JP2020010413A - 無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】セルラ通信等に用いられる通信路とD2D通信等に用いられる通信路との切り替えを実現する。【解決手段】第2の無線通信装置は、通信部と制御部とを備える。通信部は、他の第2の無線通信装置との間の第1の通信路を介する無線通信、および、第1の無線通信装置との間の第2の通信路を介する無線通信が可能である。制御部は、第1の通信路の品質が所定の品質より悪くなった場合、または、他の第2の無線通信装置もしくは第1の無線通信装置からレイヤ2またはレイヤ3の信号である切替指示を受信した場合に、通信部を制御して、第1の無線通信装置との間で第2の通信路を確立する。そして、制御部は、第1の通信路を介する他の第2の無線通信装置との間の無線通信を、第2の通信路を介する無線通信に切り替える制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法に関する。
近年、携帯電話システムの一つであるセルラシステム等の無線通信システムにおいて、無線通信の更なる高速化・大容量化等を図るため、次世代の無線通信技術についての検討が行われている。例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、「LTE−A(LTE-Advanced)」と呼ばれる通信規格についての検討が行われている。
今後LTE−Aに導入される可能性があり、かつ、現在、3GPPにおいて基本的な技術検討が行われている通信技術の一つに、「D2D(Device to Device)通信」と呼ばれるユーザ端末間直接通信がある。従来のセルラ通信では、互いに近接するユーザ端末同士であっても基地局を介して通信を行うのに対し、D2D通信では、互いに近接するユーザ端末同士が基地局を介さずに直接通信を行う。
また、セルラ通信およびD2D通信の双方を行うことが可能な端末の導入が検討されている。このような端末では、基地局を介してセルラ通信を行っている場合に、通信相手となる端末との間でD2D通信が可能であれば、D2D通信を行うための通信路の設定が行われ、設定された通信路を介してD2D通信が行われる。また、セルラ通信およびD2D通信の双方を行うことが可能な端末では、D2D通信中に、D2D通信に使用されている通信路の品質が悪化した場合に、D2D通信が基地局を介したセルラ通信に切り替えられる。
特表2014−504814号公報 国際公開第2014/065167号
3GPP TS 36.300 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 3GPP TS 36.211 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical channels and modulation 3GPP TS 36.212 V12.4.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Multiplexing and channel coding 3GPP TS 36.213 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures 3GPP TS 36.321 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Medium Access Control (MAC) protocol specification 3GPP TS 36.322 V12.2.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Link Control (RLC) protocol specification 3GPP TS 36.323 V12.3.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Packet Data Convergence Protocol (PDCP) specification 3GPP TS 36.331 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); Protocol specification 3GPP TS 36.413 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); S1 Application Protocol (S1AP) 3GPP TS 36.423 V12.5.0 (2015-03), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); X2 Application Protocol (X2AP) 3GPP TR 36.842 V12.0.0 (2013-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Study on Small Cell enhancements for E-UTRA and E-UTRAN; Higher layer aspects
現状では、セルラ通信とD2D通信との切り替えに関する仕様は策定されていない。そのため、端末間の通信をセルラ通信とD2D通信との間で切り替える場合の具体的な制御については、開示されていない。
本願に開示の技術は、セルラ通信等に用いられる通信路とD2D通信等に用いられる通信路との切り替えを実現することができる無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法を提供することを目的とする。
1つの側面では、第1の無線通信装置および複数の第2の無線通信装置を含む無線通信システムにおいて、第2の無線通信装置として用いられる無線通信装置は、通信部と制御部とを備える。通信部は、他の第2の無線通信装置との間の第1の通信路を介する無線通信、および、第1の無線通信装置との間の第2の通信路を介する無線通信が可能である。制御部は、第1の通信路を介する他の第2の無線通信装置との間の無線通信において、第1の通信路の品質が所定の品質より悪くなった場合、または、他の第2の無線通信装置もしくは第1の無線通信装置から、レイヤ2またはレイヤ3の信号である切替指示を受信した場合に、通信部を制御して、第1の無線通信装置との間で第2の通信路を確立する。そして、制御部は、第1の通信路を介する他の第2の無線通信装置との間の無線通信を、第2の通信路を介する無線通信に切り替える制御を行う。
1実施形態における無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法によれば、D2D通信等に用いられる第1の通信路とセルラ通信等に用いられる第2の通信路との切り替えを実現することができる。
図1は、実施例1における無線通信システムの一例を示す図である。 図2は、実施例2における無線通信システムの一例を示す図である。 図3は、D2D通信において送受信される同期フレームのフォーマットの一例を示す図である。 図4は、切り替え後のデータの流れの一例を示す図である。 図5は、実施例2における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図6は、実施例2において、片方向の通信路の品質が悪化した場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図7は、実施例3における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図8は、実施例3において、切替指示が受信されない場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図9は、実施例3において、片方向の通信路の品質が悪化した場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図10は、実施例3において、片方向の通信路の品質が悪化し、かつ、切替指示が受信されない場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図11は、実施例4における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図12は、実施例4において、切替指示が受信されない場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図13は、実施例4において、片方向の通信路の品質が悪化した場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図14は、実施例4において、片方向の通信路の品質が悪化し、かつ、いずれのUEにおいても切替指示が受信されない場合の無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図15は、実施例5における無線通信システムの一例を示す図である。 図16は、実施例6における無線通信システムの一例を示す図である。 図17は、実施例6における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図18は、実施例7における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図19は、実施例8における無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図20は、実施例1から9に示した第1の無線通信装置またはeNBの機能を実現する通信装置の一例を示す図である。 図21は、実施例1から9に示した第2の無線通信装置またはUEの機能を実現する通信装置の一例を示す図である。
以下に、本願の開示する無線通信装置、無線通信システムおよび処理方法の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施例は開示の技術を限定するものではない。また、以下に示す各実施例は、適宜組み合わせて実施してもよいことはいうまでもない。
[無線通信システム10の構成]
図1は、実施例1における無線通信システム10の一例を示す図である。実施例1における無線通信システム10は、第1の無線通信装置1、第2の無線通信装置4−1、および第2の無線通信装置4−2を備える。第1の無線通信装置1は、制御部2および通信部3を有する。第2の無線通信装置4−1は、制御部5−1および通信部6−1を有する。第2の無線通信装置4−2は、制御部5−2および通信部6−2を有する。第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2とは、第1の通信路7を介し無線通信が可能である。また、第2の無線通信装置4−1は、第1の無線通信装置1との間の第2の通信路8−1を介して第1の無線通信装置1と無線通信が可能であり、第2の無線通信装置4−2は、第1の無線通信装置1との間の第2の通信路8−2を介して第1の無線通信装置1と無線通信が可能である。第1の通信路7は、例えばD2D通信に用いられ、第2の通信路8−1および8−2は、例えばセルラ通信に用いられる。
なお、以下では、第2の無線通信装置4−1および第2の無線通信装置4−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に第2の無線通信装置4と記載する。また、以下では、制御部5−1および制御部5−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に制御部5と記載し、通信部6−1および通信部6−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信部6と記載する。また、以下では、第2の通信路8−1および第2の通信路8−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に第2の通信路8と記載する。
各第2の無線通信装置4の通信部6は、他の第2の無線通信装置4との間で第1の通信路7を介する無線通信が可能であり、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を介する無線通信が可能である。各第2の無線通信装置4の制御部5は、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信において、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪くなった場合、または、他の第2の無線通信装置4もしくは第1の無線通信装置1から切替指示を受信した場合に、通信部6を制御して第2の通信路8を確立する。切替指示は、例えば、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3の信号である。そして、制御部5は、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える制御を行う。これにより、各第2の無線通信装置4は、D2D通信等に用いられる第1の通信路7とセルラ通信等に用いられる第2の通信路8との切り替えを実現することができる。
