JP2019536861A - 超臨界状態におけるアンモニアを用いたナノセルロースの乾燥 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、非表面改質ナノセルロース粒子を、特に粉末の形態で製造するための方法であって、i.一度も乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性であり、かつ水、又は、モルホリンもしくはピペリジンもしくはそれらの混合物の水溶液である水性液体中に、提供する工程、ii.非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、水性液体と混和性であり、かつ、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である超臨界状態の流体と、水性液体を超臨界状態の流体に移すのに適した条件下で接触させる工程、iii.好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、前記水性液体及び超臨界状態の前記流体を除去して、前記非表面改質ナノセルロース粒子を形成する工程、iv.非表面改質ナノセルロース粒子を収集する工程を含み、超臨界状態の流体が、超臨界状態のアンモニア(NH3)を含むか、又は超臨界状態のアンモニア(NH3)からなることを特徴とする方法を提供することである。
Description
本発明は、乾燥した水分散性ナノセルロース粒子の製造方法に関する。
ナノセルロースは、最近、業界におけるさらなる吟味から利益を得た有望な材料である。ナノセルロースを得るための2つの主要な製造方法が存在し、第1の方法は、水性流体中での粉砕及び流動化に基づいており、ここで、ナノセルロースは、従来のパルプ化方法に基づく方法から得られる。この方法は、通常、水性液体中にある程度の量のナノセルロースを含有する希釈された水性分散液をもたらす。希釈溶液は、工業的な状況では好ましくないことが多く、従って、液体の蒸発によって、ナノセルロースのより好都合な乾燥粉末を生成することが望ましい。しかし、水性液体の蒸発時に、得られたナノセルロース粉末中に凝集体が形成され、これは、相当な努力なしに水性液体中に再分散することができないことが見出されている。こうして得られたナノセルロース粉末中のこれらの非分散性凝集体の存在は、乾燥したナノセルロース粉末をさらなる加工のために水で再水和する場合に、こうして乾燥したナノセルロースの望ましい機械的特性のいくつかが失われる主な理由であると考えられる。
これらの欠点は、希釈分散液を条件に合った方法で輸送することができず、最適ではない機械的特性は、ナノセルロース粉末を、例えば、ポリマー中の強化剤として、又はレオロジー改質剤として、あまり魅力ではないものにするので、ナノセルロースのより広範な使用を強く妨げる。実際、今日、ほとんどのナノセルロースは、新たにその場で製造され、水性液体中の分散液又はゲルの形態で使用されているほとんどのナノセルロースは、乾燥及び再水和されることなく、使用されている。
従って、水、又は、他の水性液体中で容易に貯蔵、輸送及び再分散することができ、好ましくはわずかに改変された既存の工業インフラストラクチャーを使用して、好ましくはナノセルロースの既存の製造方法のすぐ下流で使用することができ、かつ、工業規模で、容易かつ費用効果的に、並びに連続的に製造することができる、乾燥した使い勝手の良い形態のナノセルロースを提供することが非常に望ましい。
さらに、ナノセルロースを製造する前に、セルロース原料を膨潤させることがエネルギー的に好ましい。膨潤剤は急速な膨潤を媒介し、精製方法において必要とされるエネルギーを減少させることを可能にするが、いくつかの超臨界流体は、膨潤剤と化学的に反応し得るので、水性膨潤液体中のナノセルロースの懸濁液がそのまま超臨界噴霧乾燥に供される場合、問題となり得る。水性膨潤液体を、反応性の低い別の水性液体と交換することは可能であるが、これは方法全体を複雑にする可能性がある。
非特許文献1は、液体アンモニア又は一連のアミンによるセルロースIの処理から得られたセルロースアロモルフ試料を、シオグサ(Cladophora)セルロース微結晶の集合体からなる延伸フィルムを超臨界アンモニアに曝すことによって調製する方法を開示する。この刊行物では、セルロース繊維を超臨界アンモニアに曝露した後、メタノール及び真空を用いて50℃で乾燥させた。しかしながら、この刊行物は、非改質セルロースの超臨界アンモニア噴霧乾燥を含む乾燥方法を具体的に記載していない。従って、記載された方法は、非改質ナノセルロースの所望の粉末の調製には、本質的に不適である。
