JP2019517997A - N−ホルミルペプチド受容体モジュレーターとしてのフェニル尿素誘導体 - Google Patents

N−ホルミルペプチド受容体モジュレーターとしてのフェニル尿素誘導体 Download PDF

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Abstract

本開示は、炎症性疾患の治療に有用なフェニル尿素誘導体、それらを含有する医薬組成物、及び、N−ホルミルペプチド受容体(FPR)(FPR1及びFPR2を含む)のモジュレーターとして、又は、又はFPR1受容体の選択的アゴニストとしてのそれらの使用に関する。

Description

〔関連出願の相互参照〕
本出願は、その開示全体を特に参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第62/314,108号(2016年3月28日出願)の利益を主張するものである。
本発明は、フェニル尿素誘導体、それらの調製方法、それらを含有する医薬組成物、並びに、ホルミルペプチド受容体(FPR)のモジュレーターとして、例えば、N−ホルミルペプチド受容体1(FPR1)及びN−ホルミルペプチド受容体2(FPR2、FPRL−1又はALXA4としても知られる)のモジュレーターとして、又はFPR2に対するFPR1の選択的モジュレーターとしての医薬品としてのそれらの使用に関する。本発明は具体的には、FPRの調節、例えばFPR1及びFPR2受容体活性化作用、FPR1受容体活性化作用、FPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用に関係する疾患を治療するための、これら化合物の使用及びその医薬組成物に関する。
FPRファミリーは、7つの膜貫通ドメインを持つ化学誘引性Gタンパク質結合受容体(GPCR)ファミリーに属する。ヒトにおいて、このファミリーにはFPR1、FPR2及びFPR3の3つのメンバーがある。FPRは、貪食作用における生体防御の重要な制御因子であり、免疫細胞の走化性と非常に関係性が高い因子と考えられている。これらの受容体は、過剰な炎症反応が関与する疾患又は状態に対する新規治療薬の開発において、重要な前炎症収束性の分子標的である。FPR特許文献の総説は、2016年にTsaiら(Tsai Y−F,Yang S−C,Hwang T−L,Formyl peptide receptor modulators:a patent review and potential applications for inflammatory disease(2012〜2015),Expert Opinion on Therapeutic Patents,pp.1〜18,2016)によって発表された。
FPR2は、単球及び好中球、並びにT細胞などの炎症性細胞で主に発現されており、炎症中のリンパ球トラフィキング及びヒトの病態において重要な役割を担うことが示されている(Chiang N,Serhan CN,Dahlen,S,Drazen JM,Hay DWP,Rovati E,Shimizu T,Yokomizo T,Brink,C,The lipoxin receptor ALX:Potent ligand−specific and stereoselective actions in vivo,Pharmacological Reviews 2006;58:463〜519参照)。
またFPRは、中枢神経系(CNS)の免疫細胞によっても発現され、FPRの発現は、細菌性髄膜炎において上方制御される。FPR1及びFPR2の欠損は、CNS内で肺炎レンサ球菌に感染したマウスにおいて、より重篤な炎症と高い死亡率を引き起こし、これらのFPRが、CNS中のこの病原体に対する先天性応答に重要な役割を果たすことを示唆している(Oldekamp,S.et al.,Immunology,143(3),pp.447〜461,2014)。
リステリア感染マウスにおいて示されるように、FPR1及びFPR2は、迅速な好中球動員に関与し、創傷治癒を促進する。これらのFPRは、病原体由来の走化性リガンドを感知し、炎症及び損傷における宿主由来の走化性ペプチドを認識する。FPRは、好中球浸潤を開始することによって、マウスにおいて無菌皮膚の創傷治癒を促進する(Liu,M.et al.,PLoS One,9(6):e90613,2014)。また、FPRは、リステリア感染マウスの肝臓において好中球浸潤の第一波を誘導し、侵入病原体を効率的に排除することも示された(Liu,M.et al.,Sci.Rep.,Vol 2,pp.786,2012)。FPR1及びFPR2の欠損は、LPS刺激後の炎症の悪化及び肝傷害の進行に関与している。FPRは、LPS誘発性肝傷害後の肝炎症応答の調節において、大きな役割を果たすと考えられている(Giebeler,A.et al.,PLoS One,9(6):e100522,2014)。
複雑な前炎症性及び保護機構の組み合わせにより、腸粘膜傷害中の炎症と重篤度が制御される。炎症反応の制御、並びに上皮の復元とバリア回復の促進には、抗炎症性メディエーターの分泌が必要とされる(Babbin,B.A.et al.,J.Immunol.,208,181(7),pp.5035〜5044)。主に白血球で発現される化学誘引物質受容体であるFPR1は、上皮中に発現しており、粘膜創傷の修復を促進するFPR1/NADPHオキシダーゼ(NOXI)依存性酸化還元シグナル伝達経路が、腸上皮において示されている。特定の腸内微生物叢が腸上皮細胞上でFPR1を刺激し、腸細胞NOX1を介して活性酸素種を発生させ、結腸の創傷に隣接する腸細胞の遊走及び増殖を共に促進する、接着斑キナーゼ(FAK)及び細胞外シグナル調節キナーゼである分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼを迅速にリン酸化させる。そのため、FPR1は、腸細胞NOX1から活性酸素種を発生させることによって、粘膜創傷修復を促進する腸内微生物叢を認知するためのパターン認識受容体として同定された(Leoni,G.et al.,J.Clin.Invest.,Vol 123,pp.443〜454,2013;Alam,A.et al.,Mucosal Immunol.,2014,7(3),pp.645〜655参照)。FPR2に関して、デキストラン硫酸ナトリウム(DDS)誘発性大腸炎の制御におけるALX/FPR2受容体−リガンド相互作用の役割によって、ALX/FPR2アゴニストである15−epi−リポキシンA4による治療がDDS大腸炎に対するアネキシンA1(−/−)マウスの感受性増大を元に戻すことが明らかにされた(Babbin,B.A.et al.,上記)。
FPR1は、ヒト水晶体上皮細胞でも機能的に発現しており、水晶体の発達及び維持において直接的な機能的役割を有すると考えられる(Schneider et al.,J.Biol.Chem.,V287,pp.40779〜40792,2012)。
Whiting et al.は、Journal of Medicinal Chemistry(2006),49(26),pp.7697〜7710に、ヒト免疫不全ウイルス1型プロテアーゼの阻害剤として次の化合物を開示している。
Figure 2019517997
国際公開第03/042204号の124〜127ページでは、ソマトスタチン受容体結合阻害剤として[1−[3−(インドール−3−イル)プロパノイル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−3−イルメチル]アミン誘導体が開示されており、次の構造を有する化合物及び関連化合物が含まれる。
Figure 2019517997
以下は、既知の化学物質である。
●次の構造を有するブタン酸、3−[[[(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)アミノ]カルボニル]アミノ]−2−メチル−(CAS登録番号1770545−30−6)
Figure 2019517997
●次の構造を有するブタン酸、3−[[[(4−ブロモ−5−フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]カルボニル]アミノ]2−メチル−(CAS登録番号1770081−72−5)
Figure 2019517997
●次の構造を有する尿素、N−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−N’−[1−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)プロピル]−(CAS登録番号1333768−51−6)
Figure 2019517997
その開示全体を特に参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0109866号は、眼及び皮膚の炎症性疾患及び状態などの種々の疾患又は状態の治療のためのFPRモジュレーターとして、以下の一般構造の化合物を開示している。
Figure 2019517997
その開示全体を特に参照することにより本明細書に組み込まれる米国特許出願公開国際公開第2017023907号は、眼及び皮膚の炎症性疾患及び状態などの種々の疾患又は状態の治療のための、FPR2受容体に対するFPR1の選択的受容体活性化作用を呈する化合物を含む、以下の一般構造のグリシンアミド化合物を開示している。
Figure 2019517997
我々は、FPR2に対してFPR1について選択性を呈する、本明細書に開示される式Iの一般式を有する新規フェニル尿素誘導体化合物を発見している。
強力なFPRモジュレーターであり、FPR2に対して選択的FPR1調節を示す、一群のフェニル尿素誘導体が発見されている。このように、本明細書に記載される化合物は、FPR受容体の調節、例えばFPR1及びFPR2の調節、又はFPR1の調節、又はFPR2に対するFPR1の選択的調節に関連する種々疾患の治療に有用である。本明細書で使用するとき、用語「モジュレーター」は、受容体アゴニスト、アンタゴニスト、インバースアゴニスト、インバースアンタゴニスト、部分アゴニスト、及び部分アンタゴニストが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、FPR生物活性を調節する式I、I−A、I−B、I−C及びI−Dの化合物について説明する。本発明による化合物は、したがって、医学の分野、例えば、FPRの調節、例えばFPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用によって調節又は軽減される疾患及び/又は状態を有する、ヒトなどの哺乳類被検体の治療において有用である。
一態様では、本発明は式Iの化合物であって、
Figure 2019517997
式中、
Wは−COOH、−C(O)Ra、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、ボロン酸又はHet1であり、
aは、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、ハロゲン、−OC1-8アルキル及び−(OC1-8アルキレン)q−OC1-8アルキルからなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5又は6であり、Het1は、1つ又は2つ以上のハロゲン、非置換の−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)又は−(CH21-6NR1415で任意に置換される芳香族複素5員環であり、
1は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−O(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
2は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
3は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
4は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
5は、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR13又は−OR13であり、
6は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
7は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
8は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
9は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
10は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
11は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
12は、H又は任意に置換されるC1-8アルキルであり、
13はH、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
14は、C1-6アルキルであり、
15は、C1-6アルキルであり、
各mは、独立して1又は2である、化合物、
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩を提供し、
ただし、化合物は、
Figure 2019517997
ではない。
本発明の別の態様では、治療有効量の、本明細書に記載される少なくとも1つの本発明の化合物を、医薬的に許容されるキャリア中に含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様では、FPR2と比較してFPR1を選択的に刺激する化合物が提供される。更なる態様では、化合物は、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも2倍の選択性を、又は、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも5倍の選択性を示す。なお更なる態様では、化合物は、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍の選択性を、FPRと比較してFPR1に対して少なくとも100倍、又はFPR2と比較してFPR1に対して少なくとも200倍の選択性を示す。上記の態様では、選択性は、FPR2の刺激についてのEC50の、FPR1の刺激についてのEC50に対する比に基づいて通知される。
本発明の更に他の態様では、FPRの調節、例えばFPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用に関係する疾患を治療するための方法が提供される。本発明の別の態様では、FPRの調節、例えばFPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用に関係する疾患を治療するための本発明の化合物の使用が提供される。かかる方法及び使用は、例えば、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物を、それを必要とする被験体に投与することによって、又は、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を投与することによって、行うことができる。いくつかの態様では、疾患は炎症性疾患又は状態である。更なる態様では、炎症性疾患又は状態は、眼の炎症性疾患又は状態、例えば、ドライアイ又は白内障手術後炎症などの術後炎症である。なお更なる態様では、炎症性疾患又は状態は、皮膚の炎症性疾患又は状態、例えば乾癬又は酒さである。他の態様では、炎症性疾患又は状態は皮膚創傷であり、少なくとも1つの本発明の化合物、又は、少なくとも1つの本発明の化合物を含む医薬組成物を投与することによって治療される。別の態様では、疾患又は状態は、胃腸の疾患又は状態、例えば炎症性腸疾患である。なお更なる態様では、治療される被験体は哺乳類、例えばヒト又は非ヒト霊長類である。
