JP2020008365A - 電力設備機器の劣化診断装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、実際には使用環境や機器の個体差などにより劣化状態は機器ごとに異なる。そのため、劣化の有無に拘わらず検査・取替を行う上記一律周期の保全方式にあっては、無駄な検査が行われることでメンテナンスコストの増大を招く課題がある。従って、設備毎に機器個々の状態を把握しそれに基づいた検査・取替を行う保全(CBM:状態基準保全)が望ましい。
なお、従来、電力設備機器が発生する音に着目して劣化状態を診断する技術としては、例えば特許文献2に記載されている発明があるが、特許文献2の発明は、変圧器が発生する騒音の騒音スペクトルに、基本周波数の奇数倍のピーク周波数が含まれている場合に、変圧器が故障していると判定するものであり、以下の説明から明らかになるように、本発明とは考え方が大きく異なる。
電力設備機器の近傍に配設された振動検出手段からの信号を取り込んで処理する集音手段により収集された信号をデジタル信号に変換する信号変換手段と、前記信号変換手段によって変換されたデジタル信号を処理して前記機器の劣化状態を判断する演算処理装置と、予め健全な機器について収集した機器の発生音を周波数解析して取得したスペクトル分布を記憶した記憶装置と、を備えた電力設備機器の劣化診断装置であって、
前記演算処理装置は、
前記信号変換手段によって変換されたデジタル信号を変換して前記機器の発生音を周波数解析して全周波数のスペクトルレベルを算出する周波数解析手段と、
前記周波数解析手段によって算出されたスペクトルレベルと前記記憶装置に記憶されているスペクトルレベルとを比較して前記機器の劣化状態を判断する判定手段と、
を備えるように構成したものである。
かかる構成によれば、スペクトルレベルを比較することで、精度よく変電所内の変圧器の劣化状態を診断することができる。
前記周波数解析手段は、高速フーリエ変換を実行可能に構成され、
前記判定手段は、前記変電所に入力される交流電圧の周波数がf0である場合に、nを正の整数とすると、前記高速フーリエ変換により算出されたスペクトルの、周波数がn×f0と(n+1)×f0との間のスペクトルレベルに着目して判定する機能を有するように構成する。
かかる構成によれば、より精度よく確実に変電所内の変圧器の劣化状態を診断することができる。
前記周波数解析手段は、高速フーリエ変換を実行可能に構成され、
前記判定手段は、前記変電所に入力される交流電圧の周波数がf0である場合に、nを正の整数とすると、前記高速フーリエ変換により算出されたスペクトルの、周波数がm×n×f0とm×(n+1)×f0との間のスペクトルレベルに着目して判定する機能を有するように構成する。
かかる構成によれば、より精度よく確実に変電所内の整流器の劣化状態を診断することができる。
図1は、本実施形態における電力設備機器の劣化状態の診断を行うシステムの構成を示した図である。
図1に示すように、本実施形態のシステムは、変電所10に設けられている各種機器の発生音を検出し電気信号に変換する振動検出手段としてのマイクロホン21と、信号を増幅するアンプやノイズを除去するフィルタなどを備えマイクロホン21からの信号を取り込んで処理する集音装置22と、集音装置22により取り込まれた機器発生音を記録する記憶装置23と、記憶装置23に記憶された機器発生音を読み出して機器の劣化状態を診断する劣化診断装置30などから構成される。
次に、劣化診断装置30における診断処理の内容について、図2のフローチャートを用いて説明する。
また、2分間の収集音データに対して0.16秒ごとに対してFFT処理を行なった場合には、750個のFFT変換データが得られる。
本発明者らは、同一種類で未使用の変圧器と異常のある2つの変圧器を用意して、それぞれの変圧器に対して、印加電圧を1kV、2kV、3kV、4kV、5kV、6kV、6.6kV、6.9kV、7.2kVのように段階的に増加させながら、それぞれ2分間ずつ電圧を印加し、その間の部分放電電荷量を測定した。なお、異常変圧器のうち一方は、2kVを印加した状態で部分放電電荷量が1000pCを超えたので、4kV以上の電圧印加による測定を中止した。
次に、健全変圧器から取得し記録した上記音響群の各音響を再生しながらサンプリング周波数51.2kHzでAD変換を行い、0.16秒ごとにFFT処理を行なった。
