JP2020003212A - 排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法 - Google Patents

排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020003212A
JP2020003212A JP2018119471A JP2018119471A JP2020003212A JP 2020003212 A JP2020003212 A JP 2020003212A JP 2018119471 A JP2018119471 A JP 2018119471A JP 2018119471 A JP2018119471 A JP 2018119471A JP 2020003212 A JP2020003212 A JP 2020003212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
wastewater treatment
pit
treatment pit
measuring device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018119471A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6793404B2 (ja
Inventor
康晴 山邉
Yasuharu Yamabe
康晴 山邉
考義 笹川
Takayoshi Sasagawa
考義 笹川
昌勝 上松
Masakatsu Uematsu
昌勝 上松
嘉教 井藤
Yoshinori Ito
嘉教 井藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kowa Co Ltd
Kouwa Co Ltd
Original Assignee
Kowa Co Ltd
Kouwa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kowa Co Ltd, Kouwa Co Ltd filed Critical Kowa Co Ltd
Priority to JP2018119471A priority Critical patent/JP6793404B2/ja
Publication of JP2020003212A publication Critical patent/JP2020003212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6793404B2 publication Critical patent/JP6793404B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、従来にない作用効果を発揮する実用的な排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法を提供すること。【解決手段】地中に設けられる排水処理坑の変位計測装置であって、前記排水処理坑の内壁面における第一基準部位と該第一基準部位から直径方向に対向する第二基準部位との間に計測用線材を架設して前記第一基準部位と前記第二基準部位との間の距離を計測する第一距離計測部と、この第一距離計測部の計測用線材と交差する方向に長さを有する状態で配され、前記排水処理坑の内壁面における第三基準部位と該第三基準部位から直径方向に対向する第四基準部位との間に計測用線材を架設して前記第三基準部位と前記第四基準部位との間の距離を計測する第二距離計測部と、前記第一距離計測部及び前記第二距離計測部において計測したデータを記録するデータ記録部とを有するものである。【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法に関するものである。
地すべりが生じ易い地域には、この地すべりの原因となる地下水を集めて排出することを目的とした排水処理坑が設けられている。
具体的には、この排水処理坑は、長さ方向に流水溝部を備えた底壁面部と、この底壁面部の左右に立設される左右壁面部と、この左右壁面部に連設され前記底壁面部と対向する天壁面部とを備えたトンネル構造(通称:排水トンネル)であり、対象となる地域に数kmにおよんで設けられる本線部と、この本線部から分岐した枝線部とで構成されるのが一般的である。また、この枝線部の先端部には集水部(ボーリング室)が設けられ、この集水部の周面から放射方向に複数の集水パイプが突設され、この集水パイプを予め調査して判明した地下水の溜まり易い部位に配設することで、この各集水パイプを介して集水部内に地下水が集められ、この集水部で集められた地下水は枝線部から本線部へ流れ、この排水処理杭の終端に設けられた排水路へ導出される。この排水路は例えば河川まで延設されており、排水処理坑で集められた地下水は最終的に河川に排出される。尚、この排水処理坑としては立坑からなる集水抗などもある。
ところで、前述した排水処理坑は、この排水処理坑が設けられる土塊の移動(地すべり)により強い応力を受けてひずみ変位が生じる場合があるが、この排水処理坑におけるひずみ変位の確認は、もっぱらその地域や構造物(排水処理坑)を熟知した技術者の目視により行われているのが現状である。従って、破損箇所を発見した場合、その破損箇所を補修し、また、補修では対応できない破損状況であった場合には、当該排水処理坑は廃坑として埋め、別の排水処理坑を構築しなければならず、多大なコストがかかる。
