文献"Dual-energy computed tomography after endovascular aortic aneurysm repair: The role of hard plaque imaging for endoleak detection" by R. Muller-Wille et al., European Radiology, Springer International, volume 24, pages 2449 to 2457 (2014)は、血管内動脈瘤修復(EVAR)プロシージャの後、エンドリークを検出するためのデュアルエネルギーコンピュータトモグラフィイメージング技法を開示する。
文献"Endoleak Detection After Endovascular Repair of Thoracic Aortic Aneurysm Using Dual-Source Dual-Energy CT: Suitable Scanning Protocols and Potential Radiation Dose Reduction" by L. Flors et al., American Journal of Roentgenology, volume 200, pages 451 to 460 (2013)は、胸部の血管内大動脈修復プロシージャが実施された後、エンドリークを検出するために使用される2重線源2重エネルギーコンピュータトモグラフィ(DECT)システムを開示する。このプロシージャは、人の大動脈内にステントグラフトを配置することを含む。DECTシステムは、ステントグラフトロケーション、すなわち人の内部の、ステントグラフトが配置されたロケーションにおける造影剤の分布を示す第1の画像と、造影剤を含まずにステントグラフト及びステントグラフトの周囲を示す、ステントグラフトロケーションにおける第2の画像を生成する。これらの2つの画像は、エンドリークを検出するために使用される。
本発明の目的は、ステントグラフトが人の大動脈内に配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供するシステム、方法及びコンピュータプログラムであって、エンドリークの改善された検出を可能にするシステム、方法及びコンピュータプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様において、ステントグラフトが人の大動脈内のステントグラフトロケーションに配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供するシステムであって、第1の時間に第1の造影剤が人に注入され、第2の時間に第2の造影剤がその人に注入された後、ステントグラフトロケーションを示すスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを第3の時間に取得するスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットであって、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが、少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応する、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットと、取得されたスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データに基づいて、ステントグラフトロケーションにおける第1の造影剤を表す第1のコンピュータトモグラフィ画像と、ステントグラフトロケーションにおける第2の造影剤を表す第2のコンピュータトモグラフィ画像と、第1及び第2の造影剤のないステントグラフトロケーションにおけるステントグラフト及び人の組織を表す第3のコンピュータトモグラフィ画像を再構成する再構成ユニットと、を有するシステムが提示される。
エンドリークを検出するためのこれらのコンピュータトモグラフィ画像、特に複数の造影剤の異なるフロー時間を表す第1及び第2のコンピュータトモグラフィ画像を使用することによって、エンドリーク検出は大幅に改善されることができ、この改善されたエンドリーク検出は、相対敵に低い放射線線量によって提供されることができ、なぜなら、画像は、第3の時間にコンピュータトモグラフィスキャンを使用することだけで再構成されることができるからである。
第1、第2、及び第3の時間は、好適には、個々のプロシージャが始まる開始時間である。特に、第1の時間は、好適には第1の造影剤の注入が開始する時間であり、第2の時間は、好適には第2の造影剤の注入が開始する時間であり、第3の時間は、好適には、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データの取得が開始する時間である。しかしながら、第1、第2及び第3の時間は、別のやり方で規定されることもでき、好適には、第1及び第2の時間は、同様のやり方で規定され、すなわち、例えば、第1の時間が、第1の造影剤の注入の開始時間として規定される場合、第2の時間は、好適には、第2の造影剤の注入の開始時間として規定される。第3の時間に、第1の造影剤及び第2の造影剤は、ステントグラフトロケーションにあり、すなわち、第3の時間には、第1及び第2の造影剤は、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが取得されるロケーションに、すなわちステントグラフトロケーションに流れている。
スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットは、人を横切る放射線を放出する放射線ユニットと、人を横切った後の放射線を検出し、検出された放射線に基づいてスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを生成する検出器と、を有する。放射線ユニット及び好適には検出器は、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを異なる方向で取得することを可能にするために、人の周りで回転可能である。スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データは、放射線源によって放出される放射線の少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応し、すなわち、各々のエネルギースペクトルごとに、コンピュータトモグラフィ投影データの組が提供される。検出器は、光子計数検出器のようなスペクトル検出器でありえ、放射線ユニットは、多色放射線を放出するように適応されることができ、スペクトル検出器は、コンピュータトモグラフィ投影データの少なくとも3つの異なる組を提供するように適応され、コンピュータトモグラフィ投影データの少なくとも3つの異なる組は、少なくとも3つの異なるエネルギービンに対応し、すなわち、例えば少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応する。放射線ユニット及び検出器は更に、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを提供するために別のやり方で適応されることができる。例えば、非スペクトル検出器、及びそれぞれ異なるエネルギースペクトルを有する放射線を放出する放射線ユニットが、使用されることができ、放射線ユニットは、少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルを有する放射線を提供することが可能である。放射線ユニットは、例えば、個々の異なる電圧で順次動作可能な3又はそれより多くのX線管を有することができる。
好適には、システムは更に、人の内部のステントグラフトロケーションのところにある又はステントグラフトロケーションの近傍にある検出ロケーションにおいて、第1の造影剤を追跡する造影剤追跡ユニットと、第1の造影剤を追跡することに基づいて第2の時間及び/又は第3の時間を決定する時間決定ユニットと、を有する。時間決定ユニットは更に、決定された第2の時間に第2の造影剤を注入するために、注入器に第2の時間を供給するように適応されることができ、及び/又は決定された第3の時間にスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するために、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットに第3の時間を供給するように適応されることができる。特に、時間決定ユニットは、第1の造影剤が検出ロケーションでそのピークに達するピーク時間を決定し、決定されたピーク時間に基づいて、第2の時間及び/又は第3の時間を決定するように適応されることができる。これは、人の内部に注入された第1の造影剤の実際のフロー特性に基づいて、第2の造影剤の注入、及び/又はスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データの取得、を適応させることを可能にする。第2の時間及び/又は第3の時間のこの適応は、結果的に、第1及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像がそれぞれ、より多くの第1及び/又は第2の造影剤を示すことにつながり、その結果、エンドリークの更に改善された検出につながりうる。好適には、検出ロケーションは、ステントグラフトロケーションのすぐ近傍にあり、すなわち隣接している。
第2の時間及び/又は第3の時間の決定は、a)第2の時間、b)第3の時間、又はc)第2の時間及び第3の時間が決定されること、すなわち表現「A及び/又はB」は、「A、B、又は、A及びB」を意味する。更に、「A及びBの少なくとも1つ」という表現を代わりに使用することができ、すなわち、この表現もまた、「A、B、又は、A及びB」を意味すると理解すべきである。
一実施形態において、時間決定ユニットは、a)第3の時間と、b)ピーク時間と第1の時間の差と、の間の差に対応するように、第2の時間を決定するように適応させることができる。第3の時間は、第1の時間と第3の時間の間で遅延時間期間を予め規定義することによって予め規定されることができる。遅延時間期間は、ユーザによって予め規定されることができ、すなわち、ユーザは、所望の遅延時間期間を入力することができ、又は既に与えられている遅延時間期間を修正することができ、この場合、既に与えられている遅延時間期間は、システムに、特に時間決定ユニットに、記憶されることができる。システム、特に時間決定ユニットは、ユーザが遅延時間期間を規定することを可能にするためのユーザインタフェースを提供することができる。好適には、遅延時間期間は、動脈瘤嚢内の第1の造影剤のイメージングが最適化されるように予め規定され、この場合、a)第3の時間と、b)ピーク時間と第1の時間の差と、の間の差に対応するように第2の時間が計算される場合、第2造影剤のイメージングが最適化されることができる。
