JP2020001313A - 接合体の製造方法および接合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合強度を確保しつつ樹脂部材への熱影響を抑制できる接合体の製造方法を提供すること。【解決手段】金属板の第1面と、熱可塑性樹脂を含む樹脂部材の第2面とを接触させて接合する接合体の製造方法は、表面に凹凸を有する隆起部を第1面に形成する隆起工程と、第2面に隆起部を接触させた状態で、金属板のうち隆起部の裏側の面にツールを押し付けつつ、樹脂部材にツールが入り込まないように摩擦攪拌接合を施す接合工程とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、接合強度を確保しつつ樹脂部材への熱影響を抑制できる接合体の製造方法および接合体に関するものである。
加熱により軟化または溶融した熱可塑性樹脂を含む樹脂部材を金属板に押し付け、金属板の接合面に予め形成した微細構造に樹脂部材の一部を入り込ませることで、樹脂部材と金属板とを接合するものが知られている(特許文献1)。特許文献1に開示された技術では、樹脂部材の加熱と、樹脂部材の一部を金属板の微細構造に入り込ませるための加圧とに例えばホットプレスを用いている。
しかしながら、上記従来の技術では、ホットプレスによって金属板の全体を加熱しているので、金属板の微細構造に接合しない部分の樹脂部材も加熱されてしまう。そのため、接合強度は確保しつつ樹脂部材への熱影響を抑制することが望まれている。
本発明は上述した要求に応えるためになされたものであり、接合強度を確保しつつ樹脂部材への熱影響を抑制できる接合体の製造方法および接合体を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の接合体の製造方法は、金属板の第1面と、熱可塑性樹脂を含む樹脂部材の第2面とを接触させて接合する方法であって、表面に凹凸を有する隆起部を前記第1面に形成する隆起工程と、前記第2面に前記隆起部を接触させた状態で、前記金属板のうち前記隆起部の裏側の面にツールを押し付けつつ、前記樹脂部材に前記ツールが入り込まないように摩擦攪拌接合を施す接合工程とを備える。
また、接合体は、表面に凹凸を有する隆起部が第1面に形成された金属板と、前記第1面が接合する第2面を有し、熱可塑性樹脂を含む樹脂部材とを備え、前記金属板および前記樹脂部材の断面において、前記樹脂部材の一部が前記隆起部の凹凸に入り込むと共に前記隆起部を包み込んで前記第1面と前記第2面とが接触し、前記金属板のうち前記隆起部の裏側に金属が流動した攪拌部が設けられている。
請求項1記載の接合体の製造方法によれば、金属板への摩擦攪拌接合による摩擦熱によって樹脂部材を軟化または溶融させ、軟化または溶融した樹脂部材の一部が隆起部の凹凸に入り込みつつ隆起部を包み込むことで、金属板の隆起部と樹脂部材とが接合される。金属板のうち隆起部の裏側の面にツールを押し付けて摩擦攪拌接合を施すので、摩擦攪拌接合による摩擦熱を樹脂部材のうち隆起部に接触する部分(接合部分)へ局所的に加えることができる。加えて、ツールが金属板を樹脂部材に押し付ける荷重を、隆起部と樹脂部材との接触部分(接合部分)に集中させることができるので、隆起部の凹凸に樹脂部材の一部を入り込み易くできると共に、樹脂部材の一部で隆起部を包み込み易くできる。これらの結果、アンカー効果により接合強度を確保しつつ、接合部分以外の樹脂部材への熱影響を抑制できる。
請求項2記載の接合体の製造方法によれば、隆起工程では、レーザクラッディングにより第1面に粉末を溶接して隆起部を形成する。これにより、粉末の粒径やレーザ出力にもよるが、表面の凹凸を微細にできる。この微細な凹凸に樹脂部材の一部を入り込ませることで、金属板と樹脂部材との接合強度をより向上できる。
なお、軟化または溶融した樹脂部材の一部を隆起部の比較的大きな凹凸に入り込ませる場合に比べて、微細な凹凸に樹脂部材の一部を入り込ませるには、樹脂部材の加熱温度をより高くして樹脂部材の流動性を高くしたり、隆起部から樹脂部材への荷重をより大きくしたりする必要がある。摩擦攪拌接合による加熱であれば、樹脂部材のうち隆起部に接触する部分の局所的な加熱が可能なので、微細な凹凸に入り込ませるための高い加熱温度であっても、樹脂部材への熱影響を抑制できる。また、摩擦攪拌接合によって隆起部と樹脂部材との接触部分に荷重を集中できるので、隆起部から樹脂部材への荷重を大きくし易い。これらの結果、請求項1の効果に加え、樹脂部材への熱影響を抑制しつつ、接合強度をより向上できる。
