JP2019512112A - ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法、システム、及び、プログラム - Google Patents

ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法、システム、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 感度を効果的に高める、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法を提供すること【解決手段】 ジョセフソン比較器から情報を抽出するための確率的デジタイザが開示される。デジタイザは、統計的方法を使用して、コンピュータ読出しの集合を総計し、入力信号が比較器のグレーゾーン内にあるときであっても、比較器の感度を効果的に高める。とりわけ、かかるデジタイザは、量子ビットの状態間の弁別に使用することができる。【選択図】 図8

Description

本発明は、一般に単一磁束量子確率的デジタイザの分野に関し、より具体的には単一磁束量子(SFQ)デジタル検出デバイスに関する。
ジョセフソン接合は公知である。ジョセフソン接合は、弱い連結で結合された2つの超伝導体で構成される。絶縁体、非超電導金属、及び物理的狭窄(physical constriction)を含むいくつかのタイプの弱い連結が知られている。ジョセフソン接合は、ジョセフソン比較器を構築するのに使用されてきた。少なくともいくつかのジョセフソン比較器において、量子力学的原理に基づいて動作する一対のジョセフソン接合は、共に決定対(decision−making pair)として作用して、クロックパルスが印加されるたびに、入力電流が閾値より上又は下のどちらであるかを示す信号を発する。この閾値レベルは、物理的雑音を受けることが知られており、これは閾値レベルをぼやけさせるので、現実には閾値レベルは、実際には、比較器の「グレーゾーン」として知られる、ある範囲になる。典型的なジョセフソン比較器は、数マイクロアンペアのオーダの雑音限界感度、すなわち正確な検出のために信号レベル間に要する差、を有する。ジョセフソン比較器の特性として、極めて高速の動作、低電力消費、低雑音、及び高感度を挙げることができ、結果として、これら比較器は、単一磁束量子(SFQ)アナログ−デジタル変換器(ADC)等のデバイス、及び、このような特性値がその製造及び動作のコストに見合うその他のアプリケーションにおける用途が見いだされている。とりわけ、ジョセフソン接合に対して提案されている用途は、量子コンピューティングデバイスにおける量子ビット用の読出しサポートとしてのものである。
本発明の目的は、感度を効果的に高める、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法を提供することである。
本発明の態様によれば、以下のステップを(必ずしも以下の順序ではなく)行う、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法がある:(i)各確率がジョセフソン比較器に対する入力信号の離散的パラメータ値の有効集合に対応する、ジョセフソン比較器からの出力パルスを観測することの所定の確率の集合を得るステップ、(ii)入力信号をサンプリングすることに応答してジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集するステップ、(iii)出力集合のサイズに関して、ジョセフソン比較器からの出力パルスの計数に対する1つ以上の閾値を計算するステップ、(iv)出力パルスの実験的計数を決定するステップ、及び(v)出力パルスの実験的計数を1つ以上の閾値に対して比較することによって、入力信号の離散的パラメータ値の仮説を立てるステップ。出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される。
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップを(必ずしも以下の順序ではなく)行う、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法がある:(i)入力信号をサンプリングすることに応答してジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集するステップ、(ii)収集された出力集合に基づいて、入力信号をサンプリングすることに応答してジョセフソン比較器が出力パルスを生成する確率を推定するステップ、及び(iii)入力信号値の関数として確率を表す確率曲線を使用して、推定された確率の逆関数を計算することによって入力信号の値を推定するステップ。出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある入力信号値によって生成される。
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップを(必ずしも以下の順序ではなく)行う、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法がある:(i)入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された、同相出力及び直交出力の両方を含む出力集合を収集するステップ、(ii)収集された出力集合の同相出力に基づいて、ジョセフソン比較器の出力の同相期待値を推定するステップ、(iii)収集された出力集合の直交出力に基づいて、ジョセフソン比較器の出力の直交期待値を推定するステップ、並びに(iv)振幅及び位相を同相期待値及び直交期待値に関連付ける連立方程式の組を解くことによって、入力信号振幅及び入力信号位相を推定するステップ。出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される。
以下のステップを(必ずしも以下の順序ではなく)行う、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法がある:(i)入力信号をサンプリングすることに応答してジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集するステップ、(ii)収集された出力集合に基づいて、ジョセフソン比較器が出力パルスを生成する1つ以上の確率を推定するステップ、及び(iii)1つ以上の入力信号パラメータの値を、推定された確率と、1つ以上の入力信号パラメータの関数として確率を表す確率曲線とを使用して推定するステップ。出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される。
以下のステップを(必ずしも以下の順序ではなく)行う、ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法がある:(i)入力信号をサンプリングすることに応答してジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集するステップ、(ii)出力集合を組み合わせて総計測度(aggregate measure)にするステップ、及び(iii)総計測度に基づいて、収集された出力を生成した量子ビット状態を決定するステップ。出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される。
特許請求される通り、対応するシステム及びコンピュータプログラミングもまた提供される。
本発明による第1の実施形態のシステムのブロック図である。 本発明による第1の実施形態のシステムにおいて、特定の出力状態を検出する確率をジョセフソン比較器に対する入力の関数として示すグラフである。 本発明による第2の実施形態のシステムのブロック図である。 本発明による第3の実施形態のシステムのブロック図である。 本発明による第3の実施形態のシステムにおいて、2つの所与の量子ビット状態の各々について、ジョセフソン比較器から特定の出力状態を検出する確率を示すグラフである。 本発明によるシステムの第4の実施形態のブロック図である。 第4の実施形態のシステムの機械論理(例えばソフトウェア)部分を示すブロック図である。 少なくとも部分的に、第4の実施形態のシステムによって行われる、第1の実施形態の方法を示すフローチャートである。 少なくとも部分的に、第4の実施形態のシステムによって行われる、第2の実施形態の方法を示すフローチャートである。 少なくとも部分的に、第4の実施形態のシステムによって行われる、第3の実施形態の方法を示すフローチャートである。 本発明による第5の実施形態のシステムのブロック図である。
本発明のいくつかの実施形態は、統計的解析を使用して、ジョセフソン比較器に対する入力がその比較器のグレーゾーン内にあるときに該比較器から得られた出力の集合から情報を抽出する。このことは、比較器の感度を、従来技術を使用して達成することができる感度を超えて効果的に高める。このようにして抽出された情報は、その後、アナログ入力信号の特性を推定すること又は2以上の離散的な入力状態間を区別すること等の種々の用途に使用することができる。
