JP2020006111A - 無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置 - Google Patents

無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置 Download PDF

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Motofumi Mishima
基史 三島
山本 博昭
Hiroaki Yamamoto
博昭 山本
雅彦 伊丹
Masahiko Itami
雅彦 伊丹
章典 丸橋
Akinori Maruhashi
章典 丸橋
拓海 末田
Takumi Sueda
拓海 末田
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Abstract

【課題】作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めること。【解決手段】ランヤード107のフック109が回し掛けられる8字環111やD環112に設けられるICチップ114、115に記憶された情報を、フック109に設けられたインテロゲータ203により読み取る。また、高度判定回路207によって地上からの安全帯101の高さを検出する。そして、インテロゲータ203による読み取り結果と、地上からの安全帯101の高さと、に基づいて、安全帯101が所定の閾値以上の高さ(たとえば、2メートル以上)において無胴綱状態であるか否かを判定し、その判定結果を報知する無胴綱監視装置を構成した。【選択図】図1

Description

この発明は、高所作業における作業者の安全確保を支援する無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置に関する。
高所作業をおこなう作業者は、高所において、安全帯を装着して作業をおこなう。安全帯は、ランヤードのフックをロープに設けられた8字環に回し掛けたり、胴ベルトに設けられたD環などに回し掛けたりして使用する。従来、安全帯を確実に使用させ、作業者の安全を確保するための各種の技術があった。
具体的には、従来、たとえば、胴当てベルトの両端部にそれぞれ設けられたリングの一方に、導電性繊維を混撚したロープやベルトの中間部に設けられた伸縮調節器を設け、他方のリングに対するフックの掛け外しにより形成される回路の開閉に応じて警報を出力することにより、作業者に注意を喚起させるようにした警報装置を備えた安全帯に関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、2つの小リングを絶縁物を介して重ね合わせたリングを胴当てベルトに設け、リングに対するフックの掛け外しにより形成される回路の開閉に応じて警報を出力することにより、作業者に注意を喚起させるようにした警報装置を備えた安全帯に関する技術があった(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、フックの開口部から離れた位置に取り付けられ、発光部より発光した光が、フックを掛けた状態でフック内に存在する親綱などの支持物によって反射されて受光部に受光される場合と、フックが外れた状態でフックに設けた反射体から反射されて受光部に受光される場合とで反射光量が違うことを利用して、フック内における親綱等の支持物の有無を判定する安全帯のフック掛け検出装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献3を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、ベルトとロープとフックとを有する安全帯のロープの長さの略中間部に付設され、ロープの長さ方向で、付設の部分のベルト側より付設の部分のフック側が高いか低いかを傾斜角センサによって検出し、傾斜状態の正常/異常かを判断するようにしたフック掛け高さ状態検出具に関する技術があった(たとえば、下記特許文献4を参照。)。
また、具体的には、従来、たとえば、フックの把持またはフックへの接触を検出した場合は、フックが掛かっていない場合でも警報出力などを猶予するようにしたフック掛け検出装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献5を参照。)。
実開昭58−153853号公報 実開昭58−160057号公報 特開2015−204997号公報 特開2015−204996号公報 特開2015−204998号公報
しかしながら、上述した特許文献1や特許文献2に記載された従来の技術は、作業者が地上にいてもフックがかかっていない場合には警報を発するため、実際の使用に適さない不要な警報が発せられ、煩わしいという問題があった。また、上述した特許文献1や特許文献2に記載された従来の技術は、1本吊り状態で使用する場合における無胴綱状態を検出することができず、実際の使用に適さない不要な警報が発せられ、煩わしいという問題があった。
上述した特許文献3に記載された従来の技術は、1本吊り状態で使用する場合における無胴綱状態を検出することができるが、特許文献1や特許文献2に記載された従来の技術と同様に、作業者が地上にいてもフックがかかっていない場合には警報を発するため、実際の使用に適さない不要な警報が発せられ、煩わしいという問題があった。また、上述した特許文献3に記載された従来の技術は、フックが何かにかかっていれば無胴綱状態ではないと検出するため、無胴綱状態の検出精度に劣るという問題があった。
上述した特許文献4や特許文献5に記載された従来の技術も、特許文献1〜3に記載された従来の技術と同様に、作業者が地上にいてもフックがかかっていない場合には警報を発するため、実際の使用に適さない不要な警報が発せられ、煩わしいという問題があった。
仮に、作業者の判断により地上においては電源を切るなどして警報を出力させないようにする場合、作業者に負担がかかり、煩わしいという問題があった。また、作業者の判断により警報出力の有無にかかる操作ができてしまうと、操作の失念により警報を出力させない状態のまま高所で作業をしてしまうおそれがあり、安全性に劣るという問題があった。
