JP2020007232A - 新規なトリボリルアルケン、その製造方法、及び多置換アルケンの製造方法 - Google Patents

新規なトリボリルアルケン、その製造方法、及び多置換アルケンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 医薬品や電子材料として有用なテトラアリールアルケンの合成中間体となる化合物を提供する。【解決手段】 一般式(I)〔式中、Raは、置換基を有していてもよいアリール基などを表す。〕で表されるトリボリルアルケン。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規なトリボリルアルケン、このトリボリルアルケンの製造方法、このトリボリルアルケンを利用した多置換アルケンの製造方法、及び1,8−ナフタレンンジアミノボランの製造方法に関する。
ホウ素化アルケンは、様々な化合物合成のための中間体として有機合成分野において重要な化合物である。特に保護基の異なる複数のボリル基を有するホウ素化アルケンは、選択的にアリール基等を導入することが可能であることから、その重要性は一層高いものになる。このような複数のボリル基を有するホウ素化アルケンとしては、1,1,2−トリボリル−2−フェニルエチレンが知られている(非特許文献1)。この化合物の3つのボリル基のうち、二つはピナコールで保護されており(B(pin))、残りの一つはN−メチルイミノ二酢酸(MIDA)によって保護されている(B(mida))。
K. Hyodo, M. Suetsugu, and Y. Nishihara Org. Lett. 16, 440-443 (2014).
非特許文献1には、1,1,2−トリボリル−2−フェニルエチレンの一つのボリル基をアリール基に置換することが記載されているが、複数のボリル基をアリール基に置換し、トリアリールアルケンやテトラアリールアルケンを合成したことについては記載されていない。トリアリールアルケンやテトラアリールアルケンには、テトラフェニルエテン(凝集誘起発光性を示す物質の基本骨格となる化合物)やタモキシフェン(抗がん剤)など有用な化合物が多く含まれており、このような化合物を効率的に合成する方法の開発が強く望まれている。
しかしながら、高い選択性と収率でこのような化合物を効率的に合成する方法はこれまで知られていなかった。
本発明は、このような背景の下、トリアリールアルケンやテトラアリールアルケンの合成中間体となる新規なホウ素化アルケンを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ピナコールで保護された二つのボリル基(B(pin))と1,8−ジアミノナフタレンで保護された一つのボリル基(B(dan))を持つトリボリルアルケンにハロゲン化アリールを反応させることにより、各ボリル基にアリール基を自在に導入できることを見出した。
また、このトリボリルアルケンの合成には、アルキニルB(dan)が必要であり、アルキニルB(dan)の合成には、1,8−ナフタレンンジアミノボラン(HB(dan))が必要であるが、このHB(dan)の新しい合成法も見出した。
本発明は、以上の知見に基づき完成されたものである。
即ち、本発明は、以下の〔1〕〜〔7〕を提供する。
〔1〕一般式(I)
〔式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。〕
で表されるトリボリルアルケン。
〔2〕一般式(I)におけるRが、置換基を有していてもよいアリール基である、〔1〕に記載のトリボリルアルケン。
〔3〕一般式(II)

〔式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。〕
で表される化合物と、ビス(ピナコラト)ジボロンとを反応させ、一般式(I)
〔式中、Rは、上記と同じ意味である。〕
で表されるトリボリルアルケンを生成させる、トリボリルアルケンの製造方法。
〔4〕一般式(I)及び一般式(II)におけるRが、置換基を有していてもよいアリール基である、〔3〕に記載のトリボリルアルケンの製造方法。
〔5〕以下の工程(A1)〜(A4)又は工程(B1)〜(B3)を含む、一般式(III-1)又は一般式(III-2)
〔式中、R、R、R、及びRd1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表し、Rd2は、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基から水素原子を一つ除いた基を表す。〕
で表される化合物の製造方法、
(A1)一般式(I)
〔式中、Rは上記と同じ意味である。〕
で表されるトリボリルアルケンと、X−R〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rは、上記と同じ意味である。〕で表される化合物とを反応させ、一般式(IV)
〔式中、R及びRは、上記と同じ意味である。〕
で表される化合物を生成させる工程、
(A2)一般式(IV)で表される化合物と、X−R〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rは、上記と同じ意味である。〕で表される化合物とを反応させ、一般式(V)
〔式中、R、R、及びRは、上記と同じ意味である。〕
で表される化合物を生成させる工程、
(A3)一般式(V)で表される化合物と、ピナコールとを反応させ、一般式(VI)
〔式中、R、R、及びRは、上記と同じ意味である。〕
で表される化合物を生成させる工程、
(A4)一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rd1は、上記と同じ意味である。〕で表される化合物又はX−Rd2−X〔式中、X及びXは、ハロゲン原子を表し、Rd2は、上記と同じ意味である。〕とを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる工程、
(B1)一般式(I)で表されるトリボリルアルケンと、X−Rで表される化合物を反応させ、一般式(V)で表される化合物(但し、RとRは同一の基を表す。)を生成させる工程、
(B2)一般式(V)で表される化合物とピナコールとを反応させ、一般式(VI)で表される化合物を生成させる工程、
(B3)一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1で表される化合物又はX−Rd2−Xとを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる工程。
〔6〕一般式(I)、一般式(III-1)、一般式(IV)、一般式(V)、及び一般式(VI)におけるにおけるR、R、R、及びRd1が置換基を有していてもよいアリール基であり、一般式(III-2)におけるRd2が置換基を有していてもよいパラアリーレン基である、〔5〕に記載の一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物の製造方法。
〔7〕1,8−ジアミノナフタレン、水素化ホウ素ナトリウム、及びヨウ素を反応させ、1,8−ナフタレンジアミノボランを生成させる、1,8−ナフタレンジアミノボランの製造方法。
本発明は、新規なトリボリルアルケンを提供する。この化合物は、反応性が異なるボリル基を有しているため、医薬品化合物や電子材料などの合成中間体として有用である。
凝集誘起発光性を示す化合物の合成法及びその蛍光特性を示す図。
以下、本発明を詳細に説明する。
(a)トリボリルアルケン
本発明のトリボリルアルケンは、一般式(I)
で表される。
一般式(I)中のRは、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。
における前記アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、前記アルキル基は、単環状及び多環状のいずれでもよい。そして、前記アルキル基は、炭素数が1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが特に好ましい。
直鎖状又は分岐鎖状の前記アルキル基は、炭素数が1〜20であることが好ましく、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基が例示できる。
なかでも、直鎖状又は分岐鎖状の前記アルキル基は、炭素数が1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが特に好ましい。
環状の前記アルキル基は、炭素数が3〜20であることが好ましく、該アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示でき、さらに、これら環状のアルキル基の1個以上の水素原子が、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基で置換されたものが例示できる。ここで、水素原子を置換する直鎖状、分岐鎖状及び環状のアルキル基としては、Rにおけるアルキル基として例示した上記のものが挙げられる。
なかでも、環状の前記アルキル基は、炭素数が3〜15であることがより好ましく、3〜10であることが特に好ましい。
における前記アルケニル基としては、エテニル基(ビニル基)、2−プロペニル基(アリル基)、シクロヘキセニル基等、前記アルキル基における炭素原子間の1個の単結合(C−C)が、二重結合(C=C)に置換された基が例示でき、二重結合の位置は特に限定されず、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよい。
前記アルケニル基は、炭素数が2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることが特に好ましい。
における前記アリール基は、単環状及び多環状のいずれでもよく、炭素数が6〜20であることが好ましく、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基(ジメチルフェニル基)等が例示でき、これらアリール基の1個以上の水素原子が、さらにこれらアリール基や、Rにおける前記アルキル基で置換されたものも例示できる。これら置換基を有するアリール基は、置換基も含めて炭素数が6〜20であることが好ましい。
これらのなかでも、前記アリール基は、炭素数が6〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
における前記アリールアルキル基としては、ベンジル基(フェニルメチル基)、フェニルエチル基等、前記アルキル基において、1個の水素原子が前記アリール基で置換された一価の基が例示でき、炭素数が7〜21であることが好ましく、7〜16であることがより好ましい。
における前記ヘテロアリール基としては、Rにおける前記アリール基のうち、芳香環骨格を構成する1個以上の炭素原子が、又は前記炭素原子がこれに結合している水素原子と共に、ヘテロ原子で置換され、且つ芳香族性を有する基、及びRにおける環状の前記アルキル基において、炭素原子間の1個以上の単結合(C−C)が、二重結合(C=C)に置換され、さらに環骨格を構成する1個以上の炭素原子が、又は前記炭素原子がこれに結合している水素原子と共に、ヘテロ原子で置換され、且つ芳香族性を有する基が例示できる。前記ヘテロ原子で好ましいものとしては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子、リン原子等が例示できる。
芳香環骨格を構成するヘテロ原子の数は、特に限定されないが、1〜2であることが好ましい。そして、芳香環骨格を構成するヘテロ原子の数が2以上である場合、これら複数個のヘテロ原子は、すべて同一でもよいし、すべて異なっていてもよく、一部のみ同一であってもよい。
前記ヘテロアリール基は、例えば、芳香族複素環に炭化水素環が縮環した構造のものでもよい。
好ましい前記ヘテロアリール基としては、チエニル基(2−チエニル基、3−チエニル基)、ピリジル基(2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基)、フリル基(2−フリル基、3−フリル基)、イミダゾリル基(2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、5−イミダゾリル基)、チアゾリル基(2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基)等が例示できる。
における前記ヘテロアリールアルキル基としては、ヘテロアリールメチル基等、前記アルキル基において、1個の水素原子が前記ヘテロアリール基で置換された一価の基が例示でき、炭素数が4〜23であることが好ましく、4〜18であることがより好ましい。
における前記アルコキシ基としては、メトキシ基、シクロプロポキシ基等、前記アルキル基が酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが特に好ましい。
