JP2019525919A - 糖尿病および慢性腎疾患の治療のための新規脂肪酸修飾ウロコルチン−2類似体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式:X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2(式中、X1は、I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示し;X2は、LまたはTであり;X3は、LまたはIであり;X4は、QまたはEであり;29位の修飾されたK残基(「K*」)は、式−X5−X6(式中、X5は、1〜4つのアミノ酸;1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分;および1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせからなる群から選択され;X6は、C14−C24脂肪酸である)の基でのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾されている)の化合物または医薬的に許容される塩を提供する。いくつかの実施形態において、式−X5−X6の基は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である。
Description
本発明は、新規ウロコルチン−2化合物、化合物を含む医薬組成物、化合物を使用してコルチコトロピン放出ホルモン受容体−2と関連する障害を治療する方法、ならびに化合物の合成において有用な中間体およびプロセスに関する。
ウロコルチン−2(UCN2)は、38個のアミノ酸の内在ペプチド(配列番号15)である。これは、哺乳類において見い出される3つの公知の内在ウロコルチン(UCN1およびUCN3)の1つであり、コルチコトロピン放出ホルモン(CRH;コルチコトロピン放出因子としても言及される)ファミリーの一部である。CRHファミリーは、多くの生理学的機能を示す。UCNペプチドは、短時間作用性である。これらは、CRHR1および/またはCRHR2として知られたCRH受容体(CRHR)を介して作用する。具体的には、UCN2は、公知のアイソフォームCRHR2−アルファ(α)、CRHR2−ベータ(β))およびCRHR2−ガンマ(γ)を含むCRHR2を選択的に活性化する。UCN2はまた、血圧の低減と関連する。European Journal of Pharmacology 469:111−115(2003)。
II型糖尿病(T2D)は、全糖尿病の約90%を占める、糖尿病の最も一般的な形態である。世界中で3億を超える人々が、T2Dと診断されている。これは、インスリン抵抗性により引き起こされる高い血液グルコースレベルにより特徴付けられる。T2Dの現在の標準治療は、根底にある補助的療法として食餌および運動を、利用可能な経口および注射可能なグルコース低下薬と共に含む。それにもかかわらず、T2Dを有する患者は、依然として十分にコントロールされないままである。T2Dの代替治療が必要とされる。
慢性腎疾患(CKD)は、腎機能の進行的な喪失により特徴付けられる。CKDを有する個人は、経時的にアルブミン尿、タンパク尿、血清クレアチニン、および腎臓の組織病理学的損傷の増大を経験する。これは、最終的に末期腎疾患(ESRD)を発症し、その多くの患者が透析または腎移植のいずれかを必要とする。CKDは、それぞれ、糖尿病性腎症および高血圧性腎症として知られて糖尿病ならびに高血圧を含むいくつかの根底にある状態により引き起こされ得る。糖尿病性腎症の有病率は、米国における腎不全の約50%を占める。高血圧性腎症の有病率は、米国における腎不全のほぼ25%を占める。腎疾患の現在の標準治療は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤およびアンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)を含む。CKDの代替治療が必要なままである。
Chen et al.(Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS),October 31,2006,vol.103,NO:44,pp.16580−16585)は、「Urocortin 2 modulates glucose utilization and insulin sensitivity in skeletal muscle」を表題とする論文である。さらに、Peptides 27:1806−1813(2006)において、著者らは、筋萎縮症のようなCRHR2により調節される障害の治療のためのUCN2類似体を含むCRHR2アゴニストを開示する。しかしながら、依然として、CRHR2のアゴニストである新規治療用ヒトUCN2類似体がさらに必要である。
本発明は、CRHR2アゴニストである新規化合物を提供する。本発明はまた、週1回の投与または隔月もしくは毎月のような他の種類の投与に適し得る形態のヒトUCN2類似体の新規治療用CRHR2アゴニストを提供する。本発明はまた、治療における使用、特に、T2DもしくはCKD、またはその組み合わせを治療するための使用のためのCRHR2アゴニストである新規化合物を提供する。
したがって、本発明は、式III:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2(式III)
(式中、
X1は、修飾されていないか、またはI残基がアセチル化もしくはメチル化のいずれかによりN末端で修飾されていることを示し、
X2は、LまたはTであり、
X3は、LまたはIであり、
X4は、Q、R、またはEであり、
X7は、TまたはEであり、
X8は、Q、HまたはRである)(配列番号67)
のアミノ酸配列を有するウロコルチン分子である化合物を提供し、
式IIIはさらに、10位においてまたは14位〜30位(これらを含む)の任意の1つの位置において置換されている修飾されたK残基(「K*」)を含み、
K*は、式−X5−X6(式中、X5は、1〜4つのアミノ酸残基、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分、および1〜4つのアミノ酸残基と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分の組み合わせからなる群から選択され、X6は、C14−C24脂肪酸である)の基に結合したK側鎖のイプシロンアミノ基を有することにより修飾されている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2(式III)
(式中、
X1は、修飾されていないか、またはI残基がアセチル化もしくはメチル化のいずれかによりN末端で修飾されていることを示し、
X2は、LまたはTであり、
X3は、LまたはIであり、
X4は、Q、R、またはEであり、
X7は、TまたはEであり、
X8は、Q、HまたはRである)(配列番号67)
のアミノ酸配列を有するウロコルチン分子である化合物を提供し、
式IIIはさらに、10位においてまたは14位〜30位(これらを含む)の任意の1つの位置において置換されている修飾されたK残基(「K*」)を含み、
K*は、式−X5−X6(式中、X5は、1〜4つのアミノ酸残基、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分、および1〜4つのアミノ酸残基と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分の組み合わせからなる群から選択され、X6は、C14−C24脂肪酸である)の基に結合したK側鎖のイプシロンアミノ基を有することにより修飾されている。
本発明は、修飾されたK残基を有する式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、もしくは塩酸塩)を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される。さらなる実施形態において、医薬組成物は、医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤をさらに含んでもよい。
上述の通り、式IIIの合成分子は、10位においてまたは14位〜30位(これらを含む)の任意の1つの位置において、修飾されたK残基が置換されているように、構築される。例えば、これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIK*LLQILX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、10位において、修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常10位を占めるG残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIK*LLQILX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、10位において、修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常10位を占めるG残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQK*LX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、14位において、修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常14位を占めるI残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQK*LX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、14位において、修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常14位を占めるI残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQIK*X3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、15位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常15位を占めるL残基が、修飾されたK残基で置きかけられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQIK*X3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、15位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常15位を占めるL残基が、修飾されたK残基で置きかけられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILK*EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、16位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常16位を占めるX3残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILK*EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、16位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常16位を占めるX3残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3K*QEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、17位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常17位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3K*QEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、17位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常17位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EK*EKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、18位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常18位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EK*EKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、18位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常18位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQK*KQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、19位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常19位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQK*KQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、19位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常19位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEK*QEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、20位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常20位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEK*QEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、20位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常20位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKK*EKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、21位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常21位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKK*EKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、21位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常21位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQK*KEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、22位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常22位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQK*KEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、22位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常22位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEK*EKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、23位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常23位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEK*EKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、23位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常23位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKK*KQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、24位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常24位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKK*KQQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、24位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常24位を占めるE残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEK*QQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、25位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常25位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEK*QQATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、25位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常25位を占めるK残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKK*QATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、26位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常26位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKK*QATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、26位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常26位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQK*ATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、27位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常27位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQK*ATX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、27位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常27位を占めるQ残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQK*TX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、28位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常28位を占めるA残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQK*TX7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、28位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常28位を占めるA残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*X7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、29位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常29位を占めるT残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*X7NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、X7およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、29位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常29位を占めるT残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
これらの合成分子が、次の式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQATK*NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、30位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常30位を占めるX7残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQATK*NAX4ILAX8V−NH2
(式中、K*は、修飾されたK残基であり、X1、X2、X3、X4、およびX8は、本明細書において記載される値および特徴を有する)
を有するように、30位において修飾されたK残基が置換されているなら、そのとき、通常30位を占めるX7残基が、修飾されたK残基で置き換えられている。
上述の通り、式IIIのX8は、Q、H、またはRであってもよい。しかしながら、現在好ましい実施形態のいくつかにおいて、X8基は、HまたはQのいずれかである。さらに好ましい実施形態は、L残基である式IIIのX2および/またはX3を有してもよい。その上さらに好ましい実施形態において、式IIIのX4は、Q残基であってもよく、および/または式IIIのX7はT残基である。
他の現在好ましい実施形態において、式IIIのX5は、0〜2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含み、より好ましくは、1または2つのアミノ酸残基を含んでもよい。他の現在好ましい実施形態において、式IIIのX5は、2つのアミノ酸残基および2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含んでもよく、2つのアミノ酸残基は、EまたはγE残基のいずれかである。いくつかの実施形態において、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分が存在しないように、X5は、アミノ酸残基のみを含む。その上さらに現在好ましい実施形態において、式IIIのX1は、1位において、アセチル化またはメチル化のいずれかにより(N末端で)修飾されたI残基を有する。
