JP2019513060A - 回転発射システムを含む円形ステープル留めシステム - Google Patents

回転発射システムを含む円形ステープル留めシステム Download PDF

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Abstract

外科用ステープラと共に使用するためのエンドエフェクタが開示される。エンドエフェクタは、長手方向軸線を有するカートリッジ本体と、カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティと、を含む。ステープルキャビティは、長手方向軸線の周りに延在する第1のステープルキャビティ環状列と、長手方向軸線の周りに延在する第2のステープルキャビティ環状列と、を含む。エンドエフェクタは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納されたステープルと、ステープルをステープルキャビティから連続的に射出させるために、長手方向軸線を中心に回転可能な傾斜面と、を更に含む。

Description

本発明は、外科用器具に関し、また様々な状況において、組織をステープル留め及び切断するために設計された、外科用ステープル留め及び切断器具並びにそれらと共に使用するためのステープルカートリッジに関する。
本明細書に記載する実施形態の様々な特徴は、それらの利点と共に、以下の添付図面と併せて以下の説明によって理解することができる。
少なくとも1つの実施形態による交換式外科用ツールアセンブリを備えた外科用器具の斜視図である。 内部に収納された構成要素を露出させるためにハンドルハウジングの一部が省略されている、図1の外科用器具のハンドルアセンブリの別の斜視図である。 図1及び図2の外科用器具のハンドルアセンブリの一部の分解組立図である。 図2及び図3のハンドルアセンブリの断面斜視図である。 図2〜図4のハンドルアセンブリの部分断面側面図であり、ハンドルアセンブリの主要ハウジング部に対して所定の位置にあるハンドルアセンブリの把持部は実線で示され、主要ハウジング部に対して別の位置にある把持部は仮想線で示されている。 図5における線6−6に沿った、図2〜図5のハンドルアセンブリの端部断面図である。 図5における線7−7に沿った、図2〜図6のハンドルアセンブリの別の端部断面図である。 シフタギアが回転駆動ソケット上の駆動ギアと噛み合い係合しているところを示す、図2〜図7のハンドルアセンブリの別の端部断面図である。 シフタギアが回転駆動ソケット上の駆動ギアと噛み合い係合しているときのシフタソレノイドの位置を示す、図2〜図8のハンドルアセンブリの別の端部断面図である。 ハンドルアセンブリの特定の部分が断面で示され、ハンドルアセンブリのアクセスパネル部分が仮想線で示されている、図2〜図9のハンドルアセンブリの別の斜視図である。 脱出(bailout)システムが作動可能位置で示されている、図2〜図11のハンドルアセンブリの平面図である。 図2〜図11に示された断出システムの脱出ハンドルの斜視図である。 脱出ハンドルの一部が断面で示されている、図12の脱出ハンドルの一部の分解組立図である。 図11のハンドルアセンブリの断面立面図である。 少なくとも1つの実施形態による交換式ツールアセンブリの分解組立図である。 図15の交換式ツールアセンブリの斜視図である。 図15の交換式ツールアセンブリの断面斜視図である。 図15の交換式ツールアセンブリの断面分解組立図である。 図15の交換式ツールアセンブリの関節運動ブロックの斜視図である。 図19の関節運動ブロックを含む図15の交換式ツールアセンブリの関節運動継手の断面斜視図である。 図20の関節運動継手の別の断面斜視図である。 図15の交換式ツールアセンブリの部分分解組立図である。 図15の交換式ツールアセンブリの別の部分分解組立図である。 図20の関節運動継手の部分分解組立図である。 図15の交換式ツールアセンブリの近位端の断面斜視図である。 図15の交換式ツールアセンブリの端面図である。 クランプ状態であるが未発射状態のエンドエフェクタを図示する、図26における線27−27に沿った、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの断面図である。 クランプ状態であるが未発射状態のエンドエフェクタを図示する、図26における線28−28に沿った、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの断面図である。 クランプ状態であるが未発射状態のエンドエフェクタを図示する、図26における線29−29に沿った、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの断面図である。 分解状態で示された、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの断面図である。 第1の方向に関節運動された、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタである。 第2の方向に関節運動された、図15の交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタである。 図15の交換式ツールアセンブリのカートリッジ本体の斜視図である。 少なくとも1つの代替実施形態による、カートリッジ本体の斜視図である。 少なくとも1つの代替実施形態による交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの分解組立図である。 図35のエンドエフェクタの分解図である。 少なくとも1つの代替実施形態による交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの分解図である。 少なくとも1つの代替実施形態による交換式ツールアセンブリのエンドエフェクタの分解図である。 少なくとも1つの実施形態による外科用ステープル留め器具のステープルカートリッジ及びシャフトを図示する斜視図である。 図39のステープル留め器具に組み付けられたステープルカートリッジの部分断面図である。 クロージャ駆動部と、アンビルと、クロージャ駆動部が完全伸長位置にない場合にはアンビルがクロージャ駆動部に組み付けられるのを防止するように構成されたロックアウトと、を含む外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 アンビルがクロージャ駆動部に取り付けられたところを図示する、図41の外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 ステープルカートリッジと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分斜視図である。 アンビルがクロージャ駆動部に取り付けられないうちはクロージャ駆動部が後退するのを防止するように構成されたロックアウトを図示する、図43のステープル留め器具の部分断面図である。 アンビルがクロージャ駆動部に取り付けられ、ロックアウトがクロージャ駆動部から係合解除されたところを図示する、図44のステープル留め器具の部分断面図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 アンビルが閉鎖位置に移動する前に発射駆動部が作動するのを防止するように構成されたロックアウトの詳細図である。 発射駆動部から係合解除した図47のロックアウトの詳細図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分斜視図である。 アンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された組織にアンビルが十分な圧力を加える前に発射駆動部が作動するのを防止するように構成された、図49の外科用ステープル留め器具のロックアウトの詳細図である。 発射駆動部から係合解除した図50のロックアウトの詳細図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分斜視図である。 発射駆動部の切断部材がステープルカートリッジより上方に露出している間はアンビルがクロージャ駆動部から取り外されるのを防止するように構成された、図52の外科用ステープル留め器具のロックアウトの詳細図である。 発射駆動部が発射ストロークの後で十分に後退した後にアンビルから係合解除された図53のロックアウトの詳細図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 クロージャ駆動部がクランプ構成にあり、かつ発射駆動部が未発射構成にあるところを示し、発射駆動部がロックアウトを未解放構成に保持している、図55の外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 発射駆動部が少なくとも部分的に発射構成にあり、かつ図56のロックアウトが解放構成にあるところを図示する、図55の外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 クロージャ駆動部が伸長、又は開放、構成にあり、かつ、クロージャ駆動部が再度クランプするのを防止するために図56のロックアウトがクロージャ駆動部に係合しているところを図示する、図55の外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された、無効、又はロックアウト、構成で示されている発射駆動部と、を含む外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 図59における線59A−59Aに沿った、図59の外科用ステープル留め器具の断面端面図である。 発射駆動部が使用可能になっているクランプ構成を図示する、図59の外科用ステープル留め器具の断面図である。 図60における線60A−60Aに沿った、図59の外科用ステープル留め器具の断面端面図である。 内部に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジと、アンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射駆動部とを含む外科用ステープル留め器具の部分断面図であり、クロージャ駆動部は非クランプ構成で示され、発射駆動部は動作不能な構成で示されている。 クロージャ駆動部がクランプ構成で示され、発射駆動部が動作可能な構成で示されている、図61の外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 図61の外科用器具の発射駆動部の回転可能な中間駆動部材の斜視図である。 図61の外科用器具の発射駆動部の回転可能な発射シャフトの部分斜視図である。 図64の発射シャフトを付勢して図63の中間駆動部材との係合を解除させるように構成されたばねシステムの正面図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジを含む外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの分解組立図である。 ステープルカートリッジがステープル留め器具に完全に組み付けられていない場合にはエンドエフェクタが動作するのを防止するように構成されたロックアウトを図示する、図66のエンドエフェクタの部分断面図である。 ロック解除構成にあるロックアウトを示している、図66のエンドエフェクタの部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジを含む外科用ステープル留め器具のエンドエフェクタの分解組立図である。 ステープルカートリッジをステープル留め器具に対して取り外し可能に保持するように構成されたロックを図示する、図69のエンドエフェクタの部分断面図である。 ロック解除構成にあるロックを示している、図69のエンドエフェクタの部分断面図である。 複数の円形ステープルカートリッジから選択されたステープルカートリッジと共に使用するように構成された外科用ステープル留め器具のシャフトである。 図72のステープル留め器具の遠位端の断面図である。 未発射のステープルカートリッジと、外科用器具の発射駆動部によって以前に発射された後にステープルカートリッジが再度発射されるのを防止するように構成されたロックアウトシステムと、を含む外科用ステープル留め器具の部分断面図である。 クランプ構成で示され、発射駆動部が発射構成にある、図74のステープル留め器具の部分断面図である。 非クランプ構成で示され、発射駆動部が後退構成にある、図74のステープル留め器具の部分断面図である。 発射駆動部が未発射構成にあるところを図示する、図74のステープル留め器具の発射駆動部及びフレームの端面図である。 発射駆動部が後退構成にあるところを図示する、図74のステープル留め器具の発射駆動部及びフレームの端面図である。 図74のステープル留め器具と共に使用可能である代替ステープルカートリッジ設計の端面図である。 図74のステープル留め器具と共に使用可能である代替ステープルカートリッジ設計の端面図である。 少なくとも1つの実施形態による可撓性シャフトを含む外科用ステープル留め器具の斜視図である。 少なくとも1つの実施形態による複数のエンドエフェクタを含む外科用器具キットの模式図である。 少なくとも1つの実施形態による複数の取り付け可能なエンドエフェクタを含むロボット外科用器具システムの模式図である。 図82に示されたいくつかのエンドエフェクタの斜視図である。 少なくとも1つの実施形態によるアンビルの斜視図である。 図84のアンビルの断面図である。 発射構成で示された図84のアンビルを含むエンドエフェクタの部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態によるアンビルの斜視図である。 図87のアンビルの平面図である。 クランプした未発射構成で示された、少なくとも1つの実施形態によるエンドエフェクタの断面図である。 発射構成で示された、図89のエンドエフェクタの断面図である。 クランプした未発射構成で示された、少なくとも1つの代替実施形態によるエンドエフェクタの断面図である。 発射構成で示された、図91のエンドエフェクタの断面図である。 クランプした未発射構成で示された、少なくとも1つの代替実施形態によるエンドエフェクタの断面図である。 発射構成で示された、図91のエンドエフェクタの断面図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープル形成ポケットの斜視図である。 図95のステープル形成ポケットの断面図である。 第1の環状ステープル列及び第2の環状ステープル列を連続的に配備するように構成された、少なくとも1つの実施形態によるエンドエフェクタの分解組立図である。 発射ドライバが第1のステープル列内のステープルを配備するところを図示する、図97のエンドエフェクタの部分断面図である。 図98の発射ドライバが第2のステープル列内のステープルを配備するところを図示する、図97のエンドエフェクタの部分断面図である。 第1のステープル列を発射させるための第1のドライバ、第2のステープル列を発射させるための第2のドライバ、次に、切断部材を駆動するための第3のドライバを連続的に駆動するように構成された発射駆動部の部分斜視図である。 発射位置にある第1のドライバを図示する、図100の発射駆動部の部分斜視図である。 発射位置にある第2のドライバを図示する、図100の発射駆動部の部分斜視図である。 発射位置にある第3のドライバを図示する、図100の発射駆動部の部分斜視図である。 図100の発射駆動部の分解組立図である。 図103の構成にある図100の発射駆動部の部分斜視図である。 少なくとも1つの代替実施形態による発射駆動部の分解組立図である。 少なくとも1つの実施形態による円形外科用ステープル留め器具と共に使用するための外科用ステープルカートリッジの一部の斜視図である。 未形成構成及び形成構成の、少なくとも1つの実施形態による一対のステープルである。 ステープル形成プロセスの作動前の、図107の外科用ステープルカートリッジの一部に関連するアンビルの一部の断面図である。 ステープルが形成された後の、図109のアンビル及び図107のステープルカートリッジの別の断面図である。 少なくとも1つの実施形態による、円形外科用ステープル留め器具と共に使用するための外科用ステープルカートリッジの一部の斜視図である。 ステープル形成プロセスの作動前の、図111の外科用ステープルカートリッジの一部に関連するアンビルの一部の断面図である。 ステープルが形成された後の、図112のアンビル及びステープルカートリッジの別の断面図である。 少なくとも1つの実施形態によるステープルカートリッジの平面図である。 少なくとも1つの実施形態によるアンビルの底面図である。 外科用ステープルカートリッジの一部に関連するアンビルの一部の断面図である。 3つの未形成外科用ステープルである。 少なくとも1つの実施形態による円形ステープラのステープルカートリッジの部分断面図である。 少なくとも1つの実施形態による円形ステープラのステープルカートリッジの部分斜視図である。
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本発明の様々な実施形態を1つの形態で例示するものであり、かかる例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本願の出願人は、本願と同日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第________号、発明の名称METHOD FOR OPERATING A SURGICAL STAPLING SYSTEM」、代理人整理番号END7821USNP/150535、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「MODULAR SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY」、代理人整理番号END7822USNP/150536、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY INCLUDING A RE−ORIENTABLE DISPLAY FIELD」、代理人整理番号END7822USNP1/150536−1、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE ASSEMBLY WITH RECONFIGURABLE GRIP PORTION」、代理人整理番号END7823USNP/150537、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH MANUALLY ACTUATABLE BAILOUT SYSTEM」、代理人整理番号END7824USNP/150538、
−米国特許出願第_______号、発明の名称SURGICAL CUTTING AND STAPLING END EFFECTOR WITH ANVIL CONCENTRIC DRIVE MEMBER」、代理人整理番号END7825USNP/150539、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「CLOSURE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR SURGICAL CUTTING AND STAPLING DEVICES WITH SEPARATE AND DISTINCT FIRING SHAFTS」、代理人整理番号END7826USNP/150540、
−米国特許出願第_______号、発明の名称INTERCHANGEABLE SURGICAL TOOL ASSEMBLY WITH A SURGICAL END EFFECTOR THAT IS SELECTIVELY ROTATABLE ABOUT A SHAFT AXIS」、代理人整理番号END7827USNP/150541、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SHIFTABLE TRANSMISSION」、代理人整理番号END7829USNP/150543、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO PROVIDE SELECTIVE CUTTING OF TISSUE」、代理人整理番号END7830USNP/150544、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A CONTOURABLE SHAFT」、代理人整理番号END7831USNP/150545、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A TISSUE COMPRESSION LOCKOUT」、代理人整理番号END7832USNP/150546、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING AN UNCLAMPING LOCKOUT」、代理人整理番号END7833USNP/150547、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW CLOSURE LOCKOUT」、代理人整理番号END7834USNP/150548、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW ATTACHMENT LOCKOUT」、代理人整理番号END7835USNP/150549、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」、代理人整理番号END7836USNP/150550、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SHIFTING MECHANISM」、代理人整理番号END7837USNP/150551、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT COMPRISING MULTIPLE LOCKOUTS」、代理人整理番号END7838USNP/150552、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、代理人整理番号END7839USNP/150553、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO APPLY ANNULAR ROWS OF STAPLES HAVING DIFFERENT HEIGHTS」、代理人整理番号END7840USNP/150554、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A GROOVED FORMING POCKET」、代理人整理番号END7841USNP/150555、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「ANVIL MODIFICATION MEMBERS FOR SURGICAL STAPLERS」、代理人整理番号END7842USNP/150556、
−米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES WITH ATRAUMATIC FEATURES」、代理人整理番号END7843USNP/150557、
米国特許出願第_______号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING AN INCISABLE TISSUE SUPPORT」、代理人整理番号END7844USNP/150558、及び
−米国特許出願第_______号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING LOAD CONTROL」、代理人整理番号END7845USNP1/150559−1。
本出願の出願人はまた、2015年12月31日に出願された以下の米国特許出願も所有しており、これらはそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/984,488号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR BATTERY PACK FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/984,525号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
−米国特許出願第14/984,552号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH SEPARABLE MOTORS AND MOTOR CONTROL CIRCUITS」。
本出願の出願人はまた、2016年2月9日に出願された以下の米国特許出願も所有しており、これらはそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第15/019,220号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ARTICULATING AND AXIALLY TRANSLATABLE END EFFECTOR」、
−米国特許出願第15/019,228号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE LINK ARTICULATION ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第15/019,196号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ARTICULATION MECHANISM WITH SLOTTED SECONDARY CONSTRAINT」、
−米国特許出願第15/019,206号、発明の名称SURGICAL INSTRUMENTS WITH AN END EFFECTOR THAT IS HIGHLY ARTICULATABLE RELATIVE TO AN ELONGATE SHAFT ASSEMBLY」、
−米国特許出願第15/019,215号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH NON−SYMMETRICAL ARTICULATION ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第15/019,227号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH SINGLE ARTICULATION LINK ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第15/019,235号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH TENSIONING ARRANGEMENTS FOR CABLE DRIVEN ARTICULATION SYSTEMS」、
−米国特許出願第15/019,230号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH OFF−AXIS FIRING BEAM ARRANGEMENTS」、及び
−米国特許出願第15/019,245号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION ARRANGEMENTS」。
本出願の出願人はまた、2016年2月12日に出願された以下の米国特許出願も所有しており、これらはそれぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第15/043,254号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第15/043,259号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第15/043,275号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
−米国特許出願第15/043,289号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」。
本願の出願人は、2015年6月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第14/742,925号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH POSITIVE JAW OPENING ARRANGEMENTS」、
米国特許出願第14/742,941号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH DUAL CAM ACTUATED JAW CLOSING FEATURES」、
米国特許出願第14/742,914号、発明の名称「MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/742,900号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH COMPOSITE FIRING BEAM STRUCTURES WITH CENTER FIRING SUPPORT MEMBER FOR ARTICULATION SUPPORT」、
−米国特許出願第14/742,885号、発明の名称「DUAL ARTICULATION DRIVE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
米国特許出願第14/742,876号、名称「PUSH/PULL ARTICULATION DRIVE SYSTEMS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」。
本願の出願人は、2015年3月6日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/640,746号、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/640,795号、発明の名称「MULTIPLE LEVEL THRESHOLDS TO MODIFY OPERATION OF POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,832号、発明の名称「ADAPTIVE TISSUE COMPRESSION TECHNIQUES TO ADJUST CLOSURE RATES FOR MULTIPLE TISSUE TYPES」、代理人整理番号END7557USNP/140482、
−米国特許出願第14/640,935号、発明の名称「OVERLAID MULTI SENSOR RADIO FREQUENCY(RF) ELECTRODE SYSTEM TO MEASURE TISSUE COMPRESSION」、
−米国特許出願第14/640,831号、発明の名称「MONITORING SPEED CONTROL AND PRECISION INCREMENTING OF MOTOR FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,859号、発明の名称「TIME DEPENDENT EVALUATION OF SENSOR DATA TO DETERMINE STABILITY,CREEP,AND VISCOELASTIC ELEMENTS OF MEASURES」、
−米国特許出願第14/640,817号、発明の名称「INTERACTIVE FEEDBACK SYSTEM FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/640,844号、発明の名称「CONTROL TECHNIQUES AND SUB−PROCESSOR CONTAINED WITHIN MODULAR SHAFT WITH SELECT CONTROL PROCESSING FROM HANDLE」、
−米国特許出願第14/640,837号、発明の名称「SMART SENSORS WITH LOCAL SIGNAL PROCESSING」、
−米国特許出願第14/640,765号、発明の名称「SYSTEM FOR DETECTING THE MIS−INSERTION OF A STAPLE CARTRIDGE INTO A SURGICAL STAPLER」、
−米国特許出願第14/640,799号、発明の名称「SIGNAL AND POWER COMMUNICATION SYSTEM POSITIONED ON A ROTATABLE SHAFT」、及び
−米国特許出願第14/640,780号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A LOCKABLE BATTERY HOUSING」。
本願の出願人は、2015年2月27日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN INSPECTION STATION」、
−米国特許出願第14/633,546号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO ASSESS WHETHER A PERFORMANCE PARAMETER OF THE SURGICAL APPARATUS IS WITHIN AN ACCEPTABLE PERFORMANCE BAND」、
−米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL CHARGING SYSTEM THAT CHARGES AND/OR CONDITIONS ONE OR MORE BATTERIES」、
−米国特許出願第14/633,566号、発明の名称「CHARGING SYSTEM THAT ENABLES EMERGENCY RESOLUTIONS FOR CHARGING A BATTERY」、
−米国特許出願第14/633,555号、発明の名称「SYSTEM FOR MONITORING WHETHER A SURGICAL INSTRUMENT NEEDS TO BE SERVICED」、
−米国特許出願第14/633,542号、発明の名称「REINFORCED BATTERY FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/633,548号、発明の名称「POWER ADAPTER FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第14/633,526号、発明の名称「ADAPTABLE SURGICAL INSTRUMENT HANDLE」、
−米国特許出願第14/633,541号、発明の名称「MODULAR STAPLING ASSEMBLY」、及び
−米国特許出願第14/633,562号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO TRACK AN END−OF−LIFE PARAMETER」。
本願の出願人は、2014年12月18日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/574,478号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING AN ARTICULATABLE END EFFECTOR AND MEANS FOR ADJUSTING THE FIRING STROKE OF A FIRING」、
−米国特許出願第14/574,483号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING LOCKABLE SYSTEMS」、
−米国特許出願第14/575,139号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第14/575,148号、発明の名称「LOCKING ARRANGEMENTS FOR DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES WITH ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTORS」、
−米国特許出願第14/575,130号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH AN ANVIL THAT IS SELECTIVELY MOVABLE ABOUT A DISCRETE NON−MOVABLE AXIS RELATIVE TO A STAPLE CARTRIDGE」、
−米国特許出願第14/575,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH IMPROVED CLOSURE ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/575,154号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND IMPROVED FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、
−米国特許出願第14/574,493号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A FLEXIBLE ARTICULATION SYSTEM」、及び
−米国特許出願第14/574,500号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKABLE ARTICULATION SYSTEM」。
本願の出願人は、2013年3月1日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第13/782,295号、発明の名称「Articulatable Surgical Instruments With Conductive Pathways For Signal Communication」、現在は米国特許出願公開第2014/0246471号、
−米国特許出願第13/782,323号、発明の名称「Rotary Powered Articulation Joints For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246472号、
−米国特許出願第13/782,338号、発明の名称「Thumbwheel Switch Arrangements For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0249557号、
−米国特許出願第13/782,499号、発明の名称「Electromechanical Surgical Device with Signal Relay Arrangement」、現在は米国特許出願公開第2014/0246474号、
−米国特許出願第13/782,460号、発明の名称「Multiple Processor Motor Control for Modular Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246478号、
−米国特許出願第13/782,358号、発明の名称「Joystick Switch Assemblies For Surgical Instruments」、現在は米国特許出願公開第2014/0246477号、
−米国特許出願第13/782,481号、発明の名称「Sensor Straightened End Effector During Removal Through Trocar」、現在は米国特許出願公開第2014/0246479号、
−米国特許出願第13/782,518号、発明の名称「Control Methods for Surgical Instruments with Removable Implement Portions」、現在は米国特許出願公開第2014/0246475号、
−米国特許出願第13/782,375号、発明の名称「Rotary Powered Surgical Instruments With Multiple Degrees of Freedom」、現在は米国特許出願公開第2014/0246473号、及び
