JP2019510534A - 分割後嚥下加速度測定データの信号トリミング及び偽陽性低減 - Google Patents

分割後嚥下加速度測定データの信号トリミング及び偽陽性低減 Download PDF

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Abstract

嚥下機能を定量化するための方法は、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかけるステップを含むことができる。好ましくは、振動データは、嚥下動作を表し、患者の咽喉に配置されたセンサからのものであり、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられている。好ましくは、センサに動作可能に接続された処理モジュールは、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントの処理を実行する。処理モジュールと、一軸加速度計又は二軸加速度計などのセンサとを備える装置は、方法の1つ以上のステップを実行することができる。【選択図】図3

Description

[0001]本開示は、概して、嚥下機能を定量化するための方法及び装置に関する。より具体的には、本開示は、適応トリミング及び/又は偽陽性低減により自動的に分割された嚥下加速度測定データの精度を向上する方法に関する。
[0002]口から胃に食物又は液体を移送する過程におけるあらゆる障害は、嚥下困難又は嚥下障害と呼ばれる。嚥下困難は、誤嚥(真声帯の下方の気道内への物質の侵入)のリスクの増大により、患者の生活の質に悪影響を及ぼす。嚥下困難の原因としては、手術、癌、外傷、又は炎症の結果としての嚥下に必要な解剖学的構造の変化、嚥下器官の遺伝的奇形、並びに、脳卒中、パーキンソン病、脳性小児麻痺、及び後天性脳損傷による神経学的障害が挙げられる。
[0003]ビデオX線透視嚥下分析(videofluoroscopic swallowing study、VFSS)は、嚥下困難の診断の基準診断法である。この手順中に、患者は、異なる稠度の、バリウムでコーティングされた液体及び食物を嚥下し、電離放射線に曝露される。加えて、VFSSのために高価な装置及び専門の臨床医が必要とされ、あらゆる医療機関において利用可能ではない。結果として、VFSSは、日常的に実行することはできない。
[0004]VFSSに対する非侵襲性の付属物として、嚥下加速度測定が導入されている。これは、咽頭隆起(のどぼとけとして一般に知られている)のわずか下方の患者の頸部の表面上に二軸加速度計を配置して、2つの解剖学的方向、つまり前後方向(anterior−posterior、A−P)及び上下方向(superior−inferior、S−I)の嚥下に伴う表皮振動を測定する。二軸加速度計は、いずれかの軸線のみよりも、嚥下に関する多くの情報を提供する。加速度計から得られた記録された信号の定量的評価は、デジタル信号処理により可能である。ピーク喉頭移動とA−P加速度信号との間の有意な相関が報告されているが、舌骨喉頭(hyolaryngeal)の偏位が、準偏相関による二次元信号の主要な生理学的発生源として関係していた。
[0005]加速度測定データは、個々に分類することができる別個の嚥下事象に手作業で分割することができる。手動分割は、例えば、データの目視検査(例えば、装置の操作者によって容易にかつ体系的に認識することができる、それぞれの嚥下事象の開始の識別)で加速度測定データに適用することができる。しかし、アルゴリズムを用いた自動分割は、より大量のデータの分割を容易にする。より大量の加速度測定データは、疲労又は見落としによる人為ミスを軽減するため、かつ一貫した分割基準を保証するために、自動的方法を必要とする。
[0006]本発明者は、前後方向及び上下方向の解剖学的方向の加速度信号の自動分割が、偽陽性の非嚥下セグメントも増大すると同時に、寛容過ぎて、嚥下前及び後の動作を認める場合があることを発見した。これらの分割の欠点は、特徴抽出、及び最終的に、嚥下機能の分類に悪影響を及ぼす。本明細書で開示する実験例に記載するように、本発明者は、嚥下セグメントを適応的にトリミング(例えば、カーネル密度推定に基づくアルゴリズムを用いて)すること及び/又は偽陽性低減を実行すること(例えば、エネルギベース及び/又はノイズフロア)により、これらの分割の欠点を著しく軽減することを見出した。
[0007]したがって、概括的実施形態では、本開示は、嚥下障害検出の方法の方法を提供し、この方法は、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを処理モジュールによる処理にかけるステップを含む。この処理は、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。振動データは、(i)嚥下動作を表し、(ii)患者の咽喉の外部に配置され、処理モジュールに動作可能に接続されたセンサからのものであり、(iii)前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられている。
[0008]一実施形態では、この処理は、少なくとも1つの軸線のそれぞれに対する適応トリミングを含み、適応トリミングは、嚥下及び非嚥下セグメントからトリミングしたセグメントを形成するステップを含み、トリミングしたセグメントのそれぞれは、嚥下に関連付けられた生理学的振動に対応するそれぞれのセグメントの部分を含み、嚥下前及び嚥下後の信号変動に対応するそれぞれのセグメントの部分を除外する。
[0009]適応トリミングは、少なくとも1つの軸線のそれぞれに対して、カーネル密度推定を用いて、嚥下セグメント及び非嚥下セグメントに対する確率分布を得るステップと、確率分布に少なくとも部分的に基づいてエネルギ閾値を判定するステップと、を含むことができ、除外される部分は、エネルギ閾値を下回る除外される部分のエネルギ差に基づいて識別される。この方法は、確率分布に対する確率カットオフを設定して、適応トリミングの範囲を調整するステップを含むことができる。
[0010]一実施形態では、この処理は、エネルギベースの偽陽性低減、ノイズフロアベースの偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される偽陽性低減を含む。エネルギベースの偽陽性低減は、少なくとも1つの軸線のそれぞれに対して、軸方向のエネルギベースの食塊特有の閾値を判定するステップと、それぞれの食塊特有の閾値未満の最大エネルギ値を有する嚥下セグメントを破棄するステップと、を含むことができる。ノイズフロアベースの偽陽性低減は、振動データの振幅ヒストグラムを生成するステップと、振幅ヒストグラムを用いて、少なくとも1つの軸線のそれぞれに対する軸方向閾値を判定するステップと、それぞれの軸方向閾値より大きなノイズ範囲を有する嚥下セグメントを破棄するステップと、を含むことができる。この方法は、軸方向閾値を調整して、偽陽性の除去と真陽性の損失との間のバランスを制御するステップを含むことができる。
[0011]一実施形態では、処理モジュールは、センサから振動データを受信し、振動データから嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを自動的に形成する。
[0012]一実施形態では、センサは、一軸加速度計及び二軸加速度計からなる群から選択される。
[0013]一実施形態では、この方法は、嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、嚥下及び非嚥下セグメントの処理の後で、正常な嚥下又は潜在的嚥下障害として分類するステップを含み、処理モジュールは、分類するステップを実行する。この方法は、分類を表す出力を生成するステップを含むことができ、処理モジュールは、出力を生成する。潜在的嚥下障害は、嚥下安全障害又は嚥下能力障害のうちの少なくとも1つを含むことができる。潜在的嚥下障害は、穿通又は誤嚥を含むことができ、処理モジュールは、嚥下事象を安全事象及び危険事象のうちの1つを示すとして更に分類することができる。
[0014]別の実施形態において、本開示は、嚥下機能を定量化するための装置を提供する。この装置は、患者の咽喉に配置され、嚥下動作を表す、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられた振動データを取得するように構成されたセンサと、センサに動作可能に接続され、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかけるように構成された処理モジュールと、を備える。
[0015]一実施形態では、この装置は、ディスプレイ、スピーカ、及びそれらの組み合わせから選択される出力構成要素を備え、処理モジュールは、嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、嚥下セグメント及び非嚥下セグメントの処理の後で、正常な嚥下又は潜在的嚥下障害として分類するように構成され、処理モジュールは、出力構成要素を用いて分類を視覚的に及び/又は音響的に示すように構成される。
[0016]一実施形態では、処理モジュールは、有線接続又は無線接続のうちの少なくとも1つによってセンサに動作可能に接続されている。