従って、排水処理坑にひずみ変位が生じて破損する前に予め排水処理坑のひずみ変位を把握して補強等の対処をすることが望ましく、よって、排水処理坑の長寿命化を可能にする維持管理が必要とされている。
そこで、本出願人は、特許第6289422号に開示され排水処理坑の変位計測装置を提案している。
特許第6289422号公報
本発明者等は、前述した排水処理坑の変位計測装置について更なる研究開発を進め、より実用的な排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法を開発した。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
地中に設けられる排水処理坑21の変位計測装置であって、前記排水処理坑21の内壁面における第一基準部位P1と該第一基準部位P1から直径方向に対向する第二基準部位P2との間に計測用線材L1を架設して前記第一基準部位P1と前記第二基準部位P2との間の距離を計測する第一距離計測部1と、この第一距離計測部1の計測用線材L1と交差する方向に長さを有する状態で配され、前記排水処理坑21の内壁面における第三基準部位P3と該第三基準部位P3から直径方向に対向する第四基準部位P4との間に計測用線材L2を架設して前記第三基準部位P3と前記第四基準部位P4との間の距離を計測する第二距離計測部2と、前記第一距離計測部1及び前記第二距離計測部2において計測したデータを記録するデータ記録部7とを有することを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項1記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一距離計測部1及び前記第二距離計測部2は、前記各基準部位の間に架設される前記計測用線材L1,L2の変位により、各基準部位間の距離変位量を計測する伸縮計であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項1,2いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記計測用線材L1,L2は、前記排水処理坑21内に配される管状部材4内に収納されていることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項3記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記管状部材4は塩化ビニル管であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記排水処理坑21は、長さ方向に流水溝部21aを備えた底壁面部21Aと、この底壁面部21Aの左右に立設される左壁面部21B及び右壁面部21Cと、この左壁面部21B及び右壁面部21Cに連設され前記底壁面部21Aと対向する天壁面部21Dとを備えたトンネル構造であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項5記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一基準部位P1を前記左壁面部21B及び前記右壁面部21Cの一方の所定部位とするとともに、前記第二基準部位P2を前記左壁面部21B及び前記右壁面部21Cの他方の所定部位として、前記第一基準部位P1と前記第二基準部位P2との間に水平状態で前記計測用線材L1が架設されるように構成され、一方、前記第三基準部位P3を前記底壁面部21Aの所定部位とするとともに、前記第四基準部位P4を前記天壁面部21Dの所定部位として、前記第三基準部位P3と前記第四基準部位P4との間に鉛直状態で前記計測用線材L2が架設されるように構成されていることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項5,6いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記底壁面部21Aの縦断方向及び横断方向の傾斜を計測する傾斜計測部5を備えることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項1〜7いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記データ記録部7で記録されたデータをもとに前記排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部を備えたことを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、請求項1〜8いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一距離計測部1から延設される前記計測用線材L1と前記第二距離計測部2から延設される前記計測用線材L2とは、互いに略直交する状態で設けられることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置に係るものである。
また、地中に設けられる排水処理坑21のひずみ変位を計測する請求項1〜9のいずれか1項に記載の変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータをもとに前記排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により前記排水処理坑21が設けられている土塊の過去の移動量を確知する土塊移動量確知手段とで構成されていることを特徴とする土塊移動監視方法に係るものである。
