に搭載されるものであり、図24に示すように、自動運転ユニット4010、通信機4020、ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)ロケーター4030、HMI(HumanMachine Interface)システム4040、周辺監視センサー4050、および車両制御ユニット4060を含んでいる。制御部としての自動運転ユニット4010、通信機4020、ADASロケーター4030、HMIシステム4040、および車両制御ユニット4060は、例えば車内LANに接続されており、通信によって互いに情報をやり取りすることができる。
通信機4020は、自車の外部と通信を行う。通信機4020は、例えば自車の周辺車両に搭載された車載通信機、および路側に設置された路側機の少なくともいずれかとの間で、無線通信を行うことができる。例えば通信機4020は、車載通信機との車車間通信、路側機との路車間通信により、自車の周辺車両の位置情報および走行速度情報等を取得することができる。
通信機4020は、情報処理装置4200との間で通信を行う。情報処理装置4200との間で通信を行う場合には、例えばDCM(Data Communication Module)といったテレマティクス通信に用いられる車載通信モジュールによって、テレマティクス通信で用いる通信網を介して情報処理装置4200と通信を行う構成とすればよい。なお、路側機およびその路側機と情報処理装置4200との間の通信網を介して情報処理装置4200と通信を行う構成としてもよい。通信機4020は、情報処理装置4200から取得した情報を車内LANへ出力したり、車内LANを介して自動運転ユニット4010から送信されてきた車両情報を送信したりする。
なお、周辺車両に搭載された車載通信機、および路側に設置された路側機の少なくともいずれかとの間で、無線通信を行う車載通信モジュールと、テレマティクス通信に用いられる車載通信モジュールとが別体に設けられる構成としてもよいし、一体に設けられる構成としてもよい。
ADASロケーター4030は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機4031、上述した加速度センサー1を含むセンサーユニット4032、および地図データを格納した地図データベース(以下、DB)4033を備えている。GNSS受信機4031は、複数の人工衛星からの測位信号を受信する。加速度センサー1を含むセンサーユニット4032は、例えば3軸ジャイロセンサー、および3軸加速度センサーを備える。地図DB4033は、不揮発性メモリーであって、リンクデータ、ノードデータ、道路形状、および構造物等の地図データを格納している。
ADASロケーター4030は、GNSS受信機4031で受信する測位信号と、加速度センサー1を含むセンサーユニット4032の計測結果とを組み合わせることにより、ADASロケーター4030を搭載した自車の車両位置を逐次測位する。なお、車両位置の測位には、自車に搭載された車輪速センサー(不図示)から逐次出力されるパルス信号から求めた走行距離も用いる構成としてもよい。そして、測位した車両位置を車内LANへ出力する。また、ADASロケーター4030は、地図DB4033から地図データを読み出し、車内LANへ出力することも行う。なお、地図データは、自車に搭載された例えばDCMといった車載通信モジュール(不図示)を用いて自車の外部から取得する構成としてもよい。
HMIシステム4040は、図24に示すように、HCU(Human Machine Interface Control Unit)4041、操作部4042、ステアリングセンサー4043、表示装置4044、および音声出力装置4045を備えており、自車の運転者からの入力操作を受け付けたり、自車の運転者に向けて情報を提示したり、自車の運転者の状態を検出したりする。
操作部4042は、自車の運転者が操作するスイッチ群である。操作部4042は、各種の設定を行うために用いられる。例えば、操作部4042としては、自車のステアリングのスポーク部に設けられたステアリングスイッチ、表示装置4044と一体となったタッチスイッチ等がある。
ステアリングセンサー4043は、自車のステアリングホイールに乗員が触れていることを検出するためのセンサーである。ステアリングセンサー4043の一例としては、ステアリングホイールに設けられたタッチセンサー、自車のステアリングの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサー等が挙げられる。ステアリングセンサー4043での検出結果は、HCU4041に出力される。
表示装置4044としては、例えばコンビネーションメーター、CID(Center Information Display)、HUD(Head-Up Display)等がある。コンビネーションメーターは、自車の運転席前方に配置される。CIDは、自車室内にてセンタークラスターの上方に配置される。コンビネーションメーター、およびCIDは、HCU4041から取得した画像データに基づいて、情報提示のための種々の画像をディスプレイの表示画面に表示する。HUDは、HCU4041から取得した画像データに基づく画像の光を、自車のウインドシールドに規定された投影領域に投影する。ウインドシールドによって車室内側に反射された画像の光は、運転席に着座する運転者によって知覚される。運転者は、HUDによって投影された画像の虚像を、自車の前方の外界風景と重ねて視認可能となる。