上述の通り、配列中10位においてまたは14位〜30位(これらを含む)の任意の1つの位置において修飾されたK残基が置換されているように、式IIIのアミノ酸配列は修飾される。式IIIの最も好ましい実施形態のいくつかは、29位に置換されている修飾されたK残基(「K*」)を有し、QであるX8およびTであるX7を有する。式IIIのサブセットであるこれらの分子は、以下で、式I:X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2(式I)
(式IIIの実施形態と同様に、X2はLまたはTであることができ、X3はLまたはIであることができ、X4はQ、R、またはE(より好ましくは、QまたはE)であることができ、X1は、1位のI残基が、そのN末端で、修飾されていないか、またはアセチル化もしくはメチル化のいずれかにより修飾されていることを意味することができるように、式Iの実施形態は設計される)として表される)。式Iの好ましい実施形態のいくつかにおいて、X1は、1位において、アセチル化またはメチル化のいずれかによりN末端で修飾されたI残基を有する。式Iの実施形態において、29位における修飾されたK残基は、K側鎖のイプシロン−アミノ基にコンジュゲートされている脂肪酸側鎖で修飾され、脂肪酸側鎖は、式:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)を有する。(別の言い方をすれば、式Iの現在好ましい実施形態のいくつかにおいて、式IIIのX5およびX6基は、次の式:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)を有する)(配列番号8)。当然、上述の通り、式Iの化合物および分子は、その医薬的に許容される塩にされてもよい。
(式IIIの実施形態と同様に、X2はLまたはTであることができ、X3はLまたはIであることができ、X4はQ、R、またはE(より好ましくは、QまたはE)であることができ、X1は、1位のI残基が、そのN末端で、修飾されていないか、またはアセチル化もしくはメチル化のいずれかにより修飾されていることを意味することができるように、式Iの実施形態は設計される)として表される)。式Iの好ましい実施形態のいくつかにおいて、X1は、1位において、アセチル化またはメチル化のいずれかによりN末端で修飾されたI残基を有する。式Iの実施形態において、29位における修飾されたK残基は、K側鎖のイプシロン−アミノ基にコンジュゲートされている脂肪酸側鎖で修飾され、脂肪酸側鎖は、式:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)を有する。(別の言い方をすれば、式Iの現在好ましい実施形態のいくつかにおいて、式IIIのX5およびX6基は、次の式:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)を有する)(配列番号8)。当然、上述の通り、式Iの化合物および分子は、その医薬的に許容される塩にされてもよい。
本発明はまた、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、もしくは塩酸塩)を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される。さらなる実施形態において、医薬組成物は、医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤をさらに含んでもよい。
1つの実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、アセチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がLであり;X3がLであり;X4がQであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号1)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、アセチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がLであり;X3がLであり;X4がQであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号2)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がLであり;X3がLであり;X4がQであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号3)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がLであり;X3がLであり;X4がQであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号4)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がTであり;X3がLであり;X4がEであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号5)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がLであり;X3がLであり;X4がEであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号6)。
別の実施形態において、式Iの化合物または医薬的に許容される塩は、X1が、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;X2がTであり;X3がIであり;X4がEであり;29位のK*が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化されるように、設計される(配列番号7)。
29位において、修飾されたK残基(「K*」)は置換されており、X8はQであり、X7はTである、本発明のさらなる好ましい実施形態(同様に、式IIIの範囲内にある)が設計されてもよい。かかる好ましい分子および化合物(式IIIのサブセットである)は、式II:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2(式II)
(式IIIの実施形態と同様に、式IIの実施形態は、X2がLまたはTであることができ、X3がLまたはIであることができ、X4がQ、R、またはEであることができ、X1が、1位のI残基が、そのN末端で、修飾されていないか、またはアセチル化もしくはメチル化のいずれかにより修飾されていることを意味することができるように設計される)として表され得る。しかしながら、X1が、(1位の)I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されるように制約され、X4が、QまたはEのいずれかであるように制約される、式IIのさらなる好ましい実施形態が設計されてもよい。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2(式II)
(式IIIの実施形態と同様に、式IIの実施形態は、X2がLまたはTであることができ、X3がLまたはIであることができ、X4がQ、R、またはEであることができ、X1が、1位のI残基が、そのN末端で、修飾されていないか、またはアセチル化もしくはメチル化のいずれかにより修飾されていることを意味することができるように設計される)として表され得る。しかしながら、X1が、(1位の)I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されるように制約され、X4が、QまたはEのいずれかであるように制約される、式IIのさらなる好ましい実施形態が設計されてもよい。
式IIの実施形態において、29位の修飾されたK残基(「K*」)は、式−X5−X6(式中、
X5は、
1〜4つのアミノ酸;
1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分;および
1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせ
からなる群から選択され;
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基でK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾される(配列番号16)、またはその医薬的に許容される塩。
X5は、
1〜4つのアミノ酸;
1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分;および
1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせ
からなる群から選択され;
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基でK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾される(配列番号16)、またはその医薬的に許容される塩。
本明細書において記載される式1の実施形態において、式Iにおいて使用される修飾されたK残基は、次の基:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)にコンジュゲートされたK側鎖のイプシロン−アミノ基を有する。(別の言い方をすれば、式Iの現在好ましい実施形態のいくつかにおいて、式IIIのX5およびX6基は、次の式:([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)を有する。)
さらに、上述の通り、式IIおよび式IIIの化合物は、X5およびX6について異なる基を使用してもよい。例えば、式IIおよび式IIIのいくつかの実施形態において、X5は、1もしくは4つのEまたはγEアミノ酸残基であってもよい。さらなる実施形態式IIおよび式IIIは、2〜4つのEまたはγEであるX5を有してもよい。X5が、2つのγEアミノ酸を含む、なおさらなる好ましい実施形態式IIおよび式IIIが構築される。式IIおよび式IIIのいくつかの実施形態において、X5基は、アミノ酸残基のみを含んでもよく;しかしながら、他の実施形態において、X5基は、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分と組み合わせて使用される1〜4つのアミノ酸残基(例えば、EまたはγEアミノ酸のような)を含んでもよい。具体的には、他の実施形態において、X5は、1〜4つのEまたはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせを構成する。X5が、2〜4つのγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分(例えば、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分のような)の組み合わせである、さらなる実施形態が設計される。他の実施形態は、2つのγEアミノ酸と2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせであるX5を有する。
式IIIおよびIIIの1つの好ましい実施形態において、式−X5−X6の基は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である。式IIIおよびIIIの他の実施形態において、X5基は、任意のアミノ酸残基を有する、または有しない、少なくとも1つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含んでもよい。X5基が、1または2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含む、式IIIおよびIIIのさらなる好ましい実施形態が構築される。いくつかの実施形態において、X6基は、式CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16、18、または20である)の直鎖脂肪酸側鎖である。最も好ましい実施形態は、16または18のいずれかであるxを有する。
上述の通り、式IIおよびIIIの化合物(またはその医薬的に許容される塩)は、C14〜C24脂肪酸であるX6基を有する。このC14−C24脂肪酸は、飽和モノ酸または飽和二酸であってもよい。好ましくは、脂肪酸は、ミリスチン酸(テトラデカン酸)(C14モノ酸)、テトラデカン二酸(C14二酸)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)(C16モノ酸)、ヘキサデカン二酸(C16二酸)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸)(C17モノ酸)、ヘプタデカン二酸(C17二酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)(C18モノ酸)、オクタデカン二酸(C18二酸)、ノナデシル酸(ノナデカン酸)(C19モノ酸)、ノナデカン二酸(C19二酸)、アラカド酸(arachadic acid)(エイコサン酸)(C20モノ酸)、エイコサン二酸(C20二酸)、ヘンイコシル酸(ヘンイコサノン酸)(C21モノ酸)、ヘンイコシル二酸(C21二酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)(C22モノ酸)、ドコサン二酸(C22二酸)、リグノセリン酸(テトラコサン酸)(C24モノ酸)およびテトラコサン二酸(C24二酸)からなる群から選択される飽和モノ酸または飽和二酸である。最も好ましい酸は、以下の:ミリスチン酸、テトラデカン二酸、パルミチン酸、ヘキサデカン二酸、ステアリン酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、アラカド酸(arachadic acid)、エイコサン二酸またはドコサン二酸である。
式Iまたは式IIまたは式IIIの本発明は、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩(例えば、特に、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、もしくは塩酸塩)を含む医薬組成物を提供する。他の実施形態において、ヒト使用に適した任意の塩または遊離塩基は、式Iまたは式IIまたは式IIIの化合物を使用して作られてもよい。いくつかの好ましい実施形態において、式Iまたは式IIまたは式IIIの化合物のペプチド酢酸塩が使用される。いくつかの実施形態において、C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される。さらなる実施形態において、医薬組成物は、医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤をさらに含んでもよい。
本発明は、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩、および1つもしくは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。本発明はまた、さらなる有効成分と組み合わせて、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明は、患者におけるII型糖尿病の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。本発明はまた、患者におけるII型糖尿病の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法であって、投与は皮下投与である方法を提供する。本発明はまた、患者におけるII型糖尿病の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩、および同時もしくは連続して、有効量の1つまたは複数の他の有効成分を投与することを含む方法を提供する。1つの実施形態において、他の有効成分は、投与前、米国糖尿病協会のような業界ガイドラインにより決められた標準治療とみなされる薬物の種類から選択される現在入手可能な経口グルコース低下薬である。現在の標準治療の例は、メトホルミン、チアゾリジンジオン(TZD)、スルホニル尿素系薬剤(SU)、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP−IV)阻害剤、およびナトリウム/グルコース共輸送体(SGLT)を含む。本発明のさらなる実施形態において、上で定義された患者におけるII型糖尿病の治療方法は、食餌および運動と組み合わされる。
さらに、本発明は、患者における慢性腎疾患の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。本発明はまた、患者における慢性腎疾患の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法であって、慢性腎疾患が、糖尿病性腎症により引き起こされる方法を提供する。本発明はまた、患者における慢性腎疾患の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法であって、慢性腎疾患が、高血圧性腎症により引き起こされる方法を提供する。本発明はまた、患者における慢性腎疾患の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む方法であって、投与が皮下投与である方法を提供する。本発明はまた、患者における慢性腎疾患の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、有効量の式Iの化合物、またはその医薬的に許容される塩、および同時もしくは連続して、有効量の1つまたはそれ以上の他の有効成分を投与することを含む方法を提供する。1つの実施形態において、他の有効成分は、投与前に、業界ガイドラインにより決められた標準治療とみなされる現在入手可能な経口ACE阻害剤またはARBから選択される。現在の標準治療の例は、ACE阻害剤であるリシノプリルおよびカプトプリルならびにARBロサルタンおよびイルベサルタンである。
さらに、本発明は、治療における使用のための、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。本発明はまた、II型糖尿病の治療における使用のための、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。さらに、本発明は、慢性腎疾患の治療における使用のための、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。本発明は、糖尿病性腎症または高血圧性腎症により引き起こされる慢性腎疾患の治療における使用のための、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩を提供する。本発明は、II型糖尿病および/または慢性腎疾患の治療用医薬の製造のための、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩の使用を提供する。
本発明はまた、式Iまたは式IIまたは式IIIの化合物の合成のための新規中間体およびプロセスを包含する。
式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的な塩は、本発明の治療方法において特に有用である。
本発明の化合物のペプチド鎖は、標準的な手動または自動固相合成方法を使用して合成することができる。自動ペプチドシンセサイザーは、例えば、アプライドバイオシステムズ(フォスターシティ、カリフォルニア州)およびProtein Technologies Inc.(トゥーソン、アリゾナ州)から市販されている。固相合成用試薬は、商業供給源から容易に入手可能である。固相シンセサイザーは、干渉する基のブロッキング、反応中のアミノ酸の保護、カップリング、脱保護、および未反応のアミノ酸のキャッピングについての製造元の指示に従い、使用することができる。
典型的には、樹脂に結合した伸長するペプチド鎖上のN−α−カルバモイル保護アミノ酸およびN末端のアミノ酸は、室温で、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンまたは塩化メチレンのような不活性な溶媒中、ジイソプロピル−カルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾールのようなカップリング剤の存在下でカップリングされる。Nα−カルバモイル保護基は、トリフルオロ酢酸(TFA)またはピペリジンのような試薬を使用して、得られたペプチドから取り除かれ、カップリング反応が、次に所望される、ペプチド鎖に加えられるべきNα−保護アミノ酸で繰り返される。適当なアミン保護基は、当該技術分野において周知であり、例えば、Green and Wuts,“Protecting Groups in Organic Synthesis,”John Wiley and Sons,1991において記載される。最も一般的に使用される例は、tBocおよびフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)を含む。合成完了後、ペプチドは、酸性条件下で標準的な処理方法を使用した同時側鎖脱保護で固相支持体から切断される。
当業者は、C末端のカルボキサミドを有する、本発明の化合物のペプチド鎖が合成されることを理解するだろう。C末端のアミドペプチドの合成のため、Fmoc合成と共に、Rink amide MBHAまたはRink amide Amリンカーを取り込んだ樹脂が典型的には使用され、一方、tBoc合成と共に、MBHA樹脂が一般に使用される。
粗ペプチドは、典型的には、0.05〜0.1%TFA中の水−アセトニトリル勾配を使用したC8またはC18カラム上のRP−HPLCを使用して精製される。純度は、分析的RP−HPLCにより検証することができる。ペプチドの同一性は、質量分析により検証することができる。ペプチドは、広いpH範囲に渡り水性バッファーに溶解可能である。
本明細書において使用される用語「AUC」は、曲線下面積を意味する。
本明細書において使用される用語「平均分子量」は、非常に狭い分布を伴う、異なるオリゴマーサイズの成分の分子量の平均を示し、質量分析技術により決定される。
本明細書において使用される用語「EC50」は、アッセイエンドポイントの50%活性化をもたらす化合物、例えば、cAMPの濃度を指す。
本明細書において使用される用語「ED50」は、インビボアッセイのエンドポイントにおいて50%応答をもたらす化合物、例えば、血漿または血液グルコースの濃度を指す。
本明細書において使用される用語「有効量」は、患者への1回もしくは複数回用量の投与の際、毎日の投与について診断もしくは治療下にある患者において所望される効果をもたらす本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩の量あるいは用量を指す。有効量は、公知の技術の使用により、および同様の状況下で得られる結果を観察することにより、当業者である主治医により容易に決定することができる。患者についての有効量を決定する際に、哺乳類の種;その大きさ、年齢、および一般的な健康状態;関与する具体的な疾患または障害;疾患もしくは障害のあるいは関与または重症度の程度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与経路;投与される調製物のバイオアベイラビリティ特徴;選択される用法;併用薬の使用;ならびに他の関連する状況を含むが、これらに限定されない、多数の要因が、診断医により考慮される。