このように、従来の技術は、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができないという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる無胴綱監視装置は、安全帯におけるランヤードのフックが回し掛けられる環状部材に設けられるICチップと、前記フックに設けられて所定範囲内に位置する前記ICチップに記憶された情報を読み取るインテロゲータと、基準高さからの高さを検出する高さ検出部と、地上からの前記安全帯の高さを検出する高さ検出部と、前記インテロゲータによる読み取り結果と、前記高さ検出部による検出結果と、に基づいて、前記安全帯が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを判定する無胴綱状態判定部と、前記無胴綱状態判定部の判定結果を報知する報知部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記報知部が、振動によって前記判定結果を報知することを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記報知部が、さらに、光の点灯または点滅によって前記判定結果を報知することを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記報知部が、さらに、音声によって前記判定結果を報知することを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記報知部が、前記安全帯における胴ベルトまたはハーネスに設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記インテロゲータが、メモリを備え、当該メモリに前記ICチップに記憶された情報の読み取り履歴を記憶することを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記ICチップが、前記ランヤードを構成するロープに設けられた前記環状部材に設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる無胴綱監視装置は、上記発明において、前記ICチップが、前記安全帯における胴ベルトに設けられた前記環状部材に設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる高所安全確保支援装置は、先端にフックが設けられたランヤードと当該フックが回し掛けられる環状部材とを備えた安全帯と、前記環状部材に設けられるICチップと、前記フックに設けられて所定範囲内に位置する前記ICチップに記憶された情報を読み取るインテロゲータと、基準高さからの高さを検出する高さ検出部と、地上からの前記安全帯の高さを検出する高さ検出部と、前記インテロゲータによる読み取り結果と、前記高さ検出部による検出結果と、に基づいて、前記安全帯が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを判定する無胴綱状態判定部と、前記無胴綱状態判定部の判定結果を報知する報知部と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる高所安全確保支援装置は、上記の発明において、前記ランヤードが、前記フック側の一端部から他端部まで連続する導体を備え、前記インテロゲータに対して、前記導体を介して給電するようにしたことを特徴とする。
この発明にかかる無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置によれば、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置の構成を示す説明図である。 無胴綱監視装置のハードウエア構成を示す説明図である。 無胴綱検知回路の一例を示す説明図である。 無胴綱検知回路の判断パターンを示す説明図である。 高所安全確保支援装置による判断例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(高所安全確保支援装置の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置の構成を示す説明図である。図1において、高所安全確保支援装置100は、安全帯101と、安全帯101と一体に設けられた無胴綱監視装置(図2を参照)とを備えている。
安全帯101は、作業者など着用者の胴体(腰、図5を参照)に巻き付けられる胴ベルト102を備えている。胴ベルト102は、幅広の帯状部材であって、たとえば、ナイロンなどの合成繊維によって形成されている。胴ベルト102には、着用者の腰部にかかる負担を軽減するために、胴ベルト102よりも幅が広い帯状の部材である補助ベルト103が設けられている。
胴ベルト102の長さ方向の一端には、バックル104が設けられている。胴ベルト102の長さ方向の他端には、先止め金具105が設けられている。胴ベルト102は、着用者の胴体に巻き付けた状態で先止め金具105をバックル104に通すことによって、着用者の胴体に固定することができる。胴ベルト102には、胴ベルト102の長さ方向に沿った1または複数箇所に、ベルト通し106が設けられている。
胴ベルト102の長さ方向における途中部分には、ランヤード107が連結されている。ランヤード107は、ロープ108、フック109、伸縮調節器110を備えている。ロープ108は、たとえば、ナイロンなどを用いた合成繊維によって実現することができる。
ロープ108の長さ方向における途中部分には、8字環111が設けられている。この実施の形態においては、8字環111によって、この発明にかかる環状部材を実現することができる。8字環111は、一体化された2つの環を備えた、略「8」の字形状をなし、金属材料を用いて形成されている。ロープ108を構造物に回し掛けた状態で、フック109を8字環111に引っ掛けることにより、1本吊り状態とすることができる。
ロープ108には、一端から他端まで連続する線状の導体(図2を参照)が設けられている。このようなロープ108は、具体的には、たとえば、ロープ108を構成する合成繊維の内側に導体を通したり、導体を芯材にして合成繊維を撚ったり、合成繊維の一部に線状の導体を混ぜてロープ108を撚ったりすることによって形成することができる。
フック109は、ロープ108の長さ方向における一端に設けられている。フック109は、一部が開閉できる環形状をなし、ステンレスなどの金属材料を用いて形成されている。環形状をなすフック109において、一部開閉できる部分は、通常、図示を省略するバネなどの付勢部材によって、環を閉じる方向に付勢されている。
フック109は、高所作業に際して、鉄塔などの構造物に引っ掛けて用いられる。具体的に、高所作業に際しては、フック109を鉄塔などの構造物に引っ掛け、安全帯101を介して着用者と鉄塔などの構造物とを連結することにより、安全帯101を装着して高所作業をおこなう作業者の落下を防止し、安全に作業をおこなわせることができる。
伸縮調節器110は、ロープ108の長さ方向における途中部分に設けられている。伸縮調節器110は、ロープ108を挟み込むように設けられた一対のツメ部材を備えている。ツメ部材は、バネなどの付勢部材による付勢力を受けている(いずれも図示を省略する)。これにより、伸縮調節器110は、ロープ108に対するスライドが規制(ロック)され、ロープ108に固定されている。
伸縮調節器110は、一対のツメ部材が回動可能に連結された操作部を備えており、操作部が所定方向に付勢された場合に、ツメ部材をバネの付勢力に抗して回動させ、ロープ108の規制(ロック)を解除する。伸縮調節器110は、ロープ108の規制(ロック)が解除されることにより、ロープ108の長さ方向に沿ってスライド可能となる。
これにより、作業者は、たとえば、作業場所を移動する際には、ロープ108に対する伸縮調節器110の位置を変えて、伸縮調節器110とフック109との間におけるロープ108の長さを調整することにより、作業に支障を来すことなく、安全帯101を使用したまま任意の作業位置に移動することができる。