−米国特許出願第13/782,536号、発明の名称「Surgical Instrument Soft Stop」、現在は米国特許出願公開第2014/0246476号。
本願の出願人はまた、2013年3月14日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第13/803,097号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は米国特許出願公開第2014/0263542号、
−米国特許出願第13/803,193号、発明の名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263537号、
−米国特許出願第13/803,053号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263564号、
−米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号、
−米国特許出願第13/803,210号、発明の名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263538号、
−米国特許出願第13/803,148号、発明の名称「MULTI−FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263554号、
−米国特許出願第13/803,066号、発明の名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263565号、
−米国特許出願第13/803,117号、発明の名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263553号、
−米国特許出願第13/803,130号、発明の名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263543号、及び
−米国特許出願第13/803,159号、発明の名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0277017号。
本願の出願人はまた、2014年3月7日に出願された以下の特許出願を所有しており、その全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/200,111号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263539号。
本願の出願人はまた、2014年3月26日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
米国特許出願第14/226,106号、発明の名称「POWER MANAGEMENT CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272582号、
米国特許出願第14/226,099号、発明の名称「STERILIZATION VERIFICATION CIRCUIT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272581号、
米国特許出願第14/226,094号、発明の名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272580号、
米国特許出願第14/226,117号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」、現在は米国特許出願公開第2015/0272574号、
米国特許出願第14/226,075号、発明の名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、現在は米国特許出願公開第2015/0272579号、
米国特許出願第14/226,093号、発明の名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272569号、
米国特許出願第14/226,116号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」、現在は米国特許出願公開第2015/0272571号。
米国特許出願第14/226,071号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」、現在は米国特許出願公開第2015/0272578号、
米国特許出願第14/226,097号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272570号、
米国特許出願第14/226,126号、発明の名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272572号、
米国特許出願第14/226,133号、発明の名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272557号、
米国特許出願第14/226,081号、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT」、現在は米国特許出願公開第2015/0277471号、
米国特許出願第14/226,076号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」、現在は米国特許出願公開第2015/0280424号、
米国特許出願第14/226,111号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272583号、
米国特許出願第14/226,125号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」、現在は、米国特許出願公開第2015/0280384号。
本願の出願人はまた、2014年9月5日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/479,103号、発明の名称CIRCUITRY AND SENSORS FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066912号、
−米国特許出願第14/479,119号、発明の名称「ADJUNCT WITH INTEGRATED SENSORS TO QUANTIFY TISSUE COMPRESSION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066914号、
−米国特許出願第14/478,908号、発明の名称「MONITORING DEVICE DEGRADATION BASED ON COMPONENT EVALUATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066910号、
−米国特許出願第14/478,895号、発明の名称「MULTIPLE SENSORS WITH ONE SENSOR AFFECTING A SECOND SENSOR’S OUTPUT OR INTERPRETATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066909号、
−米国特許出願第14/479,110号、発明の名称「USE OF POLARITY OF HALL MAGNET DETECTION TO DETECT MISLOADED CARTRIDGE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066915号、
−米国特許出願第14/479,098号、発明の名称「SMART CARTRIDGE WAKE UP OPERATION AND DATA RETENTION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066911号、
−米国特許出願第14/479,115号、発明の名称MULTIPLE MOTOR CONTROL FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066916号、及び
−米国特許出願第14/479,108号、発明の名称「LOCAL DISPLAY OF TISSUE PARAMETER STABILIZATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066913号。
本願の出願人はまた、2014年4月9日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国特許出願第14/248,590号、発明の名称「MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKABLE DUAL DRIVE SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305987号、
−米国特許出願第14/248,581号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CLOSING DRIVE AND A FIRING DRIVE OPERATED FROM THE SAME ROTATABLE OUTPUT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305989号、
−米国特許出願第14/248,595号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SHAFT INCLUDING SWITCHES FOR CONTROLLING THE OPERATION OF THE SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305988号、
−米国特許出願第14/248,588号、発明の名称「POWERED LINEAR SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309666号、
−米国特許出願第14/248,591号、発明の名称「TRANSMISSION ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305991号、
−米国特許出願第14/248,584号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH ALIGNMENT FEATURES FOR ALIGNING ROTARY DRIVE SHAFTS WITH SURGICAL END EFFECTOR SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305994号、
−米国特許出願第14/248,587号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309665号、
−米国特許出願第14/248,586号、発明の名称「DRIVE SYSTEM DECOUPLING ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305990号、及び
−米国特許出願第14/248,607号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH STATUS INDICATION ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305992号。
本願の出願人はまた、2013年4月16日に出願された以下の特許出願を所有しており、これらはそれぞれの全体内容が参照により本明細書に組み込まれる:
−米国仮特許出願第61/812,365号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」、
−米国仮特許出願第61/812,376号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH POWER」、
−米国仮特許出願第61/812,382号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH MOTOR AND PISTOL GRIP」、
−米国仮特許出願第61/812,385号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE WITH MULTIPLE ACTUATION MOTORS AND MOTOR CONTROL」、及び
−米国仮特許出願第61/812,372号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」。
本明細書に記載され、添付の図面に示される実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解をもたらすように、多くの具体的詳細が示される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため詳細に記載されていない。本明細書に記載及び図示される実施形態は非限定例であることが読者には理解され、それ故、本明細書に開示される特定の構造的及び機能的詳細は、典型及び例示であり得ることが理解されるであろう。それらに対する変形及び変更が、特許請求の範囲から逸脱することなく行われ得る。
用語「含む(comprise)」(「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、及び「含有する(contain)」(「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、開放型の連結動詞である。結果として、1つ若しくは2つ以上の要素を「含む(comprise)」か、「有する」か、「含む(include)」か、若しくは「含有する」外科用システム、デバイス、又は装置は、それら1つ又は2つ以上の要素を有しているが、それら1つ又は2つ以上の要素のみを有することに限定されない。同様に、1つ若しくは2つ以上の特徴を「含む(comprise)」か、「有する」か、「含む(include)」か、若しくは「含有する」、システム、デバイス、又は装置の要素は、それら1つ又は2つ以上の特徴を有しているが、それら1つ又は2つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、外科用器具のハンドル部を操作する臨床医を基準として使用される。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科手技を行うための、様々な例示的なデバイス及び方法が提供される。しかしながら、本明細書に開示される様々な方法及びデバイスが、例えば開放型の外科手技と関連するものを含む、多くの外科手技及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されるであろう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書に開示される様々な器具が、例えば、天然の開口部を通じて、組織に形成された切開又は穿刺穴を通じてなど、任意の方法で体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分即ちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入することもでき、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作用通路を有するアクセス装置を通じて挿入することもできる。
外科用ステープル留めシステムは、シャフトと、シャフトから延出するエンドエフェクタと、を含むことができる。エンドエフェクタは、第1顎部と第2顎部とを含む。第1の顎部は、ステープルカートリッジを含む。ステープルカートリッジは、第1の顎部に挿入可能であり、かつ第1の顎部から着脱可能であるが、ステープルカートリッジが第1の顎部から着脱可能でないか、又は少なくとも容易に交換可能でない、他の実施形態も想起される。第2の顎部は、ステープルカートリッジから排出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルを含む。第2の顎部は、閉鎖軸を中心にして第1の顎部に対して枢動可能であるが、第1の顎部が第2の顎部に対して枢動可能である、他の実施形態も想起される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、即ち関節運動させることができるように構成された関節継手を更に含む。エンドエフェクタは、関節継手を通って延出する関節運動軸線を中心にして回転可能である。関節継手を含まない他の実施形態も想起される。
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を含む。カートリッジ本体は、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在するデッキと、を含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側に位置付けられ、アンビルは、組織の第2の側に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動させられて、デッキに対して組織を圧縮及びクランプする。続いて、カートリッジ本体内に着脱可能に格納されたステープルを、組織内に配備することができる。カートリッジ本体は、その内部に画定されたステープルキャビティを含み、ステープルは、ステープルキャビティ内に着脱可能に格納される。ステープルキャビティは、6つの長手方向列に配置される。3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第1の側に位置付けられ、3つの列のステープルキャビティは、長手方向スロットの第2の側に位置付けられる。ステープルキャビティ及びステープルの他の配置も可能であり得る。
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバによって支持される。ドライバは、第1の、即ち未発射位置と、ステープルキャビティからステープルを排出する、第2の、即ち発射位置との間で移動可能である。ドライバは、カートリッジ本体の底部周辺に延在する保持具によってカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持し、保持具をカートリッジ本体に対して保持するように構成された、弾性部材を含む。ドライバは、スレッドによってそれらの未発射位置とそれらの発射位置との間で移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で移動可能である。スレッドは、ドライバの下を摺動し、ドライバを持ち上げるように構成された複数の傾斜面を含み、ステープルがその上に支持され、アンビルに向かう。
上記に加えて、スレッドは発射部材によって遠位側に移動される。発射部材は、スレッドに接触し、スレッドを遠位端部に向かって押し出すように構成されている。カートリッジ本体内に画定された長手方向スロットは、発射部材を受容するように構成されている。アンビルは、発射部材を受容するように構成されたスロットも含む。発射部材は、第1の顎部に係合する第1のカムと、第2の顎部に係合する第2のカムと、を更に含む。発射部材を遠位側に前進させる際、第1のカム及び第2のカムは、ステープルカートリッジのデッキとアンビルとの間の距離、即ち組織隙間を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間に捕捉された組織を切開するように構成されたナイフも含む。ステープルがナイフよりも前方に排出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位側に位置付けられることが望ましい。
図1は、様々な異なる外科手技を行うために使用することができる電動外科用システム10を示す。図示の実施形態では、電動外科用システム10は、交換式外科用ツールアセンブリ1000の一形態に取り付けられた選択的に再構成可能なハウジング又はハンドルアセンブリ20を含む。例えば、図1に示すシステム10は、エンドカッターと呼ばれる場合もある手術用切断及び締結器具を含む交換式外科用ツールアセンブリ1000を含む。以下に更に詳細に説明するように、交換可能な外科用ツールアセンブリは、異なるサイズ及び種類のステープルカートリッジを支持するように適合されたエンドエフェクタを含んでもよく、かつ異なるシャフト長さ、サイズ、及びタイプ等を有してもよい。かかる装置は、例えば、任意の好適な締結具(複数可)を使用して、組織を締結することができる。例えば、中に着脱可能に格納された複数の締結具を含む締結具カートリッジが、外科用ツールアセンブリのエンドエフェクタに着脱可能に挿入及び/又は装着され得る。他の外科用ツールアセンブリをハンドルアセンブリ20と共に交換可能に使用してもよい。例えば、交換式外科用ツールアセンブリ1000は、ハンドルアセンブリ20から取り外されて、他の外科手技を行うように構成された異なる外科用ツールアセンブリで置き換えられてもよい。他の構成では、外科用ツールアセンブリは、他の外科用ツールアセンブリと交換可能でなくてもよく、例えば、本質的に、ハンドルアセンブリ20と着脱不能に固着又は連結される専用のシャフトを含んでもよい。外科用ツールアセンブリは、細長いシャフトアセンブリと呼ばれる場合もある。外科用ツールアセンブリは、再利用可能であってもよく、又は、他の構造では、外科用ツールアセンブリは、単回使用後に廃棄されるように設計されてもよい。
本発明を実施するための形態を読み進めるに従って、本明細書に開示される様々な形態の交換式外科用ツールアセンブリは、ロボット制御式の外科用システムと関連させて効果的に用いられ得ることも理解されよう。したがって、「ハウジング」及び「ハウジングアセンブリ」という用語はまた、本明細書に開示される細長いシャフトアセンブリ及びそれらそれぞれの等価物を作動させるのに使用することができる、少なくとも1つの制御モーションを生成し適用するように構成された、少なくとも1つの駆動システムを収容するか又は別の方法で動作可能に支持する、ロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含してもよい。「フレーム」という用語は、手持ち式外科用器具の一部分を指してもよい。「フレーム」という用語はまた、ロボット制御式の外科用器具の一部分、及び/又は外科用器具を動作可能に制御するのに使用されてもよいロボットシステムの一部分を表してもよい。例えば、本明細書で開示する外科用ツールアセンブリは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2012/0298719号で開示されているが、これらに限定されない様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法と共に用いられ得る。
ここで図1及び図2を参照すると、ハウジングアセンブリ又はハンドルアセンブリ20は、一対のハウジング部分40、70から形成され得る主要ハウジング部30を含み、この一対のハウジング部分40、70は、プラスチック、ポリマー材料、金属等から製造されてもよく、例えば、接着剤、ねじ、圧入機構、スナップ嵌め機構、ラッチなどの適切な締結具構成によって共に接合されてもよい。以下に更に詳細に説明するように、主要ハウジング部30は、内部の複数の駆動システムを動作可能に支持する。駆動システムは、様々な制御動作を発生させ、駆動システムに動作可能に取り付けられた交換式外科用ツールアセンブリの対応する部分にこの制御動作を適用するように構成されている。ハンドルアセンブリ20は、主要ハウジング部30と移動可能に連結された把持部100を更に含み、医師が主要ハウジング部30に対する様々な位置においてこの把持部100を把持し、操作するように構成されている。把持部100は、プラスチック、ポリマー材料、金属等から製造され得る一対の把持部分110、120から製造されてもよく、組み立て及びメンテナンスの目的で、例えば、接着剤、ねじ、圧入機構、スナップ嵌め機構、ラッチ等のような適切な締結具構成によって共に接合される。
図2から分かるように、把持部100は、更なる詳細を後述する駆動モーター及びギアボックスを動作可能に支持するように構成された中空キャビティ132を画定する把持ハウジング130を含む。把持ハウジング130の上部134は、主要ハウジング部30内の開口部80を通って延在して、枢動シャフト180を軸支するように構成されている。枢動シャフト180は、「PA」と示される枢動軸を画定している。図3を参照されたい。参照目的で、ハンドルアセンブリ20は、ハンドルアセンブリ20に動作可能に取り付けられた交換式外科用ツールの細長いシャフトアセンブリのシャフト軸「SA」に平行であってよい、「HA」と示されるハンドル軸を画定する。枢動軸PAはハンドル軸HAを横断している。図1を参照されたい。このような構成により、把持部100は、ハンドルアセンブリ20と連結された交換式外科用ツールアセンブリの種類に最も適した位置まで、主要ハウジング部30に対して枢動軸PAを中心に枢動することが可能となる。把持ハウジング130は、概して「GA」と示される把持軸を画定する。図2を参照されたい。ハンドルアセンブリ20と連結された交換式外科用ツールアセンブリが、例えば、エンドカッターを含む場合、医師は、把持軸GAがハンドル軸HAと垂直又はほぼ垂直(角度「H1」)になるように、把持部100を主要ハウジング部30に対して位置付けることを望む可能性がある(「第1の把持位置」と称される)。図5を参照されたい。しかしながら、例えば、円形ステープラを含む交換式外科用ツールアセンブリを制御するためにハンドルアセンブリ20を使用している場合、医師は、把持軸GAがハンドル軸HAに対して45度若しくは約45度の角度、又は他の好適な鋭角(角度「H2」)となる位置まで、把持部100を主要ハウジング部30に対して枢動させることを望む場合がある。この位置は、本明細書において「第2の把持位置」と称される。図5は、第2の把持位置にある把持部100を仮想線で示している。
ここで図3〜図5を参照すると、ハンドルアセンブリ20はまた、把持部100を主要ハウジング部30に対して所望の向きに選択的にロックするための把持部ロックシステム(通常150と示される)を含む。一構成では、把持部ロックシステム150は、円弧状の一連(152)の尖った歯部154を含む。歯部154は、相互に離間して配置されており、それらの間にロック溝156を形成する。各ロック溝156は、把持部100を特定の角度でロックする場所に対応している。例えば、少なくとも1つの構成において、歯部154及びロック溝又は「ロック位置」156は、把持部100が第1の把持位置と第2の把持位置との間で10〜15度の間隔でロックされ得るように配置される。この配置は、用いる器具のタイプ(シャフト構成)に合わせて調整された2つの停止位置を用いることができる。例えば、エンドカッターシャフト構成では、停止位置は、シャフトに対しておよそ90度前後であってもよく、円形ステープラ構成では、角度は、外科医に向かって弧状に移動する状態で、シャフトに対しておよそ45度であってもよい。把持部ロックシステム150は、ロック溝156に係止係合するように構成されたロック部を有するロックボタン160を更に含んでいる。例えば、ロックボタン160は、ロックボタン160が枢動して対応するロック溝156と係合できるように、主要ハンドル部30内の枢動ピン131上に枢動可能に取り付けられる。ロックばね164は、対応するロック溝156との係合位置又はロック位置へとロックボタン160を付勢する働きをする。ロック部及び歯部構造は、医師がロックボタン160を押したときに、歯部154がロック部を越えて摺動できるようにする役割を果たす。このため、主要ハウジング部30に対する把持部100の角度位置を調節するために、医師は、ロックボタン160を押した後、把持部100を所望の角度位置に枢動させる。把持部100が所望の位置に移動した後、医師はロックボタン160を解放する。次に、ロックばね164がロックボタン160を一連の歯部154に向けて付勢し、これにより、ロック部は対応するロック溝156に入り、使用している間把持部100をその位置に保持する。
ハンドルアセンブリ20は、第1の回転駆動システム300、第2の回転駆動システム320及び第3の軸駆動システム400を動作可能に支持する。回転駆動システム300、320は、把持部100内に動作可能に支持されたモーター200によってそれぞれ給電される。図2から分かるように、例えば、モーター200は、把持部100内のキャビティ132内部に支持され、出力駆動シャフト204がそこから突出しているギアボックスアセンブリ202を有する。様々な形態では、モーター200は、例えば、約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モーターであってもよい。他の構成では、モーターとしては、ブラシレスモーター、コードレスモーター、同期モーター、ステッパモーター、又は他の任意の好適な電気モーターを挙げることができる。モーター200は、1つの形態では着脱可能なパワーパック212を含んでもよい、電源210によって給電されてもよい。電源210は、例えば、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0272575号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SENSOR SYSTEM」により更に詳細に開示されている様々な電源構成のいずれかを含んでもよい。図示の構成では、例えば、パワーパック212は、遠位ハウジング部216に取り付けるように構成された近位ハウジング部214を含んでいてよい。近位ハウジング部214及び遠位ハウジング部216は、複数の電池218を中に動作可能に支持するように構成されている。電池218はそれぞれ、例えば、リチウムイオン(「LI」)又は他の好適な電池を含んでもよい。遠位ハウジング部216は、モーター200とやはりと動作可能に連結されているハンドル回路基板アセンブリ220に着脱可能かつ動作可能に取り付けられるように構成されている。ハンドル回路基板アセンブリ220は、本明細書では、一般に「制御システム又はCPU 224」とも称され得る。直列に接続されてもよい多数の電池218が、ハンドルアセンブリ20の電源として使用されてもよい。それに加えて、電源210は、交換可能及び/又は再充電可能であってもよい。一実施形態では、外科用器具10は、例えば交流電流(AC)によって給電されてもよい。モーター200は、把持部100に取り付けられたロッカースイッチ206によって制御され得る。
上で概説したように、モーター200は、出力駆動シャフト204を含むギアボックスアセンブリ202と動作可能に連結されている。出力駆動シャフト204に取り付けられているのは、駆動かさ歯車230である。モーター200、ギアボックスアセンブリ202、出力駆動シャフト204及び駆動かさ歯車230は、全体として本明細書において「モーターアセンブリ231」とも称され得る。駆動かさ歯車230は、システム駆動シャフト232に取り付けられた従動かさ歯車234、並びに枢動シャフト180に軸支された枢動かさ歯車238と連動する。従動かさ歯車234は、システム駆動シャフト232上を、従動かさ歯車234が駆動かさ歯車230と噛み合い係合している係合位置(図5)と、従動かさ歯車234が駆動かさ歯車230との噛み合い係合を解除した非係合位置(図14)との間で、軸方向に移動可能である。駆動システムばね235は、従動かさ歯車234と、システム駆動シャフト232の近位部分に形成された近位端フランジ236との間に軸支されている。図4及び図14を参照されたい。駆動システムばね235は、以下に更に詳細に説明するように、従動かさ歯車234を付勢して駆動かさ歯車230との噛み合い係合を解除させる役割をする。枢動かさ歯車238は、出力駆動シャフト204及び駆動かさ歯車230が把持部100と共に主要ハンドル部30に対して枢動可能に移動するのを容易にする。
図示の例では、システム駆動シャフト232は、通常240と示される回転駆動セレクタシステムと連動する。少なくとも1つの形態において、例えば、回転駆動セレクタシステム240は、第1の回転駆動システム300と第2の回転駆動システム320との間で選択的に可動であるシフタギア250を含む。図6〜図9から分かるように、例えば、駆動セレクタシステム240は、主要ハンドル部30内に移動不能に取り付けられたシフタ取付板242を含む。例えば、シフタ取付版242は、ハウジング部分40、70内に形成された取付ラグ(図示せず)の間に摩擦により保持され得るか、又は取付ラグの間にねじ、接着剤等によって別の方法で保持され得る。更に図6〜図9を参照すると、システム駆動シャフト232は、シフタ取付板242の孔を通って延在し、中央(又はシステム)駆動ギア237が回転不能にそこに取り付けられている。例えば、中央駆動ギア237は、キー溝構成233によってシステム駆動シャフト232に取り付けられてもよい。図6〜図9を参照されたい。他の構成では、システム駆動シャフト232は、システム駆動シャフト232に取り付けられた対応する軸受(図示せず)によって、シフタ取付板242内に回転可能に支持されてもよい。いずれにしても、システム駆動シャフト232が回転することにより、結果として中央駆動ギア234が回転する。
図3から分かるように、第1の駆動システム300は、主要ハンドル部30内に形成された遠位壁32内に回転可能に支持される第1の駆動ソケット302を含む。第1の駆動ソケット302は、内部にスプラインソケットが形成された第1の本体部分304を含み得る。第1の駆動ギア306は、第1の本体部分304上に形成されるか、又は第1の本体部分304に移動不能に取り付けられる。第1の本体部分304は、遠位壁32に設けられた対応する孔又は通路内に回転可能に支持されてもよく、又は、遠位壁32内に取り付けられた対応する軸受(図示せず)内に回転可能に支持されてもよい。同様に、第2の回転駆動システム320は、主要ハンドル部30の遠位壁32内に同様に回転可能に支持される第2の駆動ソケット322を含む。第2の駆動ソケット322は、内部にスプラインソケットが形成された第2の本体部分324を含み得る。第2の駆動ギア326は、第2の本体部分324上に形成されるか、又は第2の本体部分324に回転不能に取り付けられる。第2の本体部分324は、遠位壁32に設けられた対応する孔又は通路内に回転可能に支持されてもよく、又は、遠位壁32内に取り付けられた対応する軸受(図示せず)内に回転可能に支持されてもよい。第1及び第2の駆動ソケット302、322は、ハンドル軸HAの横方向両側に相互に離間して配置される。例えば、図4を参照されたい。
前述の通り、図示の例では、回転駆動セレクタシステム240はシフタギア250を含んでいる。図6〜図9から分かるように、シフタギア250は、シフタ取付板242内の弓状スロット244内に移動可能に支持されたアイドラーシャフト252上に回転可能に取り付けられる。シフタギア250は、アイドラーシャフト252上で自由に回転し、かつ中央駆動ギア234との噛み合い係合を維持するように取り付けられる。アイドラーシャフト252は、シフタソレノイド260のシャフト262の端部と連結される。シフタソレノイド260は、シフタソレノイド260が作動されたときに、シフタギア250が移動して第1の駆動ギア306又は第2の駆動ギア326の一方と噛み合い係合するように、主要ハンドルハウジング30にピン止めされるか、ないしは別の方法で取り付けられる。例えば、一構成では、ソレノイドシャフト262が後退すると(図6及び図7)、シフタギア250は中央駆動ギア234及び第1の駆動ギア306と噛み合い係合し、これにより、モーター200が作動すると結果として第1の駆動ソケット302が回転する。図6及び図7から分かるように、シフタばね266を使用して、シフタギア250をこの第1の作動位置に付勢することができる。したがって、仮に外科用器具10への電力供給が失われた場合、シフタばね266はシフタギア250を第1の位置へと自動的に付勢することになる。シフタギア250がこの位置にあるときに、モーター200を引き続き作動させると、結果として第1の回転駆動システム300の第1の駆動ソケット302が回転する。シフタソレノイドが作動されると、シフタギア250が移動して、第2の駆動ソケット322上の第2の駆動ギア326と噛み合い係合する。その後、モーター200を作動させると、結果として第2の回転駆動システム320の第2の駆動ソケット322が作動又は回転する。
以下に更に詳細に説明するように、第1及び第2の回転駆動システム300、320は、第1及び第2の回転駆動システム300、320に連結された交換式外科用ツールアセンブリの様々な構成要素部分に動力を与えるために使用され得る。前述の通り、少なくとも1つの構成において、交換式外科用ツールアセンブリの作動中に、モーターへの電力供給が失われた場合、シフタばね266はシフタギア250を第1の位置に付勢する。交換式外科用ツールアセンブリのどの構成要素部分が操作されていたかに応じて、第1の駆動システム300への回転駆動運動の適用を逆行させて、交換式外科用ツールアセンブリを患者から取り除くことができるようにする必要がある場合がある。図の実施例のハンドルアセンブリ20は、例えば、上記に述べたシナリオにおいて回転駆動運動を第1の回転駆動システム300に手動で適用するために、通常330と示される手動で作動可能な「脱出」システムを用いている。
ここで図3、図10及び図11を参照すると、図の脱出システム330は、遊星ギアアセンブリ334を含む脱出動力伝達系332を含む。少なくとも1つの形態において、遊星ギアアセンブリ334は、遊星かさ歯車338を含む遊星ギア構成(図示せず)を収容する遊星ギアハウジング336を含む。遊星ギアアセンブリ334は、遊星ギアハウジング336内の遊星ギア構成と動作可能に連結された脱出駆動シャフト340を含む。遊星かさ歯車338が回転すると遊星ギア構成が回転し、最終的には脱出駆動シャフト340が回転する。脱出駆動ギア342が脱出駆動シャフト340上で軸方向に移動し、なおかつ脱出駆動シャフト340と共に回転できるように、脱出駆動ギア342は脱出駆動シャフト340に軸支されている。脱出駆動ギア342は、脱出駆動シャフト340上に形成されたばね止めフランジ344と、脱出駆動シャフト340の遠位端に形成されたシャフト端止め346と、の間を移動可能である。脱出シャフトばね348は、脱出駆動シャフト340上の脱出駆動ギア342とばね止めフランジ344との間に軸支されている。脱出シャフトばね348は、脱出駆動シャフト340上で脱出駆動ギア342を遠位に付勢する。脱出駆動ギア342が脱出駆動シャフト340上の最遠位位置にあるとき、脱出駆動ギア342は、システム駆動シャフト232に回転不能に取り付けられた脱出駆動ギア350と噛み合い係合している。図14を参照されたい。
ここで図12及び図13を参照すると、脱出システム330は、脱出駆動運動を脱出動力伝達系332に手動で適用するのを容易にする脱出アクチュエータアセンブリ又は脱出ハンドルアセンブリ360を含む。これらの図から分かるように、脱出ハンドルアセンブリ360は、脱出かさ歯車364とラチェットギア366とを含む脱出かさ歯車アセンブリ362を含む。脱出ハンドルアセンブリ360は、ラチェットギア366上に枢動可能に取り付けられる枢動ヨーク372によって脱出かさ歯車アセンブリ362と移動可能に連結された脱出ハンドル370を更に含む。脱出ハンドル370は、ピン374によって枢動ヨーク372と枢動可能に連結されて、格納位置「SP」と作動位置「AP」との間で選択的に枢動可能に移動する。図12を参照されたい。脱出ハンドル370を作動位置APに付勢するために、ハンドルばね376が用いられる。少なくとも1つの構成において、格納位置を表す軸SPと、作動位置を表す軸APとの間の角度は、例えば、約30度であり得る。図13を参照されたい。図13でも分かるように、脱出ハンドルアセンブリ360は、枢動ヨーク372内のキャビティ又は孔377の中に回転可能に取り付けられるラチェットポール378を更に含む。ラチェットポール378は、作動方向「AD」に回転されたときにラチェットギア366と噛み合い係合し、次に、反対方向に回転されたときに噛み合い係合を解除するように回転するように構成されている。ラチェットばね384及びボール部材386は、枢動ヨーク372内のキャビティ379内に移動可能に支持され、脱出ハンドル370が作動された(ラチェット動作された(ratcheted))ときに、ラチェットポール378の戻り止め380、382に係止係合する役割を果たす。
