JP2020001733A - 充填包装体の横シール部切断位置の修正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】充填包装機において連続して製造される充填包装体を、それらを繋いでいる10mm以下という狭幅横シール部の走行方向中央部の適正位置で切断するにあたり、非シール部分での切断が起きないように、該狭幅横シール部の切断位置を簡単かつ正確に割り出す(修正する)方法を提供する。【解決手段】シール幅が10mm以下となる狭幅横シール部8を形成して充填包装体Wを連続的に製造していく方法において、連続して走行する前記充填包装体Wを切刃を有する切断装置10によって、被包装物Mの充填前の未充填包装体の段階で決定した切断条件下における、前記狭幅横シール部8の当初切断予定位置を、前記横シール位置の下方かつ、前記連続充填包装体Wの側方位置に配置したカメラ14による撮影画像に基づき、被包装物Mを充填することによって変動する前記狭幅横シール部8の適正切断位置に合うように切断条件を修正する。【選択図】図1
Description
この発明は、長尺のプラスチックフィルムを製袋して、液状や粘稠状、粉粒状等の被包装物を充填包装して連続的に充填包装体を製造していく方法において、幅が10mm以下という狭幅横シール部を介して、連続している前記充填包装体どうしを、その狭幅横シール部の中央位置において正確に切断できるようにすることで、非シール部分での切断が起きないように、実包段階での該狭幅横シール部の正確な切断位置を割り出す(修正する)ための方法に関する。
原反フィルムから繰り出される長尺のプラスチックフィルムを製袋して複数の包装体を高速で製造するための充填包装機において、包装体どうしを繋ぐ横シール部を、その走行方向中央位置で切断して所要の個数毎に分離するための切断装置としては、特許文献1に記載されているような回転刃体と受け刃体とからなるロータリーカッターや、特許文献2に記載されているような一対のフィルム抑え板によって横シール部を抑えながら、該フィルム抑え板に設けられた切刃によって該横シール部の略中央位置を切断する、ボックスモーション型切断装置が知られている。
ところで、近年、調味液や飲料、化学品、化粧品、医薬品等の液状物を充填包装するための包装体としては、プラスチックフィルムの使用量を削減して製造コストを低減させること、および包装体を小型化するため、包装体を包囲するシール部のシール幅(被包装物の充填スペースからの長さ)をなるべく短くする(5mm以下とする)ことが求められている。なお、本願発明の発明者による研究によれば、液状物を充填してなる包装体において、該包装体を包囲するシール部は、シール幅が少なくとも1.0mm、好ましくは2.0mmあれば、包装体に十分なシール強度を付与できることが分かっている。
特許文献1の切断装置では、連続して製造される包装体どうしを繋ぐ横シール部に対して回転刃体を一回転させ、該横シール部を回転刃体と受け刃体との当接によって切断させている。この方法では、包装体の生産効率を向上させることができるが、前記回転刃体を高速で回転させるため、目視等でその切断位置を正確に特定することができず、運転開始に当たって、被包装物を充填した充填包装体の横シール部分を実際に切断して、作業員がその切断位置を目視で確認しながら横シール部の略中央位置に来るまで少しずつ回転刃による切断のタイミングを調整していた。
また、特許文献2の切断装置では、切断のタイミングを、プラスチックフィルムに設けたレジマークや包装体の寸法、プラスチックフィルムの送り速度等に基づいて制御することが開示されている。しかし、包装体の形状は、被包装物の充填前の未充填包装体と被包装物の充填後の充填包装体では大きく異なり、またプラスチックフィルムの材質や充填する被包装物の種類等、各種の条件によっても変化するため正確な形状(寸法)を予測することができなかった。そのため、特許文献2の切断装置においても、特許文献1の場合と同様に、運転開始に当たって、充填包装体の横シール部分を実際に切断しながらその切断のタイミングを調整していた。
したがって、上記従来の切断装置では、運転開始にあたり切断位置の調整のために時間がかかると共に、多量のプラスチックフィルムが無駄に使用されて費用がかかり、とくに、横シール部のシール幅が狭幅の場合には、目視による調整が困難で、過って包装体を非シール部分である胴部位置(被包装物の充填スペース位置)で切断してしまい、漏出した被包装物が充填包装機内に飛び散って汚損される等の問題点があった。また、上記従来の切断装置では、横シール部の切断位置のずれ等を想定して、横シール部の充填包装体の走行方向のシール幅を16mm以上に設定することが不可欠であり、横シール部のシール幅を狭幅にすることができなかった。
