JP2020008287A - センサ、センサ付き軸受及びアキシアル荷重算出システム - Google Patents

センサ、センサ付き軸受及びアキシアル荷重算出システム Download PDF

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Abstract

【課題】内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られるセンサ等を提供する。【解決手段】センサは、軸受120の内輪122に固定されて回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第1磁気トラック31と、第1磁気トラック31と対向する位置に固定される第1センサ部22と、軸受120の保持器124に固定されて回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第2磁気トラック310と、第2磁気トラックと対向する位置に固定される第2センサ部220とを有し、第1センサ部22及び第2センサ部220は、磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、センサ、センサ付き軸受及びアキシアル荷重算出システムに関する。
軸受に加わる荷重を測定するための技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−091073号公報
ところで、軸受に加わるアキシアル荷重の変化は、内輪の回転速度と転動体の公転速度との関係を変化させることが知られている。このため、内輪の回転速度と転動体の公転速度から軸受に加わるアキシアル荷重に関する情報を得たいという需要がある。しかしながら、そのための具体的な仕組みは確立していなかった。
本発明は、内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られるセンサ、センサ付き軸受及びアキシアル荷重算出システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のセンサは、軸受の内輪の回転速度に応じた第1信号を出力する第1信号出力部と、前記軸受が有する転動体の保持器の回転速度に応じた第2信号を出力する第2信号出力部とを備えるセンサであって、前記第1信号出力部は、前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第1磁気トラックと、前記第1磁気トラックと対向する位置で前記第1磁気トラックと相対移動可能に設けられる第1センサ部とを有し、前記第1磁気トラック又は前記第1センサ部は、前記内輪に固定され、前記第1センサ部は、前記第1磁気トラックからの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含み、前記第2信号出力部は、前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第2磁気トラックと、前記第2磁気トラックと対向する位置で前記第2磁気トラックと相対移動可能に設けられる第2センサ部とを有し、前記第2磁気トラック又は前記第2センサ部は、前記保持器に固定され、前記第2センサ部は、前記第2磁気トラックからの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含む。
従って、第1信号出力部から軸受の内輪の回転速度に応じた情報を得られる。また、第2信号出力部から、保持器の回転速度、すなわち保持器が保持する転動体の公転速度に応じた情報を得られる。このように、内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られる。また、第1信号及び第2信号は、磁束密度の変化に応じて出力された振幅の位相が異なる複数の信号を含む。このため、回転速度に関する情報を含めて、回転運動に関する情報の精度がより向上する。
上記の目的を達成するための本発明のセンサは、軸受の内輪の回転速度に応じた第1信号を出力する第1信号出力部と、前記軸受が有する転動体の保持器の回転速度に応じた第2信号を出力する第2信号出力部とを備えるセンサであって、前記第1信号出力部は、前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第1磁気トラックと、前記第1磁気トラックと対向する位置で前記第1磁気トラックと相対移動可能に設けられる第1センサ部とを有し、前記第1磁気トラック又は前記第1センサ部は、前記内輪に固定され、前記第2信号出力部は、前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第2磁気トラックと、前記第2磁気トラックと対向する位置で前記第2磁気トラックと相対移動可能に設けられる第2センサ部とを有し、前記第2磁気トラック又は前記第2センサ部は、前記保持器に固定され、前記第1センサ部又は前記第2センサ部は、磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含む。
従って、第1信号出力部から軸受の内輪の回転速度に応じた情報を得られる。また、第2信号出力部から、保持器の回転速度、すなわち保持器が保持する転動体の公転速度に応じた情報を得られる。このように、内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られる。また、第1信号又は第2信号は、磁束密度の変化に応じて出力された振幅の位相が異なる複数の信号を含む。このため、回転速度に関する情報を含めて、回転運動に関する情報の精度がより向上する。
