JP2019537601A - 新規投薬レジメン - Google Patents

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Abstract

本発明は、疼痛、特に、神経障害性疼痛、最も特定的には、三叉神経痛などの、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルサブタイプの変調が介在する疾患又は状態を治療する新規方法を対象とする。【選択図】なし

Description

(関連出願の参照)
本出願は、2016年11月2日に出願された米国仮特許出願第62/416,392号、及び2017年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/515,836号の利益を主張し、これらのそれぞれの内容は、引用によりその全体が完全に本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、疼痛、特に、神経障害性疼痛、最も特定的には、三叉神経痛などの、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルサブタイプの変調が介在する疾患又は状態を治療する新規方法を対象とする。
(発明の背景)
本明細書において、式(I):
Figure 2019537601
の化合物と呼ばれる(2S、5R)-5-(4-((2-フルオロベンジル)オキシ)フェニル)ピロリジン-2-カルボキサミドは、WO2007/042239に、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルサブタイプの状態依存的変調が介在する疾患及び状態の治療において有用性を有するものとして記載されている。
しかしながら、三叉神経痛などの障害を患う患者の治療を最適化するため、及びそれらの衰弱性の症状を最小化するために、改良された投薬レジメンの開発が必要とされている。
(発明の概要)
本発明の第1の態様により、それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、150mg又は250mgのいずれかを1日3回(t.i.d.)の投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、前記方法が提供される。
本発明の第2の態様によって、それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、300mg又は400mgのいずれかを1日2回(BID)の投薬量で投与されることを特徴とする、前記方法が提供される。
本発明のさらなる態様によって、Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与すること、及びUGT誘導因子の使用又は投与を避けることを含む、前記方法が提供される。
本発明のさらなる態様によって、Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与することを含み、該対象が、UGT誘導因子を使用中である、前記方法が提供される。
(図面の簡単な説明)
PKモデリングプロット:全ての用量について、Cトラフは、炎症の動物モデルでの有効用量よりも高い。FCA5は、フロイント完全アジュバント誘導性炎症モデルにおいて痛覚過敏を完全に反転させた5mg/kgの経口用量に対応する。1mg/kgの経口用量であるFCA1は、本モデルにおける最少有効用量であった。TGN(三叉神経痛)、PLSR(有痛性腰仙部神経根症)。 300/400 MG BID投薬試験の設計。 ベースラインから第36日までの外来患者24時間SBP(A)及びDBP(B)の変化。 ベースラインと比較した、第36日での外来患者24時間SBP(A)又はDBP(B)の変化を用いた観測の比率 ベースラインから第35日までの入院患者12時間SBP(A)及びDBP(B)の変化 入院患者ABPM DBP及びSBPとBIIB074観測血漿濃度との間のPK/PD関係。
(発明の詳細な説明)
本発明の第1の態様により、それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、200mgを1日2回(BID)又は150mgもしくは250mgを1日3回(TID)のいずれかの投薬量で投与されることを特徴とする、前記方法が提供される。一実施態様において、前記150mgの投薬量は、前記化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与される。一態様において、前記化合物は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩の形態で投与される。
一実施態様において、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩は、200mgを1日2回(BID)の投薬量で、例えば、それを必要としている患者において有痛性腰仙部神経根症(PLSR)を治療するために投与される。さらなる実施態様において、前記200mg BIDの投薬量は、前記化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与される。一態様において、前記化合物は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩の形態で投与される。
一実施態様において、該化合物又はその医薬として許容し得る塩は、150mgを1日3回(TID)の投薬量で投与される。さらなる実施態様において、前記150mgの投薬量は、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与される。一態様において、前記化合物は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩の形態で投与される。
代替実施態様において、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩は、250mgを1日3回(TID)の投薬量で、例えば、それを必要としている患者において、三叉神経痛(TN)を治療するために投与される。一態様において、該化合物は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩の形態で投与される。
さらなる実施態様において、前記250mgの投薬量は、前記化合物で以前に治療されたことのない患者に投与される。代替実施態様において、前記250mgの投薬量は、150mgの投薬量の該化合物又はその医薬として許容し得る塩が以前投与された患者に投与され、かつ該患者は、150mgの投薬量の該化合物での治療に対するノンレスポンダーとして確認されている。一態様において、前記化合物は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩の形態で投与される。
本発明の第2の態様によれば、それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、300mg又は400mgのいずれかを1日2回(BID)の投薬量で投与されることを特徴とする、前記方法が提供される。
該本発明のこの第2の態様の投薬レジメンは、36日間の投薬後に収縮期血圧(SBP)及び拡張期血圧(DBP)の臨床的に意義のある変化がないことを示すという著しい利点を提供する(実施例4に示される試験の結果を参照されたい)。
前記本発明の第2の態様の一実施態様において、前記300mg BIDの投薬量は、女性患者に投与される。前記本発明の第2の態様のさらなる実施態様において、前記300mg BIDの投薬量は、初期(例えば、約1週間)の400mg BIDの投薬量の後に投与される。
前記本発明の第2の態様の一実施態様において、前記400mg BIDの投薬量は、男性患者に投与される。
本明細書で使用される、「が、それを必要としている対象に、〜の投薬量で投与される」という句は、前記化合物の遊離塩基形態が、記載された量で送達されることを示すことを意図している。例えば、該化合物の遊離塩基形態が、錠剤形態で「150mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、150mgの該化合物の遊離塩基を含有するであろう。更に、該化合物の遊離塩基形態が、錠剤形態で「250mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、250mgの該化合物の遊離塩基を含有するであろう。更に、前記化合物の遊離塩基形態が、錠剤形態で「300mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、300mgの該化合物の遊離塩基を含有するであろう。更に、前記化合物の遊離塩基形態が、錠剤形態で「400mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、400mgの該化合物の遊離塩基を含有するであろう。塩酸塩の形態の化合物が、錠剤形態で「150mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、167mgの該化合物の塩酸塩を含有するであろう。更に、前記塩酸塩の形態の化合物が、錠剤形態で「200mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、223mgの該化合物の該塩酸塩を含有するであろう。更に、前記塩酸塩の形態の化合物が、錠剤形態で「250mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、279mgの前記化合物の塩酸塩を含有するであろう。更に、前記塩酸塩の形態の化合物が、錠剤形態で「300mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、334mgの該化合物の塩酸塩を含有するであろう。更に、前記塩酸塩の形態の化合物が、錠剤形態で「400mgの投薬量で投与される」場合、該錠剤は、446mgの該化合物の塩酸塩を含有するであろう。
本発明のさらなる態様により、Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与すること、及びUGT誘導因子の使用又は投与を避けることを含む、前記方法が提供される。
一実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される前に、UGT誘導因子を用いることを止めるよう指示される。さらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも3週間前に、UGT誘導因子を用いることを止めるよう指示される。なおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも2週間前に、UGT誘導因子を用いることを止めるよう指示される。さらになおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも1週間前に、UGT誘導因子を用いることを止めるよう指示される。
本発明のさらなる態様によれば、Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与することを含み、対象が、UGT誘導因子を使用中である、前記方法が提供される。