そこで、本発明では、充填包装機において連続して製造される充填包装体を、それらを繋いでいる10mm以下という狭幅横シール部の走行方向中央部の適正位置で切断するにあたり、非シール部分での切断が起きないように、該狭幅横シール部の切断位置を簡単かつ正確に割り出す(修正する)方法について提案することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、プラスチックフィルムの片側もしくは両側の端部どうしを長手方向に連続的にシールして縦シール部を形成して、1の筒状体を連続的に形成した後、その筒状体に対し、被包装物を充填しながら長手方向に所定の間隔をおいてシール幅が10mm以下となる狭幅横シール部を形成して充填包装体を連続的に製造していく方法において、連続して走行する前記充填包装体の連なりを、前記横シール位置の下流側に設けられた切刃を有する切断装置によって、該狭幅横シール部の走行方向中央位置で切断して1体または複数体ずつに分離するにあたり、被包装物の充填前の未充填包装体の段階で決定した切断条件下における、前記狭幅横シール部の当初切断予定位置を、前記横シール位置の下方かつ、前記連続充填包装体の側方位置に配置したカメラによる撮影画像に基づき、被包装物を充填することによって変動する前記狭幅横シール部の適正切断位置に合うように切断条件を修正することを特徴とする充填包装体の横シール部切断位置の修正方法を提案する。
なお、本発明の上記充填包装機の切断装置については、さらに下記のような構成にすることがより好ましい解決手段を提供できると考えられる。即ち、
(1)前記横シール部切断位置の修正は、前記切断装置の切刃を後退させた状態で行うこと、
(2)前記切断装置は、切刃と受け板とを具えるボックスモーション型切断装置、または回転切刃と受け刃とを具えるロータリーカッター型切断装置であること、
(3)前記充填包装機は、前記狭幅横シール部の、前記撮影画像に映る前記当初切断予定位置と、被包装物を充填することによって変動する前記適正切断位置との距離に基づいて、前記切断装置による上記切断条件を修正する演算部を有し、該演算部によって修正された上記切断条件に基づいて、前記切断装置の駆動手段を調整すること、
である。
(1)前記横シール部切断位置の修正は、前記切断装置の切刃を後退させた状態で行うこと、
(2)前記切断装置は、切刃と受け板とを具えるボックスモーション型切断装置、または回転切刃と受け刃とを具えるロータリーカッター型切断装置であること、
(3)前記充填包装機は、前記狭幅横シール部の、前記撮影画像に映る前記当初切断予定位置と、被包装物を充填することによって変動する前記適正切断位置との距離に基づいて、前記切断装置による上記切断条件を修正する演算部を有し、該演算部によって修正された上記切断条件に基づいて、前記切断装置の駆動手段を調整すること、
である。
本発明によれば、連続して充填包装される連続充填包装体の切断装置に、各充填包装体を繋ぐ狭幅横シール部を撮影するためのCCDカメラやCMOSカメラ等のカメラを設け、まず、該カメラによって被包装物の充填前の段階で決定した切断条件下(切断タイミング等)における、前記狭幅横シール部の当初切断予定位置を撮影し、該撮影画像から、被包装物を充填したことで変動した狭幅横シール部の略中央位置である適正切断位置までの距離(ズレ)を、ストップモーションで確認および計測し、その結果に合わせて前記切断条件を修正することで、前記狭幅横シール部の切断位置を簡単かつ正確に割り出す(修正する)ことができる。
そのため、本発明によれば、狭幅横シール部が、シール幅が10mm以下の狭幅であっても、その略中央位置で正確に切断することができるようになる。
そのため、本発明によれば、狭幅横シール部が、シール幅が10mm以下の狭幅であっても、その略中央位置で正確に切断することができるようになる。
また、従来の充填包装機の切断装置では、上記したように運転開始に当たって、作業員が横シール部の切断位置を目視で確認し、実際に横シール部を切断しながら、切断位置が横シール部の略中央位置に来るまで少しずつ調整を行っていた。この方法では、運転調整のために時間がかかると共に、多量にプラスチックフィルムが使用されて費用がかかり、また過って包装体が胴部位置(非シール部分)で切断されることがあり、漏出した被包装物が充填包装機内に飛び散って汚損される等の問題点があった。
