JP2019510215A - バッテリーの充電状態を推定する方法及びセンサーシステム - Google Patents
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Abstract
バッテリーの充電状態(SoC)を推定する方法及びシステムが開示されている。方法が、バッテリーの状態の履歴測定物理量のセット及びバッテリーのSoCの履歴値の対応するセットを所与としてSoCの値の第1の結合ガウス分布を求める。この方法は、履歴測定物理量のセット及びSoCの履歴値の対応するセット、バッテリーの現在の測定物理量並びに第1の結合ガウス分布を用いてSoCの第2の結合ガウス分布を求める。最後に、この方法は、第2の結合ガウス分布からバッテリーのSoCの現在の値の平均及び分散を求める。この平均はバッテリーの現在のSoCの推定値であり、この分散はこの推定値の信頼度である。
Description
本開示は、データ駆動型のバッテリー充電状態(SoC)推定の方法及びシステムに関する。より詳細には、本開示は、充電式バッテリーの充電状態を推定することに関する。
充電状態(SoC)とは、バッテリーに残存している利用可能な電荷のパーセンテージとして定義される。SoCは、バッテリーを再充電すべき時期の指標を与える。この指標は、バッテリー管理システムが、バッテリーを過放電及び過充電の事態から保護することによってバッテリー寿命を改善することを可能にすることができる。したがって、適切なバッテリー管理のためにSoCを正確に測定することが非常に重要である。
充電式バッテリーは、可逆的化学反応を通してエネルギーを蓄積する。従来、充電式バッテリーは、低い使用コストを提供し、結果として、非充電式バッテリーに比べて、環境に影響を与えることに関するグリーンイニシアチブを支援する。例えば、家庭用電化製品、住宅屋根太陽光発電システム、電気自動車、スマートグリッドシステム等を含む、数多くの適用例において、リチウムイオン(Liイオン)充電式バッテリーが主要エネルギー蓄積構成要素として広く展開されてきた。異なる化学反応を伴う他のタイプのバッテリーより優れたLiイオンバッテリーの少なくとも幾つかの主な利点は、低い自己放電率、高いセル電圧、高いエネルギー密度、軽量、長寿命及び低いメンテナンスである。
しかしながら、Liイオンバッテリー及び他のタイプのバッテリーは、化学エネルギー貯蔵源であり、この化学エネルギーは、直接利用することができない。この問題は、バッテリーのSoCの推定を困難にしている。SoCの正確な推定は、非常に複雑なままであり、実施するのが困難である。なぜならば、バッテリーモデルは、物理学ベースの非線形ダイナミクス及び関連したパラメーター不確実性を捕捉することができないからである。バッテリーのSoCの推定の正確度及び信頼性が乏しい多くの例が実際に見られる。
従来のSoCバッテリー推定技法は、通常、モデルベースの方法及びデータ駆動型ベースの方法に分類される。モデルベースの方法は、バッテリーの化学プロセス及び物理プロセスを捕捉するモデルを利用する。データ駆動型の方法は、トレーニングデータを用いて、バッテリーの物理量の測定値をSoCの対応する値にマッピングする。しかしながら、バッテリーにおけるプロセスは非常に複雑である。なぜならば、バッテリーは、当該バッテリーに生じる物理プロセス及び化学プロセスを表す多くのサブシステムが相互接続されたシステムであるからである。各サブシステムの出力は、全体的なSoCに相加的に寄与する。そのような複雑度によって、バッテリーのSoCの正確な推定を妨げる過度に単純化されたモデル又は単純化されたマッピングしか用いることが可能でない。
したがって、バッテリーのSoCを推定する改良された方法及びシステムが必要とされている。
幾つかの実施の形態は、外部の温度、湿度、空気運動等の、バッテリーが動作する環境条件が予測不能に変動し、バッテリーのサブシステムの出力を予測不能、例えばランダムに変動させるという認識に基づいている。したがって、サブシステム出力は、確率変数としてモデル化することができ、その結果得られるSoCもランダムである。
そのために、幾つかの実施の形態は、中心極限定理(CLT)を利用することによって、入力測定値を所与として、結果として得られるSoCをガウス分布としてモデル化することができるという認識に基づいている。同様に、それらの入力を所与として、異なる入力に対応するSoC値は、CLTに従って結合ガウス分布を有する。
したがって、幾つかの実施の形態は、例えば、トレーニングデータにおける入力及び対応する出力を所与とするトレーニングフェーズ中に、入力を所与として出力の第1の結合ガウス分布のパラメーターを求める。推定フェーズ中、幾つかの実施の形態は、第1の結合ガウス分布のパラメーターを用いて、測定値のセット及び現在の測定値を所与としてバッテリーのSoCの値の第2の結合ガウス分布及びバッテリーのSoCの現在の値を求める。そのようにして、バッテリーのSoCを確率的に求めることができ、例えば、バッテリーのSoCの現在の値の平均及び分散を第2の結合ガウス分布から求めることができる。
開示された主題の別の方法によれば、バッテリーがメモリに接続された少なくとも1つのプロセッサと通信している間に前記バッテリーの充電状態(SoC)を推定する。前記バッテリーの前記状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットから、前記バッテリーの前記SoCの値の第1の結合ガウス分布を求める。さらに、前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの現在の測定物理量、並びに前記求められた第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの値の第2の結合ガウス分布を求める。最後に、前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの現在のSoCの平均及び分散を求める。前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度であり、該方法のステップは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる。
開示された主題の別の方法によれば、充電式バッテリーがメモリに接続された少なくとも1つのプロセッサと通信している間に前記バッテリーの充電状態(SoC)を推定する。前記バッテリーの前記状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットに基づいて求められた第1の結合ガウス分布を選択する。さらに、前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット、前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの現在の測定物理量、及び前記求められた第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの値の第2の結合ガウス分布を求める。最後に、前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの現在のSoCの平均及び分散を求める。前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度であり、該方法のステップは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる。
開示された主題のシステムによれば、バッテリーの充電状態(SoC)を推定するセンサーシステムである。前記バッテリーの前記SoCを推定することに関連したデータについての情報を記憶しているメモリを備える。前記メモリと、前記バッテリーの物理量を測定するセンサーの出力とに作動的に接続されたプロセッサを備える。前記プロセッサは、前記バッテリーの状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットを所与として、前記バッテリーの前記SoCの値の第1の結合ガウス分布を前記メモリから選択するように構成される。前記プロセッサは、前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの前記現在の測定物理量、並びに前記第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの第2の結合ガウス分布を求めるように更に構成される。前記プロセッサは、前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの前記SoCの前記現在の値の平均及び分散を求めるようにも構成され、前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度である。
更なる特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面とともに取り入れると、この詳細な説明からより容易に明らかになる。
本開示は、本開示の例示的な実施の形態の非限定的な例として述べる複数の図面に関する以下の詳細な説明において更に説明される。これらの図面において、同様の参照符号は、図面の幾つかの図を通して同様の部分を表している。示されている図面は、必ずしも一律の縮尺というわけではなく、その代わり、一般的に、以下に開示する実施の形態の原理を示すことに強調が置かれている。
上記で明らかにされた図面は、以下に開示する実施の形態を記載しているが、この論述において言及されるように、他の実施の形態も意図されている。この開示は、限定ではなく代表例として例示の実施の形態を提示している。以下に開示する実施の形態の原理の範囲及び趣旨に含まれる非常に多くの他の変更及び実施の形態を当業者は考案することができる。
本開示の幾つかの実施の形態によれば、バッテリーの充電状態(SoC)を推定する方法及びシステムが提供される。充電状態(SoC)は、全バッテリー容量に対するバッテリー内の残存電荷のパーセンテージとして理解することができる。「充電状態値」は、具体的なパーセンテージを指すことができる。例えば、SoCは、バッテリーを再充電すべき時期の指標を与え、バッテリーの状態を査定する少なくとも1つの重要なパラメーターとすることができる。さらに、SoCは、バッテリー管理システムが、過放電及び過充電の事態からバッテリーを保護することによってバッテリー寿命を改善することを支援することができる。