本発明のいくつかの実施形態は、(i)デバイス雑音は、ジョセフソン比較器の最終感度を限定し、かかる感度は典型的には数マイクロアンペア(例えば5−10μA)の範囲内に入ること、(ii)ジョセフソン比較器は、量子コンピューティングの分野において、量子ビットの状態の読出し用、例えば非常に弱い無線周波数(RF)パルスによって量子ビットをプローブすることによる量子ビット状態の検出用に有望であること、(iii)そのような量子コンピューティング量子ビット読出し用途のためには、nA範囲(例えば5−50nA)の振幅を有する信号を検出する能力が必須又は有利であること、しかし(iv)このようなRF信号の振幅は非常に小さく、比較器の雑音限界感度よりもかなり小さくいので、信号は、測定出力が量子ビットの確率関数になるジョセフソン比較器のグレーゾーン内に入ること、を認識する。
結果として、本発明のいくつかの実施形態は、(i)確率的デジタル化を使用して、測定を複数回繰り返すこと並びに統計量及び確率の知識を適用して状態を決定することによって、このような小さい信号に関する情報を取得することができること、(ii)したがって確率的デジタイザを量子コンピュータにおける量子ビット用の読出しデバイスとして使用することができること、及び(iii)より一般的には、このような二値(binary)検出問題を標本統計量を使用して解いて2つの可能なパラメータ値又は状態のどちらが存在するかを決定するこの手法は、M値(M−ary)検出問題を解くために拡張することができ、標本統計量を使用して、パラメータ値のM個の有効集合(ここで集合は、振幅、位相、及び/又は状態等のパラメータについての1つ以上のパラメータ値から構成される)の母集団(universe)の中からM個の可能なパラメータ値、値集合、又は状態のうちのどれが存在するかを決定することできること、を認識する。本発明のいくつかの実施形態は、ジョセフソン比較器に対するアナログ入力信号を、入力レベルが比較器のグレーゾーンに入るときに確率的デジタイザを使用して確率的方法によって推定することもできることを認識する。確率的デジタイザを適用してジョセフソン比較器のグレーゾーン制限を克服することについての詳細は、基底帯域信号の推定、通過帯域信号の推定、及び離散的数の既知状態間の区別(量子ビットの状態の読出し用など)のためのその使用を例証する実施形態と共に後述する。
本発明のいくつかの実施形態は、いくつかの従来の量子ビットシステムにおいて、(i)生の量子ビット読出し信号(例えば、単一モードの伝送線路共振器の電磁場に容量結合されたクーパー対ボックスからの)は弱いこと、(ii)弱い読出し信号は、「RFアンプ」(これは任意のタイプのRF増幅器とすることができる)によって検出されること、及び(iii)RF増幅器の後のミクサを、読出し信号の同相(I)成分と直交(Q)成分とを分離するためのアナログ技術として使用することができること、を認識する。さらに本発明のいくつかの実施形態は、いくつかの従来の量子ビットシステムにおいて、(i)生の量子ビット読出し信号を増幅するための「量子制限」増幅器の一型式として、超電導低インダクタンス波動検流計(Superconducting Low−inductance Undulatory Galvanometer(SLUG))が使用されていること、(ii)SLUGは、制限された利得を有すること、及び(iii)この制限された利得ゆえに、SLUGからの出力は、高電子移動度トランジスタ(HEMT)低雑音増幅器へ送られること、を認識する。さらにまた、本発明のいくつかの実施形態は、非常に高感度の確率的デジタイザを提供し、確率的デジタイザがSLUG出力を直接検知することができるので、上述のHEMT増幅器を必要としない。本発明のいくつかの実施形態は、確率的デジタイザの感度が十分に高い場合、生の量子ビット読出し信号を直接(SLUG等の量子制限増幅器なしで)検知することができることを認識する。
本発明のいくつかの実施形態は、量子コンピュータにおける量子ビット読出しを、量子ビット状態をプローブすること、弱いRFパルスを量子ビットに印加すること、及び戻ってきたRF信号の位相シフトを測定することによって行うことができること、を認識する。印加されるRFパルスは、量子ビット状態が乱されないように、量子ビットの基本共振周波数とは異なる周波数を有する。結果として得られる戻りRF信号の振幅及び/又は位相シフトは、量子ビット状態に依存する。(例えば、主として位相シフトを検出するとき、位相感受性弁別器を使用して、量子ビット状態が|0>又は|1>のどちらであるかを決定することができる。)印加/発生RFパルスは非常に弱いので、量子制限増幅器/HEMTを使用して、受信信号の振幅を検出用に使用される読出し比較器のグレーゾーンより上までブーストすることによって、読出しプロセスを補助することができる。本発明のいくつかの実施形態によって認識されるように、代替的又は相補的な手法は、発生RFパルスの振幅が比較器のグレーゾーン内に入るときであっても比較器が量子ビット状態間を弁別する感度を効果的に高めるために、確率的デジタイザを使用することである。
図11に示す回路900は、マイクロ波入力信号902の位相感受性測定のための、この後者の手法を例証する、本発明の実施形態である(代替的に又は付加的に振幅を使用することができる)。回路900は、プローブ信号902、1つ以上の制御信号904、情報信号905、出力信号又は読出し906、キャパシタ908、結合器909、伝送線路共振器910、クーパー対ボックス912、(随意の)増幅器914、及び確率的デジタイザ920を含む。量子ビットは、クーパー対ボックス912によって維持され、1つ以上のキャパシタ908及び伝送線路共振器910を介して、設定及び読出し回路に結合される。プローブ信号902は、パルスであっても連続的であってもよく、図示したように回路に入り、結合器909の中で1つ以上の制御信号904に加えられる。制御信号904は、クーパー対ボックス・レベル分離及びコヒーレンシ操作といった回路の態様を制御する。結合器909から出た信号は、クーパー対ボックス912に格納された量子ビットの状態に関連した情報を取得して、情報信号905になり、この情報信号から確率的デジタイザ920によって取得される読出しの組を介して情報が抽出され、確率的デジタイザは、個々の読出し値を組み合わせて又は総計して出力906を生成する。回路900は、確率的デジタイザを使用して、読出し回路の感度を効果的に高めて、非常に弱いRFパルスであっても量子ビット状態間を弁別するので、増幅器914は必ずしも必要ではなく、したがって点線で示されている。
詳細に後述するように、確率的デジタイザ920のような確率的デジタイザは、情報信号の同相成分及び直交成分を検出するためにその直交サンプリングを行うことができ、これにより、多くの用途において、従来の(ヘテロダイン)RF検出回路において使用されているようなアナログミクサ(及び関連付けられた局所発振器)が必要なくなる。したがって図11において、増幅器914の出力は、確率的デジタイザ920の入力に直接接続される。他方、増幅器914の出力と確率的デジタイザ920の入力との間にミクサを挿入することが可能であり、その場合、確率的デジタイザは、情報信号の周波数変換バージョンをサンプリングする。本発明の思想又は範囲から逸脱しないこのような修正は、情報信号の中央周波数が確率的デジタイザの帯域の外側にある場合に有用であり得る。
本発明のいくつかの実施形態は、アナログドメインからデジタルドメインへの変換を提供する単一磁束量子(SFQ)アナログ−デジタル変換器(ADC)が、ジョセフソン比較器回路を含むことを認識する。本発明のいくつかの実施形態において使用される単純なジョセフソン比較器回路の一例は、図1に示す平衡ジョセフソン比較器510である。比較器510は、ジョセフソン接合501及び502(合わせて、決定対)、並びにSFQクロック504を含む。アナログ入力電流I506は、図示したように比較器に入る。SFQクロックパルス(i=1,2,...に対して、CLK(i))が、直列接続されたジョセフソン接合501及び502に印加されると、入力電流が実質的にゼロより大きいとき(I>0)、接合502を横断するSFQパルスが生成され、比較器出力508においてデジタル「1」を生成する(cmp(i)=1)。入力信号が実質的にゼロより小さいとき(I<0)、CLK(i)の印加は、接合502ではなく接合501を横断するSFQパルスを生成し、比較器出力508における出力パルスを生成しない。これはデジタル「0」である(cmp(i)=0)。
しかしながら、本発明のいくつかの実施形態によって認識されるように、ジョセフソン比較器回路からの出力が確率的になる入力信号の範囲がある。換言すれば、2つの信号レベル間を区別するための閾値は、点の値ではなく範囲であり、閾値範囲より下の入力信号に対しては「0」が検出され、閾値範囲より上の入力信号に対しては「1」が検出され、閾値範囲内に入る入力信号は、比較器固有の特性及び実際の入力信号レベルによって定められる確率で「0」又は「1」のいずれかを生成し得る。
この状況を比較器510について図2のグラフ400によって示す。グラフ400は、cmp(i)=1の確率を入力電流Iの関数として示す。比較器510は平衡比較器であるので接合501及び502の臨界電流は等しく、そのため、Iが0のとき、比較器はちょうどその切換え点(確率=50%)になる。ゼロより十分に小さいIの値に対して、cmp(i)=1の確率は事実上0である。同様に、ゼロより十分に大きいIの値に対して、cmp(i)=1の確率は事実上1である。しかしながら、比較器のいわゆる「グレーゾーン」であるΔI407の範囲内のIの値に対して、cmp(i)=1の確率は非自明であり、比較器は「0」又は「1」のどちらかを出力することができ、「1」の確率は入力されたIの値における曲線の高さによって与えられる。グレーゾーンの幅、並びにその内側の確率曲線の形状は、温度によって、及び、その他の、所与の比較器を構成するジョセフソン接合の種々のパラメータによって決定される。これらの同じ動作原理は、不平衡ジョセフソン比較器にも当てはまるが、グレーゾーンの位置はシフトし得る。当業者は、固有のグレーゾーンを伴って動作するジョセフソン比較器回路のその他の例を認識するであろう。
