JP2019534132A - 止血弁のための低圧シール材構造 - Google Patents

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Abstract

医療装置に使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、第1弁体を含んでいる第1の弁部材と、第2弁体を含んでいる第2の弁部材とを有している。第1の弁部材の先端面の一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。

Description

本開示は止血弁に関する。詳細には、本開示は低圧シール材を備えている止血弁に関する。
血管内等において医療用途に使用される装置として、様々な体内医療装置が開発されてきた。これらの装置にはガイドワイヤやカテーテル等が含まれる。このような装置は、様々な異なる製造方法のうちのいずれか1つによって製造され、様々な方法のうちのいずれか1つに従って使用される。既知の医療装置および方法には、それぞれ利点および欠点がある。このため、さらに別の医療装置、ならびに医療装置を製造および使用するためのさらに別の方法を提供することが継続的に必要とされている。
本開示の目的は、医療装置の設計、材料、製造方法および使用選択肢を提供することにある。
第1の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材と、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材とを有している。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1の弁部材の基端面が角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面が略平面状である。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第2の弁部材の先端面が角度の付いた中央領域を有しており、第2の弁部材の基端面が略平面状である。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第2の弁部材の基端面が、第2弁体の中心に向かって傾斜した表面を有しているテーパ状中央領域を有しており、第2の弁部材の先端面が、先端方向に延びている湾曲状中央領域を有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体がシリコーンエラストマーを含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体が液体シリコーンゴム(LSR)を含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体が強化耐引裂性(ETR)シリコーンエラストマーを含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1の弁部材が第1のエラストマー材料を含んでおり、第2の弁部材が第1のエラストマー材料とは異なる第2のエラストマー材料を含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、止血弁組立体は、第1弁体に形成されているとともに、第1弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、第2弁体に形成されているとともに、第2弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットとを有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットが交差状貫通スリット(CST)構造を有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットが星型貫通スリット(SST)構造を有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットの少なくともいずれか一方が星型貫通スリット(SST)構造を有するように形成されており、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットの他方が交差状貫通スリット(CST)構造を有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから径方向に偏位している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットの少なくともいずれか一方が、交差状部分スリット(CSP)構造を有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、止血弁組立体が、内側空隙に配置されている高圧シール材をさらに備えており、高圧シール材が低圧シール材組立体の先端側に配置されている。
別の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材と、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材とを有している。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1の弁部材の基端面が角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面が略平面状である。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第2の弁部材の先端面が角度の付いた中央領域を有しており、第2の弁部材の基端面が略平面状である。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第2の弁部材の基端面が、第2弁体の中心に向かって傾斜した表面を有しているテーパ状中央領域を有しており、第2の弁部材の先端面が、先端方向に延びている湾曲状中央領域を有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体がシリコーンエラストマーを含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1の弁部材が第1のエラストマー材料を含んでおり、第2の弁部材が第1のエラストマー材料とは異なる第2のエラストマー材料を含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、止血弁組立体は、第1弁体に形成されているとともに、第1弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、第2弁体に形成されているとともに、第2弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットとを有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットが、交差状貫通スリット(CST)構造、星型貫通スリット(SST)構造、交差状部分スリット(CSP)構造またはこれらの組み合わせを有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから径方向に偏位している。
