JP2019516058A - 燃焼機関において燃料を空気と混合するためのスワラ - Google Patents

燃焼機関において燃料を空気と混合するためのスワラ Download PDF

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Abstract

燃焼機関(10)内で燃料を空気と混合するためのスワラ(60)が開示される。スワラ(60)は、中心軸線(63)と、上面(62)を有するスワラ基部(61)と、中心部分(64)と、複数のメインスワラエレメント(65)と、複数の妨害エレメント(66)とを有している。メインスワラエレメント(65)と妨害エレメント(66)とは、スワラ基部(61)の上面(62)に位置しており、中心部分(64)の周囲に配置されている。メインスワラエレメント(65)は、流体を中心部分(64)に向けるために構成された複数のスワラスロット(67)を形成している。各スワラスロット(67)は、スロット流入部(68)とスロット流出部(69)とを有している。スロット流出部(69)は、スロット流入部(68)よりも、中心軸線(63)から小さい半径方向距離に配置されている。各妨害エレメント(66)は、スロット流入部(68)に配置されており、スワラスロット(67)内に複数の流れチャンネル(70,71)を形成するために構成されている。

Description

本発明は、燃焼機関内で燃料を空気と混合するためのスワラと、燃料を空気と混合するための方法とに関する。本発明はさらに、バーナとガスタービンとに関する。
全ての燃焼システムにとって、燃料配置および混合は重要である。正確な燃料配置および正確な混合プロフィールは、NOx、バーナ壁温度、燃焼効率、ならびに火炎の位置および安定性などの因子を変化させる。ラジアルスワラ燃焼システムは、少なくとも2つの領域内へ燃料を配置することを要求する。すなわち、パイロット火炎のための領域と、メイン火炎のための領域である。各システムは、正確なパイロット/メイン分割を得るために、燃料内に混合される空気の正確な量を有してなければならず、かつそれぞれの火炎において均一な混合部分を得るために十分に良好に混合されていなければならない。
ラジアルスワラは、燃料を空気と混合するために、スワラスロットの側面およびスワラの基部において、ガス流のための噴射孔を使用する。内側の再循環領域に向きこの領域にパイロット燃料を向けるための二次燃料噴射もある。完全な混合は、特に全負荷範囲にわたって常に達成されているわけではない。
本発明の目的は、改善された混合特性を備える有利なスワラを提供することにある。
この目的は、請求項1に記載の燃料を空気と混合するためのスワラと、請求項13に記載のバーナと、請求項14に記載のガスタービンと、請求項15に記載の燃料を空気と混合する方法とによって解決される。従属請求項は本発明の別の形態を規定する。
燃焼機関内で燃料を空気と混合するための本発明に係るスワラは、中心軸線と、上面を有するスワラ基部と、中心部分と、複数のメインスワラ要素またはスワラエレメントと、複数の妨害要素または妨害エレメントとを有している。メインスワラエレメントおよび妨害エレメントは、スワラ基部の上面に配置されている。メインスワラエレメントおよび妨害エレメントは、中心部分の周囲に配置されている。メインスワラエレメントは複数のスワラスロットを形成している。スワラスロットは、流体を中心部分に向けるために、たとえば中心軸線に向けるために構成されている。各スワラスロットは、スロット流入部とスロット流出部とを有している。スロット流出部は、スロット流入部よりも、中心軸線から小さな半径方向距離に配置されている。各妨害エレメントは、スロット流入部に配置されており、スワラスロット内に複数の流れ通路、好適には2つの流れ通路を形成または提供するために構成されている。
本発明の思想は、スワラスロット内で空気流を好適には2つの流れに分割する点にある。これらの流れが衝突する箇所は、高い乱流の領域となる。この領域内に噴射された燃料は、良好に混合され、混合を持続するためにスワラスロットの全長を有していて、その後にスロットが合わさる第2の高い乱流の領域に当たる。
スワラ基部は、基部部分または基部要素または基部エレメントであってよい。スワラ基部および/またはメインスワラエレメントおよび/または妨害エレメントは、別個の構成要素であってもよく、またはワンピースとして形成されてもよい。
スロット流入部の流入縁部は、好適には圧力損失を減じるために丸みが付けられている。別の形態では、メインスワラエレメントおよび/または妨害エレメントは、丸みが付けられた形状を有する前縁を有していてよい。
スワラスロットは、流体を中心軸線に向けるために構成されていてよく、特に少なくとも1つのスロットは、中心線を有する流出部を有しており、中心線は、スロット流出部を通る主流れ方向と同一であってよい。中心線は、スワラの中心軸線に対して垂直方向に延びており、スロット流出部の中心に向かう半径方向線と、10°〜70°、好適には40°〜60°の角度を有している。
好適な形態では、少なくとも1つの妨害エレメントが、中心軸線に対して垂直な平面において、つまり半径方向の面で、丸形、楕円形または涙滴形または方形または菱形の横断面を有している。スワラスロット内の妨害エレメントは、燃料の混合を改善するために流れに乱流を誘発することが望ましい。空力学的な特性、特に誘発される乱流の特性を改善する目的で、かつ/または製造コストを減じる目的で、異なる形状を選択することができる。
妨害エレメントは、さらに乱流混合を誘発するために、区分の間で孔または仕切りを有する幾つかの部材から構成されていてよい。燃料は好適には、主な利点を得るために、妨害エレメントの直後の乱流領域内に噴射される。