従って、本発明のいくつかの実施形態は、現在の技術状態に対して改善すべき以下の事実、潜在的な問題及び/又は潜在的な領域を認識する:(i)従来のSFQ ADCは、少なくとも最小桁ビット(LSB)に至るまで決定論的出力が生成されるようにするために、グレーゾーンよりも十分に大きい信号(すなわちIはΔI内のいかなる入力値よりもはるかに大きい、又はI>>ΔI)を扱うように設計されていること、及び/又は(ii)量子ビット検知等のいくつかの用途は、非常に低い入力信号(すなわちグレーゾーン内に入る入力信号、又はI<<ΔI)をもたらすこと。
加えて、本発明のいくつかの実施形態は、(i)比較器のグレーゾーン内に入る低レベル入力信号を扱うための1つの選択肢は前置増幅である−例えば量子ビットと共に使用することができる量子制限増幅器(QLA)を使用することができる−が、そのような手法は、有限の利得及び過剰な電力損失等の問題によって制限されること(信号を前置増幅することは、その振幅をグレーゾーンに対して高めることができるので、それにより検出が改善されるが、増幅された信号が、それでもなおグレーゾーンの境界を越えないことがある。余分な増幅段を追加することは、多くの用途において、特に量子ビットが極低温で動作する量子コンピューティングにおいて、電力損失ゆえに実際的ではない。したがって感度を比較器のグレーゾーン内に拡張することが望ましい)、(ii)比較器の入力がグレーゾーン内にあるときにその確率的出力から情報を抽出することができること、及び/又は(iii)手法(i)及び(ii)は、互いに独立に使用することができるが、一緒に使用することもできること、を認識する。
例えば、図1に戻り、回路500を考える。回路500は、基底帯域信号をサンプリングするための本発明の実施形態である。上記のジョセフソン比較器510に加えて、回路500は、コレクタ512、確率推定器514、及び信号推定器516を含む。回路500は、(入力)信号I506の測度である出力518を生成し、ここでI506は、比較器510のグレーゾーン内の基底帯域信号である。回路500は、ジョセフソン比較器510の比較器出力508(cmp(i))から確率的情報を抽出することによって、出力518を生成する。出力518は、入力信号I506の値の推定量である。あるいは、出力518は、入力信号I506の値が比較器のグレーゾーン内の精密な閾値の上又は下のどちらであるかの推定量とすることができる。
回路500は以下のように働く。
(i)クロック504の各パルスに対して、出力508をコレクタ512によって読み取る。総計周波数(aggregating frequency)が比較器のクロック周波数の約数であるサブサンプリングもまた可能であるが、情報を捨てるという欠点を有するので、所与の測定期間にわたる精度を低下させる。クロック504の周波数は、基底帯域入力信号506のナイキスト(Nyquist)周波数/レートよりもはるかに高い(例えば50倍又は100倍高い)(すなわち、fclk>>fsig)。信号周波数よりもはるかに高いクロック周波数は、推定される信号が測定間隔にわたって事実上、定常又は一定であるように見えることを可能にする。また、入力信号506の値は比較器510のグレーゾーン407内にあり(すなわち、Iの大きさはΔIの範囲内にあり、又はabs(I)<ΔIである)(図2参照)、あるサンプリング周期にわたってIが事実上一定値であっても、出力508が一貫性がないことを意味する。
(ii)ひとたびコレクタ512がある数N個の読取り値を収集すると、コレクタは、結果を確率推定器514に渡す。推定器514は、cmp(i)=1である確率を次式
Figure 2019512112

を用いて推定し、ここでp(j)は、サイズNの出力パルスの標本集合jについてcmp(i)=1である実験的確率である。すなわち、推定器514は、比較器510からの出力508のN個の逐次的な読取り値の算術平均を取ることによって、cmp(i)=1の確率を推定し、ここで各読み取り値は0又は1である。実施形態500において、N<fclk/fsigであり、各期間jは重複しない(各p(j)を計算するのに使用される読取り値が他のいずれのp(j)とも共有されないことを意味する。例えば、クロックパルス1、2及び3からの読取り値を使用してp(1)を計算し、クロックパルス4、5、及び6からの読取り値を使用してp(2)を計算し、以下同様である)。当業者であれば、その他の変形が可能であることを認識し、これには、(a)p(j)を計算するための別の式の使用、(b)異なる又は変化する値のNの使用(一般に、Nは典型的にはfsigに対するfclkの比より小さいが、必ずしも全く等しくなくてもよい)、(c)集合jに対する推定量を、N個すべての読取り値を待って推定量を計算するのではなく、各読取り値が収集されたときに即座に更新すること、(d)重複する期間jの使用、及び/又は(e)指数平滑法のような種々の時系列的解析の使用、が含まれるが、必ずしもそれらに限定されない。
(iii)確率推定器514は、そのp(j)の推定量を信号推定器516に渡し、信号推定器は、期間jにわたる入力信号Iの値(I(j))を次式
(j)=Prob−1(p(j)) 式2
を用いて推定する。
すなわち、推定器516は、確率曲線Prob(I)を用いてp(j)の逆関数を計算することによって、I(j)を推定する。任意の所与のジョセフソン比較器について、Prob(I)は、その比較器の他の特性及びその比較器が動作する条件の関数である。比較器510について、Prob(I)は、図2に示す曲線によって与えられ、これは実験的較正試験によって決定されたものである(すなわち、これは較正曲線である)。あるいは、Prob(I)は、他の関連の実験的又は理論的比較器特性及び動作条件をProb(I)を計算するための入力として利用する、理論的モデルを使用した計算によって決定することができる。あるいは、いくつかの実施形態は、I(j)を推定するのではなく、I(j)が、比較器のグレーゾーン内にある精密な閾値(値)の上又は下のどちらであるかということのみを推定する。
jの逐次的な値に対してステップ(ii)及び(iii)を繰り返すことによって、回路500は、比較器に対する入力が比較器のグレーゾーン内にあるときであっても、比較器510の確率的出力から(すなわちcmp(i)データの集まりから)信号情報を抽出する。この方式で動作することで、比較器の感度がこの範囲内に有効に拡張される。
図3に示すのは、通過帯域信号をサンプリングするための本発明の実施形態を例証する回路600である。回路600は、ジョセフソン比較器610、直交コレクタ612、期待値推定器614、及び信号推定器616を含む。回路600は、(入力)信号I606の測度である出力618を生成し、ここでI606は、比較器610のグレーゾーン内の通過帯域信号である。回路600は、ジョセフソン比較器610の出力608から確率的情報を抽出することによって、出力618を生成する。出力618は、入力信号I606のパラメータ(振幅及び位相)の推定量である。あるいは、出力618は、入力信号I606の各パラメータが比較器のグレーゾーン内の閾値の上又は下のどちらであるかの推定とすることができる。
回路600は以下のように働く。
(i)ジョセフソン比較器クロック(図示せず)の各パルスに対して、出力608を直交コレクタ612によって読み取る。ジョセフソン比較器クロックの周波数は、通過帯域入力信号606の帯域幅よりもはるかに大きい(すなわちfclk>>δfsig)。前の実施形態と同様に、信号の帯域幅よりもはるかに高いクロック周波数は、測定期間中、推定される信号の位相及び振幅が事実上、定常又は一定であるように見えることを可能にする。各々のジョセフソン比較器クロックパルスの幅(τclk)は、I606の周期の四分の一より小さい(すなわちτclk<1/(4fsig))ので、比較器は、I606の四分の一周期に対して十分に速く確率的決定を行う。前の実施形態と同様に、I606の値は、比較器610のグレーゾーン内にあり(すなわち、Iの振幅はΔIの範囲内にあり、又はabs(I)<ΔIである)、これは、事実上定常の信号(例えば、Iが、サンプリング周期にわたって事実上一定の振幅及び周期を有する非常に高周波数の正弦波信号である場合)のサイクルにおける一貫した点において取得した標本であっても、出力608があるサンプリング周期にわたって一貫性がないことを意味する。ジョセフソン比較器クロックは、レート4fsigでパルス化されているので、I606はそのサイクルiの間に4回サンプリングされるようになっており、標本出力cmp(i,0)、cmp(i,1)、cmp(i,2)、及びcmp(i,3)を生成する。前の実施形態と同様に、各標本出力は、デジタル「0」又はデジタル「1」のいずれかである。
(ii)ひとたび直交コレクタ612が、入力信号I606に対してN周期にわたって標本集合jを収集すると、直交コレクタは、結果を期待値推定器614に渡す。期待値推定器614は、サイズ4Nの標本集合jに対して、cmp(i,0)=1の同相確率(p(j))及びcmp(i,1)=1の直交確率(p(j))を、以下の二式をそれぞれ用いて推定する。
Figure 2019512112

値p(j)及びp(j)は、各標本集合jに対して同相測定及び直交出力測定を使用すると、これらの確率に対応する以下の式の期待値(それぞれ同相期待値及び直交期待値)を推定するので、cmp(i,0)=1及びcmp(i,1)=1の不偏推定量である。
Figure 2019512112