本発明のセンサでは、前記第1磁気トラック及び前記第1センサ部のうち、一方は前記内輪に固定され、他方は前記軸受の外輪に固定されている。
従って、軸受の外輪と内輪との相対的な回転によって第1磁気トラックと第1センサ部とを相対的に回転させることができる。
本発明のセンサでは、前記第2磁気トラック及び前記第2センサ部のうち、一方は前記保持器に固定され、他方は前記軸受の外輪に固定されている。
従って、軸受の外輪と保持器との相対的な回転によって第2磁気トラックと第2センサ部とを相対的に回転させることができる。
本発明のセンサでは、前記出力部は、前記回転軸を中心とする円周方向に延びる複数の第1導電部と、前記回転軸を中心とする円の径方向に延びる複数の第2導電部とを含む導線であり、前記第1導電部と前記第2導電部は交互に直列に接続される。
従って、磁気トラックと対向する導線に生じる起電力を信号に利用することで導線に信号を出力させることができることから、第1センサ部及び第2センサ部をより簡便な構成にすることができる。
本発明のセンサでは、前記出力部は、前記回転軸を中心とする円の半周以上の範囲に設けられている。
従って、回転運動により生じ得る振れ回り振動が磁気トラックと導線との位置関係に与える影響をより低減することができる。このため、磁気トラックと対向する導線に生じる起電力をより安定させることができ、信号の精度をより向上させることができる。
本発明のセンサでは、前記複数の出力部は、前記位相が異なる信号を出力する2つの前記出力部同士の間が絶縁されて積層される。
従って、位相が異なる信号を出力する2つの出力部を1つの積層体に設けることができ、第1センサ部及び第2センサ部をよりコンパクトにすることができる。
上記の目的を達成するための本発明のセンサ付き軸受は、軸受と、上述のセンサとを備える。
従って、第1信号出力部から軸受の内輪の回転速度に応じた情報を得られる。また、第2信号出力部から、保持器の回転速度、すなわち保持器が保持する転動体の公転速度に応じた情報を得られる。このように、内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られる。また、第1信号及び第2信号は、磁束密度の変化に応じて出力された振幅の位相が異なる複数の信号を含む。このため、回転速度に関する情報を含めて、回転運動に関する情報の精度がより向上する。
本発明のアキシアル荷重算出システムでは、上述のセンサ付き軸受と、前記第1信号及び前記第2信号に基づいて前記軸受に加わるアキシアル荷重を求める信号処理装置とを備え、前記信号処理装置は、前記内輪の回転速度と前記保持器の回転速度と前記アキシアル荷重との関係を示すデータを記憶する記憶部と、異なるタイミングに出力された複数の前記第1信号に基づいて前記内輪の回転速度を算出し、異なるタイミングに出力された複数の前記第2信号に基づいて前記保持器の回転速度を算出し、算出した前記内輪の回転速度と前記保持器の回転速度に基づいて前記データを参照して前記アキシアル荷重を求める演算部とを備える。
従って、センサ付き軸受から得られた内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報に基づいて、アキシアル荷重を求めることができる。
本発明によれば、内輪の回転速度を示す情報と転動体の公転速度を示す情報を得られる。
図1は、実施形態のセンサ付き軸受の主要構成を示す断面図である。 図2は、センサ付き軸受の分解斜視図である。 図3は、第1磁気トラック及び第2磁気トラックの構成例を示す平面図である。 図4は、第1基板及び第2基板に設けられた第1FGパターンの位相と第2FGパターンの位相との関係を示す模式的な平面図である。 図5は、センサ基板の構成例を示す平面図である。 図6は、図5に示す第1基板のVI−VI断面図である。 図7は、第1FGパターンと第2FGパターンが出力する信号の関係を示す模式的なグラフである。 図8は、センサ付き軸受と信号処理装置との接続関係を示す模式図である。 図9は、信号処理装置の主要機能構成を示すブロック図である。 図10は、図7に示す2つの信号同士の関係に対応するリサジュー図形である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
図1は、実施形態のセンサ付き軸受1の主要構成を示す断面図である。図2は、センサ付き軸受1の分解斜視図である。センサ付き軸受1は、センサ100と、軸受120とを備える。
軸受120は、外輪121と、内輪122と、複数の転動体123と、保持器124とを備える。外輪121と内輪122は、転動体123を挟んで軸受120の回転軸Axを中心とした径方向(以下、単に「径方向」と記載)に対向する。外輪121は、径方向の外側に配置される。内輪122は、径方向の内側に配置される。転動体123は、外輪121と内輪122の間で回転軸Axを中心とした円周方向(以下、単に「円周方向」と記載)に沿って公転運動可能に設けられる。これによって、外輪121と内輪122とは相対的に回転可能に設けられる。保持器124は、円周方向に沿って配置された複数の転動体123同士の間隔を保持する。保持器124は、転動体123の公転運動に伴って回転軸Axを中心として回転する。すなわち、保持器124の回転速度は、転動体123の公転運動速度に対応する。
センサ100は、転動体123の公転速度及び内輪122の回転速度に関する情報を取得するための構成を含む。センサ100は、軸受120に対して回転軸Ax方向(以下、「軸方向」と記載)の一方側に設けられる。図1に示すセンサ100は、外輪固定部材125と、内輪固定部材126と、第1磁気トラック31と、第2磁気トラック310と、第1ヨーク24と、第2ヨーク240と、第1センサ部22と、第2センサ部220と、ガイド部材127とを備える。外輪固定部材125、内輪固定部材126、第1磁気トラック31、第2磁気トラック310、第1センサ部22、第2センサ部220、第1ヨーク24及び第2ヨーク240の形状は、回転軸Axを中心とする中空を内側として、回転軸Axを中心とする環状の形状を含む。