ここで図3及び図10を参照すると、脱出システム330は、開放位置と閉鎖位置との間で操作可能である脱出アクセスパネル390を更に含む。図示の構成では、脱出アクセスパネル390は、主要ハウジング部30のハウジング部分70と着脱可能に連結されるように構成されている。したがって、少なくともこの実施形態において、脱出アクセスパネル390が主要ハウジング部30から除去されているか又はから取り外されているとき、これを「開放」位置にあると言い、脱出アクセスパネル390が主要ハウジング部30に取り付けられているとき、これを「閉鎖」位置にあると言う。しかしながら、アクセスパネルが開放位置にあるときにアクセスパネルが主要ハウジング部に取り付けられたままとなるように、アクセスパネルが主要ハウジング部と移動可能に連結される他の実施形態が企図される。例えば、そのような実施形態では、アクセスパネルは、主要ハウジング部に枢動可能に取り付けられて、又は、主要ハウジング部に摺動可能に取り付けられて、開放位置と閉鎖位置との間で操作可能とされてもよい。図示の例では、脱出アクセスパネル390は、ハウジング部分70の対応部分にスナップ式に係合して、脱出アクセスパネル390を「閉鎖」位置に着脱可能に保持するように構成されている。ねじ、ピン等などの他の形態の機械的締結具を使用することも可能である。
脱出アクセスパネル390が主要ハウジング部30から取り外し可能であるか、又は主要ハウジング部30に移動可能に取り付けられたままであるかどうかにかかわらず、脱出アクセスパネル390は、駆動システムロック部材又はヨーク392と脱出ロック部材又はヨーク396とを含み、これらはそれぞれ脱出アクセスパネル390の裏側から突出するか、ないしは別の方法で脱出アクセスパネル390上に形成される。駆動システムロックヨーク392は、脱出アクセスパネル390が主要ハウジング部30に据え付けられたときに(すなわち、脱出アクセスパネルは「閉鎖」位置にある)システム駆動シャフト232の一部をその中に受容するように構成された駆動シャフト用切欠部394を含む。脱出アクセスパネル390が閉鎖位置に位置付けられた又は据え付けられたときに、駆動システムロックヨーク392は、(駆動システムばね235の付勢に逆らって)従動かさ歯車234を付勢して駆動かさ歯車230と噛み合い係合させる役割を果たす。加えて、脱出ロックヨーク396は、脱出アクセスパネル390が閉鎖位置に据え付けられた又は位置付けられたときに脱出駆動シャフト340の一部をその中に受容するように構成された脱出駆動シャフト用切欠部397を含む。図5及び図10から分かるように、脱出ロックヨーク396もまた、(脱出シャフトばね348の付勢に逆らって)脱出駆動ギア342を付勢して脱出駆動ギア350との噛み合い係合を解除させる役割を果たす。このように、脱出ロックヨーク396は、脱出アクセスパネル390が据え付けられたとき又は閉鎖位置にあるときに、脱出駆動ギア342がシステム駆動シャフト232の回転を妨げるのを防止する。更に、脱出ロックヨーク396は、脱出ハンドル370に係合し、これを格納位置SPに保持するための、ハンドル用切欠部398を含む。
図4、図5及び図10は、脱出アクセスパネル390が据え付けられたとき又は閉鎖位置にあるときの、駆動システム構成要素及び脱出システム構成要素の構造を図示する。これらの図から分かるように、駆動システムロック部材392は、従動かさ歯車234を付勢して駆動かさ歯車230と噛み合い係合させる。したがって、脱出アクセスパネル390が据え付けられたとき又は閉鎖位置にあるときにモーター200を作動させると、結果として駆動かさ歯車230が回転し、最終的にシステム駆動シャフト232が回転する。また、この位置にあるとき、脱出ロックヨーク396は、脱出駆動ギア342を付勢して、システム駆動シャフト232上の脱出駆動ギア350との噛み合い係合を解除させる役割を果たす。このように、脱出アクセスパネル390が据え付けられたとき又は閉鎖位置にあるとき、駆動システムはモーター200によって作動可能であり、脱出システム330は、システム駆動シャフト232から分離されること又はシステム駆動シャフト232に作動運動を加えることができない。脱出システム330を作動させるために、医師はまず、脱出アクセスパネル390を除去する、ないしは別の方法で脱出アクセスパネル390を開放位置に移動させる。この行為は、駆動システムロック部材392を従動かさ歯車234との係合から外し、それによって、駆動システムばね235が従動かさ歯車234を付勢して駆動かさ歯車230との噛み合い係合を解除させるのを可能にする。加えて、脱出アクセスパネル390を除去すること又は脱出アクセスパネルを開放位置に移動させることにより、結果としてまた脱出ロックヨーク396が脱出駆動ギア342と係合解除し、それによって、脱出シャフトばね348が脱出駆動ギア342を付勢してシステム駆動シャフト232上の脱出駆動ギア350と噛み合い係合させることができる。このため、脱出駆動ギア342が回転することにより、結果として、脱出駆動ギア350及びシステム駆動シャフト232が回転する。脱出アクセスパネル390を除去するか又は脱出アクセスパネル390を別の方法で開放位置に移動させることにより、ハンドルばね376が脱出ハンドル370を図11及び図14に示す作動位置に付勢することもまた可能となる。この位置にあるときに、医師は脱出ハンドル370をラチェット方向RDに手動でラチェット動作させることができ、これにより、結果としてラチェットかさ歯車364の(例えば、図14の時計回りの方向への)回転がもたらされ、結果として最終的には、脱出動力伝達系332を介してシステム駆動シャフト232に後退回転運動が付与される。医師は、ハンドルアセンブリ20に取り付けられた外科用ツールアセンブリの外科用エンドエフェクタ部の構成要素を後退させるのに十分な回数だけシステム駆動シャフト232が十分に回転するまで、脱出ハンドル370を何度もラチェット動作することができる。脱出システム330が十分に手動で作動されたら、医師は、次に、脱出アクセスパネル390を元の位置に戻し(すなわち、脱出アクセスパネル390を閉鎖位置に戻し)、それによって、駆動システムロック部材392が従動かさ歯車234を付勢して駆動かさ歯車230と噛み合い係合させ、脱出ロックヨーク396が脱出駆動ギア342を付勢して脱出駆動ギア350との噛み合い係合を解除させることができる。上記に述べたように、仮に電力供給が失われるか中断された場合、シフタばね266はシフタソレノイド260を第1の作動位置へと付勢することになる。そのため、脱出システム330を作動させることにより、結果として、第1の回転駆動システム300に逆行動作又は後退動作が付与される。
上述のように、外科用ステープル留め器具は、例えば、ステープル発射駆動部を後退させるように構成された手動作動式脱出システムを含むことができる。多くの場合、ステープル発射駆動部を完全に後退させるために、脱出システムを2回以上操作する及び/又はクランキングさせる必要があり得る。そのような場合には、ステープル留め器具のユーザーは、脱出部を何回クランキングしたかが分からなくなる、及び/又は発射駆動部をどこまで後退させる必要があるかに関して混乱してしまう場合がある。ステープル留め器具が、発射駆動部の発射部材の位置を検出し、発射部材を後退させる必要がある距離を決定し、かつ、その距離を外科用器具のユーザーに表示するように構成されたシステムを含む、様々な実施形態が想起される。
少なくとも一実施形態では、外科用ステープル留め器具は、発射部材の位置を検出するように構成された1つ又は2つ以上のセンサを含む。少なくとも1つの場合において、センサは、例えば、ホール効果センサを含み、ステープル留め器具のシャフト及び/又はエンドエフェクタ内に位置付けられ得る。センサは、外科用ステープル留め器具のコントローラと信号通信し、次いで、コントローラは外科用ステープル留め器具の表示部と信号通信する。コントローラはマイクロプロセッサを含み、このマイクロプロセッサは、発射部材の実際の位置を、基準(又は参照)位置(発射部材の完全後退位置を含む)と比較し、発射部材の実際の位置と参照位置との間の距離(すなわち、残距離)を算出するように構成されている。
上記に加えて、表示部は、例えば、電子ディスプレイを含み、コントローラは、残距離を任意の好適な方法で電子ディスプレイに表示するように構成されている。少なくとも1つの場合において、コントローラは、プログレスバーを表示部に表示する。そのような場合には、例えば、空のプログレスバーは、発射部材がその発射ストロークの終了時にあることを表すことができ、プログレスバーが埋まっていると、発射部材が完全に後退し終わったことを表すことができる。少なくとも1つの場合において、例えば、0%は、発射部材がその発射ストロークの終了時にあることを表すことができ、100%は、発射部材が完全に後退し終わったことを表すことができる。場合によっては、コントローラは、発射部材をその完全後退位置に後退させるためには脱出機構を何回作動させる必要があるのかを表示部に表示するように構成される。
上記に加えて、脱出機構の作動は、外科用ステープル留め器具の電池、又は電源を、発射駆動部の電動モーターから動作可能に遮断することができる。少なくとも一実施形態では、脱出機構の作動は、電池を電動モーターから電気的に分断するスイッチを入れる。そのようなシステムは、電動モーターが発射部材の手動による後退に抵抗するのを防ぐことになる。
図のハンドルアセンブリ20はまた、通常400と表示される第3の軸駆動システムを支持する。図3及び図4から分かるように、第3の軸駆動システム400は、少なくとも1つの形態において、ソレノイド402を含み、ソレノイド402からは第3の駆動アクチュエータ部材又はロッド410が突出している。第3の駆動アクチュエータ部材410の遠位端412には、その中に第3の駆動クレードル又はソケット414が形成され、第3の駆動クレードル又はソケット414に動作可能に取り付けられる交換式外科用ツールアセンブリの駆動システム構成要素の対応部分を受容する。ソレノイド402は、ハンドル回路基板アセンブリ220及び制御システム又はCPU 224に有線接続される、ないしは別の方法でこれらと通信を行う。少なくとも1つの構成において、ソレノイド402は「ばね仕掛けになっており」、これにより、ソレノイド402が作動されていないとき、そのばね成分が第3の駆動アクチュエータ410を作動されていない開始位置に戻るように付勢する。
前述の通り、再構成可能なハンドルアセンブリ20は、様々な異なる交換式外科用ツールアセンブリを作動させるために有利に用いられ得る。その目的で、ハンドルアセンブリ20は、交換式外科用ツールアセンブリをハンドルアセンブリ20に動作可能に連結するための、通常500と示されるツール装着部を含む。図示の例では、ツール装着部500は、交換式外科用ツールアセンブリのツール装着モジュール部の対応する部分に係合するように構成された、2つの内側を向いたダブテール受容スロット502を含む。各ダブテール受容スロット502は、テーパ状であってもよく、又は換言すれば、多少V字形であってもよい。ダブテール受容スロット502は、交換式外科用ツールアセンブリのツール装着ノズル部の一部に形成された対応するテーパ状の装着具又は突起部を取り外し可能に受容するように構成されている。各交換式外科用ツールアセンブリはまた、ハンドルアセンブリ20のツール装着部500に形成された対応する保持ポケット504に解放可能に係合するように構成されたラッチングシステムを備えていてもよい。
様々な交換式外科用ツールアセンブリは、第1の回転駆動システム310と動作可能に連結される又は連動するように構成された「一次」回転駆動システム、並びに、第2の回転駆動システム320と動作可能に連結される又は連動するように構成された「二次」回転駆動システムを有することができる。一次及び二次回転駆動システムは、交換式外科用ツールアセンブリの一部を構成する特定の種類の外科用エンドエフェクタの一部に様々な回転運動を提供するように構成されてもよい。一次回転駆動システムと第1の回転駆動システムとの動作可能な連結、及び二次駆動システムと第2の回転駆動システム320との動作可能な連結を容易にするために、ハンドルアセンブリ20のツール装着部500は、一対の挿入傾斜面506を更に含む。この一対の挿入傾斜面506は、連結プロセスの際に交換式外科用ツールアセンブリの一次及び二次回転駆動システムの一部を遠位に付勢して、一次回転駆動システムと、ハンドルアセンブリ20上の第1の回転駆動システム300との位置合わせ及び動作可能な連結、並びに二次回転駆動システムと、ハンドルアセンブリ20上の第2の回転駆動システム320との位置合わせ及び動作可能な連結を容易にするように構成されている。
交換式外科用ツールアセンブリは、交換式外科用ツールアセンブリの外科用エンドエフェクタの対応する部分に軸方向運動(複数可)を加えるための「三次」軸駆動システムを含むことができる。三次軸駆動システムと、ハンドルアセンブリ20上の第3の軸駆動システム400との動作可能な連結を容易にするために、第3の駆動アクチュエータ部材410は、三次軸駆動システムの突起又は他の部分を動作可能に受容するように構成されたソケット414を提供する。
交換式ツールアセンブリ2000が図15に示されている。交換式ツールアセンブリ2000は、多くの点で交換式ツールアセンブリ1000と同様であるが、他のいくつかの点で交換式ツールアセンブリ1000と異なる。例えば、交換式アセンブリ2000は、円形ステープル留めアセンブリである。主に図15及び図16を参照すると、円形ステープル留めアセンブリ2000は、シャフト部2100とエンドエフェクタ2200とを含む。シャフト部2100は、例えば、ハンドルアセンブリ20に取り外し可能に取り付け可能である近位部分を含む。エンドエフェクタ2200は、関節運動継手2300の周りでシャフト部2100に回転可能に取り付けられた第1の部分2210を含む。エンドエフェクタ2200は更に、第1の部分2210に取り外し可能に取り付けられた第2の部分2220を含む。第2の部分2220は、内部に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイを含むカートリッジ部2222と、各ステープルキャビティ2224内に格納されたステープルと、を含む。第2の部分2220は、組織圧縮面2232と、ステープルキャビティ2224と位置合わせされた形成ポケットの環状アレイ又は形成ポケット2234(図27)と、を含むアンビル2230を更に含み、形成ポケットは、ステープルがステープルキャビティ2224から射出されたときにステープルを変形させるように構成されている。
上記に加えて、図15及び図16を再び参照すると、エンドエフェクタ2200の第2の部分2220は、エンドエフェクタ2200の第1の部分2210に選択的に取り付け可能であり、かつ第1の部分2210から選択的に取り外し可能である。第2の部分2220は、近位コネクタ2229を含む外側ハウジング2227を含み、近位コネクタ2229は、第1の部分2210のハウジング2217内に画定された開口部(又はチャンバ)2218内に受容されるように構成されている。ハウジング2227のコネクタ2229と第1の部分2210のハウジング2217との間の嵌め合いは、滑り嵌めである。コネクタ2229とハウジング2217との間の圧縮嵌めは、第2の部分2220が第1の部分2210に対して長手方向及び/又は回転方向に偶発的に変位するのを防止することができる。様々な例において、戻り止め部材を利用して、エンドエフェクタ2200の第2の部分2220を第1の部分2210に取り外し可能に固定してもよい。
図15及び図35〜図38を参照すると、エンドエフェクタ2200の第2の部分2220は、他の第2の部分、例えば、第2の部分2220’、第2の部分2220’’、第2の部分2220’’’、及び/又は別の第2の部分2220などと交換可能である。第2の部分2220’、2220’’、及び2220’’’は、多くの点で第2の部分2220と同様である。例えば、第2の部分2220、2220’、2220’’、及び2220’’’のそれぞれは、内部に画定された中央開口部2226を含んでいる。しかしながら、第2の部分2220’、2220’’、及び2220’’’は、他の点において第2の部分2220と異なっている。例えば、第2の部分2220’は、第2の部分2220よりも大きい直径を有している。更に、第2の部分2220’内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイは、第2の部分2220内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイよりも大きい周径を有している。同様に、第2の部分2220’’は、第2の部分2220’よりも大きい直径を有しており、第2の部分2220’’内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイは、第2の部分2220’内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイよりも大きい周径を有している。更に、同様に、第2の部分2220’’’は、第2の部分2220’’よりも大きい直径を有しており、第2の部分2220’’’内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイは、第2の部分2220’’内に画定されたステープルキャビティ2224の環状アレイよりも大きい周径を有している。
上記に加えて、アンビル2230は、他のアンビル、例えば、アンビル2230’、アンビル2230’’、アンビル2230’’’、及び/又は別のアンビル2230などと交換可能である。アンビル2230’、2230’’、及び2230’’’は、多くの点でアンビル2230と同様である。例えば、各アンビル2230、2230’、2230’’、及び2230’’’は、接続フランジ2238を含む長手方向シャフト2236を含む。しかしながら、アンビル2230’、2230’’、及び2230’’’は、他の点においてアンビル2230と異なっている。例えば、アンビル2230’は、アンビル2230よりも大きい直径を有している。更に、形成ポケット2234が、第2の部分2220’内に画定されたステープルキャビティ2224と位置合わせされた状態を維持するように、アンビル2230’内に画定された形成ポケット2234の環状アレイは、アンビル2230内に画定された形成ポケット2234の環状アレイよりも大きい周径を有している。更に、形成ポケット2234が、第2の部分2220’’内に画定されたステープルキャビティ2224と位置合わせされた状態を維持するように、アンビル2230’’は、アンビル2230’よりも大きい直径を有しており、アンビル2230’’内に画定された形成ポケット2234の環状アレイは、アンビル2230’内に画定された形成ポケット2234の環状アレイよりも大きい周径を有している。更に、同様に、形成ポケット2234が、第2の部分2220’’’内に画定されたステープルキャビティ2224と位置合わせされた状態を維持するように、アンビル2230’’’は、アンビル2230’’よりも大きい直径を有しており、第2の部分2220’’’内に画定された形成ポケット2234の環状アレイは、アンビル2230’’内に画定された形成ポケット2234の環状アレイよりも大きい周径を有している。
主に図17を参照すると、シャフト部2100は、近位コネクタ2120と、近位コネクタ2120から遠位に延在する細長いシャフト部2110と、を含む。近位コネクタ2120は、第1の入力部2318と第2の入力部2418とを含む。第1の入力部2318は、エンドエフェクタの関節運動システムに動作可能に接続され、第2の入力部2418は、エンドエフェクタのクランプ及びステープル発射システムに動作可能に接続される。第1の入力部2318及び第2の入力部2418は、任意の好適な順序で操作することができる。例えば、第1の入力部2318を第1の方向に回転させてエンドエフェクタ2200を第1の方向に関節運動させることができ、それに対応して、第2の方向に回転させてエンドエフェクタ2200を第2の方向に関節運動させることができる。エンドエフェクタ2200を適切に関節運動させたら、次に、第2の入力部2428を回転させてアンビル2230を閉じ、エンドエフェクタ2200のカートリッジ部2222に対して組織をクランプすることができる。以下に更に詳細に説明するように、次に、第2の入力部2428を操作してステープルキャビティ2224からステープルを発射させ、エンドエフェクタ2200内に捕捉された組織を切開することができる。様々な代替実施形態では、第1の入力部2318及び第2の入力部2328は、任意の好適な順序で及び/又は同時に操作することができる。
第1の入力部2318は、シャフト部2010に回転可能に装着された関節運動シャフト2310の近位端に装着される。主に図20及び図21を参照すると、回転可能な関節運動シャフト2310は、遠位端と、遠位端に装着されたウォームギア2312と、を含む。ウォームギア2312は、関節摺動部2320にねじ止めにより係合される。より具体的には、関節摺動部2320は、内部に画定されたねじ切りされた開口部2322を含み、ウォームギア2312は、ねじ切りされた開口部2322とねじ止め嵌合する。関節運動シャフト2310が第1の方向に回転すると、ウォームギア2312は関節摺動部2320を遠位に押す(図32)。関節運動シャフト2310が第2の方向又は反対方向に回転すると、ウォームギア2312は関節摺動部2320を近位に押す(図31)。関節摺動部2320は、細長いシャフト部2110の遠位端の中に固定装着された関節運動ブロック2112によって摺動可能に支持される。関節摺動部2320の移動は、関節運動ブロック2112内に画定されたガイドスロット2315によって、関節運動ブロック2112による近位及び遠位の移動に制限される。関節摺動部2320は、ガイドスロット2315の底面に画定された長手方向のキー溝2116内にぴったりと受容される、関節摺動部2320から延出する長手方向のキー部2326を更に含み、キー部2326は、関節摺動部2320と関節運動ブロック2112との間の相対運動を長手方向経路に制限する。
図20、図21、及び図24を再び参照すると、関節摺動部2320は関節運動リンク2330と連結される。関節摺動部2320は、関節摺動部2320から延出する駆動ピン2324を含み、駆動ピン2324は、関節運動リンク2330内に画定された近位開口部2334内に位置決めされる。駆動ピン2324は開口部2334内にぴったりと受容され、これにより、駆動ピン2324と開口部2334の側壁とが協働して、関節摺動部2320と関節運動リンク2330との間に回転軸を画定する。関節運動リンク2330は、エンドエフェクタの2200ハウジング2217とも連結される。より具体的には、関節運動リンク2330は、関節運動リンク2330内に画定された遠位開口部2335を更に含み、ハウジング2217は、遠位開口部2335内に位置付けられたピン2215を含む。ピン2215は開口部2335内にぴったりと受容され、これにより、ピン2215と開口部2335の側壁とが協働して、関節運動リンク2330とハウジング2217との間に回転軸を画定する。
上記に加えて、図18〜図21及び図24を参照すると、エンドエフェクタ2200は、関節運動継手2300の周りでシャフト2100の関節運動ブロック2112と回転可能に連結される。エンドエフェクタ2200のハウジング2217は、ハウジング2217の対向する面に画定された開口部2213を含み、関節運動ブロック2112は、関節運動ブロック2112の対向する面から延出する突起部2113を含み、突起部2113は開口部2213内に位置付けられる。突起部2113は開口部2213内にぴったりと受容され、これにより、突起部2113と開口部2213の側壁とが協働して、エンドエフェクタ2200がそこを中心に関節運動することができる関節運動軸を画定する。関節運動シャフト2310が回転して関節摺動部2320を遠位に駆動すると、関節摺動部2320は関節運動リンク2330の近位端を遠位に駆動する。関節運動リンク2330の近位端の遠位移動に応じて、関節運動リンク2330は駆動ピン2324を中心に回転し、これによりエンドエフェクタ2200が関節運動継手2300を中心に回転する。関節運動入力部2310が回転して関節摺動部2320を近位に駆動すると、上記と同様に、関節摺動部2320は関節運動リンク2330の近位端を近位に引っ張る。関節運動リンク2330の近位端の近位移動に応じて、関節運動リンク2330は駆動ピン2324を中心に回転し、これによりエンドエフェクタ2200が関節運動継手2300を中心に回転する。関節運動リンク2330は、関節摺動部2320とハウジング2217との間に少なくとも1自由度を提供する。その結果、関節運動リンク2330は、エンドエフェクタ2200を幅広い関節運動角度にわたって関節運動させることができる。
上述のように、図17及び図25を参照すると、交換式ツールアセンブリ2000の近位コネクタ2120は、第2の入力部2418を含んでいる。第2の入力部2418は、駆動シャフト2410の近位端に装着された駆動ギア2416と噛み合い係合する駆動ギア2417を含む。駆動シャフト2410は、シャフト部2110と、図19に図示される関節運動ブロック2112内に画定された開口部2114と、を通って延在する。開口部2114は、軸受を含み、駆動シャフト2410を回転可能に支持する。あるいは、開口部2114は、隙間開口部を含んでもよい。どちらの場合にも、図22を主に参照すると、駆動シャフト2410は、関節運動継手2300を通って、エンドエフェクタハウジング2217内に画定されたチャンバ2218の中まで延在する。駆動シャフト2410は、駆動シャフト2410に装着された軸受2414によって回転可能に支持され、軸受2414は、エンドエフェクタ2200のハウジング2217内に画定された凹部2214内に捕捉される。駆動シャフト2410は、駆動シャフト2410の遠位端に装着された出力ギア2412を更に含み、これにより、駆動シャフト2410の回転が出力ギア2412に伝達される。
主に図18、図22、及び図23を参照すると、駆動シャフト2410の出力ギア2412は、伝動装置2420に動作可能に係合する。以下でより詳細に説明するように、伝動装置2420は、エンドエフェクタ2200を、駆動シャフト2410がアンビル2230をカートリッジ本体2222に対して移動させる第1の動作モードと、駆動シャフト2410がステープルキャビティ2224からステープルを発射し、かつアンビル2230とカートリッジ本体2222との間に捕捉された組織を切開する第2の動作モードとの間で移行させるように構成されている。伝動装置2420は、遊星板2421と、遊星板2421に回転可能に装着された4つの遊星ギア2424と、を含む軌道駆動部を含む。遊星板2421は、遊星板2421の中心を通って延在する隙間開口部と、隙間開口部を通って延在する駆動シャフト2410と、を含む。遊星板2421及び遊星ギア2424は、エンドエフェクタのハウジング2217内に画定されたチャンバ2219内に位置付けられる。各遊星ギア2424は、遊星板2421から延在するギアピン2423を中心に回転可能である。ギアピン2423は、隙間開口部を取り囲む周囲に沿って位置付けられる。出力ギア2412は遊星ギア2424に噛み合い係合し、より詳細に後述するように、駆動シャフト2410は遊星ギア2424を駆動する。
上記に加えて、駆動シャフト2410は、関節運動継手2300を通って延在する。エンドエフェクタ2200が関節運動するときに、出力ギア2412が遊星ギア2424との適切な係合を維持するために、駆動シャフト2410は可撓性である。少なくとも1つの場合において、駆動シャフト2410は、例えば、プラスチックからなる。
上述のように、伝動装置2420は、第1の動作モードと第2の動作モードとを含む。主に図23及び図28を参照すると、交換式ツールアセンブリ2000は、伝動装置2420をその第1の動作モードとその第2の動作モードとの間で切り替えるために、第1の位置と第2の位置との間で移動可能なシフタ2600を更に含む。シフタ2600がその第1の位置にあるとき、図28〜図30に図示するように、シフタ2600は、伝動装置2420の遊星板2421に係合せず、その結果、遊星板2421及び遊星ギア2424は駆動シャフト2410によって回転する。より具体的には、以下でより詳細に説明するように、駆動シャフト2410は遊星ギア2424をそれらの対応のギアピン2423を中心に回転させ、遊星ギア2424は、遊星ギア2424と、遊星ギア2424の周囲に延在する歯部2534の環状リングとの間の反作用力によって、遊星板2421を回転させる。遊星板2421は、遊星板2421の回転が出力連結部2430に伝達されるように出力連結部2430と動作可能に連結される。主に図23を参照すると、出力連結部2430は、出力連結部2430の外周囲の周りに延在する開口部2433のアレイを含み、遊星板2421から延出するギアピン2423は、出力連結部2430において画定された開口部2433内に延出し、かつ開口部2433によってぴったりと受容され、これによって、遊星板2421と出力連結部2430との間に相対運動があるとしても、わずかとなる。
主に図18及び図23を参照すると、出力連結部2430は駆動ソケット2432を含む。駆動ソケット2432は、例えば、略六角形の開口部を含む。しかしながら、任意の好適な構成を用いることができる。駆動ソケット2432は、エンドエフェクタ2200の第2の部分2220を通って延在するクロージャシャフト2440を受容するように構成されている。クロージャシャフト2440は、略六角形の形状を有する近位駆動端部2442を含み、近位駆動端部2442は、駆動シャフト2410の回転がクロージャシャフト2440に伝達可能となるように駆動ソケット2432内にぴったりと受容される。クロージャシャフト2440は、軸受2444によって第2の部分2220のハウジング2227内に回転可能に支持される。軸受2444は、例えば、スラスト軸受を含むが、軸受2444は任意の好適な軸受を含み得る。
主に図23及び図28〜図30を参照すると、クロージャシャフト2440は、トロカール2450内に画定されたねじ切りされた開口部2456にねじ止めにより係合されるねじ付き部分2446を含む。以下に更に詳細に説明するように、アンビル2230はトロカール2450に取り付け可能であり、トロカール2450は、アンビル2230をカートリッジ本体2222に向かって及び/又はカートリッジ本体2222から離れる方向に移動させるように並進することができる。図18を再び参照すると、トロカール2450は、トロカール2450内に画定された少なくとも1つの長手方向のキースロット2459を含み、このキースロット2459は、駆動スリーブ2540の内側表面2546から延出する少なくとも1つの長手方向のキー部と協働するように構成されている。駆動スリーブ2540は、以下で更に説明するステープル発射システムの一部であり、読者は、トロカール2450及び駆動スリーブ2540は、1つ目には、互いに対して摺動すること、2つ目には、協働してそれらの間の相対回転を阻止すること、を理解すべきである。クロージャシャフト2440とトロカール2450との間のねじ付き係合により、クロージャシャフト2440が第1の方向に回転すると、クロージャシャフト2440はトロカール2450を遠位にずらすこと又は並進させることができ、それに対応して、クロージャシャフト2440が第2の方向、又は反対方向に回転すると、トロカール2450を近位にずらすこと又は並進させることができる。
上述のように、アンビル2230はトロカール2450に取り付け可能である。アンビル2230は、トロカール2450に係合してこれを把持するように構成された接続フランジ2238を含む。接続フランジ2238は、アンビル2230のシャフト部2236に接続された片持ち梁を含む。主に図23を参照すると、トロカール2450は、アンビル2230がトロカール2450に組み付けられたときに接続フランジ2238を取り外し可能に受容するように構成された保持用切欠部(又は(又は凹部)2458を含む。保持用切欠部2458及び接続フランジ2238は、トロカール2450からのアンビル2230の意図せぬ分離に抵抗するように構成されている。接続フランジ2238は、長手方向スロット2237により分離されている。長手方向スロット2237は、アンビル2230がトロカール2450に組み付けられたときに、トロカール2450から延出する長手方向リブ2457を受容するように構成されている。リブ2457はスロット2237内にぴったりと受容され、その結果、アンビル2230がトロカール2450に対して回転するのが阻止される。
アンビル2230がカートリッジ部2222に対して適切に位置付けられたら、上述のように、ツールアセンブリ2000をその第2の動作モードに移行させることができる。シフタ2600は、例えば、エンドエフェクタ2200の伝動装置2420を移動させるために使用される電気作動モーターを含む。様々な他の実施形態では、シフタ2600は、電気的に及び/又は手動によって作動される任意の好適な装置を含むことができる。シフタ2600は、外科用ステープル留め器具のプロセッサと信号通信し、かつ、外科用ステープル留め器具の電池と電力連通する。様々な例において、プロセッサがシフタ2600と通信することができ、電池がシフタ2600に電力を供給できるように、例えば、シフタ2600と外科用器具のハンドルとの間に絶縁電線が延在していてもよい。様々な他の例において、シフタ2600は無線信号受信機を含むことができ、プロセッサはシフタ2600と無線通信することができる。場合によっては、電力は、例えば、誘導性回路などによって、シフタ2600に無線供給されてもよい。様々な例において、シフタ2600は、独自の電源を含むことができる。
シフタ2600は、エンドエフェクタ2200の近位端内に画定されたチャンバ2218内に装着されたハウジングを含む。シフタ2600は、クラッチキー(又はトグル)2602と、シフタハウジングに対して第1の位置と第2の位置との間で移動可能な出力シャフト2604と、を含む。クラッチキー2602は、1のロック歯2608と第2のロック歯2609とを含み、クラッチキー2602がその第1の位置にあるとき、第1のロック歯2608は、ステープル発射システムの発射管2530に係合し、同時に、第2のロック歯2609は、伝動装置2420の遊星板2421との係合を解除する。より具体的には、第1のロック歯2608は、発射管2530の周囲に画定された開口部2538の環状アレイの一部である開口部2538内に位置付けられ、第2のロック歯2609は、遊星板2421の周囲に画定された開口部2429の環状アレイの一部である開口部2429内に位置付けられない。上記の結果、クラッチキー2602がその第1の位置にあるとき、シフタ2600は、発射管2530が回転するのを防止し、それにより、ステープル発射システムをロックアウトする。クラッチキー2602がその第1の位置にある場合、ステープル発射システムはシフタ2600によってロックアウトされているが、駆動シャフト2410は、上述のように、遊星板2421を回転させてアンビル閉鎖システムを操作することができる。
主に図23に示されるように、発射管2530は、その内側側壁2532内に画定された歯部2534の内側環状ラックを含む。遊星ギア2424は、この歯部2534のラックと動作可能に噛み合う。シフタ2600が図28に図示するようにその第1の位置にあるとき、発射管2530はシフタ2600によって所定位置に保持され、遊星ギア242は、駆動シャフト2410によって、発射管2530及び歯部2534のラックに対して回転可能となる。そのような場合には、遊星ギア2424は、駆動シャフト2410によって画定される長手方向駆動軸を中心に回転し、同時に、それらのそれぞれのギアピン2423によって画定される軸を中心に回転する。読者は、遊星ギア2424が駆動シャフト2410によって直接駆動され、かつ、遊星ギア2424と発射管2530との間に生じる反作用力により、遊星ギア2424が遊星板2421を駆動し、回転させることを理解すべきである。シフタ2600が作動してクラッチキー2602をその第2の位置に移動させると、第1のロック歯2608は発射管2530との係合を解除し、同時に、第2のロック歯2609が遊星板2421に係合する。クラッチキー2602がその第2の位置にあるとき、遊星板2421はシフタ2600によって所定位置に保持され、その結果、クロージャ駆動部はロックアウトされるので、アンビル2230を移動させるように操作することはできない。そのような場合に駆動シャフト2410を回転させると、出力ギア2412は遊星ギア2424を駆動し、かつ遊星ギア2424をそれらの対応のギアピン2423を中心に遊星板2421に対して回転させる。遊星ギア2424は、歯部2534のラックを介して発射管2530を駆動し、発射管2530をその長手方向軸線を中心に回転させる。
上記に加えて、図23を参照すると、発射管2530はステープル発射システムの駆動スリーブ2540と動作可能に結合している。より具体的には、発射管2530の内側側壁2532は、側壁内に画定された長手方向スロット2535を含み、この長手方向スロット2535は、駆動スリーブ2540上に画定された長手方向リブ2545をぴったりと受容するように構成されており、これにより、駆動スリーブ2540は発射管2530と共に回転するようになっている。駆動スリーブ2540は、駆動カラー2550にねじ止めにより係合されるねじ切りされた遠位端2542を更に含む。より具体的には、駆動カラー2550は、ねじ切りされた遠位端2542にねじ止めにより係合されるねじ切りされた開口部2552を含む。駆動カラー2550は、エンドエフェクタ2200のハウジング内に画定された開口部2228内に位置付けられ、例えば、長手方向リブと溝の配置によって、開口部2228内で回転するのが防止される。上記の結果、駆動スリーブ2540の回転は、駆動カラー2550を長手方向に並進させる。例えば、駆動カラー2550は、駆動スリーブ2540を第1の方向に回転させると遠位に前進し、駆動スリーブ2540を第2の方向、又は反対方向に回転させると近位に後退する。
駆動カラー2550が遠位に押されると、上述のように、駆動カラー2550は、ステープル発射システムの発射ストローク中に、ステープルドライバブロック2560、及び例えば、ナイフなどの切断部材2570を遠位に押す。より具体的には、駆動カラー2550は、ステープルがカートリッジ本体部分2222内に画定されたステープルキャビティ2224内に位置付けられ、切断部材2570がカートリッジ本体部分2222のデッキ面の下にはめ込まれている、近位未発射位置と、ステープルがアンビル2230に対して変形され、アンビル2230とカートリッジ本体部分2222との間に捕捉された組織が切断部材2570によって離断される遠位発射位置との間で、ステープルドライバブロック2560及び切断部材2570を押す。駆動カラー2550は、駆動カラー2550が遠位に前進したときにステープルドライバブロック2560及び切断部材2570と当接するように構成された駆動凹部2554を含む。ステープルドライバブロック2560は、内部に画定された複数のステープル受け台を含み、各ステープル受け台は、ステープルの基部を支持するように構成されている。ステープル受け台は、カートリッジ本体部分2222内に画定されたステープルキャビティ2224と整列し、少なくとも2つの同心円状の列に配置される。
ステープルドライバブロック2560及び切断部材2570は駆動カラー2550に取り付けられているので、駆動カラー2550がアンビル2230から離れて近位に移動すると、ステープルドライバブロック2560及び切断部材2570は駆動カラー2550によって近位に引っ張られる。少なくとも1つの場合において、ステープルドライバブロック2560及び切断部材2570は、駆動カラー2550内に画定された開口部2557内に延出する1つ又は2つ以上のフックを含む。様々な例において、ステープルドライバブロック2560及び切断部材2570は、カートリッジ本体部分2222のデッキ面の下まで完全に後退するように後退することができる。
上記に加えて、エンドエフェクタ2200は、シフタ2600のクラッチキー2602がアンビル閉鎖システム及びステープル発射システムに同時に動作可能に係合する第3の動作モードで動作可能である。この動作モードでは、第1のロック歯2608は、ステープル発射システムの発射管2530に係合し、第2のロック歯2609は、伝動装置2420の遊星板2421に係合する。そのような場合には、第1のロック歯2608は、発射管2530内に画定された開口部2538内に位置付けられ、第2のロック歯2609は、遊星板2421内に画定された開口部2429内に位置付けられる。上記の結果、駆動シャフト2410は、アンビル2230、ステープルドライバブロック2560、及び切断部材2570をカートリッジ本体2222に対して同時に移動させる。
図15を再び参照すると、交換式ツールアセンブリ2000のユーザーは、第2の部分2220、2220’、2220’’、2220’’’及び/又は任意の他の好適な第2の部分のキットから選択され、選択された第2の部分をエンドエフェクタ2200の第1の部分2210に組み付けることができる。主に図18を参照すると、各第2の部分は、第2の部分が第1の部分2210に組み付けられるときに第1の部分2210のハウジング2217と係合するハウジングコネクタ2229を含む。加えて、各第2の部分は、第2の部分が第1の部分2210に組み付けられるときに第1の部分2210の駆動ソケット2432と動作可能に係合するクロージャシャフト2440を含む。更に、各第2の部分は、第2の部分が第1の部分2210に組み付けられるときに第1の部分2210の発射管2530と動作可能に係合する駆動スリーブ2540を含む。
