JP2019534699A - ナノトランジスタを使用した核酸配列決定 - Google Patents

ナノトランジスタを使用した核酸配列決定 Download PDF

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Abstract

実施形態は、核酸配列を決定する方法を含むことができる。核酸はDNAとすることができる。この方法は、ポリメラーゼによって、第1の核酸鎖と第2の核酸鎖とから2本鎖核酸分子を形成することを含むことができる。2本鎖核酸分子を形成することは、第2の核酸鎖に第1の化合物を付加することを含むことができる。第1の化合物は、第3の核酸鎖に付着させたヌクレオチドを含むことができる。第3の核酸鎖は部分に付着していてもよい。この方法はさらに、第3の核酸鎖および部分からヌクレオチドを切り離すことを含むことができる。この方法はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の変化を測定することを含むことができる。この方法はさらに、電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含むことができる。

Description

ナノメートル程度の寸法を有するトランジスタであるナノトランジスタ(nanotransistor)は、化学センサまたは生物センサとして使用されている(S.Sorgenfrei他、Nano Lett.11(9):3739〜3743(2011);R.Chen他、PNAS 100(9):4984〜4989(2003);S.Peng他、Conference Paper for the 3rd International Workshop on Structural Health Monitoring(第3回構造的健康管理に関する国際ワークショップのための会議資料)。この文献はionicviper.org/system/files/Carbon%20Nanotube%20Sensor_resource.pdfにおいて閲覧可能である)。ナノトランジスタはしばしば固体素子(solid−state component)を含み、いくつかの場合には、固体ナノトランジスタが2つの電極間の半導体材料を含む。それらの電極間の半導体材料を通して電流が送られる。ナノトランジスタ内の電気特性は、化合物の存在またはナノトランジスタへの化合物の近接に基づいて変化する。ナノトランジスタ上のナノメートル規模の素子と相互作用した化合物はしばしば、それらのナノトランジスタの電気特性および動作を変化させ、このことが、ナノトランジスタをセンサとして使用することを可能にする。ナノトランジスタは、核酸配列決定に関して、例えば単分子配列決定において検討されてきた(米国特許出願公開第2006/0246497A1号)。
本明細書に記載された技術は、ナノトランジスタ配列決定の正確さ、精度、操作、効率、経済性および/またはその他の側面の向上を対象とする。
本発明の技術の実施形態は、ナノトランジスタを使用して核酸分子を分析することを可能にする。ナノトランジスタは、ナノトランジスタの近くに分子があるときまたは分子がナノトランジスタと接触したときに、電流振動数または電流振幅などの電気特性の変化を経験しうる。核酸分子を分析するため、部分(moiety)を標識として使用し、部分を、ヌクレオチドまたは他の核酸分子前駆体に付着させることができる。部分を有するヌクレオチドは、核酸分子とハイブリダイズ(hybridize)することができる。次いで、ナノトランジスタ内の電気特性の変化を測定することができる。電気特性のこの変化に基づいて部分を同定することができ、次いで、これに対応して、部分に関連づけられたヌクレオチドも同定することができる。次いで、それに応じて、核酸分子の配列を決定することができる。
いくつかの実施形態では、ヌクレオチドの感知を助けるために、係留化合物(tether compound)を用いてトランジスタにポリメラーゼを係留することができる。ヌクレオチドは、部分を含む標識化合物(label compound)に付着している。ポリメラーゼは、ヌクレオチドを核酸分子とハイブリダイズさせる。ヌクレオチドのこのハイブリダイゼーションによって、ヌクレオチドは、標識化合物から分離することができる。ヌクレオチドが標識化合物から分離した後、標識化合物の一部分が係留化合物の一部分と結合することができる。その結果、部分は、その部分が検出される十分な位置までナノトランジスタに接近することができる。標識化合物の残りの部分は、係留化合物から部分的にまたは完全に分離することができる。次いで、標識化合物は係留化合物に再び結合することができ、標識化合物はこの過程を繰り返す。その結果生じるトランジスタ内の電気特性変化が、部分を同定する際の助けとなることがある。標識化合物が係留化合物から完全に分離した後、次いで、ポリメラーゼによって、配列を決定する対象核酸分子に、別の部分を有する別のヌクレオチドを付加することができる。本発明の技術の実施形態は、光学特性によってではなく電気特性によって核酸分子を分析することを可能にする。さらに、実施形態は、分析における洗浄サイクルの必要性も回避することができる。
いくつかの実施形態は、核酸配列、例えばDNAを決定する方法を含む。この方法は、係留化合物によってトランジスタに付着させた核酸ポリメラーゼによって新生鎖(nascent strand)を伸長させることを含むことができる。この核酸ポリメラーゼは、部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込むことができる。核酸ポリメラーゼは、新生鎖および部分からヌクレオチドを切断することもできる。この方法はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の変化を測定することを含むこともできる。この方法はさらに、電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含むことができる。
実施形態は、核酸分子システムを含むことができる。このシステムは、係留化合物に付着させた核酸ポリメラーゼを含むことができる。このポリメラーゼは、新生鎖を伸長させるように構成されていてもよい。このシステムはさらに、標識化合物に付着させたヌクレオチドを含むこともできる。この標識化合物は部分を含んでいてもよい。このシステムはさらに、電源と電気的に連絡したトランジスタも含むことができる。このトランジスタにポリマーが付着していてもよい。このシステムはさらに、核酸ポリメラーゼによってヌクレオチドから標識化合物が切断された後に、部分によるトランジスタの電気特性を測定するように構成された計測装置を含むことができる。
いくつかの実施形態は、複数の核酸配列を決定する方法を含む。この方法は、鋳型親鎖をトランジスタに固定することを含むことができる。この方法は、核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させることを含む。この核酸ポリメラーゼは、部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込むことができる。このポリメラーゼは、新生鎖の伸長中にヌクレオチドを標識化合物から切断することができる。新生鎖は鋳型親鎖とハイブリダイズしている。この方法はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の変化を測定することを含む。この方法はさらに、電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含む。
実施形態はさらに、核酸分子分析システムを含むことができる。このシステムは、トランジスタに固定された鋳型親鎖を含む。このシステムはさらに、鋳型親鎖とハイブリダイズした新生鎖を伸長させるように構成された核酸ポリメラーゼも含む。このシステムはさらに、標識化合物に付着させたヌクレオチドを含む。この標識化合物は部分を含んでいてもよい。このシステムはさらに、トランジスタと電気的に連絡した電源を含むことができる。このシステムはさらに、核酸ポリメラーゼが標識化合物からヌクレオチドを切断した後に、部分によるトランジスタの電気特性を測定するように構成された計測装置を含むことができる。
本発明は、核酸配列を決定する方法を提供する。この方法は、係留化合物によってトランジスタに付着させた核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させることを含み、核酸ポリメラーゼは、部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込み、鋳型親鎖とハイブリダイズした新生鎖の伸長中にヌクレオチドを標識化合物から切断し、この方法はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の変化を測定すること、および電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含む。係留化合物は、ペプチド配列およびポリマーを含むことができ、ポリマーは、トランジスタに固定されていてもよい。標識化合物は、部分に付着させた第1の核酸鎖を含むことができる。この方法はさらに、第1の核酸鎖の一部分を第2の核酸鎖の一部分とハイブリダイズさせること、および任意選択で、第1の核酸鎖のこの部分を第2の核酸鎖のこの部分を用いて分離することを含むことができる。電気特性は、電流とすることができ、電流振幅または電流振動数を含むことができる。