本開示の幾つかの他の実施の形態によれば、推定値の不確実性を定量化する方法が提供され、この方法は、SoC推定値の信頼性を評価するのに重要であり得る。特に、バッテリーは、多くのサブシステムが相互接続されたシステムとみなすことができ、各サブシステムは、当該バッテリーに生じる多くの物理プロセス及び化学プロセスのうちの1つを表し、各サブシステムの出力は、全体的なバッテリーのSoCに相加的に寄与する。さらに、バッテリーという用語は、貯蔵された化学エネルギーを電気エネルギーに変換する1つ以上の電気化学セルからなるデバイスを含むことができる。バッテリーの定義は、充電式バッテリーを含むことができる。
予測不能に変化し、測定も制御もすることができない外部の温度、湿度、空気運動等の、バッテリーが動作する環境条件は、サブシステムの出力を予測不能に変化させる。したがって、サブシステム出力は、確率変数としてモデル化することができ、その結果として得られるSoCもランダムである。中心極限定理(CLT)を利用することによって、幾つかの実施の形態は、バッテリーのSoCを確率的に求めることができるという認識に基づいている。なぜならば、入力測定値を与えられたSoCは、ガウス分布としてモデル化することができるからである。
加えて、1つの実施の形態は、SoCが、定義によれば、0〜1(すなわち、0%〜100%)の値であるので、上記ガウス分布の平均及び分散が、SoCがこの範囲外にある確率が無視できるほどに小さくなるようなものであるという認識に基づいている。代替的に、ガウス分布は、0〜1の範囲内に制限することができ、この場合、ガウス分布はトランケートガウス分布(truncated Gaussian distribution)となる。
ガウス分布の原理によれば、類似した入力に対応するSoC値は、互いにあまり異ならない。換言すれば、類似した入力に対応するSoC値も類似しているはずである。その結果、1つの実施の形態は、結合ガウス分布の共分散行列の定義に類似度を組み込む。例えば、この実施の形態は、対応する入力の間の類似度に基づいて2つの出力の間の共分散を求める。この実施の形態の様々な実施態様では、類似度は、入力の間のユークリッド距離、入力の間の内積、又はパラメーターを有するより複雑な或る関数とすることができる。
図1Aは、幾つかの実施の形態による、バッテリーと通信している間に当該バッテリーの充電状態(SoC)を推定する方法のブロック図を示している。本方法は、バッテリーのSoCを推定することに関連したデータについての情報を記憶しているメモリ(図示せず)に作動的に接続されているとともにバッテリーの物理量を測定するセンサー(図示せず)の出力に作動的に接続されているプロセッサ155を用いて実施することができる。プロセッサ155は、とりわけ、バッテリーの充電状態(SoC)を計算することに用いることができると考えられ、バッテリーが用いられるデバイス内に統合することもできるし、外部システムとすることもできることが考えられる。プロセッサ155は、代替的に、別個のデバイスの構成要素であってもよく、バッテリーがこの別個のデバイス内に挿入されたときに他の態様を求めてもよく、電気回路であってもよい。バッテリーのSoCについての情報は、別個のデバイスからプロセッサに及びプロセッサからディスプレイ又はこの別個のデバイスに無線で又は有線を介して送信されてもよい。さらに、プロセッサ155は、各プロセッサが少なくとも1つのメモリを有することができるような2つ以上のプロセッサとすることができる。2つ以上のプロセッサは別のプロセッサと通信することができると考えられる。
図1Aを更に参照すると、本方法は、プロセッサ155において動作するバッテリー管理アプリケーション150を用いて実施することができ、様々なバッテリー管理方法を実施及び実行することができる。本方法は、バッテリーの状態の履歴測定物理量112のセット及びバッテリーのSoCの履歴値114の対応するセットからバッテリーのSoCの値の第1の結合ガウス分布115を求めることができる(110)。本方法は、バッテリーの状態の履歴測定物理量112のセット及びバッテリーのSoCの履歴値114の対応するセットと、バッテリーの現在の測定物理量117と、求められた第1の結合ガウス分布115とを用いて、バッテリーのSoCの値の第2の結合ガウス分布125を求める(120)。
バッテリーのSoCの値の第2の結合ガウス分布125は、現在の測定値117を所与とするSoCの値の確率分布である。そのようにして、バッテリーのSoCは確率的に求められる。例えば、本方法は、SoCの確率的測定値である第2の結合ガウス分布からバッテリーのSoCの現在の値の平均及び分散135を求める(130)。具体的には、平均は、バッテリーの現在のSoCの推定値であり、分散は、この推定値の信頼度である。
図1Bは、本開示の幾つかの実施の形態による、電気自動車160に設置されたバッテリー161のSoCの一例示的な決定を示している。例えば、幾つかの実施の形態は、車両160のドライバーが、十分な電力が利用可能であることを確保するようにバッテリーシステムを管理することを可能にする。一般に、コネクター172を介してバッテリー171及び/又はバッテリー171のセンサーに接続された、例えばプロセッサ及びメモリを備える別個のデバイス173は、必要な測定を行うことができ、SoCを推定する。別個のデバイス173は、とりわけ、バッテリー管理アプリケーションを備えることができると考えられる。
図1Cは、車両160の一例示的なインストルメントパネル162を示している。インストルメントパネル162は、SoC推定の結果を車両のドライバーに表示する1つ又は幾つかのディスプレイ163及び164を備えることができる。SoC推定は、ディスプレイ163、164に自動的に示すこともできるし、SoCの臨界レベルに達したときに示すこともできる。加えて又は代替的に、SoCは、例えば、コントロール165、及び/又はハンドル166に配置されたコントロール167、168及び/又は169を介してオンデマンドで表示することができる。ディスプレイは、インストルメントパネル162から分離した無線デバイスであってもよいと考えられる。
図2Aは、本開示の1つの実施の形態によるバッテリーのSoCを求めるマルチステージ方法のブロック図を示している。この実施の形態は、2つのステージ、すなわち、トレーニングステージ220及び推定ステージ240においてSoCを求める。バッテリーの充電状態(SoC)を推定するとき、バッテリーは、メモリを有する少なくとも1つのプロセッサと通信することが考えられる。
図2Aの方法は、対象となるバッテリーに取り付けられた電子回路構造体に結合された検知デバイス等の測定デバイスから取得される物理量201の測定値を用いる。測定物理量201は、対象となるバッテリーの電圧、電流及び温度を含むことができる。測定物理量201は、周囲温度、バッテリーの容積(volume)、及びバッテリーからのガス漏れ測定値も含むことができることが考えられる。さらに、別の実施の形態では、測定物理量は、電流の現在の測定値だけでなく、以前の時点における測定値も含むことができる。この別の実施の形態では、時刻tにおける入力は、例えば、時刻t、t−1、…、t−Tにおける測定値とすることができることに留意されたい。
トレーニングデータが収集され、物理量とバッテリーのSoCとの間のマッピングを推論するのに用いられる。例えば、トレーニングデータ入力210が、プロセッサのメモリから取り出される。特に、トレーニングデータ入力210は、通常、実験室においてオフラインで取得され、測定値は、対象となるバッテリーと同じタイプのバッテリーを広範囲の異なる温度、負荷等に暴露することによって得られる。例えば、トレーニングデータ入力210は、対象となるバッテリーと同じタイプのバッテリーの以前のSoC、電流、電圧、温度、容積等、又はそれらの或る組み合わせ等の種々の物理量の測定値の集合体とすることができる。トレーニングデータ入力210は、周囲温度及びバッテリーからのガス漏れ測定値も含むことができるとともに、電流、電圧及び容積の以前の時間値も含むことができると考えられる。トレーニングデータ出力212は、以前に求められてプロセッサのメモリに保存されたトレーニングデータ入力210の対応するSoC値である。
トレーニングステージ
図2Aを更に参照すると、トレーニングステージ220において、プロセッサは、トレーニングデータ(トレーニングデータ入力210及びトレーニングデータ出力212)をオフラインで利用し、トレーニングを実行する。このトレーニングでは、選ばれた共分散関数がトレーニングデータ210、212の特性を合理的にモデル化するように、最適なハイパーパラメーター222が求められ、これらの最適化されたハイパーパラメーター222はメモリに記憶される。
図2Aを更に参照すると、トレーニングステージ220において、プロセッサは、トレーニングデータ(トレーニングデータ入力210及びトレーニングデータ出力212)をオフラインで利用し、トレーニングを実行する。このトレーニングでは、選ばれた共分散関数がトレーニングデータ210、212の特性を合理的にモデル化するように、最適なハイパーパラメーター222が求められ、これらの最適化されたハイパーパラメーター222はメモリに記憶される。
トレーニングステージ中の最適化されたハイパーパラメーターの学習
トレーニングステージ220において最適化されたハイパーパラメーター222を求める少なくとも1つの方法は、確率的ノンパラメトリック機械学習方法であるガウス過程回帰(GPR)フレームワークを用いて、LiイオンバッテリーのSoCを正確に推定することを含む。回帰という用語は、対象となる出力変数を1つ以上の入力パラメーターの関数又は関数の組み合わせによって表したものとすることができることに留意されたい。
トレーニングステージ220において最適化されたハイパーパラメーター222を求める少なくとも1つの方法は、確率的ノンパラメトリック機械学習方法であるガウス過程回帰(GPR)フレームワークを用いて、LiイオンバッテリーのSoCを正確に推定することを含む。回帰という用語は、対象となる出力変数を1つ以上の入力パラメーターの関数又は関数の組み合わせによって表したものとすることができることに留意されたい。
