JP2020002676A - 病原菌拡散防止システム及び病原菌拡散防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛇口から出る水を切り替えるために、使用者が光センサを手で遮断する操作が必要であるという点において、更に改善する。【解決手段】本開示の病原菌拡散防止システムは、トイレに設置された便器内の貯留水における病原菌を検知する病原菌センサと、使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置と、病原菌センサにより病原菌が検知されると、混入装置を動作させる制御部と、を備えるものである。【選択図】図1

Description

本開示は、病原菌の保有者がトイレを使用したときに感染拡大を防止する病原菌拡散防止技術に関するものである。
従来の病原菌感染防止システムとしては、殺菌水製造装置を備え、出水する液体種類を非接触で選択可能な殺菌水供給システムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載のシステムは、センサユニットの光センサが、使用者によって手で遮断されると、蛇口から出る水が、殺菌水、水道水、又はそれらの混合水に切り替えられるように構成されている。
特開2012−81449号公報
しかしながら、上述の従来の技術では、蛇口から出る水を切り替えるために、使用者が光センサを手で遮断する操作が必要であるという点において、更なる改善が必要とされていた。
本開示の一態様にかかる病原菌拡散防止システムは、
トイレに設置された便器内の貯留水における病原菌を検知する病原菌センサと、
使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に前記病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置と、
前記病原菌センサにより前記病原菌が検知されると、前記混入装置を動作させる制御部と、を備えるものである。
本開示の病原菌拡散防止システムによれば、蛇口から出る水を切り替えるために、使用者が光センサを手で遮断する操作が必要であるという点において、更に改善することが可能となる。
第1実施形態に係る病原菌拡散防止システムの構成を概略的に示すブロック図。 トイレの内部を概略的に示す図。 登録情報の一例を示す図。 第1実施形態に係る病原菌拡散防止システムの動作を示すフローチャート。 第1実施形態に係る病原菌拡散防止システムの動作を示すフローチャート。 第2実施形態に係る病原菌拡散防止システムの構成を概略的に示すブロック図。 第2実施形態に係る病原菌拡散防止システムの動作を示すフローチャート。 第3実施形態に係る病原菌拡散防止システムの構成を概略的に示すブロック図。 第4実施形態に係る病原菌拡散防止システムの構成を概略的に示すブロック図。
(本開示に係る一態様を発明するに至った経緯)
まず、本開示に係る一態様の着眼点が説明される。上述のように、上記特許文献1に記載のシステムは、センサユニットの光センサが、使用者によって手で遮断されると、蛇口から出る水が、殺菌水、水道水、又はそれらの混合水に切り替えられるように構成されている。言い換えると、上記従来の特許文献1に記載のシステムでは、使用者が能動的に操作をしなければ、殺菌水を使用することはできない。また、上記特許文献1に記載のシステムでは、使用者が病原菌を保有しているか否か、すなわち殺菌が必要であるか否かについては検討されていない。このため、殺菌の必要性の有無に関係なく、常に殺菌水を生成しておかなければならない。そこで、使用者による操作を要することなく、使用者が病原菌を保有している場合にのみ病原菌を不活化する不活化成分を生成することにより不活化成分を節約しつつ、病原菌の拡散を防止することが望まれる。以上の考察により、本開示の発明者は、以下の発明の各態様を想到するに至った。
本開示の第1態様にかかる病原菌拡散防止システムは、
トイレに設置された便器内の貯留水における病原菌を検知する病原菌センサと、
使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に前記病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置と、
前記病原菌センサにより前記病原菌が検知されると、前記混入装置を動作させる制御部と、を備えるものである。
本開示の第2態様にかかる病原菌拡散防止方法は、
トイレにおいて病原菌の拡散を防止する病原菌拡散防止システムに用いられる病原菌拡散防止方法であって、前記病原菌拡散防止システムのコンピュータが、
病原菌センサを用いて便器内の貯留水における病原菌を検知し、
前記病原菌が検知されると、使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に前記病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置に混入動作を開始させるものである。
第1態様又は第2態様によれば、便器内の貯留水における病原菌が検知されると、蛇口から流出する水道水内に病原菌を不活化する不活化成分が混入される。このため、病原菌を保有する使用者は、自身が病原菌を保有することを意識することなく、また、何ら特別な操作を行うことなく、不活化成分が混入された水道水で、手を洗うことが可能となる。その結果、病原菌の拡散を防止することができる。また、必要なときのみ不活化成分が水道水に混入されるため、不活化成分を節約することができる。
上記第1態様において、例えば、
前記病原菌センサは、前記便器内の貯留水を採取し、採取時点から所定の検知時間内に予め定められた指標が閾値以上になることにより、前記病原菌を検知してもよい。
本態様によれば、便器内の貯留水の採取時点から所定の検知時間内という早期に、病原菌の有無を検知することができる。
上記第1態様において、例えば、
前記便器の便座への着座を検知する着座センサをさらに備えてもよく、