この方法はさらに、部分をトランジスタに近づけたり、トランジスタから遠ざけたりすることを含むことができ、部分を移動させると電気特性が変化する。ヌクレオチドが第1のヌクレオチドであり、部分が第1の部分であり、標識化合物が第1の標識化合物であり、電気特性の変化が電気特性の第1の変化である場合、この方法はさらに、核酸ポリメラーゼによって新生鎖をさらに伸長させることを含むことができ、核酸ポリメラーゼは、第2の部分を含む第2の標識化合物に付着させた第2のヌクレオチドを組み込み、新生鎖のこのさらなる伸長中に第2のヌクレオチドを第2の標識化合物から切断し、この方法はさらに、第2の部分に起因するトランジスタの電気特性の第2の変化を測定すること、および電気特性の測定された変化に基づいて第2のヌクレオチドを同定することを含むことができる。
第1の部分は、第2の部分とは異なっていてもよく、第1の部分に起因するトランジスタの電気特性の第2の変化は、第2の部分に起因するトランジスタの電気特性の第1の変化とは異なることがある。第1の標識化合物は第1の核酸鎖を含むことができ、第2の標識化合物は第2の核酸鎖を含み、第2の核酸鎖は、第1の核酸鎖と同じ配列を含む。
ヌクレオチドが第1のヌクレオチドである場合、次いで、この方法はさらに、第2のヌクレオチドを同定することを含むことができ、鋳型親鎖はこの第2のヌクレオチドを含む。一実施形態では、この新規の方法がさらに、部分が振動してトランジスタに近づいたりトランジスタから遠ざかったりしている間に、トランジスタを流れる電流の測定の振幅および振動数を測定することを含むことができる。
本発明はさらに、核酸配列を決定する方法を提供する。この方法は、鋳型親鎖をトランジスタに固定すること、および核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させることを含み、核酸ポリメラーゼは、部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込み、鋳型親鎖とハイブリダイズした新生鎖の伸長中にヌクレオチドを標識化合物から切断し、この方法はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の変化を測定すること、および電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含む。
この方法はさらに、それぞれが同一の配列を含む複数の鋳型親鎖をトランジスタに固定すること、および複数の核酸ポリメラーゼによって複数の新生鎖を伸長させることを含み、複数の核酸ポリメラーゼは、複数のヌクレオチドを組み込み、複数のそれぞれのヌクレオチドは、複数の標識化合物のうちの1つの標識化合物に付着しており、複数のそれぞれの標識化合物は、複数の部分のうちの1つの部分を含み、複数の核酸ポリメラーゼは、複数の新生鎖の伸長中に複数のヌクレオチドを複数の標識化合物から切断し、複数の新生鎖のそれぞれの新生鎖は、複数の鋳型鎖のうちの1つの鋳型親鎖とハイブリダイズしており、トランジスタの電気特性の変化を測定することは、複数の部分に起因する電気特性の変化を測定することを含み、電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することは、電気特性の測定された変化に基づいて複数のヌクレオチドを同定することを含む。
鋳型親鎖をトランジスタに固定することは、鋳型親鎖をトランジスタに接触させることを含むことができる。鋳型親鎖をトランジスタに固定することは、鋳型親鎖を粒子に固定することを含むこともでき、新生鎖の伸長中、粒子はトランジスタと接触している。この粒子をビーズとすることができ、または係留化合物によってこの粒子をトランジスタに固定することができる。
本発明はさらに、上に開示された本発明に基づく方法を実行するためのシステムおよび機器を提供する。
本発明の技術の実施形態に基づくナノトランジスタを示す図である。 本発明の技術の実施形態に基づくナノトランジスタからの電気特性のグラフである。 ナノトランジスタの半導体材料上に化合物が存在するときの、本発明の技術の実施形態に基づくナノトランジスタを示す図である。 本発明の技術の実施形態に基づくナノトランジスタの半導体材料と化合物が接触する前後のナノトランジスタからの電気特性のグラフである。 本発明の技術の実施形態に基づく核酸分析システムを示す図である。 部分がナノトランジスタと接触した、本発明の技術の実施形態に基づく核酸分析システムを示す図である。 核酸配列を決定する、本発明の技術の実施形態に基づく方法を示す図である。 異なる部分に起因する電流の変化を示す、本発明の技術の実施形態に基づく図である。 本発明の技術の実施形態に基づく核酸分析システムを示す図である。 部分がナノトランジスタと接触した、本発明の技術の実施形態に基づく核酸分析システムを示す図である。 核酸配列を決定する、本発明の技術の実施形態に基づく方法を示す図である。 本発明の技術の実施形態に基づくコンピュータシステムを示す図である。 本発明の技術の実施形態に基づく配列決定システムを示す図である。 本発明の技術の実施形態に基づくコンピュータシステムを示す図である。
定義
「核酸」は、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド、および1本鎖または2本鎖の形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドのポリマーを指すことがある。この用語は、合成、天然および非天然であり、基準核酸と同様の結合特性を有し、基準ヌクレオチドと同様に代謝される、知られているヌクレオチド類似体または修飾された骨格鎖残基(modified backbone residue)もしくは連鎖(linkage)を含む、核酸を包含することがある。このような類似体の例には、限定はされないが、ホスホロチオアート、ホスホラミダイト、メチルホスホナート、キラル−メチルホスホナート、2−O−メチルリボヌクレオチド、ペプチド−核酸(PNA)が含まれる。
特段の記載がない限り、特定の核酸配列は暗に、明示的に示された配列だけでなく、その核酸配列の保存的に修飾された異形(conservatively modified variant)(例えば縮退コドン置換(degenerate codon substitution))および相補配列も包含する。具体的には、縮退コドン置換は、1つまたは複数の選択された(または全ての)コドンの第3位が混合基および/またはデオキシイノシン残基で置換された配列を生成することによって達成することができる(Batzer他、Nucleic Acid Res.19:5081(1991);Ohtsuka他、J.Biol.Chem.260:2605〜2608(1985));Rossolini他、Mol.Cell.Probes 8:91〜98(1994))。核酸という用語は、遺伝子、DNA、RNA、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドと相互に交換可能に使用される。
用語「ヌクレオチド」は、そうでないことが文脈から明らかである場合を除き、天然に存在するリボヌクレオチド単量体またはデオキシリボヌクレオチド単量体を指すことに加えて、誘導体および類似体を含む、それらに関係した構造的異形であって、ヌクレオチドが使用されている特定の文脈(例えば相補塩基とのハイブリダイゼーション)に関して機能的に等価である構造的異形をも指すと理解することができる。
用語「振動する」は、ブラウン運動または他の力の結果として流体中で物体が運動することを指すことがある。物体は、人または機械による能動的介入なしに振動することがある。いくつかの場合には、印加電界または圧力駆動の流れの結果として物体が振動する。
用語「接触させる」は、1つの物体の電子が別の物体を通り抜けるような態様で、1つの物体を別の物体の近くに置くことを指すことがある。原子以下のレベルでは、物体が互いに接近することを物体中の電子雲からの反発力が妨げることがあるため、2つの物体が物理的に互いに決して接触しないことがある。
用語「部分」は、この技術用語が化学分野で使用されるときと同様に、官能基を含むことがある。さらに、部分が、より大きな化合物の部分を構成する1つの原子または互いに結合した一群の原子を指すこともある。
用語「デバイ長(Debye length)」は、化合物または化合物の一部分の電気的効果の尺度であることがある。デバイ長は、電荷が分離する距離であることがある。より長いデバイ長は、より強い電気的効果を示すことがある。
詳細な説明