少なくとも1つの、好適には各スロットは、スワラ基部の上面から測定した軸方向で高さhを有しており、少なくとも1つの、好適には各妨害エレメントは、スワラ基部の上面から測定した軸方向で高さhを有している。たとえば、妨害エレメントの高さhは、スロットの高さhと等しいか、または小さく形成されている(h≦h)。言い換えると、妨害エレメントは、スワラスロットの全高を有している必要はない。主な利点は、スロットの100%の高さで得られると考えられるが、付加的な利点は、スワラスロット高さの一部しかない妨害エレメントによっても得られる。幾つかの異なる平面において乱流を誘発するために、妨害エレメントは、スロットの全高を有しているか、またはスロットの高さの一部の高さだけを有していてよい。
さらに別の形態では、少なくとも1つの妨害エレメントが、スロットの部分、特にスロットの流入部分を、第1の横断面積を有する第1の流れ通路部分と第2の横断面積を有する第2の流れ通路部分とに分割している。第1の横断面積および第2の横断面積は、互いに等しいか、または最大で10%だけ異なっている。言い換えると、一方の流れ通路の横断面積は、他方の流れ通路の横断面積よりも最大で10%だけ小さいか、または最大で10%だけ大きく形成されている。これは、通路の比が等しい必要がないことを意味するが、最も高い乱流比を与えるように決定できることを意味している。しかし、通路が、等しい幅であるか、または互いに対して10%以内だけ異なっていることが最適であると考えられる。
少なくとも1つのスロットは、スロット流入部からスロット流出部までのスロット長さを有している。好適には、少なくとも1つの妨害エレメント、好適には各妨害エレメントが、スロット長さの70%よりも小さな長さだけ、たとえば10%〜30%の長さ、好適には20%の長さだけスロット内に進入している。スロット流入部において中心に配置された妨害エレメントは、スロット長さの70%を超えて進入すべきではないが、主な利点は、進入が、外側から内側に向かってスワラスロットの長さの20%である場合に生じると考えられる。その方向において空気流が分解される十分な長さを有することと、流れの間の結合部を鋭利に形成することとの間でバランスが取られる。さらに、燃料噴射後の長さが長ければ長いほど、スワラスロット内で生じ得る混合が増す。したがって、妨害エレメントの長さは、燃料/空気混合物が、いずれかの通路に沿って逆流し、燃焼チャンバの外側で燃焼することを阻止するために十分な長さであることが望ましい。
スワラは有利には、複数の燃料インジェクタまたは燃料噴射手段を有している。燃料インジェクタは、噴射孔を有している。好適な形態では、スワラは、複数の燃料インジェクタまたは燃料噴射手段を有している。少なくとも1つの燃料インジェクタは、気体燃料インジェクタおよび/または液体燃料インジェクタであってよい。
一般に、スワラ基部および/または少なくとも1つのメインスワラエレメントおよび/または少なくとも1つの妨害エレメントは、少なくとも1つの燃料インジェクタを有している。スワラは、少なくとも1つのメイン燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つのパイロット燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つの二次メイン燃料インジェクタを有している。少なくとも1つのメイン燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つのパイロット燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つの二次メイン燃料インジェクタは、好適には、スワラ基部の上面に、または上面内に、またはメインスワラエレメントのうちの1つの後縁に、または妨害エレメントの1つの、スロット流入部からスロット流出部へのスロット内の流れ方向に関して下流側の部分に、または妨害エレメントの1つの、スロット流入部からスロット流出部へのスロット内の流れ方向に関して上流側の部分に配置されている。
有利には、燃料インジェクタは、妨害エレメントの下流側で燃料混合が生じるように配置されており、特に燃料は、下流側で乱流領域内に直接に噴射されるか、または上流側で噴射されてよく、これにより空気流が燃料を乱流領域へと運ぶようになっている。
さらに、妨害エレメントは、少なくとも1つの側面を有しており、かつ/またはメインスワラエレメントは、少なくとも1つの側面を有している。少なくとも1つの燃料インジェクタは、妨害エレメントの側面か、メインスワラエレメントの側面に配置されていてよい。
複数の燃料インジェクタは、たとえば、メインスワラエレメントの1つおよび/または妨害エレメントの1つにおいて、スワラ基部から軸方向で測定して異なる高さに配置されている。燃料インジェクタは、特定のエレメントの側面または後縁に配置されていてよい。たとえば、複数の燃料インジェクタは、スロットの高さの60%〜90%の高さに配置されているか、またはメインスワラエレメントの高さの60%〜90%の高さに配置されているか、または妨害エレメントの高さの60%〜90%の高さに配置されていてよい。
一般に、燃料インジェクタは、穴またはスロットであってよく、またはあらゆる噴射形状を有していてよい。
たとえば、気体燃料は、妨害エレメントの後縁から噴射することができる(図2の位置1を参照)。インジェクタの個数は、1つ以上であってよいが、3つが最適であり、大抵の場合、スロットの上部の2/3に向かって位置している。気体供給管路を避けるように内側供給管路の場所を定められる場合、この後縁から液体も噴射することができる(図2の位置6を参照)。