音声出力装置4045としては、例えばオーディオスピーカー等がある。オーディオスピーカーは、例えば自車のドアの内張り内に配置される。オーディオスピーカーは、再生する音声によって運転者などの乗員への情報提示を行う。
HCU4041は、CPU、ROMおよびRAM等のメモリー、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリーに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を実行する。例えば、HCU4041は、自動運転ユニット4010からの指示に従って、表示装置4044および音声出力装置4045の少なくともいずれかに情報提示を行わせる。なお、HCU4041が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
周辺監視センサー4050は、歩行者、人間以外の動物、自転車、オートバイ、および他車等の移動物体、さらに路上の落下物、ガードレール、縁石、および樹木等の静止物体といった障害物を検出する。他にも、走行区画線、停止線等の路面標示を検出する。周辺監視センサー4050は、例えば、自車周囲の所定範囲を撮像する周辺監視カメラ、自車周囲の所定範囲に探査波を送信するミリ波レーダー、ソナー、LIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detect ion and Ranging)等のセンサーである。
周辺監視カメラとしてはステレオカメラを用いる構成であっても、単眼カメラを用いる構成であってもよい。周辺監視カメラは、逐次撮像する撮像画像をセンシング情報として自動運転ユニット4010へ逐次出力する。ソナー、ミリ波レーダー、LIDAR等の探査波を送信するセンサーは、障害物によって反射された反射波を受信した場合に得られる受信信号に基づく走査結果をセンシング情報として自動運転ユニット4010へ逐次出力する。なお、自車前方のセンシングを周辺監視カメラとミリ波レーダーとを併用して行う等、複数種類の周辺監視センサー4050が重複したセンシング範囲を有する構成としてもよい。
車両制御ユニット4060は、自車の加減速制御および操舵制御の少なくともいずれかを行う電子制御装置である。車両制御ユニット4060としては、操舵制御を行う操舵ECU、加減速制御を行うパワーユニット制御ECUおよびブレーキECU等がある。車両制御ユニット4060は、自車に搭載されたアクセルポジションセンサー、ブレーキ踏力センサー、舵角センサー、車輪速センサー等の各センサーから出力される検出信号を取得し、電子制御スロットル、ブレーキアクチュエーター、EPS(Electric Power Steering)モーター等の各走行制御デバイスへ制御信号を出力する。また、車両制御ユニット4060は、上述の各センサーの検出信号を車内LANへ出力可能である。
制御部としての自動運転ユニット4010は、CPU、揮発性メモリー、不揮発性メモリー、I/O、これらを接続するバスを備え、不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を実行する。例えば、自動運転ユニット4010は、周辺監視センサー4050でのセンシング結果から自車の走行環境を認識する。他にも、自動運転ユニット4010は、車両制御ユニット4060を制御することにより、運転者による運転操作の代行を行う。この自動運転ユニット4010が走行支援装置に相当する。なお、自動運転ユニット4010が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
制御部としての自動運転ユニット4010は、センサーユニット4032で検出された検出信号に基づいて、車両制御ユニット4060に指示し、加速、制動、および操舵の少なくともいずれかを制御することができる。また、自動運転ユニット4010は、センサーユニット4032で検出された検出信号の変化に応じて、自動運転の実施、或いは不実施を切り替えることができる。このように、加速、制動、および操舵の少なくともいずれかを制御する制御部としての自動運転ユニット4010によって、自動運転の実施、或いは不実施をセンサーユニットで検出された検出信号の変化に応じて精度よく切り替えることができる。
このような走行支援システム4000は、上述した加速度センサー1を含むセンサーユニット4032、およびセンサーユニット4032を含む走行支援装置としての自動運転ユニット4010を備えているので、優れた信頼性を有している。
以上、物理量センサー、物理量センサーデバイス、複合センサー、電子機器、移動体、および走行支援システムの実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、X軸、Y軸およびZ軸が互いに直交しているが、互いに交差していれば、これに限定されず、例えば、X軸がYZ平面の法線方向に対して若干傾いていてもよいし、Y軸がXZ平面の法線方向に対して若干傾いていてもよいし、Z軸がXY平面の法線方向に対して若干傾いていてもよい。なお、若干とは、加速度センサー1がその効果を発揮することができる範囲を意味し、具体的な傾き角度(数値)は、構成等によって異なる。