これに対しても、本発明によれば、切刃を後退させた状態で切断装置を駆動させて、横シール部を実際に切断することなく、その切断予定位置を撮影画像で確認することができるため、運転調整時に被包装物が充填包装機内に漏出するおそれがなく、さらに、切断装置による切断のタイミング等の切断条件を、撮影画像に基づいて短時間で調整することができるため、運転調整に係る時間と費用を削減することができる。
これに対しても、本発明によれば、切刃を後退させた状態で切断装置を駆動させて、横シール部を実際に切断することなく、その切断予定位置を撮影画像で確認することができるため、運転調整時に被包装物が充填包装機内に漏出するおそれがなく、さらに、切断装置による切断のタイミング等の切断条件を、撮影画像に基づいて短時間で調整することができるため、運転調整に係る時間と費用を削減することができる。
また、本発明によれば、充填包装機に狭幅横シール部の当初切断予定位置と、狭幅横シール部の走行方向の略中央位置(適正切断位置)との距離を計測し、その距離に基づいて切断装置による切断のタイミング等の切断条件を調整する演算部を設けることで切断位置の特定が容易になり、充填包装機のメーカーの作業員を派遣しなくても、ユーザー自らが運転調整を行うことができるようになる。
図1は、この発明に係る充填包装機の一例を示す模式図である。
なお、以下の実施形態は、切断装置が切刃と受け板とを具えるボックスモーション型切断装置からなる場合を一例として説明するが、該切断装置はとくに限定されるものではなく、例えば回転切刃と受け刃とを具えるロータリーカッター型切断装置等であってもよい。
なお、以下の実施形態は、切断装置が切刃と受け板とを具えるボックスモーション型切断装置からなる場合を一例として説明するが、該切断装置はとくに限定されるものではなく、例えば回転切刃と受け刃とを具えるロータリーカッター型切断装置等であってもよい。
この充填包装機では、例えば、一軸もしくは二軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルム層やナイロン樹脂フィルム層等からなるベースフィルム層と、無延伸のポリエチレン層やポリプロピレン層等からなるシーラント層とを積層してなるプラスチックフィルムFが巻回されているフィルムロールRから、該プラスチックフィルムFを、上方から下方に向かって連続的または間欠的に繰り出し走行させながら、その走行中にガイドロッド1で案内しつつ、プラスチックフィルムFを、シーラント層が互いに向かい合わせになるように幅方向に折り返し、その両側端部同士を重ね合わせる。
次に、前後で一対の縦シールロール2(水平面内で、図の前後方向で平行に延在する。図では手前側に位置する前方側のものだけを示す。)によって上記のように折り返して重ね合わせたプラスチックフィルムFの両側端部を挟持しつつ、該縦シールロール2によって加熱、加圧することで、縦シールロール2の回転下で、そのシーラント層どうしを長手方向(縦方向)に連続して融着接合させて縦シール部4を形成し、これによって筒状体5を形成する。
ここで一対の縦シールロール2は、それらを相互に逆向きに等速で回転駆動させる、一の駆動モータおよび歯車機構(図示しない)と、一方(前方側)の縦シールロール2の両端部を軸受け支持する軸受けブロックを、他方(後方側)の縦シールロール2を軸受け支持する軸受けブロックに向けて押圧する一対の、たとえばエアシリンダを備えている。
なお、一対の縦シールロール2はそれぞれ所定の間隔をおいて外周面に1以上の円形フランジ状のシールバー3を有するとともに、該シールバー3の加熱に寄与するヒータを内蔵し、前記したように図示しない一対のシリンダによって前方側の縦シールロール2を後方側の縦シールロール2に向けて押圧することで、プラスチックフィルムFの重ね合わせ側端部を一対のシールバー3間に挟持し、加熱、加圧して合掌状に融着させて縦シール部4を形成し、筒状体5を形成するとともに、縦シールロール2の回転に基づいて該筒状体5を図の下方側へ繰り出し走行させる。
このようにして形成された筒状体5の内側へは、それぞれ図示しないタンクから図示しないポンプおよび供給路を介して供給された被包装物Mが充填ノズル6から連続的に充填される。