インジェクタまたは供給孔の別の配置は、中心の妨害エレメントの側面であってよく、この場合、インジェクタまたは供給孔はずらして配置されている。たとえば4つの供給孔が設けられている場合、各側に2つの供給孔が、スロットの基部から異なる高さに配置されており、たとえば一方の側面では70%と90%の高さに、他方の側面では60%と80%の高さに配置されている(図2の位置2を参照)。
燃料は、通路の外側からスロット内に供給されてもよい(図2の位置3を参照)。メイン液体は、妨害エレメントの楔状先端部に配置することができる(図2の位置5または6)。パイロット燃料を、スワラの基部において、内径部に向かって、少ない進入で、またはスワラ半径全体の内側から噴射することができる。
パイロットまたは二次メイン燃料インジェクタまたは供給孔は、混合特性をさらに向上させるために、メインスワラエレメントまたは要素の後縁の異なる高さに配置することができる(図2の位置4)。パイロット燃料は、この縁部の基部に向かって噴射され、かつメイン燃料は上部に向かって噴射することができる。液体インジェクタは、これらの箇所のうちの1つに置くことができる(図2の位置7を参照)。良好な液体パイロット配置は、スワラ点の端部と一致するスロットの基部から、基部に対して90°の角度で面している(図2の位置5を参照)。中心に、またはスワラノーズの端部から半径方向内側に角度付けされた噴射も有利である。
燃焼機関用の本発明に係るバーナは、上述のような少なくとも1つのスワラを有している。本発明に係るガスタービンは、上述のような少なくとも1つのスワラおよび/または上述のような少なくとも1つのバーナを有している。バーナおよびガスタービンは、上述のスワラと同様の特性および利点を有している。
燃焼機関、たとえばバーナまたはガスタービン内で使用するために燃料を空気と混合するための本発明に係る方法は、上述のスワラのスロット流入部内に空気を噴射するステップと、スワラの少なくとも1つの燃料インジェクタにより燃料を空気流内、特に乱流空気流内に噴射するステップと、を含む。この方法は、上述のスワラと同一の特性および利点を有している。
たとえば、少なくとも1つの妨害エレメントの、スロット流入部からスロット流出部へのスロット内における流れ方向に関して下流側または上流側で、燃料を噴射することができる。有利には、燃料は、妨害エレメントの下流側で燃料混合が行われるように、噴射される。燃料を、下流側で乱流領域内に直接に噴射するか、または空気流が燃料を乱流領域に運ぶように上流側に噴射することができる。言い換えると、燃料は、燃料を乱流領域内に噴射することにより妨害エレメントの下流側で燃料と空気とを混合するために噴射されるか、または妨害により形成された乱流の上流側で、空気流が燃料をこの乱流領域に運ぶように噴射される。
一般に、本発明は、付加的な妨害エレメントがスワラスロット内で、乱流を引き起こし、燃料噴射点における乱流の混合を増大させるために、混合、特に異なる形状によって混合を支援するという利点を有している。さらに、混合結果を改善する新規の燃料噴射配置が提供される。
添付の図面に関連して本発明の実施形態の以下の説明を参照することにより、本発明の上述の性質および他の特徴および利点ならびにそれらを得るための形式がより明らかとなり、発明自体もより良好に理解される。実施形態は、添付の請求項により規定されている本発明の範囲を制限するものではない。説明される全ての特徴は、別個の特徴としても、互いに対する組み合わせにおいても有利である。
タービンエンジンの一部を概略的に示す断面図である。 本発明に係るスワラの実施例を概略的に示す斜視図である。 図2に示したスワラを概略的に示す平面図である。 図2に示したスワラを概略的に示す別の斜視図である。 図2に示したスワラを概略的に示すさらに別の斜視図である。 異なって形成された妨害エレメントの例を備える本発明に係るスワラの別の実施形態を概略的に示す斜視図である。 図6に示したスワラの別の実施形態を、スロット高さよりも低い高さを有する妨害エレメントと共に概略的に示す斜視図である。 スワラスロットに対する妨害エレメントの位置を詳細に示す、スワラの区分を概略的に示す軸方向の図である。 妨害エレメントの1つを周方向および半径方向内向きに見た斜視図であり、特にスワラへの空気流にさらされている空力学的なショルダを示す図である。 妨害エレメントの後縁を半径方向外方に見た斜視図であり、特に、後縁の両側の面における燃料流出部の位置を示している。 妨害エレメントを略周方向で見た側面図であり、空力ショルダおよびスワラの上部プレートを示している。
図1は、ガスタービンエンジン10の実施例を断面で示している。ガスタービンエンジン10は、流れ方向で連続して、流入部12,圧縮機区分14、燃焼器区分16およびタービン区分18を有しており、これらは略流れ方向で連続して、略長手方向軸線または回転軸線20の周囲に、これらの軸線の方向に配置されている。ガスタービンエンジン10は、さらにシャフト22を有している。このシャフト22は、回転軸線20の周りに回転可能であり、長手方向でガスタービンエンジン10を通って延びている。このシャフト22は、タービン区分18を圧縮機区分14に駆動接続している。
ガスタービンエンジン10の運転中に、空気流入部12を通じて取り込まれる空気24は、圧縮機区分14により圧縮され、燃焼区分またはバーナ区分16へと搬送される。バーナ区分16は、バーナプレナム26と、1つまたは複数の燃焼チャンバ28と、各燃焼チャンバ28に取り付けられた少なくとも1つのバーナ30とを有している。燃焼チャンバ28およびバーナ30は、バーナプレナム26の内部に配置されている。圧縮機14を通過する圧縮空気は、ディフューザ32内に流入し、ディフューザ32からバーナプレナム26内へと排出される。このバーナプレナム26から空気の一部は、バーナ30内に流入して、気体燃料または液体燃料と混合される。次いで、空気/燃料混合物は燃焼され、燃焼により生じた燃焼ガス34または作業ガスは、燃焼チャンバ28を通って、移行ダクト17を介してタービン区分18へと流される。
