JP2020012323A - 作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータが作業機械の動作に応じた任意の報知領域を直感的かつ容易に設定することができる作業機械を提供すること。【解決手段】油圧ショベル1の動作を制御する制御装置20は、通常モードと物報知領域設定モードとの何れかに選択的に切り換えるモード切換部21と、モード切換部が報知領域設定モードに切り換えられている間に得られる姿勢情報を記憶し、記憶した姿勢情報から作業機械の移動範囲を算出する位置履歴管理部22と、位置履歴管理部で算出した移動範囲を含むように報知領域を設定する報知領域設定部23と、物体検知装置10で検知した物体が報知領域設定部23で設定した報知領域内にあるかどうかを判定する報知判定部24と、報知判定部24で物体が報知領域内にあると判定されたことをタッチパネルモニタ15aやブザー15bを介してオペレータに報知する報知制御部27とを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、作業機械に関する。
油圧ショベルなどの作業機械には、接触事故を防止するために、作業機械の周囲に存在する人または物体等の障害物を検出し、作業機械のオペレータに対してその存在を報知したり、検出結果に応じて作業機械の動作を制限する制御を行ったりする周囲監視装置を搭載したものがある。一方で、実際の作業現場においては、作業員が補助作業を行う場合など、作業機械の近傍で作業を行う作業員を認識した状態で作業機械を意図的に動作させるケースも多い。こうした環境下では、必要な作業員が近傍にいることを認識しているにも係わらず、周囲監視装置によって作業員の接近報知や作業機械の動作制限が必要以上に行われてしまい、作業効率の低下を招いてしまう。
このような問題を解決する技術として、例えば、特許文献1には、作業機械の姿勢及び動作のうち少なくとも1つに基づいて作業機械の周囲における危険範囲を算出し、作業機械周辺で検出した障害物が危険範囲内に存在する場合に警告表示を行う作業機械の周辺監視装置が開示されている。
また、特許文献2には、ユーザがモニタ上での操作を通じて、例えば、作業内容に応じた任意の監視領域を設定し、設定された監視領域内に作業員が侵入したか否かに応じて報知を行うことにより、過剰な報知の低減を図る作業機械の周囲監視装置が記載されている。
特許第5667638号公報
特許第5395266号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術においては、作業機械の周辺監視装置が危険範囲の判定を自動的に行うため、例えば、オペレータが作業機械の動作方向に存在する作業員を認識しながら、作業機械が作業員に接触をしないように注意を払って操作をしていたとしても、危険範囲と判定されてしまうことで装置からの警報が出力されるといったように、わずらわしさの要因となる可能性がある。
また、上記特許文献2に記載の従来技術においては、ユーザが監視領域を任意に設定することによって不必要な報知を抑制できるものの、監視領域の設定には、ユーザが作業機械の動作範囲を定量的に把握する必要があり、ユーザが意図した監視領域と実際に装置に設定された監視領域とにずれが生じ、結果的に不必要な報知が効果的に抑制されない可能性がある。また、監視領域をモニタ上の操作を通じてユーザが手作業で入力するため、設定にかかる手間が大きく、また、入力のために自由度の高いインターフェイスが必要となるといった問題がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、オペレータが作業機械の動作に応じた任意の報知領域を直感的かつ容易に設定することができる作業機械を提供することを目的とする。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、車両本体と、前記車両本体に取り付けられた作業装置と、前記作業装置の姿勢情報を検出する姿勢情報取得装置と、前記車両本体と前記作業装置とを有する作業機械の周囲に存在する物体を検知し、検知された前記物体の前記作業機械に対する相対位置を算出する物体検知装置と、前記物体に関する情報をオペレータに報知する報知装置と、前記作業機械の動作を制御する制御装置とを備えた作業機械において、前記制御装置は、前記作業装置により作業を行う通常モードと前記物体の報知対象となる報知領域を設定する報知領域設定モードとの何れかに選択的に切り換えるモード切換部と、前記モード切換部が前記報知領域設定モードに切り換えられている間に得られる前記姿勢情報を記憶し、記憶した前記姿勢情報から前記作業機械の移動範囲を算出する位置履歴管理部と、前記位置履歴管理部で算出した前記移動範囲を含むように前記報知領域を設定する報知領域設定部と、前記物体検知装置で検知した前記物体が前記報知領域設定部で設定した前記報知領域の内側にあるかどうかを判定する報知判定部と、前記報知判定部で前記物体が前記報知領域の内側にあると判定されたことを報知装置を介してオペレータに報知する報知制御部とを備えたものとする。
本発明によれば、オペレータが作業機械の動作に応じた任意の報知領域を直感的かつ容易に設定することができる。