本明細書において使用される用語「患者」は、マウス、モルモット、ラット、イヌ、ネコ、またはヒトのような哺乳類を指す。好ましい患者はヒトであることは理解される。
本明細書において使用される用語「治療」または「治療すること」は、現在の症状もしくは障害の進行または重症化を妨げること、抑制すること、遅延させること、止めること、あるいは逆転させることを含む。
本明細書において使用されるとき、用語「と組み合わせて」は、1つもしくは複数のさらなる治療剤と、同時に、連続して、または1つもしくは複数のさらなる治療剤を含む単一の組み合わせ製剤においてのいずれかで本発明の合成分子の投与を意味する。
ある種の略語が以下の通り定義される:「ACR」は尿アルブミン/尿クレアチニン比を指し;「amu」は原子質量単位を指し;「Boc」はtert−ブトキシカルボニルを指し;「cAMP」は環状アデノシン一リン酸を指し;「DMSO」はジメチルスルホキシドを指し;「EIA/RIA」は酵素イムノアッセイ/ラジオイムノアッセイを指し;「hr」は時間を指し;「HTRF」は均一時間分解蛍光を指し;「i.v.」は静脈内を指し;「kDa」はキロダルトンを指し;「LC−MS」は液体クロマトグラフィー−質量分析を指し;「MS」は質量分析を指し;「OtBu」はO−tert−ブチルを指し;「Pbf」はNG−2,2,4,6,7−ペンタメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニルを指し;「RP−HPLC」は逆相高速液体クロマトグラフィーを指し;「s.c.」は皮下を指し;「SEM」は平均の標準誤差を指し;「TFA」はトリフルオロ酢酸を指し;「Trt」はトリチルを指す。標準的な1文字コードを使用して、式Iの化合物中のアミノ酸を表す。式Iにおいて使用される全てのアミノ酸は、L−アミノ酸である。標準的な3文字コードを使用して、アミノ酸を表してもよい。
本発明の化合物は、直接結合によって、またはリンカーによってのいずれかでリジン側鎖のイプシロン−アミノ基に化学的にコンジュゲートされたC14−C24脂肪酸を利用する。本明細書において使用される用語「C14−C24脂肪酸」は、14〜24個の炭素原子を有するカルボン酸を意味する。本明細書における使用に適したC14−C24脂肪酸は、飽和モノ酸または飽和二酸であり得る。「飽和」により、脂肪酸が、炭素と炭素の間の2重結合または3重結合を含有しないことを意味する。
本明細書において開示される化合物およびその使用に適当である具体的な飽和C14−C24脂肪酸の例は、ミリスチン酸(テトラデカン酸)(C14モノ酸)、テトラデカン二酸(C14二酸)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)(C16モノ酸)、ヘキサデカン二酸(C16二酸)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸)(C17モノ酸)、ヘプタデカン二酸(C17二酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)(C18モノ酸)、オクタデカン二酸(C18二酸)、ノナデシル酸(ノナデカン酸)(C19モノ酸)、ノナデカン二酸(C19二酸)、アラカド酸(arachadic acid)(エイコサン酸)(C20モノ酸)、エイコサン二酸(C20二酸)、ヘンイコシル酸(ヘンイコサノン酸)(C21モノ酸)、ヘンイコシル二酸(C21二酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)(C22モノ酸)、ドコサン二酸(C22二酸)、リグノセリン酸(テトラコサン酸)(C24モノ酸)、テトラコサン二酸(C24二酸)(それらの分岐および置換された誘導体を含む)を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物の好ましい態様において、C14−C24脂肪酸は、飽和C14モノ酸、飽和C14二酸、飽和C16モノ酸、飽和C16二酸、飽和C18モノ酸、飽和C18二酸、飽和C19二酸、飽和C20モノ酸、飽和C20二酸、飽和C22二酸、ならびにそれらの分岐および置換された誘導体からなる群から選択される。本発明の化合物のより好ましい態様において、C14−C24脂肪酸は、ミリスチン酸、テトラデカン二酸、パルミチン酸、ヘキサデカン二酸、ステアリン酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、アラカド酸(arachadic acid)、エイコサン二酸およびドコサン二酸からなる群から選択される。好ましくは、C14−C24脂肪酸は、オクタデカン二酸またはエイコサン二酸である。
脂肪酸の長さおよび組成は、化合物の半減期、インビボ動物モデルにおける化合物の効力に影響を及ぼし、化合物の溶解性および安定性にも影響を及ぼす。C14−C24飽和脂肪モノ酸または二酸への本明細書において定義されるペプチドの結合は、望ましい半減期、インビボ動物モデルにおける望ましい効力を示し、所望される溶解性および安定性特徴も有する化合物をもたらす。
本発明の化合物は、非経口経路(例えば、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉内、または経皮)により投与される医薬組成物として好ましくは製剤される。かかる医薬組成物、およびそれを製造するプロセスは、当該技術分野において周知である。(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,L.V.Allen,Editor,22nd Edition,Pharmaceutical Press,2012を参照。)好ましい投与経路は、皮下投与である。
本発明の化合物は、多数の無機酸および有機酸のいずれかと反応して、医薬的に許容される酸付加塩を形成してもよい。医薬的に許容される塩、およびそれを製造する一般的な方法論は、当該技術分野において周知である。例えば、P.Stahl,et al.Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use,2nd Revised Edition(Wiley−VCH,2011);S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts,”Journal of Pharmaceutical Sciences,Vol.66,NO:1,January 1977を参照。本発明の好ましい医薬的に許容される塩は、特に、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、および塩酸塩である。
本発明の化合物は、医師により投与されるか、または注射を用いて自己投与されてもよい。ゲージサイズおよび注射体積量は、スキルを持つ医師により決定されることが理解される。1つの実施形態において、注射体積量は、2ml以下であり、好ましくは、1ml以下である。また、さらなる実施形態は、27以上、好ましくは、29以上のニードルゲージの使用である。
式Iまたは式IIまたは式IIIの化合物は、一般に、広い投薬量範囲に渡り有効である。例えば、1日当たりの投薬量は、通常、体重1kg当たり約0.01〜約50mgの範囲にある。ある場合では、前述の範囲の下限未満の投薬量レベルが十分過ぎであってもよく、一方、他の場合では、さらに大きな用量が、許容される副作用を伴って利用されてもよく、それ故、上記の投薬量範囲は、いかなる方法でも本発明の範囲を制限しないことを意図する。
本発明はまた、式Iもしくは式IIもしくは式IIIの化合物、またはその医薬的に許容される塩の合成に有用な新規中間体およびプロセスを包含する。本発明の中間体および化合物は、化学合成と組み換え技術の両方を介したものを含む、当該技術分野において公知の様々な方法により製造されてもよい。特に、化学合成を使用するプロセスは、以下の調製および実施例物において説明される。記載される経路のそれぞれの具体的な合成ステップを異なる方法と組み合わせて、式Iの化合物、またはその塩を製造してもよい。試薬および出発材料は、当業者にとって容易に入手可能である。これらの調製物および実施例は、いかなる方法でも本発明の範囲への限定ではないことが意図されることは、理解される。
実施例1
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、1位のX1は、N末端で、アセチル化により修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号1)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、1位のX1は、N末端で、アセチル化により修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号1)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基I、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号1に記載のペプチドを、RAPP AM−Rink Amide樹脂(H40023ポリスチレンAM RAM、Rapp polymere GmbH)から出発してSymphony自動ペプチドシンセサイザー(PTI Protein Technologies Inc.)上で実行するFmoc/t−Buストラテジーを使用した固相ペプチド合成により、ジメチルホルムアミド(DMF)中のジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびOxyma pure(モル比1:1:1)で3時間25℃で活性化したアミノ酸6当量を用いたカップリングで作製する。
Thr30の拡大したカップリング(10時間)は、粗ペプチドの品質を改善するのに必要である。Fmoc−Lys(Alloc)−OH基本単位を、29位のKのカップリングのため使用し(直交の保護基)、合成プロセスにおいて後に、脂肪酸部分の部位特異的な結合を可能にする。N末端の残基(1位のI)を、ジメチルホルムアミド(DMF)中のジイソプロピルカルボジイミド(DIC)およびOxyma pure(モル比1:1:1)を含む酢酸10当量を1時間25℃で使用してアセチル化する。
上記のペプチド−樹脂の伸長を終えた後、29位のKに存在するAlloc保護基を、スカベンジャーとしてPhSiH3の存在下で触媒量のPd(PPh3)4を使用して取り除く。29位のKの側鎖を拡大するFmoc/t−Buストラテジーを使用したさらなるカップリング/脱保護サイクルは、Fmoc−NH−PEG2−CH2COOH(ChemPepカタログ番号280102)、Fmoc−Glu(OH)−OtBu(ChemPepカタログ番号100703)およびHOOC−(CH2)16−COOtBuを含むものであった。全てのカップリングにおいて、基本単位3当量を、DMF中のPyBOP(3当量)およびDIEA(6当量)と共に4時間25℃で使用する。
同時の、樹脂からの切断と側鎖保護基の除去を、トリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン:1,2−エタンジチオール:メタノール:チオアニソール80:5:5:5:5(v/v)を含有する溶液中2時間25℃で行い、続いて、冷エーテルで沈殿させる。粗ペプチドを、適当な分画をプールし、凍結乾燥する、フェニルヘキシルカラム(phenomenex、5ミクロン、100A)上の水/アセトニトリル(1%v/vTFAを含有する)勾配での逆相HPLCクロマトグラフィーにより、純度>99%(精製収率15〜20%)まで精製する。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例1の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1718.8;計算M+3H+/3=1720.0;観察:M+4H+/4=1289.2;計算M+4H+/4=1290.3;観察:M+5H+/5=1031.5;計算M+5H+/5=1032.4)。
実施例2
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がアセチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号2)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がアセチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号2)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基I、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号2に記載のペプチドを、実施例1において上で記載したのと同様に合成する。DMF中のPyBOP(3当量)およびDIEA(6当量)を含む基本単位3当量を4時間25℃で使用して、HOOC−(CH2)18−COOtBuを取り込む。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例2の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1728.2;計算M+3H+/3=1729.4;観察:M+4H+/4=1296.3;計算M+4H+/4=1297.3;観察:M+5H+/5=1037.4;計算M+5H+/5=1038.0)。
実施例3
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号3)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号3)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基N−メチルイソロイシン、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号3に記載の化合物を、実施例1について上で記載したのと同様に合成する。DMF−DCM中のPyBOP(6当量)およびDIEA(12当量)(1:1、v/v)を含む基本単位6当量を15時間25℃で使用し、N末端の残基(1位のN−メチルイソロイシン)をBoc−NMeIle−OHとして取り込む。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例3の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1709.6;計算M+3H+/3=1710.7;観察:M+4H+/4=1282.2;計算M+4H+/4=1283.3;観察:M+5H+/5=1025.8;計算M+5H+/5=1026.8)。
実施例4
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X4はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号4)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X4はLであり;X4はQであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号4)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基N−メチルイソロイシン、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号4に記載の化合物を、実施例1について上で記載したのと同様に合成する。DMF−DCM中のPyBOP(6当量)およびDIEA(12当量)(1:1、v/v)を含む基本単位6当量を15時間25℃で使用し、N末端の残基(1位のN−メチルイソロイシン)をBoc−NMeIle−OHとして取り込む。DMF中のPyBOP(3当量)およびDIEA(6当量)を含む基本単位3当量を4時間25℃で使用して、HOOC−(CH2)18−COOtBuを取り込む。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例4の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1719.4;計算M+3H+/3=1720.1;観察:M+4H+/4=1289.8;計算M+4H+/4=1290.3;観察:M+5H+/5=1031.8;計算M+5H+/5=1032.4)。
実施例5
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はTであり;X3はLであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号5)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はTであり;X3はLであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号5)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基N−メチルイソロイシン、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号5に記載の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例5の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1715.7;計算M+3H+/3=1716.4;観察:M+4H+/4=1287.0;計算M+4H+/4=1287.5;観察:M+5H+/5=1029.7;計算M+5H+/5=1030.2)。
実施例6
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号6)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はLであり;X3はLであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号6)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は1位の残基N−メチルイソロイシン、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号6に記載の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例6の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1719.7;計算M+3H+/3=1720.4;観察:M+4H+/4=1289.8;計算M+4H+/4=1290.5;観察:M+5H+/5=1032.2;計算M+5H+/5=1032.6)。
実施例7
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はTであり;X3はIであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号7)。この配列の構造を以下に示す。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端がメチル化を介して修飾されているIであり;X2はTであり;X3はIであり;X4はEであり;29位のK*は、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2HでのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して化学的に修飾され;C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号7)。この配列の構造を以下に示す。
この配列の構造は、1位の残基N−メチルイソロイシン、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の配列番号7に記載の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。
上記の通り本質的に行った合成において、実施例7の純度を、分析的逆相HPLCにより調べ、LC/MSを使用して、同一性を確認した(観察:M+3H+/3=1715.6;計算M+3H+/3=1716.4;観察:M+4H+/4=1286.8;計算M+4H+/4=1287.5;観察:M+5H+/5=1029.8;計算M+5H+/5=1030.2)。
実施例8
本発明の次の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。以下に示す構造は、1位の残基N−メチル化I、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
本発明の次の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。以下に示す構造は、1位の残基N−メチル化I、およびこれらのアミノ酸残基の構造を拡大した29位のKを除き、標準的な1文字アミノ酸コードを包含する。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号9)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号9)。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号10)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号10)。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾されており;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号11)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾されており;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号11)。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号12)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号12)。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号13)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号13)。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号14)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、次の脂肪酸側鎖:
−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH
で化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号14)。
実施例9
