いくつかの例示的な実施形態をここに示す前に、本発明は次の説明で示される構成またはプロセスステップの詳細に限定されないことが理解されるべきである。本発明は他の実施形態ならびに様々な方法で実行または実施できる。
本明細書全体を通して「一つの実施形態」、「特定の実施形態」、「一つ以上の実施形態」、または「実施形態」に対する言及は、実施形態と関連して説明される特定の特性、構造、材料、または特徴が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。このため、本明細書全体を通した様々な箇所における「特定の実施形態では」、「一つの実施形態では」、「実施形態では」などのフレーズの出現は、本発明の同一の実施形態を必ずしも指さない。さらに、特定の特性、構造、材料、または特徴は、1つ以上の実施形態において任意の適切な様式で組み合わされ得る。
本明細書で使用されるとき、開示される化合物に関する用語「二機能性」は、化合物が、限定されないがURAT1を含む腎臓トランスポーター、およびキサンチンオキシダーゼの両方を阻害することを意味する。どちらかの標的に対する阻害能力は変化し得るが、一般的にキサンチンオキシダーゼおよびURAT1などの腎臓トランスポーターの両方について約100μM未満のIC50が二機能性とみなされる。キサンチンオキシダーゼおよびURAT1の両方について約50μM未満のIC50は、特に活性な二機能性化合物とみなされ、10μM未満のIC50は高い能力の二機能性化合物とみなされる。
本明細書で使用されるとき、開示される化合物に関する用語「単機能性」は、化合物が、限定されないがURAT1を含む、腎臓トランスポーター、または限定されないがキサンチンオキシダーゼを含む、尿酸産生に関与する酵素のいずれかであるが両方でない、尿酸排泄に関与する尿酸代謝経路における酵素を阻害することを意味する。単一標的の阻害能力は変化し得るが、一般的にキサンチンオキシダーゼまたはURAT1の1つについて約100μMを超えるIC50、およびキサンチンオキシダーゼまたはURAT1のもう一方について約100μM未満のIC50が、単機能性とみなされる。キサンチンオキシダーゼまたはURAT1の1つについて約50μM未満のIC50、およびキサンチンオキシダーゼまたはURAT1のもう一方について約100μMを超えるIC50が、特に活性な単機能性化合物とみなされる。キサンチンオキシダーゼまたはURAT1の1つについて約10μM未満のIC50、およびキサンチンオキシダーゼまたはURAT1のもう一方について約100μMを超えるIC50が、高い能力の単機能性化合物とみなされる。
本明細書で使用されるとき、用語「治療」は、血液または血清における上昇した尿酸を、好ましくは正常な、低正常なまたは正常未満の範囲に量を減少することによって低下させることを指し、活動性疾患の徴候を緩和するおよび/または再発を防止する全体的な目標を伴う。例えば、上昇した血清尿酸の治療のための一般的な「治療標的」は、≦6.0mg/dLの量である。「上昇した」尿酸量は一般的に、正常を超える尿酸量を指し、長期的に上昇した量は追加の治療を必要とする症状をもたらし得る。
本明細書で使用されるとき、血液または血清における尿酸量の上昇化を「予防する」という用語は、他の状態では尿酸量の増加を経験するであろう被験体において血液または血清における正常なまたは治療上許容可能な尿酸量を維持することを指し、徴候の発症または再発を防止するおよび/または活動性疾患の再発を防止する全体的な目標を伴う。尿酸量の上昇の予防、または尿酸の持続的な低下の達成は、後述される長期維持療法、ならびに特定の短期症状の目標であることが認識される。
本明細書で使用されるバルビツール酸環における位置の付番は、ウォレルの規定(米国特許第4,880,811号)に従う。本明細書で開示される化合物は特定の化学的構造によって一般的に示されるが、化合物の開示はこれらの互変異性体を含むと意図されることも理解されるべきである。バルビツール酸環における互変異性体の代表的な例は、下に示される構造、ならびに式(I)または式(II)の置換基での任意の追加互変異性体を含む。
本明細書で説明される化合物は、血液中の尿酸量の低下の治療分野、および血液または血清における、あるいは全身における過剰な尿酸と関連する障害の治療において特定の要求を満たす。化合物のいくつかはURAT1またはキサンチンオキシダーゼの強力な単機能性阻害剤である。化合物のいくつかはURAT1およびキサンチンオキシダーゼの二機能性阻害剤である。
本発明の化合物の改善された生物学的活性プロファイルおよびこれらの能力は、これらの化合物を、血液または全身における尿酸量を低下するための、および痛風を含む、血液または血清あるいは全身における過剰な尿酸と関連する、またはこれらによって生じる障害を治療するための有用な新規薬剤にする。特に重要なことは、二機能性化合物が、血中の尿酸量を低下するための、過剰な尿酸と関連する障害を治療するまたは予防するための、特に痛風を治療するための単剤療法として効果的に使用され得るという利点である。特定の実施形態では、二機能性化合物は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、およびメタボリック症候群、アテローム性硬化症または他の心臓血管疾患型、高血圧、慢性腎疾患、肥満、糖尿病またはインスリン耐性、およびメタボリック症候群を治療するまたは予防するために効果的に使用され得る。
第一態様では、式(I)によって示される構造を有する化合物が提供され、
ここで、
W、X、およびYはそれぞれ独立してO、S、NR
2またはN(R
2)
2であり、
Tは−CONR
2−、−C(NR
2)NH−、−C(NOR
2)NH−、−C(N−NR
2)NH−、−C(SR
2)N−、または−NHC(O)−であり、
Aはフェニル、ヘテロアリール、C5〜C10分枝または非分枝シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルあるいはC5〜C10スピロシクロアルキルであり、
各Zは独立して存在するまたは不存在であり、存在する場合、独立して1つ以上のハロゲン原子、−CN、−CF
3、−OR
2、−C(O)R
2、SR
2、gが1または2である−S(O)gR
3、−N(R
2)
2、−NO
2、−CO
2R
2、−OCO
2R
3、OC(O)R
2、−CON(R
2)
2、−NR
2C(O)R
2、−SO
2N(R
2)
2、−NR
2SO
2R
3、−NR
2SO
2N(R
2)
2または−NR
2C(O)N(R
2)
2、−C(O)NHOR
2、アルキル、アリール、アルケニルおよびアルキニルから選択され、
ここで各R
2は独立してH、アルキルまたはアリールであり、
ここで各R
3は独立してアルキルまたはアリールであり、任意に1つ以上のハロゲン原子またはOR
2によって置換され、
ここでa、b、c、d、およびeはそれぞれ独立して炭素または窒素であり、あるいはa、b、c、d、およびeの4つはそれぞれ独立して炭素または窒素でありa、b、c、d、およびeの1つはOであり、ただしa、b、c、d、およびeの少なくとも1つは窒素であり、Zは窒素または酸素に直接的に結合されない。
1つ以上の実施形態では、式(I)によって示される構造を有する化合物は、Tが−CONR2−である化合物である。
1つ以上の実施形態では、式(I)によって示される構造を有する化合物は、5員複素環が置換または非置換トリアゾール、あるいは置換または非置換テトラゾール(すなわち、a、b、c、d、およびeがそれぞれ独立して炭素または窒素であり、ただしa、b、c、d、およびeの3または4つは窒素であり、Zは窒素に直接的に結合されない)である化合物である。
1つ以上の実施形態では、式(I)によって示される構造を有する化合物は、Aが2つのヘテロ原子を有するヘテロアリール、例えばチアゾールまたはイソチアゾールである化合物である。
特定の非限定的な実施形態では、式(I)によって示される構造を有する化合物は、XがOまたはSであり、YおよびWがOであり、Aが置換または非置換チアゾールまたはイソチアゾールであり、各Zが独立して存在するまたは不存在であり、各R2がHであり、5員複素環が置換または非置換トリアゾール、あるいは置換または非置換テトラゾール(すなわち、a、b、c、d、およびeがそれぞれ独立して炭素または窒素であり、ただしa、b、c、d、およびeの3または4つは窒素であり、Zは窒素に直接的に結合されない)である化合物である。
さらなる特定の非限定的な実施形態では、式(I)によって示される構造を有する化合物は、W、X、およびYがそれぞれ独立してOまたはSであり、TがCONR2であり、Aがヘテロアリールであり、Zが不存在であり、各R2がHであり、5員複素環がトリアゾールである化合物である。これらの実施形態の1つ以上では、ヘテロアリールAはチアゾールまたはイソチアゾールである。
式(I)によって示される構造を有する化合物の特定の例は、次の式(I
o)を含む。
第二態様では、式(II)によって示される構造を有する化合物が提供され、
ここで、
W、X、およびYはそれぞれ独立してO、S、NR
2またはN(R
2)
2であり、
Aはフェニル、ヘテロアリール、C5〜C10分枝または非分枝シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルあるいはC5〜C10スピロシクロアルキルであり、
各Zは独立して存在するまたは不存在であり、存在する場合、独立して1つ以上のハロゲン原子、−CN、−CF
3、−OR
2、−C(O)R
2、SR
2、gが1または2である−S(O)gR
3、−N(R
2)
2、−NO
2、−CO
2R
2、−OCO
2R
3、OC(O)R
2、−CON(R
2)
2、−NR
2C(O)R
2、−SO
2N(R
2)
2、−NR
2SO
2R
3、−NR
2SO
2N(R
2)
2または−NR
2C(O)N(R
2)
2、−C(O)NHOR
2、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキルから選択され、
ここで各R
1はC1〜C8分子または非分枝アルキルであり、任意にZで置換され、
ここで各R
2は独立してH、アルキルまたはアリールであり、
ここで各R
3は独立してアルキルまたはアリールであり、任意に1つ以上のハロゲン原子またはOR
2によって置換され、
ここでa、b、c、d、およびeはそれぞれ独立して炭素または窒素であり、あるいはa、b、c、d、およびeの4つはそれぞれ独立して炭素または窒素でありa、b、c、d、およびeの1つはOであり、ただしa、b、c、d、およびeの少なくとも1つは窒素であり、Zは窒素または酸素に直接的に結合されない。
1つ以上の実施形態では、式(II)によって示される構造を有する化合物の5員複素環は、置換または非置換トリアゾール、あるいは置換または非置換テトラゾール(すなわち、a、b、c、d、およびeがそれぞれ独立して炭素または窒素であり、ただしa、b、c、d、およびeの3または4つは窒素であり、Zは窒素に直接的に結合されない)である。
1つ以上の実施形態では、式(II)によって示される構造を有する化合物は、R1が−CH3である化合物である。
1つ以上の実施形態では、式(II)によって示される構造を有する化合物は、−XR1が−SCH3または−OCH3である化合物である。
特定の非限定的な実施形態では、式(II)によって示される構造を有する化合物は、XがO、SまたはN(R2)2であり、YおよびWがそれぞれ独立してOまたはSであり、Aが置換または非置換フェニル、ビシクロアルキル、スピロシクロアルキル、ピリジンまたはジアジンであり、Zがアルキル、シクロアルキル、ハロゲン、CF3、またはN(R2)2であり、各R1がC1〜C3分枝または非分枝アルキルであり、任意にZで置換され、各R2がHであり、5員複素環が置換または非置換トリアゾール、あるいは置換または非置換テトラゾール(すなわち、a、b、c、d、およびeがそれぞれ独立して炭素または窒素であり、ただしa、b、c、d、およびeの3または4つは窒素であり、Zは窒素に直接的に結合されない)である化合物である。
式(II)によって示される構造を有する化合物の特定の例は、次の化合物を含む。
1.5員複素環が非置換トリアゾールまたは非置換テトラゾールである化合物。このような化合物の代表的な例は次のものを含む。
−Aが置換または非置換フェニルであり、XがSである化合物、およびこれらの互変異性体であり、次のような構造が挙げられる。式(II
i)によって示される構造、
式(II
j)によって示される構造、
式(II
k)によって示される構造、
式(II
l)によって示される構造、
式(II
m)によって示される構造、
式(II
n)によって示される構造、
式(II
o)によって示される構造、
式(II
p)によって示される構造、
式(II
q)によって示される構造、
式(II
r)によって示される構造、
式(II
s)によって示される構造、
式(II
t)によって示される構造、
式(II
u)によって示される構造、
式(II
v)によって示される構造、
式(II
w)によって示される構造、
式(II
x)によって示される構造、
式(II
y)によって示される構造、
式(II
z)によって示される構造、
式(II
aa)によって示される構造、
式(II
bb)によって示される構造、
式(II
cc)によって示される構造、
式(II
dd)によって示される構造、
式(II
ee)によって示される構造、
−Aが非置換フェニルであり、XがNR
2またはN(R
2)
2である化合物、およびこれらの互変異性体であり、次のような構造が挙げられる。式(II
ll)によって示される構造、
式(II
mm)によって示される構造、
2.5員複素環が置換トリアゾールである化合物。このような化合物の代表的な例は次のものを含む。
−Aがフェニルであり、XがOまたはSであり、R
1がメチル(CH
3)である化合物、およびこれらの互変異性体であり、次のような構造が挙げられる。式(II
ff)によって示される構造、
式(II
gg)によって示される構造、
3.Aがスピロシクロアルキルである化合物。このような化合物の代表的な例は式(II
hh)によって示される構造を含む。
4.Aがピリジンまたはジアジンである化合物。このような化合物の代表的な例は次のものを含む。式(II
ii)によって示される構造、
式(II
jj)によって示される構造、
式(II
kk)によって示される構造、
本明細書で開示されるとき、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせに対する言及は、一般的構造ならびに説明される特定の実施形態の範囲内にあるすべての化合物、およびこれらの互変異性体を含むことが意図される。
本明細書で開示される化合物は、図1〜8に示されるように、様々な一般的方法によって合成できる。全般的に、様々な合成経路は、置換フェニル、複素環、シクロアルキルまたはスピロ環Aと、適切な置換バルビツール酸環との結合を中心とする。いくつかの異なる結合剤をこの過程で使用できる。式(I)の化合物の多くは、適切に置換されたニトロまたはアミノ環Aが従来技術で知られている場合、図1に示されるように生成できる。
図2に示されるように、式(II)化合物の合成では、既に結合されている適切なR1基を有する4,6−ジクロロ−2−チオピリミジン−5−カルボニルクロリドを、パラ−メトキシベンジル基を含む、様々な保護基によって保護できる。他の保護基も可能であるが、パラ−メトキシベンジルが好ましい。これを次に、通常トリアジンまたはテトラゾールである、所望の複素環を含む環Aに結合された適切なアミノ誘導体と反応させることができる。しかし、多くの場合この部分は合成される必要がある。これはアミノ誘導体を含む適切な置換ハロゲン(例えば臭素)とアセチレンの間の薗頭クロスカップリング反応を実施することによって達成される。このアセチレンは一端でトリメチルシリル基によって最も良く保護される。トリメチルシリル基を次いで塩基によって取り除き、得られるアセチレンを適切なアジドと反応させて、4,6−ジクロロ−2−アルキルチオピリミジン−5−カルボニルクロリドに結合される中間体を生成する。アジドは保護基で置換されてよく、または置換されなくてもよい。このような1つの基はアジドメチルピバレートであり、これは塩基によって続いて取り除くことができる。得られる結合生成物を次いで、適切な試薬によって脱保護する。例えば、PMB基を酸により、ピバレート基を塩基により取り除いて、所望の最終生成物を生じることができる。しかし、従来技術の当業者は、他の保護基も使用できることを理解するであろう。
図3に示されるように、式(II)化合物の合成では、4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロリドを、パラ−メトキシベンジル基を含む、様々な保護基によって保護できる。他の保護基も可能であるが、パラ−メトキシベンジルが好ましい。これを次に、通常トリアジンまたはテトラゾールである、所望の複素環を含む環Aに結合された適切なアミノ誘導体と反応させることができる。この部分は保護基によって保護でき、あるいは保護できない。いくつかの場合では、反応は保護基なしで進む。2つの部分が一緒に結合されると、チオメチル基を、mCPBAを含む、様々な薬剤によって酸化できる。これはメチルスルホンを生じ、それは様々なアルキル化スルフヒドリル剤によって置換できる。次いで保護基が取り除かれる。PMB基はトリフリン酸などの、酸によって通常取り除かれる。トリアジンまたは同様な窒素複素環に保護基がある場合、この基は基の性質に応じて他の薬剤によって取り除かれる。例えば、メチルピバレートは塩基により、トリメトキシベンジルは酸により、[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルはフッ化物により取り除かれる。しかし、従来技術の当業者は、他の保護基も使用可能であることを理解するであろう。
図41は、4,6−ジクロロ−2−チオピリミジン−5−カルボン酸が酸クロリドの代わりに使用される以外は図2および図3で説明される体系と同様である、合成体系を示す。この場合、適切な結合剤を使用して、アミノ複素環とバルビツール酸環(bibratuate ring)の間の結合を形成する。このような薬剤は、T3P/Et3N、EDC、DCCおよびカルボニルジイミダゾール(carbonyl di−miidazole)を含むが、従来技術の当業者に知られているように、使用できるものが他に多くある。他の置換基がイオウでのメチル基に加えて望まれる場合、従来技術の当業者は図13で説明される体系を使用する。
図42は式(I)の化合物の合成を示し、ここでバルビツール酸は他の図で説明されるような適切な結合剤によって活性化される。これを次に、通常臭素である、ハロゲンを含む適切なアミノ誘導体と反応させることができる。置換アセチレンとのその後の薗頭クロスカップリング反応が次いで、適切に保護されたアジドと反応し得る中間体を生じる。多くの場合、異なる保護基を使用できるが、アジドメチルピバレートがしばしば好ましく、ピバレート基は塩基によってしばしば容易に取り除くことができる。
図4〜6は、バルビツール酸環のXに置換基を含む化合物をもたらす、合成の方法を示す。図4はこのような化合物を作製する最も複雑でない方法であり、図1に示される順序に一般に従う。しかし、この方法は引き続き最後のステップを含み、それはX基のアルキル化を含む。これはR2がアルキル基である場合にのみ可能であり、得られる様々な可能な異性体の分離が必要であり得る。図5に概説される合成は、より直接的であり、それはR2基がバルビツール酸環に結合されることを確実にする。この過程は合成の初期にR2基の導入を含み、最初に適切に置換された尿素へのマロン酸の縮合、次いでアルキル化によるものであり、それは再度アルキルハライドによって実施される(すなわち、R2はアルキルである)。特定の場合では、保護基が置換基の性質に応じて必要であり得る。別の場合では、XのR2基を合成の初期に導入できる。これは置換された尿素またはチオ尿素でインタクトであり得る。これは、Xにアリールまたは複素環アリール基を含む化合物で可能である。これは図6に示され、R2置換尿素またはチオ尿素のマロン酸との縮合を含む。その後のバルビツール酸環が次いで適切なアミノA環化合物に結合されて所望の生成物を生じる。
図7は従来技術で知られていないトリアゾール複素環を生成するための方法を示す。アミノ含有A環へのアジド付加は、様々な方法によって達成でき、すべてアセチレンへのアジドの付加を含む。図で示される保護基が必要であり得る。アセチレン含有A環は従来技術で知られていないことがあり、そのため合成する必要がある。これは、図8に示されるような様々な方法によって達成できる。従来技術で知られている、環A化合物の相当するアルデヒドの1−ジアゾ−1−((ジメチルペルオキシ)(オキソ)−λ4−ホスファニル)プロパン−2−オンによる処理、または環A化合物のハライドでの薗頭反応は、相当するアセチレンA環含有化合物を生成する。アセチレンへのアジドのその後の付加はトリアゾールを生成する。次いでこれは前述の方法によって結合されて所望の標的とされた化合物を生じ得る。
一つの態様では、本発明は被験体の血液または血清における、あるいは全身における尿酸量を低下するための方法を提供し、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせを、血液または血清尿酸量を低下するのに効果的な量で被験体に投与することを含む。尿酸量を低下するためのこのようなすべての方法は、医薬品における使用のための式(I)または式(II)によって示される構造を有する化合物、あるいはこれらの組み合わせ、ならびに上昇した尿酸量の治療における使用のための式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせに該当することが理解されるべきである。一般的に、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、被験体の血中尿酸量が高められる、すなわち正常の高い範囲にあるまたは正常量を超えるときに投与される。従来技術の当業者は、正常な尿酸量が達成された後に継続される投与も、正常範囲内に尿酸量を維持するために、または過去の過剰期間によって生じている可能性がある過剰な尿酸の全身負荷を低下するために考慮されることをさらに認識するであろう。従って、血液または血清、あるいは全身における尿酸量の上昇を予防するための方法も、本発明の態様である。尿酸量の上昇を予防するためのこのようなすべての方法は、治療使用における式(I)または式(II)によって示される構造を有する化合物、あるいはこれらの組み合わせ、ならびに高い尿酸量の予防における使用のための式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、あるいはこれらの組み合わせに該当することが理解されるべきである。
血清中の正常な尿酸量は一般的に、4.3mg/dL〜8.0mg/dLの範囲である。特定の実施形態では、式(I)〜(VIII)のいずれかによって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせが、少なくとも約6mg/dLの血清尿酸量を有する被験体に投与される。投与は、約6.0mg/dL以下の血清尿酸量に達するまで継続し得るが、過剰な尿酸と関連する障害を有する患者においてこの目標未満の尿酸量を維持することが有益であると一般的に考えられる。
特定の実施形態では、本発明は血液または血清あるいは全身における過剰な尿酸と関連する障害を治療する方法を提供する。このような障害を治療する方法は、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせを、血清尿酸量を低下するのに効果的な量でそれを必要とする被験体に投与することを含み、これによって被験体における過剰な尿酸と関連する障害を治療する。これらの障害は、血液または血清あるいは全身における正常の高い範囲または正常を超える上昇した尿酸量と関連し、またはこれを原因とし、痛風、高尿酸血症、腎疾患、関節炎、腎臓結石、腎不全、尿路結石、鉛中毒、副甲状腺機能亢進症、乾癬、先天性遺伝性代謝異常(レッシュ・ナイハン症候群など)およびサルコイドーシスを含む。特定の実施形態では、二機能性化合物は、NAFLD、NASH、アテローム性硬化症または心臓血管病の他の型、高血圧、慢性腎疾患、肥満、糖尿病、インスリン耐性、およびメタボリック症候群、および/または血液、骨髄または実質器官の移植を含む、過剰な尿酸と関連する他の障害を治療するまたは予防するために効果的に使用できる。
これらの薬剤は、痛風および腎臓疾患(急性尿酸腎障害、慢性尿酸腎障害、尿酸腎結石症、および慢性腎疾患を含む)を治療するために特に有用である。さらに、化学療法によるいくつかの癌の治療は、血液中への多量の尿酸の放出をもたらし、これは腎臓を損傷し得る。化学療法誘発性高尿酸血症、特に「腫瘍崩壊症候群」として知られる障害も、本発明の方法に従って、治療、予防、または改善され得る。式(I)、(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの、痛風、腎疾患、または化学療法によって尿酸量の上昇を誘発するリスクを有する被験体などの、過剰の尿酸を有する被験体への投与は、血中の尿酸量を低下する、またはこれらの量の増加を予防するまたは制御することによってこれらの疾患を治療、予防または改善する。特定の実施形態では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの投与によって治療される過剰な尿酸と関連する障害は、痛風である。血清中の過剰な尿酸または上昇した尿酸量と関連する疾患(高尿酸血症)を治療するためのこのようなすべての方法は、治療使用のための式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせ、ならびに血液または血清あるいは全身における過剰な尿酸と関連する障害の治療のための式(I)、式(VIII)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせに該当することが理解される。
被験体に投与される、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの投与量は、投与の時間経過にわたって血液または血清における尿酸量の所望の低下を達成するのに十分な任意の投与量であり得る。特定の実施形態では、約20〜約1,500mg/m2/日の1日用量が投与される。他の実施形態では、約20〜約500mg/m2/日、約20〜約250mg/m2/日、約20〜約150mg/m2/日または約20〜約100mg/m2/日の1日用量が投与される。他の実施形態では、約50〜約1,500mg/m2/日の1日用量が投与される。他の実施形態では、約50〜約500mg/m2/日、約50〜約150mg/m2/日、約50〜約100mg/m2/日、または約20〜約100mg/m2/日の1日用量が投与される。