その後、上記ファイルの中から周波数ごとにスペクトルレベルの最大値と最小値を抽出し、図4(C)に示すようなスペクトル分布を作成した。
続いて、異常変圧器1から取得し記録した上記音響を再生しながらサンプリング周波数51.2kHzでAD変換を行い、0.16秒ごとに0kHzから20kHzまでFFT処理を行なって、375スロット分の375個のファイルを作成した。
その後、上記ファイルの中から周波数ごとにスペクトルレベルの最大値と最小値を抽出し、図4(C)のスペクトル分布に重ねて表示してみたところ、健全変圧器のスペクトル分布と異常変圧器1の特定の周波数におけるスペクトル分布に差異がみられ、異常変圧器1のスペクトルレベルの方が部分的に高くなっていることを確認した。
図5から分かるように、100Hz、……600Hz、700Hz、800Hz、900Hzのところにそれぞれピークが表れており、これらのピークは前述した変圧器の磁心の磁歪現象により発生する音に起因するものである。そして、この波形のピークのところでは、健全変圧器のスペクトルレベルと異常変圧器1のスペクトルレベルとの差について顕著な傾向がみられないことが分かる。
また、上記実施例では、劣化診断対象機器として変圧器以外の例として6個のダイオードをブリッジ接続してなるダイオード整流器を例にとってについて説明したが、ダイオード整流器には、12個のダイオードをブリッジ接続してなる12相の整流器もあり、本発明は、そのような整流器にも適用することができる。
さらに、上記実施例では、劣化診断対象機器として変圧器と整流器について説明したが、遮断器もスイッチ復帰時にバネの巻き上げ音が発生するので、その際の発生音を収集して劣化診断を行うようにしても良いし、定常時の音を捉えておくことで定期的な集音により劣化診断が可能になると予想される。
11 遮断器
12 変圧器
13 整流器
21 マイクロホン(振動検出手段)
22 集音装置
30 劣化診断装置
33 演算処理装置
Claims (4)
- 電力設備機器の近傍に配設された振動検出手段からの信号を取り込んで処理する集音手段により収集された信号をデジタル信号に変換する信号変換手段と、前記信号変換手段によって変換されたデジタル信号を処理して前記機器の劣化状態を判断する演算処理装置と、予め健全な機器について収集した機器の発生音を周波数解析して取得したスペクトル分布を記憶した記憶装置と、を備えた電力設備機器の劣化診断装置であって、
前記演算処理装置は、
前記信号変換手段によって変換されたデジタル信号を変換して前記機器の発生音を周波数解析して全周波数のスペクトルレベルを算出する周波数解析手段と、
前記周波数解析手段によって算出されたスペクトルレベルと前記記憶装置に記憶されているスペクトルレベルとを比較して前記機器の劣化状態を判断する判定手段と、
を備えていることを特徴とする電力設備機器の劣化診断装置。 - 前記判定手段は、前記周波数解析手段によって算出されたスペクトルレベルと前記記憶装置に記憶されているスペクトルレベルとを比較して、所定周波数範囲においてレベル差が所定値以上ある場合に前記機器に劣化があると判断することを特徴とする請求項1に記載の電力設備機器の劣化診断装置。
- 前記電力設備機器は変圧器であり、
前記周波数解析手段は、高速フーリエ変換を実行可能に構成され、
前記判定手段は、前記変電所に入力される交流電圧の周波数がf0である場合に、nを正の整数とすると、前記高速フーリエ変換により算出されたスペクトルの、周波数がn×f0と(n+1)×f0との間のスペクトルレベルに着目して判定する機能を有することを特徴とする請求項2に記載の電力設備機器の劣化診断装置。 - 前記電力設備機器はm個のダイオードを有するブリッジ回路で構成された整流器であり、
前記周波数解析手段は、高速フーリエ変換を実行可能に構成され、
前記判定手段は、前記変電所に入力される交流電圧の周波数がf0である場合に、nを正の整数とすると、前記高速フーリエ変換により算出されたスペクトルの、周波数がm×n×f0とm×(n+1)×f0との間のスペクトルレベルに着目して判定する機能を有することを特徴とする請求項2に記載の電力設備機器の劣化診断装置。
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