また、胴ベルト102には、D環(ロリップ環)112などの環状部材(以下「D環」という)が設けられている。D環112は、アルファベットの「D」形状をなし、金属材料を用いて形成されている。安全帯101を使用した作業に際しては、ロープ108を構造物に回し掛けた状態で、フック109をD環112に引っ掛けることにより、U字吊り状態とすることができる。
無胴綱監視装置は、各種の回路(図2を参照)などを収容する筐体113、第1のICチップ114、第2のICチップ115、第1のアンテナ(図2を参照)、第2のアンテナ(図2を参照)、インテロゲータ(図2を参照)などを備えている。筐体113は、ロープ108の長さ方向における他端、すなわち、伸縮調節器110を間にしてフック109とは反対側の端部に設けられている。
第1のICチップ114および第1のアンテナは、8字環111に設けられている。具体的には、たとえば、一面側に粘着層を備えたシートの他面側に、第1のICチップ114および第1のアンテナを設けたシール状の部材を8字環111に貼り付けることによって、第1のICチップ114および第1のアンテナを、8字環111に取り付けることができる。
第2のICチップ115および第2のアンテナは、D環112に設けられている。具体的には、たとえば、一面側に粘着層を備えたシートの他面側に、第2のICチップ115および第2のアンテナを設けたシール状の部材をD環112に貼り付けることによって、第2のICチップ115および第2のアンテナを、D環112に取り付けることができる。インテロゲータは、フック109に設けられている。ロープ108に設けられた導体の一端は、筐体113内の回路に接続され、他端はインテロゲータに接続されている。
(無胴綱監視装置のハードウエア構成)
つぎに、無胴綱監視装置のハードウエア構成について説明する。図2は、無胴綱監視装置のハードウエア構成を示す説明図である。図2において、無胴綱監視装置200は、第1のICチップ114と、第2のICチップ115と、第1のアンテナ201と、第2のアンテナ202と、インテロゲータ203と、無胴綱検知回路204と、GPS受信機205と、ゼロスイッチ206と、高度判定回路207と、振動モーター208と、を備えている。GPS受信機205、無胴綱検知回路204および振動モーター208は、筐体113内に収容され、胴ベルト102に取り付けられている。
第1のICチップ114および第2のICチップ115は、それぞれ、電源部、CPU、メモリを備えている(いずれも図示を省略する)。電源部は、第1のICチップ114や第2のICチップ115のアンテナ201、202が交流磁界中に位置付けられることによって発生する交流電圧を直流電圧に変換し、さらに低い電圧に変圧して、CPUに供給する。
第1のICチップ114および第2のICチップ115は、それぞれ、CPUやメモリを備え、当該メモリに格納されたプログラムやデータを用いた各種の処理を実行する。第1のICチップ114および第2のICチップ115は、たとえば、平面視で数ミリメートル角、厚さが数百マイクロメートル程度のサイズのICチップによって実現することができる。
第1のアンテナ201および第2のアンテナ202は、たとえば、導線(エレメント)がループ形状(コイル形状)をなすループアンテナによって実現することができる。第1のアンテナ201は、第1のICチップ114と電気的に接続されている。第2のアンテナ202は、第2のICチップ115と電気的に接続されている。これにより、第1のICチップ114および第2のICチップ115は、それぞれ、インテロゲータ203との間で通信をおこなうことができる。
第1のICチップ114や第2のICチップ115は、ループアンテナがなすコイルの内側をインテロゲータ203から発振された磁束が通過する際にコイルにおいて発生する誘起電力により起動し、インテロゲータ203から受けた磁束とは逆向きの磁界(反磁界)を発生させ、この反磁界を搬送波として変調したデータ信号を出力する。
インテロゲータ203は、CPU、メモリ、クロック発振回路、変調回路、復調回路、増幅回路、アンテナを備えている(いずれも図示を省略する)。インテロゲータ203は、CPUの制御により、クロック発振回路で発生させた所定周波数の信号を変調回路において変調し、増幅回路において増幅して、増幅した信号をアンテナを介して外部に出力する。これにより、インテロゲータ203の周囲に所定周波数の交流磁界を発生させることができる。
具体的に、インテロゲータ203は、アンテナから所定範囲において所定周波数の交流磁界を発生させる。所定範囲は、具体的には、たとえば、10センチメートル程度に設定することができる。これにより、交流磁界中に位置付けられた第1のICチップ114や第2のICチップ115に対して電力を供給することができる。
また、インテロゲータ203は、CPUの制御により、第1のICチップ114や第2のICチップ115から出力されるデータ信号をアンテナを介して受信し、受信した信号を増幅回路において増幅して、増幅した信号を復調回路において復調する。インテロゲータ203は、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を受信すると、無胴綱検知回路204に対して「1(H)」の信号を出力する。
すなわち、インテロゲータ203は、フック109が、8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置する場合に、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。インテロゲータ203は、たとえば、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を受信していない場合、無胴綱検知回路204に対して「0(L)」の信号を出力する(あるいは、信号を出力しない)。
インテロゲータ203は、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を、所定時間連続して受信した場合に、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力するようにしてもよい。これにより、フック109が、所定時間連続して、8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置する場合に、インテロゲータ203から無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。
所定時間は、無胴綱監視装置200の設計者あるいは作業者が任意に設定することができる。具体的には、所定時間は、たとえば、「10秒」、「15秒」などのように、作業者が手に持ったフック109が偶然に8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置したのではなく、フック109が、8字環111あるいはD環112に引っ掛けられたと判断できる長さに設定することができる。
GPS受信機205は、GPSアンテナ、RF(Radio Frequency)部、ベースバンド部などを備えている。GPSアンテナは、GPS衛星から送信された電波を受信する。RF部は、GPSアンテナが受信した変調前の信号をベースバンド信号に復調する。
