JP2020010613A - 改質層を有する基板及びその製造方法 - Google Patents

改質層を有する基板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凹部を有する基板に、簡便に改質層を積層する技術を提供する。【解決手段】改質層を有する基板の製造方法であって、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、保護層を積層することと、前記保護層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記保護層が積層された基板を得ることと、前記凹部が開口する面に、前記保護層を溶解する溶剤が透過性を有する、第1の改質層を積層することと、前記基板に前記溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、を含む、製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、改質層を有する基板及びその製造方法に関する。
表面に改質層を有する様々な基板が開発されている。例えば、非特許文献1には、微細な貫通孔のアレイを有するステンレス製の基板が記載されている。非特許文献1に記載された基板は、貫通孔の内部が親水性であり、貫通孔が開口する面が疎水性となるように表面処理されている。非特許文献1に記載された基板は、容易に各貫通孔の内部に液体を定量的に導入することができると報告されている。
また、非特許文献2には、マイクロチャンバーが記載されている。非特許文献2に記載されたマイクロチャンバーは、ガラス基板に形成されたウェルアレイであり、ウェルが開口する面には、ポリジメチルシロキサン(PDMS)の薄膜が積層されている。非特許文献2に記載されたマイクロチャンバーは、シール性が高いPDMS層を有するため、ガラス基板で蓋をして各チャンバーを密閉することができると報告されている。また、PDMS層が十分に薄いことから、PDMSによる酵素反応の阻害が抑制され、マイクロチャンバー内で効率よく無細胞タンパク質合成を行うことができると報告されている。
Morrison T., et al., Nanoliter high throughput quantitative PCR, Nucleic Acids Research, 34 (18), e123, 2006. Okano T., Cell-free protein synthesis from a single copy of DNA in a glass microchamber, Lab Chip, 12, 2704-2711, 2012.
しかしながら、非特許文献1に記載された基板は、その製造工程が複雑である。また、非特許文献2に記載されたマイクロチャンバーは、ガラス基板にPDMS層を積層した後に、フォトレジストでマスクし、エッチングによりウェルアレイを形成する方法で製造される。このため、すでに形成されたウェルアレイの表面に改質層を積層して、非特許文献2に記載されたマイクロチャンバーを製造することはできない。本発明は、凹部を有する基板の表面に、簡便に改質層を積層する技術を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を含む。
[1]改質層を有する基板の製造方法であって、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、保護層を積層することと、前記保護層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記保護層が積層された基板を得ることと、前記凹部が開口する面に、前記保護層を溶解する溶剤が透過性を有する、第1の改質層を積層することと、前記基板に前記溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、を含む、製造方法。
[2]前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることの後に、前記第1の改質層及び前記凹部の内表面に、第2の改質層を積層することと、前記第1の改質層に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第2の改質層が積層された基板を得ることと、を更に含む、[1]に記載の製造方法。
[3]改質層を有する基板の製造方法であって、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、第1の改質層を積層することと、前記第1の改質層に保護層を積層することと、前記保護層及び前記第1の改質層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記第1の改質層及び前記保護層がこの順に積層された基板を得ることと、前記基板に前記保護層を溶解する溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、を含む、製造方法。
[4]前記凹部が開口する面が露出し前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることの後に、前記凹部の内表面に積層された前記第1の改質層及び前記凹部が開口する面に、第2の改質層を積層することと、前記凹部の内表面に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第2の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、を更に含む、[3]に記載の製造方法。
[5]改質層を有する基板の製造方法であって、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、第1の改質層を積層することと、前記第1の改質層に保護層を積層することと、前記保護層及び前記第1の改質層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記第1の改質層及び前記保護層がこの順に積層された基板を得ることと、前記凹部に積層された前記保護層及び前記凹部が開口する面に、第2の改質層を積層することと、前記凹部に積層された前記保護層及び前記保護層に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第2の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、を含む、製造方法。