この例示的なガスタービンエンジン10は、キャニュラー形燃焼器区分配列16を有している。このキャニュラー形燃焼器区分配列16は、それぞれバーナ30および燃焼チャンバ28を有する複数の燃焼筒19の環状の配列により構成されており、移行ダクト17は、燃焼チャンバ28に接続する略円形の流入部と、環状セグメントの形態の流出部とを有している。移行ダクト流出部の環状の配列は、タービン18へと燃焼ガスを通流させるための環状部を形成する。
タービン区分18は、シャフト22に取り付けられた、動翼を支持する複数のディスク36を有している。この実施例では、2つのディスク36がそれぞれ、タービン動翼38の環状の配列を支持している。しかし、動翼を支持するディスクの個数は異なっていてもよく、たとえば、唯1つのディスクまたは2つ以上のディスクが設けられていてもよい。さらに、ガスタービンエンジン10のステータ42に取り付けられている案内翼40が、タービン動翼38の環状の配列の複数の段の間に配置されている。燃焼チャンバ28の出口と、先行するタービン動翼38との間に、入口案内翼44が設けられており、作業ガスの流れをタービン動翼38へと変向させる。
燃焼チャンバ28からの燃焼ガスは、タービン区分18へと流入し、タービン動翼38を駆動し、このタービン動翼38自体がシャフト22を回転させる。案内翼40,44は、タービン動翼38への燃焼ガスまたは作業ガスの角度を最適化するように作用する。
タービン区分18は、圧縮機区分14を駆動する。圧縮機区分14は、軸方向で連続する静翼段46と、動翼段48とを有している。動翼段48は、動翼の環状の配列を支持するロータディスクを有している。圧縮機区分14もケーシング50を有している。このケーシング50は、ロータ段を取り囲み、静翼段48を支持している。案内翼段は、半径方向に延びる静翼の環状の配列を含んでいる。静翼は、ケーシング50に組み付けられている。静翼は、所定のエンジン運転点において動翼のための最適な角度でガス流を存在させるために設けられている。幾つかの案内翼段は、可変の静翼を有しており、この場合、静翼の、その長手方向軸線を中心とする角度は、異なるエンジン運転状況により生じ得る空気流特性にしたがった角度に調節することができる。
ケーシング50は、圧縮機14の通路56の半径方向の外側面52を規定する。通路56の半径方向の内側面54は、動翼48の環状の配列により部分的に規定されているロータのロータドラム53により、少なくとも部分的に規定されている。
本発明は、1つの多段圧縮機と、1つの単段または多段タービンとを接続する単一のシャフトまたはスプールを有する上記の例示的なタービンエンジンに関して説明される。しかし、本発明は、2つまたは3つのシャフトを有するエンジンにも同様に適用可能であり、また本発明を産業用途、航空機用途または船舶用途のために使用できることは明らかである。
上流および下流という用語は、別に明記しない限り、エンジンを通る空気流および/または作業ガス流の流れ方向に関する。前方および後方という用語は、エンジンを通るガスの一般的な流れに関する。軸方向、半径方向および周方向という用語は、エンジンの回転軸線20に関して使用される。
図2は、本発明によるスワラ60の実施例を概略的に示す斜視図である。図3は、図2に示したスワラを概略的に示す平面図である。図4は、図2に示したスワラを概略的に示す別の斜視図である。図5は、図2に示したスワラを概略的に示すさらに別の斜視図である。
燃料を空気と混合するためのスワラ60は、中心軸線63と、上面62を有するスワラ基部61と、中心部分64と、複数のメインスワラ要素またはスワラエレメント65と、複数の妨害要素または妨害エレメント66とを有している。メインスワラエレメント65と妨害エレメント66とは、スワラ基部61の上面62に配置されている。メインスワラエレメント65と妨害エレメント66とは、中心部分64の周りに配置されている。メインスワラエレメント65は、複数のスワラスロット67を形成している。スワラスロット67は、流体を中心部分64、たとえば中心軸線63に向けるために構成されている。各スワラスロット67は、スロット流入部68と、スロット流出部69とを有している。スロット流出部69は、スロット流入部68よりも、中心軸線63から小さな半径方向距離に配置されている。各妨害エレメント66は、スロット流入部68に配置されており、スワラスロット67内への複数の流れ通路、好適には2つの流れ通路70,71を形成または提供するために構成されている。
各メインスワラエレメント65は、前縁72と後縁73とを有している。スワラスロット67におけるメインスワラエレメント65の流入エッジ74は、好適には圧力損失を減じるために丸みが付けられている。
図2に示した妨害エレメント66は、半径方向の平面において涙滴形状を有している。各妨害エレメント66は、前縁75と後縁76とを有している。
スワラスロット67は、流体を中心軸線63に向けるために構成されていてよい。特に、少なくとも1つのスロット67は、中心線77を有する流出部69を有している。中心線77は、スロット流出部69を通る主流れ方向79と同一であってよい。中心線77は、スワラ60の中心軸線63に対して垂直方向に延びており、スロット流出部69の中心に向かう半径方向線78と10°〜70°、たとえば40°〜60°の角度αを有している。