また、請求項10記載の土塊移動監視方法において、前記変位量算出部で算出した前記排水処理坑21の変位量をもとに該排水処理坑21の今後の変位量を予測して該排水処理坑21が設けられている土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段を有することを特徴とする土塊移動監視方法に係るものである。
また、請求項11記載の土塊移動監視方法において、地中には複数の前記排水処理坑21が設けられており、前記土塊移動量予測手段は、前記複数の排水処理坑21が設けられている所定区域の土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段であることを特徴とする土塊移動監視方法に係るものである。
また、地中に設けられる排水処理坑21のひずみ変位を計測する請求項1〜9のいずれか1項に記載の変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータをもとに前記排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により前記排水処理坑21の補修若しくは廃坑の時期を確知する抗状態確知手段とで構成されていることを特徴とする排水処理坑監視方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、排水処理坑の状態(ひずみ変位)を簡易且つ確実に把握することができ、しかも、高精度な計測をコスト安に行うことができ、そして更に、既存の構造物(排水処理坑)を利用して土塊の移動(地すべりの活動が活発か否か)を監視することができるなど、従来にない作用効果を発揮する実用的な排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法となる。
本実施例の使用状態説明図である。 本実施例の使用状態説明図である。 本実施例の要部を説明する斜視図である。 本実施例の要部の説明図である。 排水処理坑21の説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
第一距離計測部1により、排水処理坑21の内壁面における第一基準部位P1と該第一基準部位P1から直径方向に対向する第二基準部位P2との間に計測用線材L1を架設して第一基準部位P1と第二基準部位P2との間の距離を計測するとともに、第二距離計測部2により、第一距離計測部1の計測用線材L1と交差する方向に長さを有する状態で配され、排水処理坑21の内壁面における第三基準部位P3と該第三基準部位P3から直径方向に対向する第四基準部位P4との間に計測用線材L2を架設して第三基準部位P3と第四基準部位P4との間の距離を計測する。
この第一距離計測部1及び第二距離計測部2において計測したデータはデータ記録部7で記録される。このデータ記録部7のデータを例えばコンピュータで処理して排水処理坑21の変位量が算出される。
この算出された変位量から排水処理坑21の状態(ひずみ変位)を確実に把握することができ、この排水処理坑21の補修時期、廃坑時期を確知することができる。
また、排水処理坑21の変位量により該排水処理坑21が設けられている土塊のこれまでの移動量が確知でき、更に、排水処理坑21の変位量をもとに該排水処理坑21の今後の変位量を予測して該平水処理坑21が設けられている土塊の今後の移動量を予測することができる。
従って、土塊の移動(例えば地すべり)による排水処理坑21の状態(ひずみ変位)を変位として定量化することで、熟練者でなくても排水処理坑21の状態を簡易且つ確実に確認することができ、仮に異常が確認された場合には直ちに対応することができるとともに、土塊の移動(地すべりの活動が活発か否か)を監視できることになる。
また、本発明の変位計測装置は、レーザー光をではなく、線材を利用した計測であるから、例えば気象条件の変化などの影響を受けにくく高精度に計測することができ(レーザー光は結露水や霧などの影響による反射率の関係で精度が落ちる場合がある)、しかも、装置自体が安価である故にコスト安に計測することができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、地中に設けられる排水処理坑21の変位計測装置であって、前記排水処理坑21の内壁面における第一基準部位P1と該第一基準部位P1から直径方向に対向する第二基準部位P2との間に計測用線材L1を架設して前記第一基準部位P1と前記第二基準部位P2との間の距離を計測する第一距離計測部1と、この第一距離計測部1の計測用線材L1と交差する方向に長さを有する状態で配され、前記排水処理坑21の内壁面における第三基準部位P3と該第三基準部位P3から直径方向に対向する第四基準部位P4との間に計測用線材L2を架設して前記第三基準部位P3と前記第四基準部位P4との間の距離を計測する第二距離計測部2と、前記第一距離計測部1及び前記第二距離計測部2において計測したデータを記録するデータ記録部7とを有するものである。