ここで、各第2の無線通信装置4の制御部5によって行われる制御について、以下に詳細な例をいくつか挙げる。1つ目の例としては、制御部5は、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との無線通信において、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、通信部6を制御して、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を確立する。そして、制御部5は、通信部6を制御して、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。これにより、第2の無線通信装置4は、他の第2の無線通信装置4との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
また、2つ目の例としては、制御部5は、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信において、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪くなった場合に、通信部6を制御して、第1の通信路7を介して切替指示を他の第2の無線通信装置4へ送信する。そして、制御部5は、切替指示に対する応答が受信された場合に、通信部6を制御して、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を確立し、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。これにより、複数の第2の無線通信装置4は、通信に用いられる通信路を互いに同期して切り替えることができる。これにより、送信データが各第2の無線通信装置4内に滞留する時間を短くすることができ、各第2の無線通信装置4内に設けられる送信バッファのサイズを小さくすることができる。
なお、2つ目の例において、制御部5は、送信した切替指示に対する応答が受信されない場合であっても、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合には、通信部6を制御して、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を確立する。そして、制御部5は、通信部6を制御して、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。これにより、第2の無線通信装置4は、他の第2の無線通信装置4との間の通信の途切れの発生をより確実に抑えることができる。
また、3つ目の例としては、制御部5は、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信において、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪くなった場合に、通信部6を制御して、第1の通信路7の品質の測定結果を第1の無線通信装置1へ送信する。第1の無線通信装置1の通信部3は、第2の無線通信装置4から送信された測定結果を受信する。第1の無線通信装置1の制御部2は、測定結果が示す第1の通信路7の品質が所定の品質より悪い場合に、通信部3を制御して、レイヤ2またはレイヤ3の信号である切替指示を複数の第2の無線通信装置4−1および4−2のそれぞれへ送信する。そして、制御部2は、通信部3を制御して、複数の第2の無線通信装置4−1および4−2のそれぞれとの間で第2の通信路8を確立する制御を行う。
各第2の無線通信装置4の制御部5は、第1の無線通信装置1から切替指示を受信した場合に、通信部6を制御して、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を確立する。そして、制御部5は、通信部6を制御して、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。第1の無線通信装置1から受信した切替指示に応じて、各第2の無線通信装置4が通信に用いられる通信路を切り替えることにより、第2の無線通信装置4間の通信の途切れの発生の抑制を、高い信頼性の元で実現することができる。
なお、3つ目の例において、制御部5は、第1の無線通信装置1から切替指示を受信しない場合であっても、第1の通信路7の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合には、通信部6を制御して、第1の無線通信装置1との間で第2の通信路8を確立してもよい。そして、制御部5は、通信部6を制御して、第1の通信路7を介する他の第2の無線通信装置4との間の無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。これにより、第2の無線通信装置4は、他の第2の無線通信装置4との間の通信の途切れの発生をより確実に抑えることができる。
[無線通信システム10の構成]
図2は、実施例2における無線通信システム10の一例を示す図である。実施例2は、実施例1の下位概念に相当する。実施例2における無線通信システム10は、eNB(evolved Node B)20、UE(User Equipment)30−1、およびUE30−2を備える。UE30−1は、制御部31−1および通信部32−1を有する。UE30−2は、制御部31−2および通信部32−2を有する。UE30−1とUE30−2とは、通信路15を介してD2D通信が可能である。通信路15は、SLRB(Sidelink Radio Bearer)とも呼ばれる。また、UE30−1は、eNB20との間の通信路14−1を介してeNB20とセルラ通信が可能であり、UE30−2は、eNB20との間の通信路14−2を介してeNB20とセルラ通信が可能である。
なお、以下では、UE30−1およびUE30−2のそれぞれを区別することなく総称する場合にUE30と記載する。また、以下では、制御部31−1および制御部31−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に制御部31と記載し、通信部32−1および通信部32−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信部32と記載する。また、以下では、通信路14−1および通信路14−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信路14と記載する。eNB20は、基地局の一例であり、各UE30は、端末あるいは移動局の一例である。また、eNB20は、実施例1における第1の無線通信装置1の一例であり、各UE30は、実施例1における第2の無線通信装置4の一例である。また、通信路15は、実施例1における第1の通信路7の一例であり、各通信路14は、実施例1における第2の通信路8の一例である。
eNB20は、例えばEPC(Evolved Packet Core)等のコア網12に接続されている。eNB20は、各UE30からの初期アクセスにおいて、UE30との間に通信路14を確立し、コア網12内のPGW(Packet data network GateWay)11との間に通信路13を確立する。通信路13および通信路14は、例えばEPS(Evolved Packet System)ベアラとも呼ばれる。通信路13および通信路14には、既定ベアラが含まれ、必要に応じて個別ベアラが追加される。また、通信路14は、無線ベアラとも呼ばれる。また、通信路13、通信路14、および通信路15は、呼と称されてもよい。
図2の例では、UE30−1とPGW11との間に通信路13−1および通信路14−1が確立され、UE30−2とPGW11との間に通信路13−2および通信路14−2が確立される。これにより、各UE30は、RRCコネクテッドモードに移行する。なお、以下では、通信路13−1および通信路13−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信路13と記載する。
各UE30の制御部31は、通信相手となる他のUE30を検出した場合に、通信部32を制御して、他のUE30との間に通信路15を確立する。制御部31は、例えばeNB20から指定されたリソースを用いて通信路15を確立する。そして、各UE30の制御部31は、通信部32を制御して、確立された通信路15を介して他のUE30との間でD2D通信を行う。
各UE30は、通信路15を介するD2D通信において、例えば図3に示すフォーマットの同期フレームを所定周期で送信する。図3は、D2D通信において送受信される同期フレーム40のフォーマットの一例を示す図である。同期フレーム40には、PSBCH、PSSS、DMRS、SSSS、およびGuardが含まれる。PSBCHは、Physical Sidelink Broadcast CHannelの略であり、PSSSは、Primary Sidelink Synchronization Signalの略である。また、DMRSは、DeModulation Reference Signalの略であり、SSSSは、Secondary Sidelink Synchronization Signalの略である。
各UE30の制御部31は、通信路15の品質を測定する。制御部31は、例えば、同期フレーム40に含まれるPSSSおよびSSSSの受信品質を、通信路15の品質として測定する。制御部31は、例えばPSSSおよびSSSSのエラーレート等に基づいて、同期フレーム40の受信品質を測定する。通信路15の品質が所定の品質より悪くなった場合、制御部31は、タイマをリセットスタートさせる。本実施例において、タイマにより計時される時間は、ハンドオーバの処理において許容される処理時間と同程度かそれより短い時間であり、例えば数十ミリ秒から200ミリ秒の範囲内の時間である。タイマが満了する前に、通信路15の品質が所定の品質より良くなった場合、制御部31は、タイマを停止させる。通信路15の品質が所定の品質より悪い状態のまま、タイマが満了した場合、制御部31は、通信部32を制御して、eNB20へ通信路確立要求を送信し、eNB20との間に通信路14を確立する。本実施例において、通信路確立要求は、OSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3の信号である。制御部31がeNB20との間に確立する通信路14には、既定ベアラが含まれ、必要に応じて個別ベアラが追加される。また、制御部31は、eNB20との間に通信路14を確立する際に、SPS(Semi−Persistent Scheduling)アクティベーション等の処理も行う。
そして、制御部31は、通信部32を制御して、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、eNB20との間に確立した通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30−1とUE30−2との間の無線通信は、例えば図4に示すように、通信路15を介する無線通信から、通信路13および通信路14を介する無線通信に切り替えられる。図4は、切り替え後のデータの流れの一例を示す図である。
[無線通信システム10の動作]
図5は、実施例2における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、UE30−1およびUE30−2は、図5に示すシーケンスに先立って、eNB20との間で初期アクセスを実行し、コネクテッドモードに移行している。また、UE30−1およびUE30−2は、図5に示すシーケンスに先立って、通信路15を確立し、通信路15を介してD2D通信を行っている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S100、S101)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。