非特許文献2は、液体アンモニアでの処理がセルロースIIIアロモルフを生成したことを明らかにしたが、処理条件がセルロースの結晶化度に影響を及ぼす。低温(25℃)での処理は、より結晶性の低い生成物をもたらしたが、高温(130℃又は140℃)での処理は、より結晶性の高い生成物をもたらした。しかしながら、アンモニアに曝露した後の具体的な乾燥方法及び/又は条件については言及されていない。
非特許文献3は、超臨界又は近臨界流体状態のアンモニアを使用し、その後のトリコデルマ・リーゼイ・セルラーゼによる加水分解に対するリグノセルロース中の多糖類の感受性を、大幅に高める前処理技術を簡単に説明する。超臨界アンモニアで前処理した広葉樹又は農業副産物から、セルロースの理論値に近い糖への変換及びヘミセルロースの70〜80%の糖への変換が、少量のセルラーゼによって得られた。この技術は、軟材にはあまり効果的ではなかった。前処理の結果は超臨界流体の性質を考慮して議論されるが、いかなる種類のセルロース材料の乾燥方法も記載されていない。
特許文献1は、超臨界流体を通して、セルロースを活性化する問題を回避する。超臨界流体環境は、非極性超臨界流体溶媒及び極性共溶媒を含有するか、又は超臨界流体環境は、極性超臨界流体及び任意の極性共溶媒を含有する。この新規な方法は、セルロースの構造損傷又は分解を回避する利点を記載する。化学改質方法では、活性化方法において、セルロースの結晶化度が低下し、反応性が向上する。
Wada, M., et al., Macromolecules 34.5 (2001): 1237-1243.
Mittal, Ashutosh, et al., Biotechnology for biofuels 4.1 (2011): 41.
Chou, Yu Chia T., and C. D. Scott., Biotechnol. Bioeng. Symp. (United States). Vol. 17. No. CONF-860508-.
本発明は、新たに調製され、一度も乾燥されていないナノセルロースと比較した場合に、粘弾性及びゲル形成特性の有意な損失なしに、水などの水性液体中に分散させることができる、乾燥形態の非表面改質ナノセルロース粒子を得ることを可能にする方法を提供する。
本発明の目的は、非表面改質ナノセルロース粒子、特に粉末の形態の非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法であって、i.非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性であり、かつ、水、又は、化合物もしくは酵素から選択される膨潤剤の水溶液である水性液体中に、一度も乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を提供する工程、ii.非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、水性液体と混和性であり、かつ、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である超臨界状態の流体と、水性液体を超臨界状態の流体に移すのに適した条件下で接触させる工程、iii.好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、水性液体及び超臨界状態の流体を除去して、非表面改質ナノセルロース粒子を形成する工程、iv.非表面改質ナノセルロース粒子を収集する工程、を含み、超臨界状態の流体が、超臨界状態のアンモニア(NH3)を含むか、又は超臨界状態のアンモニア(NH3)からなることを特徴とする、方法を提供することである。
本発明の目的は、非表面改質ナノセルロース粒子、特に粉末の形態の非表面改質ナノセルロース粒子の製造の方法であって、i.非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性であり、かつ、水、又は、モルホリンもしくはピペリジンもしくはそれらの混合物の水溶液である水性液体中に、一度も乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を提供する工程、ii.非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、水性液体と混和性であり、かつ、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である超臨界状態の流体と、水性液体を超臨界状態の流体に移すのに適した条件下で接触させる工程、iii.好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、水性液体及び超臨界状態の流体を除去して、非表面改質ナノセルロース粒子を形成する工程、iv.