JP2019530453A5 - - Google Patents

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本発明の背景を説明し、その実践に関して追加的詳細を提供するための本明細書において言及される出版物、ウェブサイト及びその他の参考資料は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
そのゲノム中に内因性C9orf72座位内に挿入された異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む非ヒト動物または非ヒト動物細胞であって、前記配列は、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有する、非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目2)
前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも30個含有する、項目1に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目3)
前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長は、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも90個含有する、項目1または項目2に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目4)
前記非ヒト動物または非ヒト動物細胞が、(i)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してRNA凝集体数の増加、(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、または(iv)(i)〜(iii)の任意の組み合わせ、を示す、項目1〜3のいずれか一項に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目5)
前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、内因性C9orf72座位の最初の非コード内因性エクソンとエクソン2の間に位置付けられる、項目1〜4のいずれか一項に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目6)
前記内因性C9orf72座位が、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7として明記されるヌクレオチド配列、またはそのバリアントを含有する、項目5に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目7)
前記非ヒト動物が、齧歯類であるか、または前記非ヒト動物細胞が、齧歯類細胞である、項目1〜6のいずれか一項に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目8)
前記齧歯類がラットもしくはマウスであるか、または前記非ヒト動物細胞がラット細胞もしくはマウス細胞である、項目7に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目9)
前記非ヒト動物がマウスであるか、または前記非ヒト動物細胞がマウス細胞であり、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを92個含有し、ならびに前記マウスまたはマウス細胞が、以下の三つの特徴、(i)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してRNA凝集体数の増加、および(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、のすべてを示す、項目8に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目10)
前記非ヒト動物が、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してホモ接合性である、項目1〜9のいずれかに記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目11)
前記非ヒト動物が、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してヘテロ接合性である、項目1〜9のいずれか一項に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目12)
前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、第一の異種ヘキサヌクレオチド伸長配列であり、前記非ヒト動物または非ヒト動物細胞が、第二の異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してもヘテロ接合性であり、前記第一の伸長配列が、前記第二の異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列とは異なるリピート数を有する、項目11に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目13)
前記第一の異種リピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを1〜3個含有し、前記第二の異種リピート伸長配列が、配列番号1として明記されるヘキサヌクレオチド配列のリピートを4〜100個含有する、項目12に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目14)
前記非ヒト動物細胞が、胚性幹細胞、胚性幹細胞から誘導された運動ニューロン、脳細胞、皮質細胞、神経細胞、筋細胞、心細胞、または生殖細胞である、項目1〜13のいずれか1項に記載の非ヒト動物または非ヒト動物細胞。
(項目15)
項目14に記載の胚性幹細胞から誘導された不死化細胞株または運動ニューロン。
(項目16)
そのゲノムが内因性C9orf72座位中に異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む非ヒト動物胚性幹細胞であって、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号1として明記されるヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有する、非ヒト動物胚性幹細胞。
(項目17)
項目16に記載の胚性幹細胞から作製される非ヒト動物胚。
(項目18)
そのゲノムがヘキサヌクレオチド配列を含む非ヒト動物の作製方法であって、前記方法が、