通信路15の品質が所定の品質より悪くなった場合(S102)、UE30−2は、通信路15の品質悪化を検出する(S104)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、所定時間を計時するタイマ2をリセットスタートさせる。そして、タイマ2が満了した場合、UE30−2は、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S105)。そして、UE30−2は、eNB20との間で通信路14−2を確立する(S106)。
同様に、UE30−1は、UE30−2から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。通信路15の品質が所定の品質より悪くなった場合(S103)、UE30−1は、通信路15の品質悪化を検出する(S107)。
通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−1は、所定時間を計時するタイマ1をリセットスタートさせる。そして、タイマ1が満了した場合、UE30−1は、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S108)。そして、UE30−1は、eNB20との間で通信路14−1を確立する(S109)。そして、UE30−1および30−2は、通信路15を介する通信をeNB20との間に確立された通信路14を介する通信に切り替え、通信を継続する(S110)。
このように、本実施例の各UE30は、通信路15を介する他のUE30との無線通信において、通信路15の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、各UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、各UE30は、通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作]
なお、通信路15の無線環境によっては、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15とのいずれか一方の品質が悪化する場合がある。以下では、そのような場面での無線通信システム10の動作について説明する。図6は、実施例2において、片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図6に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14および通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14および通信路15とが別々に管理されている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S120、S121)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。図6に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いが(S122)、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質より悪くなったと仮定する(S123)。
UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いため、UE30−2は、通信路15の品質悪化を検出しない。一方、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質より悪いため、UE30−1は、通信路15の品質悪化を検出する(S124)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−1は、タイマ1をスタートさせる。そして、タイマ1が満了した場合、UE30−1は、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14−1の確立を要求する通信路確立要求をeNB20へ送信する(S125)。そして、UE30−1は、eNB20との間で、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14−1を確立する(S126)。
次に、eNB20は、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14−2の確立を指示する通信路確立指示をUE30−2へ送信する(S127)。通信路確立指示は、例えばOSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3の信号である。そして、UE30−2は、eNB20との間で、UE30−2からUE30−1へのデータが送信される通信路14−2を確立する(S128)。
そして、UE30−1およびUE30−2は、eNB20との間で確立された通信路14を介して、UE30−2からUE30−1への通信を継続する(S129)。具体的には、UE30−2は、UE30−1宛のデータを、eNB20との間で確立された通信路14−2を介して送信し、UE30−1は、UE30−2からのデータを、eNB20との間で確立された通信路14−1を介して受信する。また、UE30−1からUE30−2への通信は、UE30−1と30−2との間に確立されている通信路15を介して継続される(S130)。
このように、UE30は、通信路15を介する他のUE30との無線通信において、片方向の通信路15の品質が悪化した場合に、悪化した方向の無線通信について、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、悪化した方向の無線通信を、通信路15を介する無線通信から、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、片方向の通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
実施例3では、各UE30は、他のUE30との間に確立された通信路15の品質が所定の品質より悪化した場合に、通信路15を介して通信中の他のUE30へ切替指示を送信する。そして、通信路15を介して通信中の各UE30は、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、各UE30は、通信路15を介する無線通信を、eNB20との間で確立した通信路14を介する無線通信に切り替える。なお、本実施例における無線通信システム10の構成は、図2を用いて説明した実施例2における無線通信システム10と同様であるため詳細な説明を省略する。実施例3は、実施例1の下位概念に相当する。
[無線通信システム10の動作]
図7は、実施例3における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、UE30−1およびUE30−2は、図7に示すシーケンスに先立って、eNB20との間で初期アクセスを実行し、コネクテッドモードに移行している。また、UE30−1およびUE30−2は、図7に示すシーケンスに先立って、通信路15を確立し、通信路15を介してD2D通信を行っている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S140、S141)。各UE30は、他のUE30から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。そして、通信路15の品質が悪化する(S142、S143)。
UE30−2は、通信路15の品質が所定の品質より悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S144)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、通信路15を介して切替指示をUE30−1へ送信する(S145)。切替指示は、例えばOSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号である。
UE30−1は、通信路15を介してUE30−2から切替指示を受信した場合に、通信路15を介して切替応答をUE30−2へ返信する(S146)。なお、UE30−1と30−2との間に、一方がマスタ、他方がスレーブとなるような主従関係が存在する場合、マスタとして動作するUE30が通信路15の品質悪化を検出し、スレーブとして動作するUE30へ切替指示を送信してもよい。また、そのような主従関係が存在しない場合には、例えばステップS147からS149に示すように、各UE30が通信路15の品質悪化を検出し、他のUE30へ切替指示を送信し、他のUE30が切替応答を返信するようにしてもよい。
UE30−2は、ステップS146においてUE30−1から切替応答を受信した場合に、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S150)。そして、UE30−2は、eNB20との間で通信路14−2を確立する(S151)。また、UE30−1は、ステップS146においてUE30−2へ切替応答を送信した後に、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S152)。そして、UE30−2は、eNB20との間で通信路14−1を確立する(S153)。そして、UE30−1および30−2は、通信路15を介する通信をeNB20との間に確立された通信路14を介する通信に切り替え、通信を継続する(S154)。
このように、本実施例のUE30は、通信路15を介する他のUE30との無線通信において、通信路15の品質が所定の品質より悪くなった場合に、通信路15を介して切替指示を他のUE30へ送信する。そして、UE30は、切替指示に対する応答が受信された場合に、eNB20との間で通信路14を確立し、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、各UE30は、通信に用いられる通信路を互いに同期して切り替えることができる。これにより、送信データが各UE30内に滞留する時間を短くすることができ、各UE30内に設けられる送信バッファのサイズを小さくすることができる。
[切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作]
なお、通信路15の無線環境が急激に変化した場合には、UE30−2からUE30−1へ送信される切替指示がUE30−1において受信されない場合がある。以下では、そのような場面でも、UE30間の通信の途切れの発生を抑える仕組みについて説明する。図8は、実施例3において、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S160、S161)。各UE30は、他のUE30から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。そして、通信路15の品質が悪化する(S162、S163)。UE30−2は、通信路15の品質が所定の品質より悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S164)。
通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、タイマ2をリセットスタートさせる。そして、UE30−2は、通信路15を介して切替指示をUE30−1へ送信する(S165)。図8の例では、通信路15の品質が悪いために、UE30−2から送信された切替指示はUE30−1において受信されない。そのため、UE30−1は、切替応答を返信しない。しかし、切替応答を受信しなかった場合であっても、タイマ2が満了した場合には、UE30−2は、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S166)。そして、UE30−2は、eNB20との間で通信路14−2を確立する(S167)。
一方、UE30−1は、UE30−2から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質悪化を検出する(S168)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−1は、タイマ1をリセットスタートさせる。そして、UE30−1は、UE30−2から切替指示を受信しなかった場合であっても、タイマ1が満了した場合には、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S169)。そして、UE30−1は、eNB20との間で通信路14−1を確立する(S170)。そして、UE30−1および30−2は、通信路15を介する通信をeNB20との間に確立された通信路14を介する通信に切り替え、通信を継続する(S171)。