造影剤追跡ユニットは、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットと協働するように適応されることができ、それにより、a)スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットは、予め規定されることができる個々の異なる時間に、投影データを取得し、取得された投影データは検出ロケーションを表し、b)造影剤追跡ユニットは、人の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤を経時的に追跡するために、取得された投影データにおいて第1の造影剤の量を検出する。特に、第1の投影データは、第1の造影剤が検出ロケーションに到達する前に取得されることができ、これらの第1の投影データは、少なくとも第1の造影剤の一部が検出ロケーションに到達した後のそれぞれ異なる時間に取得された投影データから減算されることができ、それにより、それぞれ異なる時間の対応するサブトラクションデータを計算し、これらのサブトラクション投影データの投影値は、人の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤の量を示す。例えば、造影剤追跡ユニットは、個々の時間について決定されるサブトラクション投影データの投影データ値の合計を計算する、又は検出ロケーションにおける人の内部の第1の造影剤を追跡するためにこれらの投影データ値に基づいて別の値を計算する、ように適応されることができる。第1の造影剤を追跡するために使用される投影データは、スペクトル投影データ又は非スペクトル投影データでありうる。更に、それらは、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットの放射線ユニットの1つの位置において取得されることができる。
造影剤追跡ユニットは更に、再構成ユニットと協働することができ、それにより、a)再構成ユニットは、個々の異なる時間に取得された投影データに基づいて、コンピュータトモグラフィ画像を再構成することにより、個々の異なる時間のコンピュータトモグラフィ画像を提供し、b)造影剤追跡ユニットは、人の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤を経時的に追跡するために、再構成されたコンピュータトモグラフィ画像内の第1の造影剤の量を検出する。更に、このケースでは、第1の造影剤を追跡するために使用される投影データは、スペクトル投影データ又は非スペクトル投影データでありうる。それらがスペクトル投影データである場合、再構成ユニットは、検出ロケーションの第1の造影剤のみを表す個々の異なる時間のコンピュータトモグラフィ画像を再構成することができ、これらのコンピュータトモグラフィ画像は、検出ロケーションにおける第1の造影剤を経時的に追跡するために使用されることができる。
注入器は、エンドリークを検出するための画像を提供するシステムのコンポーネントであると考えられることができ、又は注入器は、このシステムの部分でない別のコンポーネントであると考えられることができる。注入器は、好適には、人の上の同じ注入ロケーションにおいて第1の造影剤及び第2の造影剤を注入するように適応される。
システムは、第1のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、エンドリークを検出するエンドリーク検出ユニットを有することができる。エンドリーク検出ユニットは、コンピュータトモグラフィ画像の少なくとも1つに基づいて、エンドリークの完全に自動の、半自動の又は手動の検出を可能にするように適応されることができる。後者の場合、エンドリーク検出ユニットは、ディスプレイ上に、第1、第2及び第3のコンピュータトモグラフィ画像を表示するように適応されることができるとともに、医師のようなユーザがこれらのコンピュータトモグラフィ画像の1又は複数においてエンドリークを示すことを可能にするグラフィカルユーザインタフェースを提供することができる。
一実施形態において、エンドリーク検出ユニットは、a)第1のコンピュータトモグラフィ画像及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及びb)第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、エンドリークを自動的に検出するように適応される。特に、エンドリーク検出ユニットは、i)第3のコンピュータトモグラフィ画像内の、ステントグラフトロケーションにおけるステントグラフトを検出し、ii)第3のコンピュータトモグラフィ画像内のステントグラフトの検出を使用することによって、第1の造影剤及び/又は第2の造影剤が、第1のコンピュータトモグラフィ画像内の及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像内のステントグラフトロケーションにおいてステントグラフトの外側にあるかどうかを判定し、iii)第1の造影剤及び/又は第2の造影剤がステントグラフトの外側にあると判定された場合にエンドリークを検出する、ように適応されることができる。