非表面改質ナノセルロース粒子を収集する工程、を含み、超臨界状態の流体が、超臨界状態のアンモニア(NH3)を含むか、又は超臨界状態のアンモニア(NH3)からなることを特徴とする、方法を提供することである。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の一実施形態では、水性液体が第二級環式アミン又はその混合物の水溶液であり、好ましくはモルホリン、ピペリジン、又はそれらの混合物の水溶液、より好ましくは、60〜99%(体積基準)のモルホリン、ピペリジン、もしくはそれらの混合物を含むモルホリン、ピペリジン、もしくはそれらの混合物の水溶液であり、あるいは、70〜95%(体積基準)のモルホリンもしくはピペリジン、又はそれらの混合物を含むモルホリン、ピペリジン、もしくはそれらの混合物の水溶液である。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の一実施形態では、水性液体は水である。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の一実施形態では、懸濁液が20%(重量基準)まで、好ましくは0.1〜20%(重量基準)、より好ましくは1〜10%(重量基準)の、非表面改質ナノセルロース粒子を含む。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の第1の代替実施形態では、工程iiにおいて、a.非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液の流れと超臨界状態の流体の流れとを、1つ又はそれより多い、好ましくは同心又は同軸のノズルに別々に通して、圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に、同時に噴霧することによって、又は、b.懸濁液の流れと超臨界状態の流体の流れとをブレンド、回転、ボルテックス又は他の方法で混合をして混合物を形成し、次いで1つ又はそれより多いノズルをわたって前記混合物を圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に噴霧することによって、懸濁液の流れと超臨界状態の流体の流れと接触させて、懸濁液を超臨界状態の流体の流れと接触させる。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の一実施形態では、懸濁液の流れと超臨界状態の流体の流れとの質量比が、1:1000〜1:10、好ましくは1:30〜1:3である。本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の実施形態では、上記の項目a.に従って定義される工程ii.の場合、懸濁液は、同心又は同軸ノズルの中央ジェットを通って流れ、超臨界状態の流体は環状周辺ジェットを通って流れる。好ましい実施形態では、前記同軸ノズルが0.7〜0.9の比D1/D2を有し、ここで、D1は懸濁液の中央ジェットのノズル直径であり、D2は超臨界状態の流体の環状周辺ジェットのノズル直径である。
本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の第2の代替実施形態では、工程iiにおいて、懸濁液及び超臨界状態の流体は、まず、懸濁液及び亜臨界状態の流体を、圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に入れ、続いて、圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器内の圧力及び/又は温度を調節して、亜臨界状態の流体を超臨界状態にすることによって接触させる。
本発明のさらなる目的は、非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法の上記の実施形態のいずれかに係る方法によって得ることができる、非誘導体化ナノセルロース粒子を、特に粉末の形態で提供することである。
非誘導体化ナノセルロース粒子の実施形態では、粒子が、4〜200nmの範囲の数平均直径及び10〜900nmの範囲の数平均長さを有する。
非誘導体化ナノセルロース粒子の実施形態では、粒子は乾燥している。
本明細書で使用される用語「ナノセルロース」は、(互換的に使用される)用語「ナノフィブリル化セルロース」、「NFC」、「セルロースナノフィブリル」又は「CNF」を包含し、細長い形態を有し、>1のアスペクト比、好ましくは>5のアスペクト比を有し、15〜900nm、好ましくは50〜700nm、より好ましくは70〜700nmの範囲の数平均長さを有する。数平均厚さは、好ましくは3〜200nmの範囲、好ましくは5〜100nmの範囲、より好ましくは5〜30nmの範囲である。