本発明の一実施の形態に係る作業機械の一例である油圧ショベルの構成を概略的に示す図である。 制御装置の処理機能のうち、周囲監視装置としての機能部を関連構成とともに示す機能ブロック図である。 モード切換部の処理の流れを示す図である。 姿勢情報を説明する図であり、油圧ショベルの側面図である。 姿勢情報を説明する図であり、油圧ショベルの上面図である。 位置履歴管理部の処理の流れを示す図である。 報知領域外作業判定部の処理の流れを示す図である。 走行判定部の処理の流れを示す図である。 報知領域設定部の処理の流れを示す図である。 最大旋回半径及び旋回角の範囲(最小旋回角、最大旋回角)の一例を示す図である。 図10に示す移動範囲に基づいて設定した報知領域の一例を示す図である。 走行動作における報知領域の一例を示す図である。 報知判定部の処理の流れを示す図である。 車体座標系を示す図である。 旋回体座標系を示す図である。 報知領域の設定における油圧ショベルの動作の一例を示す図である。 作業開始前におけるタッチパネルモニタの表示例を示す図である。 報知領域設定モード(新規)を選択した場合のタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、報知領域設定モード(新規)を選択した直後の表示内容を示す図である。 報知領域設定モード(新規)を選択した場合のタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、設定動作を行った後の表示内容を示す図である。 報知領域設定モード(新規)の終了後の通常モードのタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、報知領域に物体(障害物)が侵入していない場合の表示内容を示す図である。 報知領域設定モード(新規)の終了後の通常モードのタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、報知領域に物体(障害物)が侵入した場合の表示内容を示す図である。 通常モードでの作業において、報知領域外作業が行われた場合の表示内容を示す図である。 報知領域設定モード(追加)を選択した場合のタッチパネルモニタの表示例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る作業機械の一例である油圧ショベルの構成を概略的に示す図である。また、図2は、制御装置の処理機能のうち、周囲監視装置としての機能部を関連構成とともに示す機能ブロック図である。
図1において、作業機械である油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体1eと、下部走行体1eの上部に旋回可能に取り付けられ、下部走行体1eとともに作業機械の車両本体1Bを構成する上部旋回体1dとを備えている。下部走行体1eは、左右の走行油圧モータ3e,3f(図1では一方のみを図示し、他方については符号のみを括弧書きで示す)によって駆動される。上部旋回体1dは、旋回油圧モータ3dの発生するトルクによって駆動され、下部走行体1eに対して左右方向に旋回動作する。
上部旋回体1d上には運転室1fが設置され、上部旋回体1dの前方の運転室1fの脇には目標地形等の形成作業を行う多関節型の作業装置1Aが取り付けられている。
作業装置1Aは、垂直方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1b、及び、バケット1cを連結して構成されており、それぞれ、ブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、及び、バケットシリンダ3cによって駆動される。ブーム1aの基端は、上部旋回体1dに対して上下方向に回動可能に支持されており、ブーム1a、アーム1b、及び、バケット1cには、上部旋回体1dに対するブーム1aの相対角度、ブーム1aに対するアーム1bの相対角度、及び、アーム1bに対するバケット1cの相対角度をそれぞれ姿勢情報として検出する姿勢情報取得装置としての角度センサ8a,8b,8cが設けられている。また、上部旋回体1dには、下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回角度(相対角度)を姿勢情報として検出する姿勢情報取得装置としての角度センサ8dが設けられている。なお、角度センサ8a〜8dとしては、角速度及び加速度を計測するIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)を用いることができ、その計測値から相対角度を求めるように構成してもよい。
上部旋回体1dの後方、右側方、左側方、及び、前方には、各方向の画像を撮影するためのカメラ13a,13b,13c,13dがそれぞれ設置されている。なお、上部旋回体1dについては、下部走行体1eに対する上部旋回体1dの旋回中心から見て作業装置1Aが設置された方向を前方とする。
運転室1fには、ブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回油圧モータ3d、及び走行油圧モータ3e,3fを駆動するための操作信号(油圧駆動方式の場合にはパイロット圧)を操作方向及び操作量に応じて発生し、その操作信号によってブーム1a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下部走行体1eを動作させるための操作レバー(図示せず)と、オペレータに対して油圧ショベルの周囲で物体(障害物)が検出されたことを報知するためのブザー15b(報知装置)と、オペレータへの各種情報の表示機能(障害物の検出を報知する報知装置としての機能を含む)やオペレータによる各種設定などの入力機能とを有するタッチパネルモニタ15aと、カメラ13a〜13dで撮影された画像を処理する画像処理装置14aと、油圧ショベル1の全体の動作を制御する制御装置20とが配置されている。
操作レバーには、オペレータによる操作レバーから出力される操作信号(ここでは、パイロット圧)を検出するための圧力センサ9a,9b,9c,9d(操作信号検出装置)が設けられている。圧力センサ9aは、走行油圧モータ3e,3fの駆動を動作させるための操作信号(パイロット圧)を検出し、圧力センサ9b〜9dは、それぞれ、ブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、及びバケットシリンダ3cを動作させるための操作信号(パイロット圧)を検出する。
なお、本実施形態では、オペレータへ各種情報を表示する出力装置としての機能とオペレータによる各種入力を行う入力装置としての機能とを有する装置としてタッチパネルモニタ15aを用いる構成としたが、タッチパネルモニタ15aに代えて、入力装置の機能を有する装置(例えば、スイッチなど)と出力装置の機能を有する装置(例えば、モニタなど)とをそれぞれ有する構成としても良い。