請求項3記載の接合体の製造方法によれば、接合工程では、第1面に線状に形成される隆起部に沿ってツールを移動させて摩擦攪拌接合を施す。これにより、摩擦攪拌接合による加熱を局所的にしつつ、樹脂部材に隆起部を長さ方向に亘って接合できる。その結果、請求項1又は2の効果に加え、樹脂部材への熱影響をより抑制しつつ、接合強度をより向上できる。
請求項4記載の接合体の製造方法によれば、金属板のうち樹脂部材に重ねられる部分の端縁に沿って隆起部が形成される。この隆起部に沿って摩擦攪拌接合を施し、金属板と樹脂部材とを接合すると、金属板のうち隆起部よりも端縁側の部位には、接合体の使用時などに力が加わり難い。このような部位に、欠陥などが生じ易い摩擦攪拌接合の始端部および終端部が設定されるので、請求項3の効果に加え、接合強度を更に向上できる。
請求項5記載の接合体によれば、金属板の第1面には、表面に凹凸を有する隆起部が形成されている。熱可塑性樹脂を含む樹脂部材の第2面が金属板の接合面と接合する。金属板および樹脂部材の断面において、樹脂部材の一部が隆起部の凹凸に入り込むと共に隆起部を包み込んで第1面と第2面とが接触している。さらに、この断面において、金属板のうち隆起部の裏側に、金属が流動した攪拌部が設けられている。攪拌部を形成するときの局所的な加熱によって軟化または溶融した樹脂部材の一部に隆起部を押し付けることで、隆起部を樹脂部材に接合できる。その結果、アンカー効果により接合強度を確保しつつ、接合部分以外の樹脂部材への熱影響を抑制できる。
以下、好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1、図2及び図3を参照して一実施形態における接合体1及びその製造方法について説明する。図1は接合体1の断面図である。図2は、接合体1の製造方法を示す金属板10及び樹脂部材20の断面図である。図3は、接合体1の製造方法を示す金属板10及び樹脂部材20の平面図である。なお図1及び図2には説明の都合上、隆起部13が模式的に図示されている。
図1に示すように、接合体1は、金属板10の第1面11と、樹脂部材20の第2面21とを接触させて互いに接合したものである。樹脂部材20は、熱可塑性樹脂を含む板材である。本実施形態では、熱可塑性樹脂に炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維を複合した繊維強化複合材料により樹脂部材20が構成されている。
図2に示すように、金属板10は、アルミニウム合金や鉄鋼などの金属から構成される略平板状の部材である。金属板10は、第1面11と、第1面11の裏側の裏面12とがそれぞれ平行かつ平坦に形成されている。第1面11や裏面12等にメッキやコーティングを施しても良い。
レーザクラッディングによって、金属板10の第1面11にノズル(図示せず)から粉末を吹き付けつつ、そのノズルから照射されるレーザで粉末および第1面11の一部を加熱して溶融し、第1面11の一部を盛り上げて隆起部13を形成する(隆起工程)。この粉末としては、アルミやチタン、ニッケル、銅、シリコン、ステライト、バナジウム等の金属や、金属酸化物、金属炭化物、金属ホウ化物などの金属化合物から1種類または複数種類が用いられる。また、この粉末に炭素などを加えても良い。なお、レーザクラッディングによって金属板10の主材と合金化が可能な粉末を用いることが好ましい。これにより、隆起部13を金属板10から剥がれ難くできる。
図2の拡大部分に模式的に示すように、レーザクラッディングによって形成された隆起部13の表面には、比較的大きな凹凸面14が形成されている。そして、レーザクラッディングに用いられる粉末の粒径やレーザ出力にもよるが、この凹凸面14に更なる微細な凹凸15を形成できる。即ち、隆起部13の表面の凹凸を微細にできる。
図3に示すように、隆起部13は、金属板10の第1面11の端縁16に沿って線状に形成されている。この線状の隆起部13は、レーザクラッディングのノズルを端縁16に沿わせつつ第1面11に対して平行移動させることで形成される。
図2に戻って説明する。接合体1を製造するには、第1面11に隆起部13を形成する隆起工程の後、隆起部13を樹脂部材20の第2面21に接触させた状態で、金属板10のうち隆起部13の裏側の裏面12にツール30を押し付けて摩擦攪拌接合を施す(接合工程)。