本明細書で使用される用語「乾燥」は、25℃及び1バールで0.2〜0.4の水分活性値を有する大気条件(1気圧、25℃)下で、液状物、特に水を本質的に含まないことを意味する。
上述のように、本発明の目的は非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法であって、i.非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性であり、かつ、水、又は、モルホリンもしくはピペリジンもしくはそれらの混合物の水溶液である水性液体中に、一度も乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を提供する工程、ii.非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、水性液体と混和性であり、かつ、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である超臨界状態の流体と、水性液体を超臨界状態の流体に移すのに適した条件下で接触させる工程、iii.好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、水性液体及び超臨界状態の流体を除去して、非表面改質ナノセルロース粒子を形成する工程、iv.非表面改質ナノセルロース粒子を収集する工程、を含み、超臨界状態の流体が、超臨界状態のアンモニア(NH3)を含むか、又は超臨界状態のアンモニア(NH3)からなることを特徴とする、方法の提供である。
水性液体中の非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、非表面改質セルロース粒子を水性液体中に懸濁させて、水性液体中の非表面改質セルロース粒子の懸濁液を形成し、前記懸濁液の非表面改質セルロース粒子が非表面改質ナノセルロース粒子に分解されるまで、前記懸濁液を精製することによって得ることができる。
非表面改質セルロース粒子は主として、木材パルプ、他のセルロース系バイオマス繊維、及び、例えばFMC CorporationのAvicel PH−101等の市販の微結晶セルロースから供給され得る。木材パルプには、粉砕木材繊維、再生又は二次木材パルプ繊維、漂白及び未漂白木材繊維が含まれる。木材パルプには、針葉樹及び広葉樹の両方を利用することができる。さらに、バガス、亜麻、スイッチグラス、竹、綿、麻又はサイザルなどの適切なセルロース系バイオマス材料をパルプの製造に利用することができる。別の例示的な木材パルプは、漂白溶解広葉樹パルプ(92α)パルプである。あるいは、非表面改質セルロース粒子を、紙又は厚紙リサイクル流のようなリサイクル流から、又は、例えば紙もしくは厚紙製造等の製造後の廃棄物流から供給することも可能である。
必須ではないが、懸濁液の非表面改質セルロース粒子の精製は、水性液体が、水と、セルロースの結晶間結合を弱めるが、セルロースの結晶内結合を弱めることなく、膨潤剤として作用することができる、1つ又はそれより多い化学成分との混合物である場合に、促進することができる。この場合、非表面改質セルロース粒子は、好ましくは水と1つ又はそれより多い膨潤剤との混合物を含む水性液体中で、所定の時間、例えば、1、6もしくは24時間、又は任意の中間量の時間、及び任意選択で撹拌されながら、放置されて膨潤される。しかしながら、非表面改質セルロース粒子を、水性液体がセルロース膨潤剤を含む懸濁液中で精製することが好ましいが、これは精製方法のエネルギー消費を低減することができるからである。膨潤剤は、酵素、化合物又は有機溶媒であってもよい。セルロース膨潤剤を含む水性液体中の非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、特に、セルロース膨潤剤が第二級環式アミン又はそれらの混合物から選択される場合、超臨界状態のアンモニアがセルロース膨潤剤と相互作用しないので、本発明による方法においてそのまま使用することができ、このことは本発明のさらなる利点である。
従って、一般に、本発明による非表面改質ナノセルロース粒子の製造方法において、工程i.は、非表面改質セルロース粒子を、有機溶媒又は酵素などの1つ又はそれより多い化合物で、好ましくは第二級環式アミン又はそれらの混合物などの膨潤剤を含む水性液体の懸濁液中で、又は1つもしくはそれより多い酵素を含む水性液体の懸濁液中で非表面改質セルロース粒子を膨潤させて前処理する工程、次いで、それぞれの水性液体中の非表面改質セルロース粒子の懸濁液が形成されるまで、そのような懸濁液の非表面改質セルロース粒子を粉砕する工程によって進めることができる。