従来の配列決定法は、蛍光染料でヌクレオチドを標識することを含む。使用可能な染料の限界および異なる染料を区別することの光学的限界のため、標識されたヌクレオチドのそれぞれの使用後を含め、定期的に染料を洗い流す必要がある。その後に、異なるヌクレオチド用の異なる染料を導入することができる。この染料の洗浄が、配列決定の効率を低下させることがある。
固体トランジスタは、核酸分子の配列決定を含む分子分析の有望なシステムを提供する。これらの固体トランジスタは、ナノメートル程度または0.1μm未満の規模を有することがあり、ナノトランジスタと呼ばれる。例として、ナノトランジスタには、カーボンナノチューブトランジスタ、グラフェントランジスタ、半導体遷移金属ジカルコゲニド(dichalcogenide)2D結晶トランジスタ(例えばMoS、MoSe、WS、WSe、MoTe、WTe、TeS、SnSe、TeSe)、またはシリコンナノワイヤトランジスタが含まれる。基板上に1つまたは複数のナノトランジスタを配置することができ、それぞれのナノトランジスタは、核酸分子の配列を決定するために使用される。
ナノトランジスタの近くにある分子またはナノトランジスタと接触した分子が、ナノトランジスタのドレイン電流または他の電気特性に影響を及ぼすことがある。核酸分子および他の分子を分析するときには通常、媒質として水が使用される。水は極性溶媒であり、水のデバイ長は1nm未満である。したがって、水は、他の媒質に比べて、所与の距離におけるナノトランジスタに対する分子の影響を低減させることがある。その結果、分析対象の分子は、ナノトランジスタのごく近くに位置しなければならないことがある。分子は、ナノトランジスタと直接に接触してもよい。液体媒質中では、評価可能な信号を測定するのに十分な持続時間の間、遊離した分子が、静止したナノトランジスタのすぐ近くにあるか、または静止したナノトランジスタと接触している確率は低い。このことは、単一の小分子を同定することさえ困難にする。
大きな分子では、その分子のどの部分がナノトランジスタに最も近いかによって、ナノトランジスタに対するその分子の影響が異なることがある。ナノトランジスタを使用して、分子の特定の部分を同定することができる。核酸分子の配列を決定するためには、核酸分子中の1つのヌクレオチドだけではなく、核酸分子中のいくつかのヌクレオチドを同定する必要がある。その結果、ナノトランジスタによって同定されるためには、同じ核酸分子中の1つのヌクレオチドだけではなく、同じ核酸分子中のいくつかのヌクレオチドが、ナノトランジスタのすぐ近くになければならない。したがって、ナノトランジスタによって同じ核酸分子中のいくつかのヌクレオチドが同定される確率は、単一のヌクレオチドまたは小分子が同定される確率よりもはるかに低いであろう。さらに、ヌクレオチドが核酸分子とハイブリダイズするときにヌクレオチドから標識が分離されることがあり、このことは、ナノトランジスタによって標識が感知される可能性を低下させる。本明細書に記載された技術は、トランジスタに固定された係留化合物に核酸分子を付着させることによって、分子がナノトランジスタの近くにある持続時間および確率を増大させる。
I.ナノトランジスタを用いた配列決定
図1はナノトランジスタ100を示す。ナノトランジスタ100は、ソース電極102およびドレイン電極104を含む。ソース電極102とドレイン電極104は半導体材料106によって接続されている。半導体材料106は、ゲート電極108に電圧が印加されない限り、ソース電極102とドレイン電極104の間に電流が流れることを許さない。この電圧は、電圧源109によって供給することができる。半導体材料は、カーボンナノチューブ、グラフェン、半導体遷移金属ジカルコゲニド2D結晶(例えばMoS、MoSe、WS、WSe、MoTe、WTe、TeS、SnSe、TeSe)またはシリコンナノワイヤを含むことができる。次いで、ソース電極102とドレイン電極104の間に、電源110によって供給された電流を流すことができる。半導体材料内の電気特性、例えば電流または電圧を計測器112によって測定することができる。この電気特性は、半導体材料106の近くの化合物の存在に基づいて変化することがある。電気特性のデータはコンピュータシステム114によって分析される。
図2は、ナノトランジスタ100を流れる電流の簡略化された図を示す。y軸には電気特性が示されており、x軸には時間が示されている。半導体材料106の近くには化合物が存在していないため、時間が経過しても電気特性は一定のままである。
図3は、半導体材料106上に化合物116が存在するときのナノトランジスタ100を示す。化合物116は、半導体材料106の寸法と同程度の寸法を有することがある。化合物116は、1nm、10nm、100nmまたは1μm程度の特性サイズを有することがある。化合物116は、強い静電界効果を有する化合物であることがある。これらの理由またはその他の理由から、化合物116は、ソース電極102とドレイン電極104の間の電気特性に影響を及ぼすことがある。
図4は、半導体材料106上に化合物116が瞬時に加えられたときの、ナノトランジスタ100を流れる電流の簡略化された図を示す。この図では、化合物116が、ナノトランジスタ100内の電気特性を瞬時に増大させる効果を有する。いくつかの実施形態では、化合物が、ナノトランジスタ100内の電気特性を低下させる効果を有する。
ナノトランジスタ100を流れる電流またはナノトランジスタ100の他の電気特性は、化合物116の素性(identity)に依存することがある。異なる化合物は、ナノトランジスタ100を流れる電流またはナノトランジスタ100内の他の電気特性に対して異なる効果を有することがある。また、異なる化合物は、異なる速度でナノトランジスタ100に近づきまたはナノトランジスタ100から遠ざかることがある。これは、化合物に作用する静電気力もしくは流体工学的な力またはその他の力の結果であることがある。実際には、化合物116は半導体材料106上に瞬時には現れず、その結果、電気特性は、図4に示された階段関数(step function)のようにはすぐには変化しないと考えられる。
化合物が異なると、ナノトランジスタ100内で測定される電気特性も異なることがあるため、ナノトランジスタ100を使用して、異なる化合物を識別することができる。特に、ナノトランジスタを使用して核酸分子の配列を決定することができる。核酸分子はヌクレオチドの組合せを含む。それぞれのヌクレオチドが、ナノトランジスタに十分に近い位置に、十分な持続時間の間、存在し、ナノトランジスタに対するそのヌクレオチドの影響を、近隣のヌクレオチドの影響から区別することができる場合には、ナノトランジスタを使用して、核酸分子のそれぞれのヌクレオチドを識別することができる。次いで、ヌクレオチドの素性に基づいて配列を決定することができる。後に説明するように、ヌクレオチドに付着させた標識化合物から配列を決定することもできる。その場合には、異なるタイプのヌクレオチド(例えばC、T、AおよびG)が異なる標識化合物を有し、それによって配列を決定することができる。
II.係留されたポリメラーゼを用いた核酸配列決定
ナノトランジスタの近傍にヌクレオチドが留まる確率およびその持続時間を増大させるために、ナノトランジスタに核酸ポリメラーゼを係留することができる。この係留は、(図3および4の場合のように)ナノトランジスタ内の電気特性に影響を及ぼすのに十分に近い位置にヌクレオチドがある間に、ヌクレオチドが新生鎖に組み込まれることを可能にする。化合物が、ナノトランジスタにポリメラーゼを係留してもよい。
ポリメラーゼを係留しただけでは、ナノトランジスタの電気特性に影響を及ぼすためにナノトランジスタに十分に近い位置にヌクレオチドを置くことはできない可能性がある。ナノトランジスタの近くにヌクレオチドを移動させる代わりに、部分に付着させたポリマーでヌクレオチドを標識することができる。この部分は、十分に近い位置において、ナノトランジスタの強いフィールドディスラプション(field disruption)を引き起こす。このポリマーは、ナノトランジスタにポリメラーゼを係留する化合物と少なくとも部分的にハイブリダイズする1本鎖核酸を含んでもよい。このようにすると、ヌクレオチドの三リン酸エステルが加水分解した後、ポリマーおよび部分はヌクレオチドから分離される。このポリマーは、ナノトランジスタにポリメラーゼを係留する化合物と結合することができる。ポリマーがこの化合物(すなわち係留化合物)に結合すると、部分がナノトランジスタに接近し、この接近が、ナノトランジスタのコンダクタンスに影響を及ぼす。次いで、電気特性の変化を測定することができる。部分は、ナノトランジスタを流れる電流の振幅に影響を及ぼす可能性があるだけでなく、含まれる特定の結合のために、ある振動数で振動する可能性もある。ナノトランジスタを流れる電流の振幅および振動数は、ヌクレオチドを同定する助けになることがある。
A.係留されたポリメラーゼを用いたシステム
