JP2019510176A - 回転防止機構を備えるフィンガー式の拡張可能なコレット本体部、クリップ、インサート部、及びそれらを含むシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コレット本体部は、2点式回転防止手段(ARM)の第1部分としての複数の把持フィンガーだけでなく、2点式並進抑制手段(TAM)の第1部分(複数の部分で構成されても、1つであってもよい)も備える。
TAMは、ワーク内でのコレット本体部の過度な並進を防止して、ワーク又は付属構造物にあるTAMの第2部分と協働する。
このように、ワーク又は付属構造物に嵌入されるコレット本体部は、嵌入又は最初の固定の間、ワークの裏側部分を越えて誤って押されない。
【選択図】図1
Description
この出願は、2016年2月26日に出願された米国仮出願第62/300,491号(発明の名称「回転防止機構を備えるフィンガー式の拡張可能なコレット本体部、クリップ部、インサート部、及びそれらを含むシステム」)の、米国特許法第119条(e)項における利点を請求する。そして、その全体が参照により本願明細書に組み込まれる。
コレット本体部と付属構造物間ではネジが並進できるようにする一方で、ネジ又は回転によりコレット本体部の拡張を誘導する他の部材を用いて、回転して締結させる際に、これらの回転防止手段により、付属構造物に対してコレット本体部の回転が抑さえられる。加えて、並進防止手段は、コレット本体部固有の回転防止手段と同じ位置に配置されることがよくあった。
これらの機能がコレットの非分割型の本体部分(近位端部)又はその付近にあるという、配置問題の背後にある、考えられる理由は、できるだけフィンガーから遠くにコレット並進防止手段を設置することによって、コレット本体部の拡張が最大限に達成されるということであった。しかし、この構造は、コレット本体部の裏側で係合する態様の原因であった。
従来技術のコレット本体部がコレット本体部の外部面上の回転防止手段に、そして、好ましくはその近位端部の回転防止手段に依存したので、付属構造物にある回転防止手段の第2部分がコレット本体部の軸方向の全ストロークに亘って利用可能であることを確実にすることが必要であった。
このように、コレット本体部の従来技術システム及び使用は、補完的な回転防止構造を提供するために、コレット本体部が貫通する孔の特性に影響を与えることに依存していた。
本発明の要旨は、広範囲な概要の開示ではなく、そして、本発明の鍵となる/重要な要素を特定しないし、本発明の範囲を詳細に記述しない。
以降に示すさらに詳細な説明の前置きとして、簡略化された形で本明細書に開示される若干の概念を示すことのみを目的とする。
いくつかの実施例において、少なくとも1つのワークが2点式回転防止手段の第2部分(以下、具体的には「ワークARM」)を備えるが、他の実施例では、2点式回転防止手段の第2部分(以下、具体的には「付属構造物ARM」)を備える付属構造物が使用される。
また、部分的に構成されるARMを備えるコレット本体部を用いて、この種のワークを固定する方法が開示される。
用語「sectional(部分的な/一部分である/部分的に構成される)」について、そして、クレームされる発明の実施例に関するその機能は、以下に詳細に後述する。
このように、ワークは典型的な適用において取付具又は移動式の構造体を備え、そして、この取付具又は移動式の構造体は、他の取付具又は移動式の構造体に対して、圧力をかけながら接合される。実施例では、フロアトラック及びフロアパネルが含まれる。
本明細書で用いられる「Auxiliary structure(付属構造物、補助具)」及びその複数形は、ワーク構成に合体するために必要ではないが、ワークの接合から生じる望ましい機能以外の目的のために含まれるいかなる構造体も意味する。
このように、付属構造物はワーク間の圧縮接合を容易にし、強化し、又は最適化することができるが、その存在は、ワークを接合させるために、又はそれ以外の場合に機能させるのに必要とはされない。例えば、本明細書で明記されない限り、ワークによって、回転防止及び/又は並進防止手段が完全には可能にならないという事実により、この種の特徴を有する付属構造物を、ワーク又は他の必要な構造体と変換しない。実施例では、トラッククリップ及びパネルインサートが含まれる。