前記制御部は、前記便座への着座が前記着座センサにより検知されると、前記病原菌センサに検知動作を開始させてもよい。
本態様によれば、便座への着座が検知されると病原菌センサの検知動作が開始されるため、病原菌センサが無駄に検知動作を行うのを防止することができる。
上記第1態様において、例えば、
前記便器への排便を検知する排便センサをさらに備えてもよく、
前記制御部は、前記便器への前記排便が前記排便センサにより検知されると、前記病原菌センサに検知動作を開始させてもよい。
本態様によれば、便器への排便が検知されると病原菌センサの検知動作が開始されるため、病原菌センサが無駄に検知動作を行うのを防止することができる。
上記第1態様において、例えば、
登録者の連絡先が予め保存されたメモリと、
前記登録者の連絡先と通信可能に構成された通信インターフェースと、をさらに備えてもよく、
前記制御部は、前記病原菌センサにより前記病原菌が検知されると、前記登録者の連絡先を前記メモリから読み出して、前記通信インターフェースを制御して、前記病原菌が検知されたことを前記登録者の前記連絡先に通知してもよい。
本態様によれば、登録者の連絡先を予めメモリに保存しておくことにより、登録者は、病原菌が検知されたことを直ぐに知ることができる。したがって、登録者は、病原菌の検知に対して対策を講じることが可能になる。
上記第1態様において、例えば、
前記トイレ内に存在する人を検知する人感センサと、
前記トイレのドアを施錠するドアロックと、をさらに備えてもよく、
前記制御部は、前記病原菌センサにより前記病原菌が検知された後で、前記人感センサにより前記トイレ内の人が検知されなくなると、前記ドアロックを制御して、前記トイレのドアを施錠させてもよい。
本態様によれば、病原菌が検知された後で、トイレ内の人が検知されなくなると、ドアロックが制御されて、トイレのドアが施錠されるため、次の使用者が病原菌に感染するのを防止することができる。
上記第1態様において、例えば、
前記混入装置は、前記不活化成分が混入した水道水を前記トイレの空間内に散布する散布機構を含んでもよく、
前記制御部は、前記ドアロックにより前記トイレの前記ドアが施錠されると、前記散布機構の散布動作を開始させてもよい。
本態様によれば、ドアロックによりトイレのドアが施錠されると、散布機構の散布動作が開始されるため、トイレ内の病原菌を除去することができる。また、ドアロックによりトイレのドアが施錠されているため、不活化成分を含む水道水をトイレの空間内に散布しても、不活化成分による害が次の使用者に及ぶことはない。
(実施形態)
以下、本開示の実施の形態が、図面を参照しながら説明される。なお、各図面において、同じ構成要素には同じ符号が用いられ、適宜、説明は省略される。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る病原菌拡散防止システムの構成を概略的に示すブロック図である。図2は、図1の病原菌拡散防止システムの適用対象であるトイレの内部を概略的に示す図である。
図2に示されるように、図1の病原菌拡散防止システム10の適用対象であるトイレ12は、排便をするための便器14と、手を洗うための水道の蛇口16とを備える。便器14には、使用者が着座するための便座18が載せられている。本実施形態では、トイレ12は、介護施設のトイレである。この介護施設では、各入居者が就寝する各部屋に、それぞれトイレが設けられている場合がある。したがって、トイレ12は、図2に示されるように個室である。また、このような個室トイレが共用スペースに設置され、入居者が共用する場合もある。
図1に示されるように、病原菌拡散防止システム10は、着座センサ100、病原菌センサ110、人感センサ120、不活化成分センサ130、給水装置140、不活化成分生成装置200、ドアロック210、通信インターフェース(IF)220、ドア230、制御回路300を備える。不活化成分生成装置200は、散布機構201を含む。制御回路300は、メモリ310、中央演算処理装置(CPU)320、周辺回路(図示省略)を含む。制御回路300は、図2に示されるように、トイレ12の例えば壁に取り付けられている。制御回路300と、着座センサ100、病原菌センサ110、人感センサ120、不活化成分センサ130、給水装置140、不活化成分生成装置200、ドアロック210、及び通信IF220と、は無線又は有線で互いに通信可能に接続されている。
図1のメモリ310は、例えば半導体メモリ等により構成される。メモリ310は、例えばリードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的に消去書き換え可能なROM(EEPROM)などを含む。メモリ310の例えばROMは、CPU320を動作させる第1実施形態の制御プログラムを記憶する。CPU320は、メモリ310に記憶された第1実施形態の制御プログラムにしたがって動作することによって、着座判定部321、病原菌センサ制御部322、生成装置制御部323、通信制御部324、ドアロック制御部325として機能する。
着座センサ100は、例えば発光部及び受光部を備え、使用者が便座18に着座しているか否かを検出する。着座センサ100は、図2に示されるように、便器14の、便座18に着座した使用者の背中側に配置されている。使用者が便座18に着座すると、発光部から出射された光が使用者によって反射されて、受光部により受光される。着座センサ100は、受光部の受光信号を制御回路300に出力する。
着座判定部321は、着座センサ100の動作を制御する。着座判定部321は、所定周期(例えば1秒)で、着座センサ100の発光部からパルス光を出射させる。着座判定部321は、着座センサ100の受光部から反射光の受光信号が出力されると、使用者が便座18に着座していると判定する一方、受光部から反射光の受光信号が出力されなければ、使用者が便座18に着座していないと判定する。