妨害エレメント66は、スロット67の部分、特にスロット67の流入部分68を、第1の横断面積を有する第1の流れ通路部分70と、第2の横断面積を有する第2の流れ通路部分71とに分割する。第1の横断面積および第2の横断面積は、等しいか、または互いに最大で10%異なっている。
少なくとも1つのスロットは、スロット流入部68からスロット流出部69までのスロット長さを有している。有利には、各妨害エレメント66は、スロット長さの70%よりも小さな長さで、たとえば10%〜30%、好適には20%の長さでスロット67内に進入する。
スワラは有利には、複数の燃料インジェクタまたは燃料噴射手段を有している。燃料インジェクタは、噴射孔または噴射スロットを有していてよく、または別の噴射形状を有していてよい。好適な形態では、スワラは、複数の燃料インジェクタまたは燃料噴射手段を有している。少なくとも1つの燃料インジェクタは、気体燃料インジェクタおよび/または液体燃料インジェクタであってよい。
図2は、燃料インジェクタの異なる位置の例を示している。位置1〜7に図示された燃料インジェクタは、個別に存在していてもよいし、各組み合わせで存在していてもよいし、または図2に示されているように全て存在していてもよい。
一般に、スワラ基部および/または少なくとも1つのメインスワラエレメント65および/または少なくとも1つの妨害エレメント66は、少なくとも1つの燃料インジェクタ1〜7を有していてよい。スワラ60は、少なくとも1つのメイン燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つのパイロット燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つの二次メイン燃料インジェクタを有していてよい。少なくとも1つのメイン燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つのパイロット燃料インジェクタおよび/または少なくとも1つの二次メイン燃料インジェクタは、好適には、スワラ基部61の上面62に、または上面62内に、または複数のメインスワラエレメント65のうちの1つの後縁73に、または複数の妨害エレメント66のうちの1つの、スロット67内への流れ方向79に関して下流側の部分に、または複数の妨害エレメント66のうちの1つの、スロット67内への流れ方向79に関して上流側の部分に配置されている。
さらに、妨害エレメント66は、少なくとも1つの側面80を有していてよく、かつ/またはメインスワラエレメント65は、少なくとも1つの側面81を有していてよい。少なくとも1つの燃料インジェクタは、妨害エレメント66の側面80に配置されているか(位置2を参照)、またはメインスワラエレメント65の側面81に配置されていてよい。
妨害エレメント66の側面80の位置2に設けられたインジェクタまたは供給孔は、たとえば、ずらして配置されたインジェクタ位置または供給孔を有していてよい。たとえば、4つの供給孔の場合、両側に2つの供給孔が設けられているが、スワラ基部61の上面62からは異なる高さに、たとえば一方の側面80では70%と90%の高さに、他方の側面80では60%と80%の高さに配置されている。
燃料は、たとえば位置3において通路の外部からスロット67内に供給されてもよい。
好適には、気体燃料は、妨害エレメント66の後縁76から、位置1に設けられた1つまたは複数のインジェクタによって噴射することができる。噴射孔の数は、1つ以上であってよいが、3つが最適であると考えられ、大抵の場合、スロットの上部の2/3に向かって位置しており、言い換えると、スロット高さhの2/3の高さに位置している。この後縁76において、特に、気体供給管路を避けるように内側の供給管路の場所を定められる場合、たとえば位置6に設けられたインジェクタにより、液体燃料も噴射することができる。
メインの液体燃料は、位置5または6において、妨害エレメント66の楔状先端部に配置することができる。パイロット燃料は、スワラ60の基部61で、内径部に向かって、少ない進入で、またはスワラ半径全体の内側から噴射することができる。
パイロット供給孔または二次メイン供給孔は、たとえば位置4において、メインスワラエレメント65の後縁73に、上面62から測定した異なる軸方向の高さに配置することができる。これは、さらに混合特性を向上させる。パイロット燃料インジェクタは、好適には、この後縁の(基部に向かって)低い高さに位置しており、かつメイン燃料インジェクタは、好適には(上部に向かって)高い高さに位置している。液体インジェクタは、たとえば位置7において、これらの配置のうちの1つに配置することができる。良好な液体パイロット配置は、スワラ点の端部と一致するスロットの基部から、基部に対して90°の角度で面している(下図の位置8)。中心に、またはスワラノーズの端部から半径方向内側に角度付けされた噴射も有利である。
スワラ流入部68において中心に配置された妨害エレメント66は、スロット67の長さの70%を超えて進入すべきではないが、主な利点は、進入が、外側から内側に向かってスワラスロット67の長さの20%である場合に生じると考えられる。空気流がこの方向で分解される十分な長さを有することと、流れ間の結合部を鋭利に形成することとの間でバランスが取られる。つまり、燃料噴射後の長さが長ければ長いほど、スワラスロット内で生じ得る混合が増す。スロット67内に配置されている、中心に配置された妨害エレメント66の長さも、燃料/空気混合物がいずれかの通路に沿って逆流し、燃焼チャンバの外側で燃焼することを回避するために十分な長さを有することが望ましい。