これらの用語は、参照される対象の要素自体の範囲を定めたり、定義することを意図しないし、推定するべきではないが、特にそのように記載されるか、又は前述の用語が使用されるいくつかの図面及び文脈から表面的に明らかである場合は除く。
加えて、いくつかの図面のいかなる数字の引き出し線の末端部も、いずれかのこの種の用語に関連するときも、記載される対象に対するこの種の参照又は目印を代表的に特定することを目的とする。
これらの用語は、参照される対象の要素自体の範囲を定めたり、定義することを意図しないし、推定するべきではないが、特にそのように記載されるか、又は前述の用語が使用される図面及び文脈から表面的に明らかである場合は除く。
このように、ワーク又は付属構造物に嵌入されるコレット本体部は、嵌入又は最初の固定の間、ワークの裏側を越えるよう、誤って押されない。
第1壁部は、第1端部から第2端部の方へ実質的に長手方向に延在する少なくとも2つのスロットを規定する。
好ましくは正反対の位置にある、少なくとも2つのスロットにより、少なくとも2本の把持フィンガー又は脚部が作られる。そして、前記把持フィンガー又は脚部は、好ましくは半径方向(動径方向)に可撓性を有する。
また換言すれば、各スロットは以下により、規定される。
第1の内側及び外側エッジに囲まれる、第1フィンガーの第1フィンガー面部を備える第1の長手方向コレットフィンガー部、
第2の内側及び外側エッジに囲まれる、第2フィンガーの第2フィンガー面部を備える第2の長手方向のコレットフィンガー部、及び
広がる内側及び外側エッジに囲まれる、第1フィンガーから第2フィンガーまで延在し、広がる面部分を備える横断方向のコレット本体部の部位(この広がる面部分はフィンガー規定スロットの長手方向の端部も規定する)。
本発明のコレット本体部は、好適には2本以上のフィンガーを有し、そして、数に関係なく、本体部に対して、好ましくは等距離で間隔を置く(均一の間隔)。
突起部の第1壁外径と最大外径と間での推移部(推進部)として作用するために、先端面は、好ましくは傾斜又は斜角をつけられる。後端面は、最適に係合されたときに、ワーク又は付属構造物の1つに対して圧力を加える作用を及ぼすために、コレット軸に対して、好適には実質的に直交する(又はわずかに傾斜する)。
第2壁部分の特徴は、その内面が嵌入可能なネジ要素(例えばネジ付ボルト、ネジ及び/又はスタッド)と相補的であることを特徴とする1つ以上のネジ山を規定するということである。
好適には、ネジ山は、第2端部から、長手方向のスロットが終了する位置のすぐ近くまで実質的延びることによって、コレット本体部と嵌入されるネジ付要素(例えばネジ)との間の接触領域を最大にする。
添付の図面を参照して以降で設けられる詳細な説明は、本実施例を説明することを意図しており、本実施例が構成又は利用され得る唯一の形態を表すことを意図しない。詳細な説明では、実施例の特徴と、実施例を構成し実施例の効果を表わすための一連のステップとについて記載する。しかし、同一或いは類似する特徴と一連のステップとは、異なる実施例によっても達成され得る。
本実施例は、航空機システムで実施されるように本願明細書で図を参照し説明されるが、記載されるシステムは単なる例であり、限定する目的で設けられていない。当業者に公知であるように、本実施例は、ラッチを有する様々な異なるタイプのパネルシステムの応用に適している。
または、この種の端部及び/又は本体部には、(第2の壁の外側又は周囲面から突出又は伸びる)コレット本体部の外側の、機能的な回転防止機構はないという特徴がある。
図1―8は、拡張可能なコレット本体部100の第1実施例である。
具体的には、図1はコレット本体部の斜視図であり、図2はコレット本体部の第1の側面図であり、図3はコレット本体部の第2の側面図であり、図4はコレット本体部の底面図であり、図5はコレット本体部の第3の側面図であり、図6はコレット本体部の第2の底面図であり、図7は径断面を有するフィンガー(radial cut finger:半径による断面を有するフィンガー)(すなわち脚部断面とコレット本体部半径とが同じ平面にある(合致する))を備えたフィンガーの単独断面図であり、図8は弦断面(chord cut face:円弧の弦による断面)を有するフィンガーの単独断面図である。