制御装置20は、カメラ13a〜13d及び画像処理装置14aで構成される物体検知装置10とともに周囲監視装置としての機能を構成している。本実施の形態における周囲監視装置とは、油圧ショベル1の作業装置1Aや車両本体1Bなどの動作範囲を考慮して油圧ショベル1の周囲に報知領域を設定し、物体検知装置10で検知した物体(障害物)が報知領域に存在する場合に、そのことをオペレータに報知する周囲監視を行うものである。
物体検知装置10は、油圧ショベル1の周囲に存在する物体(障害物)の存在を検知し、その位置を算出するものであり、油圧ショベル1の周囲の画像を撮影するカメラ13a〜13dと、カメラ13a〜13dで撮影された画像に基づいて物体(障害物)の検知、及び、検知した障害物の位置を算出する画像処理装置14aとから構成されている。画像処理装置14aでは、カメラ13a〜13dの設置位置及び設置方向を基準とした座標系(カメラ座標系)における物体(障害物)の座標を検知位置として出力する。画像処理装置14aにおける物体(障害物)の検知方法としては、例えば、カメラ13a〜13dで撮影された画像と教師データとのマッチングを行う方法や、複数の異なる視点から撮影された複数の画像に基づいて視差を求めることで撮影領域の深度情報を取得し、その深度上方から画像中の物体を検知する方法などが考えられる。また、その他には、LiDAR(Light Detection and Ranging)や超音波センサなどの物体の位置を検出することができる検出装置を用いても良い。
図2において、制御装置20は、モード切換部21、位置履歴管理部22、報知領域設定部23、報知判定部24、報知領域外作業判定部25、走行判定部26、報知制御部27、車体データ記憶部28、設置パラメータ記憶部29、及び、表示パターン記憶部30を備えている。
モード切換部21は、油圧ショベル1の監視モードを、物体(障害物)の報知の対象範囲である報知領域を設定する報知領域設定モードと、報知領域設定モード以外の監視モードであって、設定された報知領域に基づいて周囲監視を行いつつオペレータが作業装置1A等による作業を行う通常モードの何れかに選択的に切り換えて設定するものである。
モード切換部21で選択する報知領域設定モードとしては、新規設定モード(以降、報知領域設定モード(新規)と称する)と追加設定モード(以降、報知領域設定モード(追加)と称する)の二つのモードがある。報知領域設定モード(新規)とは、それまでに設定された報知領域をリセットし(取り消し)て新たに報知領域を設定するモードであり、報知領域設定モード(追加)とは、現在の報知領域を含む報知領域を設定するモードである。報知領域設定モード(新規)と報知領域設定モード(追加)とを併せて報知領域設定モードと称し、オペレータが報知領域設定モードを選択する場合には、報知領域設定モード(新規)と報知領域設定モード(追加)との何れか一方を選択して設定する。
図3は、モード切換部の処理の流れを示す図である。
図3において、モード切換部21は、タッチパネルモニタ15aを介したオペレータからの入力(タッチイベント)を取得し(ステップ21a)、オペレータによって報知領域設定モードが選択されたかどうかを判定する(ステップ21b)。
ステップ21bにおいて、報知領域設定モードが選択されていない場合(判定結果がNOの場合)には、監視モードを通常モードに設定し、その監視モードの設定内容を示すモード情報を位置履歴管理部22と報知領域設定部23とに出力する(ステップ21c)。
また、ステップ21bにおいて、報知領域設定モードが設定されている場合(判定結果がYESの場合)には、監視モードを報知領域設定モード(報知領域設定モード(新規)/(追加)の何れか)に設定し(ステップ21d)、その監視モードの設定内容を示すモード情報を位置履歴管理部22、報知領域設定部23、及び、報知制御部27に出力するとともに、タッチイベントを取得して(ステップ21e)、オペレータによって報知領域設定モードの終了が選択されたかどうかを判定する(ステップ21f)。
ステップ21fにおいて、報知領域設定モードの終了が選択されていない場合(判定結果がNOの場合)には、判定結果がNOになるまでタッチイベントの取得を繰り返し(ステップ21e)、報知領域設定モードの終了が選択された場合(判定結果がYESの場合)には、報知領域設定モードの終了トリガを位置履歴管理部22、報知領域設定部23、及び、報知制御部27に出力する(ステップ21g)。
なお、本実施の形態では、ステップ21fにおいて、タッチイベントのようなオペレータによる何らかの操作を通じての明示的な選択に基づいて報知領域設定モードの終了を判定するように構成したが、例えば、予め定めた一定時間に機械動作がないことや、作業装置1A等による作業を一定の範囲内で続けていることを検出して報知領域設定モードの終了を選択したとみなし、報知領域設定モードの終了を示す終了トリガを自動的に出力する構成としてもよい。
位置履歴管理部22は、モード切換部21が報知領域設定モードに切り換えられている間に得られる姿勢情報を記憶し、記憶した姿勢情報から算出される油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲(位置履歴)を算出するものである。すなわち、位置履歴管理部22は、モード切換部21で報知領域設定モードが選択されるごとに、報知領域設定モードが終了されるまでの間(すなわち、報知領域設定モード中)の油圧ショベル1の姿勢情報を記憶し、記憶した姿勢上方から報知領域設定モード中における最大の旋回半径(最大旋回半径)、最大の旋回角(最大旋回角)、及び、最小の旋回角(最小旋回角)を算出し、油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲を示すものとしてそれぞれ報知領域設定部23へ出力する。
図4及び図5は、姿勢情報を説明する図であり、図4は油圧ショベルの側面図を、図5は上面図をそれぞれ示している。