ベースバンド部は、RF部が復調したベースバンド信号に基づいて、無胴綱監視装置200が現在位置する高さ、すなわち、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さを算出する。ベースバンド部は、4機のGPS衛星との距離をそれぞれ算出し、それぞれの距離が一つに交わる位置を算出することによって測位をおこなう。GPS受信機205は、算出した高さを、高度判定回路207に対して出力する。
ゼロスイッチ206は、たとえば、ノーマリー・オープンのモーメンタリタイプの押ボタンスイッチによって実現することができる。ゼロスイッチ206は、操作(押)された場合に回路を閉じる接点(a接点)を備えており、回路を閉じている間、高度判定回路207に対して信号を出力する。
高度判定回路207は、たとえば地上などの基準高さからの安全帯101の高さが、所定の閾値以下であるか否かを判定する。高度判定回路207は、メモリを備えており、ゼロスイッチ206から出力された信号を受信した場合に、当該操作された時点においてGPS受信機205が算出する高さを基準高さとしてメモリに記憶する。
高度判定回路207は、GPS受信機205が算出する高さとメモリに記憶された基準高さとの差分を算出し、算出された差分があらかじめ設定された所定の閾値を超えた場合に、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。また、高度判定回路207は、GPS受信機205が算出する高さとメモリに記憶された基準高さとの差分が所定の閾値を超えていない場合、無胴綱検知回路204に対して「0」の信号を出力する(あるいは、信号を出力しない)。
所定の閾値は、無胴綱監視装置200の設計者あるいは作業者が任意に設定することができる。具体的には、所定の閾値は、たとえば、「2メートル」のように、当該所定の閾値を超える高さから落下した場合に人体に障害を与えると想定される高さの値に設定することができる。
あるいは、具体的には、所定の閾値は、たとえば、作業者が装着した状態の高所安全確保支援装置100の高さ、すなわち、作業者の足下から腰までの高さを考慮して、たとえば、「2.5メートル」のように設定してもよい。この実施の形態においては、GPS受信機205、ゼロスイッチ206、高度判定回路207などによって、この発明にかかる高さ検出部を実現することができる。
無胴綱検知回路204は、インテロゲータ203および高度判定回路207からの出力信号に基づいて、無胴綱状態であるか否かを判断する。無胴綱検知回路204は、ロープ108に設けられた導体210を介して、インテロゲータ203から出力された信号を受け付ける。この実施の形態においては、無胴綱検知回路204によって、この発明にかかる無胴綱状態判定部を実現することができる。
具体的に、無胴綱検知回路204は、無胴綱監視装置200が現在位置する高さ、すなわち、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上であって、かつ、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を受信していない場合に、無胴綱状態であると判定する。無胴綱検知回路204は、無胴綱状態であると判定した場合に、振動モーター208に対して、駆動信号を出力する。
インテロゲータ203が、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を所定時間連続して受信した場合に、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する仕様である場合、無胴綱検知回路204は、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上であって、かつ、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を所定時間連続して受信していないと、無胴綱状態であると判定する。
すなわち、無胴綱検知回路204は、高度判定回路207から「1」の信号が出力され、かつ、第1のICチップ114または第2のICチップ115から「1」の信号が所定時間連続して出力されていない場合に、無胴綱状態であると判定する。
また、インテロゲータ203が、8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置する場合は常に無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する仕様である場合、無胴綱検知回路204は、インテロゲータ203から出力される「1」の信号を、所定時間連続して受信した場合に、振動モーター208に対して「1」の信号を出力するようにしてもよい。
この場合も、無胴綱検知回路204は、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上であって、かつ、第1のICチップ114または第2のICチップ115から「1」の信号が所定時間連続して出力されていない場合に、無胴綱状態であると判定する。
振動モーター208は、無胴綱検知回路204から出力された駆動信号に応じて動作する。振動モーター208は、軸心周りに回転可能なロータ(磁石)と、位置固定されたステータ(固定子)と、を備えている。振動モーター208においては、ロータとステータの中心が一致しておらず、偏心している。このため、ロータを回転させることにより振動を発生させることができる。
振動モーター208は、無胴綱検知回路204が安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であると判定した場合に、当該無胴綱検知回路204から出力された駆動信号に応じて動作する。具体的に、振動モーター208は、無胴綱検知回路204から「1」を示す信号が出力された場合に、動作する。振動モーター208は、無胴綱検知回路204から「1」を示す信号が出力されている間、すなわち、無胴綱検知回路204から出力される信号が「0」に切り替わる(あるいは、信号の出力が停止する)まで、継続して動作することが好ましい。
この実施の形態においては、振動モーター208によって、この発明にかかる報知部を実現することができる。地上から所定の閾値以上の高さの位置で作業していることを振動によって報知することにより、騒音などにより音声が伝わりにくい作業現場においても容易かつ確実に作業者に注意喚起することができる。
無胴綱監視装置200は、GPS衛星から受信した電波に基づいて、GPS衛星とGPS受信機205との幾何学的位置を求めるGPSに代えて、みちびき(登録商標)、グローナス(GLONASS)、ガリレオ(Galileo)などの衛星測位システムを用いて高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さを特定してもよい。
また、無胴綱監視装置200は、GPS受信機205に代えて、気圧高度計を用いて、無胴綱監視装置200が現在位置する高さ、すなわち、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さを算出してもよい。
