JP2019522434A - 位相偏波多自由度変調qkdネットワークシステム及びその方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、位相偏波多自由度変調量子秘密鍵配布(QKD)ネットワークシステム及びその方法に関し、前記位相偏波多自由度変調量子秘密鍵配布(QKD)ネットワークシステムは、Alice送信端末と、波長分割多重(WDM)ユニットと、マルチユーザーBob端末とを含み、Alice端末は波長分割多重ユニットによってマルチユーザーBob端末と接続され、前記Alice制御端末は、多波長レーザー生成装置、アッテネータ、第1の偏波ビームスプリッター、第1のコンバイナ、位相変調器、第1および第2の偏波コントローラーを含み、前記波長分割多重ユニットは波長選択装置を含み、前記マルチユーザーBob端末は、異なる周波帯を受信する若干のユニットBobユーザー端末を含み、前記ユニットBobユーザー端末は、いずれも第2、第3、および第4の偏波コントローラーと、第3および第4の偏波ビームスプリッターと、第2および第3のコンバイナと、第1乃至第4の光子検出器とを含む。本発明に採用されるQKDネットワークシステムは、1対多の量子秘密鍵共有を実現することができ、情報伝達容量を有効に拡大させ、位相偏波多自由度変調QKD提案及びほかのQKD提案に適用される。

Description

本発明は、通信分野における量子暗号通信技術及び光ファイバー通信技術分野に関し、特に位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及び秘密鍵配布方法に関する。
従来の量子信号変調は偏波、位相、周波数、強度など単一の自由度変調を採用するのが普通である。光信号の偏波変調とは、光の偏波方向を調節することにより情報のロードが実現されることを指す。通常、光子の二つの直線偏光状態を利用してコーディングし、光の偏光状態が伝送過程において、光ファイバーにおける応力複屈折及び偏波モード分散などのファクターの影響及び環境による干渉(interference)を受けやすいので、一般的に、偏波補償を行うかまたは偏波安定が確保される他の方法を採用する必要がある。位相変調とは、光の位相を利用して情報をコーディングすることを指す。量子通信の位相変調は、原理として主にMach-Zehnder干渉計に基づくもので、コアデバイスが位相変調器である。最も早く提出された位相変調案は単一の等アームM−Z干渉計に基づくものである。環境に影響され、両アームの長さの差が不安定となり、位相差もドリフトを生じ、干渉効果も深刻に影響され、特に長距離の伝送に対する干渉効果がより悪くなる。その後、ダブル不均一アームM-Z干渉システムが提案され、光ファイバー重ね合わせ部分における時間外乱が二つのパルスに対する影響は同じであり、干渉安定性もかなり高められた。しかしながら、ダブル不均一アームM-Z干渉システムを利用すると、たとえアームの細やかな変化でも干渉コントラストの下がりを起こられる。
M−Z干渉計QKDシステムは、BB84プロトコルやB92プロトコルを採用するのが一般であるが、システムの安全性はEveに基づいて法的な通信側が情報をコーディング及び探測する際に使われたベースを確実に把握する事ができない。一方、BB84プロトコルやB92プロトコルを採用するシステムは、最後に暗号が形成される時に、コードベースと測定ベースとの比較を行うので、プロトコルの効率が低く、低コードレートとなり、実際の応用ニーズを満たすことができない。差分位相エンコーディングは、位相エンコーディング(PE)案の、早いコーディングスピードと、強い抗干渉能力と遠い限界伝送距離の利点を継ぎ、光ファイバー線路に実現されることに適用され、コード生成の効率をかなり向上させる。差分位相エンコーディングは、前後二つのパルスの差を利用して情報を持ち、パルスは光ファイバー内で同様の位相と偏波の変化を経験し、光ファイバーにおける各種の干渉に敏感にならないことで、システムの安定性を向上させる。
2006年、唐志列などが発表した「位相変調偏光状態の量子エンコーダとデコーダ及びそれらの応用」において、新しい位相変調偏光コーディングの量子秘密鍵配布方法を提案し、高い安定性を有するが、それによって行われた6状態量子エンコーダとデコーダの量子秘密通信光子の利用率は低い。2014年12月に、王金東などが発表した「位相変調偏光コーディングの4状態量子エンコーダとデコーダ及び量子秘密鍵配布システム」では、位相変調器によりある直線偏光の位相を変調して2つの直線偏光の位相差を変更する目的を達成し、最後偏光コーディングを実現することは、偏波という単一の自由度を情報キャリアとして量子伝送を行うだけである。それに対し、軌道角運動量は多自由度を有し、高次元量子情報のコーディングを実現される。しかし、軌道角運動量の多自由度変調は主に量子自由空間通信、古典的なマルチチャネル高速通信に適用する。
上記の従来技術の現状に基づいて、位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムを開発し、1対多の通信を実現する必要がある。且つ、各ユーザーが相対的に独立し、単一ユーザーの秘密鍵生成率の安定性を保証し、ユーザーの増加につれて減少することなく、量子秘密鍵配布ネットワークシステムが安全で安定で効率に伝送することが実現される。