同相比較cmp(i,0)及びcmp(i,2)は、入力正弦波の180度離れた標本を表すので、それらの確率は相補的であることに留意されたい。同じことが、cmp(i,1)及びcmp(i,3)の直交比較についても当てはまる。実施形態600において、N<fclk/δfsigであり、各期間jは重複しない。当業者であれば、その他の変形が可能であることを認識し、これには、(a)p(j)及びp(j)を計算するための別の式の使用、(b)異なる又は変化する値のNの使用(一般に、Nは典型的にはδfsigに対するfclkの比より小さいが、必ずしも全く等しくなくてもよい)、(c)集合jに対する各確率推定量を、4N個すべての読取り値を待って推定量を計算するのではなく、各読取り値の対が収集されたときに即座に更新すること、(d)重複する期間jの使用、及び/又は(e)指数平滑法のような種々の時系列的解析の使用、が含まれるが、必ずしもそれらに限定されない。
(iii)期待値推定器614は、そのp(j)及びp(j)の推定量を信号推定器616に渡し、信号推定器は、期間jにわたる入力Iの振幅A(j)及び位相φ(j)を、以下の2つの連立方程式の組IQを解くことによって推定する。
Figure 2019512112

すなわち、信号推定器616は、比較器610についての確率曲線Prob(A,φ)から計算した同相確率及び直交確率が、以前のステップにおいて決定されたp(j)及びp(j)の実験的推定量と等しくなるようなA(j)及びφ(j)を見いだすことによって、A(j)及びφ(j)を推定する。実験的に決定された所与の対と厳密に一致する計算された確率の対p(j)及びp(j)を生じさせるA(j)及びφ(j)の組合せが存在しないこともあり得るので、最適法(best−fit techniques)を使用する必要があり得ることに留意されたい。また、前の実施形態とは対照的に、この場合の確率曲線は、振幅及び位相の両方を入力とする二変量関数であることにも留意されたい。しかしながら、前と同様に、曲線の形状は、較正試験を通じて実験的に決定することができ、又は、比較器610の既知の特性若しくは予測された特性を通じて理論的に決定することができる(ここではI=A×sin(2πfsigt+φ)に対して)。いくつかの実施形態は、A(j)及びφ(j)を推定するのではなく、期間jの間の入力信号606の同相成分及び直交成分が、精密な二次元閾値(A及びφに対して定義される)の上又は下のどちらであるかということのみを推定する。
jの逐次的な値に対してステップ(ii)及び(iii)を繰り返すことによって、回路600は、比較器に対する入力が比較器のグレーゾーン内にあるときであっても、比較器610の確率的出力から信号情報を抽出する。この方式で動作することで、比較器の感度がこの範囲内に有効に拡張される。
4fsigのレートでのサンプリングは単なる1つの可能性に過ぎないことに留意されたい。例えば、本発明のいくつかの実施形態は、分数周波数(fractional frequency)サンプリングを使用し、ここで例えば入力周波数(fsig)は、(4fsig)/5のレートでサンプリングされる。このような場合の入力信号は、サブサンプリング(入力周波数より低いレートでのサンプリング)されたものであるが、それでもSFQ比較器からの連続した出力は、同相標本の後に直交標本が続き、以下同様に提示する。測定時間については不利である(可能な標本がスキップされるので)が、入力に関する同じ型式の統計的情報が最終的には取得される。SFQ比較器は最大サンプリングレート(これを超えると良好な感度又は信頼性のある動作が得られない)を有するので、サブサンプリングが有用であり得る。仮に入力信号の測定が4fsigのレートに制限されたとすれば、最大入力信号周波数は、事実上、比較器の最大サンプリングレートの四分の一に制限されることになる。しかしながら、分数周波数サンプリング(サブサンプリング)では、この制限が解消され、比較器の最大サンプリングレートを超える周波数の信号を有効にサンプリングすることができる。
図4に示すのは、2つの候補定常通過帯域又信号は基底帯域信号の間を弁別するための本発明の実施形態を例証する回路700である。回路700は、ジョセフソン比較器710、コレクタ712、及び状態仮説器(state hypothesizer)714を含む。比較器710は、入力信号I706を比較器出力708に変換する。次いで回路700は、2つの信号のうちどちらが検出されたのかについての決定を表す出力718を生成する。
このシナリオは、図5のグラフ800に示されており、ここで注目する2つの信号レベルは、G(接地)803及びE(励起)805であり、両方とも図4の比較器710のグレーゾーンΔI807内に「固定された」(かつ、この場合には既知の)レベルである。G803及びE805は、それぞれ量子ビット状態|0>及び|1>に対応する信号レベルである。各量子ビット状態は、比較器のグレーゾーンに関連付けられた雑音に起因して、比較器の出力において「1」(cmp(i)=1)を検出する既知の確率に関連付けられる。この確率は、G803についてはa、E805についてはbである。前に説明した実施形態と同様に、このような確率は、実験的較正によって及び/又は理論的計算によって決定することができる。
図4に戻ると、入力信号I706は、ジョセフソン比較器710に入り、これは、Iが比較器のグレーゾーン内にあるので確率的出力708を生成する。コレクタ712は、前の実施形態について上述した通り、これらそれぞれの出力をサイズnの集合にわたって収集する。各出力は「0」又は「1」のいずれかであるので、cmp(i)=1であるk個の出力と、cmp(i)=0であるn−k個の出力が存在することになる。結果(例えば、数n及びk)は、状態仮説器714に渡され、これは二項分布を用いて、測定された量子ビットに対応するのは状態|0>又は|1>のどちらであるかについての仮説を立てる。
上述のcmp(i)=1についての確率a及びbに加えて、状態仮説器714によって行われる統計的検定は、試行(1集合当たりの標本)の数n及び整数閾値h∈[0,n]によってパラメータ化され、ここで仮説は、k≦hのときには状態は「接地」(|0>、又はG)であり、そうでないときには状態は「励起」(|1>、又はE)であること、である。この仮説が正しい確率は、以下の二式で与えられる。
Figure 2019512112
仮説器714は、所与のa、b、及びnの下で、仮説器が、誤りのワーストケース確率を最小化すること(例えばG及びEの未知の発生頻度を有する異なる量子プログラムにわたって)によって、この仮説が正しい確率を最大化するように、hを選択する。詳細には、これは、次式を最大化する整数hを選択する。
min(p(H|G),p(H|E)) 式9
あるいは、仮説器は、hを、他の基準に基づいて、例えば、上記の条件付き確率の各々にそのそれぞれの条件の確率を乗じたものの合計を最大化することによって、誤りの平均確率を最小化すること(例えばG及びEの既知の頻度を有する異なる量子プログラムにわたって)に基づいて、選択することができる。すなわち、
p(H|G)*p(G)+p(H|E)*p(E) 式10
を最大化する。式10は、根底にあるG及びEの発生頻度が既知のときに特に有用であり得る。
この手法によって高率の精度を得ることができる。例えば、式9並びに所与のa=0.2及びb=0.7を用いると、表1は、所与のnの値に対して最良のhの値を選択した後で、仮説器が正しく推測する確率を与える。
Figure 2019512112

したがって、この手法は、例えば、量子ビット状態の読出しに対するジョセフソン比較器の感度限界を軽減するために用いることができる。
本開示を考慮すると当業者には明らかなように、多くの代替的な実施形態が可能である。例えば、基底帯域対通過帯域信号のための代替法に加えて、(i)入力信号を前置増幅すること又はサンプリングレートを高めることなどによって、a、b、及び/又はnを操作して、所望の精度レベルを生成することができ、(ii)異なるコレクタ又は期間に対して異なるnの値を使用することができ、(iii)単一の比較器に入る信号を2期間にわたって比較することができ、若しくは、各々1つ若しくは2つの比較器に入る信号を同じ期間にわたって比較することができ、及び/又は(iv)、2つだけではなく3つ以上の相異なる信号レベル又は量子状態間で仮説を立てるために複数の閾値レベルを確立することができる。
本発明のいくつかの実施形態は、以下の特徴、性質及び/又は利点のうちの1つ又は複数を含むことができる:(i)より良好な比較器感度のために、ジョセフソンデバイスの実際のデバイス雑音(この雑音は天然プロセスを通じて生じる)を最小化すること、(ii)1対0の統計を用いて、アナログ入力信号の推定量を形成すること、(iii)1対0の統計を用いて、アナログ入力信号に関する情報を収集すること、(iv)統計を用いて、中間ステップとしてアナログ入力信号レベルの推定量の導出を伴って又は伴わずに、量子ビット状態(|0>又は|1>など)の二値決定を行うこと、(v)入力信号が測定過程中に変化するので推定すべき一意のアナログ入力信号レベルが存在しない場合に対処し、統計量(おそらくは時間依存性)を解析して量子ビット状態の二値決定を行うこと、及び/又は(vi)中間ステップとしてアナログ入力信号を推定することを伴って又は伴わずに、二値決定を行うこと。