図4及び図5に示すように、姿勢情報とは、作業装置1Aを構成するブーム1a、アーム1b、及び、バケット1cの回動中心を結ぶ直線を基準とした相対的な回転角度、及び、下部走行体1eに対する上部旋回体1dの相対的な旋回角度である。例えば、ブーム1aの基端側の回動中心と先端側の回動中心とを結ぶ線(ブーム基準線)と上部旋回体1dに設けられた基準面(例えば、油圧ショベル1が水平面に配置された場合に、上部旋回体1dにおけるブーム1aの基端側の回動中心に水平面と並行に設定された面)との相対角度をブーム角、アーム1bの両端の回動中心を結ぶ線(アーム基準線)とブーム基準線との相対角度をアーム角、バケット1cの回動中心と爪先とを結ぶ線(バケット基準線)とアーム基準線との相対角度をバケット角とする。また、油圧ショベル1を旋回軸上の上方から見た場合に、走行レバーを前方に倒したときの下部走行体1eの進行方向と、それに直行する方向とに旋回中心を通る座標軸を設定する座標系を車体座標系とし、車体座標系の進行方向の座標軸と作業装置1Aの向く方向との相対角度を旋回角とする。このとき、旋回中心から下部走行体1eの進行方向に向かって右側への旋回角を正、左側への旋回角を負とする。
図6は、位置履歴管理部の処理の流れを示す図である。
図6において、位置履歴管理部22では、まず、モード切換部21から現在選択されている監視モードを取得し(ステップ21a)、報知領域設定モードが選択されているか否か、すなわち、報知領域設定モードがONであるか否かを判定する(ステップ21b)。ステップ21bにおいて、報知領域設定モードが選択されていないと判定された場合(すなわち、判定結果がNOの場合)には、ステップ22aの処理を繰り返す。また、ステップ21bにおいて、報知領域設定モードが選択されていると判定された場合(すなわち、判定結果がYESの場合)には、報知領域設定モードの今回の選択以前に記憶された姿勢情報をリセットし(ステップ22c)、角度センサ8a〜8dの検出結果である姿勢情報を位置履歴管理部22用の記憶領域(図示せず)に記憶する(ステップ22d)。続いて、記憶している姿勢情報と車体データ記憶部28から得られる車体データ(油圧ショベル1の車体の大きさ等に関するデータ)とに基づいて、報知領域設定モード中の油圧ショベル1の動作における最大旋回半径、最小旋回角、及び、最大旋回角を算出し、報知領域設定部23へ出力する(ステップ22e)。続いて、モード切換部21から報知領域設定モードの終了を示すトリガが出力されたかどうか、すなわち、報知領域設定モードがOFFであるかどうかを判定し(ステップ22f)、報知領域設定モードがONである場合(すなわち、判定結果がNOである場合)には、判定結果がYESになるまでステップ22d,22eの処理を繰り返し、報知領域設定モードがOFFである場合(すなわち、判定結果がYESである場合)には、ステップ22aの処理に戻る。
報知領域外作業判定部25は、作業装置1Aが報知領域設定部23で設定される報知領域の外側で動作している報知領域外作業であるか否かを判定するものである。
図7は、報知領域外作業判定部の処理の流れを示す図である。
図7において、報知領域外作業判定部25は、まず、オペレータが現在設定している報知領域の範囲を表す旋回半径及び旋回角を報知領域設定部23から取得するとともに(ステップ25a)、角度センサ8a〜8dの検出結果出力と車体データ記憶部28からの車体データ(油圧ショベル1の車体の大きさ等に関するデータ)とに基づいて、現在の作業装置1Aの姿勢における旋回半径及び旋回角を演算し(ステップ25b)、ステップ25aで取得した報知領域とステップ25bで取得した旋回半径及び旋回角とに基づいて、現在の旋回半径及び旋回角が報知領域の内側(以降、報知領域内外の境界を含む)であるか否かを判定する(ステップ25c)。ステップ25cでの判定結果がNOの場合、すなわち、報知領域の内側で作業が行われていないと判定した場合には、報知領域外作業フラグに「1」を設定して報知領域設定部23及び報知制御部27に出力する(ステップ25d)。また、ステップ25cでの判定結果がYESの場合、すなわち、報知領域の内側で作業が行われていると判定した場合には、報知領域外作業フラグに「0(ゼロ)」を設定して報知領域設定部23及び報知制御部27に出力する(ステップ25e)。
走行判定部26は、油圧ショベル1が走行動作をしているか否かを判定するものである。
図8は、走行判定部の処理の流れを示す図である。
図8において、走行判定部26は、まず、走行油圧モータ3e,3fの駆動を動作させるための操作信号(パイロット圧)を検出する圧力センサ9aからの検出結果を取得し(ステップ26a)、検出結果に基づいて、走行動作を行っているか否かの判定を行う(ステップ26b)。ステップ26bでの判定結果がYESの場合、すなわち、走行動作が行われていると判定した場合には、走行フラグに「1」を設定して報知領域設定部23及び報知制御部27に出力する(ステップ26c)。また、ステップ26bでの判定結果がNOの場合、すなわち、走行動作が行われていないと判定した場合には、走行フラグに「0(ゼロ)」を設定して報知領域設定部23及び報知制御部27に出力する(ステップ26d)。ステップ26bにおいて走行動作を行っているか否かを判定する方法としては、車体特性や動作環境等を踏まえて車体が走行動作を始めるときの操作信号を実験的に求めておき、その値に基づいて設定した閾値と操作信号との大小比較を行うことによって、車体が走行動作を行っているか否かを判定することが考えられる。なお、本実施形態においては、操作信号に基づいて走行動作を行っているか否かの判定を行っているが、GNSS(Global Navigation Satellite System)や慣性センサを搭載し、油圧ショベル1の動きから走行動作を行っているか否かを判定しても良い。
報知領域設定部23は、位置履歴管理部22で算出した最大旋回半径、最小旋回角度、及び、最大旋回角度が示す油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲を含むように報知領域を設定するものである。
図9は、報知領域設定部の処理の流れを示す図である。