そのゲノムが内因性C9orf72座位中に異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含むように、前記非ヒト動物のゲノムを改変することであって、前記異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有する、改変することを含む、方法。
(項目19)
前記改変することが、
(a)挿入核酸を含む核酸構築物を非ヒト胚性幹細胞内に導入することであって、前記挿入核酸は、5’から3’方向に、(i)前記C9orf72座位の5’標的配列に対して相同な5’相同アーム、(ii)異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列、および(iii)前記C9orf72座位の5’標的配列に対して相同な3’相同アーム、を含有する、導入すること、
(b) (a)から遺伝子改変された齧歯類胚性幹細胞を取得すること、および、
(c) (b)の前記遺伝子改変された齧歯類胚性幹細胞を使用して齧歯類を作製すること、を含むプロセスにより達成される、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、一つ以上の選択マーカーをコードする一つ以上の遺伝子をさらに含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、一つ以上の部位特異的組み換え部位をさらに含む、項目19または20に記載の方法。
(項目22)
前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、リコンビナーゼ認識部位に隣接したリコンビナーゼ遺伝子と選択マーカーをさらに含み、前記リコンビナーゼ認識部位は、除去を誘導するよう方向づけられる、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記5’相同アームが、前記内因性C9orf72座位のエクソン1またはその一部に対して同一であるか、または実質的に同一である、項目19〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記5’相同アームが、配列番号20または配列番号23として明記される前記ヌクレオチド配列を含む、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記3’相同アームが、前記内因性C9orf72座位のイントロン1の少なくとも一部に対して同一であるか、または実質的に同一である、項目19〜24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
前記3’相同アームが、配列番号22または配列番号25として明記される前記ヌクレオチド配列を含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記挿入核酸が、配列番号2または配列番号4として明記される核酸配列を含む、項目18〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記挿入核酸が、配列番号3または配列番号6として明記される核酸配列を含む、項目18〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
前記挿入に対しホモ接合性の齧歯類が作製されるように、(c)で作製された前記齧歯類を交配させる工程をさらに含む、項目18〜28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記非ヒト動物が齧歯類である、項目18〜29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記齧歯類がマウスまたはラットである、項目30に記載の方法。
(項目32)
項目18〜31のいずれか一項に記載の方法により取得可能な非ヒト動物。
(項目33)
ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列の存在と関連した疾患または状態の治療のための治療剤候補物質を特定する方法であって、
(a)候補物質を、配列番号1として明記された前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含むヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含むよう遺伝子改変されたC9ORF72座位を含む非ヒト動物または非ヒト動物細胞に投与すること、
(b)前記候補物質が前記疾患または状態に関連した兆候、症状および/または状態の一つ以上に対する効果を有するかどうかを決定するためのアッセイを1種以上実施しすること、および
(c)前記疾患または状態と関連した兆候、症状および/または状態に対する効果を有する前記候補物質を前記治療剤候補物質として特定すること、を含む、方法。
(項目34)
前記候補物質が、非ヒト動物にin vivoで投与され、および任意で、前記アッセイが、前記候補物質の投与後に前記非ヒト動物から単離された組織に対してin vitroで行われる、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記候補物質が、非ヒト胚性幹細胞から誘導された運動ニューロンに対してin vitroで投与される、項目33に記載の方法。
(項目36)
前記アッセイが、C9orf72遺伝子産物を検出する定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)である、項目33〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
qPCRは、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、またはそれらの任意の組み合わせに明記されるヌクレオチド配列を有するプライマーおよび/またはプローブを用いて実施される、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記アッセイは、C9orf72のセンスRNA転写物またはアンチセンスRNA転写物を含むRNA凝集体を測定する、項目33〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記アッセイは、配列番号81、配列番号82、配列番号83、および/または配列番号84のいずれか一つに明記されるヌクレオチド配列を有するプローブを一つ以上使用した蛍光in situハイブリダイゼーションである、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記アッセイは、ポリGAジペプチドリピートタンパク質を測定する、項目33〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目41)