この摩擦攪拌接合用のツール30は、工具鋼や超硬合金からなる部材である。ツール30は、円柱状のボディ31と、ボディ31の端面であるショルダ32の中心から突出する円柱状のプローブ33とを備える。プローブ33の外周面には、ねじ山(図示せず)が設けられている。プローブ33の外径R(ねじ山の山頂の径)は、ボディ31の外径よりも小さく設定されている。また、プローブ33の外径Rは、隆起部13の幅Wよりも大きく設定されている。
摩擦攪拌接合を施す接合工程についてより詳しく説明する。まず、金属板10及び樹脂部材20をツール30と支持台(図示せず)との間に挟み、ツール30を回転させながら金属板10に押し付ける。そうすると、ツール30と金属板10との間の摩擦熱により金属板10が軟化してプローブ33が金属板10に入り込み、ショルダ32が裏面12に接触する。そして、軟化した金属板10の一部がプローブ33やショルダ32の回転によって攪拌され、攪拌部17が形成される。
金属板10への摩擦攪拌接合による摩擦熱が金属板10の隆起部13から樹脂部材20へ加わることによって、樹脂部材20が軟化または溶融する。図1に示すように、この軟化または溶融した樹脂部材20の一部が隆起部13の凹凸面14に入り込むと共に、樹脂部材20の一部が隆起部13全体を包み込んで、金属板10の第1面11と樹脂部材20の第2面21とが接触する。この状態で樹脂部材20が再び硬化することによって、金属板10の隆起部13と樹脂部材20とが接合され、接合体1が製造される。
接合工程後の接合体1の断面を見ると、摩擦攪拌接合による攪拌により、金属が流動し、その他の部位に対して組織が変化した攪拌部17を確認できる。詳しくは、攪拌部17は、動的再結晶により結晶粒が微細化されている。また、攪拌部17の外側には、ツール30の回転に伴う塑性変形により結晶粒が伸長した熱加工影響部(図示せず)が形成されている。そのため、接合体1の製造方法を確認しなくても、製造後の接合体1の断面を確認して、攪拌部17や熱加工影響部があれば、摩擦攪拌接合によって隆起部13と樹脂部材20とが接合されたと判断できる。
なお接合工程では、図2に示すように、樹脂部材20にプローブ33の先端が入り込まないように、ツール30の押込量が設定されている。これにより、摩擦攪拌接合による摩擦熱が樹脂部材20に直接加わらないようにできる。さらに、隆起部13から攪拌部17を離して、隆起部13の凹凸面14や凹凸15がツール30によって攪拌されて形状が変化しないように、ツール30の押込量や回転速度が設定されている。これにより、凹凸面14や凹凸15が摩擦攪拌接合によってなくなることを防止できる。
隆起部13と樹脂部材20とを接合するためには、上述したように、金属板10のうち隆起部13の裏側の裏面12にツール30を押し付けて摩擦攪拌接合を施す。これにより、樹脂部材20のうち隆起部13に接触する部分(隆起部13との接合部分)へ摩擦攪拌接合による摩擦熱を局所的に加えることができる。これにより、接合部分以外の樹脂部材20への熱影響を抑制できる。
さらに、金属板10の第1面11の一部を盛り上げた隆起部13を樹脂部材20に接触させた状態で摩擦攪拌接合を施すので、金属板10を樹脂部材20へ押し付ける荷重を隆起部13と樹脂部材20との接触位置(接合部分)に集中させることができる。ここで、金属板10の裏面12の略全体に荷重をかけるホットプレスでは、金属板10と樹脂部材20との接触面積が大きくなるにつれて大きな荷重をかける必要がある。
これに対して本実施形態では、隆起部13の裏側の裏面12にツール30を押し付けて摩擦攪拌接合を施すので、金属板10を樹脂部材20へ押し付ける荷重を隆起部13と樹脂部材20との接合部分に更に集中させることができる。これにより、ツール30から金属板10への比較的小さな荷重でも、隆起部13の凹凸面14に樹脂部材20の一部を入り込み易くできると共に、樹脂部材20の一部で隆起部13を包み込み易くできる。その結果、アンカー効果によって金属板10の隆起部13と樹脂部材20との接合強度を確保できる。
レーザクラッディングによって形成された隆起部13は、比較的大きな凹凸面14に更なる微細な凹凸15が形成されている。この微細な凹凸15にも樹脂部材20の一部が入り込むことで、隆起部13と樹脂部材20との接合強度をより向上できる。