上記方法のいずれかの特定の実施形態では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、被験体に非経口、腹腔内、静脈内、鼻腔内、結腸内、または経口によって投与される。投与の特に有用な経路は、注射、注入、または経口投与を含む。用量あたり投与される薬剤の量は、血液または血清、あるいは全身における尿酸量の低下を達成するために、血液または血清あるいは全身における尿酸量の上昇を予防するために、または治療経過にわたって過剰な尿酸と関連する障害を治療するまたは予防するために十分な量である。従来技術の当業者は、患者の体組成または治療に対する患者の尿酸低下応答に基づいた投与量の個別化が医学的に必要であるまたは望ましいことを認識するであろう。
薬剤はある期間にわたって間欠的にまたは連続的に被験体へ投与されて、血液または血清あるいは全身における尿酸量の所望の低下を達成する、あるいは過剰な尿酸と関連する障害を治療し得る。例えば、用量は1日に数回、毎日、週に1、2、または3回、あるいは月1回間隔で間欠的に投与され得る。特定の例では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、約5日の間24時間にわたる連続的な静脈内注入によって被験体に投与され得る。あるいは、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、連続した約5日の間約1時間〜約5時間にわたる静脈内注入によって被験体に投与され得る。特定の例では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、連続した約5日の間約10分間にわたる筋肉内注射または静脈内注入によって被験体に投与され得る。さらなる特定の実施形態では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、約5日の間毎日ボーラス注射によって被験体に投与され得る。上記プロトコルのいずれかにおける投与の期間は、尿酸量の所望の低下を達成するために変更されてよく、約2日、約3日、約4日、約1週または約2週の投与、あるいは反復治療サイクルでのさらに長い期間を含み、これらの治療は2週毎〜10週毎の間隔で反復され得る。
連続静脈内注入あるいはボーラス静脈内または皮下注射に加え、式(I)、式(II)に示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、被験体に経口によって投与され得る。この実施形態では、前述の量の経口用量は、尿酸量の所望の低下を達成するために1、2、3、4、または5日の間1日あたり1、2、3または4回の投与が投与され得る。さらなる実施形態では、前述の経口用量は、尿酸量の所望の低下を達成するために1週または2週の間1日あたり1回、あるいは1日あたり1、2、3または4回の投与が投与され得る。
血液または血清あるいは全身における尿酸の量の低下を必要とする、あるいは過剰な尿酸と関連する障害の治療を必要とする被験体は、尿酸の所望の低下を達成するために、最初により積極的に治療されることが認識される。初期療法および尿酸の正常または正常未満の量への低下後に、被験体は、血液または血清における尿酸の正常または正常未満の量を維持するため、かつ初期治療後の尿酸量の上昇を予防するために、ある期間または生涯にわたってさらに治療され得る。維持または予防プロトコルは、血液または血清あるいは全身における正常または正常未満の尿酸量を維持するために必要なまたは望ましい、式(I)、式(II)に示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの低下された投与量および/または減少された投与頻度を含み得る。例えば、維持プロトコルでは、薬剤は、尿酸量が治療期間の間で上昇するときに毎日、毎週、毎月、または間欠的に投与され得る。このような維持プロトコルは、正常または正常未満の尿酸量を延長された期間の間維持するのに役立ち、かつ過剰な尿酸と関連する障害を発症する被験体の生涯のリスクを低下する。正常を超えるまたは高い正常から正常または正常未満への尿酸量の最初の低下、および正常または正常未満の尿酸量の維持はいずれも、過剰な尿酸と関連する障害の治療に含まれる特性である。特定の実施形態では、一般的な患者は変動する期間の治療を毎日必要とすること、およびこのような毎日の治療が生涯または延長期間の間に間欠的にもたらされ得ることが予想される。
上記方法のいずれかの特定の実施形態では、被験体の血液または血清尿酸量は、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの投与前の尿酸量と比べて少なくとも25%低下される。特定の実施形態では、被験体の血液または血清尿酸量は、投与前の量と比べて50%以上低下される。特定の実施形態では、尿酸量は、500mg/m2/日以下の1日用量でさえ約75%低下される。
本発明の第二態様では、血液または血清あるいは全身における過剰な尿酸と関連した障害を治療するために方法が提供され、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせを、血液または血清尿酸量を低下するのに効果的な量で、それを必要とする被験体に投与することを含み、これによって過剰な尿酸と関連する障害を治療する。投薬、投与経路、初期療法および維持療法に関する過剰な尿酸代謝と関連する障害を治療するための方法の特定の実施形態は、血液または血清における尿酸量を低下することについて前述の通りである。尿酸量の最初の低下は、一般的に迅速であり、しばしば1〜3日以内に生じる。正常または正常未満の量への尿酸量の低下では、継続される維持または予防的療法もまた、炎症の低下、痛みの低下、奇形発症の遅延、腎臓結石の低下、腎機能の改善、腫瘍崩壊症候群の予防、認知の改善、心臓血管疾患および高血圧の改善(あるいはこれらの実際のまたはリスクの低下)、インスリン耐性の反転、または肝機能パラメータの改善などの、過剰な尿酸の少なくとも1つの徴候での検出可能な改善をもたらし得る。従来技術の当業者は、延長した治療を必要とし得る過剰な尿酸の再発による疾患の再発徴候または合併症の予防が、患者利益を最大にするために非常に望ましいことを認識するであろう。
上記方法に応じた実施形態では、本発明は、それを必要とする被験体の血液または血清あるいは全身における尿酸を低下する、被験体の血液または血清あるいは全身における尿酸量の上昇を予防する、あるいは過剰な尿酸と関連する障害を治療するための、本明細書で開示される化合物またはこれらの組み合わせの使用に関する。投与経路、投与量および投与される化合物を含む、開示される治療または予防の方法のそれぞれは、化合物のこのような使用にも適用可能である。
本発明のさらなる態様は、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせ、ならびに医薬品として許容可能な担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物の特定の実施形態では、組成物は溶液または錠剤として製剤化される。薬剤の溶液または分散は、水または生理食塩水中で調製されてよい。医薬組成物の特定の実施形態では、医薬品として許容可能な担体は、溶媒、分散剤、コーティング(例えば、レシチン)、界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)、保存剤、(例えば、パラベン、フェノール、チメロサール、ソルビン酸、クロロブタノール)、エマルション、アルコール(例えば、エタノール)、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール)、および等張剤(例えば、糖、塩化ナトリウム)の1種類以上からなる群から選択される1種類以上の成分である。
上記医薬組成物の特定の実施形態では、組成物は式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせの制御された放出のために製剤化される。上記方法のいずれかの特定の実施形態では、式(I)、式(II)によって示される構造を有する化合物、またはこれらの組み合わせは、制御された放出のための剤形で投与される。制御放出組成物は、有効成分の放出を遅延させる、または体内におけるその作用の期間を延長する、医薬品として許容可能な担体または賦形剤を含み得る。制御放出組成物の例は、有効成分の吸収を遅らせる医薬品として許容可能な担体または賦形剤を含む(例えば、モノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン、天然のまたは合成の親水性ガム)。あるいは、医薬組成物の制御放出は、ポンプ、インプラントまたは経皮パッチなどのデバイスを使用し得る。
上記医薬組成物の特定の実施形態では、組成物は改善された経口生物学的利用能または体内における延長放出のために製剤化される。例えば、マイクロエマルション、粒子サイズ低下および複合技術を使用して、化合物の溶解速度または平衡溶解度を改善し得る。経口生物学的利用能または延長放出を改善するための他の適切な化学的および物理的手段も、従来技術の当業者に知られているであろう。
例
トリホスゲンカップリングのための一般的手順:2−(メチルチオ)ピリミジン−4,6−ジオール(2当量)を、室温で5分間DMSO(0.2M)に溶解したナトリウムtert−ブトキシド(2.0当量)の撹拌溶液に加えた。別のフラスコ中で、アミンを1,4−ジオキサン(0.8M)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(0.33当量)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、次いでiPr2NEt(2当量)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−オレートの溶液を、懸濁液に一度に加えた。反応物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、90℃で30分間撹拌した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィーによって精製した。
例1:4−ヒドロキシ−N−(4−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(101、式(IIff)、図9を参照)。
ステップ1。1−ニトロ−4−(プロプ−1−イン−1−イル)ベンゼン:1−ブロモ−4−ニトロベンゼン(1.00g、4.95mmol)、PdCl2(PPh3)2(174mg、0.248mmol)、およびCuI(47mg、0.248mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水アセトニトリル(2.5mL)を加え、続いてヘプタン中のプロピン(13.2mL、99.0mmol、ヘプタン中で3%)およびEt3N(1.4mL、9.90mmol)を加えた。反応混合物を密封し室温で20分間撹拌した。反応混合物を次いで濃縮し、ジエチルエーテルを加え、次いでセライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を次いでISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜25%酢酸エチルの20カラム容量による勾配溶出)、生成物を黄色固体として得た(645mg、純度>99%、収率81%)。
Rf:0.79(ヘキサン中の25%酢酸エチル)。
LCMS:RT=1.73分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。5−メチル−4−(4−ニトロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール(101−B):アジ化ナトリウム(111mg、1.71mmol)を、室温で無水DMF(7.1mL)に溶解した101−A(229mg、1.42mmol)に加えた。反応物を加圧容器中で密封し120℃に18時間加熱した。反応混合物を次いで室温に加温させ、ジクロロメタンを加え、続いて水を加えた。水性層をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮して生成物を褐色固体として得(180mg、純度>99%、収率62%)、さらに精製しなかった。
LCMS:m/z[M+1]+=205.29;RT=1.29分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。4−(5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(101−C):塩化スズ(II)(938mg、4.51mmol)をEtOH(3.8mL)および濃HCl(710μL)中の101−B(230mg、1.13mmol)に室温で加え、得られる反応混合物を加熱して1時間還流した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、反応物を室温に冷ましてから、MeOH(10mL)中のK3PO4(約1.0g)の溶液に室温で注いだ。得られる反応混合物を、pHがもはや酸性でなくなるまで室温で30分間撹拌した。沈殿物をろ過し、さらなるメタノールで洗浄した。ろ液を収集し減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ジクロロメタン中0〜15%メタノールの12カラム容量による勾配溶出)生成物を褐色オイルとして得た(69mg、収率35%)。
LCMS:m/z[M+1]+=175.42;RT=0.83分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。4−ヒドロキシ−N−(4−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(101):101を一般的手順2に従って合成した。2−(メチルチオ)ピリミジン−4,6−ジオール(171mg、1.08mmol)を、室温で5分間DMSO(2.7mL)に溶解したナトリウムtert−ブトキシド(104mg、1.08mmol)の撹拌溶液に加えた。別のフラスコ中で、アニリン101−Cを1,4−ジオキサン(680mL)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(53mg、0.178mmol)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、次いでiPr2NEt(190μL)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−オレートの溶液を、懸濁液に一度に加えた。反応物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、90℃で30分間撹拌した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィーによって精製し(ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、生成物を、凍結乾燥後に、褐色固体として得た(29.2mg、純度97.7%、収率15%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.69(br s,4H),2.44(s,3H),2.37(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=359.0;RT=1.37分;純度=97.7%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18,3.5μm,4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例2:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(102)の調製(102、式(IIi)、図10を参照)。
ステップ1。1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)チオ尿素(102−A):(3,4,5−トリメトキシフェニル)メタンアミン(2.5mL、14.6mmol)を、0℃でジクロロメタン(36.5mL)に溶解した1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(3.91g、22.0mmol)に滴下して加えた。反応混合物を次いで2時間にわたって室温に加温させた。出発物質の完全消費がLCMSによって認められた後、メタノール中のアンモニアの溶液(7.5mL、52.6mmol、MeOH中7.0M)を加え、次いでさらに20時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンを加え、沈殿物を分離しさらなるCH2Cl2で洗浄してから、高真空下で乾燥させて生成物を薄紅色固体として得た(2.83g、収率76%)。
LCMS:m/z[M+1]+=257.07;RT=1.06分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。6−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−3−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン−4(3H)−オン(102−B):メタノール(2.4mL)中の102−A(781mg、3.05mmol)、マロン酸ジエチル(465μL、3.05mmol)、およびNaOMe(1.4mL、6.10mmol、MeOH中で4.4M)の混合物を加熱して3時間還流した。反応物を次いで約50℃に冷まし、ヨウ化イソプロピル(3.5mL、30.5mmol)を一度に加えた。反応物を50℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの15カラム容量による勾配溶出)生成物を、凍結乾燥後に、白色固体として得た(433mg、純度97.7%、収率38%)。
LCMS:m/z[M+1]+=367.02;RT=1.41分;純度=97.7%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(102−C):102−Cを一般的手順2に従って合成した。102−B(97mg、0.265mmol)を、室温で5分間DMSO(870μL)に溶解したナトリウムtert−ブトキシド(25mg、0.265mmol)の撹拌溶液に加えた。別のフラスコ中で、アニリンXXを1,4−ジオキサン(220μL)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(17mg、0.0578mmol)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、次いでiPr2NEt(60μL)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−3−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン−4(3H)−オレートの溶液を懸濁液に一度に加えた。反応物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、90℃で30分間撹拌した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィーによって精製して(ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中30〜100%アセトニトリルの15カラム容量による勾配溶出)生成物を、凍結乾燥後に、褐色固体として得た(31.2mg、純度80.2%、収率26%)。
LCMS:m/z[M+1]+=552.9;RT=1.80分;純度=80.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(102):ジクロロメタン(1.5mL)中の102−C(31.2mg、0.0452mmol、純度80%)の溶液に、トリフルオロ酢酸(270μL)を加えた。得られる反応混合物を加圧容器中に密封し次いで60℃に20時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をメタノール(3×)と共に数回、共蒸発させ、次いで逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中30〜100%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)生成物を、凍結乾燥後に、灰白色固体として得た(6.0mg、純度98.6%、収率35%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6+AcOD)δ8.23(s,1H),7.87(d,J=8.2Hz,2H),7.68(d,J=8.2Hz,2H),3.92(dt,J=13.7,6.9Hz,1H),1.36(d,J=6.9Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=373.1;RT=1.49分;純度=98.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例3:N−(5−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミドの調製(103、式(IIjj)、図11を参照)。
ステップ1。5−((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン−2−アミン(103−A):密封された試験管に、2−アミノ−5−ブロモピリジン(1.00g、5.8mmol)、Pd(dba)2Cl2(202mg、0.29mmol)、PPh3(151mg、0.58mmol)、CuI(110mg、0.578mmol)、Et3N(10mL)およびTMS−アセチレン(963mg、9.8mmol)を順次加えた。混合物を脱気し、85℃で2時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、溶媒を真空で除去し、粗生成物をシリカで精製した(ヘキサン中0〜100%酢酸エチルによる勾配溶出)。103−Aをベージュ色の固体として得た(812mg、収率74%)。
LCMS:m/z[M+1]+=191.3;RT=1.55分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。5−エチニルピリジン−2−アミン(103−B):103−A(500mg、2.6mmol)をTHF(5mL)に溶解し、この溶液にTBAF(5mL、THFに1M)を加えた。反応物を室温で10分間撹拌し、THFを真空で除去した。粗生成物をEtOAcに溶解し、この溶液をシリカのパッドに通しEtOAcで洗浄した。ろ液を濃縮して103−Bをベージュ色の固体として得た(256mg、収率82%)。
LCMS:m/z[M+1]+=118.8;RT=0.41分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(5−エチニルピリジン−2−イル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(103−C):t−BuONa(136mg、1.4mmol)をDMSO(2mL)に溶解し、この溶液に2−(メチルチオ)ピリミジン−4,6−ジオール(224mg、1.4mmol)を加えた。この溶液を室温で5分間撹拌し、第二段階のために放置した。同時に、103−B(84mg、0.71mmol)をDCE(1mL)に溶解し、この溶液にCDI(115mg、0.71mmol)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、iPr2NEt(250μL、1.4mmol)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−オレートの溶液を懸濁液に加えた。反応物を90℃で30分間撹拌した。DCE溶媒を真空で除去し、生成物をISCO(120g、C18カラム、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリの20カラム容量による勾配溶出)によって分離した。生成物を水中35%MeCNで溶出する。生成物を、凍結乾燥後に、ベージュ色の固体として分離した(62mg、収率29%)。
LCMS:m/z[M+1]+=303.0;RT=1.59分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(5−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)ピリジン−2−イル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(103)。103−C(62mg、0.21mmol)をDMSO(2mL)に溶解し、この溶液にNaN3(67mg、1.0mmol)を加えた。混合物を180℃で30分間撹拌した。生成物をISCO(60gC18カラム、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出、生成物は水中22%MeCNで溶出する)によって精製した。生成物を、凍結乾燥後に、灰白色の固体として分離した(25mg、収率35%)。
1HNMR(500MHz,DMSO−d6,D2O中のDC1)δ12.11(s,1H),8.88(dd,J=2.4,0.8Hz,1H),8.45(s,1H),8.33(dd,J=8.6,2.4Hz,1H),8.22(dd,J=8.7,0.8Hz,1H),2.56(s,3H)。