本実施例では、計測対象となる排水処理坑21として、図1,2,5に図示したように長さ方向に流水溝部21aを備えた底壁面部21Aと、この底壁面部21Aの左右に立設される左壁面部21B及び右壁面部21Cと、この左壁面部21B及び右壁面部21Cに連設され底壁面部21Aと対向する天壁面部21Dとを備えた排水トンネル(横抗)を採用しており、本実施例に係る排水処理坑21は、本線部21’と、この本線部21’から分岐した枝線部21”とで構成されている。また、この枝線部21”の先端部には集水部22(ボーリング室)が設けられ、この集水部22の周面から放射方向に複数の集水パイプ23が突設され、この集水パイプ23を予め調査して判明した地下水の溜まり易い部位に配設することで、この各集水パイプ23を介して集水部22内に地下水が集められ、この集水部22で集められた地下水は枝線部21”から本線部21’へ流れ、この排水処理杭21の終端に設けられた排水路24へ導出される。この排水路24は例えば河川まで延設されており、排水処理坑21で集められた地下水は最終的に河川に排出されることになる。尚、排水処理坑21は立坑でも良いなど、本実施例の特性を発揮する構造物であれば適宜採用し得るものである。
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
第一距離計測部1及び第二距離計測部2は、各基準部位の間に架設される計測用線材L1,L2(インバー線)の変位により、各基準部位間の距離変位量を計測する伸縮計であり、本実施例では、ジオテクサービス(株)社製の簡易伸縮計「GSL−050」を採用しており、図3に図示したように装置本体1a,2a内に回動自在に収納されたドラム1b,2bに巻回されたワイヤーから成る計測用線材L1,L2の伸縮(引き出し及び巻取り)により距離を計測するものである。
本実施例では、図1,2に図示したように排水処理坑21の左壁面部21Bの所定部位としての第一基準部位P1に第一距離計測部1を設け、この第一距離計測部1から計測用線材L1を水平方向に引き出し、この計測用線材L1が水平状態に架設されるように該計測用線材L1の先端を水処理坑21の右壁面部21C所定部位としての第二基準部位P2に連結固定し、一方、排水処理坑21の天壁面部21Dの所定部位としての第四基準部位P4に第二距離計測部2を設け、この第二距離計測部2から計測用線材L2を鉛直方向に引き出し、この計測用線材L2が鉛直状態に架設されるように該計測用線材L2の先端を排水処理坑21の底壁面部21Aの所定部位(中央部位)としての第三基準部位P3に連結固定する。
従って、第一距離計測部1の計測用線材L1と第二距離計測部2の計測用線材L2とは、互いに略直交する状態に配され、第一距離計測部1にて排水処理坑21の横幅(内空幅)を計測し、第二距離計測部2にて排水処理坑21の高さ(内空高さ)を計測する。尚、第一距離計測部1の計測用線材L1と第二距離計測部2の計測用線材L2とは、互いに斜交する状態に配されても良く、この場合、ひずみ換算する場合に矩形ひずみ解析を行なえば、構造物の変形度合い(ひずみ変位)を定性的に評価できる。
また、第一距離計測部1の計測用線材L1と第二距離計測部2の計測用線材L2は、排水処理坑21内に配される管状部材4内に収納されている。
本実施例は、管状部材4を塩化ビニル管で構成しており、第一距離計測部1の計測用線材L1を収納する管状部材4は、基端が第一距離計測部1に当接され先端が壁面(右壁面部21C)に当接された水平状態で天壁面部21Dから垂設される吊り下げ部材6(ワイヤー)を介して吊り下げ状態に設けられ、第二距離計測部2の計測用線材L2を収納する管状部材4は、基端が第二距離計測部2に当接され先端が壁面(底壁面部21A)に当接された垂下状態に設けられている。
また、管状部材4の先端部に長さ調整し得る蛇腹部4aが設けられている。
尚、排水処理坑21は暗所であるから、点検等の作業員が照射する照射光に反射する反射材を管状部材4の周面に設けても良い。
また、第一距離計測部1及び第二距離計測部2は、図4に図示したようにデータ記録部7(ジオテクサービス(株)社製のデータロガー「GTR−24H」)に接続され、この第一距離計測部1及び第二距離計測部2で計測されたデータはデータ記録部7で随時記録される。尚、データ記録部7には後述する傾斜計測部5が接続され、この傾斜計測部5から得られるデータを記録する。
また、本実施例は、データ記録部7で記録されたデータをもとに排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部を備えている。
この変位量算出部は、図4に図示したようにデータ記録部7で記録されたデータを処理(集積・加工)する管理コンピュータ(図示省略)で構成され、第一距離計測部1,第二距離計測部2及び傾斜計測部5はデータ記録部7に接続されている。
尚、管理コンピュータは、ノート型パソコンやタブレット型パソコンなどの計測現場へ持ち込んだパソコンでも良いし、データ記録部7に無線信号送信部を設け、このデータ記録部7で記録されたデータを無線信号送信部からインターネット回線を介して受信する遠隔地のパソコン(データセンター)でも良い。
符号8は収納ボックス,9はPT温度変換器,10はバッテリー(DC24V)である。
傾斜計測部5は、傾斜に比例した液面の傾きを左右の電極の静電容量変化とし検出し、電気信号に変換するセンサーであり、X軸とY軸の2軸の傾斜値を計測し得るジオテクサービス(株)社製の傾斜計「GIC−10WD」を採用している。
本実施例では、図1,2に図示したようにこの傾斜計測部5を、排水処理坑21の底壁面部21Aに配置し、底壁面部21Aの縦断方向(Y方向)及び横断方向(X方向)の傾斜を計測する。尚、本実施例では、傾斜計測部5に温度計を装着している。