本発明の次の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。以下に示す構造は、標準的な1文字アミノ酸コードを含有する。次の化合物または合成分子の全てが、式IIIの範囲にある。これらの化合物の純度を、分析的逆相HPLCにより試験し、本明細書で概説した方法で、LC/MSを使用して、同一性を確認した。
本発明の次の化合物を、実施例4について上で記載したのと同様に合成する。以下に示す構造は、標準的な1文字アミノ酸コードを含有する。次の化合物または合成分子の全てが、式IIIの範囲にある。これらの化合物の純度を、分析的逆相HPLCにより試験し、本明細書で概説した方法で、LC/MSを使用して、同一性を確認した。
IVLSLDVPIGLLQK*LLEQEKQEKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、14位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号21)。
(式中、14位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号21)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、14位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQIK*LEQEKQEKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、15位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号22)。
(式中、15位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号22)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、15位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLK*QEKQEKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号23)。
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号23)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、17位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQK*KQEKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、19位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号24)。
(式中、19位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号24)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、19位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEK*QEKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、20位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的にされ;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号25)。
(式中、20位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的にされ;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号25)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、20位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKK*EKEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、21位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号26)。
(式中、21位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号26)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、21位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQK*KEKQQATTNARILARV−NH2
(式中、22位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号27)。
(式中、22位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号27)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、22位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEK*EKQQATTNARILARV−NH2
(式中、23位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号28)。
(式中、23位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号28)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、23位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKK*KQQATTNARILARV−NH2
(式中、24位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号29)。
(式中、24位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号29)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、24位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEK*QQATTNARILARV−NH2
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号30)。
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号30)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、25位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEK*QQATTNARILARV−NH2
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号31)。
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号31)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、2つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、25位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEK*QQATTNARILARV−NH2
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号32)。
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号32)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基と1つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基の組み合わせであり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、25位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKK*QATTNARILARV−NH2
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号33)。
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号33)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、26位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKK*QATTNARILARV−NH2
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号34)。
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号34)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、2つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、26位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQK*ATTNARILARV−NH2
(式中、27位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号35)。
(式中、27位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号35)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、27位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQK*TTNARILARV−NH2
(式中、28位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号36)。
(式中、28位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号36)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、28位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNARILARV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号37)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号37)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNARILARV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号38)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号38)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X7はTであり、X8はRであり、X5は、2つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQATK*NARILARV−NH2
(式中、30位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号39)。
(式中、30位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、−γE−CO−(CH2)14−CH3基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号39)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はRであり、X8はRであり、X5は、1つのγE残基であり、X6は、C16モノ脂肪酸であり、K*残基は、30位の本来のアミノ酸(例えば、X7)を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQK*LLEQEKQEKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、14位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号40)。
(式中、14位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号40)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、14位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQIK*LEQEKQEKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、15位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号41)。
(式中、15位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号41)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、15位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILK*EQEKQEKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、16位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号42)。
(式中、16位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号42)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、16位の本来のアミノ酸(例えば、X3)を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLK*QEKQEKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号43)。
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号43)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、17位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEK*EKQEKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、18位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号44)。
(式中、18位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号44)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、18位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKK*EKEKQQATTNAQILAHV−NH2
(式中、21位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号45)。
(式中、21位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号45)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、21位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEK*QQATTNAQILAHV−NH2
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号46)。
(式中、25位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号46)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、25位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKK*QATTNAQILAHV−NH2
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号47)。
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号47)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、26位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAHV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号48)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号48)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はHであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIK*LLQILLEQEKQEKEKQQATTNAQILAQV−アミド
(式中、10位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号49)。
(式中、10位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号49)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、10位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLK*QEKQEKEKQQATTNAQILAQV−NH2
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号50)。
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号50)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、17位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKK*QATTNAQILAQV−NH2
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号51)。
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号51)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、26位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号52)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号52)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLK*QEKQEKEKQQATENAQILAQV−NH2
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号53)。
(式中、17位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号53)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、17位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKK*QATENAQILAQV−NH2
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号54)。
(式中、26位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号54)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、26位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*ENAQILAQV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号55)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号55)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*ENAQILAQV−NH2
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号56)。