GPRフレームワークをノンパラメトリック機械学習として用いて、電圧、電流及び温度とSoCとの間の関係をモデル化することができる。GPRは、多種多様なモデルを表すことができるとともに正確なSoC推定及び推定不確実性の尺度を提供することができることから非常に有用である。これについては後に論述する。さらに、GPRは、バッテリーの電圧、電流及び温度の測定値を用いることによってオフラインでトレーニングすることができ、その後、SoC値を推論するのに用いることができる。GPRの主な利点のうちの1つは、明快な閉形式を有する解析的に扱いやすい推論である。この分野(space)における技術を確認すると、GPR学習方法を用いてLiイオンバッテリーのSoCを推定することを研究するためにこの方法が用いられているのはこれが初めてである。例えば、GPRは、以下で更に論述される。
ガウス過程回帰(GPR)
D次元のN個の入力ベクトル
D次元のN個の入力ベクトル
210と、対応する出力
212とを含むトレーニングデータセット210、212
を用いる。ここで、
であり、
である。この設定において、入出力の関係は以下のように記述される。
ここで、f(・)は、基礎をなす潜在関数(latent function)であり、εnは、分散σn 2を有するゼロ平均加法的ガウス雑音を示す。すなわち、
である。
にマッピングする基礎をなす関数f(・)をモデル化することである。GPRにおける重要な仮定は、関数値のいずれのセットも以下の多変量ガウス分布に従うということである。
上記式において、
であり、
は、要素が全て0であるN×1ベクトルである。加えて、
は、共分散行列であり、そのエントリー
は、トレーニング入力の全てのペアについて評価された共分散関数の値である。カーネルとも呼ばれる共分散関数は、GPRにおいて重要な役割を演じる。なぜならば、共分散関数は、本発明者らがモデル化を試みている潜在関数の平滑性、周期性、非定常性及び他の特性についての仮定を符号化するからである。そのようなプロセスは、1つ以上の分布選択手順としてプロセッサに事前に記憶しておくことができる。
この作業において採用することができる少なくとも3つの共分散関数を簡単に説明する。
二乗指数共分散関数:
二乗指数(SE)共分散関数を用いることができる。D次元入力210について、SE共分散関数は以下の形態を取る。
二乗指数(SE)共分散関数を用いることができる。D次元入力210について、SE共分散関数は以下の形態を取る。
ここで、下付き文字sの使用は後に明らかになる。上記式において、σ0 2>0は、基礎をなす関数のそのそれぞれの平均からの変動の大きさを決定する信号分散を表し、lD>0は、入力次元Dの特性長スケール(characteristic length scale)を示す。特性長スケールは、ターゲット出力に対する対応する入力変数の相対的な重要度を定量化する。より具体的には、特性長スケールの値が小さいほど、対応する入力次元が出力に対して与える影響が大きくなることを意味し、したがって、特性長スケールの値が小さいほど、関連性が大きくなる。共分散関数は、GPRのハイパーパラメーターと呼ばれるこの未知のパラメーターのセット
によってパラメーター化される。それぞれ、結果として得られる共分散関数がデータの特性を合理的に良好にモデル化するようなハイパーパラメーターをトレーニングデータセットから求める必要がある。
Matern共分散関数:
D次元入力210のMatern共分散関数は、以下の式によって与えられる。
D次元入力210のMatern共分散関数は、以下の式によって与えられる。
ここで、
は、上記共分散関数のハイパーパラメーターを示す。より具体的には、σ1 2>0及びν>0は、それぞれ信号分散及び平滑性パラメーターを示し、ρD>0は、各入力次元の特性長スケールを表す。加えて、Γ(・)はガンマ関数であり、Kν(・)は第2種変形ベッセル関数である。平滑性パラメーターνの値が増加するにつれて、上記関数はより平滑になる。νの値があまり大きくない特定の場合、すなわち、共分散が以下の式によって与えられるようなν=3/2である特定の場合を考えることにする。
有理二次共分散関数:
D次元入力210の有理二次(RQ)共分散関数は、以下のように定義される。
D次元入力210の有理二次(RQ)共分散関数は、以下のように定義される。
ハイパーパラメーターは、
によって与えられる。特に、σ2 2>0は信号分散を表し、α>0は平滑性を決定し、ηd>0は入力次元Dの特性長スケールに対応する。
共分散関数を組み合わせることによってデータセットの種々の構造体を表すことができる。少なくとも1つの手法は、共分散関数を互いに加算することであり、その結果、有効な新たな共分散関数が得られる。
(1)における出力は、分散σn 2を有する加法的ガウス雑音によって破損されていると仮定されていることを想起されたい。したがって、この雑音項は、以下のように、前述の共分散関数に組み込むことができる。
ここで、δijは、i=jであるときかつそのときに限って値1を取り、それ以外のときは0の値を取るクロネッカーデルタを示す。この設定では、
の分布は、潜在関数値
及び入力
を所与として、以下のように記述される。
ここで、
は、N×N単位行列である。(2)及び(8)を用いることによって、
(9)に基づくと、
の周辺対数尤度は、以下のように記述することができる。
ここで、|・|は、行列の行列式である。ハイパーパラメーターは、(10)における周辺対数尤度関数を最大にすることによって最適化される。この点に関して、
の第i要素に対する(10)の勾配が、以下のように計算される。
これによって、任意の勾配ベースの最適化方法を用いて、(10)における周辺対数尤度関数を最大にするハイパーパラメーターの最適値を見つけることが可能になる。勾配ベースの方法が局所最適解に収束することができるように、目的関数は必ずしも凸でないことに留意されたい。この問題を軽減する可能な手法は、複数の勾配ベースの探索を初期化し、次いで、最大周辺対数尤度を与える最適点を選ぶこととすることができる。さらに、そのようなプロセスは、1つ以上の分布選択手順としてプロセッサに事前に記憶しておくことができる。
推定/試験ステージ
図2Aは、本開示の実施の形態による推定ステージ240を更に示している。上述したように、トレーニングステージ後にトレーニングデータを廃棄する従来の方法と異なり、本開示は、推定ステージ240においてトレーニングデータ210、220を更に利用する。例えば、図2Aは、推定ステージ240がSoC推定値250を出力するように、(1)トレーニングデータ入力210と、(2)トレーニングデータ出力220と、(3)物理量の測定値201と、(4)トレーニングステージ220において評価された、求められたハイパーパラメーター222とを含む入力を取り込む推定ステージ240を示している。
図2Aは、本開示の実施の形態による推定ステージ240を更に示している。上述したように、トレーニングステージ後にトレーニングデータを廃棄する従来の方法と異なり、本開示は、推定ステージ240においてトレーニングデータ210、220を更に利用する。例えば、図2Aは、推定ステージ240がSoC推定値250を出力するように、(1)トレーニングデータ入力210と、(2)トレーニングデータ出力220と、(3)物理量の測定値201と、(4)トレーニングステージ220において評価された、求められたハイパーパラメーター222とを含む入力を取り込む推定ステージ240を示している。
図2Bは、例えば、トレーニングステージ220において最適なハイパーパラメーターを求めた後の推定ステージ240における図2Aの態様を示し、
及びy*の結合分布は、以下のように表すことができる。
ここで、
であり、
である。GPRの主な目標は、新たな入力ベクトル
の予測分布を見つけることである。この点に関して、トレーニングデータセット出力
にわたって結合分布(12)を無視することによって、試験出力y*の予測分布が取得される。この予測分布は、
によって与えられる平均及び共分散を有するガウス分布、すなわち、
である。
予測分布の平均μ*は、実質上試験出力の推定値であるベクトル
に格納された雑音を有する出力の線形結合として取得されることが、(13)における式から確認される。加えて、(14)における予測分布の分散は、不確実性の尺度である。(13)及び(14)を用いることによって、100(1−α)%信頼区間は、以下のように計算される。
ここで、α∈[0,1]は信頼水準を表し、z(1−α)/2は標準正規分布の臨界値である。信頼区間は、試験出力の真の値を含む可能性が高い値の範囲を提供する。特に、分散が小さいほど、信頼区間は狭くなり、したがって、試験出力のより精密な推定値が示される。GPRは、推定された試験出力を提供するだけでなく、予測確率分布も与え、これは,SVM、NN及び他の非確率的機械学習方法よりも優れたGPRの実際的な利点のうちの1つであることに留意されたい。
図2Bを更に参照すると、オンライン推定ステージ240は、物理量の現在の測定値と、トレーニングステージにおいて学習されたハイパーパラメーターと、従来技術における従来の方法と異なり、トレーニングデータセットとに基づいて、バッテリーSoCを推定する(241A)。例えば、推定ステージ240は、バッテリーの状態の履歴測定物理量210のセットと、バッテリーのSoCの値212の対応するセットとを所与として、バッテリーのSoCの値220の第1の結合ガウス分布を求めることを含む。バッテリーの状態の履歴測定物理量210のセットと、バッテリーのSoCの値212の対応するセットと、バッテリーの現在の測定物理量と、求められた第1の結合ガウス分布とを用いてバッテリーのSoCの第2の結合ガウス分布を求める。最後に、第2の結合ガウス分布からバッテリーのSoCの現在の値の平均及び分散を求める(241B)。上記平均は、バッテリーの現在のSoCの推定値であり、上記分散は、この推定値の信頼度である。本方法のステップは、少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる。