上記の全般的説明及び以下の詳細説明は共に、例示されるものであり説明目的にすぎず、特許請求される発明を限定しないと理解されよう。本明細書で使用するとき、特に具体的に明記しない限り、単数の使用に複数を含む。
本明細書で使用するとき、用語「アルキル」は、直鎖又は分岐鎖部分を有する飽和一価炭化水素部分、又はそれらの組み合わせを指す。アルキル基は、典型的には、1〜6個の炭素原子を含む(すなわち、C1-6アルキル)が、特定の様々な数の炭素原子を含んでもよい。例えば、アルキル基は、1〜4個の炭素原子(すなわち、C1-4アルキル)、又は1〜3個の炭素原子(すなわち、C1-3アルキル)を含んでよい。アルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、シクロアルキル、複素環、アリール、エーテル、アミン、ニトロ、ニトリル、アミド、スルホンアミド、エステル、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、スルホン酸、ホスホン酸、及び/又はリン酸が挙げられるが、これらに限定されない、1つ又は2つ以上の基で任意に置換される。例えば、置換されたアルキルとして、ペルハロアルキル又はペルフルオロアルキル(例えば、−CF3)などのハロアルキルが挙げられる。更なる例において、置換アルキルとして、C1アルキル(C1-6アリールで置換されたもの)(例えば、−CH2−フェニルであるベンジル)が挙げられる。アルキルの1つ又は2つ以上のメチレン(CH2)基は、酸素、イオウ、NH、カルボニル、スルホキシド、スルホニル、又は二価のC3-8シクロアルキルで置換でき、アルキルの1つ又は2つ以上のメチン(CH)基は窒素で置換できる。非置換のC1-4アルキルとして、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチルが挙げられる。非置換のC1-3アルキルとして、メチル、エチル、n−プロピル、及びイソプロピルが挙げられる。
本明細書で使用するとき、用語「アルキレン」は、アルケン由来で二重結合の開裂による、又は、アルカン由来で異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することによる、二価飽和脂肪族ラジカルを指す。アルキレンは、1〜8個の炭素原子(すなわち、C1-8アルキレン)を含んでよく、例えば、C1アルキレンはメチレン(−CH2−)であり、C(2アルキレンはエチレン(−CH2CH2−)であり、他も同様である。
本明細書で使用するとき、用語「シクロアルキル」は、飽和環状炭化水素由来の3〜8個の炭素原子を有する一価又は二価基(すなわち、C3-8シクロアルキル)を指す。シクロアルキル基は、単環式又は多環式であってよい。シクロアルキル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、エーテル、アミン、ニトロ、ニトリル、アミド、スルホンアミド、エステル、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、スルホン酸、ホスホン酸、及び/又はリン酸が挙げられるが、これらに限定されない、1つ又は2つ以上の基で任意に置換される。
本明細書で使用するとき、用語「シクロアルケニル」は、1つ又は2つ以上の二重結合を有する飽和シクロアルキル由来の3〜8個の炭素原子を有する一価又は二価基(すなわち、C3-8シクロアルケニル)を指す。シクロアルケニル基は、単環式又は多環式であってよい。シクロアルケニル基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、エーテル、アミン、ニトロ、ニトリル、アミド、スルホンアミド、エステル、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、スルホン酸、ホスホン酸、及び/又はリン酸が挙げられるが、これらに限定されない、1つ又は2つ以上の基で任意に置換される。
本明細書で使用するとき、用語「複素環」は3〜10員環を指し、芳香族(すなわち、ヘテロアリール)又は非芳香族、飽和又は不飽和であってよく、炭素環を分断する、O、N及びSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子、又はこれらの少なくとも2つの組み合わせを含む。複素環は、1つ又は2つ以上のC=Oで分断されてよく、S及び/又はNヘテロ原子が酸化されてもよい。
複素環は、単環式又は多環式であってよい。複素環部分は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)、−(CH21-6N(C1-6アルキル)2(このとき、各C1-6アルキルは同じか異なっている)、ハロアルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、エーテル、アミノ、アルキルアミノ、ニトロ、ニトリル、アミド、スルホンアミド、エステル、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、スルホン酸、ホスホン酸、及び/又はリン酸が挙げられるが、これらに限定されない1つ又は2つ以上の基で任意に置換される。
本明細書で使用するとき、用語「アリール」は、6〜10個の炭素原子を含む芳香族炭化水素環(すなわち、C6-10アリール)を指す。アリール基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、エーテル、アミン、ニトロ、ニトリル、アミド、スルホンアミド、エステル、アルデヒド、カルボン酸、ケトン、スルホン酸、ホスホン酸、及び/又はリン酸が挙げられるが、これらに限定されない、1つ又は2つ以上の基で任意に置換される。アリールは、単環式又は多環式であってよい。
本明細書で使用するとき、用語「ハロゲン」は、塩素、臭素、フッ素及び/又はヨウ素である原子を指す。
本明細書で使用するとき、用語「アミン」又は「アミノ」は、式「−NRxy」である基を表し、式中、Rx及びRyは同じであるか、独立して、H、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルであってよい。
本明細書で使用するとき、用語「アミド」は、式「−C(O)N(Rx)(Ry)」又は「−NRxC(O)Ry」である基を表し、式中、Rx及びRyは同じであるか、独立して、H、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルであってよい。
本明細書で使用するとき、用語「スルホンアミド」は、式「−S(O)2N(Rx)(Ry)」又は「−NRxS(O)2y」である基を表し、式中、Rx及びRyは同じであるか、独立して、H、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルであってよい。
本明細書で使用するとき、用語「アルデヒド」は、式「−C(O)H」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「エステル」は、式「−C(O)O(RX)」である基を表し、式中、Rxは、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルである。
本明細書で使用するとき、用語「ケトン」は、式「−C(O)RX」である基を表し、式中、
xは、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルである。
本明細書で使用するとき、用語「ヒドロキシル」は、式「−OH」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「カルボニル」は、式「−C(O)−」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「カルボキシル」は、式「−C(O)O−」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「カルボン酸」は、式「−C(O)OH」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「カルボキシレート」は、式「−C(O)O−」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「スルホキシド」は、式「−S(O)−」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「スルホニル」は、式「−SO2−」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「サルフェート」は、式「−OS(O)2-」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「スルホン酸」じゃ、式「−S(O)2OH」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「ホスホン酸」は、式「−P(O)(OH)2」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「リン酸」は、式「−(O)P(O)(OH)2」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「ニトロ」は、式「−NO2」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「ニトリル」は、式「−CN」である基を表す。
本明細書で使用するとき、用語「エーテル」は、式「−ORX」である基を表し、式中、RXは、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルである。
本明細書で使用するとき、用語「チオエーテル」は、式「−SRX」である基を表し、式中、RXは、上記で定義するアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル又はヘテロシクリルである。
用語「置換」は、指定された原子上の1つ又は2つ以上の水素が示される基からの選択肢で置き換わることを意味するが、ただし、存在する環境下での指定された原子の通常の価数を超えず、置換により安定化合物が得られることを条件とする。置換基及び/又は可変部の組み合わせは、その組み合わせによって安定化合物が得られる場合のみ許容される。「安定化合物」又は「安定構造」とは、反応混合物から有用な程度の純度に単離するとき、及び有効な治療薬に配合するときに耐えうるほど、十分に強い化合物を意味する。
本明細書で使用するとき、用語「カルボキシレートアイソスター」は、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、及び非置換又は置換複素環から選択される基などのカルボン酸を置き換える基を指し、かかる複素環は、好ましくはテトラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、チオフェン、ピラゾール及びピロールから選択される芳香族複素5員環であり、かかる複素環置換基は、ハロゲン、−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)及び−(CH21-6N(C1-6アルキル)2(このとき、各C1-6アルキルは同じか異なっている)から選択される。
用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師又はその他臨床医によって求められている、医薬組成物を必要とする被験体において生物学的又は医学的応答を誘発する医薬組成物の量を意味する。
用語「医薬的に許容される塩」は、本発明の化合物の所望の生物学的活性を保持し、望ましくない毒素学的影響が最小限であるか、又は全く示さない塩又は複合体を指す。本発明による「医薬的に許容される塩」として、式I、I−A、I−B、I−C及びI−Dの化合物を形成することができる、治療活性がある非毒性塩基性塩又は酸性塩形態が挙げられる。
本発明のいくつかの化合物は、医薬的に許容される酸又は塩基を含む、酸又は塩基と塩を形成できる。そのような本明細書に記載される化合物の医薬的に許容される塩は、本発明の範囲内にある。
塩基としての遊離体形態で起こる、式I、I−A、I−B、I−C及びI−Dの化合物の酸付加塩の形態は、その遊離塩基を、適切な酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸などの無機酸、又は、例えば、酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロパン酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモ酸、クエン酸、メチルスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ギ酸などの有機酸で処理することによって得ることができる。酸形態で起こる式I、I−A、I−B、I−C又はI−Dの化合物の塩基付加塩の形態は、その酸を、適切な塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアなどの無機塩基、又は、例えば、L−アルギニン、エタノールアミン、ベタイン、ベンザチン、モルホリンなどの有機塩基で処理することによって得ることができる(Handbook of Pharmaceutical Salts,P.Heinrich Stahl & Camille G.Wermuth(Eds),Verlag Helvetica Chimica Acta,Zurich,2002,329〜345参照)。
式Iの化合物及びその中間体の一部は、構造中に少なくとも1つの不斉中心を有する。この不斉中心(又はキラル中心)は、R又はS構成で存在でき、このR及びSの表記は、Pure Appl.Chem.(1976),45,pp.11〜13に記載される規則に従って使用される。このように、式Iの化合物は、エナンチオマー型並びにジアステレオ異性体型で存在し得る。式Iの化合物の全ての立体異性体型、並びにラセミ混合物を含むそれらの混合物が、本発明の一部を形成することを意図している。立体化学的配置の図形表示は、IUPACの推奨(Pure Appl.Chem.(2006),78(10),pp.1897〜1970)に従ってなされる。本明細書では、くさび形表記を用いて、立体中心の絶対的立体化学的配置を示す。実線のくさび
Figure 2019517997
は、結合が用紙平面の上方に(観察者に向かって)突出していることを示し、破線のくさび
Figure 2019517997
は、結合が用紙平面の下方に突出していることを示し、いずれの場合も、結合は、尖った端部が不斉中心を示すように方向付けられる。波形つまり「くねくねした」線
Figure 2019517997
は、絶対配置が不明であることを示す。
また、本発明は、全ての幾何異性体及び位置異性体を包含する。例えば、式Iの化合物が二重結合又は縮合環を包含する場合、シス型及びトランス型の両方、並びにこれらの混合体が本発明の範囲内に含まれる。