[6]前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLである、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]凹部を有する基板であって、前記凹部が開口する面に第1の改質層が積層されており、前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLであり、前記第1の改質層が極薄膜である、基板。
[8]前記凹部の内表面に第2の改質層が積層されている、[7]に記載の基板。
[9]前記第1の改質層又は前記第2の改質層に生体分子が固定されている、[8]に記載の基板。
[10]生体分子の反応用である、[7]〜[9]のいずれかに記載の基板。
本発明によれば、凹部を有する基板に、簡便に改質層を積層する技術を提供することができる。
(a)〜(e)は、第1実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。 (a)及び(b)は、改質層を積層した基板に、溶剤Sを接触させた状態を示す模式図である。 (a)〜(c)は、第2実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。 (a)〜(e)は、第3実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。 (a)〜(c)は、第4実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。 (a)〜(c)は、第5実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。 (a)〜(c)は、実験例2の実験工程を説明する模式図である。 (a)は、実験例2の結果を示す写真である。(b)及び(c)は、実験例2の結果を示す蛍光顕微鏡写真である。
以下、場合により図面を参照しつつ、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一又は対応する符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図における寸法比は、説明のため誇張している部分があり、必ずしも実際の寸法比とは一致しない。
[改質層を有する基板の製造方法]
(第1実施形態)
1実施形態において、本発明は、改質層を有する基板の製造方法であって、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、保護層を積層する工程(1a)と、前記保護層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記保護層が積層された基板を得る工程(1b)と、前記凹部が開口する面に、前記保護層を溶解する溶剤が透過性を有する、第1の改質層を積層する工程(1c)と、前記基板に前記溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得る工程(1d)とを含む、製造方法を提供する。本実施形態の製造方法によれば、凹部を有する基板に簡便に改質層を積層することができる。
本実施形態の製造方法に用いられる基板の材料としては、ガラス;シリコン等の半導体;クロム、ステンレス、金、マグネシウム合金等の金属、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の樹脂等が挙げられる。基板は、1種の材料から構成されていてもよいし、複数の材料の組み合わせにより構成されていてもよい。また、基板の表面は金属酸化物でコーティングされていてもよい。金属酸化物としては、Al,Ta、Nb、ZrO、TiO,HfO,Ni酸化物、Cr酸化物、Fe酸化物、Mn酸化物、W酸化物、Cu酸化物、Ag酸化物等が挙げられる。
凹部を有する基板は、反応性のガス、イオン、ラジカル等を用いたドライエッチング、反応性の液体を用いたウエットエッチング、切削、金型を基板に押し付けるエンボス加工等により基板を加工して製造することができる。
凹部は基板上に複数存在していることが好ましく、複数の凹部が規則的に配置されたアレイを形成していることが好ましい。また、凹部は、基板の一方面のみに形成されていてもよく、両面に形成されていてもよい。
凹部の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形であってもよく、多面体形(例えば、直方体、六角柱、八角柱等)であってもよく、円錐台形であってもよく、角錐台形(三角錐台形、四角錐台形、五角錐台形、六角錐台形、七角以上の多角錐台形等)であってもよく、逆円錐台形であってもよく、逆角錐台形(逆三角錐台形、逆四角錐台形、逆五角錐台形、逆六角錐台形、七角以上の逆多角錐台形)等であってもよく、これらの形状の二つ以上を組み合わせた形状であってもよい。
凹部1つあたりの容積は、例えば1〜1×10fLであってもよく、例えば1〜1×10fLであってもよく、例えば1〜1×10fLであってもよい。
基板上の凹部の密度は、例えば1〜2×10個/cmであってもよく、例えば1〜2×10個/cmであってもよく、例えば1〜2×10個/cmであってもよい。
また、基板の形状は、特に限定されず、例えば、矩形、多角形(例えば、三角形、五角形、六角形、七角形以上の多角形)、円形、楕円形、これらの組み合わせ等が挙げられる。
また、基板の面積は、凹部の設計によって適宜変更することができ、例えば1〜1000cmであってもよく、例えば1〜100cmであってもよい。
図1(a)〜(e)は、第1実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。以下、図1(a)〜(e)を参照しながら、第1実施形態の製造方法について説明する。
(工程(1a))
図1(a)は、凹部120を有する基板110の断面図である。本工程では、図1(b)に示すように、凹部120を有する基板110の、凹部120が開口する面130及び凹部120の内表面121に、保護層140を積層する。本明細書において、「凹部が開口する面」とは、基板の凹部が形成された面における凹部以外の領域をいう。
保護層140としては、容易に除去することができ、凹部120の形状を崩さない材料であれば特に限定されず、例えば、AZフォトレジスト(メルク社)、SU−8フォトレジスト(マイクロケム社)等のレジスト;クロム等の金属膜;インク等の塗料等を用いることができる。