図5および6は、本発明の技術の実施形態に基づく核酸分析システム500を示す。示されているとおり、システム500は、係留化合物504に固定された核酸ポリメラーゼ502を含み、係留化合物504は、核酸ポリメラーゼ502をトランジスタ506に付着させている。核酸ポリメラーゼ502は、係留化合物504と共有結合していてもよい。トランジスタ506は、ナノトランジスタ100または本明細書に記載された任意のトランジスタとすることができる。核酸ポリメラーゼ502は、新生鎖516を伸長させるように構成されている。新生鎖516は、鋳型親鎖514とハイブリダイズする。新生鎖516と鋳型親鎖514は中間核酸分子512を形成する。係留化合物504は、核酸鎖503(すなわち第1の核酸鎖)およびポリマー505を含む。
図5において、ポリマー505は、係留化合物504のトランジスタ506と接触した部分として示されており、核酸鎖503は、係留化合物504の、係留化合物504の主線から分かれた水平線を有する部分として示されている。ポリマー505は、ポリエチレングリコール、ペプチドまたは生体ポリマーを含むことができる。ポリマー505は、同様の性質を有する別のポリマーに対して特定の親和性を有することができる。例えば、ポリマー505は、別のペプチドに対して既知の親和性を有する短いペプチドとすることができる。このペプチドはある配列を有することができ、特定の配列のオリゴヌクレオチドと相互作用するために、このペプチドを使用することができる。核酸鎖503はオリゴヌクレオチドとすることができる。
システム500は、ヌクレオチド520などのヌクレオチドを含むことができる。それらのヌクレオチドは、鋳型親鎖514とハイブリダイズすることができ、新生鎖516に組み込まれることができる。ヌクレオチド520は第1の標識化合物518に付着している。第1の標識化合物518は、核酸鎖522(すなわち第2の核酸鎖)および部分524を含む。部分524は、強い電界を有するものとすることができ、または、さもなければ、トランジスタ506のデバイ長内にあるときにトランジスタ506に対して強い電界効果を有するものとすることができる。例えば、部分524を、金属クラスタ、ハロゲンまたは酸化還元剤とすることができる。金属クラスタは、多金属有機金属化合物または金属ナノ粒子を含むことができる。部分524は、これらのカテゴリのうちの1つのカテゴリに限定されていてもよく、これらのカテゴリのうちの任意のカテゴリを排除してもよく、またはこれらのカテゴリの組合せであってもよい。部分524または核酸鎖522のうちの少なくとも一方が、特定のタイプのヌクレオチドを標識する役割を果たしてもよい。例えば、このシステムはさらに、第2の標識化合物526に付着させたヌクレオチド528を含むことができる。第2の標識化合物526は、核酸鎖530および部分532を含む。ヌクレオチド528および部分532はそれぞれ、第1の標識化合物518中のヌクレオチド520および部分524とは異なる。異なるヌクレオチドの同定を助けるために異なる部分を使用することができる。いくつかの実施形態では、異なるヌクレオチドが、同一の部分および異なる核酸鎖で標識される。これらの実施形態では、異なる核酸鎖が、部分の振動または運動に影響を及ぼすことがあり、その結果として、異なる核酸鎖が、トランジスタ506内の電気特性の変化に影響を及ぼすことがある。
第1の標識化合物518中の核酸鎖522と第2の標識化合物526中の核酸鎖530は、異なるヌクレオチド520および528に対して同じとすることができ、または、いくつかの場合には、これらの核酸鎖が、異なるヌクレオチド520および528に対して異なる。異なる核酸鎖は、異なる数のミスマッチを有する配列を含んでもよく、このことが、標識化合物と係留化合物との結合に影響を及ぼすことがある。ミスマッチの数が多いほうが部分の振動は増大する可能性がある。異なるヌクレオチドに対して核酸鎖が異なる場合、部分は、異なるヌクレオチドに対して同じでもまたは異なっていてもよい。DNAの4つの異なるヌクレオチド(A、T、C、G)の場合、このシステムは、ヌクレオチドのタイプごとに1つの部分、合わせて4つの異なる部分を有する4つの異なる化合物を含むことができる。このシステムは、これらの化合物を複数含むことができ、それぞれのタイプの化合物を、これらの複数の化合物のうちの1つの化合物とすることができる。いくつかの場合、特に係留化合物の一部分が標識化合物の一部分に対して親和性を有する場合には、係留化合物と標識化合物のうちの一方または両方が核酸鎖を含まなくてもよい。例えば、両方の係留化合物は、標識化合物上のペプチドに対して親和性を有するペプチドを有することができる。
トランジスタ506を、電源534と電気的に連絡させることができる。係留化合物504をトランジスタ506に固定することができ、係留化合物504は、係留化合物504のポリマー部分によってトランジスタ506と接触することができる。電源534は直流電源でもまたは交流電源でもよい。
さらに、システム500は、ヌクレオチド520が新生鎖514とハイブリダイズした後に、部分524によるトランジスタ506の電気特性を測定するように構成された計測装置536を含むことができる。最初に、標識化合物518がヌクレオチド520から切り離され、核酸鎖522が核酸鎖503とハイブリダイズする。
図6は、係留化合物504が第1の標識化合物518の一部分とハイブリダイズした後のシステム500を示す。ヌクレオチド520は新生鎖516に組み込まれており、鋳型親鎖514とハイブリダイズしている。ヌクレオチド520中の三リン酸エステルが加水分解され、その結果、ヌクレオチド520は第1の標識化合物518から分離する。ヌクレオチド520の分離後、核酸鎖522は係留化合物504とハイブリダイズする。これは、核酸鎖503と核酸鎖522が、相補的な配列または実質的に相補的な配列を有するためである。係留化合物504を第1の標識化合物518の残りの部分とハイブリダイズさせると、部分524はトランジスタ506により近づくことができる。いくつかの場合には、部分524がトランジスタ506と接触する。部分524は1つの位置には固定されないことがある。部分524は、トランジスタ506に近づいたり、トランジスタ506から遠ざかったりすることがある。言い換えると、部分524は振動することがある。係留化合物504は、部分的にまたは完全に脱ハイブリダイズすることができ、いくつかの場合には、第1の標識化合物518の残りの部分と再びハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションと脱ハイブリダイゼーションのこの過程も、トランジスタ506に近づいたりトランジスタ506から遠ざかったりする部分524の振動を引き起こすことがある。最終的に、第1の標識化合物518の残りの部分は完全に脱ハイブリダイズし、図5と同様の系を形成することができる。新生鎖516は、さらなる伸長のために別のヌクレオチドを受け入れることができる。例えば、ヌクレオチド528が新生鎖516に組み込まれることがある。
この核酸分子分析システムは、複数のトランジスタを含むことができる。電源を、それらの複数のトランジスタと電気的に連絡させることができ、この電気的連絡は、それぞれのトランジスタに電流を送ることを含むことができる。多くのトランジスタの電気特性を並列に測定するように装備された単一の計測装置によって、電流もしくは電圧などのトランジスタ内の電気特性を測定することができ、または、それぞれのトランジスタの電気特性を対応するそれぞれの計測装置が測定する複数の計測装置によって、トランジスタ内の電気特性を測定することができる。数百万個または数億個のトランジスタがこれらの複数のトランジスタを構成してもよい。これらの複数のトランジスタは多重化を可能にすることができる。この多重化は、従来のシステムおよび方法よりも効率的かつ正確であることがある。たとえシステムに数億個のナノトランジスタが含まれる場合であっても、半導体製造法によって、ナノトランジスタのコストを低くすることができる。
B.係留されたポリメラーゼを用いた方法
図7は、核酸鎖を分析する、本発明の技術の実施形態に基づく方法を示す。核酸配列は、DNAの部分配列または完全配列とすることができる。方法700とともにシステム500を使用することができる。
ブロック702で、方法700は、係留化合物によってトランジスタに付着させた核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させることを含む。新生鎖は、鋳型親鎖とハイブリダイズしていてもよい。
ブロック702aは、新生鎖に第1のヌクレオチドを組み込むことを含み、ブロック702aを、新生鎖を伸長させることの一部とすることができる。ヌクレオチドは、図5のヌクレオチド520とすることができる。
ブロック702bは、第1のヌクレオチドを鋳型親鎖とハイブリダイズさせることを含む。ブロック702bを、新生鎖を伸長させる際の操作とすることができる。第1のヌクレオチドは、部分を含む第1の標識化合物に付着してもよい。この標識化合物はさらに、部分に付着させた第1の核酸鎖を含むことができる。この部分は、部分524を含む、本明細書に記載された任意の部分とすることができる。第1の標識化合物は、図5の第1の標識化合物518を含むことができる。