別の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材を備えている。第1の弁部材の基端面は角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面は略平面状である。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材を備えている。第2の弁部材の先端面は角度の付いた中央領域を有しており、第2の弁部材の基端面は略平面状である。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体がシリコーンエラストマーを含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1の弁部材が第1のエラストマー材料を含んでおり、第2の弁部材が第1のエラストマー材料とは異なる第2のエラストマー材料を含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、止血弁組立体は、第1弁体に形成されているとともに、第1弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、第2弁体に形成されているとともに、第2弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットとを有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットが、交差状貫通スリット(CST)構造、星型貫通スリット(SST)構造、交差状部分スリット(CSP)構造またはこれらの組み合わせを有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから径方向に偏位している。
別の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材を備えている。第1の弁部材の基端面は角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面は略平面状である。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材を備えている。第2の弁部材の基端面は、第2弁体の中心に向かって傾斜した表面を有しているテーパ状中央領域を有しており、第2の弁部材の先端面が、先端方向に延びている湾曲状中央領域を有している。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、低圧弁組立体が1つまたは複数のエラストマー材料を含んでいる。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、止血弁組立体は、第1弁体に形成されているとともに、第1弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、第2弁体に形成されているとともに、第2弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットとを有している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットが、交差状貫通スリット(CST)構造、星型貫通スリット(SST)構造、交差状部分スリット(CSP)構造またはこれらの組み合わせを有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから径方向に偏位している。
いくつかの例示的実施形態の上記概要は、開示された各実施形態または本発明の全ての実施を説明することを意図していない。
本発明は、添付の図面を参照して以下の様々な実施形態の詳細な説明を考慮することによって完全に理解される。
例示的な止血弁組立体を示す斜視図。 図1の例示的止血弁を示す、図1の2−2線に沿った断面図。 例示的低圧シール材組立体を示す側面図。 図3の低圧シール材組立体を示す、図3の4−4線に沿った断面図。 別の例示的低圧シール材組立体を示す側面図。 図5の低圧シール材組立体を示す、図5の6−6線に沿った断面図。 第1スリット構造を有している、例示的な弁部材の基端側端面図。 第2スリット構造を有している、例示的な弁部材の基端側端面図。 第3スリット構造を有している、例示的な弁部材の基端側端面図。 スリット構造の可能な組み合わせを示す、例示的低圧シール材組立体の基端側端面図。 スリット構造の可能な組み合わせを示す、例示的低圧シール材組立体の基端側端面図。 スリット構造の可能な組み合わせを示す、例示的低圧シール材組立体の基端側端面図。
本発明は様々な変更形態および代替形態に適用可能であるが、本発明の具体例を図面に示し、以下に詳細を述べる。しかしながら、本発明の態様は、記載された特定の実施形態に限定されない。以下の説明および図面は、本発明の趣旨および範囲内に含まれる全ての変更例、均等物および代替形態を網羅することを意図している。
以下に定義する用語に関しては、別の定義が特許請求の範囲または本明細書に記載されている場合を除いて、以下の定義が適用される。
本明細書において、全ての数値は、明示的に示されているか否かに関わらず、「約」という語によって修飾されるものと見なされる。「約」という語は、一般に、記載される値と同等である(すなわち、同じ機能または結果を有する)と当業者が見なす数値範囲を指す。多くの場合において、「約」という語は、最も近い有効数字に四捨五入された数を含む。
上下限値による数値範囲の記載は、その範囲内のすべての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5を含む)。
様々な構成要素、特徴および/または仕様に関するいくつかの最適な寸法、範囲および/または数値が開示されているが、当業者であれば、好適な寸法、範囲および/または数値が本明細書に明示されたものとは異なる場合もあることは、本明細書の開示内容から理解できる。
本明細書および添付された特許請求の範囲において、単数形の「1つの」および「その」は、特に断らない限り、複数の対象物を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において、「または」という用語は、特に断らない限り、「および/または」という意味を含むものとする。
以下の記載においては図を参照するが、異なる図における類似する構成要素には同一の符号が付されている。発明の詳細な説明および図面は例示的実施形態を示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。また、図面は必ずしも縮尺どおりではない。例示的実施形態は、本発明の説明のみを意図する。特に断らない限り、例示的実施形態のある特徴は、別の実施形態に組み込み可能である。
図1は、例示的な止血弁組立体10の斜視図である。止血弁組立体10は、診断用装置またはインターベンショナル装置(明示しない)を高圧流体送達システム(例えば、高圧造影剤注入システム)(明示しない)に連結するために使用される。しかしながら、止血弁組立体10は他の処置に使用されてもよい。止血弁組立体10は、止血弁組立体10を診断装置またはインターベンショナル装置に着脱可能に連結するように構成されているアダプタ12を有している。止血弁組立体10は、本体部14およびプランジャ16も有している。本体部14は、灌流または注入用のチューブサブアセンブリ(明示しない)に接続されるサイドポート18を有している。