外輪固定部材125は、外輪121に固定される部材である。図1に示す外輪固定部材125は、環状の段差部125aによって外輪121に固定される。段差部125aは、回転軸Axに直交する平面に沿う外輪121の側面と、外輪121の内周側の面とに噛み合う。内輪固定部材126は、内輪122に固定される部材である。図1に示す内輪固定部材126は、環状の段差部126aによって内輪122に固定される。段差部126aは、回転軸Axに直交する平面に沿う内輪122の側面と、内輪122の内周側の面とに噛み合う。
回転軸Axに直交する板状の環を形成している外輪固定部材125の内周部125bは、内輪固定部材126の円筒状の内周部126bに対して径方向の外側に位置する。外輪固定部材125の外周部125cは、円筒状の縁を有し、回転軸Axに直交する板状の環を形成している内輪固定部材126の外周部126cに対して径方向の外側に位置する。内周部125bは、軸方向について、軸受120と外周部126cとの間に位置する。
外輪固定部材125及び内輪固定部材126は例えば樹脂製であるが、磁気的な影響を周囲に与えない素材であれば外輪固定部材125及び内輪固定部材126の材料として採用可能である。
第1磁気トラック31は、回転軸Axに直交する平面に沿う外周部126cの側面のうち外輪固定部材125側の側面に固定される。第2磁気トラック310は、回転軸Axに直交する平面に沿う保持器124の側面に固定される。第2磁気トラック310が固定される側面は、センサ100に対して軸受120が設けられている側の側面であるすなわち、第1磁気トラック31と第2磁気トラック310とは内周部125bを挟んで対向する位置関係である。
第1ヨーク24及び第2ヨーク240は、金属、合金又は酸化物の磁性体である。回転軸Axに直交する平面に沿う内周部125bの側面に固定される。第1ヨーク24は、第1磁気トラック31と対向する側の面に固定される。第2ヨーク240は、第2磁気トラック310と対向する側の面に固定される。第1センサ部22は、第1ヨーク24を介して内周部125bに固定されて第1磁気トラック31と対向する。第2センサ部220は、第2ヨーク240を介して内周部125bに固定されて第2磁気トラック310と対向する。なお、図2の分解斜視図では、第2ヨーク240の図示を省略している。
図2に示すように、第1センサ部22は、径方向の外側に延出する第1配線接続部22Tを有する。また、第2センサ部220は、径方向の外側に延出する第2配線接続部220Tを有する。ガイド部材127は、第1配線接続部22Tと第2配線接続部220Tを内側に挿通可能に設けられた枠体である。ガイド部材127は、外輪固定部材125の外周側に設けられた切欠部125dに嵌め込まれるように固定される。
実施形態の軸受120は、外輪121が固定され、内輪122が外輪121に対して回転軸Axを中心に回転する。これに伴い、内輪固定部材126及び内輪固定部材126に固定された第1磁気トラック31が回転する。一方、第1センサ部22は、第1ヨーク24及び外輪固定部材125を介して外輪121に固定されている。このため、第1磁気トラック31は、第1センサ部22に対して回転軸Axを中心として回転する。
また、転動体123は、内輪122の回転に伴って公転する。これに伴い、保持器124及び保持器124に固定された第2磁気トラック310が回転する。一方、第2センサ部220は、第2ヨーク240及び外輪固定部材125を介して外輪121に固定されている。このため、第2磁気トラック310は、第2センサ部220に対して回転軸Axを中心として回転する。
第1磁気トラック31と第2磁気トラック310は、円周方向に磁極対311が並ぶ磁石として機能する(図3参照)。第1センサ部22は、第1磁気トラック31の回転に応じて起電力を生じるセンサ基板20,20A(図4参照)を含む。第1センサ部22に生じた起電力は、第1磁気トラック31の回転に応じて出力される信号として機能する。また、第2センサ部220は、第2磁気トラック310の回転に応じて起電力を生じるセンサ基板20,20Aを含む。第2センサ部220に生じた起電力は、第2磁気トラック310の回転に応じて出力される信号として機能する。
内輪122の回転速度と、転動体123の公転速度とは異なる。このため、第1センサ部22に対する第1磁気トラック31の回転速度と、第2センサ部220に対する第2磁気トラック310の回転速度とは異なる。第1センサ部22から得られる信号と、第2センサ部220から得られる信号とに基づいて、内輪122の回転速度に関する情報と、転動体123の公転速度に関する情報とを個別に得られる。
図3は、第1磁気トラック31及び第2磁気トラック310の構成例を示す平面図である。第1磁気トラック31は、軸受120の回転軸Axを中心とする環状の部材である。第1磁気トラック31は、N極31NとS極31Sとからなる磁極対311を複数有する。複数の磁極対311は、円周方向に並んでいる。N極31N及びS極31Sは、交互に配置されている。
実施形態の第1磁気トラック31は、金属製の基材の一方の面にプラスチックマグネットが形成され、形成されたプラスチックマグネットの表面にN極31NとS極31Sとが交互に着磁されたものである。第2磁気トラック310の構成も、図3を参照して説明した第1磁気トラック31の構成と同様である。