本発明のいくつかの実施形態は、以下の特徴、性質及び/又は利点のうちの1つ又は複数を含むことができる:(i)SFQ(ジョセフソン)デバイス自体に固有の比較器の実際の物理的雑音の制限を軽減すること、(ii)極めて弱い信号(比較器の雑音で誘導される「グレーゾーン」内)を測定すること、(iii)固有内部デバイス雑音によってのみ制限される感度を有すること、(iv)超電導デバイス(ジョセフソン接合)から形成されたSFQ比較器等の超電導技術が関与すること、(v)量子ビットの読出しのために使用されること、(vi)量子ビットが2つの状態(例えば|0>又は|1>)のうちの1つであるかどうか検出すること、(vii)確率的デジタイザを使用して二値検出問題を解くこと、(viii)雑音に埋もれた信号の統計的サンプリングを行うこと、(ix)単一の比較器の出力を時間について平均すること、(x)単一の比較器からの出力の統計的サンプリングを行うこと、及び/又は(xi)比較器出力の統計的サンプリングを行うこと。
本発明は、システム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品とすることができる。コンピュータプログラム製品は、本発明の態様をプロセッサに実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有する1つ又は複数のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。
コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行デバイスによる使用のために命令を保持及び格納することができる有形デバイスとすることができる。コンピュータ可読ストレージ媒体は、例えば、電子ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、光ストレージデバイス、電磁気ストレージデバイス、半導体ストレージデバイス、又は上記のものの任意の適切な組合せとすることができるがこれらに限定されない。コンピュータ可読ストレージ媒体のより具体的な例の非網羅的なリストは、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多目的ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、記録された命令を有するパンチカード若しくは溝内に隆起した構造等の機械式コード化デバイス、及び上記のものの任意の適切な組合せを含む。コンピュータ可読ストレージ媒体は、本明細書で用いられる場合、無線波若しくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路若しくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば光ファイバケーブルを通る光パルス)、又は電線を通って伝送される電気信号のような一時的な信号自体と解釈されるべきではない。
本明細書で説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読ストレージ媒体からそれぞれのコンピューティング/処理デバイスにダウンロードすることもでき、又は、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク及び/又は無線ネットワークを経由して、外部コンピュータ若しくは外部ストレージデバイスにダウンロードすることもできる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータ及び/又はエッジサーバを含むことができる。各コンピューティング/処理デバイス内のネットワーク・アダプタ・カード又はネットワーク・インタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受け取り、そのコンピュータ可読プログラム命令をそれぞれのコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読ストレージ媒体にストレージのために転送する。
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セット・アーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又は、Smalltalk若しくはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語及び「C」プログラミング言語若しくは類似のプログラミング言語のような従来の手続き型プログラミング言語を含む1つ若しくは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述されたソースコード若しくはオブジェクトコードのいずれかとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、完全にユーザのコンピュータ上で実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で独立型ソフトウェア・パッケージとして実行される場合もあり、一部がユーザのコンピュータ上で実行され、一部が遠隔コンピュータ上で実行される場合もあり、又は完全に遠隔コンピュータ若しくはサーバ上で実行される場合もある。後者のシナリオにおいては、遠隔コンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)若しくは広域ネットワーク(WAN)を含むいずれかのタイプのネットワークを通じてユーザのコンピュータに接続される場合もあり、又は外部コンピュータへの接続が行われる場合もある(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを用いたインターネットを通じて)。いくつかの実施形態において、例えばプログラム可能論理回路、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、又はプログラム可能論理アレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して電子回路を個別化することにより、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
本発明の態様は、本明細書において、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びにフローチャート図及び/又はブロック図のブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装することができることが理解されるであろう。
これらのコンピュータ可読プログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに与えてマシンを製造し、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロック内で指定された機能/動作を実装するための手段を作り出すようにすることができる。これらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータ、プログラム可能データ処理装置、及び/又は他のデバイスを特定の方式で機能させるように指示することができるコンピュータ可読ストレージ媒体内に格納し、それにより、その中に格納された命令を有するコンピュータ可読媒体が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作の態様を実装する命令を含む製品を含むようにすることもできる。
コンピュータ可読プログラム命令を、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置又は他のデバイス上にロードして、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置又は他のデバイス上で行わせてコンピュータ実装のプロセスを生成し、それにより、コンピュータ、他のプログラム可能装置又は他のデバイス上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実装するようにすることもできる。
図面内のフローチャート及びブロック図は、本開示の種々の実施形態による、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装の、アーキテクチャ、機能及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定された論理機能を実装するための1つ又は複数の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、又は命令の一部を表すことができる。いくつかの代替的な実装において、ブロック内に記された機能は、図中に記された順序とは異なる順序で行われることがある。例えば、連続して示された2つのブロックは、関与する機能に応じて、実際には実質的に同時に実行されることもあり、又はこれらのブロックはときとして逆順で実行されることもある。ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャート図中のブロックの組合せは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェア・ベースのシステムによって実装することもでき、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実行することもできることにも留意されたい。