病原菌センサ110は、例えば、ノロウイルスなどのウイルス、感染性胃腸炎を引き起こす細菌等の病原菌に対応する試薬を含み、病原菌を検出する。病原菌センサ110は、便器14に溜められている水の一部を採取し、試薬と反応させる。採取した水に病原菌が含まれているときは、抗原抗体反応により、予め定められた指標が急速に増大する。そこで、本実施形態では、病原菌センサ110は、指標が所定時間T1(検知時間の一例に相当)以内に閾値TH以上に増大すると、検出信号を制御回路300に出力する。所定時間T1と閾値THとは、予め実験等により定められて、メモリ310に保存されている。所定時間T1は、本実施形態では例えば、30秒である。病原菌センサ制御部322(センサ制御部の一例に相当)は、病原菌センサ110の動作を制御する。病原菌センサ制御部322は、病原菌の検出信号が病原菌センサ110から出力されると、その旨を生成装置制御部323に通知する。
不活化成分生成装置200(混入装置の一例に相当)は、水道水に塩化ナトリウムなどを添加して調整された塩素イオン含有水を生成し、この塩素イオン含有水を電気分解して次亜塩素酸を不活化成分として生成する。不活化成分生成装置200は、生成した次亜塩素酸を蛇口16から流出される水道水に混入する。散布機構201は、例えばポンプを含み、次亜塩素酸が混入された水道水を霧状にしてトイレ12内の空間に散布する。生成装置制御部323(混入装置制御部の一例に相当)は、不活化成分生成装置200の混入動作及び散布機構201の散布動作を制御する。生成装置制御部323は、病原菌センサ制御部322から病原菌が検出されたことが通知されると、不活化成分生成装置200に混入動作を行わせる。
人感センサ120は、例えば焦電型赤外線センサで構成され、トイレ12内の人を検出する。人感センサ120は、検出信号を制御回路300に出力する。給水装置140は、便器14に水を流して便を排出する。給水装置140は、作動したときに、給水信号を制御回路300に出力する。なお、給水装置140が給水信号を制御回路300に出力するのに代えて、給水装置140の作動を指示する指示信号が制御回路300に出力されるように構成されてもよい。
不活化成分センサ130は、不活化成分生成装置200による不活化成分(本実施形態では例えば、次亜塩素酸)の生成が終了した後の水道水における不活化成分の濃度、あるいは不活化成分が混入された水道水がトイレ12の空間に散布された後の空気中の不活化成分の濃度を検出する。不活化成分センサ130は、例えば三電極式によりサイクリックボルタモグラムを測定することによって、水中の次亜塩素酸の濃度を検出する。代替的に、不活化成分センサ130は、例えば定電位電解式のガスセンサにより作用極と対極との間に流れる電流を測定することによって、空気中の不活化成分(例えば、次亜塩素酸)の濃度を検出してもよい。不活化成分センサ130は、検出信号を制御回路300に出力する。例えばドアロック制御部325は、不活化成分センサ130により検出された次亜塩素酸の濃度が予め定められた基準濃度以下になると、トイレ12の空間に散布された次亜塩素酸が除去されたと判定する。
ドアロック210は、トイレ12のドア230を施錠する。ドアロック210の作動及び解除は、例えばドアロック制御部325によって制御される。通信IF220は、外部機器と通信を行う。通信IF220は、本実施形態では例えば、トイレ12の使用者(例えば介護施設の入居者)を担当する介護士等のスタッフが保有する端末装置(例えばタブレット型コンピュータ、スマートフォン)と、介護施設内のイントラネットワークを介して通信を行う。通信IF220の通信動作は、通信制御部324によって制御される。
本実施形態では、メモリ310には、種々の情報が予め保存されている。メモリ310には、例えば、病原菌センサ110が病原菌を検出したと病原菌センサ制御部322によって判定されると、使用者の退出後にドアロック210を作動させてトイレ12のドア230を施錠するか否かの設定情報が保存されている。また、メモリ310には、例えば、ドアロック210によってトイレ12のドア230を施錠すると設定されているときに、散布機構201を作動させて不活化成分をトイレ12内の空間に散布するか否かの設定情報が保存されている。また、メモリ310には、例えば、病原菌センサ110が病原菌を検出したと病原菌センサ制御部322によって判定されたときに、その旨を送信する介護士等のスタッフの連絡先の登録情報500(図3)がメモリ310に保存されている。
図3は、登録情報500の一例を示す図である。登録情報500は、トイレ識別情報(トイレID)欄501と、氏名欄502と、連絡先欄503と、を含む。トイレID欄501には、介護施設に設置されている各トイレを特定する固有情報が登録されている。氏名欄502には、トイレID欄501のトイレを使用する入居者を担当する介護士等のスタッフ(登録者の一例に相当)の氏名が登録されている。連絡先欄503には、介護士等のスタッフが保持する端末装置(例えばタブレット型コンピュータ、スマートフォン)のメールアドレスが登録されている。
図4、図5は、第1実施形態に係る病原菌拡散防止システムの動作を概略的に示すフローチャートである。図4、図5の動作は、一定時間(例えば1秒)毎に実行される。
図4のステップS300において、着座判定部321は、使用者が便座18に着座したことが着座センサ100により検出されたか否かを判定する。使用者が便座18に着座していれば(ステップS300でYES)、処理はステップS305に進む。一方、使用者が便座18に着座していなければ(ステップS300でNO)、図4、図5の動作は終了する。
ステップS305において、病原菌センサ制御部322は、病原菌センサ110をオンにし、使用者の着座検出時点からの経過時間をカウントして、所定時間T0待機する(ステップS310)。所定時間T0は、本実施形態では例えば15秒である。所定時間T0が経過すると、ステップS315において、病原菌センサ110は、便器14に溜められている水を採取し、試薬と反応させて病原菌の有無の測定を開始する。病原菌センサ110は、内蔵するタイマーを用いて、測定開始からの経過時間をカウントする。