図4は、第1センサ部22及び第2センサ部220に設けられたセンサ基板20の位相とセンサ基板20Aの位相との関係を示す模式的な平面図である。図5は、センサ基板20の構成例を示す平面図である。図5では、センサ基板20に第1磁気トラック31を重ねた状態を示している。
第1センサ部22及び第2センサ部220は、センサ基板20に設けられた第1FGパターン23と、センサ基板20Aに設けられた第2FGパターン23Aとを含む。以下、センサ基板20を例として図5を参照して説明する。
図5に示すように、センサ基板20は、フレキシブル基板21と、フレキシブル基板21に設けられた第1FGパターン23とを有する。
フレキシブル基板21は、回転軸Axを中心とする環状の平面部を有するFPC(Flexible Printed Circuits)である。第1FGパターン23は、フレキシブル基板21の平面部を回転軸Axに直交する平面に沿わせた場合に円周方向に延びる複数の第1導電部231と、第1導電部231と平面視で交差するように径方向に延びる複数の第2導電部232と、を有する。第1導電部231は、相対的に径方向の内周側に配置される内周導電部231Aと、相対的に径方向の外周側に配置される外周導電部231Bとを含む。内周導電部231Aと第2導電部232と外周導電部231Bと第2導電部232とが交互に直列に接続されて1周期を形成する導電部のパターンが円周方向に複数直列に周期的に配置されることで第1FGパターン23を形成する。
第1FGパターン23は、絶縁体の所定の面上にパターニングされて設けられた導電体のパターンである。実施形態においては、導電体のパターンが絶縁体の複数の面上に形成されている。これに限られず、導電体のパターンが絶縁体の1つの面上に形成されていてもよい。
実施形態では、図5に示すように、2つの第2導電部232の間に穴25が1つずつ設けられている。穴25は、内周導電部231Aに対して径方向の内周側に位置する第1穴25Aと、外周導電部231Bに対して径方向の内周側に位置する第2穴25Bとを有する。第1穴25Aと第2穴25Bは、回転軸Axに対して等距離に配置される。円周方向に隣り合う一方の穴25(例えば、第1穴25A)と他方の穴25(例えば、第2穴25B)との間の中間に、1つの第2導電部232が配置される。
円周方向に隣り合う穴25の中心間の回転軸Axを中心とした角度25pと、円周方向に隣り合う第2導電部232の中心間の回転軸Axを中心とした角度23pは、等しい。また、第1磁気トラック31において1つのN極31Nが設けられる回転軸Axを中心とした角度31L1と、1つのS極31Sが設けられる回転軸Axを中心とした角度31L1は、等しい。また、第1磁気トラック31において円周方向に隣り合うN極31NとS極31Sとの回転軸Axを中心とした角度31p(図3参照)は、角度25pと等しい。また、実施形態では、角度25p、角度23p、角度31p、角度31L1、角度31L1は全て等しい。
図6は、図5に示す第1センサ部22のVI−VI断面図である。実施形態のセンサ基板20は、厚さ方向に積層された複数層のフレキシブル基板21の各々に設けられた複数層に渡る平面コイル23Cから23Hを含む第1FGパターン23とを含む。
図6に示す例では、6層のフレキシブル基板21Cから21Hを含むフレキシブル基板21と、厚さ方向に積層された6層の平面コイル23Cから23Hを含む第1FGパターン23と、を有する。平面コイル23Cから23Hにおいて、厚さ方向で隣り合う平面コイル間にはフレキシブル基板21が配置されている。また、フレキシブル基板21Dから21Hには穴25が設けられている。
平面コイル23Cから23Hの平面視による形状は、互いに同一である。平面コイル23Cから23Hは、それぞれ複数の第1導電部231と複数の第2導電部232とを有する(図5参照)。また、平面コイル23Cから23Hは、端子28,29(図4参照)において、互いに接続されている。つまり、平面コイル23Cから23Hは、互いに並列又は直列に接続されている。
また、フレキシブル基板21H上には絶縁層27が設けられている。第1FGパターン23のうち、最上層に位置する平面コイル23Fは絶縁層27で覆われている。なお、フレキシブル基板21及び第1FGパターン23は、単層であってもよい。センサ基板20の積層数及び回転軸Axを中心とした円弧の長さは必要な信号強度に応じて適宜変更可能である。
実施形態では、第1穴25Aの位置を通る磁束密度の変化の位相と、第2穴25Bの位置を通る磁束密度の変化の位相は、180度(°)ずれた状態となる。
第1磁気トラック31が保持器124の回転に伴って回転すると、第1センサ部22の穴25と対向する磁極が交互に替わる。これにより、穴25の位置を通る磁束密度が周期的に変化する。この磁束密度の周期的な変化に応じて、穴25の周りに位置する第1FGパターン23に起電力が生じる。この起電力による電気的変化は、第1FGパターン23の両端に設けられた端子28,29から電気信号として検出可能になる。
以上、図4〜図6を参照してセンサ基板20の構成について説明したが、センサ基板20Aも、センサ基板20と同様の構成を有する。ただし、図4に示すように、センサ基板20の第1FGパターン23とセンサ基板20Aの第2FGパターン23Aとは位相が異なる。第1FGパターン23と第2FGパターン23Aとの位相のずれに対応する角度Rは、円周方向に隣り合う第2導電部232の中心間の回転軸Axを中心とした角度23pの半分の角度である。また、図4では第1FGパターン23と第2FGパターン23Aとを重ねて図示しているが、実際には、図6に示すように、第2FGパターン23Aを構成する平面コイル23Iから23N、これらの平面コイル23Iから23Nが設けられるフレキシブル基板21Iから21N及びフレキシブル基板21N上の絶縁層27Aは、センサ基板20に積層される。また、第2FGパターン23Aの端子28A,29Aは、端子28,29とは別個に設けられている。すなわち、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aとは、電気的に独立している。