[0017]一実施形態では、処理モジュールは、センサから振動データを受信し、振動データから嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを自動的に形成するように構成される。
[0018]別の実施形態では、本開示は、患者の嚥下困難を処置する方法を提供し、この方法は、患者の咽喉の外部にセンサを配置するステップであって、センサは、嚥下動作を表す、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられた振動データを取得し、センサは、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかける処理モジュールに動作可能に接続され、処理モジュールは、振動データの分類を示す出力を生成する、ステップと、分類に基づいて患者に投与される栄養補給を調整するステップと、を含む。
[0019]一実施形態では、栄養補給を調整するステップは、栄養補給の稠度を変更するステップ、栄養補給の食物の種類を変更するステップ、患者に投与される栄養補給のポーションサイズを変更するステップ、栄養補給のポーションが患者に投与される頻度を変更するステップ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
[0020]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の利点は、嚥下障害検出のための既知の技術の欠点を克服することである。
[0021]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の別の利点は、自動的に分割された嚥下加速度測定データ内の嚥下前又は後の動作の包含を低減することである。
[0022]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の更なる利点は、自動的に分割された嚥下加速度測定データ内の偽陽性の非嚥下セグメントを低減することである。
[0023]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の更に別の利点は、自動的に分割された嚥下加速度測定データ内の特徴抽出を改善することである。
[0024]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の別の利点は、自動的に分割された嚥下加速度測定データに基づく嚥下機能の分類を改善することである。
[0025]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の更なる利点は、自動的に分割された嚥下加速度測定データに基づく嚥下機能の分類における偽陽性嚥下セグメントの数を大幅に低減すると同時に、真陽性の損失を最小化する(例えば、最大で適度な損失に)ことである。
[0026]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の更に別の利点は、ユーザがアルゴリズム閾値を制御して、自動的に分割された嚥下加速度測定データに基づく嚥下機能の分類における偽陽性低減と真陽性の損失との間のバランスを調整することを可能にすることである。
[0027]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の別の利点は、既知の方法で可能であるより詳細に嚥下を分類することである。
[0028]本開示によって提供される1つ以上の実施形態の更なる利点は、既知の方法で可能であるより高確度で個々の嚥下を抽出することである。
[0029]更なる特徴及び利点を本明細書に記載する。これらは、以下の発明を実施するための形態及び図面から明らかとなろう。
前後方向及び上下方向の加速度の軸を示す図である。 動作中の嚥下障害検出装置の一実施形態の模式図を示す。 嚥下障害検出装置によって実施するための二軸加速度測定データ処理方法のフローチャートである。 偽陽性(FalsePositive、FP)、真陽性(True Positive、TP)、及び偽陰性(False Negative、FN)のセグメントが画定された加速度測定信号の模式図である。 本明細書で開示する実験例における二方向エネルギ差に基づく嚥下トリミングを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例における二方向エネルギ差に基づく嚥下トリミングを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例における二方向エネルギ差に基づく嚥下トリミングを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例における二方向エネルギ差に基づく嚥下トリミングを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例における二方向エネルギ差に基づく嚥下トリミングを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例におけるスカラΛAP及びΛSIの推定を示す表である。 本明細書で開示する実験例における食塊(十字形)及びそれらの成分候補嚥下の最大ウィンドウエネルギを示すグラフである。 本明細書で開示する実験例におけるエネルギベースのFP低減を適用した後の真陽性(TP)及び偽陽性(FP)の変化を示すグラフである。 本明細書で開示する実験例における生のA−P食塊信号を示すグラフである。垂直線は、VFSSで識別された嚥下開始を示す。 本明細書で開示する実験例におけるFP事例(最初の矩形)の分割を示すグラフである。矩形は、分割された嚥下を識別している。 本明細書で開示する実験例におけるFP除去後の分割を示すグラフである。矩形は、分割された嚥下を識別している。
[0041]本開示及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの」(「a」、「an」及び「the」)には、別段の指示がない限り、複数の参照対象も含まれる。本明細書において使用するとき、「約」とは、ある数値範囲内の数、例えば、参照する数の−10%〜+10%、好ましくは参照する数の−5%〜+5%、より好ましくは参照する数の−1%〜+1%、最も好ましくは参照する数の−0.1%〜+0.1%を指すものと理解される。更に、本明細書における全ての数値範囲は、その範囲内の全ての整数又は分数を含むと理解されるべきである。
[0042]「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含んでいる(comprising)」という用語は、排他的にではなく包含的に解釈されるべきである。同様にして、用語「含む(include)」、「含む(including)」及び「又は(or)」は全て、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは包含的なものであると解釈される。いくつかの構成要素を「備える(comprising)」装置の開示は、全ての実施形態において、それらの構成要素が互いに物理的に取り付けられていることを必要としない。
[0043]しかしながら、本明細書において開示される装置には、具体的に開示されない任意の要素が存在しない場合がある。したがって、「を備える(comprising)」という用語を用いた実施形態の開示は、特定されている構成成分「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consistingof)」実施形態の開示を含む。同様にして、本明細書で開示される方法は、本明細書において具体的に開示されない任意のステップを含まなくてもよい。したがって、用語「を備える(comprising)」を用いる実施形態の開示は、特定されたステップ「から本質的になる(consistingessentially of)」及び「からなる(consisting of)」実施形態の開示を含む。
[0044]「X及び/又はY」の文脈にて使用される用語「及び/又は」は、「X」又は「Y」、又は「X及びY」と解釈されるべきである。本明細書において使用する場合、用語「例(example)」及び「などの(such as)」は、特に、後に用語の掲載が続く場合は、単に例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、排他的又は包括的なものであると判断すべきではない。別途記載のない限り、本明細書で開示される任意の実施形態を、本明細書で開示される任意の別の実施形態と組み合わせることができる。
[0045]本開示の一態様は、嚥下困難又は誤嚥などの問題のある嚥下事象を示すために分割された二軸加速度測定信号を処理する方法である。そのような方法の非限定的実施例は、嚥下機能を定量化する方法、及び嚥下障害検出の方法を含む。本開示の別の態様は、この方法の1つ以上のステップを実施する装置である。
[0046]いくつかの実施形態では、この方法及び装置は、Chauらによる米国特許第7,749,177号に開示された誤嚥を検出するための装置及び/若しくは方法、Chauらによる米国特許出願公開第8,267,875号に開示された二軸嚥下加速度測定信号の分割及び持続時間分析の方法及び/若しくはシステム、Chauらによる米国特許第9,138,171号に開示された嚥下動作を検出するためのシステム及び/若しくは方法、又は、Chauらによる米国特許出願公開第2014/0228714号に開示された嚥下障害検出のための方法及び/若しくは装置に用いることができ、それらの文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0047]本明細書で使用されるとき、「誤嚥」は、食物又は飲料の気管(trachea)(気管(windpipe))及び肺への侵入であり、嚥下中及び/又は嚥下後(嚥下後誤嚥)に発生する場合がある。嚥下後誤嚥は、一般的に、嚥下後に咽頭内に留まる咽頭残留物の結果として発生する。