における前記アルケニルオキシ基としては、エテニルオキシ基(ビニルオキシ基)、2−プロペニルオキシ基(アリルオキシ基)、シクロヘキセニルオキシ基等、前記アルケニル基が酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が2〜20であることが好ましく、2〜15であることがより好ましく、2〜10であることが特に好ましい。
における前記アリールオキシ基としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等、前記アリール基が酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が6〜20であることが好ましく、6〜15であることがより好ましく、6〜10であることが特に好ましい。
における前記アリールアルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基(フェニルメチルオキシ基)、フェニルエチルオキシ基等、前記アルキル基において、1個の水素原子が前記アリール基で置換されたものが、酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が7〜21であることが好ましく、7〜16であることがより好ましい。
における前記ヘテロアリールオキシ基としては、前記ヘテロアリール基が酸素原子に結合した一価の基が例示できる。
における前記ヘテロアリールアルキルオキシ基としては、ヘテロアリールメチルオキシ基等、前記アルキル基において、1個の水素原子が前記ヘテロアリール基で置換されたものが、酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が4〜23であることが好ましく、4〜18であることがより好ましい。
における前記アルキルシリル基としては、シリル基(−SiH)の1〜3個の水素原子が前記アルキル基で置換された一価の基が例示でき、モノアルキルシリル基、ジアルキルシリル基及びトリアルキルシリル基のいずれでもよく、ケイ素原子に結合しているアルキル基が複数個(2〜3個)の場合、これらアルキル基は、すべて同一でもよいし、すべて異なっていてもよく、ケイ素原子に結合しているアルキル基が3個の場合には、2個のみ同一であってもよい。
前記アルキルシリル基は、炭素数が1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが特に好ましい。
前記モノアルキルシリル基としては、メチルシリル基、エチルシリル基等、シリル基(−SiH)の1個の水素原子が前記アルキル基で置換された一価の基が例示できる。
前記ジアルキルシリル基としては、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、メチルエチルシリル基等、シリル基(−SiH)の2個の水素原子が前記アルキル基で置換された一価の基が例示できる。
前記トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等、シリル基(−SiH)の3個の水素原子が前記アルキル基で置換された一価の基が例示できる。
における前記アルキルシリルオキシ基としては、モノアルキルシリルオキシ基、ジアルキルシリルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基等、前記アルキルシリル基が酸素原子に結合した一価の基が例示でき、炭素数が1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが特に好ましい。
における前記メタロセニル基は、メタロセンから1個の水素原子が除かれた一価の基である。
前記メタロセンは、金属原子がシクロペンタジエニル環(C−)で挟まれたサンドイッチ構造を有するものであり、このときの金属種としては、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、マンガン、バナジウム、ルテニウム、オスミウム等が例示でき、シクロペンタジエニル環以外に他の配位子がさらに配位したものでもよい。
前記メタロセンのうち、ビスシクロペンタジエニル金属化合物としては、[Fe(C](フェロセン)、[Ni(C](ニッケロセン)、[Co(C](コバルトセン)、[Cr(C](クロモセン)、[Mn(C](マンガノセン)、[V(C](バナドセン)、[Ru(C](ルテノセン)、[Os(C](オスモセン)等が例示でき、これらの中でもフェロセンが好ましい。すなわち、前記メタロセニル基は、フェロセニル基であることが好ましい。
における前記保護基を有するボリル基としては、N−メチルイミノ二酢酸(MIDA)によって保護されたボリル基(B(mida))、ピナコールによって保護されたボリル基(B(pin))、1,8−ジアミノナフタレンによって保護されたボリル基(B(dan))を例示でき、これらの中でもB(mida)が好ましい。
における前記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基(以下、「アルキル基等」と略記することがある)が「置換基を有する」とは、これら基(前記アルキル基等)の1個以上の水素原子が水素原子以外の基で置換されているか、あるいはこれら基の1個以上の炭素原子が単独で、又は1個以上の炭素原子がこれに結合している水素原子と共に、他の基で置換されていることを意味する。そして、水素原子及び炭素原子が共に置換基で置換されていてもよい。
水素原子を置換する好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アリール基、ハロアルコキシ基、ハロアルキル基、B(pin)基、B(dan)基、アシルオキシ基、アルキルシリルオキシ基、フェニルチオ基、ジメチルアミノ基、1,1−ジオキソチオモルホリノ基、フタルイミド基、アルケニルオキシ基、ボリルエチニル基(ボリル基は1,8−ジアミノナフタレンによって保護される)、トリボリルエテニル基(ボリル基は一つの1,8−ジアミノナフタレンと二つのピナコールによって保護される)等が例示できる。
前記置換基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
前記置換基におけるアルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アルキル基、アリール基、アルキルシリルオキシ基、及びアルケニルオキシ基としては、Rにおけるアルコキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アルキル基、アリール基、アルキルシリルオキシ基、及びアルケニルオキシ基と同様のものが例示できる。
炭素原子を単独で、又は炭素原子をこれに結合している水素原子と共に置換する好ましい前記置換基としては、カルボニル基、エステル基、カルボキシ基、イミド基、ホウ素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子、リン原子等が例示できる。
は、好ましくは、置換基を有していてもよいアリール基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよいフェニル基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、B(pin)基、又はB(dan)基を有していてもよいフェニル基である。
一般式(I)で表される化合物は新規化合物である。この化合物のボリル基には、鈴木−宮浦クロスカップリングにより、アリール基を導入することが可能であり、そのようなアリール基が導入された化合物は、医薬品化合物や電子材料などに利用できる。また、アリール基の導入は、連続した三回の反応により行うことができるが、ボリル基の種類や置換部位によってそれぞれのボリル基の反応性が異なるため、導入されるアリール基の位置は反応の順番によって固定されており、これがこの化合物の特徴である。即ち、1回目の反応では、Rが結合している炭素原子とは別の炭素原子に結合するB(pin)基の位置にアリール基を導入でき、2回目の反応では、もう一方のB(pin)基の位置にアリール基を導入でき、3回目の反応では、B(dan)基の位置にアリール基を導入できる。このような特徴から、一般式(I)で表される化合物は、高い選択性と収率で効率的に反応を行うためのトリアリールアルケンやテトラアリールアルケンの合成中間体として極めて有用である。
(b)トリボリルアルケンの製造方法
本発明のトリボリルアルケンの製造方法は、一般式(II)
で表される化合物と、ビス(ピナコラト)ジボロンとを反応させ、一般式(I)で表されるトリボリルアルケンを生成させるものである。
一般式(II)中のRは上記と同じ意味である。
一般式(II)で表される化合物は公知の化合物であり、その合成法も公知である(例えば、特許第6218077号及びTsuchimoto, T.; Utsugi, H.; Sugiura, T.; Horio, S. Adv. Synth. Catal. 2015, 357, 77-82)。また、ビス(ピナコラト)ジボロンは市販品として購入可能である。
上記反応はジボリル化反応である。ジボリル化反応は当業者によく知られた反応であり(例えば、K. Hyodo, M. Suetsugu, and Y. Nishihara Org. Lett. 16, 440-443 (2014))、そのような公知のジボリル化反応をもとに、当業者は、上記反応の条件(触媒、溶媒、反応温度、反応時間など)を決めることができる。
上記反応において使用するビス(ピナコラト)ジボロンの量は特に限定されないが、一般式(II)で表される化合物1molに対して0.5〜2molとすることが好ましく、1〜1.5molとすることがより好ましい。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、トルエンが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。使用する触媒は、ジボリル化反応において一般的に使用されるものでよく、例えば、Pt(PPh等の白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒、銅系触媒などを使用することができる。触媒の使用量は、触媒の種類によって適宜設定されるが、Pt(PPhを使用する場合は、一般式(II)で表される化合物1molに対して0.001〜0.02molとすることが好ましく、0.002〜0.01molとすることがより好ましい。
上記反応においては、一般式(II)で表される化合物、ビス(ピナコラト)ジボロン、触媒、溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、25〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、60〜80℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、6〜100時間であることが好ましく、10〜80時間がより好ましく、20〜60時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である前記トリボリルアルケンを取り出すことができる。即ち、反応終了後、適宜必要に応じて、ろ過、洗浄、抽出、pH調整、脱水、濃縮等の後処理操作をいずれか単独で、又は2種以上組み合わせて行い、濃縮、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー等により、前記トリボリルアルケンを取り出すことができる。また、取り出した前記トリボリルアルケンは、さらに必要に応じて、結晶化、再沈殿、カラムクロマトグラフィー、抽出、溶媒による結晶の撹拌洗浄等の操作をいずれか単独で、又は2種以上組み合わせて一回以上行うことで、精製してもよい。前記トリボリルアルケンは、反応終了後に必要に応じて後処理を行った後、取り出すことなく、目的とする用途に引き続き用いてもよい。得られた前記トリボリルアルケンは、例えば、核磁気共鳴(NMR)分光法、質量分析法(MS)、赤外分光法(IR)、紫外・可視分光法(UV−VIS吸収スペクトル)等、公知の手法で構造を確認できる。
上記反応により、通常、一般式(II)におけるエチニル炭素にのみボリル基が導入される。しかし、上述したように、一般式(II)におけるRは、置換基として、ボリルエチニル基(ボリル基は1,8−ジアミノナフタレンによって保護される)を含む場合がある。即ち、[実施例1−6]に示すように、一般式(II)で表される化合物が二つのボリルエチニル基を有する場合がある。このような場合、二つのエチニル炭素のそれぞれにボリル基が導入される。
(c)多置換アルケンの製造方法
本発明の多置換アルケン、即ち、一般式(III-1)又は一般式(III-2)
で表される化合物の製造方法は、下記の工程(A1)〜(A4)を含むものである。
一般式(III-1)及び一般式(III-2)中のRは、上記と同じ意味である。
一般式(III-1)及び一般式(III-2)中のR、R、及びRd1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。これらのアルキル基等の意味は「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したアルキル基等と同じ意味である。