このように、本実施例のUE30は、通信路15を介して他のUE30へ送信した切替指示に対する応答を受信しなかった場合であっても、通信路15の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作]
また、通信路15の無線環境によっては、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15とのいずれか一方の品質が悪化する場合がある。以下では、そのような場面での無線通信システム10の動作について説明する。図9は、実施例3において、片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図9に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14および通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14および通信路15とが別々に管理されている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S180、S181)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。図9に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも悪化するが(S182)、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いと仮定する(S183)。
UE30−2は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S184)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、通信路15を介して切替指示をUE30−1へ送信する(S185)。UE30−1は、通信路15を介してUE30−2から切替指示を受信した場合に、通信路15を介して切替応答をUE30−2へ返信する(S186)。
UE30−2は、UE30−1から切替応答を受信した場合に、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2の確立を要求する通信路確立要求をeNB20へ送信する(S187)。そして、UE30−2は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2を確立する(S188)。また、UE30−1は、通信路15の品質悪化を検出していないため、UE30−2へ切替応答を送信した後に、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1の確立を要求する通信路確立要求をeNB20へ送信する(S189)。そして、UE30−2は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1を確立する(S190)。
そして、UE30−1および30−2は、eNB20との間で確立された通信路14を介して、UE30−1からUE30−2への通信を継続する(S191)。具体的には、UE30−1は、UE30−2宛のデータを、eNB20との間で確立された通信路14−1を介して送信し、UE30−2は、UE30−1からのデータを、eNB20との間で確立された通信路14−2を介して受信する。また、UE30−2からUE30−1への通信は、UE30−1と30−2との間に既に確立されている通信路15を介して継続される(S192)。
このように、各UE30は、通信路15を介する他のUE30との無線通信において、片方向の通信路15の品質が悪化した場合に、通信路15を介して切替指示を他のUE30へ送信する。そして、UE30は、切替指示に対する応答が受信された場合に、悪化した方向の無線通信について、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、悪化した方向の無線通信を、通信路15を介する無線通信から、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、片方向の通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[片方向の通信路15の品質が悪化し、かつ、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作]
また、通信路15の無線環境によっては、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15とのいずれか一方の品質が悪化すると共に、切替指示が受信されない場合がある。以下では、そのような場面での無線通信システム10の動作について説明する。図10は、実施例3において、片方向の通信路の品質が悪化し、かつ、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図10に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14および通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14および通信路15とが別々に管理されている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S200、S201)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。図10に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも悪化するが(S202)、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いと仮定する(S203)。
UE30−2は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S204)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、タイマ2をリセットスタートさせる。そして、UE30−2は、通信路15を介して切替指示をUE30−1へ送信する(S205)。図10の例では、UE30−2から送信された切替指示はUE30−1において受信されないため、UE30−1は、切替応答を返信しない。しかし、切替応答を受信しなかった場合であっても、タイマ2が満了した場合には、UE30−2は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2の確立を要求する通信路確立要求をeNB20へ送信する(S206)。そして、UE30−2は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2を確立する(S207)。
次に、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1の確立を指示する通信路確立指示をUE30−1へ送信する(S208)。UE30−1は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1を確立する(S209)。
そして、UE30−1および30−2は、eNB20との間で確立された通信路14を介して、UE30−1からUE30−2への通信を継続する(S210)。具体的には、UE30−1は、UE30−2宛のデータを、eNB20との間で確立された通信路14−1を介して送信し、UE30−2は、UE30−1からのデータを、eNB20との間で確立された通信路14−2を介して受信する。また、UE30−2からUE30−1への通信は、UE30−1と30−2との間に既に確立されている通信路15を介して継続される(S211)。
このように、本実施例のUE30は、切替指示に対する応答を受信しなかった場合であっても、通信路15の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
実施例4では、各UE30は、他のUE30との間に確立された通信路15の品質が所定の品質より悪化した場合に、eNB20へ通信路15の品質の測定結果を送信する。eNB20は、通信路15の品質が所定の品質より悪い場合に、各UE30との間に通信路14を確立する。そして、eNB20は、UE30に指示して、通信路15を介するUE30間の無線通信を、eNB20との間で確立した通信路14を介する無線通信に切り替えさせる。なお、本実施例における無線通信システム10の構成は、図2を用いて説明した実施例2における無線通信システム10と同様であるため詳細な説明を省略する。実施例4は、実施例1の下位概念に相当する。
[無線通信システム10の動作]
図11は、実施例4における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、UE30−1および30−2は、図11に示すシーケンスに先立って、eNB20との間で初期アクセスを実行し、コネクテッドモードに移行している。また、UE30−1および30−2は、図11に示すシーケンスに先立って、通信路15を確立し、通信路15を介してD2D通信を行っている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S220、S221)。各UE30は、他のUE30から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。そして、通信路15の品質が悪化する(S222、S223)。UE30−2は、通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S224)。そして、UE30−2は、同期フレーム40の受信品質の測定結果をeNB20へ送信する(S225)。
同様に、UE30−1は、通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S226)。そして、UE30−1は、通信路15の品質の測定結果をeNB20へ送信する(S227)。測定結果は、例えばRRCの制御信号であるMeasurement Reportを用いて送信される。なお、他の例として、OSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号であれば、他の信号を用いて測定結果が送信されてもよい。
eNB20は、UE30−1およびUE30−2から受信した測定結果で示される通信路15の品質が所定の品質より悪い場合に、UE30−1およびUE30−2に、切替指示を送信する(S228、S229)。切替指示は、例えばOSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号である。
UE30−2は、eNB20から切替指示を受信した場合に、eNB20との間で通信路14−2を確立する(S230)。UE30−1は、eNB20から切替指示を受信した場合に、eNB20との間で通信路14−1を確立する(S231)。そして、UE30−1および30−2は、通信路15を介する通信をeNB20との間に確立された通信路14を介する通信に切り替え、通信を継続する(S232)。
このように、本実施例のUE30は、通信路15を介する他のUE30との無線通信において、通信路15の品質が所定の品質より悪くなった場合に、通信路15の品質の測定結果をeNB20へ送信する。eNB20は、各UE30から受信した測定結果が示す通信路15の品質が所定の品質よりも悪い場合に、各UE30へ切替指示を送信し、各UE30との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、eNB20との間に確立した通信路14を介する無線通信に切り替える。eNB20から受信した切替指示に応じて、各UE30が通信に用いられる通信路を切り替えることにより、UE30間の通信の途切れの発生の抑制を、高い信頼性の元で実現することができる。
[切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作]
なお、UE30とeNB20との間の無線環境によっては、eNB20からの切替指示がUE30で受信されない場合がある。以下では、そのような場面でも、UE30間の通信の途切れの発生を抑える仕組みについて説明する。図12は、実施例4において、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、UE−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S240、S241)。各UE30は、他のUE30から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。そして、通信路15の品質が悪化する(S242、S243)。