以上の構成から成る本実施例に係る排水処理坑21の変位計測装置を設置する場合、図5に図示したように左右の坑口から5〜10mの地点ST1及びST3と中間地点ST2の三箇所に設置される。
本実施例は上述のように構成したから、第一距離計測部1により、排水処理坑21の内壁面における第一基準部位P1と該第一基準部位P1から直径方向に対向する第二基準部位P2との間に計測用線材L1を架設して第一基準部位P1と第二基準部位P2との間の距離を計測するとともに、第二距離計測部2により、第一距離計測部1の計測用線材L1と交差する方向に長さを有する状態で配され、排水処理坑21の内壁面における第三基準部位P3と該第三基準部位P3から直径方向に対向する第四基準部位P4との間に計測用線材L2を架設して第三基準部位P3と第四基準部位P4との間の距離を計測する。
この第一距離計測部1及び第二距離計測部2において計測したデータはデータ記録部7で記録される。このデータ記録部7のデータを例えばコンピュータで処理して排水処理坑21の変位量が算出される。
この算出された変位量から排水処理坑21の状態(ひずみ変位)を確実に把握することができ、この排水処理坑21の補修時期、廃坑時期を確知することができる。
また、排水処理坑21の変位量により該排水処理坑21が設けられている土塊のこれまでの移動量が確知でき、更に、排水処理坑21の変位量をもとに該排水処理坑21の今後の変位量を予測して該平水処理坑21が設けられている土塊の今後の移動量を予測することができる。
よって、本実施例によれば、土塊の移動(例えば地すべり)による排水処理坑21の状態(ひずみ変位)を変位として定量化することで、熟練者でなくても排水処理坑21の状態を簡易且つ確実に確認することができ、仮に異常が確認された場合には直ちに対応することができる。
また、本実施例の変位計測装置は、レーザー光をではなく、線材を利用した計測であるから、例えば気象条件の変化などの影響を受けにくく高精度に計測することができ(レーザー光は結露水や霧などの影響による反射率の関係で精度が落ちる場合がある)、しかも、装置自体が安価である故にコスト安に計測することができる。
また、本実施例は、土塊の移動(地すべりの活動が活発か否か)を監視できることになる。
即ち、本実施例を用いた監視方法の具体例として、地中に設けられる排水処理坑21のひずみ変位を計測する本実施例に係る変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータ(変位データ)をもとに排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により排水処理坑21が設けられている土塊の過去の移動量を確知する土塊移動量確知手段とで構成された土塊移動監視方法が可能となる。
また、この変位量算出部で算出した排水処理坑21の変位量をもとに該排水処理坑21の今後の変位量を予測して該排水処理坑21が設けられている土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段を有しても良い。
また、複数の排水処理坑21が設けられている場合、土塊移動量予測手段は、複数の排水処理坑21が設けられている所定区域の土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段を有しても良い。
その他にも、地中に設けられる排水処理坑21のひずみ変位を計測する本実施例に係る変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータ(変位データ)をもとに排水処理坑21の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により排水処理坑21の補修若しくは廃坑の時期を確知する抗状態確知手段とで構成された排水処理坑監視方法が可能となる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
L1 計測用線材
L2 計測用線材
P1 第一基準位置
P2 第二基準位置
P3 第三基準位置
P4 第四基準位置
1 第一距離計測部
2 第二距離計測部
4 管状部材
5 傾斜計測部
7 データ記録部
21 排水処理坑
21A 底壁面部
21B 左壁面部
21C 右壁面部
21D 天壁面部
21a 流水溝部

Claims (13)

  1. 地中に設けられる排水処理坑の変位計測装置であって、前記排水処理坑の内壁面における第一基準部位と該第一基準部位から直径方向に対向する第二基準部位との間に計測用線材を架設して前記第一基準部位と前記第二基準部位との間の距離を計測する第一距離計測部と、この第一距離計測部の計測用線材と交差する方向に長さを有する状態で配され、前記排水処理坑の内壁面における第三基準部位と該第三基準部位から直径方向に対向する第四基準部位との間に計測用線材を架設して前記第三基準部位と前記第四基準部位との間の距離を計測する第二距離計測部と、前記第一距離計測部及び前記第二距離計測部において計測したデータを記録するデータ記録部とを有することを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  2. 