保護層140の積層は、用いる保護層の材料に応じて、塗布、浸漬、スピンコート、蒸着、スプレー、スパッタ成膜、化学気相蒸着(CVD)、メッキ等により行うことができる。
(工程(1b))
続いて、図1(c)に示すように、保護層140の一部を除去することにより、凹部120が開口する面130が露出し、凹部120の内表面121に保護層140が積層された基板を得る。
保護層140の一部の除去は、ドライエッチング、ウエットエッチング、化学的機械研磨等により行うことができる。このような加工方法をエッチバックという場合がある。この結果、面130において、基板110の材質が露出した状態になる。また、凹部120には保護層140が充填されており、凹部120の開口部において保護層140が露出面141を形成した状態となる。いいかえると、凹部120の内表面121は、保護層140が積層された状態になる。
(工程(1c))
続いて、図1(d)に示すように、凹部120が開口する面130に、第1の改質層(図1中、「A」で示す。)を積層する。第1の改質層は、面130だけでなく、保護層140の露出面141にも積層されてもよい。ここで、凹部120の内表面121は、保護層140が積層されている。このため、内表面121には第1の改質層は積層されない。
本明細書において、改質層とは、基板の表面の性質を変化させる物質の層を意味する。例えば、親水性の基板の表面に改質層を積層して疎水性に変化させることができる。あるいは、疎水性の基板の表面に改質層を積層して親水性に変化させることができる。改質層は1種の材料から形成されていてもよく、2種以上の材料の混合物から形成されていてもよい。また、改質層は1つの層から形成されていてもよく、積層された複数の層から形成されていてもよい。
(工程(1d))
続いて、第1の改質層を積層した基板に、保護層140を溶解する溶剤を接触させて、凹部120の内表面121に積層された保護層140を除去する。この結果、図1(e)に示すように、凹部120が開口する面130に第1の改質層が積層された基板100を得ることができる。基板100において、凹部120の内表面121には第1の改質層Aは積層されておらず、基板110の材質が露出している。
第1実施形態の製造方法によれば、凹部が開口する面のみに改質層を簡便に積層することができる。
第1実施形態の製造方法では、第1の改質層として、保護層140を溶解する溶剤が透過性を有するものを使用する。保護層140を溶解する溶剤が透過性を有する観点から、第1の改質層は、極薄膜であることが好ましい。
本明細書において、極薄膜とは、厚さ0.5〜1000nm程度の膜を意味する。極薄膜の厚さは、例えば0.5〜10nmであることが好ましく、1〜2nmであることがより好ましい。極薄膜は、自己組織化単分子膜であることが特に好ましい。
図2(a)は、第1の改質層(図2中、「A」で示す。)を積層した基板に、保護層140を溶解する溶剤Sを接触させて、凹部120の内表面121に積層された保護層140を除去している状態を示す模式図である。
図2(a)に示すように、第1の改質層が極薄膜であると、第1の改質層を溶剤Sが透過して、凹部120の内表面121に積層された保護層140を除去することができる。また、保護層140の露出面141に積層されていた第1の改質層も、保護層140と共に除去される。一方、凹部120が開口する面130に積層された第1の改質層は溶剤Sで剥離することなく残存する。
図2(b)は、溶剤Sが第1の改質層に対して透過性を有しない場合を説明する模式図である。図2(b)に示すように、溶剤Sが第1の改質層を透過できない場合、凹部120の内表面121に積層された保護層140を除去することができない。
このように、第1実施形態の製造方法においては、第1の改質層は、極薄膜であることが好ましい。第1の改質層を形成する材料は、基板110の材質に応じて適宜選択することができる。
第1の改質層を形成する具体的な材料としては、生体分子、生体分子捕捉分子、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料等が挙げられる。生体分子としては、例えば、核酸、ペプチド、抗体、抗体断片、酵素等が挙げられる。また、生体分子捕捉分子としては、例えば、核酸アプタマー、ペプチドアプタマー、抗体、抗体断片等が挙げられる。また、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、テトラメチルシラン(TMS)等のメチル基終端を有する有機シラン;3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)等のアミノ基終端を有する有機シラン;パーフルオロアルキルシラン等のフルオロアルキル基終端を有する有機シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GLYMO)等のグリシジル基終端を有する有機シラン;スルホペタイン3−ウンデカンチオール等のアルカンチオール;オクタデシルホスホン酸等のアルキルホスホン酸;トリクレジルホスファイト等のリン酸エステル;ステアリン酸等の脂肪酸;フッ素型イソシアネート化合物等のイソシアナート;アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;上記生体分子又は生体分子捕捉分子が結合したシランカップリング剤;クロム、金、アルミニウム等の金属;酸化アルミニウム等の金属酸化物;ガラス又は無機材料を含有したペースト材料;ポリイミド等の分子配向膜;ニトリロトリ酢酸Ni錯体(Ni−NTA)、カルボキシメチルアスパラギン酸Co錯体(Co−CMA)等の金属キレート錯体;ニトリロトリ酢酸(NTA)、カルボキシメチルアスパラギン酸(CMA)等のキレート剤;PDMS等のシリコーンポリマー等が挙げられる。
第1の改質層の積層は、用いる第1の改質層の材料に応じて、塗布、浸漬、スピンコート、スプレー、スパッタ成膜、化学気相蒸着(CVD)、メッキ等により行うことができる。
第1の改質層は、生体分子若しくは生体分子捕捉分子そのものからなる層であってもよく、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料からなる層であってもよい。また、第1の改質層には、生体分子若しくは生体分子捕捉分子、又は生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料を更に結合させてもよい。