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−CO−(CH2)16−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号56)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、修飾されていない残基であり、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と1つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C18ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*ENAEILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号57)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号57)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はEであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、1つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基と2つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*ENAEILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号58)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号58)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はEであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、2つのγE残基であり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*ENAEILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号59)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号59)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はEであり、X7はEであり、X8はQであり、X5は、γE残基、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号60)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号60)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、γE残基、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号61)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号61)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、γE残基、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号62)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号62)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つのγE残基、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号63)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号63)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、2つのγE残基、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVLSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAQILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号64)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−γE−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号64)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、4つのγE残基の組み合わせであり、X6は、C20二酸二酸の脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
X1IVTSLDVPIGLLQILLEQEKQEKEKQQAK*TNAEILAQV−NH2
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号66)。
(式中、X1は、メチル化により修飾されたI残基のN末端を有し;
(式中、29位のK*は、K側鎖のイプシロン−アミノ基が、γE−([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−γE−γE−CO−(CH2)18−COOH基と結合するように化学的に修飾され;
C末端のアミノ酸は、C末端の一級アミドとしてアミド化される)(配列番号66)。
この配列は、式III(式中、この特定の実施形態において、X1は、I残基がN末端でメチル化されていることを表し、X2はTであり、X3はLであり、X4はEであり、X7はTであり、X8はQであり、X5は、γE残基、2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)基および次に2つのさらなるγE残基の組み合わせであり、X6は、C20ジ脂肪酸であり、K*残基は、29位の本来のアミノ酸を置換している)の範囲にある。
上記の化合物を製造する方法に加えて、収束的合成も使用してよいことは、注意されるべきである。例えば、この収束的合成において、アシル化リジン側鎖が構築され、および/または得られる。このアシル化リジン側鎖フラグメントは、t−ブチルエステルとして直交に保護された酸性フラグメント、またはペプチド合成において一般的に知られた他の保護基を有する。かかる合成方法は、下流のクロマトグラフィー要件を減らし得る、高純度≧98%でアシル化側鎖を生成し得、もしかしたら改善された純度および増大したプロセス効率を導くと思われる。例えば、全ての線形構造において、アシル化リジン構成成分(すなわち、アミノ−エトキシ部分などを有する脂肪酸側鎖)は、典型的には、合成の最後に導入され、これにより、取り除くのに問題があり得る、より多数または少数のアミノ−エトキシ部分を有する不純物に限定されないが、その不純物のような、高レベルのプロセス不純物を生じ得る。収束的(本明細書において概説される)ストラテジーを使用することで、1つのミスが全体的なロスをもたらし得る、全ての線形合成構造ストラテジーのリスクを減らし得る。加えて、収束的合成アプローチを使用し、標準的な全ての線形構造に、比較可能な資源提供要件との供給鎖適応性を改善し得る。加えて、収束的合成ストラテジーはまた、COPS(製品販売価格)を下げ、さらに頑強性を改善する手段でもあり得る。別の利点は、N末端のN−メチルイソロイシン残基が、大きなペプチドにとって頻繁に困難なカップリングであることであり得る。より小さなフラグメントへのN−メチルイソロイシンの取り込みは、場合により、このカップリング問題のリスクを減らす良好な手段であり得る。
実施例4の化合物を例として使用すると、アシル化リジン側鎖はC末端に隣接し、収束的合成プロセスの戦略的な逆合成分岐点は、28位のアラニン(A)と29位のリジン(K)の間であり得る。したがって、この「フラグメント」は、最後の9残基(最終C末端に至る)と共に29位のリジン(およびその付随する側鎖)を含む。いくつかの実施形態において、この「フラグメント」は、Rink AmideまたはSieber Amide樹脂上で生成された基本の親フラグメントであってもよい。別の逆合成の断絶は、10位のグリシン(G)と11位のロイシン(L)の間であってもよい。これらの配列のフラグメントの作製により、かかる配列が、ラセミ化の傾向を有しない(またはより低い傾向を有する)ことが確かになり得る。18のアミノ酸(例えば、11位の残基〜28位のアラニン)の第3のフラグメントも生成され得る。この18残基のフラグメントは、最初の10のアミノ酸のフラグメント(例えば、N末端〜10位のG)と共に、両方が例えば、2−CTC樹脂により生成され得る。ペプチド保護基をそのまま離す間に、樹脂は直交で切断され得るので、2−CTC樹脂が、しばしば、大抵のフラグメントの合成に好ましくあり得る。
したがって、要約すると、次の実施例4の化合物の合成方法が、以下で提供される:
1)リジン(例えば、最終的に29位のKであるK)に結合している脂肪酸側鎖を構築する;
2)脂肪酸側鎖を有するリジン(例えば、最終的に29位のKであるK)で始まる10のアミノ酸のフラグメントを構築し、最後のV残基の後のC末端の終わりに他のアミノ酸を加える;
3)11位のLで始まり、28位のAで終わる、18のアミノ酸残基のフラグメントを構築する;
4)1位の修飾されたIで始まり、10位のGで終わる、10のアミノ酸のフラグメントを構築する;
5)ステップ3の18の残基のフラグメントが、ステップ4の10の残基(reside)のフラグメントに結合され得、次に、この28の構築物が、ステップ2のフラグメント(側鎖を有する)に結合され得るか;あるいは、ステップ3の18の残基のフラグメントが、テップ2の10のアミノ酸のフラグメントに加えて結合され得、次に、この残基の構築物が、ステップ4のフラグメントに結合され得る。
1)リジン(例えば、最終的に29位のKであるK)に結合している脂肪酸側鎖を構築する;
2)脂肪酸側鎖を有するリジン(例えば、最終的に29位のKであるK)で始まる10のアミノ酸のフラグメントを構築し、最後のV残基の後のC末端の終わりに他のアミノ酸を加える;
3)11位のLで始まり、28位のAで終わる、18のアミノ酸残基のフラグメントを構築する;
4)1位の修飾されたIで始まり、10位のGで終わる、10のアミノ酸のフラグメントを構築する;
5)ステップ3の18の残基のフラグメントが、ステップ4の10の残基(reside)のフラグメントに結合され得、次に、この28の構築物が、ステップ2のフラグメント(側鎖を有する)に結合され得るか;あるいは、ステップ3の18の残基のフラグメントが、テップ2の10のアミノ酸のフラグメントに加えて結合され得、次に、この残基の構築物が、ステップ4のフラグメントに結合され得る。
さらに、構築技術に基づきこの「フラグメント」を用いる利点の1つは、各フラグメントが、連続して、または同時に生成され得ることである。さらに、ペプチドのより小さいフラグメントは、精製するのが容易であり得、ときに、高純度を与える結晶形で単離することができる。同様に、フラグメントの1つにエラーが生じると、そのフラグメントのみが捨てられ、再生成されなければならない(むしろ、化合物全体を再生成しなければならない)。他の戦略的なフラグメント分岐点は、18のアミノ酸の残基を生じるための非限定的にはフラグメント縮合のような、純度および効率をさらに改善することが可能である。
いくつかの実施形態において、凍結乾燥が、化合物の可能性のある物理的特性の問題のリスクを潜在的に減らす手段と同等のストラテジーとして取り込まれてもよい。具体的には、化合物は、クロマトグラフィーを介して精製されることにより、構築されてもよい。精製されると、溶液は濃縮され、次に、凍結乾燥を介して固形物(例えば、乾燥粉末)として単離されてもよい。代替の実施形態において、固形物は、沈殿/濾過/乾燥/加湿方法を使用して、得られ、単離されてもよい。
凍結乾燥は、保存または再構成用の固形ペプチド薬物製品の製造の最も一般に実施される(≧80%)産業上の手段である。いくつかの実施形態において、沈殿の一番目の欠点は、頑強なプロセスを確実にするのに必要な、大規模な材料および設計空間の開発である。沈殿した化合物はまた、凝集する傾向にある高密度の粒子を含有してもよく、頻繁には、これらの沈殿した生成物は、標準的な溶解アッセイおよび/または薬物製品の処方設計でゆっくり溶解してもよい。他方、凍結乾燥により生成された広い表面積の生成物は、溶解アッセイおよび/または薬物製品の処方設計において最大の溶解率を確実にし得る。しかしながら、この方法は、大きい体積の製品にとってあまり高価でない傾向にあるので、沈殿生成物がまた使用されてもよい。
他の実施形態において、本発明はまた、次のアミノ酸配列:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAKTNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端でのアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されているI残基を示し;
X2は、LまたはTであり;
X3は、LまたはIであり;
X4は、QまたはEである)(配列番号18)
を含む化合物に関する。
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAKTNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、N末端でのアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されているI残基を示し;
X2は、LまたはTであり;
X3は、LまたはIであり;
X4は、QまたはEである)(配列番号18)
を含む化合物に関する。
この配列は、中間体として使用した。具体的には、この配列を中間体として使用して、本明細書において記載される化合物が構築されてもよい。この特定の方法において、この中間体での合成は、38位のVから始まり、I(N末端にアシルまたはN−メチル基のいずれかを有する)で終わる、(上で概説された方法での)固相上のものである。この配列が構築されると、直交する保護基が取り除かれるように、29位のKが脱保護される。次に、式−X5−X6の特定の基が、次に、29位のK側鎖のイプシロン−アミノ基に加えられ得る。本明細書において概説される式−X5−X6の基の特定の側鎖のいずれかが使用さてもよい。式−X5−X6の基のかかる付加は、ペプチドが依然として固相に結合している間に、加えられてもよい。式−X5−X6の基の付加後、ペプチドは、樹脂から放出され、精製されてもよい。
アッセイ
いくつかのアッセイにおける上で列挙した実施例のいくつかについての条件およびデータ:インビトロ機能および選択性、薬物動態、II型糖尿病、筋萎縮症、慢性腎疾患(糖尿病性腎症、高血圧性腎症)、ならびに血圧を、以下で提供する。
いくつかのアッセイにおける上で列挙した実施例のいくつかについての条件およびデータ:インビトロ機能および選択性、薬物動態、II型糖尿病、筋萎縮症、慢性腎疾患(糖尿病性腎症、高血圧性腎症)、ならびに血圧を、以下で提供する。
インビトロ機能および選択性
CRHRアゴニスト活性を、細胞ベースのcAMPアッセイにおいて測定する。試験ペプチドの連続希釈液を、20mM HEPESおよび0.05%ラクトアルブミン酵素的加水分解物(LAH)を添加したハンクス平衡塩類溶液(HBSS、フェノールレッドを含まない)を含有するアッセイバッファー(「アッセイバッファー」)中で作製する。使用する最高濃度は、ヒトCRHR2bにおいて1μMから始まり、一方、100μMの開始濃度を、ヒトCRHR1アッセイにおいて使用する。試験ペプチドの1〜3つの希釈液を、両方のアッセイにおいて使用する。
CRHRアゴニスト活性を、細胞ベースのcAMPアッセイにおいて測定する。試験ペプチドの連続希釈液を、20mM HEPESおよび0.05%ラクトアルブミン酵素的加水分解物(LAH)を添加したハンクス平衡塩類溶液(HBSS、フェノールレッドを含まない)を含有するアッセイバッファー(「アッセイバッファー」)中で作製する。使用する最高濃度は、ヒトCRHR2bにおいて1μMから始まり、一方、100μMの開始濃度を、ヒトCRHR1アッセイにおいて使用する。試験ペプチドの1〜3つの希釈液を、両方のアッセイにおいて使用する。
受容体を過剰発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を、ヒトCRHR2bアッセイのため使用する。CHO細胞を、10%ウシ胎児血清を添加したDMEMにおいて37℃において懸濁条件下で成長させ、ヒトCRHR2b(Genbank受託番号:AF011406.1)のcDNA構築物で一過性に遺伝子導入する。遺伝子導入の48時間後、細胞を遠心分離して、培地を取り除き、5%DMSOを含有するウシ胎児血清において再懸濁する。それらを、低温凍結し、液体窒素中のバイアル(20×106細胞/ml/バイアル)において保存する。アッセイの日に、細胞を融解し、20mM HEPESを添加した冷培地30mlにおいて再懸濁する。次に、細胞を遠心分離して、培地を取り除き、20mM HEPESを添加したHBSSで1回洗浄する。最終的に、最終の遠心分離の後、細胞をアッセイバッファーにおいて再懸濁する。各治療について、ヒトCRHR2bアッセイにおいて、30000つの細胞を使用する。
内在性ヒトCRHR1を発現する、ヒト網膜芽細胞腫細胞株Y79(ATCC番号HTB−18)を、ヒトCRHR1アッセイにおいて使用する。細胞を、懸濁培養で、20%ウシ胎児血清および10mM HEPESを含有するRPMI 1640(Hyclone、番号SH30255)において成長させる。細胞を遠心分離して、培地を取り除き、20mM HEPESを添加したHBSSで1回洗浄する。細胞を、アッセイバッファーにおいて再懸濁し、ヒトCRHR1アッセイにおいて1治療当たり20,000細胞を使用する。
細胞を、Costar 96ウェル黒ポリスチレンハーフエリアEIA/RIAプレート(コーニング、コーニング、ニューヨーク州)に分注し、続いて、希釈したペプチドを、それぞれ体積20μLで加える。アゴニストにより誘導したcAMPレベルを、HTRF cAMP Dynamic 2キット(シスバイオ、ベッドフォード、マサチューセッツ州)を使用して検出する。37℃で30分間のインキュベーション後、製造元により記載される通り、アッセイを、d2標識cAMP20μL、続いて、クリプテート標識抗cAMP抗体20μLの添加を介した細胞溶解により停止させる。細胞内cAMP(アゴニスト刺激の結果として)は、抗体への結合についてd2標識cAMPと競合する。HTRF検出を、320nmで励起後の620および665での比率計算発光を測定することにより、Envisionプレートリーダー(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences、ウォルサム、マサチューセッツ州)上で行う。
変動する濃度の未標識cAMPで行った同じアッセイから得た標準曲線を使用して、データを、ピコモルのcAMPに変換する。細胞の最大活性化のパーセントを、ヒトCRHR2bについて1μMヒトUCN2、またはヒトCRHR1アッセイについて1μMヒトUCN1により産生されるcAMPの量を比較することにより、変換したピコモルcAMPデータを使用して計算する。データを、Fitting Toolを使用して解析し、ED50を計算する。表1において以下で示す数値は、平均値±SEMの後に複数実行の平均(丸括弧内に示す実行数)を表す。
これらのデータは、実施例1〜7の化合物が、cAMPアッセイにおいてCRHR2アゴニスト活性を有することを示す。これらのデータは、実施例1〜7の化合物が、CRHR1よりCRHR2について選択的であることをさらに示す。
薬物動態
化合物の血漿濃度を、LC/MS方法により決定した。それぞれの方法により、未変化の化合物;ペプチドおよび結合時間の延長を測定した。それぞれのアッセイについて、内部標準(IS)として使用する、化合物および類似体を、アセトニトリルを使用して、100%マウス、ラットまたはサル血漿(25μl)から抽出する。2つの異なる相を、化合物との遠心分離の際に形成させ、ISは上清相に位置した。上清のアリコート(80μl)を、水(150μl)およびギ酸(25μl)を含むThermo Protein Precipitation Plateに移し、続いて、混合した。10%ギ酸試料(10μl)中の最終31%アセトニトリルを、Supelco Analytical Discovery BIO Wide Pore C5−3カラム(5cm×1mm、3μm)に充填した。検出および定量のため、カラム溶出液をThermo Q−Exactive質量分析計に注ぐ。
化合物の血漿濃度を、LC/MS方法により決定した。それぞれの方法により、未変化の化合物;ペプチドおよび結合時間の延長を測定した。それぞれのアッセイについて、内部標準(IS)として使用する、化合物および類似体を、アセトニトリルを使用して、100%マウス、ラットまたはサル血漿(25μl)から抽出する。2つの異なる相を、化合物との遠心分離の際に形成させ、ISは上清相に位置した。上清のアリコート(80μl)を、水(150μl)およびギ酸(25μl)を含むThermo Protein Precipitation Plateに移し、続いて、混合した。10%ギ酸試料(10μl)中の最終31%アセトニトリルを、Supelco Analytical Discovery BIO Wide Pore C5−3カラム(5cm×1mm、3μm)に充填した。検出および定量のため、カラム溶出液をThermo Q−Exactive質量分析計に注ぐ。
オスのカニクイザルに、20mM Tris−HClバッファー(pH7)中の本明細書において記載する化合物の1回の皮下用量または静脈内用量(96.4nmol/kg)を、量1mL/kgで投与した。薬物動態特徴決定のための投与の2、6、24、48、72、96、168、240、336、408および504時間後に、それぞれの動物から血液を採取した。
オスのカニクイザルにまた、20mM Tris−HClバッファー(pH8)中の本明細書において記載する化合物の1回の皮下用量(50nmol/kg)を、量0.26mL/kgで投与した。薬物動態特徴決定のための投与の3、6、12、24、48、72、96、120、168、192、240、336、408、および504時間後に、それぞれの動物から血液を採取した。
オスのスプラーグドーリーラットに、20mM Tris−HCl Trisバッファー(pH8)中の本明細書において記載する化合物の1回の皮下用量(50もしくは150nmol/kg)を、量0.26または0.77mL/kgで投与する。薬物動態特徴決定のための投与の6、12、24、48、72、96、120、144、168、192、240、288、および336時間後に、それぞれの動物から血液を採取した。
オスのCD−1マウスに、20mM Tris−HCl Trisバッファー(pH7もしくは8)中の本明細書において記載する化合物の1回の皮下用量(350、386もしくは388nmol/kg)を、量0.05または0.06mL/動物で投与した。薬物動態特徴決定(101)のための投与の6、12、24、48、72、96、120および168時間後に、血液を採取した。
これらのデータは、上記の化合物が、毎週1回の投与または隔月もしくは毎月のような他の種類の投与に適した薬物動態特性を有することを示す。
II型糖尿病
インビボで食餌により誘導した肥満(DIO)モデル−慢性用量の投与
DIOモデルは、インスリンに感受性がある前糖尿病状態を表す。これらの動物は、糖尿ではないが、高脂肪(脂肪から60%のKcal)食餌に12週間置いた後、インスリン抵抗性、異常脂質血症、および脂肪肝、メタボリックシンドロームの全ての特徴を示す(Surwit RS et al.,Diet−induced type II diabetes in C57BL/6J mice. Diabetes 37(9):1163−7(1988))。この研究の目的は、空腹時血糖、空腹時インスリン、体重減少、および身体組成に対する実施例4、5、6、ならびに7の分子の効果を評価することである。
インビボで食餌により誘導した肥満(DIO)モデル−慢性用量の投与
DIOモデルは、インスリンに感受性がある前糖尿病状態を表す。これらの動物は、糖尿ではないが、高脂肪(脂肪から60%のKcal)食餌に12週間置いた後、インスリン抵抗性、異常脂質血症、および脂肪肝、メタボリックシンドロームの全ての特徴を示す(Surwit RS et al.,Diet−induced type II diabetes in C57BL/6J mice. Diabetes 37(9):1163−7(1988))。この研究の目的は、空腹時血糖、空腹時インスリン、体重減少、および身体組成に対する実施例4、5、6、ならびに7の分子の効果を評価することである。
オスの22週齢のC57BL6マウス(6週齢以来高脂肪食餌を受ける、ジャクソン研究所3800050;バーハーバー、メイン州)を、1ケージ当たり1匹で飼育し、実験開始前、動物施設において2週間、D12492食物(60%ラード高脂肪食餌:Research diets New Brunswick NJ)、および通常の光サイクルにて維持する。ブロックランダム化を使用して、体重により治療群に動物をランダム化する。実験の1日目に、動物および食物の重量を計り、記録する。動物を、2つの同等の群に分け、別々の日に開始して(データを組み合わせる)、研究のロジスティックを単純化する。動物に、1(開始)、4、7、10、および13日目に、20mMクエン酸塩、pH7中の示した治療の1回の皮下注射(s.c.)を、量10ml/kgで与える。ビークル対照動物に、同様の体積のこの溶液を注射する。溶液を、無菌の蓋をしたバイアルにおいて維持し、研究継続中4℃で保存する。それぞれの治療部門は、1群当たり5匹のマウスであるnを有する。