上記に加えて、図35及び図36を参照すると、ツールアセンブリ2000’は、ツールアセンブリ2000と交換可能である。ツールアセンブリ2000’は、多くの点でツールアセンブリ2000と類似している。しかしながら、ツールアセンブリ2000’は、ツールアセンブリ2000によって与えられる円形ステープルラインよりも大きい直径を有する円形ステープルラインを与えるように構成されている。ツールアセンブリ2000’は、とりわけ、より幅広の第2の部分2220’、ステープルドライバ2560’、ナイフアセンブリ2570’、カートリッジ本体2222’、及びアンビル2230’を含む。図37を参照すると、ツールアセンブリ2000’’は、ツールアセンブリ2000と交換可能である。ツールアセンブリ2000’’は、多くの点でツールアセンブリ2000及び2000’と類似している。しかしながら、ツールアセンブリ2000’’は、ツールアセンブリ2000’によって与えられる円形ステープルラインよりも大きい直径を有する円形ステープルラインを与えるように構成されている。ツールアセンブリ2000’’は、とりわけ、より幅広の第2の部分2220’’、ステープルドライバ2560’’、ナイフアセンブリ2570’’、カートリッジ本体2222’’、及びアンビル2230’’含む。図38を参照すると、ツールアセンブリ2000’’’は、ツールアセンブリ2000と交換可能である。ツールアセンブリ2000’’’は、多くの点でツールアセンブリ2000、2000’、及び2000’’と類似している。しかしながら、ツールアセンブリ2000’’’は、ツールアセンブリ2000’’によって与えられる円形ステープルラインよりも大きい直径を有する円形ステープルラインを与えるように構成されている。ツールアセンブリ2000’’’は、とりわけ、より幅広の第2の部分2220’’’、ステープルドライバ2560’’’、ナイフアセンブリ2570’’’、カートリッジ本体2222’’’、及びアンビル2230’’’を含む。
様々な実施形態において、上記に加えて、外科用器具は、任意の好適な数の動作モードを有することができる。少なくとも一実施形態では、外科用ステープル留め器具は、ステープルを発射させる第1の動作モードと、切断部材を配備する第2の動作モードと、ステープルの発射及び切断部材の配備を同時に行う第3の動作モードと、を含む。第1の動作モードでは、切断部材は配備されない。更に、そのような外科用器具のプロセッサは、最初に第1の動作モードを完了させないと、器具を第2の動作モードにすることができないようにプログラムされ得る。上記の結果、外科用器具のユーザーは、ステープルを発射させた後に、組織を切断するかどうかを決定することができる。
外科用ステープラと共に使用するためのステープルカートリッジ本体の代替実施形態が図34に示される。カートリッジ本体2222’は、ステープルキャビティ2224の環状外側列と、ステープルキャビティ2224’の環状内側列とを含む。ステープルキャビティ2224は、カートリッジ本体のデッキの第1の段内に画定され、ステープルキャビティ2224’は、カートリッジ本体のデッキの第2の段内に画定される。第2の段は第1の段を超えて延在する。換言すれば、第1の段は第1のデッキ高さを有し、第2の段は、第1のデッキ高さよりも高い第2のデッキ高さを有する。デッキ壁が第1の段と第2の段とを区切っている。様々な実施形態において、デッキ壁は傾斜している。特定の実施形態において、デッキ壁は、第1の段及び/又は第2の段に直交する。
カートリッジ本体2222’は、デッキの第1の段から延出するキャビティ拡張部2229’を更に含む。キャビティ拡張部2229’は、ステープルキャビティ2224の両端部を取り囲み、ステープルキャビティ2224を第1の段より上方に延出する。キャビティ拡張部2229’は、ステープルがステープルキャビティ2224から射出されるときに、第1の段の上方のステープルを少なくとも部分的に制御することができる。キャビティ拡張部2229’はまた、カートリッジ本体2222’に対して捕捉された組織と接触し、この組織を圧縮するように構成されている。キャビティ拡張部2229’はまた、カートリッジ本体2222’に対する組織流動を制御することができる。例えば、キャビティ拡張部2229’は、組織の放射状の流動を制限することができる。キャビティ拡張部2229’は、任意の好適な構造を有することができ、かつ第1段から任意の好適な高さだけ延出することができる。少なくとも1つの場合において、キャビティ拡張部2229’の上面は、例えば、第2の段とそろえられるか、又は第2の段と同じ高さを有する。他の場合では、キャビティ拡張部2229’は、第2の段の上方又は下方まで延出され得る。
上記に加えて、ステープルキャビティ2224は、それぞれ、第1の未形成高さを有する、内部に配置された第1のステープルを含む。ステープルキャビティ2224’は、それぞれ、第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さを有する、内部に配置された第2のステープルを含む。例えば、第1の未形成高さは第2の未形成高さよりも高いが、第2の未形成高さが第1の未形成高さよりも高くてもよい。代替実施形態では、第1の未形成ステープルの高さ及び第2の未形成ステープルの高さは、同じである。
第1のステープルは、第1の変形高さに変形され、第2のステープルは、第1の変形高さと異なる第2の変形高さに変形される。例えば、第1の変形高さは第2の変形高さよりも高い。そのような構成は、ステープル留めされた組織への血流を改善する場合がある。あるいは、第2の変形高さは第1の変形高さよりも高くてもよい。そのような構成は、内側横切断線に沿った組織の柔軟性を高める場合がある。特定の代替実施形態では、第1の変形高さ及び第2の変形高さは、同じである。
上述のように、交換式ツールアセンブリは、とりわけ、シャフト、エンドエフェクタ、及び交換可能なステープルカートリッジを含む。交換可能なステープルカートリッジは、エンドエフェクタ内に組織を捕捉するためにエンドエフェクタを移動開閉させるように構成されたクロージャ駆動部と、エンドエフェクタ内に捕捉された組織をステープル留めし、切断するように構成された発射駆動部と、を含む。交換可能なステープルカートリッジがシャフトに組み付けられると、エンドエフェクタのクロージャ駆動部及び発射駆動部は、シャフトの対応するクロージャ駆動部及び発射駆動部と動作可能に連結される。交換可能なステープルカートリッジがシャフトに適切に組み付けられなかった場合には、交換可能なステープルカートリッジは意図した方法で動作することができない。より詳細に後述するように、交換可能なステープルカートリッジ及び/又はシャフトは、交換可能なステープルカートリッジがシャフトに適切に取り付けられなければ、交換可能なステープルカートリッジが作動されることが防止される、ロックアウトを含むことができる。
ここで図39を参照すると、交換式ツールアセンブリ3000は、シャフト3010と交換可能なステープルカートリッジ3020とを含んでいる。上記と同様に、交換可能なステープルカートリッジ3020は、ステープルカートリッジ3020がシャフト3010上に完全に着座したときに、クロージャ駆動出力部及び発射駆動出力部とそれぞれ動作可能に連結される、クロージャ駆動入力部と発射駆動入力部とを含む。そのようなクロージャ及び発射システムの動作は、簡潔さのためにここで繰り返すことはしない。
交換式ツールアセンブリ3000は、ロックアウト回路3090を更に含む。ロックアウト回路3090は、導体3096と接点3092とを含む。第1の接点3092は、第1の導体3096と電気的に結合され、第2の接点3092は、第2の導体3096と電気的に結合される。ステープルカートリッジ3020がシャフト3010上に完全に着座するまで、第1の接点3092は第2の接点3092と電気的に結合されない。ステープルカートリッジ3020は、接点ブリッジ3094を含み、この接点ブリッジ3094は、ステープルカートリッジ3020がシャフト3010上に完全に着座したときに、接点3092に係合して電気的に結合する。接点3092及び接点ブリッジ3094は、ステープルカートリッジ3020がシャフト3010上に部分的にのみ着座したときには、接点ブリッジ3094が接点3092を電気的に結合しないように構成され、配置される。
交換式ツールアセンブリ3000は、例えば、手動で操作可能なハンドル及び/又はロボットシステムを含む外科用器具システムと共に使用可能である。様々な実施形態において、外科用器具システムは、ツールアセンブリ3000のステープル発射システムを駆動するように構成された電動モーターの他に、電動モーターを動作させるように構成されたコントローラを含んでいる。ツールアセンブリ3000のロックアウト回路は、コントローラと通信する。接点ブリッジ3094が接点3092に係合していないこと、又はロックアウト回路が開状態であることをコントローラが検出すると、コントローラは、電動モーターがステープル発射システムを動作させないようにする。様々な例において、コントローラは、ロックアウト回路が開状態にある場合、電動モーターに電力を供給しないように構成される。特定の他の場合では、コントローラは、ロックアウト回路が開状態にある場合、電動モーターはクロージャシステムを作動さることができるが、発射システムを作動させることはできないように、電動モーターに電力を供給するように構成される。少なくとも1つのかかる例において、コントローラは、電動モーターの出力をクロージャシステムだけに向かわせるように、電動モーターと連結された伝動装置を作動させる。接点ブリッジ3094が接点3092に係合していること、又はロックアウト回路が閉状態であることをコントローラが検出すると、コントローラは、電動モーターがステープル発射システムを動作させることができるようにする。
外科用器具システムがハンドルを含む場合、上記に加えて、ロックアウト回路が開構成であることをコントローラが検出すると、コントローラは、ハンドルの発射トリガが作動されるのを防止するトリガロックを作動させることができる。ステープルカートリッジ3020がシャフト3010上に完全に着座し、ロックアウト回路が閉じたら、コントローラはトリガロックを後退させ、発射トリガの作動を可能にすることができる。そのようなシステムは、電動式及び/又は非電動式の発射駆動部と共に利用することができる。非電動式発射駆動部は、例えば、手動クランクによって駆動され得る。
上述のように、アンビル2230は、ツールアセンブリ2000のクロージャ駆動部のトロカールシャフト2450に組み付けられ得る。アンビル2230の接続フランジ2238は、そこにアンビル2230を接続させるためにトロカールシャフト2450内に画定された凹部2458と係合するように構成されている。アンビル2230がトロカールシャフト2450に組み付けられたら、クロージャ駆動部によってトロカールシャフト2450及びアンビル2230をステープルカートリッジ2222に向けて後退させ又は引っ張り、組織をステープルカートリッジ2222に対して圧縮することができる。ただし、場合によっては、アンビル2230がトロカールシャフト2450に適切に組み付けられない場合がある。トロカールシャフト2450に対するアンビル2230の組み付けミスは、医師がアンビル2230をトロカールシャフト2450に組み付けようとしたときに、トロカールシャフト2450がステープルカートリッジ2222のデッキの上方まで十分に延びていない場合にしばしば生じ得る。大抵、そのような場合には、アンビル2230はトロカールシャフト2450に十分に取り付けられており、それにより、トロカールシャフト2450はアンビル2230をステープルカートリッジ2222向かって移動させることができるが、アンビル2230が組織をステープルカートリッジ2222に対して圧縮し始めたときに、アンビル2230がトロカールシャフト2450から離脱し得る。
ここで図39及び図40を参照すると、上記の交換式ツールアセンブリ2000と多くの点で同様である交換式ツールアセンブリ3100が示されている。ツールアセンブリ2000は、組織がアンビル2130によってカートリッジ本体3120に対して圧縮されたときに組織を支持するように構成されたデッキ3121を含むカートリッジ本体3120を含む。ツールアセンブリ3100は、アンビル2130をカートリッジ本体3120に対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部を更に含む。クロージャ駆動部は、上記と同様に内部に形成された凹部を有するトロカールシャフト3150を含む。凹部は、アンビル2130をトロカールシャフト3150に対して保持するように構成された遠位肩状部3158を含む。加えて、ツールアセンブリ3100は、カートリッジ本体3120からステープルを射出するように構成された発射駆動部を更に含む。発射駆動部は、回転可能なシャフト3162と、回転可能なシャフト3162にねじ止めにより係合された並進可能なカラー3160と、を含み、回転可能なシャフト3162は、カートリッジ本体3120からステープルを射出するように構成されている。回転可能なシャフト3162は、内部に画定された長手方向開口部3164と、開口部3164を通って延在するトロカールシャフト3150と、を含む。
上記に加えて、クロージャ駆動部は、トロカールシャフト3150に装着されたクリップ3190を更に含む。クリップ3190は、トロカールシャフト3150内に画定されたスロット内に装着された基部3192を含む。クリップ3190は、基部3192から延出する柔軟アーム、又は付属体3198を更に含む。アーム3198は、伸長位置(図39)と偏向位置(図40)との間で移動可能である。アーム3198がそれらの偏向位置にあるとき、図40に図示するように、アンビル2130は、トロカールシャフト3150に対してロックされ得る。アーム3198は、図40に図示するように、トロカールシャフト3150がカートリッジ本体3120のデッキ3121の上方まで十分に延出したときに、発射駆動部の並進可能なカラー3160によってそれらの偏向位置に保持される。並進可能なカラー3160は環状の肩状部3168を含み、この環状の肩状部3168は、アーム3198が肩状部3168と接触したときにアーム3198を内向きに弾性的に付勢するように構成されている。
トロカールシャフト3150がカートリッジデッキ3121の上方まで十分に伸長位置にない場合、アーム3198は肩状部3168によって内向きに付勢されない。そのような場合には、図39に図示するように、アーム3198はそれらの伸長位置にある。アーム3198がそれらの伸長位置にあるとき、アーム3198は、アンビル2130がトロカールシャフト3150に取り付けられるのを防止する。より具体的には、アーム3198は、アンビル2130の接続フランジ2138が、トロカールシャフト3150内に画定された肩状部3158の後方に着座するのを防止する。そのような場合には、アーム3198は、アンビル2130がトロカールシャフト3150に部分的に取り付けられるのを防止し、その結果、アンビル2130をトロカールシャフト3150に組み付けようとしている医師は、アンビル2130をトロカールシャフト3150に部分的に組み付けることができず、上述した問題を回避することができる。読者は、アンビル2130はトロカールシャフト3150にその場で、又は患者体内で組み付けられることが多く、トロカールシャフト3150に対するアンビル2130の適切な組み付けは、用いている手術手技の完了を早めることを理解すべきである。上述したシステムは、部分的に組み付けられたアンビルが組織に対して圧縮されるのを防止するロックアウトを提供する。
ここで図41〜図43を参照すると、交換式ツールアセンブリ3200は、以下で詳述するように、アンビルがクロージャ駆動部に取り付けられなければ、クロージャ駆動部が後退できないように構成されたロックアウトを含む。ツールアセンブリ3200は、シャフト3210とエンドエフェクタ3220とを含む。エンドエフェクタ3220は、外側ハウジング3227と、カートリッジ本体3222と、カートリッジ本体3222を通って画定される長手方向開口部3226と、を含む。ツールアセンブリ3200は、トロカールシャフト3250と、トロカールシャフト3250に取り付け可能なアンビル3230とを含むクロージャ駆動部を更に含む。上記と同様に、クロージャ駆動部は、アンビル3230をカートリッジ本体3222に向けて又はカートリッジ本体3222から離れる方向に移動させるように構成されている。トロカールシャフト3250は、伸長位置と後退位置との間で移動可能である。図42及び図43はどちらも、伸長位置にあるトロカールシャフト3250を示している。
上記に加えて、ツールアセンブリ3200は、アンビル3230がトロカールシャフト3250に組み付けられていないときにトロカールシャフト3250がその伸長位置(図42及び図43)からその後退位置に向かって移動するのを防止するように構成された後退ロック3290を更に含む。後退ロック3290は、ハウジング3227に、突起部(又はピン)3294の周りで回転可能に装着されたロックアーム3292を含む。後退ロック3290は、ロックアーム3292に係合したばね3296を更に含み、このばね3296は、ロックアーム3292をトロカールシャフト3250に向けて付勢するように構成されている。トロカールシャフト3250は、ロック用肩状部3258を含み、図42に図示するようにアンビル3230がトロカールシャフト3250に組み付けられていない場合、ロックアーム3292は、ロック用肩状部3258に引っ掛かって、トロカールシャフト3250が近位に移動するのを防止するように構成されている。より具体的には、ロックアーム3292は、ロック用肩状部3258の下を摺動するように構成されたつめ3298を含む。アンビル3230がトロカールシャフト3250に組み付けられると、図43に図示するように、アンビル3230はロックアーム3292と接触し、ロックアーム3292をロック用肩状部3258から離れる方向にずらす。その時点で、トロカールシャフト3250はロック解除され、カートリッジ本体3222に向かってその後退位置へと移動することができる。
ここで図44〜図46を参照すると、交換式ツールアセンブリ3300は、クロージャ駆動部と、ステープル発射駆動部と、以下で詳述するように、クロージャ駆動部のアンビルが組織の隙間に対して適切に配置されるまでステープル発射駆動部が動作するのを防止するように構成されたロックアウトとを含む。ツールアセンブリ3300は、シャフト3310とエンドエフェクタ3320とを含む。エンドエフェクタ3320は、内側フレーム3329と、外側ハウジング3327と、カートリッジ本体3322と、を含む。上記と同様に、クロージャ駆動部は、トロカールシャフト3350と、トロカールシャフト3350に取り付け可能なアンビル2230と、を含む。更に上記と同様に、トロカールシャフト3350は、アンビル2230をカートリッジ本体3322に向けて又はカートリッジ本体3322から離れる方向に移動させるように、伸長位置(図45)と後退位置(図46)との間で移動可能である。発射駆動部は、発射駆動部を遠位にずらして、カートリッジ本体3322内に格納されたステープルを射出させるように構成された、回転可能なシャフト3360を含む。
上記に加えて、エンドエフェクタ3320は、内側フレーム3329に移動可能に装着された発射駆動ロック3390を含む。発射駆動ロック3390は、ロックピン3394と、ロックピン3394の周囲に位置付けられたロックばね3398と、を含む。ロックピン3394は、頭部3392と停止部3396とを含む。ロックばね3398は、停止部3396と、内側フレーム3329内に画定されたキャビティの側壁3328との中間に位置する。トロカールシャフト3350が伸長位置にあるとき、図45に図示するように、ロックばね3398はロックピン3394を付勢して、ステープル発射駆動部の回転可能なシャフト3360内に画定されたロック開口部3364に入れる。そのような場合には、ロックピン3394とロック開口部の側壁3364との間の相互作用が、シャフト3360が回転してカートリッジ本体3322からステープルを発射させるのを防止する。トロカールシャフト3350が十分に後退したときに、トロカールシャフト3350はロックピン3394の頭部3392に係合する。頭部3392は、発射駆動ロック3390をロック構成(図45)とロック解除構成(図46)との間で移動させるためにトロカールシャフト3350によって係合されるように構成された、頭部3392上に画定されたカム表面を含む。駆動ロック3390がそのロック解除構成にあるとき、発射駆動部のシャフト3360は回転することができる。
ステープルを発射できるようにする前に、ツールアセンブリ3300の発射駆動部をロックアウトするには、アンビル2230を所定位置まで、又は所定位置の範囲内で移動させることが必要である。更に、ステープルを発射できるようにする前に、ツールアセンブリ3300の発射駆動部をロックアウトするには、アンビル2230とカートリッジ本体3322との間の組織の隙間が一定の距離未満であることが必要である。結果的に、アンビル2230及び/又はクロージャシステムの位置が、ステープル発射ロックアウトを解除する。このような構成は、とりわけ、ステープルの形成不全及び/又は組織の不十分な圧縮を防止するのに役立ち得る。
ここで図47〜図49を参照すると、交換式ツールアセンブリ3400は、組織をクランプするように構成されたクロージャ駆動部と、ステープル発射駆動部と、クロージャ駆動部が組織に対して十分なクランプ圧を加える前にステープル発射駆動部が動作するのを防止するように構成された発射駆動ロックアウト3490と、を含む。クロージャ駆動部は、トロカールシャフト3450と、トロカールシャフト3450に取り付けられる、例えば、アンビル2230などのアンビルと、を含む。更に上記と同様に、トロカールシャフト3450は、ツールアセンブリ3400のカートリッジ本体に対して組織を圧縮するために、伸長位置(図48)と後退位置(図49)との間で移動可能である。発射駆動部は、ステープルドライバを遠位にずらしてカートリッジ本体からステープルを射出させるように構成された、回転可能なシャフト3460を含む。
発射駆動ロックアウト3490は、クロージャ駆動部のトロカールシャフト3450と、発射駆動部の回転可能なシャフト3460との中間に位置する。発射駆動ロックアウト3490は、遠位プレート3492、近位プレート3494、及び遠位プレート3492と近位プレート3494との中間に位置するばね3493を含む。発射駆動ロックアウト3490はロックピン3498を更に含み、このロックピン3498は、ロックピン3498がシャフト3460に係合するロック構成(図48)と、ロックピン3498がシャフト3460との係合を解除するロック解除構成(図49)との間で移動可能である。ロックピン3498は、遠位プレート3492と近位プレート3494との間に画定されたピンチャンバ3496内に位置付けられる。より具体的には、ロックピン3498は、遠位プレート3492上に画定されたカム3495と、近位プレート3494上に画定されたカム3495との中間に位置する、面取りされた頭部を含む。トロカールシャフト3450が近位に後退すると、トロカールシャフト3450は遠位プレート3492を近位に押し、遠位プレート3492上に画定されたカム3495はロックピン3498の頭部と係合する。そのような場合には、図49に図示するように、遠位プレート3492上に画定されたカム3495は、近位プレート3494上に画定されたカム3495と協働して、ロックピン3498をそのロック解除構成にずらす。
上述のように、発射駆動ロックアウト3490のカム3495は、トロカールシャフト3450によって遠位プレート3492が近位プレート3494の方に移動すると、ロックピン3498の頭部を圧搾する。より具体的には、カム3495はロックピン3498を内向きに駆動し、回転可能なシャフト3460との係合から外す。ロックピン3498がそのロック構成にあるとき、ロックピン3498は、シャフト3460内に画定されたロック開口部3468内に位置付けられ、ロックピン3498とロック開口部の側壁3468との間の相互作用により、ロックピン3498はシャフト3460が回転するのを防止する。その結果、ステープルは発射駆動部によってカートリッジ本体から発射されることはできない。ロックピン3498がロック解除構成に移動すると、上述したように、ロックピン3498はロック開口部から抜け出し、シャフト3460は発射駆動部によって回転されて、カートリッジ本体からステープルを発射させることができる。様々な実施形態において、シャフト3460は、シャフト3460内に画定されたロック開口部3468の周方向アレイを含むことができ、各ロック開口部3468は、ロックピン3498を受容して発射駆動部をロックアウトするように構成されている。図49〜図51を再び参照すると、発射駆動ロックアウト3490は、ロックピン3498をロック開口部3468内に付勢するように構成された、例えば、ばね3499などの付勢部材を更に含む。
上記に加えて、発射駆動ロックアウト3490のばね3493は、トロカールシャフト3450の近位移動に抵抗するように構成される。ばね3493は、線形コイルばねであるが、任意の好適なばねを使用することができる。更に、1つを超えるバネを使用することができる。いずれにしても、ばね3493、又はばねシステムは、トロカールシャフト3450が後退するときに発射駆動ロックアウト3490の遠位プレート3492にばね力を加える剛性を有する。換言すれば、ばね3493によって遠位プレート3492に加わる力は、トロカールシャフト3450が近位に変位する距離に比例して増加する。ばね3493が生じさせるばね力は、アンビル2230が組織に加えるクランプ力に対抗する。その結果、遠位プレート3492を十分にずらして発射駆動部をロック解除するために、クランプ力は、ばね3493が生じさせる一定の、又は所定の、ばね力を克服しなければならない。そのような場合には、発射駆動ロックアウト3490を解除することができ、ステープル発射駆動部を作動させることができるようになる前に、組織クランプ力が所定の閾値を満たす必要がある。
本明細書に開示された様々な実施形態と関連して論じられた通り、ステープル発射駆動部は、ステープルをアンビルに対して駆動して、ステープルを所望の形成高さに変形させる。様々な例において、ステープル発射駆動部はまた、例えば、ナイフなどの切断部材を遠位に押して、カートリッジ本体とアンビルとの間に捕捉された組織を切断するように構成される。そのような場合には、ナイフは、カートリッジ本体のデッキより上方に露出する。しかしながら、アンビルが閉鎖(又はクランプ)位置にある場合、アンビルはカートリッジ本体に近接した関係で位置付けられるので、ナイフがカートリッジ本体より上方に露出していたとしても、ナイフの大部分はアンビルによって覆われる。ナイフがカートリッジ本体のデッキの下方に後退する前に、アンビルがその開放位置に移動した場合及び/又はクロージャ駆動部から取り外された場合には、ナイフは覆われなくなり、露出する。図52〜図54には、ナイフがカートリッジデッキより上方に露出している間にアンビルがその開放位置に移動するのを防止するように構成されたロックアウト3590を含むツールアセンブリ3500が図示されている。
ツールアセンブリ3500は、クロージャ駆動部と発射駆動部とを含む。クロージャ駆動部は、トロカールシャフト3550と、トロカールシャフト3550に取り外し可能に取り付け可能なアンビル3530と、を含む。上記と同様に、トロカールシャフト3550は、トロカールシャフト3550にねじ止めにより係合された回転可能なクロージャシャフト2440によって、近位及び遠位に並進可能である。発射駆動部は、回転可能なシャフト3562と、回転可能なシャフト3562にねじ止めにより係合された並進可能なカラー3560と、を含む。上記と同様に、カラー3560は、シャフト3562が第1及び第2の方向に回転すると、それぞれ近位及び遠位に並進可能である。更に、上記と同様に、発射駆動部のカラー3560は、ステープルドライバのアレイ及びナイフアセンブリ2570を、アンビル3530に向けて又はアンビル3530から離れる方向に前進及び後退させるように構成されている。
上記に加えて、ロックアウト3590は、枢動3594を中心に回転可能に発射駆動部のシャフト3562に装着されたロックアーム3592を含む。ロックアウト3590は、ロックアーム3592に係合した付勢部材(又はばね)3599を更に含み、この付勢部材3599は、ロックアーム3592を付勢してアンビル3530と接触させるように構成されている。使用する際には、アンビル3530をトロカールシャフト3550に組み付けた後、トロカールシャフト3550を後退させ、アンビル3530をカートリッジ本体に対するその閉鎖(又はクランプ)位置に位置付ける。アンビル3530が後退しているとき、ロックアウト3590のロックアーム3592は、ロックアーム3592がアンビル3530に画定されたロック凹部3532と整列するまで、アンビル3530の外側表面に接しながら摺動する。その時、図53に図示するように、ばね3599がロックアーム3592を付勢してロック凹部3532の中に入れる。より具体的には、ロックアーム3592は、ロック凹部3532を画定するロック用肩状部の後方に位置付けられる。次に、ステープルを発射させかつ組織を切断するために、発射駆動部を作動させることができる。そのような場合には、ナイフアセンブリ2570の刃先はカートリッジ本体より上方に露出しており、クロージャ駆動部は、ロックアウト3590により、ナイフアセンブリ2570の刃先が露出しなくなるまでロックアウトされるか又は開かれないようになっている。
主に図52を参照すると、ロックアーム3592は、そこから延出するリセットタブ3593を更に含む。発射駆動部のカラー3560は、発射駆動部がカラー3560及びナイフアセンブリ2570を近位に後退させるときにリセットタブ3593と係合するように構成されたカム3563を更に含む。カム3563は、ロックアーム3592を下方に回転させて、ロック凹部3532内に画定されたロック用肩状部との係合を外し、クロージャ駆動部をロック解除するように構成されている。カム3563は、ナイフアセンブリ2570の刃先がカートリッジデッキの下方に後退したときに、クロージャ駆動部をロック解除するように構成されている。しかしながら、一実施形態では、カム3563は、刃先がカートリッジデッキと面一、又は少なくとも実質的に面一になったときに、クロージャ駆動部をロック解除することができる。いくつかの実施形態では、クロージャ駆動部は、ナイフアセンブリ2570が完全に後退し終わるまでロック解除されなくてもよい。クロージャ駆動部がロック解除されたら、クロージャ駆動部を作動させて、アンビル3530を開放(又は非クランプ)位置まで再度移動させることができる。
様々な実施形態によると、交換式ツールアセンブリのステープルが一旦発射されると、ツールアセンブリを再使用することはできない。以下で詳述するように、ツールアセンブリは、ツールアセンブリが組織をステープル留めするために使用された後にツールアセンブリが組織上に再度クランプするのを防止するように構成されたロックアウトを含んでもよい。
少なくとも一実施形態では、図53〜図56を参照すると、交換式ツールアセンブリ3600は、例えば、アンビル2230などのアンビルをステープルカートリッジに対して位置付けるように構成されたクロージャ駆動部と、ステープルをステープルカートリッジから駆動するように構成された発射駆動部と、を含んでいる。上記と同様に、アンビル2230は、クロージャ駆動部の並進可能なトロカールシャフト3650に取り付け可能である。更に上記と同様に、発射駆動部は、回転可能なシャフト3660と、回転可能なシャフト3660にねじ止めにより係合された並進可能なカラー2550と、回転可能なシャフト3660によって変位可能なステープル発射ドライバ2560と、を含む。使用中、クロージャ駆動部は、アンビル2230をステープルカートリッジに対してクランプ位置に位置付けるように動作可能であり、次に、発射ドライバは、アンビル2230とステープルカートリッジとの間に捕捉された組織の中にステープルを発射するように動作可能である。その後、クロージャ駆動部を作動させてアンビル2230を開き、組織を解放する。
上記に加えて、ツールアセンブリ3600は、アンビル2230が組織の上に再度クランプされるのを防止するように構成されたロックアウト3690を含む。ロックアウト3690は、回転可能なシャフト3660に回転可能に装着されたロックアーム3692を含み、ロックアーム3692は、クロージャ駆動部がアンビル2230を開いた非クランプ位置(図53)と閉じたクランプ位置(図54)との間で移動させるときに、発射駆動部によってロック解除構成に保持される。アンビル2230をステープルカートリッジに対して位置付けるためにトロカールシャフト3650及びアンビル2230が発射駆動部に対して移動するとき、ロックアーム3692は、回転可能なシャフト3660と並進可能なカラー2550との間のそのロック解除構成に保持される。図55に図示するように、発射駆動部が作動されるまで、アーム3692はそのロック解除構成に保持される。シャフト3460が第1の方向に回転すると、カラー2550は遠位に変位し、ロックアウト3690のばね3699は、ロックアーム3692をトロカールシャフト3650に対して付勢することができる。カラー2550が遠位に変位してステープルを発射させ、次に近位に後退するとき、トロカールシャフト3650はロックアーム3692に対して回転する。次に、クロージャ駆動部を作動させてアンビル2230を再度開き、組織をクランプ解除すること及び/又はアンビル2230をトロカールシャフト3650から取り外すことができる。アンビル2230が再び開かれているとき、ばね3699はロックアーム3692を付勢して、トロカールシャフト3650及び/又はとアンビル2230内に画定されたロック凹部3652の中に入れる。ロックアーム3692がロック凹部3652内に位置付けられると、ロックアーム3692は、トロカールシャフト3650が近位に後退するのを防止する。トロカールシャフト3650を後退させようとしてクロージャ駆動部を作動させる場合には、ロックアーム3692は、ロック凹部3652内に画定されたロック用肩状部と当接し、トロカールシャフト3650及びアンビル2230の後退を防止する。その結果、ロックアウト3690は、ツールアセンブリ3600が発射サイクルを終えた後又は少なくとも部分的に終えた後に、アンビル2230が組織上に再度クランプするのを防止するので、ツールアセンブリ3600を再度使用することはできない。更に、ロックアウト3690は、使用済みカートリッジのロックアウトとして機能することができる。
ここで図59及び図60を参照すると、ツールアセンブリ3700は、ステープルカートリッジ3720とアンビル3730とを含んでいる。ツールアセンブリ3700は、アンビル3730をステープルカートリッジ3720に向かって移動させるように構成されたクロージャシステムの他に、ステープルカートリッジ3720内に着脱可能に格納されたステープルを射出(又は発射)させるように構成された発射システムを更に含んでいる。アンビル3730は、長手方向シャフト部3736と、シャフト部3736から延出する取付アーム3738と、を含み、この取付アーム3738は、クロージャシステムのクロージャアクチュエータ(又はトロカール)3734を弾性的に把持するように構成されている。クロージャアクチュエータ3734は、トロカール3734を開いた非クランプ位置(図59)と閉じたクランプ位置(図60)との間で移動させるクロージャ駆動部によって、近位に後退可能である。より詳細に後述するように、クロージャシステムが図59に図示するようにその開放構成であるとき、ステープル発射システムは無効にされ、ステープルカートリッジ3720内に格納されたステープルを発射させるように作動させることはできない。
上記に加えて、ステープル発射システムは、ねじ切りされた遠位端を含む回転可能な発射シャフト3750の他に、発射シャフト3750のねじ切りされた遠位端を受容するように構成されたねじ切りされた開口部を含む並進可能な発射ナット2550を含んでいる。注目すべきことに、図59を参照すると、アンビル3730がその開放位置にあるとき、発射シャフト3750のねじ切りされた遠位端と、発射ナット2550内に画定されたねじ切りされた開口部との間には隙間が存在する。その結果、発射シャフト3750が発射ナット2550にねじ止めにより係合されるまで、発射シャフト3750は発射ナット2550を遠位に変位させることができない。
図60に図示するように、アンビル3730の取付アーム3738は、アンビル3730がその閉鎖位置に移動したときに、発射シャフト3750に係合して、発射シャフト3750を外向きに撓ませるように構成される。主に図59A及び図60Aを参照すると、取付アーム3738は、発射シャフト3750上に画定された内向きに延出する突起部3758と係合し、発射シャフト3750の突起部3758及びその周囲を外向きに押すように構成されている。そのような場合には、発射シャフト3750のねじ切りされた遠位端は、押されて、発射ナット2550のねじ切りされた開口部にねじ切りされた境界面3790において動作可能に係合し、その時点で、発射シャフト3750が発射駆動部によって回転されると、発射シャフト3750は発射ナット2550を遠位に変位させ、ステープルをステープルカートリッジ3720から射出させることができる。アンビル3730が再び開かれるとき、発射シャフト3750はその元の構成に戻り、発射ナット2550から動作可能に係合解除される。
上記の結果、ツールアセンブリ3700は、アンビル3730がクロージャシステムに取り付けられていない場合、アンビル3730がクロージャシステムに不適切に取り付けられている場合、及び/又はアンビル3730が十分に閉じていない場合に、ステープルが発射されるのを防止するロックアウトを含んでいる。
ここで図61及び図62を参照すると、ツールアセンブリ3800は、ステープルがその中に着脱可能に格納された交換可能なステープルカートリッジと、ステープルを変形させるように構成されたアンビルと、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成されたクロージャ駆動システムと、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成された発射システムと、を含んでいる。後述するように、ツールアセンブリ3800は、ステープルカートリッジがツールアセンブリ3800上に完全に着座しなければ、発射システムの作動が防止されるように構成されたロックアウトを更に含む。
ステープルカートリッジは、ツールアセンブリ3800のシャフトフレーム3810と係合するように構成されたカートリッジフレーム3820を含む。ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジがツールアセンブリ3800に組み付けられるときにシャフトフレーム3810に挿入される駆動シャフト3830を更に含む。より具体的には、主に図64を参照すると、駆動シャフト3830は、環状ギア部3833を含む近位端3832を含み、この環状ギア部3833は、ステープルカートリッジがツールアセンブリ3800に組み付けられたときに発射システムの伝動装置3860と係合し、かつこれを圧迫するように構成されている。主に図62を参照すると、伝動装置3860は、第1の部分3862と、第2の部分3864と、第3の部分3868とを含み、これらは押されると相互に動作可能に係合し、回転入力運動を駆動シャフト3830に伝達することができる。
主に図63及び図64を参照すると、駆動シャフト3830の環状ギア部3833は、第1の伝動装置部分3862の遠位側に画定された対応するギア部3863と係合するように構成され、第1の伝動装置部分3862が駆動シャフト3830によって近位に押されると、第1の伝動装置部分3862は第2の伝動装置部分3864と動作可能に係合することができる。より具体的には、第1の伝動装置部分3862は近位ギア部3865を含み、この近位ギア部3865は、第1の伝動装置部分3862が駆動シャフト3830によって近位に押されると、第2の伝動装置部分3864の遠位ギア部3866と係合すると同時に、第2の伝動装置部分3864を近位に押す。第2の伝動装置部分3864が第1の伝動装置部分3862によって近位に押されると、上記と同様に、第2の伝動装置部分3864は第3の伝動装置部分3868と動作可能に係合することができる。より具体的には、第2の伝動装置部分3862は近位ギア部3867を含み、この近位ギア部3867は、第1の伝動装置部分3862及び第2の伝動装置部分3864が駆動シャフト3830によって近位に押されると、第3の伝動装置部分3864の遠位ギア部3869と係合する。第3の伝動装置部分3868は、入力シャフトと動作可能に連結され、かつ、入力シャフト及び/又はシャフトハウジング3810によって、近位に変位しないように支持される。