ジアステレオ異性体混合物は、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶化などの当業者に周知の方法によってそれらの物理化学的特性の差に基づいて個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、適当な光学活性化合物(例えば、キラルアルコール又はモッシャー酸クロリドなどのキラル補助剤)との反応によってエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換(例えば加水分解)することによって分離できる。エナンチオマーは、キラルHPLC、つまりキラル超臨界流体クロマトグラフィーによっても分離できる。また、本発明の化合物の一部は、アトロプ異性体(例えば、置換されたビアリール)である場合もあり、本発明の一部とみなされる。
特に、当業者は、分子の特定の立体異性体(例えば、エナンチオマー又はジアステレオマー)の絶対立体化学が未知であっても、その特定の立体異性体が、その他の方法(例えば、旋光測定、核磁気共鳴分光法、クロマトグラフィー、及びその他当業者に特定可能なもの)を用いて他の立体異性体と区別することができると認識するであろう。特に、各立体異性体の絶対立体化学が未知であるとき、立体異性体を区別する1つの例示的な方法はクロマトグラフィー、例えばフラッシュクロマトグラフィー、中圧クロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、及び/又は超臨界流体クロマトグラフィーである。特に、ジアステレオマーなどの2つ以上の立体異性体は、同じクロマトグラフ条件(例えば、流量、カラム材料、溶媒系/勾配特性、及び/又はその他当業者に特定可能なもの)を用いて再現可能であると期待され得る、保持時間によって分離され、特徴付けることができる。当業者は、1つ又は2つ以上の立体異性体の正確な絶対又は相対保持時間が再現されない場合であっても(例えば、クロマトグラフのパラメータ及び/又はクロマトグラフ装置のわずかなばらつきによる)、短い方の保持時間を有する立体異性を、「早く溶出する」、「先に溶出する」、又は「高Rf」を有するとし、そのように呼ぶことができ、長い方の保持時間を有する立体異性を、「遅く溶出する」、「遅れて溶出する」、又は「低Rf」を有するとし、そのように呼ぶことができると認識するであろう。当業者は、2つ以上の立体異性体がクロマトグラフィーなどの手法で区別されると、当業者に特定可能な手法(例えば、X線結晶法、振動円二色性法、核磁気共鳴、全合成、及びその他当業者に特定可能なもの)又はこれらの組み合わせによって、その立体異性体の絶対立体化学を決定することができると認識するであろう。
種々の置換基上の不斉炭素によって存在し得るもの、例えばエナンチオマー型(不斉炭素がない場合にも存在し得る)、回転異性体型、アトロプ異性体、及びジアステレオマー型などの、本発明の化合物(化合物の塩及び溶媒和物を含む)の全ての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)は、本発明の範囲内であると想定される。また、例えば、化合物の全てのケトエノール及びイミンエナミン型が本発明に含まれる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まなくてよく、又は、例えば、ラセミ化合物として、若しくは、その他全て若しくはその他選択された立体異性体として混合されてもよい。用語「塩」、「溶媒和物」などの使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体又はラセミ化合物の塩及び溶媒和物に等しく適用されることを意図する。
本発明は、全ての医薬的に許容される同位体濃縮化合物を含む。本発明の任意の化合物は、天然の比よりも濃縮された又は異なっている1つ又は2つ以上の同位体原子、例えば、重水素2H(又はD)(水素1H(又はH)の代わり)、又は13C濃縮材料(12Cの代わり)の使用などを含んでもよい。N、O、S及びPについて同様の代替を採用してよい。同位体の使用は、本発明の分析的並びに治療的態様に役立ち得る。例えば、重水素の使用は、本発明の化合物の代謝(率)を変えることによってin vivoにおける半減期を高めることができる。これらの化合物は、同位体濃縮試薬の使用によって説明される調製物に従って調製できる。
本発明の実施形態では、治療有効量の少なくとも1つの本発明の化合物を、医薬的に許容されるキャリア中に含む医薬組成物が提供される。
本発明の化合物及び少なくとも1つの本発明の化合物を含む医薬組成物は、FPR、例えばFPR1及び/又はFPR2が関与する要素であると考えられる状態の治療又は予防での使用に適応される。
本発明の更なる実施形態では、FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)に関係する疾患を治療するための方法が提供される。かかる方法は、例えば、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物を、それを必要とする被験体に投与することによって、又は、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を投与することによって、行うことができる。
より具体的には、本発明は、
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療のための本発明の化合物の使用、及び/又は
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療方法、を提供し、
このとき疾患又は状態は、以下を非限定的に含む眼炎症性疾患:加齢黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライ型黄斑変性症、ブドウ膜炎、ドライアイ、角膜炎、眼の後方部に影響するアレルギー性眼疾患及び状態、例えば非滲出型加齢黄斑変性症、滲出型加齢黄斑変性症を含む黄斑変性及び網膜変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症(増殖性)、未熟児網膜症、急性黄斑視神経網膜障害、中心性漿液性網脈絡膜症、嚢胞様黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫;感染性角膜炎、角膜ヘルペス、角膜血管新生、リンパ脈管新生、ブドウ膜炎、網膜症、脈絡膜炎、例えば急性多発性斑状色素上皮症、ベーチェット病、birdshot retinochoroidopathy、感染症(梅毒、ライム病、結核、トキソプラズマ症)、中間部ブドウ膜炎(周辺部ブドウ膜炎)、多病巣性脈絡膜炎、多発消失性白点症候群(mewds)、眼サルコイドーシス、後部強膜炎、匍行性脈絡膜炎、網膜下線維症及びブドウ膜炎症候群、フォークト・小柳・原田症候群;血管疾患/滲出性疾患、例えば、網膜動脈閉塞性疾患、網膜中心静脈閉塞症、嚢胞様黄斑浮腫、播種性血管内凝固、網膜静脈分枝閉塞症、高血圧性眼底変化、眼虚血症候群、網膜微小動脈瘤、コーツ病、房中心窩毛細血管拡張症、半側網膜静脈閉塞症、乳頭血管炎、網膜中心動脈閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、頸動脈疾患(CAD)、樹氷状血管炎、鎌状赤血球網膜症及びその他異常ヘモグロビン症、網膜色素線条症、家族性滲出性硝子体網膜症、及びイールズ病;外傷性/外科的状態、例えば、交感性眼炎、ブドウ膜網膜疾患、網膜剥離、外傷、レーザによる状態、光線力学療法による状態、光凝固、手術中の血流低下、放射線網膜症、骨髄移植網膜症、角膜創傷治癒、術後角膜創傷治癒及び/又は炎症、及び白内障手術後炎症;増殖性障害、例えば、増殖性硝子体網膜症及び網膜上膜、並びに増殖性糖尿病性網膜症;感染性疾患、例えば、眼ヒストプラズマ症、眼トキソカラ症、推定眼ヒストプラズマ症候群(POHS)、眼内炎、トキソプラズマ症、HIV感染に関連する網膜疾患、HIV感染に関連する脈絡膜疾患、HIV感染に関連するブドウ膜疾患、ウイルス性網膜炎、急性網膜壊死、進行性網膜外層壊死、真菌性網膜疾患、眼梅毒、眼結核、接眼性非急性神経網膜症、及びハエ幼虫症;遺伝性疾患、例えば、網膜色素変性、網膜ジストロフィーに関連する全身性疾患、先天性停止性夜盲症、錐体ジストロフィー、シュタルガルト病及び黄色斑眼底、ベスト病、網膜色素上皮パターンジストロフィー、X連鎖性網膜分離症、ソースビー眼底変性症、良性標的黄斑症、Biettiクリスタリン網膜症、及び弾性線維性仮性黄色腫;網膜裂孔/円孔、例えば、網膜剥離、黄斑円孔、及び巨大網膜裂孔;腫瘍、例えば、腫瘍に関連する網膜疾患、網膜色素上皮の先天性肥大、後部ブドウ膜黒色腫、脈絡膜血管腫、脈絡膜骨種、脈絡膜転移、網膜及び網膜色素上皮の複合型過誤腫、網膜芽細胞腫、眼底の血管増殖性腫瘍、網膜星状細胞種、及び眼内リンパ系腫瘍;並びに、眼の後方部に影響するその他種々疾患、例えば、点状脈絡膜内層症、急性後部多発性小板状色素上皮症、近視性網膜変性、及び急性網膜色素上皮炎、眼瞼炎、マイボーム腺機能不全(MDG)、緑内障、静脈分枝閉塞症、ベスト卵黄様黄斑変性、網膜色素変性症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、及び光受容器又は網膜色素上皮のいずれかの任意のその他変性疾患である(Perretti,Mauro et al.Pharmacology & Therapeutics 127(2010)175〜188)。
他の実施形態では、本発明は、
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療のための本発明の化合物の使用、及び/又は
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療方法、を提供し、
このとき疾患又は状態は、皮膚創傷治癒、肥厚性瘢痕、ケロイド、火傷、酒さ、アトピー性皮膚炎、ざ瘡、乾癬、脂漏性皮膚炎、日光角化症、基底細胞癌、扁平上皮癌、黒色腫、ウイルス性疣贅、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着、色素沈着障害、脱毛症、瘢痕、及び非瘢痕形態が挙げられるが、これらに限定されない、皮膚炎症性疾患又は状態である。
更に他の実施形態では、本発明は、
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療のための本発明の化合物の使用、及び/又は
FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される1つ若しくは2つ以上の疾患若しくは状態を有する、哺乳類被検体(ヒト被検体を含む)の治療方法、を提供し、
このとき疾患又は状態は、脳卒中、冠動脈疾患、心血管障害、冠動脈疾患若しくは狭心症;又は
閉塞性気道疾患;又は
神経疾患、アルツハイマー病、神経炎症若しくは疼痛;又は
HIV媒介性レトロウイルス感染;又は
免疫学的障害、関節炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス若しくは多発性硬化症;又は
敗血症;又は
炎症性腸疾患(IBD)及び/若しくはIBD疼痛、クローン病若しくは潰瘍性大腸炎;又は
喘息若しくはアレルギー性疾患;又は
悪液質である。
本発明の更なる実施形態では、FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される疾患又は状態を治療する方法は、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物、又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、若しくは互変異性体、又は任意の割合のこれらの任意の混合物、又は上記のうち任意の1つの医薬的に許容される塩を、治療を必要とする被験体に投与することとによって、疾患又は状態を治療することを含む。
本発明の更なる実施形態では、FPRの調節(例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用)によって軽減される疾患又は状態を治療する方法は、治療有効量の本発明の少なくとも1つの化合物、又はそのエナンチオマー、ジアステレオマー、若しくは互変異性体、又は任意の割合のこれらの任意の混合物、又は上記のうち任意の1つの医薬的に許容される塩を含む医薬組成物を、治療を必要とする被験体に投与することとによって、疾患又は状態を治療することを含む。
一実施形態では、本発明は、このような治療を必要とする被検体における疾患又は状態を治療する方法を提供し、かかる方法は、治療有効量の式I、I−A、I−B、I−C及び/又はI−Dの化合物を、被検体に投与すること(又は、治療有効量の式I、I−A、I−B、I−C及び/又はI−Dの化合物を含む医薬組成物を、被検体に投与すること)によって、疾患又は状態を治療することを含む。一実施形態では、この方法は、式Iの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、この方法は、式I−Aの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、この方法は、式I−Bの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、この方法は、式I−Cの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、この方法は、式I−Dの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、この方法は、治療有効量の式I−A、式I−B、式I−C、式I−Dの化合物、又は任意の割合の上記のうち任意の2つ又はそれ以上の組み合わせの混合物を投与することを含む。