[0048]以下により詳細に説明するように、装置は、嚥下動作を示す信号を生成するように構成されたセンサ(例えば、一軸加速度計又は二軸加速度計)を含むことができる。センサは、ヒトの頸部の外部、好ましくは頸部の輪状軟骨の前方に配置することができる。そのような位置にセンサを配置してセンサを保持するために、例えば、両面テープなどの様々な手段を適用することができる。好ましくは、センサの配置は、図1に示すように、加速度の軸が前後方向及び上下方向10と整列するようになっている。
[0049]図2は、嚥下障害検出に使用するための装置100の非限定的実施例を概略的に示す。装置100は、嚥下中の二軸加速度測定データ及び/又は信号、例えば、例示的なS−I加速度信号104を取得するために対象者の咽喉領域に取り付けられることになるセンサ102(例えば、一軸加速度計又は二軸加速度計)を含むことができる。加速度測定データとしては、前後方向軸線(A−P)及び/又は上下方向軸線(S−I)に沿って取得された咽喉振動信号を挙げることができるが、これに限定されない。センサ102は、当業者に既知の任意の加速度計、例えば、EMT 25−C一軸加速度計又はADXL322二軸加速度計とすることができ、本開示は、センサ102の特定の実施形態に限定されない。
[0050]センサ102は、嚥下障害検出、例えば、誤嚥検出及び/又は嚥下能力不足などの他の嚥下障害の検出のために取得したデータを処理するように構成された処理モジュール106に動作可能に接続することができる。処理モジュール106は、例えば、ワイヤ、ケーブル、光ファイバなどの1つ以上のデータ通信媒体による、及び/又は1つ以上の無線データ伝送プロトコルによるセンサ102へのデータの通信のためにセンサ102に動作可能に接続された、別個に実装された装置とすることができる。いくつかの実施形態では、処理モジュール106は、センサ102と一体的に実装することができる。
[0051]以下により詳細に説明するセンサ102による信号取得及び処理モジュール106による信号の処理は、二軸加速度計を用いてA−P及びS−I両方の振動データを取得する好ましい実施形態の文脈で概略的に説明される。しかし、本開示はまた、一軸加速度計が用いられる実施形態も包含している。これに関して、二軸加速度計の文脈で提供される対応する一軸(A−P又はS−I)からのデータに関する開示もまた、一軸加速度計が用いられる実施形態に適用することができる。例えば、二軸加速度計の文脈におけるA−Pデータの処理は、一軸加速度計によって取得されたA−Pデータ(例えば、S−Iデータが欠如した)に同様に適用することができ、二軸加速度計の文脈におけるS−Iデータの処理は、一軸加速度計によって取得されたS−Iデータ(例えば、A−Pデータが欠如した)に同様に適用することができる。更にこれに関して、自動的に分割された嚥下加速度測定データ内の嚥下前及び後の動作の包含の低減は、一軸及び二軸の実施形態の両方によって実現することができる。
[0052]図3は、嚥下障害検出の方法400の非限定的実施例を概略的に示し、この実施形態における任意選択のステップは、破線のボックスで示す。ステップ402で、加速度測定データ(「生のデータ」)は、例えば、センサ102などの加速度計によって複数の嚥下事象から取得することができる。ステップ404で、加速度測定データは、任意選択的に、処理して、加速度測定データを調整し、したがって、その更なる処理を容易にすることができる。例えば、加速度測定データは、フィルタをかけ、ノイズを除去し、かつ/又は信号アーチファクト除去のために処理することができる(「前処理されたデータ」)。
[0053]ステップ406で、加速度測定データ(生の又は前処理されたのいずれか)は、次に、自動的に又は手作業で別個の嚥下事象に分割することができる。好ましくは、加速度測定データは、自動的に分割される。一実施形態では、加速度測定データは、上述したようにその全体が参照により本明細書に組み込まれるChauらによる米国特許第8,267,875号に開示されたように自動的に分割される。例えば、自動分割は、ファジーc平均最適化(fuzzy c−means optimization)をデータに適用して、嚥下及び非嚥下セグメントのそれぞれに対する時間境界を判定するステップを含むことができる。加えて又は代わりに、例えば、データの目視検査による手動分割を適用することができる。方法400は、分割されたデータの特定の実施形態に限定されない。
[0054]ステップ407で、分割された加速度測定データは、適応信号トリミング及び/又は偽陽性低減にかけることができる。結果として得られる事象特有のデータは、次に、ステップ408で二軸特徴抽出のために処理することができ、任意選択的に、ステップ410で特徴低減のために処理することができる。データが一軸データである実施形態では、抽出された特徴は、好ましくは、定常性、正常性、及び拡散率のうちの1つ以上を含む。データが二軸データである実施形態では、抽出された特徴は、好ましくは、A−P軸線に沿って取得した振動データの対数エネルギ、及びS−I軸線に沿って取得した振動データのエントロピ、例えば、A−P軸線に沿って取得した振動データの18レベルのsym8ウェーブレット分解のそれぞれのレベルの対数エネルギ、及びS−I軸線に沿って取得した振動データの12レベルのsym8ウェーブレット分解のそれぞれのレベルのエントロピを含む。本開示は、抽出された特徴の特定の実施形態に限定されない。
[0055]それぞれの嚥下事象は、次に、ステップ412で抽出された特徴に基づいて分類することができる。データが一軸データである実施形態では、分類は、好ましくは、嚥下又は誤嚥のいずれかとしてリアルタイムに嚥下事象を分類するために処理モジュール106によって実施される放射基底関数ニューラルネットワークを用いて実行される。データが二軸データである実施形態では、分類は、好ましくは、抽出された特徴を、以前に抽出され、既知の訓練データセットから、例えば、分類基準からの抽出された特徴の距離の関数として(例えば、層別共分散推定とともにマハラノビス距離を用いた判別分析)分類された特徴によって定義された、予め設定された分類基準と比較することにより実行される。本開示は、分類する処理の特定の実施形態に限定されない。
[0056]ステップ414で、この分類を用いて、穿通、誤嚥、嚥下安全障害、及び/又は嚥下能力障害と比較して、どの嚥下事象が正常な嚥下事象を表したかを判定して出力することができる。いくつかの実施形態では、嚥下事象は、安全事象又は危険事象として更に分類することができる。
[0057]例えば、処理モジュール106及び/又は106に関連付けられた装置は、テキスト、アイコン、色、オンオフする光などの画像を用いて嚥下又は誤嚥を識別するディスプレイを備えることができる。あるいは又は加えて、処理モジュール106及び/又は処理モジュール106に関連付けられた装置は、聴覚信号を用いて嚥下又は誤嚥を識別するスピーカを備えることができる。本開示は、出力の特定の実施形態に限定されず、出力は、臨床医又は患者などの装置100のユーザに対して嚥下事象の分類が識別される任意の手段とすることができる。
[0058]次に出力は、検査した対象者の選別/診断、並びに、適切な処置、更なる検査、並びに/又は、更なる評価及び/若しくは処置が適用され得るまでの提案される規定食若しくはそれに関連する他の制限を提供することに利用することができる。例えば、栄養補給の調整は、食物の稠度若しくは種類、並びに/又は患者に提供される一口分のサイズ及び/若しくは頻度の変更に基づくことができる。
[0059]加速度計以外の代替の種類の振動センサを、センサ102となるように適切な変更を行って用いることができる。例えば、センサは、変位を測定することができ(例えば、マイクロフォン)、処理モジュール106は、経時的に変位信号を記録する。別の例として、センサは、速度を測定することができ、処理モジュール106は、経時的に速度信号を記録する。次に、そのような信号は、加速度信号に変換して、本明細書で開示するように、並びに/又は受信した信号の種類に対して適切な特徴抽出及び分類の他の技術によって、処理することができる。
[0060]上述したように、ステップ407は、分割された加速度測定データを適応信号トリミング及び/又は他の偽陽性低減にかけるステップを含み、これらの処理の好ましい実施形態は、以下に開示する。
[0061]適応信号トリミング
[0062]適応信号トリミングは、嚥下前及び後の信号変動を除外しながら結果として得られるデータが嚥下に関連付けられた生理学的振動に対応する信号の部分を含むように、分割された加速度測定データをトリミングすることができる。好ましくは、トリミングされたデータは、嚥下に関連付けられた生理学的振動に対応する信号の部分からなる。
[0063]適応信号トリミングは、分割された嚥下(S)のピーク振幅値の位置に中心がある所定の数のサンプルw(例えば、w=500)のウィンドウ内の基礎エネルギ(Ebase)を判定するステップを含むことができる。