核酸ポリメラーゼは、係留化合物504などの化合物によってトランジスタに付着していてもよい。係留化合物は第2の核酸鎖を含むことができる。係留化合物はポリマーを含むことができる。このポリマーはトランジスタと接触していてもよく、トランジスタに固定されていてもよい。このポリマーは、本明細書に記載された任意のポリマーとすることができる。
ブロック704で、第1の部分を含む第1の標識化合物から第1のヌクレオチドを切断することができる。第1の標識化合物はヌクレオチドの三リン酸基に付着しているため、核酸ポリメラーゼは、第1の標識化合物からヌクレオチドを切断することができる。新生鎖にヌクレオチドが付加されるときに三リン酸エステルが加水分解されると、第1の標識化合物はヌクレオチドから分離することができる。係留化合物の第2の核酸鎖は、その一部または全部が、第1の標識化合物の第1の核酸鎖と結合またはハイブリダイズすることができる。例えば、図6に示されているように、ヌクレオチド520が新生鎖516に付加されることがある。係留化合物504と第1の標識化合物518の一部分とが互いに結合することがある。この結合が、このような結合がない場合よりも長い時間、部分524がトランジスタ506と接触した状態を維持すること、または部分524がトランジスタ506のデバイ長内に留まることを可能にすることがある。部分524は、ナノトランジスタに接近したりまたはナノトランジスタから遠ざかったりすることがあり、このことが電気特性に影響を及ぼすことがある。部分524は、ナノトランジスタと接触するように移動したり、またはナノトランジスタとの接触を解くように移動したりすることがある。いくつかの場合には、部分がナノトランジスタの近くで振動する。
ブロック706で、方法700はさらに、部分に起因するトランジスタの電気特性の第1の変化を測定することを含む。この電気特性は電流または電圧とすることができる。この電気特性は、電流または電圧の振幅または振動数のうちの少なくとも一方を含むことができる。振動数は、ナノトランジスタの近くで部分が振動している間に測定することができる。いくつかの場合には、この振動が、電界またはブラウン運動のうちの少なくとも一方の結果である。この振動が、図6に示されているような第1の標識化合物中の核酸配列と係留化合物の核酸配列との一時的なハイブリダイゼーションの結果であることもある。このハイブリダイゼーションおよび脱ハイブリダイゼーションは、トランジスタ電位を含むトランジスタの電気特性および/または流体の特性の結果であることがある。電気特性のこの測定された変化は、部分がトランジスタと接触し始めたこと、トランジスタと接触したこと、トランジスタとの接触を終えたこと、またはこれらの任意の組合せに起因することがある。電気特性のこの測定された変化は、部分とトランジスタとの間の接触の量(例えば表面積)または強度に関係していることがある。
ブロック708で、方法700は、電気特性の測定された第1の変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含む。電気特性パターンを分析する際にコンピュータシステムを使用してもよく、そのコンピュータシステムがヌクレオチドを同定してもよい。
ポリメラーゼによって新生鎖に組み込まれたヌクレオチドは鋳型親鎖上のヌクレオチドと相補的であるため、鋳型親鎖上の相補ヌクレオチドも同定することができる。例えば、図6では、ヌクレオチド520を同定することができ、このことが、鋳型親鎖514上の相補ヌクレオチドの同定にもつながることになる。どちらのヌクレオチドも、本明細書に記載された方法によって決定される核酸配列の部分でありうる。
第1の標識化合物の第1の核酸鎖は、係留化合物の第2の核酸鎖から分離することができる。トランジスタ電位は、ハイブリダイズした2本の鎖を融解する効果を有することがある。第1の標識化合物は次いで、ナノトランジスタに対するその部分の影響をもはや測定することができないような態様で、ナノトランジスタから離れてバックグラウンド中へ移動または拡散することができる。言い換えると、部分は、ナノトランジスタから離れデバイ長よりも遠くへ移動することができる。第1の標識化合物が分離し、離れ去った後、係留化合物の第2の核酸鎖は、別の核酸鎖と自由にハイブリダイズすることができる。
ブロック710で、核酸ポリメラーゼによって新生鎖をさらに伸長させる。核酸ポリメラーゼは、新生鎖に第2のヌクレオチドを組み込む。第2のヌクレオチドは第2の標識化合物に付着していてもよく、第2の標識化合物は、第2の部分に付着させた第3の核酸鎖を含んでいてもよい。第2のヌクレオチドは第1のヌクレオチドとは異なっていてもよい。上で論じたとおり、異なるヌクレオチドの同定を助けるために、異なる部分および/または異なる核酸鎖を含む異なる標識化合物を方法で使用することができる。第2の標識化合物の第3の核酸鎖は、第1の標識化合物の第1の核酸鎖と同じ配列を含むことができる。同じ配列は、係留化合物とのハイブリダイズを可能にすることができる。
ブロック712で、第2の標識化合物から第2のヌクレオチドを切断することができる。三リン酸エステルが加水分解された後、核酸ポリメラーゼは、第2のヌクレオチドを切断することができる。上記の第1の標識化合物と同様に、次いで第2の標識化合物は自由に移動して、係留化合物とハイブリダイズすることができる。係留化合物とハイブリダイズすることは、第2の部分が、トランジスタの電気特性に影響を及ぼすことを可能にすることができる。
ブロック714で、第2の部分に起因するトランジスタの電気特性の第2の変化を測定することができる。電気特性のこの変化は、本明細書に記載された任意の変化とすることができる。
ブロック716で、方法700は、電気特性の測定された第2の変化に基づいて第2のヌクレオチドを同定することを含むことができる。第2の部分に起因する電気特性の第2の変化は、第1の部分に起因する電気特性の第1の変化とは異なることがある。核酸配列中のヌクレオチドを同定する際にコンピュータシステムを使用してもよい。
トランジスタに固定された第2の化合物(例えば第2の係留化合物)によってトランジスタに第2の核酸ポリメラーゼを付着させることができる。第2の係留化合物は、別の核酸鎖および第2のポリマーを含むことができる。第2のポリマーをトランジスタに固定することができる。第2の核酸ポリメラーゼは、標識化合物の追加のヌクレオチドがハイブリダイズすることを可能にすることができ、これによって、電気特性に対する効果を増大させることができる。さらに、2つ以上の核酸ポリメラーゼを含む複数の核酸ポリメラーゼを複数の係留化合物によってトランジスタに付着させることもできる。
図8は、異なる部分が電気特性の異なる変化をどのように引き起こすのかを示す図である。異なるヌクレオチドを異なる部分で標識することができる。例えば、Aヌクレオチドは常に部分802と関連づけられ、Cヌクレオチドは常に部分804と関連づけられ、Gヌクレオチドは常に部分806と関連づけられ、Tヌクレオチドは常に部分808と関連づけられる。それぞれの部分は、トランジスタ内の電流または電圧に対して異なる効果を有する。図8に示されているように、電気特性の違いは、振幅、振動数および/または持続時間の違いとして現れうる。電気特性は電流または電圧とすることができる。電気特性の振幅、振動数または持続時間の違いは、標識化合物の核酸鎖の結果であることがあり、異なるヌクレオチドに対する配列の変化が、係留化合物と標識化合物の間の結合の強度に影響を及ぼす。異なる標識化合物および/または異なる部分の電気特性は、ヌクレオチドに対する電気的な指紋を形成することができる。部分、したがってヌクレオチドを同定するため、コンピュータシステムが、電気特性の変化を、電気特性の基準変化に対して分析してもよい。電気特性の基準変化は経験的に決定してもよく、または原子特性および分子特性に基づいて算出してもよい。
C.例
システム500と同様の核酸分析システムを使用して、核酸分子の配列を決定する。異なるタイプのヌクレオチドは異なる部分で標識される。異なる部分は、ナノトランジスタの近傍にあるときに、異なる電流シグナチャ(current signature)を示す。その結果、ナノトランジスタ内の電流パターンによってヌクレオチドが同定される。
III.ナノトランジスタ上の多数の核酸
いくつかの実施形態では、核酸鎖または1本鎖オリゴヌクレオチドの多数のコピーをナノトランジスタに付着させる(係留する)。核酸鎖の多数のコピーは、多数のヌクレオチドを同時にまたはほぼ同時に付加することを可能にする。この場合、ヌクレオチドはそれぞれ同じ部分で標識されていてもよい。したがって、ナノトランジスタに対する部分の効果が倍加および集中することがあり、このことが、ナノトランジスタの電気特性の信号を、単一の部分だけが使用される場合よりも強くすることを可能にする。
核酸鎖の多数のそれぞれのコピーに対して多数のポリメラーゼを使用することができる。ナノトランジスタに核酸鎖の多数のコピーが付着している場合には、ポリメラーゼがナノトランジスタに係留されている必要がない。ポリメラーゼをナノトランジスタに係留する係留化合物がない場合には、部分を含む標識化合物を、係留化合物とハイブリダイズするように構成する必要がない。その結果、ヌクレオチドおよび部分は核酸鎖に付着していなくてもよい。