なお、軟化または溶融した樹脂部材20の一部を隆起部13の凹凸面14に入り込ませる場合に比べて、微細な凹凸15にも樹脂部材20の一部を入り込ませるには、樹脂部材20の加熱温度をより高くして樹脂部材20の流動性を高くしたり、隆起部13から樹脂部材20への荷重をより大きくしたりする必要がある。上述したように摩擦攪拌接合によれば、接合部分を局所的に加熱できると共に、接合部分に荷重を集中させることができる。そのため、微細な凹凸15に入り込ませるための高い加熱温度であっても樹脂部材20への熱影響を抑制できると共に、隆起部13から樹脂部材20への荷重を大きくし易い。これらの結果、樹脂部材20への熱影響を抑制しつつ、接合強度をより向上できる。
さらに、融点が互いに異なる2種類以上の金属粉末を用いてレーザクラッディングにより隆起部13を形成することで、金属粉末の種類やレーザ出力などにもよるが、隆起部13の凹凸面14を多孔質にできる。凹凸面14の微細な空孔に樹脂部材20の一部が入り込むことで、隆起部13と樹脂部材20との接合強度を更に向上できる。
特に、摩擦攪拌接合によれば、微細な空孔に入り込ませるための高い加熱温度であっても、樹脂部材20への熱影響を抑制できると共に、隆起部13から樹脂部材20への荷重を大きくし易い。これらの結果、樹脂部材20への熱影響を抑制しつつ、接合強度を更に向上できる。
さらに、隆起部13から樹脂部材20への荷重を大きくすることで、凹凸面14の微細な空孔に樹脂部材20の強化繊維を絡ませ易くできる。これにより、隆起部13と樹脂部材20との接合強度をより一層向上できる。
プローブ33の外径Rが隆起部13の幅Wよりも大きいので、軟化または溶融した樹脂部材20を隆起部13の凹凸面14の幅方向全体に入り込み易くできると共に、樹脂部材20で隆起部13の幅方向全体を包み込み易くできる。その結果、隆起部13と樹脂部材20との接合強度をより向上できる。
図3に示すように、接合工程では、線状の隆起部13に沿った軌跡35でツール30を移動させて摩擦攪拌接合を施す。これにより、摩擦攪拌接合による加熱を局所的にしつつ、樹脂部材20に隆起部13を全長に亘って接合できる。その結果、樹脂部材20への熱影響を抑制しつつ、接合強度をより向上できる。
摩擦攪拌接合を施す軌跡35の始端部S及び終端部Gには、欠陥などが生じ易い。この始端部S及び終端部Gが隆起部13(接合部分)から離れた位置に設定されているので、隆起部13と樹脂部材20との接合強度を向上できる。
線状の隆起部13は、金属板10のうち樹脂部材20に重ねられる部分の端縁16に沿って形成されている。この隆起部13と樹脂部材20とを接合すると、金属板10のうち隆起部13よりも端縁16側の部位には、接合体1の使用時などに力が加わり難い。このような部位に、摩擦攪拌接合の始端部S及び終端部Gが設定されている。そのため、始端部S及び終端部Gによる欠陥が接合体1の使用時などに問題になることを防止しつつ、隆起部13と樹脂部材20との接合強度を更に向上できる。
以上、上記一実施形態に基づき説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、金属板10や樹脂部材20等の各部形状や各部寸法、素材を適宜変更しても良い。
金属板10は、樹脂部材20に接合される部分が板状であれば、その他の部位が板状でなくても良い。金属板10が平板ではなく湾曲した板材でもよい。また、樹脂部材20の形状は、第1面11と接触可能な第2面21があれば、板状に限らない。熱可塑性樹脂のみから樹脂部材20を構成しても良く、熱可塑性樹脂に強化繊維以外の材料を複合して樹脂部材20を構成しても良い。
上記形態では、金属板10の第1面11にノズル(図示せず)から粉末を吹き付けつつ、そのノズルから照射されるレーザで粉末および第1面11を加熱してレーザクラッディングを施し、隆起部13を形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。レーザの照射前に、粉末を第1面11に予め付着させても良い。また、粉末に水やアルコール等を混ぜたスラリーを第1面11に予め塗布しても良い。
また、レーザクラッディング以外の方法で第1面11に隆起部13を形成しても良い。レーザクラッディング以外の方法としては、各種のアーク溶接やプラズマ粉体肉盛溶接が挙げられる。この方法では隆起部13に凹凸面14が形成され易い。また、鋳造や鍛造、プレス加工などによる金属板10の成形時に、第1面11に隆起部13を形成しても良い。これらの隆起部13の表面にエッチングやブラスト加工により凹凸を形成しても良い。