ステップS320において、病原菌センサ110は、予め定められた指標が閾値TH以上に上昇したか否かを判定する。指標が閾値TH以上に上昇しなければ(ステップS320でNO)、処理はステップS325に進む。一方、指標が閾値TH以上に上昇すると(ステップS320でYES)、処理はステップS335に進む。
ステップS325において、病原菌センサ制御部322は、給水装置140から出力される給水信号に基づき、便器14の水が流されたか否かを判定する。便器14の水が流されていなければ(ステップS325でNO)、処理はステップS330に進む。一方、便器14の水が流されると(ステップS325でYES)、病原菌センサ110は、採取した水を廃棄して、図4、図5の動作は終了する。
ステップS330において、病原菌センサ110は、測定開始から所定時間T1経過したか否かを判定する。測定開始から所定時間T1経過していなければ(ステップS330でNO)、処理はステップS320に戻って、以上のステップが繰り返される。一方、測定開始から所定時間T1経過していれば(ステップS330でYES)、処理はステップS315に戻って、以上のステップが繰り返される。すなわち、病原菌センサ110は、所定時間T1以内に指標が閾値TH以上に上昇すると、病原菌を検出したと判定して、病原菌の検出動作を終了する。一方、所定時間T1以内に指標が閾値TH以上に上昇しなければ、給水装置140により便器14の水が流されるまで、便器14の水を採取して病原菌の検出動作を繰り返す。
ステップS335において、病原菌センサ110は、病原菌を検出したことを表す検出信号を制御回路300に出力する。ステップS340において、生成装置制御部323は、不活化成分生成装置200をオンにする。不活化成分生成装置200は、次亜塩素酸を不活化成分として生成して水道水に混入する。
図5のステップS400において、通信制御部324は、メモリ310に保存されている登録情報500(図3)に基づき、スタッフの連絡先が登録されているか否かを判定する。メモリ310には、トイレ12を特定する固有情報が予め保存されている。ステップS400において、通信制御部324は、メモリ310の登録情報500を読み出して、メモリ310に予め保存されているトイレ12を特定する固有情報に対応する、氏名欄502及び連絡先欄503が登録されているか否かを判定する。氏名欄502及び連絡先欄503が登録されているならば(ステップS400でYES)、処理はステップS405に進む。一方、氏名欄502及び連絡先欄503が登録されていなければ(ステップS400でNO)、処理はステップS410に進む。
ステップS405において、通信制御部324は、登録されたスタッフの連絡先に、病原菌が検出されたことを通知する。通知内容は、予め定められメモリ310に保存されている。例えば、トイレ12のトイレIDが「ID2」であれば、通信制御部324は、登録された介護士BBの連絡先であるBB_yyajp.comに対して、「トイレIDが“ID2”のトイレにおいて、病原菌が検出されました。」とのメッセージを送信する。通知を受けたスタッフは、トイレ12を清掃するなどの対策を講じることができる。また、病原菌の保有者がトイレ12から外へ出る前に、スタッフがトイレ12に到着すると、病原菌の保有者を確実に特定することができる。
ステップS410において、ドアロック制御部325は、メモリ310に保存されている設定情報に基づき、ドアロック210を作動させてドア230を施錠することが設定されているか否かを判定する。ドアの施錠が設定されているときは(ステップS410でYES)、処理はステップS415に進む。一方、ドアの施錠が設定されていないときは(ステップS410でNO)、図4、図5の動作は終了する。
ステップS415において、ドアロック制御部325は、人感センサ120からの検出信号に基づき、使用者が退出してトイレ12が無人であるか否かを判定する。トイレ12が無人であれば(ステップS415でYES)、処理はステップS420に進む。一方、トイレ12が無人でなければ(ステップS415でNO)、処理はステップS415に戻って、トイレ12が無人になるまで待機する。ステップS420において、ドアロック制御部325は、ドアロック210を作動させてトイレ12のドア230を施錠する。
ステップS425において、生成装置制御部323は、メモリ310に保存されている設定情報に基づき、不活化成分の散布が設定されているか否かを判定する。不活化成分の散布が設定されていれば(ステップS425でYES)、処理はステップS430に進む。ステップS430において、生成装置制御部323は、散布機構201を作動させて、不活化成分を含む水道水をトイレ12の空間に散布させる。
ステップS435において、ドアロック制御部325は、不活化成分センサ130からの検出信号に基づき、トイレ12の空間に散布された不活化成分が除去されたか否かを判定する。不活化成分が除去されていれば(ステップS435でYES)、処理はステップS440に進む。不活化成分が除去されていなければ(ステップS435でNO)、処理はステップS435に戻って、不活化成分が除去されるまで待機する。ステップS440において、ドアロック制御部325は、ドアロック210を解除してトイレ12のドア230を解錠する。
一方、不活化成分の散布が設定されていなければ(ステップS425でNO)、処理はステップS445に進む。ステップS445において、通知を受けたスタッフが、保持するドアロック210の専用の集積回路(IC)カードをトイレ12のドアのドアロック210に近接させると、近距離無線通信によって解錠コマンドがICカードからドアロック210に送信され、ドアロック210が解除されてトイレ12のドア230が解錠され、図4、図5の動作は終了する。すなわち、ステップS445において、ICカードからの解錠コマンドが送信されるまで待機することとなる。