UE30−1およびUE30−2は、通信路15の品質が所定の品質より悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S244、S245)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−1はタイマ1をリセットスタートさせ、UE30−2はタイマ2をリセットスタートさせる。そして、UE30−1およびUE30−2は、通信路15の品質の測定結果をeNB20へ送信する(S246、S247)。
eNB20は、UE30−1およびUE30−2から受信した測定結果で示される通信路15の品質が所定の品質より悪い場合に、UE30−1およびUE30−2に、切替指示を送信する(S248、S249)。図12に示す例では、eNB20から送信された切替指示は、UE30−2では受信されるが、UE30−1では受信されない。UE30−2は、タイマ2が満了する前にeNB20から切替指示を受信したため、eNB20との間で通信路14−2を確立する(S250)。
一方、UE30−1は、eNB20からの切替指示を受信しないが、タイマ1の満了により、eNB20へ通信路確立要求を送信する(S251)。そして、UE30−1は、eNB20との間で通信路14−1を確立する(S252)。そして、UE30−1および30−2は、通信路15を介する通信をeNB20との間に確立された通信路14を介する通信に切り替え、通信を継続する(S253)。
このように、UE30は、eNB20から切替指示を受信しなかった場合であっても、通信路15の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、eNB20からの切替指示の受信に失敗した場合であっても、通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作]
また、通信路15の無線環境によっては、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15とのいずれか一方の品質が悪化する場合がある。以下では、そのような場面での無線通信システム10の動作について説明する。図13は、実施例4において、片方向の通信路15の品質が悪化した場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図13に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14および通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14および通信路15とが別々に管理されている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S260、S261)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。図13に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも悪化するが(S262)、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いと仮定する(S263)。
UE30−2は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S264)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、通信路15の品質の測定結果をeNB20へ送信する(S265)。
eNB20は、UE30−2からは測定結果を受信するが、UE30−1からは測定結果を受信しない。UE30−1から測定結果が送信されないということは、UE30−1において通信路15の品質悪化が検出されなかったことを意味する。そのため、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2の確立を指示する切替指示をUE30−2へ送信する(S266)。UE30−2は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2を確立する(S267)。
また、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1の確立を指示する切替指示をUE30−1へ送信する(S268)。UE30−1は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1を確立する(S269)。
そして、UE30−1および30−2は、eNB20との間で確立された通信路14を介して、UE30−1からUE30−2への通信を継続する(S270)。具体的には、UE30−1は、UE30−2宛のデータを、eNB20との間で確立された通信路14−1を介して送信し、UE30−2は、UE30−1からのデータを、eNB20との間で確立された通信路14−2を介して受信する。また、UE30−2からUE30−1への通信は、UE30−1と30−2との間に既に確立されている通信路15を介して継続される(S271)。
このように、eNB20は、片方向の通信路15の品質が悪化した場合に、悪化した方向の無線通信について、各UE30との間で通信路14を確立する。そして、各UE30は、悪化した方向の無線通信を、通信路15を介する無線通信から、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、eNB20は、片方向の通信路15の品質悪化によるUE30間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[片方向の通信路15の品質が悪化し、かつ、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作]
また、通信路15の無線環境によっては、片方向の通信路15の品質が悪化すると共に、eNB20からの切替指示がUE30において受信されない場合がある。以下では、そのような場面での無線通信システム10の動作について説明する。図14は、実施例4において、片方向の通信路の品質が悪化し、かつ、切替指示が受信されない場合の無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図14に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14および通信路15と、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路14および通信路15とが別々に管理されている。
まず、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を介して、PSSSおよびSSSSを含む同期フレーム40を定期的に送信する(S280、S281)。UE30−2は、UE30−1から送信された同期フレーム40の受信品質に基づいて通信路15の品質を測定し、測定された通信路15の品質が所定の品質より悪いか否かを判定する。図14に示す例では、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも悪化するが(S282)、UE30−2からUE30−1への信号が送信される通信路15の品質は所定の品質よりも良いと仮定する(S283)。
UE30−2は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路15の品質が所定の品質よりも悪化したことを検出することにより、通信路15の品質悪化を検出する(S284)。通信路15の品質悪化を検出した場合、UE30−2は、タイマ2をリセットスタートさせる。そして、UE30−2は、通信路15の品質の測定結果をeNB20へ送信する(S285)。eNB20は、UE30−2から測定結果を受信するが、UE30−1からは測定結果を受信しない。そのため、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2の確立を指示する切替指示をUE30−2へ送信する(S286)。また、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1の確立を指示する切替指示をUE30−1へ送信する(S287)。しかし、eNB20から送信された切替指示は、UE30−1およびUE30−2のいずれにおいても受信されない。
UE30−2は、eNB20からの切替指示を受信しない場合であっても、タイマ2が満了した場合には、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2の確立を要求する通信路確立要求をeNB20へ送信する(S288)。そして、UE30−2は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−2を確立する(S289)。
次に、eNB20は、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1の確立を指示する通信路確立指示をUE30−1へ送信する(S290)。そして、UE30−1は、eNB20との間で、UE30−1からUE30−2への信号が送信される通信路14−1を確立する(S291)。
そして、UE30−1および30−2は、eNB20との間で確立された通信路14を介して、UE30−1からUE30−2への通信を継続する(S292)。具体的には、UE30−1は、UE30−2宛のデータを、eNB20との間で確立された通信路14−1を介して送信し、UE30−2は、UE30−1からのデータを、eNB20との間で確立された通信路14−2を介して受信する。また、UE30−2からUE30−1への通信は、UE30−1と30−2との間に既に確立されている通信路15を介して継続される(S293)。
このように、UE30は、eNB20から切替指示を受信しなかった場合であっても、通信路15の品質が所定の品質より悪い状態が所定時間以上継続した場合に、eNB20との間で通信路14を確立する。そして、UE30は、通信路15を介する他のUE30との間の無線通信を、通信路14を介する無線通信に切り替える。これにより、UE30は、通信路15の品質悪化による他のUE30との間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
[無線通信システム10の構成]
図15は、実施例5における無線通信システム10の一例を示す図である。実施例5における無線通信システム10は、複数の第1の無線通信装置1−1および第1の無線通信装置1−2と、複数の第2の無線通信装置4−1および第2の無線通信装置4−2とを備える。第1の無線通信装置1−1は、制御部2−1および通信部3−1を有する。第1の無線通信装置1−2は、制御部2−2および通信部3−2を有する。第2の無線通信装置4−1は、制御部5−1および通信部6−1を有する。第2の無線通信装置4−2は、制御部5−2および通信部6−2を有する。第2の無線通信装置4−1および4−2は、第1の無線通信装置1−1のセル内において第1の無線通信装置1−1を介して通信が可能であり、第1の無線通信装置1−2のセル内において第1の無線通信装置1−2を介して通信が可能である。また、第2の無線通信装置4−1および4−2は、第1の通信路7を介して無線通信が可能である。第1の通信路7は、例えばD2D通信に用いられる。
なお、以下では、第1の無線通信装置1−1および1−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に第1の無線通信装置1と記載する。また、以下では、制御部2−1および制御部2−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に制御部2と記載し、通信部3−1および通信部3−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信部3と記載する。
本実施例では、第2の無線通信装置4−1および4−2は、まず、第1の無線通信装置1−1に帰属し、第1の通信路7を介して無線通信を行う。そして、第2の無線通信装置4−2が他の第1の無線通信装置1−2へハンドオーバし、第2の無線通信装置4−1および4−2は、第1の通信路7のリソースを、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報に基づいて更新する。これにより、第1の通信路7を介する第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2との間の通信が継続される。