従って、非表面改質セルロース粒子の懸濁液を提供するために、水性液体中に懸濁された非表面改質セルロース粒子は、当技術分野で知られている従来技術を使用して、例えばマイクロ流動化(例えば、直列の2つのチャンバを備えたM110−EHマイクロフルイダイザープロセッサ)、高圧均質化(例えば、NanoDeBee高圧ホモジナイザー(BEE International Inc.)、ConCor高圧/高剪断ホモジナイザー(Primary Dispersions Ltd.))等の高剪断力の付与、又は高摩擦力(例えば、スーパーマスコライダーコロイド/摩擦ミル(Masuko))の付与、及び/又はそれらの組み合わせを用いて、機械的粉砕にかけることができる。
上述したように、膨潤剤を含む水性液体を使用し、好ましくは、セルロース粒子を水性液体中でしばらく膨潤させることによって、エネルギー消費を低減することができる。非表面改質セルロース粒子の懸濁液の機械的粉砕の間に、セルロース粒子は、所望の非表面改質ナノセルロース粒子に分解され、第1の水性液体中の非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液が形成される。
あるいは、非表面改質セルロース粒子の懸濁液を提供するために、水性液体中の非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を商業的に得ることができる。
含まれ得る膨潤剤を含む水性液体は、セルロース粒子が第1の液体に溶解せず、溶解していないナノセルロース粒子の懸濁液が形成され得るように、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性でなければならない。セルロースの完全な溶解は、セルロース粒子の結晶領域の破壊をもたらし、その領域は、セルロースナノファイバー(CNF)及びナノ結晶セルロース(NCC)の顕著な機械的特性に関与すると考えられる。
水性液体は、水であってもよく、又は、水と、有機溶媒もしくは酵素などの1つもしくはそれより多い化合物との混合物であってもよい。
水性液体が有機溶媒のような1つ又はそれより多い化合物の水溶液である場合、化合物は、好ましくはそれらが少なくとも部分的に水に可溶であり、より好ましくは、水と混和性であるように選択される。有機溶媒のような化合物は、好ましくはセルロース膨潤剤として作用することができる。水性液体は好ましくはモルホリン、ピペリジン、もしくは両方の混合物などの1つ又はそれより多い膨潤剤の水溶液であり、より好ましくは、モルホリン、ピペリジン、もしくは両方を60〜99%(体積基準)含む、あるいは、モルホリン、ピペリジン、もしくは両方を70〜95%(体積基準)含む、モルホリン、ピペリジン、又は両方の水溶液である。モルホリン及びピペリジンは、水と混和性である。
水性液体が酵素の水溶液である場合、当業者は、精製後に非表面改質ナノセルロース粒子に到達するのに必要な酵素活性の量を生成するために、酵素の量を調節する方法を知っている。このような酵素の例は、セルラーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ及びリグニナーゼである。
水性液体中の非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、非表面改質ナノセルロース粒子の20%(重量基準)まで、好ましくは0.1〜20%(重量基準)、より好ましくは1〜10%(重量基準)のセルロース含量を有し得る。
水性液体を超臨界状態の流体に移すために、超臨界状態の流体は水性液体と混和性であり、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非溶媒和性であることが必要である。
超臨界状態の流体中の水性液体の混和性は、水性液体を懸濁液から超臨界状態の流体に移すことを可能にし、一方、非表面改質ナノセルロース粒子に対するその非溶媒和特性は、非表面改質ナノセルロース粒子内の天然超分子構造の破壊を防止する。
本質的に全ての水性液体を、超臨界状態の流体に移すために、水性液体と接触する超臨界状態の流体の量は、水性液体が懸濁液から本質的に完全に除去されるのに十分に多いことがさらに必要である。超臨界状態の流体と懸濁液との間の正確な重量/流量比は、使用される水性液体の化学的性質、及び、ナノセルロース粒子の含有量に依存し得る。しかし、原則として、所定の重量部の懸濁液を、超臨界状態の、より大きい重量部の流体と接触させる。例えば、超臨界状態の流体が、約98〜100重量%の無水アンモニアを含む場合、又は無水アンモニアである場合、及び懸濁液が0.1〜10重量%の非表面改質ナノセルロース粒子を有する懸濁液であり、かつ、水性液体が第二級環式アミンを含み、例えば、モルホリン、ピペリジン又は両方の60〜99%(体積基準)を含むモルホリン、ピペリジン又は両方の水溶液である場合、懸濁液の1重量部が、超臨界状態の流体の10〜1000重量部と接触され、好ましくは懸濁液の1重量部が、超臨界状態の流体の3〜30重量部と接触される。