なお、ステップS440では、ドアロック制御部325がドアロック210を解除するのに限られない。代替的に、不活化成分の散布が設定されているときは(ステップS425でYES)、ICカードからの解錠コマンドの受付けを禁止し、ステップS440において、ICカードからの解錠コマンドの受付けを許可するようにしてもよい。この場合には、ステップS440において、ICカードからの解錠コマンドが受信されるまで待機することとなる。
以上説明されたように、第1実施形態によれば、使用者が便座18に着座したことを検出してから所定時間T0経過後に、病原菌センサ110をオンにし、病原菌センサ110は、便器14の貯留水を採取して、所定の指標が閾値TH以上に上昇すると、病原菌が検出されたと判定され、不活化成分生成装置200がオンにされている。したがって、使用者が何ら操作を行わなくても、自動的に不活化成分(本実施形態では次亜塩素酸)が混入された水道水を用いて、手を洗うことが可能になる。このため、病原菌が拡散するのを防止することができる。
また、第1実施形態によれば、病原菌の保有者がトイレ12から退室すると、ドアロック210によりトイレ12のドア230を施錠することができる。このため、他の使用者が病原菌に感染するような事態を未然に防止することができる。その結果、病原菌が拡散するのを、より確実に防止することができる。
また、第1実施形態によれば、トイレ12のドア230の施錠後に、散布機構201によって、不活化成分を含む水道水をトイレ12内の空間に散布することができる。このため、トイレ12内の空間の病原菌を不活化することができる。これによって、病原菌が拡散するのを更に確実に防止することができる。
また、第1実施形態によれば、不活化成分を含む水道水の散布後、不活化成分センサ130の検出結果により、不活化成分が除去されたと判定された後に、ドアロック210が解除されている。このため、残留する不活化成分により、次の使用者に悪影響が及ぼされるのを未然に防止することができる。
また、病原菌の拡散防止のみが目的であれば、使用する度に毎回、不活化成分が混入された水道水を用いて手を洗い、不活化成分を含む水道水を散布することが望ましいことになる。しかし、そうすると、不活化成分を生成するためのコストが上昇してしまうという問題が生じる。また、毎回、次亜塩素酸を散布すると、トイレ12の内装に悪影響を与えたり、悪臭が残存したりする可能性もある。そこで、第1実施形態によれば、病原菌が検出されたときにのみ、不活化成分生成装置200がオンにされている。これによって、不活化成分を節約することができ、上述の問題を回避することができる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Aの構成を概略的に示すブロック図である。第2実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Aは、第1実施形態に係る病原菌拡散防止システム10において、排便センサ150を更に備え、制御回路300に代えて制御回路300Aを備え、メモリ310に代えてメモリ310Aを備え、CPU320に代えてCPU320Aを備える。
メモリ310Aは、メモリ310と同様に、例えば半導体メモリ等により構成され、例えばROM、RAM、EEPROMなどを含む。メモリ310Aの例えばROMは、CPU320Aを動作させる第2実施形態の制御プログラムを記憶する。CPU320Aは、メモリ310Aに記憶された第2実施形態の制御プログラムにしたがって動作することによって、着座判定部321、病原菌センサ制御部322A、生成装置制御部323、通信制御部324、ドアロック制御部325、排便判定部326として機能する。
排便センサ150は、便座18に着座した使用者が、便器14に排便したことを検出する。排便センサ150は、発光部及び受光部を備える。排便センサ150の発光部は、紫外線等の励起光を出射する。励起光が照射された便等の有機物は、所定波長範囲で所定強度範囲の蛍光を発する。排便センサ150の受光部は、便等の有機物により発せられた所定波長範囲で所定強度範囲の蛍光を受光すると、受光信号を制御回路300に出力する。排便センサ150の受光部は、所定波長範囲で所定強度範囲の蛍光を受光しなければ、受光信号を制御回路300に出力しない。
排便判定部326は、排便センサ150からの受光信号の有無に基づき、使用者により排便が行われたか否かを判定する。排便判定部326は、使用者により排便が行われたと判定すると、その旨を病原菌センサ制御部322Aに通知する。病原菌センサ制御部322Aは、使用者により排便が行われたと排便判定部326から通知されると、病原菌センサ110の動作を開始させる。
図7は、第2実施形態に係る病原菌拡散防止システムの動作を概略的に示すフローチャートである。なお、図7に続く動作は、上記第1実施形態の図5と同じである。図7、図5の動作は、一定時間(例えば1秒)毎に実行される。
図7のステップS300,S305は、それぞれ、図4のステップS300,S305と同じである。ステップS700において、排便判定部326は、排便センサ150の動作を開始させる。排便判定部326は、例えば排便センサ150の発光部から1秒毎に励起光パルスを出射させる。ステップS705において、排便判定部326は、排便センサ150の受光部からの受光信号の有無に基づき、便座18に着座した使用者が排便したか否かを判定する。使用者が排便していれば(ステップS705でYES)、処理はステップS710に進む。一方、使用者が排便していなければ(ステップS705でNO)、処理はステップS705に戻って、使用者が排便するまで待機する。
ステップS710において、病原菌センサ制御部322Aは、測定回数を表すカウント値Iを1にセットする。ステップS315,S320,S325,S330は、それぞれ、図4のステップS315,S320,S325,S330と同じである。ステップS330において、測定開始から所定時間T1経過していれば(ステップS330でYES)、処理はステップS715に進む。
ステップS715において、病原菌センサ制御部322Aは、カウント値Iが2に等しいか否かを判定する。カウント値Iが2に等しくなければ(ステップS715でNO)、処理はステップS720に進む。一方、カウント値Iが2に等しければ(ステップS715でYES)、図7、図5の動作を終了する。