研究1日目〜研究15日目まで、用量の投与に先立ち、動物およびそれらの食物の重量を毎日計る。これらのデータを使用して、体重増加および食物消費を計算する。動物または食物を含むワイヤーラックを、秤量皿に置き、天秤を安定させる。重量を記録する。
研究15日目に、動物を、清潔なワイヤーラックを有し、食物を有しないが、水へのアクセスを可能にした清潔なケージに置くことにより、一晩(約16〜18時間)絶食させ、16日目に、腹腔内耐糖能試験(ipGTT)の対象にする。これを以下の通り行う;動物の尾を切除し、ベースラインの血液および血清試料(時間0)を集め、動物に、無菌食塩水中の2g/kgグルコースのボーラスを、量5ml/kgで腹腔内(ip)注射する。その後、血液グルコースおよびインスリン用の血清試料を、注射の20、60、および120分後に集める。Accu−Chek Avivaグルコースメーター(ロッシュ;インディアナポリス、インディアナ州)を使用して、血液グルコースを測定する。血清試料を、マイクロヘマトクリット遠心機において9000相対遠心力(rcf)で5分間遠心分離する。血清を集め、ラット/マウスインスリンキット(Mesoscale Discovery)を使用して、インスリンについて解析する。GraphPad Prizmソフトウエア(ラホヤ、カリフォルニア州)を使用して、統計的有意性(*=p>0.05対0用量;一元配置分散分析、ダネットの事後)を計算する。GraphPad Prismソフトウエア(GraphPad Software Inc.、ラホヤ、カリフォルニア州)を使用して、グルコースおよびインスリンAUCを計算する。データセット中の第1のX値から始まり、最大のX値で終わる(0から、台形公式)0と曲線の間の面積を計算する。
研究の1日目および研究の15日目(IPGTT測定のための絶食に先立ち)に、定量的核磁気共鳴EchoMRIアナライザー(EMR−166−s、EchoMRI;Houston Tx)を使用して、身体組成を解析する。公知の量のキャノーラ油でアナライザーを校正した後、脂肪および非脂肪(赤身)質量(グラム)を測定するアナライザーに動物を置く。1日目の値から15日目の値を引くことにより、質量の変化を計算する。
以下の表6、7、8および9は、上記の測定のそれぞれに対応するデータを示す。データをSEMと共に算術平均として表す。
表6〜9におけるデータは、連続する15日間3日毎に1回の実施例4〜7の皮下投与が、次の有意差:(1)ビークルDIOマウスと比較したとき、総体重の減少および改善した身体組成(赤身質量にける有意な変化を伴わず、脂肪質量の低減nとして表す)をもたらすことを示す。さらに、実施例4〜7は、連続する15日間3日毎にs.c.注射したとき、次の有意差:(1)空腹時血清グルコースおよび血清インスリンの低下、ならびに(2)耐糖能における改善(IPGTT中のグルコースおよびインスリンAUCにより表す)を示した。空腹時血清インスリン低下についてED50を計算するとき、実施例4、5、および6は、それぞれ、ED506.47、6.23および16.97nmol/kgを生じた。
22週齢のC57BL6マウス(6週齢以来高脂肪食餌を受ける、ジャクソン研究所3800050;バーハーバー、メイン州)を飼育し、上記の通り治療した。ブロックランダム化を使用して、体重により治療群に動物をランダム化する。実験の1日目に、動物および食物の重量を計り、記録する。動物を、3つの同等の群に分け、別々の日に開始して(データを組み合わせる)、研究のロジスティックを単純化する。動物に、1(開始)、4、7、10、および13日目に、20mMクエン酸塩、pH7中の示した治療の1回のs.c.注射を、量10ml/kgで与える。ビークル対照動物に、同様の体積のこの溶液を注射する。溶液を、無菌の蓋をしたバイアルにおいて維持し、研究継続中4℃で保存する。
研究の14日目(インビボでのグルコース摂取実験の朝)、DIOマウスを清潔なケージに入れ、食物を4時間取り除いた。次に、動物を、2%イソフルレンで麻酔し、示したインスリン用量および食塩水と一緒に[3H]−2−デオキシグルコース10μCi(無菌の食塩水100μl中で一緒に)を、後眼窩に0.3mlのシリンジで注射する。尾の先端を切除し、アイソトープ注射の2、5、10、15、20および30分後に、1滴の血液を、Accu−Chek Aviva グルコースメーター(ロッシュ;インディアナポリス、インディアナ州)を介した血液グルコースの測定のためトリプリケートで採取する。これらの値は、Cpを表す。上で示したのと同じ時間点で、さらに血液10μlを採取し、ヘパリンチューブに入れ、混合し、氷上に置いた。次に、へパリ処理した血液5μlを、清潔な微量遠心チューブに移し、1M Ba(OH)2125μlおよび1M ZnSO4125μlを、連続して加える。次に、チューブを混合し、氷上に置く。チューブを、8000rcfで5分間遠心分離する。上清200μlを、シンチレーション液5mlと合わせ、カウントして、血漿壊変毎分(DPM)を決定する。これらの値は、C*pを表す。
最後の血液試料を30分で集めた後、次に、動物を頸椎脱臼により安楽死させ、組織試料(赤色の四頭筋(RQ)、白色の四頭筋(WQ)、ヒラメ筋、長指伸筋(EDL))を取り出し、鉗子の間で凍結し、液体窒素中で冷却する。処理するまで、組織を−80℃で保存する。次に、2mlのLysing Matrix Dチューブ中乾燥組織重量50〜100mgをドライアイス上に置くことにより、カウントのため組織を処理する。0.5%過塩素酸1mlをチューブに加え、Fastprep−24(エムピーバイオ、サンタアナ、カリフォルニア州)を使用して、設定6.0で30秒間、組織をホモジナイズする。5N KOH20μlの添加により、試料を中和し、混合し、2000rcfで15分間4℃で遠心分離する。中和した上清300μlを、2つの別々の清潔な1.5mlの微量遠心チューブに入れる。蒸留水300μlを第1のチューブに加え、一方、水酸化バリウム(Ba(OH)2)150μlおよび硫酸亜鉛(ZnSO4)50μlを第2のチューブに連続して加える。次に、試料を混合し、1時間氷上でインキュベーションする。次に、両方のセットのチューブを、3000rcfで15分間4℃において遠心分離する。それぞれのチューブから200μlを、7mlのシンチレーションバイアルに加え、次に、5mlのシンチレーション液(Scinti−Safe)を加える。次に、Beckman Scintillationカウンター(ベックマン・コールター、ブレア、カリフォルニア州)において、DPMについてバイアルをカウントする。これらの試料間でのDPMの差は、C*mを表す。
それぞれの組織による2−デオキシグルコースの摂取を、次の式:
Rg=(C*m)/∫Cp*/Cp dt
Rg=グルコース代謝速度(μmol/100g/分)
C*m=t=30分での蓄積した2DG6P(dpm/湿重量100g)
C*p=血漿2DG活性(dpm/ml)
により計算し、
Cpは、血漿グルコース(mM)である。
Rg=(C*m)/∫Cp*/Cp dt
Rg=グルコース代謝速度(μmol/100g/分)
C*m=t=30分での蓄積した2DG6P(dpm/湿重量100g)
C*p=血漿2DG活性(dpm/ml)
により計算し、
Cpは、血漿グルコース(mM)である。
以下の表10および11は、上記の測定のそれぞれに対応するデータを示す。データをSEMと共に算術平均として表す。
表10におけるデータは、連続して14日間の実施例7の3日毎に1回の皮下投与が、RQ、WQおよびEDLにおいて最大下インスリン濃度(0.5U/kg)により刺激されるとき、筋肉グルコース摂取における有意な増大をもたらし、一方、ヒラメ筋筋肉における摂取は、ビークルDIOマウスについての対応する値と比較したとき、変化しない。加えて、表11におけるデータは、両方のEDL筋肉の合わせた重量が、連続して14日間の実施例7の3日毎に1回の皮下投与により有意に増大する。
インビボレプチン受容体欠損(C57Bl/6db−/db−)マウス−慢性用量の投与
糖尿病の有効性パラメーターを調べるインビボの薬理研究を、T2Dの一般に使用される前臨床モデルであるdb/dbマウスにおいて、実施例1、2、3、および4の分子について行う。このマウス系統は、レプチン受容体中に遺伝子変異を有し、これが、食物摂取の維持に重要なアディポカインである、レプチンシグナル伝達の欠如をもたらす(Coleman DL.Obese and diabetes:two mutant genes causing diabetes−obesity syndromes in mice.Diabetologia;14(3):141−8,(1978))。これらのマウスは、通常のげっ歯類固形飼料食餌を与えて3〜4週間辺りで肥満になる。それらは、血漿インスリンおよび血液グルコースの上昇を示し、多数の感作剤に応答した血液グルコースの低下を示す。それ故、この研究の目的は、インスリン感受性を改善し、続いて血漿グルコースを低下させる能力を評価することである。
糖尿病の有効性パラメーターを調べるインビボの薬理研究を、T2Dの一般に使用される前臨床モデルであるdb/dbマウスにおいて、実施例1、2、3、および4の分子について行う。このマウス系統は、レプチン受容体中に遺伝子変異を有し、これが、食物摂取の維持に重要なアディポカインである、レプチンシグナル伝達の欠如をもたらす(Coleman DL.Obese and diabetes:two mutant genes causing diabetes−obesity syndromes in mice.Diabetologia;14(3):141−8,(1978))。これらのマウスは、通常のげっ歯類固形飼料食餌を与えて3〜4週間辺りで肥満になる。それらは、血漿インスリンおよび血液グルコースの上昇を示し、多数の感作剤に応答した血液グルコースの低下を示す。それ故、この研究の目的は、インスリン感受性を改善し、続いて血漿グルコースを低下させる能力を評価することである。
オスの5〜6週齢のdb/db(BKS.Cg−+Leprdb/+Leprdb/OlaHsd)(Harlan Indianapolis)マウスを、1ケージ当たり3〜4匹で飼育し、実験開始に先立ち、動物施設において水ボトルおよび5008固形飼料(LabDiet;セントルイス)を与え、通常の光サイクルで2週間維持する。体重、食物消費および他の血清パラメーターの評価を、食物消費を除き、それらは、それぞれのケージの動物(1ケージ辺り3〜4匹の動物;1治療当たり2ケージ)に渡り平均化する、インビボDIOモデル−慢性の用量の投与において、上で説明した通り決定する。パーセント体重変化は、1日目の体重から研究の終わりのパーセント変化である。
研究1日目に、マウスを、軽く拘束し、清潔なメスを使用して、尾を切除する。血液1滴を、グルコース試験紙に置き、血液グルコースメーター(ロッシュ、インディアナポリス)を使用して解析する。次に、血液グルコースに基づき、ブロックランダム化により治療群に動物をランダム化する。動物に、20mM Tris HCl pH8中または20mM クエン酸塩、pH7中のいずれかの量10ml/kgで、示した治療(4日間の研究)の1回の皮下注射を与えるか、または実験の3日毎に1回(1日目に開始し;14および16日間の研究)投与する。ビークル対照動物に、同様の体積のこの溶液を注射する。溶液を、無菌の蓋をしたバイアルにおいて維持し、研究継続中4℃で保存する。投与の直前の研究(16日間)のそれぞれの日またはそれぞれの投与日(14日間の研究)に、以下に記載の通り、血液グルコースの決定のため、動物を失血させる。(研究の長さに基づき)4、14または16日目のいずれかでのグルコース測定の後、CO2窒息により動物を屠殺する。
GraphPad Prizmソフトウエア(ラホヤ、カリフォルニア州)を使用して、グルコースAUC(0から、台形公式)および統計的有意性(*=p>0.05対0用量;一元配置分散分析、ダネットの事後)を計算する。
以下の表12、13、および14は、上記の測定のそれぞれに対応するデータを示す。データをSEMと共に算術平均として表す。
表12におけるデータは、実施例1〜3が、1回の注射の後、4日間に渡り測定した血液グルコースAUCを有意に低下させることを示す。表12および13におけるデータは、実施例1〜3が、4(1回の注射)または13(研究日数の1、4、7、10および13日目に注射した)についてのs.c.投与により投与した後、体重の有意な低減を誘導したことを示す。以下の表14は、実施例4は、db/dbマウスにおいて、16日間の研究で(研究の1、4、7、10、および13日目に投与)体重とグルコースAUCの両方を有意に低減することを示す。実施例4の有意なグルコースおよび体重低下効果は、それぞれ、計算ED5013.04nmol/kgおよび30.16nmol/kgを生じる。
これらのデータは、本明細書において概説した化合物が、II型糖尿病を治療する能力があることを示す。
慢性腎疾患−高血圧性腎症
腎臓の全質量の3/4の外科的縮小を含むマウス残遺腎臓モデル(「残遺」)を、高血圧腎臓疾患の前臨床モデルとして使用する(Kidney Int.64(1):350−5,(2003))。このモデルは、経時的に高血圧および中程度のアルブミン尿をもたらし、また糸球体濾過率(GFR)の低減と一致した血清クレアチニンの上昇も示し、これにより、より進んだステージのヒト慢性腎疾患(およそステージ3)を表す。
腎臓の全質量の3/4の外科的縮小を含むマウス残遺腎臓モデル(「残遺」)を、高血圧腎臓疾患の前臨床モデルとして使用する(Kidney Int.64(1):350−5,(2003))。このモデルは、経時的に高血圧および中程度のアルブミン尿をもたらし、また糸球体濾過率(GFR)の低減と一致した血清クレアチニンの上昇も示し、これにより、より進んだステージのヒト慢性腎疾患(およそステージ3)を表す。
8〜9週齢のオスの129S6マウス(Taconic,Inc.より得る)において、腎臓の質量の外科的縮小(N=40マウス)または偽手術を行う。手術の15週間後に、クレアチニンに対する尿アルブミン比(ACR)および体重により、8匹の残遺腎臓マウスを5つの均等な群にランダム化する。20mMクエン酸塩を含む0.9%生理食塩水(「食塩水対照」)または異なる用量レベルの実施例2の化合物(7.2、24、72および144nmol/kg)のいずれかを、16週齢から開始して2週間、毎週3回皮下投与する。
研究継続時間は、9週である。投与の2週間後、さらに7週間ACRについてモニターするのを継続して、尿ACRに対する実施例2の化合物の効果の耐久性を決定する実施例2の144nmol/kg群を除き、全ての群において、剖検を行う。
実施例2の144nmol/kgを除き全ての群について、研究のエンドポイントは、体重、腎臓重量、心臓重量、血清クレアチニンおよび尿ACRである。実施例2の144nmol/kg群について、エンドポイントは、体重および尿ACRである。研究中に脂肪したものはいない。
体重を、ベースラインとして、およびMetler Toledo Balanceでの終結時に決定する。心臓および腎臓を、剖検時に取り出し、Metler Toledo Balanceにて計量する。イソフルレン麻酔下での終了時に、後眼窩洞から血液(500μl)を集める。凝血した血液を遠心分離して、血清を得る。ロッシュの試薬を用いてロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、BUNおよびクレアチニンについて、血清を解析する。
以下の表15は、上記の測定に対応するデータを示す。示したデータは、列挙したパラメーターについての算術平均±SEMを表す。全てのデータは、1群当たり8匹の動物のN値を表す。
表15においてデータは、疾患対照が、外科的に低減した腎臓質量と関連する慢性腎疾患に起因する偽対照と比較して、心臓重量、腎臓重量、血清BUNおよび血清クレアチニンの有意な増大を示すことを示す。表15においてデータは、実施例2の化合物が、食塩水対照に比較して、7.2nmol/kgを除く全ての用量レベルで体重を有意に低減することを示す。実施例2の化合物はまた、食塩水対照群と比較して、腎臓重量に対する効果を有しない24および72nmol/kg用量レベルで、心臓重量を有意に低減する。実施例2の化合物はまた、食塩水対照と比較して、24および72nmol/kg用量レベルで血清BUN、ならびに24nmol/kg用量レベルで血清クレアチニンを有意に低減する。
食塩水および実施例2の化合物の全ての用量レベルについて、ベースライン(−1)、1および2週目に、尿ACRを測定するためのスポット尿を収集する。4、6および9週で、実施例2の144nmol/kg用量レベルのため、スポット尿収集も集める。マウスを96ウェルポリプロピレンマイクロプレート上に置いて、2時間の期間に渡りそれらの尿を集めることにより、スポット尿を集める。集めた尿を氷上に置き、遠心分離し、アルブミンおよびクレアチニン解析の対象にする。
ロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、尿アルブミンおよびクレアチニンを決定する。ロッシュによるクレアチニンプラス試薬で、尿クレアチニンを決定する。尿アルブミンについて、ロッシュMicroアルブミンアッセイを改変して、マウスにおいて尿アルブミンを測定するための較正曲線に適応させる。尿中のアルブミンについての検出のアッセイ限界は、1ml当たり4.9mcgである。偽マウスは、尿中に検出可能なアルブミンを有しない。
表16は、尿ACRの測定に対応するデータを示す。示したデータは、それぞれの時間ポイントでの算術平均±SEMである。1群当たり8匹のマウスが存在する。
表16におけるデータは、実施例2の化合物が、投与の1週間と同等の早さで24nmol/kg用量レベルで、ならびに残遺腎臓モデルにおいて投与の2週間後、食塩水対照と比較して全ての用量レベルで尿ACRを有意に低減することを示す。表16におけるデータはさらに、144nmol/kgの実施例2の化合物での尿ACR低下効果において耐久性が存在すること、および効果が、実施例2の化合物の投与を止めた後7週を超えて持続するので、ACRの低減が、単に本来血行動態であり得ないことを示す。
概して、これらのデータは、実施例2の化合物が、無治療の対照と比較して、血清BUN、血清クレアチニンおよび尿ACRの低減を有する慢性腎疾患と関連する高血圧条件下で腎機能を改善することを示す。
全てのデータを、JMPv.8.0ソフトウエア(SAS Institute)で解析する。アルブミン尿(ACR)の統計的分析を、次のものにより行った:1)異なる治療群に渡り分散を安定化するためのログスケールで、データを解析した、2)それぞれの時間ポイントで分散分析およびダネットのt検定を使用してJMP v.8.0において、データ解析を行った。データが非対称であるなら、ログ変換したデータで分散分析、およびスチューデント非対t検定により、全ての他のデータを評価した。解析に先立ち、統計的異常値を除去した。P値<0.05を、統計学的に有意であるとみなした。
このデータは、本明細書において概説した化合物が、高血圧性腎症により引き起こされる慢性腎疾患を治療する能力があることを示す。
慢性腎疾患−高血圧性腎症
腎臓の全質量の3/4の外科的縮小を含むマウス残遺腎臓モデル(「残遺」)を、高血圧腎臓疾患の前臨床モデルとして使用する(Kidney Int.64(1):350−5,(2003))。このモデルは、経時的に高血圧および中程度のアルブミン尿をもたらし、また糸球体濾過率(GFR)の低減と一致した血清クレアチニンの上昇も示し、これにより、より進んだステージのヒト慢性腎疾患(およそステージ3)を表す。
腎臓の全質量の3/4の外科的縮小を含むマウス残遺腎臓モデル(「残遺」)を、高血圧腎臓疾患の前臨床モデルとして使用する(Kidney Int.64(1):350−5,(2003))。このモデルは、経時的に高血圧および中程度のアルブミン尿をもたらし、また糸球体濾過率(GFR)の低減と一致した血清クレアチニンの上昇も示し、これにより、より進んだステージのヒト慢性腎疾患(およそステージ3)を表す。
9〜10週齢のオスの129S6マウスにおいて、腎臓の質量の外科的縮小(N=32匹のマウス)をTaconic,Inc.により行う。手術の17週間後に、クレアチニンに対する尿アルブミン比(ACR)および体重により、8匹の残遺腎臓マウスを4つの均等な群にランダム化する。注射用の0.9%生理食塩水(「食塩水対照」)または異なる用量レベルの実施例4(2.6、7.2および24nmol/kg、ロット番号BCA−BE03935−019)を、手術の18週後に開始して毎週3回皮下に投与する。
研究継続時間は、8週である。断続的な投与ストラテジーを実施例4として使用し、最初の2週間のみ投与し、次に、研究の4週目に再度投与し、これにより、実施例4への動物の曝露が存在しない研究中の期間が存在する。これを行い、アルブミン尿に対する実施例4の化合物が、単に血行動態で運ばれるか、または腎機能に対するより長い永続効果が存在するかを決定する。
全ての群について、研究のエンドポイントは、体重、腎臓重量、心臓重量、アルブミン尿、血清クレアチニン、ならびに骨盤拡大、尿細管変性、尿細管タンパク質、尿細管再生、糸球体変性、間質性炎症、間質性線維症についての腎臓の病理スコア、マッソンのスコアおよびPASスコアである。研究中に、実施例4の2.6nmol/kg投与群の1匹が死亡した。
体重を、ベースラインとして、およびMetler Toledo Balanceでの終結時に決定する。心臓および腎臓を、剖検時に取り出し、Metler Toledo Balanceにて計量する。イソフルレン麻酔下での終了時に、後眼窩洞から血液(500μl)を集める。凝血した血液を遠心分離して、血清を得る。ロッシュの試薬を用いてロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、クレアチニンについて血清を解析する。
以下の表17は、上記の測定に対応するデータを示す。示したデータは、列挙したパラメーターについての算術平均±SEMを表す。全てのデータは、1群当たり7〜8匹の動物のN値を表す。
表17におけるデータは、実施例4の化合物で心臓重量を下げる傾向が存在するが、実施例4の化合物が、体重、心臓重量または腎臓重量に対する有意な効果を示さないことを示す。24nmol/kg用量レベルの実施例4の化合物は、食塩水の群と比較して血清クレアチニンを有意に低減する。
アルブミン尿の測定
クレアチニンに対する尿アルブミン比(ACR)を測定するためのスポット尿収集を、食塩水および実施例4投与群の全てのベースライン、1、2、4、6ならびに8週で行う。
クレアチニンに対する尿アルブミン比(ACR)を測定するためのスポット尿収集を、食塩水および実施例4投与群の全てのベースライン、1、2、4、6ならびに8週で行う。
マウスを96ウェルポリプロピレンマイクロプレート上に置いて、2時間の期間に渡りそれらの尿を集めることにより、スポット尿を集める。集めた尿を氷上に置き、遠心分離し、アルブミンおよびクレアチニン解析の対象にする。
ロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、尿アルブミンおよびクレアチニンを決定する。ロッシュによるクレアチニンプラス試薬で、尿クレアチニンを決定する。尿アルブミンについて、ロッシュMicroアルブミンアッセイを改変して、マウスにおいて尿アルブミンを測定するための較正曲線に適応させる。
表18は、アルブミン尿の測定に対応するデータを示す。示したデータは、それぞれの時間ポイントでの算術平均±SEMである。1群当たり9〜10匹のマウスが存在する。