一般式(III-2)中のRd2は、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基から水素原子を一つ除いた基を表す。これらのアルキル基等の意味も「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したアルキル基等と同じ意味である。
、R、R、及びRd1は、好ましくは、置換基を有していてもよいアリール基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよいフェニル基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、B(pin)基、又はB(dan)基を有していてもよいフェニル基である。
d2は、好ましくは、置換基を有していてもよいパラアリーレン基であり、より好ましくは、置換基を有していてもよいパラフェニレン基であり、更に好ましくは、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子、B(pin)基、又はB(dan)基を有していてもよいパラフェニレン基である。
工程(A1)では、一般式(I)で表されるトリボリルアルケンと、X−Rで表される化合物とを反応させ、一般式(IV)
で表される化合物を生成させる。
−Rで表される化合物中のXはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)を表す。
−Rで表される化合物中のRは上記と同じ意味である。
一般式(IV)中のR及びRRは上記と同じ意味である。
は、好ましくは、ヨウ素原子である。
−Rで表される化合物の多くは市販品として購入可能である。また、市販品として入手できない場合であっても、当業者であれば既知文献に従って調製することができる。
上記反応は、鈴木−宮浦クロスカップリングであり、当業者によく知られた反応である。従って、当業者は、この反応の条件(触媒、溶媒、反応温度、反応時間など)を適宜決めることができる。
上記反応において使用するX−Rで表される化合物の量は特に限定されないが、一般式(I)で表される化合物1molに対して0.5〜2molとすることが好ましく、1〜1.5molとすることがより好ましい。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、テトラヒドロフランが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。使用する触媒は、通常の鈴木−宮浦クロスカップリングと同様に、パラジウム触媒でよく、例えば、PdCl、Pd(OAc)、PdCl(CNCN)、[PdCl(allyl)]、NaPdClなどを使用することができる。触媒の使用量は、触媒の種類によって適宜設定されるが、PdClを使用する場合は、一般式(I)で表される化合物1molに対して0.01〜0.1molとすることが好ましく、0.02〜0.08molとすることがより好ましい。
上記反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。使用する塩基は、鈴木−宮浦クロスカップリングにおいて一般的に使用されるものでよく、例えば、KPO、KOH、CsCOなどを使用することができる。塩基の使用量は、塩基の種類によって適宜設定されるが、KPOを使用する場合は、一般式(I)で表される化合物1molに対して0.5〜10molとすることが好ましく、1〜5molとすることがより好ましい。
上記反応においては、一般式(I)で表される化合物、X−Rで表される化合物、触媒、塩基、溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、25〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、60〜80℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、0.5〜50時間であることが好ましく、1〜10時間がより好ましく、2〜5時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である一般式(IV)で表される化合物を取り出すことができる。一般式(IV)で表される化合物の取り出しは、「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したトリボリルアルケンの取り出しと同様に行うことができる。
工程(A2)では、一般式(IV)で表される化合物と、X−Rで表される化合物とを反応させ、一般式(V)
で表される化合物を生成させる。
−Rで表される化合物中のXはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)を表す。
−Rで表される化合物中のRは上記と同じ意味である。
一般式(V)中のR、R及びRは上記と同じ意味である。
は、好ましくは、ヨウ素原子である。
−Rで表される化合物の多くは市販品として購入可能である。また、市販品として入手できない場合であっても、当業者であれば既知文献に従って調製することができる。
上記反応も、鈴木−宮浦クロスカップリングであり、当業者によく知られた反応である。従って、当業者は、この反応の条件(触媒、溶媒、反応温度、反応時間など)を適宜決めることができる。
上記反応において使用するX−Rで表される化合物の量は特に限定されないが、一般式(IV)で表される化合物1molに対して0.5〜2molとすることが好ましく、1〜1.5molとすることがより好ましい。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、テトラヒドロフランが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。使用する触媒は、通常の鈴木−宮浦クロスカップリングと同様に、パラジウム触媒でよく、例えば、SPhosのパラジウム錯体、JohnPhosのパラジウム錯体、XPhosのパラジウム錯体、DavePhosのパラジウム錯体、RuPhosのパラジウム錯体、BrettPhosのパラジウム錯体などを使用することができる。触媒の使用量は、触媒の種類によって適宜設定されるが、SPhosのパラジウム錯体を使用する場合は、一般式(IV)で表される化合物1molに対して0.01〜0.3molとすることが好ましく、0.05〜0.15molとすることがより好ましい。
上記反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。使用する塩基は、鈴木−宮浦クロスカップリングにおいて一般的に使用されるものでよく、例えば、KOH、CsCOなどを使用することができる。塩基の使用量は、塩基の種類によって適宜設定されるが、KOHを使用する場合は、一般式(IV)で表される化合物1molに対して0.5〜10molとすることが好ましく、1〜5molとすることがより好ましい。
上記反応においては、一般式(I)で表される化合物、X−Rで表される化合物、触媒、塩基、溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、25〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、60〜80℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、6〜100時間であることが好ましく、10〜80時間がより好ましく、20〜60時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である一般式(V)で表される化合物を取り出すことができる。一般式(V)で表される化合物の取り出しは、「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したトリボリルアルケンの取り出しと同様に行うことができる。
工程(A3)では、一般式(V)で表される化合物と、ピナコールとを反応させ、一般式(VI)
で表される化合物を生成させる。
一般式(VI)中のR、R及びRは上記と同じ意味である。
ピナコールは市販品として購入可能である。
上記反応は、ボリルの保護基をB(dan)からB(pin)に置き換える反応であり、当業者によく知られた反応である。従って、当業者は、この反応の条件(溶媒、反応温度、反応時間など)を適宜決めることができる。
上記反応において使用するピナコールの量は特に限定されないが、一般式(V)で表される化合物1molに対して1〜50molとすることが好ましく、10〜30molとすることがより好ましい。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、テトラヒドロフランが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応は、B(dan)を脱保護するため、酸の存在下で行うことが好ましい。使用する酸は、B(dan)の脱保護において一般的に使用されるものでよく、例えば、HSO、HCl、HClO、HNO、HBrなどを使用することができる。酸の使用量は、酸の種類によって適宜設定されるが、HSOを使用する場合は、一般式(V)で表される化合物1molに対して1〜20molとすることが好ましく、5〜15molとすることがより好ましい。
上記反応においては、一般式(V)で表される化合物、ピナコール、酸、溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、25〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、60〜80℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、6〜100時間であることが好ましく、10〜80時間がより好ましく、20〜60時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である一般式(VI)で表される化合物を取り出すことができる。一般式(VI)で表される化合物の取り出しは、「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したトリボリルアルケンの取り出しと同様に行うことができる。
工程(A4)では、一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1で表される化合物又はX−Rd2−Xで表される化合物とを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる。
−Rd1で表される化合物中のXはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)を表す。
−Rd1で表される化合物中のRd1は上記と同じ意味である。
−Rd2−Xで表される化合物中のXはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)を表す。
−Rd2−Xで表される化合物中のXはハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)を表す。
−Rd2−Xで表される化合物中のRd2は上記と同じ意味である。
は、好ましくは、ヨウ素原子である。
は、好ましくは、ヨウ素原子である。
は、好ましくは、ヨウ素原子である。
−Rd1で表される化合物及びX−Rd2−Xで表される化合物の多くは市販品として購入可能である。また、市販品として入手できない場合であっても、当業者であれば既知文献に従って調製することができる。
上記反応も、鈴木−宮浦クロスカップリングであり、当業者によく知られた反応である。従って、当業者は、この反応の条件(触媒、溶媒、反応温度、反応時間など)を適宜決めることができる。
上記反応において使用するX−Rd1で表される化合物の量は特に限定されないが、一般式(VI)で表される化合物1molに対して0.5〜2molとすることが好ましく、1〜1.5molとすることがより好ましい。
上記反応において使用するX−Rd2−Xで表される化合物の量は特に限定されないが、一般式(VI)で表される化合物1molに対して0.25〜1molとすることが好ましく、0.5〜0.75molとすることがより好ましい。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、テトラヒドロフランが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。使用する触媒は、通常の鈴木−宮浦クロスカップリングと同様に、パラジウム触媒でよく、例えば、SPhosのパラジウム錯体、JohnPhosのパラジウム錯体、XPhosのパラジウム錯体、DavePhosのパラジウム錯体、RuPhosのパラジウム錯体、BrettPhosのパラジウム錯体などを使用することができる。触媒の使用量は、触媒の種類によって適宜設定されるが、SPhosのパラジウム錯体を使用する場合は、一般式(VI)で表される化合物1molに対して0.01〜0.2molとすることが好ましく、0.02〜0.1molとすることがより好ましい。