図9において、報知領域設定部23は、まず、モード切換部21から現在選択されている監視モードを取得し(ステップ23a)、現在の監視モードが通常モード、報知領域設定モード(新規)、及び、報知領域設定モード(追加)の何れに設定されているかを判定する(ステップ23b)。
ステップ23bにおいて、監視モードが報知領域設定モード(新規)に設定されていると判定した場合には、報知領域の前回の設定値をリセットし(ステップ23c)、報知領域を一時的に最大(最大報知領域)に設定し、報知判定部24及び報知領域外作業判定部25に出力する(ステップ23d)。また、ステップ23bにおいて、監視モードが報知領域設定モード(追加)に設定されていると判定した場合には、報知領域の前回の設定値を維持したまま、ステップ23dに進む。ステップ23dにおける最大報知領域は、物体検知装置10が物体(障害物)を検出可能な最大の範囲(最大検知範囲)に設定する報知領域のことである。
ステップ23dの処理が終了すると、続いて、位置履歴管理部22から取得した最大旋回半径、最小旋回角、及び、最大旋回角からで示される油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲を含むように報知領域を演算し(ステップ23e)、報知領域設定モードが終了したかどうかを判定する(ステップ23f)。ステップ23fでの判定結果がNOの場合には、判定結果がYESになるまでステップ23eの処理を繰り返す。また、ステップ23fでの判定結果がYESの場合には、ステップ23eで演算した報知領域を確定し、ステップ23dで一時的に設定した報知領域に代えて、報知判定部24及び報知領域外作業判定部25に出力する(ステップ23g)。なお、ステップ23gでは、ステップ23bで報知領域設定モード(上書き)が設定されていると判定された場合には、報知領域の前回の設定値に今回の設定値を重畳して新たな報知領域とする。
図10は、最大旋回半径及び旋回角の範囲(最小旋回角、最大旋回角)の一例を示す図である。また、図11は、図10に示す移動範囲に基づいて設定した報知領域の一例を示す図である。
図10及び図11では、作業装置1A及び上部旋回体1dの移動範囲902を含むように、移動範囲902に余剰範囲903を加えた報知領域904を設定している。余剰範囲は、報知領域設定モード中にオペレータが行った操作に対して実際に作業を行っているときの動作のバラつきや作業中の誤操作、動作範囲内へ作業員が侵入しようしたときの移動量分、作業機械の動特性や視認性、動作範囲内に侵入する可能性のある移動体の速度等を踏まえて設定することが望ましい。
また、報知領域設定部23は、ステップ23bにおいて、監視モードが通常モードに設定されていると判定した場合には、走行判定部26から取得した走行フラグが「1」であるかどうかを判定し(ステップ23h)、判定結果がYESの場合、すなわち、走行動作が行われていると判定された場合には、報知領域を一時的に最大報知領域に設定し、報知判定部24及び報知領域外作業判定部25に出力する(ステップ23j)。また、ステップ23hでの判定結果がNOの場合、すなわち、走行フラグが「0(ゼロ)」であって走行動作が行われていないと判定された場合には、報知領域外作業判定部25から取得した報知領域外作業フラグが「1」であるかどうかを判定し(ステップ23i)、判定結果がYESの場合、すなわち、報知領域外作業が行われていると判定された場合には、報知領域を一時的に最大報知領域に設定し、報知判定部24及び報知領域外作業判定部25に出力する(ステップ23j)。また、ステップ23iでの判定結果がNOの場合、すなわち、報知領域外作業フラグが「0(ゼロ)」であって報知領域の内側で作業が行われていると判定された場合には、現在設定されている報知領域を維持し、報知判定部24及び報知領域外作業判定部25に出力する(ステップ23k)。
なお、本実施の形態においては、走行動作時や報知領域外作業時に行うステップ23iの処理において、報知領域を最大報知領域に設定するように構成したが、これに限られず、車体動特性や視認性、動作環境を考慮して予め用意した報知領域を設定するような構成としてもよい。例えば、走行動作時には報知領域を最大報知領域とせず、図12に示すように、走行動作において物体(障害物)の検知が特に必要となり得る領域を推定して報知領域1001として設定することにより、走行動作中における物体(障害物)の検知を十分に行いつつ、過剰な報知を低減することが可能である。
報知判定部24は、物体検知装置10で検知した物体(障害物)が報知領域設定部23で設定した報知領域の内側にあるかどうかを判定するものである。
図13は、報知判定部の処理の流れを示す図である。
図13において、報知判定部24は、まず、カメラ13a〜13dの油圧ショベル1に対する設置位置及び設置方向などの情報からなる設置パラメータを設置パラメータ記憶部29から取得し、設置パラメータを用いて、物体検知装置10の画像処理装置14aから出力された、検知された物体(障害物)の検知位置(位置座標)をカメラ座標系から旋回体座標系に変換し、報知制御部27に出力する(ステップ24a)。また、報知判定部24は、報知領域設定部23から得られた報知領域を、角度センサ8a〜8dの検出結果である姿勢上方を用いて、車体座標系から旋回体座標系に変換する(ステップ24b)。
図14は、車体座標系を示す図である。また、図15は、旋回体座標系を示す図である。
図14に示すように、車体座標系は、油圧ショベル1を旋回軸上の上方から見た場合に、走行レバーを前方に倒したときの下部走行体1eの進行方向と、それに直行する方向とに旋回中心を通る座標軸を設定する座標系である。また、図15に示すように、旋回体座標系は、上部旋回体1dに対して、ブーム1a、アーム1b、及び、バケット1cからなる作業装置1Aが向いている方向と、それに直行する方向とに旋回中心を通る座標軸を設定する座標系である。カメラ13a〜13dは、上部旋回体1dに取り付けられていることから、ステップ24bに示したように、上部旋回体1dに対するカメラ13a〜13dの設置位置及び設置方向(設置パラメータ)に基づいて、旋回角に依らず、カメラ座標系から旋回体座標系への変換を行うことが可能である。