式中、iAPは、A−P信号であり、pは、ピークインデックスであり、wは、ウィンドウサイズである。
[0064]Lは、最初に分割された嚥下の長さとすることができ、対応する非嚥下セグメントNSは、信号の開始の所定の期間(例えば、典型的な嚥下が約1秒の持続時間であるとして、較正信号の最初の10秒)内の最小信号エネルギを有する長さLのセグメントとして定義することができる。
[0065]次に、適応トリミングは、嚥下及び非嚥下セグメントに沿って所定のサンプル増分s(例えば、s=50サンプル)だけウィンドウwを移動する(例えば、90%の重なり合いを有して)ステップを含むことができる。次に、適応トリミングは、基礎エネルギEbaseと移動するウィンドウ内のエネルギとの間のエネルギ差を判定するステップを含むことができる。A−P信号に対して、これらの差は、好ましくは、以下の式のように判定される。

式中、

は、それぞれ、嚥下と非嚥下セグメントとのエネルギ差であり、以下の式のようになる。
[0066]好ましくは、

は、非嚥下セグメントNSを用いて同様に定義される。
[0067]適応トリミングは、上記の定式化をS−I信号に適用するステップを更に含むことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では(例えば、一軸加速度計を用いるもの)、上記の定式化は、A−P軸線又はS−I軸線のうちの1つのみに適用される。
[0068]適応トリミングは、例えば、「Kernel density classification and boosting:an L2 analysis」(Statistics and Computing 15(2):113〜123ページ(2005年4月))にM.Di Marzio及びC.C.Taylorによって開示されているようなカーネル密度推定を用いて、嚥下及び非嚥下セグメントの両方に対してそれらそれぞれのヒストグラムからエネルギ差の確率密度を判定するステップを更に含むことができる。加えて又は代わりに、エネルギ差の確率密度を判定する他の方法を用いることができる。
[0069]カーネル密度分類を用いる実施形態では、xは、エネルギ差値i=1,...,Nのヒストグラムビン計数を表す。エネルギ差の推定されるカーネル密度