また、無胴綱監視装置200は、図示を省略する電源を備えている。電源は、GPS受信機205、無胴綱検知回路204、振動モーター208とともに、筐体113内に収容されている。電源は、インテロゲータ203やGPS受信機205に給電をおこなう。電源は、ロープ108に設けられた導体210を介して、インテロゲータ203に対する給電をおこなう。具体的には、電源は、たとえば、各種の電池を用いることができる。
(無胴綱検知回路204の一例)
つぎに、無胴綱検知回路204の一例について説明する。図3は、無胴綱検知回路204の一例を示す説明図である。図3に示すように、無胴綱検知回路204は、2つの入力端子を備え、1つの出力端子を備えたAND回路によって実現することができる。
AND回路が備える2つの入力端子のうちの一方の入力端子には、高度判定回路207から出力される信号が入力される。AND回路が備える2つの入力端子のうちの他方の入力端子には、インテロゲータ203から出力される信号が入力される。
AND回路の出力端子は、振動モーター208に接続されている。AND回路は、2つの入力端子の双方から入力される信号が、すべて、「1」のときのみ、出力端子を介して、振動モーター208に対して「1」を示す信号を出力する。AND回路は、2つの入力端子のうちの少なくとも一つの入力端子に「0」が入力された場合、「0」を出力する(あるいは、信号を出力しない)。
これにより、高度判定回路207が、差分が所定の閾値を超えたと判定し、インテロゲータ203からの出力信号に基づいて無胴綱状態であると判定した場合に、AND回路から振動モーター208に対して「1」を示す信号を出力し、振動モーター208を動作させることができる。
(無胴綱検知回路204の判断パターン)
つぎに、無胴綱検知回路204の判断パターンについて説明する。図4は、無胴綱検知回路204の判断パターンを示す説明図である。図4において、「0」、「1」は、それぞれ、高度判定回路207、インテロゲータ203および無胴綱検知回路204からの出力信号を示している。
図4に示すように、高度判定回路207からの出力信号が「0」であって、インテロゲータ203からの出力信号が「0」である場合、無胴綱検知回路204は、「0」を出力する。高度判定回路207からの出力信号が「1」であって、インテロゲータ203からの出力信号が「0」である場合、無胴綱検知回路204は、「0」を出力する。高度判定回路207からの出力信号が「0」であって、インテロゲータ203からの出力信号が「1」である場合、無胴綱検知回路204は、「0」を出力する。
無胴綱検知回路204は、高度判定回路207およびインテロゲータ203のいずれかからの出力信号が「0」である場合は、「0」を出力する。そして、無胴綱検知回路204は、高度判定回路207からの出力信号が「1」であって、かつ、インテロゲータ203からの出力信号が「1」である場合にのみ、「1」を出力する。
(高所安全確保支援装置100の使用方法)
つぎに、高所安全確保支援装置100の使用方法について説明する。高所安全確保支援装置100を使用する作業者は、まず、高所安全確保支援装置100すなわち安全帯101を装着する。上記のように、高所安全確保支援装置100は、安全帯101と無胴綱監視装置200とが一体に設けられているため、安全帯101を装着する通常通りの作業で、高所安全確保支援装置100、すなわち、安全帯101および無胴綱監視装置200を装着することができる。
高所安全確保支援装置100を装着した作業者は、鉄塔などに昇塔する前に、すなわち、地上において、ゼロスイッチ206を操作する。これにより、高度判定回路207における基準高さがリセットされ、ゼロスイッチ206を操作した位置、すなわち、地上が基準高さ(0メートル)として、高度判定回路207におけるメモリに記憶される。
より具体的には、作業者が高所安全確保支援装置100を装着した状態でゼロスイッチ206を操作することにより、作業者が装着した高所安全確保支援装置100の地上からの高さが、基準高さ(0メートル)として、高度判定回路207におけるメモリに記憶される。これにより、高度判定回路207におけるメモリに所定の閾値を設定する際に、作業者が装着した状態の高所安全確保支援装置100の高さを考慮しなくても、高所安全確保支援装置100を装着する作業者の身長などにかかわらず、作業者が所定の高さ(2メートル)以上の高さに位置していることを判断することができる。
この状態で、作業者が鉄塔などに昇塔すると、GPS受信機205は常に高さを算出し、算出した高さを高度判定回路207に対して出力する。高度判定回路207は、GPS受信機205が算出する高さとメモリに記憶された基準高さとの差分を算出し、算出された差分があらかじめ設定された所定の閾値を超えると、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。
上記のGPS受信機205および高度判定回路207の動作に並行して、インテロゲータ203は、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を受信したか否かを判断しており、第1のICチップ114または第2のICチップ115から出力される信号を受信すると、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。
無胴綱検知回路204は、インテロゲータ203および高度判定回路207からの出力信号に基づいて、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上であって、かつ、フック109が8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置していない状態が所定時間継続した場合に、無胴綱状態であると判定して、振動モーター208に対して「1」を示す信号を出力する。
(高所安全確保支援装置100による判断例)
つぎに、高所安全確保支援装置100による判断例について説明する。図5は、高所安全確保支援装置100による判断例を示す説明図である。図5に示すように、作業者がゼロスイッチ206を操作したAの位置、すなわち、地上にいる場合、高度判定回路207は、無胴綱検知回路204に対して「0」の信号を出力する。このとき、フック109が8字環111またはD環112にかかっていない場合、インテロゲータ203は、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。
この場合、無胴綱検知回路204は、振動モーター208に対して「0」を示す信号を出力し(あるいは、信号を出力せず)、振動モーター208は動作しない。これにより、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態である場合にのみ振動モーター208を動作させ、過剰に振動モーター208を動作させることによる煩わしさを回避することができる。
作業者がBの位置、すなわち、地上から2メートルの高さよりも低い位置にいる場合、高度判定回路207は、無胴綱検知回路204に対して「0」の信号を出力する。このとき、フック109が8字環111またはD環112にかかっていない場合、インテロゲータ203は、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。