なお、図4及び図6に示すように、実施形態の第2FGパターン23Aは第1FGパターン23よりも径方向の内周側に位置しているが、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aの径方向の位置関係は適宜変更可能である。例えば、第2FGパターン23Aは第1FGパターン23よりも径方向の外周側に位置していてもよい。
図7は、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aが出力する信号の関係を示す模式的なグラフである。内輪122の回転に伴って第1磁気トラック31が回転すると、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aにそれぞれ起電力が生じる。ここで、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aは、角度Rによる位相のずれがある。このため、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aの一方が出力する信号の位相と他方が出力する信号の位相とは、図7の信号Wと信号WAとの関係が示すように、90度(°)ずれる。なお、第2磁気トラック310と第2センサ部220の第1FGパターン23及び第2FGパターン23Aとの関係は、これまで説明した第1磁気トラック31と第1センサ部22の第1FGパターン23及び第2FGパターン23Aとの関係と同様である。
図8は、センサ付き軸受1と信号処理装置70との接続関係を示す模式図である。センサ付き軸受1と信号処理装置70は、アキシアル荷重算出システム99を構成する。第1センサ部22の端子28,29と端子28A,29Aは、第1配線接続部22Tに接続された信号線22Lを介して系統別に信号処理装置70と接続される。信号線22Lは、第2配線接続部220Tに接続された第1センサ部22に設けられている第1FGパターン23で生じた起電力による信号と、第2FGパターン23Aで生じた起電力による信号とを個別に伝送する。第2センサ部220の端子28,29と端子28A,29Aは、信号線220Lを介して系統別に信号処理装置70と接続される。信号線220Lは、第2センサ部220に設けられている第1FGパターン23で生じた起電力による信号と、第2FGパターン23Aで生じた起電力による信号とを個別に伝送する。
図9は、信号処理装置70の主要機能構成を示すブロック図である。信号処理装置70は、アナログ/デジタル(A/D)変換部71と、データ記憶部72と、演算部73と、出力部74とを備える。
A/D変換部71は、信号線22L及び信号線220Lを介して伝送される電圧によるアナログ信号をデジタル信号に変換して演算部73に出力するA/D変換器として機能する回路である。実施形態では、n回目の検出タイミングと(n+1)回目の検出タイミングとのインターバルは、A/D変換部71によるA/D変換周期に対応する。
データ記憶部72は、演算部73が読み出し可能な形式でデータを記憶する。データ記憶部72が記憶するデータは、内輪122の回転速度と転動体123の公転速度の組み合わせと、軸受120に加わるアキシアル荷重と、の対応関係に関するデータを含む。演算部73は、回転速度算出部73aと、荷重算出部73bとして機能する。回転速度算出部73aは、第1センサ部22からの信号に基づいて、内輪122の回転速度を算出する。また、回転速度算出部73aは、第2センサ部220からの信号に基づいて、転動体123の公転速度を算出する。荷重算出部73bは、内輪122の回転速度及び転動体123の公転速度とデータ記憶部72に記憶されているデータとに基づいて、軸受120に加わるアキシアル荷重を算出する。
なお、演算部73は、例えばFPGAのように予め回路上に実装されたアルゴリズムで演算を行う回路であるが、これに限られるものでない。演算部73は、データ記憶部72から回転速度算出部73a及び荷重算出部73bに対応する命令を含むソフトウェア・プログラムを読み出して実行処理するCPU(Central Processing Unit)のような演算装置を有していてもよい。その場合、データ記憶部72は、当該ソフトウェア・プログラムをさらに記憶する。
出力部74は、演算部73の処理内容に応じた出力を行う。出力部74による出力の形態は、信号処理装置70が備える図示しない表示装置、音声出力装置等による出力であってもよいし、他のコンピュータで利用可能なデータの伝送出力であってもよい。
図10は、図7に示す2つの信号W,WA同士の関係に対応するリサジュー図形である。第1FGパターン23と第2FGパターン23Aの一方が出力する信号の電圧を第1相出力電圧U(t)とし、他方が出力する信号の電圧を第2相出力電圧V(t)として、一方を横軸に、他方を縦軸にしたリサジュー図形を想定する。n回目の検出タイミング(nは、自然数)における第1相出力電圧U(t)をU(t)とする。n回目の検出タイミングにおける第2相出力電圧V(t)をV(t)とする。点n(U(t),V(t))の位相θラジアン[rad]は、以下の式(1)のように表すことができる。
Figure 2020008287