エンドリーク検出ユニットは更に、好適には、第1のコンピュータトモグラフィ画像及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像及び/又は第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、エンドリーククラスの予め規定された群の中の少なくとも1つに、検出されたエンドリークを分類するように適応される。特に、エンドリーク検出ユニットは、第3のコンピュータトモグラフィ画像において検出したステントグラフトに対する、第1のコンピュータトモグラフィ画像内の第1の造影剤のロケーション及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像内の第2の造影剤のロケーションに基づいて、エンドリーククラスの予め規定されたグループのうちの少なくとも1つに、検出されたエンドリークを分類するように適応される。例えば、エンドリーク検出ユニットは、エンドリーククラスと、ステントグラフトに対する及び任意にはステントグラフトが配置される脈管に対する個々の造影剤のロケーションと、の間の割り付けを規定する分類規則を有することができ、エンドリーク検出ユニットは、個々の造影剤及び分類規則のロケーションに基づいて個々のエンドリーククラスを決定するように適応されることができる。これは、エンドリークの非常に信頼性の高い正確な分類を可能にする。
本発明の別の態様において、ステントグラフトが人の大動脈内のステントグラフトロケーションに配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供する方法であって、第1の造影剤が第1の時間に人に注入され、第2の造影剤が第2の時間にその人に注入された後、第3の時間に、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットによってステントグラフトロケーションを表すスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するステップであって、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応する、ステップと、再構成ユニットによって、取得されたスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データに基づいて、ステントグラフトロケーションにおける第1の造影剤を表す第1のコンピュータトモグラフィ画像、ステントグラフトロケーションにおける第2の造影剤を表す第2のコンピュータトモグラフィ画像、及び第1及び第2の造影剤のないステントグラフトロケーションにおけるステントグラフト及び人の組織を表す第3のコンピュータトモグラフィ画像を再構成するステップと、を有する方法が提示される。本発明の他の見地において、ステントグラフトが人の大動脈内のステントグラフトロケーションに配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供するコンピュータプログラムが提示され、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行される際、コンピュータプログラムは、請求項1に記載のシステムに、請求項10に記載の方法を実施させるプログラムコード手段を有する。請求項1に記載のシステム、請求項10に記載の方法、及び請求項11に記載のコンピュータプログラムは、特に従属請求項に記載の同様の及び/又は同一の好適な実施形態を有することが理解される。
本発明の好適な実施形態は更に、従属請求項又は上述の実施形態と、個々の独立請求項とのの任意の組み合わせでありうることが理解される。
本発明のこれらの及び他の見地は、以下に記述される実施形態から明らかになり、それらを参照して説明される。
図1は、図2に概略的及び例示的に示されるように、血管内ステントグラフト2がEVARプロシージャ中に人5の大動脈3内のステントグラフトロケーション4に配置された後、エンドリークを検出するための画像を提供するシステム1の一実施形態を概略的及び例示的を示す。EVARプロシージャが正しく実施された場合及び合併症がない場合、血液は、矢印17によって図2に示されるように、ステントグラフト2を通って流れる。しかしながら、リークが動脈瘤嚢18にある場合、すなわち、エンドリークがある場合、動脈瘤嚢18は更に潅流され、加圧されることがあり、それによって動脈瘤拡大及び/又は破裂の継続するリスクを与える。
システム1は、同じ注入ロケーション19において人5に、第1の時間に第1の造影剤を注入し第2の時間に第2の造影剤を注入する注入器16を有する。別の実施形態において、注入器16は、それぞれ異なる注入ロケーションに第1の造影剤及び第2の造影剤を注入するように適応されることもできる。例えば、注入器16は、第1の注入ロケーションにおいて第1の造影剤を注入する第1のサブ注入器、及び第2の注入ロケーションにおいて第2の造影剤を注入する第2のサブ注入器を有することができる。
システム1は更に、注入ロケーション19において人に第1の造影剤が第1の時間に注入され、第2の造影剤が第2の時間で注入された後、第3の時間に、ステントグラフトロケーション4を表すスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6を有し、前記スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データは、少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応する。こうして、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットは、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データの少なくとも3つの異なる組を取得し、前記少なくとも3つの異なる組は、少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応し、すなわち、エネルギー弁別を有する光子計数検出器の少なくとも3つの異なるエネルギー又はエネルギービンに対応する。
スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6は、回転可能なガントリの両側に配置される放射線ユニット及び検出器を有し、ガントリは、複数の異なる取得方向のスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するために、患者テーブルのような支持手段15上に横たわる人5の周りを回転される。放射線ユニットによって放出される放射線は、好適には、コーンビームであり、検出器は好適には、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データがコーンビームデータであるように2次元検出表面を有する。しかしながら、放射線ユニットはファンビームを放出するように更に適応されることができ、検出器は、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データがファンビームデータでありうるように検出素子の1次元装置を有することができる。
スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応するように当該スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するために、放射線ユニットは、個々の異なるエネルギースペクトルを有するX線を放出する3つのX線管を有することができる。これらのX線管は、一度にこれらのX線管のうち単一のX線管のみが放射線を放出するように動作されることができ、それにより、検出される放射線は、個々のX線管によって放出される放射線のエネルギースペクトルに対応する。このように、コンピュータトモグラフィにおいて、個々の異なるエネルギースペクトルに対応する投影データは、互いに区別されることができる。スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニットは更に、別のやり方で、個々の異なるエネルギースペクトルに対応するコンピュータトモグラフィ投影データを区別するように適応されることができる。例えば、放射線ユニットは、多色放射線を放出するように適応されることができ、この場合、検出器は、放出された放射線の少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルを区別するスペクトル検出器でありうる。例えば、スペクトル検出器は多層検出器でありえ、それぞれ異なる検出層は、それぞれの上に積み重ねられ、各々の層において、特定のエネルギースペクトルを有するX線が検出される。この例において、スペクトル検出器は、少なくとも3つの異なる検出層を有する。
スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6は、システム1の処理及び制御装置7に接続される。処理及び制御装置7は、取得されたスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データに基づいて、ステントグラフトロケーションにおいて第1の造影剤のみを表す第1のコンピュータトモグラフィ画像、ステントグラフトロケーション4において第2の造影剤のみを表す第2のコンピュータトモグラフィ画像、並びに第1及び第2の造影剤のないステントグラフトロケーション4においてステントグラフト2及び人5の組織を表す第3のコンピュータトモグラフィ画像、を再構成する再構成ユニット10を有する。再構成ユニット10は、個々の異なるコンピュータトモグラフィ画像を再構成するために、フィルタード後方投影アルゴリズム及び物質分解技法のような既知の再構成アルゴリズムを使用する。再構成ユニット10によって使用されることができる既知の再構成技法は、例えば、文献"K-edge imaging in x-ray computed tomography using multi-bin photon counting detectors" by E. Roessl and R. Proksa, Physics in Medicine and Biology, volume 52, pages 4679 to 4696 (2007)に開示されており、その内容は参照によって本願明細書に盛り込まれる。
システム1は、第1のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、エンドリークを検出するエンドリーク検出ユニット11を更に有する。更に、システム1は、人5の内部の、ステントグラフトロケーション4のところにある又は直接隣接する検出ロケーションにおける第1の造影剤を追跡する造影剤追跡ユニット8と、a)第1の造影剤の追跡に基づいて、第2の時間及び/又は第3の時間を決定し、b)決定された第2の時間に第2の造影剤を注入するために、注入器16に第2の時間を提供し、及び/又は決定された第3の時間にスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データを取得するためにスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6に第3の時間を提供する時間決定ユニット9と、を有する。本実施形態において、時間決定ユニット9は、第1の造影剤が検出ロケーションにおいてそのピークに達するピーク時間を決定し、決定されたピーク時間に基づいて第2の時間及び/又は第3の時間を決定するように適応される。
時間決定ユニット9は、好適には、第1の時間と第3の時間との間の所望の遅延時間期間をユーザが入力することを可能にするユーザインタフェースを提供する。この遅延時間期間は、動脈瘤嚢内の第1の造影剤のイメージングが最適化されるように、選択されることができる。時間決定ユニット9は好適には、第2の造影剤のイメージングを最適化するために、a)第1の時間及び入力遅延時間期間によって規定される第3の時間、及びb)ピーク時間と第1の時間の差、の間の差に第2の時間が対応するように、当該第2の時間を決定するように適応される。以下において、これは、図3を参照して更に詳しく説明される。