例えば、上述した金属又は金属酸化膜からなる第1の改質層に、上述した、アルカンチオール、アルキルホスホン酸、リン酸エステル等を更に結合させてもよい。あるいは、上述した金属等からなる第1の改質層をOH基末端に改質し、更に上述したイソシアネート等を結合させてもよい。あるいは、上述した第1の改質層の表面をアミノ基末端に改質し、更に、上述した脂肪酸、ニトリロトリ酢酸(NTA)、カルボキシメチルアスパラギン酸(CMA)等のキレート剤等を結合させてもよい。また、ニトリロトリ酢酸(NTA)には、更にニッケルイオンを配位させてもよく、カルボキシメチルアスパラギン酸(CMA)には更にコバルトイオンを配位させてもよい。あるいは、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料からなる第1の改質層に生体分子若しくは生体分子捕捉分子を更に結合させてもよいし、生体分子若しくは生体分子捕捉分子そのものからなる第1の改質層に生体分子若しくは生体分子捕捉分子を更に結合させてもよい。
生体分子又は生体分子捕捉分子は、上述したものと同様であり、例えば、核酸、ペプチド、タンパク質等が挙げられる。ここで、核酸、ペプチドは、それぞれ、核酸アプタマー、ペプチドアプタマーであってもよい。また、タンパク質としては、例えば、抗体、抗体断片、酵素等が挙げられる。また、核酸、ペプチド、タンパク質は、それぞれ変異体ライブラリーの構成要素であってもよい。なお、本明細書において、「タンパク質」、「ペプチド」の用語は厳密な区別なく用いられ、アミノ酸の数の多少によりペプチドという場合やタンパク質という場合がある。
第1の改質層への生体分子の結合は、例えば、ケミカルクロスリンカーによる結合;抗原抗体反応による結合;タンパク質捕捉分子による結合;アビジン−ビオチン結合;ヒスチジンタグとニッケルイオンとの結合等を利用することにより行うことができる。
第1の改質層に結合させるタンパク質捕捉分子としては、例えば、アビジン;ビオチン;ニッケル、コバルト等の金属イオン;マルトース;グアニンヌクレオチド;グルタチオン;抗原等が挙げられる。
第1の改質層へのタンパク質捕捉分子の結合は、例えば、ケミカルクロスリンカーによる結合等を利用することにより行うことができる。
また、保護層140を溶解する溶剤は、使用する保護層140の材料に応じて適宜選択することができ、例えば、水;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ブチルカルビトール(BDG)、モノエタノールアミン(MEA)、メタノール、エタノール、変性エタノール、2−プロパノール(IPA)、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、2−ブタノン(MEK)、4−メチル−2−ペンタノン(MIBK)、アセトン等の有機溶剤;水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、アンモニア水等のアルカリ溶液;酢酸、クエン酸溶液、グリコール酸溶液、シュウ酸溶液、酒石酸アンモニウム溶液、リン酸、硝酸、塩酸、硫酸、臭化水素酸、過酸化水素水等の酸溶液等が挙げられる。例えば、保護層140がレジストである場合には、レジストの材料に応じて有機溶剤等を用いることができる。また、保護層140が金属膜である場合には、アルカリ溶液、酸溶液等を用いることができる。また、保護層140が塗料である場合には、塗料の材料に応じて、水、有機溶剤等を用いることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法により製造された基板100に第2の改質層を更に積層する点において、第1実施形態の製造方法と主に異なる。
第2実施形態の製造方法は、第1実施形態の工程(1d)の後に、第1の改質層及び凹部120の内表面121に、第2の改質層を積層する工程(2a)と、第1の改質層に積層された第2の改質層を除去することにより、凹部120が開口する面130に第1の改質層が積層され、凹部120の内表面121に第2の改質層が積層された基板を得る工程(2b)とを更に含む製造方法である。
図3(a)〜(c)は、第2実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。以下、図3(a)〜(c)を参照しながら、第2実施形態の製造方法について説明する。
(工程(2a))
図3(a)は、第1実施形態の工程(1d)で得られた基板100の断面図であり、図1(e)に示す基板100に対応する。図3(a)に示すように、基板100では、凹部120が開口する面130に第1の改質層(図3中、「A」で示す。)が積層されている。基板100において、凹部120の内表面121には第1の改質層Aは積層されておらず、基板110の材質が露出している。
本工程では、図3(b)に示すように、基板100の、面130に積層された第1の改質層A、及び、凹部120の内表面121に、第2の改質層(図3中、「B」で示す。)を積層する。
この結果、面130においては、基板110に、第1の改質層A、第2の改質層Bがこの順に積層された状態になる。また、凹部120においては、基板110に第2の改質層Bが積層された状態になる。
第2の改質層の材料は、第1の改質層の材料に応じて適宜選択することができ、第1の改質層Aの上に積層した後、第2の改質層Bのみを除去できるものを用いることができる。
第2の改質層の材料は、第1の改質層について例示したものと同様の材料の中から適宜選択することができる。第2の改質層の積層は、用いる第2の改質層の材料に応じて、塗布、浸漬、スピンコート、スプレー、スパッタ成膜、化学気相蒸着(CVD)、メッキ等により行うことができる。
第2の改質層Bは、第1の改質層Aと同様に、生体分子若しくは生体分子捕捉分子そのものからなる層であってもよく、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料からなる層であってもよい。また、第1実施形態の製造方法における第1の改質層について上述したのと同様に、第2の改質層Bには、生体分子若しくは生体分子捕捉分子、又は生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料を更に結合させてもよい。
第2の改質層Bへの生体分子の結合は、上述した第1の改質層Aへの生体分子の結合と同様に行うことができ、例えば、ケミカルクロスリンカーによる結合;抗原抗体反応による結合;タンパク質捕捉分子による結合;アビジン−ビオチン結合;ヒスチジンタグとニッケルイオンとの結合等を利用することにより行うことができる。