図2は、図1の例示的止血弁組立体10を示す、図1の2−2線に沿った断面図である。アダプタ12は管腔50を有している。管腔50によって、診断装置またはインターベンショナル装置と流体供給源との間の連通や、他の装置の通過が可能となっている。アダプタ12は、診断装置またはインターベンショナル装置の対応するねじ山と係合して解放可能に連結するように構成された内側ねじ山54の領域を有している。しかしながら、他の連結機構を用いてもよく、摩擦嵌合やスナップ嵌合であってもよいが、これらに限定されない。
本体部14は、基端部20および先端部21を有している。先端部21は、アダプタ12に連結されている。基端部20は、プランジャ16に摺動可能に連結されている。プランジャ16は、基端15、先端17および内側空隙19を有する概して中空の円筒状構造を有している。基端15は環状基端壁36を有しており、先端は、本体部14を摺動可能に受容する開口部56を画定している。突出部等の機械的停止機構26が、プランジャ16の先端17の近傍に配置されている。機械的停止機構26は、本体部14の基端部20の側壁23から延びる機械的停止機構24と係合して、本体部14に対するプランジャ16の基端方向への移動を制限するように構成されている。細管28は、プランジャ16の環状基端壁36から内側空隙19内へと先端方向に延びている。細管28の管腔30は、流体装置(明示しない)を、本体部14の管腔52およびアダプタ12の管腔50に連通させ、ひいてはアダプタ12に連結された診断装置またはインターベンショナル装置に連通させるように構成されている。プランジャ16は、プランジャ16を基端方向に付勢するように構成されたバネ34を有している。
プランジャ16の空隙19内には、ロックナット38が配置されている。ロックナット38は、側壁23に沿って移動し、本体部14の基端部20の側壁23(内面または外面等の適宜な面)に形成された係合構造とねじ係合するように構成されている。詳細は後述するが、使用時には、ロックナット38を用いてプランジャ16を先端側に前進した状態に係止できる。シール材カートリッジ42は、ロックナット38の先端側に配置される。シール材カートリッジ42は、低圧シール材(または弁)組立体44を、本体部14の基端部20の内側空隙22内の固定位置に保持するように構成されている。詳細は後述するが、低圧シール材組立体44の一部は、シール材カートリッジ42の1つまたは複数の溝または凹部43,45内に受容されている。低圧シール材組立体44の先端側には高圧シール材46が配置されている。高圧シール材46内には内腔48が延びている。高圧シール材46の内腔48の直径または直径輪郭(例えば、長さ方向に可変である直径)は、細管28の外径または直径輪郭と実質的に同じか、または若干小さい。その結果、プランジャ16が先端側に前進した状態にあるときに、内腔48と細管28との間に摩擦嵌合が生じるが、これについては後述する。
使用時には、例えば高圧造影剤注入が必要である場合は、バネ34の基端方向への付勢力に打ち勝つ押圧力を医師がプランジャ16に対して先端方向に加える。バネ34が圧縮してプランジャ16が本体部14の基端部20を越えて先端側に前進し、環状基端壁36がロックナット38の基端面40に接触する。次いで、使用者は、把持力を径方向に加えてプランジャ16およびロックナット38を回転させ、プランジャ16およびロックナット38をさらに先端側に前進させる。プランジャ16およびロックナット38が好適な長手方向位置に到達すると、本体部14の基端部20とロックナット38との間のねじ係合によって、先端側に前進した状態に本体部14が係止される。詳細は後述するが、細管28が空隙22および高圧シール材46の内腔48を通って先端側に前進できるように、低圧シール材組立体44にはスリット等の構造が形成されている。先端側に前進した状態では、細管28の外面は、高圧シール材46内の内腔48の面と摩擦係合する。その結果、止血弁組立体10からの高圧流体の漏れを抑制する封止が形成される。
プランジャ16は、インターベンショナル処置および診断処置(止血弁組立体10の通常使用時とも称される)においては基端側に後退した状態(図2)にあり、高圧のインターベンショナル流体または診断流体を送達するときには先端側に前進した状態にある。基端側に後退した状態では、細管28は高圧シール材46の内腔48と係合しておらず、したがって、止血弁組立体10からの流体の漏れを抑制しない。低圧シール材組立体44は、止血弁組立体10の通常使用時の失血(または他の体液の喪失)を抑制するように構成できる。いくつかの場合においては、低圧シール材組立体44は単一の成形部品として提供される。単一成形された低圧シール材組立体44の厚さを増加させた場合、低圧シール材組立体44の性能は向上されるが、プランジャ16の挿入力に悪影響を及ぼし得る(例えば、プランジャ16を先端側に前進させるためにより大きな力が必要となる)。低圧シール材組立体44は、プランジャ16の挿入力に悪影響を及ぼすことなくシール材の性能を向上させることが可能な二部分組立体として構成してもよい。
図3は、止血弁組立体10と共に使用できる例示的な低圧シール材組立体44の側面図である。低圧シール材組立体44は、基端面64および先端面66を有する第1のガスケットまたは弁部材60と、基端面68および先端面70を有する第2のガスケットまたは弁部材62とを有している。第1の弁部材60の先端面66の少なくとも一部分は、第2の弁部材62の基端面68の少なくとも一部分に当接または接触している。詳細は後述するが、弁部材60および弁部材62の各々は、低圧シール材組立体44が中央領域において屈曲できるように配置された1つまたは複数のスリットを有している。
図4は、図3の例示的な低圧シール材組立体44の、図3の4−4線に沿った断面図である。第1の弁部材60は、略円柱状である円盤状第1弁体72を有しており、第1弁体72は、基端面64と先端面66との間に厚さ74を有している。第1の弁部材60は、シリコーンエラストマー等の柔軟な材料から形成されており、これによって、一時的な変形(例えば、降伏点または破壊点未満の応力または力が加えられた場合)の後に第1の弁部材60が元の形状に戻ることができる。例示的な材料としては、液体シリコーンゴム(LSR)エラストマーおよび強化耐引裂性(ETR)シリコーンエラストマーが挙げられるが、これらに限定されない。
第1の弁部材60の基端面64は、わずかに角度の付いているか、またはテーパ状の中央領域76を有している。中央領域76の表面は、弁部材60の直径中心65に向かって傾斜している。第1の弁部材60の先端面66は、略平面状である。第1の弁部材60は、フランジ状外周部78を有している。フランジ状外周部78の厚さ(例えば基端側から先端側に向かう方向の厚さ)は、第1の弁部材60の基端面64に形成されている環状溝80と比較して、より厚くなるように形成されている。溝80は、フランジ状外周部78と組み合わされて、シール材カートリッジ42の溝または凹部43と係合する連結構造を形成している。いくつかの実施形態においては、弁体72の厚さ74は、径方向に異なっている。例えば、直径中心65に近傍する部分における弁体72の厚さは、フランジ状外周部78の厚さ74よりも小さく、環状溝80の厚さより大きくてもよい。これは一例であり、厚さは適宜変更可能である。