異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む宿主細胞。
(項目42)
前記宿主細胞は、細菌細胞である、項目41に記載の宿主細胞。
(項目43)
Casタンパク質および/または一つ以上のgRNAを含むCRISPR/Casシステムであって、前記一つ以上のgRNAは、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される配列を含むDNAによりコードされる、CRISPR/Casシステム。
(項目44)
前記一つ以上のgRNAが、第一、第二、および第三のgRNAを含み、前記第一のgRNAは、配列番号39として明記される配列を含むDNAによりコードされ、前記第二のgRNAは、配列番号44として明記される配列を含むDNAによりコードされ、および前記第三のgRNAは、配列番号50として明記される配列を含むDNAによりコードされる、項目43に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目45)
配列番号47として明記される配列を含むDNAによりコードされる第四のgRNAをさらに含む、項目44に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目46)
第五、第六、および第七のgRNAをさらに含み、前記第五のgRNAは、配列番号46として明記される配列を含むDNAによりコードされ、前記第六のgRNAは、配列番号48として明記される配列を含むDNAによりコードされ、および前記第七のgRNAは、配列番号49として明記される配列を含むDNAによりコードされる、項目45に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目47)
前記gRNAが、配列番号63、64、または65として明記される配列を含むDNAによりコードされるtracrRNAを含む、項目42〜46のいずれか一項に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目48)
前記tracrRNAが、配列番号63として明記される配列を含むDNAによりコードされる、項目47に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目49)
前記tracrRNAが、配列番号64として明記される配列を含むDNAによりコードされる、項目47に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目50)
前記tracrRNAが、配列番号65として明記される配列を含むDNAによりコードされる、項目47に記載のCRISPR/Casシステム。
(項目51)
発現構築物をさらに含み、前記発現構築物が、前記Casタンパク質をコードする核酸および/または少なくとも一つのgRNAをコードするDNAを含み、任意で前記発現構築物が薬剤抵抗性遺伝子をさらに含む、項目43〜50のいずれか一項に記載のCRISPR/Casシステム。

Claims (48)

  1. 内因性C9orf72座位にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む齧歯類であって、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、
    (i)配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有し、
    (ii)内因性C9orf72制御配列に動作可能に連結されており、
    (iii)内因性C9orf72プロモーターから発現される、
    齧歯類。
  2. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも30個含有する、請求項1に記載の齧歯類。
  3. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも90個含有する、請求項1に記載の齧歯類。
  4. 前記齧歯類が、(i)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類と比較してRNA凝集体数の増加、(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、または(iv)(i)〜(iii)の任意の組み合わせ、を示す、請求項1に記載の齧歯類。
  5. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が5’から3’方向に、第一のヘキサヌクレオチド隣接配列、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチドの連続リピートおよび第二のヘキサヌクレオチド隣接配列を含み、
    前記内因性C9orf72のエクソン1およびATG開始コドンを含む非コード配列の少なくとも一部が、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列で置換されている、
    請求項1に記載の齧歯類。
  6. 前記第一のヘキサヌクレオチド隣接配列が、配列番号36として明記される配列を含み、 前記第二のヘキサヌクレオチド隣接配列が、配列番号37として明記される配列を含む、請求項5に記載の齧歯類。
  7. 前記齧歯類がラットまたはマウスである、請求項1に記載の齧歯類。
  8. 前記齧歯類がマウスであり、前記内因性C9orf72座位が5’から3’方向に、
    (i)配列番号20または配列番号23として明記される配列を含むマウスC9orf72配列、
    (ii)配列番号2、配列番号3として明記される異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列またはそのバリアントを含む、
    (iii)配列番号22または配列番号25として明記される配列を含むマウスC9orf72配列、および
    (iv)マウスC9orf72コードエクソン
    を含み、前記マウスは、以下の三つの特徴、
    (i)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してRNA凝集体数の増加、および(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、のすべてを示す、請求項7に記載の齧歯類。
  9. 前記齧歯類が、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してホモ接合性である、請求項1に記載の齧歯類。
  10. 前記非ヒト動物が、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してヘテロ接合性である、請求項1に記載の齧歯類。