各第2の無線通信装置4の通信部6は、第1の無線通信装置1および他の第2の無線通信装置4との間で無線通信が可能である。通信部6は、他の第2の無線通信装置4との間で、第1の通信路7を介して無線通信が可能である。第2の無線通信装置4−1との間で第1の通信路7を介して無線通信を行っている第2の無線通信装置4−2の制御部5−2は、第2の無線通信装置4−2が第1の無線通信装置1−1から第1の無線通信装置1−2へハンドオーバを行った場合、第1の無線通信装置1−1または第1の無線通信装置1−2から第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報を受信する。また、第2の無線通信装置4−1の制御部5−1は、第2の無線通信装置4−2または第1の無線通信装置1−1から、第2の無線通信装置4−2のハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報を受信する。そして、第2の無線通信装置4−1の制御部5−1と第2の無線通信装置4−2の制御部5−2とは、受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に使用される周波数帯域等のリソースを更新する。これにより、第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2とは、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合であっても、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2のリソースと競合することなく、リソースが更新された第1の通信路7を介して無線通信を継続することができる。
ここで、第1の無線通信装置1および第2の無線通信装置4によって行われる制御について、以下に詳細な例をいくつか挙げる。1つ目の例としては、第1の無線通信装置1−1の制御部2−1は、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合に、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、通信部3−1を介して第1の無線通信装置1−2から受信する。そして、制御部2−1は、第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、通信部3−1を介して第2の無線通信装置4−2へ送信する。
第2の無線通信装置4−2の制御部5−2は、通信部6−2を介して、第1の無線通信装置1−1から、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報を受信する。そして、制御部5−2は、第1の無線通信装置1−1から受信したリソース情報を、通信部6−2を用いて、第1の通信路7を介して第2の無線通信装置4−1へ送信する。そして、制御部5−2は、第1の無線通信装置1−1から受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。第2の無線通信装置4−1の制御部5−1は、第1の通信路7および通信部6−1を介して、第2の無線通信装置4−2からリソース情報を受信した場合に、受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。これにより、第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2とは、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合であっても、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2のリソースと競合することなく、リソースが更新された第1の通信路7を介してD2D通信を継続することができる。
また、2つ目の例としては、第1の無線通信装置1−1の制御部2−1は、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合に、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、通信部3−1を介して第1の無線通信装置1−2から受信する。そして、制御部2−1は、第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、通信部3−1を介して第2の無線通信装置4−1および第2の無線通信装置4−2へそれぞれ送信する。
第2の無線通信装置4−1の制御部5−1は、通信部6−1を介して、第1の無線通信装置1−1から、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報を受信し、受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。第2の無線通信装置4−2の制御部5−2は、通信部6−2を介して、第1の無線通信装置1−1から、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報を受信し、受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。
これにより、第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2とは、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合であっても、リソースが更新された第1の通信路7を介してD2D通信を継続することができる。また、第1の無線通信装置1−1がハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、第2の無線通信装置4−1および第2の無線通信装置4−2へそれぞれ送信する。そのため、第2の無線通信装置4−1および第2の無線通信装置4−2は、高い信頼性の元で、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を受信することができる。
また、3つ目の例としては、第1の無線通信装置1−1の制御部2−1は、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合に、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から指定されたリソース情報を、通信部3−1を介して第1の無線通信装置1−2から受信する。そして、制御部2−1は、第1の無線通信装置1−2から受信したリソース情報を、通信部3−1を介して第2の無線通信装置4−1へ送信する。また、第1の無線通信装置1−2の制御部2−2は、第2の無線通信装置4−2のハンドオーバが完了した場合に、リソース情報を、通信部3−2を介して第2の無線通信装置4−2へ送信する。
第2の無線通信装置4−1の制御部5−1は、通信部6−1を介して、第1の無線通信装置1−1から受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。第2の無線通信装置4−2の制御部5−2は、通信部6−2を介して、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から受信したリソース情報に基づいて、第1の通信路7に用いるリソースを更新する。これにより、第2の無線通信装置4−1と第2の無線通信装置4−2とは、第2の無線通信装置4−2がハンドオーバを行った場合であっても、リソースが更新された第1の通信路7を介してD2D通信を継続することができる。また、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2が指定したリソース情報は、ハンドオーバ元の第1の無線通信装置1−1から第2の無線通信装置4−1へ送信され、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1−2から第2の無線通信装置4−2へ送信される。これにより、リソース情報を各第2の無線通信装置4へ送信する際の各第1の無線通信装置1の処理負荷を分散させることができる。
[無線通信システム10の構成]
図16は、実施例6における無線通信システム10の一例を示す図である。実施例6は、実施例5の下位概念に相当する。実施例6における無線通信システム10は、eNB20−1、eNB20−2、UE30−1、およびUE30−2を備える。eNB20−1は、制御部21−1および通信部22−1を有する。eNB20−2は、制御部21−2および通信部22−2を有する。UE30−1は、制御部31−1および通信部32−1を有する。UE30−2は、制御部31−2および通信部32−2を有する。UE30−1とUE30−2とは、通信路15を介してD2D通信が可能である。通信路15は、SLRBとも呼ばれる。また、UE30−1は、eNB20−1との間の通信路14−1を介してeNB20−1とセルラ通信が可能であり、UE30−2は、eNB20−1またはeNB20−2との間の通信路14−2を介してセルラ通信が可能である。
なお、以下では、eNB20−1およびeNB20−2のそれぞれを区別することなく総称する場合にeNB20と記載する。また、以下では、制御部21−1および制御部21−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に制御部21と記載し、通信部22−1および22−2のそれぞれを区別することなく総称する場合に通信部22と記載する。各eNB20は、基地局の一例であり、各UE30は、端末あるいは移動局の一例である。また、各eNB20は、実施例5における第1の無線通信装置1の一例であり、各UE30は、実施例5における第2の無線通信装置4の一例である。また、通信路15は、実施例5における第1の通信路7の一例である。
eNB20−1およびeNB20−2は、EPC等のコア網12に接続されている。eNB20−1は、セル23−1内の各UE30からの初期アクセスにおいて、UE30との間に通信路14を確立し、コア網12内のPGW11との間に通信路13を確立する。通信路14および通信路13には、例えば既定ベアラが含まれ、必要に応じて個別ベアラが追加される。図16の例では、UE30−1とPGW11との間に通信路13−1および通信路14−1が確立され、UE30−2とPGW11との間に通信路13−2および通信路14−2が確立される。そして、UE30−2が、eNB20−2のセル23−2内に移動した場合、UE30−2は、eNB20−2へハンドオーバを行う。このとき、UE30−2とPGW11との間の通信路13−2および通信路14−2は、例えば図16に示すように、eNB20−1を経由する経路からeNB20−2を経由する経路に切り替えられる。なお、各eNB20と各UE30との間で所定期間データ通信が行われなかった場合、eNB20とUE30との間の通信路14は解放されるが、eNB20とPGW11との間の通信路13は維持される。
UE30−2がeNB20−1からeNB20−2へハンドオーバを行った場合、ハンドオーバ先のeNB20−2の制御部21−2は、D2D通信に用いられる通信路15の周波数帯域等のリソースを指定するリソース情報を作成する。そして、制御部21−2は、作成したリソース情報を、通信部22−2を介して、ハンドオーバ元のeNB20−1へ送信する。
ハンドオーバ元のeNB20−1の制御部21−1は、通信部22−1を介して、ハンドオーバ先のeNB20−2からリソース情報を受信した場合、受信したリソース情報を、ハンドオーバを行っているUE30−2へ送信する。
各UE30の制御部31は、通信相手となる他のUE30を検出した場合に、通信部32を制御して、他のUE30との間に通信路15を確立する。制御部31は、例えばeNB20から指定されたリソースの情報に基づいて通信路15を確立する。そして、各UE30の制御部31は、通信部32を制御して、確立された通信路15を介して他のUE30との間でD2D通信を行う。
また、eNB20−1からeNB20−2へハンドオーバを行ったUE30−2の制御部31−2は、通信部32−2を介して、ハンドオーバ元のeNB20−1から、ハンドオーバ先のeNB20−2が指定したリソース情報を受信する。そして、制御部31−2は、通信部32−2を制御して、eNB20−1から受信したリソース情報を、通信路15を介してUE30−1へ送信する。そして、制御部31−2は、eNB20−1から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する。具体的には、制御部31−2は、通信部32−2を制御して、eNB20−2から指定されたリソースを用いた通信路15を介してUE30−1へ信号を送信し、eNB20−2から指定されたリソースを用いた通信路15を介してUE30−1から信号を受信する。