(n+1)回目の検出タイミングにおける点n(U(t(n+1)),V(t(n+1)))の位相θ(n+1)ラジアン[rad]は、上述の式(1)のnに(n+1)を代入することで表すことができる。ここで、n回目の検出タイミングと(n+1)回目の検出タイミングとの間の経過時間に変化した出力の位相をdθラジアン[rad]とすると、dθラジアン[rad]は以下の式(2)のように表すことができる。
Figure 2020008287
また、n回目の検出タイミングと(n+1)回目の検出タイミングとの間の経過時間をdtとし、第1磁気トラック31が有する360度(°)範囲の磁極対311の数をNとすると、信号Wと信号WAを生じさせた原因となる磁極対311を有する構成(第1磁気トラック31又は第2磁気トラック310)の回転速度[rpm]は、以下の式(3)のように表すことができる。
Figure 2020008287
このように、位相が異なる第1FGパターン23と第2FGパターン23Aとを含むことで、信号Wと信号WAを生じさせた原因となる磁極対311を有する構成(第1磁気トラック31又は第2磁気トラック310)の回転方向、所定の時間(例えばdt)あたりの回転角度の変化、回転速度を求めることが可能な情報を得られる。回転速度算出部73aは、式(1)から式(3)を参照して説明したアルゴリズムで転動体123の公転及び内輪122の回転に関する各種の数値を算出する。
このように、第1磁気トラック31の回転に応じて第1センサ部22の第1FGパターン23と第2FGパターン23Aから得られた信号に基づいて、内輪122の回転に関する情報が得られる。また、第2磁気トラック310の回転に応じて第2センサ部220の第1FGパターン23と第2FGパターン23Aから得られた信号に基づいて、保持器124の回転、すなわち転動体123の公転に関する情報が得られる。このようにして得られた内輪122の回転と転動体123の公転に関する情報のうち、内輪122の回転速度[rpm]と転動体123の公転速度[rpm]との対応関係は、軸受120に加わるアキシアル荷重に対応する。
実施形態では、軸受120に予め定められたアキシアル荷重を加えた場合の内輪122の回転速度[rpm]と転動体123の回転速度[rpm]との比を取得する事前計測を、それぞれ異なる複数パターンのアキシアル荷重について個別に行う。このような事前計測によって得られたアキシアル荷重と比との関係を示すデータをデータ記憶部72に記憶させる。そして、荷重算出部73bは、回転速度算出部73aによって算出された内輪122の回転速度[rpm]と転動体123の公転速度[rpm]を取得し、その比を算出するとともにデータ記憶部72を参照し、アキシアル荷重を導出する。
なお、n回目の検出タイミングと(n+1)回目の検出タイミングとのインターバルは任意であるが、信号W,WAの振幅周期に対して十分小さいことが望ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、センサ付き軸受1は、軸受120と、軸受120の内輪122の回転速度に応じた第1信号を出力する第1信号出力部51と、軸受120が有する転動体123の保持器124の回転速度に応じた第2信号を出力する第2信号出力部52とを備える。第1信号出力部51は、円周方向にN極31NとS極31Sとが並ぶ第1磁気トラック31と、第1磁気トラック31と対向する位置で第1磁気トラック31と相対移動可能に設けられる第1センサ部22とを有する。第1磁気トラック31は、内輪固定部材126を介して内輪122に固定される。第1センサ部22は、第1磁気トラック31からの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号W,WAを出力する第1FGパターン23、第2FGパターン23Aを含む。第2信号出力部52は、円周方向にN極31NとS極31Sとが並ぶ第2磁気トラック310と、第2磁気トラック310と対向する位置で第2磁気トラック310と相対移動可能に設けられる第2センサ部220とを有する。第2磁気トラック310は、保持器124に固定される。第2センサ部220は、第2磁気トラック310からの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号W,WAを出力する第1FGパターン23、第2FGパターン23Aを含む。第1FGパターン23、第2FGパターン23Aはそれぞれ、本実施形態の出力部として機能する。
従って、第1センサ部22から内輪122の回転速度に応じた情報を得られる。また、第2センサ部220から、保持器124の回転速度、すなわち転動体123の公転速度に応じた情報を得られる。また、これらの情報として機能する信号は、磁束密度の変化に応じて出力された振幅の位相が異なる信号W,WAを含む。このため、回転速度及び公転速度に関する情報に限らず、回転方向及び公転方向、n回目の検出タイミングと(n+1)回目の検出タイミング間の回転角度及び公転角度も把握可能な情報を得られる。また、単一位相の場合に比して、回転速度等を算出不可能な情報が重複するタイミング(連続する2回のタイミングで全ての位相が完全同一になる)可能性をより低減することができるため、情報の精度がより高まる。
また、第1FGパターン23及び第2FGパターン23Aは、円周方向に延びる複数の第1導電部231と、径方向に延びる複数の第2導電部232とを含む導線である。第1導電部231と第2導電部232は交互に直列に接続される。従って、第1磁気トラック31又は第2磁気トラック310と対向する導線に生じる起電力を信号に利用することで導線に信号を出力させることができることから、第1センサ部22及び第2センサ部220をより簡便な構成にすることができる。