ステップS720において、病原菌センサ制御部322Aは、カウント値Iを1だけインクリメントする。その後、処理はステップS315に戻って、以上のステップが繰り返される。ステップS335,S340は、それぞれ、図4のステップS335,S340と同じである。このように、第2実施形態では、病原菌センサ制御部322Aは、病原菌センサ110により2回病原菌の検出動作を行っても病原菌が検出されなければ、病原菌の検出動作を終了している。
以上説明されたように、第2実施形態によれば、使用者の排便が排便センサ150により検出されてから、病原菌センサ110がオンにされているため、病原菌センサ110が無駄に動作するのを未然に防止することができる。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Bの構成を概略的に示すブロック図である。第3実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Bは、トイレ制御装置20A,20B,20Cと、サーバ装置30と、を備える。トイレ制御装置20A,20B,20Cと、サーバ装置30とは、介護施設内のイントラネットワーク40を介して、互いに通信可能に構成されている。トイレ制御装置20A,20B,20Cは、それぞれ異なるトイレに設置されており、同じ構成を有している。なお、図8では、トイレ制御装置20A,20B,20Cの3個のトイレ制御装置のみが示されているが、第3実施形態では、介護施設内の各トイレにトイレ制御装置が設けられており、トイレ制御装置20A,20B,20C以外のトイレ制御装置の図示は省略されている。
トイレ制御装置20Aは、着座センサ100、病原菌センサ110、人感センサ120、不活化成分センサ130、給水装置140、不活化成分生成装置200、ドアロック210、通信IF220B、制御回路300Bを備える。不活化成分生成装置200は、散布機構201を含む。制御回路300Bは、メモリ310B、CPU320B、周辺回路(図示省略)を含む。通信IF220Bは、イントラネットワーク40を介して、サーバ装置30と通信を行う。
メモリ310Bは、メモリ310と同様に、例えば半導体メモリ等により構成され、例えばROM、RAM、EEPROMなどを含む。メモリ310Bの例えばROMは、CPU320Bを動作させる第3実施形態の制御プログラムを記憶する。CPU320Bは、メモリ310Bに記憶された第3実施形態の制御プログラムにしたがって動作することによって、入力制御部331、出力制御部332、通信制御部333として機能する。
入力制御部331は、着座センサ100、病原菌センサ110、人感センサ120、不活化成分センサ130、給水装置140、ドアロック210から入力される信号を、それぞれ受け取って、通信制御部333に通知する。通信制御部333は、入力制御部331が受け取った信号を、通信IF220Bを介して、サーバ装置30に送信する。通信制御部333は、サーバ装置30からの信号を受信し、受信した信号を出力制御部332に通知する。出力制御部332は、サーバ装置30からの信号に基づき、不活化成分生成装置200、散布機構201、ドアロック210、病原菌センサ110を制御する。
なお、通信制御部333は、信号をサーバ装置30に送信する際に、トイレIDとともに送信する。これによって、サーバ装置30は、信号の送信元のトイレを特定することができる。
サーバ装置30は、メモリ31、CPU32、及び通信IF33を備える。通信IF33は、イントラネットワーク40を介して、トイレ制御装置20A,20B,20Cと通信を行う。メモリ31は、例えば半導体メモリ等により構成され、例えばROM、RAM、EEPROMなどを含む。メモリ31の例えばROMは、CPU32を動作させる制御プログラムを記憶する。CPU32は、メモリ31に記憶された制御プログラムにしたがって動作することによって、着座判定部321、病原菌センサ制御部322、生成装置制御部323、ドアロック制御部325、及び通信制御部34として機能する。
通信制御部34は、通信IF33を介して、トイレ制御装置20A,20B,20Cから受信した信号を、内容に応じて、着座判定部321、病原菌センサ制御部322、生成装置制御部323、ドアロック制御部325に通知する。着座判定部321、病原菌センサ制御部322、生成装置制御部323、ドアロック制御部325は、それぞれ、通知された内容に応じた信号を通信制御部34に通知する。通信制御部34は、通知された信号を、通信IF33を介して、送信元を表すトイレIDのトイレ制御装置20A,20B,20Cに送信する。
以上説明されたように、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第3実施形態によれば、サーバ装置30は、各トイレに設置されたトイレ制御装置20A,20B,20Cと、それぞれ通信を行うことにより、介護施設に設けられている各トイレにおける制御を、統括して行うことができる。
なお、トイレ制御装置20A,20B,20Cは、更に、排便センサ150(図6)を備えてもよく、サーバ装置30のCPU32は、更に、排便判定部326(図6)として機能してもよい。この構成によれば、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Cの構成を概略的に示すブロック図である。上記第1実施形態では、登録情報500(図3)及び設定情報は、予めメモリ310に保存されていた。これに対して、登録情報500(図3)及び設定情報をメモリ310に保存する第4実施形態が、図9を用いて説明される。
第4実施形態に係る病原菌拡散防止システム10Cは、第1実施形態に係る病原菌拡散防止システム10(図1)の各構成要素と、端末装置50とを備える。端末装置50は、介護施設の介護士等のスタッフが保持する通信可能な携帯機器である。端末装置50は、例えばタブレット型コンピュータ又はスマートフォンで構成される。端末装置50は、メモリ51、CPU52、通信IF53、及びタッチパネルディスプレイ54を備える。