本発明は、従来技術の不備を克服し、位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及びその方法を提出することを目的とする。当該位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及びその方法は、単一光源多波長レーザーによって生じた多波長パルスをマルチユーザー情報伝送キャリアとし、各波長パルスをそれぞれの適法な異なるユーザーに送り、1対多の通信を実現する。且つ各ユーザーが相対的に独立し、単一のユーザーの秘密鍵生成率が安定しており、ユーザーの増加につれて減少するようなことがないことを保証する。これにより量子秘密鍵配布ネットワークシステムが安全で安定して高効率で伝送されることが実現される。さらに、当該位相偏波多自由度変調のマルチユーザー量子秘密鍵配布ネットワークシステムは、新たな量子情報コーディング方式、即ち、差分位相エンコーディングを採用すると同時に偏光コーディングの形を採用し、外部条件の不安定による符号誤り率を有効に減少させ、システムの安全性と安定性を向上させ、且つ光子利用率を従来の0.5から2まで高める。従来の差分位相エンコーディングと位相エンコーディング複合QKD案を改善し、量子秘密鍵の生成率を高め、毎回通信するタイムスロット待ち時間を短縮する。
当該システムは単一光源多波長レーザー、アッテネータ、偏波ビームスプリッター、コンバイナ、位相変調器、偏波コントローラーをマルチユーザー情報伝送のキャリアとする。その中で、上下両アームの前後パルスが有する位相差によって一つの情報ビットをロードし、同時に、パルス偏光状態はもう一つの情報ビットをロードする。波長分割多重ユニットは各波長パルスを適法な異なるユーザーに送り、相応の偏波復調と位相復調を行う。各ユーザーが相対的に独立し、各単一のユーザーの秘密鍵の生成率の安定を保証する。
上記の目的を達成するために、本発明に採用される技術案は以下の通りである。
位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムは、
Alice制御端末と、波長分割多重ユニットと、マルチユーザーBob端末とを含み、Alice端末は波長分割多重ユニットによってマルチユーザーBob端末と接続され、
前記Alice端末は、多波長レーザー生成装置、アッテネータ、第1の偏波ビームスプリッター、第1のコンバイナ、位相変調器、第1の偏波コントローラーと第2の偏波コントローラーを含み、
前記波長分割多重ユニットは波長選択装置を含み、
前記マルチユーザーBob端末は、異なる波長を受信する複数のユニットBobユーザー端末を含み、前記ユニットBobユーザー端末は、いずれも第2の偏波ビームスプリッターと、第3の偏波コントローラーと、第4の偏波コントローラーと、第3の偏波ビームスプリッターと、第4の偏波ビームスプリッターと、第2のコンバイナと、第3のコンバイナと、第1の光子検出器と、第2の光子検出器と、第3の光子検出器と、第4の光子検出器とを含み、
前記多波長レーザー生成装置は、複数の波長があるパルス列を生じ、その後前記アッテネータを経由して単一光子パルスまで減衰し、単一光子パルスが前記第1の偏波ビームスプリッターを経由して垂直偏波と水平偏波パルスとに分割され、前記垂直偏波と水平偏波パルスはそれぞれ上アーム経路と下アーム経路を通して前記第1のコンバイナに入ってビーム結合し、さらに前記位相変調器によってパルスにランダムにkπ(k = 0,1)の位相を変調してそれぞれ第1の偏波コントローラーと第2の偏波コントローラーに到達してパルス偏光回転を行い、最後に二つのパルスは同じ偏光状態でBob端末に入り、
同じ偏波を有する多波長レーザーパルスが波長ルーティング装置に伝送され、波長アドレッシングの形により、波長に相応したユニットBobユーザー端末を選択し、前記ユニットBobユーザー端末の第2の偏波ビームスプリッターを通して偏波復調を行い、偏波ビットが「0」となる場合、水平偏波パルスが前記第3の偏波コントローラーを経過するように選択するが、偏波ビットが「1」となる場合、垂直偏波パルスが前記第4の偏波コントローラーを経過するように選択し、
第3の偏波コントローラーから出力してから、前記第3の偏波ビームスプリッターを経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第2のコンバイナに到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第2のコンバイナに到達する下アーム経路との二つの光ビームは前記第2のコンバイナで干渉を起こし、その後ランダムに変調される位相差により、前記第1の光子検出器と第2の光子検出器が識別して応答し、
第4の偏波コントローラーから出力してから、前記第4の偏波ビームスプリッターを経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第3のコンバイナに到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第3のコンバイナに到達する下アーム経路との二つの光ビームは前記第3のコンバイナで干渉を起こし、その後ランダムに変調される位相差により、前記第3の光子検出器と第4の光子検出器が識別して応答する、