  11. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、第一のヘキサヌクレオチド伸長配列であり、前記齧歯類が、第二のヘキサヌクレオチドリピート伸長配列に対してもヘテロ接合性であり、前記第一の伸長配列が、前記第二のヘキサヌクレオチドリピート伸長配列とは異なるリピート数を有する、請求項10に記載の齧歯類。
  12. 前記第一のリピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを1〜3個含有し、前記第二のリピート伸長配列が、配列番号1として明記されるヘキサヌクレオチド配列のリピートを4〜100個含有する、請求項11に記載の齧歯類。
  13. 内因性C9orf72座位にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む齧歯類細胞であって、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、
    (i)配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有し、
    (ii)内因性C9orf72制御配列に動作可能に連結されており、
    (iii)内因性C9orf72プロモーターから発現される、
    齧歯類細胞。
  14. 請求項40に記載の胚性幹細胞から誘導された不死化細胞株または運動ニューロン。
  15. そのゲノムが内因性C9orf72座位にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む齧歯類胚性幹細胞であって、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、
    (i)配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有し、
    (ii)内因性C9orf72制御配列に動作可能に連結されており、
    (iii)内因性C9orf72プロモーターから発現される、
    胚性幹細胞。
  16. 請求項15に記載の胚性幹細胞から作製される齧歯類胚。
  17. そのゲノムがヘキサヌクレオチド配列を含む齧歯類の作製方法であって、前記方法が、
    そのゲノムが内因性C9orf72座位中にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含み、内因性制御配列に動作可能に連結されるように、前記齧歯類の前記ゲノムを改変することであって、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号1として明記されるヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有する、改変することを含み、
    前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が内因性C9orf72プロモーターから発現される、方法。
  18. 前記改変することが、
    (a)挿入核酸を含む核酸構築物を齧歯類胚性幹細胞内に導入することであって、前記挿入核酸は、5’から3’方向に、(i)前記C9orf72座位の5’標的配列に対して相同な5’相同アーム、(ii)ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列、および(iii)前記C9orf72座位の5’標的配列に対して相同な3’相同アーム、を含有する、導入すること、
    (b)(a)から遺伝子改変された齧歯類胚性幹細胞を取得すること、および、
    (c)(b)の前記遺伝子改変された齧歯類胚性幹細胞を使用して齧歯類を作製すること、
    を含むプロセスにより達成される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、一つ以上の選択マーカーをコードする一つ以上の遺伝子をさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、一つ以上の部位特異的組み換え部位をさらに含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記挿入核酸が、5’相同アームと3’相同アームの間に、リコンビナーゼ認識部位に隣接したリコンビナーゼ遺伝子と選択マーカーをさらに含み、前記リコンビナーゼ認識部位は、除去を誘導するよう方向づけられる、請求項20に記載の方法。
  22. 前記5’相同アームが、前記内因性C9orf72座位のエクソン1またはその一部に対して同一であるか、または実質的に同一である、請求項18に記載の方法。
  23. 前記5’相同アームが、配列番号20または配列番号23として明記されるヌクレオチド配列を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記3’相同アームが、前記内因性C9orf72座位のイントロン1の少なくとも一部に対して同一であるか、または実質的に同一である、請求項18に記載の方法。
  25. 前記3’相同アームが、配列番号22または配列番号25として明記されるヌクレオチド配列を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記挿入核酸が、配列番号2または配列番号4として明記される核酸配列を含む、請求項18に記載の方法。
  27. 前記挿入核酸が、配列番号3または配列番号6として明記される核酸配列を含む、請求項18に記載の方法。
  28. 前記挿入に対しホモ接合性の齧歯類が作製されるように、(c)で作製された前記齧歯類を交配させる工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
  29. 前記齧歯類がマウスまたはラットである、請求項17に記載の方法。
  30. 請求項17に記載の方法により取得可能な齧歯類。
  31. ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列の存在と関連した疾患または状態の治療のための治療剤候補物質を特定する方法であって、
    (a)候補物質を、C9orf72座位にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列を含む齧歯類または齧歯類細胞に投与することであって、前記にヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、
    (i)配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも一個含有し、
    (ii)内因性C9orf72制御配列に動作可能に連結されており、
    (iii)内因性C9orf72プロモーターから発現され、