上記反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。使用する塩基は、鈴木−宮浦クロスカップリングにおいて一般的に使用されるものでよく、例えば、KOH、CsCOなどを使用することができる。塩基の使用量は、塩基の種類によって適宜設定されるが、KOHを使用する場合は、一般式(VI)で表される化合物1molに対して0.5〜10molとすることが好ましく、1〜5molとすることがより好ましい。
上記反応においては、一般式(VI)で表される化合物、X−Rd1で表される化合物、X−Rd2−Xで表される化合物、触媒、塩基、溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、25〜120℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、60〜80℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、6〜100時間であることが好ましく、10〜80時間がより好ましく、20〜60時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を取り出すことができる。一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物の取り出しは、「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したトリボリルアルケンの取り出しと同様に行うことができる。
とRが同一の基である場合、一般式(I)で表される化合物に、RとRを同時に導入すること、即ち、工程(A1)と工程(A2)を同時に行うことが可能である。具体的には、(B1)一般式(I)で表されるトリボリルアルケンと、X−Rで表される化合物を反応させ、一般式(V)で表される化合物を生成させる工程、(B2)一般式(V)で表される化合物とピナコールとを反応させ、一般式(VI)で表される化合物を生成させる工程、及び(B3)一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1で表される化合物又はX−Rd2−Xとを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる工程を含む方法によっても、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を製造することができる。
(d)1,8−ナフタレンンジアミノボランの製造方法
本発明の1,8−ナフタレンンジアミノボランの製造方法は、1,8−ジアミノナフタレン、水素化ホウ素ナトリウム、及びヨウ素を反応させ、1,8−ナフタレンンジアミノボランを生成させるものである。
1,8−ジアミノナフタレン、水素化ホウ素ナトリウム、及びヨウ素は市販品として購入可能である。
上記反応において1,8−ジアミノナフタレンと水素化ホウ素ナトリウムの混合溶液に対し、ヨウ素を溶媒に溶解させたヨウ素溶液を徐々に加えることで、水素化ホウ素ナトリウムとヨウ素の反応で生成したボラン(ジボラン)と1,8−ジアミノナフタレンとを反応させ、1,8−ナフタレンンジアミノボランを生成させることが好ましい。
上記反応において使用する水素化ホウ素ナトリウムの量は特に限定されないが、1,8−ジアミノナフタレン1molに対して1〜3molとすることが好ましく、1.2〜2.5molとすることがより好ましい。
上記反応において使用するヨウ素の量も特に限定されないが、1,8−ジアミノナフタレン1molに対して0.25〜2molとすることが好ましく、0.5〜1.5molとすることがより好ましい。また、ヨウ素溶液の濃度も任意に調整できる。
上記反応は、溶媒の存在下で行うことが好ましい。使用する溶媒は特に限定されないが、上記反応を妨げないものが好ましく、反応で用いる原料の溶解性が高いものが好ましい。具体的には、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル(シアノ基を有する化合物);トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素(置換基としてハロゲン原子を有する炭化水素);1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル(エーテル結合を有する化合物)等を例示でき、これらのなかでも、テトラヒドロフランが好ましい。溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して混合溶媒としてもよく、2種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記反応においては、1,8−ジアミノナフタレン、水素化ホウ素ナトリウム、ヨウ素、及び溶媒以外に、これらのいずれにも該当しないその他の成分を用いて反応を行ってもよい。前記その他の成分は、目的に応じて任意に選択でき、その種類は特に限定されず、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、2種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は適宜調節できる。前記その他の成分の使用量も特に限定されない。
上記反応の温度(反応温度)は、適宜調節すればよいが、−10〜50℃であることが好ましく、−5〜40℃であることがより好ましく、0〜30℃であることが更に好ましい。
上記反応の時間(反応時間)は、反応温度等、その他の条件に応じて適宜調節すればよいが、0.5〜4時間であることが好ましく、1〜3時間がより好ましく、1.5〜2.5時間が更に好ましい。
上記反応終了後、公知の手法によって、必要に応じて後処理を行い、目的物である1,8−ナフタレンンジアミノボランを取り出すことができる。1,8−ナフタレンンジアミノボランの取り出しは、「(a)トリボリルアルケン」の欄に記載したトリボリルアルケンの取り出しと同様に行うことができる。
1,8−ナフタレンンジアミノボランの製造方法としては、1,8−ジアミノナフタレンとBH・SMeから製造する方法が知られているが(J. Organomet. Chem. 2009, 694, 1713)、この方法により合成すると、生成物は青みを帯びた白色固体として得られ、強い硫黄臭を伴う。これに対し、本発明の方法によって製造される生成物は、異臭を伴わない白色固体として得られ、この点において、本発明の方法は、従来法よりも優れている。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に述べるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1] トリボリルアルケンの合成
[参考例]
本発明者が以前に出願した特開2015-168671号公報の記載に従い、Rの異なる41種類のアルキニルB(dan)を合成した。Rの化学式と化合物番号(R1〜R41)を下記に示す。
[実施例1−1] 化合物(1)の合成
化合物(R1)を用いて、化合物(1)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
容器を減圧下、200℃で加熱処理をした後、室温まで冷まし、アルゴン雰囲気下でトルエン(4.0ml)を加え、脱気をした。ついで、化合物(R1)(0.5mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.505mmol)、Pt(PPh(0.5 mol%)を仕込み、脱気をした後、80℃で48時間撹拌して反応させた。次いで、得られた反応液をろ過して、ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、淡黄色固体として目的物である化合物(1)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(1)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.29 (s, 12 H), 1.37 (s, 12 H), 5.52 (bs, 2 H), 5.96 (d, J = 7.5 Hz, 2 H), 6.90 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.97 (t, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.26-7.31 (m, 5 H),
13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 24.8, 25.0, 84.0, 84.2, 105.4, 116.9, 119.5, 127.1, 127.4, 127.5, 128.0, 136.2, 141.4, 144.0. HRMS (FD) Calcd for C30H37B3N2O4: M+, 522.3033. Found: m/z 522.2996.
[実施例1−2] 化合物(2)の合成
化合物(R1)に変えて、化合物(R2)を用いた他は、[実施例1−1]と同様にして化合物(2)を得た(単離収率90%)。
得られた化合物(2)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.23 (s, 12 H), 1.39 (s, 12 H), 2.25 (s, 3 H), 5.65 (bs, 2 H), 5.88 (d, J = 7.4 Hz, 2 H), 6.86 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.96 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.10 (d, J = 7.4 Hz, 1 H), 7.18 (m, 3 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 20.1, 24.7, 25.0, 83.9, 105.3, 105.5, 116.7, 119.6, 125.6, 126.9, 127.4, 129.9, 134.4, 136.1, 141.5, 144.0. HRMS (FD) Calcd for C31H39B3N2O4: M+, 536.3189. Found: m/z 536.3180.
[実施例1−3] 化合物(3)の合成
化合物(R1)に変えて、化合物(R4)を用いた他は、[実施例1−1]と同様にして化合物(3)を得た(単離収率99%)。
得られた化合物(3)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (s, 12 H), 1.35 (s, 12 H), 2.30 (s, 3 H), 5.54 (bs, 2 H), 5.98 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.99 (t, J = 7.3 Hz, 2 H), 7.07 (d, J = 7.8 Hz, 2 H), 7.19 (d, J = 8.1 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.9, 25.0, 83.9, 84.1, 105.3, 116.8, 119.5, 127.4, 127.5, 128.7, 136.2, 136.7, 140.9, 141.5. HRMS (FD) m/z Calcd for C31H39B3N2O4: M+, 536.3189. Found: m/z 536.3207.
[実施例1−4] 化合物(4)の合成
化合物(R1)に変えて、化合物(R8)を用いた他は、[実施例1−1]と同様にして化合物(4)を得た(単離収率90%)。
得られた化合物(4)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.30 (s, 12 H), 1.35 (s, 12 H), 3.76 (s, 3 H), 5.56 (bs, 2 H), 6.02 (d, J = 6.9 Hz, 2 H), 6.81 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.00 (t, 7.7 H, 2 H), 7.27 (d, J = 6.9 Hz, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.8, 25.0, 55.1, 83.9, 84.1, 105.4 ,113.4, 116.8, 119.4, 127.5, 127.6, 129.0, 136.2, 141.4, 158.9. HRMS (FD) Calcd for C31H39B3N2O5: M+, 552.3138. Found: m/z 552.3175.