第2の弁部材62は、略円柱状である円盤状第2弁体82を有しており、第2弁体82は、基端面68と先端面70との間に厚さ84を有している。第2の弁部材62は、シリコーンエラストマー等の柔軟な材料から形成されており、これによって、一時的な変形(例えば、降伏点または破壊点未満の応力または力が加えられた場合)の後に第2の弁部材62が元の形状に戻ることができる。例示的な材料としては、液体シリコーンゴム(LSR)エラストマーおよび強化耐引裂性(ETR)シリコーンエラストマーが挙げられるが、これらに限定されない。
第2の弁部材62の基端面68は、テーパ状または円錐状の中央領域86を有している。中央領域86の表面は、第2の弁部材62の直径中心67に向かって傾斜している。テーパ状中央領域86の直径は、第2の弁部材62の基端面68から先端面70に向かって減少している。テーパ状中央領域86は、細管28または他の補助医療装置を第2の弁部材62の直径中心67に向けて案内する。テーパ状中央領域86は、使用時に細管28(または他の補助医療装置)を第2の弁部材62の中心に向かって自動的に導く自動調心機構として機能する。自動調心機構は、第2の弁部材62に細管28または他の補助医療装置を通すために必要な力の減少や、第2の弁部材62に装置を通すために必要な試行回数の減少をもたらす。
第2の弁部材62の先端面70は、先端方向に延びている湾曲状または凸状の中央領域88を有している。中央領域88が曲率を有していることによって、血液等の流体によって第2の弁部材62の先端面70が押されたときに、第2の弁部材62が閉鎖されやすくなっている。中央領域88の曲率を増加または減少させることによって、第2の弁部材62の閉鎖の効果が変化し得る。
第2の弁部材62は、フランジ状外周部90を有している。フランジ状外周部90の厚さ(例えば基端側から先端側に向かう方向の厚さ)は、弁部材62の先端面70に形成されている環状溝92と比較して、より厚くなるように形成されている。溝92は、フランジ状外周部90と組み合わされて、シール材カートリッジ42の溝または凹部45と係合する連結構造を形成している。第2の弁部材62の厚さは、径方向に異なっている。例えば、環状溝92に近傍する部分の厚さは、第2の弁部材62の直径中心67に近傍する部分の厚さよりも大きい。中心67に近傍する部分において第2の弁部材62の厚さを小さくした場合、第2の弁部材62を通って器具を前進させるために必要な力を小さくできる。いくつかの場合において、フランジ状外周部90の厚さは、第2の弁部材62の他の厚さと同じであってもよいし、類似していてもよいし、異なっていてもよい。第2の弁部材62の厚さについて他の変形例も想定される。厚さの変化の態様は、段階的であってもよいし、急激であってもよいし、漸進的に滑らかに変化してもよい。いくつかの場合においては、第2の弁部材62の径方向全体にわたって厚さが均一である。
図5は、止血弁組立体10と共に使用できる別の例示的な低圧シール材組立体100の側面図である。低圧シール材組立体100は、図1および図2の低圧シール材組立体44の代わりに使用できる。低圧シール材組立体100は、基端面106および先端面108を有している第1のガスケットまたは弁部材102と、基端面110および先端面112を有している第2のガスケットまたは弁部材104とを有している。第1および第2の弁部材102および104は、上記の弁部材60と類似した形状を有している。第1の弁部材102の先端面108の少なくとも一部分は、第2の弁部材104の基端面110の少なくとも一部分に当接または接触している。詳細は後述するが、第1の弁部材102および第2の弁部材104の各々は、低圧シール材組立体100が中央領域で屈曲できるように配置された1つまたは複数のスリットを有している。
図6は、図5の例示的な低圧シール材組立体100の、図5の6−6線に沿った断面図である。第1の弁部材102および第2の弁部材104は、互いに対称に配置された同一構造の構成要素である。第1の弁部材102は、略円柱状である円盤状第1弁体114を有しており、第1弁体114は、基端面106と先端面108との間に厚さ116を有している。第1の弁部材102は、シリコーンエラストマー等の柔軟な材料から形成されており、これによって、一時的な変形(例えば、降伏点または破壊点未満の応力または力が加えられた場合)の後に第1の弁部材102が元の形状に戻ることができる。例示的な材料としては、液体シリコーンゴム(LSR)エラストマーおよび強化耐引裂性(ETR)シリコーンエラストマーが挙げられるが、これらに限定されない。
第1の弁部材102の基端面106は、わずかに角度の付いているか、またはテーパ状の中央領域118を有している。中央領域118の表面は、第1の弁部材102の直径中心117に向かって傾斜している。第1の弁部材108の先端面102は、略平面状である。第1の弁部材102は、フランジ状外周部120を有している。フランジ状外周部120の厚さ(例えば基端側から先端側に向かう方向の厚さ)は、第1の弁部材102の先端面106に形成されている環状溝122と比較して、より厚くなるように形成されている。溝122は、フランジ状外周部120と組み合わされて、シール材カートリッジ42の溝または凹部43と係合する連結構造を形成している。
第2の弁部材104は、略円柱状である円盤状第2弁体124を有しており、第2弁体124は、基端面110と先端面112との間に厚さ126を有している。第2の弁部材104は、シリコーンエラストマー等の柔軟な材料から形成されており、これによって、一時的な変形(例えば、降伏点または破壊点未満の応力または力が加えられた場合)の後に第2の弁部材104が元の形状に戻ることができる。例示的な材料としては、液体シリコーンゴム(LSR)エラストマーおよび強化耐引裂性(ETR)シリコーンエラストマーが挙げられるが、これらに限定されない。
第2の弁部材104の先端面112は、わずかに角度の付いているか、またはテーパ状の中央領域128を有している。中央領域128の表面は、第2の弁部材104の直径中心に向かって傾斜している。第2の弁部材104の基端面110は、略平面状である。第2の弁部材104は、フランジ状外周部130を有している。フランジ状外周部130の厚さ(例えば基端側から先端側に向かう方向の厚さ)は、第2の弁部材104の先端面112に形成されている環状溝132と比較して、より厚くなるように形成されている。溝132は、フランジ状外周部130と組み合わされて、シール材カートリッジ42の溝または凹部45と係合する連結構造を形成している。