本発明によるソフトウェア及び/又は方法のための可能なハードウェア及びソフトウェア環境の実施形態を、ここで図6、図7、図8、図9及び図10を参照して詳細に説明する。図6は、コンピュータシステム100の種々の部分を示す機能的ブロック図であり、コンピュータ101、通信ユニット102、プロセッサセット104、入力/出力(I/O)インタフェースセット106、メモリデバイス108、持続的ストレージデバイス110、ディスプレイデバイス112、外部デバイスセット114、両方とも極低温ユニット120内に配置されたジョセフソン比較器セット116及び量子ビットセット118、ランダムアクセスメモリ(RAM)デバイス130、キャッシュメモリデバイス132、並びにプログラム300を含む。本発明のいくつかの実施形態において、極低温ユニット120は、コンピュータ101内に配置され、コンピュータ101は、スーパーコンピュータである。コンピュータシステム100のいくつかの部分を、ここから以下の段落において説明する。
コンピュータ101は、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、又は任意のプログラム可能電子デバイスとすることができる。プログラム300は、以下で詳述する特定のソフトウェア機能を作成し、管理し及び制御するために使用される機械可読命令及び/又はデータの集まりである。
コンピュータシステム100は、多くの矢印を伴うブロック図として示される。これらの矢印(個別の符号は付していない)は、コンピュータシステム100の種々の構成要素間の通信を提供する通信ファブリックを表す。この通信ファブリックは、プロセッサ(例えばマイクロプロセッサ、通信及びネットワークプロセッサなど)、システムメモリ、周辺デバイス、及びシステム内のその他の任意のハードウェア構成要素間でデータ及び/又は制御情報を渡すように設計された任意のアーキテクチャによって実装することができる。例えば、通信ファブリックは、少なくとも部分的に、1つ又は複数のバスで実装することができる。
メモリ108及び持続的ストレージ110は、コンピュータ可読ストレージ媒体である。一般に、メモリ108は、任意の適切な揮発性又は不揮発性コンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。さらに、現在及び/又は近い将来、(i)外部デバイス(114)が、一部又は全部のメモリをコンピュータ101に供給することが可能であり得ること、及び/又は(ii)コンピュータ101の外部のデバイスが、コンピュータ101にメモリを提供することが可能であり得ることに留意されたい。
ジョセフソン比較器セット116は、絶対零度に近い極低温において動作する1つ以上のジョセフソン比較器を含む。これらの比較器のいくつかは、量子ビットセット118内に維持された種々の量子ビットの状態の「生の」読取り値を提供し、他のものは、単一磁束量子アナログ−デジタル変換器(SFQ ADC)の一部を形成する。プログラム300は、各比較器の出力を読み出して比較器入力(アナログ入力信号レベル又は量子ビット状態等)の確率的決定を行う、確率的デジタイザである。
プログラム300は、それぞれのコンピュータプロセッサ104のうちの1つ又は複数による通常はメモリ108の1つ又は複数のメモリを介したアクセス及び/又は実行のために、持続的ストレージ110内に格納される。持続的ストレージ110は、(i)少なくとも一時的な信号よりも持続的であり、(ii)プログラム(そのソフトロジック及び/又はデータを含む)を有形媒体(磁気又は光学ドメイン等)上に格納し、かつ(iii)永久ストレージよりも実質的に持続性が低いものである。あるいは、データストレージは、持続的ストレージ110によって提供されるストレージ型式よりも持続的及び/又は永久的なものとすることができる。
プログラム300は、機械可読及び実行可能命令及び/又は実体データ(すなわちデータベースに格納されたデータ型式)の両方を含むことができる。この特定の実施形態において、持続的ストレージ110は、磁気ハードディスクドライブを含む。可能な変形のいくつかを挙げると、持続的ストレージ110は、固体ハードドライブ、半導体ストレージデバイス、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能読出し専用メモリ(EPROM)、フラッシュメモリ、又はその他のプログラム命令若しくはデジタル情報を格納することが可能なコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことができる。
持続的ストレージ110によって使用される媒体は、取外し可能なものとすることもできる。例えば、取外し可能ハードドライブを持続的ストレージ110のために使用することができる。その他の例は、光又は磁気ディスク、サムドライブ、及びスマートカードを含み、これらは、持続的ストレージ110の一部でもある別のコンピュータ可読ストレージ媒体に転送するためにドライブ内に挿入される。
通信ユニット102は、これらの例においては、コンピュータシステム100の外部の他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を規定する。これらの例において、通信ユニット102は、1つ又は複数のネットワークインタフェースカードを含む。通信ユニット102は、物理的通信リンク及び無線通信リンクのいずれか又は両方の使用を通じて通信を提供することができる。本明細書で論じるあらゆるソフトウェアモジュールは、通信ユニット(通信ユニット102等)を通じて持続的ストレージデバイス(持続的ストレージデバイス110等)にダウンロードすることができる。
I/Oインタフェースセット106は、コンピュータ100と局所的にデータ通信接続することができる他のデバイスに対するデータの入力及び出力を可能にする。例えば、I/Oインタフェースセット106は、ジョセフソン比較器セット116とデータ通信接続する。加えて、I/Oインタフェースセット106は、外部デバイスセット114への接続を提供する。外部デバイスセット114は、典型的には、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、及び/又はその他のなんらかの適切な入力デバイスを含む。外部デバイスセット114はまた、例えばサムドライブ、携帯型光又は磁気ディスク、及びメモリカード等の携帯型コンピュータ可読ストレージ媒体も含む。本発明の実施形態を実施するために使用されるソフトウェア及びデータ、例えばプログラム300は、このような携帯型コンピュータ可読ストレージ媒体に格納することができる。これらの実施形態において、関連のソフトウェアは、全部又は一部が、I/Oインタフェースセット106を介して持続的ストレージデバイス110にロードされてもよい(又はされなくてもよい)。I/Oインタフェースセット106は、ディスプレイデバイス112ともデータ通信接続する。
ディスプレイデバイス112は、ユーザに対してデータを表示する機構を提供し、例えば、コンピュータ・モニタ又はスマートフォン・ディスプレイスクリーンとすることができる。
本明細書で説明されるプログラムは、本発明の特定の実施形態において、そのために実装された用途に基づいて識別される。しかしながら、本明細書における具体的なプログラム命名法は単に便宜上使用されるものであり、したがって本発明は、そのような命名法によって識別される及び/又は含意されるいずれかの特定の用途における使用にのみ限定されるべきものではないことを認識されたい。
本発明の種々の実施形態の説明は、例証の目的で提示したものであるが、網羅的であることも、又は開示された実施形態に限定することも意図しない。本発明の範囲及び思想から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。本明細書で用いる用語は、実施形態の原理、実際的な用途、若しくは市場において見いだされる技術に優る技術的改善を最も良く説明するように、又は当業者が本明細書で開示される実施形態を理解することを可能にするように、選択されたものである。
図8、図9、及び図10は、各々が本発明による方法を描くフローチャート270、250、及び260をそれぞれ示す。図7は、これらのフローチャートの方法ステップの少なくともいくつかを行うためのプログラム300を示す。ここで、これらの方法及び関連付けられたソフトウェアを、以下の段落を通して、図7(ソフトウェアブロックについて)並びに図8、図9、及び図10(方法ステップブロックについて)を広く参照しながら論ずる。図8、図9、及び図10のフローチャートは、それぞれ、2つ(又はそれより多く)の既知状態間を区別するため(例えば量子ビットの状態を読み出すため)、基底帯域信号を推定するため、及び通過帯域信号を推定するための、確率的デジタイザの使用を説明する。
図8のフローチャート270は、ジョセフソン比較器セット116の中の比較器のグレーゾーン内にある入力信号を生成する量子ビットの2つの状態間を弁別するための方法を提示する。
処理は、ステップS271において開始し、固定パラメータモジュール(「mod」)351は、その後の解析の1回以上の繰り返しを通じて使用されることになる静的パラメータを取得する。フローチャート270のプロセスに関して、固定パラメータmod351は、標本集合内の出力の数Nを取得し、そしてまた、各量子ビット状態に関連付けられた可能な入力信号パラメータ値の関数として「1」を出力するジョセフソン比較器セット116(図6参照)の中のジョセフソン比較器に関連付けられた確率も取得する。これら所定の確率は、これらのパラメータ値が比較器のグレーゾーン内にあるときには非自明である。固定された数の既知の可能な状態(この場合には2つ)が存在するので、各々の可能な状態又は信号レベルに対して1つずつ、離散的な確率集合が存在する。この離散的確率集合は、ここでは「固定」又は「静的」入力とみなされるが、それにもかかわらず、いくつかの実施形態は、このパラメータ及びその他のパラメータ(N等)を、それらの動作の間に、例えば経時的な比較器の環境条件(動作温度等)の変化に反応して動的に調整することができる。