上記形態では、金属板10の端縁16に沿って隆起部13が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。端縁16から離れた位置に隆起部13を形成しても良い。また、端縁16と平行に隆起部13を形成する場合に限らず、端縁16に沿って端縁16と非平行に隆起部13を形成しても良い。隆起部13を直線状に限らず、隆起部13を曲線状に設けても良い。
上記形態では、線状の隆起部13に沿って摩擦攪拌接合を施し、樹脂部材20に隆起部13を全長に亘って接合する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。隆起部13の一部分と樹脂部材20とを接合しても良い。また、隆起部13を点状に形成し、金属板10への摩擦攪拌接合によって点状の隆起部13と樹脂部材20とを接合しても良い。なお、このときの隆起部13の幅Wは隆起部13の最大外径とする。
上記形態では、外周面にねじ山が設けられた円柱状のプローブ33について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。プローブ33の外周面にねじ山を設けなくても良い。プローブ33の外周面の一部を内側へ凹ませても良い。プローブ33の先端面を略円錐状に形成しても良い。また、プローブ33をショルダ32から先端へ向かって次第に縮径する円錐台状に形成しても良い。この場合のプローブ33の外径Rとは、円錐台状のプローブ33の先端の外径を指す。
上記形態では、攪拌部17と隆起部13とが離れている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。凹凸面14や凹凸15の形状が変化しないのであれば、攪拌部17が隆起部13に接しても良い。これにより、摩擦攪拌接合時に隆起部13をより高温にして接合部分を加熱できると共に、隆起部13を金属板10から剥がれ難くできる。
1 接合体
10 金属板
11 第1面
12 裏面
13 隆起部
16 端縁
17 攪拌部
20 樹脂部材
21 第2面
30 ツール
33 プローブ
S 始端部
G 終端部
10 金属板
11 第1面
12 裏面
13 隆起部
16 端縁
17 攪拌部
20 樹脂部材
21 第2面
30 ツール
33 プローブ
S 始端部
G 終端部
Claims (5)
- 金属板の第1面と、熱可塑性樹脂を含む樹脂部材の第2面とを接触させて接合する接合体の製造方法であって、
表面に凹凸を有する隆起部を前記第1面に形成する隆起工程と、
前記第2面に前記隆起部を接触させた状態で、前記金属板のうち前記隆起部の裏側の面にツールを押し付けつつ、前記樹脂部材に前記ツールが入り込まないように摩擦攪拌接合を施す接合工程とを備えることを特徴とする接合体の製造方法。 - 前記隆起工程では、レーザクラッディングにより前記第1面に粉末を溶接して前記隆起部を形成することを特徴とする請求項1記載の接合体の製造方法。
- 前記隆起部は、前記第1面に線状に形成され、
前記接合工程では、線状の前記隆起部に沿って前記ツールを移動させて前記摩擦攪拌接合を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合体の製造方法。 - 前記隆起部は、前記金属板のうち前記樹脂部材に重ねられる部分の端縁に沿って形成され、
前記接合工程では、前記隆起部よりも前記端縁側に前記摩擦攪拌接合の始端部および終端部が設定されることを特徴とする請求項3記載の接合体の製造方法。 - 表面に凹凸を有する隆起部が第1面に形成された金属板と、
前記第1面が接合する第2面を有し、熱可塑性樹脂を含む樹脂部材とを備え、
前記金属板および前記樹脂部材の断面において、前記樹脂部材の一部が前記隆起部の凹凸に入り込むと共に前記隆起部を包み込んで前記第1面と前記第2面とが接触し、前記金属板のうち前記隆起部の裏側に金属が流動した攪拌部が設けられていることを特徴とする接合体。
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---|---|---|---|---|
CN113481505A (zh) * | 2021-07-07 | 2021-10-08 | 南京科技职业学院 | 一种盲板制作方法 |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018124342A patent/JP2020001313A/ja active Pending
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