以下に、上述した実施形態から導き出される内容を、各態様として記載する。
[態様1]本態様に係る物理量センサーは、基板と、前記基板に取付けられ、物理量を検出可能な物理量センサー素子片と、前記物理量センサー素子片を覆い、前記物理量センサー素子片を囲んでいる領域が接合部材を介して前記基板に接合されている蓋と、を含み、前記基板は、前記物理量センサー素子片を囲むように、前記蓋との接合面から凹んでいる凹部が設けられ、且つ、前記接合面の端であって、前記物理量センサー素子片側の端から前記物理量センサー素子片側とは反対側の端に亘って、溝が設けられ、前記凹部は、前記溝と交差し、前記溝には、前記物理量センサー素子片と電気的に接続されている配線が設けられ、前記凹部の深さをH、前記溝の深さをD、前記配線の厚さをTとしたとき、T<D、H≦D、を満足していることを特徴とする。
本態様によれば、溝の深さDと配線の厚さTとがD>Tの関係を満たすように溝の内に配線が収容され、基板の蓋の接合される面から配線が突出しないことから、配線が設けられている部分での接合強度と、配線が設けられていない部分での接合強度との差を生じなくすることができ、基板と蓋との接合強度を安定させることができる。さらに、基板に設けられた凹部の深さHと、溝の深さDとの関係が、H≦Dとなっていることにより、溝の底面に凹部の底面による段差が出現しないことから、溝に設けられる配線の段差によるダメージに起因した配線の断線を低減することができる。このように、本態様では、基板と蓋との接合強度を安定させることにより、基板と蓋とで構成される収納空間の気密性を向上させつつ、溝の底面の段差によるダメージに起因した配線の断線を低減させることができる。
[態様2]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、H<D、T≦D−Hを満足していることが好ましい。
本態様によれば、配線を基板の蓋の接合される面から突出しないように設けることができる。これにより、配線が設けられている部分での接合強度と、配線が設けられていない部分での接合強度との差を生じなくすることができ、基板と蓋との接合強度を安定させることができる。
[態様3]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、前記凹部は、前記基板と前記蓋とが重なる方向からの平面視で、間隔を空けて複数設けられていることが好ましい。
本態様によれば、複数の凹部を設けることにより、基板または蓋と接合部材との接触面積を簡単かつ効果的に大きくすることができ、基板と蓋との接合強度をより高めることができる。
[態様4]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、0.01μm≦H≦10μmを満足していることが好ましい。
本態様によれば、凹部の表面積を十分に確保でき、また、凹部の内部に接合部材が回り込み易くなる。そのため、基板と蓋との接合強度を効果的に高めることができる。
[態様5]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、前記凹部の前記基板と前記蓋とが重なる方向に沿った断面の幅が、前記接合面側から前記凹部の内底面側に向かうに従って漸減していることが好ましい。
本態様によれば、凹部が所謂テーパー状の横断面形状を有していることにより、凹部内に接合部材が侵入し易くなる。また、凹部の底面と側面との接続部でのボイド(気泡)の発生を低減することができる。そのため、基板と接合部材との接合強度をより高めることができる。また、接合部材によって、凹部をより確実に埋めることができ、収納空間をより確実に気密封止することができる。
[態様6]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、前記蓋の前記基板が接合している前記領域に、前記物理量センサー素子片を囲むように、凹部が設けられていることが好ましい。
本態様によれば、基板の側に設けられている凹部に加えて、蓋の側にも凹部が設けられているため、基板と蓋との接合に際し、接合部材に覆われる基板の側の表面積、および蓋の側の接合面の表面積が大きくなり、基板および蓋と接合部材との接合面積がより大きくなる。そのため、基板および蓋と接合部材との接合強度を高めることができる。即ち、基板と蓋との接合強度をより高めることができるとともに、収納空間をより確実に気密封止することができる。
[態様7]上記態様に記載の物理量センサーにおいて、前記物理量は加速度であることが好ましい。
本態様によれば、基板または蓋と接合部材との接合強度を向上させ、且つこれらの内側に形成される収納空間が気密封止されることから、安定したバイアス出力信号を出力することができ、高精度の加速度データを検出することができる。
[態様8]本態様に係る電子機器は、上記態様1ないし7のいずれか一つに記載の物理量センサーと、前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