主に図61を参照すると、伝動装置3860は、第1の伝動装置部分3862と第2の伝動装置部分3864との中間に位置する少なくとも1つのばね部材3870を更に含む。少なくとも1つの場合において、ばね部材3870は、例えば、1つ又は2つ以上の波形ばねを含み得る。ばね部材3870は、第1の伝動装置部分3862及び第2の伝動装置部分3864を付勢して互いに離間させるように構成されている。上記に加えて又は上記の代わりに、伝動装置3860は、第2の伝動装置部分3864と第3の伝動装置部分3868との中間に位置する少なくとも1つのばね部材3870を更に含み、このばね部材3870は、上記と同様に、第2の伝動装置部分3864及び第3の伝動装置部分3868を付勢して互いに離間させるように構成されている。主に図65を参照すると、各ばね部材3870は、そこに圧縮力が加えられると撓むように構成された2つの皿ばね3872を含む。しかしながら、ばね部材3870は、任意の好適な構成を含み得る。
上記に加えて、図61を再び参照すると、ツールアセンブリ3800の入力シャフトは、第3の伝動装置部分3868を回転させることができる。しかしながら、第2の伝動装置部分3864と第3の伝動装置部分3868との中間に位置するばね部材3870が、第2の伝動装置部分3864の近位ギア部3867を第3の伝動装置部分3868の遠位ギア部3869と接続させるほど十分に圧縮されない限り、第3の伝動装置部分3868の回転は、第2の伝動装置部分3864に伝達され得ない。同様に、第1の伝動装置部分3862と第2の伝動装置部分3864との中間に位置するばね部材3870が、第1の伝動装置部分3862の近位ギア部3865と第2の伝動装置部分3864の遠位ギア部3866とを接続させるほど十分に圧縮されない限り、第2の伝動装置部分3864は、第1の伝動装置部分3862に伝達され得ない。上述のように、ステープルカートリッジがシャフトフレーム3810上に完全に着座したとき、駆動シャフト3830は、図62に図示するように、第1の伝動装置部分3862と第2の伝動装置部分3864とを係合し、第2の伝動装置部分3864と第3の伝動装置部分3868とを係合する。そのような場合には、入力シャフトの回転は駆動シャフト3830に伝達され得る。しかしながら、ステープルカートリッジがシャフトフレーム3810上に完全に着座しないと、伝動装置部分3862、3864、及び3868の1つ又は2つ以上が動作可能に相互に係合せず、入力シャフトの回転は駆動シャフト3830に伝達され得ない。このため、ツールアセンブリ3800は、ステープルカートリッジがシャフトフレーム3810上に完全に着座しない限り、ステープルカートリッジ内に格納されたステープルがステープルカートリッジから射出され得ないことを保証する。
ここで図66〜図68を参照すると、ツールアセンブリ3900は、シャフト3910と交換可能なステープルカートリッジ3920とを含んでいる。交換可能なステープルカートリッジ3920は、アンビルをステープルカートリッジ3920に対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部の他に、ステープルカートリッジ3920内に着脱可能に格納されたステープルを射出させるように構成された回転可能な発射シャフト3930を含む発射駆動部を含んでいる。上記と同様に、ツールアセンブリ3900は、ステープルカートリッジ3920がシャフト3910上に完全に、又は十分に着座しない限り、発射駆動部がステープルをステープルカートリッジ3920から射出させるのを防止するように構成されたロックアウトを含む。より具体的には、ロックアウトは、ステープルカートリッジ3920がシャフト3910上に完全に、又は十分に着座しない限り、発射シャフト3930がステープルカートリッジ3920内で回転するのを防止する。様々な例において、図67を参照すると、発射シャフト3930は、発射シャフト3930の外周に画定されたロック開口部3939の環状アレイを含み、ステープルカートリッジ3920は、シャフト3930に画定されたロック開口部3939に取り外し可能に係合するように構成された少なくとも1つのロック部3929を含んでいる。ロック部3929は、近位に延在する片持ち梁を含んでいるが、任意の好適な構成を用いることができる。ロック部3929はロック突起部を更に含み、このロック突起部は、ロック開口部3939に延出して、発射シャフト3930がステープルカートリッジ3920の本体に対して回転する、又は少なくとも実質的に回転するのを防止する。ロック部3929は、図68に図示するように、ステープルカートリッジ3920がシャフト3910に完全に、又は十分に、組み付けられたときにロック部3929が持ち上げられてロック開口部3939から外れるまで、発射シャフト3930内に画定されたロック開口部3939に付勢係合されるように構成されている。図68を参照すると、シャフト3910の外側ハウジングは、ロック部3929を発射シャフト3930から離れる方向に持ち上げて、ロック部3929をロック開口部3939から係合解除させるように構成された楔状部3919を含んでいる。楔状部3919は、テープルカートリッジ3920が、図68に図示されるようにシャフト3910上に完全に、又は十分に、着座した後でないと、ロック部3929を発射シャフト3930から係合解除しないように構成されている。図67は、ステープルカートリッジ3920がシャフト3910上に完全に、又は十分に、着座していないシナリオを図示する。
ここで図69〜図71を参照すると、ツールアセンブリ4000は、シャフト4010と、交換可能なステープルカートリッジ4020と、を含んでいる。交換可能なステープルカートリッジ4020は、アンビルをステープルカートリッジ4020に対して移動させるように構成されたクロージャ駆動部の他に、ステープルカートリッジ4020内に着脱可能に格納されたステープルを射出させるように構成された回転可能な発射シャフト3930を含む発射駆動部を含んでいる。ステープルカートリッジ4020は、ステープルカートリッジ4020をシャフト4010に取り外し可能に接続するように構成されたロック部4029を含む。ロック部4029は、近位に延在する片持ち梁と、そこから延出するロック用肩状部4028と、を含む。ロック部4029は、ステープルカートリッジ4020がシャフト4010に組み付けられるときに、シャフト4010内で内向きに撓み、次に、ロック部4029のロック用肩状部4028が、シャフト4010の外側ハウジングに画定された窓部4019と整列するときに、その非撓み状態に弾性的に戻る、又は少なくともその非撓み状態に向かうように構成されている。そのような場合には、図70に図示するように、ステープルカートリッジ4020がシャフト4010上に完全に、又は十分に、着座し終わったときに、ロック用肩状部4028は窓部4019に入り込む。ステープルカートリッジ4020をロック解除するために、医師は、例えば、ツール又は自身の指を窓部に挿入し、窓部4019から離れるようにロック部4029を押下してもよい。その時点で、ステープルカートリッジ4020をシャフト4010から取り外し、医師が望む場合には、新しいステープルカートリッジをシャフト4010に取り付けることができる。
上記に加えて又は上記の代わりに、外科用ステープル留めシステムは、ステープルカートリッジがステープル留めシステムのシャフト上に完全に、又は十分に、着座し終わっていない場合に、ステープル留めシステムのクロージャ駆動部がアンビルを組織上にクランプさせるのを防止し、かつ/又は発射駆動部がその発射ストロークを行うのを防止するように構成された電気的ロックアウトを含んでもよい。様々な例において、ステープル留めシステムは、ステープルカートリッジがシャフト上に完全に、又は十分に、着座し終わったかどうかを検出するように構成されたセンサに加え、発射駆動部を操作するように構成された電気モーターを含むことができる。ステープルカートリッジがシャフトに完全に、又は十分に、取り付けられていないことをセンサが検出した場合、モーターは電気的に動作を停止され得る。様々な例において、ステープル留めシステムは、センサ及び電動モーターと通信する、例えば、マイクロプロセッサなどのコントローラを含む。少なくとも1つの場合において、コントローラは、1つ目には、シャフト上に適切に着座したステープルカートリッジをセンサが検出した場合に、電動モーターを作動させるように、2つ目には、シャフト上に不適切に着座したステープルカートリッジをセンサが検出した場合に、電動モーターを作動させないように構成される。
ここで図72を参照すると、ツールアセンブリキット4100は、シャフト4110と、複数のステープルカートリッジ、例えば、4120、4120’、4120’’、及び4120’’’などを含んでいる。各ステープルカートリッジ4120、4120’、4120’’、及び4120’’’は、異なる直径を有するステープルの円形列を提供するように構成されている。例えば、ステープルカートリッジ4120’’’は、大きい直径を有するパターンでステープルを適用するように構成され、ステープルカートリッジ4120は、小さい直径を有するパターンでステープルを適用するように構成されている。様々な例において、異なるステープルカートリッジは、異なる未形成高さを有するステープルを配備することができる。少なくとも1つの場合において、より大きいパターンでステープルを適用するステープルカートリッジは、より大きい未変形高さを有するステープルを配備する一方、より小さいパターンでステープルを適用するステープルカートリッジは、より小さい未変形高さを有するステープルを配備する。場合によっては、ステープルカートリッジは、2つ又はそれ以上の未形成高さを有するステープルを配備することができる。いずれにしても、複数のステープルカートリッジから選択されたステープルカートリッジをシャフト4110に組みつけることができる。
図72及び図73を参照すると、ツールアセンブリ4100は、ステープルカートリッジがシャフト4110に完全に、又は十分に、取り付けられたかどうかを検出するように構成された検出回路4190を含んでいる。検出回路4190はシャフト4110内部に完全に収容されるわけではなく、むしろ、検出回路4190を完成させるために、ステープルカートリッジをシャフト4110に適切に組み付ける必要がある。検出回路4190は、シャフト4110のフレーム内に画定された通路4192を通り及び/又はシャフト4110の外側ハウジングに沿って延在する導体4193を含む。主に図73を参照すると、各導体4193は、ハウジングの遠位端に画定された電気接点4194と電気的に結合される。ステープルカートリッジ4120は、例えば、対応する電気接点4195を含み、これら電気接点4195は、接点4195がシャフト4110上の接点4194と係合するように、ステープルカートリッジ4120の本体4122上に位置付けられ、配置される。ステープルカートリッジ4120は、カートリッジ本体4122を通って及び/又はカートリッジ本体4122に沿って延在する導体4196を更に含む。各導体4196は接点4195と電気的に結合される。場合によっては、導体4196は互いに直接結合され、そのような場合には、ステープルカートリッジ4120がシャフト4110に適切に組み付けられると、検出回路4190は閉じられる。
場合によっては、上記に加えて、ツールアセンブリ4100の検出回路4190は、ステープルカートリッジ4120のデッキ部4124を通って延在する。少なくとも1つの場合において、デッキ部4124は、カートリッジ本体4122に移動可能に取り付けられる。より具体的には、少なくとも1つのそのような場合、ばね部材4198がカートリッジ本体4122とデッキ部4124との中間に位置する。ばね部材4198は、組織がデッキ部4124に対して圧縮されたときに、デッキ部4124がカートリッジ本体4122に対して動く、又は浮動することを可能にするように構成されている。少なくとも1つの場合において、ばね部材4198は、例えば、1つ又は2つ以上の波形ばねを含み得る。また、ばね部材4198は、カートリッジ本体4122とデッキ部4124との間に導電性経路を形成する。より具体的には、ばね部材4198は、カートリッジ本体4122及びデッキ部4124にそれぞれ画定された電気接点4197と4199との中間に位置する。導体4196は、カートリッジ本体4122の遠位端に画定された電気接点4197と電気的に結合され、電気接点4199は、デッキ部4125内の導体を介して互いに電気的に結合される。上述のように、検出回路4190は、ステープルカートリッジ4120がシャフト4110に適切に組み付けられると閉じられる。
ここで図74〜図76を参照すると、ツールアセンブリ4200は、以下でより詳細に説明するように、交換可能な円形ステープルカートリッジが2回以上発射されるのを防止するように構成されたロックアウトを含んでいる。使用する際には、交換可能な円形ステープルカートリッジ4220を、ツールアセンブリ4200のシャフト4210に組み付ける。次に、ツールアセンブリ4200を手術部位に位置付け、クロージャ駆動部のトロカール2450にアンビル2230を組み付ける。次に、アンビル2230が閉鎖(又はクランプ)位置に至るまで、クロージャ駆動部を使用してアンビル2230をステープルカートリッジ4220に向けて移動させ、患者の組織をステープルカートリッジ4220に対してクランプする。アンビル2230の位置が図74に図示されている。その時点で、発射駆動を作動させて、ステープルカートリッジ4220内に着脱可能に格納されたステープルを配備させることができる。発射駆動部は、とりわけ、駆動カラー4240にねじ止めにより係合された回転可能な駆動シャフト4230の他に、ステープル発射ドライバ2560を含んでいる。駆動カラー4240及び発射ドライバ2560は、別個の構成要素を構成しているが、代替実施形態では、駆動カラー4240及び発射ドライバ2560は、一体的に形成されてもよい。発射駆動部は、駆動カラー4240及びステープル発射ドライバ2560を未発射位置(図74)と発射位置(図75)との間で遠位に押してステープルカートリッジ4220からステープルを射出させる発射ストロークの間、第1の方向に回転可能である。駆動カラー4240及びステープルドライバ2560は、ステープルカートリッジ4220内での回転が阻止されているため、結果として、駆動シャフト4230は、駆動カラー4240及びステープルドライバ2560に対して回転する。
上記に加えて、駆動カラー4240は、そこから近位に延在する1つ又は2つ以上のロックアウト4290を含んでいる。各ロックアウト4290は、駆動カラー4240内に画定されたピン開口部4293内に摺動可能に位置付けられたロックアウトピン4292を含む。各ロックアウト4290は、ピン4292を近位に付勢するように構成された、例えば、ばね4294などの付勢部材を更に含む。発射駆動部が、図74に図示するようにその未発射構成にある場合、ロックアウト4290は、回転可能駆動シャフト4230及び/又はステープルカートリッジ4220のフレーム4222に係合しない。駆動カラー4240及びステープルドライバ2560が駆動シャフト4230によって遠位に押されると、ロックアウトピン4292は、図75に図示するように、駆動シャフト4230から離れる方向に移動する。発射ストロークが完了し、ステープルがアンビル2230に対して十分に変形したら、後退ストロークの際に、駆動シャフト4230を反対方向に回転させて、駆動カラー4240及びステープルドライバ4260を近位に引っ張る。そのような場合には、ロックアウト4290は駆動シャフト4230に向かって移動する。注目すべき点として、後退ストロークは発射ストロークよりも長く、その結果、駆動カラー4240は、図76に図示するように、その元の未発射位置に対して近位に後退位置まで移動する。駆動カラー4240のこの後退位置において、ロックアウト4290は、駆動シャフト4230及びステープルカートリッジ4220のフレーム4222と係合している。より具体的には、各ロックアウト4290は、駆動シャフト4230とカートリッジフレーム4222との間に画定されたロックアウト開口部に入っている。ここで図78を参照すると、各ロックアウト開口部は、駆動シャフト4230の開口壁部4295とフレーム4222の開口壁部4296によって画定される。ロックアウトピン4292がロックアウト開口部に入ると、駆動カラー4240は駆動シャフト4230によって回転され得ず、ステープルカートリッジ4220の発射システムはロックアウトされる。その結果、この特定のステープルカートリッジ4220を再度使用することはできず、ツールアセンブリ4200を再度使用するためには、新しいステープルカートリッジと交換する必要がある。
読者は、上記に加えて、発射駆動部が図74に図示するようにその未発射構成にあるとき、ロックアウトピン4292はロックアウト開口部内に部分的に位置付けられてもよく、又は位置付けられなくてもよいことを理解すべきである。しかしながら、ロックアウトピン4292がロックアウト開口部内に部分的に位置付けられている限りにおいて、そのような場合には、ピン4292は、発射駆動シャフト4230が回転するときに、駆動カラー4240内に画定されたピン開口部4293内を遠位に変位することができる。また、読者は、駆動カラー4240がその後退位置に移動するときに、ロックアウトピン4292は、駆動シャフト4230内に画定されたロックアウト開口部内に十分に深く着座しているので、発射駆動シャフト4230がその第1の方向にもう一度回転したとしても、ピン4292が遠位に変位してロックアウト開口部から外れることは阻止されることを理解すべきである。
図78を再び参照すると、駆動カラー4240がその後退位置にあるとき、ロックアウト開口部の側壁4295と4296とは互いに整列される。しかしながら、駆動シャフト4230が回転すると、駆動シャフト4230に画定された側壁4295が回転し、カートリッジフレーム4222に画定された側壁4296との整列から外れる。場合によっては、側壁4295は、発射駆動部4230が回転するにつれて回転して、側壁4296と一瞬だけ再度整列することがある。いずれにしても、ここで図77を参照すると、発射システムがその未発射構成にあるとき、側壁4295は側壁4296と整列しない。その結果、発射システムがその未発射構成にあるとき、ロックアウトピン4292はロックアウト開口部に入ることができず、ステープルカートリッジ4220を意図せずにロックアウトすることはできない。
ここで図80を参照すると、少なくとも1つの代替実施形態では、1つ又は2つ以上のロックアウト開口部4295’’は、ツールアセンブリ4200’’の駆動シャフト4230’’内に限って画定され得る。そのような実施形態では、駆動カラー4240は、ロックアウトピン4292がロックアウト開口部4295’’に入ると、駆動シャフト4230’’に対して回転することはできない。事実上、駆動カラー4240及び駆動シャフト4230’’は、一体的に同期してロックされるが、必ずしもツールアセンブリ4200’’のフレームに対してロックされるわけではなく、これにより、駆動シャフト4230’’が駆動カラー2440に対して回転し、駆動カラー2440を遠位に変位させるのが阻止される。
少なくとも1つの代替実施形態において、ここで図79を参照すると、各ロックアウトピンがその対応するロックアウト開口部に固有に割り出されるように、発射駆動ロックアウトのそれぞれは異なる構成を有している。例えば、ツールアセンブリ4200’は、側壁4295及び4296によって画定される第1のロックアウト開口部に入るように構成された第1のロックアウトピンと、側壁4295’及び4296’によって画定される第2のロックアウト開口部に入るように構成された第2のロックアウトピンとを有する。しかしながら、ツールアセンブリ4200’の第1のロックアウトピンは、第2のロックアウト開口部に入ることができないように寸法決め及び構成され、それに対応して、第2のロックアウトピンは、第1のロックアウト開口部に入ることができないように寸法決め及び構成される。更に、第1のロックアウトピン又は第2のロックアウトピンのどちらも、側壁4295及び4296’の組み合わせによって形成された開口部、又は側壁4295’及び4296の組み合わせによって形成された開口部に入ることはできない。
上述のように、ステープルの円形列を配備するように構成されたステープル留め器具は、関節運動継手を含み得る。関節運動継手は、ステープル留め器具のエンドエフェクタがステープル留め器具のシャフトに対して関節運動することを可能にするように構成されている。そのようなステープル留め器具は、外科医がエンドエフェクタを患者の直腸及び/又は結腸内に配置するのを支援することができる。様々な実施形態において、図81を参照すると、ステープルの円形列を配備するように構成されたステープル留め器具(例えば、ステープル留め器具9000など)は、輪郭形成可能な(contourable)又は調整可能なフレーム9010を含むことができる。フレーム9010は、使用中に永久変形されるように構成され得る。少なくとも1つのそのような実施形態では、フレーム9010は、例えば、銀、白金、パラジウム、ニッケル、金、及び/又は銅などの展性金属からなる。特定の実施形態において、フレーム9010は、例えば、展性プラスチックからなる。少なくとも一実施形態では、フレームは、例えば、イオン交換ポリマーメタル複合体(ionic polymer-metal composites、IPMC)などの、ポリマー鎖に結合した金属イオンを含むポリマーからなる。シャフトを所望のやり方で偏向(defect)させるために、IPMC材料に電位差、又は電位を与えることができる。場合によっては、シャフトは、1つの曲率半径に沿って輪郭形成可能であり、他の場合では、シャフトは、1つを超える曲率半径に沿って輪郭形成可能である。例えば、シャフトが患者の体内にある間に、電位差、又は電位を変更してシャフトを輪郭形成することが可能である。特定の実施形態において、フレームの輪郭形成可能部分は、複数の枢動可能なリンクを含む。少なくとも一実施形態では、フレームの輪郭形成可能部分は、粘弾性材料からなる。
上記に加えて、ステープル留め器具は、ステープル留め器具のフレームの輪郭形成可能部分をその輪郭形成構成に取り外し可能に保持するように構成されたロック部を更に含むことができる。少なくとも1つの場合において、ステープル留め器具のフレームは、関節運動可能なフレームリンクと、1つ又は2つ以上の長手方向張力ケーブルと、を含み、この長手方向張力ケーブルは、フレームリンクを近位に引っ張り、フレームリンクを共にロックすることができる。場合によっては、各フレームリンクは、遠位に移動可能なロッドを受容するように構成された、フレームリンクを通って延在する長手方向開口部を含むことができる。ロッドは、輪郭形成可能部分が輪郭形成されたときに完全に相互整列しない場合がある長手方向開口部を通過するのに十分な可撓性を有するが、ステープル留め器具をその輪郭形成構成に保持するのに十分な剛性を有する。
本明細書で述べるように、外科用器具は、互いに組み付けられる複数のモジュールからなってもよい。例えば、少なくとも一実施形態では、外科用器具は、ハンドルを含む第1のモジュールと、シャフトアセンブリを含む第2のモジュールと、を含む。シャフトアセンブリは、患者の組織をステープル留め及び/又は切開するように構成されたエンドエフェクタを含むが、シャフトアセンブリは、任意の好適なエンドエフェクを含むことができる。様々な例において、エンドエフェクタは、シャフトアセンブリに取り付け可能な第3のモジュールを含む。ここで図82及び図83を参照すると、ハンドル20などのハンドルは、コントローラと、コントローラと通信する表示部10000と、を含んでいる。コントローラは、外科用器具の動作に関するデータを表示部10000に表示するように構成されている。表示部10000に表示されるデータは、第1のモジュールの少なくとも1つの動作パラメータ及び/又は第2のモジュールの少なくとも1つの動作パラメータに関する情報を外科医に伝える。例えば、コントローラは、ステープル発射ストロークの進行に関するデータを表示部10000に表示することができる。
上記に加えて、シャフトアセンブリは第2の表示部を含む。例えば、シャフトアセンブリ2000は、表示部10100を含んでいるが、本明細書に開示されるシャフトアセンブリはいずれも、例えば、表示部10100などの表示部を含むことができる。第2のモジュールは、外科用器具の動作に関するデータを表示部10100に表示するように構成された、独自のコントローラを含んでいる。上記と同様に、表示部10100に表示されたデータは、第1のモジュールの少なくとも1つの作動パラメータ及び/又は第2のモジュールの少なくとも1つの作動パラメータに関する情報を伝える。第2のモジュールのコントローラは、第1のモジュールのコントローラと信号通信するが、一実施形態では、第2のモジュールのコントローラは、第1のモジュールのコントローラと独立に動作してもよい。特定の代替実施形態では、第2のモジュールはコントローラを含まない。そのような実施形態では、第1のモジュールのコントローラは、第1の表示部10000及び第2の表示部10100と信号通信し、第1の表示部10000及び第2の表示部10100に表示されるデータを制御する。
上述のように、ツールアセンブリ2000は、アンビルとステープルカートリッジとを含んでいる。ハンドル20は、アンビルをステープルカートリッジに対して移動させるように構成された作動システムを含む。アンビルは、アンビルとステープルカートリッジとの間の距離、又は隙間を制御し、結果として、ステープルがステープルカートリッジから射出されるときのステープルの形成高さを制御するために、ステープルカートリッジに対してある一定範囲内に位置付け可能である。例えば、アンビルは、ステープルをより短い形成高さに変形させるために、ステープルカートリッジのより近くに位置付けられ、ステープルをより高い形成高さに変形させるために、より離れて遠くに位置付けられる。いずれにしても、ツールアセンブリ2000の第2の表示部10100は、ステープルカートリッジに対するアンビルの位置を表示し、かつ/又はステープルが形成される又は形成された高さを表示するように構成されている。様々な実施形態において、シャフトアセンブリは、エンドエフェクタの機能を制御するように構成されたアクチュエータと、エンドエフェクタの機能に関するデータを表示する、アクチュエータに隣接する表示部と、を含むことができる。
図1を参照すると、ツールアセンブリ1500は、シャフトと、シャフトから延在するエンドエフェクタと、を含む。シャフトは、シャフトフレームと長手方向シャフト軸とを含む。エンドエフェクタは、エンドエフェクタフレームと長手方向エンドエフェクタ軸とを含む。エンドエフェクタは、遠位ヘッド部と、遠位ヘッド部がエンドエフェクタに対して長手方向エンドエフェクタ軸を中心に回転するのを可能にする回転継手と、を更に含む。遠位ヘッド部は、第1の顎部と第2の顎部とを含む。第1の顎部は、中に着脱可能に格納されたステープルを含むステープルカートリッジ、又はかかるステープルカートリッジを受容するように構成されたチャネルを含み、第2の顎部は、ステープルを変形させるように構成されたアンビルを含む。第2の顎部は、第1の顎部に対して開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。しかしながら、第1の顎部が第2の顎部に対して移動可能である及び/又は第1の顎部及び第2の顎部の両方が互いに対して移動可能である他の実施形態が想起される。
特定の実施形態では、ツールアセンブリは、回転継手に加えて関節運動継手を含むことができる。少なくとも1つのそのような実施形態では、回転継手は、関節運動継手に対して遠位にある。そのような実施形態では、遠位ヘッド部の回転は、エンドエフェクタが関節運動した角度に影響を与えない。しかしながら、関節運動継手が回転継手に対して遠位にある他の実施形態が想起される。そのような実施形態は、遠位ヘッド部を弧状に広範囲に移動させることができる。どちらの場合にも、長手方向エンドエフェクタ軸は長手方向シャフト軸に対して移動可能である。少なくとも1つの場合において、長手方向エンドエフェクタ軸は、長手方向シャフト軸と同一直線上にある位置と、長手方向シャフト軸を横断する位置との間で移動可能である。
上記に加えて、ツールアセンブリ1500の遠位ヘッド部は、初期位置と回転位置との間で回転可能である。少なくとも1つの場合において、遠位ヘッド部は、零点、又は上死点位置と、第2の位置との間で回転可能である。場合によっては、遠位ヘッド部は、少なくとも360度の可動域にわたって回転可能である。他の場合では、遠位ヘッド部は、360度未満の回転範囲にわたって回転可能である。どちらの場合にも、ツールアセンブリ1500及び/又はハンドル20は、遠位端の回転位置を追跡するように構成されている。様々な例において、ツールアセンブリ1500及び/又はハンドル20は、エンドエフェクタの遠位ヘッド部に動作可能に連結された電動モーターに加えて、遠位ヘッド部の回転を直接追跡する及び/又は、例えば、電動モーターのシャフトの回転位置を評価することによって、遠位ヘッド部の回転を間接的に追跡するように構成されたエンコーダを含む。ハンドル20のコントローラは、エンコーダと信号通信し、例えば、遠位ヘッド部の回転位置を表示部10000に表示するように構成されている。
少なくとも一実施形態では、表示部10000に表示されたデータの向き及び配置は静的であるがエンドエフェクタの遠位ヘッド部は回転する。当然ながら、そのような実施形態において表示部10000に表示されるデータは、外科用器具コントローラによって更新されるが、データ表示は、遠位ヘッド部が回転するにつれて再方向付けされること及び/又は再配置されることはない。そのような実施形態は、静的フィールドで外科用器を正しく使用するのに必要な情報を外科医に提供することができる。少なくとも1つの代替実施形態において、表示部10000のデータフィールドは動的である。この文脈において、動的という用語は、データが表示部10000上で更新されるということ以上の意味を持つ。もっと正確に言えば、動的という用語は、遠位ヘッド部が回転するにつれて、データが表示部10000上で再方向付けされること及び/又は再配置されることを意味する。少なくとも1つの場合において、データの向きは、遠位ヘッド部の向きを追跡する。例えば、もしも遠位ヘッド部が30度回転すると、表示部10000上のデータフィールドは30度回転する。様々な例において、遠位ヘッド部は360度回転可能であり、データフィールドは360度回転可能である。
上記に加えて、データフィールドは、遠位ヘッド部の向きに合致したあらゆる向きに配置され得る。そのような実施形態は、遠位ヘッド部の向きの正確で直感的な感覚を外科医に提供することができる。特定の実施形態において、コントローラは、個別の位置のアレイから選択された、遠位ヘッド部の向きに最もぴったりと合致する向きに、データフィールドを方向付ける。例えば、遠位ヘッド部が27度回転し、選択可能な個別のデータフィールド位置が15度間隔である場合、コントローラはデータフィールドをデータの向きから30度に再方向付けすることができる。同様に、例えば、遠位ヘッド部が17度回転し、選択可能な個別のデータフィールド位置が5度間隔である場合、コントローラはデータフィールドをデータの向きから15度に再方向付けすることができる。少なくとも一実施形態では、データの向きは、外科用器具自体の特徴と整列される。例えば、ハンドル20のデータの向きは、ハンドル20の把持部を通って延在する軸線と整列される。そのような実施形態では、コントローラは、その環境に対するハンドル20の向きを無視することができる。しかしながら、少なくとも1つの代替実施形態では、データの向きは、例えば、重力軸に対して整列される。
上記に加えて、コントローラは、表示部10000に表示されたデータフィールド全体を、遠位ヘッド部の向きに対して再方向付けするように構成される。一実施形態では、コントローラは、表示部10000に表示されたデータフィールドの一部だけを、遠位ヘッド部の向きに対して再方向付けするように構成される。そのような実施形態では、データフィールドの一部は、データの向きに対して静止保持される一方、データフィールドの別の部分は、データの向きに対して回転される。特定の実施形態では、データフィールドの第1の部分は、第1の回転角度だけ回転され、データフィールドの第2の部分は、同じ方向に第2の回転角度だけ回転される。例えば、第2の部分は、第1の部分よりも少なく回転されてもよい。様々な実施形態において、データフィールドの第1の部分は、第1の方向に回転され、データフィールドの第2の部分は、第2の方向、又は反対方向に回転される。
上記に加えて、データフィールドは、遠位ヘッド部の回転と共にリアルタイムで、又は少なくとも実質的にリアルタイムで、再方向付けされる及び/又は再配置される。そのような実施形態は、応答性が非常に良いデータ表示を提供する。一実施形態では、データフィールドの再方向付け及び/又は再配置は、遠位ヘッド部の回転より遅れる場合がある。そのような実施形態は、ジッタの少ないデータ表示を提供することができる。様々な実施形態において、データフィールドの第1の部分は、第1の速度で再方向付け及び/又は再配置され、データフィールドの第2の部分は、第2の、又は異なる速度で、再方向付け及び/又は再配置される。例えば、第2の部分は、より遅い速度で回転されてもよい。
上述のように、表示部10000上のデータフィールドは、エンドエフェクタの遠位ヘッド部が回転するにつれて回転する。しかしながら、別の実施形態では、データフィールド、又はデータフィールドの一部は、遠位ヘッド部が回転するにつれて並進してもよい。同じく上述したように、外科用器具のコントローラは、ハンドル表示部10000上のデータフィールドを再方向付け及び/又は再配置するように構成される。しかしながら、外科用器具のコントローラは、例えば、シャフト表示部などの第2の表示部上のデータフィールドを再方向付け及び/又は再配置することができる。
図15及び図83を再び参照すると、ツールアセンブリ2000は、ツールアセンブリ2000の関節運動駆動システムを作動させるように構成されたアクチュエータ10200を含んでいる。アクチュエータ10200は、例えば、シャフト2100の長手方向軸線に平行、又は少なくとも実質的に平行である長手方向軸線を中心に回転可能である。アクチュエータ10200は、例えば、ハンドル20のコントローラと信号通信する加減抵抗器と動作可能に連結される。アクチュエータ10200がその長手方向軸線を中心に第1の方向に回転すると、加減抵抗器はアクチュエータ10200の回転を検出し、コントローラは電動モーターを作動させて、エンドエフェクタ2200を第1の方向に関節運動させる。同様に、アクチュエータ10200がその長手方向軸線を中心に第2の方向、又は反対方向に回転すると、加減抵抗器はアクチュエータ10200の回転を検出し、コントローラは電動モーターを作動させて、エンドエフェクタ2200を第2の方向、又は反対方向に関節運動させる。様々な例において、エンドエフェクタ2200は、例えば、長手方向軸線から約30度だけ第1の方向に関節運動する及び/又は長手方向軸線から約30度だけ第2の方向、又は反対方向に関節運動することができる。
読者は理解するであろうように、上記に加えて、ツールアセンブリ2000は、関節運動駆動システムを作動させるように構成された内蔵電動モーターを有していない。むしろ、関節運動駆動システムの電動モーターは、例えば、ツールアセンブリ2000が取り付けられる、ハンドル20などのハンドル内にある。その結果、取り外し可能なシャフトアセンブリの上のアクチュエータは、ハンドルの動作を制御する。一実施形態では、関節運動駆動システムの電動モーターは、ツールアセンブリ2000内にあってもよい。どちらの場合にも、表示部10100は、エンドエフェクタ2200の関節運動を、少なくともある方法で表示するように構成されている。読者は理解するであろうように、表示部10100はアクチュエータ10200に隣接しており、その結果、外科医は、関節運動駆動システムの入力及び出力を同時に容易に見ることが可能である。
上記に加えて、輪郭形成可能なシャフトを含む外科用ツールアセンブリは、例えば、患者の直腸又は結腸に嵌入する形状に有利に形成され得る。しかしながら、そのような輪郭形成可能なシャフトは、著しい引張負荷及び/又は圧縮負荷に耐えることができない。これを補うために、様々な実施形態において、回転可能な駆動システムのみが、シャフトの輪郭形成可能部分を通って延在してもよい。そのような場合には、シャフトは、回転可能な駆動システムが発生させる回転反力だけに抵抗する必要がある。そのような実施形態では、駆動システムの回転運動は、必要な場合、輪郭形成可能なシャフト部に対して遠位側の直線運動に変換され得る。そのような長手方向運動は、張力及び/又は圧縮力を発生させ得るが、そのような力は、エンドエフェクタ内で、すなわち、輪郭形成可能なシャフト部に対して遠位側で、解消、又は相殺され得る。そのような実施形態は、輪郭形成可能なシャフト部に対して遠位に位置付けられた関節運動継手も利用することができる。そのような実施形態では、ツールアセンブリは、輪郭形成可能なシャフト部を横断するプッシュプル駆動システムを利用することはできない。
円形ステープル留め器具のアンビル6020が図84及び図85に図示されている。アンビル6020は、組織圧縮面6022と、組織圧縮面6022内に画定されたステープル形成ポケット6024の環状アレイと、を含んでいる。アンビル6020は、フレーム6028と、取付マウント6026と、取付マウント6026から延在するステムと、を更に含んでいる。ステムは、アンビル6020が円形ステープル留め器具のステープルカートリッジに向かって及びステープルカートリッジから離れる方向に移動することができるように、円形ステープル留め器具のクロージャ駆動部に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。圧縮面6022、取付マウント6026、及びフレーム6028は、例えば、ステンレス鋼からなるが、任意の好適な材料(複数可)を使用することができる。
上記に加えて、アンビル6020は組織支持部6030を含む。組織支持部6030は、組織支持面6022内に画定された環状開口部内に位置付けられる。組織支持部6030はアンビル6020内にぴったりと固定され、これにより、組織支持部6030とアンビル6020との間に相対運動がもしあるとしてもごくわずかとなる。組織支持部6030は、アンビル6020の環状組織圧縮面6022に隣接した環状組織支持面6032を含む。組織支持部6030は、内部に画定された環状内壁6036の他に、アンビル6020のアンビルフレーム6028に隣接して位置付けられる底壁6038を更に含む。
ここで図86を参照すると、円形ステープル留め器具は、第1の環状ステープル列6070、第2の環状ステープル列6080を含むステープルカートリッジ6040と、発射駆動部の発射ストローク中にステープル6070及び6080をステープルカートリッジ6040から射出させるように構成された発射駆動部と、を含んでいる。図86に図示するように、ステープル6070及び6080は、ステープルカートリッジ6040から射出されるときに、形成ポケット6024によって変形させられる。様々な例において、ステープル6070及びステープル6080は同じ高さに変形されるが、他の場合では、ステープル6070及びステープル6080は異なる高さに変形される。例えば、ステープル6070は、ステープル6080よりも短い変形高さに変形されてもよい。他の実施例では、ステープル6080は、ステープル6070よりも短い高さに変形される。
上記に加えて又は上記の代わりに、ステープル6070及びステープル6080は、異なる未形成高さを有することができる。例えば、ステープル6070は、ステープル6080よりも短い未形成高さを有してもよい。他の実施例では、ステープル6080は、ステープル6070よりも短い未形成高さを有する。場合によっては、ステープル6070及びステープル6080は、同じ未形成高さを有する。
ステープル6070及び6080がアンビル6020に対して変形されて、アンビル6020とステープルカートリッジ6040との間に捕捉された組織Tをステープル留めするとき、上記に加えて、ステープル留め器具は組織Tを切開することができる。ステープルをそれらのステープルキャビティから射出させる発射駆動部は、切断部材6050を組織T及びアンビル6020に向けて駆動する。切断部材6050の遠位縁部は、組織Tを離断した後、組織支持部6030の内側側壁6036に沿って、内側側壁6036を離断することなく摺動する。切断部材6050の刃先は環状であり、組織支持部6030の環状内壁6036と整列する。図86に図示するように、切断部材6050が底壁6038を離断するまで、切断部材6050はアンビル6020内に前進する。
ステープル6070及び6080をアンビル6020に対して駆動するとき及び/又は組織を切断するときに、発射駆動部は様々な負荷を受ける。例えば、発射駆動部は、例えば、ステープル6090(図86)などで予めステープル留めされた組織を離断するとき、増加した負荷を受ける場合がある。しかしながら、切断部材6050によって底壁6038が離断されることにより、発射駆動部を通って伝達される力の急激な変化又は衝撃が生じる。この力による急激な変化は、外科用ステープラを使用している医師及び/又は発射駆動部の負荷変動を検出するように構成された電子センサシステムによって感知され得る。組織支持部6030は、切断部材6050が底壁6038に負荷を加えたときに音を立てることができる材料からなることができる。少なくとも1つの場合において、組織支持部6030は、例えば、プラスチックからなる。いずれにしても、底壁6038の離断は検出され得、一旦検出されると、医師及び/又は電子センサシステムは、切断プロセスが完了したと判断することができる。