第1の時間T1に、第1の造影剤は、注入ロケーション19に注入される。造影剤追跡ユニット8は、検出ロケーションにおいて、注入された第1の造影剤を追跡し、図3において、曲線20は、ステントグラフト2内の造影剤の対応する量を示し、すなわち、曲線20は、ステントグラフトに対する、第1の造影剤の管内の量を示す。時間決定ユニット9は、曲線20のピーク時間、すなわち、曲線20がそのピークに達する時間Tp、を決定する。
スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが取得される第3の時間T3は、第1の時間T1、及びユーザによって入力される遅延時間期間d入力の合計によって規定される。遅延時間期間は、好適には350s又はそれより短く、更に好適には300s又はより短く、更に好適には250s又はそれより短く、更に好適には200s又はそれより短い。好適な実施形態において、遅延時間期間dは、60〜120sの範囲内である。第2の造影剤が注入ロケーション19で注入される第2の時間T2は、a)第3の時間T3と、b)ピーク時間Tpと第1の時間T1の差、との間の差によって規定される。曲線21は、或る時間にわたる、ステントグラフトロケーション4における第2の造影剤の量を示す。更に、曲線21は、ステントグラフト2に対して管内の第2の造影剤の量、すなわちステントグラフト2内の第2の造影剤の量、に関連する。図3に示されるように、上述したように第2の時間T2を決定することによって、ステントグラフト2内の第2の造影剤の量が第3の時間T3にその最大量に達することが確実にされることができる。更に、遅延時間期間dは、それに応じて選択されるので、動脈瘤嚢内の第1の造影剤の量は、図3の曲線22によって示される第3の時間T3においてその最大に達し、すなわち、曲線22は、ステントグラフト2に対し管外の第1の造影剤の量を示す。
本実施形態において、エンドリーク検出ユニット11は、a)第1のコンピュータトモグラフィ画像及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及びb)第3のコンピュータトモグラフィ画像、に基づいて、エンドリークを自動的に検出するように適応される。具体的には、エンドリーク検出ユニット11は、a)第3のコンピュータトモグラフィ画像内のステントグラフトロケーション4においてステントグラフト2を検出し、b)第3のコンピュータトモグラフィ画像内のステントグラフト2の検出を使用することによって、第1の造影剤及び/又は第2の造影剤が第1のコンピュータトモグラフィ画像及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像内のステントグラフトロケーション4におけるステントグラフト2の外側であるかどうかを決定し、c)第1の造影剤又は第2の造影剤がステントグラフト2の外側にあると決定された場合にエンドリークを検出する、ように適応される。エンドリークが検出された場合、これはディスプレイ14に表示されることができる。例えば、ディスプレイ14は、第1、第2及び第3のコンピュータトモグラフィ画像を表示することができ、これらの画像上に、エンドリークのロケーションをマークする標示を提供することができる。
人5の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤を追跡するために、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6は、放射線ユニット及び検出器の固定の回転位置において投影データを取得するように適応されることができ、造影剤追跡ユニット8は、これらの投影データに基づいて、人5の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤を追跡するように適応されることができる。投影データは、スペクトルであり又は非スペクトルでありえ、それらは、検出素子の1次元分布又は2次元分布に対応することができる。投影データが検出素子の1次元分布に対応する場合であって、検出器が検出素子の2次元分布を有する場合、放射線ユニットは、検出素子の2次元分布のうち検出素子の単一ラインのみが照明されるように、放出された放射線をコリメートすることができる。これらの投影データは、造影剤追跡ユニット8が人5の内部の検出ロケーションにおける第1の造影剤を経時的に追跡することを可能にするために、複数の異なる時間に取得される。スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6は、それが第1の造影剤を有する投影データ及び第1の造影剤を有しない投影データを提供するように、第1の造影剤が検出ロケーションに達する前に、既に投影データを提供することができ、造影剤追跡ユニット8は、第1の造影剤が検出ロケーションに達する前に取得された投影データから、個々の異なる時間に取得された第1の造影剤を示す投影データを減算することによって、個々の異なる時間のサブトラクション投影データを計算することができる。これらのサブトラクション投影データに基づいて、造影剤追跡ユニット8は、第1の造影剤を追跡することができる。例えば、造影剤追跡ユニット8は、時間依存の合計機能を提供するために、サブトラクション投影データの投影値の合計を計算するように適応されることができ、この時間依存の合計機能は、経時的に第1の造影剤の量を示すために使用されることができる。