図3は、入力測定タプル201の全てのペアとトレーニングデータ入力データセット210からの測定タプルとの間の或る形態の類似度を計算する推定ステージ240の初期処理ステップ302を更に含む図2Aの推定ステージ240のブロック図を示している。これは、測定値のペアを、それらの間の類似性を表す実数にマッピングする適切に選択されたカーネル関数を用いることによって達成される。このカーネル関数は、トレーニングステージ220において計算されてメモリに記憶されているハイパーパラメーター222に依存する。類似性測定値及び出力トレーニングデータ212は、その後、次のステップ303において用いられ、SoCの確率密度関数が評価される。代替的に、SoC推定値250は、トレーニングデータ出力212からのSoC値の加重結合として与えられ、これらの重みは、類似度に基づいて計算される。
測定データ点とトレーニングデータ点との間の類似性の測定
この直観は、図4及び図5に示されており、トレーニングデータセットは、2つのデータ点401及び402を含む。図4は、本開示の実施の形態に関するプロセスを示している。図5は、図4の確率分布の3つの例を示している。図4を参照すると、測定データ420に対応するSoCは、トレーニングデータ点401、402に対応するSoCの結合として推定される。この結合における重みは、測定データ点がトレーニングデータ点401、402のそれぞれとどれだけ類似しているかに基づいて取得される。測定データ点420がトレーニングデータ点のうちの一方402に非常に類似している場合、そのトレーニングデータ点に対応するSoCは、大きな重みとの結合で現れる。これとは対照的に、測定データ点430とトレーニングデータ点のうちの一方401とがほとんど類似していない場合、そのトレーニングデータ点に対応するSoCは、0に非常に近い重みとの結合で現れる。
この直観は、図4及び図5に示されており、トレーニングデータセットは、2つのデータ点401及び402を含む。図4は、本開示の実施の形態に関するプロセスを示している。図5は、図4の確率分布の3つの例を示している。図4を参照すると、測定データ420に対応するSoCは、トレーニングデータ点401、402に対応するSoCの結合として推定される。この結合における重みは、測定データ点がトレーニングデータ点401、402のそれぞれとどれだけ類似しているかに基づいて取得される。測定データ点420がトレーニングデータ点のうちの一方402に非常に類似している場合、そのトレーニングデータ点に対応するSoCは、大きな重みとの結合で現れる。これとは対照的に、測定データ点430とトレーニングデータ点のうちの一方401とがほとんど類似していない場合、そのトレーニングデータ点に対応するSoCは、0に非常に近い重みとの結合で現れる。
図4及び図5を更に参照すると、推定されたSoCとともに、これらの方法及びシステムは、推定されたSoCの信頼区間も報告する。これらの方法及びシステムは、本来、測定データに対応するSoCの確率分布を履歴データに基づいて評価する。確率分布の3つの例が図5に示されている。例えば、分布が、その平均付近で先鋭なピークを有する場合(501)、これは、推定されたSoCの信頼度が大きいことを意味する。さらに、分布が、その平均付近で拡散している場合(502)、これは、推定されたSoCの信頼度が小さいことを意味する。最後に、分布が、その平均付近で非常に拡散されている場合(503)、これは、推定されたSoCの信頼度が非常に小さいことを意味する。
直観的に、より先鋭なピークを有する出力分布501は、推定されたSoCの信頼度がより高いことを意味する。図4を再度参照すると、測定データ点420がトレーニングデータにおける点のうちの1つと非常に類似している場合、報告されたSoCは、そのトレーニングデータ点402に対応するSoCとほとんど同じであり、対応する確率分布は、そのSoC付近で非常に先鋭なピークを有する(501)。これとは対照的に、測定データ点430が、双方のトレーニングデータ点401に等しく類似している場合、その結果のSoCの確率分布は、それらのトレーニングデータ点に対応するSoCの間の中点付近に拡散される(502)。
トレーニングステージ継続
図6は、図2Aのトレーニングステージ220のブロック図を更に詳細に示している。本開示の実施の形態によるSoC推定250は、ユーザーが選ぶ必要があるカーネル関数601に関連付けられている。多くの可能なカーネル関数があり、カーネル関数のうちの幾つかについては、上記例を参照されたい。トレーニングデータ入力210及び選択されたカーネル関数601は、入力トレーニングデータセット210内の測定値のペアの間の類似性を計算する642に入力される。これらの類似性測定値は、求められるハイパーパラメーター222の関数である。これらの類似度は、その後、トレーニングデータ出力212の尤度関数643を指定するのに用いられる。トレーニングデータセットの尤度関数は、トレーニングデータセットの尤度を最大にするハイパーパラメーターの値を見つける最適化ルーチン645において目的関数とみなされる。最適化ルーチン645は、ハイパーパラメーターの幾つかの初期値644を用いて開始される。これらの初期値は、完全にランダムであってもよいし、選ばれたカーネル関数に従って選択されてもよい。
図6は、図2Aのトレーニングステージ220のブロック図を更に詳細に示している。本開示の実施の形態によるSoC推定250は、ユーザーが選ぶ必要があるカーネル関数601に関連付けられている。多くの可能なカーネル関数があり、カーネル関数のうちの幾つかについては、上記例を参照されたい。トレーニングデータ入力210及び選択されたカーネル関数601は、入力トレーニングデータセット210内の測定値のペアの間の類似性を計算する642に入力される。これらの類似性測定値は、求められるハイパーパラメーター222の関数である。これらの類似度は、その後、トレーニングデータ出力212の尤度関数643を指定するのに用いられる。トレーニングデータセットの尤度関数は、トレーニングデータセットの尤度を最大にするハイパーパラメーターの値を見つける最適化ルーチン645において目的関数とみなされる。最適化ルーチン645は、ハイパーパラメーターの幾つかの初期値644を用いて開始される。これらの初期値は、完全にランダムであってもよいし、選ばれたカーネル関数に従って選択されてもよい。
GPRに基づくSoC推定方法
上述したように、図2Aは、リチウムイオンバッテリーのSoCをこのバッテリーの電圧、電流及び温度の関数として推定する確率的ノンパラメトリックモデルを提供する、GPRに基づく新規なSoC推定方法を示している。例えば、バッテリーのSoCの定義は、以下のものを含む。
上述したように、図2Aは、リチウムイオンバッテリーのSoCをこのバッテリーの電圧、電流及び温度の関数として推定する確率的ノンパラメトリックモデルを提供する、GPRに基づく新規なSoC推定方法を示している。例えば、バッテリーのSoCの定義は、以下のものを含む。
時刻tにおけるバッテリーのSoCは、以下の式のように、バッテリーの定格容量Qrに対するバッテリーの残存容量Q(t)のパーセンテージとして定義される。
Q(t)∈[0,Qr]であることに留意されたい。上記において、Qrは、製造業者によって指定された幾つかの特定の条件下で新たなバッテリーから取り出すことができるアンペア時(Ah)による最大電荷量として定義される。完全に放電されたバッテリーは、0%のSoCを有し、バッテリーが充電されている間、SoCは増加する。その結果、完全に充電されたバッテリーは100%のSoCに達する。
上述したように、図2Aは、2つの部分、すなわち、トレーニングステージ220及び推定ステージ240からなる開示された方法を示している。まず、上述したように、選ばれた共分散関数の最適なハイパーパラメーターが共役勾配法を用いることによって求められるトレーニングステージ220が実行される。トレーニングデータにおけるSoC値は、それらのサンプル平均を減算することによってゼロ平均を有するように正規化されることに留意されたい。次に、バッテリーのオンラインSoC推定が、同じく上述したように、バッテリーの電圧、電流及び温度の測定値に基づいて実行される。より具体的には、予測分布の平均は、SoC推定値に対応する。
図2AのGPRを用いたSoC推定方法の少なくとも1つのプロセス例が提供される。この例は、範囲を限定するものではなく、単に本開示の態様を理解する目的でのみ示されるものである。図2AのGPRを用いたSoC推定方法のプロセスのステップの態様は、とりわけ以下のものを含むことができる。
ステップ1:トレーニングデータセット
ステップ1:トレーニングデータセット
を取得する。ここで、
は、バッテリーの電圧、電流及び温度の測定値を含み、
は、対応するSoC値である。
ステップ2:所与の共分散関数のハイパーパラメーターを初期化する:
SE共分散関数の場合、
ステップ2:所与の共分散関数のハイパーパラメーターを初期化する:
SE共分散関数の場合、
であり、
Matern共分散関数の場合、
Matern共分散関数の場合、
であり、
RQ共分散関数の場合、
RQ共分散関数の場合、
であり、
Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和の場合、
Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和の場合、
である。
ステップ3:共役勾配法を用いることによって負の周辺対数尤度関数を最小にする(等価的に、周辺対数尤度関数を最大にする)最適なハイパーパラメーターを見つける。
ステップ4:推定部分:
ステップ5:最適なハイパーパラメーター、トレーニングデータセット
ステップ3:共役勾配法を用いることによって負の周辺対数尤度関数を最小にする(等価的に、周辺対数尤度関数を最大にする)最適なハイパーパラメーターを見つける。
ステップ4:推定部分:
ステップ5:最適なハイパーパラメーター、トレーニングデータセット
、試験入力
を所与として予測分布を取得する。この予測分布の平均は、SoC推定値に対応する。
GPR及びカルマンフィルターの組み合わせに基づくSoC推定方法
本開示の別の実施の形態において、図7は、GPR及びGPRベースの推定値のフィルタリングの組み合わせに基づくSoC推定方法を示している。例えば、雑音が推定ステージ240において過剰適合した結果として、推定されたSoC250が急に変動する状況では、連続したSoC推定値をフィルタリング又は平滑化する命令を用いることができる。その場合、図7に示すような本開示の別の実施の形態として、雑音がSoC推定値に引き起こす可能性がある変動を平滑化するフィルター701を通じてSoC推定値を処理することができる。これは、例えば、移動平均フィルタリングを用いて実現することができる。代替的に、カルマンフィルターを実施するために、推定ステージ240の出力においてSoCの確率分布701にアクセスすることができることに留意されたい。