また、第1FGパターン23及び第2FGパターン23Aは、回転軸Axを中心とする円の半周以上の範囲に設けられている。従って、回転運動により生じ得る内輪122、保持器124の振れ回り振動が第1磁気トラック31、第2磁気トラック310と導線との位置関係に与える影響をより低減することができる。このため、第1磁気トラック31又は第2磁気トラック310と対向する導線に生じる起電力をより安定させることができ、信号の精度をより向上させることができる。
また、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aは、絶縁層27により絶縁されて積層される。
従って、位相が異なる信号を出力する第1FGパターン23と第2FGパターン23Aを1つの積層体に設けることができ、第1センサ部22及び第2センサ部220をよりコンパクトにすることができる。
また、本実施形態によれば、アキシアル荷重算出システム99は、センサ付き軸受1と、第1信号及び第2信号に基づいて軸受120に加わるアキシアル荷重を求める信号処理装置70とを備える。信号処理装置70は、内輪122の回転速度と保持器124の回転速度とアキシアル荷重との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部72と、異なるタイミングに出力された複数の第1信号に基づいて内輪122の回転速度を算出し、異なるタイミングに出力された複数の第2信号に基づいて保持器124の回転速度を算出し、算出した内輪122の回転速度と保持器124の回転速度に基づいてデータ記憶部72のデータを参照してアキシアル荷重を求める演算部73とを備える。なお、本実施形態における第1信号は、第1センサ部22から出力される信号である。また、第2信号は、第2センサ部220から出力される信号である。従って、内輪122の回転速度を示す情報と転動体123の公転速度を示す情報に基づいて、アキシアル荷重を求めることができる。
なお、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aは、位相がずれた2つの信号を出力する他の構成に置換可能である。例えば、円周方向に並ぶ複数の磁極対311の配置周期に対して、隣接するホールセンサ同士の位相のずれが角度Rである複数のホールセンサを設け、これらのホールセンサから出力される信号のうち2つをU(t)、V(t)として扱ってもよい。ホールセンサは2つであってもよいし、3つ以上あってもよい。その場合、いずれか2つのホールセンサから得られた信号を選択的に採用してもいし、3つ以上の数(m)のホールセンサのうち2つのホールセンサから得られる信号の組み合わせ()を複数パターン設定して情報の確からしさをより高めるようにしてもよい。
また、実施形態では第1磁気トラック31、第2磁気トラック310が回転する物(転動体123、内輪固定部材126)に設けられ、第1センサ部22、第2センサ部220が固定される物(外輪121に固定された外輪固定部材125)に設けられているが、第1磁気トラック31、第2磁気トラック310と第1センサ部22、第2センサ部220の関係は逆であってもよい。すなわち、第1磁気トラック31、第2磁気トラック310が回転する物に設けられ、第1センサ部22、第2センサ部220が固定されていてもよい。この場合、第1磁気トラック31、第2磁気トラック310から信号を無線送信するための無線通信部を設ける等、回転角度に関わらず信号を得られる手段を設けることが望ましい。
また、実施形態では、保持器124に第2磁気トラック310が取り付けられていたが、これに限られるものでない。例えば、保持器124の側面が着磁されて磁気トラックとして機能するようにしてもよい。また、センサ100は、軸受120に固定されていなくてもよい。例えば、内輪固定部材126と内輪122とが共通のシャフトに固定されている構成であってもよい。すなわち、シャフトを介して内輪固定部材126と内輪122とが連結されていてもよい。
また、第1センサ部22に設けられている穴25に対応する位置で穴25の内側に入り込むように設けられた突出部を第1ヨーク24に設けてもよい。これによって、第1センサ部22と第1ヨーク24との位置決めができる。また、磁性体の突出部が穴25の内側に設けられることで、第1磁気トラック31からの磁束を還流させることができる。同様に、第2センサ部220に設けられている穴25の内側に入り込むように設けられた突出部を第2ヨーク240に設けてもよい。
また、第1ヨーク24及び第2ヨーク240は省略可能である。すなわち、外輪固定部材125に第1センサ部22及び第2センサ部220を取り付けてもよい。この場合、上述の第1ヨーク24、第2ヨーク240と同様、第1センサ部22、第2センサ部220に設けられている穴25に対応する位置で穴25の内側に入り込むように設けられた突出部を外輪固定部材125の内周部125bに設けてもよい。また、第1センサ部22及び第2センサ部220の穴25はなくてもよい。
また、磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部(例えば、第1FGパターン23と第2FGパターン23Aの両方)を含むのは、第1センサ部22又は第2センサ部220のいずれか一方であってもよい。この場合、他方は、単相の信号を出力する1つの出力部(例えば、第1FGパターン23又は第2FGパターン23Aのいずれか一方)を含む。