LCMS:m/z[M−1]−=346.0;RT=1.29分;純度=94.4%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例4:4−ヒドロキシ−2−メトキシ−N−(4−(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(104、式(IIgg)、図12を参照)。104を一般的手順1に従って合成した。無水DMSO(130μL)中の101−C(23mg、0.132mmol)の撹拌溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(33mg、0.198mmol)を室温で不活性雰囲気下で加えた。得られる溶液を室温で20分間撹拌した。2−メトキシピリミジン−4,6−ジオール(21mg、0.145mmol)を含む別のフラスコに、無水1,4−ジオキサン(440μL)を加え、次いで50℃に加熱した。Et3N(29μL、0.211mmol)を加え、50℃で15分間撹拌した。DMSO中のアミンから生成されるイソシアネートを撹拌懸濁液に加え、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで80℃に加熱した(30分)。反応混合物を室温に冷まし、次いで6MのHCl(水性)によって酸性化し、反応混合物をC18カラムに直接加え、ISCOによって精製して(ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)生成物を、凍結乾燥後に、灰白色固体として得た(1.6mg、純度97.0%、収率4%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ8.14(s,1H),7.69(s,4H),3.79(s,3H),2.44(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=342.7;RT=1.24分;純度=97.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例5:N−(3−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)−2,4−ジヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(105、式(IIhh)、図13を参照)。
ステップ1。tert−ブチル(3−(ヒドロキシメチル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)カルバメート(105−A)。3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−カルボン酸(600mg、2.6mmol)をTHF(25mL)に加えた。溶液をN2下で0℃に冷却した。溶液にLiAH4(401mg、10.6mmol)をN2下で加えた。反応物を室温に加温し1時間撹拌した。Na2SO4十水化物(500mg)を反応物にゆっくり加え、反応物をEtOAc(30mL)で希釈した。沈殿物をろ過し、ろ液を真空で濃縮して粗PA67を得(420mg、収率75%)、これをさらに精製することなく使用した。
1HNMR(500MHz,CDCl3)δ3.7(s,2H),1.94(s,6H),1.44(s,9H)。
ステップ2。tert−ブチル(3−ホルミルビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)カルバメート(105−B)。SO3−ピリジン(500mg、3.1mmol)を、CH2Cl2(6mL)中のDMSO(1.2g、15mmol)、105−A(335mg、1.6mmol)およびiPr2Net(811mg、6.3mmol)の溶液に室温で少しずつ加えた(わずかに発熱)。反応物を室温で20分間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(30mL)で希釈した。反応混合物を次いで飽和NaHCO3(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空で濃縮した。粗105−Bを、さらに精製することなく、次のステップで使用した。
1HNMR(500MHz,CDCl3)δ9.66(s,1H),2.29(s,6H),1.44(s,9H)。
ステップ3。tert−ブチル(3−エチニルビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)カルバメート(105−C)。105−B(80mg、0.38mmol)を無水MeOH/THF(2mL、1:1v/v)に溶解し、MgSO4で一昼夜乾燥させた。この溶液にK2CO3(105mg、0.76mmol)およびジメチルジアゾ−2−オキソプロピルホスホネート(95mg、0.49mmol)を加えた。混合物を一昼夜撹拌した。ISCO精製を実施して(シリカを用いた乾式負荷、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルによる勾配溶出)所望の生成物105−Cを得た(42mg、収率53%)。
1HNMR(500MHz,CDCl3)δ2.29(s,6H),2.10(s,1H),1.25(s,9H)。
ステップ4。tert−ブチル(3−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)カルバメート(105−D)。CuSO4(3mLの水に263mg、1.6mmol)にソルビン酸ナトリウム(3mLの水に390mg、2.0mmol)を加えた。この溶液を室温で1分間撹拌し、DMSO(8mL)をこの混合物に加えた。この懸濁液を、4mLのMeOH中の105−C(70mg、0.33mmol)およびPMB−N3(161mg、0.99mmol)の混合物に加えた。得られる混合物を室温で30分間撹拌した。沈殿物をセライトでろ過し、メタノールで洗浄した。ろ液を濃縮してMeOHを除去し、生成物をEtOAc/H2O(40mL/20mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで真空濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をシリカパッドで精製して(ヘキサン中の30%酢酸エチル)過剰のアジドを除去した。生成物を1/1 MeOH/DCMで洗い流して所望の生成物を得た(115mg、収率95%)。
LCMS:m/z[M+1]+=371.1;RT=1.61分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。3−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−アミン(105−E)。
105−D(80mg、0.22mol)をTFA(4mL)に溶解し、反応物を室温で30分間撹拌した。真空で溶媒を除去し粗生成物をEtOAc(30mL)に溶解した。有機層を飽和Na2CO3(10mL)水溶液および食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を次いでMgSO4で乾燥させ、溶媒を真空除去して粗生成物を得た(58mg、収率99%)。
LCMS:m/z[M+1]+=271.0;RT=1.08分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。4−ヒドロキシ−N−(3−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(105−F)。105−E(57mg、0.21mmol)をジオキサン(0.3mL)に溶解した。この溶液にCDI(45mg、0.27mmol)を加え、反応物を室温で3分間撹拌し、iPr2NEt(82mg、0.63mmol)を加えた。溶液を室温で10分間撹拌した。この溶液に、新たに調製したDMSO(1mL)中のNaOt−Bu(61mg、0.63mmol)と2−(メチルチオ)ピリミジン−4,6−ジオール(100mg、0.63mmol)を加えた。混合物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで90℃で1時間加熱した。粗生成物を次いでISCOによって精製し(重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの勾配溶出、生成物は水中35%MeCNで溶出する)、凍結乾燥後に、生成物を得た(42mg、44%収率)。
LCMS:m/z[M+1]+=455.1;RT=1.54分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ7。N−(3−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1−イル)−2,4−ジヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(105)。106−F(20mg、0.044mmol)をTFA(4mL)に溶解し、TfOH(0.2mL)を加えた。反応混合物を85℃で4時間加熱した。反応物に、0.3mLのiPr2NEtを加え(TfOHによる分解を防ぐため)、反応物を減圧で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの15カラム容量による勾配溶出)生成物を白色固体として得た(27mg、収率87%)。
1HNMR(500MHz,DMSO−d6+TFA)δ9.91(s,1H),7.74(s,1H),2.55(s,3H),2.45(s,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=334.9;RT=1.23分;純度=97.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例6:N−(6−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(106、式(IIii)、図14を参照)。
ステップ1。6−ブロモピリジン−3−アミン(106−A)。EtOH/THF/H2O/NH4Cl(飽和)(5.0mL、4:4:1:1v/v)の混合物中の2−ブロモ−5−ニトロピリジン(502mg、2.47mmol)の溶液に、Fe粉末(1.40g、25.1mmol)を加え、混合物を80℃に一昼夜加熱した。反応混合物をセライト/MgSO4混合(1:1)の小パッドでEtOAcを用いてろ過した。粗生成物を濃縮し、ISCO(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル)で精製して生成物を褐色固体として得た(411mg、収率96.1%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.84(dd,J=3.1,0.5Hz,1H),7.21(dd,J=8.5,0.6Hz,1H),6.87(dd,J=8.5,3.1Hz,1H),3.73(br s,2H)。
13C NMR(101MHz,CDCl3)δ142.1,137.1,29.6,127.8,124.7。
LCMS:m/z[M+2H]+=175.2;RT=0.92分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。6−((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン−3−アミン(106−B)。乾燥した15mL丸底フラスコに、PdCl2(PPh3)2(25mg、0.0360mmol)、CuI(4.9mg、0.0260mmol)、および6−ブロモピリジン−3−アミン106−A(200mg、1.16mmol)を加えTHF(4mL)を加え、溶液をN2でバブリングすることによって脱気した。溶液混合物を2−エタノールアミン(140μL、2.32mmol)およびエチニルトリメチルシラン(200μL、1.42mmol)で処理し、反応物を60℃で一昼夜撹拌した。反応混合物をセライトのパッドでEtOAcを用いてろ過した。粗生成物を濃縮し、ISCO(SiO2、ヘキサン中0〜25%酢酸エチル)で精製して生成物を褐色固体として得た(179mg、収率81.4%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.02(dd,J=2.9,0.5Hz,1H),7.28−7.22(m,1H),6.87(dd,J=8.4,2.8Hz,1H),3.86(s,2H),0.24(s,9H)。
LCMS:m/z[M+H]+=191.3;RT=1.52分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。6−エチニルピリジン−3−アミン(106−C)。THF(14mL)に106−B(529mg、2.78mmol)を含有する溶液に、TBAF(3.0mL、3.00mmol、THFに1M)を加え、得られる黒色溶液を室温で撹拌した。30分後、反応混合物を水(20mL)で洗浄し、CH2Cl2(3×10mL)で抽出した。有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ次いで濃縮した。粗生成物をISCO(ヘキサン中10〜100%酢酸エチル)によって精製して106−Cを褐色固体として得た(310mg、収率94.5%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.04(dd,J=2.9,0.7Hz,1H),7.28(dd,J=8.4,0.7Hz,1H),6.90(dd,J=8.4,2.9Hz,1H),3.88(brs,2H),3.02(s,1H)。
LCMS:m/z[M+H]+=119.4;RT=0.50分;純度98%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(6−エチニルピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(106−D)。DMSO(2.4mL)中のt−BuONa(163mg、1.69mmol)の溶液に4,6−ジヒドロキシ−2−メチルメルカプトピリミジン(268mg、1.69mmol)を加え、溶液を室温で5分間撹拌した。同時に、106−C(100mg、0.846mmol)をDCE(1.2mL)に溶解し、溶液にCDI(251mg、0.846mmol)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、iPr2NEt(300μL)を加えた。溶液を2分間激しく撹拌した。次いで調製したDMSO溶液を懸濁液に一度に加え、反応物を90℃で30分間攪拌した。その後、DCEを真空下で除去し、粗生成物をISCO(C18カラム、ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリル)によって精製した。生成物がカラム中に沈殿し、カラムを100%DMSOでフラッシュした。溶媒を除去して106−Dを赤色固体として得た(67.2mg、収率13.1%)。
LCMS:m/z[M+H]+=303.0;RT=1.36分;純度94%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。4−ヒドロキシ−N−(4−(5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(106)。106−D(67.2mg、0.220mmol)およびアジ化ナトリウム(72.3mg、1.11mmol)をDMSO(2.2mL)に溶解した。溶液を180℃で撹拌し、出発物質の消費をLCMSによってモニタリングした。2時間後、粗生成物をISCO(C18カラム、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜40%アセトニトリル)によって精製し、凍結乾燥して白色固体を得た(7.4mg、収率9.7%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6,D2O中DCl)δ9.18(d,J=2.2Hz,1H),9.04(s,1H),8.63(dd,J=8.9,2.3Hz,1H),8.47(app d,J=8.9Hz,1H),2.54−2.53(m,J=4.7Hz,3H)。
1H NMR(400MHz,CD3OD,D2O中DCI)δ9.44(d,J=2.1Hz,1H),8.84(s,1H),8.69(dd,J=8.9,2.1Hz,1H),8.56(d,J=8.9Hz,1H),2.64(s,3H)。
LCMS:m/z[M+H]+=346.1;RT=1.19分;純度99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例7:4−ヒドロキシ−N−(4−(5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(107,式(IIj),図15を参照)。
NaH(2.4mg、0.0615mmol)をTHF(280μL)中のXY(19.6mg、0.056mmol)に0℃で加え、0℃で30分間撹拌した。5−(トリフルオロメチル)−5H−ジベンゾ[b、d]チオフェン−5−イウムトリフルオロメタンスルフェート(27mg、0.067mmol)を次いで一度に加え、得られる反応混合物を室温へと72時間にわたって加温した。反応をメタノール(5mL)で停止し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中30〜100%アセトニトリルの15カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に、生成物107を白色固体として得た(2.0mg、収率9%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6+AcOD)δ8.09(s,5H)。
LCMS:m/z[M+1]+=399.1;RT=2.01分;純度=99.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例8:N−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−2−(メチルチオ)−4,6−ジオキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(108、式(IIk)、図16を参照)。
2−(メチルチオ)ピリミジン−4,6−ジオール(300mg、1.90mmol)を、室温で5分間DMSO(4.8mL)に溶解したナトリウムtert−ブトキシド(182mg、1.90mmol)の撹拌溶液に加えた。別のフラスコ中で、4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)アニリン(160mg、0.95mmol、純度95%)を1,4−ジオキサン(1.2mL)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(93mg、0.314mmol)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、次いでiPr2NEt(330μL、1.90)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−オレートの溶液を懸濁液に一度に加えた。反応物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、90℃で30分間撹拌した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィー(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中5〜100%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)によって精製して、凍結乾燥後に、生成物108をベージュ色固体として得た(23.5mg、収率7.0%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6+AcOD)δ8.07(s,1H),7.99(d,J=8.8Hz,2H),7.69(d,J=8.7Hz,2H),2.50(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=345.2;RT=1.21分;純度=95.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例9:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(エチルチオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(109、式(IIl)、図17を参照)。
ステップ1。2−(エチルチオ)−6−ヒドロキシピリミジン−4(3H)−オン(109−A)。メタノール(1.5mL)中の6−ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン−4(3H)−オン(250mg、1.73mmol)およびNaOMe(400μL、1.76mmol、MeOH中4.4M)の混合物を50℃に30分間加熱した。ヨードエタン(140μL、1.74mmol)を反応混合物に滴下して加え、反応物を50℃で一昼夜撹拌した。その後、反応混合物をろ過し、次いでメタノールで洗浄した。ろ液を濃縮して粗生成物を白色固体として得た。粗生成物を酢酸エチルで粉砕して、109−Aを白色固体として得た(270mg、収率90.5%)。
LCMS:m/z[M+1]+=173.4;RT=0.78分;純度=92.5%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(エチルチオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(109)。化合物109を一般的手順1に従って合成した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィー(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中5〜75%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)によって精製して、濃縮後に不純生成物109を得た。不純生成物を逆相クロマトグラフィーによって(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、部分的に精製された生成物109に精製した。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物109を灰白色固体として得た(11.2mg、収率2%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.58(s,1H),7.87(d,J=8.7Hz,2H),7.81(d,J=8.7Hz,2H),3.47(q,J=7.5Hz,2H),1.53(t,J=7.4Hz,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=359.2;RT=1.42分;純度=95.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例10:N−(3−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(110、式(IIm)、図18を参照)。
ステップ1。3−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(110−A):PdCl2(PPh3)2(124mg、0.176mmol)、CuI(22mg、0.118mmol)および3−ブロモアニリン(320μL、2.94mmol)の溶液にTHF(10mL)を加え、溶液をN2でバブリングすることによって脱気した。溶液混合物を2−エタノールアミン(360μL、5.88mmol)およびエチニルトリメチルシラン(620μL、4.41mmol)で処理し、反応物を65℃で2日間撹拌した。反応混合物を、セライトのパッドで酢酸エチルを用いてろ過した。粗生成物を濃縮し、さらに精製することなくその後の反応を実施した。
LCMS:m/z[M+1]+=190.3;RT=1.82分;純度=66%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。3−エチニルアニリン(110−B)。THF(15mL)中の110−A(556g、2.94mmol)の溶液に、TBAF(THF中1M、4.40mL、4.40mmol)を加え、得られる黒色溶液を室温で撹拌した。1時間後、反応混合物を水(40mL)で洗浄し、CH2Cl2(3×10mL)で抽出した。有機相を食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで濃縮した。粗生成物をISCO(SiO2、ヘキサン中10〜50%酢酸エチル)による精製施に供して、110−Bを暗褐色オイルとして得た(320mg、収率93.2%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ7.10(ddd,J=8.1,7.6,0.5Hz,1H),6.92−6.88(m,1H),6.83−6.79(m,1H),6.67(ddd,J=8.1,2.4,1.0Hz,1H),3.68(brs,2H),3.01(s,1H)。
LCMS:m/z[M+1]+=118.4;RT=1.22分;純度=97%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。3−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)アニリン(110−C)。無水MeOH/DMF溶液(12.0mL、1:23v/v)中の3−エチニルアニリン110−B(300mg、2.56mmol)、CuI(24.4mg、0.128mmol)およびトリメチルシリルアジド(510μL、3.84mmol)の溶液を100℃で一昼夜加熱した。反応混合物を水(20mL)で洗浄し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機相を飽和NH4Cl(10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ次いで濃縮した。粗生成物をISCO(ヘキサン中10〜100%酢酸エチル)による精製に供して、生成物を桃色固体として得た(205mg、収率50%)。