次に、ステップ24a,24bにおいて座標系が変換されると、続いて、報知領域(旋回体座標系)の内側に物体検知装置10で検知された物体(障害物)が存在するかどうか、すなわち、物体(障害物)の位置座標(旋回体座標系)が報知領域(旋回体座標系)の内側にあるかどうかを判定し(ステップ24c)、判定結果がYESの場合、すなわち、報知領域の内側に物体(障害物)が存在すると判定された場合には、報知フラグに「1」を設定して報知制御部27に出力する(ステップ24d)。また、ステップ24cでの判定結果がNOの場合、すなわち、報知領域の内側に物体(障害物)が存在しないと判定された場合には、報知フラグに「0(ゼロ)」を設定して報知制御部27に出力する(ステップ24e)。
報知制御部27は、報知判定部24で物体(障害物)が報知領域内にあると判定された場合に、そのことを報知装置(タッチパネルモニタ15a、ブザー15b)を介してオペレータに報知するものである。報知制御部27は、表示パターン記憶部30に記憶されている表示パターンを用い、角度センサ8a〜8dから得られる姿勢情報、モード切換部21から出力されるモード情報、報知判定部24から出力される報知フラグ、報知領域外作業判定部25から出力される報知領域外作業フラグ、及び、走行判定部26から出力される走行フラグに基づいた内容をタッチパネルモニタ15aに表示する。例えば、報知制御部27は、報知判定部24から出力された報知フラグが「1」の場合には、タッチパネルモニタ15aに危険を知らせる警告メッセージなどを表示させるとともに、ブザー15bを介して報知音を出力する。また、報知フラグが「0」の場合には、タッチパネルモニタ15aへの警告メッセージの表示やブザー15bからの報知音の出力を行わず、検知した物体(障害物)の油圧ショベル1に対する相対位置のみをタッチパネルモニタ15a上に表示する。これにより、過剰な表示や報知音を低減し、わずらわしさを低減することが可能である。
ここで、本実施の形態における動作の詳細をタッチパネルモニタ15aの表示例等を示す図面を参照しつつ説明する。
図16は、報知領域の設定における油圧ショベルの動作の一例を示す図である。
報知領域の設定では、オペレータは、監視モードを報知領域設定モード(新規)、又は、報知領域設定モード(追加)に切り換えた状態で、作業装置1Aによる掘削位置と放土位置の間での作業動作を行うことにより報知領域の設定を行う。図16に示す一例では、掘削位置において報知領域設定モードを「ON」にし、作業装置1Aについて掘削位置から放土位置まで旋回動作を行った後、放土位置において報知領域設定モードを「OFF」にすることで報知領域を設定している。なお、報知領域の設定において行う油圧ショベル1の動作は、設定のために擬似的に作業動作と同様の動作を行っても良いし、実際に作業の一部を行うことで報知領域の設定のための動作に代えても良い、何れの場合であっても報知領域として最大報知領域が一時的に設定されるため、物体(障害物)の検知及びオペレータへの報知が適宜行われる。
図17は、作業開始前におけるタッチパネルモニタの表示例を示す図である。
図17では、タッチパネルモニタ15aの表示部100に、油圧ショベル1を上方から見た状態を模式的に示すアイコン101と、油圧ショベル1に対する物体検知装置10の最大検知範囲102と、現在の監視モード(通常モード)を表示するモード表示部103と、報知領域設定モード(新規)を選択するための選択ボタン(Newボタン)104と、報知領域設定モード(追加)を選択するための選択ボタン(Addボタン)105とが表示されている場合を示している。
オペレータは、作業開始前に、報知領域の設定を行うため、タッチパネルモニタ15aで選択ボタン104,105により、報知領域設定モード(新規)、又は、報知領域設定モード(追加)の何れかを選択する(図3のステップ21a)。図17においては、報知領域が未設定であり、報知領域の初期設定として最大報知領域(すなわち、最大検知範囲102)が設定されている場合を例示しており、報知領域として設定されている範囲(ここでは、最大検知範囲102)を他の領域と異なる色で示す場合を示している。なお、図17を含む以降の説明においては、範囲ごとに異なる色で示す場合について、図示の都合により色の違いをハッチングの違い(有無)で示す。
図18及び図19は、報知領域設定モード(新規)を選択した場合のタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、図18は報知領域設定モード(新規)を選択した直後の表示内容を、図19は設定動作を行った後の表示内容をそれぞれ示している。
図18に示すように、報知領域設定モード(新規)が選択されると、タッチパネルモニタ15aの表示部100のモード表示部103に報知領域設定モード(新規)が選択されたことを示す内容(例えば、「設定モード[New]」)が表示され、報知領域設定モード(新規)の終了を選択する選択ボタン106と、報知領域設定モード(新規)において必要な操作、すなわち、図16で例示した動作をオペレータに促すメッセージ107とが表示される。このとき、報知領域として一時的に最大報知領域(すなわち、最大検知範囲102)が設定される(図9のステップ23d)。報知領域設定モード(新規)の選択後、メッセージ107に従って、オペレータは作業で予定されている操作を行い、車体を動作させる。
図19に示すように、報知領域設定モード(新規)が設定された状態で動作を行うと、報知領域設定モード(新規)が選択されてからその時点までの油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲に余剰範囲を含めた領域108が他の領域とは異なる色で表示される。すなわち、領域108は、オペレータが行った操作によって設定される報知領域の範囲を表しており、オペレータが意図する領域が満たされていれば、選択ボタン106を選択して領域108を報知領域として確定し(図9のステップ23f,23g)、報知領域設定モード(新規)を終了する。