請求項1記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一距離計測部及び前記第二距離計測部は、前記各基準部位の間に架設される前記計測用線材の変位により、各基準部位間の距離変位量を計測する伸縮計であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記計測用線材は、前記排水処理坑内に配される管状部材内に収納されていることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  4. 請求項3記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記管状部材は塩化ビニル管であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記排水処理坑は、長さ方向に流水溝部を備えた底壁面部と、この底壁面部の左右に立設される左壁面部及び右壁面部と、この左壁面部及び右壁面部に連設され前記底壁面部と対向する天壁面部とを備えたトンネル構造であることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  6. 請求項5記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一基準部位を前記左壁面部及び前記右壁面部の一方の所定部位とするとともに、前記第二基準部位を前記左壁面部及び前記右壁面部の他方の所定部位として、前記第一基準部位と前記第二基準部位との間に水平状態で前記計測用線材が架設されるように構成され、一方、前記第三基準部位を前記底壁面部の所定部位とするとともに、前記第四基準部位を前記天壁面部の所定部位として、前記第三基準部位と前記第四基準部位との間に鉛直状態で前記計測用線材が架設されるように構成されていることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  7. 請求項5,6いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記底壁面部の縦断方向及び横断方向の傾斜を計測する傾斜計測部を備えることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記データ記録部で記録されたデータをもとに前記排水処理坑の変位量を算出する変位量算出部を備えたことを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の排水処理坑の変位計測装置において、前記第一距離計測部から延設される前記計測用線材と前記第二距離計測部から延設される前記計測用線材とは、互いに略直交する状態で設けられることを特徴とする排水処理坑の変位計測装置。
  10. 地中に設けられる排水処理坑のひずみ変位を計測する請求項1〜9のいずれか1項に記載の変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータをもとに前記排水処理坑の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により前記排水処理坑が設けられている土塊の過去の移動量を確知する土塊移動量確知手段とで構成されていることを特徴とする土塊移動監視方法。
  11. 請求項10記載の土塊移動監視方法において、前記変位量算出部で算出した前記排水処理坑の変位量をもとに該排水処理坑の今後の変位量を予測して該排水処理坑が設けられている土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段を有することを特徴とする土塊移動監視方法。
  12. 請求項11記載の土塊移動監視方法において、地中には複数の前記排水処理坑が設けられており、前記土塊移動量予測手段は、前記複数の排水処理坑が設けられている所定区域の土塊の今後の移動量を予測する土塊移動量予測手段であることを特徴とする土塊移動監視方法。
  13. 地中に設けられる排水処理坑のひずみ変位を計測する請求項1〜9のいずれか1項に記載の変位計測装置と、この変位計測装置により計測したデータをもとに前記排水処理坑の変位量を算出する変位量算出部と、この変位量算出部で算出した変位量により前記排水処理坑の補修若しくは廃坑の時期を確知する抗状態確知手段とで構成されていることを特徴とする排水処理坑監視方法。
JP2018119471A 2018-06-25 2018-06-25 排水処理坑の変位計測装置,土塊移動監視装置及び排水処理坑監視装置 Active JP6793404B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018119471A JP6793404B2 (ja) 2018-06-25 2018-06-25 排水処理坑の変位計測装置,土塊移動監視装置及び排水処理坑監視装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018119471A JP6793404B2 (ja) 2018-06-25 2018-06-25 排水処理坑の変位計測装置,土塊移動監視装置及び排水処理坑監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020003212A true JP2020003212A (ja) 2020-01-09
JP6793404B2 JP6793404B2 (ja) 2020-12-02

Family