本開示の別の実施の形態において、図7は、GPR及びGPRベースの推定値のフィルタリングの組み合わせに基づくSoC推定方法を示している。例えば、雑音が推定ステージ240において過剰適合した結果として、推定されたSoC250が急に変動する状況では、連続したSoC推定値をフィルタリング又は平滑化する命令を用いることができる。その場合、図7に示すような本開示の別の実施の形態として、雑音がSoC推定値に引き起こす可能性がある変動を平滑化するフィルター701を通じてSoC推定値を処理することができる。これは、例えば、移動平均フィルタリングを用いて実現することができる。代替的に、カルマンフィルターを実施するために、推定ステージ240の出力においてSoCの確率分布701にアクセスすることができることに留意されたい。
より具体的には、GPR出力のカルマンフィルタリングを組み込むことの背後にある少なくとも1つの動機は、推定誤差を削減することであり、したがって、より正確な推定値を取得することである。図7に示すように、GPR、すなわち推定ステージ240の出力がカルマンフィルター701に供給される場合、カルマンフィルターの状態空間表現は、以下の式によって与えられる。
上記において、kは、時刻インデックスであり、Icは、時刻kにおける電流であり、Δtは、サンプリング期間であり、y*(k+1)は、時刻k+1におけるGPRのSoC推定値であり、ψは、ゼロ平均及び共分散Q≧0を有するガウス分布と仮定されるプロセス雑音を表す。このプロセス雑音は、調整可能なパラメーターである。加えて、ξは、測定雑音を示し、この測定雑音も、ゼロ平均及び共分散R>0を有するガウス分布、すなわち、
に従う。状態方程式(17)は、測定された電流を時間にわたって積分することによってSoCを計算するクーロンカウンティング(Coulomb counting)に基づいている[16]。また、(18)における測定値は、GPRモデルのSoC出力である。このカルマンフィルターの2ステップ反復プロセスは、以下のアルゴリズムにおいて与えられる。ここで、Kはカルマン利得を示し、
及びP1(k+1)は、それぞれ時刻k+1における以前の推定値及び以前の誤差共分散を表す。
したがって、アルゴリズムは以下のように開示される。
パラメーターQ、Rを設定する
P(0)、k=0を初期化する
状態予測:
パラメーターQ、Rを設定する
P(0)、k=0を初期化する
状態予測:
測定更新:
本開示の別の実施の形態において、図8は、推定ステージ240の入力への或る特定の数の以前のSoC推定値801のフィードバックを示している。特に、このフィードバックを用いると、雑音がSoC推定値に引き起こす変動を更に低減することができ、したがって、推定正確度が改善する。ハイパーパラメーター222を与えるトレーニングステージ220は、フィードバックループの存在に対応するように僅かに変化していることに留意されたい。
図9は、図8のトレーニングステージを示している。942のステップは、トレーニングデータ点の間の類似性を計算する(図6のステップ642と同様)。ここで、各データ点は、測定物理量210と、既定の数の事前に記録されたSoC値911とからなる。トレーニングデータの尤度関数は、943(図6のステップ643と同様)において類似度に基づいて計算される。ハイパーパラメーター922(図6のステップ222と同様)は、945(図6のステップ645と同様)において実施される或る最適化ルーチンを用いて尤度関数を最適化する引数として取得され、944(図6のステップ644と同様)を用いて初期化される。
スパースGPR
正規のGPRと同様に全てのトレーニングデータセットを用いるのではなく、誘導点(inducing points)と呼ばれるトレーニングデータ点のサブセットが、回帰モデルのトレーニングに用いられる。したがって、提案された方法は、トレーニングデータセットのサイズが数千を越えているとき、計算複雑度を大幅に低減する。誘導変数を導入し、結合事前分布
正規のGPRと同様に全てのトレーニングデータセットを用いるのではなく、誘導点(inducing points)と呼ばれるトレーニングデータ点のサブセットが、回帰モデルのトレーニングに用いられる。したがって、提案された方法は、トレーニングデータセットのサイズが数千を越えているとき、計算複雑度を大幅に低減する。誘導変数を導入し、結合事前分布
を変更することによって、正規のGPRの計算コストは削減される。誘導点と呼ばれる入力ロケーション
のセットに対応する誘導変数を、
で示すことにする。これらの誘導点は、データ点のサブセットとして選ばれる。誘導点が与えられると、結合事前分布
は、以下のように書き換えることができる。
ここで、
である。f*及び
は、
を所与として、
の以下の近似について、条件付き独立であると仮定される。
その後、トレーニング条件
が完全に独立であり、試験条件が以下のように正確なままであると仮定される。
ここで、diag[A]は、対角要素の全てがAの対応する要素に等しく、他の要素が0である対角行列を示す。上記分布を(2)に挿入し、
にわたって積分することによって、結合事前分布は、以下の式によって与えられる。
ここで、
は、低ランク行列(すなわち、ランクM)である。上記結合事前分布を用いると、予測分布は、以下のように取得される。
ここで、
である。
上記において、
であり、
である。反転を必要とする唯一の行列は、計算複雑度の大幅な低減をもたらすN×N対角行列Λであることが分かる。トレーニングの計算コストは、Nにおいて線形であるO(NM2)になり、Mが大きいほど、所要計算量の増加と引き換えにより良好な正確度が得られる。また、試験時間複雑度は、平均及び分散を計算する場合にそれぞれO(M)及びO(M2)である。
性能評価
本開示の態様によれば、Liイオンバッテリーの本開示のSoC推定方法及びシステムは、一定の充電電流及び放電電流の下でのバッテリーの試験から取得されるデータを用いて、GPRの方法と、GPR及びカルマンフィルターの組み合わせの方法とに基づいて有効性が確認される。双方の方法の推定性能に対する共分散関数選択の影響も特定される。二乗平均平方根誤差(RMSE)及び最大絶対誤差(MAE)が、主な性能メトリックとして選ばれる。これらは、それぞれ以下のように定義される。
本開示の態様によれば、Liイオンバッテリーの本開示のSoC推定方法及びシステムは、一定の充電電流及び放電電流の下でのバッテリーの試験から取得されるデータを用いて、GPRの方法と、GPR及びカルマンフィルターの組み合わせの方法とに基づいて有効性が確認される。双方の方法の推定性能に対する共分散関数選択の影響も特定される。二乗平均平方根誤差(RMSE)及び最大絶対誤差(MAE)が、主な性能メトリックとして選ばれる。これらは、それぞれ以下のように定義される。
ここで、Ntは、試験データのサイズを示し、
は、試験データのSoC値を含む1×Ntベクトルであり、
は、推定されたSoC値を含む1×Ntベクトルである。以下のサブセクションでは、バッテリーデータセットが最初に説明され、次に、提案された方法のSoC推定結果が提示される。
データセット
図10は、5つの充放電サイクル中のバッテリー対時間の電圧、電流、温度及びSoCを含むデータセットを示している。このデータセットは、Mitsubishi Electric Corporation社のAdvanced Technology R&D Centerにおいて4.93Ahの公称容量を有するLiMn2O4/硬質炭素バッテリーから収集したものである。特に、Fujitsu Telecom Networks社によって製作された充電式バッテリー試験機器を用いて、10Cレートにおける充電及び放電の5つの連続したサイクルを実行した。実験中にバッテリーの電圧、温度及び電流を測定した。サンプリング期間は1秒を選択した。
図10は、5つの充放電サイクル中のバッテリー対時間の電圧、電流、温度及びSoCを含むデータセットを示している。このデータセットは、Mitsubishi Electric Corporation社のAdvanced Technology R&D Centerにおいて4.93Ahの公称容量を有するLiMn2O4/硬質炭素バッテリーから収集したものである。特に、Fujitsu Telecom Networks社によって製作された充電式バッテリー試験機器を用いて、10Cレートにおける充電及び放電の5つの連続したサイクルを実行した。実験中にバッテリーの電圧、温度及び電流を測定した。サンプリング期間は1秒を選択した。
具体的には、図10は、電流の負の値がバッテリーが放電されていることを示すデータセットを示している。GPRモデルはオフラインでトレーニングされ、このトレーニングにおいて、所与の共分散関数の最適なハイパーパラメーターが、電圧測定値1005、温度測定値1010及び電流測定値1015の最初のサンプルを用いて求められる。残りの900個のサンプルは、提案されたSoC推定方法1020の性能を検証するのに用いられる。
例1:GPRに基づくSoC推定方法の性能
図11A、図11B、図11C及び図11Dを参照する。これらの図は、RMSE及びMAEの観点からのGPRを用いたSoC推定の性能解析に関するものである。具体的には、図11A〜図11Cは、4つの共分散関数の実際のSoC、推定されたSoC値及び95%信頼区間を表示し、図11Aは二乗指数(SE)共分散関数1103を示し、図11BはMatern共分散関数1106を示し、図11Cは有理二次(RQ)共分散関数1109を示し、図11DはMatern共分散関数及びRQ共分散関数の和1111を示している。陰影エリアは95%信頼区間を表している。対応するRMSE値及びMAE値は、表1に列挙されている。
図11A、図11B、図11C及び図11Dを参照する。これらの図は、RMSE及びMAEの観点からのGPRを用いたSoC推定の性能解析に関するものである。具体的には、図11A〜図11Cは、4つの共分散関数の実際のSoC、推定されたSoC値及び95%信頼区間を表示し、図11Aは二乗指数(SE)共分散関数1103を示し、図11BはMatern共分散関数1106を示し、図11Cは有理二次(RQ)共分散関数1109を示し、図11DはMatern共分散関数及びRQ共分散関数の和1111を示している。陰影エリアは95%信頼区間を表している。対応するRMSE値及びMAE値は、表1に列挙されている。