また、ハンドオーバを行ったUE30−2と通信路15を介してD2D通信を行っているUE30−1の制御部31−1は、通信路15および通信部32−1を介して、UE30−2からリソース情報を受信する。そして、制御部31−1は、UE30−2から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する。これにより、UE30−1と30−2とは、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報に基づいてリソースが更新された通信路15を介してD2D通信を継続することができる。
[無線通信システム10の動作]
図17は、実施例6における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、UE30−1およびUE30−2は、eNB20−1との間で接続処理を実行し、コネクテッドモードに移行する(S300、S301)。そして、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を確立し、通信路15を介して互いにD2D通信を開始する(S302)。
次に、UE30−2がeNB20−1からeNB20−2へハンドオーバの処理を開始すると、ハンドオーバ先のeNB20−2からハンドオーバ元のeNB20−1へHO(Hand Over)コマンドが送信される(S303)。また、ハンドオーバ先のeNB20−2は、通信路15に使用するリソースを指定するリソース情報を作成し、作成したリソース情報をハンドオーバ元のeNB20−1へ送信する(S304)。ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したHOコマンドおよびリソース情報をUE30−2へ送信する(S305、S306)。
次に、UE30−2は、ハンドオーバ元のeNB20−1から受信したリソース情報を、通信路15を介してUE30−1へ送信する(S307)。そして、UE30−2は、ハンドオーバ元のeNB20−1から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する(S308)。また、UE30−1は、UE30−2から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する(S309)。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソースが更新された通信路15を介して、D2D通信を継続する(S310)。
このように、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30−2がハンドオーバを行った場合、ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を、ハンドオーバを行ったUE30−2へ送信する。そして、UE30−2は、ハンドオーバ元のeNB20−1から受信したリソース情報を、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30−1へ送信する。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する。これにより、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30のいずれかがハンドオーバを行った場合であっても、UE30は、ハンドオーバ先のeNB20のリソースと競合することなく、リソースが更新された通信路15を介してD2D通信を継続できる。
実施例7では、ハンドオーバ元のeNB20−1が、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を、UE30−1およびUE30−2へそれぞれ送信する。本実施例における無線通信システム10の構成は、図16を用いて説明した実施例6における無線通信システム10と同様であるため詳細な説明を省略する。実施例7は、実施例5の下位概念に相当する。
[無線通信システム10の動作]
図18は、実施例7における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、UE30−1およびUE30−2は、eNB20−1との間で接続処理を実行し、コネクテッドモードに移行する(S320、S321)。そして、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を確立し、通信路15を介して互いにD2D通信を開始する(S322)。
次に、UE30−2がeNB20−1からeNB20−2へハンドオーバを行うと、ハンドオーバ先のeNB20−2からハンドオーバ元のeNB20−1へHOコマンドが送信される(S323)。また、ハンドオーバ先のeNB20−2は、通信路15に使用するリソースを指定するリソース情報を、ハンドオーバ元のeNB20−1へ送信する(S324)。ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したHOコマンドをUE30−2へ送信する(S325)。そして、ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したリソース情報をUE30−1およびUE30−2へ送信する(S326、S327)。
次に、UE30−1およびUE30−2は、ハンドオーバ元のeNB20−1から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する(S328、S329)。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソースが更新された通信路15を介して、D2D通信を継続する(S330)。
このように、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30−2がハンドオーバを行った場合、ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を、UE30−1およびUE30−2へそれぞれ送信する。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する。これにより、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30のいずれかがハンドオーバを行った場合であっても、UE30は、ハンドオーバ先のeNB20のリソースと競合することなく、リソースが更新された通信路15を介してD2D通信を継続できる。また、ハンドオーバ元のeNB20−1がリソース情報を、UE30−1およびUE30−2へそれぞれ送信するため、UE30−1およびUE30−2は、高い信頼性の元で、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を受信することができる。
実施例8では、ハンドオーバ元のeNB20−1が、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を、UE30−1へ送信し、ハンドオーバ先のeNB20−2が、リソース情報を、ハンドオーバを行ったUE30−2へ送信する。本実施例における無線通信システム10の構成は、図16を用いて説明した実施例6における無線通信システム10と同様であるため詳細な説明を省略する。実施例8は、実施例5の下位概念に相当する。
[無線通信システム10の動作]
図19は、実施例8における無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、UE30−1およびUE30−2は、eNB20−1との間で接続処理を実行し、コネクテッドモードに移行する(S340、S341)。そして、UE30−1およびUE30−2は、通信路15を確立し、通信路15を介して互いにD2D通信を開始する(S342)。
次に、UE30−2がeNB20−1からeNB20−2へハンドオーバを行うと、ハンドオーバ先のeNB20−2からハンドオーバ元のeNB20−1へHOコマンドが送信される(S343)。また、ハンドオーバ先のeNB20−2は、通信路15に使用するリソースを指定するリソース情報を作成し、作成したリソース情報をハンドオーバ元のeNB20−1へ送信する(S344)。ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したHOコマンドをUE30−2へ送信する(S345)。そして、ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したリソース情報をUE30−1へ送信する(S346)。UE30−1は、ハンドオーバ元のeNB20−1から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する(S347)。
また、ハンドオーバが完了した場合(S348)、ハンドオーバ先のeNB20−2は、通信路15に使用するリソースを指定するリソース情報を、UE30−2へ送信する(S349)。ハンドオーバを行ったUE30−2は、ハンドオーバ先のeNB20−2から受信したリソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する(S350)。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソースが更新された通信路15を介して、D2D通信を継続する(S351)。
このように、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30−2がハンドオーバを行った場合、ハンドオーバ元のeNB20−1は、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報を、UE30−1へ送信する。また、ハンドオーバ先のeNB20−2は、リソース情報を、ハンドオーバを行ったUE30−2へ送信する。そして、UE30−1およびUE30−2は、リソース情報に基づいて、通信路15に用いるリソースを更新する。これにより、通信路15を介してD2D通信を行っているUE30のいずれかがハンドオーバを行った場合であっても、UE30は、ハンドオーバ先のeNB20のリソースと競合することなく、リソースが更新された通信路15を介してD2D通信を継続できる。また、ハンドオーバ先のeNB20−2が指定したリソース情報は、ハンドオーバ元のeNB20−1からUE30−1へ送信され、ハンドオーバ先のeNB20−2からUE30−2へ送信される。これにより、リソース情報を各UE30へ送信する際のeNB20の処理負荷を分散させることができる。
実施例9は、実施例1と実施例5との組み合わせに関する実施例である。実施例9における無線通信システム10の構成は、図1または図15を用いて説明した無線通信システム10と同様であるため説明を省略する。
本実施例において、各第2の無線通信装置4は、第1の通信路7を介する無線通信を行っている場合に、第1の通信路7の品質悪化を検出すると、実施例1と同様に、第1の無線通信装置1との間に第2の通信路8を確立する。そして、各第2の無線通信装置4は、第1の通信路7を介する無線通信を、第2の通信路8を介する無線通信に切り替える。また、各第2の無線通信装置4は、第1の通信路7を介する無線通信を行っている場合に、いずれかの第2の無線通信装置4がハンドオーバを行うと、実施例5と同様に、ハンドオーバ先の第1の無線通信装置1から指定されたリソース情報に基づいて第1の通信路7のリソースを更新する。これにより、第1の通信路7の品質が悪化した場合や、第2の無線通信装置4がハンドオーバを行った場合であっても、無線通信システム10は、第2の無線通信装置4間の通信の途切れの発生を抑えることができる。
なお、実施例2から4は、実施例1の下位概念であり、実施例6から8は、実施例5の下位概念である。そのため、実施例1と実施例5を組み合わせた実施例9のように、実施例2から4と、実施例6から8とは、それぞれ組み合わせることが可能である。
[ハードウェア]
図20は、実施例1から9に示した第1の無線通信装置1またはeNB20の機能を実現する通信装置50の一例を示す図である。通信装置50は、例えば図20に示すように、アンテナ51、RF回路52、メモリ53、プロセッサ54、およびネットワークインターフェイス回路55を有する。