処理はステップS272に進み、パラメータ計算mod355は、所与の標本集合内で観測される1の数によってどの信号レベル/量子ビット状態が表されるかについての仮説を立てるための1つ以上の閾値を、一般に正しい仮説の数を最大化することを目的として決定する。この場合、2つの可能な量子ビット状態間で仮説を立てるために1つの閾値が設定されるが、3つ以上の可能な離散的入力状態/信号レベルが存在するとともにその少なくとも1つが比較器のグレーゾーン内にあるようなジョセフソン比較器システムに対して、複数の閾値を設定することができる。
処理はステップS273に進み、比較器出力収集mod352は、各々が同じ量子ビット状態を測定するための試行に対応する、比較器出力のN標本の集合を収集する。
処理はステップS274に進み、確率/期待値推定器mod353は、収集mod352によって収集されたデータを用いて、標本集合内で比較器からの出力が「1」であった回数を計数することによって、出力パルスの実験的計数を生成する。
処理はステップS275へ進み、仮説器mod356は、1つの閾値(又はシステムが2より多い状態を有する場合には複数の値)に対して比較したこの実験的な1の観測率に基づいて、どの量子ビット状態が存在するかを決める。入力信号レベルは、必ずしも中間ステップとして推定する必要はないが、量子ビット状態に関する決定を行うために用いられる同じ統計的情報に基づいて推定することができることに留意されたい。
上記プロセスを次いで異なる量子ビット又は信号状態を表す別の標本集合に対して繰り返す。所与の適切な標本サイズ及びサンプリング速度の下で、この技法は、1つ以上の可能な信号値が比較器のグレーゾーン内にあるときであっても、離散的な信号又は量子ビット状態間を高精度で弁別することができ、比較器の弁別能力を有効に強化する。
図9のフローチャート250は、基底帯域信号を推定するための方法を提示する。図9のフローチャート250に関して、ジョセフソン比較器セット116の中の所与の比較器についての処理はステップS251で開始し、固定パラメータモジュール(「mod」)351は、その後の解析の1回以上の繰り返しを通じて使用されることになる静的パラメータを取得する。フローチャート250のプロセスに関して、固定パラメータmod351は、標本集合内の出力の数Nと、ジョセフソン比較器セット116(図6参照)の中のジョセフソン比較器が「1」を出力する確率を比較器の入力信号レベルの関数として記述する単一変数確率曲線とを取得する。この確率は、信号レベルが比較器のグレーゾーン内にあるときには非自明である。この曲線は、ここでは「固定」又は「静的」入力とみなされるが、それにもかかわらず、いくつかの実施形態は、このパラメータ及びその他のパラメータ(N等)を、それらの動作の間に、例えば経時的な比較器の環境条件(動作温度等)の変化に反応して動的に調整することができる。
処理はステップS252に進み、比較器出力収集mod352は、比較器出力のN標本の集合を収集する。これらの出力は、各々「0」又は「1」のいずれかであり、典型的には、入力信号周波数に対して比較的短い期間にわたる比較器のクロックのパルスに対応する逐次的な出力である。
処理はステップS253に進み、確率/期待値推定器mod353は、標本集合内の1の観測頻度に基づいて、標本が取得された期間にわたって比較器からの任意の所与の出力が「1」である実験的確率を計算する。
処理はステップS254に進み、ルックアップ/ソルバmod354は、ステップS251からの確率曲線を用いてこの実験的確率の逆関数を計算して、比較器への入力の信号レベルを推定する。あるいは、推定は、単に入力信号レベルが閾値の上又は下のどちらであるかの推定とすることができる。
上記プロセスを次いで別の標本集合に対して繰り返す。所与の適切な標本サイズ及びサンプリング速度の下で、この技法は、高精度で、比較器のグレーゾーン内にある信号レベルを解くことができ、比較器の感度をこの範囲内に有効に拡張する。
図10のフローチャート260は、通過帯域信号を推定するための方法を提示する。この方法は、上記の方法と類似しているが、多変数期待値曲線(この場合には2変数関数を表す曲線)を使用するための適切な修正と共に4つの副標本を使用する。
処理はステップS261で開始し、固定パラメータモジュール(「mod」)351は、その後の解析の1回以上の繰り返しを通じて使用されることになる静的パラメータを取得する。フローチャート260のプロセスに関して、固定パラメータmod351は、サンプリングレート及び/又は副標本当たりの観測数と、同相副標本及び直交副標本の両方についてジョセフソン比較器セット116(図6参照)の中のジョセフソン比較器の出力の期待値を比較器入力信号の振幅及び位相の関数として記述する多変数期待値曲線とを取得する。これらの確率は、振幅が比較器のグレーゾーン内にあるときには非自明である。上述のように、この曲線は、ここでは「固定」又は「静的」入力とみなされるが、それにもかかわらず、いくつかの実施形態は、このパラメータ及びその他のパラメータ(N等)を、それらの動作の間に、例えば経時的な比較器の環境条件(動作温度等)の変化に反応して動的に調整することができる。
処理はステップS262に進み、比較器出力収集mod352は、比較器出力のN標本の集合を収集する。しかしながら、ここでは各標本は、同相副標本と直交副標本との混合で構成される。これらの副標本は、各々「0」又は「1」のいずれかであり、典型的には、入力信号の帯域幅に対して比較的短い期間にわたる比較器のクロックのパルスに対応する逐次的な出力である。
処理はステップS263に進み、確率/期待値推定器mod353は、標本集合の同相部分集合又は直交部分集合内の1の観測頻度に適宜基づいて、標本が取得された期間にわたって、それぞれ同相副標本及び直交副標本を用いて、比較器からの同相出力及び直交出力に対する実験的な同相期待値及び直交期待値を計算する。
処理はステップS264に進み、ルックアップ/ソルバmod354は、振幅及び位相を同相及び直交期待値に関連付ける連立方程式の組を解くことによって、比較器への入力信号の推定振幅及び位相を計算する。同相標本及び直交標本(これらは計数され及び/又は平均される)の両方が前のステップにおいて取得されているので、入力信号の振幅及び位相を推定することが可能である。このことは、2つの連立方程式を立てて、これら2つのパラメータについて解くことを可能にする。いくつかの状況において、解は、厳密な解ではなくて最適法に基づいたものである。いくつかの実施形態において、いずれか又は両方のパラメータ推定は、単に、パラメータ又はパラメータ集合が閾値レベルの上又は下のどちらであるかの推定とすることができる。
上記プロセスを次いで別の標本集合に対して繰り返す。所与の適切な標本サイズ及びサンプリング速度の下で、この技法は、高精度で、比較器のグレーゾーン内にある信号を解くことができ、比較器の感度をこの範囲内に有効に拡張する。
上記方法の各々において、計数及び/又は計数平均の使用は、総計測度(aggregate measure)の一型式であり、複数の入力から誘導された集計測度(summary measure)であることに留意されたい。本発明のいくつかの実施形態で使用することができる総計測度のその他の非網羅的な例は、値の群の最小若しくは最大、メジアン若しくはモード、幾何平均、又は、単純移動平均、指数窓関数、若しくは他のいずれかの時間基準の重み付け関数のような時系列平均である。
いくつかの有用な定義を以下に示す。
本発明:「本発明」という用語によって記述される主題が出願時の請求項又は特許審査手続き後に最終的に交付される請求項のいずれかの範囲に含まれることの絶対的な指標として解釈すべきものではない。「本発明」という用語は、読者が、本明細書において潜在的に新規であると信ずべき開示についての一般的な心証を得ることを助けるために使用されるものであるが、この理解は、「本発明(現在の発明)(present invention)」という用語の使用によって示されるように、仮の、暫定的なものであり、特許審査の過程で、関連情報が現れたとき及び請求項が潜在的に補正されたときに、変更を受ける。
実施形態:上記「本発明」の定義を参照のこと。同様の注意が用語「実施形態」にも当てはまる。
及び/又は:包含的論理和(inclusive or);例えば、A、B「及び/又は」Cは、A又はB又はCのうちの少なくとも1つが真であり該当することを意味する。
モジュール/サブモジュール:ある種類の機能を行うように動作可能に働くハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェアの任意の組であって、該モジュールは、(i)単一の局所的近傍にある、(ii)広域に分散している、(iii)ソフトウェアコードのより大きな部分内の単一の近傍にある、(iv)ソフトウェアコードの単一部分内に位置する、(v)単一のストレージデバイス、メモリ又は媒体内に位置する、(vi)機械的に接続されている、(vii)電気的に接続されている、及び/又は(viii)データ通信接続されている、そのいずれかを問わない。
コンピュータ:顕著なデータ処理能力及び/又は機械可読命令読み取り能力を有する任意のデバイスであって、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ラップトップコンピュータ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)ベース・デバイス、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、身体装着式又は挿入式コンピュータ、埋込みデバイス型コンピュータ、特定用途向け集積回路(ASIC)ベース・デバイスを含むがこれらに限定されない。