ことを特徴とする。
好ましくは、前記上アーム経路は下アーム経路よりTの遅延時間だけ長い。
好ましくは、前記第1の偏波コントローラーは、パルスを
偏波回転し、前記第2の偏波コントローラーはパルスを
偏波回転し、ここで、nの値はそれぞれ「0」または「1」である。
好ましくは、前記波長ルーティング装置として、波長分割マルチプレクサ、アレイ導波路回折格子、ブラッググレーティングまたは波長選択スイッチが挙げられる。
好ましくは、前記多波長レーザー生成装置は、多波長パルスレーザーと波長セレクターとを含み、前記多波長パルスレーザーは、複数のユニットBobユーザー端末が同時に通信することを満たすコヒーレント多波長パルスレーザーを生成し、その後前記波長セレクターによって選択され、波長に相応したユニットBobユーザー端末が対応的な波長のパルスレーザーを選択する。
好ましくは、前記波長セレクターは、二次等差周波数間隔の形により波長を選択する。
好ましくは、前記第1の光子検出器と、第2の光子検出器と、第3の光子検出器と第4の光子検出器とがパルスの位相差によって以下のように応答する。二つの連続パルスの位相差が0である場合に、前記第1の光子検出器が応答すると、測定結果は「00」となり、第2の光子検出器が応答すると、測定結果は「01」となるが、二つの連続パルスの位相差がπである場合に、前記第3の光子検出器が応答すると、測定結果は「10」となり、第4の光子検出器が応答すると、測定結果は「11」となる。
好ましくは、前記ユニットBobユーザー端末はBobnであり、nは0以外の自然数である。
上記の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムを利用する方法は、以下のステップを含む:
S1、ハードウェア構成の初期化:Alice端末と、各ユニットBobユーザー端末とのソフトウェアとハードウェアの設備を検査し、設備が通常に運転しているかどうかをチェックし、正確な動作電圧と適宜な動作温度を設定する。
S2、システム騒音テスト:Alice端末がレーザーパルス列を発射しない前提で、つまりパルス列が0である場合、システム騒音レベルをテストする。
S3、光ファイバーの長さのテスト及びパルス遅延時間設定:前記Alice端末が一組のパルスを送信し、各ユニットBobユーザー端末がパルスの到達時刻を測定することにより、リンクにおける光ファイバーの長さを確定し、各ユニットBobユーザー端末とAlice端末との間の長さの関係により、予め各ユニットBobユーザー端末の光ファイバーの長さを設定し、各ユニットBobユーザー端末の上アーム経路と下アーム経路との間の遅延時間を設定する。
S4、波長アドレッシング:前記波長セレクターは、波長分配計画に基づいて各ユニットBobユーザー端末に適用される波長パルスを選択し、波長が異なるパルス光が分配されて対応するユニットBobユーザー端末に入り、1対多のネットワーク通信を行う。
S5、秘密鍵送信:多波長パルス生成装置がパルスを生成し、パルス周期は遅延時間Tより大きく、前記アッテネータを経由して単一光子レベルまで減衰し、その後前記第1偏波ビームスプリッターを通してそれぞれ上アーム経路と下アーム経路に入り、遅延時間がTである二つのパルスが形成され、第1のコンバイナに到達してビーム結合し、続いて、前記位相変調器、第1の偏波変調器と第2の偏波変調器を順に経由して位相偏波変調を行い、これらを同じ偏光状態で伝送して最後に各ユニットBobユーザー端末を経過して偏波復調と位相復調を行う。
S6、秘密鍵のスクリーニングとコーディング:各ユニットBobユーザー端末は、検出器の応答を記録し、且つ前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を記録し、前記前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を前記Alice端末に送信し、前記Alice端末は、各ユニットBobユーザー端末により送信されたデータに基づいて、相応の秘密鍵列を保留し、その他のものを捨てる。
好ましくは、各ユニットBobユーザー端末同士に秘密鍵の共有が存在する。
安全秘密鍵の優先権がBobi>Bobjである場合、BobjはBobiの秘密鍵を共有し、Alice端末は中間ノードとして、まずAlice端末とBobjの秘密鍵を利用してAlice端末とBobiの秘密鍵を暗号化させ、その後、暗号化されたBobi秘密鍵をBobjに送信し、Bobjが暗号文を受信して復号化して、Bobiの秘密鍵を取得し、これでBobiと秘密鍵を共有している。
各ユニットBobユーザー端末の間の秘密鍵の共有は排他性がある。あるユニットBobユーザー端末の秘密鍵が一つのユニットBobユーザー端末のみと共有することができ、共有した後は他のユニットBobユーザー端末と共有することができない。
本発明の有利な効果は、以下のように三つある。
1、本発明は位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及び秘密鍵配布方法を採用し、1対多の量子秘密鍵共有を実現することができ、情報伝達容量を有効に拡大し、位相偏波多自由度変調QKD提案及びほかのQKD提案に適用する。