LCMS:m/z[M+1]+=161.4;RT=0.79分;純度=98%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(3−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(110)。DMSO(3.1mL)中のt−BuONa(120mg、1.25mmol)の溶液に4,6−ジヒドロキシ−2−メチルメルカプトピリミジン(198mg、1.25mmol)を加え、溶液を室温で5分間撹拌した。同時に、110−C(100mg、0.624mmol)を1,4−ジオキサン(0.800mL)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(61.0mg、0.206mmol)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、iPr2NEt(220μL、1.25mmol)を加えた。溶液を2分間激しく撹拌した。次いで、調製したDMSO溶液を懸濁液に一度に加え、反応物を90℃で30分間攪拌した。その後、水(2mL)を反応混合物に加え、粗溶液をMeOHを用いてフラスコに移した。粗混合物を濃縮し、粗生成物にISCOによる精製(30g、C18カラム、水/MeCN中10mMのAmF)に供した。C18カラムをDMSOによってフラッシュし、風乾によって蒸発させて粗生成物を得た。粗生成物をISCO(30g、C18カラム、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリル)による精製に供して生成物を得た(22.8mg、収率5.3%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.59(s,1H),8.11(s,1H),7.68(s,3H),2.85(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=345.1;RT=1.33分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例11:N−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−6−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(112、式(IIn)、図19を参照)。
ステップ1。6−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−3−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン−4(3H)−オン(112−A)。メタノール(4.4mL)中の102−A(1.00g、3.91mmol)、マロン酸ジエチル(600μL、3.91mmol)、およびNaOMe(1.8mL、7.82mmol、MeOHに4.4M)の混合物を加熱して3時間還流した。反応物を次いで約50℃に冷まし、ヨウ化イソプロピル(4.4mL、39.1mmol)を一度に加えた。反応物を50℃でさらに30分間撹拌した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの15カラム容による勾配溶出)生成物を、凍結乾燥後に、白色固体として得た(695mg、収率49%)。
LCMS:m/z[M+1]+=367.02;RT=1.42分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。N−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−2−(イソプロピルチオ)−4,6−ジオキソ−1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(112−B)。112−A(354mg、0.924mmol)を、室温で5分間DMSO(4.2mL)に溶解したナトリウムtert−ブトキシド(87mg、0.924mmol)の撹拌溶液に加えた。別のフラスコで、4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)アニリン(141mg、0.840mmol、純度95%)を1,4−ジオキサン(1.1mL)に溶解し、この溶液にトリホスゲン(82mg、0.277mmol)を一度に加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌し、次いでiPr2NEt(290μL、1.68)を加えた。懸濁液を室温で2分間激しく撹拌した。新たに調製したDMSO中のナトリウム6−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−4−オレートの溶液を懸濁液に一度に加えた。反応物を、出発物質の完全な消費をLCMSによって認めるまで、90℃で30分間撹拌した。反応混合物をC18カラムに直接加え、逆相クロマトグラフィー(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中10〜75%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶離液)によって精製して、凍結乾燥後に、生成物112−Cを白色固体として得た(34mg、収率6%)。
LCMS:m/z[M+1]+=553.4;RT=1.73分;純度=85.3%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−6−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(112)。ジクロロメタン(1.5mL)中の112−B(31.2mg、0.0452mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(270μL)を加え、反応物を高圧容器中に密封し、60℃に加熱した。20時間後、反応混合物を濃縮し、メタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜60%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、凍結乾燥後に、生成物7を白色固体として得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集して凍結乾燥して、純粋な生成物112を灰白色固体として得た(13.0mg、収率64%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ9.49(s,1H),8.15−8.08(m,2H),7.88−7.80(m,2H),4.28−4.16(m,1H),1.59(d,J=6.5Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=373.1;RT=1.07分;純度=98.9%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例12:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−((シクロプロピルメチル)チオ)−4,6−ジオキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(113、式(IIo)、図20を参照)。
ステップ1。2−((シクロプロピルメチル)チオ)−1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン−4,6(1H,5H)−ジオン(113−A)。メタノール(4.9mL)中の102−A(697mg、2.71mmol、純度99.4%)、マロン酸ジエチル(940mL、6.13mmol)、およびNaOMe(2.8mL、12.3mmol、MeOH中で4.4M)の混合物。反応物を加熱して2時間還流し、反応物を次いで50℃に冷まし、(ブロモメチル)シクロプロパン(290μL、2.98mmol)を加え50℃でさらに12時間撹拌し、不完全な変換が認められた。さらにNaOMe溶液(0.5mL、2.71mmol、MeOHに4.4M)を反応混合物に加え、続いて(ブロモメチル)シクロプロパン(300μL、3.09mmol)を加えた。得られる反応混合物を30分間撹拌し、完全な変換がLCMSによって認められ、反応混合物を次いで濃縮した。酢酸エチル(約10mL)を加え、沈殿物をろ過しイソプロパノール(約10mL)で洗浄し、次いで酢酸エチルで洗浄した。生成物を白色固体として分離した(715mg、収率67%)。
LCMS:m/z[M+1]+=379.4;m/z[M−1]−=377.5;RT=1.45分;純度=96.5%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−((シクロプロピルメチル)チオ)−4,6−ジオキソ−1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(113B)。化合物113Bを一般的手順1に従って合成した。粗生成物113Aを逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜70%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、凍結乾燥後に、部分的に精製された生成物113Aを黄色固体として得た(255mg、収率16%)。
LCMS:m/z[M+1]+=565.5;RT=1.82分;純度=50.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−((シクロプロピルメチル)チオ)−4,6−ジオキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(113)。ジクロロメタン(6.6mL)中の113−B(225mg、0.199mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(1.2mL)を加え、反応物を高圧容器中に密封して60℃に加熱した。20時間後、反応混合物を濃縮し、メタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物113を逆相クロマトグラフィーによって精製し(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜40%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、生成物を含む分画を収集し、次いで減圧下で濃縮した。残渣へ重炭酸アンモニウム緩衝液10mM(約20mL)によって水を加え、次いで超音波処理した。沈殿物をろ過して取り除き、ろ液を濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)部分的に純粋な生成物を得、これを再度逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)、濃縮後に、部分的に純粋な生成物を白色固体として得た。白色固体を脱イオン水で粉砕し、次いでろ液を凍結乾燥した。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集し高真空下で乾燥させて、純粋な生成物113を灰白色固体として得た(3.0mg、収率4%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.61−8.58(m,1H),7.89(d,J=5.6Hz,2H),7.83−7.78(m,2H),2.40−2.19(m,2H),1.32(brs,4H),0.49(dd,J=10.3,4.6Hz,1H)。
LCMS:m/z[M+1]+=385.2;RT=1.54分;純度=96.4%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例13:N−(4−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−2−(エチルチオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(114、式(IIp)、図21を参照)。
ステップ1。2−(4−メトキシベンジル)−5−(4−ニトロフェニル)−2H−テトラゾール(114−A)。DMF(3.5mL)中の5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾール(1.00g、5.23mmol)およびK2CO3(1.33g、5.76mmol)の溶液に、p−メトキシベンジルクロリド(901mg、5.76mmol)を加えた。反応混合物を55℃で18時間撹拌した。混合物を室温に冷まし、飽和NH4Cl(50mL)水溶液によって希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。混合した有機抽出物を合わせてプールし食塩水(50mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、次いで濃縮した。粗生成物を酢酸エタノールの添加によって沈殿させ、その後ろ過した。ろ液を濃縮し、この方法を新たに形成される沈殿が90%純度を超えるまで繰り返した。さらなる精製は実施しなかった。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ8.31(s,4H),7.43−7.38(m,2H),6.94−6.88(m,2H),5.76(s,2H),3.80(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=312.2;RT=1.79分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−(2−(4−メトキシベンジル)−2H−テトラゾール−5−イル)アニリン(114−B)。EtOH/THF/H2O/NH4Cl(飽和)(7mL、4:4:1:1v/v)の混合物中の114−A(1.09g、3.52mmol)の溶液に、Fe粉末(1.98g、35.5mmol)を加え、混合物を80℃に一昼夜加熱した。反応混合物を、セライト/MgSO4混合(1:1)の小パッドでEtOAcを用いてろ過した。ろ過後に得られる粗生成物を真空で濃縮した。生成物をさらに精製することなく灰白色固体を得た(1.04g、定量的収率)。
LCMS:m/z[M+1]+=282.3;RT=1.51分;純度=97.1%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(2−(4−メトキシベンジル)−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(114−C)。THF(2.5mL)中の2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロリド(183mg、0.711mmol)の冷却した溶液(0℃)に、Et3N(109μL、0.782mmol)、続いてTHF(2.5mL)に溶解した相当するアニリン中間体114−B(200mg、0.711mmol)を加えた。反応混合物を室温に加温し、1.5時間撹拌した。出発物質が完全に消費されたとき、溶液を0℃に冷却し、PMBOH(333μL、2.84mmol)、続いてNaH(114mg、2.84mmol、オイル中に分散された60%)で処理した。溶液を0℃で10分間撹拌し、次いで室温に加温した。1.5時間後、溶液を0℃に冷却し、水で処理した。溶液を濃縮し次いで水で洗浄し、ろ過した。沈殿を次いでMTBEで洗浄して所望の生成物を白色固体として得た(362mg、収率72%)。生成物をさらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=706.5;RT=2.11分;純度=94.1%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(4−(2−(4−メトキシベンジル)−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(114−D)。CH2Cl2(10.2mL)中のメチルチオエーテル(methythioether)基体(362mg、0.512mmol)の溶液に、mCPBA(241mg、1.08mmol)を0℃で加え、空気に開放した。10分後、反応物を室温に加温し3.5時間撹拌した。反応混合物をNaHCO3(飽和)(50mL)で処理し30分間撹拌した。有機分画をNaHCO3(飽和)(3×10mL)、食塩水(10mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)ろ過し、次いで濃縮した。LC−MSに基づき、微量のmCBAが粗生成物中に存在したため、試料をCH2Cl2(20mL)に溶解し、もう一度先の処理を実施して黄色固体を得(320mg、収率85%)、これをさらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=738.4;RT=1.91分;純度=88.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。2−(エチルチオ)−N−(4−(2−(4−メトキシベンジル)−2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(114−E)。0℃でTHF(8.7mL)中の114−D(320mg、0.434mmol)の溶液に、エタンチオール(160μL、2.17mmol)を加え、次いでKOtBu(2.60mL、2.60mmol、THFに1M)を滴下して加えた。得られる溶液を0℃で10分間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に加温し2時間撹拌した。溶液をH2O(20mL)で処理しEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機分画を食塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過し濃縮して、生成物を灰白色固体として得(257mg、収率82%)、これをさらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=720.1;RT=2.14分;純度=81.1%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。N−(4−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−2−(エチルチオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(114)。CH2Cl2(11.9mL)中の114−E(257mg、0.356mmol)の溶液に室温でTFA(2.1mL)を加えた。反応容器を密封して60℃で加熱した。48時間後、混合物を濃縮し、MeOHを用いて残存するTFAを共蒸発させた。粗生成物をISCO(60g、C18カラム、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜50%アセトニトリル)による精製に供して、生成物を白色固体として得た(87mg、収率68%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.08(d,J=8.6Hz,2H),7.83(d,J=8.7Hz,2H),3.43(q,J=7.4Hz,2H),1.52(t,J=7.4Hz,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=360.3;RT=1.35分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例14:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソブチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(115、式(IIq)、図22を参照)。
ステップ1。N−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(115−A)。無水THF(6.3mL)中の4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)−5−ピリミジンカルボニルクロリド(227mg、0.881mmol)およびトリエチルアミン(98mg、0.97mmol)の撹拌溶液に、アミンXX(247mg、280mmol)を0℃で加えた。反応物を室温に1時間かけて加温し、次いで再び0℃に冷却した。パラ−メトキシルベンジルアミン(220μL、1.76mmol)を加え、続いて水素化ナトリウム(109mg、2.73mmol、鉱油中に分散された60%)を少量ずつ加えた。反応物を0℃で5分間撹拌し、次いで室温に一昼夜加温した。追加の水素化ナトリウム(50mg)を加え、次いでさらに1時間撹拌した。完全な変換がLCMSによって認められたとき、反応をメタノール(約10mL)で停止させた。tert−ブチルメチルエーテル(約20mL)を加え、次いで超音波処理した。沈殿物をろ過しMeOHおよびTBMEで洗浄し、沈殿物を収集した。生成物を灰白色固体として分離した(550mg、収率80%)。
LCMS:m/z[M+1]+=705.5;RT=2.02分;純度=90.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。N−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(115−B)。115−A(550mg、0.707mmol)をジクロロメタン(3.5mL)に溶解し、0℃に冷却した。メタ−クロロペルオキシ安息香酸(332mg、1.48mmol、水に77%)を加え、得られる反応混合物を室温で一昼夜加温した。反応を飽和NaHCO3水溶液で停止し、30分間激しく撹拌した。有機相を抽出し、飽和NaHCO3水溶液(3×)、次いで食塩水(1×)で洗浄した。得られる有機抽出物をMgSO4で乾燥させ次いで濃縮して、粗生成物をオレンジ色固体として得た(440mg、収率70%)。さらなる精製を必要としなかった。
LCMS:m/z[M+1]+=737.5;RT=1.84分;純度=83.4%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソブチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(115)。0℃で無水THF(2.4mL)中の115−B(105mg、0.119mmol)および2−メチルプロパン−1−チオール(64μL、0.594mmol)の撹拌溶液に、KOtBu(714mL、0.714mmol、THFに1.0M)を不活性雰囲気下で加えた。得られる反応混合物を30分間かけて室温まで加温し、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、反応を脱イオン水(約5mL)で停止させた。反応混合物をEtOAc(3×)で抽出し、混合した有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで濃縮した。粗生成物115−Cを、さらに精製することなく使用した。粗生成物115−Cを灰白色固体として分離した。
粗115−Cをジクロロメタン(2.4mL)に懸濁し、TFA(700μL)を加え、続いてTfOH(100μL)を加え、得られる反応混合物を高圧容器中に密封し、80℃に加熱した。20時間後、反応混合物にメタノールを加え、次いで減圧下でメタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中5〜25%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物115を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物115を灰白色固体として得た(25.4mg、収率55%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.61(s,1H),7.90(d,J=7.6Hz,2H),7.81(d,J=8.5Hz,2H),3.37(d,J=6.7Hz,2H),2.14(d,J=6.9Hz,1H),1.17(d,J=6.6Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=387.0;RT=1.60分;純度=98.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例15:N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(116、式(IIr)、図23を参照)。
ステップ1。3−フルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(116−A)。4−ブロモ−2−フルオロアニリン(380mg、2.0mmol)、PdCl2(PPh3)2(84mg、0.12mmol)、およびCuI(15mg、0.08mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(6.7mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(560μL、4.0mmol)およびエタノールアミン(240μL、4.0mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.86分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−3−フルオロアニリン(116−B)。メタノール(2.0mL)に溶解した粗生成物116−A(2.0mmol)の溶液に、炭酸カリウム(553mg、4.00mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で2時間、または出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物116−Bを、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=136.1;RT=1.34分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。3−フルオロ−4−(1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(116−C)。粗116−B(2.0mmol)の溶液を無水MeOH/DMF(10.0mL、1:9、v/v)の混合物に不活性雰囲気下で溶解した。室温で、CuI(38mg、0.20mmol)を加え、続いて5−(アジドメチル)−1,2,3−トリメトキシベンゼン(487mg、2.14mmol)を加え、反応混合物を高圧容器中に密封し100℃に2時間加熱し、反応物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜40%酢酸エチルによる20カラム容量による勾配溶出)生成物を褐色オイルとして得た(374mg、3段階にわたり収率37%)。