一実施態様において、前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量は、該対象が、UGT誘導因子を使用していなかったとした場合の量と比較して少なくとも30%増量される。さらなる実施態様において、前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量は、該対象が、UGT誘導因子を使用していなかったとした場合の量と比較して少なくとも50%増量される。なおさらなる実施態様において、前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量は、250mg TIDの投薬量まで増量される。さらになおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される前に、前記UGT誘導因子の投薬量を低下させるよう指示される。さらになおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも3週間前に、前記UGT誘導因子の投薬量を低下させるよう指示される。さらになおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも2週間前に、前記UGT誘導因子の投薬量を低下させるよう指示される。さらになおさらなる実施態様において、前記対象は、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも1週間前に、前記UGT誘導因子の投薬量を低下させるよう指示される。
「UGT誘導因子を用いること」という句は、対象が処方された投薬レジメンに従いUGTを摂取することを指すことが意図される。
適当なUGT誘導因子の例としては:リファンピン、リトナビル、エチニルエストラジオール、メトスクシミド、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン、カルバマゼピン、及びオクスカルバゼピンが挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様において、該UGT誘導因子は、カルバマゼピンである。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、疼痛から選択される。例えば、該疾患又は状態は、慢性の炎症性疼痛(例えば、関節リウマチ、変形性関節炎、リウマチ性脊椎炎、痛風性関節炎、及び若年性関節炎に関連する疼痛);筋骨格痛;腰部及び頚部痛;捻挫及び筋挫傷;神経障害性疼痛;交感神経性持続性疼痛;筋炎;がん及び線維筋痛症に関連する疼痛;片頭痛に関連する疼痛;インフルエンザ又は他のウイルス感染症、例えば、感冒に関連する疼痛;リウマチ熱;腸機能障害、例えば、非潰瘍性ディスペプシア、非心臓性胸痛、及び過敏性腸症候群に関連する疼痛;心筋虚血に関連する疼痛;術後疼痛;頭痛;歯痛;並びに月経困難症であり得る。
さらなる実施態様において、前記疼痛は、神経障害性疼痛から選択される。神経障害性疼痛症候群は、ニューロンの損傷後に発症することがあり、結果として生じる疼痛は、元の損傷が治癒した後でも数か月又は数年持続することもある。ニューロンの損傷は、末梢神経、後根、脊髄、又は脳のある領域で生じ得る。従来、神経障害性疼痛症候群は、それらを促進した疾患又は事象により分類される。なおさらなる実施態様において、前記神経障害性疼痛は:糖尿病性神経障害;坐骨神経痛;非特異的腰痛;有痛性腰仙部神経根症;多発性硬化症疼痛;線維筋痛症;HIV関連神経障害;帯状疱疹後神経痛;三叉神経痛;肢端紅痛症;小径線維ニューロパチー;及び身体的外傷、切断、がん、毒素、又は慢性炎症状態から生ずる疼痛から選択される。これらの状態は、治療が難しく、いくつかの薬物が、一応のエフィカシーを有することが知られているものの、完全な疼痛管理が達成されることは稀である。神経障害性疼痛の症状は、信じられないほどに雑多であり、多くの場合、自発性の電撃・乱刺痛、又は持続する灼熱痛として記述される。加えて、通常は非有痛性の感覚、例えば、「しびれ(pins and needles)」(異常知覚及び異常感覚)、触覚の感受性の増加(知覚過敏)、非侵害性の刺激の後の有痛性の感覚(動的、静的、又は熱的異痛症)、侵害性の刺激への感受性の増加(温、冷、機械痛覚過敏)、刺激の除去後の存続する疼痛感覚(ヒペルパチー)、又は選択的感覚経路の非存在もしくは不足(痛覚鈍麻)に関連する疼痛が存在する。
なおさらなる実施態様において、前記神経障害性疼痛は、三叉神経痛、有痛性腰仙部神経根症、肢端紅痛症、及び小径線維ニューロパチーから選択される。
さらになおさらなる実施態様において、前記神経障害性疼痛は、三叉神経痛又は有痛性腰仙部神経根症から選択される。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、例えば、皮膚状態(例えば、日光皮膚炎、熱傷、湿疹、皮膚炎、乾癬);眼科疾患;肺障害(例えば、喘息、気管支炎、肺気腫、アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、咳、呼吸促迫症候群、鳩飼育者病、農夫肺、慢性閉塞性肺疾患(COPD);胃腸管障害(例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、セリアック病、限局性回腸炎、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、胃食道逆流症);片頭痛、多発性硬化症、心筋虚血などの炎症性要素を伴う他の状態の治療における炎症性の障害である。
理論によって束縛されることは望まないが、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在し得る他の疾患又は状態は、以下のものからなるリストから選択される[以下に列挙される疾患の後に続く括弧内の数字は、米国精神医学会(American Psychiatric Association)によって公表されている、「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」第4版(DSM-IV)及び/又は国際疾病分類(the International Classification of Diseases)第10版(ICD-10)における分類コードを指す]:
i)大鬱病エピソード、躁病エピソード、混合エピソード、及び軽躁エピソードを含むうつ状態及び気分障害;大鬱病性障害、気分変調性障害(300.4)、特定不能の鬱病性障害(311)を含む鬱病性障害;双極性I型障害、双極性II型障害(軽躁エピソードを伴う再発性の大鬱病エピソード)(296.89)、気分循環性障害(301.13)、及び特定不能の双極性障害(296.80)を含む双極性障害;鬱病的特徴を有する亜型、大鬱病様エピソードを有する亜型、躁病的特徴を有する亜型、及び混合特徴を有する亜型を含む全身病状を原因とする気分障害(293.83)を含む他の気分障害、物質誘発性気分障害(鬱病的特徴を有する亜型、躁病的特徴を有する亜型、及び混合特徴を有する亜型を含む)、並びに特定不能の気分障害(296.90);
ii)亜型の妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、非定型型(295.90)、及び残遺型(295.60)を含む、統合失調症;統合失調症様障害(295.40);亜型の双極型及び鬱型を含む、統合失調性感情障害(295.70);亜型のエロトマニア型、誇大型、嫉妬型、被害型、身体型、混合型、及び特定不能型を含む、妄想性障害(297.1);短期精神病性障害(298.8);共有精神病性障害(297.3);妄想を伴う亜型及び幻覚を伴う亜型を含む、全身病状を原因とする精神病性障害;妄想を伴う亜型(293.81)及び幻覚を伴う亜型(293.82)を含む、物質誘発性精神病性障害;並びに特定不能の精神病性障害(298.9);
iii)パニック発作を含む不安障害;広場恐怖症を伴わないパニック障害(300.01)及び広場恐怖症を伴うパニック障害(300.21)を含む、パニック障害;広場恐怖症;パニック障害の病歴のない広場恐怖症(300.22)、亜型の動物型、自然環境型、血液-注射-損傷型、状況型、及び他の型を含む、特定恐怖症(300.29、かつての単純恐怖症))、社会恐怖症(社会不安障害、300.23)、強迫性障害(300.3)、心的外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、全般性不安障害(300.02)、全身病状を原因とする不安障害(293.84)、薬物誘発性不安障害、分離不安障害(309.21)、不安を伴う適応障害(309.24)、並びに特定不能の不安障害(300.00);
iv)物質使用障害、例えば、物質依存症、物質渇望、及び物質乱用;物質誘発性障害、例えば、物質中毒、物質離脱、物質誘発性せん妄、物質誘発性持続性認知症、物質誘発性持続性健忘障害、物質誘発性精神病性障害、物質誘発性気分障害、物質誘発性不安障害、物質誘発性性機能障害、物質誘発性睡眠障害、及び幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック);アルコール関連障害、例えば、アルコール依存(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱(291.81)、アルコール中毒性せん妄、アルコール離脱性せん妄、アルコール誘発性持続性認知症、アルコール誘発性持続性健忘障害、アルコール誘発性精神病性障害、アルコール誘発性気分障害、アルコール誘発性不安障害、アルコール誘発性性機能障害、アルコール誘発性睡眠障害、及び特定不能のアルコール関連障害(291.9);アンフェタミン(又はアンフェタミン様)関連障害、例えば、アンフェタミン依存(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱(292.0)、アンフェタミン中毒性せん妄、アンフェタミン誘発性精神病性障害、アンフェタミン誘発性気分障害、アンフェタミン誘発性不安障害、アンフェタミン誘発性性機能障害、アンフェタミン誘発性睡眠障害、および特定不能のアンフェタミン関連障害(292.9);カフェイン関連障害、例えば、カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘発性不安障害、カフェイン誘発性睡眠障害、及び特定不能のカフェイン関連障害(292.9);大麻関連障害、例えば、大麻依存(304.30)、大麻乱用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒性せん妄、大麻誘発性精神病性障害、大麻誘発性不安障害、及び特定不能の大麻関連障害(292.9);コカイン関連障害、例えば、コカイン依存(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱(292.0)、コカイン中毒性せん妄、コカイン誘発性精神病性障害、コカイン誘発性気分障害、コカイン誘発性不安障害、コカイン誘発性性機能障害、コカイン誘発性睡眠障害、及び特定不能のコカイン関連障害(292.9);幻覚剤関連障害、例えば、幻覚剤依存(304.50)、幻覚剤乱用(305.30)、幻覚剤中毒(292.89)、幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚剤中毒性せん妄、幻覚剤誘発性精神病性障害、幻覚剤誘発性気分障害、幻覚剤誘発性不安障害、及び特定不能の幻覚剤関連障害(292.9);吸入剤関連障害、例えば、吸入剤依存(304.60)、吸入剤乱用(305.90)、吸入剤中毒(292.89)、吸入剤中毒性せん妄、吸入剤誘発性持続性認知症、吸入剤誘発性精神病性障害、吸入剤誘発性気分障害、吸入剤誘発性不安障害、及び特定不能の吸入剤関連障害(292.9);ニコチン関連障害、例えば、ニコチン依存(305.1)、ニコチン離脱(292.0)、及び特定不能のニコチン関連障害(292.9);オピオイド関連障害、例えば、オピオイド依存(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱(292.0)、オピオイド中毒性せん妄、オピオイド誘発性精神病性障害、オピオイド誘発性気分障害、オピオイド誘発性性機能障害、オピオイド誘発性睡眠障害、及び特定不能のオピオイド関連障害(292.9);フェンシクリジン(又はフェンシクリジン様)関連障害、例えば、フェンシクリジン依存(