この場合、無胴綱検知回路204は、振動モーター208に対して「0」を示す信号を出力し(あるいは、信号を出力せず)、フック109が8字環111またはD環112にかかっていなくても振動モーター208は動作しない。これにより、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態である場合にのみ振動モーター208を動作させ、過剰に振動モーター208を動作させることによる煩わしさを回避することができる。
作業者がCやDの位置、すなわち、地上から2メートルの高さ以上の位置にいる場合、高度判定回路207は、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。このとき、フック109が8字環111またはD環112にかかっている場合、インテロゲータ203は、無胴綱検知回路204に対して「0」の信号を出力する。この場合、作業者は地上から2メートルの高さ以上の位置において安全帯101を正しく使用しているため、無胴綱検知回路204は、振動モーター208に対して「0」を示す信号を出力し(あるいは、信号を出力せず)、振動モーター208は動作しない(図5におけるCの位置を参照)。
一方、地上から2メートルの高さ以上の位置にいて、フック109が8字環111またはD環112にかかっていない場合、インテロゲータ203は、無胴綱検知回路204に対して「1」の信号を出力する。この場合、無胴綱検知回路204は、振動モーター208に対して「1」を示す信号を出力する。これにより、振動モーター208が動作して、作業者に対して、地上から2メートルの高さ以上の高さにおいて無胴綱状態であることを報知することができる。
無胴綱検知回路204は、インテロゲータ203および高度判定回路207からの出力信号に基づいて、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上であっても、フック109が8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置している場合には、無胴綱状態ではないと判定し、「0」を出力する(あるいは、信号を出力しない)。これにより、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態である場合にのみ、振動モーター208を動作させることができる。
無胴綱検知回路204は、インテロゲータ203および高度判定回路207からの出力信号に基づいて、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上ではない場合は、フック109が8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置していなくても、無胴綱状態ではないと判定し、「0」を出力する(あるいは、信号を出力しない)。これにより、安全帯101が所定の閾値より低い高さにおいて作業をしている場合に、過剰に振動モーター208を動作させることを回避できる。
無胴綱監視装置200が、GPS受信機205が常時算出する高さと、ゼロスイッチ206が操作された時点においてGPS受信機205が算出した高さ(基準高さ)と、の差分に基づいて、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さを検出する。すなわち、単一のGPS受信機205によって算出された各高さの差分に基づいて、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さを検出する。
GPS受信機205を用いることにより、短時間に変動する誤差要因であるノイズや、或る程度の時間持続する誤差要因であるバイアスに起因して高さの算出誤差が生じることが想定されるが、上記のように基準高さに対する差分に基づいて作業者が位置する地上高を特定することにより、たとえば、樹木や建築物などの干渉物が存在することに起因してGPS受信機205が算出する高さが本来の高さからずれている場合にも、ずれている高さどうしの差分を作業者が位置する地上高として特定することができる。
これにより、作業環境に左右されることなく、作業者が位置する地上高を精度よく特定することができる。これによって、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であることを作業者に精度よく報知することができ、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
上述した実施の形態においては、GPS受信機205、ゼロスイッチ206、高度判定回路207などによって、この発明にかかる高さ検出部を実現するようにしたが、これに限るものではない。この発明にかかる高さ検出部は、GPS受信機205のみによって実現してもよい。この発明にかかる高さ検出部をGPS受信機205のみによって実現する場合、無胴綱検知回路204は、安全帯101が所定の閾値以上の高さに位置付けられているか否かもあわせて判定する。
上述した実施の形態においては、インテロゲータ203および高度判定回路207から出力された信号がそれぞれ入力される2つの入力端子と、1つの出力端子を備えたAND回路(無胴綱検知回路204)によって、この発明にかかる無胴綱状態判定部を実現するようにしたが、これに限るものではない。この発明にかかる無胴綱状態判定部は、CPUやメモリを備えたマイクロコンピュータによって実現してもよい。
また、この発明にかかる無胴綱状態判定部をマイクロコンピュータによって実現する場合、当該マイクロコンピュータによって高度判定回路207を実現してもよい。この場合、マイクロコンピュータが備えるメモリに所定の閾値を記憶し、当該マイクロコンピュータにおいて高度判定回路207がおこなう判定と同様の判定処理をおこなう。
なお、上述した実施の形態においては、8字環111に設けられた第1のICチップ114やD環112に設けられた第2のICチップ115に記憶された情報を読み取るインテロゲータ203を備えた無胴綱監視装置200(および当該無胴綱監視装置200を備えた高所安全確保支援装置100)について説明したが、これに限るものではない。
この発明にかかる無胴綱監視装置200(および当該無胴綱監視装置200を備えた高所安全確保支援装置100)は、インテロゲータ203に代えて、第1のICチップ114や第2のICチップ115が備えるメモリに対するデータの書き込みが可能なインテロゲータ203(リーダライタ)を備えていてもよい。
このようなインテロゲータ203(リーダライタ)を備えた無胴綱監視装置200(および当該無胴綱監視装置200を備えた高所安全確保支援装置100)においては、当該インテロゲータ203のCPUが備える計時機能により、第1のICチップ114や第2のICチップ115から情報を読み取った日時を、当該インテロゲータ203が備えるメモリに書き込むことができる。これにより、万一、落下事故が生じた場合に、当該事故発生時における作業者の地上高や日時を、後日検証することができ、検証結果を以降の作業に活かすことができる。