図7Aは、第1スリット構造を有する第1の弁部材60の基端側端面図である。第1の弁部材60の使用は単なる例示であり、第1の弁部材60、第2の弁部材62、第1の弁部材102および/または第2の弁部材104のうちの1つまたは複数が図7Aを参照して説明するスリット構造を有していてもよい。図示を明瞭にするために、第1の弁部材60の全ての特徴が図7Aに示されているわけではない。第1弁体72の中央領域76は、上下方向スリット75と、上下方向スリット75に対して略垂直に延びる水平方向スリット77とを有している。各スリット75,77は、基端面64から先端面66まで第1の弁部材60の厚さを完全に貫通していてもよい(例えば交差状貫通スリット(cross slit thru(CST))構造に形成されていてもよい)。スリット75,77は、第1の弁部材60の直径中心65における交差点79で交差して4つのフラップ81a,81b,81c,81d(集合的に81)を画定している。スリット75,77の数および方向は、必要に応じてフラップ81の数を変えるために変更可能である。スリット75,77は水平方向および上下方向に延びるように説明および図示されているが、スリット75,77が水平方向および上下方向の軸線からずれるようにスリット75,77を回転させてもよい。また、スリット75,77は必ずしも90°の角度で交差していなくてもよい。交差角度を変更することによって、異なる大きさのフラップ81(例えば2つの小さいフラップおよび2つの長いフラップ)を形成できる。フラップ81は、細管28(または他の補助医療装置)が第1の弁部材60を通過するときに先端方向に屈曲または湾曲できる。細管28(または他の補助医療装置)の先端方向への移動が止まると(そして、先端方向への付勢力が第1の弁部材60から取り除かれると)、先端面66側からの血流がフラップ81を基端方向に付勢し、フラップ81が細管28(または他の補助医療装置)の外面に密着する。またさらに、フラップ81がスリット75,77付近において密接する。
図7Bは、第2スリット構造を有する第1の弁部材60の基端側端面図である。第1の弁部材60の使用は単なる例示であり、第1の弁部材60、第2の弁部材62、第1の弁部材102および/または第2の弁部材104のうちの1つまたは複数が図7Bを参照して説明するスリット構造を有していてもよい。図示を明瞭にするために、第1の弁部材60の全ての特徴が図7Bに示されているわけではない。第1弁体72の中央領域76は、上下方向スリット83と、上下方向スリット83に対して略垂直に延びる水平方向スリット85とを有している。上下方向スリット83は、第1の弁部材60の先端面66に形成され、基端方向に延びて第1の弁部材60の厚さを部分的に貫通していてもよい。この場合、水平方向スリット85は第1の弁部材60の基端面64に形成され、先端方向に延びて第1の弁部材60の厚さを部分的に貫通していてもよい。スリット83,85は、弁部材60の厚さの中間(または基端面64と先端面66との間の一点)で交差点87において交わり、第1の弁部材60の厚さ全体にわたって貫通する開口部を形成している(例えば交差状部分スリット(cross slit partial(CSP))構造に形成されている)。これとは反対の構成においては、水平方向スリット85が第1の弁部材60の先端面66に形成され、基端方向に延びて第1の弁部材60の厚さを部分的に貫通し、上下方向スリット83は、第1の弁部材60の基端面64に形成され、第1の弁部材60の厚さを部分的に途中まで貫通している。
図7Cは、第3スリット構造を有する第1の弁部材60の基端側端面図である。第1の弁部材60の使用は単なる例示であり、第1の弁部材60、第2の弁部材62、第1の弁部材102および/または第2の弁部材104のうちの1つまたは複数が図7Cを参照して説明するスリット構造を有していてもよい。図示を明瞭にするために、第1の弁部材60の全ての特徴が図7Cに示されているわけではない。第1弁体72の中央領域76は、複数のスリット89a,89b,89c,89d,89e(集合的に89)を有している。スリット89は、中央領域76において均等に配置されている。例えば、図示の実施形態では、スリット89は互いに約72°離間している。各スリット89は、基端面64から先端面66まで第1の弁部材60の厚さを完全に貫通していてもよい(例えば星型貫通スリット(star slit thru(SST))構造に形成されていてもよい)。必要に応じて、スリット89を不規則な間隔で(等間隔ではなく)配置してもよい。
スリット89は、第1の弁部材60の直径中心65における交差点93で交差して5つのフラップ91a,91b,91c,91d,91e(集合的に91)を画定している。スリット89の数および方向は、必要に応じてフラップ91の数を変えるために変更可能である。本明細書に記載されるように、スリット89は必ずしも72°の角度で交差していなくてもよい。交差角度を変更することによって、大きさの異なるフラップ91を形成できる。フラップ91は、細管28(または他の補助医療装置)が第1の弁部材60を通過するときに先端方向に屈曲または湾曲できる。細管28(または他の補助医療装置)の先端方向への移動が止まると(そして、先端方向への付勢力が第1の弁部材60から取り除かれると)、先端面66側からの血流がフラップ91を基端方向に付勢し、フラップ91が細管28(または他の補助医療装置)の外面に密着する。またさらに、フラップ91がスリット89付近において密接する。
スリットの構成、向きおよび/または寸法は、漏れを最大限に抑制する保護機能をもたらすために適宜変更可能である。つまり、低圧シール材組立体44を形成する第1の弁部材60および第2の弁部材62は、同じスリット構成、配向および/または寸法を有していなくてもよい。また、低圧シール材組立体100の第1の弁部材102および第2の弁部材104も、同じスリット構成、配向および/または寸法を有する必要はない。図8A、8Bおよび8Cは、低圧シール材組立体44の基端側端面図であり、いくつかの可能な組み合わせが図示されている。しかしながら、第1の弁部材60および第2の弁部材62(または第1の弁部材102および第2の弁部材104)は、必要に応じて、任意の数の構成で組み合わせることができる。
図8Aに示す例示的な低圧シール材組立体44においては、第1の弁部材60および第2の弁部材62がそれぞれ図7Aに示す交差状貫通スリット(CST)構造を有している。しかしながら、第2の弁部材62のスリット94a,94bは、第1の弁部材60のスリット95a,95bから径方向に45°偏位している。スリット94a,94b,95a,95bを偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。図8Bに示す例示的低圧シール材組立体44では、第1の弁部材60が図7Aに示す交差状貫通スリット(CST)構造を有し、第2の弁部材62が図7Cに示す星型貫通スリット(SST)構造を有している。このような構成では、第1の弁部材60のスリット96a,96bの大部分が、第2の弁部材62のスリット97a,97b,97c,97dから径方向に偏位している。スリット96a,96b,97a,97b,97c,97dを偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。図8Cに示す例示的な低圧シール材組立体44においては、第1の弁部材60および第2の弁部材62がそれぞれ図7Cに示す星型貫通スリット(SST)構造を有している。しかしながら、第2の弁部材62のスリット98a,98b,98c,98d,98e(集合的に98)は、第1の弁部材60のスリット99a,99b,99c,99d,99e(集合的に99)から径方向に36°偏位している。スリット98,99を偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。