[実施例1−5] 化合物(5)の合成
化合物(R1)、反応温度80℃に変えて、化合物(R10)を用い、反応温度を100℃にした他は、[実施例1−1]と同様にして化合物(5)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(5)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.30 (s, 12 H), 1.37 (s, 12 H), 5.42 (bs, 2 H), 6.01 (d, J = 7.4 Hz, 2 H), 6.93 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.00 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.42 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.53 (d, J = 8.0 Hz, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.8, 25.0, 84.2, 84.5, 105.6, 117.3, 119.5, 124.0 (q, 1J(C, F) = 272.8 Hz), 124.9 (q, 3J(C, F) = 3.8 Hz), 125.6, 128.0, 129.0 (q, 2J(C, F) = 32.7 Hz), 136.2, 140.9, 147.7. HRMS (FD) Calcd for C31H36B3F3N2O4: M+, 590.2906. Found: m/z 590.2932.
[実施例1−6] 化合物(6)の合成
化合物(R1)、Pt(PPh(0.5 mol%)、反応時間48時間に変えて、化合物(R36)、Pt(PPh(1.0 mol%)、反応時間24時間にした他は、[実施例1−1]と同様に反応を行い、化合物(6)を得た(NMR収率86%)。
得られた化合物(6)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.21 (s, 12 H), 1.34 (s, 12 H), 5.60 (bs, 2 H), 5.96 (d, J = 7.2 Hz, 4 H), 6.88 (d, J = 8.3 Hz, 4 H), 6.94 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.26 (s, 4 H).
[実施例1−7] 化合物(7)の合成
化合物(R1)に変えて、化合物(R37)を用いた他は、[実施例1−1]と同様にして化合物(7)を得た(単離収率99%)。
得られた化合物(7)のNMRデータを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.32 (s, 12 H), 1.40 (s, 12 H), 5.63 (bs, 2 H), 6.09 (d, J = 7.4 Hz, 2 H), 6.94 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.03 (t, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.13 (d, J = 4.6 Hz, 1 H), 7.18 (m, 1 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.9, 25.0, 83.6, 84.2, 105.5, 117.0, 119.6, 122.5, 124.8, 127.5, 128.3, 136.3, 141.4, 144.3. HRMS (FD) Calcd for C28H35B3N2O4S: M+, 528.2597. Found: m/z 528.2578.
[実施例1−8] 化合物(8)の合成
化合物(R1)に変えて、化合物(R41)を用いた他は、[実施例1−1]と同様にして反応を行い、化合物(8)を得た(NMR収率14%)。
[実施例1−9] 化合物(2)の合成(反応条件変更)
反応温度80℃、反応時間48時間に変えて、反応温度90℃、反応時間15時間にした他は、[実施例1−2]と同様にして化合物(2)を得た(単離収率99%)。
[実施例1−10] 化合物(3)の合成(反応条件変更)
反応温度80℃、反応時間48時間に変えて、反応温度90℃、反応時間15時間にした他は、[実施例1−3]と同様にして化合物(3)を得た(単離収率97%)。
[実施例2] テトラアリールアルケンの合成
テトラアリールアルケン合成の概要を以下に示す。
なお、以下に記載する実施例において、使用するハロゲン化アリールは、下記のように記載する。
上記式に示すように、化合物(3)を用いて、化合物(B2)〜(B5)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
[実施例2−1] 化合物(B2)の合成
容器中にアルゴンガス雰囲気下でPdCl(5 mol%)、化合物(3)(0.10 mmol)、THF(1.0 ml)、1.5M KPO水溶液(0.2 ml、3当量)、IArCF(0.10 mmol)、を仕込み、脱気を行ってから70℃で3時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)により精製し、明黄色として化合物(B2)を得た(単離収率89%(94:6))。
得られた化合物(B2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.05 (s, 12 H), 2.35 (s, 3 H), 5.14 (bs, 2 H), 5.97 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 6.94 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.99 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.14 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.25 (d, J = 6.5 Hz, 2 H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.60 (d, J = 8.3 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.4, 83.9, 105.8, 117.5, 119.4, 124.3 (q, 1J(C, F) = 270.5 Hz), 125.2 (q, 3J(C, F) = 3.6 Hz), 127.5, 127.8, 129.12 (q, 2J(C, F) = 31.9 Hz), 129.13, 129.2, 129.3, 129.6, 136.1, 137.3, 138.7, 140.8, 148.2. HRMS (FD) Calcd for C32H31B2F3N2O2: M+, 554.2524. Found: m/z 554.2501.
[実施例2−2] 化合物(B3)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(B2)(0.1 mmol)、THF(0.3 ml)、1.5 M KOH水溶液(0.2 ml、3当量)、IArOMe(0.12 mmol)、を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で24時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=12.5/1)により精製し、淡黄色固体として化合物(B3)を得た(単離収率93%)。
得られた化合物(B3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.35 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 5.11 (bs, 2 H), 5.98 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 6.63 (dt, J = 8.8, 2.9 Hz, 2 H), 6.82 (dt, J = 8.9, 2.8 Hz, 2 H), 6.95 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.00 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.12 (d, J = 7.8 Hz, 2 H), 7.21 (d, J = 9.8 Hz, 4 H), 7.43 (d, J = 8.1 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.3, 55.1, 105.6, 113.1, 117.4, 119.3, 124.3 (q, 1J(C, F) = 270.3 Hz), 125.1 (q, 3J(C, F) = 3.6 Hz), 127.5, 127.8 (q, 2J(C, F) = 32.2 Hz), 128.9, 129.8, 130.7, 132.3, 134.5, 136.1, 138.3, 140.9, 141.0, 147.5, 153.4, 158.7. HRMS (FD) Calcd for C33H26B1F3N2O1: M+, 534.2090. Found: m/z 534.2069.
[実施例2−3] 化合物(B4)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で化合物(B3)(0.05 mmol)、ピナコール(1.00 mmol)、THF(1.0 ml)、2 M HSO水溶液、(0.2 ml,8当量)を仕込み、70 ℃で24時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液をEtO(2 ml)で希釈し、HO(2 ml×5)で洗い込みをした。得られた有機層をNaClで洗いNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製し、淡黄色固体として化合物(B4)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(B4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.13 (s, 12 H), 2.36 (s, 3 H), 3.72 (s, 3 H), 6.61 (dt, J = 8.8, 2.9 Hz, 2 H), 6.83 (dt, J = 8.8, 2.8 Hz, 2 H), 7.12 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.20 (d, J = 8.1 Hz, 2 H), 7.38 (d, J = 8.1 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.3, 24.5, 55.1, 83.7, 113.1, 124.4 (q, 1J(C, F) = 269.8 Hz), 124.9 (q, 3J(C, F) = 4.1 Hz), 127.5 (q, 2J(C, F) = 31.7 Hz), 128.6, 129.7, 129.8, 132.3, 133.7, 137.7, 141.6, 146.2, 153.2, 158.7. HRMS (FD) Calcd for C29H30B1F3O3: M+, 494.2240. Found: m/z 494.2213.
[実施例2−4] 化合物(B5)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(B4)(0.10 mmol)、THF(0.3 ml)、1.5 M KOH水溶液(0.2 ml、1.5当量)、IArCN(0.12 mmol)を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で24時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、綿栓ろ過をした。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製し、白色固体として目的物である化合物(B5)を得た(単離収率99%)。
得られた化合物(B5)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.29 (s, 3 H), 3.75 (s, 3 H), 6.65 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.86-6.90 (m, 4 H), 6.94 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.08 (t, J = 9.1 Hz, 4 H), 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 4 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 55.2, 109.9, 113.4, 118.9, 124.1 (q, 1J(C, F) = 216.3 Hz), 125.0 (q, 3J(C, F) = 2.9 Hz), 128.6 (q, 2J(C, F) = 25.8 Hz), 128.8, 131.2, 131.6, 131.7, 131.9, 132.5, 134.7, 136.2, 136.2, 137.5, 144.7, 146.9, 148.6, 158.9. HRMS (FD) Calcd for C30H22F3N1O1: M+, 469.1654. Found: m/z 469.1668.
上記式に示すように、化合物(3)を用いて、化合物(C2)〜(C5)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
[実施例2−5] 化合物(C2)の合成
IArCFに変えて、IArOMeを用い、PdCl(5 mol%)を加えた後にP(p−CF3--(10 mol%)を加えた他は、[実施例2−1]と同様にして化合物(C2)を得た(単離収率81%(87:13))。
得られた化合物(C2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.10 (s, 12 H), 2.33 (s, 3 H), 3.83 (s, 3 H), 5.20 (bs, 2 H), 5.96 (d, J = 7.5 Hz, 2 H), 6.87 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 6.92 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.98 (d, J = 7.5 Hz, 2 H), 7.11 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.28 (d, J = 8.6 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.6, 55.4, 83.7, 105.6, 113.6, 117.2, 119.5, 127.5, 127.9, 129.1, 130.1, 136.2, 136.8, 136.9, 139.4, 141.1. HRMS (FD) Calcd for C32H34B2N2O3: M+, 516.2756. Found: m/z 516.2777.