次に前後で一対の横シールロール7(水平面内で、図の前後で並行に延在する。図では手前側に位置する前方側のものだけ示す。)によって走行する筒状体5を挟持し、該筒状体5の長手方向に所定の間隔をおいて、充填された被包装物を絞り出しながら、その絞り出し位置を加熱および加圧して横シール部8を形成することで、上下端部が横シール部8によって、側縁部が縦シール部4によって包囲された複数の充填包装体Wを、プラスチックフィルムFの長手方向へ繋がった状態で製袋する。
ここで一対の横シールロール7はそれぞれ、外周面に所定の間隔をおいて複数のシールバー9を有するとともに、該シールバー9の加熱に寄与するヒータを内蔵している。
また、このような一対の横シールロール7は、例えばサーボモータからなる駆動モータおよび歯車機構によって、相互に逆向きに等速で回転駆動するように構成されている。
また、一対の横シールロール7には、その相互間を走行する筒状体5に対して所定の圧力を付与するため、エアシリンダ等からなる加圧手段が設けられており、一方の横シールロールに向けて、他方の横シールロールが押圧されるように構成されている。
また、このような一対の横シールロール7は、例えばサーボモータからなる駆動モータおよび歯車機構によって、相互に逆向きに等速で回転駆動するように構成されている。
また、一対の横シールロール7には、その相互間を走行する筒状体5に対して所定の圧力を付与するため、エアシリンダ等からなる加圧手段が設けられており、一方の横シールロールに向けて、他方の横シールロールが押圧されるように構成されている。
このようにして連続して製造された充填包装体W(連続充填包装体CW)は、横シールロール7の下流側に設置された切断装置10において、横シール部8が走行方向と直交する方向(幅方向)にカットされ、これにより一体ずつもしくは所要の個数ずつ(図1では一体ずつ)に切り離された状態で、あるいはミシン目を介して複数体が繋がった状態で搬出される。
切断装置10は、図2に拡大して示したように、一対のフィルム挟持部材11a、11bからなり、該挟持部材11a、11bは、少なくとも一方が、走行する連続充填包装体CWに対して近接および離間するように移動可能であると共に、上下方向に移動可能に構成された、所謂ボックスモーション型切断装置からなる。以下は、挟持部材11a、11bが相互に近接および離間するように移動可能である場合を一例として説明する。
一対のフィルム挟持部材11a、11bの一方の部材11aには、その中央部に連続充填包装体CWを一体ずつ、または所要の個数毎に切り離すための切刃12が備えられ、他方の部材11bには、切刃12が切断位置に移動(前進)した際に、該切刃12を挿入させるための凹部13が設けられている。
一対のフィルム挟持部材11a、11bは、走行する連続充填包装体CWの下降に合わせて下降移動すると共に、図2(b)に示すように横シール部8に向かって相互に近接し、該横シール部8を挟持しながら、切刃12がフィルム挟持部材11aの後退位置から切断位置まで移動することで横シール部8を切断して連続充填包装体CWを所要の個数ずつに切り分ける。
なお、横シール部8の切断後、図2(c)に示すように一対のフィルム挟持部材11a、11bは、次に切断される横シール部8を有する連続充填包装体CWの形態に沿うように相互に離間すると共に上昇し、上記切断動作を繰り返すことで、連続充填包装体CWに接触することなく連続して切断作業を行うことができる。
上記のような切断装置10においては、従来、作業員が実際に充填包装作業を行いながら、その切断位置が横シール部8の走行方向のほぼ中央部にくるように目視で確認して、少しずつ調整を行っていた。この方法は、横シール部8のシール幅が16mm以上の広幅であれば、切断位置が走行方向の中央部から多少ずれていても充填包装体Wを非シール部分で切断しないように調整することができるが、横シール部8のシール幅を10mm以下の狭幅とした場合には、切断位置を調整することができず充填包装体Wを非シール部分において切断してしまうおそれがあった。
そこで本発明では、カメラ14を例えばフィルム挟持部材11aの側部に設け、該カメラ14によって被包装物が充填包装された連続充填包装体CWの、切刃12による横シール部8上の切断位置を撮影できるようにした。なお、カメラ14は図1に示すように連続充填包装体CWの横シール部8の側面を撮影できる位置に配置する。
以下、運転開始時における横シール部8の切断位置の修正方法について説明する。