本発明による方法の工程ii.では、非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を、水性液体を超臨界状態の流体に移すのに適した条件下で、超臨界状態の流体と接触させる。この流体は水性液体と混和性であり、非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である。この工程の間、水性液体は、超臨界状態の流体に取り込まれ、本質的に全ての水性液体が超臨界状態の流体に取り込まれるまで洗い流される。超臨界状態のアンモニアの利点は、水、並びに、モルホリン及びピペリジンなどの第二級環式アミンの群に属するセルロース膨潤剤もしくはそれらの混合物、又は酵素を取り込むことができることである。本発明の範囲内で、非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、バッチ式又は連続式のいずれかで超臨界状態の流体と接触させることができることが理解される。当業者は、圧力及び/又は温度条件を決定して、水性液体を超臨界状態の流体に効率的に移すこと、及び、流体を超臨界状態にすることができることをさらに理解されたい。
一般に、超臨界状態の流体としてアンモニアを使用する場合、適切な圧力は、約10〜約300バールの範囲、好ましくは約150〜200バールの範囲、好ましくは約112〜150バールの範囲で選択されるべきであり、一方、適切な温度は、約0〜約200℃の範囲、より好ましくは約10〜約1500℃の範囲、例えば30℃、60℃、80℃、又は100℃、より好ましくは約80〜約140℃の範囲で選択されるべきである。
温度及び圧力を制御することによって、大気条件で気体であるほとんどの物質を、一般的な固体、液体及び気体状態とは異なる状態に設定することができる。超臨界状態として知られるこの状態では、物質は、超臨界流体とも呼ばれる有効かつ選択的な流体溶媒になる。超臨界状態の流体は、その臨界温度Tc及び臨界圧力Pcを超える流体として定義され、これらのパラメータは共に、状態図における臨界点を定義する。臨界点は、物質が平衡状態で蒸気及び液体として存在し得る最高温度及び最高圧力を表す。近臨界領域は、臨界圧力及び/又は臨界温度より低い領域として定義することができる。近臨界領域内では、いくつかの流体が、蒸気相と液相とで異なる密度を有する2相の状態で存在することができる。それらの臨界圧力より下であっても、即ち、近臨界条件であっても、特定の圧縮ガスは、抽出、沈殿、及び乾燥方法において非常に有用である溶媒特性及び浸透特性を達成し得る。
超臨界状態の流体は、アンモニアを含む流体、又は、無水アンモニアから選択することができる。疑義を避けるために、「アンモニア」という用語は、NH3の水溶液を指す。例えば、好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上のアンモニア含有量を有するアンモニア水溶液が、本発明による方法の目的に適している。最も好ましくは、超臨界状態の流体は、無水アンモニア、即ち純粋なNH3である。上記の流体のいくつかは大気条件(例えば、25℃及び1気圧)で気体であり、従って、粒子形成容器を単に通気することによって容易に追い出され得るが、いくつかは大気条件(例えば、25℃及び1気圧)で液体であり、粒子形成容器から除去されるためにデカンテーション及び/又は加熱を必要とする。加熱は、ナノセルロース粒子が熱分解しない範囲内でなければならないことが理解される。
非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液の流れは、非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液の流れと、超臨界状態の流体の流れとを、別々に、1つ又は複数の、好ましくは同心又は同軸のノズルに通して、圧力及び圧力が制御され、超臨界状態の流体が超臨界状態のままであるように調整される圧力及び/又は温度制御粒子形成容器内に、同時に噴霧することによって、超臨界状態の流体の流れと接触させることができる。従って、非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液の流れ及び超臨界状態の流体の流れの両方が、粒子形成容器内に別々に噴霧される、即ち、両方の流れは、1つ又は複数のノズルを通って粒子形成容器に入るときにのみ接触する。
超臨界状態で流体を噴霧するための有用なノズル及び非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、当業者に一般に知られている。それらは、例えば、回転ディスクノズル、衝突ジェットノズル、キャピラリーノズル、単一オリフィスノズル、振動型又は脈動型の超音波ノズル、同心又は同軸の2流体ノズルなどの2流体ノズルを含む。ノズルは、好ましくは同心又は同軸の、2流体ノズルであることが好ましい。