医療装置および/または組立体10,44,100(および/または本明細書に開示されている他のシステム)の様々な構成要素ならびに本明細書に開示されている様々な要素に使用できる材料としては、医療器具に一般的に用いられる材料が挙げられる。説明を簡単にするために、以下の記載はシステム10に関連して記載するが、本明細書に記載の装置および方法の限定を意図するものではなく、以下の記載は、止血弁組立体10および/またはその要素もしくは構成要素等の本明細書に開示された他の要素、部材、構成要素または装置にも適用可能である。
いくつかの実施形態では、システム10および/またはその構成要素は、金属、金属合金、ポリマー(以下に例を記載する)、金属−ポリマー組成物、セラミック、これらの組み合わせまたは他の適切な材料等から形成されている。
適切なポリマーのいくつかの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えばデュポン社(DuPont)から入手可能なDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えばポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル−エステル(例えばDSMエンジニアリングプラスチックス社(DSM Engineering Plastics)から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテルまたはエステル系のコポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレートおよび/またはデュポン社から入手可能なHYTREL(登録商標)等の他のポリエステルエラストマー)、ポリアミド(例えばバイエル社(Bayer)から入手可能なDURETHAN(登録商標)またはエルフアトケム社(Elf Atochem)から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、弾性ポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えばPEBAX(登録商標)という商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、マーレックス(Marlex)高密度ポリエチレン、マーレックス低密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン(例えばREXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えばKEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン12(EMSアメリカングリロン社(American Grilon)から入手可能なGRILAMID(登録商標)等)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン−b−イソブチレン−b−スチレン)(例えばSIBSおよび/またはSIBS 50A)、ポリカーボネート、アイオノマー、生体適合性ポリマー、他の好適な材料もしくはそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材等を挙げることができる。
好適な金属および合金の一部の例としては、304V、304Lおよび316LVステンレス鋼のようなステンレス鋼、軟鋼、線形弾性および/または超弾性ニチノールのようなニッケル−チタン合金、他のニッケル合金、例えば、ニッケル−クロム−モリブデン合金(例えば、INCONEL(登録商標)625等のUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C−22(登録商標)等のUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)等のUNS:N10276、その他のHASTELLOY(登録商標)合金等)、ニッケル銅合金(MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400等のUNS:N04400)、ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金(例えば、MP35−N(登録商標)等のUNS:R30035)、ニッケル−モリブデン合金(HASTELLOY(登録商標)ALLOY B2(登録商標)等のUNS:N10665)、その他のニッケル−クロム合金、その他のニッケル−モリブデン合金、その他のニッケル−コバルト合金、その他のニッケル−鉄合金、その他のニッケル銅合金、その他のニッケル−タングステンまたはタングステン合金等のその他のニッケル合金、コバルト−クロム合金、コバルト−クロム−モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)等のUNS:R30003)、白金富化ステンレス鋼、チタン、これらの組み合わせまたはその他の好適な材料が挙げられる。
本明細書において示唆するように、市販のニッケル−チタンまたはニチノール合金の系統の中には、「線形弾性」または「非超弾性」と呼ばれるものがある。これらは、化学的には従来の形状記憶および超弾性の種類に類似しているものの、特異かつ有用な機械特性を有している。線形弾性および/または非超弾性のニチノールは、応力/歪み曲線において、超弾性ニチノールのように実質的な「超弾性プラトー(plateau)」または「フラグ(flag)領域」を示さないという点で、超弾性ニチノールと異なっている。代りに、線形弾性および/または非超弾性ニチノールでは、回復可能な歪みが増加するに従い、塑性変形が始まるまで実質的に線形関係、ある程度線形であるが必ずしも完全に線形ではない関係、または少なくとも超弾性ニチノールの超弾性プラトーおよび/またはフラグ領域よりも線形である関係において応力が増加し続ける。したがって、本開示において、線形弾性および/または非超弾性ニチノールはまた、「実質的に」線形弾性および/または非超弾性ニチノールとも称する。
線形弾性および/または非超弾性ニチノールと超弾性ニチノールとの他の相違点は、線形弾性および/または非超弾性ニチノールは実質的に弾性の状態(塑性変形前等)において最大約2%〜5%の歪みを許容し、一方、超弾性ニチノールは塑性変形前に最大約8%の歪みを許容する点である。これらの材料は、塑性変形前に約0.2%〜0.44%の歪みしか許容することができないステンレス鋼等の他の線形弾性材料から区別される(その組成によっても区別される)。
いくつかの実施形態では、線形弾性および/または非超弾性ニッケル−チタン合金は、示差走査熱量計(DSC)および動的金属熱分析(DMTA)分析によって広い温度範囲にわたって検出可能ないかなるマルテンサイト相/オーステナイト相変化も示さない合金である。例えば、いくつかの実施形態では、線形弾性および/または非超弾性のニッケル−チタン合金について、約−60℃〜約120℃の範囲においてDSCおよびDMTA分析により検出可能なマルテンサイト相/オーステナイト相変化が発生しない。したがって、こうした材料の機械的曲げ特性は、この非常に広い温度範囲にわたる温度の影響に対して実質的に不活性である。いくつかの実施形態では、周囲温度または室温における線形弾性および/または非超弾性のニッケル−チタン合金の機械的曲げ特性は、超弾性プラトーおよび/またはフラグ領域を示さないという点で、例えば体温における機械特性と実質的に同じである。つまり、線形弾性および/または非超弾性のニッケルチタン合金は、広い温度範囲にわたってその線形弾性および/または非超弾性特徴および/または特性を維持する。