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒性せん妄、フェンシクリジン誘発性精神病性障害、フェンシクリジン誘発性気分障害、フェンシクリジン誘発性不安障害、及び特定不能のフェンシクリジン関連障害(292.9);鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬関連障害、例えば、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬依存(304.10)、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬乱用(305.40)、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬中毒(292.89)、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬離脱(292.0)、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬中毒性せん妄、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬離脱性せん妄、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬持続性認知症、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬持続性健忘障害、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬誘発性精神病性障害、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬誘発性気分障害、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬誘発性不安障害、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬誘発性性機能障害、鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬誘発性睡眠障害、及び特定不能の鎮静薬、睡眠薬、又は抗不安薬関連障害(292.9);多剤関連障害、例えば、多剤依存(304.80);並びにタンパク質同化ステロイド、硝酸塩吸入剤、及び亜酸化窒素などの、他の(又は未知の)物質関連障害を含む物質関連障害;
v)他の疾患、例えば、統合失調症、双極性障害、うつ状態、認知障害、例えば、アルツハイマー病と関連する他の精神障害及び精神病的状態における認知障害の治療を含む認知の増強;
vi)原発性睡眠障害、例えば、睡眠異常、例えば、原発性不眠症(307.42)、原発性過眠症(307.44)、ナルコレプシー(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、概日リズム睡眠障害(307.45)、及び特定不能の睡眠異常(307.47);原発性睡眠障害、例えば、睡眠時随伴症、例えば、悪夢障害(307.47)、睡眠時驚愕障害(307.46)、睡眠時遊行障害(307.46)、及び特定不能の睡眠時随伴症(307.47);別の精神障害に関連する睡眠障害、例えば、別の精神障害に関連する不眠症(307.42)及び別の精神障害に関連する過眠症(307.44);全身病状を原因とする睡眠障害、特に、神経障害、神経障害性疼痛、下肢静止不能症候群、心及び肺疾患などの疾患と関連する睡眠障害;並びに亜型の不眠症型、過眠症型、睡眠時随伴症型、及び混合型を含む、物質誘発性睡眠障害;睡眠時無呼吸及び時差ぼけ症候群を含む睡眠障害;
vii)摂食障害、例えば、亜型の制限型及び過食/パージング型を含む、神経性無食欲(307.1);亜型のパージング型及び非パージング型を含む神経性過食症(307.51);肥満症;強迫性摂食障害;過食障害;並びに特定不能の摂食障害(307.50);
viii)自閉症性障害(299.00)、アスペルガー障害(299.80)、レット障害(299.80)、小児期崩壊性障害(299.10)、及び特定不能の広汎性障害(299.80、非定型自閉症を含む)を含む自閉症スペクトラム障害;
ix)亜型の注意欠陥/多動障害混合型(314.01)、注意欠陥/多動障害不注意優勢型(314.00)、注意欠陥/多動障害多動-衝動型(314.01)、及び特定不能の注意欠陥/多動障害(314.9);多動性障害;破壊的行動障害、例えば、亜型の小児期発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)、及び不特定発症型(312.89)を含む行為障害、反抗挑戦性障害(313.81)、並びに特定不能の破壊的行動障害;並びにチック障害、例えば、トゥレット障害(307.23)を含む注意欠陥/多動障害;
x)亜型の妄想性パーソナリティ障害(301.0)、スキゾイドパーソナリティ障害(301.20)、統合失調型パーソナリティ障害(301,22)、反社会性パーソナリティ障害(301.7)、境界型パーソナリティ障害(301,83)、演技性パーソナリティ障害(301.50)、自己愛性パーソナリティ障害(301,81)、回避性パーソナリティ障害(301.82)、依存性パーソナリティ障害(301.6)、強迫性パーソナリティ障害(301.4)、及び特定不能のパーソナリティ障害(301.9)を含むパーソナリティ障害;並びに
xi)性的欲求障害、例えば、性的欲求低下障害(302.71)及び性嫌悪障害(302.79);性的興奮障害、例えば、女性の性的興奮障害(302.72)及び男性の勃起障害(302.72);オルガズム障害、例えば、女性のオルガズム障害(302.73)、男性のオルガズム障害(302.74)、及び早漏症(302.75);性的疼痛障害、例えば、性交疼痛症(302.76)及び腟痙(306.51);特定不能の性機能障害(302.70);性的倒錯、例えば、露出症(302.4)、フェティシズム(302.81)、接触性愛(302.89)、小児性愛(302.2)、性的マゾヒズム(302.83)、性的サディズム(302.84)、服装倒錯性フェティシズム(302.3)、窃視症(302.82)、及び特定不能の性的倒錯(302.9);性同一性障害、例えば、小児の性同一性障害(302.6)及び青年又は成人の性同一性障害(302.85);並びに特定不能の性障害(302.9)を含む、性機能障害;
xii)間欠性爆発性障害(312.34)、窃盗症(312.32)、病的賭博(312.31)、放火症(312.33)、抜毛症(312.39)、特定不能の衝動制御障害(312.3)、過食、買い物嗜癖、強迫性性行動、及び強迫性ため込みを含む衝動制御障害。
別の実施態様において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在し得る疾患又は状態は、うつ状態又は気分障害である。
別の実施態様において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在し得る疾患又は状態は、物質関連障害である。
さらなる実施態様において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在し得る疾患又は状態は、双極性障害(双極性I型障害、双極性II型障害(すなわち、軽躁エピソードを伴う再発性の大鬱病エピソード)(296.89)、気分循環性障害(301.13)、又は特定不能の双極性障害(296.80)を含む)である。
またさらなる実施態様において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在し得る疾患又は状態は、ニコチン関連障害、例えば、ニコチン依存(305.1)、ニコチン脱離(292.0)、又は特定不能のニコチン関連障害(292.9)である。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、外傷後てんかんを含むてんかん、強迫性障害(OCD)、睡眠障害(概日リズム障害、不眠症、及びナルコレプシーを含む)、チック症状(例えば、ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群)、失調症、筋固縮(痙縮)、及び顎関節機能不全から選択される。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、膀胱炎後の膀胱反射亢進(bladder hyperrelexia)から選択される。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、神経変性疾患及び神経変性、例えば、認知症、特に、変性認知症(老年認知症、アルツハイマー病、ピック病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、及びクロイツフェルト・ヤコブ病、運動ニューロン疾患を含む)から選択され;前記化合物は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び神経炎症の治療にも有用であり得る。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、神経保護から選択され、かつ卒中、心停止、肺バイパス術、外傷性脳損傷、脊髄損傷などの後の神経変性の治療におけるものである。
一実施態様において、前記疾患又は状態は、耳鳴から選択され、かつ局所麻酔薬としてのものである。
一実施態様において、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、1つ以上の治療上有効な薬物と組み合わせて投与される。
さらなる実施態様において、前記1つ以上の治療上有効な薬物は、鎮痛薬を含む。なおさらなる実施態様において、該鎮痛薬には、例えば、セレコキシブ、デラコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、COX-189、又は2-(4-エトキシ-フェニル)-3-(4-メタンスルホニル-フェニル)-ピラゾロ[1,5-b]ピリダジン(WO99/012930)などのCOX-2(シクロオキシゲナーゼ-2)阻害剤;5-リポキシゲナーゼ阻害剤;ジクロフェナク、インドメタシン、ナブメトン、又はイブプロフェンなどのNSAID(非ステロイド性抗炎症薬);ビスホスホナート、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト;メトトレキサートなどのDMARD(疾患修飾性抗リウマチ薬);アデノシンA1受容体アゴニスト;ラモトリギンなどのナトリウムチャネルブロッカー;グリシン受容体アンタゴニスト又はメマンチンなどのNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸塩)受容体モジュレーター;ガバペンチン、プレガバリン、及びソルジラなどの、電位開口型カルシウムチャネルのα2δ-サブユニットのリガンド;アミトリプチリンなどの三環系抗うつ剤;ニューロン安定化抗てんかん薬;ガランタミンなどのコリンエステラーゼ阻害剤;ベンラファキシンなどのモノアミン作動性取り込み阻害剤;オピオイド鎮痛薬;局所麻酔薬;トリプタン、例えば、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、アルモトリプタン、又はリザトリプタンなどの5HT1アゴニスト;ニコチン性アセチルコリン(nACh)受容体モジュレーター;グルタミン酸受容体モジュレーター、例えば、NR2Bサブタイプのモジュレーター;EP4受容体リガンド;EP2受容体リガンド;EP3受容体リガンド;EP4アゴニスト、及びEP2アゴニスト;EP4アンタゴニスト;EP2アンタゴニスト、及びEP3アンタゴニスト;カンナビノイド受容体リガンド;ブラジキニン受容体リガンド;バニロイド受容体又は一過性受容器電位(TRP)リガンド;並びにP2X3、P2X2/3、P2X4、P2X7、又はP2X4/7におけるアンタゴニストを含むプリン作動性受容体リガンド;レチガビンなどのKCNQ/Kv7チャネル開口薬が含まれ;追加のCOX-2阻害剤は、米国特許第5,474,995号、米国特許第5,633,272号、米国特許第5,466,823号、米国特許第6,310,099号、及び米国特許第6,291,523号;並びにWO96/25405、WO97/38986、WO98/03484、WO97/14691、WO99/12930、WO00/26216、WO00/52008、WO00/38311、WO01/58881、及びWO02/18374に開示されている。