また、上述した実施の形態は、1つのフックを備えた安全帯101に無胴綱監視装置200を適用した高所安全確保支援装置100の一例について説明したが、無胴綱監視装置200を適用する安全帯101におけるフックの数は1つに限るものではない。無胴綱監視装置200は、たとえば、ランヤード107の両端にフック109を備えた安全帯101に適用してもよく、2つのランヤード107を備えた安全帯101に適用してもよい。
すなわち、高所安全確保支援装置100は、複数のフックのいずれかのフックが8字環111あるいはD環112から所定範囲内に位置しておらず、かつ、高所安全確保支援装置100を装着した作業者が現在位置する高さが、基準高さから所定高さ以上である場合に、無胴綱状態であると判定し、振動モーター208を動作させるようにしてもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、ランヤード107のフック109が回し掛けられる8字環111やD環112に設けられるICチップ114、115に記憶された情報を、フック109に設けられたインテロゲータ203により読み取る。また、高度判定回路207によって地上からの安全帯101の高さを検出する。そして、インテロゲータ203による読み取り結果と、地上からの安全帯101の高さと、に基づいて、安全帯101が所定の閾値以上の高さ(たとえば、2メートル以上)において無胴綱状態であるか否かを判定し、その判定結果を報知するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200によれば、インテロゲータ203によるICチップに記憶された情報の読み取りの有無によって、8字環111やD環112にランヤード107のフック109が回し掛けられているか否か、すなわち、無胴綱状態であるか否かを判定する。そして、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを判定し、その判定結果に応じた報知をおこなう。
具体的には、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であると判定した場合と、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態ではない、あるいは、無胴綱状態であるが安全帯101の位置が所定の閾値より低い高さにあると判定した場合と、で異なる態様の報知をおこなう。
これにより、無胴綱監視装置200を備えた安全帯101を装着している作業者は、通常どおりの作業をおこなうことにより、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを把握することができる。これによって、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、振動モーター208を用いて、振動によって判定結果を報知することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200によれば、安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かの判定結果を振動によって報知することにより、判定結果周囲の騒音や明るさに左右されることなく、安全帯101を装着した作業者に対して、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを確実に把握させることができる。これにより、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200においては、振動モーター208の振動に加えて、さらに、光の点灯または点滅によって判定結果を報知するようにしてもよい。このような無胴綱監視装置200によれば、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを、高所安全確保支援装置100を備えた安全帯101を装着している作業者本人が把握できる振動に加えて、光の点灯または点滅によって報知することにより、当該作業者の周囲の作業者に対しても報知することができる。
これにより、無胴綱監視装置200を備えた安全帯101を装着している作業者本人が、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であることに気づいていない場合にも、当該作業者本人の周囲の作業者が知らせることができ、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200においては、振動モーター208の振動に加えて、さらに、音声によって判定結果を報知するようにしてもよい。このような無胴綱監視装置200によれば、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを、無胴綱監視装置200を備えた安全帯101を装着している作業者本人が把握できる振動に加えて、音声によって報知することにより、当該作業者の周囲の作業者に対しても報知することができる。
これにより、無胴綱監視装置200を備えた安全帯101を装着している作業者本人が、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であることに気づいていない場合にも、当該作業者本人の周囲の作業者が知らせることができ、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、振動モーター208が、安全帯101における胴ベルト102に設けられていることを特徴としている。フルハーネスタイプの安全帯においては、ハーネス部分に設ける。
この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200によれば、少なくとも振動により所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを報知する報知部が、高所安全確保支援装置100を備えた安全帯101を装着している作業者の身体に密接する胴ベルト102またはハーネスに設けられているため、当該安全帯101を装着した作業者に対して、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを確実に把握させることができる。これにより、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、インテロゲータ203が、メモリを備え、当該メモリにICチップに記憶された情報の読み取り履歴を記憶することを特徴としていてもよい。