本態様によれば、上述の物理量センサーの効果を享受でき、慣性の計測精度の高い電子機器が得られる。
[態様9]本態様に係る移動体は、上記態様1ないし7のいずれか一つに記載の物理量センサーと、前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、を含むことを特徴とする。
本態様によれば、上述の物理量センサーの効果を享受でき、慣性の計測精度の高い移動体が得られる。
1…物理量センサーとしての加速度センサー、2…Z軸加速度センサー、10…センサーユニット、12…基板、16…主面、20…端子部、22…陥没部、24…溝としての第1溝部、25…凹部としての第1の凹部、25b…第1の凹部の内底面、26…溝としての第2溝部、27…凹部としての第2の凹部、27b…第2の凹部の内底面、28…溝としての第3溝部、30…配線としての第1配線、34…第1端子電極、36…配線としての第2配線、40…第2端子電極、42…配線としての第3配線、46…第3端子電極、63…接合部材、64…蓋としての蓋体、64a…陥没部、64b…外面、64c…内壁面、64d…接合面、64e…天井面、90…孔部、91…凹み部、92…連通孔部、93…金属層、94…封止部材、95…底部、103…物理量センサー素子片としての機能素子、104…固定電極部、106…可動電極部、120…回路素子、121…接着材、141…第1固定電極部、142…第2固定電極部、151…固定部、152…可動部、153…バネ部、161…第1可動電極部、162…第2可動電極部、411…第1幹部、412…第1固定電極指、421…第2幹部、422…第2固定電極指、700…物理量センサーデバイス、900…複合センサー、1000…リスト機器、1100…パーソナルコンピューター、1200…スマートフォン、1300…ディジタルスチールカメラ、1500…自動車、2000…慣性計測ユニット、3000…移動体測位装置、4000…走行支援システム、5000…頭部装着型表示装置、H…凹部の深さ、D…溝の深さ、W…凹部の幅寸法、S…収納空間、S2…接合領域。

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板に取付けられ、物理量を検出可能な物理量センサー素子片と、
    前記物理量センサー素子片を覆い、前記物理量センサー素子片を囲んでいる領域が接合部材を介して前記基板に接合されている蓋と、
    を含み、
    前記基板は、
    前記物理量センサー素子片を囲むように、前記蓋との接合面から凹んでいる凹部が設けられ、
    且つ、前記接合面の端であって、前記物理量センサー素子片側の端から前記物理量センサー素子片側とは反対側の端に亘って、溝が設けられ、
    前記凹部は、前記溝と交差し、
    前記溝には、前記物理量センサー素子片と電気的に接続されている配線が設けられ、
    前記凹部の深さをH、
    前記溝の深さをD、
    前記配線の厚さをTとしたとき、
    T<D
    H≦D
    を満足していることを特徴とする物理量センサー。
  2. 請求項1において、
    H<D
    T≦D−H
    を満足していることを特徴とする物理量センサー。
  3. 請求項1または2において、
    前記凹部は、前記基板と前記蓋とが重なる方向からの平面視で、間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする物理量センサー。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項において、
    0.01μm≦H≦10μm
    を満足していることを特徴とする物理量センサー。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項において、
    前記凹部の前記基板と前記蓋とが重なる方向に沿った断面の幅が、前記接合面側から前記凹部の内底面側に向かうに従って漸減していることを特徴とする物理量センサー。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項において、
    前記蓋の前記基板が接合している前記領域に、前記物理量センサー素子片を囲むように、凹部が設けられていることを特徴とする物理量センサー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項において、
    前記物理量は加速度であることを特徴とする物理量センサー。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、
    を備えている、電子機器。
  9. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の物理量センサーと、
    前記物理量センサーから出力された検出信号に基づいて制御を行う制御部と、
    を備えている、移動体。
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