再検討すると、SoC推定性能は、共分散関数の選択に非常に依存しているように見える。例えば、SE共分散関数を用いたGPRは、RMSE=2.5369%及びMAE=7.4829%であって他のものよりも高く、データを十分に表しておらず、したがって、SoC推定値の正確さが低い。他方、Matern共分散関数及びRQ共分散関数を用いたGPRは、それぞれRMSE(%)=0.7273、MAE(%)=2.1796及びRMSE(%)=1.1233、MAE(%)=3.6897であり、妥当なSoC推定値を与える。したがって、これによって、Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和が検討される。図11A〜図11Cからは、Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和を用いたGPRは、他の3つの共分散関数を用いて達成されるものと比較して、データへのより良好な一致をもたらすことが確認される。特に、RMSEは0.4588%であり、MAEは1.5502%であり、これは良好な正確度を意味する。
図11A〜図11Cからは、実際のSoC値と推定されたSoC値との間の差が大きいほど、不確実性がより高くなり、したがって、信頼区間がより大きくなることも確認される。正確なSoC推定値は、より小さな不確実性をもたらし、したがって、より小さな信頼区間をもたらす。この不確実性の特性は、とりわけ、SVM、NN等の非確率的機械学習方法よりも優れたGPRベースの方法の重要な利点のうちの少なくとも1つである。
各入力変数に関連付けられた最適なハイパーパラメーターは、入力の相対的な重要度を推論することを可能にする。例えば、SE共分散関数を用いたGPR(図11A)の場合、特性長スケールの値が小さいほど、対応する入力次元がより重要となりかつ関連性があることを意味する。電圧、電流及び温度の特性長スケールの最適値は、それぞれ0.1670、54.3450及び5.9635であり、これは、SoC推定値に対して、電圧が温度よりも大きな影響を有し、温度が電流よりも大きな影響を有することを示している。他の3つの共分散関数についても、同じ相対的重要度の順序が確認されることに留意されたい。一方、単なる簡略化のために、対応するハイパーパラメーターの最適値は含まれていないことに留意されたい。
例2:GPR及びカルマンフィルターの組み合わせに基づくSoC推定方法の性能
図12A、図12B、図12C及び図12Dを参照する。これらの図は、GPR及びカルマンフィルターの組み合わせに基づくSoC推定方法の性能の評価に関するものであり、上記セクションと比較して、GPRの出力はカルマンフィルターに供給される。例えば、図12A〜図12Cは、異なる共分散関数の実際のSoC、推定されたSoC値及び95%信頼区間のプロットを示し、図12Aは二乗指数(SE)共分散関数1204を示し、図12BはMatern共分散関数1208を示し、図12Cは有理二次(RQ)共分散関数1212を示し、図12DはMatern共分散関数及びRQ共分散関数の和1216を示している。その結果のRMSE値及びMAE値が表2に示されている。
図12A、図12B、図12C及び図12Dを参照する。これらの図は、GPR及びカルマンフィルターの組み合わせに基づくSoC推定方法の性能の評価に関するものであり、上記セクションと比較して、GPRの出力はカルマンフィルターに供給される。例えば、図12A〜図12Cは、異なる共分散関数の実際のSoC、推定されたSoC値及び95%信頼区間のプロットを示し、図12Aは二乗指数(SE)共分散関数1204を示し、図12BはMatern共分散関数1208を示し、図12Cは有理二次(RQ)共分散関数1212を示し、図12DはMatern共分散関数及びRQ共分散関数の和1216を示している。その結果のRMSE値及びMAE値が表2に示されている。
具体的には、カルマンフィルターは、当該カルマンフィルターを適用することによって共分散関数の全てについてRMSE及びMAEに関して大幅な改善が行われる実施可能なアルゴリズムである。特に、RMSEは1.1%を下回り、MAEは2.7%を下回る。この場合もMatern共分散関数及びRQ共分散関数の和を選択することによって、実際のSoC値にほぼ完全に一致する最良の正確度、すなわち、RMSE=0.2070%及びMAE=0.9802%が得られる。
上記結果に基づくと、Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和が用いられると、開示された方法の正確度、すなわち、RMSEが0.46%よりも小さく、MAEが1.56%よりも小さいことを確認することができる。また、推定性能に対するこれらの共分散関数の影響を考慮すると、Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和を用いたGPRが十分にデータを表していることが確認される。また、95%信頼区間によって不確実性表現も提示され、これによって、SoC推定の信頼性を評価することが可能になる。その上、推定性能に対する入力変数の相対的重要度が特定されており、より具体的には、SoCの推定に対して、電圧が温度よりも大きな影響を有すること、及び温度が電流よりも大きな影響を有することが判明している。カルマンフィルターをGPRに更に組み込むことによって、より正確な推定結果が得られる。特に、Matern共分散関数及びRQ共分散関数の和を用いたGPRが適用されると、0.21%を下回るRMSE及び0.99%を下回るMAEが達成される。
図13は、本開示の幾つかの実施の形態による、バッテリーのSoCを判断するために構成される例示的なシステム1300のブロック図を示している。システム1300は、バッテリーと一体に実現することができるか、又はバッテリーを有する機械とすることができる。加えて又は代替的に、システム1300は、バッテリーの物理量を測定するセンサーに通信可能に接続することができる。
システム1300は、センサー1310、慣性測定ユニット(IMU)1330、プロセッサ1350、メモリ1360、送受信機1370、及びディスプレイ/スクリーン1380のうちの1つ又は組み合わせを備えることができる。これらは、接続1320を通じて他の構成要素に作動的に結合することができる。接続1320は、バス、ライン、ファイバー、リンク又はそれらの組み合わせを含むことができる。
送受信機1370は、例えば、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて1つ以上の信号を送信することを可能にする送信機と、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて送信された1つ以上の信号を受信する受信機とを備えることができる。送受信機1370は、様々な技術に基づいて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。これらの技術は、標準規格のIEEE802.11ファミリーに基づくことができるフェムトセル、Wi−Fiネットワーク又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、標準規格のIEEE802.15xファミリーに基づくBluetooth(登録商標)ネットワーク、近距離場通信(NFC)ネットワーク等の無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、及び/又はLTE、WiMAX等の無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)等であるが、これらに限定されるものではない。システム400は、有線ネットワークを通じて通信する1つ以上のポートを備えることもできる。
幾つかの実施の形態において、システム1300は、本明細書においてこれ以降「センサー1310」と呼ばれる、バッテリーの物理量を測定するためのセンサーを備えることができる。例えば、センサー1310は、バッテリーの電圧を測定するための電圧計、バッテリーの電流を測定するための電流計、及びバッテリーの温度を測定するための温度計を含むことができる。
また、システム1300は、バッテリーのSoCについての情報をレンダリングするスクリーン又はディスプレイ1380を含むことができる。幾つかの実施の形態において、ディスプレイ1380は、センサー1310からの測定値を表示するためにも使用することができる。幾つかの実施の形態では、ディスプレイ1380は、ユーザーが、仮想キーボード、アイコン、メニュー、又は他のGUI、ユーザージェスチャー及び/又はスタイラス及び他の筆記用具等の入力デバイスの或る組み合わせを介してデータを入力することを可能にするタッチスクリーンを備えることができ及び/又はこのようなタッチスクリーンとともに収容することができる。幾つかの実施の形態では、ディスプレイ480は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機LED(OLED)ディスプレイ等の発光ダイオード(LED)ディスプレイを用いて実施することができる。他の実施の形態では、ディスプレイ480は、ウェアラブルディスプレイとすることができる。
幾つかの実施の形態では、融合の結果をディスプレイ1380にレンダリングすることもできるし、システム1300の内部又は外部に存在することができる異なるアプリケーションにサブミットすることもできる。例えば、プロセッサ1350上で動作するバッテリー管理アプリケーション1355は、種々のバッテリー管理方法を実施及び実行することができる。
例示的なシステム1300は、図示した機能ブロックのうちの1つ以上の追加、組み合わせ、又は省略等によって、本開示と整合性を有するように様々な方法で変更することもできる。例えば、幾つかの構成では、システム1300は、IMU1330又は送受信機1370を備えていない。