タッチパネルディスプレイ54は、入力機能と表示機能とを兼ね備える周知の機器である。通信IF53は、イントラネットワーク40を介して、通信IF220と通信を行う。メモリ51は、例えば半導体メモリ等により構成され、例えばROM、RAM、EEPROMなどを含む。メモリ51の例えばROMは、CPU52を動作させる病原菌拡散防止アプリケーションプログラムを記憶する。CPU52は、メモリ51に記憶された病原菌拡散防止アプリケーションプログラムにしたがって動作することによって、設定制御部55、及び通信制御部56として機能する。
設定制御部55は、ドアロック210を作動させてトイレ12のドア230を施錠するか否かを設定するための設定画面をタッチパネルディスプレイ54に表示する。通信制御部56は、設定画面に対する指などの接触によって設定内容が決定されると、通信IF53を介して、設定内容を通信IF220に送信する。通信制御部324は、通信IF220で受信した設定内容をメモリ310に保存する。
設定制御部55は、散布機構201を作動させて不活化成分をトイレ12内の空間に散布するか否かを設定するための設定画面をタッチパネルディスプレイ54に表示する。通信制御部56は、設定画面に対する指などの接触によって設定内容が決定されると、通信IF53を介して、設定内容を通信IF220に送信する。通信制御部324は、通信IF220で受信した設定内容をメモリ310に保存する。
設定制御部55は、病原菌センサ110が病原菌を検出したと病原菌センサ制御部322によって判定されたときに、その旨を送信する介護士等のスタッフの連絡先の登録情報500(図3)を登録するための登録画面をタッチパネルディスプレイ54に表示する。通信制御部56は、登録画面に対する指などの接触によって登録情報500が決定されると、通信IF53を介して、登録情報500を通信IF220に送信する。通信制御部324は、通信IF220で受信した登録情報500をメモリ310に保存する。
以上のように、第4実施形態によれば、介護士等のスタッフは、保有する端末装置50を用いることにより、適切な登録情報500(図3)及び設定情報を、メモリ310に保存することが可能になっている。
(変形された実施形態)
(1)上記各実施形態では、混入装置の一例として、次亜塩素酸を生成する不活化成分生成装置200が設けられているが、不活化成分は、これに限られない。代替的に、例えば放電によりオゾンを不活化成分として生成して水道水に混入する不活化成分生成装置を備えるようにしてもよい。更に代替的に、エタノールを貯留するタンクを有し、エタノールを不活化成分として水道水に混入する混入装置を備えるようにしてもよい。
オゾンを不活化成分として生成して水道水に混入する不活化成分生成装置を備える場合には、不活化成分センサ130として、例えば、多孔質ガラス基板の光透過率を測定することによりオゾン濃度を検出するオゾンセンサを用いてもよい。エタノールを不活化成分として水道水に混入する混入装置を備える場合には、エタノールは無害であるので、不活化成分センサ130を省略してもよい。
(2)上記各実施形態では、病原菌拡散防止システムは、ドアロック210によるドア230の施錠後に、散布機構201が作動されているが、これに限られない。例えば、病原菌拡散防止システムは、ドアロック210を備えていない場合、散布機構201が作動している間、入室を禁止する旨の警報メッセージをトイレ12のドア230に表示するように構成されていてもよい。
(3)上記各実施形態では、登録情報500の連絡先欄503には、介護士等のスタッフが保持する端末装置(例えばタブレット型コンピュータ、スマートフォン)のメールアドレスが登録されているが、これに限られない。例えば、スタッフが保持する携帯電話の電話番号が連絡先欄503に登録されていてもよい。その場合には、病原菌拡散防止システムは、自動音声でメッセージを読み上げるように構成されていてもよい。
(4)上記各実施形態では、病原菌拡散防止システムは、不活化成分センサ130を備え、不活化成分センサ130からの検出信号に基づき、トイレ12の空間に散布された不活化成分が除去されたか否かが判定されているが、これに限られず、不活化成分センサ130を備えなくてもよい。例えば、予め定められた不活化成分の散布量から、不活化成分の空中濃度が、人に対して問題を生じないレベルに低下するまでに要する時間を予め計測しておいてもよい。不活化成分の散布終了から、予め計測した時間が経過すると、不活化成分が除去されたと判定されるようにしてもよい。
(5)上記各実施形態では、ステップS445(図5)において、通知を受けた介護士等のスタッフが、ドアロック210の専用のICカードをトイレ12のドア230のドアロック210に近接させることにより、ドアロック210が解除されてトイレ12のドア230が解錠されているが、これに限られない。例えば、スタッフが保持する端末装置(例えばタブレット型コンピュータ又はスマートフォン)から、ドアロック210の解除コマンドが、例えば介護施設内のイントラネットワークを介して、ドアロック制御部325に送信されるようにしてもよく、ドアロック制御部325は、解除コマンドを受信すると、ドアロック210を解除してもよい。
(6)上記第2実施形態では、排便センサ150は、紫外線等の励起光を出射する発光部と、励起光が照射された便等の有機物により発せられた所定波長範囲の蛍光を受光する受光部とを備えているが、これに限られない。排便センサ150は、排出された便から発せられる匂いを検出する匂いセンサで構成されてもよい。代替的に、排便センサ150は、排出された便から発せられる熱を検出する非接触式温度センサで構成されてもよい。更に代替的に、排便センサ150は、排出された便の画像を取得する画像センサで構成されてもよい。排便センサ150は、排出された便を検出可能なセンサであればよい。