2、本発明により採用される位相と偏波とを組み合わせて変調する方法は、一つの光子を伝達することにより二つの情報ビットを伝達し、光子利用率が0.5から2まで上がり、従来技術と比較すると、この提案は部品の使用を減少させ、構造を簡易化させ、情報の連続性、有効性及び秘密鍵生成率を向上する。
3、本発明では、4つの電子検出器を採用して毎回の通信が8つのタイムスロットに測定を待ち、従来提案における、毎回の通信が12個のタイムスロットに測定を待つより、検出器の統計による符号誤り率が33.3%減少し、システムをより高効で安定させる。本発明は、クラシックのDPS量子秘密鍵配布方式を採用し、コーディング間隔がT(即ち、遅延時間T、Tがピコ秒レベル)である二つの支路コヒーレントパルスの位相差により、各位相差を一つの位相コーディングとし、スプリット光子攻撃とシーケンス攻撃を有効に抵抗することができ、盗聴者Eveの効率を低減させる。
本発明の波長分割多重用ユニットと多ユーザーBob端末のブロック図である。 本発明のAlice端末の位相変調、偏波変調の構造ブロック図である。 本発明のBob端末の偏波復調、位相復調の構造ブロック図である。 本発明の作動原理のブロック図である。 本発明の作動フローチャートである。
図面は例示的に説明するためだけに用いられ、本出願に対する制限と理解されてはならない。
以下に、図面と実施例を組み合わせて本発明の技術案について更に説明する。
本発明は1種点対多点のネットワーク構築の形であり、特に多点対多点の形に更に延伸することができる。説明される実施例はただ本発明における1対多の形の一種だけであり、より多くの応用に容易に拡張可能であることは明らかである。一つの代表的な波長分割多重秘密鍵配布ネットワーク模式図は図1に示す通りである。
図1ー図4に示すように、位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムは、
Alice制御端末と、波長分割多重ユニットと、マルチユーザーBob端末とを含み、Alice端末は波長分割多重ユニットによってマルチユーザーBob端末と接続される。
前記Alice端末は、多波長レーザー生成装置201、アッテネータ202、第1の偏波ビームスプリッター203、第1のコンバイナ204、位相変調器205、第1の偏波コントローラー206と第2の偏波コントローラー207を含む。
前記波長分割多重ユニットは波長選択装置を含む。
前記マルチユーザーBob端末は、異なる周波帯を受信する複数のユニットBobユーザー端末を含み、前記ユニットBobユーザー端末は、いずれも第2の偏波ビームスプリッター301と、第3の偏波コントローラー302と、第4の偏波コントローラー307と、第3の偏波ビームスプリッター303と、第4の偏波ビームスプリッター308と、第2のコンバイナ304と、第3のコンバイナ309と、第1の光子検出器305と、第2の光子検出器306と、第3の光子検出器310と、第4の光子検出器311とを含む。
このシステムの動作プロセスは以下の通りである。
前記多波長レーザー生成装置は、複数の波長があるパルス列を生じ、その後前記アッテネータ202を経由して単一光子パルスまで減衰し、単一光子パルスが前記第1の偏波ビームスプリッター203を経由して垂直偏波と水平偏波パルスとに分割され、前記垂直偏波と水平偏波パルスはそれぞれ上アーム経路と下アーム経路を通過して前記第1のコンバイナ204に入ってビーム結合し、更に前記位相変調器205によってパルスにランダムにkπ(k = 0,1)の位相を変調してそれぞれ第1の偏波コントローラー206と第2の偏波コントローラー207に到達してパルス偏光回転を行い、最後に二つのパルスは同じ偏光状態でBob端末に入り、
同じ偏波を有する多波長レーザーパルスは、波長ルーティング装置102に伝送され、波長アドレッシングの形により、波長に相応したユニットBobユーザー端末が選択され、前記ユニットBobユーザー端末の第2の偏波ビームスプリッター301によって偏波復調が行われ、偏波ビットが「0」となる場合、水平偏波パルスが前記第3の偏波コントローラー302を経過するように選択されるが、偏波ビットが「1」となる場合、垂直偏波パルスが前記第4の偏波コントローラー307を経過するように選択され、
(水平偏波パルスは、)第3の偏波コントローラー302から出力してから、前記第3の偏波ビームスプリッター303を経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第2のコンバイナ304に到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第2のコンバイナ304に到達する下アーム経路とをそれぞれ通過した二つの光ビームは前記第2のコンバイナ304の所で干渉が生じ、その後ランダムに変調される位相差により、前記第1の光子検出器305と第2の光子検出器306が識別して応答し、
(垂直偏波パルスは、)第4の偏波コントローラー307から出力してから、前記第4の偏波ビームスプリッター308を経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第3のコンバイナ309に到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第3のコンバイナ309に到達する下アーム経路とをそれぞれ通過した二つの光ビームは前記第3のコンバイナ309の所で干渉が生じ、その後ランダムに変調される位相差により、前記第3の光子検出器310と第4の光子検出器311が識別して応答する。