円筒壁部100は、第1端部から第2端部へ向かって実質的に長手方向に延在する少なくとも2つのスロット(溝)を規定する。
好ましくは円周上の正反対の位置(直径に沿った対置の関係)にある、少なくとも2つのスロットにより、少なくとも2本の把持フィンガー又は脚部120が作られる。そして、前記把持フィンガー又は脚部は、好ましくは半径方向に可撓性を有する。
また、各スロットは以下により規定される。
第1の内側及び外側エッジに囲まれる、第1フィンガーの第1フィンガー面部を備える第1の長手方向コレットフィンガー部、
第2の内側及び外側エッジに囲まれる、第2フィンガーの第2フィンガー面部を備える第2の長手方向のコレットフィンガー部、及び
広がる内側及び外側エッジに囲まれる、第1フィンガーから第2フィンガーまで延在し広がる面部分を備える横断方向のコレット本体部の部位(この広がる面部分はフィンガーを規定するスロットの長手方向の端部も規定する)。
本発明のコレット本体部は、2本以上のフィンガーを好ましくは有し、そして、数に関係なく、本体部に対して、好ましくは等距離で間隔を置く(均一の間隔)。
多くの実施例において、この突起部122は、先端面123(通常第1端部に向けられる)と、後端面124(通常第2端部に向けられる)とを備える。
突起部の第1壁外径と最大外径125と間の推移部として作用するために、先端面は、好ましくは傾斜又は斜角をつけられる。後端面は、最適に係合されるときに、ワーク又は付属構造物の1つに対して圧力を加える作用を及ぼすので、コレット軸に対して、好適には、実質的に直交する(又はわずかに傾斜する)。
好適には、ネジ山は、第2端部から、長手方向のスロットが終了する位置のすぐ近くまで実質的に延びることによって、コレット本体部と嵌入されるネジ付要素(例えばネジ)との間の接触領域を最大にする。
初期状態では、突起部122全体が、円筒壁部が規定する円形領域内に収まるように、把持フィンガー120はわずかに径方向内向きに集まる(収束する方向に傾く)。
外部のネジ付きボルトにより、半径方向外向きに押されると(図6)、把持フィンガー120は半径方向外向きに広がり、突起部122全体が円筒壁部によって規定される円の外側に押し広げられる。
具体的には、図9は3本のフィンガーを有するコレット本体部の斜視図であり、図10は押し広げられた(すなわち拡張状態にある)コレット本体部の第2の斜視図であり、図11はコレット本体部の側面図であり、図12はコレット本体部の底面図であり、図13は押し広げられた状態のコレット本体部の第2の側面図であり、図14は押し広げられた状態のコレット本体部の第2の底面図であり、図15はフィンガーを2本とする例と対照的に、フィンガーを1本使用するコレット本体部の変形例を示す第1の斜視図であり、図16は変形例として図15に示すコレット本体部において、コレットフィンガーが押し広げられた状態を示す第2の斜視図である。
特には、そして、第2端部の、外側面の幾何特性又は外周の断面形状がコレットARMを含む構造を備える従来技術とは異なり、本発明のコレットARMは、フィンガーの部分的な面の少なくとも一部を構成する。
この種の構造体の主要な機能的要件は、それが少なくとも1つのワーク/付属構造物の中でコレット本体部が並進する間、2点式ARMの第2部分に接触(対面)できるということであり、このおかげで、例えば、固定動作間に生じる回転力を受けるときに、コレット本体部の回転は実質的に抑えられる。
図7に示すように、これらの実施例(以降「円弧実施例」と称する)では、コレット本体部の半径は、各長手方向のフィンガーで構成される面部分の平面内にある。
コレット本体部と、ネジと、ワーク又は付属構造体とを備えるシステムが動作する間、ARMの第2部分(ワーク又は付属構造物)が、フィンガーの部分的な面を押圧して接触する少なくとも1つの突起要素を含む場合、コレット本体部の軸周りの回転は抑えられ得る。
スロット(又は対応するフィンガー)の周方向幅(円弧)は、取り除かれた材料の幅(例えば切り溝)で測定される。
当業者は、これらの特徴を備えるよう、まず最初にコレット本体部を形成することもでき、そして、記載された構成を構築する方法は排他的でないと理解するだろう。
これらの実施例(以降、図8にあるような「弦実施例」と称する)において、第1スロットの一方を規定する1つのフィンガーで構成される面から、第1スロットのもう一方を規定する、対向するフィンガーで構成される面への仮想の線は、コレット本体部の軸からの半径方向の距離が、同じ箇所のコレット本体部の内壁面の半径より短い。