図6は、異なって形成された妨害エレメントの例を備える本発明に係るスワラの変化形を概略的に示す斜視図である。一般に、妨害エレメントは、特に放射面における断面で互いに異なる形状を有していてよい。図6は、1つのスワラ60における異なる形状の妨害エレメントの実施例を示している。スワラ60は、一般にこれらの形状のうちの唯1つの形状の複数の妨害エレメントを有しているか、または互いに異なって形成された複数の妨害エレメントの組み合わせを有していてよい。図6では、妨害エレメント82は、正方形形状を有しており、妨害エレメント85は、菱形形状を有しており、妨害エレメント83は、円形状を有しており、妨害エレメント84は、楕円形状を有しており、妨害エレメント66は、涙滴形状を有している。
妨害エレメントは、さらに乱流混合を誘発するために、複数の孔または区分間の仕切りを有する複数の部分から構成されていてよい。燃料は、主な利点を得るために、妨害エレメントの直後で乱流領域内へと噴射されることが望ましい。
少なくとも1つのスロット、好適には各スロットは、スワラ基部の上面から計測した軸方向の高さhを有しており、少なくとも1つの妨害エレメント、好適には各妨害エレメントは、スワラ基部の上面から計測した軸方向の高さhを有している。たとえば妨害エレメントの高さhは、スロットの高さhと等しいか、またはスロットの高さhよりも小さく形成されている(h≦h)。言い換えると、妨害エレメントは、スワラスロットの全高を有している必要はない。主な利点は、スロットの100%の高さで得られると考えられるが、付加的な利点が、スワラスロット高さの一部の高さしかない妨害エレメントでも得られる。幾つかの異なる平面において乱流を誘発するために、妨害エレメントは、スロットの全高を有しているか、またはスロットの高さの一部の高さだけを有していてよい。
図7は、スロット高さhよりも低い高さhを有する妨害エレメント66,82,83,84,85を有する、図6に示したスワラ60の別の形態を概略的に示す斜視図である。幾つかの異なる平面において乱流を誘発するために、妨害エレメントは、スロットの全高hを有しているか、またはスロットの高さの一部の高さだけを有していてよい。
本スワラの好適な実施形態が、図8〜図11に関して参照される。
図8は、スワラ60の一部を軸方向の視点で示しており、本スワラの特別な実施形態を示している。上部プレート(図9,図10および図11における108)は、見やすくするために取り除かれている。上述のように、スワラ60は、中心軸線63と、上面62を有するスワラ基部(プレート)61とを有している。メインスワラエレメント65の環状の配列は、軸方向で基部プレート61から上部プレート108へと延びている。メインスワラエレメント65と、基部プレート61と、上部プレート108とは、スワラスロット67を規定する。複数の妨害エレメント66,84が、周方向でメインスワラエレメント65の間に配置されている。
各妨害エレメント66,84は、前縁75と後縁76とを有している。後縁76は、前縁75の半径方向内側に配置されている。メインスワラエレメント65および妨害エレメント66は、スワラ基部61の上面62に位置し、中心部分64の周囲に配置されている。
スワラスロット67は、中心線100を有しており、流体79を中心部分64に向けるために構成されている。流体は、ガスタービンの圧縮機区分からの圧縮空気である。各スワラスロット67は、スロット流入部68、より正確には(軸線63からの)半径Riに形成されたスロット流入面と、スロット流出部69、より正確にはスロット流出面とを有している。スロット流出部69は、スワラ流入部68よりも、中心軸線63から小さな半径方向距離に、または半径方向内側に配置されている。
重要であるのは、各妨害エレメント66が、スロット流入部68の1つと交差するように配置されていることであり、いわばスロット流入面68Pが妨害エレメント66を通るまたは横切ることである。妨害エレメント66と、妨害エレメント66のすぐ隣の、またはこの妨害エレメント66に面しているメインスワラエレメントは、複数の流れ通路を形成し、特に2つの流れ通路70,71を形成している。これらの流れ通路70,71が、流体をスワラスロット67内に供給する。
重要であるのは、妨害エレメント66,84の後縁76が、スワラスロット64内に位置している、または半径方向外側から0.2Riまでの距離でスワラスロット64内に挿入されていることである。少なくとも1つの燃料インジェクタ1、つまり燃料インジェクタ1の流出部116,116A,116Bは、妨害エレメント66,84内に、後縁76から0.2Riまでの距離に形成されている。言い換えると、燃料流出部116,116A,116Bは、流入面68Pの半径方向内側に配置されている。燃料流出部116,116A,116Bは、流入面68Pの半径方向内側にある、妨害エレメントの表面の任意の部分に位置していてよい。
妨害エレメント66,84と燃料流出部116,116A,116Bの特定の配列は、燃料および空気の予混合が、スワラスロットの手前または半径方向外側で生じず、燃焼ガスのフラッシュバックを回避することを保証する。さらに、スワラスロット内への妨害エレメントの挿入は、スワラスロットの減少した流れ面積を形成し、この結果、流体または空気は、後縁76の半径方向内側よりも通路71,70内で高い速度を有している。これはさらに、燃焼ガスのフラッシュバックを減じるかまたは排除する。
スワラスロット67は、対峙するメインスワラ65の正圧面81Pと負圧面81Sとの間に規定されていて、幅Wを有している。妨害エレメント66,84の後縁76は、中心線100から0.05Wだけずらされている、つまりオフセットされている。好適には、このオフセットは、負圧面81Sに向けられている。これは、スワラスロットに流入する流体の圧力分布または圧力勾配が等しくないので有利である。後縁76のオフセットは、圧力をより良好に分散させるように支援するので、フラッシュバックは、通路71,70のいずれを介しても生じ得ない。