A.係留された核酸を用いたシステム
図9は、核酸分子分析システム900の一実施形態を示す。当業者であれば気づくことだが、システム900は、以前に説明したシステム500と類似のシステムとすることができる。システム900は、ナノトランジスタ904に固定された鋳型親鎖902を含むことができる。ナノトランジスタ904は、ナノトランジスタ100または本明細書に記載された任意のトランジスタとすることができる。鋳型親鎖902は、ナノトランジスタ904と直接に接触していてもよく、または図9に示されているように粒子906に固定されていてもよい。粒子906は、ナノトランジスタ904に固定されていてもよい。いくつかの実施形態では、粒子906がポリマーに固定されており、ポリマーが、ナノトランジスタ904に固定されている。図9は、多数の鋳型親鎖902を示しているが、システム900は、ナノトランジスタ904に固定された単一の鋳型親鎖だけを含んでいてもよい。
粒子906はビーズとすることができ、または球形とすることができる。粒子906を係留化合物と考えることもできる。粒子906が球形でない場合、粒子906は特性寸法を有することができる。実施形態では、粒子906が、10nmから15nm、15nmから20nm、20nmから30nm、30nmから40nm、40nmから50nm、または50nm以上の範囲の直径または特性寸法を有することができる。
鋳型親鎖902は、第1の鋳型親鎖908および第2の鋳型親鎖910を含むことができる。これらの鋳型親鎖は、3つ、4つ、5つまたはそれよりも多くの鋳型親鎖を含むことができる。それぞれの鋳型親鎖は同一のヌクレオチド配列を含むことができる。この同一のヌクレオチド配列は、それぞれの鋳型親鎖中の全てのヌクレオチドを含んでもよく、またはそれぞれの鋳型親鎖中のヌクレオチドのサブセットを含んでもよい。
システム900はさらに、鋳型親鎖902を使用した新生鎖916の伸長を促すように構成されたポリメラーゼ912を含むことができる。いくつかの場合には、核酸ポリメラーゼ912が、本明細書に記載された任意の係留化合物と同様の化合物によってナノトランジスタ904または粒子906に係留されている。いくつかの場合には、核酸ポリメラーゼ912がナノトランジスタ904に係留されておらず、その代わりに水性媒質中を自由に移動する。核酸ポリメラーゼ912がナノトランジスタ904または粒子906に係留されている場合、係留化合物は、上述の実施形態ならびに図5および図6で説明した実施形態と同様に、標識化合物の少なくとも一部分と結合またはハイブリダイズする核酸鎖を含むことができる。しかしながら、核酸ポリメラーゼをナノトランジスタに係留しないことは、核酸ポリメラーゼを係留する係留化合物を必要としないことによって、および係留化合物と結合するように標識化合物を構成しないことによって、システムを単純にすることができる。
システム900はさらに複数の標識化合物を含むことができる。部分922を含む標識化合物918にヌクレオチド920を付着することができる。図5および図6と同様に、異なる部分を異なるヌクレオチドに関連づけることができ、それぞれのタイプのヌクレオチドには同じ部分を付着させることができる。例えば、ヌクレオチド920とは異なるヌクレオチド926は、部分922とは異なる部分924を含む化合物で標識されている。標識化合物918は、本明細書に記載された任意の標識化合物とすることができ、ヌクレオチド920は、本明細書に記載された任意のヌクレオチドとすることができる。部分922と同じ部分である部分932が、ヌクレオチド920と同じヌクレオチドであるヌクレオチド934を標識する部分として示されている。
さらに、システム900は、ナノトランジスタ904と電気的に連絡した電源928を含むことができる。電源928は、本明細書に記載された任意の電源とすることができる。
システム900はさらに、複数の部分が新生鎖に付着し、次いで複数の部分が新生鎖から分離した後に、複数の部分によるナノトランジスタ904の電気特性を測定するように構成された計測装置930を含むことができる。計測装置930は、本明細書に記載された任意の計測装置とすることができる。
図10は、ヌクレオチド920およびヌクレオチド934が鋳型親鎖902とハイブリダイズした後のシステム900を示す。部分922および部分932はヌクレオチドから分離し、ナノトランジスタ904のすぐ近くに移動するか、またはナノトランジスタ904と接触する。計測装置930は次いで、部分に起因する電気特性の変化を測定することができる。次いで、複数の核酸鎖とハイブリダイズしたヌクレオチドを同定することができる。
この核酸分子分析システムは、複数のナノトランジスタを含むことができる。システム500と同様に、システム900は、単一の電源と電気的に連絡した複数のナノトランジスタを含むことができる。複数のナノトランジスタは多重化を可能にすることができる。
B.係留された核酸を用いた方法
図11に示されているように、実施形態は、核酸配列を決定する方法1100を含むことができる。方法1100は、システム900を使用することを含むことができる。
ブロック1102で、方法1100は、鋳型親鎖をトランジスタに固定することを含む。いくつかの実施形態では、方法1100が、複数の鋳型親鎖をトランジスタに固定することを含む。複数のそれぞれの鋳型親鎖は、同一のヌクレオチド配列を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、複数の鋳型親鎖を粒子に固定し、次いでその粒子をナノトランジスタに固定する。この粒子は、本明細書に記載された任意の粒子とすることができる。別の実施形態では、鋳型親鎖がトランジスタと接触する。
ブロック1104で、方法1100はさらに、核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させることを含むこともできる。複数の鋳型親鎖を含む実施形態では、方法が、複数の核酸ポリメラーゼによって複数の新生鎖を伸長させることを含むことができる。
ブロック1104aで、方法1100は、核酸ポリメラーゼが、部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込むことを含むことができる。標識化合物は、本明細書に記載された任意の標識化合物とすることができ、部分は、本明細書に記載された任意の部分とすることができる。いくつかの実施形態は、複数の核酸ポリメラーゼが、部分をそれぞれが含む複数の標識化合物に付着させた複数のヌクレオチドを組み込むことを含む。それらの複数のヌクレオチドは同一のヌクレオチドとすることができる。複数のそれぞれのヌクレオチドは、複数のそれぞれの新生鎖に同時にまたはほぼ同時に付加することができる。ほぼ同時にという表現は、複数の新生鎖のうちの他のいずれかの新生鎖に異なるヌクレオチドが付加される前に、それぞれのヌクレオチドが複数の新生鎖に付加されることを意味することがある。
ブロック1104bで、方法1100は、ヌクレオチドを鋳型親鎖とハイブリダイズさせることを含むことができる。ブロック1104bを、新生鎖を伸長させる際の操作とすることができる。いくつかの実施形態では、方法が、複数のヌクレオチドを複数の鋳型親鎖とハイブリダイズさせることを含む。
ブロック1106で、新生鎖の伸長中に核酸ポリメラーゼによって標識化合物からヌクレオチドを切断する。新生鎖は鋳型親鎖とハイブリダイズしている。いくつかの実施形態では、複数の核酸ポリメラーゼによって複数の標識化合物から複数のヌクレオチドを切断する。切断した後、部分または複数の部分はナノトランジスタに向かって移動することができる。例えば、図10に示されているように、部分922と部分932は同時にナノトランジスタ904のすぐ近くに位置することができる。いくつかの場合には、部分922と部分932が同時にナノトランジスタ904と接触する。複数の標識化合物、したがって複数の部分がナノトランジスタの近くにあることにより、部分がナノトランジスタの近傍にある確率を増大させることができる。多数の部分は、トランジスタに対するそれらの部分の電界効果を結合することができるため、複数の標識化合物はさらに、ナノトランジスタに対する効果を増大させることができる。
ブロック1108で、方法1100は、部分に起因するナノトランジスタの電気特性の変化を測定することを含むことができる。実施形態はさらに、複数の部分に起因する電気特性の変化を測定することを含むこともできる。この電気特性は、本明細書に記載された任意の電気特性とすることができる。
ブロック1110で、方法1100はさらに、電気特性の測定された変化に基づいてヌクレオチドを同定することを含むことができる。方法は、電気特性の測定された変化に基づいて複数のヌクレオチドを同定することを含むことができる。ヌクレオチドまたは複数のヌクレオチドを同定することは、本明細書に記載された任意の同定操作を含むことができる。