発射駆動部は、ステープル6070、6080を変形させることと、切断部材6050による組織の切開とを同時に行うが、ステープルの形成及び組織の切断をずらして行うことが考えられる。少なくとも1つの場合において、組織切断工程は、ステープル形成工程が完了するまで開始されない。
面6032は組織Tを部分的に支持することができるが、切断部材6050が底壁6038に向かって移動するとき、切断部材6050は、組織支持部6030の内壁6036と取付マウント6026との間に画定されたキャビティに組織Tを押し込むことができることを、図86から理解すべきである。換言すれば、切断部材6050は、組織Tを最終的に切断する前に、組織Tを壁6036に沿って引きずることができる。そのような場合には、切断部材6050によって行われる切開は正確でない場合がある。以下で論じるのは、図86に開示された実施形態の改善についてである。
ここで図87及び図88を参照すると、アンビル6020の組織支持部6030は、組織支持部6130で置き換えられている。組織支持部6130は、第1の(又は外側)環状壁6131と、第2の(又は内側)環状壁6133と、を含む。内壁6133は、取付マウント6026をぴったりと受容するように構成された開口部6136を画定する。外壁6131と内壁6133とは、横壁6132によって接続されている。横壁6132は、組織支持部6130の中央を中心として、内壁6133と外壁6131との間で放射状に延在する。横壁6132は等間隔で互いに離間している。しかしながら、横壁6132が等間隔で互いに離間していない代替実施形態が想起される。どちらの場合にも、横壁6132は、組織支持部6130内にキャビティ6134の環状アレイを画定する。様々な例において、各キャビティ6134の、例えば、組織に面する側部以外のあらゆる側部は、囲まれていてもよい。他の場合では、キャビティの組織に面する側部は囲まれていてもよい。
組織支持部6130の外壁6131及び内壁6133は、組織が切断部材6050によって離断されているときに組織を支持するように構成されている。横壁6132は、同様に組織を支持するのに加えて、組織が離断されているときに組織が外壁6131及び内壁6133に対して滑るのを阻止する又は防ぎ止める。組織が離断されているとき、組織はキャビティ6134に入ることができるが、組織と側壁との間の相対運動は大幅に減少し得ることを理解すべきである。横壁6132の構成及び配置は、望まれる支持の量に応じて、組織に対してより大きい支持を提供するように又は組織に対してより少ない支持を提供するように選択することができる。例えば、より厚い横壁6132は、より薄い横壁6132よりもより大きい組織支持を提供することができる。同様に、より多くの横壁6132は、より薄い横壁6132よりもより大きい組織支持を提供することができる。
切断部材6050がその切断ストローク中に移動しているときに、切断部材6050は組織を切断し、横壁6132を離断する。切断部材6050は環状であり、外壁6131に隣接する横壁6132を離断する。しかしながら、切断部材は壁6132を任意の好適な位置で離断することができる。いずれにしても、横壁6132は、組織の切断前、切断中、及び切断後に組織を支持し、組織が外壁6131及び/又は内壁6133に沿って引きずられるのを防止する、又は引きずられる可能性を少なくとも低減する。組織支持部6030と同様に、組織支持部6130は、切断ストロークの終了時に離断される底壁6138を含む。
ステープルカートリッジ6240とアンビル6220とを含む外科用ステープラが、図89及び図90に開示される。ステープルカートリッジ6240は、多くの点でステープルカートリッジ6040と類似している。アンビル6220は、多くの点でアンビル6020及びアンビル6120と類似している。アンビル6220は、取付ステム6226と、取付ステム6226の周囲に位置付けられた環状組織支持部6230とを含む。組織支持部6230は、ステム6226をぴったりと受容するように構成された中央開口部を含む。組織支持部6230は、アンビル6220の組織圧縮面に隣接して位置付けられた環状外壁6231の他に、外壁6231から放射状に延在する横壁6232を更に含む。組織支持部6230は環状内壁を含んでおらず、横壁6232の内側端部は自由に偏向できる。組織支持部6230は、上記と同様に、切断部材6050によって切開される底壁6238を更に含む。
ステープルカートリッジ6240とアンビル6220とを含む外科用ステープラが、図91及び図92に図示されている。しかしながら、読者は、アンビル6220の組織支持部6230が組織支持部6330で置き換えられていることを理解すべきである。組織支持部6330は、ステム6226をぴったりと受容するように構成された環状中央開口部を含む。組織支持部6330は、上壁6332と、底壁6338と、上壁6332と底壁6338との間に延在する側壁6336と、を更に含む。上壁6332と底壁6338とは、平行又は少なくとも実質的に平行であるが、壁6332と壁6338とが平行でない実施形態が想起される。側壁6336は、平行又は少なくとも実質的に平行であるが、側壁6336が平行でない実施形態が想起される。
壁6332、6336、及び6338は、それらの間に環状キャビティ6334を画定する。キャビティ6334は、四方が囲まれている、又は少なくとも実質的に囲まれている。キャビティ6334は、ステム6226の周囲で途切れずに延在しているが、例えば、キャビティ6334が側壁によって中断されている、及び/又はキャビティ6334の形状が変化する他の実施形態が想起される。
上記と同様に、組織支持部6330は、組織が切断部材6050によって離断されているときに組織を支持するように構成されている。組織支持部6330がアンビル6220に対して移動しないように、又は少なくとも実質的に移動しないように、組織支持部6330はアンビル6220内にぴったりと受容される。更に、切断部材6050が組織を離断している間の組織支持部6330の偏向が最小限に抑えられるように、又は偏向がごくわずかとなるように、組織支持部6330は剛性の箱型断面を含む。図91に図示するように、底壁6338と内側側壁6336との間には隙間が存在する。このような隙間は、組織支持部6330にある程度の柔軟性を提供することができる。しかしながら、そのような隙間が存在しない他の実施形態が想起される。組織支持部6330は、例えばプラスチックからなるが、様々な実施形態において、組織支持部6330は、例えば、可撓性材料及び/又はエラストマー材からなってもよい。
切断部材6050は、その切断ストローク中に組織支持部6330を離断する。図92に図示するように、切断部材6050は、組織を離断した後に上壁6332を離断し、その後キャビティ6334に入る。上壁6332は、上壁に画定された環状切欠部6333を含み、この環状切欠部6333は、切断部材6050の環状刃先と位置合わせされる。切欠部6333は、上壁6332の断面を減少させ、かつ上壁6332の切開を容易にする。切断部材6050はまた、その切断ストローク中に底壁6338を離断することができる。読者は理解するであろうように、組織支持部6330の上壁6332及び底壁6338の離断は、ステープル留め器具の発射駆動部内に力による衝撃を生じさせることができる。外科用器具の医師及び/又は電子センサシステムが衝撃の差異を認識することができ、上壁6332の切開を発射/切断ストロークの終了であると間違って解釈することのないように、上壁6332及び底壁6338は、異なる衝撃を与えるように構造的に構成され得る。
図91及び図92を再び参照すると、組織支持部6330の上壁6332は、アンビル6220の組織圧縮面6022と整列する、又は少なくとも実質的に整列する。上記に加えて又は上記の代わりに、上壁6332は、組織圧縮面6022に対して後ろにあってもよい、及び/又は組織圧縮面6022より上方に延在していてもよい。組織支持部の上壁6332は、アンビル6220の形成面6024より上方に延在している。上記に加えて又は上記の代わりに、上壁6332は、形成面6024に対して後ろにあってもよい、及び/又は形成面6024と整列していてもよい。
ステープルカートリッジ6240とアンビル6220とを含む外科用ステープラが、図93及び図94に示されている。しかしながら、アンビル6220の組織支持部6230が組織支持部6430で置き換えられていることを、読者は理解すべきである。組織支持部6430は、ステム6226をぴったりと受容するように構成された環状中央開口部を含む。組織支持部6430は、上壁6432と、底壁6438と、上壁6432と底壁6438との間に延在する側壁6436と、を更に含む。壁6432、6436、及び6438は、それらの間に環状キャビティ6434を画定する。キャビティ6434は、四方が囲まれている、又は少なくとも実質的に囲まれている。キャビティ6434は、ステム6226の周囲で途切れずに延在しているが、例えば、キャビティ6434が側壁によって中断されている、及び/又はキャビティ6434の形状が変化する他の実施形態が想起される。
上記と同様に、組織支持部6430は、組織が切断部材6050によって離断されているときに組織を支持するように構成されている。組織支持部6430がアンビル6220に対して移動しないように、又は少なくとも実質的に移動しないように、組織支持部6430はアンビル6220内にぴったりと受容される。更に、切断部材6050が組織を離断している間の組織支持部6430の偏向が最小限に抑えられるように、又は偏向がごくわずかとなるように、組織支持部6430は剛性の多角形断面を含む。図93に図示するように底壁6438と内側側壁6436との間には隙間が存在する。このような隙間は、組織支持部6430にある程度の柔軟性を提供することができる。しかしながら、そのような隙間が存在しない他の実施形態が想起される。組織支持部6430は、例えばプラスチックからなるが、様々な実施形態において、組織支持部6430は、例えば、可撓性材料及び/又はエラストマー材からなってもよい。
図93及び図94に図示するように、内側側壁6436は外側側壁3436よりも短い。しかしながら、外側側壁6436が内側側壁6436よりも短い他の実施形態が想起される。更に、上壁6432は底壁6438と平行ではない。より具体的には、上壁6432は、底壁6438に対して横断方向に延在する傾斜部及び/又は壁6432の他の部分を含む。
切断部材6050は、その切断ストローク中に組織支持部6430を離断する。図94に図示するように、切断部材6050は、組織を離断した後に上壁6432を離断し、その後キャビティ6434に入る。切断部材6050はまた、その切断ストローク中に底壁6438を離断することができる。
上述のように、本明細書に開示される組織支持部は、組織が切断部材によって切開されているときに組織を支持するように構成されている。多くの場合、切断部材によって切開されている組織は、予めステープル留めされている、すなわち、例えば、外科手技の早い段階の間にステープル留めされている。様々な例において、そのようなステープルは、例えば、チタン及び/又はステンレス鋼などの金属からなるにもかかわらず、そのようなステープルもまた、切断部材によって切断され得る。他の場合では、そのようなステープルは、切断部材によって切開されなくてもよく、むしろ、組織支持部を構成する材料に押し込まれてもよい。ステープルが切断部材によって切開されるか否かにかかわらず、本明細書に開示される組織支持部は、様々な例において、切断部材によって組織支持部に捕捉されたステープルが、組織支持部内に局所的塑性変形以上の変形を生じさることがないように、十分な強度及び/又は剛性を有する。少なくとも1つのかかる例において、局所的塑性変形は、ステープルに対して任意の方向への、ステープルの所定の代表長さ(characteristic length、CL)未満に限定される。少なくとも1つの場合において、組織支持部の材料は、組織支持部に捕捉されたステープルが、例えば、2CL未満の直径を有する塑性変形領域を組織支持部内に形成するだけであり得るように選択されてもよい。他の場合では、組織支持部の材料は、組織支持部に捕捉されたステープルが、例えば、1.5CL未満の直径を有する塑性変形領域を組織支持部内に形成するだけであり得るように選択されてもよい。ステープルの代表長さは、例えば、ステープルの変形構成におけるステープル冠部の幅、バックスパン、及び/又はステープル脚部の形成高さであり得る。更に、本明細書に開示される組織支持部は、ステープルが切断部材によって切開されているときにステープルを支持するのに十分なだけの硬度を有する材料で構成されてもよい。少なくとも1つの場合において、組織支持部を構成する材料の硬度は、組織支持部に接して切開されているステープルを構成する材料の硬度以上である。場合によっては、組織支持部を構成する材料の硬度は、切開されているステープルを構成する材料の硬度未満であるが、組織支持部の構造設計は、組織支持部が許容可能な塑性変形領域を超えて可塑的に伸展するのを防止するのに十分である。場合によっては、組織及び組織内の形成されたステープルを切開するのに必要なエネルギーは、組織支持部を切開するのに必要なエネルギーよりも小さい。様々な例において、組織支持部を構成する材料は、ステープルによってえぐられることに対する抵抗力を有し得る。少なくとも1つの場合において、ステープルが組織支持部に引っ掛かるのを防止するために、生体適合性潤滑剤を組織支持部上に配置してもよい及び/又は組織支持部に含浸させてもよい。
様々な例において、アンビルの組織圧縮面及び組織支持部の組織接触面は、平坦である、又は少なくとも実質的に平坦である。そのような構成は、アンビルによって加えられた力を、組織上の広い範囲に分配することができる。アンビルの組織圧縮面及び/又は組織支持部の組織接触面が平坦でない他の実施形態が想起される。場合によっては、アンビルの組織圧縮面及び/又は組織支持部の組織接触面は、組織に係合し、組織を把持するように構成された、これらの面から延出する組織把持部材、又はスパイク部を含む。そのような組織把持部材は、例えば、組織とアンビルとの間の相対運動(又は滑り)を低減することができる。少なくとも1つの場合において、アンビルの組織圧縮面上の組織把持部材の密度と、組織支持部の組織接触面上の組織把持部材の密度は同じである。他の場合では、組織支持部の組織接触面上の組織把持部材の密度は、アンビルの圧縮面上の組織把持部材の密度よりも高い。組織支持部がアンビルの圧縮面に対して半径方向内側に位置付けられると、組織把持部材は、そのような場合に組織が半径方向内側に流動する又は摺動するのを防止することができる。
アンビル6520が図95に示されている。アンビル6520は、組織圧縮面6522の他に、組織圧縮面6522内に画定された形成ポケットを含んでいる。形成ポケットは、ステープルがそれらのステープルカートリッジから射出されるときに、ステープルを所望の構成に変形させるように構成されている。各形成ポケットは一対のカップを含んでおり、一対のカップのそれぞれは、ステープルの脚部を変形させるように構成されている。例えば、一対の形成カップは、ステープルの第1の脚部を変形させるように構成された第1の形成カップ6530aと、ステープルの第2の脚部を変形させるように構成された第2の形成カップ6530bと、を含み得る。第1の形成カップ6530a及び第2の形成カップ6530bは、第1の形成カップ6530aと第2の形成カップ6530bとの間に延在する軸線6531に対して互いに鏡像であるが、他の構成を利用することができる。
第1の形成カップ6530aは、第1の(又は外側)端部6532と、第2の(又は内側)端部6534と、を含む。第1の形成カップ6530aは、外側端部6532と内側端部6534との間に延在する底面(又はバスタブ面)6536を更に含む。第1の端部6532は、ステープルの脚部を受容して、脚部の形成プロセスを開始するように構成されている。第1の端部6532は、ステープル脚部を第2の端部6534に向けて偏向させるように構成された曲面を含む。底面6536は、ステープル脚部をステープルカートリッジの方に少なくとも部分的に向け直すように構成された曲面(又は凹状面)を含む。第2の端部6534は、ステープル脚部を形成カップ6530aの外へ誘導するように構成された曲面を含む。
第2の形成カップ6530bは、第1の形成カップ6530aの構造と同様の構造を含み、ステープルの第2の脚部を変形させるように構成されている。上記の結果、第1の形成カップ6530aは、ステープルの第1の脚部を第2の脚部に向けて誘導し、第2の形成カップ6530bは、ステープルの第2の脚部を第1の脚部に向けて誘導する。様々な例において、第1の形成カップ6530a及び第2の形成カップ6530bは、例えば、ステープルをB字形の構成に変形させるように協働する。しかしながら、形成カップは、ステープルを任意の好適な構成に変形させるように構成されてもよい。
主に図96を参照すると、各形成カップ6530(6530a及び6530b)は、第1の端部6532と第2の端部6534との間に延在する1の横方向の側壁6537と第2の横方向の側壁6539とを含む。様々な例において、第1の横方向の側壁6537及び第2の横方向の側壁6539は、形成カップ6530の中央を通って延在する長手方向軸線6533に対して互いに鏡像である。他の場合では、第1の横方向の側壁6537及び第2の横方向の側壁6539は、互いに鏡像ではない。どちらの場合にも、側壁6537、6539は、例えば、ステープル脚部を形成カップの中央に向けて、すなわち、軸線6533に向けて誘導するように傾斜している又は傾いている。
各形成カップ6530は、その底面6536に画定された溝又はチャネル6538を含む。溝6538は、形成カップ6530の第1の端部6532と第2の端部6534との間に長手方向に延在する。溝6538は、形成カップ6530の中央長手方向軸線6535に平行に、又は中央長手方向軸線6535に対して横方向にずれて、延在する。溝6538は、形成カップ6530によって変形されるステープルの脚部より幅広であるが、溝6538がステープルの脚部よりも幅狭である他の実施形態が想起される。どちらの場合にも、溝6538は、形成カップ6530内の所定の経路に沿ってステープル脚部を誘導するように構成されている。
様々な例において、形成カップ6530の溝は、ステープルの脚部を変形させている間に、脚部をねじ曲げるように構成されている。少なくとも1つの場合において、ステープルは、変形される前は、平面状、又は少なくとも実質的に平面状である。少なくとも1つのかかる例において、ステープルがステープルカートリッジから射出されるとき、ステープルの脚部及び基部は、長手方向軸線6535とそろった同一平面内に位置する。第1の端部6532及び底面6536は、ステープル脚部が形成カップ6530に入るときに脚部を溝6538に向けて誘導するように傾斜している及び/又は別の方法で構成されている。ステープル脚部が溝6538に入った後、溝6538は、ステープル脚部が上記平面から外れるように、ステープル脚部をステープルの基部と一緒にねじ曲げる。上記の結果、未形成ステープルの構成は平面状であるが、形成されたステープルの構成は非平面状である。しかしながら、ステープルが変形される前及び変形された後に、ステープルが非平面状の構成を有する他の実施形態が想起される。
形成カップ6530の溝6538は、所与の一組の形成カップ6530に関して言えば、長手方向軸線6535の同じ側に位置付けられており、ステープル脚部の両方をステープル基部の同じ側にねじ曲げるように構成されている。しかしながら、第1のステープル脚部がステープル基部の一方の側にねじ曲げられ、第2のステープル脚部がステープル基部の別の側にねじ曲げられる他の実施形態が想起される。少なくとも1つのそのような実施形態では、第1の溝6538は、長手方向軸線6535の第1の側に配置されて、第1のステープル脚部をステープル基部の第1の側にねじ曲げるように構成され、第2の溝6538は、長手方向軸線6535の第2の側に配置されて、第2のステープル脚部をステープル基部の第2の側にねじ曲げるように構成される。
形成カップ6530の溝6538は、所与の一組の形成カップ6530に関して言えば、共線的、又は少なくとも実質的に共線的である。しかしながら、各溝6538は長手方向軸線6535の同じ側に配置されるが、相互に共線的でない、他の実施形態が想起される。少なくとも1つのかかる例では、溝6538は互いに平行であるが、他のかかる例では、溝6538は互いに平行でない。
主に図96を参照すると、溝6538は、形成カップ6530の底面6536よりも深い。しかしながら、形成カップの溝と底面とが同じ深さを有する他の実施形態が想起される。
様々な例において、アンビル6520が、ステープルの長手方向列を適用するように構成された長手方向のエンドエフェクタの一部である場合、形成カップ6530は長手方向列に配置される。少なくとも1つのかかる例において、形成カップの溝6538は、エンドエフェクタによって配備されたすべてのステープルが、平面の外へと同一方向に曲げられるように配置される。他の場合では、溝6538は、ステープル脚部を第1の方向に曲げる、形成カップ6530の第1の長手方向列と、ステープル脚部を第2の(又は異なる)方向に曲げる、形成カップ6530の第2の長手方向列と、に配置される。場合によっては、溝6538は、ステープル列内の第1のステープルの脚部を第1の方向に曲げ、ステープル列内の第2のステープルの脚部を第2の方向、又は反対方向に曲げるように配置される。
様々な例において、アンビル6520が、ステープルの環状列を適用するように構成された環状エンドエフェクタの一部である場合、形成カップ6530は環状列に配置される。少なくとも1つのかかる例において、溝6538は、形成カップ6530の中央長手方向軸線6535に対して半径方向外側に位置付けられる。他の場合では、溝6538は、形成カップ6530の中央長手方向軸線6535に対して半径方向内側に位置付けられる。場合によっては、溝6538は、形成カップ6530の第1の環状列において半径方向外側に、形成カップ6530の第2の環状列において半径方向内側に位置付けられる。
上記に加えて、アンビルの形成ポケットは、任意の好適な構成を含むことができる。少なくとも1つの場合において、形成ポケットは、中心軸線に対して互いに鏡像である2つの形成カップを含んでいてもよい。各形成カップは、外側端部と内側端部とを有する三角形の構成を含む。一対の形成カップの内側端部は、互いに隣接する。形成カップの外側端部は内側端部より幅広であり、ステープルの脚部を受容するように構成されている。各形成カップは、外側端部と内側端部との間に延在する底面(又はバスタブ面)の他に、形成カップ内のステープル脚部を誘導するように構成された、底面内に画定された長手方向溝を更に含む。少なくとも1つの場合において、長手方向溝は、形成カップの底面の中央にある。
円形ステープル留めアセンブリのエンドエフェクタ7000が図97〜図99に開示されている。エンドエフェクタ7000は、デッキ7030とカートリッジ本体7040とを含むステープルカートリッジを含んでいる。デッキ7030は、組織圧縮面7031と、組織圧縮面7031内に画定されたステープルキャビティ7032と、を含んでいる。ステープルキャビティ7032は、第1の(又は内側)環状列及び第2の(又は外側)環状列に配置される。内側列内の各ステープルキャビティ7032は、中に着脱可能に格納された第1のステープル7070aを含み、外側列内の各ステープルキャビティ7032は、中に着脱可能に格納された第2のステープル7070bを含む。
エンドエフェクタ7000は、ステープルをステープルカートリッジから押し出すように構成されたステープルドライバを更に含む。例えば、ステープルカートリッジは、カートリッジ本体7040から第1のステープル列7070aを射出させるように構成された第1の環状ステープルドライバ列7060aと、第2のステープル列7070bを射出させるように構成された第2の環状テープルドライバ列7060bと、を含む。ステープルドライバ7060a及び7060bは、デッキ7030内に画定されたステープルキャビティ7032内に位置付けられる及び/又はステープルキャビティ7032と整列する。ステープルドライバ7060a及び7060bは、ステープル7070a及び7070bをステープルキャビティ7032からそれぞれ射出させるために、ステープルキャビティ7032内で摺動可能である。
エンドエフェクタ7000はアンビル7020を更に含む。アンビル7020は、組織圧縮面7021と、圧縮面7021内に画定されたステープル形成ポケット7022と、を含んでいる。ステープル形成ポケット7022は、第1の(又は内側)環状列及び第2の(又は外側)環状列に配置される。ステープル形成ポケット7022は、ステープル7070a、7070bがステープルキャビティ7032から射出されるときにステープル7070a、7070bがステープル形成ポケット7022と接触するように、ステープルキャビティ7032と整列する。
エンドエフェクタ7000は、ステープルキャビティ7032内のステープルドライバ7060a及び7060bを持ち上げて、ステープル7070a及び7070bをステープルキャビティ7032からそれぞれ射出させるように構成された、発射部材7056を更に含む。発射部材7056は、基部7054と傾斜面7055とを含む。基部7054は、発射駆動部7050内に画定された凹部7052内に摺動可能に位置付けられる。傾斜面7055は、カートリッジ本体7040内に画定されたスロット7041内に摺動可能に位置付けられる。より詳細に後述するように、傾斜面7055は、スロット7041内を摺動し、ステープルドライバ7060a、7060bと漸次接触して、ステープル7070a、7070bをステープルキャビティ7032から射出させるように構成されている。
上記に加えて、発射部材7056は、ステープル7070a、7070bをステープルキャビティ7032から射出させるために、発射ストロークの間中移動可能である。発射ストローク中、発射部材7056は、スロット7041によって画定された湾曲(又は弓状)経路に沿って移動する。主に図97を参照すると、スロット7041は、第1の端部7042と、第2の端部7049と、それらの間の連続経路と、を含む。発射部材7056の傾斜面7055は、発射ストロークの開始時には第1の端部7042内に、発射ストロークの終了時には第2の端部7049内に位置付けられる。スロット7041の第1の端部7042は、ステープルキャビティ7032の内側列と整列し、スロット7041の第2の端部7049は、ステープルキャビティ7032の外側列と整列する。スロット7041は、エンドエフェクタ7000を貫いて延びる中央長手方向軸線7090の周囲に延在する第1の円周部7043を更に含む。スロット7041の第1の円周部7043は、ステープルキャビティ7032の内側列内のステープルドライバ7060aと整列し、かつその下方に延在する。発射部材7056がスロット7041の第1の円周部7043を通って移動すると、発射部材の傾斜面7055は、ステープルドライバ7060aと連続的に係合し、ステープル7070aを連続的に発射させる。
第1の円周部7043は、長手方向軸線7090の周囲に、一定の、又は少なくとも実質的に一定の曲率半径によって画定される。しかしながら、第1の円周部7043の曲率半径が一定でない他の実施形態が想起される。少なくとも1つのかかる例において、第1の円周部7043はらせん構造を含む。別の言い方をすれば、そのような場合には、第1の円周部7043は、長手方向軸線7090の周囲に延出するにつれて、長手方向軸線7090から遠ざかる。
スロット7041の第2の円周部7045は、ステープルキャビティ7032の外側列内のステープルドライバ7060bと整列し、かつその下方に延在する。発射部材7056がスロット7041の第2の円周部7045を通って移動すると、発射部材の傾斜面7055は、ステープルドライバ7060bと連続的に係合し、ステープル7070bを連続的に発射させる。第2の円周部7045は、長手方向軸線7090の周囲に、一定の、又は少なくとも実質的に一定の曲率半径によって画定される。しかしながら、第2の円周部7045の曲率半径が一定でない他の実施形態が想起される。少なくとも1つのかかる例において、第2の円周部7045はらせん構造を含む。別の言い方をすれば、そのような場合には、第2の円周部7045は、長手方向軸線7090の周囲に延出するにつれて、長手方向軸線7090から遠ざかる。
上記に加えて、スロット7041は、第1の円周部7043と第2の円周部7045との中間の移行部7044を含む。発射ストローク中、傾斜面7055は、第1の円周部7043、移行部7044、次に第2の円周部7045を通って連続的に摺動する。移行部7044は、発射部材7056が、第1の曲率半径の第1のステープル列と、第2の曲率半径の第2のステープル列と、の間で位置を変えるのを可能にする。特定の実施形態では、第1の円周部7043と第2の円周部7045との間の移行部7044は、不必要であり得る。少なくとも1つのかかる例において、第1の円周部7043は第1のらせん構成を含むことができ、第2の円周部7045は、例えば、第1のらせん構成の終点が第2のらせん構成の起点とそろうように整列する、第2のらせん構成を含むことができる。
発射部材7056は、発射駆動部7050によってその発射経路に沿って駆動される。発射駆動部7050は、例えば、手動クランク及び/又は電動モーターによって、長手方向軸線7090を中心に駆動される。発射駆動部7050は、その中に画定された駆動凹部7052を含む。発射部材7056の基部7054は、駆動凹部7052内に位置付けられる。基部7054が駆動凹部7052内で移動する、又は浮動することができるように、駆動凹部7052は発射部材7056の基部7054よりも大きい。駆動凹部7052は、凹部7052内の基部7054の動きを制限する側壁によって画定される。発射駆動部7050が長手方向軸線7090を中心に回転すると、駆動凹部7052の側壁は基部7054と接触し、駆動部材7056を押してスロット7051を通過させる。上述のように、スロット7051は、その曲率半径の1つ又は2つ以上の変化点を有しており、発射部材7056がかかる変化点を通って移動すると、発射部材7056の基部7054は駆動凹部内を摺動することができる。
上述したように、第1の(又は内側)ステープル列内のステープルが連続的に配備された後、第2の(又は外側)ステープル列内のステープルが連続的に配備される。そのような実施形態は、例えば、外側にステープル留めする前に、結腸の内周を制御することができる。一実施形態では、外側ステープル列内のステープルが連続的に配備された後、内側ステープル列内のステープルが連続的に配備される。そのような実施形態は、例えば、内側にステープル留めする前に、結腸組織内に境界を確立することができる。
様々な例において、上記に加えて、第1のステープル7070aと第2のステープル7070bとは、同じ未形成高さを有する。少なくとも1つのかかる例において、第1のステープル7070a及び第2のステープル7070bは、同じ形成高さに形成される。他のかかる例において、第1のステープル7070aは第1の形成高さに形成され、第2のステープル7070bは、第1の形成高さと異なる第2の形成高さに形成され得る。少なくとも1つのかかる例において、内側ステープル列の第1の形成高さは、外側ステープル列の第2の形成高さよりも短い。そのような構成により、例えば、ステープル留めされた組織とステープル留めされていない組織との間の推移がより漸次的になり得る。他の場合では、内側ステープル列の第1の形成高さは、外側ステープル列の第2の形成高さよりも高い。そのような構成により、例えば、ステープル留めされた腸の最も内側の組織を、例えば、より可撓性にすることができる。
場合によっては、上記に加えて、第1のステープル7070aは第1の未形成高さを有し、第2のステープル7070bは、第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さを有する。少なくとも1つのかかる例において、第1のステープル7070a及び第2のステープル7070bは、同じ形成高さに形成される。他のかかる例において、第1のステープル7070aは第1の形成高さに形成され、第2のステープル7070bは、第1の形成高さと異なる第2の形成高さに形成される。
エンドエフェクタ7000は、2つの環状ステープル列を有するが、エンドエフェクタは、任意の好適な数の環状ステープル列を有してもよい。例えば、エンドエフェクタは、3つの環状ステープル列を有してもよい。少なくとも1つのかかる例において、第1の環状列内のステープルは、第1の未形成ステープル高さを有してもよく、第2の環状列内のステープルは、第2の未形成ステープル高さを有してもよく、第3の環状列内の第3のステープルは、第3の未形成ステープル高さを有してもよい。更に、少なくとも1つのかかる例において、第1の環状列内のステープルは、第1の変形ステープル高さを有してもよく、第2の環状列内のステープルは、第2の変形ステープル高さを有してもよく、第3の環状列内の第3のステープルは、第3の変形ステープル高さを有してもよい。
発射駆動部7150が図100〜図105に示されている。発射駆動部7150は、長手方向軸線を中心に回転可能である回転可能駆動シャフト7152を含んでいる。発射駆動部7150は、第1の(又は内側)ドライバ7154aと、第2の(又は中間)ドライバ7154bと、第3の(又は外側)ドライバ7154cと、を含む3段階順次ドライバアセンブリを更に含む。駆動シャフト7152は、そこから延出する駆動ピン7151を含む。駆動ピン7151は、ドライバ7154a、7154b、及び7154cのそれぞれの駆動スロットを通って延出する。例えば、第1のドライバ7154aは、その中に画定された第1の駆動スロット7153aを含み、第2のドライバ7154bは、その中に画定された第2の駆動スロット7153bを含み、第3のドライバ7154cは、その中に画定された第3の駆動スロット7153cを含む。駆動スロット7153a、7153b、及び7153cは、同じ構成を有しない。しかしながら、駆動スロット7153a、7153b、及び7153cは、駆動ピン7151において整列する、又は少なくとも実質的に整列する、重なり構成を有する。例えば、図100において、駆動ピン7151は未発射位置にあり、駆動スロット7153a、7153b、及び7153cは駆動ピン7151と整列している。
上記に加えて、図100は、未発射位置にあるドライバ7154a、7154b、及び7154cを図示している。ここで図101を参照すると、駆動シャフト7152がその発射ストロークの第1の部分の間に回転すると、駆動ピン7151は円周経路を通って回転し、駆動ピン7151が駆動スロット7153aの側壁と係合して第1のドライバ7154aを遠位に押す、又はカムする。注目すべきことに、発射ストロークの第1の部分の間、駆動ピン7151はドライバ7154b及び7154cを遠位に駆動していない。図100から分かるように、駆動スロット7153b及び7153cは、発射ストロークの第1の部分の間中ずっと、駆動ピン7151の円周経路と整列している。第1のドライバ7154aは、第1のドライバ7154aが遠位に変位したときに第1の環状ステープル列を発射するように構成されている。
ここで図102を参照すると、駆動シャフト7152がその発射ストロークの第2の部分の間に回転すると、駆動ピン7151は円周経路を通って回転し、駆動ピン7151が駆動スロット7153bの側壁と係合して第2のドライバ7154bを遠位に押す、又はカムする。注目すべきことに、発射ストロークの第2の部分の間、駆動ピン7151はドライバ7154cを遠位に駆動していない。上記と同様に、駆動スロット7153a及び7153cは、発射ストロークの第2の部分の間中ずっと、駆動ピン7151の円周経路と整列している。第2のドライバ7154bは、第2のドライバ7154bが遠位に変位したときに第2の環状ステープル列を発射するように構成されている。
ここで図103を参照すると、駆動シャフト7152がその発射ストロークの第3の部分の間に回転すると、駆動ピン7151は円周経路を通って回転し、駆動ピン7151が駆動スロット7153cの側壁と係合して第3のドライバ7154cを遠位に押す、又はカムする。上記と同様に、駆動スロット7153a及び7153bは、発射ストロークの第3の部分の間中ずっと、駆動ピン7151の円周経路と整列している。第3のドライバ7154cは、第3のドライバ7154cが遠位に変位したときに切断部材を配備するように構成されている。しかしながら、特定の実施形態において、第3のドライバ7154cは、例えば、第3のステープル列を配備することができる。
上記の結果、第1のステープル発射段階、第2のステープル発射段階、及び組織切断段階の間の重複が存在しない。各段階は連続したタイミングで行われる。したがって、ステープルを変形させる及び組織を切断するために必要な力は、発射ストロークにわたって分散される。更に、発射駆動部7150は、組織がステープル留めされるまで組織を切断することはできない。第1のステープル発射段階、第2のステープル発射段階、及び/又は組織切断段階の間にいくらかの重複が存在する様々な代替実施形態が想起される。少なくとも1つのそのような実施形態では、駆動スロット7153a、7153b、及び7153cの構成は、第1のドライバ7154a及び第2のドライバ7154bの動きの部分的重複及び/又は第2のドライバ7154b及び第3のドライバ7154cの動きの部分的重複が存在するように適合され得る。
主に図103及び図104を参照すると、ドライバ7154a、7154b、及び7154cは、ドライバ7154a、7154b、及び7154cが互いに対して回転するのを防止する、又は少なくとも阻止する、協働特徴部を含んでいる。例えば、第1のドライバ7154aは、第2のドライバ7154b内に画定された長手方向スロット7156b内に配置された長手方向のキー部7155aを含んでいる。キー部7155a及びスロット7156bは、第1のドライバ7154aが第2のドライバ7154bに対して長手方向に摺動するのを可能にするが、第1のドライバ7154aと第2のドライバ7154bとの間の回転運動を阻止するように構成されている。同様に、第2のドライバ7154bは、第3のドライバ7154c内に画定された長手方向スロット7156c内に配置された長手方向のキー部7155bを含んでいる。キー部7155b及びスロット7156cは、第2のドライバ7154bが第3のドライバ7154cに対して長手方向に摺動するのを可能にするが、第2のドライバ7154bと第3のドライバ7154cとの間の回転運動を阻止するように構成されている。
ドライバ7154a、7154b、及び7154cを後退させるためには、駆動シャフト7152を反対方向に回転させる。そのような場合には、駆動シャフト7152は、駆動スロット7153cの側壁、駆動スロット7153bの側壁、次に、駆動スロット7153aの側壁に連続的に係合して、第3のドライバ7154c、第2のドライバ7154b、及び第1のドライバ7154aをそれらの未発射位置(図100)に戻す。
発射駆動部7250が図106に示されている。発射駆動部7250は、発射駆動部7150と同様に動作する。発射駆動部7250は、長手方向軸線を中心に回転可能である駆動シャフト7252を含んでいる。駆動シャフト7252は、発射ストロークのいくつかの段階を通して回転するカム表面(又は傾斜面)7256を含んでいる。発射駆動部7250は、発射駆動部7250が回転すると、駆動シャフト7252のカム7256が係合する、第1のドライバ7254aと、第2のドライバ7254bと、第3のドライバ7254cとを更に含む。発射ストロークの第1の段階において、カム7256は、第1のドライバ7254a上に画定されたカム表面7255aと係合し、第1のドライバ7254aを遠位に駆動する。発射ストロークの第2の段階において、カム7256は、第2のドライバ7254b上に画定されたカム表面7255bと係合し、第2のドライバ7254bを遠位に駆動する。発射ストロークの第3の段階において、カム7256は、第3のドライバ7254c上に画定されたカム表面7255cと係合し、第3のドライバ7254cを遠位に駆動する。
第1のカム表面7255aは第2のカム表面7255bより短く、その結果、第1のドライバ7254aは第2のドライバ7254bよりも短い発射ストロークを有する。同様に、第2のカム表面7255bは第3のカム表面7255cより短く、その結果、第2のドライバ7254bは第3のドライバ7254cよりも短い発射ストロークを有する。このような構成は、例えば、異なる列のステープルを異なる形成高さに形成するのに有用であり得る。一実施形態では、ドライバ7254a、7254b、及び7254cは、任意の好適な発射ストロークを有することができる。少なくとも一実施形態では、ドライバ7254a、7254b、及び7254cは、例えば、同じ発射ストロークを有する。このような構成は、例えば、異なる列のステープルを同じ形成高さに形成するのに有用であり得る。