LCMS:m/z[M+1]+=359.3;RT=1.39分;純度=70%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(3−フルオロ−4−(1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(116−D)。0℃で無水THF(5.2mL)中の116−C(374mg、0.731mmol、純度70%)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下で、Et3N(110μL、0.804mmol)を加え、続いて4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロリド(188mg、0.731mmol)を加えた。得られる反応混合物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、60分間かけて室温まで加温した。反応混合物を次いで0℃に冷却し、次いでp−メトキシルベンジルアルコール(180μL、1.46mmol)を加え、NaH(91mg、2.27mmol、オイル中に分散された60%)を注意深く加えた。反応物を0℃に5分間維持し、次いで室温へと20時間かけて加温し、反応の進行をLCMSによってモニタリングした。メタノール(約1mL)を加えて反応を停止させ、次いでTBME(20mL)を加え、得られる懸濁液を10分間超音波処理した。懸濁液を次いでろ過し、固体をTBMEで洗浄し、褐色固体(308mg、収率54%)を収集した。
LCMS:m/z[M+1]+=784.3;RT=2.03分;純度=92.9%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(116)。CH2Cl2(7.3mL)に溶解した116−D(308mg、0.365mmol)にTFA(2.1mL)を加え、圧力容器中に密封し、60℃に20時間加熱した。反応物を室温に冷まし、次いでTfOH(50μL)を加え、密封し、60℃に20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いでMeOH(3×)と共蒸発させた。TBMEおよび脱イオン水(約10mL、1:1v/v)を加え、懸濁液を超音波処理した。固体をろ過し水で洗浄し、TBMEで洗浄した。緑色固体をTMB保護中間体として収集した(302mg、定量的収率、純度69.6%)。
TMB保護中間体(288mg、0.256mmol)にCH2Cl2(1.3mL)、TfOH(640μL)を加え、得られる反応混合物をマイクロ波容器中に密封し、80℃に20時間加熱した。反応物を次いで室温に冷まし、次いでメタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物116を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物116を灰白色固体として得た(12.9mg、収率14%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.66(s,1H),7.92(t,J=8.2Hz,1H),7.84(dd,J=12.3,2.0Hz,1H),7.52(dd,J=8.6,1.9Hz,1H),2.86(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=363.1;m/z[M−1]−=361.3;RT=1.38分;純度=98.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例16:N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(117、式(IIs)、図24を参照)。
ステップ1。2−フルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(117−A)。4−ブロモ−2−フルオロアニリン(380mg、2.0mmol)、PdCl2(PPh3)2(84mg、0.12mmol)、およびCuI(15mg、0.08mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(6.7mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(560μL、4.0mmol)およびエタノールアミン(240μL、4.0mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.91分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−2−フルオロアニリン(117−B)。メタノール(2.0mL)に溶解した粗生成物116−A(2.0mmol)の溶液に、炭酸カリウム(553mg、4.00mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で2時間、または出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物117−Bを、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.37分
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。2−フルオロ−4−(1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(117−C)。粗117−B(2.0mmol)の溶液を無水MeOH/DMF(10.0mL、1:9、v/v)の混合物に不活性雰囲気下で溶解した。室温で、CuI(38mg、0.20mmol)を加え、続いて5−(アジドメチル)−1,2,3−トリメトキシベンゼン(487mg、2.14mmol)を加え、反応混合物を高圧容器中に密封し100℃に2時間加熱し、反応物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜35%酢酸エチルによる20カラム容量による勾配溶出)生成物を褐色オイルとして得た(566mg、3段階にわたり収率70%)。
LCMS:m/z[M+1]+=359.2;RT=1.36分;純度=89.9%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(2−フルオロ−4−(1−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(117−D)。0℃で無水THF(5.1mL)中の117−C(285mg、0.715mmol、純度89.8%)の撹拌溶液に、不活性雰囲気下でEt3N(110μL、0.804mmol)を加え、続いて4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロリド(184mg、0.731mmol)を加えた。得られた反応混合物を、出発物質の完全な消費がLCMSによって認められるまで、60分間かけて室温まで加温した。反応混合物を次いで0℃に冷却し、次いでp−メトキシルベンジルアルコール(180μL、1.43mmol)を加え、その後NaH(89mg、2.22mmol、オイル中に分散した60%)を注意深く加えた。反応物を0℃に5分間維持し、次いで室温まで20時間かけて加温し、反応の進行をLCMSによってモニタリングした。メタノール(約1mL)を加えて反応を停止させ、次いでTBME(20mL)を加え、得られる懸濁液を10分間超音波処理した。懸濁液を次いでろ過し、固体をTBMEで洗浄し、褐色固体を収集した(461mg、収率74%)。
LCMS:m/z[M+1]+=783.6;RT=2.05分;純度=90.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(117)。CH2Cl2(5.3mL)に溶解した117−D(461mg、0.530mmol、純度90.0%)にTFA(3.8mL)を加え、圧力容器中に密封し、60℃に20時間加熱した。反応物を室温に冷まし、次いでTfOH(50μL)を加え、密封し、60℃に20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いでMeOH(3×)と共蒸発させた。TBMEおよび脱イオン水(約10mL、1:1v/v)を加え、懸濁液を超音波処理した。固体をろ過し水で洗浄し、TBMEで洗浄した。緑色固体をTMB保護中間体として収集した(100mg、収率27%、純度77.4%)。
TMB保護中間体(100mg、0.0989mmol、純度77.4%)にCH2Cl2(1.3mL)、TfOH(640μL)を加え、得られる反応混合物をマイクロ波容器中に密封し、80℃に20時間加熱した。反応物を次いで室温に冷まし、次いでメタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物117を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥し、純粋な生成物117を灰白色固体として得た(13.0mg、収率35%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.61(s,1H),8.41−8.32(m,1H),7.70(t,J=7.9Hz,2H),2.90(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=362.8;RT=0.92分;純度=97.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例17:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(エチルアミノ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(118、式(IIll)、図25を参照)。
ステップ1。2−(エチルアミノ)−N−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(118−A)。室温で無水THF(3.3mL)に溶解した115−C(138mg、0.167mmol、純度89%)に、不活性雰囲気下でN−エチルアミン(330μL、0.668mmol、THFに2.0M)を加えた。反応物を、出発物質の完全な消費が認められるまで、室温で30分間撹拌させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=702.6;RT=1.96分;純度=88.1%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(エチルアミノ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(118)。TFA(980μL)およびCH2Cl2(3.3mL)中の118−A(0.167mmol)の溶液にTfOH(50μL)を加えた。反応物を80℃で72時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、反応物を室温に冷まし、次いでメタノール(3×)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜25%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に生成物118を白色固体として得た(22.8mg、収率40%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.57(s,1H),7.88(d,J=8.8Hz,2H),7.77(d,J=8.8Hz,2H),3.66−3.58(m,2H),1.41(t,J=7.3Hz,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=342.2;RT=1.24分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例18:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(エチル(メチル)アミノ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(119、式(IImm)、図26を参照)。
室温で無水THF(3.8mL)に溶解した115−C(146mg、0.188mmol)に、不活性雰囲気下でN−エチルメチルアミン(64μL、0.750mmol)を加えた。反応物を、出発物質の完全な消費が認められるまで、室温で30分間撹拌させた。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。粗生成物をCH2Cl2(3.8mL)に溶解し、TFA(1.1mL)を室温で加え、続いてTfOH(70μL)を添加した。得られる反応混合物を加圧容器中に密封し80℃に72時間加熱した。反応混合物を冷却し、次いで減圧下でメタノール(3×)と共蒸発させ濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜25%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物119を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続をさらに3回繰り返し、次いでアセトニトリルで2回洗浄した。得られる固体を収集して凍結乾燥し、純粋な生成物119を白色固体として得た(28.5mg、収率42%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.64(s,1H),7.92(d,J=8.7Hz,2H),7.80(d,J=8.8Hz,2H),3.83(d,J=7.5Hz,2H),3.49(s,3H),1.46(t,J=7.3Hz,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=356.2;RT=1.33分;純度=99.5%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例19:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−2−((シクロプロピルメチル)チオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(121、式(IIt)、図27を参照)。
ステップ1。4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸(XZ)。4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸(1.099g、4.46mmol)を含有するフラスコを、無水THF(32mL)に不活性雰囲気下で溶解した。溶液を0℃に冷却し、次いでp−メトキシルベンジルアルコール(1.10mL、8.92mmol)を加え、続いてNaH(535mg、13.4mmol、オイル中に分散された60%)を注意深く加えた。反応物を0℃に5分間維持し、次いで室温まで20時間かけて加温し、反応の進行をLCMSによってモニタリングした。メタノール(約1mL)を加えて反応を停止し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣にCH3CNを加え超音波処理した。懸濁液を次いでろ過し、固体をCH3CNで洗浄し、灰白色固体(1.234g、収率58%)を収集した。
LCMS:m/z[M+1]+=442.9;RT=1.86分;純度=90.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2,6−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(121−A)。4−ブロモ−2,6−ジフルオロアニリン(1.00g、4.80mmol)、PdCl2(PPh3)2(202mg、0.288mmol)、およびCuI(37mg、0.192mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(16.0mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(1.40mL、9.62mmol)およびエタノールアミン(580μL、9.62mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=226.0;RT=2.01分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。4−エチニル−2,6−ジフルオロアニリン(121−B)。メタノール(4.8mL)に溶解した粗生成物121−A(4.80mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.33mg、9.60mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で2時間、または出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物121−Bを、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.49分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。2,6−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(121−C)。粗121−B(4.80mmol)を無水MeOH/DMF(2. 4mL、1:9、v/v)の混合物に溶解した溶液に、不活性雰囲気下にて、室温で、CuI(91mg、0.480mmol)を加え、続いてp−メトキシベンジルアジド(838mg、5.14mmol)を加え、反応混合物を高圧容器中に密封し100℃に48時間加熱し、反応物を次いで室温に冷まし、その後濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチルの20カラム容量による勾配溶出)生成物を褐色固体として得た(1.057g、3段階にわたり収率61%)。
LCMS:m/z[M+1]+=317.1;RT=1.55分;純度=87.3%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2,6−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(121−D)。T3P(920μL、1.55mmol、EtOAcに50%)を、EtOAc(1.3mL)中の121−C(93mg、0.258mmol)、トリエチルアミン(490μL、3.48mmol)およびXZ(178mg、0.387mmol)の混合物に溶解した。反応物を80℃で一昼夜加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物を濃縮した。残渣にMeOH/H2O(約10mL、1:1v/v)を加え、超音波処理して褐色固体として標記化合物を得た(108mg、収率23%)。
LCMS:m/z[M+1]+=741.4;RT=2.07分;純度=60.7%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。N−(2,6−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(121)。TfOH(35μL)を、TFA(550μL)およびCH2Cl2(1.9mL)中の121−C(114mg、0.0935mmol)の溶液に加えた。反応物を80℃で20時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOHの10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAとともに共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜25%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物121を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物121を白色固体として得た(6.4mg、収率18%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.54(s,1H),7.52(s,2H),2.79(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=381.1;RT=1.36分;純度=98.6%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例20:N−(3,5−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(122、式(IIu)、図28を参照)。
ステップ1。3,5−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン。PdCl2(PPh3)2(168mg、0.24mmol)、CuI(30mg、0.16mmol)、および3,5−ジフルオロ−4−ヨードアニリン(1.02g、4.0mmol)の混合物に、THFを14.0mL加え、続いてエタノールアミン(489mg、8.0mmol)およびTMS−アセチレン(786mg、8.0mmol)を加えた。反応物を65℃で20時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物セライトに通してろ過し、酢酸エチル(3×10mL)により洗浄した。ろ液を濃縮して所望の生成物を得、これを、さらに精製することなく粗生成物として使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=226.1;RT=1.81分;純度≧87%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−3,5−ジフルオロアニリン。MeOH(4.0mL)中の3,5−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1.1g、4.0mmol)の溶液に、K2CO3(1.11g、8.0mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物をセライトに通してろ過し、MeOH(3×5mL)により洗浄した。ろ液を濃縮して所望の生成物を得、これを、さらに精製することなく使用した(生成物は分解を避けるために直ちに使用した)。
LCMS:m/z[M+1]+=154.3;RT=1.43分;純度≧90%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。3,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン。MeOH/DMF(1.0mL、1:9、v/v)中の4−エチニル−3,5−ジフルオロアニリン(306mg、2.0mmol)およびCuI(38mg、0.20mmol)の懸濁液に、PMB−N3(359mg、2.2mmol)を加えた。反応試験管を密封し、100℃で2時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物を濃縮し、残渣をISCOで精製し(25gのSiO2、ヘキサン中の0〜80%酢酸エチル)、標記化合物を黄色固体として得た(265mg、42%収率)。
LCMS:m/z[M+1]+=317.0;RT=1.46分;純度≧99%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(3,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド。T3P(636.36mg、2mmol)を、EtOAc2.5mL中の3,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(158mg、0.50mmol)、トリエチルアミン(455mg、4.5mmol)および4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸(331mg、0.75mmol)を含有する混合物に加えた。反応物を100℃で一昼夜加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物を濃縮した。MeOH(10mL)を残渣に加え、超音波処理して標記化合物を淡黄色固体として得た(406mg、定量的収率)。
LCMS:m/z[M+1]+=741.2;RT=2.06分;純度≧90%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(3,5−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5カルボキサミド(122)。TfOH(100μL)を、TFA1.6mLおよびCH2Cl2(5.0mL)中のN−(3,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(200mg、0.27mmol)の溶液に加えた。反応物を80℃で2日間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH(10mL)を混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH(10mL)をさらに2回加えて、TFAと共蒸発させた。MeOH(5mL)を加え混合物をろ過し、収集した沈殿物をアセトニトリル(2×5mL)、水(1×5mL)、およびアセトン(1×5mL)で洗浄して、標記化合物を明黄色固体として得た(74.1mg、収率72%)。