第2の改質層Bに結合させるタンパク質捕捉分子としては、第1実施形態の製造方法における第1の改質層について例示したものと同様であり、例えば、アビジン;ビオチン;ニッケル、コバルト等の金属イオン;マルトース;グアニンヌクレオチド;グルタチオン;抗原等が挙げられる。
第2の改質層Bへのタンパク質捕捉分子の結合は、第1実施形態の製造方法における第1の改質層へのタンパク質捕捉分子の結合と同様であり、例えば、ケミカルクロスリンカーによる結合等を利用することにより行うことができる。
(工程(2b))
続いて、本工程において、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bを除去することにより、凹部120が開口する面130に第1の改質層Aが積層され、凹部120の内表面121に第2の改質層Bが積層された基板200を得る。本工程では、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bは除去されるが、凹部120の内表面121積層した第2の改質層Bは残存する。第2の改質層Bの除去は、溶剤による除去等の方法により行うことができる。溶剤は、第2の改質層Bの材料、第1の改質層Aの材料等に応じて適宜選択することができ、第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。
本工程では、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bは除去されるが、凹部120の内表面121に積層した第2の改質層Bは残存する。この理由としては、例えば次のようなことが挙げられる。すなわち、面130においては、基板110の材質と第1の改質層Aとの間の相互作用と、改質層Aと改質層Aに積層された第2の改質層Bとの相互作用が異なるためである。ここで、相互作用としては、化学結合、静電相互作用、摩擦抵抗、密着等が挙げられる。これらの相互作用の違いにより、基板110の材質と第1の改質層Aとの間の付着力が、第1の改質層Aと第2の改質層Bとの間の付着力よりも大きくなり、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bは除去される。また、凹部120においては、基板110の材質と第2の改質層Bとの相互作用により十分大きな付着力が作用するため、凹部120の内表面121に積層した第2の改質層Bは残存する。
第2実施形態の製造方法によれば、凹部の内表面と凹部が開口する面に異なる改質層を簡便に積層することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法と比較して、改質層が積層される位置が主に異なる。具体的には、第1実施形態の製造方法では、凹部120が開口する面130に改質層が積層される。これに対し、第3実施形態の製造方法では、凹部120の内表面121に改質層が積層される。
第3実施形態の製造方法は、凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、第1の改質層を積層する工程(3a)と、前記第1の改質層に保護層を積層する工程(3b)と、前記保護層及び前記第1の改質層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記第1の改質層及び前記保護層がこの順に積層された基板を得る工程(3c)と、前記基板に前記保護層を溶解する溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得る工程(3d)とを含む製造方法である。
図4(a)〜(e)は、第3実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。以下、図4(a)〜(e)を参照しながら、第3実施形態の製造方法について説明する。
(工程(3a))
図4(a)は、凹部120を有する基板110の断面図である。本工程では、図4(b)に示すように、凹部120を有する基板110の、凹部120が開口する面130及び凹部120の内表面121に、第1の改質層(図4中、「A」で示す。)を積層する。
第3実施形態の製造方法において、凹部を有する基板、第1の改質層は、第1実施形態の製造方法におけるものと同様である。
(工程(3b))
続いて、図4(c)に示すように、第1の改質層に保護層140を積層する。保護層140は、第1実施形態の製造方法におけるものと同様である。
(工程(3c))
続いて、図4(d)に示すように、保護層140及び第1の改質層の一部を除去することにより、凹部120が開口する面130が露出し、凹部120の内表面121に第1の改質層及び保護層140がこの順に積層された基板を得る。保護層140の除去は、第1実施形態の製造方法におけるものと同様にして行うことができる。この結果、面130において、基板110の材質が露出した状態になる。また、凹部120では、基板110に、第1の改質層、保護層140がこの順に積層された状態となる。
(工程(3d))
続いて、第1の改質層を積層した基板に、保護層140を溶解する溶剤を接触させて、凹部120の内表面121に積層された保護層140を除去する。保護層140を溶解する溶剤は、第1実施形態の製造方法におけるものと同様である。この結果、図4(e)に示すように、凹部120が開口する面130が露出し凹部120の内表面121に第1の改質層が積層された基板300を得る。基板300において、面130では、基板110の材質が露出している。また、凹部120の内表面121には第1の改質層が積層されている。
第3実施形態の製造方法によれば、凹部の内表面のみに改質層を簡便に積層することができる。
このように、第3実施形態の製造方法では、実施形態1の製造方法における改質層と異なり、保護層140を溶解する溶剤が改質層を透過する必要はない。したがって、改質層は極薄膜である必要はないが、極薄膜であってもよい。
(第4実施形態)
第4実施形態の製造方法は、第3実施形態の製造方法により製造された基板300に第2の改質層を更に積層する点において、第3実施形態の製造方法と主に異なる。
第4実施形態の製造方法は、第3実施形態の工程(3d)の後に、凹部120の内表面121に積層された第1の改質層及び凹部120が開口する面130に、第2の改質層を積層する工程(4a)と、凹部120の内表面121に積層された第2の改質層を除去することにより、凹部が開口する面130に第2の改質層が積層され、凹部120の内表面121に第1の改質層が積層された基板を得る工程(4b)とを更に含む製造方法である。