(7)上記各実施形態では、トイレ12は、個室になっているが、これに限られず、複数の便器14と、複数の水道の蛇口16とが設置されたトイレでもよい。その場合、それぞれの蛇口16に、不活化成分生成装置200が取り付けられていればよい。
(8)上記各実施形態では、登録情報500(図3)の氏名欄502には、介護施設の介護士等のスタッフが登録され、上記第4実施形態では、端末装置50は、介護施設の介護士等のスタッフにより保持されているが、介護施設の介護士等のスタッフに限られない。病原菌拡散防止システム10,10A,10B,10Cの適用対象であるトイレが、病院のトイレであれば、病院の看護師等のスタッフであってもよい。病原菌拡散防止システム10,10A,10B,10Cの適用対象であるトイレが、在宅医療を受ける患者が居住する住宅のトイレであれば、同居する家族であってもよい。
(9)上記各実施形態では、不活化成分生成装置200は、水道の蛇口16に取り付けられているが、これに限られない。代替的に、不活化成分生成装置200は、水道の蛇口16とは別に配置され、水道の蛇口16から流出される水道水が不活化成分生成装置200に導かれ、不活化成分生成装置200において不活化成分が水道水に混入され、不活化成分が混入された水が不活化成分生成装置200から流出されて、手を洗うように構成されていてもよい。更に代替的に、不活化成分生成装置200がトイレ12の壁のなかに配置され、不活化成分生成装置200で生成された不活化成分が水道水に混入され、不活化成分が混入された水が、水道の蛇口16から流出されるように構成されていてもよい。
(10)上記各実施形態では、病原菌センサ110は、便器14に溜められている水の一部を採取し、試薬と反応させる抗原抗体反応により、病原菌を検出しているが、この構成に限られない。例えば、採取した便器14に溜められている水に光を照射して、非接触で病原菌を検出するバイオセンサを用いてもよい。
本開示に係る病原菌拡散防止システム及び病原菌拡散防止方法は、複数の入居者が入居する介護施設、複数の患者が入院する病院、在宅医療を受ける患者が居住する住宅などのトイレに特に有用である。
10,10A,10B,10C 病原菌拡散防止システム
12 トイレ
14 便器
16 蛇口
18 便座
30 サーバ装置
100 着座センサ
110 病原菌センサ
120 人感センサ
130 不活化成分センサ
140 給水装置
200 不活化成分生成装置
201 散布機構
210 ドアロック
220 通信IF
230 ドア
310,310A,310B メモリ
321 着座判定部
322,322A 病原菌センサ制御部
323 生成装置制御部
324 通信制御部
325 ドアロック制御部
326 排便判定部

Claims (8)

  1. トイレに設置された便器内の貯留水における病原菌を検知する病原菌センサと、
    使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に前記病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置と、
    前記病原菌センサにより前記病原菌が検知されると、前記混入装置を動作させる制御部と、
    を備える病原菌拡散防止システム。
  2. 前記病原菌センサは、前記便器内の貯留水を採取し、採取時点から所定の検知時間内に予め定められた指標が閾値以上になることにより、前記病原菌を検知する、
    請求項1に記載の病原菌拡散防止システム。
  3. 前記便器の便座への着座を検知する着座センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記便座への着座が前記着座センサにより検知されると、前記病原菌センサに検知動作を開始させる、
    請求項1又は2に記載の病原菌拡散防止システム。
  4. 前記便器への排便を検知する排便センサをさらに備え、
    前記制御部は、前記便器への前記排便が前記排便センサにより検知されると、前記病原菌センサに検知動作を開始させる、
    請求項1又は2に記載の病原菌拡散防止システム。
  5. 登録者の連絡先が予め保存されたメモリと、
    前記登録者の連絡先と通信可能に構成された通信インターフェースと、をさらに備え、
    前記制御部は、前記病原菌センサにより前記病原菌が検知されると、前記登録者の連絡先を前記メモリから読み出して、前記通信インターフェースを制御して、前記病原菌が検知されたことを前記登録者の前記連絡先に通知する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の病原菌拡散防止システム。
  6. 前記トイレ内に存在する人を検知する人感センサと、
    前記トイレのドアを施錠するドアロックと、をさらに備え、
    前記制御部は、前記病原菌センサにより前記病原菌が検知された後で、前記人感センサにより前記トイレ内の人が検知されなくなると、前記ドアロックを制御して、前記トイレのドアを施錠させる、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の病原菌拡散防止システム。
  7. 前記混入装置は、前記不活化成分が混入した水道水を前記トイレの空間内に散布する散布機構を含み、
    前記制御部は、前記ドアロックにより前記トイレの前記ドアが施錠されると、前記散布機構の散布動作を開始させる、
    請求項6に記載の病原菌拡散防止システム。
  8. トイレにおいて病原菌の拡散を防止する病原菌拡散防止システムに用いられる病原菌拡散防止方法であって、前記病原菌拡散防止システムのコンピュータが、
    病原菌センサを用いて便器内の貯留水における病原菌を検知し、
    前記病原菌が検知されると、使用者が手を洗うための水道の蛇口から流出する水道水内に前記病原菌を不活化する不活化成分を混入する混入装置に混入動作を開始させる、
    病原菌拡散防止方法。
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