は、以下の式となる。

式中、Kは、カーネル関数であり、Nは、エネルギ差分布ビンの数であり、hは、カーネル平滑化帯域幅である。ガウス混合の汎用性のある推定能力を考慮すると、ガウスカーネルは、以下の式のように採用することができる。
[0070]適応トリミングは、以下の式のようにカーネルの帯域幅を推定するステップを含むことができる。

式中、σは、エネルギ差の標準偏差である。
[0071]C(x)∈{嚥下,非嚥下}は、エネルギ差xに対する予測されたラベルを表すことができる。適応トリミングは、以下の式のように、嚥下クラスに属するエネルギ差xの確率を判定するステップを含むことができる。

式中、

は、嚥下及び非嚥下セグメントに対して推定された密度であり、p=pNS=0.5は、それぞれ、嚥下及び非嚥下の事前確率である。
[0072]適応トリミングは、上記の定式化をA−P信号及びS−I信号の両方に適用するステップを含むことができる。また、いくつかの実施形態では(例えば、一軸加速度計を用いるもの)、上記の定式化は、A−P軸線又はS−I軸線のうちの1つのみに適用される。
[0073]適応トリミングは、嚥下及び非嚥下セグメントに対する確率分布を得るステップを含むことができる。確率カットオフを設定することにより、それぞれのチャネルに対してエネルギ閾値TAP及びTSIを得ることができる。確率カットオフが高いほど、トリミングがより積極的になる。好ましくは、嚥下セグメントをトリミングするステップは、ピーク振幅の位置を識別するステップと、その後、サイズwの重なり合うウィンドウをピークの左及び右にサイズsの増分だけ偏移させるステップと、それぞれのウィンドウw内のエネルギ差を計算するステップとを含む。左右相称に、閾値を下回るエネルギ差を有するウィンドウのセグメントは、候補嚥下セグメントから除去することができる。
[0074]偽陽性低減
[0075]偽陽性低減のための関連する性能測定基準を以下に説明する。図4は、偽陽性(FP)、真陽性(TP)、及び偽陰性(FN)のセグメントを画定している。この図で、垂直線は、VFSSで区分された嚥下開始に対応し、矩形は、候補嚥下セグメントを表す。真陽性(TP)は、ビデオX線透視で区分された嚥下開始が候補セグメント境界に先行する又はその中に入る、自動的に分割された嚥下候補を指す。偽陽性(FP)は、候補セグメント境界内の又はそれに先行するビデオX線透視で区分された嚥下開始を有さない、自動的に分割された嚥下候補を指す。偽陰性(FN)は、特定のビデオX線透視の嚥下開始に対して嚥下が分割されないときに生じる。
[0076]「TP変化」は、TP事例の数のパーセント変化を指し、すなわち、TP変化=(TP新規−TP既存)/(TP既存)である。「FP変化」は、FPセグメントの数のパーセント変化を指す。感度としても知られるリコール(R)は、正確に識別された嚥下セグメントの比率を測定し、すなわち、R=TP/(TP+FN)である。精度(P)は、正確さの測定値であり、1マイナスFP率に等しい、すなわち、P=TP/(TP+FP)である。精度(P)はまた、正の予測値としても知られる。調和平均(F)は、リコール及び精度を組み合わせた測定値であり、すなわち、F=(2RP)/(P+R)である。
[0077]偽陽性低減は、好ましくは、エネルギベースの偽陽性低減及び/又はノイズフロアベースの偽陽性低減を含み、それらは、それぞれ、以下に順に説明する。
[0078]エネルギベースの偽陽性低減
[0079]エネルギベースの偽陽性低減は、適応エネルギベース閾値に基づく。エネルギベースの偽陽性低減は、それぞれの軸線に対して、食塊の軸方向エネルギに基づいて食塊特有の閾値Tを導出するステップを含むことができる。

式中、

は、特定の食塊bに対してA−Pチャネル上の所定の数のサンプル(例えば、500サンプル)の移動するウィンドウ内で計算された最大エネルギであり、ΛAPは、データに依存するスカラである。
[0080]エネルギベースの偽陽性低減は、同じ手順を用いてS−Iチャネルに対して

を判定するステップを含むことができる。それぞれの候補嚥下に対して、エネルギは、所定の数のサンプル毎に(例えば、500のサンプル毎に)、重なり合うウィンドウ(例えば、50%重なり合う)内で推定することができる。エネルギベースの偽陽性低減は、これらのウィンドウにわたる最大エネルギ値が対応する食塊適応閾値(

のいずれか)未満であった場合に候補嚥下を破棄するステップを含むことができる。スカラΛAP及びΛSIは、以下の手法、すなわち、エネルギ比及び最大エネルギ差により推定することができる。
[0081]スカラ推定に対するエネルギ比手法では、それぞれのチャネルに対するセグメントスカラ

は、それぞれの嚥下セグメントに対して、以下の式のように判定することができる。

式中、i≧1は、食塊b内で検出された嚥下セグメントの数を指し、

は、食塊bのi番目の嚥下セグメントの最大軸方向エネルギである。
[0082]分母は、食塊全体にわたる最大エネルギである。上記のように、全てのエネルギは、好ましくは、所定の重なり合い(例えば、50%)を有する所定の数のサンプル(例えば、500サンプル)の移動するウィンドウ内で推定される。次に、A−P及びS−Iチャネルに対するスカラ(ΛAP及びΛSI)は、平均(mean)及び標準偏差(std)の線形結合として推定することができる。例えば、一実施形態では、j=0、1、2のA−Pスカラに対する推定は、以下の式とすることができる。
[0083]スカラ推定に対する最大エネルギ差手法は、FPセグメントが一般的にTPセグメントより低い最大ウィンドウエネルギを有するという認識に基づく。そのため、食塊bに対する最大エネルギ差を以下の式のように定義することができるエネルギ差手法が考案された。