いくつかの実施形態においては、線形弾性および/または非超弾性のニッケル−チタン合金は、約50重量%〜約60重量%の範囲のニッケルを含み、残りは実質的にチタンである。いくつかの実施形態では、組成物は、約54重量%〜約57重量%の範囲のニッケルを含む。好適なニッケル−チタン合金の一例は、神奈川県の株式会社古河テクノマテリアルから市販されているFHP−NT合金である。他の好適な材料としては、ウルタニウム(ULTANIUM)(商標)(ネオ−メトリクス社(Neo−Metrics)から入手可能)およびガムメタル(GUM METAL)(商標)(豊田中央研究所から入手可能)を挙げることができる。他のいくつかの実施形態において、所望の特性を得るために、超弾性合金、例えば超弾性ニチノールを用いることができる。
少なくともいくつかの実施形態では、システム10の一部または全部ならびに/またはその構成要素は、放射線不透過性物質がドープされているか、放射線不透過性物質から形成されているか、他の方法により放射線不透過性材料を含んでいる。放射線不透過性材料は、医療処置の間にX線透視スクリーンまたは別の撮像技法において比較的明るい像を生成することのできる材料である。この比較的明るい像は、使用者が医療装置システム10の位置を特定するのに役立つ。放射線不透過性材料の例としては、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填材が装填されたポリマー材料等を挙げることができるが、これらに限定されない。また、同じ結果を達成するように、他の放射線不透過性マーカバンドおよび/またはコイルを医療装置システム10の設計に組み込むことも可能である。
いくつかの実施形態においては、医療装置システム10にある程度の磁気共鳴画像法(MRI)適合性が与えられる。例えば、システム10および/またはその構成要素もしくは各部分は、画像を実質的に歪めず実質的なアーチファクト(すなわち、画像における空隙)をもたらすことがない材料にて形成される。例えば、特定の強磁性材料は、MRI画像においてアーチファクトをもたらすことがあるため適していない。システム10は、MRI装置が撮像することができる材料から形成してもよい。これらの特性を有する材料としては、例えば、タングステン、コバルト−クロム−モリブデン合金(例えば、エルジロイ(ELGILOY)(登録商標)、フィノックス(PHYNOX)(登録商標)等のUNS:R30003)、ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金(例えば、MP35−N(登録商標)等のUNS:R30035)、ニチノール等が挙げられる。
いくつかの実施形態において、医療装置システム10の外面(例えば、送達システムの外面を含む)にサンドブラスト処理、ビーズブラスト処理、重曹ブラスト処理、電解研磨等を施すことができる。これらの実施形態および他のいくつかの実施形態において、コーティング、例えば潤滑性コーティング、親水性コーティング、保護コーティングまたは他の種類のコーティングを、シースの一部または全部に、あるいはシースが存在しない実施形態では送達システムまたは医療装置システム10の他の部分に施してもよい。フルオロポリマー等の疎水性コーティングによって、ガイドワイヤの操作性および器具交換性を向上させる乾式潤滑性が実現される。潤滑性コーティングは操縦性を向上させ、損傷部横断能力を向上させる。適切な潤滑性ポリマーは当該技術分野において周知であり、シリコーンおよびその他の同種のもの、高密度ポリエチレン(HDPE)等の親水性ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアリーレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシアルキルセルロース誘導体、アルギン、糖類、カプロラクトン等ならびにこれらの混合物および組み合わせを含んでもよい。適切な潤滑性、結合性および溶解性を有するコーティングを可能とするため、親水性ポリマー同士を組み合わせてもよいし、非水溶性化合物(いくつかのポリマーを含む)を配合してもよい。
コーティングおよび/またはシースは、例えばコーティング、押出成形、共押出成形、断続層共押出成形(ILC)によって、またはいくつかのセグメントの端同士を融着させることによって形成できる。層はその基端から先端まで一定の剛性を有していてもよいし、緩やかに低下する剛性を有していてもよい。剛性の緩やかな低下はILCによる場合のように連続的であってもよいし、押出成形された別個の管状セグメントを相互に融着させる場合のように段階的であってもよい。外側の層はX線撮影による可視化を容易にするため、放射線不透過性充填材を含浸させることができる。当業者には、これらの材料を本発明の範囲から逸脱することなく広く変更可能であることが理解される。
本開示は多くの点で単なる例示であると理解されるべきである。細部において、特に形状、寸法および工程の構成という点において、本発明の範囲を超えることなく変更可能である。これは適切な程度において、ある例示的な実施形態の任意の特徴を他の実施形態に用いることを含む。本発明の範囲は当然ながら、添付の特許請求の範囲の文言により定義される。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから方向に偏位している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットの少なくともいずれか一方が、交差状部分スリット(CSP)構造を有するように形成されている。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから方向に偏位している。
別の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材を備えている。第1の弁部材の基端面は角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面は略平面状である。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材を備えている。第2の弁部材の先端面は角度の付いた中央領域を有しており、第2の弁部材の基端面は略平面状である。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから方向に偏位している。
別の例では、医療装置において使用するための止血弁組立体は、内側空隙を画定している本体部と、内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、内側空隙内においてシール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体とを備えている。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材を備えている。第1の弁部材の基端面は角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面は略平面状である。低圧弁組立体は、基端面と、先端面と、基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材を備えている。第2の弁部材の基端面は、第2弁体の中心に向かって傾斜した表面を有しているテーパ状中央領域を有しており、第2の弁部材の先端面が、先端方向に延びている湾曲状中央領域を有している。第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分は、第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している。