図20及び図21は、報知領域設定モード(新規)の終了後の通常モードのタッチパネルモニタの表示例を示す図であり、図20は報知領域に物体(障害物)が侵入していない場合の表示内容を、図21は報知領域に物体(障害物)が侵入した場合の表示内容をそれぞれ示している。また、図22は、通常モードでの作業において、報知領域外作業が行われた場合の表示内容を示す図である。
図20〜図22においては、図19で示した報知領域設定モード(新規)で報知領域として設定された領域108が他の領域とは異なる色で表示されており、最大検知範囲102の範囲で検知された作業員等の物体(障害物)の位置がアイコン109,110などにより表示されている。
図20に示すように、報知領域(領域108)の内側(報知領域の境界を含む)に物体(障害物)が侵入していない状態では、物体(障害物)の位置をアイコン109,110で表示するが、オペレータへの報知は行わない。
一方、図21に示すように、作業員などの物体(障害物)が報知領域の内側に侵入した状態では、注意喚起を促すメッセージ111が表示され、また、ブザー15bからは報知音が出力される。
また、図22に示すように、現在設定されている報知領域の外側での作業装置1Aによる作業、すなわち、報知領域外作業が行われていると判定された場合には、報知領域として一時的に最大報知領域(すなわち、最大検知範囲102)が設定される(図9のステップ23j)。すなわち、最大検知範囲102が一時的に報知範囲に設定されるので、作業員などの物体(障害物)が最大検知範囲102の内側に居れば報知領域の内側に侵入した状態となり、モード表示部103に報知領域外作業中であることを示す内容が表示されるとともに、表示部100には注意喚起を促すメッセージ111が表示され、ブザー15bからは報知音が出力される。このように、報知領域の設定時に想定した範囲を超えた作業を行っている場合には一時的に報知領域を拡大することにより、オペレータに注意を促すことができ、異なる動作を行う作業へと移行する際に報知領域の再設定のし忘れを防止することできる。
図23は、図17に示した状態において報知領域設定モード(追加)を選択した場合のタッチパネルモニタの表示例を示す図である。
図23に示すように、報知領域設定モード(追加)が選択されると、タッチパネルモニタ15aの表示部100のモード表示部103に報知領域設定モード(追加)が選択されたことを示す内容(例えば、「設定モード[Add]」)が表示され、報知領域設定モード(追加)の終了を選択する選択ボタン106と、報知領域設定モード(追加)において必要な操作、すなわち、図16で例示した動作をオペレータに促すメッセージ107とが表示される。また、表示部100には、現在設定されている報知領域を示す現報知領域表示部112と、追加後の報知領域を示す追加後報知領域表示部113とが表示されている。このとき、報知領域として一時的に最大報知領域(すなわち、最大検知範囲102)が設定される(図9のステップ23d)。報知領域設定モード(追加)の選択後、メッセージ107に従って、オペレータは作業で予定されている操作を行い、車体を動作させる。
報知領域設定モード(追加)が設定された状態で動作を行うと、追加後報知領域表示部113において、報知領域設定モード(追加)が選択されてからその時点までの油圧ショベル1(作業装置1A及び上部旋回体1d)の移動範囲に余剰範囲を含めた領域108Aが他の領域とは異なる色で表示される。ただし、この領域108Aは、現報知領域表示部112に表示される現在の報知領域を示す領域108を含んでいる。すなわち、領域108Aは、オペレータが行った操作によって設定される報知領域の範囲を表しており、オペレータが意図する領域が満たされていれば、選択ボタン106を選択して領域108Aを報知領域として確定し(図9のステップ23f,23g)、報知領域設定モード(追加)を終了する。報知領域設定モード(追加)の終了後は通常モードとなり、図20〜図22で説明した動作と同様の動作を行う。
以上のように構成した本実施の形態においては、オペレータが作業機械の動作に応じた任意の報知領域を直感的かつ容易に設定することができるので、より効率的な作業を行うことができる。
以上のように構成した本実施の形態の特徴についてまとめる。
(1)上記においては、車両本体1Bと、前記車両本体に取り付けられた作業装置1Aと、前記作業装置の姿勢情報を検出する姿勢情報取得装置(例えば、角度センサ8a〜8d)と、前記車両本体と前記作業装置とを有する作業機械(例えば、油圧ショベル1)の周囲に存在する物体を検知し、検知された前記物体の前記作業機械に対する相対位置を算出する物体検知装置10と、前記物体に関する情報をオペレータに報知する報知装置(例えば、タッチパネルモニタ15a、ブザー15b)と、前記作業機械の動作を制御する制御装置20とを備えた作業機械において、前記制御装置は、前記作業装置により作業を行う通常モードと前記物体の報知対象となる報知領域を設定する報知領域設定モードとの何れかに選択的に切り換えるモード切換部21と、前記モード切換部が前記報知領域設定モードに切り換えられている間に得られる前記姿勢情報を記憶し、記憶した前記姿勢情報から前記作業機械の移動範囲を算出する位置履歴管理部22と、前記位置履歴管理部で算出した前記移動範囲を含むように前記報知領域を設定する報知領域設定部23と、前記物体検知装置で検知した物体が前記報知領域設定部で設定した報知領域内にあるかどうかを判定する報知判定部24と、前記報知判定部で前記物体が前記報知領域内にあると判定されたことを報知装置を介してオペレータに報知する報知制御部27とを備えたものとした。
このような構成により、オペレータが作業機械の動作に応じた任意の報知領域を直感的かつ容易に設定することができるので、より効率的な作業を行うことができる。
(2)上記(1)の作業機械(例えば、油圧ショベル1)において、前記制御装置20は、前記作業機械が走行動作をしているか否かを判定する走行判定部26を備え、前記報知領域設定部23は、前記走行判定部の判定結果に応じて前記報知領域を設定するものとした。