[実施例2−6] 化合物(C3)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、t−BuXPhos(10 mol%)、化合物(C2)(0.06 mmol)、THF(0.5 ml)、1.2 M KOH水溶液(0.2 ml、3当量)、IArCF(0.09 mmol)を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で40時間撹拌して反応させた。反応終了後の手順は[実施例2−2]と同様にして行い、淡黄色固体として化合物(C3)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(C3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.34 (s, 3 H), 3.77 (s, 3 H), 5.20 (bs, 2 H), 5.99 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 6.71 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.95 (q, J = 4.3 Hz, 4 H), 7.01 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 7.06 (d, J = 7.9 Hz, 2 H), 7.11 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.18 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.35 (d, J = 8.2 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 55.2, 105.6, 113.7, 117.4, 119.4, 124.2 (q, 1J(C, F) = 216.0 Hz), 124.6 (q, 3J(C, F) = 2.9 Hz), 127.5, 128.4 (q, 2J(C, F) = 24.8 Hz), 129.1, 129.7, 131.2, 131.5, 134.5, 136.2, 138.1, 140.5, 141.1, 146.8, 149.8, 158.1. HRMS (FD) Calcd for C33H26B1F3N2O1: M+, 534.2090. Found: m/z 534.2097.
[実施例2−7] 化合物(C4)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で化合物(C3)(0.80 mmol)、ピナコール(6.4 mmol)、THF(16.0 ml)、3 M HSO水溶液(3.2 ml,10当量)を仕込み、70℃で24時間撹拌して反応させた。反応終了後の手順は[実施例2−3]と同様にして行い、淡黄色固体として化合物(C4)を得た(単離収率95%)。
得られた化合物(C4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.14 (s, 12 H), 2.36 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 6.68 (dt, J = 8.8, 2.2 Hz, 2 H), 6.92 (dt, J = 8.8, 2.9 Hz, 2 H), 7.08 (d, J = 7.9 Hz, 2 H), 7.11 (d, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.18 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.33 (d, J = 8.2 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.6, 55.1, 83.8, 113.7, 124.2 (q, 1J(C, F) = 216.3 Hz), 124.5 (q, 3J(C, F) = 2.9 Hz), 128.4 (q, 2J(C, F) = 25.5 Hz), 128.8, 129.6, 130.5, 131.2, 133.5, 137.6, 141.2, 146.1, 148.8, 157.9. HRMS (FD) Calcd for C29H30B1F3O3: M+, 494.2240. Found: m/z 494.2265.
[実施例2−8] 化合物(C5)の合成
化合物(B4)に変えて、化合物(C4)を用いた他は、[実施例2−4]と同様にして化合物(C5)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(C5)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.27 (s, 3 H), 3.75 (s, 3 H), 6.66 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.82-6.87 (m, 4 H), 6.94 (d, J = 6.3 Hz, 2 H), 7.13 (d, J = 8.2 Hz, 4 H), 7.37 (d, J = 8.5 Hz, 4 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.2, 54.1, 108.9, 112.6, 117.9, 123.1 (q, 1J(C, F) = 216.5 Hz), 123.6 (q, 3J(C, F) = 4.1 Hz), 123.8, 127.5 (q, 2J(C, F) = 25.3 Hz), 130.1, 130.4, 130.5, 130.9, 131.4, 133.3, 136.2, 138.3, 138.8, 139.9, 146.1, 147.7, 157.7. HRMS (FD) Calcd for C30H22F3N1O1: M+, 469.1654. Found: m/z 469.1663.
上記式に示すように、化合物(3)を用いて、化合物(D2)〜(D5)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
[実施例2−9] 化合物(D2)の合成
IArCFに変えて、IArCNを用いた他は、[実施例2−1]と同様にして化合物(D2)を得た(単離収率83%(92:8))。
得られた化合物(D2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.08 (s, 12 H), 2.35 (s, 3 H), 5.12 (bs, 2 H), 5.98 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 6.95 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.99 (t, J = 7.3 Hz, 2 H), 7.14 (d, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.25 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.46 (d, J = 7.9 Hz, 2 H), 7.64 (d, J = 8.5 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.5, 84.1, 105.9, 110.6, 117.7, 119.0, 119.5, 127.5, 127.8, 129.3, 129.6, 132.0, 136.1, 137.6, 138.6, 140.6, 149.4. HRMS (FD) Calcd for C32H31B2N23O2: M+, 511.2602. Found: m/z 511.2581.
[実施例2−10] 化合物(D3)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(D2)(0.10 mmol)、IArCN(0.15 mmol)、THF(0.4 ml)、1.0 M KOH水溶液(0.25 ml、2.5当量)を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で32時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、綿栓ろ過をした。次いで得られた反応液をろ過して、ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)により精製し、淡黄色固体として化合物(D3)を得た(単離収率93%)。
得られた化合物(D3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.34 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 5.14 (bs, 2 H), 5.99 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 6.63 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 6.80 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.96 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.01 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.11 (d, J = 7.9 Hz, 2 H), 7.20 (q, J = 7.0 Hz, 4 H), 7.45 (d, J = 8.2 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.3, 55.1, 105.7, 109.3, 113.2, 117.5, 119.1, 119.3, 127.5, 128.9, 129.8, 131.2, 131.9, 132.4, 134.2, 136.1, 138.5, 140.7, 140.9, 148.9, 154.1, 158.9. HRMS (FD) Calcd for C33H26B1N3O1: M+, 491.2169. Found: m/z 491. 2184
[実施例2−11] 化合物(D4)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で化合物(D3)(0.05 mmol)、ピナコール(0.4 mmol)、THF(1.0 ml)、3 M HSO水溶液(0.17 ml,10当量)を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で24時間撹拌して反応させた。反応終了後の手順は[実施例2−3]と同様にして行い、淡黄色固体として化合物(D4)を得た(単離収率89%)。
得られた化合物(D4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.13 (s, 12 H), 2.37 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 6.62 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 6.81 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.12 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.19 (d, J = 8.0 Hz, 4 H), 7.42 (d, J = 8.2 Hz, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.3, 24.5, 55.1, 83.8, 108.9, 113.1, 119.3, 128.7, 129.7, 130.3, 131.8, 132.4, 133.5, 137.9, 141.4, 147.9, 154.3, 158.9. HRMS (FD) Calcd for C29H30B1N1O3: M+, 451.2319. Found: m/z 451.2307.
[実施例2−12] 化合物(D5)の合成
化合物(B4)、IArCNに変えて、化合物(D4)、IArCFを用い、IArCFを最後に加えた他は[実施例2−4]と同様にして化合物(D5)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(D5)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.27 (s, 3 H), 3.76 (s, 3 H), 6.66 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 6.87-6.94 (m, 4 H), 7.09-7.11 (m, 4 H), 7.36-7.41 (m, 4 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 20.2, 54.1, 108.9, 112.4, 117.9, 123.1 (q, 1J(C, F) = 216.3 Hz), 123.9 (q, 3J(C, F) = 3.0 Hz), 127.5 (q, 2J(C, F) = 25.8 Hz), 127.7, 130.1, 130.5, 130.7, 130.9, 131.5, 133.7, 135.2, 136.3, 138.4, 143.6, 145.8, 147.7, 157.9. HRMS (FD) Calcd for C30H22F3N1O1: M+, 469.1654. Found: m/z 469.1632.
[実施例3] 凝集誘起発光性を示す化合物の合成
図1に示すように、化合物(1)を用いて、化合物(E2)〜(E4)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
[実施例3−1] 化合物(E2)の合成
容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(1)(0.06 mmol)、事前に脱気したTHF(0.18 ml)、1.5 M KOH水溶液(0.24 ml、6当量)、IAr(0.15 mmol)を仕込んだ後、脱気して、70 ℃で48時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、綿栓ろ過をした。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)により精製し、淡黄色固体として化合物(E2)を得た(単離収率91%)。
得られた化合物(E2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 5.13 (bs, 2 H), 5.94 (d, J = 6.9 Hz, 2 H), 6.92-7.00 (m, 6 H), 7.07-7.14 (m, 8 H), 7.29-7.37 (m, 5 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 105.6, 117.3, 119.3, 126.1, 126.8, 127.5, 127.6, 128.0, 128.1, 128.2, 129.8, 130.4, 130.8, 136.2, 141.1, 142.6, 142.9, 144.1, 152.4. HRMS (FD) Calcd for C30H23B1N2: M+, 422.1954. Found: m/z 422.1934.
[実施例3−2] 化合物(E3)の合成
次に、化合物(D3)に変えて、化合物(E2)を用いた他は、[実施例2−11]と同様にして化合物(E3)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(E3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.12 (s, 12 H), 6.95-6.97 (m, 2 H), 7.03-7.14 (m, 8 H), 7.29-7.34 (m, 5 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.5, 83.6, 125.8, 126.8, 127.5, 127.8, 128.0, 129.4, 129.5, 129.8, 130.9, 141.8, 141.7, 144.6, 151.4. HRMS (FD) Calcd for C26H27B1O2: M+, 382.2104. Found: m/z 382.2099.