図5(a)〜(c)は、第4実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。以下、図5(a)〜(e)を参照しながら、第4実施形態の製造方法について説明する。
(工程(4a))
図5(a)は、第3実施形態の工程(3d)で得られた基板300の断面図であり、図4(e)に示す基板300に対応する。図5(a)に示すように、基板300において、凹部120が開口する面130では基板110の材質が露出しており、凹部120の内表面121には第1の改質層(図5中、「A」で示す。)が積層されている。
本工程では、図5(b)に示すように、基板300の、凹部120の内表面121に積層された第1の改質層A及び面130に、第2の改質層(図5中、「B」で示す。)を積層する。
この結果、面130においては、基板110に、第2の改質層Bが積層された状態になる。また、凹部120においては、基板110に第1の改質層A、第2の改質層Bがこの順に積層された状態になる。
(工程(4b))
続いて、本工程において、凹部120の内表面121に積層された第2の改質層Bを除去することにより、面130に第2の改質層Bが積層され、凹部120の内表面121に第1の改質層Aが積層された基板400を得る。
第2の改質層Bの除去は、溶剤による除去等の方法により行うことができる。溶剤は、第2の改質層Bの材料、第1の改質層Aの材料等に応じて適宜選択することができ、第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。
本工程では、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bは除去されるが、凹部120が開口する面130に積層した第2の改質層Bは残存する。この理由としては、例えば次のようなことが挙げられる。すなわち、凹部120においては、基板110の材質と第1の改質層Aとの間の相互作用と、改質層Aと改質層Aに積層された第2の改質層Bとの相互作用が異なるためである。ここで、相互作用としては、化学結合、静電相互作用、摩擦抵抗、密着等が挙げられる。これらの相互作用の違いにより、基板110の材質と第1の改質層Aとの間の付着力が、第1の改質層Aと第2の改質層Bとの間の付着力よりも大きくなり、第1の改質層Aに積層された第2の改質層Bは除去される。また、面130においては、基板110の材質と第2の改質層Bとの相互作用により十分大きな付着力が作用するため、面130に積層した第2の改質層Bは残存する。
第4実施形態の製造方法において、第2の改質層Bの材料は、第1実施形態の製造方法における第1の改質層について例示したものと同様の材料の中から適宜選択することができる。但し、第4実施形態の製造方法では、第1実施形態の製造方法における第1の改質層Aと異なり、保護層140を溶解する溶剤が第1の改質層を透過する必要はなく、また、第2の改質層を除去する溶剤が第1の改質層を透過する必要もない。
したがって、第4実施形態における第1の改質層及び第2の改質層は、それぞれ極薄膜であってもよいし、極薄膜でなくてもよい。第4実施形態における第1の改質層及び第2の改質層の膜厚は、例えば0.5〜100,000nmであってもよく、例えば0.5〜1,000nmであってもよく、例えば、0.5〜10nmであってもよい。
また、凹部の内表面に配置される第1の改質層の膜厚は、凹部の容積によっても制限される。例えば、凹部の内部を第1の改質層が満たしてしまうと、凹部としての機能が失われてしまう。
これについて凹部が1辺の長さ1,000nmの立方体形状である場合を例に説明する。1辺の長さ1,000nmの立方体形状の凹部の容積は1fLである。この場合、凹部の内表面に積層する改質層の膜厚は1辺の長さの1/2である500nm未満にしなければ凹部の内部が改質層で満たされてしまう。
一方、例えば、凹部が1辺の長さ10μmの立方体形状である場合、この凹部の容積は1×10fLである。この場合には、例えば、膜厚1,000nm程度の改質層であっても、凹部の内部満たしてしまうことがなく、積層することが可能である。
極薄膜でない改質層の材料としては、例えば、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;核酸、ペプチド、抗体、抗体断片、酵素等の生体分子;核酸アプタマー、ペプチドアプタマー、抗体、抗体断片等の生体分子捕捉分子;上記生体分子又は生体分子捕捉分子が結合したシランカップリング剤;クロム、金、アルミニウム等の金属;酸化アルミニウム等の金属酸化物;ガラス又は無機材料を含有したペースト材料;PDMS等のシリコーンポリマー等が挙げられる。
第4実施形態の製造方法によれば、凹部の内表面と凹部が開口する面に異なる改質層を簡便に積層することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態の製造方法は、第4実施形態の製造方法と比較して、最終的に製造される基板は同様であるが、製造工程の一部が異なっている。
第5実施形態の製造方法は、第3実施形態の工程(3c)の後に、凹部120に積層された保護層140及び凹部120が開口する面130に、第2の改質層を積層する工程(5a)と、凹部120に積層された保護層140及び保護層140に積層された第2の改質層を除去することにより、凹部120が開口する面130に第2の改質層が積層され、凹部の内表面121に第1の改質層が積層された基板を得る工程(5b)とを含む製造方法である。
図6(a)〜(c)は、第5実施形態に係る基板の製造方法を説明する模式図である。以下、図6(a)〜(e)を参照しながら、第5実施形態の製造方法について説明する。
(工程(5a))
図6(a)は、第3実施形態の工程(3c)が終了した状態を示す断面図であり、図4(d)に対応する。図6(a)に示すように、基板110の凹部120が開口する面130では基板110の材質が露出しており、凹部120の内表面121には第1の改質層(図6中、「A」で示す。)及び保護層140がこの順に積層されている。
本工程では、図6(b)に示すように、凹部120に積層された保護層140及び凹部120が開口する面130に、第2の改質層(図6中、「B」で示す。)を積層する。
この結果、面130においては、基板110に、第2の改質層Bが積層された状態になる。また、凹部120においては、基板110に第1の改質層A、保護層140、第2の改質層Bがこの順に積層された状態になる。
(工程(5b))
続いて、本工程において、凹部120に積層された保護層140及び保護層140に積層された第2の改質層Bを除去することにより、凹部120が開口する面130に第2の改質層Bが積層され、凹部の内表面121に第1の改質層Aが積層された基板400を得る。