更なる実施形態では、疾患又は状態は、眼炎症性疾患又は状態である。更なる実施形態では、疾患又は状態は、以下から選択される眼炎症性疾患又は状態である:加齢黄斑変性症、ウェット型黄斑変性症、ドライ型黄斑変性症、ブドウ膜炎、ドライアイ、角膜炎、眼の後方部に影響するアレルギー性眼疾患及び状態、例えば非滲出型加齢黄斑変性症、滲出型加齢黄斑変性症を含む黄斑変性及び網膜変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症(増殖性)、未熟児網膜症、急性黄斑視神経網膜障害、中心性漿液性網脈絡膜症、嚢胞様黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫;感染性角膜炎、角膜ヘルペス、角膜血管新生、リンパ脈管新生、網膜炎、網膜症、及び脈絡膜炎、例えば急性多発性斑状色素上皮症、ベーチェット病、birdshot retinochoroidopathy、感染症(梅毒、ライム病、結核、トキソプラズマ症)、中間部ブドウ膜炎(周辺部ブドウ膜炎)、多病巣性脈絡膜炎、多発消失性白点症候群(mewds)、眼サルコイドーシス、後部強膜炎、匍行性脈絡膜炎、網膜下線維症及びブドウ膜炎症候群、フォークト・小柳・原田症候群;血管疾患/滲出性疾患、例えば、網膜動脈閉塞性疾患、網膜中心静脈閉塞症、嚢胞様黄斑浮腫、播種性血管内凝固、網膜静脈分枝閉塞症、高血圧性眼底変化、眼虚血症候群、網膜微小動脈瘤、コーツ病、房中心窩毛細血管拡張症、半側網膜静脈閉塞症、乳頭血管炎、網膜中心動脈閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、頸動脈疾患(CAD)、樹氷状血管炎、鎌状赤血球網膜症及びその他異常ヘモグロビン症、網膜色素線条症、家族性滲出性硝子体網膜症、及びイールズ病;外傷性/外科的状態、例えば、交感性眼炎、ブドウ膜網膜疾患、網膜剥離、外傷、レーザによる状態、光線力学療法による状態、光凝固、手術中の血流低下、放射線網膜症、骨髄移植網膜症、術後角膜創傷治癒、若しくは炎症、及び白内障手術後炎症;増殖性障害、例えば、増殖性硝子体網膜症及び網膜上膜、並びに増殖性糖尿病性網膜症;感染性疾患、例えば、眼ヒストプラズマ症、眼トキソカラ症、推定眼ヒストプラズマ症候群(POHS)、眼内炎、トキソプラズマ症、HIV感染に関連する網膜疾患、HIV感染に関連する脈絡膜疾患、HIV感染に関連するブドウ膜疾患、ウイルス性網膜炎、急性網膜壊死、進行性網膜外層壊死、真菌性網膜疾患、眼梅毒、眼結核、接眼性非急性神経網膜症、及びハエ幼虫症;遺伝性疾患、例えば、網膜色素変性、網膜ジストロフィーに関連する全身性疾患、先天性停止性夜盲症、錐体ジストロフィー、シュタルガルト病及び黄色斑眼底、ベスト病、網膜色素上皮パターンジストロフィー、X連鎖性網膜分離症、ソースビー眼底変性症、良性標的黄斑症、Biettiクリスタリン網膜症、及び弾性線維性仮性黄色腫;網膜裂孔/円孔、例えば、網膜剥離、黄斑円孔、及び巨大網膜裂孔;腫瘍、例えば、腫瘍に関連する網膜疾患、網膜色素上皮の先天性肥大、後部ブドウ膜黒色腫、脈絡膜血管腫、脈絡膜骨種、脈絡膜転移、網膜及び網膜色素上皮の複合型過誤腫、網膜芽細胞腫、眼底の血管増殖性腫瘍、網膜星状細胞種、及び眼内リンパ系腫瘍;並びに、眼の後方部に影響するその他種々疾患、例えば、点状脈絡膜内層症、急性後部多発性小板状色素上皮症、近視性網膜変性、及び急性網膜色素上皮炎、全身性炎症性疾患、例えば、脳卒中、冠動脈疾患、心血管障害、閉塞性気道疾患、HIV媒介性レトロウイルス感染、心血管障害を含む循環器疾患、神経炎症、神経障害、疼痛及び免疫学的障害、喘息、アレルギー性疾患、炎症、全身性エリテマトーデス、乾癬、CNS系障害、例えば、アルツハイマー病、関節炎、敗血症、炎症性腸疾患、悪液質、狭心症、術後角膜炎、眼瞼炎、MGD、皮膚創傷治癒、角膜創傷治癒、火傷、酒さ、アトピー性皮膚炎、ざ瘡、乾癬、脂漏性皮膚炎、日光角化症、疣贅、光老化、関節リウマチ及び関連する炎症性疾患、脱毛症、緑内障、静脈分枝閉塞症、ベスト卵黄様黄斑変性、網膜色素変性症、増殖性硝子体網膜症(PVR)、及び光受容器又は網膜色素上皮のいずれかの任意のその他変性疾患。更なる実施形態では、眼炎症性疾患又は状態は、ドライアイ、術後角膜創傷、術後角膜炎症、及び白内障手術後炎症から選択される。
更なる実施形態では、FPRの調節、例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用に関連する疾患又は状態の治療法が提供され、このとき疾患又は状態は、皮膚炎症性疾患又は状態である。更なる実施形態では、皮膚炎症性疾患又は状態は、皮膚創傷、肥厚性瘢痕、ケロイド、火傷、酒さ、アトピー性皮膚炎、ざ瘡、乾癬、脂漏性皮膚炎、日光角化症、基底細胞癌、扁平上皮癌、黒色腫、ウイルス性疣贅、光老化、光損傷、肝斑、炎症後色素沈着、色素沈着障害、脱毛症、瘢痕、及び非瘢痕形態から選択される。更なる実施形態では、皮膚炎症性疾患又は状態は、乾癬又は酒さである。
更なる実施形態では、FPRの調節、例えば、FPR1及びFPR2受容体活性化作用、又はFPR1受容体活性化作用、又はFPR2に対するFPR1の選択的受容体活性化作用に関連する疾患又は状態の治療法が提供され、このとき疾患又は状態は、脳卒中、冠動脈疾患、心血管障害、冠動脈疾患若しくは狭心症;又は閉塞性気道疾患;又は神経疾患、アルツハイマー病、神経炎症若しくは疼痛;又はHIV媒介性レトロウイルス感染;又は免疫学的障害、関節炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症;又は敗血症;又は炎症性腸疾患若しくは潰瘍性大腸炎;又は喘息若しくはアレルギー性疾患;又は悪液質である。一実施形態では、疾患又は状態は、関節リウマチである。一実施形態では、疾患又は状態は、多発性硬化症である。別の実施形態では、疾患又は状態は、炎症性腸疾患である。一実施形態では、疾患又は状態は、潰瘍性大腸炎である。
一実施形態では、上記実施形態のいずれか1つの方法が提供され、このとき被検体はヒトである。
任意の場合で投与される化合物の実際量は、関連する状況、例えば病状の重篤度、被検体/患者の年齢及び体重、患者の全身的状態、病状の原因、及び投与経路を考慮して、医師により決定されるだろう。
被検体は、例えば、錠剤、液剤、カプセル、粉末などの任意の許容される形態で経口的に投与され、又は、特に患者が悪心を有する場合には、別の経路が望ましく、必要であることもある。このような別の経路として、例外なく、経皮、非経口、皮下、経鼻、埋め込みステント経由、クモ膜下腔内、硝子体内、眼への局所投与、眼底、筋肉内、静脈内、及び直腸内の送達方法が挙げることができる。加えて、製剤は、活性化合物の放出を一定の時間にわたって遅延させるか、又は治療中の一定の時間に放出される薬物の量をきめ細かく制御するように設計され得る。
本発明の別の実施形態では、少なくとも1つの本発明の化合物を、医薬的に許容されるキャリア中に含む医薬組成物が提供される。語句「医薬的に許容される」は、キャリア、希釈剤又は賦形剤が、製剤の他の成分と適合しなくてはならず、かつその受益対象に有害であってはならない。
本発明の医薬組成物は、固体、液体、エマルション、分散液、パッチ、見せる、リポソームなどの形態で使用でき、得られる組成物は、有効成分として、治療有効量の本発明の1つ又は2つ以上の化合物を、経腸又は非経口用途に適した有機又は無機キャリア又は賦形剤との混合物中に含む。本発明の化合物は、例えば、錠剤、ペレット、カプセル、坐剤、液剤、エマルション、懸濁液、及び任意のその他使用に適した形態用の、一般的な非毒性の医薬的に許容されるキャリアと組み合わせることができる。使用できるキャリアとして、グルコース、ラクトース、アラビアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンペースト、三ケイ酸マグネシウム、タルク、コーンスターチ、ケラチン、コロイダルシリカ、ジャガイモデンプン、尿素、中鎖長トリグリセリド、デキストラン、及びその他、固体、半固体、又は液体形態の製造調製物での使用に適するキャリアが挙げられる。また、補助剤、安定化剤、増粘剤、着色剤、香料を使用してもよい。本発明の化合物は、プロセス又は疾患状態に所望の効果をもたらすのに十分な量で、医薬組成物中に含まれる。
本発明の化合物を含有する医薬組成物は、経口用途に適した、例えば、錠剤、トローチ、飴状剤、水性若しくは油性懸濁液、分散性粉末若しくは顆粒、エマルション、硬若しくは軟カプセル、又はシロップ若しくはエリキシルの形態であってよい。経口用途を意図する組成物は、医薬組成物の製造について当該技術分野において既知の任意の方法に従って調製でき、そのような組成物は、医薬的に美しく味が良い製剤を提供するため、スクロース、ラクトース、又はサッカリンなどの甘味剤、ペパーミント、冬緑油又はチェリーのオイルなどの着香剤、着色剤及び防腐剤からなる群から選択される、1種又は2種以上の剤を含むことができる。非毒性の医薬的に許容される賦形剤との混合物中に本発明の化合物を含有する錠剤も、既知の方法で製造されてよい。使用される賦形剤は、例えば、(1)炭酸カルシウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、(2)トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン又はアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤、(3)トラガントガム、トウモロコシデンプン、ゼラチン又はアカシアなどの結合剤、並びに、(4)ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクなどの潤滑剤であってよい。錠剤は素錠であってよく、又は、胃腸管内の崩壊及び吸収を遅延させることにより、長時間にわたる持続作用をもたらすため、既知の技術によってコーティングされてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延剤を利用してよい。
いくつかの場合において、経口用途の製剤は硬ゼラチンカプセルの形態であってよく、このとき本発明の化合物は、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される。これらは、軟ゼラチンカプセルの形態であってもよく、このとき本発明の化合物は、水又は油媒体、例えば、ピーナッツ油、液体パラフィン又はオリーブ油と混合される。
医薬組成物は、無菌の注射可能な懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、好適な分散又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、既知の方法に従って処方されてよい。また、無菌の注射可能な製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中で、例えば1,3−ブタンジオール中溶液としての、無菌の注射可能な溶液又は懸濁液であってもよい。無菌の不揮発性油は、従来、溶媒又は懸濁媒体として使用されている。この目的のため、合成モノ又はジグリセリド、脂肪酸(オレイン酸を含む)、ゴマ油、ココヤシ油、ピーナッツ油、綿実油などの自然に存在する植物油、又は、オレイン酸エチルなどの合成脂肪酸溶媒などの、不揮発性油の任意のブレンドを使用してよい。必要に応じて、緩衝剤、防腐剤、酸化防止剤などを含有させることもできる。
本発明の化合物を含有する医薬組成物は、局所的使用に好適な、例えば、油性懸濁液として、水性液体若しくは非水系液体中の溶液若しくは懸濁液として、又は、水中油型又は油中水型液体エマルションとしての形態であってよい。
医薬組成物は、治療有効用量の局所皮膚適用に好適な形態であってよく、かかる好適な形態の非限定例として、懸濁液、ゲル、溶液、クリーム、ローション、軟膏、フォーム、エマルション、マイクロエマルション、ミルク、セラム、エアロゾル、スプレー、分散液、マイクロカプセル、小胞、微粒子、及び、ウェットクロス、ドライクロス、又は顔用クロスなどのクロスが挙げられる。医薬組成物は、賦形剤、結合剤、潤滑剤、溶媒、崩壊剤、又は皮膚浸透増強剤を含んでよい。医薬的に許容される賦形剤は、1種又は2種以上の皮膚浸透剤、保湿剤、保存剤、ゲル化剤、保護剤、水中油型、油中水型、水中油中水型、及びシリコン中水中油型エマルションを含んでよい。有効成分は、組成物の総重量に基づいて、約0.01重量%〜最大約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%の量で使用される。局所用キャリアとして使用できるクリーム及びローションなどのエマルション、並びにその調製は、参照により本明細書に組み込まれる、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 282〜291(Alfonso R.Gennaro Ed.19th ed.1995)に開示されている。本発明での使用に好適なゲルは、参照により本明細書に組み込まれる、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 1517〜1518(Alfonso R.Gennaro Ed.19th ed.1995)に開示されている。本発明内で使用するためのその他好適なゲルは、米国特許第6,387,383号、同第6,517,847号、及び同第6,468,989号に開示されている。
医薬組成物は、有効成分としての治療有効量の少なくとも1つの本発明による化合物、又はその医薬的に許容される塩を、従来の医薬的賦形剤と組み合わせ、局所使用(例えば、皮膚又は眼への使用)に好適な単位用量を調製することによって、調製することができる。治療有効量は、典型的には、液体製剤中、約0.001〜約5%(w/v)、好ましくは約0.001〜約2.0%(w/v)である。
眼科用途において、医薬的賦形剤は、眼科的に許容される賦形剤である。好ましくは、主な溶媒として生理的食塩水を用いて溶液が調製される。かかる眼科用溶液のpHは、好ましくは、適当な緩衝系で4.5〜8.0に維持されなくてはならず、中性のpHが好ましいが、必須ではない。製剤はまた、従来の医薬的に許容される防腐剤、安定剤及び界面活性剤を含んでもよい。本発明の医薬組成物中で使用され得る好ましい防腐剤として、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀及び硝酸フェニル水銀が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい界面活性剤は、例えば、Tween 80である。同様に、様々な好ましい溶媒が、本発明の眼科用製剤で使用され得る。これらの溶媒として、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースシクロデキストリン及び精製水が挙げられるが、これらに限定されない。
必要に応じて、又は都合がよければ、浸透圧調整剤を加えてよい。これらには、塩、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール及びグリセリン、又は任意のその他好適な眼科的に許容される浸透圧調整剤が挙げられるが、これらに限定されない。
得られる製剤が眼科的に許容される限り、種々の緩衝剤及びpHを調節する手段を使用することができる。その結果、緩衝材として、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤及びホウ酸緩衝剤が挙げられる。酸又は塩基を用いて、必要に応じてこれらの製剤のpHを調整してよい。
同様に、本発明に使用するための眼科的に許容される抗酸化剤として、二亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられるが、これらに限定されない。
眼科用製剤に含めてもよいその他の賦形剤成分は、キレート剤である。好ましいキレート剤は、エデト酸二ナトリウムであるが、これに代えて、又はこれと共に他のキレート剤を用いることもできる。
成分は、通常は以下の量で使用される。
Figure 2019517997
本発明の活性化合物の実際量は、特定の化合物及び治療される状態に依存し、適切な用量の選択は、十分に当業者の知見の範囲内である。
本発明の眼科用製剤は、眼への適用を容易にするため、点眼器を備えた容器など、計量用途に好適な形態に便利に包装される。滴下用途に適した容器は、通常、適当な不活性非毒性のプラスチック材料から作られ、一般には約0.5〜約15mLの溶液を含む。1つのパッケージに、1つ又は2つ以上の単位用量を含んでよい。防腐剤を含まない溶液は、最大約10、好ましくは最大約5の単位用量を含む非再販型容器中に処方されることが多く、典型的な単位用量は、1〜約8滴、好ましくは1〜約3滴である。1滴の体積は、通常約20〜35マイクロリットルである。
本発明の化合物はまた、薬物の直腸投与用坐剤の形態で投与されてもよい。これらの組成物は、本発明の化合物を、常温で固体であるが、直腸腔内で液化及び/又は溶解して薬剤を放出する、好適な非刺激性賦形剤、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコールの合成グリセリドエステルと混合することによって調製できる。
個々の被検体は症状の重篤度が幅広く、各薬剤はその固有の治療特性を有するため、各被検体に用いられる正確な投与方法及び投与用量は、医師の裁量に委ねられる。