一実施態様において、本発明は、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び1つ以上の鎮痛薬(例えば、トラマドールもしくはアミトリプチリン)、抗けいれん薬(例えば、ガバペンチン、ニューロンチン、もしくはプレガバリン(すなわちLyrica))、又は抗うつ薬(例えば、デュロキセチン(すなわちCymbalta)もしくはベンラファキシン)の投与を含む、共療法、補助的療法、又は併用療法を対象とする。
本実施態様において、治療有効量は、一緒に服用されて併用の効果が所望の生物学的又は医薬的反応を誘発する薬剤の組合せの量を意味するものとする。例えば、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び少なくとも1つの適当な鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ薬の投与を含む共療法の治療有効量は、一緒に又は逐次的に服用される場合に、治療上有効な併用の効果を有する本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩の量及び該適当な鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ薬の量であろう。さらに、当業者は、治療有効量での共療法の場合には、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩の量、及び/又は該適当な鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ薬の量は、個々に、治療上有効であってもなくてもよいことを認識するであろう。
本明細書で使用される、「共療法」、「補助的療法」、及び「併用療法」という用語は、1つ以上の鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ剤、及び本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することによるそれを必要としている対象の治療であって、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び該鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ剤が、任意の適当な手段によって、同時にか、逐次的にか、別々にか、又は単一の医薬製剤で投与される、前記治療を意味するものとする。
投与が逐次的である場合、本発明の化合物もしくはその医薬として許容し得る塩、又は前記第2の治療薬剤のどちらが、先に投与されてもよい。投与が同時である場合、前記組合せは、同一又は異なる医薬組成物中のいずれかで投与され得る。
同一の製剤中で組み合わされる場合、該2つの化合物が、安定であり、かつ互いに及び製剤中の他の成分と適合性でなければならないことが認識されるであろう。別々に製剤化される場合、これらは、任意の使いやすい製剤中に、好都合には、本技術分野においてそのような化合物に対して知られているようなやり方で提供し得る。
本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び前記鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ剤が、別々の剤形中で投与される場合、各化合物の1日あたりに投与される投薬回数は、同じであっても異なっていてもよい。本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び前記鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ剤は、同じ又は異なる投与経路で投与され得る。投与の適当な方法の例としては、経口、静脈内(iv)、筋肉内(im)、皮下(sc)、鼻腔内、経皮、及び直腸内が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩はまた、これらに限定されないが、ポンプ装置を用いるか又は用いない頭蓋内もしくは椎骨内針及び/又はカテーテルを介する送達によって、脳内、脳室内(intraventricular)、脳室内(intracerebroventhcular)、くも膜下腔内、大槽内、脊髄内及び/又は脊髄周囲(peri-spinal)投与経路を含む神経系に直接投与され得る。本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩、及び前記鎮痛薬、抗けいれん薬、又は抗うつ剤は、同時又は交互のレジメンにより、療法の過程で同じ又は異なる時期に、分割された又は単一の形態で並行的に投与され得る。
一実施態様において、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、経口投与される。
本発明のさらなる態様により、それを必要としている患者におけるNav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態の治療における使用のための(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物、又はその医薬として許容し得る塩であって、該使用が、治療有効量のを投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、150mg又は250mgのいずれかを1日3回(t.i.d.)の投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、前記化合物、又はその医薬として許容し得る塩が提供される。
本発明のさらなる態様により、治療有効量のを投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、150mg又は250mgのいずれかを1日3回(t.i.d.)の投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、それを必要としている患者においてNav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療するための薬物の生産における(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩の使用が提供される。
本発明のさらなる態様により、それを必要としている患者におけるNav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態の治療における使用のための、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を含む医薬組成物であって、該使用が、治療有効量の該化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、150mg又は250mgのいずれかを1日3回(t.i.d.)の投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、前記医薬組成物が提供される。
本明細書で使用される「対象」という用語は、治療、観測、又は実験の目的である動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒト成人、小児、又は乳幼児を指す。
本明細書における「治療」への言及が、確立された状態の治療だけではなく、予防、再発の防止、及び症状(軽度であるか、中程度であるか、又は重度であるかは問わない)の抑制又は改善にまで及ぶことが認識されるであろう。
本明細書で使用される「治療有効量」という用語は、治療中の疾患又は障害の症状のうちの1つ以上の軽減;及び/又は治療中の疾患又は障害の症状のうちの1つ以上の重症度の減少を含む、研究者、獣医師、医師、又は他の臨床医によって求められている、組織系、動物、又はヒトにおける生物学的又は医薬的反応を誘発する活性化合物もしくはその医薬として許容し得る塩又は医薬品の量を意味する。
本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、未加工の化学物質として投与され得るが、該活性成分は、好ましくは、医薬組成物として提供される。従って、一実施態様において、該化合物又はその医薬として許容し得る塩は、1つ以上の医薬として許容し得る担体、希釈剤、及び/又は賦形剤を含む医薬組成物として投与される。
発明の化合物は、医薬として許容し得る塩の形態で投与され得る。該式(I)の化合物の医薬として許容し得る塩は、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、及びリン酸などの無機酸とか、カルボン酸とか、又は有機スルホン酸と形成される無毒性の酸付加塩であり得る。例としては、HCl塩、HBr塩、HI塩、硫酸塩もしくは重硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩もしくはリン酸水素塩、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、糖酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、カンシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩が挙げられる。適当な医薬塩の総説については、Bergeらの文献(1977年): J. Pharm Sci. 66, 1-19; P L Gouldの文献(1986年): International Journal of Pharmaceutics, 33, 201-217;及びBighleyらの文献「薬理学テクノロジー百科事典(Encyclopedia of Pharmaceutical Technology)」,Marcel Dekker Inc, New York, 1996年,第13巻,453〜497頁を参照されたい。
一態様において、前記化合物は、塩酸塩の形態で投与される。
前記担体、希釈剤、及び/又は賦形剤は、前記組成物の別の成分と適合性であり、かつそれのレシピエントに対して有害ではないであるという意味で「許容し得るもの」でなければならない。
本明細書で使用される、「組成物」という用語は、特定の量の特定の成分を含む製品、及び特定の量の特定の成分の組合せから直接又は間接的に生じる任意の製品を包含することが意図される。
本明細書に記載される本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、医薬組成物中での使用のために意図されているために、それは、好ましくは、実質的に純粋な形態で、例えば、少なくとも60%純度、より好適には少なくとも75%純度、及び好ましくは少なくとも85%、特に、少なくとも98%純度(%は、重量対重量で示される)で提供されることが容易に理解されるであろう。純粋ではない化合物の調製物を、医薬組成物において用いられるより純粋な形態を調製するのに用いてもよい。
本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩を活性成分として含有する医薬組成物は、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩を、従来の医薬配合技術により医薬担体とよく混合することによって調製することができる。これらの手順は、成分を、所望の調製物となるまで適宜、混合、造粒、及び圧縮又は溶解することを伴い得る。