プロセッサ1350は、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアの組み合わせを用いて実現することができる。プロセッサ1350は、センサーフュージョン及び/又は融合した測定値を更に処理するための方法に関連付けられる計算手順又はプロセスの少なくとも一部を実行するように構成可能な1つ以上の回路を表すことができる。プロセッサ1350は、メモリ1360から命令及び/又はデータを引き出す。プロセッサ1350は、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、中央及び/又はグラフィカル処理ユニット(CPU及び/又はGPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサ、埋め込みプロセッサコア、電子デバイス、本明細書において記述される機能を実行するように設計された他の電子ユニット、又はその組み合わせを用いて実現することができる。
メモリ1360は、プロセッサ1350の内部に、及び/又はプロセッサ1350の外部に実装することができる。本明細書において使用されるときに、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性又は他のメモリを指しており、任意の特定のタイプのメモリ若しくはメモリの数、又はメモリが記憶される物理媒体のタイプに制限されるべきではない。幾つかの実施の形態において、メモリ1360は、SoC推定、及びプロセッサ1350によって実行される他のタスクを容易にするプログラムコードを保持する。例えば、メモリ1360は、トレーニングステージ中に求められた推定値だけでなく、センサーの測定値も記憶することができる。
一般に、メモリ1360は、任意のデータ記憶機構を表すことができる。メモリ1360は、例えば、一次メモリ及び/又は二次メモリを含むことができる。一次メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ等を含むことができる。図13においてプロセッサ1350とは別であるように示されるが、一次メモリの全て又は一部をプロセッサ1350内に設けることができるか、又はそうでなくても、プロセッサ1350と同一の場所に配置し、及び/又はプロセッサ1350に結合することができることは理解されたい。
二次メモリは、例えば、一次メモリと同じ、又は類似のタイプのメモリ、及び/又は例えば、フラッシュ/USBメモリドライブ、メモリカードドライブ、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートドライブ、ハイブリッドドライブ等の1つ以上のデータ記憶デバイス又はシステムを含むことができる。或る特定の実施態様において、二次メモリは、取外し可能な媒体ドライブ(図示せず)内の非一時的コンピューター可読媒体に動作可能に収容可能であるか、又は別の方法で、動作可能に構成可能とすることができる。幾つかの実施の形態において、非一時的コンピューター可読媒体は、メモリ1360及び/又はプロセッサ1350の一部を形成する。
本明細書において引用されている全ての特許、特許出願、及び公開済みの参考文献は、引用することによってそれらの全体が本明細書の一部となす。本開示の上述の実施の形態は、単に本開示の原理を明確に理解するために説明された単なる可能な実施態様例に過ぎないことを強調しておく。本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく、上述した実施の形態(複数の場合もある)に対して多くの変形及び変更を行うことができる。上記に開示された特徴及び機能並びに他の特徴及び機能のうちの幾つか、又はそれらの代替形態は、望ましい場合には、他の多くの異なるシステム又はアプリケーションに組み合わせることができることが理解される。添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれる全ての変更及び変形は、本出願では、本開示の範囲内に含まれるように意図されている。
バッテリーの充電状態(SoC)を推定する本方法及び本センサーシステムは、多種の分野におけるバッテリーに利用可能である。
推定/試験ステージ
図2Aは、本開示の実施の形態による推定ステージ240を更に示している。上述したように、トレーニングステージ後にトレーニングデータを廃棄する従来の方法と異なり、本開示は、推定ステージ240においてトレーニングデータ210、220を更に利用する。例えば、図2Aは、推定ステージ240がSoC推定値250を出力するように、(1)トレーニングデータ入力210と、(2)トレーニングデータ出力212と、(3)物理量の測定値201と、(4)トレーニングステージ220において評価された、求められたハイパーパラメーター222とを含む入力を取り込む推定ステージ240を示している。
図2Aは、本開示の実施の形態による推定ステージ240を更に示している。上述したように、トレーニングステージ後にトレーニングデータを廃棄する従来の方法と異なり、本開示は、推定ステージ240においてトレーニングデータ210、220を更に利用する。例えば、図2Aは、推定ステージ240がSoC推定値250を出力するように、(1)トレーニングデータ入力210と、(2)トレーニングデータ出力212と、(3)物理量の測定値201と、(4)トレーニングステージ220において評価された、求められたハイパーパラメーター222とを含む入力を取り込む推定ステージ240を示している。
図2Bを更に参照すると、オンライン推定ステージ240は、物理量の現在の測定値と、トレーニングステージにおいて学習されたハイパーパラメーターと、従来技術における従来の方法と異なり、トレーニングデータセットとに基づいて、バッテリーSoCを推定する(240A)。例えば、推定ステージ240は、バッテリーの状態の履歴測定物理量210のセットと、バッテリーのSoCの値212の対応するセットとを所与として、バッテリーのSoCの値220の第1の結合ガウス分布を求めることを含む。バッテリーの状態の履歴測定物理量210のセットと、バッテリーのSoCの値212の対応するセットと、バッテリーの現在の測定物理量と、求められた第1の結合ガウス分布とを用いてバッテリーのSoCの第2の結合ガウス分布を求める。最後に、第2の結合ガウス分布からバッテリーのSoCの現在の値の平均及び分散を求める(240B)。上記平均は、バッテリーの現在のSoCの推定値であり、上記分散は、この推定値の信頼度である。本方法のステップは、少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる。
直観的に、より先鋭なピークを有する出力分布501は、推定されたSoCの信頼度がより高いことを意味する。図4を再度参照すると、測定データ点420がトレーニングデータにおける点のうちの1つと非常に類似している場合、報告されたSoCは、そのトレーニングデータ点402に対応するSoCとほとんど同じであり、対応する確率分布は、そのSoC付近で非常に先鋭なピークを有する(501)。これとは対照的に、測定データ点430が、双方のトレーニングデータ点401,402に等しく類似している場合、その結果のSoCの確率分布は、それらのトレーニングデータ点に対応するSoCの間の中点付近に拡散される(502)。
具体的には、図10は、電流の負の値がバッテリーが放電されていることを示すデータセットを示している。GPRモデルはオフラインでトレーニングされ、このトレーニングにおいて、所与の共分散関数の最適なハイパーパラメーターが、電圧測定値1005、温度測定値1015及び電流測定値1010の最初のサンプルを用いて求められる。残りの900個のサンプルは、提案されたSoC推定方法1020の性能を検証するのに用いられる。
送受信機1370は、例えば、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて1つ以上の信号を送信することを可能にする送信機と、1つ以上のタイプの無線通信ネットワークを通じて送信された1つ以上の信号を受信する受信機とを備えることができる。送受信機1370は、様々な技術に基づいて無線ネットワークとの通信を可能にすることができる。これらの技術は、標準規格のIEEE802.11ファミリーに基づくことができるフェムトセル、Wi−Fiネットワーク又は無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、標準規格のIEEE802.15xファミリーに基づくBluetooth(登録商標)ネットワーク、近距離場通信(NFC)ネットワーク等の無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、及び/又はLTE、WiMAX等の無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)等であるが、これらに限定されるものではない。システム1300は、有線ネットワークを通じて通信する1つ以上のポートを備えることもできる。
Claims (20)
- バッテリーがメモリに接続された少なくとも1つのプロセッサと通信している間に前記バッテリーの充電状態(SoC)を推定する方法であって、
前記バッテリーの前記状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットから、前記バッテリーの前記SoCの値の第1の結合ガウス分布を求めることと、
前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの現在の測定物理量、並びに前記求められた第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの値の第2の結合ガウス分布を求めることと、
前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの現在のSoCの平均及び分散を求めることと、
を含み、