スロット(又は対応するフィンガー)の周方向幅(円弧)は、取り除かれた材料の円弧の弦の深さ(コレット軸からの距離)で決定される。
当業者は、これらの特徴を備えるよう、まず最初にコレット本体部を形成することもでき、そして、記載された構成を構築する方法が排他的でないと理解するだろう。
コレット本体部と、ネジと、ワーク又は補助構造体とを備えるシステムが作用する際には、ARMの第2部分(ワーク又は付属構造物)が、少なくとも1つの(フィンガーで構成される面部分を押圧して接触する)フラットキーのような構造又はこれに類似するような、すなわち第1部分の形状に相補的に嵌合する構造を具備する場合、弦実施例のコレット軸の回転は抑制され得る。
実質的に嵌合する構造であることが好適ではあるが、当業者ならば、回転防止手段の第1及び第2部分間の回転を干渉するいかなる物質でも、当部品の上記機能要件を満たすのに十分であると理解するだろう。
従来技術のコレットARMは、トルクにより課される荷重に抵抗するために、周面の幾何学的形状(第2端部及び/又は隣接する本体部の外面から延在又はそこに従属する特性)に依存していた。全荷重がコレット本体部に加えられ、高いトルクによってコレットARMが変形する可能性に対処できなかった。
しかし、円弧及び弦コレットARMの実施例では、作用を及ぼす力は、押圧に対する相当の抵抗力を備えたコレット本体部の部位に伝達される。
いずれにせよ、意図された使用モード、すなわち、フルストローク並進(全ストロークでの移動)の間、コレット本体部が、2点式ARMの第2部分を、機能的に利用できなければならない。さらに、特定のコレットARMが作用を及ぼすことができる少なくとも1つの構造例を提供する構造体を備えなければならない。そのため、ワーク及び/又は付属構造物は、2点式ARMの少なくとも1つの第2部分を備える。
加えて、コレットARMはコレット本体部の第1壁部の一部分であり、したがって、事実上第2端部又は近位端部に近接するのではないので、例えば、オーバーストロークが発生する(すなわち、コレットフィンガー/脚部の嵌入及び固定の際に、遠位ワーク/付属構造物を過ぎる)ようなことがあった場合、最も遠位にあるワークの遠位又は外側面で、又はその近くに、ARMの第2部分を配置することが重要となる。
このように、コレット本体部の最大長は、最も近位にあるワークから最も遠位にあるワーク及び/又は付属構造物まで延在し、回転運動を制限することができる。
しかしながら、最も遠位にあるワークが、ARMを遠位に配置する近位側にあるワークと比べて部分的に薄い場合は、最も遠位に位置する重要性は低下する。
少なくとも、第2部分ARMとして機能する作用を及ぼす面が少なくとも1つなければならない。
多くの実施例において、この第2部分ARMは、半径方向内向きに突出する円弧(コレット本体部のスロットが、取り除かれた円弧の形状で特徴付けられる場合に特に適用可能)か、突出する平面である(コレット本体部のスロットが、取り除かれた弦の形状で特徴付けられる場合に特に適用可能)。
これらの実施例では、第2部分ARMを備えるワーク/付属構造物の内部でコレット本体部が回転される際に、突出する円弧状又は平らな面が、少なくとも1本のフィンガーで構成される面部分の一部分に、押圧して接触する。
コレット本体部が少なくとも2つのワークと圧迫接触するときに、コレット本体部の第1部分ARMに直面する軸方向の位置にこのワークARMが位置すればよいが、多くの状況において、第2部分は、遠位「外側」ワークの外面(すなわち、コレット本体部の第2端部でなくコレット本体部の第1端部が延在する孔を規定する表面)に、又はそれに隣接して位置する。
様々な発明実施例のインサートは、固有の第2部分ARMを有するワークの機能を模倣する。換言すれば、この種のインサートは、第2部分ARMを備えるコレット本体部のための内部ボアの幾何学的形状を確定する。
このようにして、丸いボア又は孔は、この種のインサートの嵌入によって第2部分ARMを備えるよう修正が可能である。
具体的には、図17は、ARMの第2部分として機能する第1のクリップの第1の斜視図であり、図18はクリップの第2の斜視図であり、図19はクリップの立面図であり、図20はクリップの上面図であり、図21はクリップの底面図であり、図22は、実質的に図19の線F―Fに沿った横断面の平面図であり、図23は土台(破線部)に係合するクリップの横断面の立面図である。