[実施例3−3] 化合物(E4)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(E3)(0.30 mmol)、1,4−ジヨードベンゼン(IArI)(0.15 mmol)、1.5 M KOH水溶液(0.6 ml、3当量)、THF(0.9 ml)を仕込み、脱気を行ってから70℃で24時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(6 ml)を加えて、EtOで抽出をした(6ml×3)。得られた有機層を飽和NaCl水溶液(3 ml)で洗い、NaSOで脱水し、綿栓ろ過をした。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/ジクロロメタン=3/1)により精製し、白色固体として目的物である化合物(E4)を得た(単離収率98%)。
得られた化合物(E4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.75 (s, 4 H), 6.97-7.13 (m, 30 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 126.26, 126.34, 126.39, 126.49,127.46, 127.49, 127.6, 130.6, 131.32, 131.34, 140.8, 141.9, 143.5, 143.71, 143.73, 143.8. HRMS (FD) Calcd for C46H34: M+, 586.2661. Found: m/z 586.2661.
化合物(1)に変えて、化合物(3)を用い、化合物(F2)〜(F4)を得た。
詳細な手順を以下に示す。
[実施例3−4] 化合物(F2)の合成
容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(PPh(5 mol%)、化合物(3)(0.10 mmol)、脱気したTHF(0.3 ml)、1.5 M KOH水溶液(0.4ml、6当量)、IAr(0.25 mmol)を仕込んだ後、脱気して、70 ℃で48時間撹拌して反応させた。反応終了後の手順は、[実施例3−1]と同様にして化合物(F2)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(F2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.34(s, 3 H), 5.18 (bs, 2 H), 5.97 (d, J = 7.4 Hz, 2 H), 6.94 (m, 4 H), 7.00 (t, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.07-7.17 (m, 10 H), 7.23-7.24 (m, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 21.3, 105.6, 117.2, 119.3, 125.9, 126.7, 127.4, 127.6, 128.0, 128.8, 129.0, 129.6, 130.5, 130.9, 136.2, 141.2, 142.8, 143.1, 144.9, 152.3. HRMS (FD) Calcd for C31H25B1N2: M+, 436.2111. Found: m/z 436.2088.
[実施例3−5] 化合物(F3)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で化合物(F2)(0.10 mmol)、ピナコール(0.80 mmol)、THF(2.0 ml)、2 M HSO水溶液、(0.4 ml,8当量)を仕込み、70 ℃で24時間撹拌して反応させた次いで得られた反応液をEtO(2 ml)で希釈し、HO(2 ml×5)で洗い込みをした。得られた有機層をNaClで洗いNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製し、淡黄色固体として化合物(F3)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(F3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.13 (s, 12 H), 2.35 (s, 3 H), 6.94-6.96 (m, 2 H), 7.01-7.13 (m, 10 H), 7.21-7.24 (m, 2 H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.5, 83.6, 125.7, 126.7, 127.4, 127.9, 128.6, 129.4, 129.6, 130.9, 137.3, 141.80, 141.84, 142.0, 151.4. HRMS (FD) Calcd for C27H29B1O2: M+, 396.2261. Found: m/z 396.2257.
[実施例3−6] 化合物(F4)の合成
次に、化合物(E3)に変えて、化合物(F3)を用いた他は、[実施例3−3]と同様にして化合物(F4)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(F4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.31 (s, 6 H), 6.77 (s, 4 H), 6.87-7.92 (m, 8 H), 6.97-7.00 (m, 8 H), 7.06-7.07 (m, 12 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 21.4, 126.2, 126.3, 127.5, 127.6, 128.21, 128.26, 130.7, 131.3, 131.4, 136.0, 140.3, 140.7, 140.8, 142.0, 143.8, 144.0. HRMS (FD) Calcd for C48H38: M+, 614.2974. Found: m/z 614.2974.
化合物(3)を用い、化合物(G2)〜(G4)を得た(単離収率98%)。
詳細な手順を以下に示す。
[実施例3−7] 化合物(G2)の合成
容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(PPh(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(3)(7.50 mmol)、脱気したTHF(0.3 ml)、1.5 MKOH水溶液(0.4ml、6当量)、IArOMe(0.25 mmol)を仕込んだ後、脱気して、70 ℃で48時間撹拌して反応させた。反応終了後の手順は、[実施例3−1]と同様にして化合物(G2)を得た(単離収率90%)。
得られた化合物(G2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.34 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 3.78 (s, 3 H), 5.14 (bs, 2 H), 5.95 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 6.63 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.72 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.86 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.93 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.98-7.01(m, 4 H), 7.10 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.21 (d, J = 7.9 Hz, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 21.2, 55.07, 55.13, 105.4, 113.0, 113.6, 117.1, 119.3, 127.5, 128.8, 129.9, 131.6, 132.3, 135.4, 135.7, 136.2, 137.7, 141.3, 141.6, 151.2, 157.7, 158.2. HRMS (FD) Calcd for C33H29B1N2O2: M+, 496.2322. Found: m/z 496.2332.
[実施例3−8] 化合物(G3)の合成
次に、化合物(C3)に変えて、化合物(G2)を用いた他は、[実施例2−7]と同様にして化合物(G3)を得た(単離収率92%)。
得られた化合物(G3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.12 (s, 12 H), 2.35 (s, 3 H), 3.72 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 6.62 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.69 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.96 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.09 (d, J = 7.7 Hz, 2 H), 7.20 (d, J = 8.0 Hz, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 21.2, 24.6, 55.0, 55.1, 83.5, 112.9, 113.5, 128.5, 129.7, 130.6, 132.3, 134.6, 134.7, 137.1, 142.3, 150.2, 157.5, 158.2. HRMS (FD) Calcd for C29H33B1O4: M+, 456.2472. Found: m/z 456.2483.
[実施例3−9] 化合物(G4)の合成
化合物(B4)(0.10 mmol)、IArCN(0.12 mmol)に変えて、化合物(G3)(0.10 mmol)、IArI(0.05 mmol)を用いた他は、[実施例2−4]と同様にして化合物(G4)を得た(単離収率98%)。
得られた化合物(G4)の同定データを以下に示す。
1H NMR(500MHz, CDCl3) δ 2.30 (s, 6 H), 3.73 (s, 6 H), 3.74 (s, 6 H), 6.62 (d, J = 7.6 Hz, 8 H), 6.74 (s, 4 H), 6.85-6.92 (m, 16 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 21.3, 55.07, 55.08, 112.9, 113.0, 128.1, 130.65, 130.66, 131.4, 132.5, 135.7, 136.5, 136.8, 139.11, 139.13, 139.3, 142.2, 157.7, 157.8. HRMS (FD) Calcd for C52H46O4: M+, 734.3396. Found: m/z 734.3374.
[実施例3−10] 蛍光特性の測定
得られた化合物(E4)、(F4)、及び(G4)の蛍光特性を測定した。
具体的には単離した(E4)、(F4)、及び(G4)を15μM(THF/HO=1/9)溶液とし、分光蛍光光度計(Jasco社製)を用いて365nmのUV照射下で測定した。それぞれの最大蛍光波長λem,maxと蛍光量子収率Φfは以下のとおりとなった。
[実施例4] (Z)−タモキシフェンの合成
上記式に示すように、化合物(1)を用いて、化合物(H2)〜(H6)を製造した。より具体的には、以下のとおりである。
[実施例4−1] 化合物(H2)の合成
化合物(3)、IArCFに変えて、化合物(1)、IArを用い、PdClの後にPPh(20 mol%)を加えた他は、[実施例2−1]と同様にして化合物(H2)を得た(単離収率86%(93:7))。
得られた化合物(H2)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.07 (s, 12 H), 5.16 (bs, 2 H), 5.94 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 6.92 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.96-6.99 (m, 2 H), 7.28-7.38 (m, 10 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.5, 83.8, 105.6, 117.3, 119.4, 127.0, 127.3, 127.4, 128.0, 128.3, 128.4, 128.8, 136.1, 141.0, 142.2, 144.2. HRMS (FD) Calcd for C30H30B2N2O2: M+, 472.2493. Found: m/z 472.2480.
[実施例4−2] 化合物(H3)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で、Pd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(H2)(0.10 mmol)、THF(0.5 ml)、1.5 MKOH水溶液(0.2ml、3当量)、BrArO(CHN(Me)(0.15 mmol)を仕込み、脱気を行ってから70℃で15時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2 ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:トリエチルアミン/メタノール/酢酸エチル=4/1/200)により精製し、白色固体として化合物(H3)を得た(単離収率98%)。
得られた化合物(H3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.30 (s, 6 H), 3.67 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 3.96 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 5.10 (bs, 2 H), 5.93 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 6.62-6.64 (m, 2 H), 6.82-6.84 (m, 2 H), 6.92 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.97-7.00 (m, 2 H), 7.09-7.13 (m, 3 H), 7.17-7.19 (m, 2 H), 7.31-7.35 (m, 2 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 46.0, 58.3, 65.8, 105.5, 113.5, 117.2, 119.3, 125.9, 127.5, 128.0, 128.18, 128.20, 129.9, 130.4, 132.2, 135.0, 136.1, 141.2, 143.3, 144.4, 152.0, 157.7. HRMS (FD) Calcd for C34H32B1N3O1: M+, 509.2638. Found: m/z 509.2622.