一実施形態では、本発明は、有効成分として、治療有効量の式I、I−A、I−B、I−C、I−Dの化合物、又は任意の割合の上記のうち任意の2つ又はそれ以上の組み合わせの混合物と、医薬的に許容されるキャリアと、を含む、医薬組成物を提供する。更なる実施形態では、炎症性疾患又は状態の治療を必要とする被検体におけるかかる治療で使用するための医薬組成物が提供され、このとき疾患又は状態は、眼の炎症性疾患若しくは状態、又は、皮膚炎症性疾患若しくは状態である。
本明細書に記載される各々の及び全ての特徴、並びに、2つ以上のかかる特徴の各々の及び全ての組み合わせに含まれる特徴が互いに矛盾しない限り、かかる組み合わせは本発明の範囲内に含まれる。
以下は、本発明の非限定的実施形態である。
実施形態(1)では、式Iの化合物であって、
Figure 2019517997
式中、
Wは−COOH、−C(O)Ra、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、ボロン酸又はHet1であり、
aは、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、ハロゲン、−OC1-8アルキル及び−(OC1-8アルキレン)q−OC1-8アルキルからなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5又は6であり、Het1は、1つ又は2つ以上のハロゲン、非置換の−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)又は−(CH21-6NR1415で任意に置換される芳香族複素5員環であり、
1は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
2は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
3は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
4は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
5は、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR13又は−OR13であり、
6は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
7は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
8は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
9は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
10は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
11は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
12は、H又は任意に置換されるC1-8アルキルであり、
13は、H、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
14は、C1-6アルキルであり、
15は、C1-6アルキルであり、
各mは、独立して1又は2である、化合物、
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩が提供され、
ただし、化合物は、
Figure 2019517997
ではない。
実施形態(2)では、Wが、−COOH、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸又はHet1であり、Het1が、テトラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、チオフェン、ピラゾール又はピロールであり、好ましくはWがCOOHである、実施形態(1)の化合物が提供される。
実施形態(3)では、R1が非置換のC2-6アルキルである、実施形態(1)又は(2)の化合物が提供される。
実施形態(4)では、R2が非置換のC1-3アルキル、好ましくはメチルである、実施形態(3)の化合物が提供される。
実施形態(5)では、R2がメチルであり、R5がC1-6ハロアルキル又はハロゲンである、実施形態(4)の化合物が提供される。
実施形態(6)では、WがCOOHである、実施形態(1)〜(5)のいずれか1つの化合物が提供される。
実施形態(7)では、R4及びR6の各々がHである、実施形態(1)の化合物が提供される。
実施形態(8)では、
1が、非置換のC2-6アルキルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲンであり、
6がHであり、
7がH又はFである、実施形態(2)の化合物が提供される。
実施形態(9)では、R1が非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
実施形態(10)では、R1がイソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
実施形態(11)では、R1がイソプロピル又はイソブチルであり、R2がメチルである、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
実施形態(12)では、R1が次の構造を有する、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
Figure 2019517997
実施形態(13)では、R1が非置換のベンジルであり、ただし、R1及びR2が同一ではない、実施形態(1)又は(2)の化合物が提供される。
実施形態(14)では、Wが、−COOH又は−C(O)ORaである、実施形態(1)の化合物が提供される。
実施形態(15)では、Wが−C(O)ORaであり、好ましくは、Raが、非置換のC1-6アルキルであり、任意に、化合物はプロドラッグであり、エステルがin vivoで加水分解され、対応するカルボン酸を生じる、実施形態(1)又は(14)の化合物が提供される。
実施形態(16)では、Wが非置換のHet1であり、好ましくはトリアゾールである、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
実施形態(17)では、R5が、C1-6ハロアルキル、F、Cl又はBrであり、好ましくは、R5は−CF3又はBrであり、最も好ましくは、R5はBrである、実施形態(1)、(2)又は(8)の化合物が提供される。
実施形態(18)では、
1が、非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、
2がメチルであり、
3がHであり、
4がHであり、
5が、−CF3、フッ素、塩素又は臭素であり、
6がHであり、
7がHである、実施形態(1)又は(2)の化合物が提供される。
実施形態(19)では、
1が、非置換のn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、好ましくはR1はイソブチルであり、
5が、−CF3又は臭素である、実施形態(18)の化合物が提供される。
実施形態(20)では、
1が、非置換のC2-6アルキル、好ましくはイソプロピル又はイソブチルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲン、好ましくは−CF3又は臭素であり、
6がHであり、R7がH又はFである、実施形態(1)、(2)、(14)又は(15)の化合物が提供される。
実施形態(21)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(22)では、
Figure 2019517997
並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(21)の化合物が提供される。
実施形態(23)では、
Figure 2019517997
並びにそれらの混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(24)では、混合物がラセミ混合物、又は、それらの医薬的に許容される塩である、実施形態(23)の化合物が提供される。
実施形態(25)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(26)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(27)では、
Figure 2019517997
並びにそれらの混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(28)では、混合物がラセミ混合物、又は、それらの医薬的に許容される塩である、実施形態(27)の化合物が提供される。
実施形態(29)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(30)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(22)の化合物が提供される。
実施形態(31)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(32)では、
Figure 2019517997
並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(31)の化合物が提供される。
実施形態(33)では、
Figure 2019517997
並びにそれらの混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(34)では、混合物がラセミ混合物、又は、それらの医薬的に許容される塩である、実施形態(33)の化合物が提供される。
実施形態(35)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(36)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(37)では、
Figure 2019517997
並びにそれらの混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(38)では、混合物がラセミ混合物、又は、それらの医薬的に許容される塩である、実施形態(37)の化合物が提供される。
実施形態(39)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(40)では、以下の化合物
Figure 2019517997
又は、その医薬的に許容される塩である、実施形態(32)の化合物が提供される。
実施形態(1a)では、式I−A、式I−Bの化合物又はそれらの混合物であって、
Figure 2019517997
式中、
Wは−COOH、−C(O)Ra、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、ボロン酸又はHet1であり、
aは、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、ハロゲン、−OC1~8アルキル及び−(OC1-8アルキレン)q−OC1-8アルキルからなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5又は6であり、Het1は、1つ又は2つ以上のハロゲン、非置換の−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)又は−(CH21-6NR1415で任意に置換される芳香族複素5員環であり、
1は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
2は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
3は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
4は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
5は、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR13又は−OR13であり、
6は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
7は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
8は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
9は、H、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
10は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
11は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
12は、H又は任意に置換されるC1-8アルキルであり、
13は、H、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
14は、C1-6アルキルであり、
15は、C1-6アルキルであり、
各mは、独立して1又は2である、化合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩が提供され、
ただし、化合物は、
Figure 2019517997
ではない。
実施形態(2a)では、Wが、−COOH、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸又はHet1であり、Het1が、テトラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、チオフェン、ピラゾール又はピロールであり、好ましくはWがCOOHである、実施形態(1a)の化合物が提供される。
実施形態(3a)では、R1が非置換のC2-6アルキルである、実施形態(1a)又は(2a)の化合物が提供される。
実施形態(4a)では、R2が非置換のC1-3アルキル、好ましくはメチルである、実施形態(3a)の化合物が提供される。
実施形態(5a)では、R2がメチルであり、R5がC1-6ハロアルキル又はハロゲンである、実施形態(4a)の化合物が提供される。
実施形態(6a)では、WがCOOHである、実施形態(1a)-(5a)のいずれか1つの化合物が提供される。
実施形態(7a)では、R4及びR6の各々がHである、実施形態(1a)の化合物が提供される。
実施形態(8a)では、
1が、非置換のC2-6アルキルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲンであり、
6がHであり、
7がH又はFである、実施形態(2a)の化合物が提供される。
実施形態(9a)では、R1が非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
実施形態(10a)では、R1がイソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
実施形態(11a)では、R1がイソプロピル又はイソブチルであり、R2がメチルである、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
実施形態(12a)では、R1が次の構造を有する、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