LCMS:m/z[M+1]+=380.9;RT=1.39分;純度≧96.3%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.68(s,1H),7.59(d,J=11.0Hz,2H),2.77(s,3H)。
例21:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ベンジル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1102、式(IIv)、図29を参照)。
ステップ1。2−フルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1102−A)。4−ブロモ−2−フルオロアニリン(1.00g、5.26mmol)、PdCl2(PPh3)2(222mg、0.316mmol)、およびCuI(40mg、0.21mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(17.5mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(1.5mL、10.5mmol)およびエタノールアミン(634μL、10.5mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.91分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−2−フルオロアニリン(1102−B)。メタノール(5.3mL)に溶解した粗1102−A(5.26mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.45g、10.5mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を、出発物質の完全な消費が認められるまで室温で撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を黄色オイルとして得た(543mg、2段階にわたり収率72%、純度93.9%)。
LCMS:RT=1.37分;純度=93.9%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(4−アミノ−3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1102−C)。無水1,4−ジオキサン(7.6mL)に1102−B(543mg、3.78mmol)を溶解した溶液に、CuI(72mg、0.378mmol)を加え、続いてiPr2NEt(660μL、3.78mmol)およびアジドメチルピバレート(7.6mL、3.78mmol、2−メトキシプロパン中で0.5M)を添加した。得られる反応混合物を60℃に8時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷まし、減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜60%酢酸エチル、15カラム容量による)、生成物を黄色固体として得た(823mg、収率72%、純度97.3%)。
LCMS:m/z[M+1]+=293.2;RT=1.51分;純度=97.3%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1102−D)。1102−C(412mg、1.37mmol)を無水THF(9.8mL)に溶解した溶液を、不活性雰囲気下で、0℃に冷却した。Et3N(210μL、1.51mmol)を加え、続いて4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロリドX(352mg、1.37mmol)を添加した。得られる反応混合物を18時間かけて室温まで加温した。反応混合物を0℃に冷却し、p−メトキシベンジルアルコール(510μL、4.11mmol)を加え、続いてNaH(219mg、5.48mmol、オイル中に分散された60%)を添加した。反応物を0℃で5分間撹拌し、次いで室温まで20時間かけて加温した。メタノール(約10mL)、続いてTBME(約10mL)を加え、得られる懸濁液を超音波処理し沈殿物をろ過し収集して、生成物を褐色固体として得た(722mg、収率63%、純度72.0%)。
LCMS:m/z[M+1]+=603.2;RT=1.97分;純度=72.0%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(1102−E)。CH2Cl2(2.2mL)およびCHCl3(2.0mL)に溶解した1102−D(364mg、0.435mmol、純度72.0%)の溶液に、mCPBA(158mg、0.914mmol、H2Oに77%)を0℃で加えた。反応物を激しく撹拌しながら20時間かけて室温まで加温した。完全な変換がLCMSによって認められた後、反応混合物を6gのSi−TMAアセテートカラムに加えた。酸性不純物がカラムに保持され、生成物がメタノールで溶出された。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=635.4;RT=1.71分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(イソプロピルチオ)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1102−F)。無水THF(8.7mL)中の粗1102−D(0.435mmol)およびiPrSH(200μL、2.18mmol)の溶液に、KOtBu(2.6mL、0.261mmol、THF中1.0M)を0℃で加えた。反応混合物を次いで30分間かけて室温まで加温し、H2O(10mL)を加え、次いでEtOAc(3×約10mL)で抽出した。混合した有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮して、粗生成物を褐色固体として得、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=631.2;RT=2.11分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ7。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1102)。ジクロロメタン(8.7mL)中の粗1102−F(0.435mmol)に、トリフルオロ酢酸(2.6mL)を室温で加えた。反応物を1時間撹拌し、次いでMeOH(3×約20mL)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に、1102を灰白色固体として得た(12.3mg、3段階で収率3%、純度97.2%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6+Acetone+TFA)δ8.70(s,1H),8.56(s,1H),7.78(dd,J=17.0,10.3Hz,2H),4.11−4.00(m,1H),1.41(d,J=6.9Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=391.2;RT=1.55分;純度=97.2%。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例22:N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1104、式(IIw)、図30を参照)。
ステップ1。3−フルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1104−A)。4−ブロモ−3−フルオロアニリン(2.00g、10.5mmol)、PdCl2(PPh3)2(442mg、0.63mmol)、およびCuI(80mg、0.42mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(35mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(2.9mL、21.0mmol)およびエタノールアミン(1.3mL、21.0mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.86分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−3−フルオロアニリン(1104−B)。メタノール(21mL)に溶解した粗1104−A(10.5mmol)の溶液に、炭酸カリウム(2.90g、21.0mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を、出発物質の完全な消費が認められるまで室温で撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を褐色オイルとして得た(1.70g、収率90%、純度75.2%)。
LCMS:RT=1.43分(純度75.2%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(4−アミノ−3−フルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1104−C)。無水1,4−ジオキサン(11.5mL)に1104−B(1.033g、5.75mmol、純度75.2%)を溶解した溶液に、CuI(110mg、0.575mmol)を加え、続いてiPr2NEt(1.0mL、5.75mmol)およびアジドメチルピバレート(995mg、6.33mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に20時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜60%酢酸エチル、15カラム容量による)生成物を橙黄色固体として得た(605mg、収率35%、純度95.9%)。
LCMS:m/z[M+1]+=293.0;RT=1.54分(純度95.9%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1104−D)。無水THF(14.2mL)に溶解した1104−C(512mg、1.99mmol)の溶液を、不活性雰囲気下で0℃に冷却した。Et3N(305μL、2.19mmol)を加え、続いて4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボニルクロライドX(512mg、1.99mmol)を添加した。得られる反応混合物を20時間かけて室温まで加温した。反応混合物を0℃に冷却し、p−メトキシベンジルアルコール(740μL、5.97mmol)を加え、続いてNaH(318mg、7.96mmol、オイル中に分散された60%)を添加した。反応物を0℃で5分間維持し、次いで室温まで20時間かけて加温し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中20〜100%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)生成物を凍結乾燥後に、灰白色固体として得た(351mg、収量25%、純度89.8%)。
LCMS:m/z[M+1]+=603.1;RT=1.88分(純度89.8%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(1104−E)。CH2Cl2(1.9mL)およびCHCl3(1.9mL)に溶解した1104−D(250mg、0.373mmol、純度89.8%)の溶液に、mCPBA(176mg、0.783mmol、H2O中77%)を0℃で加えた。反応物を激しく撹拌しながら20時間かけて室温まで加温した。完全な変換がLCMSによって認められた後、反応混合物を6gのSi−TMAアセテートカラムに加えた。酸性不純物がカラムに保持され、生成物がメタノールで溶出された。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=635.1;RT=1.67分(純度75.5%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(イソプロピルチオ)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1104−F)。無水THF(7.5mL)中の粗1104−D(0.373mmol)およびiPrSH(170μL、1.87mmol)の溶液に、KOtBu(2.2mL、2.24mmol、THFに1.0M)を0℃で加えた。反応混合物を次いで30分間かけて室温まで加温し、H2O(10mL)を加え、次いでEtOAc(3×約10mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=631.2;RT=2.02分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ7。N−(3−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1104)。ジクロロメタン(7.5mL)中の粗1104−F(0.373mmol)に、トリフルオロ酢酸(2.2mL)を室温で加えた。反応物を1時間撹拌し、次いでMeOH(3×約20mL)と共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜25%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に、生成物1104を白色固体として得た(25.8mg、3段階にわたり収率18%、純度99.1%)。
1H NMR(400MHz,CHCl3+TFA)δ8.66(s,1H),7.92(s,1H),7.85(d,J=12.9Hz,1H),7.53(s,1H),4.22(d,J=6.4Hz,1H),1.55(d,J=6.8Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=391.0;RT=1.60分(純度99.1%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
例23:N−(2,6−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1105、式(IIx)、図31を参照)
ステップ1。4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸(XZ)。4,6−ジクロロ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボン酸(1.099g、4.46mmol)を含有するフラスコを無水THF(32mL)に不活性雰囲気下で溶解した。溶液を0℃に冷却し、次いでp−メトキシルベンジルアルコール(1.10mL、8.92mmol)を加え、続いてNaH(535mg、13.4mmol、オイル中に分散された60%)を注意深く加えた。反応物を0℃に5分間維持し、次いで室温まで20時間かけて加温し、反応の進行をLCMSによってモニタリングした。メタノール(約1mL)を加えて反応を停止し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣にCH3CNを加え超音波処理した。懸濁液を次いでろ過し、固体をCH3CNで洗浄し、灰白色固体(1.234g、収率58%)を収集した。
LCMS:m/z[M+1]+=442.9;RT=1.86分;(純度90.0%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2,6−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1105−A)。4−ブロモ−2,6−ジフルオロアニリン(3.94g、18.9mmol)、PdCl2(PPh3)2(798mg、1.14mmol)、およびCuI(144mg、0.0758mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(38mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(5.3mL、37.9mmol)およびエタノールアミン(2.3mL、37.9mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃に20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.98分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。4−エチニル−2,6−ジフルオロアニリン(1105−B)。メタノール(9.5mL)に溶解した粗1105−A(9.47mmol)の溶液に、炭酸カリウム(2.61g、18.9mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で20時間、または出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜10%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を黄色固体として得た(508mg、2段階にわたり収率35%)。
LCMS:RT=1.46分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(4−アミノ−3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1105−C)。無水1,4−ジオキサン(6.6mL)に1104−B(508mg、3.32mmol)を溶解した溶液に、CuI(63mg、0.332mmol)を加え、続いてiPr2NEt(580μL、3.32mmol)およびアジドメチルピバレート(6.6mL、3.32mmol、2−メトキシプロパンに中0.5M)を添加した。得られる反応混合物を60℃に20時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗反応混合物をH2O/MeOH(1:1v/v)の混合物とともに超音波処理し、沈殿物をろ過し、H2O、MeOH、次いでTBMEで洗浄して、固体として得た(817mg、収率78%、純度97.7%)。
LCMS:m/z[M+1]+=311.0;RT=1.68分(純度97.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。(4−(4−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1105−D)。無水ジクロロメタン(2.4mL)中のフルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、BTFFH(270mg、0.853mmol)およびXY(330mg、0.711mmol)にiPr2Net(370μL、2.13mmol)を加え、得られた反応物を室温で30分間撹拌した。1105−C(150mg、0.474mmol、純度97.7%)を加え次いで加圧容器中に密封し、80℃に24時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、EtOAc(3×)で抽出し、有機抽出物を組み合わせ食塩水で洗浄し、次いでMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜60%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を灰白色固体として得た(176mg、収率51%、純度>99%)。
LCMS:m/z[M+1]+=735.3;RT=2.08分(純度99%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ6。(4−(4−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3,5−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1105−E)。CH2Cl2(1.2mL)に溶解した1105−D(176mg、0.239mmol)の溶液に、mCPBA(113mg、0.503mmol、H2Oに77%)を0℃で加えた。反応物を激しく撹拌しながら20時間かけて室温まで加温した。完全な変換がLCMSによって認められた後、反応混合物を飽和NaHCO3によって停止し、次いで激しく30分間撹拌し、有機層を分離し、すべてのmCBAおよびmCPBA不純物が有機相から取り除かれるまで、飽和NaHCO3(水性)(3×)で洗浄した。得られる有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=767.4;RT=1.89分(純度67.5%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ7。N−(2,6−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−(イソプロピルチオ)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1105−F)。無水THF(2.1mL)中の粗1105−E(120mg、0.106mmol、純度67.5%)およびiPrSH(50μL、0.530mmol)の溶液に、KOtBu(740μL、0.742mmol、THF中1.0M)を0℃で加えた。反応混合物を次いで30分間かけて室温まで加温し、H2O(10mL)を加え、次いでEtOAc(3×約10mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=769.3;RT=1.99分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ8。N−(2,6−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(イソプロピルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1105)。CH2Cl2(2.1mL)中の1105−F(0.106mmol)の溶液に、TFA(630μL)を加えた。反応物を室温で0.5時間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加え、CH2Cl2およびTFAとともに共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜35%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物1105を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1105を白色固体として得た(1.1mg、3段階にわたり収率2%、純度>99%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.63(s,1H),7.53(s,2H),4.28−4.15(m,1H),1.55(d,J=6.7Hz,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=409.2;RT=1.51分(純度99.1%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例24:N−(2,6−ジクロロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1106、式(IIy)、図32を参照)。
ステップ1。2,6−ジクロロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1106−A)。4−ブロモ−2,6−ジクロロアニリン(1.2g、5.0mmol)、Pd(PPh3)4(115mg、0.1mmol)、およびCuI(38mg、0.2mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水CH3CN(10.0mL)を加え、続いてトリメチルシリルアセチレン(0.8mL、5.5mmol)およびトリエチルアミン(2.1mL、15.0mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃で12時間加熱した。完了後、混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:RT=2.18分(純度98%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2,6−ジクロロ−4−エチニルアニリン(1106−B):メタノール(20.0mL)に溶解した粗1106−A(1.28g、5.0mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.38g、10.0mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で、出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過して、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製し(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を黄色固体(721mg、2段階にわたり収率78%)として得た。
LCMS:RT=1.72分(純度99.5%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル
ステップ3。(4−(4−アミノ−3,5−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1106−C)。無水1,4−ジオキサン(5.0mL)に溶解した1106−B(372mg、2.0mmol)の溶液に、CuI(38mg、0.2mmol)を加え、続いてDIPEA(0.7mL、4.0mmol)およびアジドメチルピバレート(377mg、2.4mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に12時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)1106−Cを灰白色固体として得た(610mg、収率89%)。
LCMS:m/z[M+1]+=343.0;RT=1.76分(純度98.8%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(4−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3,5−ジクロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1106−D)。無水1,2ジクロロメタン(4.0mL)中のフルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、BTFFH(427mg、1.35mmol)およびXY(403mg、1.5mmol)にDIPEA(0.42mL、2.4mmol)を加え、得られる反応物を室温で30分間撹拌した。1106−C(200mg、0.6mmol、純度87.7%)を加え、次いで密封し80℃に16時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜40%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を白色固体として得た(55mg、収率12%)。
LCMS:m/z[M+1]+=768.1;RT=2.13分(純度99.5%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2,6−ジクロロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1106)。2.0MのNaOH水溶液(1.0mL)をTHF(1.0mL)中の1106−D(50mg、0.07mmol)に室温で加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで濃縮し、MeOHとともに蒸発させて中間体粗生成物を得、これをTHF(2.0mL)に溶解し、続いてTFA(2.0mL)を室温で添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製し(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜35%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)、続いて凍結乾燥して、1106のアンモニウム塩を白色固体として得た(8.0mg、収率30%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA):δ10.86(s,1H),8.45(s,1H),7.85(s,2H),6.81−6.39(m,2H),2.92(s,1H),2.74(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=414.9;RT=1.37分(純度97.3%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例25:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1107、式(IIz)、図33を参照)。
ステップ1。N−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(1107−A)。CH2Cl2(10.0mL)に溶解したN−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(71mg、0.1mmol)の溶液に、mCPBA(67mg、0.22mmol、H2O中77%)を0℃で加えた。反応物を激しく撹拌しながら2時間かけて室温まで加温した。完全な変換がLCMSによって認められた後、反応混合物を飽和NaHCO3によって停止し、次いで激しく30分間撹拌した、有機相を分離し、すべてのmCPBAおよびmCPBA不純物が有機相から取り除かれるまで、飽和NaHCO3(水性)(3×)で洗浄した。得られる有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物1107-A(68mg、収率92%)を、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=737.2;RT=1.80分(純度92.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−N−(4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1107−B)。無水THF(3.0mL)中の粗1107−A(68mg、0.092mmol、純度92.7%)およびジメチルアミノエタンチオール(65mg、0.46mmol)の溶液に、KOtBu(0.65mL、0.65mmol、THF中1.0M)を0℃で加えた。反応混合物を次いで30分間かけて室温まで加温し、H2O(10mL)を加え、次いでEtOAc(3×約10mL)で抽出した。混合した有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物1107−Bを、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=762.3;RT=1.72分(純度68%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1107)。マイクロ波バイアルで、CH2Cl2(2.0mL)中の1107−B(0.092mmol)の溶液にTFA(2.0mL)を加え、続いてTfOH(0.1mL)を加えた。反応物を密封し、80℃で48時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、それを室温に冷却し、MeOH10mLを反応混合物に加え、濃縮して過剰のTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAとともに共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜35%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物1107を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集して凍結乾燥して、純粋な生成物1107を白色固体として得た(5.5mg、2段階にわたり収率15%)。
1H NMR(400MHz,DMSO+D2O中のDCI)δ8.63(s,1H),7.79(d,J=8.2Hz,2H),7.55(d,J=8.3Hz,2H)3.32(dd,J=8.0Hz,4H),2.70(s,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=402.1;RT=1.04分(純度98.2%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例26:N−(5−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−2−イル)−2,4,6−トリヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1108、式(Io)、図34を参照)。
ステップ1。N−(5−ブロモチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミド(1108−A)。無水DMSO(3.6mL)中の2−アミノ−5−ブロモチアゾールモノヒドロブロミド(938mg、3.61mmol)の溶液に、不活性雰囲気下でトリエチルアミン(1.0mL、7.22mmol)およびCDI(1.17g、7.22mmol)を室温で一度に加えた。得られる反応混合物を20時間撹拌して、相当するイソシアネートを生成した。
別のフラスコで、55℃にて無水1,4−ジオキサン(12.0mL)中のバルビツール酸(462mg、3.61mmole)の懸濁液に、トリエチルアミン(810μL、7.22mmol)を加え、反応混合物を55℃で30分間撹拌し、次いで前段階から生成されたイソシアネートを加えた。得られる反応混合物を80℃で4時間30分加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いで6MのHClで酸性化し、生じた沈殿物をろ過しH2OおよびMeOHで洗浄して、生成物を褐色固体として得た(899mg、収率75%、純度>99%)。
LCMS:m/z[M+1]+=333.1/335.1;RT=0.99分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2,4,6−トリヒドロ−N−(5−(トリメチルシリル)エチニル)チアゾール−2−イル)ピリミジン−5−カルボキサミド(1108−B)。1108−A(899mg、2.71mmol)、PdCl2(PPh3)2(114mg、0.163mmol)、およびCuI(21mg、0.108mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水DMF(5.4mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(760μL、5.42mmol)およびトリエチルアミン(760μL、5.42mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃に20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮して逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、ギ酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜100%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に、不純1108−Bを褐色固体として得た。粉砕によってさらなる精製を実施し、固体を酢酸エチルおよびメタノールで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1108−Bを褐色固体として得た(182mg、収率20%、純度87.9%)。
LCMS:m/z[M+1]+=351.2;RT=1.33分(純度87.9%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。N−(5−エチニルチアゾール−2−イル)−2,4,6−トリヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミド(1108−C)。メタノール(2.3mL)に溶解した粗1108−B(182mg、0.457mmol)の溶液に、炭酸カリウム(12.6mg、0.914mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で20時間、または出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=278.8;RT=0.96分(純度97.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(2−(2,4,6−トリヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミド)チアゾール−5−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1108−D)。無水DMSO(900μL)に1108−C(125mg、0.450mmol)を溶解した溶液に、CuI(9mg、0.045mmol)を加え、続いてiPr2NEt(80μL、457mmol)およびアジドメチルピバレート(78mg、0.503mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に20時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗反応混合物を酢酸エチルによって粉砕し、沈殿物をろ過し、H2O、MeOH、次いでTBMEで洗浄して、固体として得た(148mg、2段階にわたり収率67%、純度88.9%)。
LCMS:m/z[M+1]+=436.0;RT=1.18分(純度88.9%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(5−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)チアゾール−2−イル)−2,4,6−トリヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミド(1108)。2.5MのNaOH水溶液(610μL)をMeOH(6.1mL)中の1108−D(148mg、0.302mmol、純度88.9%)に室温で加えた。反応物を10分間撹拌し、次いで6MのHClで酸性化し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの20カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に、生成物1108を褐色固体として得た(6.5mg、収率6%、純度96.0%)。
1H NMR(400MHz,DMSO+TFA)δ8.85(s,1H),8.60(s,1H)。
LCMS:m/z[M+1]+=321.8;RT=0.82分(純度96.0%)
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例27:N−(2,3−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1109、式(IIaa)、図35を参照)。
ステップ1。2,3−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1109−A)。4−ブロモ−2,3−ジフルオロアニリン(1.04g、5.0mmol)、PdCl2(PPh3)2(210mg、0.3mmol)、およびCuI(38mg、0.2mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(10.0mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(1.4mL、10.0mmol)およびエタノールアミン(0.6mL、10.0mmol)を加えた。反応混合物を65℃で12時間加熱した。完了後、混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:RT=1.90分(純度90%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−2,3−ジフルオロアニリン(1109−B)。メタノール(20.0mL)中の粗1109−A(1.1g、4.9mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.35g、9.8mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で、出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を黄色固体として得た(207mg、純度77%)。
LCMS:RT=1.43分(純度77.0%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(4−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1109−C)。無水1,4−ジオキサン(3.0mL)に溶解した粗1109−B(200mg、1.3mmol)の溶液に、CuI(25mg、0.13mmol)を加え、続いてDIPEA(0.5mL、2.6mmol)およびアジドメチルピバレート(250mg、1.56mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に12時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)1109−Cを灰白色固体として得た(208mg、3段階にわたり収率14%)。
LCMS:m/z[M+1]+=311.1;RT=1.61分(純度98.2%)
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(4−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−2,3−ジフルオロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1109−D)。無水1,2ジクロロメタン(5.0mL)中のフルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、BTFFH(435mg、1.4mmol)およびXY(383mg、0.825mmol)にDIPEA(0.5mL、2.75mmol)を加え、得られる反応物を室温で30分間撹拌した。1109−C(170mg、0.55mmol、純度98.2%)を加え、反応物を80℃に16時間加熱した。完了後、それを室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜40%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を白色固体として得た(290mg、収率74.2%)。
LCMS:m/z[M+1]+=735.4;RT=2.18分(純度98.5%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2,3−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ジヒドロキシ−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1109)。2.0MのNaOH水溶液(3.0mL)をTHF:MeOH(6.0mL)中の1109−D(290mg、0.4mmol)に室温で加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次に濃縮し、MeOHと共蒸発させて中間体粗生成物を得、これをTHF(2.0mL)に再溶解し、続いてTFA(2.0mL)を室温で添加し、2時間撹拌させた。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製し(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜35%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)、続いて凍結乾燥して、1109を白色固体として得た(21.0mg、収率14%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA):δ8.63(s,1H),8.28(t,J=7.3Hz,1H),7.69(t,J=8.4Hz,1H),2.80(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=381.0;RT=0.89分(純度99.07%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mM重炭酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例28:2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロキシピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1110、式(IIbb)、図36を参照)。
ステップ1。N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルスルホニル)ピリミジン−5−カルボキサミド(1110−A)。CHCl3(7.0mL)に溶解したN−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(182mg、0.217mmol、純度67%)の溶液に、mCPBA(158mg、0.912mmol、H2O中77%)を0℃で加えた。反応物を激しく撹拌しながら20時間かけて室温まで加温した。完全な変換がLCMSによって認められた後、反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で停止し、次いで激しく30分間撹拌し、有機層を分離し、すべてのmCPBAおよびmCPBA不純物が有機相から取り除かれるまで、飽和NaHCO3(水性)(3×)で洗浄した。得られる有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物1110−Aを、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=635.2;RT=1.64分(純度62%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス(4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1110−B)。無水THF(5.0mL)中の粗1110−A(258mg、0.4mmol、純度60%)およびジメチルアミノエタンチオール(283mg、2.0mmol)の溶液に、KOtBu(2.8mL、2.8mmol、THF中1.0M)を0℃で加えた。次いで、反応混合物を40分間かけて室温まで加温し、H2O(10mL)を加え、次いでEtOAc(3×約10mL)で抽出した。混合した有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗生成物1110−Bを、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=660.2;RT=1.46分(純度68%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。2−((2−(ジメチルアミノ)エチル)チオ)−N−(2−フルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1110)。CH2Cl2(2.0mL)中の1110−B(0.4mmol)の溶液にTFA(2.0mL)を加え、反応物を室温で3時間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加え、濃縮して過剰なTFAを取り除いた。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAを共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜35%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)凍結乾燥後に不純生成物1110を得た。粉砕によるさらなる精製を、遠心分離を用いて実施した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1110を白色固体として得た(12.0mg、3段階にわたり収率12%)。
1H NMR(400MHz,DMSO+TFA):δ9.56(s,1H),8.37(s,1H)8.31(t,J=8.5Hz,1H),7.80(d,J=11.6Hz,1H),7.73(d,J=8.5Hz,1H)3.47(m,4H),2.84(s,6H)。
LCMS:m/z[M+1]+=420.0;RT=1.09分(純度95.6%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例29:N−(2,5−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1111、式(IIcc)、図37を参照)。
ステップ1。2,5−ジフルオロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1111−A)。2,5−ジフルオロ−4−ヨードアニリン(1.20g、4.61mmol)、PdCl2(PPh3)2(194mg、0.277mmol)、およびCuI(35mg、0.184mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(9.2mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(1.3mL、9.22mmol)およびエタノールアミン(556μL、9.22mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:m/z[M+1]+=226.2;RT=1.87分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−2,5−ジフルオロアニリン(1111−B)。粗1111−A(2.31mmol)をTHF(4.6mL)に溶解し、この溶液にTBAF(4.6mL、THF中1M)を加えた。反応物を室温で10分間撹拌し、THFを真空で除去した。粗生成物をEtOAcに溶解し、この溶液をシリカのパッドに通し、EtOAcで洗浄した。ろ液を濃縮し、粗生成物を、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=1.43分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。2,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アニリン(1111−C)。無水1,4−ジオキサン(4.6mL)に粗1111−B(2.31mmol)を溶解した溶液に、CuI(44mg、0.231mmol)を加え、続いてiPr2NEt(400μL、2.31mmol)およびp−メトキシベンジルピバレート(377mg、2.31mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に20時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗反応混合物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)生成物を黄色泡状物質として得た(352mg、3段階で収率43%、純度89.3%)。