第1センサ部22及び第2センサ部220の両方が複数の出力部を含む場合、両方から得られる複数の出力部からの信号の検出タイミングを同一にすることで、当該同一タイミングにおける内輪122の回転速度[rpm]と保持器124の回転速度[rpm]とを比較できる。一方、複数の出力部を含むのが第1センサ部22又は第2センサ部220のいずれか一方であっても、他方が含む1つの出力部からの信号の検出周期を一方に比して十分小さくすることで、第1センサ部22及び第2センサ部220の両方が複数の出力部を含む場合と同様に、内輪122の回転速度[rpm]と保持器124の回転速度[rpm]とを比較できる。従って、複数の出力部を含むのが第1センサ部22又は第2センサ部220のいずれか一方であっても、第1センサ部22及び第2センサ部220の両方が1つの出力部を含む場合に比して、アキシアル荷重を算出する精度をより向上させることができる。
1 センサ付き軸受
22 第1センサ部
23 第1FGパターン
23A 第2FGパターン
27 絶縁層
31 第1磁気トラック
51 第1信号出力部
52 第2信号出力部
70 信号処理装置
72 データ記憶部
73 演算部
99 アキシアル荷重算出システム
100 センサ
120 軸受
121 外輪
122 内輪
123 転動体
124 保持器
220 第2センサ部
231 第1導電部
232 第2導電部
310 第2磁気トラック

Claims (9)

  1. 軸受の内輪の回転速度に応じた第1信号を出力する第1信号出力部と、
    前記軸受が有する転動体の保持器の回転速度に応じた第2信号を出力する第2信号出力部とを備えるセンサであって、
    前記第1信号出力部は、
    前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第1磁気トラックと、
    前記第1磁気トラックと対向する位置で前記第1磁気トラックと相対移動可能に設けられる第1センサ部とを有し、
    前記第1磁気トラック又は前記第1センサ部は、前記内輪に固定され、
    前記第1センサ部は、前記第1磁気トラックからの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含み、
    前記第2信号出力部は、
    前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第2磁気トラックと、
    前記第2磁気トラックと対向する位置で前記第2磁気トラックと相対移動可能に設けられる第2センサ部とを有し、
    前記第2磁気トラック又は前記第2センサ部は、前記保持器に固定され、
    前記第2センサ部は、前記第2磁気トラックからの磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含む
    センサ。
  2. 軸受の内輪の回転速度に応じた第1信号を出力する第1信号出力部と、
    前記軸受が有する転動体の保持器の回転速度に応じた第2信号を出力する第2信号出力部とを備えるセンサであって、
    前記第1信号出力部は、
    前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第1磁気トラックと、
    前記第1磁気トラックと対向する位置で前記第1磁気トラックと相対移動可能に設けられる第1センサ部とを有し、
    前記第1磁気トラック又は前記第1センサ部は、前記内輪に固定され、
    前記第2信号出力部は、
    前記軸受の回転軸を中心とする円周方向にN極とS極とが並ぶ第2磁気トラックと、
    前記第2磁気トラックと対向する位置で前記第2磁気トラックと相対移動可能に設けられる第2センサ部とを有し、
    前記第2磁気トラック又は前記第2センサ部は、前記保持器に固定され、
    前記第1センサ部又は前記第2センサ部は、磁束密度の変化に応じてそれぞれ振幅の位相が異なる信号を出力する複数の出力部を含む
    センサ。
  3. 前記第1磁気トラック及び前記第1センサ部のうち、一方は前記内輪に固定され、他方は前記軸受の外輪に固定されている
    請求項1又は2に記載のセンサ。
  4. 前記第2磁気トラック及び前記第2センサ部のうち、一方は前記保持器に固定され、他方は前記軸受の外輪に固定されている
    請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサ。
  5. 前記出力部は、前記回転軸を中心とする円周方向に延びる複数の第1導電部と、前記回転軸を中心とする円の径方向に延びる複数の第2導電部とを含む導線であり、
    前記第1導電部と前記第2導電部は交互に直列に接続される
    請求項1から4のいずれか一項に記載のセンサ。
  6. 前記出力部は、前記回転軸を中心とする円の半周以上の範囲に設けられている
    請求項5に記載のセンサ。
  7. 前記複数の出力部は、前記位相が異なる信号を出力する2つの前記出力部同士の間が絶縁されて積層される
    請求項5又は6に記載のセンサ。
  8. 軸受と、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のセンサとを備える
    センサ付き軸受。
  9. 請求項8に記載のセンサ付き軸受と、
    前記第1信号及び前記第2信号に基づいて前記軸受に加わるアキシアル荷重を求める信号処理装置とを備え、
    前記信号処理装置は、
    前記内輪の回転速度と前記保持器の回転速度と前記アキシアル荷重との関係を示すデータを記憶する記憶部と、
    異なるタイミングに出力された複数の前記第1信号に基づいて前記内輪の回転速度を算出し、異なるタイミングに出力された複数の前記第2信号に基づいて前記保持器の回転速度を算出し、算出した前記内輪の回転速度と前記保持器の回転速度に基づいて前記データを参照して前記アキシアル荷重を求める演算部とを備える
    アキシアル荷重算出システム。
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