妨害エレメント66,84は、翼型の形状の横断面を有しており、前縁75から後縁76に延びる翼弦線104を有している。翼弦線104は、中心線100から5°〜25°、好適には10°〜20°、好適には約15°の角度βを有している。この構成では、特に角度βがメインスワラエレメント65の負圧面81Sに向かっている場合に、妨害エレメントがスワラスロット67内へ流体の流れ79を変向することを支援し、これにより空力的損失を減少させる。
スワラ60は、さらに上部プレート108を有している。この上部プレート108は、略リングの形状であり、メインスワラエレメント65の、スワラ基部61とは軸方向で反対の端部と、妨害エレメント66,84の、基部プレート端部とは軸方向で反対の端面114の少なくとも一部110とに隣接して配置されている。したがって、上部プレート108は、スワラスロット67をさらに規定する。妨害エレメント66,84の、軸方向で反対の端面114の部分110は、妨害エレメントの、スワラスロット内への侵入部の延在長さと同一の半径方向の延在長さ(0.2Ri)を有していてよい。したがって、上部プレートの半径方向外側の周部は、メインスワラエレメントの前縁72と同一の半径を有しているが、このことは、全ての実施例において必ずしも必要ではない。
したがって、妨害エレメント66,84の端面114の残りの部分112は、上部プレート108の半径方向外側に延びており、これは図9に示されている。流体の流れ79は、この面に衝突し、有利にはこの表面は、流体79に流体力学的な面を提供するために、滑らかに輪郭形成されている。この流体力学的な成形は、空気流79を滑らかにすることを支援し、損失を減少させる一方で、流出部116,116A,116Bからの燃料の良好な噴射のために安定した空気流を提供する。
図11を参照すると、前縁75は高さHLEを有しており、後縁76は高さHTEを有している。前縁の高さHLEは、後縁の高さHTEよりも小さく、上部プレート108により覆われている部分110から面114の残りの部分112への滑らかな移行部が設けられている。このショルダは、空気流79にぶつかるように角度付けされており、これにより、空気流は、軸方向から略半径方向へと変向して、空気流がスワラスロットを通過するようになっている。
中心軸線63に対して垂直な平面で見て妨害エレメント66,84の翼型形状を強調するために、この形状は対称的な涙滴形84(図8)または湾曲した涙滴形66である(図2〜図5)。横断面形状は、後縁76よりも前縁75の近くで最大の厚さTmaxを有しており、この形状は、最大の厚さTmaxから前縁75に向かって全体に先細りする。
ここで、燃料噴射構造について述べる。各妨害エレメント66,84は、第1の面80Aと、第2の面80Bとを有している。これらの面はそれぞれ、メインスワラエレメント65の負圧面(81S)と、正圧面81Pとに面している。この場合、第1の面80Aと第2の面80Bにそれぞれ流出部116A,116Bを有している少なくとも1つの燃料インジェクタ1が設けられている。
特に図8〜図11に示した好適な実施形態では、第1の面80Aと第2の面80Bにそれぞれ少なくとも1つの流出部116A,116Bを有する複数の燃料インジェクタ1が設けられている。第1の面80Aの燃料インジェクタ1の流出部116Aは、第2の面80Bの燃料インジェクタ1の流出部116Bから軸方向にオフセットされている。第2の面80Bの燃料インジェクタ1の流出部116Bは、後縁76のほぼ中間の高さに対称的に配置されている。この場合、第1の面80Aの燃料インジェクタ1の流出部116Aは、第2の面80Bの燃料インジェクタ1の流出部116Bのほぼ中間のピッチに配置されている。図示されたこの例示的な実施例のために、第1の面80Aと第2の面80Bにそれぞれ、燃料インジェクタ1の3つの流出部116A,116Bが設けられている。この構成では、燃料は、スワラスロット67の軸方向の高さにわたってかつ/または好適には流体流内でより均一に分散され、これにより、燃料は、燃焼チャンバ内の正確な位置で燃焼する。

Claims (16)

  1. 燃焼機関(10)内で燃料を空気と混合するためのスワラ(60)であって、該スワラ(60)は、中心軸線(63)と、上面(62)を有するスワラ基部(61)と、中心部分(64)と、複数のメインスワラエレメント(65)と、複数の妨害エレメント(66,84)とを有しており、
    各妨害エレメント(66,84)が、前縁(75)と後縁(76)とを有しており、前記後縁(76)は、前記前縁(75)の半径方向内側に配置されており、
    前記メインスワラエレメント(65)と前記妨害エレメント(66)とが、前記スワラ基部(61)の前記上面(62)に位置し、前記中心部分(64)の周囲に配置されており、
    前記メインスワラエレメント(65)は、複数のスワラスロット(67)を形成し、該スワラスロット(67)は、中心線(100)を有し、かつ前記中心部分(64)に流体(79)を向けるために構成されており、各スワラスロット(67)は、半径Riに形成されたスロット流入部(68)と、スロット流出部(69)とを有しており、該スロット流出部(69)は、前記スロット流入部(68)よりも、前記中心軸線(63)から小さな半径方向距離に配置されており、
    各妨害エレメント(66)は、1つのスロット流入部(68)を横切るように配置され、かつ前記スワラスロット(67)内に複数の流れ通路(70,71)を形成するために構成されており、