以下に、図面と実施例を組み合わせて本発明の技術案を更に説明する。
本発明は1点対多点のネットワーク構築の形に関し、特に多点対多点の形に更に延伸することができる。説明される実施例はただ本発明における1対多の形の一種だけであり、明らかに、より多くの応用に拡張されやすく、一つの代表的な波長分割多重秘密鍵配布ネットワーク模式図は図1に示す通りである。
図1において、Alice端末はパルス信号の送信側として、一つの多波長光源を有し、複数のユニットBobユーザー端末が同時に通信時に異なる周波帯を使用することを満たすパルス信号を生成できる。各ユニットBobユーザー端末にはある波長の信号が配布され、且つそれがパルス波長に対し広い適用性を有し、即ち、波長計画過程で各ユニットBobユーザー端末の間の信号波長の分配を調整しても、各ユニットBobユーザー端末も依然として正常に作動することができる。図1において、公共光ファイバー101は各ユーザーによって共同使用され、光ファイバー103、104および105は各ユーザーの専用光ファイバーであり、各ユーザーの専用ファイバーと共有ファイバー101との和を各ユーザーの距離として定義する。波長ルーティング装置102は制御端末Aliceとユーザー端末Bobとの間に用いられ、各波長パルス信号の経路選択を制御する。
図2は、本発明の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及びその方法のAlice端末の実施例の模式図である。当該システムAlice端末が単一光子に対して対応的な位相変調と偏波変調を行う。
前記多波長レーザー201は、複数の波長(λ1、λ2、λ3……λn)があるパルス列を生成し、ここで、生成する多波長パルスレーザーの偏波は45°、パルス周期は遅延時間Tより大きく、アッテネータ202を経由して単一光子パルスに減衰する。単一光子パルスが前記第1の偏波ビームスプリッター203によって水平偏波パルスと垂直偏波のパルスに分割され、それぞれ上アーム経路と下アーム経路に入り、その中で、上アーム経路では下アーム経路よりTの時間だけパルスが遅延をする。その後二つのパルスは前記位相変調器205を経由し、位相変調器205は二つのパルスにランダムにkπ(k = 0,1)の位相を変調する。二つのパルスが同時に第1の偏波コントローラー206と第2の偏波コントローラー207に到達する際(つまり、二つの偏波コントローラーの間の距離がTの遅延時間を生じる際)、第1の偏波コントローラー206はパルスを
偏波回転し、第2の偏波コントローラー207はパルスを
偏波回転し、その中で、nの値はそれぞれ「0」または「1」である。この時、二つのパルスは同じな偏光状態で光ファイバーによって転送されて複数のBobユーザー端末に入る。
図3は、本発明の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及びその方法のBob端末の実施例の模式図である。Bob1を例として、Bob1端末について偏波復調と位相復調を行う。
その時、第1の光子検出器D1が応答し、この時の対応する秘密鍵は「00」である。
その時、第2の光子検出器D2が応答し、この時の対応する秘密鍵は「01」である。
同様に、n=1の場合、第3の光子検出器D3が応答すると、対応する秘密鍵は「10」であるが、第4の光子検出器が応答すると、対応する秘密鍵は「11」である。
nが「0」である場合、時間間隔がTである二つのパルスは水平偏光状態で第2の偏波ビームスプリッター301を経由して第3の偏波コントローラー302に入るが、nが「1」である場合、時間間隔がTである二つのパルスは垂直偏光状態で第2の偏波ビームスプリッター301を経由して偏波コントローラー307に入る。第3の偏波コントローラー302は、高速軸パルスを偏波回転するだけで、垂直偏波になる。垂直偏波パルスは第3の偏波ビームスプリッター303で反射し、遅延時間Tを経て第2のコンバイナ304に入る。水平偏波パルスは第3の偏波ビームスプリッター303を直接に透過して第2のコンバイナ304に入る。第4の偏波コントローラー307は低速軸パルスをだけ偏波回転して、水平偏波になる。水平偏波パルスは第4の偏波ビームスプリッター308を直接に透過して第3のコンバイナ309に入り、垂直偏波パルスは第4の偏波ビームスプリッター308で反射し、遅延時間Tを経て第3のコンバイナ309に入る。第2のコンバイナ304で会う二つのパルス光が干渉を起こし、ランダムに変調される位相差0又はπによって、第1の光子検出器305又は第2の光子検出器306が応答する。同様に、第3のコンバイナ309で会う二つのパルス光が干渉を起こし、ランダムに変調された位相差0又はπによって、第3の光子検出器310又は第4の光子検出器311が応答する。
図4は、位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム及びその方法の作動原理のブロック図であり、Alice制御端末と、波長分割多重ユニットと、マルチユーザーBob端末とを含み、Alice端末は波長分割多重ユニットによってマルチユーザーBob端末と接続される。その中で、Alice端末は単一光子に対してそれぞれ位相変調と偏波変調を行い、量子通信路を経由してマルチユーザーユニットBob端末に入って偏波復調と位相復調をする。具体的な変調および復調の過程については、図2および図3で既に詳細に説明したので、ここでは贅言しない。