図107は、少なくとも1つの実施形態による、円形外科用ステープル留め器具と一緒に使用するためのステープルカートリッジ4410の一部の斜視図である。様々な円形外科用ステープル留め器具が既知である。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2015年8月26日出願の米国特許出願第14/836,110号、発明の名称「SURGICAL STAPLING CONFIGURATIONS FOR CURVED AND CIRCULAR STAPLING INSTRUMENTS」は、様々な円形外科用ステープル留め器具の構成を開示している。その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年9月26日出願の米国特許出願第14/498,070号、発明の名称「CIRCULAR FASTENER CARTRIDGES FOR APPLYING RADIALLY EXPANDING FASTENER LINES」は、様々な円形外科用ステープラの構成を開示している。これらの参照文献において論じられているように、円形外科用ステープラは、概して、アンビルを円形外科用ステープラに動作可能に結合するように構成された取付部を含むフレームアセンブリを含む。
広くは、アンビルは、ステープル形成ポケットの環状の線(複数可)を支持するアンビルヘッドを含む。アンビルステム又はトロカール部分は、アンビルヘッドに取り付けられ、円形ステープル留め器具のアンビル取付部と着脱可能に連結されるように構成されている。様々な円形外科用ステープル留め器具は、アンビルと、外科用ステープルカートリッジのデッキとの間に標的組織をクランプすることができるように、アンビルを外科用ステープルカートリッジに向けて及びステープルカートリッジから離れる方向に選択的に移動させるための手段を含んでいる。外科用ステープルカートリッジは、複数の外科用ステープルを内部に着脱可能に格納し、外科用ステープルは、アンビルに設けられたステープル形成ポケットの配置に対応する1つ又は2つ以上の環状アレイで配置される。ステープルは、ステープルカートリッジ内に形成された対応するステープルキャビティ内に着脱可能に格納され、かつ、円形ステープラ内に動作可能に受容された選択的に可動なプッシャアセンブリの対応する部分に支持される。円形ステープラは、アンビルとステープルカートリッジとの間にクランプされた組織を切開するように構成された環状ナイフ又は切断部材を更に含む。
図107を再び参照すると、ステープルカートリッジ4410は、環状カートリッジデッキ面4412を画定するカートリッジ本体4411を含む。カートリッジ本体4411は、離間配置された内側ステープルキャビティ4422の内側環状列4420と、離間配置された外側ステープルキャビティ4442の外側環状列4440と、を含む。図107から分かるように、内側ステープルキャビティ4422は、離間配置された外側ステープルキャビティ4442に対してずらされている。各内側ステープルキャビティ4422内には内側外科用ステープル4430が支持され、各外側ステープルキャビティ4442内には外側外科用ステープル4450が支持される。外側環状列4440内の外側ステープル4450は、内側環状列4420内の内側ステープル4430とは異なる特徴を有し得る。例えば、図108の実施形態に示されるように、外側ステープル4450は、未形成「ガルウイング」構成を有する。具体的には、各外側ステープル4450は、ステープル冠部4452から延在する一対の脚部4454、4464を含む。各脚部4454、4464は、冠部4452から延在する垂直部分4456、4466をそれぞれ含む。垂直部分4456、4466は、一実施形態では、互いに平行であり得る。しかしながら、図示の構成では、垂直部分4456、4466は互いに平行ではない。例えば、図示の構成において、冠部4452と垂直部分4456、4466との間の角度Aは、90度より大きい。図108を参照されたい。ステープルの構成に関する更なる詳細は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年6月30日出願の米国特許出願第14/319,008号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING NON−UNIFORM FASTENERS」、米国特許出願公開第2015/0297232号に見出すことができる。しかしながら、垂直部分4456、4466は冠部4452に対して別の角度で配置されていてもよい。冠部4452に対して90度超の角度で配置された垂直脚部分4456、4466を有することの1つの利点は、このような構成は、ステープルをその対応するステープルキャビティ内に一時的に保持するのに役立ち得ることである。
少なくとも1つの脚部4454、4464は、内向きに延在する終端部を有する。図108に示す実施形態では、例えば、各脚部4454、4464は、内向きに延びる脚部分を含んでいる。図示の構成では、脚部分4458は垂直脚部分4456から内向きに延在し、脚部分4468は垂直脚部分4466から内向きに延在している。図108から分かるように、脚部分4458は脚部分4468よりも短い。換言すれば、ステープル冠部4452と、脚部分4458が垂直脚部分4456から内向きに曲がる点との間の距離Hは、ステープル冠部4452と、脚部分4468が垂直脚部分4466から内向きに曲がる点との間の距離Hよりも長い。このため、少なくとも1つの実施形態では、距離Hは長さHよりも短い。脚部分4458が垂直脚部分4556に対して曲がる角度Aは、脚部分4468が垂直脚部分4466に対して曲がる角度Aと等しい、又は、AとAとは互いに異なっていてもよい。ステープルの構成に関する更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれている、2014年6月30日出願の米国特許出願第14/319,008号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING NON−UNIFORM FASTENERS」、米国特許出願公開第2015/0297232号に見出すことができる。
少なくとも一実施形態では、各内側外科用ステープル4430は、図108に図示する構成を有し得る。図108から分かるように、内側外科用ステープル4430は、冠部4432と、冠部4432から延出する2つの垂直脚部4434、4436とを有する。垂直脚部4434、4436は、冠部4432から相対的に垂直に延出してもよく、又は90度より大きくあり得る角度Aで延出してもよい。かかる構成は、ステープル4430をそれらの対応するステープルキャビティ4422内に一時的に保持するのに役立ち得る。しかしながら、垂直脚部4434、4436は、冠部4432から様々な角度で延出してもよい。いくつかの実施形態では、角度Aは互いに等しい。他の実施形態では、角度Aは互いに異なる。図示の実施形態では、内側ステープル4430及び外側ステープル4450それぞれは、同じ未形成高さUFHを有する。内側及び外側ステープル4430、4450は、従来の外科用ステープルワイヤから形成される。少なくとも一実施形態では、外側ステープル4450を形成するために使用されるステープルワイヤの直径は、内側ステープル4430を形成するために使用されるステープルワイヤの直径よりも大きい。一実施形態では、内側及び外側ステープルは、同じ直径を有してもよく、その他の直径を有するワイヤから形成されてもよい。いくつかの構成では、内側及び外側ステープルは、同じ種類のステープルワイヤから形成されてもよい。このため、そのような構成では、内側及び外側ステープルのワイヤ直径は同一となる。しかしながら、更に別の実施形態では、内側及び外側ステープルは、同じ未形成形状/構成を有し得るが、異なるワイヤの直径を有する2つの異なるステープルワイヤから形成され得る。更に、少なくとも1つの構成において、各外側ステープル4450の冠部幅CWは、各内側ステープル4430の冠部幅CWより大きい。ステープル構成に関する更なる詳細は、参照により本明細書に組み込まれている、2014年6月30日出願の米国特許出願第14/319,008号、発明の名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING NON−UNIFORM FASTENERS」、米国特許出願公開第2015/0297232号に見出すことができる。
図107を参照すると、ステープルカートリッジ4410は、デッキ面4412より上方に延在する外縁4414を有する。手術中、医師は、円形ステープラのカートリッジに対するアンビルの位置を調節することができる。少なくとも1つのかかる実施形態において、ステープルカートリッジ4410は、デッキ面4412から延在するデッキ特徴部4416及び4418を更に含む。図107から分かるように、一連の内側デッキ特徴部4416が、ステープルキャビティ4422の内側列4420と、発射プロセスの際にナイフ又は切断部材が通過することになる中心に配置されたナイフ開口部4413との間に設けられる。デッキ特徴部4416は、図107、図109及び図110に示すように成形され、かつ、内側ステープルキャビティ及び開口部4413に対して位置決めされ得る。例えば、各内側デッキ特徴部4416は、ナイフ開口部4413の壁と同一の広がりを有する平坦な壁部4415と、内側ステープルキャビティ4422の列に隣接する円錐形の又は傾斜のついた本体部分4417とを有することができる。図109及び図110を参照されたい。図107に示す実施形態では、デッキ特徴部4416は、隣接する内側ステープルキャビティ4422の間の隙間に向けられ、一対のステープルキャビティ4422の間で図のようにずらされている。このシステムのキャビティ拡張部構成又はデッキ特徴部は、平坦なデッキカートリッジが通常受ける圧力を弱める役割を果たし得る。ここに開示された構成は、組織の移動及び滑りを軽減するのにも役立ち得る。組織が滑るのは一般に望ましくないので、外径保持特徴部は、より大きくても、またより数が多くてもよい。内径特徴部は、刃が内径内側に隣接して通過する際に、組織張力/せん断力を増加させる役割を果たすことができ、これによりシステムによる切断がより良好となり得る。しかしながら、デッキ特徴部4416は、異なる形状及び構成を有してもよく、デッキ面4412上の異なる位置に設置されてもよい。
また、図107、図109及び図110から分かるように、1つおきの外側ステープルキャビティ4442は、キャビティ4442の各端部に関連付けられた外側デッキ特徴部4418を含む。外側デッキ特徴部4418は、デッキ面4412より上方に延在し、ステープル4450がステープルカートリッジ4410から射出されているときに、外側ステープル4450をアンビルに向けて誘導する。そのような実施形態では、外側ステープル4450は、発射部材によってアンビルに向けて移動させられるまで、外側デッキ特徴部4418の上方に突出しない場合がある。主に図107を参照すると、少なくとも一実施形態では、外側デッキ特徴部4418は、対応する外側ステープルキャビティ4442の全体を囲んで延在しない。第1の外側デッキ特徴部4418は、対応する外側キャビティ4442の第1の端部に隣接して位置付けられ、第2の外側デッキ特徴部4418は、外側キャビティ4442の第2の端部に隣接して位置付けられる。図107から分かるように、外側デッキ特徴部4418は、外側ステープルキャビティ4442の1つおきのキャビティと関連付けられる。そのような構成は、総圧力を低下させ、組織の伸展及び移動を最小限に抑える役割を果たすことができる。ただし、他の実施形態では、第1及び第2の外側デッキ特徴部4418は、外側ステープルキャビティ4442の1つ1つと関連付けられてもよい。更に他の実施形態では、外側デッキ特徴部は、対応する外側キャビティの全周囲を囲んで延在してもよい。図109から分かるように、内側デッキ特徴部4416は外側デッキ特徴部4418よりも短い。別の言い方をすれば、各内側デッキ特徴部は、各外側デッキ特徴部4418がデッキ面4412の上方に突出する距離より短い距離だけ、デッキ面4412の上方に突出する。各外側デッキ特徴部は、外縁4414がデッキ面4412の上方に突出するのと同じ距離だけ、デッキ面4412の上方に突出してもよい。加えて、図109から更に分かるように、各外側デッキ特徴部4418は、略錐形又はテーパ状の外形を有しており、この外形は、ステープラヘッドを患者の結腸及び直腸に挿入している間に、組織がデッキ特徴部に引っ掛かるのを防止するのに役立ち得る。
上記のデッキ特徴部の構成は、1つ又は2つ以上の利点を提供することができる。例えば、直立した外縁は、組織がカートリッジデッキを横切って滑るのを防止するのに役立ち得る。この直立した縁は、1つの連続したリップ形成部ではなく、山谷の繰り返しパターンも含むことができる。内側の直立した特徴部はまた、刃に隣接した組織を保持して改善された切断をもたらすのに役立ち得る。内側のデッキ特徴部は、キャビティの間ごとにあってもよく、又は代替構成では、デッキ特徴部(複数可)は1つの連続した直立リップを含んでもよい。所望の量の組織固定化を実現しながら、高エネルギー(force)/圧縮ゾーンの数を最小限に抑えるために、デッキ特徴部の数のバランスを取ることが望ましい場合がある。キャビティと同心の特徴部は、ステープル脚部が突出する領域における組織流動を最小限に抑えるという更なる目的に役立ち得る。そのような構成はまた、ステープル脚部が射出されて、対応する形成ポケットからなり得る受け入れアンビルポケットに移行したときに、ステープルを望ましく形成するのを容易にする。かかる局所ポケット特徴部は、ステープルがカートリッジから出るときにカートリッジが脚部を支持するのを容易にしながら、低圧縮ゾーンを増加させる。したがってこの構成は、ステープルがアンビルポケットと接触する前にステープルが「ジャンプ」しなければならない距離を最小限に抑える。組織流動は、カートリッジの中心から半径方向外側に向かって増加する傾向がある。図118を参照すると、改善された外側直立列拡張部は、該拡張部が結腸を通って上に向けて挿入されるときに、結腸は管であることから、組織を上に載せる(stage)傾向がある。
図109及び図110は、アンビル4480と関連した外科用ステープルカートリッジ4410の使用を図示する。アンビル4480は、ステープル形成インサート又は部分4484を動作可能に支持するアンビルヘッド部分4482と、ナイフ座金4490と、を含む。ナイフ座金4490は、ステープラヘッド内に支持されたナイフ4492と直面関係で支持される。図示の実施形態では、ステープル形成インサート4484は、例えば、例えば、鋼、ステンレス鋼等から製造され、内側ステープル形成ポケット4486の内側列及び外側ステープル形成ポケット4488の外側列を収容する。各内側ステープル形成ポケット4486は、内側ステープルキャビティ4422のうちの1つに対応し、各外側ステープル形成ポケット4488は、外側ステープルキャビティ4442のうちの1つに対応する。図示の構成では、アンビル4480がカートリッジデッキ面4412に対してその発射位置に移動すると、内側ステープル形成ポケット4486は、外側ステープル形成ポケット4488よりもカートリッジデッキ面4412に近くなる。換言すれば、第1のステープル形成部4485とカートリッジデッキ面4412との間の第1の隙間g又は第1のステープル形成距離は、第2のステープル形成部4487とカートリッジデッキ面4412との間の第2の隙間g又は第2のステープル形成距離よりも小さい。
図109及び図110から更に分かるように、内側ステープル4430は、それぞれ、プッシャアセンブリ4500の対応する内側ドライバ部4502上のそれらの対応する内側ステープルキャビティ4422内に支持され、外側ステープル4450のそれぞれは、対応する外側ドライバ部4504上のそれらの対応する外側ステープルキャビティ4442内に支持される。プッシャアセンブリ4500をアンビル4480に向けて前進させると、内側及び外側ステープル4430、4450が駆動されて、図110に示すように、それらの各対応するステープル形成ポケット4486、4488と成形接触する。更に、ナイフ4492が、アンビル4480とデッキ面4412との間にクランプされた組織を貫通し、ナイフ座金4490の脆い底面4491を貫通して遠位に前進する。かかる構成は、外側ステープル4450に、内側ステープル4430の形成高さFHよりも大きい形成高さFHを付与するのに役立つ。換言すれば、外側ステープル4450の外側列4440は、より大きい「B」形状に形成され、外側ステープル列4440の近くでの高い組織圧縮を緩和するためのより大きい捕捉容積及び/又はより高いステープル形成高さをもたらす。より大きいB形状はまた、内列に向かう血流を改善し得る。様々な例において、外側ステープル4450の外側列4440は、より大きいステープル冠部、ステープル脚部の幅、及び/又はステープル脚部の厚みを利用することによって、展開に対するより大きい抵抗を含む。
各ステープル列で使用するステープルの量は、様々であり得る。一実施形態では、例えば、外側ステープル4450の方が内側ステープル4430よりも多い。別の実施形態は、外側ステープル4450よりも多くの内側ステープル4430を用いる。様々な例において、外側ステープル4450のワイヤ径は、内側ステープル4430のワイヤ径よりも大きい。内側及び外側ステープル4430、4450は、同じ未形成高さUFHを有してもよい。外側ステープル4450の外側列4440内の冠部幅CWは、内側ステープル4430の内側列4420の冠部幅CWよりも大きい。外側ステープル4450のガルウイング構造は、それらの各冠部から異なる距離に位置する屈曲部を用いる。平坦な(階段状でない)カートリッジデッキ面4412を有し、ドライバ又はプッシャが均一に移動する、階段状アンビル構造を使用することにより、形成高さの異なるステープルが得られる。
図111は、別のステープルカートリッジの実施形態4610を図示する。図111から分かるように、ステープルカートリッジ4610は、離間配置された内側ステープルキャビティ4622の内側環状列4620と、離間配置された外側ステープルキャビティ4642の外側環状列4640と、を含むカートリッジデッキ4612を含む。図111から分かるように、内側ステープルキャビティ4622は、離間配置された外側ステープルキャビティ4642に対してずらされている。各内側ステープルキャビティ4622内には内側外科用ステープル4630が支持され、各外側ステープルキャビティ4642内には外側外科用ステープル4650が支持される。加えて、外縁4614がデッキ面4612より上方に延在している。様々な実施形態において、上記に加え、ステープル4630、4650は、ステープルが発射部材によってアンビルに向かって移動するまでデッキ面4612の上方に突出しない。そのような実施形態は、ステープルが内部に格納されるそれらの対応のステープルキャビティの深さに対して小さいステープルを利用する場合が多い。一実施形態では、ステープルの脚部は、ステープルがその未発射位置にあるときにデッキ面4612の上方に突出する。少なくとも1つのかかる実施形態において、ステープルカートリッジ4610は、デッキ面4612から延出するデッキ特徴部4616及び4618を更に含む。
また、図111から分かるように、1つおきの内側ステープルキャビティ4622は、キャビティ4622の各端部に関連付けられた内側デッキ特徴部4616を含む。内側デッキ特徴部4616は、デッキ面4612より上方に延出し、対応する内側ステープル4630がステープルカートリッジ4610から射出されているときに、対応する内側ステープル4630をアンビルに向けて誘導する。そのような実施形態では、内側ステープル4630は、発射部材によってアンビルに向けて移動させられるまで、内側デッキ特徴部4616の上方に延出しない場合がある。図示の例では、内側デッキ特徴部4616は、対応する内側ステープルキャビティ4622の全体周辺に延在しない。第1の内側デッキ特徴部4616は、対応する内側キャビティ4622の第1の端部に隣接して位置付けられ、第2の内側デッキ特徴部4616は、内側キャビティ4622の第2の端部に隣接して位置付けられる。ただし、一実施形態では、内側デッキ特徴部4416は、内側ステープルキャビティ4622の1つ1つと関連付けられてもよい。更に他の実施形態では、内側デッキ特徴部は、対応する内側ステープルキャビティの全周囲を囲んで延在してもよい。異なる高さを同心パターンで有し、1つおきのキャビティに関連付けられているデッキ特徴部を用いることによって、できるだけ多くのステープル脚部をできるだけ長く誘導したいという希望とのバランスを取りながらも、圧力の低い組織隙間領域をより多く提供することができる。別の言い方をすれば、そのような構成は、標的組織に加えられる圧力の全体量を低減することによって、組織の流動量を最小限に抑えることができる。
更に図111を参照すると、各外側ステープルキャビティ4642は、該キャビティ4642の各端部に関連付けられた外側デッキ特徴部4618を含む。外側デッキ特徴部4618は、デッキ面4612より上方に延出し、ステープル4650がステープルカートリッジ4610から射出されているときに、外側ステープル4650をアンビルに向けて誘導する。そのような実施形態では、外側ステープル4650は、発射部材によってアンビルに向けて移動させられるまで、外側デッキ特徴部4618の上方に延出しない場合がある。図111から分かるように、図示の例では、外側デッキ特徴部4618は、対応する外側ステープルキャビティ4642の全体周辺に延在しない。第1の外側デッキ特徴部4618は、対応する外側キャビティ4642の第1の端部に隣接して位置付けられ、第2の外側デッキ特徴部4618は、外側キャビティ4642の第2の端部に隣接して位置付けられる。図111から分かるように、外側デッキ特徴部4618は、外側ステープルキャビティ4642の1つ1つと関連付けられる。ただし、他の実施形態では、第1及び第2の外側デッキ特徴部4618は、外側ステープルキャビティ4642の1つおきに関連付けられてもよい。更に他の実施形態では、外側デッキ特徴部は、対応する外側キャビティの全周囲を囲んで延在してもよい。図112及び図113から分かるように、内側デッキ特徴部4616及び外側デッキ特徴部4618は、デッキ面4612の上方に同じ距離だけ延出している。別の言い方をすれば、これら特徴部は同じ高さを有する。加えて、図112及び図113から更に分かるように、各内側デッキ特徴部4416及び各外側デッキ特徴部4618は、略錐形又はテーパ状の外形を有しており、この外形は、ステープラヘッドを患者の結腸及び直腸に挿入している間に、組織がデッキ特徴部に引っ掛かるのを防止するのに役立ち得る。
図112及び図113は、アンビル4680と関連した外科用ステープルカートリッジ4610の使用を図示する。アンビル4680は、ステープル形成インサート又は部分4684を動作可能に支持するアンビルヘッド部分4682と、ナイフ座金4690と、を含む。ナイフ座金4690は、ステープラヘッド内に支持されたナイフ4692と直面関係で支持される。図示の実施形態では、ステープル形成インサート4684は、例えば、鋼、ステンレス鋼等から製造され、内側ステープル形成ポケット4686の内側列及び外側ステープル形成ポケット4688の外側列を収容する。各内側ステープル形成ポケット4686は、内側ステープルキャビティ4622のうちの1つに対応し、各外側ステープル形成ポケット4688は、外側ステープルキャビティ4642のうちの1つに対応する。図示の構成では、内側ステープル形成ポケット4686は、外側ステープル形成ポケット4688がデッキ面4612から離れて位置するのと同じ距離gだけ、デッキ面4612から離れて位置する。
図112及び図113から更に分かるように、内側ステープル4630は、プッシャアセンブリ4700の対応する内側ドライバ部4702上の対応する内側ステープルキャビティ4622内に支持される。外側ステープル4650は、対応する外側ドライバ部4704上の対応する外側ステープルキャビティ4642内に支持される。プッシャアセンブリ4700をアンビル4680に向けて前進させると、内側及び外側ステープル4630、4650が駆動されて、図113に示すように、それらの各対応するステープル形成ポケット4686、4688と成形接触する。更に、ナイフ4692が、アンビル4680とデッキ面4612との間にクランプされた組織を貫通し、ナイフ座金4690の脆い底面4691を貫通して遠位に前進する。図112及び図113に図示する実施例では、各内側ステープル4630は、第1のワイヤ径Dを有する第1のステープルワイヤから形成され、第1の未形成高さLを有する。例えば、第1のワイヤ径Dは、およそ0.0201cm〜0.038cm(約0.0079”〜0.015”)(増分は通常、0.0226cm、0.0239cm、及び0.00368cm(0.0089”、0.0094”、0.00145”)である)であってもよく、第1の未形成高さLは、およそ0.501cm〜0.635cm(約0.0079”〜0.015”)(増分は通常0.0089”、0.0094”、及び0.00145”)である)であってもよく、第1の未形成高さLは、およそ0.5029cm〜0.635cm(0.198”〜0.250”)であってもよい。各外側ステープル4650は、第2のワイヤ径Dを有する第2のステープルワイヤから形成され、第2の未形成高さLを有する。図112及び図113に示す実施形態では、D<D、及びL<Lである。しかしながら、図113から分かるように、内側及び外側ステープル4630、4650は、同じ形成高さFH’を有して形成されている。外側のより太いワイヤステープルは、良好な止血性を維持する傾向がある内側列のより小さい直径のステープルと比べて、より高い引裂強度及び破裂強度を提供する傾向がある。換言すれば、ステープルのより締まった内側列は、良好な止血性を維持することができる一方、圧縮の小さいステープルの外側列は、良好な治癒及び血流を促進することができる。加えて、脚部の長いステープルは、たとえ脚部の短いステープルと同じ高さに形成される場合であっても、より大きな程度のB字形屈曲を確実にすることができ、このより大きな程度のB形状屈曲により、脚部の長いステープルの強度が強められ、かつ、脚部の長いステープルが、高負荷条件において押さえるのに十分なだけ適切に形成される可能性が高められ得る。各ステープル列で使用するステープルの量は、様々であり得る。一実施形態では、例えば、内側列4620は、外側ステープル4650の外側列4640が有するのと同じ数の内側ステープル4630を有する。様々な構成において、ステープル4650の冠部幅は、内側ステープル4630の冠部幅よりも大きい。一実施形態では、ステープル4630、4650は、同一の冠部幅を有し得る。他の構成では、ステープル4630、4650は、上記に述べたガルウイングデザインを有してもよい。例えば、ステープルの少なくとも1つの脚部は、内向きに屈曲した終端部を含んでもよく、又は、両方の脚部が、互いに向かって内向きに屈曲した終端部を含んでもよい。そのようなステープルは、内側環状列、若しくは外側環状列、又は内側及び外側環状列の両方に用いられ得る。
図114は、離間配置されたステープルキャビティの3つの環状列4820、4840、4860を含むカートリッジデッキ4812を含む、別の円形ステープルカートリッジの実施形態4810を図示する。内側又は第1の列4820は、それぞれが第1の角度で配置された、第1の複数の内側又は第1のステープルキャビティ4822を含有する。各内側ステープルキャビティ4822は、対応する内側又は第1のステープル4830をその中に動作可能に支持する。内側キャビティ4822は、第1のステープル4830を、接線方向に対して同じ均一な角度で方向付ける。図の実施例では、各内側ステープル4830は、第1のステープル直径Dを有する第1のステープルワイヤから形成される。一実施例において、第1のステープルワイヤ径Dは、およそ0.0201cm〜0.038cm(増分は通常、0.0226cm、0.0239cm、及び0.00368cm)(0.0079”〜0.015”(増分は通常、0.0089”、0.0094”、及び0.00145”))であってよい。図117を参照すると、各内側ステープル4830は、第1の冠部4832と、2つの第1の脚部4834とを含んでいる。第1の冠部は、第1の冠部幅Cを有し、各第1の脚部4834は、第1の未形成脚部長さLを有する。一実施例において、第1の冠部幅Cは、およそ0.254cm〜0.762cm(0.100”〜0.300”)であってよく、第1の未形成脚部長さLは、およそ0.503cm〜0.635cm(0.100”〜0.300”及び第1の未形成キャブ長さLはおよそ0.198”〜0.250”であってよい)。第1の脚部4834は、それぞれ、第1のステープル冠部4832に対して角度Aで配置されてもよい。角度Aは、約90°であってもよく、又は、角度Aは、第1のステープル4830をその対応する第1のステープルキャビティ4822内に保持するのを支援するために、第1の脚部4834がわずかに外向きに広げられるように、90°よりわずかに大きくてもよい。
ここで図115及び図116を参照すると、ステープルカートリッジ4810は、アンビル4900と共に用いられることが意図されている。アンビル4900は、第1のステープル形成ポケット4904のずらされた又は角度の付いた第1の対4903の2つの内側又は第1の列4902を含む。第1のステープル形成ポケット4904の各第1の対4903は、1つの第1のステープル4830に対応している。一方の第1のステープル形成ポケット4904は、一方の第1のステープル脚部4834に対応し、対4903のうちの他方の第1のステープル形成ポケット4904は、他方の第1のステープル脚部4834に対応する。かかる構成は、一方の第1の脚部4834が第1の冠部4832の一方の側に形成され、他方の第1の脚部4834が第1の冠部4832の他方の側に形成されるように、第1のステープル4830の第1のステープル脚部4834が、この特定の第1のステープル4830の第1の冠部4832との面外に形成される、形成されたステープル構成を確立するのに役立つ。この「三次元」の形成されたステープル構成は、第1のステープル形成ポケット4904のいくつかに関して図115に示されている。
図116から特に最も良く分かるように、カートリッジデッキ4812は「階段状」構造を有する。カートリッジデッキ4812は、内側又は第1のステープルキャビティ4822の内側又は第1の環状列4820に対応する、内側又は第1のカートリッジデッキ部4814を含む。図116で更に分かるように、アンビル4900が閉鎖又はクランプ位置に移動すると、アンビル4900の、第1のステープル形成ポケット4904を含有する部分は、デッキ部4814から第1の隙間距離gだけ離間する。
図114、図116及び図117を再び参照すると、中間又は第2の列4840は、それぞれ第2の角度で配置された第2の複数の中間又は第2のステープルキャビティ4842を含有する。各中間ステープルキャビティ4842は、対応する中間又は第2のステープル4850をその中に動作可能に支持する。中間キャビティ4842は、中間又は第2のステープル4850を、接線方向に対して同じ均一な第2の角度で方向付ける。しかしながら、第2の角度は第1の角度と異なる。別の言い方をすれば、第1及び第2のステープルが、それらの対応の第1及び第2のキャビティ内に支持されているときに、各第1のステープル4830の第1の冠部の軸線を延ばしたとすると、その軸線は最終的に、隣接する第2のステープル4850の第2の冠部の延ばした軸線と交差することになる。図116及び図117から分かるように、各第2の又は中間ステープル4850は、第2のステープル冠部又は基部4852と、2つの第2の脚部4854と、を含んでいる。ステープル基部4852は、やや矩形の断面形状を有し、かつ材料の平らなシートから形成され得る。第2のステープル脚部4854は、例えば、円形の断面輪郭形状を有し得る。第2の又は中間ステープルは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2015年8月26日出願の米国特許出願第14/836,110号、発明の名称「SURGICAL STAPLING CONFIGURATIONS FOR CURVED AND CIRCULAR STAPLING INSTRUMENTS」に開示された様々なステープル構成を含み得る。矩形の断面輪郭形状を有する、ステープル基底部分から延びる円形のステープル脚部を有することにより、優先屈曲平面を含まないステープル基底部分及びステープル脚部を提供することができる。第2のステープル4850は、ステープル脚部4854がステープル基部4852から延びる場所である屈曲部4856を含む。屈曲部4856は、実質的に正方形の断面輪郭形状を含み得る。それぞれ屈曲部4856及びステープル基部4852の正方形輪郭形状及び矩形輪郭形状は、円形のステープル脚部4854に対する堅固な接続及び骨格を提供する。円形のステープル脚部4854は、正方形、矩形、若しくは頂点を有する任意の形状、又は不均一な形状の断面を有するステープル脚部が有し得る優先屈曲平面を排除する。第2のステープル脚部4854のそれぞれは、第2の直径Dを有する。少なくとも一実施形態では、D>Dである。第2の基部又は冠部4852は、第2の冠部幅Cを有する。一構成では、C>Cである。第2の脚部4854は、それぞれ、第2の基部又は冠部4852に対して角度Aで配置されてもよい。角度Aは、約90°であってもよく、又は、角度Aは、第2のステープル4850をその対応する第2のステープルキャビティ4842内に保持するのを支援するために、第2の脚部4854がわずかに外向きに広げられるように、90°よりわずかに大きくてもよい。
図115及び図116を参照すると、アンビル4900は、第2のステープル形成ポケット4914のずらされた又は角度の付いた第2の対4913の2つの中間又は第2の列4912を更に含む。第2のステープル形成ポケット4914の各第2の対4913は、1つの第2のステープル4850に対応している。一方の第2のステープル形成ポケット4914は、一方の第2のステープル脚部4854に対応し、対4913のうちの他方の第2のステープル形成ポケット4914は、他方の第2のステープル脚部4854に対応する。かかる構成は、第2の脚部4854が、特定の第2のステープル4850の第2の基部4852との面外に形成される、形成されたステープル構成を確立するのに役立つ。この「三次元」の形成されたステープル構成は、第2のステープル形成ポケット4914のいくつかに関して図115に示されている。
図116で最も具体的に分かるように、カートリッジデッキ4812は、中間又は第2のステープルキャビティ4842の中間又は第2の環状列4840に対応する第2のカートリッジデッキ部4816を更に含む。図116で更に分かるように、アンビル4900が閉鎖又はクランプ位置に移動すると、アンビル4900の、第2のステープル形成ポケット4914を含有する部分は、デッキ部4816から第2の隙間距離gだけ離間する。図の実施例では、g>gである。
図114、図116及び図117を再び参照すると、外側又は第3の列4860は、第3の複数の外側又は第3のステープルキャビティ4862を含有し、これら外側又は第3のステープルキャビティ4862は、各外側又は第3のステープルキャビティ4862が、2つの隣接する第2のキャビティ4842の間の距離に及ぶように、第2のステープルキャビティ4842に対して寸法決めされている。各外側ステープルキャビティ4862は、対応する外側又は第3のステープル4870をその中に動作可能に支持する。外側キャビティ4862は、外側又は第3のステープル4870を、円周方向の接線に向かわせる。図116及び図117から分かるように、各第3の又は外側ステープル4870は、第3のステープル冠部又は基部4872と、2つの第3の脚部4874と、を含んでいる。ステープル基部4872は、やや矩形の断面形状を有し、かつ材料の平らなシートから形成され得る。第3のステープル脚部4874は、例えば、円形の断面輪郭形状を有し得る。第3の又は外側ステープル4870は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2015年8月26日出願の米国特許出願第14/836,110号、発明の名称「SURGICAL STAPLING CONFIGURATIONS FOR CURVED AND CIRCULAR STAPLING INSTRUMENTS」に開示された様々なステープル構成を含み得る。矩形の断面輪郭形状を有する、ステープル基底部分から延びる円形のステープル脚部を有することにより、優先屈曲平面を含まないステープル基底部分及びステープル脚部を提供することができる。第3のステープル4870は、ステープル脚部4874がステープル基部4872から延びる場所である屈曲部4876を含む。屈曲部4876は、実質的に正方形の断面輪郭形状を含み得る。それぞれ屈曲部4876及びステープル基部4872の正方形輪郭形状及び矩形輪郭形状は、円形のステープル脚部4874に対する堅固な接続及び骨格を提供する。円形のステープル脚部4874は、正方形、矩形、若しくは頂点を有する任意の形状、又は不均一な形状の断面を有するステープル脚部が有し得る優先屈曲平面を排除する。少なくとも一実施形態では、D>Dである。第3の基部又は冠部4872は、第3の冠部幅Cを有し、各第3の脚部4874は、第3の未形成脚部長さLを有する。一構成では、C>C及びL>Lである。第3の脚部4874は、それぞれ、第3の基部又は冠部4872に対して角度Aで配置されてもよい。角度Aは、約90°であってもよく、又は、角度Aは、第3のステープル4870をその対応する第3のステープルキャビティ4862内に保持するのを支援するために、第3の脚部4874がわずかに外向きに広げられるように、90°よりわずかに大きくてもよい。
図115及び図116を参照すると、アンビル4900は、外側又は第3のステープル形成ポケット4918の外側列4916を更に含む。各第3のステープル形成ポケット4918は、1つの第3のステープル4870に対応している。図116で最も具体的に分かるように、カートリッジデッキ4812は、外側又は第3のステープルキャビティ4862の外側又は第3の列4860に対応する第3のカートリッジデッキ部4818を更に含む。図116で更に分かるように、アンビル4900が閉鎖又はクランプ位置に移動すると、アンビル4900の、第3のステープル形成ポケット4918を含有する部分は、デッキ部4818から第3の隙間距離gだけ離間する。図の実施例では、g>gである。図116で更に分かるように、少なくとも一実施形態では、組織厚さコンペンセータ4920を、各外側又は第3のステープル4870と共に用いる。組織厚さコンペンセータは、止血を促進するために酸化再生セルロース(oxidized regenerated cellulose、ORC)が組み込まれた織布材料を含み得る。組織厚さコンペンセータ4920は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2014年2月24日出願の米国特許出願第14/187,389号、発明の名称「IMPLANTABLE LAYER ASSEMBLIES」、米国特許出願公開第2015/0238187号に開示された様々な組織厚さコンペンセータ構成のいずれかを含み得る。図116から分かるように、組織厚さコンペンセータ4920は、「a」と示される厚さを有する。一実施形態では、組織厚さコンペンセータは、およそ0.038cm〜0.114cm(0.015”〜0.045”)の厚さを有する。しかしながら、他の厚さが用いられてもよい。
更には、図114〜図117に示す少なくとも1つの実施形態では、ステープルカートリッジ4810は、ステープルの3つの列のそれぞれにおいて異なる数のステープルを用いることができる。一構成では、内側ステープル列は、最小ワイヤ径及び最短未形成脚部長さを有する従来のステープルを含む。各第1のステープルは、最も短い冠部幅を有し、各第1のステープルは、接線方向に対して均一な角度で方向付けられる。中間ステープルは、第1のステープル構成と異なる構成を有する。中間ステープルの各脚部は、中程度のワイヤ径及び未形成脚部長さを含む。各中間ステープルは、内側ステープルの冠部幅よりもわずかに大きい冠部幅を有する。各中間ステープルは、接線方向に対して均一な角度で方向付けられるが、内側ステープルの内側列に対して異なる角度で方向付けられる。各外側ステープルは、中間ステープルの構成と同様の構成を有する。各外側ステープルの第3の脚部のそれぞれは、内側及び中間ステープルの脚部のワイヤ径に比べて、最も大きいワイヤ径を含む。各外側ステープルの冠部幅は、内側及び中間ステープルの冠部幅よりも有意に大きい。各外側ステープルは、カートリッジの円周方向の接線方向に方向付けられる。外側ステープル列は、止血を促進するためにORCが組み込まれた、織布の組織厚さコンペンセータ(スペーサ布)を用いる。階段状アンビル及び階段状カートリッジデッキにより、異なる形成ステープル高さが得られ、最も短い形成高さを有するステープルは、内側列内にあり、最も長い形成高さを有するステープルは、外側列内にある。ステープルの内側列及び中間列に対応するアンビルポケットは、内側列及び中間列内で三次元ステープルを作り出すために「傾斜」している。「バスタブ型」アンビルポケットは、外側ステープル列に対応する。少なくとも一実施形態では、ステープルは連続的に発射される。例えば、内側列及び中間列内のステープルが最初に発射され、外側列内のステープルはその後発射されてもよい。環状ナイフは、発射プロセス中に、クランプした組織を切断する。