本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩を、標準的な医薬担体又は希釈剤と、当技術分野において周知の従来手順により組み合わせることによって調製される従来剤形で投与され得る。これらの手順は、成分を、所望の調製物となるまで適宜、混合、造粒、圧縮、又は溶解することを伴い得る。
本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、任意の好都合な方法によって、例えば、経口、非経口、頬側、舌下、経鼻、直腸、又は経皮投与によって投与され得、医薬組成物は、従って、ヒトを含む哺乳動物への投与に適応している。一実施態様において、前記化合物は、経口投与される。
経口投与された場合に活性な本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、液体又は固体として、例えば、シロップ剤、懸濁剤、乳濁液、錠剤、カプセル剤、又はロゼンジ錠として製剤化することができる。
本発明の局所製剤は、例えば、軟膏剤、クリーム剤、又はローション剤、眼軟膏剤及び点眼又は点耳薬、含浸包帯、並びにエアロゾル剤として提供され得、適切な従来の添加剤、例えば、防腐剤、薬物透過を支援する溶媒、及び軟膏剤及びクリーム剤中の軟化剤を含有し得る。
前記製剤はまた、適合性の従来担体、例えば、クリーム又は軟膏基剤、またローション剤についてはエタノール又はオレイルアルコールを含有し得る。そのような担体は、製剤の約1%から最大で約98%として存在し得る。より普通には、これらは、製剤の最大で約80%を形成するであろう。
液体製剤は、通常、適当な液体の担体(複数可)、例えば、水、エタノール、もしくはグリセリン等の水性溶媒、又はポリエチレングリコール又はオイルなどの非水性溶媒中の活性成分の懸濁液又は溶液からなるであろう。該製剤はまた、懸濁化剤、防腐剤、香味かつ/又は着色料を含有し得る。
経口投与用の錠剤及びカプセル剤は、単位用量提示形態であってよく、結合剤、例えば、シロップ剤、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、又はポリビニルピロリドン;充填剤、例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトール、もしくはグリシン;錠剤化滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、もしくはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;又はラウリル硫酸ナトリウムなどの許容し得る湿潤剤などの従来の賦形剤を含有していてもよい。前記錠剤は、通常の製薬業務で周知の方法により被覆されていてもよい。経口液体調製物は、例えば、水性又は油性の懸濁液、溶液、乳濁液、シロップ、又はエリキシルの形態であり得るか、又は使用前に水又は他の適当なビヒクルを用いて再構成するための乾燥製品として提供され得る。そのような液体調製物は、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル又は水添食用脂、乳化剤、例えば、レシチン、ソルビタンモノオレエート、又はアラビアゴム;非水性ビヒクル(食用油を含み得る)、例えばアーモンド油、グリセリン、プロピレングリコール、又はエチルアルコールなどの油性エステル;防腐剤、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル又はソルビン酸、及び、望ましい場合、従来の香味又は着色料などの従来の添加剤を含有していてもよい。
典型的な非経口組成物は、水であることが好ましい滅菌ビヒクル、又は非経口的に許容し得るオイル、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ラッカセイ油、又はゴマ油中の活性成分の溶液又は懸濁液からなる。あるいは、溶液を凍結乾燥して、その後、投与直前に適当な溶媒で再構成することができる。用いられるビヒクル及び濃度に応じて、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩は、該ビヒクル中に懸濁されるか溶解されるかのいずれかであり得る。溶液の調製において、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩を、注射用水に溶解して、適当なバイアル又はアンプルに充填して密閉する前にフィルター滅菌することができる。
有利には、局所麻酔薬、防腐剤、及び緩衝剤などの薬剤を、ビヒクルに溶解することができる。安定性を強化するために、組成物をバイアルに充填した後に凍結することができ、水を真空下で除去することができる。凍結乾燥された乾燥粉末は、その後、バイアル内に密閉され、付随する注射用水のバイアルを供給して、使用前に液剤を再構成してもよい。非経口の懸濁剤は、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、溶解される代わりにビヒクル中に懸濁され、かつ濾過では滅菌が達成できないことを除けば、実質的に同じ様式で調製される。該化合物又はその医薬として許容し得る塩は、滅菌ビヒクル中に懸濁させる前のエチレンオキシドへの曝露によって滅菌することができる。有利には、界面活性剤又は湿潤剤が、組成物中に含まれて、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩の一様な分布を容易にする。
好都合には、経鼻投与用組成物は、エアロゾル剤、点鼻薬、ゲル剤、及び散剤として製剤化され得る。エアロゾル製剤は、通常、医薬として許容し得る水性又は非水性溶媒中の活性成分の溶液又は微細懸濁液を含み、通常、単回又は複数回用量で、滅菌形態で、噴霧装置との使用のためのカートリッジ又は詰め替え品の形態をとることができる密閉容器中に提供される。あるいは、前記密閉容器は、単回用量鼻吸入器などの使い捨ての分注装置、又は絞り弁を取り付けたエアロゾルディスペンサーであり得る。剤形が、エアロゾルディスペンサーを含む場合には、それは、圧縮されたガス、例えば、空気とすることができるプロペラント、又はフルオロ-クロロ-ヒドロ-カーボン又はヒドロフルオロカーボンなどの有機プロペラントを含有するであろう。エアロゾル剤形も、ポンプ噴霧器の形態をとることができる。
頬側又は舌下投与に適した組成物としては、活性成分が糖及びアラビアゴム、トラガカント、又はゼラチン及びグリセリンなどの担体と製剤化される錠剤、ロゼンジ錠、及びトローチ(pastilles)が挙げられる。好都合には、直腸内投与用の組成物は、カカオ脂などの従来の坐剤基剤を含有する坐剤の形態である。経皮投与に適した組成物としては、軟膏、ゲル、及びパッチが挙げられる。
一実施態様において、前記組成物は、錠剤、カプセル剤、又はアンプル剤などの単位用量形態である。
(実施例)
本発明は、以下に記載する試験によって例示される:
(実施例1:(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド塩酸塩(E1;本明細書では、BIIB074、GSK1014802、及びCNV1014802とも称される))
Figure 2019537601
実施例1の化合物は、WO2007/042239の実施例2、手順1〜5に記載されるように調製され得る。
(実施例2:用量選択方法)
本発明の150及び250mg TID用量の選択は、3つの異なる基準:疼痛の前臨床モデルにおけるエフィカシー、有痛性腰仙部神経根症第2相試験において臨床的利益を示した350mg BID用量との比較、及び主要な標的であるhNav1.7での活性を定量化するインビトロアッセイを用いる、三叉神経痛における市販の薬物の有効用量との比較に基づいていた。
定常状態で、150mg TIDの低用量及び250mg TIDの高用量での実施例1のCトラフ曝露量(それぞれ、1099ng/ml及び1750ng/ml)は、強いエフィカシーが、炎症のラットモデルにおいて観測されたヒトスケールで等価な786ng/mlの総血漿中曝露量よりも高い(図1を参照されたい)。本モデルにおいて、炎症は、フロイント完全アジュバントの足底内注射によって誘導された。
機械的過敏症が、その後、荷重負荷を用いて評価された。1mg/kgの経口用量が、最少有効用量として確認され、5mg/kgでは、機械的過敏症が完全に反転された。
PKモデリングプロットから、250mg TIDのCMaxは、別の用量350mg BIDのものと同等であり(表1)、これは、第2相試験における腰仙部神経根症患者での臨床的利益を示している(「腰仙部神経根症由来の神経障害性疼痛の対象におけるCNV1014802の安全性及びエフィカシーを実証する、新規の概念実証、無作為化、二重盲検、クロスオーバー試験(A novel proof of concept, randomized, double blind, cross-over study, demonstrating the safety and efficacy of CNV1014802 in subjects with neuropathic pain from lumbosacral radiculopathy)」,米国疼痛学会会議(American Pain Society meeting), Palm Springs, 2015年)。
(表1)
いくつかの用量での臨床抗けいれん薬及び実施例1の活性の比較:阻害のレベル(%阻害)が、各Navサブタイプについて、中間点不活性化で実施例1用量-反応プロットから抽出される。実施例1の曝露量は、用量モデリングプロットから抽出され、市販の抗けいれん薬の曝露量/用量は、以下のさまざまな文献情報源に記載されている。
Figure 2019537601
1Wiffenらの文献(2014年)「成人の慢性神経障害性疼痛及び線維筋痛症のためのカルバマゼピン(Carbamazepine for chronic neuropathic pain and fibromyalgia in adults)」Cochrane Database of Systematic Reviews, Issue 4。
2処方情報カルバマゼピン、https://www.pharma.us.novartis.com/product/pi/pdf/tegretol.pdf,2015年9月。
3 Wiffenらの文献(2013年)「成人の慢性神経障害性疼痛及び線維筋痛症のためのラモトリギン(Lamotrigine for chronic neuropathic pain and fibromyalgia in adults)」,Cochrane Database of Systematic Reviews, Issue 12。
4 Rambeck B及びWolf P.の文献(1993年)「ラモトリギン臨床薬物動態(Lamotrigine clinical pharmacokinetics)」,Clinical Pharmacokinetics, 25(6):433-43。
250mg TIDのCトラフは、350mg BIDのそれよりも高く、これは、本用量の選択のもう一つの理由である。
表1において、種々の投薬レジメンをモデリングすることから得られる実施例1の血漿遊離CMax曝露量を用いて、主要な標的であるhNaV1.7での結果として得られた遮断量を定量化した。比較の目的のために選ばれたアッセイにおいて、250mg TID、350mg TID、及び150mg TIDの用量では、NaV1.7での阻害は、それぞれ、38、38%、及び31%である。三叉神経痛において用いられる市販の薬物の用量を、同じ枠組みを用いて比較した。実施例1を用いて得られるhNaV1.7の阻害の量は、200mg QIDで用いられるカルバマゼピンの最高曝露量を用いて得られる活性(11〜38%阻害)の範囲内であり、三叉神経においてエフィカシーをほとんど又は全く示さない、200mg bidで用いられるラモトリギンを用いて得られる曝露量(6%阻害)よりもかなり高く、エフィカシーに対する好ましい結果に対する信頼を提供する。