図5において、上記位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムに適用される秘密鍵配布方法は、以下ステップを含む。
S1、ハードウェア構成の初期化:Alice端末と、各ユニットBobユーザー端末とのソフトウェアとハードウェアの設備を検査し、設備が通常に運転しているかどうかをチェックし、正確な動作電圧と適宜な動作温度を設定する。
S2、システム騒音テスト:Alice端末がレーザーパルス列を発射しない前提で、つまりパルス列が0である場合、システム騒音レベルをテストする。
S3、光ファイバーの長さのテスト及びパルス遅延時間設定:前記Alice端末が一組のパルスを送信し、各ユニットBobユーザー端末がパルスの到達時刻を測定することにより、リンクにおける光ファイバーの長さを確定し、各ユニットBobユーザー端末とAlice端末との間の長さの関係により、各ユニットBobユーザー端末の光ファイバーの長さを予め設定し、各ユニットBobユーザー端末の上アーム経路と下アーム経路との間の遅延時間を設定する。
S4、波長アドレッシング:前記波長セレクターは、波長分配計画に基づいて各ユニットBobユーザー端末に適用される波長パルスを選択し、波長が異なるパルス光が分配されて対応的するユニットBobユーザー端末に入り、1対多のネットワーク通信を行う。
S5、秘密鍵送信:多波長パルス生成装置がパルスを生成し、パルス周期は遅延時間Tより大きく、前記アッテネータを経由して単一光子レベルまで減衰し、その後前記第1偏波ビームスプリッターを通してそれぞれ上アーム経路と下アーム経路に入り、遅延時間がTである二つのパルスが形成され、第1のコンバイナに到達してビーム結合し、続いて、前記位相変調器、第1の偏波変調器と第2の偏波変調器を順に経由して位相偏波変調を行い、これらを同じ偏光状態で伝送して最後に各ユニットBobユーザー端末を経由して偏波復調と位相復調を行う。
S6、秘密鍵のスクリーニングとコーディング:各ユニットBobユーザー端末は、検出器の応答を記録し、且つ前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を記録し、前記前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を前記Alice端末に送信し、前記Alice端末は、各ユニットBobユーザー端末により送信されたデータに基づいて、相応の秘密鍵列を保留し、その他のものを捨てる。
各ユニットBobユーザー端末の間で秘密鍵を共有する:
安全秘密鍵の優先権がBobi>Bobjである場合、BobjはBobiの秘密鍵を共有し、Alice端末は中間ノードとして、まずAlice端末とBobjの秘密鍵を利用してAlice端末とBobiの秘密鍵を暗号化させ、その後、暗号化されたBobi秘密鍵をBobjに送信し、Bobjが暗号文を受信して復号化して、Bobiの秘密鍵を取得し、これでBobiと秘密鍵を共有する。
各ユニットBobユーザー端末の間の秘密鍵の共有は排他性がある。あるユニットBobユーザー端末の秘密鍵は一つのユニットBobユーザー端末のみと共有することができ、共有した後は他のユニットBobユーザー端末と共有することができない。
本発明の有利な効果は、以下のように三つある。
1、本発明に採用される位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムは、1対多の量子秘密鍵共有を実現することができ、情報伝達容量を有効に拡大し、位相偏波多自由度変調QKD提案及び他のQKD提案に適用される。
2、本発明により採用される位相と偏波とを組み合わせて変調する方法は、一つの光子を伝達することにより二つの情報ビットを伝達し、光子利用率が0.5から2まで上がり、従来技術と比較すると、本提案は部品の使用を減少させ、構造を簡易化させ、情報の連続性、有効性及び秘密鍵生成率を向上する。
3、本発明では、4つの電子検出器を採用して毎回の通信が8つのタイムスロットで測定を待ち、従来提案における、毎回の通信が12個のタイムスロットで測定を待つことに対比して、検出器の統計による符号誤り率が33.3%減少し、システムをより高効で安定させる。本発明は、クラシックのDPS量子秘密鍵配布方式を採用し、コーディング間隔がT(即ち、遅延時間T、Tはピコ秒レベル)である二つの支路コヒーレントパルスの位相差により、各位相差を一つの位相コーディングとし、スプリット光子攻撃とシーケンス攻撃に有効に抵抗することができ、盗聴者Eveの効率を低減させる。
図面に説明された位置関係は例示的に説明するだけに用いられ、本出願を限定するものと理解されてはならない。
明らかに、本発明の上記実施例は本発明をはっきりと説明するために挙げられた例だけであり、本発明の実施形態を限定するものではない。当業者にとっては、上記説明に基づいて、ほかの異なる形の変化または変動を行うこともできる。ここで全ての実施形態を例示することはできないし、その必要もない。本発明の原理及び主旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して行われる各種の補正、均等置換及び改善などは、いずれも本発明の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