エンドリーク検出ユニット11は更に、第1のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、検出されたエンドリークを、エンドリーククラスの予め規定されたグループの少なくとも1つに分類するように適応される。具体的には、エンドリーク検出ユニット11は、第3のコンピュータトモグラフィ画像内で検出されたステントグラフト2に対する、第1のコンピュータトモグラフィ画像内の第1の造影剤のロケーション及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像内の第2の造影剤のロケーションに基づいて、検出されたエンドリークを、エンドリーククラスの予め規定されたグループの少なくとも1つに分類するように適応される。好適には、エンドリーク検出ユニット11は、a)第1、第2及び第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて決定可能なステントグラフトに対する第1の造影剤及び/又は第2の造影剤のロケーション、及びb)エンドリーククラス、の間の割り付けを含む分類規則を有し、エンドリーク検出ユニット11は、コンピュータトモグラフィ画像に基づいてステントグラフトに対する第1の造影剤及び/又は第2の造影剤のロケーションを決定し、これらの決定されたロケーション及び分類規則に基づいて、検出されたエンドリークを分類するように適応される。
好適には、5つのエンドリーククラスが予め規定され、すなわち、取り付け部位リークを指す第1のクラス、側副血管リークを指す第2のクラス、グラフト不全を指す第3のクラス、グラフト壁の気孔率を指す第4のクラス、及びエンドテンションを指す第5のクラス、が予め規定される。第1のクラスは、近位又は遠位のグラフト取り付け部位におけるグラフト周囲のリークを含む。第2のクラスは、例えば腰部及び下腸間膜動脈のような分岐部から動脈瘤嚢への逆流を含む。第3のクラスは、ステントグラフトの重なり部分間のリーク又はグラフト材料を抜ける破裂を含む。第4のクラスは、グラフト材料の品質、すなわち多孔性によるグラフト壁を通るリークを含み、第5のクラスは、識別可能なリークをもたない動脈瘤嚢の拡張を指す。
システム1は、いくつかのコンポーネント、特にスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6、注入器16、及び処理及び制御装置7のコンポーネントを制御するコントローラ12を更に有する。更に、システム1は、ユーザがシステム1への入力を行うことを可能にするために、キーボード、コンピュータマウス、タッチパッドなどの入力装置13を更に有する。
以下において、ステントグラフトが人の大動脈内のステントグラフトロケーションに配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供する方法の実施形態が、図4に示されるフローチャートを参照して例示的に説明される。
第1の造影剤が第1の時間に人に注入され、第2の造影剤が第2の時間にその人に注入された後、ステップ101において、ステントグラフトロケーションを示すスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが、コンピュータトモグラフィ投影データ取得ユニット6によって第3の時間に取得され、当該スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データは、少なくとも3つの異なるエネルギースペクトルに対応する。ステップ102において、再構成ユニット10は、取得されたスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データに基づいて、ステントグラフトロケーションにおける第1の造影剤のみを示す第1のコンピュータトモグラフィ画像、ステントグラフトロケーションにおける第2の造影剤のみを示す第2のコンピュータトモグラフィ画像、並びに第1及び第2の造影剤なしにステントグラフトロケーションにおけるステントグラフト及び組織を示す第3のコンピュータトモグラフィ画像、を再構成する。ステップ103において、エンドリークは、エンドリーク検出ユニット11によって、第1のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第2のコンピュータトモグラフィ画像、及び/又は第3のコンピュータトモグラフィ画像に基づいて、検出される。
第1及び第2の造影剤は、好適にはそれぞれ異なるK端を有し、これらの造影剤の一方はガドリニウムベースであり、これらの造影剤の他方はヨウ素ベースであり得る。K端は、好適には、スペクトルコンピュータトモグラフィ投影データが一致するエネルギースペクトルの範囲内である。取得されたスペクトルコンピュータトモグラフィ投影データは、第1の造影剤及び第2の造影剤のマップ、すなわち第1及び第2のコンピュータトモグラフィ画像、を含むコンピュータトモグラフィ画像、及び仮想非造影(VMC)マップ、すなわち第3のコンピュータトモグラフィ画像、の組をもたらす材料分解及び再構成を受ける。材料輪郭描出は、個々の異なるマップ、すなわち異なるコンピュータトモグラフィ画像を生成するために、単一のコンピュータトモグラフィスキャンで十分であるという効果をもたらす。第1のコンピュータトモグラフィ画像は、遅い画像情報を表現すると考えられることができ、第2のコンピュータトモグラフィ画像は、動脈の画像情報を表現すると考えられることができ、第3のコンピュータトモグラフィ画像は、コントラスト画像情報を示さないと考えられることができる。これらの異なる種類の情報を提供するために単一のコンピュータトモグラフィスキャンのみを使用することにより、この情報は比較的低いX線線量で提供されることができる。更に、3つのコンピュータトモグラフィ画像は、空間が完全に一致する。特に第1の造影剤に関してボーラス追跡手順を実行することにより、第1の造影剤の追跡を使用することにより、画像スキャンは、第2の造影剤の期待される最大造影剤取り込みに最適に合わせられることができる。これは、コントラストを増加させ、取得をよりロバストにし、従って、より少ない造影剤を必要としうる。この場合、スキャン時間のパラメータ、特に上述の第2の時間T2及び第3の時間T3が、自動的に決定されることができる。