表18におけるデータは、実施例4の化合物が、残遺腎臓モデルにおいて、食塩水対照と比較し、全ての用量レベルでアルブミン尿を有意に低減することを示す。表18におけるデータはさらに、実施例4の化合物の最大容量レベルでの投与のたった2週間後に、アルブミン尿の正常値近くまでの回復をもたらす実施例4の化合物との投与の1週間と同じくらいの早さで、食塩水対照群と比較してアルブミン尿に対する用量依存性の効果が存在することを示す。データはさらに、実施例の化合物が、実施例4の化合物の薬物動態特性に基づきもはや存在しないとき、効果は、6および8週目の時間ポイントで持続するので、アルブミン尿に対する化合物の効果が、単に本来血行動態であり得ないことを示す。
概して、これらのデータは、実施例4の化合物が、血清クレアチニン、および慢性腎疾患と関連するアルブミン尿の低減を伴い、高血圧条件下で腎機能を改善することを示す。
腎臓の病理
研究終了時に、残遺腎臓を取り出し、ホルマリンにおいて固定し、標準的な方法に従い、パラフィン切片のため処理する。正式な病理学者により、腎臓病変について腎臓の切片を評価する。尿細管タンパク質、尿細管再生、糸球体硬化症、傍糸球体線維症/炎症、間質性炎症および間質性線維症を、次のスケール:なし(0)、極小(1)、極めて小さい(2)、中程度(3)、顕著(4)および重篤(5)を使用して半定量的に記録する。H&E、マッソンのトリクロームおよびPAS染色した切片で、病理スコアを得る。
研究終了時に、残遺腎臓を取り出し、ホルマリンにおいて固定し、標準的な方法に従い、パラフィン切片のため処理する。正式な病理学者により、腎臓病変について腎臓の切片を評価する。尿細管タンパク質、尿細管再生、糸球体硬化症、傍糸球体線維症/炎症、間質性炎症および間質性線維症を、次のスケール:なし(0)、極小(1)、極めて小さい(2)、中程度(3)、顕著(4)および重篤(5)を使用して半定量的に記録する。H&E、マッソンのトリクロームおよびPAS染色した切片で、病理スコアを得る。
表19は、腎臓の病理の測定に対応するデータを示す。示したデータは、それぞれのパラメーターについての算術平均±SEMである。1群当たり7〜8匹のマウスが存在する。
表19におけるデータは、実施例4の化合物が、残遺腎臓モデルにおいて、尿細管タンパク質および間質性線維症についての食塩水対照と比較して全ての用量レベルで、腎臓の病理を有意に低減することを示す。表19におけるデータは、実施例4の化合物が、食塩水対照群と比較して、最大用量レベルで尿細管再生、糸球体硬化症、および間質性炎症の有意な低減を示すことをさらに示す。これらのデータは、このモデルにおける実施例4の化合物での腎機能の改善は、高血圧の腎疾患に起因する腎臓の病理の低減と共に腎構造の有意な改善を伴うことを示す。
統計的方法
順序ロジットモデルを分類別のスコアに近似させること、次に、異なる治療群間の差を比較することにより、Rソフトウエアで、病理データを統計的に評価する。アルブミン尿(ACR)の統計的分析を、次のものによりRソフトウエアで行う:1)データを、ログスケールで解析し、異なる治療群に渡る分散を安定させる、2)モデル期間、およびベースラインACRを共変数として含むので、治療群、時間およびそれらの相互作用と組み合わせたモデルを使用して、データ解析を行う、3)異なる時間でのそれぞれの動物からの知見を、CS共分散構造を使用して繰り返し測定値として処理する、ならびに4)複数の検定について検定p値を調整しない。ログ変換したデータでの分散分析、およびJMP v.8.0ソフトウエア(SAS Institute)でのスチューデント非対t検定により、全ての他のデータを評価する。解析に先立ち、統計的異常値を除去した。P値<0.05を、統計学的に有意であるとみなした。
順序ロジットモデルを分類別のスコアに近似させること、次に、異なる治療群間の差を比較することにより、Rソフトウエアで、病理データを統計的に評価する。アルブミン尿(ACR)の統計的分析を、次のものによりRソフトウエアで行う:1)データを、ログスケールで解析し、異なる治療群に渡る分散を安定させる、2)モデル期間、およびベースラインACRを共変数として含むので、治療群、時間およびそれらの相互作用と組み合わせたモデルを使用して、データ解析を行う、3)異なる時間でのそれぞれの動物からの知見を、CS共分散構造を使用して繰り返し測定値として処理する、ならびに4)複数の検定について検定p値を調整しない。ログ変換したデータでの分散分析、およびJMP v.8.0ソフトウエア(SAS Institute)でのスチューデント非対t検定により、全ての他のデータを評価する。解析に先立ち、統計的異常値を除去した。P値<0.05を、統計学的に有意であるとみなした。
このデータは、本明細書において概説した化合物が、高血圧性腎症により引き起こされる慢性腎疾患を治療する能力があることを示す。
SHRモデルにおける血圧制御に対する長期作用ウロコルチン2の効果
オスの自然発生高血圧ラット(SHR/NCrl、チャールズリバーラボラトリーズ株式会社)に、血圧および心拍データの収集のためData Science International transmitter(TA11PA−C40)を埋め込む。実験の開始に先立ち少なくとも2週間、外科的埋め込み方法から全てのSHRを回復させた。モニタリング期(−1日目〜21日目)中、それらの個々のホームケージにおいて、意識があり、自由に移動し、かつ平穏なSHR中の無線送信機を介して、心血管パラメーター(平均動脈圧、収縮期圧および拡張期圧、ならびに心拍)を継続的にモニターした。次に、DSI遠隔測定埋め込みからの遠隔測定データを、市販のデータ取得および解析システム(PONEMAH)にインプットする校正したアナログシグナルに変換した。全てのラットを、制御した温度および湿度で個々に飼育し、12時間の明/暗サイクルで維持する。
オスの自然発生高血圧ラット(SHR/NCrl、チャールズリバーラボラトリーズ株式会社)に、血圧および心拍データの収集のためData Science International transmitter(TA11PA−C40)を埋め込む。実験の開始に先立ち少なくとも2週間、外科的埋め込み方法から全てのSHRを回復させた。モニタリング期(−1日目〜21日目)中、それらの個々のホームケージにおいて、意識があり、自由に移動し、かつ平穏なSHR中の無線送信機を介して、心血管パラメーター(平均動脈圧、収縮期圧および拡張期圧、ならびに心拍)を継続的にモニターした。次に、DSI遠隔測定埋め込みからの遠隔測定データを、市販のデータ取得および解析システム(PONEMAH)にインプットする校正したアナログシグナルに変換した。全てのラットを、制御した温度および湿度で個々に飼育し、12時間の明/暗サイクルで維持する。
投与開始に先立ち7日目に集めた平均動脈圧(MAP)にしがたい、SHRを群にランダム化した。ラットに、ビークル(20mM Tris−HClバッファー、pH8.0)、または実施例4の化合物の用量レベル(2.4、7.2、24、72nmol/kg)の1つを、2週間毎週2回皮下注射(1、4、8および11日目に注射)で投与した。さらに1週間、血圧データを集めて、実施例4治療の中止後の血圧応答を評価した。
実施例4の化合物は、血圧に依存して低減した(表21、22)。最大MAP低減を、投与の24時間後に達成した。1日目の1回目の注射後のMAPと11日目の4回目の注射後のMAPを比較する表において示す通り、実施例4の化合物の血圧低下効果は、繰り返し投与で減少した。実施例4の化合物の中止後、全ての治療群における血圧レベルを記録し、それは、ビークル群と異なっていなかった。
以下の表20は、期間(1〜68時間)および(241〜332時間)のP値と共にAUC結果を示す。
表20〜22におけるデータおよび表20における統計的結果は、実施例4の化合物が、第1の注射後血圧を用量に依存して低減することを示す。最大MAP低減は、投与の24時間後に達成される。実施例4の化合物の中止後、全ての治療群におけるMAPは回復し、336時間でビークル群と差はない。
第1の投与(1日目)後68時間に渡る、および最終投与(11日目)後92時間に渡るAUCについての一元共分散分析により、SASソフトウエアでMAPデータを統計的に評価する。
慢性腎疾患−糖尿病性腎症
一側性腎摘出したdb/dbアデノ随伴ウイルス(AAV)レニンモデルは、AAVレニン導入遺伝子によりもたらされた高血圧を有する糖尿病性腎疾患の進行性モデルを表す(Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol.309(5):R467−74,(2015))。このモデルは、経時的に進行的に増大する明白なアルブミン尿を示し、糸球体濾過率(GFR)の低減も示し、これにより、より進んだステージのヒト糖尿病性腎症(およそステージ3〜4)を表す。
一側性腎摘出したdb/dbアデノ随伴ウイルス(AAV)レニンモデルは、AAVレニン導入遺伝子によりもたらされた高血圧を有する糖尿病性腎疾患の進行性モデルを表す(Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol.309(5):R467−74,(2015))。このモデルは、経時的に進行的に増大する明白なアルブミン尿を示し、糸球体濾過率(GFR)の低減も示し、これにより、より進んだステージのヒト糖尿病性腎症(およそステージ3〜4)を表す。
C57BLKS/Jバックグラウンド(Harlan Laboratoriesから得た)のメスのdb/dbマウスでの一側性腎摘出(UniNx)手術を、糖尿病性腎疾患を促進するための右腎除去と共に、4週齢でHarlan Laboratoriesにより行う。動物を5週齢で受け取り、マイクロアイソレーターケージにおいて1ケージ当たり3マウスで飼育し、12時間の明/暗サイクルに置く。全てのdb/dbマウスに、Purina特別食餌5008を自由に与え、オートクレーブした水に自由なアクセスさせる。
持続性高血圧を誘導するための後眼窩洞へのAAVレニン(5×109GC)静脈内投与に先立ち7週間、マウスを順応させる。12匹の食塩水対照マウスおよび33匹のマウスの2群への、クレアチニンに対する尿アルブミン比(ACR)、血液グルコースおよび体重によるランダム化を、15週齢(腎疾患および病理が、このモデルにおいて知見に基づき確立されるポイント)で行い、リシノプリル治療を受ける。
リシノプリル(30mg/L)での投与は、16週齢で始まる。リシノプリル治療の2週間後、33匹のマウスを、尿ACR、血液グルコースおよび体重により4つの群(9匹のマウス1つの群および8匹のマウスの3つの群)にランダム化する。
リシノプリル治療を受けたUniNx db/db AAVレニンマウスの4つの群において、注射用の0.9%生理食塩水(「食塩水対照」N=9)または異なる用量レベルの実施例4(7.2、24もしくは72nmol/kg、1つの用量レベル当たりN=8)のいずれかを、18週齢で始まり、12週間毎週3回継続する1回の注射当たり0.2mLのs.c.で投与する。アルブミンおよびクレアチニンの検出用ロッシュ試薬でロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーで尿において、アルブミンおよびクレアチニンを測定する。
研究の間に、食塩水疾患対照群において6匹、リシノプリル+食塩水群において2匹、リシノプリル+7.2nmol/kg実施例4の群において1匹、リシノプリル+24nmol/kg実施例4の群において3匹、およびリシノプリル+72nmol/kg実施例4の群において匹が死亡した。
全ての群について、測定したパラメーターは、体重、腎臓重量、心臓重量、クレアチニンに対する尿アルブミン比、血清クレアチニン、ならびにメサンギウム基質拡大、糸球体線維症、尿細管再生、間質性炎症および間質性線維症についての腎臓の病理スコアである。
15および27週齢で、全てのUniNx db/db AAVレニンマウス由来の血液(30〜50μL)を、尾静脈から得て、MediSense Precision PCx血糖値測定器(アボット・ラボラトリーズ)での血液グルコース決定のため、Precision PCx血液グルコースセンサー電極ストリップ(アボット・ラボラトリーズ)に滴下する。血液グルコースデータを使用して、UniNx db/dbマウスを等しい群に封じる。体重を、ベースラインとして、およびMetler Toledo Balanceでの終結時に決定する。心臓および腎臓を、剖検時に取り出し、Metler Toledo Balanceにて計量する。イソフルレン麻酔下での終了時に、後眼窩洞から血液(500μl)を集める。凝血した血液を遠心分離して、血清を得る。ロッシュの試薬を用いてロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、クレアチニンについて血清を解析する。
以下の表23は、体重、血液グルコース、腎臓重量、心臓重量および血清クレアチニンの測定値に対応するデータを示す。示したデータは、列挙したパラメーターについての算術平均±SEMを表す。全てのデータは、食塩水対照群(N=6〜12)を除き、1群当たり5〜8匹の動物のN値を表す。
表23におけるデータは、食塩水対照群が、レニン導入遺伝子の効果に起因して研究期間中に体重を減少し、一方、リシノプリルの添加が、体重に対するこの効果を防ぐことを示す。リシノプリルに加えた7.2nmol/kg用量レベルの実施例4は、化合物は、食塩水対照群と比較して体重を有意に増大する。食塩水対照群における体重の減少はまた、研究の終わりに血液グルコースの低減を導き、一方、リシノプリルは、血液グルコースに対するこの効果を有意に妨げる。リシノプリルへの7.2および72nmol/kg用量レベルでの実施例4の添加は、リシノプリル単独群と比較して血液グルコースの有意な低減をもたらす。リシノプリル単独は、食塩水対照群と比較して腎臓重量に対する効果を有さず、一方、リシノプリルへの72nmol/kgの用量レベルでの実施例4の化合物の添加は、食塩水対照群およびリシノプリル単独群と比較して腎臓重量の有意な低減をもたらす。リシノプリル治療単独、ならびにリシノプリルへの実施例4の化合物(24および72nmol/kg)の添加は、食塩水対照群と比較して心臓重量の有意な低減をもたらす。リシノプリルへの24nmol/kg用量レベルでの実施例4の化合物の添加、ならびにリシノプリル単独は、食塩水対照群と比較して血清クレアチニンの有意な低減をもたらす。リシノプリルへの72nmol/kg用量レベルでの実施例4の化合物の添加は、リシノプリル単独群と比較して血清クレアチニンの有意な増大をもたらす。
2〜4時間の期間に渡るスポット回収方法により、尿を集める。個々のマウスを、96ウェルポリプロピレンマイクロプレートの上部に置き、次に、呼吸のための穴を有するが、食物または水にアクセスできないPlexiglasチャンバーで覆う。期間の終わりに、尿をプレートからマイクロピペットで取り出し、氷上に置き、遠心分離し、アルブミンおよびクレアチニン解析の対象にする。ロッシュHitachi Modular Analytics Pアナライザーにおいて、尿アルブミン、クレアチニンおよびグルコースを決定する。ロッシュによるクレアチニン+試薬で、尿クレアチニンを決定する。尿アルブミンについて、ロッシュMicroアルブミンアッセイを改変して、マウスにおいて尿アルブミンを測定するための較正曲線に適応させる。アルブミン尿を、クレアチニンに対するアルブミン比(ACR)として定義した。
以下の表24は、アルブミン尿の測定値に対応するデータを示す。示したデータは、実施例4の化合物での治療の週齢として付与したそれぞれの時間ポイントでの算術平均±SEMである。食塩水群(N=5〜12)を除き、時間ポイントに渡り1群当たり6〜8匹のマウスが存在した。
表24におけるデータは、実施例4の化合物が開始される(0週目)時点で全てのUniNx db/db AAVレニン群において有意なアルブミン尿が存在することを示す。表24におけるデータは、実施例4の化合物の投与に先立ち2週間のリシノプリル治療が、0週目での食塩水対照群と比較してより低いアルブミン尿の傾向を示す。全てのACR値の全体的な統計比較は、リシノプリル群の全てが、食塩水の群と比較してACRについて有意に改善されることを示す。リシノプリルに添加した実施例4の化合物は、概して、24および72nmol/kg用量レベルでのリシノプリル単独と比較してさらに有意なACR低下効果を示す。24および72nmol/kgの用量レベルの実施例4の化合物はまた、0週目でのそれぞれのベースライン値と比較して、12週でACRの有意な低減を示し、一方、食塩水の群は、この時間に渡り有意な増大を示し、リシノプリル単独は、有意な硬化を有しない。
腎臓の病理の測定
研究終了時に、腎臓を取り出し、ホルマリンにおいて固定し、標準的な方法に従い、パラフィン切片のため処理する。正式な病理学者により、腎臓病変について腎臓の切片を評価する。この糖尿病モデルにおける主な腎臓の病理は、糸球体および間質性線維症における増大、ならびに間質性炎症における増大である。腎臓の病理を、次のスケール:なし(0)、極小(1)、極めて小さい(2)、中程度(3)、顕著(4)および重篤(5)を使用して半定量的にスコア化する。H&E、マッソンのトリクロームおよびPAS染色した切片を使用して、病理スコアを得る。
研究終了時に、腎臓を取り出し、ホルマリンにおいて固定し、標準的な方法に従い、パラフィン切片のため処理する。正式な病理学者により、腎臓病変について腎臓の切片を評価する。この糖尿病モデルにおける主な腎臓の病理は、糸球体および間質性線維症における増大、ならびに間質性炎症における増大である。腎臓の病理を、次のスケール:なし(0)、極小(1)、極めて小さい(2)、中程度(3)、顕著(4)および重篤(5)を使用して半定量的にスコア化する。H&E、マッソンのトリクロームおよびPAS染色した切片を使用して、病理スコアを得る。
以下の表25は、腎臓の病理の測定値に対応するデータを示す。示したデータは、列挙したパラメーターについての算術平均±SEMを表す。全てのデータは、1群当たり4〜7匹の動物のN値を表す。
表25におけるデータは、リシノプリル+食塩水治療が、間質性線維症を除き、食塩水対照群と比較して腎臓の病理パラメーターの全てを有意に低減することを示す。表25におけるデータはまた、リシノプリル+実施例4の化合物が、食塩水対照群と比較して全てのパラメーターについて腎臓の病理を有意に低減することを示す。表25におけるデータはさらに、リシノプリル+実施例4の化合物が、リシノプリル+食塩水の群と比較して実施例4の少なくとも1回用量レベルという最小値で、メサンギウム基質拡大、尿細管再生、間質性炎症および間質性線維症についての腎臓の病理を有意に低減することを示す。
概して、これらのデータは、この糖尿病性腎症モデルにおいてリシノプリル+実施例4の化合物治療で得られる腎機能における改善が、糖尿病性高血圧腎疾患に起因する主な腎臓の病理における低減と共に、腎構造における有意な改善を伴うことを示す。これらのデータは、実施例4の化合物が、糖尿病および高血圧により引き起こされる慢性腎疾患を治療する能力があることを示す。
順序ロジットモデルを分類別のスコアに近似させること、次に、異なる治療群間の差を比較することにより、Rソフトウエアで、病理データを統計的に評価する。アルブミン尿(ACR)の統計的分析を、次のものによりRソフトウエアで行う:1)データを、ログスケールで解析し、異なる治療群に渡る分散を安定させる、2)モデル期間、およびベースラインACRを共変数として含むので、治療群、時間およびそれらの相互作用と組み合わせたモデルを使用して、データ解析を行う、3)異なる時間でのそれぞれの動物からの知見を、CS共分散構造を使用して繰り返し測定値として処理する、ならびに4)複数の検定について検定p値を調整しない。ログ変換したデータでの分散分析、およびJMP v.8.0ソフトウエア(SAS Institute)でのスチューデント非対t検定により、全ての他のデータを評価する。解析に先立ち、統計的異常値を除去した。P値<0.05を、統計学的に有意であるとみなした。
このデータは、本明細書において概説した化合物が、高血圧性腎症により引き起こされる慢性腎疾患を治療する能力があることを示す。
上述の通り、表1は、実施例1〜7の化合物についてのhCRHR2bへのインビトロ活性(ならびにhUCN1およびhUCN2についてのこのデータ)を提供する。以下の表26は、実施例9の化合物についてのcAMPアッセイにおけるhCRHR2bを提供する。このデータはさらに、かかる化合物が、cAMPアッセイにおいてCRHR2アゴニスト活性を有することを示す。
番号を付けた実施形態:
1.式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示す、X2は、LまたはTであり、X3は、LまたはIであり、X4は、QまたはEであり、29位のK*は、式−X5−X6(式中、
X5は、
1〜4つのアミノ酸、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分、および1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせからなる群から選択され、
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基でのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾される)(配列番号16)、またはその医薬的に許容される塩。
2.X5が、1〜4つのEまたはγEアミノ酸、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分、および1〜4つのEまたはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせからなる群から選択される、番号を付けた実施形態1の化合物または塩。
3.X5が、1〜4つのEまたはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態2の化合物または塩。
4.X5が、2〜4つのγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態3の化合物または塩。
5.X5が、2つのγEアミノ酸と2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態1〜4の化合物または塩。
6.X6が、式CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16、18、または20である)の直鎖脂肪酸である、番号を付けた実施形態1〜5のいずれかの化合物または塩。
7.式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である、番号を付けた実施形態1〜6のいずれか1つの化合物または塩。
8.末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化される、番号を付けた実施形態1〜7のいずれか1つの化合物または塩。
9.X1が、I残基が、N末端でアセチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である(配列番号17)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
10.xが18である(配列番号2)、番号を付けた実施形態9のいずれか1つの化合物または塩。
11.xが16である(配列番号1)、番号を付けた実施形態9のいずれか1つの化合物または塩。
12.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
13.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X3はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
14.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はTであり、X3はLであり、X4はEであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
15.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はEであり、式−X6−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