別の実施形態では、この方法は、懸濁液を含む本体に、超臨界状態の流体を通すことによっても達成することができる。超臨界流体が、オートクレーブシステムと並行又は対向で懸濁液と接触する場合、方法全体がバッチ式又は連続式で作動してもよい。
非表面改質ナノセルロース粒子の第1の懸濁液の流れは、懸濁液と超臨界状態の流体の流れとをブレンド、回転、ボルテックス、又は他の混合をして混合物を形成し、次いで、前記混合物を、1つ又は複数のノズルをわたって圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器内に噴霧することによって、超臨界状態の流体の流れと接触させることができ、圧力及び圧力は超臨界状態の流体が超臨界状態又は臨界状態のままであるように調節される。従って、非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液は、粒子形成容器に噴霧される前に、流体と混合されて混合物になる。
粒子形成容器に通じる1つ又はそれより多いノズルは、例えば、1つ又はそれより多いノズルから出て粒子形成容器に入るジェットが、水性液体を超臨界状態の流体に移すことを促進するために、粒子形成容器内で渦又は乱流の形成をもたらすように、異なる方法で配置されてもよい。
次に、本発明による方法の工程iii.において、好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、水性液体及び超臨界状態の流体を除去して、非表面改質ナノセルロース粒子を形成する。
本質的にすべての水性液体が粒子形成容器内の超臨界流体に移されると、超臨界状態の流体と水性液体との混合物が除去されて、粉末形態であり、本質的に水性液体を含まない非表面改質ナノセルロース粒子が形成される。それらは、例えば、一度も乾燥していないナノセルロースから得られるゲルと本質的に同じレオロジー特性を有するゲルを得るために、水などの水性溶媒中に容易に再分散させることができる。
超臨界状態の流体と水性液体との混合物の除去は、好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、例えば、粒子形成容器を通気又は排気することによって、必要に応じて同時に容器を任意に加熱することによって、達成されてもよい。任意選択的に、容器は、水性液体と流体の残留混合物を除去するために別の気体で数回パージされてもよく、又は残留する第1の水性液体又は流体を追い出すために繰り返し加熱されてもよい。
本発明による方法の工程iv.では、非表面改質ナノセルロース粒子を収集する。亜臨界、超臨界又は臨界状態の流体と第1の水性液体との混合物の除去が完了すると、乾燥した水分散性ナノセルロース粒子が形成され、その後、粒子形成容器から単離される。
粒子形成容器は、温度及び圧力を制御することができ、乾燥した水分散性の非表面改質ナノセルロース粒子を収集するために、非表面改質ナノセルロース粒子を取り出すことができる開口部を含む、任意の容器とすることができる。
本発明の別の目的は、上記のいずれかによる方法によって得られる非誘導体化ナノセルロース粒子を提供することである。
上記のいずれかによる方法によって得られる非誘導体化ナノセルロース粒子は、4〜200nmの範囲の平均直径及び10〜900nmの範囲の平均長さを有する。
非誘導体化ナノセルロース粒子は、粉末形態であってもよく、好ましくは、懸濁液に使用される水性液体を本質的に含まない、即ち乾燥している。このことは、粒子が、一度も乾燥されてないナノセルロースの液状懸濁液とは対照的に、容易に取り扱われ、輸送され、そして計量され得ることを意味する。
非誘導体化ナノセルロース粒子は、水中に再分散されて、以下に示すように、レオロジー特性の点で、一度も乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液に類似する非誘導体化ナノセルロース粒子の懸濁液を生成することができる。粘度などの流動学的パラメータは、再分散後に約70%、75%、80%及び約85%の復元率を示す。
モルホリン水溶液中の非誘導体化ナノセルロース粒子4.7gの懸濁液20mlを保持するビーカーを、約170mlの内部容積を有する、より大きなリザーバーシステムにバルブによって接続された、粒子形成容積内に配置した。リザーバーシステムに10バールの無水アンモニアを充填し、次いで密閉し、温度制御オーブンに入れた。次いで、系を130〜140℃に加熱し、系内の圧力を150〜200バールに上昇させ、これはアンモニアの場合の超臨界条件に相当する。