Figure 2019517997
実施形態(13a)では、R1が非置換のベンジルであり、ただし、R1及びR2が同一ではない、実施形態(1a)又は(2a)の化合物が提供される。
実施形態(14a)では、Wが、COOH又は−C(O)ORaである、実施形態(1a)の化合物が提供される。
実施形態(15a)では、Wが−C(O)ORaであり、好ましくは、Raが、非置換のC1-6アルキルであり、任意に、化合物はプロドラッグであり、エステルがin vivoで加水分解され、対応するカルボン酸を生じる、実施形態(1a)又は(14a)の化合物が提供される。
実施形態(16a)では、Wが非置換のHet1であり、好ましくはトリアゾールである、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
実施形態(17a)では、R5が、C1-6ハロアルキル、F、Cl又はBrであり、好ましくは、R5は−CF3又はBrであり、最も好ましくは、R5はBrである、実施形態(1a)、(2a)又は(8a)の化合物が提供される。
実施形態(18a)では、
1が、非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、
2がメチルであり、
3がHであり、
4がHであり、
5が、−CF3、フッ素、塩素又は臭素であり、
6がHであり、
7がHである、実施形態(1a)又は(2a)の化合物が提供される。
実施形態(19a)では、
1が、非置換のn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、好ましくはR1はイソブチルであり、
5が、−CF3又は臭素である、実施形態(18a)の化合物が提供される。
実施形態(20a)では、
1が、非置換のC2-6アルキル、好ましくはイソプロピル又はイソブチルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲン、好ましくは−CF3又は臭素であり、
6がHであり、
7がH又はFである、実施形態(1a)、(2a)、(14a)又は(15a)の化合物が提供される。
実施形態(21a)では、化合物がエナンチオマーの混合物であり、かかるエナンチオマーの混合物が、式1−Aの単一のエナンチオマー及び式1−Bの単一のエナンチオマーを含む、実施形態(1a)の化合物、又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(22a)では、エナンチオマーの混合物がラセミ混合物である、実施形態(21a)の化合物が提供される。
実施形態(23a)では、化合物がそれらの個々のエナンチオマーである、実施形態(1a)〜(20a)のいずれか1つの化合物、又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(24a)では、個々のエナンチオマーが、式I−Aの構造を有する、実施形態(23a)の化合物、
Figure 2019517997
又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(25a)では、個々のエナンチオマーが、式I−Bの構造を有する、実施形態(23a)の化合物、
Figure 2019517997
又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(1b)では、式I−A、式I−Bの化合物又はそれらの混合物であって、
Figure 2019517997
式中、
Wは−COOH、−C(O)Ra、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、ボロン酸又はHet1であり、
aは、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、ハロゲン、−OC1-8アルキル及び−(OC1-8アルキレン)q−OC1-8アルキルからなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5又は6であり、Het1は、1つ又は2つ以上のハロゲン、非置換の−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)又は−(CH21-6NR1415で任意に置換される芳香族複素5員環であり、
1は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
2は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、このときかかる任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
3は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
4は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
5は、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR13又は−OR13であり、
6は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
7は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
8は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
9は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
10は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
11は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
12は、H又は任意に置換されるC1-8アルキルであり、
13は、H、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
14は、C1-6アルキルであり、
15は、C1-6アルキルであり、
各mは、独立して1又は2である、化合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩が提供され、
ただし、化合物は、
Figure 2019517997
ではない。
実施形態(2b)では、Wが、−COOH、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸又はHet1であり、Het1が、テトラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、チオフェン、ピラゾール又はピロールであり、好ましくはWがCOOHである、実施形態(1b)の化合物が提供される。
実施形態(3b)では、R1が、非置換のC2-6アルキルである、実施形態(1b)又は(2b)の化合物が提供される。
実施形態(4b)では、R2が非置換のC1-3アルキル、好ましくはメチルである、実施形態(3b)の化合物が提供される。
実施形態(5b)では、R2がメチルであり、R5がC1-6ハロアルキル又はハロゲンである、実施形態(4b)の化合物が提供される。
実施形態(6b)では、WがCOOHである、実施形態(1b)〜(5b)のいずれか1つの化合物が提供される。
実施形態(7b)では、R4及びR6の各々がHである、実施形態(1b)の化合物が提供される。
実施形態(8b)では、
1が、非置換のC2-6アルキルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲンであり、
6がHであり、
7がH又はFである、実施形態(2b)の化合物が提供される。
実施形態(9b)では、R1が非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
実施形態(10b)では、R1が、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
実施形態(11b)では、R1がイソプロピル又はイソブチルであり、R2がメチルである、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
実施形態(12b)では、R1が次の構造を有する、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
Figure 2019517997
実施形態(13b)では、R1が非置換のベンジルであり、ただし、R1及びR2が同一ではない、実施形態(1b)又は(2b)の化合物が提供される。
実施形態(14b)では、Wが、COOH又は−C(O)ORaである、実施形態(1b)の化合物が提供される。
実施形態(15b)では、Wが−C(O)ORaであり、好ましくは、Raが、非置換のC1-6アルキルであり、任意に、化合物はプロドラッグであり、エステルがin vivoで加水分解され、対応するカルボン酸を生じる、実施形態(1b)又は(14b)の化合物が提供される。
実施形態(16b)では、Wが非置換のHet1であり、好ましくはトリアゾールである、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
実施形態(17b)では、R5が、C1-6ハロアルキル、F、Cl又はBrであり、好ましくは、R5は−CF3又はBrであり、最も好ましくは、R5はBrである、実施形態(1b)、(2b)又は(8b)の化合物が提供される。
実施形態(18b)では、
1が、非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、
2がメチルであり、
3がHであり、
4がHであり、
5が、−CF3、フッ素、塩素又は臭素であり、
6がHであり、
7がHである、実施形態(1b)又は(2b)の化合物が提供される。
実施形態(19b)では、
1が、非置換のn−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルであり、好ましくはR1はイソブチルであり、
5が、−CF3又は臭素である、実施形態(18b)の化合物が提供される。
実施形態(20b)では、
1が、非置換のC2-6アルキル、好ましくはイソプロピル又はイソブチルであり、
2がメチルであり、
3がH又はFであり、
4がHであり、
5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲン、好ましくは−CF3又は臭素であり、
6がHであり、
7がH又はFである、実施形態(1b)、(2b)、(14b)又は(15b)の化合物が提供される。
実施形態(21b)では、化合物がエナンチオマーの混合物であり、かかるエナンチオマーの混合物が、式1−Cの単一のエナンチオマー及び式1−Dの単一のエナンチオマーを含む、実施形態(1b)の化合物、又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(22b)では、エナンチオマーの混合物がラセミ混合物である、実施形態(21b)の化合物が提供される。
実施形態(23b)では、化合物がそれらの個々のエナンチオマーである、実施形態(1b)〜(20b)のいずれか1つの化合物、又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(24b)では、個々のエナンチオマーが、式I−Cの構造を有する、実施形態(23b)の化合物、
Figure 2019517997
又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(25b)では、個々のエナンチオマーが、式I−Dの構造を有する、実施形態(23b)の化合物、
Figure 2019517997
又は、それらの医薬的に許容される塩が提供される。
実施形態(1c)では、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物、又はそれらの医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物が提供される。
実施形態(2c)では、治療有効量の、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物、又はそれらの医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物が提供される。
実施形態(3c)では、医薬的に許容される賦形剤が、眼科的に許容される賦形剤である、実施形態(1c)又は(2c)の医薬組成物が提供される。
実施形態(1d)では、ホルミルペプチド受容体(FPR)の調節に関連する疾患又は状態の治療を必要とする被検体における、それを治療する方法であって、被検体に、(a)治療有効量の、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物、若しくはそれらの医薬的に許容される塩、又は、(b)実施形態(1c)、(2c)又は(3c)の医薬組成物を投与することによって、疾患又は状態を治療することを含む、方法が提供される。
実施形態(2d)では、疾患又は状態が、眼の炎症性疾患又は状態である、実施形態(1d)の方法が提供される。
実施形態(3d)では、状態がドライアイであり、方法がその状態を治療する、実施形態(1d)又は(2d)の方法が提供される。
実施形態(4d)では、状態が涙液産生の抑制であり、方法が涙液産生の増強をもたらす、実施形態(1d)又は(2d)の方法が提供される。
実施形態(5d)では、涙液産生の抑制が、乾性角結膜炎(ドライアイ症)に関連する眼炎症に起因する、実施形態(4d)の方法が提供される。
実施形態(6d)では、疾患又は状態が術後炎症であり、方法が炎症を抑える、実施形態(1d)又は(2d)の方法が提供される。
実施形態(7d)では、術後炎症が白内障手術後炎症である、実施形態(6d)の方法が提供される。
実施形態(8d)では、疾患又は状態が、術後角膜創傷などの角膜創傷である、実施形態(1d)又は(6d)の方法が提供される。
実施形態(9d)では、疾患又は状態が、皮膚の炎症性疾患又は状態である、実施形態(1d)の方法が提供される。
実施形態(10d)では、方法が皮膚の炎症を抑える、実施形態(1d)又は(9d)の方法が提供される。
実施形態(11d)では、疾患又は状態が乾癬である、実施形態(1d)又は(9d)の方法が提供される。
実施形態(12d)では、疾患又は状態が酒さである、実施形態(1d)又は(9d)の方法が提供される。
実施形態(13d)では、疾患又は状態が皮膚創傷である、実施形態(1d)又は(9d)の方法が提供される。
実施形態(14d)では、疾患又は状態が、胃腸の疾患又は状態である、実施形態(1d)の方法が提供される。
実施形態(15d)では、疾患又は状態が、クローン病などの炎症性腸疾患である、実施形態(1d)又は(14d)の方法が提供される。
実施形態(16d)では、疾患又は状態が潰瘍性大腸炎である、実施形態(1d)又は(14d)の方法が提供される。
実施形態(17d)では、化合物又は医薬組成物が、局所的、経口的、全身的、又はインプラントを介して被験体に投与される、実施形態(1d)の方法が提供される。