ID=69099630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018119471A Active JP6793404B2 (ja) 2018-06-25 2018-06-25 排水処理坑の変位計測装置,土塊移動監視装置及び排水処理坑監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6793404B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108225262A (zh) * 2018-01-04 2018-06-29 重庆市勘测院 基于亚毫米位移传感器的隧道断面沉降测量装置、系统及方法
CN113789822A (zh) * 2021-10-20 2021-12-14 宁波数绘信息科技有限公司 基坑监测装置
CN115262666A (zh) * 2022-08-29 2022-11-01 广东粤能工程管理有限公司 一种用于高层建筑的基坑工程监测仪

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108225262A (zh) * 2018-01-04 2018-06-29 重庆市勘测院 基于亚毫米位移传感器的隧道断面沉降测量装置、系统及方法
CN108225262B (zh) * 2018-01-04 2023-11-03 重庆市勘测院 基于亚毫米位移传感器的隧道断面沉降监测的方法
CN113789822A (zh) * 2021-10-20 2021-12-14 宁波数绘信息科技有限公司 基坑监测装置
CN115262666A (zh) * 2022-08-29 2022-11-01 广东粤能工程管理有限公司 一种用于高层建筑的基坑工程监测仪

Also Published As

Publication number Publication date
JP6793404B2 (ja) 2020-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020003212A (ja) 排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法
US6530284B1 (en) Geographical displacement sensing unit and monitoring apparatus using the same
JP4369437B2 (ja) 2つのヒンジを備えたファイバブラッググレーティングセンサを用いた地盤の変位測定用歪み計
KR100973591B1 (ko) 지하시설물의 실시간 위치측정을 위한 1인 측량타깃
KR101457649B1 (ko) 비탈면 붕괴 사전 감지시스템
KR101083627B1 (ko) 경사 센서를 이용한 구조물의 안전 진단 시스템
Ha et al. Development and application of a wireless MEMS-based borehole inclinometer for automated measurement of ground movement
JPH11230791A (ja) 監視装置
RU2413055C1 (ru) Способ измерения осадок фундаментов и устройство для его реализации
BRPI0917504B1 (pt) Dispositivo e método para avaliar problemas de resistência de parede de tubulação
TW201139788A (en) Slope stabilization system
JP7375156B2 (ja) 計測システム、計測方法および間隔決定方法
CN111735419B (zh) 边坡水平位移监测系统及其方法
JP4027107B2 (ja) 土砂異常検出装置、土砂異常検出システム、及び土砂異常検出方法
KR20180057155A (ko) 터널의 변위측정장치
KR20190000356A (ko) 터널의 변위측정장치
JP6705036B1 (ja) 鋼管柱劣化予測システム
RU2743547C1 (ru) Способ мониторинга состояния многолетнемерзлых грунтов, служащих основанием для зданий и сооружений, и устройство для его осуществления
JP3041426B1 (ja) 比抵抗トモグラフィ法によるフィルダム管理システムおよびその管理方法
KR101191131B1 (ko) 흙막이 가시설 구조물의 변위 계측장치
JP6289422B2 (ja) 排水処理坑の変位計測装置並びに土塊移動監視方法及び排水処理坑監視方法
KR102315081B1 (ko) 모바일로 연동 가능한 자동 계측 시스템
KR200399594Y1 (ko) 2차원 터널 변형 자동계측장치
CN111811386B (zh) 基于北斗定位的边坡水平位移监测系统及其方法
CN108914991A (zh) 基坑监测装置及基坑监测方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190404

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6793404

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250