式中、

は、食塊bの最大ウィンドウエネルギであり、

である。ΔAPは、以下の式を満たす

の集合として定義することができる。

式中、β∈(0,1]は、対象とする信号の特性に適合するように経験的に調整されたスカラである。この集合において、食塊b’内に嚥下セグメントi’が存在し、それに対して、数式9で定義されたエネルギ比

が最大化される。

式中、

は、それぞれ食塊b及びb’に対する候補嚥下インデックスの集合である。最終的に、スカラΛAPは、食塊b’内の嚥下セグメントi’のエネルギ比として設定される:
[0084]ΛSIは、S−I軸線に対する同じ手順に従うことにより、推定することができる。
[0085]ノイズフロアの偽陽性低減
[0086]ノイズフロアの偽陽性低減は、範囲がノイズフロアの範囲を上回る候補のみを受け入れるステップを含む。エネルギベースの偽陽性低減及びノイズフロアの偽陽性低減の両方が用いられる実施形態では、ノイズフロアの偽陽性低減は、偽陽性を更に低減することができる。ノイズの大部分は、典型的には低エネルギであり、したがって、ノイズフロアアルゴリズムは、食塊信号の振幅ヒストグラムを判定するステップを含むことができる。したがって、ノイズフロアの偽陽性低減は、α×σとしてノイズ信号の範囲を推定するステップを含むことができ、式中、σは、最初は食塊の分散であり、αは、スカラ乗数である(すなわち、μ+ασとμ−ασとの中にあるノイズを仮定する)。次に、軸方向閾値は、以下の式のように判定される。
[0087]好ましくは、ノイズフロアの偽陽性低減は、嚥下が検出され食塊から「除去される」毎にノイズ信号範囲を再推定するステップを含む。
[0088]αAP及びαSIに対する最適値を推定するために、以下の基準関数を考慮することができる。

式中、TP及びFPは、それぞれA−P及びS−Iスカラ(αAP、αSI)の関数として表された、nTP及びnFP事例の数である。
[0089]最適なA−P及びS−Iスカラは、以下の式によって得ることができる。
[0090]エネルギ及びノイズフロアの偽陽性低減方法は、好ましくは、分割され前処理されたデータに並列に適用される。一実施形態では、2つの偽陽性低減方法のうちの少なくとも1つによって有効として識別された候補セグメントのみが認められる。
[0091]本開示の別の態様は、嚥下困難を処置する方法である。用語「処置する」は、嚥下困難の症状を治療し、鈍化させ、減らす、及び/又はその進行を停止する治療措置を含む、予防又は防止処置(嚥下困難の発症を防止する及び/又は遅らせる)、及び、治癒、治療、又は疾患修飾性の処置、並びに、嚥下困難の危険のある患者、例えば、同様な特性(年齢、性別、地理的位置など)の健康な個体に対して嚥下困難の患者のリスクを増大させる別の疾患又は医学的状態を有する患者の処置の両方を含む。この用語は、対象が完治するまで処置されることを必ずしも意味するものではない。用語「処置する」はまた、嚥下困難をわずらっていないが、嚥下困難を発症しやすい場合がある個体の健康の維持及び/又は増進を指す。用語「処置する」はまた、1つ以上の主たる予防若しくは治療手段の相乗作用、又は別の方法での強化を含む。用語「処置する」は、嚥下困難の食事療法、又は嚥下困難の予防若しくは防止のための食事療法を更に含む。処置は、患者、臨床医、及び/又は任意の他の個人若しくは組織によって実施することができる。
[0092]嚥下困難を処置する方法は、本明細書で開示する装置100の任意の実施形態を用いるステップ、及び/又は本明細書で開示する方法400の任意の実施形態を実行するステップを含む。例えば、嚥下困難を処置する方法は、患者の咽喉の外部にセンサを配置するステップを含むことができ、センサは、嚥下動作を表す、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられた振動データを取得する。センサは、好ましくは、振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかける処理モジュールに動作可能に接続され、処理モジュールは、振動データの分類を示す出力を生成する。
[0093]方法は、分類に基づいて患者に投与される栄養補給を調整するステップであって、例えば、栄養補給の稠度を変更すること、栄養補給の食物の種類を変更すること、患者に投与される栄養補給のポーションのサイズを変更すること、栄養補給のポーションが患者に投与される頻度を変更すること、又はそれらの組み合わせにより調整するステップを更に含むことができる。
[0094]一実施形態では、方法は、嚥下困難による誤嚥性肺炎を防止する。
[0095]一実施形態では、嚥下困難は、癌、癌化学療法、癌放射線療法、口腔癌用手術、咽喉癌用手術、脳卒中、脳損傷、進行性神経筋疾患、神経変性疾患、患者の老齢、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される状態に関連付けられた口腔咽頭嚥下障害である。本明細書で使用されるとき、「老齢の」ヒトとは、暦年齢で65歳以上の人である。
[0096](実施例)
[0097]以下の実験例は、自動的に分割された嚥下加速度測定データの精度を向上する適応トリミング及び/又は偽陽性低減の概念を構築しサポートする科学的データを提示する。
[0098]二軸加速度信号は、VFSSを受ける264人の同意成人の協力者から±2gの感度を有する二軸加速度計(ADXL327)を用いて取得した。手順は、参加している病院の研究倫理委員会によって承認された。信号は、それぞれのチャネルに対して、信号からDC又は重力成分を除去するために0.1Hzのカットオフを有するハイパスフィルタ、及び3kHzのカットオフを有するローパスフィルタからなる、2チャネルの特注のUSBオーディオインタフェースを介して収集した。それぞれの軸線からの信号は、12ビットの分解能で10kHzでサンプリングした。データは、その後のオフラインの分析のために、ラップトップコンピュータ上で動作する特注のLabVIEWプログラムによって記憶した。協力者は、安静、咳払い、及び計数を含む較正タスクを実行するように求められた。次に、協力者は、6口の水、続いて6口の異なる稠度の、バリウムでコーティングされた液体を摂取するように指示された。加速度信号は、ビデオX線透視の記録と同時に記録した。信号は、言語病理学者によって注釈をつけた。3,000を上回る使用可能な食塊を識別した。
[0099]前処理及び嚥下分割は、以下のように実行した。信号は、ノイズ除去、頭部移動の除去、及びスピーチ除去によって前処理した。高周波ノイズは、4レベルの個別のMeyerウェーブレットを有するウェーブレットパケット分解により更に抑圧し、シャノンエントロピA−P及びS−I分散信号は、50%の重なり合いを有してAP及びSI信号のそれぞれに沿って偏移させたサイズ200データ点のウィンドウ内のサンプル分散を推定することにより計算した。次に、嚥下は、分散信号をシーケンシャルファジーc平均アルゴリズムにかけることにより分割した。しかし、この方法、並びにニューラルネットワーク又は二次変動による自動分割は、寛容過ぎるセグメント境界を生じて、嚥下前及び後の非嚥下動作を認める傾向がある(図5e)。同様に、分割は、非嚥下アーチファクトを識別して、偽陽性セグメントとなる傾向がある(図8b)。これらの問題の両方に対処するために、本発明者は、上記に開示したアルゴリズムを設計して、以下のように、実験的に用いた。
[0100]適応嚥下トリミングは、数式1に従って、分割された嚥下Sのピーク振幅値の位置に中心があるサイズw=500サンプルのウィンドウ内の基礎エネルギEbaseを計算することにより実行した。対応する非嚥下セグメントNSは、較正信号の最初の10秒以内の最小信号エネルギを有する長さLのセグメントとして定義した。次に、ウィンドウを、90%の重なり合いを有して嚥下及び非嚥下セグメントに沿ってs=50サンプルの増分だけ移動し、基礎エネルギと移動するウィンドウ内のエネルギとの間のエネルギ差を、数式2〜4に従って計算した。図5aは、1つの嚥下に対するこれらのエネルギ差の例を示す。同じ定式化をS−I信号に適用した。
[0101]次に、嚥下及び非嚥下セグメントの両方に対するエネルギ差の確率密度は、それらそれぞれのヒストグラム(図5b)から、数式5〜7に従ってカーネル密度推定を用いて推定した。図5cは、嚥下及び非嚥下セグメントの両方の確率密度推定を示す。ここでも、上記の定式化は、AP及びSI信号の両方に適用した。
[0102]密度を積分して、嚥下及び非嚥下セグメントに対する確率分布を得た。確率カットオフを設定することにより、それぞれのチャネルに対してエネルギ閾値TAP及びTSIを判定した。確率カットオフ0.9は、TSI=1.26×10である図5dに例示するように、目下の問題に好適なように判定した。緑色の垂直線は、嚥下クラスの確率が0.9を上回るエネルギ差を示す。このエネルギ閾値はまた、図5b及び図5cにもプロットされている。
[0103]図5eは、嚥下セグメントのS−I信号を示す。黒色の破線の矩形は、S−Iチャネルのみを考慮して実現したトリミング境界を示す。A−P及びS−I信号の同じ部分を選択するために、本発明者は、2つの手法を採用した。第1の手法は、A−P及びS−Iセグメントの左端及び右端の境界(緑色の矩形で示す)を選択した。第2の手法は、A−P及びS−Iセグメントの2つの境界の中間点(赤色の矩形で示す)を計算した。
[0104]エネルギベースの偽陽性低減を実行した。それぞれの軸線に対して、食塊の軸方向エネルギに基づいて、食塊特有の閾値Tを導出した。