    前記妨害エレメント(66,84)の前記後縁(76)は、前記スワラスロット(64)内に0.2Riまでの距離で配置されており、
    少なくとも1つの燃料インジェクタ(1)が、前記妨害エレメント(66,84)内に、前記後縁(76)から0.2Riまでの距離で形成されている、
    燃焼機関(10)内で燃料を空気と混合するためのスワラ(60)。
  2. 前記スワラスロット(67)は、対峙するメインスワラ(65)の圧力面(81P)と負圧面(81S)との間に規定されており、前記スワラスロット(67)は、幅Wを有しており、
    前記妨害エレメント(66,84)の前記後縁(76)は、前記中心線(100)から0.05Wだけオフセットされており、好適には、該オフセットが前記負圧面(81S)に向けられている、請求項1記載のスワラ(60)。
  3. 前記妨害エレメント(66,84)は、前記前縁(75)から前記後縁(76)へ延びる翼弦線(104)を有しており、
    前記翼弦線(104)は、前記中心線(100)から5°〜25°、好適には10°〜20°、好適には約15°の角度βを有している、請求項1または2記載のスワラ(60)。
  4. 前記スワラ(60)は、上部プレート(108)をさらに有しており、該上部プレート(108)は、略リング形状であり、前記上部プレート(108)が、前記メインスワラエレメント(65)の、前記スワラ基部(61)とは軸方向で反対側の端部と、前記妨害エレメント(66,84)の、前記スワラ基部(61)とは軸方向で反対側の端面(114)の少なくとも1つの部分(110)とに隣接して配置されており、前記上部プレート(108)は、前記スワラスロット(67)をさらに規定する、請求項1から3までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  5. 前記妨害エレメント(66,84)の前記端面(114)の残りの部分(112)が、前記上部プレート(108)の半径方向外側に延びており、前記端面(114)の前記残りの部分(112)は、前記流体(79)の空力的表面を提供するように滑らかに輪郭形成されている、請求項4記載のスワラ(60)。
  6. 前記前縁(75)は高さHLEを有しており、前記後縁(76)は高さHTEを有しており、前記高さHLEは前記高さHTEよりも小さく形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  7. 少なくとも1つの妨害エレメント(66,84)は、前記中心軸線(63)に対して垂直方向の平面における横断面で、対称的な涙滴形(84)または湾曲した涙滴形(66)である形状を有しており、該形状は、前記後縁(76)よりも前記前縁(75)の近傍で最大の厚さTmaxを有しており、前記形状は、前記最大の厚さTmaxから前記前縁(75)に向かって全体に先細りしている、請求項1から6までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  8. 各妨害エレメント(66,84)は、それぞれ前記メインスワラエレメント(65)の負圧面(81S)と圧力面(81P)とに面した第1の面(80A)と第2の面(80B)を有しており、
    前記第1の面(80A)と前記第2の面(80B)のそれぞれに流出部を有する少なくとも1つの燃料インジェクタ(1)が設けられている、請求項1から7までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  9. 前記第1の面(80A)と前記第2の面(80B)のそれぞれに少なくとも1つの流出部を有する複数の燃料インジェクタ(1)が設けられている、請求項8記載のスワラ(60)。
  10. 前記第1の面(80A)における燃料インジェクタ(1)の前記流出部が、前記第2の面(80B)における燃料インジェクタ(1)の前記流出部から軸方向でオフセットされている、請求項7から9までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  11. 前記第2の面(80B)における燃料インジェクタ(1)の前記流出部が、前記後縁(76)のほぼ中間の高さに対称的に配置されている、請求項7から10までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  12. 前記第1の面(80A)における燃料インジェクタ(1)の前記流出部が、前記第2の面(80B)の燃料インジェクタ(1)の前記流出部の中間のピッチに配置されている、請求項11記載のスワラ(60)。
  13. 前記第1の面(80A)と前記第2の面(80B)のそれぞれに、燃料インジェクタ(1)の3つの流出部が設けられている、請求項7から12までのいずれか1項記載のスワラ(60)。
  14. 請求項1から13までのいずれか1項記載の少なくとも1つのスワラ(60)を有する燃焼機関(10)用のバーナ(30)。
  15. 請求項1から13までのいずれか1項記載の少なくとも1つのスワラ(60)および/または請求項14記載の少なくとも1つのバーナ(30)を有するガスタービン(10)。
  16. 請求項1から3までのいずれか1項記載のスワラ(60)のスロット流入部(68)内に空気を噴射するステップと、
    前記スワラ(60)の少なくとも1つの燃料インジェクタ(1〜7)を通して空気流内に燃焼を噴射するステップと、
    を含む、燃焼機関(10)において使用するために燃料を空気と混合するための方法。
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