EVARは、最も一般的には腹部大動脈瘤である大動脈の病理を治療するために使用される血管内手術の一種である。この処置は、大動脈に直接作用することなく大動脈疾患を治療するために、大動脈内に拡張可能なステントグラフトを配置することを含む。ステントグラフトが大動脈内に配置された後、1つ又は複数の内部リークが存在する可能性がある。
エンドリークは、一般に可変流量を有し、従って、エンドリークは、造影剤注入後の可変時間に検出されることができる。この理由から、多相コンピュータトモグラフィアンギオグラムを使用することも可能であり、対応するプロトコルは、造影剤の投与前のイメージング、動脈フェーズにおける造影剤の投与後のイメージング、及び造影後の遅延フェーズのイメージングを含むことができる。プレコントラスト画像は、エンドリークから動脈瘤嚢の分類を区別するのに役立ち、それにより、曖昧な研究の数を減らす。遅延フェーズイメージングは、動脈フェーズの間に視覚化されないエンドリークを示すことができる。しかしながら、エンドリークは、動脈フェーズ画像においても検出されることができ、例えば、それらは、経腰的塞栓術の際にエンドリークにアクセスする場所を正確に計画する際に重要でありうる。
図1−図4を参照して上述したエンドリークを検出するための画像を提供するシステム及び方法は、エンドリークの検出及び分類のための新しいイメージング技法を提供する。この技術は、K端イメージングのための十分なスペクトル分離を提供するスペクトルコンピュータトモグラフィスキャナを使用し、スペクトル検出器は、3又はそれより多くのエネルギービンを提供する光子計数検出器でありうる。そのようなスキャナは、検出可能なK端コントラストペイロードを有する少なくとも2つの異なる造影剤の選択的イメージングのための能力を提供する。
上記の実施形態では、システム及び方法は、a)第1の造影剤、b)第2の造影剤、及びc)造影剤を含まないステントグラフトロケーションにおけるステントグラフト及び組織、に対応する3つのコンピュータトモグラフィ画像を生成するように適応されることができ、他の実施形態では、2より多くの造影剤が使用されることができ、それに応じて、3より多くのコンピュータトモグラフィ画像を再構成することができる。2より多くの造影剤が使用される場合、エンドリークを検出し、任意には更に分類するために、各造影剤ごとに、対応するコンピュータトモグラフィ画像が、再構成され、使用されることができる。
開示される実施形態に対する他の変更は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、請求項に記載の発明を実施する際に当業者によって理解され、達成されることができる。
特許請求の範囲において、「含む、有する(comprising)」という語は、他の構成要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数性を除外しない。
単一のユニット又は装置は、特許請求の範囲に記載されたいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示さない。
1又は複数のユニット又は装置によって実施される、コンピュータトモグラフィ画像の再構成、エンドリークの検出、検出されたエンドリークの分類、第1の造影剤の追跡、第2の時間及び/又は第3の時間の決定などの処理は、任意の他の数のユニット又は装置によって実行されることができる。エンドリークを検出するための画像を提供する方法に従う、エンドリークを検出するための画像を提供するシステムのこれらの動作及び/又は制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段及び/又は専用ハードウェアとして実現されることができる。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体上に記憶/配布されることができるが、他の形態で配布されてもよく、例えばインターネットを介して又は他の有線又は無線電気通信システムを介して配布されることができる。
特許請求の範囲内のいかなる参照符号も、特許請求の範囲の限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明は、ステントグラフトが人の大動脈内のステントグラフトロケーションに配置された後のエンドリークを検出するための画像を提供するシステムに関する。第1及び第2の造影剤は、第1及び第2の時間に注入され、a)第1の造影剤、b)第2の造影剤、及びc)ステントグラフト及び組織、を示すステントグラフトロケーションの第1、第2及び第3のコンピュータトモグラフィ画像が、第3の時間に取得されたスペクトル投影データに基づいて決定される。これらのコンピュータトモグラフィ画像を用いてエンドリークを検出することにより、エンドリークの検出を大幅に改善することができ、この改善されたエンドリーク検出は、第3の時間のコンピュータトモグラフィスキャンのみを使用することによって画像が再構成されることができるので、相対的に低い放射線量を提供することができる。