実施形態(18d)では、被検体がヒトである、実施形態(1d)〜(17d)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(1e)では、受益対象においてFPR2受容体に対してFPR1受容体を選択的に調節する方法であって、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物、又はそれらの医薬的に許容される塩を、受益対象に投与することを含み、化合物が、FPR2に対してFPR1について少なくとも2倍の選択性を呈し、その選択性が、in vitro、ex vitro、及び/又はin vivoアッセイで測定するとき、FPR2の刺激についてのEC50の、FPR1の刺激についてのEC50に対する比に基づくものであり、好ましくは、Wが−COOHである、方法。
実施形態(2e)では、受益対象が哺乳類被験体である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(3e)では、被検体がヒトである、実施形態(2e)の方法が提供される。
実施形態(4e)では、受益対象が細胞又は組織である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(5e)では、化合物が、in vitroで細胞又は組織の受益対象に投与される、実施形態(4e)の方法が提供される。
実施形態(6e)では、化合物が、ex vivoで細胞又は組織の受益対象に投与される、実施形態(4e)の方法が提供される。
実施形態(7e)では、受益対象が、in vitro FPR受容体アッセイシステムである、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(8e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも5倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(9e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも10倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(10e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも20倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(11e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも50倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(12e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも100倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(13e)では、化合物が、FPR2と比較してFPR1に対して少なくとも200倍の選択性を呈する、実施形態(1e)〜(7e)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(14e)では、化合物が、
Figure 2019517997
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(15e)では、化合物が、
Figure 2019517997
並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(16e)では、化合物が化合物102、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(17e)では、化合物が化合物103、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(18e)では、化合物が化合物104、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(19e)では、化合物が化合物105、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(20e)では、化合物が化合物106、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(21e)では、化合物が化合物107、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態(1e)の方法が提供される。
実施形態(A)では、FPR受容体を調節する物質をスクリーニングする方法であって、
a)FPR受容体に試験物質を接触させることと、
b)試験物質のFPR受容体を調節する能力を判定することと、
c)試験物質のFPR受容体を調節する能力を、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物の、同じサブタイプのFPR受容体を調節する能力と比較することと、を含み、好ましくは、Wは−COOHである、方法が提供される。
実施形態(B)では、FPR受容体が、
(i)FPR1、
(ii)FPR1及びFPR2、
(iii)FPR1及びFPR3、並びに、
(iv)FPR1、FPR2及びFPR3、からなるFPR受容体サブタイプの群から選択される、実施形態(A)の方法が提供される。
実施形態(C)では、化合物が対照としての機能を果たす、実施形態(A)又は(B)の方法が提供される。
実施形態(D)では、方法が、物質をFPRモジュレーターとして同定する、実施形態(A)〜(C)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(E)では、試験物質のFPR受容体を調節する能力を判定することが、FPR受容体活性レベルの上昇又は低下を測定することを含む、実施形態(A)〜(D)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(F)では、FPR受容体活性レベルの上昇又は低下は、物質が、それぞれFPR受容体アゴニスト又はアンタゴニストであることを示す、実施形態(E)の方法が提供される。
実施形態(G)では、方法は、物質が選択的FPR1受容体サブタイプアゴニストであることを示す、実施形態(A)〜(F)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(H)では、方法は、物質が、FPR1受容体サブタイプアゴニストであり、FPR2受容体サブタイプアゴニストであることを示す、実施形態(A)〜(F)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(I)では、化合物が、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つから選択され、ただし、Wが−C(O)ORaではない、実施形態(A)〜(H)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(J)では、化合物が、
Figure 2019517997
又は、その2種又は3種以上のジアステレオマーの混合物、
又は、そのエナンチオマーの混合物、
又は、個々のエナンチオマー若しくはそのジアステレオ異性体、
又は、上記のいずれかの医薬的に許容される塩である、実施形態(A)〜(I)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態(K)では、化合物が、
Figure 2019517997
並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
並びに、それらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される、実施形態(A)〜(I)のいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Lでは、化合物が化合物102、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Mでは、化合物が化合物103、又はその許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Nでは、化合物が化合物104、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Oでは、化合物が化合物105、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Pでは、化合物が化合物106、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Qでは、化合物が化合物107、又はその医薬的に許容される塩である、実施形態A〜Hのいずれか1つの方法が提供される。
実施形態Rでは、FPR1受容体調節活性を有する物質を同定する方法における、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物の使用が提供される。
実施形態Sでは、FPR1受容体調節活性が、FPR1受容体アゴニスト活性である、実施形態Rの使用が提供される。
実施形態Tでは、物質が、FPR2に対する、選択的FPR1アゴニスト活性を有するとして同定される、実施形態R又はSの使用が提供される。
実施形態Uでは、方法が、実施形態(A)〜(Q)のいずれか1つから選択される、実施形態R、S又はTの使用が提供される。
実施形態(V)では、細胞又は組織中のFPR1受容体を刺激する生化学的及び/又は薬理学的効果の同定における、実施形態(1)〜(40)、(1a)〜(25a)及び(1b)〜(25b)のいずれか1つの化合物の使用が提供され、好ましくは、WはCOOHである。
本発明はまた、式Iの化合物を調製するプロセスにも関与する。
合成スキーム1及び以下に記載される実施例は、本発明に従う化合物の製造方法を説明し、ある特定の化学変換の詳細を提供することができる。実施例は、例示のみを目的とするものであり、いかなるようにも本発明を限定することを意図せず、又はそのように解釈されてはならない。当業者は、式I、I−A、I−B、I−C又はI−Dの範囲内にある本発明のいずれかの化合物を合成するためのスキーム又は実施例を、当たり前のように変更及び/又は適合することができ、本発明の趣旨又は範囲を超えることなく、実施例の変更及び改変がなされ得ることを理解するであろう。
実施例
合成経路が説明されていない全ての試薬、溶媒、及び触媒は、3B Scientific、Sigma Aldrich、Fluka、Bio−Blocks、Combi−blocks、TCI、VWR、Lancaster、Oakwood、Trans World Chemical、Alfa、Fisher、Maybridge、Frontier、Matrix、Ukrorgsynth、Toronto、Ryan Scientific、SiliCycle、Anaspec、Syn Chem、Chem−lmpex、MIC−scientific、Ltdなどの化学品供給メーカーから購入されるが、一部の既知の中間体は、公開された手順に従って調製した。
化合物名は、ACDLabバージョン12.5で生成し、実施例で用いた一部の中間体及び試薬名は、Chem Bio Draw Ultraバージョン12.0、ACDLabバージョン12.5又はMDL ISIS Draw 2.5 SP1のAuto Norn 2000などのソフトウェアで生成した。
通常は、NMR分光法を用いて化合物の特性を確認した。NMRスペクトルは、300又は600MHzのVarian NMR分光計で、室温にて取得した。化学シフトは、内部TMS又は溶媒シグナルのいずれかを参照して、ppmで得られる。
通常は、特に記載のない限り、本発明の化合物を中圧液体クロマトグラフィーによって精製した。
本明細書では、以下の略語を用いる。
Figure 2019517997
スキーム1。本発明の化合物の合成のための全般戦略。
Figure 2019517997
Figure 2019517997
中間体1
tert−ブチル−2−アセチル−4−メチルペンタ−4−エノアート
Figure 2019517997
アルゴン下、25℃のtert−ブチルアセトアセテート(5.47g、34.6mmol)及び無水アセトニトリル100mLの溶液に、K2CO3(4.77g、34.6mmol)及び3−ブロモ−2−メチル−プロプ−1−エン(6.62g、49.1mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で4日間攪拌した。Celite(登録商標)パッドを通して混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。得られた生成物を、酢酸エチル:ヘキサン(1:9)を用いるシリカゲル上の中圧液体クロマトグラフィーによって精製し、透明油として中間体1を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ:4.76(s,1H),4.68(s,1H),3.54(t,J=7.6Hz,1H),2.50(d,J=7.6Hz,2H),2.21(s,3H),1.72(s,3H),1.44(s,9H)。
中間体2
tert−ブチル2−アセチル−4−メチルペンタノアート
Figure 2019517997
中間体1(5.28g、24.9mmol)及びメタノール125mLの溶液に、10%Pd/C(530mg)及び水素バルーンを加えた。得られた混合物を25℃で12時間攪拌した。Celite(登録商標)パッドを通して混合物を濾過し、減圧下で濃縮し、油として中間体2を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ:3.38(dd,J=8.1,6.6Hz,1H),2.20(s,3H),1.57−1.80(m,3H),1.45(s,9H),0.91(d,J=1.8Hz,3H),0.89(d,J=1.5Hz,3H)。
中間体3
tert−ブチル2−(1−アミノエチル)−4−メチルペンタノアート
Figure 2019517997
アルゴン下、25℃の中間体2(4.34g、20.3mmol)及びメタノール100mLの溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.48g、23.5mmol)及び酢酸アンモニウム(39.5g、507mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で1時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水、食塩水で洗浄してNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して透明油として中間体3を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ:3.46(td,J=7.0,4.4Hz,1H),2.61(dt,J=9.4,4.5Hz,1H),1.61−1.71(m,2H),1.48(s,9H),1.31−1.26(m,1H),1.21−1.27(m,3H),0.93(d,J=5.6Hz,6H)。
化合物99
tert−ブチル2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタノアート
Figure 2019517997
25℃の中間体3(2.01g、9.36mmol)及び塩化メチレン30mLの溶液に、4−ブロモ−フェニルイソシアネート(1.84g、9.36mmol)及びトリエチルアミン(1.95mL、14.0mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で12時間攪拌した。この混合物を、4種のジアステレオマー(化合物99)の混合物として、tert−ブチル2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタノアートを含む残渣まで濃縮した。