(3)上記(2)の作業機械(例えば、油圧ショベル1)において、前記制御装置20は、前記作業装置1Aが前記報知領域設定部23で設定された前記報知領域の外側で動作している報知領域外作業であるか否かを判定する報知領域外作業判定部25を備え、前記報知領域設定部は、前記報知領域外作業判定部で前記報知領域外作業であると判定された場合には、前記報知領域を拡張するものとした。
(4)上記(1)の作業機械(例えば、油圧ショベル1)において、前記モード切換部21は、前記報知領域設定モードとして、新規設定モードと追加設定モードの二つの設定モードの何れかに選択可能であり、前記報知領域設定部23は、前記モード切換部によって前記新規設定モードに切り換えられた場合は、前記新規設定モードに切り換えられる前の前記報知領域を取り消して新たに報知領域を設定し、前記追加設定モードに切り換えられた場合は、前記報知領域に切り換えられる前の前記報知領域を含む新たな報知領域を設定するものとした。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
また、上記では油圧ショベルを例に挙げて説明したが、運転室からのオペレータの視界を遮る可能性のある作業装置を備える作業機械(例えば、ホイールローダ、クレーン)であれば本発明は適用可能である。
また、上記の制御装置20に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は、それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また、上記の制御装置20に係る構成は、演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることで当該制御装置20の構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は、例えば、半導体メモリ(フラッシュメモリ、SSD等)、磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク、光ディスク等)等に記憶することができる。
1…油圧ショベル、1A…作業装置、1B…車両本体、1a…ブーム、1b…アーム、1c…バケット、1d…上部旋回体、1e…下部走行体、1f…運転室、3a…ブームシリンダ、3b…アームシリンダ、3c…バケットシリンダ、3d…旋回油圧モータ、3e,3f…走行油圧モータ、8a〜8d…角度センサ、9a〜9d…圧力センサ、10…物体検知装置、13a〜13d…カメラ、14a…画像処理装置、15a…タッチパネルモニタ、15b…ブザー、20…制御装置、21…モード切換部、22…位置履歴管理部、23…報知領域設定部、24…報知判定部、25…報知領域外作業判定部、26…走行判定部、27…報知制御部、28…車体データ記憶部、29…設置パラメータ記憶部、30…表示パターン記憶部、100…表示部、101…アイコン、102…最大検知範囲、103…モード表示部、104〜106…選択ボタン、107,111…メッセージ、108,108A…領域、109,110…アイコン、112…現報知領域表示部、113…追加後報知領域表示部、902…移動範囲、903…余剰範囲、904,1001…報知領域

Claims (4)

  1. 車両本体と、
    前記車両本体に取り付けられた作業装置と、
    前記作業装置の姿勢情報を検出する姿勢情報取得装置と、
    前記車両本体と前記作業装置とを有する作業機械の周囲に存在する物体を検知し、検知された前記物体の前記作業機械に対する相対位置を算出する物体検知装置と、
    前記物体に関する情報をオペレータに報知する報知装置と、
    前記作業機械の動作を制御する制御装置とを備えた作業機械において、
    前記制御装置は、
    前記作業装置により作業を行う通常モードと前記物体の報知対象となる報知領域を設定する報知領域設定モードとの何れかに選択的に切り換えるモード切換部と、
    前記モード切換部が前記報知領域設定モードに切り換えられている間に得られる前記姿勢情報を記憶し、記憶した前記姿勢情報から前記作業機械の移動範囲を算出する位置履歴管理部と、
    前記位置履歴管理部で算出した前記移動範囲を含むように前記報知領域を設定する報知領域設定部と、
    前記物体検知装置で検知した前記物体が前記報知領域設定部で設定した前記報知領域の内側にあるかどうかを判定する報知判定部と、
    前記報知判定部で前記物体が前記報知領域の内側にあると判定されたことを報知装置を介してオペレータに報知する報知制御部と
    を備えたことを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記作業機械が走行動作をしているか否かを判定する走行判定部を備え、
    前記報知領域設定部は、前記走行判定部の判定結果に応じて前記報知領域を設定することを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記作業装置が前記報知領域設定部で設定された前記報知領域の外側で動作している報知領域外作業であるか否かを判定する報知領域外作業判定部を備え、
    前記報知領域設定部は、前記報知領域外作業判定部で前記報知領域外作業であると判定された場合には、前記報知領域を拡張することを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記モード切換部は、前記報知領域設定モードとして、新規設定モードと追加設定モードの二つの設定モードの何れかに選択可能であり、
    前記報知領域設定部は、
    前記モード切換部によって前記新規設定モードに切り換えられた場合は、前記新規設定モードに切り換えられる前の前記報知領域を取り消して新たに報知領域を設定し、
    前記追加設定モードに切り換えられた場合は、前記報知領域に切り換えられる前の前記報知領域を含む新たな報知領域を設定することを特徴とする作業機械。
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