実施例1に対する前臨床の証拠及び臨床の証拠の収束は、三叉神経痛に250mg TIDという新たな用量を選択する理論的根拠を提供した。
(実施例3:150 MG TID投薬試験)
臨床試験を行い、150mg TIDで7日間投与された場合の実施例1の化合物のある特定の薬物動態学的パラメーターを評価した。15名の若年男性及び18歳〜45歳の女性が、8日間の第1の期間中の150mg TIDの実施例1の化合物及びそれに続く8日間の第2の期間中のプラセボ;又は第1の期間中のプラセボ及び第2の期間中の実施例1の化合物のいずれかを受けるようスケジュールを立てた。
対象は、実施例1の化合物を受けた期間の第8日に以下の薬物動態学的パラメーター:AUC0-8(時間・ng/mL)=15319(20.6);Cmax(ng/mL)=2711(21.0);Cmin=1313(25.7)を示した。
(実施例4:300/400 MG BID投薬試験)
本試験は、36日間実施例1の化合物(BIIB074)で処置された健康志願者において入院及び外来自由行動下血圧測定(ABPM)を評価するよう設計された第1相、無作為化クロスオーバー試験の結果を報告する。
(方法)
(試験設計)
これは、健康な参加者における自由行動下血圧(ABP)に対するBIIB074 300〜400mg bidの作用を調査する、第1相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、反復投与、2期間クロスオーバー試験とした(図2)。本試験は:スクリーニング(第1のベースライン評価の前に最長で30日間行われる);2回の36日処置期間(それぞれの前に、ベースライン受診が行われ、7日間の洗い流しによって分離されている)(可能性のある持ち越し効果を最小化するため);及び最終投与後の7〜14日間の追跡期間を含んでいた。本試験の前に、BIIB074を受けていた女性はおらず;このために、400mgの用量レベルでの単回投与BIIB074セッションも、第1期間のベースライン受診の1週間前に女性参加者で行われた。本セッションに続き、参加者の一部は、定常状態で400mg bidを受ける場合、予め規定されたPK限度(血漿濃度時間曲線下面積[AUC]97μg.h/mL)を超えると予測された。従って、試験の後の段階では、女性参加者は全て、より少ない用量である300mg bidを受けた(男性は、400mg bidを受けた)。
本試験は、米国内の1つの臨床現場(Buffalo Clinical Research Center)で行われた。全ての参加者は、書面によるインフォームドコンセントを提供した。試験プロトコール、参加者情報、及びインフォームドコンセントの様式は、適切な独立した倫理委員会又は施設内審査委員会によって審査され承認され、試験は、優良臨床試験基準の調和国際会議原則(the International Conference on Harmonization principles of Good Clinical Practice)及びヘルシンキ宣言の原則(principles of the Declaration of Helsinki)に従い行われた。
(試験対象集団)
適格参加者は、18歳〜65歳の年齢の間の健康な男性又は女性であった。以下の追加の基準が、適格性に適用される:体重≧50kg;19〜40.0kg/m2の範囲内のボディ・マス・インデックス(BMI);臨床検査、臨床化学、又は血液学的パラメーターに著しい異常がないこと;妊娠の可能性がないこと又は同意した避妊方法を進んで用いること。
志願者は、治験責任医師及び治験依頼者の意見により薬物が試験と干渉しないであろう場合を除き、試験薬物の初回投与の前7日(又は該薬物が、酵素誘導物質である可能性があった場合には14日)又は5半減期のうちのどちらか長いほうの範囲内で、追跡受診の完了まで、処方薬又は非処方薬を摂取することを慎まなければならない。
(無作為化及びマスキング)
参加者は、検証されたソフトウェアを用いて、試験の開始前に、Discovery Biometricsによって作成された無作為化スケジュールに従って処置シーケンスに割り当てられた。試験処置は、36日間の男性に対するBIIB074 400mg bid/女性に対するBIIB074 300mg bid、又はプラセボであった。投薬前に、志願者は、以下BIIB074(期間1):プラセボ(期間2)、又はプラセボ(期間1):BIIB074(期間2)の処置シーケンス、より具体的には、男性の場合AB及びBA、女性の場合CAB及びCBA(ここで、A=プラセボ、B=男性でBIIB074 400mg bid、女性で300mg bid、C=女性でBIIB074 400mg単回投与)のうちの1つに無作為化された。無作為化番号は、各群においてシーケンス(AB/BA及びCAB/CBA)のバランスがあったことを保証するサイトによって割り当てられた。期間1及び2は、患者及び試験担当者に対して二重にマスクされた。
(試験薬物)
BIIB074は、2つの強度:150mg及び200mgの、フィルムコートされた、黄褐色、横長の、両凸の錠剤として供給された。プラセボ錠剤は、前記活性な錠剤と視覚的に一致させた。全ての錠剤は、240mLの水で経口的に服用された。
(結果)
主要エンドポイントは、ABPMによって決定される、第36日までの24時間平均SBP及びDBPのベースラインからの変化であった。2次的評価項目には:第4日及び第15日までの24時間平均SBP及びDBPのベースラインからの変化;第14日及び第35日までの12時間の投薬間隔内での平均SBP及びDBPのベースラインからの変化(入院患者);第4、15、及び36日までの24時間平均自由行動下心拍数のベースラインからの変化;24時間SBP及びDBPが、ベースラインと比較して<5、5〜9、10〜14、15〜19、及び>20mm Hg増加した参加者の比率;健康な女性参加者における単回経口投与後、及び健康な男性及び女性参加者に対して1日2回行われた繰り返し経口投与後のBIIB074のPKパラメーター;ABPと血漿レベルとの間の相関を調査するPK/薬力学的(PD)分析、及び/又はBIIB074の全身曝露の指標が含まれていた。
ABPは、外来患者基準ではベースライン並びに第4、15、及び36日に24時間にわたって収集し、入院患者基準ではベースライン並びに第14日及び第35日に12時間にわたって収集した。ABPM装置は、利き腕ではない腕の上に配置した(利き腕ではない腕でBPを測定することが禁止された臨床的状況の場合を除く)。BP及び心拍数は、15分毎に測定された。
安全性は、有害事象(AE)、バイタルサイン、心電図(ECG)、及び臨床安全性検査(臨床化学を含む)のモニタリングによって評価した。
(統計学的解析)
非劣性は、SBP又はDBPにおける≧5mmHgの作用を除いて、BIIB074/プラセボの片側95%信頼区間(CI)に基づいて行われた。8.21mmHgの被験者内標準偏差(SDw)と仮定して、少なくとも90%の検出力のために、反復投与段階の間にABPMを評価可能な48名を最低でも得るために、約60名の参加者を動員することが計画された。
ABPMデータを、固定効果が、処置、日、処置*日、期間、平均ベースライン*日、期間調整ベースライン*日、性別、及び処置*性別であり;変量効果が、対象であり;かつ反復効果(repeated effect)が、日であった反復測定混合効果モデルを用いて解析した。全ての要約統計量は、分析及び報告の調和プログラム(the Harmonisation of Analysis and Reporting Program; HARP)環境下で動作するUNIX用のSAS 8.02を用いて行われた。PKパラメーターは、実用的な慣例に従いWin Nonlin Pro v. 5.2を用いて標準的なノンコンパートメント解析により計算された。
安全性集団は、本試験の主要解析集団であり、BIIB074の1回以上の投与を受けた全ての参加者を含んでいた。PK集団は、PK試料を得て分析を行った安全性集団の参加者として定義される。
(結果)
最初の参加者は、2009年7月13日に本試験に登録され、最後の参加者は、2009年12月21日に完了した。全体で、60名の参加者が登録し、そのうちの10名が早期に離脱した(7名はAEが原因であり、2名は治験責任医師の裁量であり、1名は同意を撤回した)。
全集団(n=60)の平均年齢は、34.3歳であり、40%は、女性であった。参加者のベースライン人口動態は、表2に概説されている。BIIB074での処置(300〜400mg bid反復投与)の平均期間は、35.4日間であり、BIIB074の平均用量は、361.1mgであった。プラセボでの処置の平均期間は、34.4日間であった。
(表2)
(ベースライン人口統計)
Figure 2019537601
N、参加者の数;BMI、ボディ・マス・インデックス;SD、標準偏差;SBP、収縮期血圧;DBP、拡張期血圧。
*バイタルサインは、各処置期間の第1日の投与前の時間に立位で記録された。クロスオーバーデザイン及び洗い流しはあるものの処置期間の間の持ち越しの可能性に注意して、データは解釈されるべきである。
(自由行動下血圧測定)
プロトコールに規定されたフラッギング基準(flagging criteria)に合致するか又は治験責任医師によって臨床的に重要であるとみなされたBP又は心拍数の変化がみられた参加者はいなかった。
(外来患者ABPM)
36日間の最後での24時間にわたる毎時BPのベースラインからの変化を、図3に示す。これらのデータは、BIIB074が、24時間BPに対してプラセボと類似の作用を有していたことを示す。
24時間BPのベースラインからの平均変化の評価に加えて、薬物対プラセボに関する個人個人の変化の範囲を試験して、低率の実質的な外れ値が存在し得るかどうかを決定することは適切である。外来患者24時間SBP及びDBPのベースラインからの変化の調査は、第36日での大部分のSBP及びDBP測定値が、双方の処置について、それらの関連する時間を一致させたベースラインから0〜10mmHgの範囲内である正規分布(図4)を明らかとした。BIIB074についてのSBP又はDBPの著しい増加を示唆する証拠はなかった。
更に、臨床的に意義のある作用は、対プラセボで、SBPで>30mmHg又はDBPで>20mmHgのベースラインからの平均24時間増加を有するBIIB074参加者が>20%であると考えられた。BIIB074では第36日に、SBPが>30mmHgのカテゴリーに、4/1249件の観測(0%)が入った(プラセボでは4/1072件の観測[0%]であるのに対する)(図4)。また、BIIB074では第36日にDBPが>20mmHgのカテゴリーに、35/1249件の観測(3%)が入った(プラセボでは19/1072件の観測[2%]であるのに対する)(図4)。
24時間にわたる第4、15、及び36日の外来患者24時間SBP及びDBPの解析のまとめ及び混合モデル反復測定結果を、表3に示す。ベースラインから第36日までの平均SBPの平均変化は、-0.327であった。BIIB074-プラセボの片側95%CIが、作用≧5mmHgを排除したために、プラセボと比較したBIIB074の非劣性が、外来患者24時間SBP及びDBPに対して実証された。実際に、これらの健常参加者で観測された非常に低い被験者内可変性(SBPについてSDw=3.8mmHg及びDBPについてSDw=2.9mmHg)、本試験の検出力は、計画されたものよりも大きく、かつ5mmHgよりも小さい作用サイズは、排除することができた。片側95%CIの上限も、第4日のSBP(〜2.2mmHg)を除けば、第4日、15日、及び36日のSBP及びDBP比較の大部分で<2mmHgであった。
(表3)
24時間平均SBP及びDBPのベースラインから第4日、15日、及び36日までの変化の解析の概要(外来患者)
Figure 2019537601
LS、最小二乗; SBP、収縮期血圧; DBP、拡張期血圧; CI、信頼区間.