運転開始にあたり、まず充填包装体Wの寸法や被包装物の充填量、プラスチックフィルムFの走行速度等から、切刃12による横シール部8の切断タイミングや切断装置10の配置等の切断条件を決定する。そして、充填包装機を被包装物を充填しながら実際に運転し、この切断条件に合わせて切断装置10を駆動させ、図3に一例として示したように一対のフィルム挟持部材11a、11bが、相互に近接し、当接した際の横シール部8の側面(当初切断予定位置α)をカメラ14によって撮影する。
運転開始にあたり、まず充填包装体Wの寸法や被包装物の充填量、プラスチックフィルムFの走行速度等から、切刃12による横シール部8の切断タイミングや切断装置10の配置等の切断条件を決定する。そして、充填包装機を被包装物を充填しながら実際に運転し、この切断条件に合わせて切断装置10を駆動させ、図3に一例として示したように一対のフィルム挟持部材11a、11bが、相互に近接し、当接した際の横シール部8の側面(当初切断予定位置α)をカメラ14によって撮影する。
なお、運転開始時における上記切断位置の調整は、図3に示したように切刃12をフィルム挟持部材11a内に後退させた状態で行う。これによれば、実際には切断作業を行わないため、運転調整中に充填包装体Wが胴部で切断されて被包装物が充填包装機内に飛び散る等するおそれがない。
充填包装機においては、上記したようにプラスチックフィルムFからなる平坦な筒状体5内に被包装物を充填し、これによって立体化した筒状体5を一対の横シールロール7によって被包装物を絞り出しながら横シール部8を形成している。この方法では、プラスチックフィルムFや被包装物の種類等の包装条件によって、筒状体5の形状が種々に変化してしまい、横シール部8の形成位置が当初予想していた位置からズレて、例えば、切断予定位置が非シール部分に位置する等、図3に示したようにどうしても横シール部8の当初切断予定位置αと、横シール部8の適正切断位置β(走行方向中央部)とに差が生じてしまう。
そこで、本発明では、前記のようにカメラ14によって撮影した横シール部8の撮影画像から当初切断予定位置αと、横シール部8の走行方向の中央部である適正切断位置βとの差(距離)を検出、測定し、この結果に基づいて、切刃12による切断位置が、横シール部8の走行方向中央部である適正切断位置βに一致するように、例えば一対のフィルム挟持部材11a、11bによる横シール部8の挟持のタイミングや切刃12の移動タイミング等の切断条件を修正する。
そこで、本発明では、前記のようにカメラ14によって撮影した横シール部8の撮影画像から当初切断予定位置αと、横シール部8の走行方向の中央部である適正切断位置βとの差(距離)を検出、測定し、この結果に基づいて、切刃12による切断位置が、横シール部8の走行方向中央部である適正切断位置βに一致するように、例えば一対のフィルム挟持部材11a、11bによる横シール部8の挟持のタイミングや切刃12の移動タイミング等の切断条件を修正する。
この方法によれば、カメラ14による撮影画像によって切刃12による切断位置のずれを正確に数値によって算出することができるため、該数値に基づいて、例えば、フィルム挟持部材11a、11bの駆動手段などを簡単にしかも正確に調整することができるようになる。したがって、横シール部8のシール幅がたとえ10mm以下の狭幅であっても、該横シール部8を、それぞれの充填包装体Wに少なくとも2.0mmのシール部が残るように正確に切り分けることができるようになり、しかも運転調整に係る時間と費用を大幅に削減することができる。
なお、カメラ14で撮影された画像は、充填包装機に付設するモニターに映し出され、切刃12による切断と同時に目視で横シール部8の切断位置が確認できるようになっている。
また、修正された切断のタイミング等の切断条件は、充填包装機に設けられた生産条件入力用のタッチパネルから入力する他、充填包装機の制御部に、カメラ14による撮影画像から算出された切断位置のずれに基づいて、切断装置10による切断タイミング等の切断条件を修正する演算部を設け、該演算部によって修正された切断条件を、切断装置10の駆動手段の制御部へ送信し、該切断装置10を調整することが好ましく、これによれば切断位置の修正が容易になり、充填包装機のメーカーの作業員を派遣しなくても、ユーザー自らが運転調整を行うことができるようになる。
上記実施形態においては、カメラ14をフィルム挟持部材11aの側部に設けているが、狭幅の横シール部8の側面を撮影できれば何れの場所に設けてもよい。またカメラ14は、切断装置10に同期させて移動可能に設けることもでき、その場合には、実際の運転状況下で横シール部8の切断位置を撮影することができるため、切断位置のより正確な調整(修正)を行うことができる。