RF回路52は、プロセッサ54から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の信号をアンテナ51を介して送信する。また、RF回路52は、アンテナ51を介して受信した信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ54へ出力する。プロセッサ54は、例えば、第1の無線通信装置1の制御部2およびeNB20の制御部21の機能を実現する。ネットワークインターフェイス回路55は、有線接続によってコア網12や他の通信装置50と接続するためのインタフェースである。
RF回路52、メモリ53、およびプロセッサ54は、例えば、第1の無線通信装置1の通信部3およびeNB20の通信部22の機能を実現する。例えば、メモリ53には、通信部3または通信部22の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納される。そして、プロセッサ54は、メモリ53から読み出したプログラムを実行し、RF回路52等と協働することで通信部3または通信部22の機能を実現する。
図21は、実施例1から9に示した第2の無線通信装置4またはUE30の機能を実現する通信装置60の一例を示す図である。通信装置60は、例えば図21に示すように、アンテナ61、RF回路62、メモリ63、およびプロセッサ64を有する。
RF回路62は、プロセッサ64から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の信号をアンテナ61を介して送信する。また、RF回路62は、アンテナ61を介して受信した信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ64へ出力する。プロセッサ64は、例えば、第2の無線通信装置4の制御部5およびUE30の制御部31の機能を実現する。
RF回路62、メモリ63、およびプロセッサ64は、例えば、第2の無線通信装置4の通信部6およびUE30の通信部32の機能を実現する。例えば、メモリ63には、通信部6または通信部32の機能を実現するためのプログラムなどの各種プログラムが格納される。そして、プロセッサ64は、メモリ63から読み出したプログラムを実行し、RF回路62等と協働することで通信部6または通信部32の機能を実現する。
[その他]
なお、開示の技術は、上記した各実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施例3において、UE30は、D2D通信に使用している通信路15の品質が所定の品質より悪化した場合に、通信路15を介して通信中の他のUE30へ切替指示を送信するが、開示の技術はこれに限られない。例えば、通信路15の品質が所定の品質より悪化した場合に、UE30は、通信路15を介して定期的に送信している同期フレーム40の送信を停止してもよい。これにより、通信路15を介して通信中の他のUE30は、同期フレーム40の受信失敗により通信路15の品質悪化を検出し、eNB20との間で通信路14を確立する。これにより、各UE30は、通信路15を介する無線通信を、eNB20との間で確立した通信路14を介する無線通信に切り替えることができる。
また、上記した実施例2から4において、各UE30からeNB20へ送信される通信路確立要求には、例えばRRCの制御信号であるRRC Connection Re-establishmentが用いられる。また、OSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号であれば、他の信号が通信路確立要求として用いられてもよい。なお、既存のセルラシステムにおいても、RRC Connection Re-establishmentが使用されている。そのため、通信路確立要求にRRC Connection Re-establishmentが用いられる場合、eNB20とUE30との間の通信路14のRLFと、UE30間の通信路15のRLFとを区別する情報がRRC Connection Re-establishmentに付加されることが好ましい。RLFは、Radio Link Failureの略である。RRC Connection Re-establishmentに付加される情報は、例えば1ビットのフラグであってもよい。また、既存のRRC Connection Re-establishmentと区別するために、RRC D2D Connection Re-establishment等の新たなメッセージが通信路確立要求として用いる信号として定義されてもよい。
また、上記した実施例2から4において、eNB20から各UE30へ送信される通信路確立指示には、例えばRRCの制御信号であって、MobilityControlInfoを含まないRRC Connection reconfigurationが用いられてもよい。また、上記した実施例3または4において送信される切替指示には、例えばRRCの制御信号であって、MobilityControlInfoを含まないRRC Connection reconfigurationが用いられてもよい。なお、OSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号であれば、他の信号が通信路確立指示や切替指示として用いられてもよい。
また、上記した実施例6から8において、ハンドオーバ先のeNB20−2から指定されたリソース情報は、例えばRRCの制御信号であって、MobilityControlInfoを含むRRC Connection reconfigurationを用いて送信されてもよい。なお、リソース情報の送信に用いられる信号は、OSI参照モデルにおけるレイヤ2またはレイヤ3で用いられる信号であれば、他の信号であってもよい。
また、通信路確立要求、通信路確立指示、および切替指示は、物理層に新たに定義されたチャネルを用いて送信されてもよい。
1 第1の無線通信装置
2 制御部
3 通信部
4 第2の無線通信装置
5 制御部
6 通信部
7 第1の通信路
8 第2の通信路
10 無線通信システム
11 PGW
12 コア網
13 通信路
14 通信路
15 通信路
20 eNB
21 制御部
22 通信部
23 セル
30 UE
31 制御部
32 通信部
40 同期フレーム

Claims (13)

  1. 第1の無線通信装置および第2の無線通信装置と通信を行うことが可能な無線通信装置であって、
    前記第2の無線通信装置との間の第1の通信路を介する無線通信、および、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路を介する無線通信が可能な通信部と、
    前記第1の無線通信装置からRadio Resource Control(RRC)レイヤの信号を受信した場合に、前記第2の通信路の切替を行い、且つ前記RRCレイヤの信号に含まれる無線リソース情報を用いて前記第1の通信路を介する無線通信を行うように制御する制御部と
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の通信路を確立したまま前記第2の通信路の切替を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記RRCレイヤの信号は、前記第2の通信路を前記第1の無線通信装置から第3の無線通信装置との通信路に切替えを指示する信号であることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記無線リソース情報は、前記第3の無線通信装置によって設定されることを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 前記通信部は、前記第1の無線通信装置が第3の無線通信装置から受信した前記無線リソース情報を含む前記RRCレイヤの信号を受信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記第1の通信路を介する無線通信は、D2D通信であり、前記第2の通信路を介する無線通信は、セルラ通信であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1つに記載の無線通信装置。
  7. 前記無線リソース情報は、前記第1の通信路を介する無線通信を行うための無線リソースを示す情報であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の無線通信装置。
  8. 前記通信部は、前記無線リソース情報を前記第2の無線通信装置に送信することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1つに記載の無線通信装置。
  9. 第1の無線通信装置および複数の第2の無線通信装置を含む無線通信システムにおいて、前記第1の無線通信装置として用いられる無線通信装置であって、
    第1の通信路を介して互いに無線通信を行う前記複数の第2の無線通信装置の少なくともいずれかに、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路の切替を指示するRadio Resource Control(RRC)レイヤの信号を送信することにより、前記第1の通信路を介する無線通信路を確立したまま前記第2の通信路の切替を実行させ、前記RRCレイヤの信号に含まれる無線リソース情報に応じて前記第1の通信路を介する無線通信を実行させる制御部を備えることを特徴とする無線通信装置。
  10. 前記RRCレイヤの信号は、前記第2の通信路を介する無線通信を第3の無線通信装置との通信路に切替えを指示する信号であることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 第1の無線通信装置と複数の第2の無線通信装置とを備える無線通信システムにおいて、
    前記第1の無線通信装置は、
    第1の通信路を介して互いに無線通信を行う前記複数の第2の無線通信装置の少なくともいずれかに、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路の切り替えを指示するRadio Resource Control(RRC)レイヤの信号を送信する送信部
    を有し、
    それぞれの前記第2の無線通信装置は、
    他の前記第2の無線通信装置との間の前記第1の通信路を介する無線通信、および、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路を介する無線通信が可能な通信部と、
    前記第2の通信路のRRCレイヤの信号を受信した場合に、前記第1の通信路を介する前記他の第2の無線通信装置との間の無線通信路を確立したまま前記第2の通信路の切替を行い、前記RRCレイヤの信号に含まれる無線リソース情報に用いて前記第1の通信路を介する無線通信を行うように制御する制御部と
    を有する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  12. 第1の無線通信装置および複数の第2の無線通信装置を含む無線通信システムに用いられる前記第2の無線通信装置が、
    他の第2の無線通信装置との間の第1の通信路を介する無線通信、または、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路を介する無線通信を行い、
    前記第1の通信路を介する前記他の第2の無線通信装置との間の無線通信において、前記第1の無線通信装置からRadio Resource Control(RRC)レイヤの信号である前記第2の通信路の切替指示を受信した場合に、前記第1の通信路を介する前記他の第2の無線通信装置との間の無線通信路を確立したまま前記第2の通信路の切替を行い、前記切替指示で受信された切替先で使用する無線リソースを用いて前記第1の通信路を介する無線通信を行う
    処理を行うことを特徴とする処理方法。
  13. 第1の無線通信装置および複数の第2の無線通信装置を含む無線通信システムに用いられる前記第1の無線通信装置が、
    第1の通信路を介して互いに無線通信を行う前記複数の第2の無線通信装置の少なくともいずれかに、前記第1の無線通信装置との間の第2の通信路の切替指示を送信することにより、前記第1の通信路を介する無線通信路を確立したまま前記第2の通信路の切替を実行させ、前記切替指示で受信された切替先で使用する無線リソースを用いて前記第1の通信路を介する無線通信を実行させる
    処理を行い、
    前記切替指示は、Radio Resource Control(RRC)レイヤの信号であることを特徴とする処理方法。
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