連邦政府支援研究に関する陳述
本発明は、合衆国政府機関である国防省との契約番号H98230−13−C−0220の下で合衆国政府の支援により行われたものである。合衆国政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
100:コンピュータシステム
500、600、700、900:回路
501、502:ジョセフソン接合
506、606、706:入力信号

Claims (27)

  1. ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法であって、
    各確率が前記ジョセフソン比較器に対する入力信号の離散的パラメータ値の有効集合に対応する、前記ジョセフソン比較器からの出力パルスを観測することの所定の確率の集合を得ることと、
    前記入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集することと、
    前記出力集合のサイズに関して、前記ジョセフソン比較器からの出力パルスの計数に対する1つ以上の閾値を計算することと、
    出力パルスの実験的計数を決定することと、
    前記出力パルスの実験的計数を前記1つ以上の閾値に対して比較することによって、前記入力信号の前記離散的パラメータ値の仮説を立てることと、
    を含み、
    ここで、前記出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、前記ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される、
    方法。
  2. パラメータ値の有効集合が2つのみ存在し、したがって1つの閾値のみが存在する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記2つの有効集合は、量子ビットの状態に対応する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記1つ以上の閾値は、正しくない仮説のワーストケース確率を最小化するように選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記1つ以上の閾値は、正しくない仮説の平均確率を最小化するように選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記入力信号を前置増幅することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法であって、
    入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集することと、
    収集された前記出力集合に基づいて、入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器が出力パルスを生成する確率を推定することと、
    入力信号値の関数として確率を表す確率曲線を使用して、前記推定された確率の逆関数を計算することによって前記入力信号の値を推定することと、
    を含み、
    ここで、前記出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、前記ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある入力信号値によって生成される、
    方法。
  8. 前記出力集合のサイズは、(i)前記ジョセフソン比較器が前記入力信号をサンプリングするために使用したクロックの周波数を(ii)入力信号周波数で除したもの以下である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記確率曲線は、少なくとも部分的に、較正によって決定される、請求項7に記載の方法。
  10. 前記サンプリングは、前記入力信号周波数よりも高い周波数で行われる、請求項7に記載の方法。
  11. 前記出力集合内の前記出力は、前記ジョセフソン比較器からの逐次的な出力である、請求項7に記載の方法。
  12. 前記入力信号は、基底帯域信号である、請求項7に記載の方法。
  13. ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法であって、
    前記入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された、同相出力及び直交出力の両方を含む出力集合を収集することと、
    収集された前記出力集合の前記同相出力に基づいて、前記ジョセフソン比較器の前記出力の同相期待値を推定することと、
    収集された前記出力集合の前記直交出力に基づいて、前記ジョセフソン比較器の前記出力の直交期待値を推定することと、
    振幅及び位相を同相期待値及び直交期待値に関連付ける連立方程式の組を解くことによって、入力信号振幅及び入力信号位相を推定することと、
    を含み、
    ここで、前記出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、前記ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される、
    方法。
  14. 前記出力集合のサイズは、(i)前記ジョセフソン比較器が前記入力信号をサンプリングするために使用したクロックの周波数を(ii)入力信号帯域幅で除したもの以下である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記入力信号は、前記入力信号の周波数より低いレートでサンプリングされる、請求項13に記載の方法。
  16. 前記入力信号周波数は、前記比較器の最大サンプリングレートを超える、請求項15に記載の方法。
  17. 前記出力集合内の前記出力は、前記ジョセフソン比較器からの逐次的な出力である、請求項13に記載の方法。
  18. 前記入力信号は、通過帯域信号である、請求項13に記載の方法。
  19. ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法であって、
    入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集することと、
    収集された前記出力集合に基づいて、前記ジョセフソン比較器が出力パルスを生成する1つ以上の確率を推定することと、
    1つ以上の入力信号パラメータの値を、前記推定された確率と、前記1つ以上の入力信号パラメータの関数として確率を表す確率曲線とを使用して推定することと、
    を含み、
    ここで、前記出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、前記ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される、
    方法。
  20. 前記確率曲線は、少なくとも部分的に、較正によって決定される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記確率曲線は、少なくとも部分的に、理論的モデル化によって決定される、請求項19に記載の方法。
  22. 前記1つ以上の入力信号パラメータの値を推定することは、前記パラメータ値が閾値レベルの上又は下にあるかどうかを決定することを含む、請求項19に記載の方法。
  23. ジョセフソン比較器から情報を抽出するための方法であって、
    入力信号をサンプリングすることに応答して前記ジョセフソン比較器によって生成された出力集合を収集することと、
    前記出力集合を組み合わせて総計測度にすることと、
    前記総計測度に基づいて、前記収集された出力を生成した量子ビット状態を決定することと、
    を含み、
    ここで、前記出力集合内の出力の少なくとも部分集合は、前記ジョセフソン比較器のグレーゾーン内にある1つ以上の入力信号パラメータ値の集合によって生成される、
    方法。
  24. 前記量子ビット状態は、前記入力信号のいずれかのパラメータを最初に推定することなく、前記総計測度から直接決定される、請求項23に記載の方法。
  25. 前記出力集合を組み合わせて総計測度にすることは、前記出力集合から出力の数の計数を作成することを含み、計数される各出力は同じ値を有し、
    前記量子ビット状態を決定することは、
    前記計数を、前記出力集合内の出力の総数に基づく閾値と比較することと、
    前記計数が前記閾値より下であるとの決定に応答して、前記量子ビット状態が第1の量子ビット状態であると決定することと、
    前記計数が前記閾値より上であるとの決定に応答して、前記量子ビット状態が第2の量子ビット状態であると決定することと、
    を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記請求項のいずれかに記載の方法のすべてのステップを行うように適合された手段を含む、システム。
  27. コンピュータシステム上で実行されたときに、前記請求項のいずれかに記載の方法のすべてのステップを行うための命令を含む、コンピュータプログラム。
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