[実施例4−3] 化合物(H4)の合成
次に、化合物(D3)に変えて、化合物(H3)を用いた他は[実施例2−11]と同様にして反応させた。反応終了後に得られた反応液に1.5 M KOH水溶液(0.70 ml)を加えて、反応液をpH8にした。反応液をEtOで希釈し、有機層をHOで洗い(2 ml×5)、回収した有機層をNaSOで脱水し、有機層をろ過した。ろ液を減圧濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:トリエチルアミン/メタノール/酢酸エチル=2/1/100)により精製し、淡橙色固体として化合物(H4)を得た(単離収率96%)。
得られた化合物(H4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.11 (s, 12 H), 2.30 (s, 6 H), 2.66 (t, J = 5.9 Hz, 2 H), 3.96 (t, J = 5.7 Hz, 2 H), 6.62 (dt, J = 8.7, 2.9 Hz, 2 H), 6.85 (dt, J = 8.9, 2.9 Hz, 2 H), 7.04-7.09 (m, 3 H), 7.14 (t, J = 7.0 Hz, 2 H), 7.29-7.34 (m, 5 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.5, 45.9, 58.3, 65.8, 83.6, 113.5, 125.7, 127.5, 127.9, 128.0, 129.4, 129.8, 132.2, 134.3, 142.0, 150.0, 151.1, 157.7. HRMS (FD) Calcd for C30H36B1N1O3: M+, 469.2788. Found: m/z 469.2784.
[実施例4−4] 化合物(H5)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下で化合物(H4)(0.10 mmol)、臭化ビニル(0.30 mmol)、Pd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、1.5 M KOH水溶液(0.2 ml、3当量)、THF(0.3 ml)を仕込み、脱気を行ってから70 ℃で24時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、綿栓ろ過をし、ろ液を減圧濃縮し、茶色液体として化合物(H5)を得た(NMR収率89%)。
得られた化合物(H5)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.30 (s, 6 H), 2.66 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 3.93 (t, J = 5.9 Hz, 2 H), 4.90 (dd, J = 17.0, 1.3 Hz, 1 H), 5.11 (dd, J = 10.8, 1.1 Hz, 1 H), 6.56 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 6.71 (dd, J = 17.3, 10.8 Hz, 1 H), 6.76 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.13-7.25 (m, 6 H), 7.28-7.38 (m, 4 H). HRMS (FD) Calcd for C26H27N1O1: M+, 369.2063. Found: m/z 369.2080.
[実施例4−5] 化合物(H6)の合成
H5は既知の方法(例えば、Tessier, Penwell, Souza, Fallis, Org. Lett. 2003, 5, 2989.)により化合物(H6)とすることができる。
[実施例4−6] 化合物(I3)の合成
(Z)−タモキシフェンを別の方法を用いて製造した。
IArO(CHN(Me)(0.15 mmol)、反応時間15時間に変えて、臭化ビニル(0.3 mmol)を用い、反応時間24時間とした他は[実施例4−2]と同様にして反応を行なった。精製の方法はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製し、化合物(I3)を得た(単離収率83%)。
得られた化合物(I3)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.30 (s, 6 H), 2.67 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 3.96 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 5.10 (bs, 2 H), 5.93 (d, J = 7.3 Hz, 2 H), 6.63 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.83 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.92 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 6.97-7.00 (m, 2 H), 7.09-7.13 (m, 3 H), 7.17-7.19 (m, 2 H), 7.31-7.35 (m, 5 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 105.5, 117.1, 119.2, 120.3, 126.7, 127.4, 127.9, 128.4, 128.5, 129.8, 136.1, 137.7, 140.5, 141.0, 141.8, 150.6. HRMS (FD) Calcd for C26H27B1N2: M+, 372.1798. Found: m/z 372.1804.
[実施例4−7] 化合物(I4)の合成
次に、化合物(H3)に変えて、化合物(I3)を用いた他は[実施例4−3]と同様にして反応を行なった。精製の方法はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(移動相:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製し、化合物(I4)を得た(単離収率88%)。
得られた化合物(I4)の同定データを以下に示す。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.98 (s,12 H), 4.90 (dd, J = 17.2, 1.7 Hz, 1 H), 5.19 (dd, J = 10.3, 1.7 Hz, 1 H), 6.78 (dd, J = 17.2, 10.9 Hz, 2 H), 7.25-7.36 (m, 10 H); 13C NMR (125 MHz, CDCl3) δ 24.3, 83.4, 119.5, 127.9, 129.1, 129.3, 130.0, 130.2, 136.25, 136.28, 140.2, 141.1, 148.5. HRMS (FD) Calcd for C26H27B1N2: M+, 332.1948. Found: m/z 332.1930.
[実施例4−8] 化合物(H5)の合成
次に、容器中にアルゴンガス雰囲気下でPd(OAc)(5 mol%)、SPhos(10 mol%)、化合物(I4)(0.13 mmol)、THF(0.3 ml)、1.5M KOH水溶液(0.26 ml、4当量)、BrArO(CHN(Me)(0.10 mmol)を仕込み、脱気を行ってから70℃で40時間撹拌して反応させた。次いで得られた反応液にHO(2ml)を加えて、EtOで抽出をした(2 ml×3)。得られた有機層をNaSOで脱水し、綿栓ろ過をし、ろ液を減圧濃縮し、茶色液体として化合物(H5)を得た(NMR収率68%)。
なお、化合物(H5)は、[実施例4−5]と同様にして化合物(H6)にできる。
[実施例5] 1,8−ナフタレンジアミノボランの合成
アルゴン雰囲気下、1,8−ジアミノナフタレン(1)(1.54g、9.75mmol)、NaBH(2)(0.738g、19.5mmol)及びTHF(5.0mL)を2首丸底フラスコに入れた。これにヨウ素(3)(2.54g、10.0mmol)のTHF(5.0mL)溶液を0℃で30分かけて滴下した。得られた混合物を室温に温め、次いで同じ温度で2時間撹拌した。水(10mL)を混合物に加え、水相をCHCl(20mL,3回)で抽出した。集めた有機層を無水NaSOで乾燥させた。ろ過および溶媒の留去、次いで昇華[条件:100℃/0.3mmHg(40Pa)]により、HB(dan)(4)を収率89%(1.46g)で得た。
なお、THFは使用直前に、アルゴン雰囲気下でベンゾフェノンケチルナトリウムから蒸留した。
本発明のトリボリルアルケンは、医薬品化合物や電子材料などの合成中間体として有用なので、これらを使用する産業分野において利用可能である。

Claims (7)

  1. 一般式(I)
    〔式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。〕
    で表されるトリボリルアルケン。
  2. 一般式(I)におけるRが、置換基を有していてもよいアリール基である、請求項1に記載のトリボリルアルケン。
  3. 一般式(II)

    〔式中、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表す。〕
    で表される化合物と、ビス(ピナコラト)ジボロンとを反応させ、一般式(I)
    〔式中、Rは、上記と同じ意味である。〕
    で表されるトリボリルアルケンを生成させる、トリボリルアルケンの製造方法。
  4. 一般式(I)及び一般式(II)におけるRが、置換基を有していてもよいアリール基である、請求項3に記載のトリボリルアルケンの製造方法。
  5. 以下の工程(A1)〜(A4)又は工程(B1)〜(B3)を含む、一般式(III-1)又は一般式(III-2)
    〔式中、R、R、R、及びRd1は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基を表し、Rd2は、置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基、メタロセニル基、又は保護基を有するボリル基から水素原子を一つ除いた基を表す。〕
    で表される化合物の製造方法、
    (A1)一般式(I)
    〔式中、Rは上記と同じ意味である。〕
    で表されるトリボリルアルケンと、X−R〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rは、上記と同じ意味である。〕で表される化合物とを反応させ、一般式(IV)
    〔式中、R及びRは、上記と同じ意味である。〕
    で表される化合物を生成させる工程、
    (A2)一般式(IV)で表される化合物と、X−R〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rは、上記と同じ意味である。〕で表される化合物とを反応させ、一般式(V)
    〔式中、R、R、及びRは、上記と同じ意味である。〕
    で表される化合物を生成させる工程、
    (A3)一般式(V)で表される化合物と、ピナコールとを反応させ、一般式(VI)
    〔式中、R、R、及びRは、上記と同じ意味である。〕
    で表される化合物を生成させる工程、
    (A4)一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1〔式中、Xは、ハロゲン原子を表し、Rd1は、上記と同じ意味である。〕で表される化合物又はX−Rd2−X〔式中、X及びXは、ハロゲン原子を表し、Rd2は、上記と同じ意味である。〕とを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる工程、
    (B1)一般式(I)で表されるトリボリルアルケンと、X−Rで表される化合物を反応させ、一般式(V)で表される化合物(但し、RとRは同一の基を表す。)を生成させる工程、
    (B2)一般式(V)で表される化合物とピナコールとを反応させ、一般式(VI)で表される化合物を生成させる工程、
    (B3)一般式(VI)で表される化合物と、X−Rd1で表される化合物又はX−Rd2−Xとを反応させ、一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物を生成させる工程。
  6. 一般式(I)、一般式(III-1)、一般式(IV)、一般式(V)、及び一般式(VI)におけるにおけるR、R、R、及びRd1が置換基を有していてもよいアリール基であり、一般式(III-2)におけるRd2が置換基を有していてもよいパラアリーレン基である、請求項5に記載の一般式(III-1)又は一般式(III-2)で表される化合物の製造方法。
  7. 1,8−ジアミノナフタレン、水素化ホウ素ナトリウム、及びヨウ素を反応させ、1,8−ナフタレンジアミノボランを生成させる、1,8−ナフタレンジアミノボランの製造方法。
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