複数の核酸ポリメラーゼによって複数の第2のヌクレオチドを組み込むことができる。複数の第2のヌクレオチドはそれぞれ、第2の部分を含む第2の標識化合物に付着していてもよい。第2のヌクレオチドが組み込まれた後に、複数の核酸ポリメラーゼによって複数の第2の標識化合物を第2のヌクレオチドから切断することができる。複数の第2の部分は次いで、トランジスタの電気特性の変化を引き起こすことができ、この電気特性の変化は、第2の部分、したがって第2のヌクレオチドを同定することを可能にすることができる。このようにすると、新生鎖の核酸配列を決定することができる。それに応じて、新生鎖に対して相補的な鋳型親鎖の核酸配列も決定することができる。
C.係留された核酸を用いた例
システム900と同様の核酸分析システムを使用して、核酸分子の配列を決定する。異なるタイプのヌクレオチドは異なる部分で標識される。異なる部分は、ナノトランジスタの近傍にあるときに、異なる電流シグナチャを示す。その結果、ナノトランジスタ内の電流パターンによってヌクレオチドが同定される。
IV.コンピュータシステム
本明細書に記載されたコンピュータシステムはいずれも、適当な数のサブシステムを利用することができる。このようなサブシステムの例が図12のコンピュータシステム10に示されている。いくつかの実施形態では、コンピュータシステムが単一のコンピュータ装置を含み、その場合には、上記サブシステムを、そのコンピュータ装置の構成要素とすることができる。別の実施形態では、コンピュータシステムが、内部構成要素を含む多数のコンピュータ装置を含むことができ、それらのコンピュータ装置はそれぞれがサブシステムである。コンピュータシステムは、デスクトップコンピュータおよびラップトップコンピュータ、タブレット、携帯電話ならびに他の携帯型装置を含むことができる。
図12に示されたサブシステムは、システムバス75を介して相互に接続されている。プリンタ74、キーボード78、記憶装置79、モニタ76などの追加のサブシステムが示されており、モニタ76はディスプレイアダプタ82に結合されている。入力/出力(I/O)ポート77などの当技術分野で知られている任意の数の手段(例えばUSB、FireWire(登録商標)、Thunderbolt)によって、I/Oコントローラ71に結合する周辺装置および入力/出力(I/O)装置を、コンピュータシステムに接続することができる。例えば、I/Oポート77または外部インタフェース81(例えばEthernet、Wi−Fiなど)を使用して、コンピュータシステム10を、インターネットなどのワイドエリアネットワーク、マウス入力装置またはスキャナに接続することができる。システムバス75を介した相互接続は、中央処理装置73がそれぞれのサブシステムと通信すること、ならびに、中央処理装置73が、システムメモリ72または記憶装置79(例えばハードドライブなどの固定ディスクまたは光ディスク)からの命令の実行およびサブシステム間の情報交換を制御することを可能にする。システムメモリ72および/または記憶装置79は、コンピュータ可読媒体を具体的に示すものであることがある。別のサブシステムは、カメラ、マイクロホン、加速度計などのデータ収集装置85である。本明細書に記載されたデータはいずれも、1つの構成要素から別の構成要素に出力することができ、またユーザに出力することができる。
コンピュータシステムは、同じ複数の構成要素またはサブシステムを含むことができ、それらは例えば、外部インタフェース81または内部インタフェースによって互いに接続されている。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム、サブシステムまたは装置が、ネットワークを介して通信することができる。このような例では、1つのコンピュータをクライアント、別のコンピュータをサーバと考えることができ、それぞれを、同じコンピュータシステムの部分とすることができる。クライアントおよびサーバはそれぞれ、多数のシステム、サブシステムまたは構成要素を含むことができる。
本発明の実施形態はいずれも、ハードウェア(例えば特定用途向け集積回路もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、および/またはコンピュータソフトウェアを、汎用的にプログラム可能な処理装置とともに、モジュール方式でもしくは統合された形で使用して、制御論理の形態で実施することができることを理解すべきである。本明細書で使用されるとき、処理装置は、シングルコア処理装置、同じ集積チップ上のマルチコア処理装置、または単一の回路板上の多数の処理ユニットもしくはネットワーク化された多数の処理ユニットを含む。本明細書に提供された開示および教示に基づいて、当業者は、ハードウェアおよびハードウェアとソフトウェアの組合せを使用して本発明の実施形態を実施するための他の手法および/または方法を知り、理解するであろう。
本出願に記載されたソフトウェア構成要素または機能はいずれも、処理装置によって実行されるソフトウェアコードであって、例えば従来の技法またはオブジェクト指向の技法を使用する、例えばJava(登録商標)、C、C++、C#、Objective−C、Swiftまたはスクリプト言語、例えばPerlもしくはPythonなどの適当なコンピュータ言語を使用したソフトウェアコードとして実施することができる。このソフトウェアコードは、記憶および/または伝送用のコンピュータ可読媒体上に、一連の命令またはコマンドとして記憶することができる。適当な非一時的コンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、磁気媒体、例えばハードドライブもしくはフロッピーディスク、または光学媒体、例えばコンパクトディスク(CD)もしくはDVD(ディジタルバーサタイルディスク)、フラッシュメモリなどを含むことができる。コンピュータ可読媒体は、このような記憶装置または伝送装置の任意の組合せとすることができる。
このようなプログラムはさらに、さまざまなプロトコルに準拠したインターネットを含む有線、光学および/または無線ネットワークを介して伝送されるように適合された搬送信号を使用してコード化および伝送することができる。そのため、このようなプログラムでコード化されたデータ信号を使用して、本発明の一実施形態に基づくコンピュータ可読媒体を生成することができる。このプログラムコードでコード化されたコンピュータ可読媒体は、適合する装置と一緒にパッケージ化することができ、または他の装置とは別個に(例えばインターネットダウンロードによって)提供することができる。このようなコンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ製品(例えばハードドライブ、CDまたはコンピュータシステム全体)上または単一のコンピュータ製品内に存在してもよく、システム内またはネットワーク内の異なるコンピュータ製品上またはコンピュータ製品内に存在してもよい。本明細書に記載された結果をユーザに提供するために、コンピュータシステムは、モニタ、プリンタまたは他の適当な表示装置を含むことができる。
本明細書に記載された方法はいずれも、その全体または部分を、1つまたは複数の処理装置を含むコンピュータシステムを用いて実行することができる。この1つまたは複数の処理装置は、ステップを実行するように構成することができる。したがって、実施形態は、本明細書に記載された任意の方法のステップを実行するように構成されたコンピュータシステムを対象とすることができ、潜在的には、異なる構成要素が、対応するそれぞれのステップまたは対応するそれぞれのステップ群を実行する。番号がつけられたステップとして示されているが、本明細書の方法のステップは、同時にまたは異なる順序で実行することができる。さらに、それらのステップの一部を、他の方法の他のステップの一部とともに使用することもできる。さらに、1つのステップの全体または部分を任意選択とすることもできる。さらに、任意の方法の任意のステップを、それらのステップを実行するためのモジュール、ユニット、回路または他の手段を用いて実行することもできる。
図13は、例示的な配列決定システムを示す。図13に示されたシステムは、配列決定装置1302およびインテリジェンスモジュール1304を含む。インテリジェンスモジュール1304はコンピュータシステム1306の一部である。配列決定装置1302は、システム500またはシステム900を含むことができる。コンピュータシステム1306は、コンピュータシステム10の一部または全部を含むことができる。データセット(電気特性データセット)は、ネットワーク接続または直接接続を介して、配列決定装置1302からインテリジェンスモジュール1304に、またはインテリジェンスモジュール1304から配列決定装置1302に転送される。このデータセットを例えば、ヌクレオチドを同定するために処理することができる。その同定ステップは、コンピュータシステム1306のハードウェア上に記憶されたソフトウェアによって実施することができる。このデータセットは、処理装置上で実行される、インテリジェンスモジュールの記憶装置上に記憶されたコンピュータコードによって処理することができ、処理後に、分析モジュールの記憶装置に戻すことができ、分析モジュールで、変更されたデータを表示装置上に表示することができる。いくつかの実施形態では、インテリジェンスモジュールも配列決定装置内に実施される。