式中、

は、特定の食塊bに対してA−Pチャネル上のサイズ500サンプルの移動するウィンドウ内で計算された最大エネルギであり、ΛAPは、データに依存するスカラであった。
[0105]

は、同じ手順を用いてだが、S−Iチャネルに対して判定した。それぞれの候補嚥下に対して、エネルギは、500サンプルの50%重なり合うウィンドウ内で推定した。これらのウィンドウにわたる最大エネルギ値が対応する食塊適応閾値(

のいずれか)未満であった場合に、候補嚥下を破棄した。スカラΛAP及びΛSIは、エネルギ比及び最大エネルギ差の手法により推定した。
[0106]エネルギ比手法では、それぞれのチャネルに対するセグメントスカラ

は、数式9に従って計算した。上記のように、この分析の全てのエネルギは、50%の重なり合いを有して500サンプルの移動するウィンドウ内で推定した。次に、A−P及びS−Iチャネルに対するスカラ(ΛAP及びΛSI)は、数式10に従って推定した。図6の表の第2〜第4列は、偽陽性低減測定基準に関するこれらのスカラ推定の効果を記録している。
[0107]図7aは、30個のランダムに選択された食塊(十字形)、並びにそれらのTP(白丸)及びFP(ドット)の嚥下セグメントの最大エネルギを描写している。この図に示すように、FPセグメントは、概してTPセグメントより低い最大ウィンドウエネルギを有する。したがって、スカラΛAPは、スカラΛAPを食塊b’内の嚥下セグメントi’のエネルギ比として設定して、数式11〜13のエネルギ差手法により推定した:

ΛSIは、S−I軸線に対するものと同じ手順に従うことにより、推定した。図6は、これらのスカラの異なる推定の概要を示す。
[0108]図7bは、スカラΛAPの異なる値に対するFP及びTPの変化を描写している。垂直線は、最高調和平均となり、真陽性に対する最小限の変化で偽陽性を11.5%減少させるスカラ(ΛAP=0.079、ΛSI=0.078)を表している。
[0109]偽陽性を更に低減するために、範囲がノイズフロアの範囲を上回った候補のみを受け入れた。このアルゴリズムは、最初に食塊信号の振幅ヒストグラムを計算する。次に、軸方向閾値は、数式14に従って判定した。ノイズ信号範囲は、嚥下が検出され食塊から「除去される」毎に再推定した。
[0110]αAP及びαSIに対する最適値は、数式15及び16に従って推定した。αAP*=7及びαSI*=4は、TP事例の12%の減少のみで、74%のFP低減となった。図8は、このノイズフロアFP低減アルゴリズムの適用の後でFP嚥下セグメントが除去された事例を例示している。エネルギ及びノイズフロアの偽陽性低減方法は、分割され前処理されたデータに並列に適用した。
[0111]2つのFP低減方法のうちの少なくとも1つによって有効として識別された候補セグメントのみが認められた。TPの損失が20%で制限された場合、提案された方法は、TPの15.1%のみを犠牲にしながら、FPの劇的な低減(−85.4%)となった(ΛAP=0.458、ΛSI=0.326、αAP*=7、及びαSI*=4)。
[0112]結論として、提案されたエネルギ及びノイズフロア方法の組み合わせ効果は、分割後の偽陽性の数の明確な減少であった。FP低減とTPの損失との間のバランスは、軸方向閾値を調整することにより、特定の加速度測定の適用に応じて微調整することができる。
[0113]本明細書に記載された、本発明の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかであることを理解されたい。このような変更及び修正は、本発明の主題の主旨及び範囲から逸脱することなく、かつ意図される利点を損なうことなく、行うことができる。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (20)

  1. 嚥下障害検出の方法であって、
    振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを処理モジュールによる処理にかけるステップを含み、前記処理が、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、前記振動データが、(i)嚥下動作を表し、(ii)患者の咽喉の外部に配置され、前記処理モジュールに動作可能に接続されたセンサからのものであり、(iii)前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられている、方法。
  2. 前記処理は、前記少なくとも1つの軸線のそれぞれに対する適応トリミングを含み、前記適応トリミングは、前記嚥下及び前記非嚥下セグメントからトリミングしたセグメントを形成するステップを含み、前記トリミングしたセグメントのそれぞれは、嚥下に関連付けられた生理学的振動に対応する前記それぞれのセグメントの部分を含み、嚥下前及び嚥下後の信号変動に対応する前記それぞれのセグメントの部分を除外する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記適応トリミングは、前記少なくとも1つの軸線のそれぞれに対して、
    カーネル密度推定を用いて、前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントに対する確率分布を得るステップと、
    前記確率分布に少なくとも部分的に基づいてエネルギ閾値を判定するステップと、を含み、
    前記除外される部分は、前記エネルギ閾値を下回る前記除外される部分のエネルギ差に基づいて識別される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記確率分布に対する確率カットオフを設定して、前記適応トリミングの範囲を調整するステップを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記処理は、エネルギベースの偽陽性低減、ノイズフロアベースの偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される偽陽性低減を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記処理は、エネルギベースの偽陽性低減を含み、前記エネルギベースの偽陽性低減が、前記少なくとも1つの軸線のそれぞれに対して、軸方向のエネルギベースの食塊特有の閾値を判定するステップと、前記それぞれの食塊特有の閾値未満の最大エネルギ値を有する前記嚥下セグメントを破棄するステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記処理が、ノイズフロアベースの偽陽性低減を含み、前記ノイズフロアベースの偽陽性低減が、前記振動データの振幅ヒストグラムを生成するステップと、前記振幅ヒストグラムを用いて、前記少なくとも1つの軸線のそれぞれに対する軸方向閾値を判定するステップと、前記それぞれの軸方向閾値より大きなノイズ範囲を有する前記嚥下セグメントを破棄するステップと、を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 軸方向閾値を調整して、偽陽性の除去と真陽性の損失との間のバランスを制御するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  9. 前記処理モジュールは、前記センサから前記振動データを受信し、前記振動データから前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントを自動的に形成する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記センサは、一軸加速度計及び二軸加速度計からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントを、前記嚥下及び非嚥下セグメントの前記処理の後で、正常な嚥下又は潜在的嚥下障害として分類するステップを含み、前記処理モジュールが、前記分類するステップを実行する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記分類を表す出力を生成するステップを含み、前記処理モジュールが、前記出力を生成する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記潜在的嚥下障害は、嚥下安全障害又は嚥下能力障害のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記潜在的嚥下障害は、穿通又は誤嚥を含み、前記処理モジュールが、前記嚥下事象を安全事象及び危険事象のうちの1つを示すとして更に分類する、請求項11に記載の方法。
  15. 嚥下機能を定量化するための装置であって、
    患者の咽喉に配置され、嚥下動作を表す、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられた振動データを取得するように構成されたセンサと、
    前記センサに動作可能に接続され、前記振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを、適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかけるように構成された処理モジュールと、を備える、装置。
  16. ディスプレイ、スピーカ、及びそれらの組み合わせから選択される出力構成要素を備え、前記処理モジュールは、前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントを、前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントの前記処理の後で、正常な嚥下又は潜在的嚥下障害として分類するように構成されており、前記処理モジュールは、前記出力構成要素を用いて前記分類を視覚的に及び/又は音響的に示すように構成されている、請求項15に記載の装置。
  17. 前記処理モジュールは、有線接続又は無線接続のうちの少なくとも1つによって前記センサに動作可能に接続されている、請求項15に記載の装置。
  18. 前記処理モジュールは、前記センサから前記振動データを受信し、前記振動データから前記嚥下セグメント及び前記非嚥下セグメントを自動的に形成するように構成される、請求項15に記載の装置。
  19. 患者の嚥下困難を処置する方法であって、
    前記患者の咽喉の外部にセンサを配置するステップであって、前記センサは、嚥下動作を表す、前後方向軸線及び上下方向軸線からなる群から選択される少なくとも1つの軸線に関連付けられた振動データを取得し、前記センサは、前記振動データの嚥下セグメント及び非嚥下セグメントを適応トリミング、偽陽性低減、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される処理にかける処理モジュールに動作可能に接続され、前記処理モジュールは、前記振動データの分類を示す出力を生成する、ステップと、
    前記分類に基づいて前記患者に投与される栄養補給を調整するステップと、を含む、方法。
  20. 前記栄養補給を前記調整するステップは、前記栄養補給の稠度を変更するステップ、前記栄養補給の食物の種類を変更するステップ、前記患者に投与される前記栄養補給のポーションサイズを変更するステップ、前記栄養補給のポーションが前記患者に投与される頻度を変更するステップ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
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