超臨界条件に達すると、リザーバーシステムと粒子形成容積とを接続するバルブをゆっくりと開き、超臨界アンモニアを、リザーバーシステムから、懸濁液サンプルを配置した粒子形成容積に流した。水及びモルホリンの両方を超臨界アンモニアの流れに溶解し、それによって粒子形成体積から除去した。水、モルホリン及びアンモニアの混合物を、水浴中に浸漬した排気管中に捕捉した。流量を低く保った(平均1mL/分)。アンモニアがそれ以上水タンクに捕捉されなくなったとき、実験を停止し、容器をゆっくりと減圧した。ビーカーから回収されて得られた非誘導体化ナノセルロース粒子は、外観が白色であり、綿毛状の形態を有していた。
Claims (10)
- 非表面改質ナノセルロース粒子を製造する方法であって、
i.非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性であり、かつ、水、又は、モルホリン、ピペリジンもしくはそれらの混合物の水溶液である水性液体中に、乾燥されていない非表面改質ナノセルロース粒子の懸濁液を提供する工程、
ii.非表面改質ナノセルロース粒子の前記懸濁液を、前記水性液体と混和性であり、かつ、前記非表面改質ナノセルロース粒子に対して非可溶性である超臨界状態の流体と、前記水性液体を超臨界状態の前記流体に移すのに適した条件下で接触させる工程、
iii.好ましくは圧力及び/又は温度を制御することによって、前記水性液体及び超臨界状態の前記流体を除去して、前記非表面改質ナノセルロース粒子を形成する工程、
iv.非表面改質ナノセルロース粒子を収集する工程
を含み、
超臨界状態の前記流体が、超臨界状態のアンモニア(NH3)を含むか、又は超臨界状態のアンモニア(NH3)からなることを特徴とする、前記方法。 - 前記水性液体が、第二級環式アミン又はその混合物の水溶液であり、
好ましくはモルホリン、ピペリジン、又はそれらの混合物の水溶液であり、
より好ましくは、モルホリン、ピペリジン、又はそれらの混合物の水溶液であって、60〜99%(体積基準)のモルホリン、ピペリジン、又はそれらの混合物、あるいは、70〜95%(体積基準)のモルホリン又はピペリジン、又はそれらの混合物を含む水溶液である、請求項1に記載の方法。 - 第1の前記水性液体が水である請求項1に記載の方法。
- 前記懸濁液が、20%(重量基準)まで、好ましくは0.1〜20%(重量基準)、より好ましくは1〜10%(重量基準)の非表面改質ナノセルロース粒子を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記工程iiにおいて、
a.非表面改質ナノセルロース粒子の前記懸濁液の流れと、超臨界状態の前記流体の流れとを、1つ又はそれより多い、好ましくは同心又は同軸のノズルに別々に通して、圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に同時に噴霧することによって、又は
b.前記懸濁液の流れと超臨界状態の前記流体の流れとをブレンド、回転、ボルテックス、又は他の混合をして、混合物を形成し、次いで1つ又はそれより多いノズルをわたって前記混合物を圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に噴霧することによって、
超臨界状態の流体の流れを、懸濁液の流れと接触させて、前記懸濁液及び超臨界状態の前記流体を接触させる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 - 前記懸濁液の流れと超臨界状態の前記流体の流れとの質量流量比が、1:1000〜1:10、好ましくは1:30〜1:3である、請求項5に記載の方法。
- 前記工程iiが請求項5のaに従って定義される場合に、前記懸濁液は、前記同心又は同軸ノズルの中央噴出口を通って流れ、超臨界状態の前記流体は環状外周噴出口を通って流れる、請求項5又は6に記載の方法。
- 前記工程iiにおいて、最初に、前記懸濁液及び亜臨界状態の前記流体を圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器に入れ、続いて、前記圧力及び/又は温度制御された粒子形成容器内の圧力及び/又は温度を、亜臨界状態の前記流体を臨界状態にするように調節することによって、前記懸濁液及び超臨界状態の前記流体を接触させる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって得ることができる非誘導体化ナノセルロース粒子。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の方法によって得ることができる非誘導体化ナノセルロース粒子であって、4〜200nmの範囲の平均直径及び10〜900nmの範囲の平均長さを有する、前記粒子。
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