図14は、コンピュータシステム1400が受信手段1410を備えることができることを示している。受信手段1410は例えば、配列決定装置から得られた電気特性データを受信することを含むことができる。コンピュータシステム1400はさらに、このデータ中の電気特性の変化を引き起こした部分を同定する同定手段1420も含むことができる。コンピュータシステム1400はさらに、その部分に関連づけられたヌクレオチドを同定する同定手段1430も含むことができる。コンピュータシステム1400はさらに、同定手段1430によって同定されたヌクレオチドの相補ヌクレオチドを同定する同定手段1440も含むことができる。
本発明の実施形態の趣旨および範囲から逸脱することなく、特定の実施形態の特定の詳細を適当に組み合わせることができる。しかしながら、本発明の他の実施形態は、それぞれの個々の態様に関する特定の実施形態、またはそれらの個々の態様の特定の組合せに関する特定の実施形態を対象とすることがある。
本発明の例示的な実施形態の上記の説明は、例示および説明のために提示されたものである。網羅的であること、または記載されたとおりの形態に本発明を限定することは意図されておらず、上記の教示を考慮した多くの変形および変更が可能である。
本発明の技術のさまざまな実施形態の理解を提供するために、上記の説明には、説明のための多数の詳細が記載されている。しかしながら、ある種の実施形態は、これらの詳細の一部がなくても、または追加の詳細を用いて実施することができることが当業者に明らかになるであろう。
いくつかの実施形態を説明したが、本発明の趣旨から逸脱することなく、さまざまな変形、代替構造および等価物を使用することができることを当業者は理解するであろう。さらに、本発明を不必要に不明瞭にすることを避けるため、よく知られているいくつかのプロセスおよび要素については説明しなかった。さらに、特定の実施形態の詳細がその実施形態の変更形態に常に存在するわけではなく、または、特定の実施形態の詳細を他の実施形態に追加することができる。
値の範囲が示されている場合には、そうでないことが文脈から明らかである場合を除き、その範囲の上限と下限の間に含まれる、下限の単位の1/10までのそれぞれの介在値も、明確に開示されているものと理解される。所定の範囲内の所定の値または介在値とその所定の範囲内の別の所定の値または介在値との間のより小さなそれぞれの範囲も包含される。これらのより小さな範囲の上限および下限は、個々に独立して、その範囲に含まれることまたはその範囲に含まれないことがあり、また、明確に排除された限界がその所定の範囲内にあることを条件として、上限と下限のうちの一方もしくは両方がそれらのより小さな範囲に含まれるそれぞれの範囲、または上限と下限の両方がそれらのより小さな範囲に含まれないそれぞれの範囲も本発明に包含される。所定の範囲が、上限と下限のうちの一方または両方を含む場合、含まれる限界のうちの一方または両方を除いた範囲も含まれる。
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」および「the」は、そうでないことが文脈から明らかである場合を除き、複数の指示物を含む。したがって、例えば、「方法(a method)」への言及は、そのような複数の方法を含み、「粒子(the particle)」への言及は、1つまたは複数の粒子および当業者に知られている粒子の等価物への言及を含む。明瞭にするためおよび理解を提供するために、これまで本発明を詳細に説明してきた。しかしながら、添付の請求項の範囲内である種の変更および改変を実施することができることが理解される。

Claims (14)

  1. 核酸配列を決定する方法であって、
    係留化合物によってトランジスタに付着させた核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させること、
    を含み、
    前記核酸ポリメラーゼが、
    部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込み、
    鋳型親鎖とハイブリダイズした前記新生鎖の前記伸長中に前記ヌクレオチドを前記標識化合物から切断し、
    前記方法がさらに、
    前記部分に起因する前記トランジスタの電気特性の変化を測定すること、および、
    前記電気特性の測定された前記変化に基づいて前記ヌクレオチドを同定すること、
    を含む、前記方法。
  2. 核酸分子を分析するためのシステムまたは機器であって、
    係留化合物に付着させた核酸ポリメラーゼであり、新生鎖を伸長させるように構成された、前記核酸ポリメラーゼ、
    部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチド、
    電源と電気的に連絡したトランジスタ、ならびに、
    前記核酸ポリメラーゼが前記ヌクレオチドを組み込んだ後、および前記核酸ポリメラーゼが前記標識化合物から前記ヌクレオチドを切断した後に、前記部分による前記トランジスタの電気特性を測定するように構成された計測装置、
    を備え、
    前記係留化合物がポリマーを含み、
    前記ポリマーが前記トランジスタに固定された、
    前記システムまたは機器。
  3. 前記係留化合物が、前記ポリマーに付着させた核酸鎖を含む、請求項2に記載のシステムまたは機器。
  4. 前記ヌクレオチドが第1のヌクレオチドであり、
    前記部分が第1の部分であり、
    前記標識化合物が第1の標識化合物であり、
    前記システムまたは機器がさらに、
    第2の部分を含む第2の標識化合物に付着させた第2のヌクレオチド、
    を含み、
    前記第2のヌクレオチドが前記第1のヌクレオチドとは異なり、
    前記第2の部分が前記第1の部分とは異なる、
    請求項2に記載のシステムまたは機器。
  5. 前記第1の標識化合物が、複数の第1の標識化合物のうちの1つであり、
    前記第2の標識化合物が、複数の第2の標識化合物のうちの1つである、
    請求項4に記載のシステムまたは機器。
  6. 前記システムが複数のトランジスタを備え、
    前記電源が、前記複数のトランジスタと電気的に連絡した、
    請求項2に記載のシステムまたは機器。
  7. 前記電気特性が電流である、請求項2に記載のシステムまたは機器。
  8. 前記部分が金属を含む、請求項2に記載のシステムまたは機器。
  9. 核酸配列を決定する方法であって、
    鋳型親鎖をトランジスタに固定すること、および、
    核酸ポリメラーゼによって新生鎖を伸長させること、
    を含み、前記核酸ポリメラーゼが、
    部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチドを組み込み、
    前記鋳型親鎖とハイブリダイズした前記新生鎖の前記伸長中に前記ヌクレオチドを前記標識化合物から切断し、
    前記方法がさらに、
    前記部分に起因する前記トランジスタの電気特性の変化を測定すること、および、
    前記電気特性の測定された前記変化に基づいて前記ヌクレオチドを同定すること、
    を含む、前記方法。
  10. 核酸分子を分析するためのシステムまたは機器であって、前記システムが、
    トランジスタに固定された鋳型親鎖、
    前記鋳型親鎖とハイブリダイズした新生鎖を伸長させるように構成された核酸ポリメラーゼ、
    部分を含む標識化合物に付着させたヌクレオチド、
    前記トランジスタと電気的に連絡した電源、ならびに、
    前記核酸ポリメラーゼが前記ヌクレオチドを組み込んだ後、および前記核酸ポリメラーゼが前記標識化合物から前記ヌクレオチドを切断した後に、前記部分による前記トランジスタの電気特性を測定するように構成された計測装置、
    を備える、前記システムまたは機器。
  11. 前記トランジスタに固定された複数の鋳型親鎖、
    前記複数の鋳型親鎖とハイブリダイズした複数の新生鎖を伸長させるように構成された複数の核酸ポリメラーゼ、
    複数の標識化合物に付着させた複数のヌクレオチドであり、それぞれの標識化合物が、複数の部分のうちの1つの部分を含む、前記複数のヌクレオチド、
    をさらに備える、請求項10に記載のシステムまたは機器。
  12. 前記鋳型親鎖が前記トランジスタと接触した、請求項10に記載のシステムまたは機器。
  13. 前記鋳型親鎖が粒子に固定され、前記粒子が前記トランジスタに固定された、請求項10に記載のシステムまたは機器。
  14. 前記粒子がポリマーに固定され、前記ポリマーが前記トランジスタに固定された、請求項10に記載のシステムまたは機器。
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