上記の例のいずれかに代えてまたは加えて、別の例では、第1弁体の1つまたは複数のスリットが、第2弁体の1つまたは複数のスリットから方向に偏位している。
いくつかの例示的実施形態の上記概要は、開示された各実施形態または本発明の全ての実施を説明することを意図していない。
図8Aに示す例示的な低圧シール材組立体44においては、第1の弁部材60および第2の弁部材62がそれぞれ図7Aに示す交差状貫通スリット(CST)構造を有している。しかしながら、第2の弁部材62のスリット94a,94bは、第1の弁部材60のスリット95a,95bから方向に45°偏位している。スリット94a,94b,95a,95bを偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。図8Bに示す例示的低圧シール材組立体44では、第1の弁部材60が図7Aに示す交差状貫通スリット(CST)構造を有し、第2の弁部材62が図7Cに示す星型貫通スリット(SST)構造を有している。このような構成では、第1の弁部材60のスリット96a,96bの大部分が、第2の弁部材62のスリット97a,97b,97c,97dから方向に偏位している。スリット96a,96b,97a,97b,97c,97dを偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。図8Cに示す例示的な低圧シール材組立体44においては、第1の弁部材60および第2の弁部材62がそれぞれ図7Cに示す星型貫通スリット(SST)構造を有している。しかしながら、第2の弁部材62のスリット98a,98b,98c,98d,98e(集合的に98)は、第1の弁部材60のスリット99a,99b,99c,99d,99e(集合的に99)から方向に36°偏位している。スリット98,99を偏位させることによって、低圧シール材組立体44を通る流体の流れが妨げられる(例えば、直線的な流れが排除される)ため、低圧シール材組立体44の漏れ防止機能が向上する。

Claims (15)

  1. 医療装置において使用するための止血弁組立体であって、
    内側空隙を画定している本体部と、
    前記内側空隙内に配置されているシール材カートリッジと、
    内側空隙内において前記シール材カートリッジに隣接して配置されている低圧弁組立体と、を備えており、
    前記低圧弁組立体が、
    基端面と、先端面と、前記基端面と先端面との間の厚さとを有している第1弁体を含んでいる第1の弁部材と、
    基端面と、先端面と、前記基端面と先端面との間の厚さとを有している第2弁体を含んでいる第2の弁部材と、を有しており、
    前記第1の弁部材の先端面の少なくとも一部分が、前記第2の弁部材の基端面の少なくとも一部分に当接している、止血弁組立体。
  2. 前記第1の弁部材の基端面が角度の付いた中央領域を有しており、第1の弁部材の先端面が略平面状である、請求項1に記載の止血弁組立体。
  3. 前記第2の弁部材の先端面が角度の付いた中央領域を有しており、第2の弁部材の基端面が略平面状である、請求項1または2に記載の止血弁組立体。
  4. 前記第2の弁部材の基端面が、第2弁体の中心に向かって傾斜した表面を有しているテーパ状中央領域を有しており、第2の弁部材の先端面が、先端方向に延びている湾曲状中央領域を有している、請求項1または2に記載の止血弁組立体。
  5. 前記低圧弁組立体がシリコーンエラストマーを含んでいる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  6. 前記低圧弁組立体が液体シリコーンゴムを含んでいる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  7. 前記低圧弁組立体が強化耐引裂性シリコーンエラストマーを含んでいる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  8. 前記第1の弁部材が第1のエラストマー材料を含んでおり、前記第2の弁部材が前記第1のエラストマー材料とは異なる第2のエラストマー材料を含んでいる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  9. 前記第1弁体に形成されているとともに、第1弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、
    前記第2弁体に形成されているとともに、第2弁体の厚さを少なくとも部分的に貫通している1つまたは複数のスリットと、をさらに備えている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  10. 前記第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび前記第2弁体の1つまたは複数のスリットが、交差状貫通スリット構造を有するように形成されている、請求項9に記載の止血弁組立体。
  11. 前記第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび前記第2弁体の1つまたは複数のスリットが、星型貫通スリット構造を有するように形成されている、請求項9に記載の止血弁組立体。
  12. 前記第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび前記第2弁体の1つまたは複数のスリットの少なくとも一方が星型貫通スリット構造を有するように形成されており、第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび第2弁体の1つまたは複数のスリットの他方が交差状貫通スリット構造を有するように形成されている、請求項9に記載の止血弁組立体。
  13. 前記第1弁体の1つまたは複数のスリットが、前記第2弁体の1つまたは複数のスリットから径方向に偏位している、請求項10〜12のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
  14. 前記第1弁体の1つまたは複数のスリットおよび前記第2弁体の1つまたは複数のスリットの少なくとも一方が、交差状部分スリット構造を有するように形成されている、請求項9に記載の止血弁組立体。
  15. 前記内側空隙に配置されている高圧シール材をさらに備えており、該高圧シール材が前記低圧シール材組立体の先端側に配置されている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の止血弁組立体。
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