このような無胴綱監視装置200によれば、インテロゲータ203のメモリに、ICチップに記憶された情報の読み取り履歴を記憶することにより、たとえば、万一事故が発生した場合に、後日、安全帯101を正しく使用していたかどうかを検証することができる。これにより、同様の事故が再発することを防止し、長期にわたる作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、ICチップが、ランヤード107を構成するロープ108に設けられた環状部材に設けられていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200によれば、1本吊り状態で使用する安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを、確実に判定することができる。これにより、安全帯101の使用態様に応じて、当該安全帯101を装着した作業者に対して、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを確実に把握させることができる。これによって、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200は、ICチップが、安全帯101における胴ベルト102に設けられた環状部材に設けられていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の無胴綱監視装置200によれば、U字吊り状態で使用する安全帯101が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを、確実に判定することができる。これにより、安全帯101の使用態様に応じて、当該安全帯101を装着した作業者に対して、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを確実に把握させることができる。これによって、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置100は、安全帯101と、8字環111やD環112に設けられるICチップ114、115と、フック109に設けられたインテロゲータ203と、を備えている。そして、高度判定回路207によって地上からの安全帯101の高さを検出し、インテロゲータ203による読み取り結果と、地上からの安全帯101の高さと、に基づいて、安全帯101が所定の閾値以上の高さ(たとえば、2メートル以上)において無胴綱状態であるか否かを判定し、その判定結果を報知するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置100によれば、通常どおり安全帯101を装着して作業をおこなうことにより、所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを把握することができる。これによって、作業者に負担を掛けることなく、当該作業者の安全性を高めることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置100は、ランヤード107が、フック109側の一端部から他端部まで連続する導体210を備え、インテロゲータ203に対して、導体210を介して給電するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の高所安全確保支援装置100によれば、インテロゲータ203に電源を設けたり、インテロゲータ203に給電するための配線を別途設けたりすることなく、インテロゲータ203を動作させ、無胴綱状態であるか否かを判定することができ、不用意に鉄塔などの電気設備に接触して、作業に支障を与えることを防止できる。
以上のように、この発明にかかる無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置は、高所作業における作業者の安全確保を支援する無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置に有用であり、特に、作業中における場所の移動をともなう高所作業における作業者の安全確保を支援する無胴綱監視装置および高所安全確保支援装置に適している。
100 高所安全確保支援装置
101 安全帯
102 胴ベルト
107 ランヤード
108 ロープ
109 フック
110 伸縮調節器
111 8字環
112 D環
114 第1のICチップ
115 第2のICチップ
200 無胴綱監視装置
201 第1のアンテナ
202 第2のアンテナ
203 インテロゲータ
204 無胴綱検知回路
205 GPS受信機
206 ゼロスイッチ
207 高度判定回路
208 振動モーター

Claims (10)

  1. 安全帯におけるランヤードのフックが回し掛けられる環状部材に設けられるICチップと、
    前記フックに設けられて所定範囲内に位置する前記ICチップに記憶された情報を読み取るインテロゲータと、
    基準高さからの高さを検出する高さ検出部と、
    前記インテロゲータによる読み取り結果と、前記高さ検出部による検出結果と、に基づいて、前記安全帯が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを判定する無胴綱状態判定部と、
    前記無胴綱状態判定部の判定結果を報知する報知部と、
    を備えたことを特徴とする無胴綱監視装置。
  2. 前記報知部は、振動によって前記判定結果を報知することを特徴とする請求項1に記載の無胴綱監視装置。
  3. 前記報知部は、さらに、光の点灯または点滅によって前記判定結果を報知することを特徴とする請求項1または2に記載の無胴綱監視装置。
  4. 前記報知部は、さらに、音声によって前記判定結果を報知することを特徴とする請求項1または2に記載の無胴綱監視装置。
  5. 前記報知部は、前記安全帯における胴ベルトまたはハーネスに設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の無胴綱監視装置。
  6. 前記インテロゲータは、メモリを備え、当該メモリに前記ICチップに記憶された情報の読み取り履歴を記憶することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の無胴綱監視装置。
  7. 前記ICチップは、前記ランヤードを構成するロープに設けられた前記環状部材に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の無胴綱監視装置。
  8. 前記ICチップは、前記安全帯における胴ベルトに設けられた前記環状部材に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の無胴綱監視装置。
  9. 先端にフックが設けられたランヤードと当該フックが回し掛けられる環状部材とを備えた安全帯と、
    前記環状部材に設けられるICチップと、
    前記フックに設けられて所定範囲内に位置する前記ICチップに記憶された情報を読み取るインテロゲータと、
    基準高さからの高さを検出する高さ検出部と、
    地上からの前記安全帯の高さを検出する高さ検出部と、
    前記インテロゲータによる読み取り結果と、前記高さ検出部による検出結果と、に基づいて、前記安全帯が所定の閾値以上の高さにおいて無胴綱状態であるか否かを判定する無胴綱状態判定部と、
    前記無胴綱状態判定部の判定結果を報知する報知部と、
    を備えたことを特徴とする高所安全確保支援装置。
  10. 前記ランヤードは、前記フック側の一端部から他端部まで連続する導体を備え、
    前記インテロゲータに対して、前記導体を介して給電するようにしたことを特徴とする請求項9に記載の高所安全確保支援装置。
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