本開示の様々な実施形態において記載したように、円形ステープル留め器具は、アンビルとステープルカートリッジとを含んでいる。アンビル及びステープルカートリッジの一方又は両方は、それらの間に組織を捕捉するために、開放構成と閉鎖構成との間で他方に対して移動可能である。ステープルカートリッジは、ステープルキャビティの円形列の内部に、又は少なくとも部分的に内部に、ステープルを収納する。ステープルは、それらの対応のステープルキャビティから、捕捉された組織の中へと、円形列で配備され、アンビル内の形成ポケットの対応する円形列に対して形成される。発射駆動部は、発射駆動部の発射ストローク中に、ステープルをステープルカートリッジから射出させるように構成されている。
円形ステープル留め器具のアンビルは、概して、組織圧縮面と、組織圧縮面内に画定されたステープル形成ポケットの環状アレイと、を含んでいる。アンビルは、取付マウントと、取付マウントから延びるステムと、を更に含んでいる。ステムは、アンビルが円形ステープル留め器具のステープルカートリッジに向かって及びステープルカートリッジから離れる方向に移動することができるように、円形ステープル留め器具のクロージャ駆動部に取り外し可能に取り付けられるように構成されている。
ステープルカートリッジ及びアンビルは、患者の体内で別々に移動することができ、手術野で組み合わされる。様々な例において、例えば、ステープルカートリッジは、例えば、結腸などの患者の細い管状体を通って移動する。ステープルカートリッジは、例えば、階段状デッキ及びポケット拡張部(pocket extender)などのいくつかの組織接触特徴部を含み得る。ステープルカートリッジが標的組織に向かって移動する際に患者に意図しない損傷を与えるのを回避するために、本開示は、とりわけ、いくつかの組織接触特徴部に対する様々な変更を提示する。
図118を参照すると、部分断面図は、ステープルカートリッジ15500が患者の体内を移動する際に、円形外科用器具のステープルカートリッジ15500が組織(T)に押し付けられているところを示している。組織を保護するように特に輪郭形成された外側フレーム15502を作るために、ステープルカートリッジ15500の多数の構造的特徴が変更されている。ステープルカートリッジ15500は、複数の環状ステープル列キャビティを含む。少なくとも1つの実施例において、図118に図示するように、ステープルキャビティ15510の外側列15504は、ステープルキャビティ15512の内側列15506を少なくとも部分的に取り囲む。ステープルキャビティ15510及び15512は、ステープル15530及び15531をそれぞれ収納するように構成されている。
内側及び外側という用語は、中心軸線15533を基準にした関係を説明する。例えば、内側組織接触面15518は外側組織接触面15516よりも中心軸線15533に近い。
図119に図示するように、ステープルカートリッジ15500は、階段状カートリッジデッキ15508を含んでいる。外側列15504は、階段状カートリッジデッキ15508の外側組織接触面15516内に画定され、一方で、内側列15506は、階段状カートリッジデッキ15508の内側組織接触面15518内に画定される。外側組織接触面15516は内側組織接触面15518から階段状に下がっており、これにより、ステープルカートリッジ15500が組織に押し付けられたときの摩擦を低減する傾斜が形成される。
場合によっては、外側組織接触面15516は、内側組織接触面15518に平行、又は少なくとも実質的に平行である。他の場合では、外側組織接触面15516は、外側組織接触面15516によって画定された第1の平面が、内側組織接触面15518によって画定された第2の平面を横断するように、傾斜が付けられる。所定の角度が、第1の平面と第2の平面との間に画定される。角度は、鋭角であり得る。少なくとも1つの場合において、角度は、例えば、約0°超から約30°以下の範囲から選択された任意の角度であり得る。少なくとも1つの場合において、角度は、例えば、約5°超から約25°以下の範囲から選択された任意の角度であり得る。少なくとも1つの場合において、角度は、例えば、約10°超から約20°以下の範囲から選択された任意の角度であり得る。傾斜した外側組織接触面15516は、ステープルカートリッジ15500が組織に対して移動する際に、組織との摩擦、又は組織の引っ掛かりを低減することができる。少なくとも1つの場合において、傾斜した外側組織接触面15516はまた、内側組織接触面15518から階段状に下がっている。
少なくとも1つの場合において、外側組織接触面15516の内側部分は、平面状、又は少なくとも実質的に平面状であり、一方で、外側組織接触面15516の外側縁部15548は、ステープルカートリッジ15500が組織に対して移動する際に、組織との摩擦、又は組織の引っ掛かりを低減するために、勾配を有する、円弧状にされる、及び/又は面取りされる。ステープルキャビティ15510は、例えば、外側組織接触面15516の平面状内側部分に存在する。内側組織接触面15518の外側縁部15550もまた、ステープルカートリッジ15500が組織に対して移動する際に、組織との摩擦、又は組織の引っ掛かりを低減するために、勾配を有すること、面取りされること及び/又は円弧状にされることができる。
同じ、又は少なくとも実質的に同じ、未形成高さを有するステープルを、外側列15504のステープルキャビティ15510及び内側列15504のステープルキャビティ15512内に収容するために、外側列15504のステープルキャビティ15510はポケット拡張部15514を含んでいる。ポケット拡張部15514は、ステープル15530がそれらの対応のステープルキャビティ15510から射出されるときに、ステープル15530を制御し、かつ誘導するように構成されている。場合によっては、ポケット拡張部15514は、例えば、内側組織接触面15518のステープルよりも大きい未形成高さを有するステープルを収容するように構成され得る。
図119に図示するように、外側列15504のステープルキャビティ15510は、内側列15506内の2つの隣接するステープルキャビティ15512の間の隙間15520と横方向に整列する、又は少なくとも実質的に整列する。ステープルキャビティ15510は、第1の端部15522と第2の端部15524とを有する。第2の端部15524は、連続した2つのステープルキャビティ15512のうちの1つの第1の端部15526と重なり、これにより、図118に図示するように、第2の端部15524に位置するステープル脚部15530aは、第1の端部15526に位置するステープル脚部15531aと放射状に整列する、又は少なくとも実質的に整列する。同様に、ステープルキャビティ15510の第1の端部15522は、連続した2つのステープルキャビティ15512のうちの1つの第2の端部15528と重なる。
ポケット拡張部15514は、外側組織接触面15516を越えて延在するステープル脚部15530aの先端部15536を隠すための、外側組織接触面15516から突出する第1のジャケット15532を含む。第1のジャケット15532は、第1の端部15522から突出する端部15538と、端部15538から離れる方向に延在して第1のジャケット15532を形成する内側側壁15540及び外側側壁15542と、を含む。少なくとも1つの場合において、第1のジャケット15532は、第1の端部15522を含むステープルキャビティ15510の外周15535の一部に延在する「C」字形の壁を画定する、又は少なくとも実質的に画定する。
組織との摩擦を低減するために、内側側壁15540は外側組織接触面15516から、外側側壁15542よりも高い高さまで突出する。別の言い方をすると、外側側壁15542の高さは内側側壁15540よりも低い。この構成により、内側側壁15540から外側側壁15542を通り外側組織接触面15516まで円滑に移行する傾斜が形成される。少なくとも1つの実施例において、内側側壁15540及び内側組織接触面15518は、外側組織接触面15516を基準にして同じ、又は少なくとも実質的に同じ高さを含む。あるいは、内側側壁15540及び内側組織接触面15518は、外側組織接触面15516を基準にして異なる高さを含む。場合によっては、外側組織接触面15516を基準にして、内側側壁15540の高さは内側組織接触面15518と比べて低い。この構成により、内側組織接触面15518から、内側側壁15540を通り、外側側壁15542を通り、外側組織接触面15516まで円滑に移行する傾斜が形成される。
内側組織接触面15518、内側側壁15540、外側側壁15542、及び/又は外側組織接触面15516は、輪郭形成された外側フレーム15502の別個の部分を画定する。それにもかかわらず、図118に図示するように、そのような各部分は互いに十分近接しているので、ステープルカートリッジ15500が組織に押し付けられたとき各部分の間に組織が捕捉されることができないようになっている。更に、これら部分の1つ又は2つ以上は、組織との摩擦を低減するために、傾斜した、輪郭形成された、湾曲した、円弧状の、及び/又は面取りされた外側表面を含み得る。図118に図示するように、外側側壁15542の上面15544及び内側側壁15540の上面15546は、輪郭形成された外側フレーム15502を画定するために、傾斜が付けられる、輪郭形成される、湾曲する、円弧状にされる、及び/又は面取りされる。
少なくとも1つの場合において、上面15544及び上面15546は、外側組織接触面15516によって画定された第1の平面及び内側組織接触面15518によって画定された第2の平面を横断する傾斜した平面を画定する。少なくとも1つの場合において、第1の角度が、傾斜した平面と第1の平面との間に画定される。第2の角度もまた、傾斜した平面と第2の平面との間に画定され得る。第1の角度の値及び第2の角度の値は、同じ、又は少なくとも実質的に同じであり得る。あるいは、第1の角度の値は、第2の角度の値と異なっていてもよい。少なくとも1つの場合において、第1の角度及び/又は第2の角度は、鋭角である。少なくとも1つの場合において、第1の角度は、例えば、約0°超から約30°以下の範囲から選択された任意の角度である。少なくとも1つの場合において、第1の角度は、例えば、約5°超から約25°以下の範囲から選択された任意の角度である。少なくとも1つの場合において、第1の角度は、例えば、約10°超から約20°以下の範囲から選択された任意の角度である。少なくとも1つの場合において、第2の角度は、例えば、約0°超から約30°以下の範囲から選択された任意の角度である。少なくとも1つの場合において、第2の角度は、例えば、約5°超から約25°以下の範囲から選択された任意の角度である。少なくとも1つの場合において、第2の角度は、例えば、約10°超から約20°以下の範囲から選択された任意の角度である。
上記に加えて、ポケット拡張部15514は、多くの点で第1のジャケット15532と同様である第2のジャケット15534を含む。第1のジャケット15532と同様に、外側組織接触面15516を越えて延在するステープル脚部の先端部を隠すために、外側組織接触面15516から第2のジャケット15534が突出する。第2のジャケット15534は、第2の端部15524から突出する端部15538と、端部15538から延在して第2のジャケット15534を形成する内側側壁15540及び外側側壁15542と、を含む。
図119には1つのポケット拡張部15514が図示されているが、例えば、1つ又は2つ以上の他のポケット拡張部15514が、外側組織接触面15516から突出してもよいことが理解される。少なくとも1つの場合において、第1のジャケット15532と第2のジャケット15534とは側壁によって接続され、例えば、ステープルキャビティを完全に取り囲むポケット拡張部を画定する。
本明細書で説明した外科用器具システムの多くは、電気モーターにより動作するが、本明細書で説明した外科用器具システムは、任意の好適な方式で動作することができる。様々な事例において、本明細書で説明した外科用器具システムは、例えば、手動操作トリガにより動作することができる。場合によっては、本明細書に開示されるモーターは、ロボット制御システムの一部分を含んでもよい。更に、本明細書に開示されるエンドエフェクタ及び/又はツールアセンブリのいずれかは、ロボット外科用器具システムと共に利用することができる。図82Aは、ロボット外科用器具システム20’を模式的に示す。しかしながら、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENT」、現在は米国特許出願公開第2012/0298719号は、例えば、ロボット外科用器具システムのいくつか例についてより詳細に開示している。
本明細書で説明した外科用器具システムは、ステープルの配備及び変形と関連させて説明されているが、本明細書で説明した実施形態は、これに限定されない。ステープル以外の締結具、例えばクランプ又はタックなどを配備する、様々な実施形態も想到される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、様々な実施形態も想到される。例えば、様々な実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成された電極を含み得る。また例えば、特定の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を封止するために振動エネルギーを加えることができる。
以下の開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
−1997年3月12日出願の欧州特許出願第795298号、発明の名称「LINEAR STAPLER WITH IMPROVED FIRING STROKE」、
−1997年2月25日発行の米国特許第5,605,272号、発明の名称「TRIGGER MECHANISM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−1997年12月16日発行の米国特許第5,697,543号、発明の名称「LINEAR STAPLER WITH IMPROVED FIRING STROKE」、
−2005年11月10日公開の米国特許出願公開第2005/0246881号、発明の名称「METHOD FOR MAKING A SURGICAL STAPLER」、
−2007年9月6日公開の米国特許出願公開第2007/0208359号、発明の名称「METHOD FOR STAPLING TISSUE」、
−1985年7月9日発行の米国特許第4,527,724号、発明の名称「DISPOSABLE LINEAR SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、
−1992年8月11日発行の米国特許第5,137,198号、発明の名称「FAST CLOSURE DEVICE FOR LINEAR SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、
1995年4月11日発行の米国特許第5,405,073号、発明の名称「FLEXIBLE SUPPORT SHAFT ASSEMBLY」、
−2013年1月29日発行の米国特許第8,360,297号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT WITH SELF ADJUSTING ANVIL」、
−2015年7月30日出願の米国特許出願第14/813,242号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING SYSTEMS FOR ASSURING THE PROPER SEQUENTIAL OPERATION OF THE SURGICAL INSTRUMENT」、
−2015年7月30日出願の米国特許出願第14/813,259号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING SEPARATE TISSUE SECURING AND TISSUE CUTTING SYSTEMS」、
−2015年7月30日出願の米国特許出願第14/813,266号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING SYSTEMS FOR PERMITTING THE OPTIONAL TRANSECTION OF TISSUE」、
−2015年7月30日出願の米国特許出願第14/813,274号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SYSTEM FOR BYPASSING AN OPERATIONAL STEP OF THE SURGICAL INSTRUMENT」、
−1995年4月4日発行の米国特許第5,403,312号、発明の名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
−2006年2月21日発行の米国特許第7,000,818号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
−2008年9月9日発行の米国特許第7,422,139号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
−2008年12月16日発行の米国特許第7,464,849号、発明の名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
−2010年3月2日発行の米国特許第7,670,334号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
−2010年7月13日発行の米国特許第7,753,245号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
−2013年3月12日発行の米国特許第8,393,514号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
−米国特許出願第11/343,803号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、現在は、米国特許第7,845,537号、
−2008年2月14日出願の米国特許出願第12/031,573号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
−2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第7980443号、
−米国特許出願第12/235,782号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第8,210,411号、
−米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在は、米国特許第8,608,045号、
−2009年12月24日出願の米国特許出願第12/647,100号、発明の名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、現在は、米国特許第8,220,688号、
−2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」、現在は、米国特許第8,733,613号、
−2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、現在は、米国特許第8,561,870号、
−米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は、米国特許第9,072,535号、
−2012年6月15日出願の米国特許出願第13/524,049号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は、米国特許第9,101,358号、
−2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は、米国特許出願公開第2014/0263551号、
−2013年3月13日出願の米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は、米国特許出願公開第2014/0263552号、
−2006年1月31日公開の米国特許出願公開第2007/0175955号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び
−2010年4月22日公開の米国特許出願公開第2010/0264194号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」、現在は、米国特許第8,308,040号。
特定の実施形態と共に本明細書で様々な装置について説明したが、それらの実施形態に対して修正及び変更が実施されてもよい。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、他の材料が使用されてもよい。更に、様々な実施形態に従って、所与の機能を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。以上の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような修正及び変更をすべて包含することが意図される。
本明細書に開示されるデバイスは、1回の使用後に廃棄されるように設計することができ、又は複数回使用されるように設計することができる。しかしながら、いずれの場合も、デバイスは少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、装置の分解工程、それに続く装置の特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の装置の再組立工程などであるが、これらに限定されない工程の、任意の組み合わせを含むことができる。具体的には、再調整設備及び/又は外科チームが装置を分解した後、装置の特定の部品を洗浄及び/又は交換することができ、装置はその後の使用のために再組立てされ得る。当業者であれば、デバイスの再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、すべて本発明の範囲内にある。
本明細書に開示された装置は、手術前に処理され得る。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、及び/又は高エネルギー電子などの、容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。デバイスはまた、β線、γ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて滅菌され得る。
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用、又は適合を包含するものとする。
その全体又は部分において本明細書に援用されたものとするすべての特許、刊行物、又はその他の開示物は、援用される資料が本開示に記載される既存の定義、記述、又はその他の開示内容と矛盾しない範囲においてのみ本明細書に援用されるものとする。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれるものとするが、既存の定義、記述、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、組み込まれる文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
〔実施の態様〕
(1) 外科用ステープラと共に使用するためのエンドエフェクタであって、
長手方向軸線を含むカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティであって、
前記長手方向軸線の周りに延在する第1のステープルキャビティ環状列と、
前記長手方向軸線の周りに延在する第2のステープルキャビティ環状列と、を含む、複数のステープルキャビティと、
前記ステープルキャビティ内に着脱可能に格納されたステープルと、
前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるために、螺旋状の発射経路に沿って前記長手方向軸線を中心に回転可能な傾斜面と、を含む、エンドエフェクタ。
(2) ステープルドライバを更に含み、前記傾斜面は、前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために、前記ステープルドライバと連続的に係合するように構成されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(3) 前記傾斜面は、前記第2のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる前に、前記第1のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる、実施態様2に記載のエンドエフェクタ。
(4) 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線に絶えず接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(5) 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(6) 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線に接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(7) 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(8) 前記ステープルは、
複数の第1のステープルであって、各前記第1のステープルは、前記第1のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第1のステープルは、第1の未形成高さによって画定されている、複数の第1のステープルと、
複数の第2のステープルであって、各前記第2のステープルは、前記第2のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第2のステープルは、前記第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さによって画定されている、複数の第2のステープルと、を含む、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(9) 前記ステープルを変形させるように構成されたアンビルを更に含み、前記アンビルは、前記第1のステープルを第1の形成高さに変形させ、かつ、前記第2のステープルを第2の形成高さに変形させるように構成されており、前記第1の形成高さは前記第2の形成高さとは異なっている、実施態様8に記載のエンドエフェクタ。
(10) 外科用ステープラのエンドエフェクタであって、
長手方向軸線を含むカートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティと、
前記ステープルキャビティ内に着脱可能に格納されたステープルと、
前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために前記長手方向軸線を中心に回転可能な発射部材と、を含む、エンドエフェクタ。
(11) ステープルドライバを更に含み、前記発射部材は、前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために、前記ステープルドライバと連続的に係合するように構成されている、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(12) 前記複数のステープルキャビティは、
前記長手方向軸線の周りに延在する第1のステープルキャビティ環状列と、
前記長手方向軸線の周りに延在する第2のステープルキャビティ環状列と、を含み、前記発射部材は、前記第2のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる前に、前記第1のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(13) 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線に絶えず接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(14) 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(15) 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線に接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(16) 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(17) 前記ステープルは、
複数の第1のステープルであって、各前記第1のステープルは、前記第1のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第1のステープルは、第1の未形成高さによって画定されている、複数の第1のステープルと、
複数の第2のステープルであって、各前記第2のステープルは、前記第2のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第2のステープルは、前記第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さによって画定されている、複数の第2のステープルと、を含む、実施態様12に記載のエンドエフェクタ。
(18) 前記ステープルを変形させるように構成されたアンビルを更に含み、前記アンビルは、前記第1のステープルを第1の形成高さに変形させ、かつ、前記第2のステープルを第2の形成高さに変形させるように構成されており、前記第1の形成高さは前記第2の形成高さと異なっている、実施態様17に記載のエンドエフェクタ。
(19) ステープルの環状列を適用するように構成された外科用ステープラと共に使用するためのエンドエフェクタであって、
カートリッジ本体と、
前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティであって、
第1のステープルキャビティ環状列と、
第2のステープルキャビティ環状列と、を含む、複数のステープルキャビティと、
前記第1のステープルキャビティ環状列内に着脱可能に格納された第1のステープル群と、
前記第2のステープルキャビティ環状列内に着脱可能に格納された第2のステープル群と、
複数のステープルドライバであって、各前記ステープルドライバは、前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるように構成されている、複数のステープルドライバと、
弓状経路に沿って画定された駆動スロットであって、前記弓状経路は、前記第1のステープルキャビティ環状列の下方に延在する第1の部分と、前記第2のステープルキャビティ環状列の下方に延在する後続部分と、を含む、駆動スロットと、
前記駆動スロット内で摺動可能な傾斜面であって、前記傾斜面は、前記ステープルドライバと係合して、前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるように構成されている、傾斜面と、を含む、エンドエフェクタ。

Claims (19)

  1. 外科用ステープラと共に使用するためのエンドエフェクタであって、
    長手方向軸線を含むカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティであって、
    前記長手方向軸線の周りに延在する第1のステープルキャビティ環状列と、
    前記長手方向軸線の周りに延在する第2のステープルキャビティ環状列と、を含む、複数のステープルキャビティと、
    前記ステープルキャビティ内に着脱可能に格納されたステープルと、
    前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるために、螺旋状の発射経路に沿って前記長手方向軸線を中心に回転可能な傾斜面と、を含む、エンドエフェクタ。
  2. ステープルドライバを更に含み、前記傾斜面は、前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために、前記ステープルドライバと連続的に係合するように構成されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  3. 前記傾斜面は、前記第2のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる前に、前記第1のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる、請求項2に記載のエンドエフェクタ。
  4. 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線に絶えず接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  5. 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  6. 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線に接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  7. 前記カートリッジ本体は、前記傾斜面を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  8. 前記ステープルは、
    複数の第1のステープルであって、各前記第1のステープルは、前記第1のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第1のステープルは、第1の未形成高さによって画定されている、複数の第1のステープルと、
    複数の第2のステープルであって、各前記第2のステープルは、前記第2のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第2のステープルは、前記第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さによって画定されている、複数の第2のステープルと、を含む、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
  9. 前記ステープルを変形させるように構成されたアンビルを更に含み、前記アンビルは、前記第1のステープルを第1の形成高さに変形させ、かつ、前記第2のステープルを第2の形成高さに変形させるように構成されており、前記第1の形成高さは前記第2の形成高さとは異なっている、請求項8に記載のエンドエフェクタ。
  10. 外科用ステープラのエンドエフェクタであって、
    長手方向軸線を含むカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティと、
    前記ステープルキャビティ内に着脱可能に格納されたステープルと、
    前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために前記長手方向軸線を中心に回転可能な発射部材と、を含む、エンドエフェクタ。
  11. ステープルドライバを更に含み、前記発射部材は、前記ステープルを前記ステープルキャビティから連続的に射出させるために、前記ステープルドライバと連続的に係合するように構成されている、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  12. 前記複数のステープルキャビティは、
    前記長手方向軸線の周りに延在する第1のステープルキャビティ環状列と、
    前記長手方向軸線の周りに延在する第2のステープルキャビティ環状列と、を含み、前記発射部材は、前記第2のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる前に、前記第1のステープルキャビティ列内に格納された前記ステープルを連続的に射出させる、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  13. 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線に絶えず接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  14. 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を誘導するように構成された螺旋状のスロットを含み、前記螺旋状のスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  15. 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線に接近しながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  16. 前記カートリッジ本体は、前記発射部材を受容するように構成された湾曲したスロットを含み、前記湾曲したスロットは、前記長手方向軸線から絶えず遠のきながら、前記長手方向軸線の周りに延在している、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
  17. 前記ステープルは、
    複数の第1のステープルであって、各前記第1のステープルは、前記第1のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第1のステープルは、第1の未形成高さによって画定されている、複数の第1のステープルと、
    複数の第2のステープルであって、各前記第2のステープルは、前記第2のステープルキャビティ環状列内に位置付けられ、各前記第2のステープルは、前記第1の未形成高さと異なる第2の未形成高さによって画定されている、複数の第2のステープルと、を含む、請求項12に記載のエンドエフェクタ。
  18. 前記ステープルを変形させるように構成されたアンビルを更に含み、前記アンビルは、前記第1のステープルを第1の形成高さに変形させ、かつ、前記第2のステープルを第2の形成高さに変形させるように構成されており、前記第1の形成高さは前記第2の形成高さと異なっている、請求項17に記載のエンドエフェクタ。
  19. ステープルの環状列を適用するように構成された外科用ステープラと共に使用するためのエンドエフェクタであって、
    カートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体内に画定された複数のステープルキャビティであって、
    第1のステープルキャビティ環状列と、
    第2のステープルキャビティ環状列と、を含む、複数のステープルキャビティと、
    前記第1のステープルキャビティ環状列内に着脱可能に格納された第1のステープル群と、
    前記第2のステープルキャビティ環状列内に着脱可能に格納された第2のステープル群と、
    複数のステープルドライバであって、各前記ステープルドライバは、前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるように構成されている、複数のステープルドライバと、
    弓状経路に沿って画定された駆動スロットであって、前記弓状経路は、前記第1のステープルキャビティ環状列の下方に延在する第1の部分と、前記第2のステープルキャビティ環状列の下方に延在する後続部分と、を含む、駆動スロットと、
    前記駆動スロット内で摺動可能な傾斜面であって、前記傾斜面は、前記ステープルドライバと係合して、前記ステープルを前記ステープルキャビティから射出させるように構成されている、傾斜面と、を含む、エンドエフェクタ。
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