化合物100及び101
tert−ブチル2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタノアート
4種のジアステレオマーの混合物を含む残渣(化合物99)を、酢酸エチル:ヘキサン(15:85)を用いるシリカゲル上の中圧液体クロマトグラフィーによって精製した。
早い方の溶出画分を回収し、減圧下で乾燥して、白色固体としてtert−ブチル−2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタノアート(化合物100、ラセミ混合物)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ:7.67−7.71(m,2H),7.58−7.65(m,2H),6.48(d,J=9.4Hz,NH),4.27−4.36(m,1H),2.81(dt,J=9.7,5.1Hz,1H),1.88−2.00(m,2H),1.59−1.65(m,1H),1.49(d,J=6.5Hz,3H),1.24−1.28(m,6H)。
Figure 2019517997
遅い方の溶出画分を回収し、減圧下で乾燥して、白色固体としてtert−ブチル−2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタノアート(化合物101、ラセミ混合物)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ:7.35−7.40(m,2H),7.26−7.32(m,2H),5.97(d,J=8.8Hz,NH),3.92−4.01(m,1H),2.46(ddd,J=11.0,7.5,3.8Hz,1H),1.64(ddd,J=13.2,10.9,4.7Hz,1H),1.55(ddd,J=9.1,4.4,2.3Hz,1H),1.46−1.47(m,9H),1.30(ddd,J=13.4,9.5,3.5Hz,1H),1.16(d,J=7.0Hz,3H),0.92(d,J=1.8Hz,3H),0.91(d,J=1.8Hz,3H)。
Figure 2019517997
化合物102
2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタン酸
Figure 2019517997
化合物100(ラセミ混合物;701mg、1.70mmol)及びギ酸15mLの溶液を、25℃で12時間時間攪拌した。得られる反応液を水(10mL)で急冷し、生成物をEtOAcで抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトン:ヘキサン(2:98)で4回リンスし、白色固体として化合物102(ラセミ混合物)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ:7.33−7.37(m,2H),7.28−7.31(m,2H),4.03(br.s.,1H),2.59(d,J=4.1Hz,1H),1.58−1.67(m,2H),1.31−1.40(m,1H),1.14−1.22(m,3H),0.93(d,J=2.9Hz,6H)。
化合物103
2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタン酸
Figure 2019517997
化合物101を出発原料として使用したこと以外は化合物102について説明した手順に従って、化合物103を調製した。灰白色固体として化合物103(ラセミ混合物)が得られた。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ:7.33−7.40(m,2H),7.29(d,J=8.8Hz,2H),3.96−4.06(m,1H),2.54(br.s.,1H),1.64−1.71(m,1H),1.56−1.63(m,1H),1.28−1.36(m,1H),1.18(d,J=7.0Hz,3H),0.91−0.95(m,6H)。
化合物104(エナンチオマー)及び化合物105(エナンチオマー)
2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタン酸
化合物102(ラセミ混合物)を、分取HPLC SFC(分離:Chiralpak IA(2×25cm)、20%エタノール(0.1%DEA)/CO2、100バール、65mL/分、254nm、注入量:1mL、15mg/mL、(1:1)メタノール:DCM)にかけ、化合物104(早い方の溶出画分に存在するエナンチオマー)と化合物105(遅い方の溶出画分に存在するエナンチオマー)を得た。
化合物104(>99%ee):白色固体;[α]D=+31.7(c=1.00,MeOH);1H NMR(CD3OD,600MHz)δ:7.33−7.36(m,2H),7.29−7.32(m,2H),3.86(brs.,1H),3.04(m,1H),1.64(br.s.,1H),1.30(m,3H),1.20(d,J=5.3Hz,2H),0.93(d,J=5.3Hz,3H),0.90(d,J=5.9Hz,3H)。
化合物105(>99%ee):黄色固体、[α]D=−30.6(c=1.00,MeOH);1H NMR(CD3OD,600MHz)δ:7.33−7.36(m,2H),7.28−7.32(m,2H),3.87(brs.,1H),3.04(m,1H),1.64(brs.,1H),1.30(m,3H),1.20(brs,2H),0.92(s,3H),0.90(s,3H)。
化合物106(エナンチオマー)及び化合物107(エナンチオマー)
2−(1−(3−(4−ブロモフェニル)ウレイド)エチル)−4−メチルペンタン酸
化合物103(ラセミ混合物)を、分取HPLC SFC(分離:Chiralpak IA(2×25cm)、20%エタノール(0.1%DEA)/CO2、100バール、65mL/分、254nm、注入量:1mL、15mg/mL、(1:1)メタノール:DCM)にかけ、化合物106(早い方の溶出画分に存在する単一のエナンチオマー)と化合物107(遅い方の溶出画分に存在する単一のエナンチオマー)を得た。
化合物106(98%ee):黄色固体、[α]D=−4.3(c=1.00,MeOH);1H NMR(CD3OD,600MHz)δ:7.32−7.36(m,2H),7.27−7.31(m,2H),3.89(t,J=6.7Hz,1H),3.02−3.05(m,1H),1.60−1.72(m,1H),1.28−1.31(m,3H),1.20−1.27(m,2H),0.92(s,3H),0.90(s,3H)。
化合物107(>99%ee):黄色固体、[α]D=+4.2(c=1.00,MeOH);1H NMR(CD3OD,600MHz)δ:7.32−7.36(m,2H),7.27−7.31(m,2H),3.89(t,J=6.7Hz,1H),3.02−3.05(m,1H),1.60−1.72(m,1H),1.28−1.31(m,3H),1.20−1.27(m,2H),0.92(s,3H),0.90(s,3H)。
生物学的データ
本発明の一部の特定の化合物の生物学的活性を、以下の表1に示す。FPR1又はFPR2を安定的に発現しているCHO−Gα16細胞を、ハムF12栄養培地(10%ウシ胎児血清、1%のPSA(ペニシリン、ストレプトマイシン、アンホテリシンB抗生物質/抗真菌剤)、400pg/mLジェネテシン、及び50μg/mLヒグロマイシン)中で培養した。通常は、実験前日、384ウェルの透明底ポリ−D−リジンコーティングプレートに、18,000個/ウェルの細胞をプレーティングした。翌日、スクリーニング化合物が誘導したカルシウム活性を、FLIPRTetraでアッセイした。EP3及びMultiPROBEロボット液体処理システムを用いて、薬剤プレートを384ウェルのマイクロプレート中に調製した。化合物は、0.61〜10,000nMの範囲の濃度で試験した。結果は、EC50(nM)及び有効値として表す。
Figure 2019517997

Claims (15)

  1. 式Iの化合物であって、
    Figure 2019517997
    式中、
    Wは、−COOH、−C(O)ORa、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸、ボロン酸又はHet1であり、
    aは、任意に置換されるC1-6アルキルであり、前記任意の置換基は、−OH、ハロゲン、−OC1-8アルキル及び−(OC1-8アルキレン)q−OC1-8アルキルからなる群から選択され、qは、1、2、3、4、5又は6であり、Het1は、1つ又は2つ以上のハロゲン、非置換の−C1-6アルキル、−C1-6ハロアルキル、−OC1-6アルキル、−(CH21-6OH、−(CH21-6NH2、−(CH21-6NH(C1-6アルキル)又は−(CH21-6NR1415で任意に置換される芳香族複素5員環であり、
    1は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、前記任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
    2は、任意に置換されるC1-6アルキルであり、前記任意の置換基は、−OH、−SH、−OC1-6アルキル、−SC1-6アルキル、−NH2、−NH(C1-6アルキル)、−NR1415、尿素、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、−C(O)NH2、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、及び任意に置換される複素環からなる群から選択され、
    3は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
    4は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
    5は、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR13又は−OR13であり、
    6は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、−S(O)m10又は−C(O)R11であり、
    7は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール、任意に置換される複素環、ハロゲン、−NR89、−S(O)m10、−C(O)R11、−SR12又は−OR12であり、
    8は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
    9は、H、任意に置換されるC1-6アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
    10は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
    11は、−OH、任意に置換されるC1-6アルキル又は任意に置換されるC6-10アリールであり、
    12は、H又は任意に置換されるC1-8アルキルであり、
    13は、H、任意に置換されるC1-8アルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルキル、任意に置換されるC3-8シクロアルケニル、任意に置換されるC6-10アリール又は任意に置換される複素環であり、
    14は、C1-6アルキルであり、
    15は、C1-6アルキルであり、
    各mは、独立して1又は2である、化合物、
    又は、それらの2種若しくは3種以上のジアステレオマーの混合物、
    又は、それらのエナンチオマーの混合物、
    又は、個々のエナンチオマー若しくはそれらのジアステレオ異性体、
    又は、上記のうち任意の1つの医薬的に許容される塩、
    ただし、前記化合物は、
    Figure 2019517997
    ではない、化合物。
  2. Wが、−COOH、スルホネート、スルホン酸、ホスホネート、ホスホン酸、リン酸又はHet1であり、Het1が、非置換のテトラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、イソキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、チオフェン、ピラゾール又はピロールであり、好ましくは、Wが−COOHである、請求項1に記載の化合物。
  3. 1が、任意に置換されるC2-6アルキルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 1が、非置換のC2-6アルキルである、請求項1又は2に記載の化合物。
  5. 2がメチルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 5が、C1-6ハロアルキル又はハロゲンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. Wが−COOHである、請求項3〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. Wが−COOHであり、
    1が、非置換のC2-6アルキルであり、
    2がメチルであり、
    3がH又はFであり、
    4がHであり、
    5が、CF3、F、Cl又はBrであり、
    6がHであり、
    7がH又はFである、請求項1に記載の化合物。
  9. 1が、非置換のエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルである、請求項8に記載の化合物。
  10. 1が、イソプロピル又はイソブチルであり、好ましくは、R1はイソブチルである、請求項8に記載の化合物。
  11. Figure 2019517997
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、
    並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
    並びに、それらの医薬的に許容される塩。
  12. 治療有効量の請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物と、医薬的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物。
  13. 受益対象においてFPR2受容体に対してFPR1受容体を選択的に刺激する方法であって、前記受益対象に、
    Figure 2019517997
    からなる群から選択される化合物、並びに、上記のうち任意の2つ又はそれ以上の混合物、
    並びに、それらの医薬的に許容される塩を投与することを含み、
    前記化合物が、FPR2に対してFPR1について少なくとも2倍の選択性を呈し、
    前記選択性が、in vitroアッセイで測定するとき、FPR2の刺激についてのEC50の、FPR1の刺激についてのEC50に対する比に基づくものである、方法。
  14. 前記受益対象がin vitroの細胞である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記受益対象が哺乳類である、請求項13に記載の方法。
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