16.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はTであり、X3はIであり、X4はEであり、式−X7−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
17.番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物、ならびに1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤を含む医薬組成物。
18.患者におけるII型糖尿病を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩を投与することを含む、方法。
19.かかる治療を必要とする患者に有効量の化合物または塩を投与することが、食餌および運動と合わされる、番号を付けた実施形態18の方法。
20.患者における慢性腎疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩を投与することを含む、方法。
21.慢性腎疾患が、糖尿病性腎症により引き起こされる、番号を付けた実施形態20の方法。
22.慢性腎疾患が、高血圧性腎症により引き起こされる、番号を付けた実施形態20の方法。
23.化合物または塩のかかる治療を必要とする患者への投与が、皮下投与である、番号を付けた実施形態19〜22のいずれか1つの方法。
24.治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
25.II型糖尿病の治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
26.慢性腎疾患の治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
27.化合物または塩の投与が皮下投与である、番号を付けた実施形態24〜26のいずれか1つの化合物または塩。
28.式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAKTNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示し、X2は、LまたはTであり、X3は、LまたはIであり、X4は、QまたはEである)の化合物(配列番号18)。
29.式:
1.式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示す、X2は、LまたはTであり、X3は、LまたはIであり、X4は、QまたはEであり、29位のK*は、式−X5−X6(式中、
X5は、
1〜4つのアミノ酸、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分、および1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせからなる群から選択され、
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基でのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾される)(配列番号16)、またはその医薬的に許容される塩。
2.X5が、1〜4つのEまたはγEアミノ酸、1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分、および1〜4つのEまたはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせからなる群から選択される、番号を付けた実施形態1の化合物または塩。
3.X5が、1〜4つのEまたはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態2の化合物または塩。
4.X5が、2〜4つのγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態3の化合物または塩。
5.X5が、2つのγEアミノ酸と2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、番号を付けた実施形態1〜4の化合物または塩。
6.X6が、式CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16、18、または20である)の直鎖脂肪酸である、番号を付けた実施形態1〜5のいずれかの化合物または塩。
7.式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である、番号を付けた実施形態1〜6のいずれか1つの化合物または塩。
8.末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化される、番号を付けた実施形態1〜7のいずれか1つの化合物または塩。
9.X1が、I残基が、N末端でアセチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である(配列番号17)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
10.xが18である(配列番号2)、番号を付けた実施形態9のいずれか1つの化合物または塩。
11.xが16である(配列番号1)、番号を付けた実施形態9のいずれか1つの化合物または塩。
12.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
13.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X3はQであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
14.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はTであり、X3はLであり、X4はEであり、式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
15.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はLであり、X3はLであり、X4はEであり、式−X6−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
16.X1は、I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し、X2はTであり、X3はIであり、X4はEであり、式−X7−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである(配列番号4)、番号を付けた実施形態1〜8のいずれか1つの化合物または塩。
17.番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物、ならびに1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤を含む医薬組成物。
18.患者におけるII型糖尿病を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩を投与することを含む、方法。
19.かかる治療を必要とする患者に有効量の化合物または塩を投与することが、食餌および運動と合わされる、番号を付けた実施形態18の方法。
20.患者における慢性腎疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩を投与することを含む、方法。
21.慢性腎疾患が、糖尿病性腎症により引き起こされる、番号を付けた実施形態20の方法。
22.慢性腎疾患が、高血圧性腎症により引き起こされる、番号を付けた実施形態20の方法。
23.化合物または塩のかかる治療を必要とする患者への投与が、皮下投与である、番号を付けた実施形態19〜22のいずれか1つの方法。
24.治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
25.II型糖尿病の治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
26.慢性腎疾患の治療において使用するための、番号を付けた実施形態1〜16のいずれか1つの化合物または塩。
27.化合物または塩の投与が皮下投与である、番号を付けた実施形態24〜26のいずれか1つの化合物または塩。
28.式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAKTNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示し、X2は、LまたはTであり、X3は、LまたはIであり、X4は、QまたはEである)の化合物(配列番号18)。
29.式:
1位のIleは、場合により、N末端のアミンにてメチルまたはアセチル基で誘導体化されていてもよく;
3位のXaaは、LeuまたはThrであり;
10位のXaaは、GlyまたはLysであり;
14位のXaaは、IleまたはLysであり;
15位のXaaは、LeuまたはLysであり;
16位のXaaは、Leu、Ile、またはLysであり;
17位のXaaは、GluまたはLysであり;
18位のXaaは、GlnまたはLysであり;
19位のXaaは、GluまたはLysであり;
21位のXaaは、GlnまたはLysであり;
22位のXaaは、GluまたはLysであり;
24位のXaaは、GluまたはLysであり;
26位のXaaは、GlnまたはLysであり;
27位のXaaは、GlnまたはLysであり;
28位のXaaは、AlaまたはLysであり;
29位のXaaは、ThrまたはLysであり;
30位のXaaは、Thr、GluまたはLysであり;
33位のXaaは、Gln、Arg、またはGluであり;
37位のXaaは、Gln、His、またはArgであり;
38位のValは、場合により、C末端のカルボキシルでアミド化される;
但し、10および14〜30位のいずれか正確に1つのLysのイプシロン−アミンは、−X5−X6(式中、X5は、1〜4つのアミノ酸、および/または1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分であり、X6は、C14−C24脂肪酸である)で修飾されており;
10、14〜19、21、22、24、および26〜30位のいずれかがLysであるなら、次に、その位置は、Lysである10、14−19、21、22、24、および26〜30の1つのみであり;
10、14〜19、21、22、24、および26〜30位の1つがLysであるとき、そのLysが、X5−X6で修飾されている)
の化合物。
上述の通り、患者がネコのような動物である、ある種の実施形態を設計してもよい。以下は、ヒトおよびいくつかの動物種において見出される様々なウロコルチン2配列の配列表である。
ヒト IVLSLDVPIGLLQILLEQARARAAREQATTNARILARVGHC:41
マウス VILSLDVPIGLLRILLEQARYKAARNQAATNAQILAHV−−−:38
ラット VILSLDVPIGLLRILLEQARNKAARNQAATNAQILARV−−−:38
オランウータン IVLSLDVPIGLLQILLEQARARAAREQATTNARILAHVG−−:39
イヌ IILSLDVPIGLLQILLEQARARASREQATTNARILAQVG−−:39
ウシ ITLSLDVPLGLLQILLEQARARAVREQAAANARILAHVGH−:40
ウマ ITLSLDVPVGLLQILLEQVRARAAREQAAANARILAHVG−−:39
ブタ ITLSLDVPLGLLQILLEQARARAVREQAAANARILAHVG−−:39
ゾウ ITLSLDVPLGLLQILLEQARIRAAREQAAANARILAHVG−−:39
魚類 ISLDVPTSILSVLIDIAKNQDMRTKAAANAELMARIG−−−−:37
ヒト IVLSLDVPIGLLQILLEQARARAAREQATTNARILARVGHC:41
マウス VILSLDVPIGLLRILLEQARYKAARNQAATNAQILAHV−−−:38
ラット VILSLDVPIGLLRILLEQARNKAARNQAATNAQILARV−−−:38
オランウータン IVLSLDVPIGLLQILLEQARARAAREQATTNARILAHVG−−:39
イヌ IILSLDVPIGLLQILLEQARARASREQATTNARILAQVG−−:39
ウシ ITLSLDVPLGLLQILLEQARARAVREQAAANARILAHVGH−:40
ウマ ITLSLDVPVGLLQILLEQVRARAAREQAAANARILAHVG−−:39
ブタ ITLSLDVPLGLLQILLEQARARAVREQAAANARILAHVG−−:39
ゾウ ITLSLDVPLGLLQILLEQARIRAAREQAAANARILAHVG−−:39
魚類 ISLDVPTSILSVLIDIAKNQDMRTKAAANAELMARIG−−−−:37
加えて、ネコのウロコルチン2についての情報が、GENBANKデータベースにおいて見ることができ、以下で再現される。
配列番号1、2、3、5、6および7の分子を使用して、ネコもしくは他の動物において慢性腎疾患および/または糖尿病を治療する、具体的な実施形態を設計してもよい。
Claims (39)
- 式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAK*TNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でのアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示し;
X2は、LまたはTであり;
X3は、LまたはIであり;
X4は、QまたはEであり;
29位の修飾されたK残基(「K*」)は、式−X5−X6(式中、
X5は、
1〜4つ多いアミノ酸;
1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分;および
1〜4つのアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせ
からなる群から選択され;
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基でのK側鎖のイプシロン−アミノ基へのコンジュゲートを介して修飾される)(配列番号16)の化合物、またはその医薬的に許容される塩。 - X5が、
1〜4つのEもしくはγEアミノ酸;
1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分;および
1〜4つのEもしくはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせ
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物または塩。 - X5が、1〜4つのEもしくはγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、請求項2に記載の化合物または塩。
- X5が、2〜4つのγEアミノ酸と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、請求項3に記載の化合物または塩。
- X5が、2つのγEアミノ酸と2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)部分の組み合わせである、請求項3に記載の化合物または塩。
- X6が、式CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16、18、もしくは20である)の直鎖脂肪酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- 式−X5−X6の基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- C末端のアミノ酸が、C末端の一級アミドとしてアミド化される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- X1が、前記I残基が、N末端でのアセチル化により修飾されていることを示し;
X2がLであり;
X3がLであり;
X4がQであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)x−CO2H(式中、xは、16または18である)
である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - xが18である、請求項9に記載の化合物または塩。
- xが16である、請求項9に記載の化合物または塩。
- X1が、前記I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し;
X2がLであり;
X3がLであり;
X4がQであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - X1が、前記I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し;
X2がLであり;
X3がLであり;
X4がQであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)16−CO2Hである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - X1が、前記I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し;
X2がTであり;
X3がLであり;
X4がEであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - X1が、前記I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し;
X2がLであり;
X3がLであり;
X4がEであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - X1が、前記I残基が、N末端でメチル化により修飾されていることを示し;
X2がTであり;
X3がIであり;
X4がEであり;
前記式−X5−X6の前記基が、([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル)2−(γE)2−CO−(CH2)18−CO2Hである、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物または塩。 - アミノ酸配列
IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQATX7NAX4ILAX8V−NH2(配列番号67)
X2は、LまたはTであり;
X3は、LまたはIであり;
X4は、Q、R、またはEであり;
X7は、TまたはEであり;
X8は、Q、HまたはRであり、
(式中、修飾されたK残基(「K*」)は、10位のアミノ酸残基、もしくは14位〜30位を含む任意のアミノ酸残基について置換されており、K*は、式−X5−X6(式中、
X5は、
1〜4つのアミノ酸残基;
1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分;および
1〜4つのアミノ酸残基と1〜4つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分の組み合わせ
からなる群から選択され;
X6は、C14−C24脂肪酸である)
の基に結合されたK側鎖のイプシロンアミノ基を有することにより修飾されている)
を含む化合物、またはその医薬的に許容される塩。 - X8が、HまたはQ残基のいずれかである、請求項17に記載の化合物または塩。
- X5が、1もしくは2つのアミノ酸残基および1もしくは2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含む、請求項17に記載の化合物または塩。
- X5が、2つのアミノ酸残基および2つの([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分を含み、前記2つのアミノ酸残基が、EまたはγE残基のいずれかである、請求項19に記載の化合物または塩。
- X1が、N末端でアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されている、請求項17に記載の化合物または塩。
- X2がL残基である、請求項17に記載の化合物または塩。
- X3がL残基である、請求項17に記載の化合物または塩。
- X4がQ残基である、請求項17に記載の化合物または塩。
- X7がT残基である、請求項17に記載の化合物または塩。
- X5が、前記合成分子中に([2−(2−アミノ−エトキシ)−エトキシ]−アセチル部分が存在しないように、1〜4つのアミノ酸残基を含む、請求項17に記載の化合物または塩。
- 1位の前記I残基が、前記N末端でアセチル化もしくはメチル化の1つにより修飾されている、請求項17に記載の化合物または塩。
- 請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物または塩、ならびに1つまたは複数の医薬的に許容される担体、希釈剤、および賦形剤を含む、医薬組成物。
- 患者におけるII型糖尿病を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または塩を投与することを含む、方法。
- 患者における慢性腎疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に有効量の請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または塩を投与することを含む、方法。
- 前記慢性腎疾患が、糖尿病性腎症により引き起こされる、請求項30に記載の方法。
- 前記慢性腎疾患が、高血圧性腎症により引き起こされる、請求項30に記載の方法。
- 前記かかる治療を必要とする患者への前記化合物または塩の前記投与が皮下投与である、請求項30〜32のいずれか1項に記載の方法。
- 治療において使用するための、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- II型糖尿病の治療において使用するための請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- 慢性腎疾患の治療において使用するための請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または塩。
- 式:
X1IVX2SLDVPIGLLQILX3EQEKQEKEKQQAKTNAX4ILAQV−NH2
(式中、X1は、I残基が、N末端でのアセチル化またはメチル化のいずれかにより修飾されていることを示し;
X2は、LまたはTであり;
X3は、LまたはIであり;
X4は、QまたはEである)(配列番号18)
の化合物。 - ネコにおいてII型糖尿病を治療する方法であって、かかる治療を必要とするネコに、有効量の配列番号1、2、3、5、6、および7のいずれか一つに従う化合物または塩を投与することを含む、方法。
- ネコにおいて慢性腎疾患を治療する方法であって、かかる治療を必要とするネコに、有効量の配列番号1、2、3、5、6、および7のいずれか一つに従う化合物または塩を投与することを含む、方法。
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