LCMS:m/z[M+1]+=317.3;RT=1.50分(純度89.3%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。N−(2,5−ジフルオロ−4−(1−(4−メトキシベンジル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド(1111−D)。T3P(3.4mL、5.70mmol、EtOAc中50%)を、EtOAc(4.8mL)中の1111−C(336mg、0.950mmol)、トリエチルアミン(1.2mL、8.55mmol)、およびXZ(594mg、1.24mmol)の混合物に加えた。反応物を80℃で一昼夜加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、混合物を濃縮した。TBMEを残渣に加え、超音波処理し、固体をろ過し、H2OおよびTBMEで洗浄して、標記化合物を明褐色固体として得た(575mg、収率40%、純度82.1%)。
LCMS:m/z[M+1]+=741.1;RT=2.13分(純度82.1%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2,5−ジフルオロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1111)。TfOH(90μL)を、TFA(1.5mL)および1,2−ジクロロエタン(5.0mL)中の1111−D(210mg、0.252mmol)の溶液に加えた。反応物を、密封した加圧容器中で80℃にて20時間加熱した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAとともに共蒸発させた。粗生成物を逆相クロマトグラフィーによって精製して(C18、重炭酸アンモニウム緩衝液10mMによる水中0〜30%アセトニトリルの30カラム容量による勾配溶出)、凍結乾燥後に生成物1111を白色固体として得た(25.4mg、収率26%、純度96.7%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.63(s,1H),8.50−8.41(m,1H),7.72(s,1H),2.77(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=381.0;RT=1.46分(純度96.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例30:N−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1112、式(IIdd)、図38を参照)
ステップ1。2−(トリフルオロメチル)−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1112−A)。4−ヨード−2−(トリフルオロメチル)アニリン(280mg、2.02mmol)、PdCl2(PPh3)2(84mg、0.12mmol)、およびCuI(30mg、0.16mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水THF(4.0mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(570μL、4.04mmol)およびトリエチルアミン(560μL、4.04mmol)を加えた。反応混合物を密封し、65℃に20時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく使用した。
LCMS:RT=2.08分。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。4−エチニル−2−(トリフルオロメチル)アニリン(1112−B)。メタノール(4.0mL)に溶解した粗1112−A(2.02mmol)の溶液に、炭酸カリウム(558mg、4.04mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で、出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を黄色固体として得た(280mg、2段階にわたり収率74%、純度98.6%)。
LCMS:RT=1.64分(純度98.6%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(4−アミノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1112−C)。無水1,4−ジオキサン(3.0mL)に1111−B(280mg、1.51mmol)を溶解した溶液に、CuI(29mg、0.151mmol)を加え、続いてiPr2NEt(260μL、1.51mmol)およびアジドメチルピバレート(261mg、1.66mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に20時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、次いで濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を灰白色固体として得た(370mg、収率70%、純度97.0%)。
LCMS:m/z[M+1]+=343.2;RT=1.70分(純度97.0%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(4−(4,6−ビス(4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1112−D)。無水ジクロロメタン(1.5mL)中のフルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、BTFFH(85mg、0.270mmol)およびXY(111mg、0.230mmol)にiPr2Net(120μL、0.88mmol)を加え、得られた反応物を室温で30分間撹拌した。1112−C(50mg、0.150mmol、純度97.0%)を加え、次いで加圧容器中に密封し80℃に24時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜40%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を灰白色固体として得た(62mg、収率46%、純度84.8%)。
LCMS:m/z[M+1]+=767.3;RT=2.19分(純度84.8%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。(4−(4−(4,6−ビス(4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1112)。2.5MのNaOH水溶液(690μL)をTHF(1.4mL)中の1112−D(62mg、0.0686mmol、純度84.8%)に室温で加えた。反応物を20時間撹拌し、次いで酢酸エチルと共蒸発させた。粗生成物を酢酸エチルとともに超音波処理し、次いでろ過し沈殿物をEtOAcで洗浄し、次いで収集した。
中間体にCH2Cl2(1.4mL)を加え、続けてTFA(400μL)を室温で添加した。反応物を室温で15時間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAとともに共蒸発させた。粗生成物を、遠心分離を用いて実施する粉砕によって精製した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1112を灰白色固体として得た(18.4mg、2段階にわたり収率63%、純度95.4%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3+TFA)δ8.65(d,J=1.1Hz,1H),8.36(d,J=8.6Hz,1H),8.17(s,1H),8.07(d,J=8.9Hz,1H),2.83(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=413.2;RT=1.41分(純度95.4%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例31:N−(6−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1113,式(IIkk),図39を参照)。
ステップ1。6−((トリメチルシリル)エチニル)ピリダジン−3−アミン(1113−A)。6−ヨードピリダジン−3−アミン(1.1g、5.0mmol)、トリメチルシリルアセチレン(3.58mL、25.0mmol)、およびCuI(380mg、2.0mmol)を含む丸底フラスコをEtOAc(30.0mL)に溶解し、窒素で15分間パージした。反応混合物を次いで−20℃にて冷却し、PdCl2(dppf)(732mg、1mmol)、DIPEA(1.75mL、10.0mmol)を加えた。10分後、反応混合物を室温に戻し12時間撹拌した。完了後、反応混合物をセライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、溶出液としてDCM中の0〜5%MeOHを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1113−Aを灰白色固体として得た(680mg、収率70%)。
LCMS:m/z[M+1]+=192.0;RT=1.41分(純度95.1%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。6−エチニルピリジン−3−アミン(1113−B)。THF(15.0mL)に溶解した1113−A(680mg、3.6mmol)の溶液に、TBAF(7.2mL、7.2mmol、THF中1M)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で、出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(DCM中0〜30%MeOH、20カラム容量による)、生成物を褐色固体として得た(380mg、収率89.8%)。
LCMS:m/z[M+1]+=120.4;RT=0.31分(純度99.2%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(6−アミノピリダジン−3−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1113−C)。無水1,4−ジオキサン(5.0mL)に溶解した1113−B(198mg、1.7mmol)の溶液に、CuI(33mg、0.17mmol)を加え、続いてDIPEA(0.6mL、3.4mmol)およびアジドメチルピバレート(321mg、2.0mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に12時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)、1113−Cを褐色固体として得た(328mg、収率71%)。
LCMS:m/z[M+1]+=277.3;RT=1.18分(純度95.2%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(6−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)ピリダジン−3−イル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1113−D)。無水DMF(5.0mL)に溶解したHBTU(380mg、1.0mmol)およびXY(443mg、1.0mmol)の撹拌溶液にDIPEA(0.49mL、2.8mmol)を加え、得られた反応物を室温で30分間撹拌した。1113−C(138mg、0.5mmol)を加え、次いで反応混合物を60℃に16時間加熱し、反応混合物を室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜40%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を白色固体として得た(60mg、純度78%)。
LCMS:m/z[M+1]+=701.3;RT=2.07分(純度78.0%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(6−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリダジン−3−イル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1113)。2.0MのNaOH水溶液(2.0mL)をTHF:MeOH(3.0mL、1:1)中の1113−D(60mg、0.06mmol、純度78.0%)に室温で加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次に濃縮し、MeOHとともに蒸発させて中間体粗生成物を得、これをCH2Cl2(3.0mL)に溶解し、続いてTFA(2.0mL)を室温で添加した。反応物を室温で30分間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOHを混合物に10mL加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAを共蒸発させた。粗生成物を、遠心分離を用いる粉砕によって精製した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1113を灰白色固体として得た(4.8mg、2段階にわたり収率22%)。
1H NMR(400MHz,D2O中1MのK2CO3):δ8.28(d,J=9.6Hz,1H),8.01(s,1H),7.91(d,J=9.0Hz,1H),2.18(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=347.0;RT=1.20分(純度97.8%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例32:N−(2−クロロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミドの調製(1114、式(IIee)、図40を参照)。
ステップ1。2−クロロ−4−((トリメチルシリル)エチニル)アニリン(1114−A)。2−クロロ−4−ヨードアニリン(1.27g、5.0mmol)、Pd(PPh3)4(115mg、0.1mmol)、およびCuI(38mg、0.2mmol)を含む丸底フラスコを窒素で15分間パージした。無水CH3CN(10.0mL)、続いてトリメチルシリルアセチレン(0.8mL、5.5mmol)およびトリエチルアミン(2.1mL、15.0mmol)を加えた。反応混合物を65℃に12時間加熱した。完了後、反応混合物を室温に冷まし、セライトの小パッドに通してろ過した。ろ液を濃縮し、さらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS:RT=2.02分(純度97.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ2。2−クロロ−4−エチニルアニリン(1114−B):メタノール(20.0mL)に溶解した粗1114−A(1.32g、5.9mmol)の溶液に、炭酸カリウム(1.63g、11.8mmol)を室温で加えた。得られる反応混合物を室温で、出発物質の完全な消費が認められるまで撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜30%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を黄色固体として得た(580mg、2段階にわたり収率77%)。
LCMS:RT=1.55分(純度97.9%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ3。(4−(4−アミノ−3−クロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1114−C)。無水1,4−ジオキサン(5.0mL)に溶解した1114−B(303mg、2.0mmol)の溶液に、CuI(38mg、0.2mmol)を加え、続いてDIPEA(0.7mL、4.0mmol)およびアジドメチルピバレート(377mg、2.4mmol)を添加した。得られる反応混合物を60℃に12時間加熱した。反応混合物を次いで室温に冷まし、濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(SiO2、ヘキサン中0〜50%酢酸エチル、20カラム容量による)、1114−Cを灰白色固体として得た(521mg、収率84%)。
LCMS:m/z[M+1]+=309.2;RT=1.62分(純度87.7%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ4。(4−(4−(4,6−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボキサミド)−3−クロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチルピバレート(1114−D)。無水1,2ジクロロメタン(4.0mL)中のフルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、BTFFH(316mg、1.0mmol)およびXY(443mg、1.0mmol)にDIPEA(0.49mL、2.8mmol)を加え、得られる反応物を室温で30分間撹拌した。1114−C(206mg、0.7mmol、純度87.7%)を加え、次いで試験管を密封し80℃に16時間加熱した。反応混合物を室温に冷まし、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物をISCOによって精製して(ヘキサン中0〜40%酢酸エチル、20カラム容量による)、生成物を灰白色固体として得た(100mg、収率21%、純度85%)。
LCMS:m/z[M+1]+=734.3;RT=2.19分(純度85.0%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウムpH:3.8;溶出液B:アセトニトリル。
ステップ5。N−(2−クロロ−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−4−ヒドロキシ−2−(メチルチオ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボキサミド(1114)。2.0MのNaOH水溶液(2.0mL)をTHF:MeOH(3.0mL、1:1)中の1114−D(100mg、0.12mmol、純度85.0%)に室温で加えた。反応混合物を1時間撹拌し、次いで濃縮し、MeOHとともに蒸発させて中間体粗生成物を得、これをCH2Cl2(3.0mL)に溶解し、続いてTFA(2.0mL)を室温で添加した。反応物を室温で30分間撹拌した。出発物質の完全な消費がLCMSによって認められた後、MeOH10mLを混合物に加えた。得られる混合物を濃縮してCH2Cl2およびTFAを除去した。MeOH10mLをさらに2回加えて、CH2Cl2およびTFAを共蒸発させた。粗生成物を、遠心分離を用いる粉砕によって精製した。固体を水で洗浄し、上清を取り除き、この連続を繰り返し、次いでアセトニトリルで洗浄した。得られる固体を収集し凍結乾燥して、純粋な生成物1114を灰白色固体として得た(7.0mg、2段階にわたり収率16%、純度95.2%)。
1H NMR(400MHz,D2Oに1MのK2CO3):δ7.97(d,J=8.8Hz,1H),7.75(s,1H),7.66(s,1H),7.47(d,J=9.1Hz,1H),2.18(s,3H)。
LCMS:m/z[M+1]+=379.2;RT=1.20分(純度95.2%)。
HPLC条件:カラム:XBridge C18、3.5μm、4.6×30mm;勾配:0.2分間5%B、1.8分で5%〜100%B;1分間100%B;3mL/分。溶出液A:ミリQ H2O+10mMギ酸アンモニウム;溶出液B:アセトニトリル。
例33:生物活性アッセイ。
式(I)および式(II)によって示される構造を有する化合物の生物学的活性を、2種のアッセイ:キサンチンオキシダーゼ活性およびURAT1活性で評価した。
キサンチンオキシダーゼ阻害を、キサンチンオキシダーゼ活性用の標準的な蛍光をベースとしたアッセイ(McHale A,Grimes H,Coughlan MP:Int J Biochem.10:317−9,1979)をわずかに変更して測定した。手順はこれらの最適な阻害濃度の決定後に、すべての実験用のコントロールとしてアロプリノールおよびDPIを用いて内部基準化した。試験化合物についての実験を、3倍希釈にわたる範囲であった各化合物の10種の濃度を用いて、マルチウェルプレートで三重測定で実施した。
URAT1(SLC22A12)活性を、安定的にトランスフェクションされたURAT−1/CHO細胞を有する96ウェルプレートを用いる細胞取り込みアッセイで評価した。3H−オロト酸を試験輸送剤として使用して、液体シンチレーションカウンターで測定し、陽性コントロールとしてベンズブロマロン、ならびに陰性コントロールとしてDMSOおよび非トランスフェクションCHO細胞を用いた(Solvo Biotechnology、ボストン、マサチューセッツ州)。一般的に、7濃度(範囲、0.01〜150μM)にわたり測定し、片対数プロット(オロト酸(oratate)の相対的輸送割合対時間)を作成して50%阻害が認められた濃度(すなわち、IC50)を決定した。
式(I)および式(II)による例示的な化合物についてのこれらのアッセイ結果を表1に示す。
式(IIi)、(IIjj)、(IIii)、(IIk)、(IIl)、(IIp)、(IIq)、(IIr)、(IIs)、および(IIt)は、アロプリノールに比べ特に有力なキサンチンオキシダーゼの阻害剤である。化合物のいくつかはURAT1も効果的に阻害する(例えば、式(IIi)、(IIk)、(IIl)、(IIq)、(IIr)、(IIs))が、これらのすべては試験されなかった。これらは最も有望な二機能性阻害剤である。特に効果的な二機能性阻害剤の2種の代表的な例は式(IIr)および(IIs)である。
多くの化合物が有力な阻害剤だったが、各酵素/チャンネルの阻害範囲は異なった。このようなばらつきが、ある酵素標的または他の酵素標的の大なり小なりの阻害を示す医薬的に許容できる製品の適切な選択を可能にする。例えば、XOのより大きな阻害は、一次代謝障害が尿酸の過剰産生であった患者にとって好ましいと考えられ得る。反対に、URAT1のより大きな阻害は、一次代謝障害が尿酸の低い排泄であった患者にとって好ましいと考えられ得る。しかし、高尿酸血症または過剰な尿酸と関連する障害を有するほとんどすべての患者が血清尿酸における低下から恩恵を受け、二機能性化合物がこのような患者で有効な効果を発揮できることに留意すべきである。本開示によって導かれる医師は、従来技術の量に基づき具体的な使用に適するように特定の化合物を選択できる。
比較により、アロプリノールはXOに対して約2.0〜約5.0μMの範囲のIC50、およびURAT1に対して>300μMのIC50を有する。レシヌラドはXOに対して>300μMのIC50、およびURAT1に対して18〜53μMの範囲のIC50を有する。このため、これらの化合物のどちらも二機能性とは考えられず、なぜなら両者は尿酸の産生または排泄のいずれかに影響を及ぼす1つの酵素のみの選択的な阻害剤であるからである。これに対し、本明細書で説明されるいくつかの化合物は、二機能性であるだけでなく、いくつかはXOおよびURAT1のどちらかまたは両方の実質的により有力な阻害剤である。
多くの臨床条件では、高尿酸血症をXOおよびURAT1の両方に対して高い効能がある薬剤で治療することが望ましいが、高尿酸血症または過剰な尿酸と関連する障害の治療における本発明の特定化合物の選択が、治療される患者の表現型(すなわち、患者の特定疾患に対する尿酸の過剰な産生と尿酸の低い排泄の相対的な関与)に基づき得ることも考慮される。尿酸の過剰産生が主である場合、URAT1よりもXOに対して実質的により有力である本発明による化合物の使用が適切であり得る。尿酸の排泄低下が主である場合、XOよりもURAT1に対して実質的により有力である本発明による化合物の使用が適切であり得る。これらの2つの経路の遺伝学は完全には理解されていないが、それぞれが特定患者の高尿酸血症に関与する程度を決定する化学的試験が公表されており、これらのそれぞれの活性の平衡を保つ薬剤の適切な選択のため患者の疾患表現型を明確にするために有用であり得、これらは従来技術の当業者によって適切に決定され得る。
本明細書における発明は特定の実施形態を参考にして説明されているが、これらの実施形態は本発明の原理および適用の単に説明のためであると理解されるべきである。様々な改良および変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明の方法および装置になされ得ることは、従来技術の当業者にとって明白であろう。このため、本発明は添付の請求項およびこれらの均等物の範囲内にある改良および変更を含むことが意図されている。