*両側90%CIは、片側95%CIに等しい。
臨床的に意義のあるBPの変化の発生の可能性をさらに調査するために、ベースラインから10mmHgを超えてBPが増加し、かつ結果としての絶対値がSBPで>130mmHgであったか又はDBPで>80mmHgであった参加者の比率を計算した。第36日に、プラセボでのBP値の6.0%及びBIIB074での観測の5.0%が、このSBPのカテゴリーに入り、プラセボでの観測の6.3%及びBIIB074での観測の6.9%が、このDBPのカテゴリーに入った(表4)。
(表4)
第4日、15日、及び36日の24時間にわたるSBPの変化が、高血圧範囲(SBP>130mmHg及びDBP>80mmHg)へのシフトを引き起こした>10mmHgであった観測値の比率(外来患者)
Figure 2019537601
N、参加者数;n、観測値数;SBP、収縮期血圧;DBP、拡張期血圧。
(入院患者ABPM)
入院患者12時間ABPMの解析は、外来患者として24時間にわたり収集したABPMデータと非常によく似た知見を示した(図5)。36日間の療法後のBIIB074とプラセボとの間に著しい差はない。外来患者ABPM結果と同様に、第35日での入院患者12時間SBP及びDBP測定値の大部分は、双方の処置について、それらの関連する時間を一致させたベースラインから0〜10mmHgの範囲内であった。SBPの≧30mmHgの増加を示した観測はなく、少数の観測でのみ、DBPの≧20mmHgの増加がみられた。
外来患者ABPM読み取り値とは対照的に、入院患者ABPM測定値は、第14日及び第35日に、SBP、DBP、及び心拍数について、ベースラインからの変化のわずかな増加(2.0〜2.5mmHg/bpm)を示した;しかしながら、これは、差BIIB074-プラセボの片側95%CIが、≧5mmHgの作用を排除しているために、臨床的に意味があるとはみなされず、プラセボと比較したBIIB074の非劣性が実証された。
(安全性)
BIIB074処置の間に最も好発したAEは、神経系障害、例えば、頭痛及びめまい、それに続く上咽頭炎、嘔気、及び嘔吐であった。AEの割合は、概して、プラセボに非常に似ており、特に、最も好発するAEの頭痛で非常に似ていた(BIIB074 300〜400mg bid反復投与でn=11[20%]であるのに対し、プラセボでn=10[19%])。BIIB074 300〜400mg bid反復投与に関連するAEの大部分は、中程度の強度の9件のAE(頭痛、めまい、2×中咽頭痛、鼻閉、潰瘍性出血[逐語的:「口唇の出血性の潰瘍」]、頚部痛、眼痛、肝機能検査異常)及び重篤な強度の2件のAE(頭痛、口腔障害[逐語的:「口の病変」])は別として、性質が軽度であった。女性でのBIIB074 400mg単回投与に関係する全てのAEは、性質が軽度であった。表6に、任意の処置群において≧2名の参加者に起こったAEをまとめる。
試験から離脱した10名(17%)の参加者のうち、7名(12%)は、AEを原因とした(離脱の時点で、2名はプラセボ、5名はBIIB074)。プラセボの参加者1名では、AEが投薬前に始まった。離脱者のうちの1名は、BIIB074を受けていた参加者における多形紅斑(出血性の口腔内潰瘍を伴うもの)が原因であった。重篤なAEは、本試験では報告されなかった。どちらの処置群においても臨床的に重要なECG変化はなく、第1日から第35日までのECGの大部分は、正常であった。臨床的に重要であるとみなされた臨床検査値の変化はなかった。
(表6)
任意の処置群において≧2の参加者に起こった有害事象
Figure 2019537601
AE、有害事象; bid、1日2回. *逐語的な字句:アレルギー症状。
(薬物動態)
女性参加者への単回投与後、BIIB074は、迅速かつ広範な吸収を特徴とした(血漿濃度は、0.5時間目から24時間目までの間、全ての女性参加者で測定可能であった)。ピークレベルは、投薬後1.5時間以内に達成され、その後、血漿レベルは、〜9時間の終末相半減期中央値(t1/2)で低下した(表7)。24時間の投薬間隔の間のAUC[AUC(0〜24)]は、小さい被験者間可変性を特徴とした(対象間の変動の係数[CV%]20〜25%)。第14日及び第35日の、400mg bidの用量レベルでBIIB074反復投与を受けている男性のAUC(0〜24)は、同じ化合物を300mg bidの用量レベルで受けている女性のものよりも平均で10%高かった。同じ状態で、男性の最高観測濃度(Cmax)は、女性のものよりも平均で11〜19%高かった。反復投与後の(第14日及び第35日)、用量規格化AUC及びCmaxは、平均で、17〜18%であり、女性の参加者よりも男性で11〜17%低く(表7)、おそらく、体の大きさに対するBIIB074曝露の依存性が原因であろう。
(表7)
(BIIB074薬物動態学パラメーター)
Figure 2019537601
ABPM入院患者データ(観測された血漿濃度が利用可能なもの)のPK/PD解析は、BIIB074観測血漿濃度の増加に伴う、統計学的に有意であるが最小のDBP及びSBPの線形増加を示した(図6)。線状関係の勾配は、小さく(約0.00077±0.00012及び0.00056±0.00013mmHg/(ng/mL))、24時間の間隔にわたって、平均で、それぞれ3及び2mmHg未満のDBP及びSBPの増加を示した。
(考察)
本試験の総合的な結果に基づき、外来患者ABPM及び入院患者ABPMは、一貫して、36日間のBIIB074の反復投与後に、臨床的に意義のあるSBP及びDBPの変化がないことを示したと結論づけられた。BIIB074-プラセボに対する両側90%CI(片側95%CI)が、外来患者及び入院患者収縮期及び拡張期BPの5mmHgの作用を排除したので、非劣性が実証された。ABPM入院患者データのPK/PD解析により、BIIB074観測血漿濃度の増加に伴う、DBP及びSBPのわずかな増加が示された。しかしながら、本解析は、該増加が、DBP及びSBPについてそれぞれ3及び2mmHgよりも少なく、かつ臨床的に意義のあるもとはみなされなかったことを示唆した。
BIIB074は、本試験において、大部分のAEが軽度から中程度のものであり、良好な耐容性を示した。BIIB074処置の間に最も好発したAEは、プラセボと類似の割合で生じた頭痛及びめまいであった。AEはまた、健康な男性志願者における以前の第1相試験(単回及び複数回漸増投与)(社内資料)、及びTN(Tateらの文献,(2015年)、米国疼痛学会−第34回年次科学会議(American Pain Society - 34th Annual Scientific Meeting). 16(4): S72[386]及びPLSR(Tateらの文献,(2015年)、米国疼痛学会−第34回年次科学会議(American Pain Society - 34th Annual Scientific Meeting). 16(4): S72[387])における第2相試験と一貫していた。1名の参加者が、多形紅斑の皮疹を報告し、それは、BIIB074に関連していると考えられた。アレルギー性皮膚反応が、別のナトリウムチャネルブロッカー(例えば、ラモトリギン)で観察されているため、将来の試験では、重篤な発疹の発生が入念に監視し続けられるであろう。
心臓病薬ではない薬物によるBP値の不安定化を評価するのに、自由行動下BPモニタリングは、診療所での測定よりも堅固な手段である(Whiteらの文献(2002年)Hypertension 39(4):929〜934)。本試験におけるABPMの使用は、当該分野では、診療所の状況とは対照的に、変化をよりよく表すものであるとみなされている、対象らが自身の環境(外来患者)にいるときのBP読み取り値を提供するという利点を有している。ABPMの別の利益としては:1)モニターされる対象への非侵襲性;2)1回限りの測定と比較して優れた信頼性(24時間にわたる);3)心血管リスク及び高血圧症の重症度の総合的な評価におけるより高い価値(より正確なもの)(Mancia及びVerdecchiaの文献(2015年),Circulation Research 116(6):1034-1045)が挙げられる。従って、本試験を終えた54名の参加者でみられた結果は、BP作用の可能性が示された以前の第1相試験(データは示していない)よりも重要であると考えられている。
以前の第1相試験ではBP作用が第28日までに決定されていたために、本試験での36日間の処置期間は、SBP又はDBPに対するBIIB074の任意の可能性のある作用に対して、耐性が生じたかどうかを決定するのに合理的に設計された。本試験からのデータは、第4日〜第35日の間のBIIB074とプラセボとの間のBPの差が低減する傾向をわずかに示すが、差は、全ての時点で最小のものである。追加の留意点は、前臨床の安全性/薬理学試験において、イヌでの心血管パラメーターに対するBIIB074の作用はなく、かつラットでのチラミン誘発性高血圧症に対する作用もなかったことである(データは示していない)。従って、臨床研究及び前臨床研究を含む証拠の大部分が、BP/心血管パラメーターに対するBIIB074の安全性及び最小の作用を支持している。
本試験の限界は、比較的小型の集団及び短期間(36日間)の処置及びBP評価であった。本調査が、意図される神経障害性疼痛及び関連する併存疾患の患者集団ではなく、健康な個体の間で行われたことも考慮に入れるべきである。今回の試験対象集団はまた、意図される患者集団よりも若い(平均年齢34.3歳);例えば、TNのピーク発症年齢は、50〜60歳であり(Cruccuらの文献(2008年),Eur J Neurol 15(10): 1013-1028);PLSRについては、各個人は、40〜60歳の年齢の間に症状を発症する可能性が最も高い(Tarulli及びRaynorの文献(2007年)) Neurol Clin 25(2): 387-405)。更に、理想的な革新的な心拍毎自由行動下BPデバイス(Mancia及びVerdecchiaの文献(2015年),Circulation Research 116(6): 1034-1045)と比較して、全24時間BPプロファイルのうちの断続的なBP読み取り値(15分毎)を記録するのみである現行のABPM装置に関するいくつかの固有の限界が存在する。
全体としては、これらの限界にもかかわらず、本試験の結果より、正常血圧対象において、BIIB074について臨床的に重要な高血圧のシグナルは観察されそうもないことが確認され、かつより大規模な試験で、診療所内BPのモニタリングを行う必要はないと思われている。
(実施例5:カルバマゼピン投薬試験)
BIIB074とカルバマゼピン(CBZ)との間の相互作用を、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、3期間、第1相試験において調査した。健康な対象をCBZ(100mgを1日2回[BID]、第1日〜第3日、200mg BID、第4日〜第21日)又はプラセボ(BID、第1日〜第21日)のいずれかに性別で無作為化した。第16日〜第21日の間、両群の対象は、BIIB074 150mgを1日3回(TID)受けた。その後、CBZ又はプラセボでの処置を中止する一方で、BIIB074の投薬をさらに7日間(第22日〜第28日)継続した。第一の目的は、BIIB074定常状態PKに対するCBZの作用を評価することであった;第二の目的は、CBZ中止後の、BIIB074 PK回復を観察することであった。