前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度であり、該方法のステップは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる、方法。 - 前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記SoCの前記現在の推定値を求めることから得られる測定値は、1つ以上の連続した時刻における電流、電圧、温度のうちの1つ又はそれらの或る組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記バッテリーの前記現在のSoCの前記平均は、前記SoCの少なくとも1つの以前に求められた平均のフィードバックを用いて求められる、請求項1に記載の方法。
- 前記バッテリーの前記現在の測定物理量は、バッテリーサプライに取り付けられた電子回路構造体に結合された検知デバイスのような測定デバイスから取得される、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の結合ガウス分布を求めることは、前記バッテリーの前記SoCの分布を求めることと、前記バッテリーの現在の測定物理量に対応する前記SoCの前記分布に基づいて、前記バッテリーの前記履歴測定物理量のセットに対応する前記SoCの前記分布の組み合わせとして、
現在の測定データ点の各現在の測定データ点と、履歴測定データ点のセットの少なくとも2つの前記対応する履歴測定データ点との間の統計的距離を特定することと、
前記少なくとも2つの履歴測定データ点のそれぞれに対する前記現在の測定物理量データ点の前記特定された統計的距離の量に基づいてこの組み合わせにおける重み付き弁を処理することと、
によって前記SoCを推定する確率分布を求めることと、
を含み、
前記履歴測定物理量のセットは少なくとも2つの履歴測定データ点を含み、履歴測定データ点が現在の測定物理量データ点までより小さな統計的距離を有する場合には、前記現在の測定物理量データ点までより大きな統計的距離を有する他方の履歴測定データ点よりも大きな重みを有するその履歴測定データ点に対応する前記SoCは、前記組み合わせ内にあり、処理される、請求項1に記載の方法。 - 或る期間にわたる前記SoC推定値の値の求められた平均のシーケンスをフィルタリングすること、
を更に含む、請求項3に記載の方法。 - 前記メモリは、履歴測定物理量の所与のセットからの前記バッテリーの前記状態の履歴測定物理量の前記セット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の前記対応するセットに関する記憶されたデータと、前記バッテリーの前記SoCを推定することに関する他の情報とを含む、請求項1に記載の方法。
- 履歴データの量を削減するために、バッテリーの前記SoCを推定する少なくとも1つのステップにスパース学習モジュールを用いることを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記バッテリーの前記現在の測定物理量は、電圧、電流、温度、周囲温度、容積及び前記バッテリーからのガス漏れ測定値のうちの1つ又は組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記現在の測定物理量は、前記電流の現在の測定値を含む、請求項9に記載の方法。
- 前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセットは、バッテリーデータのエイジング、前記バッテリーデータの時間データにわたる電流の漏れ、前記バッテリーデータの前記状態の前記現在の測定物理量のエラーレート及び他の関連した誤差関連データを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 充電式バッテリーがメモリに接続された少なくとも1つのプロセッサと通信している間に前記バッテリーの充電状態(SoC)を推定する方法であって、
前記バッテリーの前記状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットに基づいて求められた第1の結合ガウス分布を選択することと、
前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット、前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの現在の測定物理量、及び前記求められた第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの値の第2の結合ガウス分布を求めることと、
前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの現在のSoCの平均及び分散を求めることと、
を含み、
前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度であり、該方法のステップは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて求められる、方法。 - 前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記SoCの前記現在の推定値を求めることから得られる測定値は、1つ以上の連続した時刻における電流、電圧、温度のうちの1つ又はそれらの或る組み合わせを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセットを含むトレーニングデータを前記メモリに記憶することと、
電子回路構造体に結合された検知デバイスを用いて、前記バッテリーの前記状態の物理量の現在の測定値を検出することと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。 - 前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセットは、バッテリーデータのエイジング、前記バッテリーデータの時間データにわたる電流の漏れ、前記バッテリーデータの前記状態の前記現在の測定物理量のエラーレート及び他の関連した誤差関連データを更に含む、請求項12に記載の方法。
- 或る期間にわたる前記SoC推定値の値の求められた平均のシーケンスをフィルタリングすることと、
前記バッテリーの現在のSoC推定値を求めるために推定ステージにおいて用いられる少なくとも1つの以前に求められたSoC推定値のフィードバックを用いることと、
を更に含む、請求項12に記載の方法。 - 前記第1の結合ガウス分布を求めることは、前記バッテリーの前記SoCの分布を求めることと、前記バッテリーの現在の測定物理量に対応する前記SoCの前記分布に基づいて、前記バッテリーの前記履歴測定物理量のセットに対応する前記SoCの前記分布の組み合わせとして、
現在の測定データ点の各現在の測定データ点と、履歴測定データ点のセットの少なくとも2つの前記対応する履歴測定データ点との間の統計的距離を特定することと、
前記少なくとも2つの履歴測定データ点のそれぞれに対する現在の測定物理量データ点の前記特定された統計的距離の量に基づいてこの組み合わせにおける重み付き弁を処理することと、
によって前記SoCを推定する確率分布を求めることと、
を含み、
前記履歴測定物理量のセットは少なくとも2つの履歴測定データ点を含み、履歴測定データ点が現在の測定物理量データ点までより小さな統計的距離を有する場合には、前記現在の測定物理量データ点までより大きな統計的距離を有する他方の履歴測定データ点よりも大きな重みを有するその履歴測定データ点に対応する前記SoCは、前記組み合わせ内にあり、処理される、請求項12に記載の方法。 - バッテリーの充電状態(SoC)を推定するセンサーシステムであって、
前記バッテリーの前記SoCを推定することに関連したデータについての情報を記憶しているメモリと、
前記メモリと、前記バッテリーの物理量を測定するセンサーの出力とに作動的に接続されたプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記バッテリーの状態の履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの履歴値の対応するセットを所与として、前記バッテリーの前記SoCの値の第1の結合ガウス分布を前記メモリから選択し、
前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの現在の測定物理量、並びに前記第1の結合ガウス分布を用いて、前記バッテリーの前記SoCの第2の結合ガウス分布を求め、
前記第2の結合ガウス分布から前記バッテリーの前記SoCの現在の値の平均及び分散を求める、
ように構成され、
前記平均は、前記バッテリーの前記現在のSoCの推定値であり、前記分散は、前記推定値の信頼度である、センサーシステム。 - 前記プロセッサは、
前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット並びに前記バッテリーの前記SoCを推定することに関連した他の情報からなるトレーニングデータを含む前記バッテリーの前記SoCを予測することに関連したデータを記憶することと、
前記プロセッサにおける少なくとも1つの事前に記憶された選択分布手順を用いて、部分的に、前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット及び前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセットによって、前記第1の結合ガウス分布を選択することと、
前記バッテリーの前記状態の前記履歴測定物理量のセット、前記バッテリーの前記SoCの前記履歴値の対応するセット、前記バッテリーの前記現在の測定物理量及び前記求められた第1の結合ガウス分布を評価することを部分的に含む、前記第2の結合ガウス分布を求めることと、
を行うように構成される、請求項18に記載のセンサーシステム。 - 前記センサーシステムは、接続部を通じて他の構成要素に作動的に結合された少なくとも1つのセンサー、慣性測定ユニット、送受信機、少なくとも1つのディスプレイのうちの1つ、又はそれらの或る組み合わせを備える、請求項18に記載のセンサーシステム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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