第5実施形態の製造方法では、第2の改質層Bとして、保護層140を溶解する溶剤が透過性を有するものを使用する。保護層140を溶解する溶剤が透過性を有する観点から、第2の改質層Bは、極薄膜であることが好ましい。極薄膜については、第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。
保護層140及び第2の改質層Bの除去は、保護層140を溶解する溶剤による除去等の方法により行うことができる。溶剤は、保護層140の材料、第1の改質層Aの材料、第2の改質層Bの材料等に応じて適宜選択することができ、第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。
本工程では、保護層140に積層された第2の改質層Bは除去されるが、凹部120が開口する面130に積層した第2の改質層Bは残存する。この理由としては、例えば次のようなことが挙げられる。すなわち、凹部120においては、基板110の材質と第1の改質層Aとの間の相互作用により十分大きな付着力が作用するため、凹部120の内表面121に積層した第1の改質層Aは残存し、保護層140及び保護層140に積層された第2の改質層Bは除去される。ここで、相互作用としては、化学結合、静電相互作用、摩擦抵抗、密着等が挙げられる。また、面130においては、基板110の材質と第2の改質層Bとの相互作用により十分大きな付着力が作用するため、面130に積層した第2の改質層Bは残存する。
第5実施形態の製造方法において、第2の改質層Bの材料は、第1実施形態の製造方法における第1の改質層について例示したものと同様の材料の中から適宜選択することができる。
[基板]
1実施形態において、本発明は、凹部を有する基板であって、前記凹部が開口する面に第1の改質層が積層されており、前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLであり、前記第1の改質層が極薄膜である、基板を提供する。極薄膜については第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。
本実施形態の基板は、凹部を有する基板であって、前記凹部が開口する面が改質されており、前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLである基板といいかえることもできる。本明細書において、基板の面が改質されているとは、基板の表面に、基板の材質とは異なる性質が付与されていることを意味する。また、凹部が開口する面の改質された部分は、第1の改質層であるということができる。また、第1の改質層は極薄膜である。
本実施形態の基板において、凹部1つあたりの容積は、例えば1〜1×10fLであってもよく、例えば1〜1×10fLであってもよい。
本実施形態の基板は、上述した第1実施形態の製造方法により製造することができる。本実施形態において、凹部は基板上に複数存在していることが好ましく、複数の凹部が規則的に配置されたアレイを形成していることが好ましい。また、凹部は、基板の一方面のみに形成されていてもよく、両面に形成されていてもよい。
凹部の大きさ、形状、数、基板の大きさ、形状、材質は、第1実施形態の製造方法において上述したものと同様である。また、凹部の内表面で基板の材質が露出していてもよいし、凹部の内表面に第2の改質層が積層されていてもよい。
ここで、凹部の内表面に第2の改質層が積層されているとは、凹部の内表面が改質されているといいかえることもできる。また、凹部の内表面の改質された部分は、第2の改質層であるということができる。
また、第1の改質層、第2の改質層としては、上述したものと同様のものを用いることができる。第1の改質層、第2の改質層は、生体分子若しくは生体分子捕捉分子そのものからなる層であってもよく、生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料からなる層であってもよい。また、第1実施形態の製造方法における第1の改質層について上述したのと同様に、第1の改質層又は第2の改質層には、生体分子若しくは生体分子捕捉分子、又は生体分子若しくは生体分子捕捉分子以外の材料を更に結合させてもよい。
本実施形態の基板は、前記第1の改質層又は第2の改質層に生体分子が固定されたものであってもよい。本実施形態の基板は生体分子の反応の用途に好適に利用することができる。生体分子の反応としては、特に限定されず、例えば、酵素反応、抗原抗体反応、遺伝子の転写、mRNAの翻訳等が挙げられる。本実施形態の基板は、反応させた後の生体分子の測定用、分析用の用途に利用するものであってもよい。
本実施形態の基板は、例えば、凹部の内表面に積層された第2の改質層が酵素を含むものであってもよい。この場合、凹部に酵素の基質を導入することにより、凹部で酵素反応を行うことができる。その後、酵素反応に応じたシグナルを検出することにより酵素活性を測定することができる。
ここで、酵素は酵素変異体ライブラリーを構成する各酵素変異体であってもよい。例えば、基板上の凹部がアレイを形成しており、各凹部にそれぞれアミノ酸配列が異なる酵素変異体を固定させて酵素反応を行うことにより、酵素を大規模にスクリーニングすることができる。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
(改質層を有する基板の製造)
凹部の内表面が親水性であり、凹部が開口する面を疎水性に改質したマイクロリアクターアレイチップを作製した。
まず、ドライエッチング加工により、幅30mm、長さ30mmの石英基板の一方面上に、直径4μm、高さ4μmの円柱状の凹部(マイクロリアクター)がピッチ10μmで100万個配列した基板を製造した。
続いて、基板の凹部が開口する面及び凹部の内表面に、フォトレジストを積層した。続いて、ソフトベークを行い、保護層を形成した。
続いて、酸素プラズマを用いたドライエッチングを行い、保護層の一部を除去した。この結果、凹部が開口する面が露出し、凹部の内表面に保護層が積層された基板を得た。
続いて、凹部が開口する面に改質層を形成した。具体的には、まず、有機シランを積層した。有機シランの積層はスピンコートにより行った。続いて、ベークすることにより、凹部が開口する面に疎水性の極薄膜を形成した。この極薄膜が改質層である。
続いて、基板を溶剤に浸し、凹部の内表面に積層された保護層と、余分な改質層を除去した。この結果、凹部が開口する面に疎水性の極薄膜が積層され、凹部の内表面は石英である、改質層を有するマイクロリアクターアレイチップが得られた。