    前記齧歯類または齧歯類細胞は、(i)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類もしくは齧歯類細胞と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類もしくは齧歯類細胞と比較してRNA凝集体数の増加、および(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類もしくは齧歯類細胞と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、または(iv)(i)〜(iii)の任意の組み合わせを示す、こと、
    (b)前記齧歯類またはそれに由来する齧歯類細胞により発現されるC9orf72遺伝子産物のレベルを測定するためのアッセイを1種以上実施しすることであって、前記C9orf72遺伝子産物は、センスC9orf72RNA、アンチセンスC9orf72RNA、RNA凝集体であって、C9orf72センスまたはアンチセンスRNAを含むRNA凝集体およびジペプチドリピートタンパク質からなる群から選択される、こと、ならびに
    (c)前記齧歯類または齧歯類細胞により発現されるセンスC9orf72RNA、アンチセンスC9orf72RNA、RNA凝集体であって、C9orf72センスまたはアンチセンスRNAを含むRNA凝集体およびジペプチドリピートタンパク質からなる群から選択されるC9orf72遺伝子産物のレベルに効果を有する前記候補物質を、前記治療剤候補物質として特定すること、を含む、方法。
  32. 前記候補物質が、齧歯類または齧歯類細胞にin vivoで投与され、および任意で、前記アッセイが、前記候補物質の投与後に前記齧歯類または齧歯類細胞から単離された組織に対してin vitroで行われる、請求項31に記載の方法。
  33. 前記候補物質が、齧歯類胚性幹細胞から誘導された運動ニューロンに対してin vitroで投与される、請求項31に記載の方法。
  34. 前記アッセイが、C9orf72遺伝子産物を検出する定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)である、請求項31に記載の方法。
  35. qPCRは、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、またはそれらの任意の組み合わせに明記されるヌクレオチド配列を有するプライマーおよび/またはプローブを用いて実施される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記アッセイは、C9orf72のセンスRNA転写物またはアンチセンスRNA転写物を含むRNA凝集体を測定する、請求項31に記載の方法。
  37. 前記アッセイは、配列番号81、配列番号82、配列番号83、および/または配列番号84のいずれか一つに明記されるヌクレオチド配列を有するプローブを一つ以上使用した蛍光in situハイブリダイゼーションである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記アッセイは、ポリGAジペプチドリピートタンパク質を測定する、請求項31に記載の方法。
  39. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、配列番号2、配列番号3に明記される配列またはそのバリアントを含む、請求項5に記載の齧歯類。
  40. 前記非ヒト動物細胞が、胚性幹細胞、胚性幹細胞から誘導された運動ニューロン、脳細胞、皮質細胞、神経細胞、筋細胞、心細胞、または生殖細胞である、請求項13に記載の齧歯類細胞。
  41. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも30個含有する、請求項13に記載の齧歯類細胞。
  42. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチド配列のリピートを少なくとも90個含有する、請求項13に記載の齧歯類細胞。
  43. 前記齧歯類細胞が、(i)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類細胞と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類細胞と比較してRNA凝集体数の増加、(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照齧歯類細胞と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、または(iv)(i)〜(iii)の任意の組み合わせ、を示す、請求項13に記載の齧歯類細胞。
  44. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列が5’から3’方向に、第一のヘキサヌクレオチド隣接配列、配列番号1として明記される前記ヘキサヌクレオチドの連続リピートおよび第二のヘキサヌクレオチド隣接配列を含み、
    前記内因性C9orf72のエクソン1およびATG開始コドンを含む非コード配列の少なくとも一部が、前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列で置換されている、
    請求項13に記載の齧歯類細胞。
  45. 前記第一のヘキサヌクレオチド隣接配列が、配列番号36として明記される配列を含み、 前記第二のヘキサヌクレオチド隣接配列が、配列番号37として明記される配列を含む、請求項44に記載の齧歯類細胞。
  46. 前記齧歯類細胞がラット細胞またはマウス細胞である、請求項13に記載の齧歯類細胞。
  47. 前記齧歯類細胞がマウス細胞であり、前記内因性C9orf72座位が5’から3’方向に、
    (i)配列番号20または配列番号23として明記される配列を含むマウスC9orf72配列、
    (ii)配列番号2、配列番号3またはそのバリアントを含む異種ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列、
    (iii)配列番号22または配列番号25として明記される配列を含むマウスC9orf72配列、および
    (iv)マウスC9orf72コードエクソン
    を含み、前記マウス細胞は、以下の三つの特徴、
    (i)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してC9orf72転写物発現の増加、(ii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してRNA凝集体数の増加、および(iii)野生型C9orf72座位を含有する対照動物と比較してジペプチドリピートタンパク質レベルの増加、のすべてを示す、請求項46に記載の齧歯類細胞。
  48. 前記ヘキサヌクレオチドリピート伸長配列は、配列番号2、配列番号3として明記される配列またはそのバリアントを含む、請求項44に記載の齧歯類細胞。
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