101…公共光ファイバー
102…波長ルーティング装置
103、104、105…専用ファイバー
201…多波長レーザー
202…アッテネータ
203…第1の偏波ビームスプリッター
204…第1のコンバイナ
205…位相変調器
206…第1の偏波コントローラー
207…第2の偏波コントローラー
301…第2の偏波ビームスプリッター
302…第3の偏波コントローラー
307…第4の偏波コントローラー
303…第3の偏波ビームスプリッター
308…第4の偏波ビームスプリッター
304…第2のコンバイナ
309…第3のコンバイナ
305…第1の光子検出器
306…第2の光子検出器
310…第3の光子検出器
311…第4の光子検出器

Claims (10)

  1. Alice制御端末と、波長分割多重ユニットと、マルチユーザーBob端末とを含み、Alice端末は波長分割多重ユニットによってマルチユーザーBob端末と接続される位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムであって、
    前記Alice制御端末は、多波長レーザー生成装置、アッテネータ、第1の偏波ビームスプリッター、第1のコンバイナ、位相変調器、第1の偏波コントローラーと第2の偏波コントローラーを含み、
    前記波長分割多重ユニットは波長選択装置を含み、
    前記マルチユーザーBob端末は、異なる周波帯を受信する複数のユニットBobユーザー端末を含み、前記ユニットBobユーザー端末は、いずれも第2の偏波ビームスプリッターと、第3の偏波コントローラーと、第4の偏波コントローラーと、第3の偏波ビームスプリッターと、第4の偏波ビームスプリッターと、第2のコンバイナと、第3のコンバイナと、第1の光子検出器と、第2の光子検出器と、第3の光子検出器と、第4の光子検出器とを含み、
    前記多波長レーザー生成装置は、複数の波長があるパルス列を生じ、その後前記アッテネータを経由して単一光子パルスまで減衰し、単一光子パルスが前記第1の偏波ビームスプリッターを経由して垂直偏波と水平偏波パルスとに分割され、前記垂直偏波と水平偏波パルスはそれぞれ上アーム経路と下アーム経路を通して前記第1のコンバイナに入ってビーム結合し、さらに前記位相変調器を経由してパルスにランダムにkπ(k = 0,1)の位相を変調してそれぞれ第1の偏波コントローラーと第2の偏波コントローラーに到達してパルス偏光回転を行い、最後に二つのパルスは同じ偏光状態で前記マルチユーザーBob端末に入り、
    同じ偏波を有する多波長レーザーパルスが波長ルーティング装置に伝送され、波長アドレッシングの形により波長に相応したユニットBobユーザー端末を選択し、前記ユニットBobユーザー端末の第2の偏波ビームスプリッターを通して偏波復調を行い、偏波ビットが「0」となる場合、水平偏波パルスが前記第3の偏波コントローラーを経過するように選択するが、偏波ビットが「1」となる場合、垂直偏波パルスが前記第4の偏波コントローラーを経過するように選択し、
    第3の偏波コントローラーから出力してから、前記第3の偏波ビームスプリッターを経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第2のコンバイナに到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第2のコンバイナに到達する下アーム経路との二つの光ビームは前記第2のコンバイナで干渉を起こし、その後ランダムに変調される位相差により、前記第1の光子検出器と第2の光子検出器が識別して応答し、
    第4の偏波コントローラーから出力してから、前記第4の偏波ビームスプリッターを経由して上アーム経路と下アーム経路との二つの経路が形成され、その中で、前パルスが遅延時間を経て前記第3のコンバイナに到達する上アーム経路と、後パルスが直接に前記第3のコンバイナに到達する下アーム経路との二つの光ビームは前記第3のコンバイナで干渉を起こし、その後ランダムに変調される位相差により、前記第3の光子検出器と第4の光子検出器が識別して応答する、
    ことを特徴とする位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  2. 前記上アーム経路は下アーム経路よりTの遅延時間だけ長い、ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  3. 前記第1の偏波コントローラーは、パルスを
    偏波回転し、前記第2の偏波コントローラーはパルスを