[実験例2]
(基板への液体の封入)
実験例1で製造したマイクロリアクターアレイチップのマイクロリアクターアレイにフルオレセイン溶液を封入した。図7(a)〜(c)は、実験工程を説明する模式図である。
まず、図7(a)に示すように、実験例1で製造したマイクロリアクターアレイチップの表面にフルオレセイン溶液Fを垂らした。続いて、図7(b)に示すように、ブレードBLの一方面でフルオレセイン溶液を押し出しながら、他方面でオイルMを伸ばし、マイクロリアクターアレイにフルオレセイン溶液を封入した。図7(c)は、マイクロリアクターアレイにフルオレセイン溶液が封入された様子を示す模式図である。
続いて、蛍光顕微鏡でマイクロリアクターアレイチップを観察し、フルオレセイン溶液の封入状態を観察した。
図8(a)は、マイクロリアクターアレイチップの表面にフルオレセイン溶液を垂らした様子を示す写真である。図8(a)に示すように、フルオレセイン溶液が撥水されたことから、マイクロリアクターアレイチップの凹部が開口する面が疎水性に改質されたことが確認された。
図8(b)及び(c)は、フルオレセインの蛍光を観察した蛍光顕微鏡写真である。その結果、オイルで封入したマイクロリアクターアレイ内部にフルオレセインの蛍光が確認された。この結果は、マイクロリアクターアレイ内部に液体が入っていることを示し、マイクロリアクターアレイの内表面が親水性であることを示す。
以上の結果から、すでに凹部が形成された基板に、簡便に改質層を積層し、凹部の内表面を親水性に、凹部が開口する面を疎水性に改質できたことが確認された。
本発明によれば、凹部を有する基板に、簡便に改質層を積層する技術を提供することができる。
100,200,300…改質層を有する基板、110…基板、120…凹部、121…凹部の内表面、130…凹部が開口する面、140…保護層、141…保護層の露出面、A,B…改質層、S…溶剤、F…フルオレセイン溶液、BL…ブレード、M…オイル。

Claims (10)

  1. 改質層を有する基板の製造方法であって、
    凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、保護層を積層することと、
    前記保護層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記保護層が積層された基板を得ることと、
    前記凹部が開口する面に、前記保護層を溶解する溶剤が透過性を有する、第1の改質層を積層することと、
    前記基板に前記溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、
    を含む、製造方法。
  2. 前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることの後に、
    前記第1の改質層及び前記凹部の内表面に、第2の改質層を積層することと、
    前記第1の改質層に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第1の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第2の改質層が積層された基板を得ることと、
    を更に含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 改質層を有する基板の製造方法であって、
    凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、第1の改質層を積層することと、
    前記第1の改質層に保護層を積層することと、
    前記保護層及び前記第1の改質層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記第1の改質層及び前記保護層がこの順に積層された基板を得ることと、
    前記基板に前記保護層を溶解する溶剤を接触させて、前記凹部の内表面に積層された前記保護層を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、
    を含む、製造方法。
  4. 前記凹部が開口する面が露出し前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることの後に、
    前記凹部の内表面に積層された前記第1の改質層及び前記凹部が開口する面に、第2の改質層を積層することと、
    前記凹部の内表面に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第2の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、
    を更に含む、請求項3に記載の製造方法。
  5. 改質層を有する基板の製造方法であって、
    凹部を有する基板の、前記凹部が開口する面及び前記凹部の内表面に、第1の改質層を積層することと、
    前記第1の改質層に保護層を積層することと、
    前記保護層及び前記第1の改質層の一部を除去することにより、前記凹部が開口する面が露出し、前記凹部の内表面に前記第1の改質層及び前記保護層がこの順に積層された基板を得ることと、
    前記凹部に積層された前記保護層及び前記凹部が開口する面に、第2の改質層を積層することと、
    前記凹部に積層された前記保護層及び前記保護層に積層された前記第2の改質層を除去することにより、前記凹部が開口する面に前記第2の改質層が積層され、前記凹部の内表面に前記第1の改質層が積層された基板を得ることと、
    を含む、製造方法。
  6. 前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 凹部を有する基板であって、
    前記凹部が開口する面に第1の改質層が積層されており、
    前記凹部の1つあたりの容積が1〜1×10fLであり、
    前記第1の改質層が極薄膜である、基板。
  8. 前記凹部の内表面に第2の改質層が積層されている、請求項7に記載の基板。
  9. 前記第1の改質層又は前記第2の改質層に生体分子が固定されている、請求項8に記載の基板。
  10. 生体分子の反応用である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の基板。
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