なお、切断装置10は、充填包装機内に複数設けることが可能であり、この場合には、各切断装置10において連続充填包装体CWを同時に、所要の個数ずつに分離することができるため、充填包装体Wの生産効率を向上させることができる。
また、充填包装機の横シールロール7の下流には、横シール部8を表裏から挟持して、該横シール部8のシールを定着させて安定化させるための一対の冷却板を設けてもよく、その場合には、該一対の冷却板の一方に切刃12を設け、他方に凹部13を設けて、冷却板どうしの当接による横シール部8の冷却と同時に、切刃12による横シール部8の切断を行うようにしてもよい。
また、切断装置10に設ける切刃12は、刃先が鋸歯状からなり、横シール部8への進入深さが調節できるようにすることが好ましい。これにより、切刃12の鋸歯の進入深によって、横シール部8をフルカットまたはミシン目状にカットすることができるため、切刃12を交換することなく、使用者の目的や仕様に合わせて適宜、充填包装体Wを一体または複数体ずつ切り分けて、あるいは複数体をミシン目によって繋がった状態で搬出することができる。
本発明の充填包装体の横シール部切断位置の修正方法は、連続して繰り出される長尺のプラスチックフィルムを製袋しながら、飲食物や調味液、医薬品、化学品等の液状物、粘稠物もしくは粉・粒状物からなる被包装物を充填包装する連続充填包装機において好適に利用することができる。
1 ガイドロッド
2 縦シールロール
3 シールバー
4 縦シール部
5 筒状体
6 充填ノズル
7 横シールロール
8 横シール部
9 シールバー
10 切断装置
11a、11b フィルム挟持部材
12 切刃
13 凹部
14 カメラ
R フィルムロール
F プラスチックフィルム
W 充填包装体
CW 連続充填包装体
M 被包装物
α 当初切断予定位置
β 適正切断位置
2 縦シールロール
3 シールバー
4 縦シール部
5 筒状体
6 充填ノズル
7 横シールロール
8 横シール部
9 シールバー
10 切断装置
11a、11b フィルム挟持部材
12 切刃
13 凹部
14 カメラ
R フィルムロール
F プラスチックフィルム
W 充填包装体
CW 連続充填包装体
M 被包装物
α 当初切断予定位置
β 適正切断位置
Claims (4)
- プラスチックフィルムの片側もしくは両側の端部どうしを長手方向に連続的にシールして縦シール部を形成して、1の筒状体を連続的に形成した後、その筒状体に対し、被包装物を充填しながら長手方向に所定の間隔をおいてシール幅が10mm以下となる狭幅横シール部を形成して充填包装体を連続的に製造していく方法において、
連続して走行する前記充填包装体の連なりを、前記横シール位置の下流側に設けられた切刃を有する切断装置によって、該狭幅横シール部の走行方向中央位置で切断して1体または複数体ずつに分離するにあたり、
被包装物の充填前の未充填包装体の段階で決定した切断条件下における、前記狭幅横シール部の当初切断予定位置を、前記横シール位置の下方かつ、前記連続充填包装体の側方位置に配置したカメラによる撮影画像に基づき、被包装物を充填することによって変動する前記狭幅横シール部の適正切断位置に合うように切断条件を修正することを特徴とする充填包装体の横シール部切断位置の修正方法。 - 前記横シール部切断位置の修正は、前記切断装置の切刃を後退させた状態で行うことを特徴とする請求項1に記載の充填包装体の横シール部切断位置の修正方法。
- 前記切断装置は、切刃と受け板とを具えるボックスモーション型切断装置または回転切刃と受け刃とを具えるロータリーカッター型切断装置であることを特徴とする請求項1または2に記載の充填包装体の横シール部切断位置の修正方法。
- 前記充填包装機は、前記狭幅横シール部の、前記撮影画像に映る前記当初切断予定位置と、被包装物を充填することによって変動する前記適正切断位置との距離に基づいて、前記切断装置による上記切断条件を修正する演算部を有し、
該演算部によって修正された上記切断条件に基づいて、前記切断装置の駆動手段を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の充填包装体の横シール部切断位置の修正方法。
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