    偏波回転し、ここで、nの値はそれぞれ「0」または「1」である、ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  4. 前記波長ルーティング装置として、波長分割マルチプレクサ、アレイ導波路回折格子、ブラッググレーティングまたは波長選択スイッチが挙げられる、ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  5. 前記多波長レーザー生成装置は、多波長パルスレーザーと波長セレクターとを含み、前記多波長パルスレーザーは、複数のユニットBobユーザー端末が同時に通信することを満たすコヒーレント多波長パルスレーザーを生成し、その後前記波長セレクターによって選択され、各ユニットBobユーザー端末が波長に相応したパルスレーザーを選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  6. 前記波長セレクターは、二次等差周波数間隔の形により波長を選択する、ことを特徴とする請求項5に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  7. 前記第1の光子検出器と、第2の光子検出器と、第3の光子検出器と第4の光子検出器とがパルスの位相差によって、以下のように応答し、
    二つの連続パルスの位相差が0である場合に、前記第1の光子検出器が応答すると、測定結果は「00」となり、第2の光子検出器が応答すると、測定結果は「01」となるが、
    二つの連続パルスの位相差がπである場合に、前記第3の光子検出器が応答すると、測定結果は「10」となり、第4の光子検出器が応答すると、測定結果は「11」となる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  8. 前記ユニットBobユーザー端末はBobnであり、nは0以外の自然数である、ことを特徴とする請求項1に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムを利用する方法であって、
    S1、ハードウェア構成の初期化:Alice制御端末と、各ユニットBobユーザー端末とのソフトウェアとハードウェアの設備を検査し、設備が通常に運転しているかどうかをチェックし、正確な動作電圧と適宜な動作温度を設定するステップと、
    S2、システム騒音テスト:Alice制御端末がレーザーパルス列を発射しない前提で、つまりパルス列が0である場合、システム騒音レベルをテストするステップと、
    S3、光ファイバーの長さのテスト及びパルス遅延時間設定:前記Alice端末が一組のパルスを送信し、各ユニットBobユーザー端末がパルスの到達時刻を測定することにより、リンクにおける光ファイバーの長さを確定し、各ユニットBobユーザー端末とAlice端末との間の長さの関係により、予め各ユニットBobユーザー端末の光ファイバーの長さを設定し、各ユニットBobユーザー端末の上アーム経路と下アーム経路との間の遅延時間を設定するステップと、
    S4、波長アドレッシング:波長セレクターは波長分配計画に基づいて各ユニットBobユーザー端末に適用される波長パルスを選択し、波長が異なるパルス光が分配されて対応するユニットBobユーザー端末に入り、1対多のネットワーク通信を行うステップと、
    S5、秘密鍵送信:多波長パルス生成装置はパルスを生じ、パルス周期は遅延時間Tより大きく、前記アッテネータを経由した後単一光子レベルまで減衰し、その後前記第1偏波ビームスプリッターを通してそれぞれ上アーム経路と下アーム経路に入り、遅延時間がTである二つのパルスが形成され、第1のコンバイナに到達してビーム結合し、次は、順番に前記位相変調器、第1の偏波変調器と第2の偏波変調器を経由して位相偏波変調を行い、これらを同じな偏光状態で伝送して最後各ユニットBobユーザー端末を経過して偏波復調と位相復調を行うステップと、
    S6、秘密鍵のスクリーニングとコーディング:各ユニットBobユーザー端末は検出器の応答を記録し、且つ前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を記録し、前記前記第1の光子検出器と第2の光子検出器と第3の光子検出器と第4の光子検出器との応答時刻を前記Alice端末に送信し、前記Alice端末は各ユニットBobユーザー端末により送信されたデータによって、相応の秘密鍵列を保留して、そのほかのものを捨てるステップと
    を含む、
    ことを特徴とする位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムを利用する方法。
  10. 各ユニットBobユーザー端末同士に秘密鍵の共有が存在し、
    安全秘密鍵の優先権はBobi>Bobjである場合、BobjはBobiの秘密鍵を共有し、Alice端末は中間ノードとして、まずAlice端末とBobjの秘密鍵を利用してAlice端末とBobiの秘密鍵を暗号化させ、その後、暗号化されたBobi秘密鍵をBobjに送信し、Bobjが暗号文を受信して復号化して、Bobiの秘密鍵を取得し、これによりBobiと秘密鍵を共有し、
    各ユニットBobユーザー端末間での秘密鍵の共有は排他性があり、あるユニットBobユーザー端末の秘密鍵が一つのユニットBobユーザー端末のみと共有することができ、共有した後は他のユニットBobユーザー端末と共有することができない、
    ことを特徴とする請求項9に記載の位相偏波多自由度変調QKDネットワークシステムを利用する方法を用いた位相偏波多自由度変調量子秘密鍵配布方法。
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