合計で36名の対象が無作為化され、そのうちの33名が解析に含まれた(3名の対象は、BIIB074を受ける前に離脱した)。CBZ又はプラセボの経口投与後のBIIB074吸収は速く;最高濃度(Cmax)までの時間の中央値は、投与後1〜1.5時間であった。BIIB074とのCBZ共投与は、プラセボとのBIIB074共投与に対して、BIIB074全身曝露(投薬間隔内の濃度対時間曲線下面積、AUC(0-タウ))を〜31.6%減少させ、かつBIIB074 Cmaxを〜26.3%減少させた(表8を参照されたい)。7日間のCBZの中断は、第28日でのBIIB074曝露の不完全な回復をもたらした;AUC(0-タウ)及びCmaxは、それぞれ、〜24.5%、及び〜21.4%にとどまり、プラセボ群でのものよりも低かった(表8を参照されたい)。CBZと共投与された場合、BIIB074 150mg TIDは、良好な耐容性を示したようであり、安全性の懸念は生じなかった。
CBZは、BIIB074曝露に対し著しい作用を有し、それは、共投与の間に〜31.6%減少した;7日間のCBZ中断後の回復も不完全であった。これらの結果は、BIIB074を、グルクロノシルトランスフェラーゼ誘導因子(UGT)を用いている患者に投与しようとする場合には、BIIB074及び/又は該UGTの投薬量を修正すべきであることを示唆する。該薬物を同時に用いようとする場合には、BIIB074の投薬量を増加させることができ、かつ/又はUGTの投薬量を低減させることができる。別の態様において、UGTの投薬を、BIIB074の投与前に完全に中止することができる。
(表8.第21日(BIIB074定常状態PKに対するCBZの作用)及び第28日(BIIB074 PKの回復に対するCBZの中断の作用)での処置比較)
Figure 2019537601
Adj Geoは、統計学的なモデルから調整された幾何平均を意味する;AUC(0-タウ)、1投薬間隔内での濃度対時間曲線下面積;BID、1日2回;Cmax、最高観測濃度;CBZ、カルバマゼピン;CI、信頼区間;PK、薬物動態;
比率、第1群/第2群のAdj Geo平均の比率;TID、1日3回。
注:第1群は、第1日〜第3日に100mg CBZ BID、及び第4日〜第21日に200mg CBZ BIDを受けた対象からなっていた;第2群は、第1日〜第21日にマッチしたプラセボを受けた対象からなっていた。全ての対象は、第16日〜第28日に150mg BIIB074 TIDを受けた。

Claims (34)

  1. それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、200mgを1日2回(BID)又は150mgもしくは250mgを1日3回(TID)のいずれかの投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、前記方法。
  2. それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、150mg又は250mgのいずれかを1日3回(TID)の投薬量で投与され、該150mgの投薬量が、該化合物での治療に対するレスポンダーとして確認された患者に対してのみ投与されるようにすることを特徴とする、前記方法。
  3. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、200mgを1日2回(BID)の投薬量で投与される、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、150mgを1日3回(TID)の投薬量で投与される、請求項1又は2記載の方法。
  5. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、250mgを1日3回(TID)の投薬量で投与される、請求項1又は2記載の方法。
  6. 前記250mgの投薬量が、前記化合物又はその医薬として許容し得る塩で以前に治療されたことのない患者に投与される、請求項1、2、又は5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記250mgの投薬量が、150mgの投薬量の前記化合物が以前投与された患者に投与され、かつ該患者が、該150mgの投薬量の該化合物又はその医薬として許容し得る塩での治療に対するノンレスポンダーとして確認されている、請求項1、2、又は5のいずれか1項記載の方法。
  8. それを必要としている患者において、Nav1.7及び他の電位開口型ナトリウムチャネルの変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミドである化合物又はその医薬として許容し得る塩を投与することを含み、該化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、300mg又は400mgのいずれかを1日2回(BID)の投薬量で投与されることを特徴とする、前記方法。
  9. 前記300mg BIDの投薬量が、女性患者に投与される、請求項8記載の方法。
  10. 前記300mg BIDの投薬量が、初期の400mg BIDの投薬量の後に投与される、請求項8又は請求項9記載の方法。
  11. 前記初期が、約1週間を含む、請求項10記載の方法。
  12. 前記400mg BIDの投薬量が、男性患者に投与される、請求項8記載の方法。
  13. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、経口投与される、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、1つ以上の治療上有効な薬物と組み合わせて投与される、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記疾患又は状態が、疼痛から選択される、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記疼痛が、神経障害性疼痛から選択される、請求項15記載の方法。
  17. 前記神経障害性疼痛が:糖尿病性神経障害;坐骨神経痛;非特異的腰痛;有痛性腰仙部神経根症;多発性硬化症疼痛;線維筋痛症;HIV関連神経障害;帯状疱疹後神経痛;三叉神経痛;及び身体的外傷、切断、がん、毒素、又は慢性炎症状態から生ずる疼痛から選択される、請求項16記載の方法。
  18. 前記神経障害性疼痛が、三叉神経痛、有痛性腰仙部神経根症、肢端紅痛症、及び小径線維ニューロパチーから選択される、請求項17記載の方法。
  19. 前記神経障害性疼痛が、三叉神経痛又は有痛性腰仙部神経根症から選択される、請求項17又は請求項18記載の方法。
  20. 前記神経障害性疼痛が、三叉神経痛(TN)であり、かつ前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、250mgを1日3回(TID)の投薬量で投与される、請求項19記載の方法。
  21. 前記神経障害性疼痛が、有痛性腰仙部神経根症(PLSR)であり、かつ前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、それを必要としている対象に、200mgを1日2回(BID)の投薬量で投与される、請求項19記載の方法。
  22. 前記化合物又はその医薬として許容し得る塩が、1つ以上の医薬として許容し得る担体、希釈剤、及び/又は賦形剤を含む医薬組成物として投与される、請求項1〜21のいずれか1項記載の方法。
  23. 前記化合物が、塩酸塩の形態で投与される、請求項1〜22のいずれか1項記載の方法。
  24. Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与すること、及びUGT誘導因子の使用又は投与を避けることを含む、前記方法。
  25. 前記UGT誘導因子が、リファンピン、リトナビル、エチニルエストラジオール、メトスクシミド、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン、カルバマゼピン、及びオクスカルバゼピンから選択される、請求項24記載の方法。
  26. 前記UGT誘導因子が、カルバマゼピンである、請求項24記載の方法。
  27. 前記対象が、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される前に、カルバマゼピンを用いることを止めるよう指示される、請求項26記載の方法。
  28. 前記対象が、(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投与が開始される少なくとも3週間前に、カルバマゼピンを用いることを止めるよう指示される、請求項26記載の方法。
  29. Nav1.7の変調が介在する疾患又は状態を治療する方法であって、治療有効量の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩を、それを必要としている対象に投与することを含み、該対象が、UGT誘導因子を使用中である、前記方法。
  30. 前記UGT誘導因子が、リファンピン、リトナビル、エチニルエストラジオール、メトスクシミド、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン、カルバマゼピン、及びオクスカルバゼピンから選択される、請求項29記載の方法。
  31. 前記UGT誘導因子が、カルバマゼピンである、請求項29記載の方法。
  32. 前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量が、該対象が、カルベマゼピン(carbemazepine)を使用していなかったとした場合の量と比較して少なくとも30%増量される、請求項31記載の方法。
  33. 前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量が、該対象が、カルベマゼピン(carbemazepine)を使用していなかったとした場合の量と比較して少なくとも50%増量される、請求項31記載の方法。
  34. 前記対象の(5R)-5-(4-{[(2-フルオロフェニル)メチル]オキシ}フェニル)-L-プロリンアミド又はその医薬として許容し得る塩の投薬量が、250mg TIDの投薬量まで増量される、請求項33記載の方法。
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