これらの孔は、コレット本体部が嵌入されるボア又は孔の内部面の幾何学的形状を必ずしも修正する必要はないが、但し、この種の修正は本発明の範囲に含まれる。また、第2部分ARMは、通常、ワークのボア又は孔の外部に配置され、遠位孔でクリップの機能部を形成し、少なくとも1つのワークに、そして好ましくは遠位ワークに回転可能に設置される。
遠位孔322は、第1部分のARMにおけるコレット本体部の軸プロファイルに対して、それぞれのARM部が他のARM部に相補的に嵌合するように構成された少なくとも1つの軸プロファイルを有する部位を少なくとも有する。(これはスプラインカラーがスプラインシャフトに相補的に嵌まり合うのと同様である)。
いくつかの実施例において、軸プロファイルは、遠位孔開口部の近くに遠位孔324内に隆起(バルジ)324を組み込むことによって、実現してもよい。クリップ300とコレット本体部100とが係合するときに、隆起324がちょうど把持フィンガー間のスロットに配置されるように、隆起324はコレットフィンガーを補完する。
具体的には、図24は上部分解斜視図であり、そして、図25は、クリップを介して完全に延在し、係合状態にあるコレット本体部及びネジが示される図24に示されるシステムの下部斜視図と詳細である。図26―26は、完全に固定された状態の図24―25に示される固定システムの断面図である。
コレットフィンガーが収束するよう傾き、コレット本体部が、このように規定されるいかなる孔及び/又は開口部も通過できるようになる。嵌入の後、ネジ又は類似の孔を塞ぐ構造物410は、コレット本体部100の中に回転可能に嵌入される。ネジ410は、コレット本体部100の内部面に合致する(噛合する)ネジ山を有する。
従って、ネジ410がコレット本体部100に徐々に係合すると、半径方向外側方向に把持フィンガー120を押し広げ、それにより、好ましくはフィンガーが半径方向に十分広がり、それらが付属構造物ARMに接触するか少なくとも近接するようになる。いかなる状況においても、放射状の広がりの程度は、コレットARMと付属構造物ARMの間で、回転押圧(rotational compression:回転しながら加わる圧力)がかかるように十分でなければならない。
いくつかの実施例において、ネジ410は、例えばプラス又はマイナスドライバのような、外部のドライバの係合のために、溝を有する平頭412を備える。ネジ410が更に回転すると、コレットARMと付属構造物ARM間の回転の制限のため、コレット本体部が回転できないので、コレット本体部100は上昇を始める(又は、ワークの方へ後退を始める)。把持フィンガーの後退により、最終的に後端面124と表面342との間で接触及び押圧力が生じ、従って、確実にワーク402と404とが一緒に固定される。好ましくは、ネジ410が、完全に固定された状態でワーク402と同一平面上になるように、ネジ410は平頭412を有する。
コレット本体部の第2端部又は近位端部、又はその近くで作用する従来技術の付属構造物回転防止手段と異なり、クリップ300は、完全に固定されているコレット本体部100の第1端部又は遠位端部、又はその近くで、例えば、少なくとも1つのコレットフィンガー表面に沿って作用する。
これは、十分に固定され、コレット本体部が少なくとも1つのワークと引張モードで完全に係合されると、コレット本体部の第1端部又は遠位端部だけが、クリップが位置する空間に露出されるからである。
付属構造物ARMがスリーブインサートである場合、回転防止機構は、その軸に沿ってならどこに位置しても良い。しかし、クリップは大部分が外部構造体であるので、第2の回転防止手段は、コレット本体部のフィンガーの末端部分が最後に通過するボアを規定する開口部か、又はその近くに好ましくは位置する。この位置にあるおかげで、コレット本体部の取付け及び使用の際、確実にARMの2つの部分は相互に作用する。
本発明の2点式並進抑制手段は、コレット本体部に付随する機構(第1部分)と、ワーク又は付属構造物の少なくとも1つに付随する協働機構(第2部分)とを備える。
実施例の1つのグループでは、(各スロットの第3のエッジ及び/又は表面を形成する)コレット本体部の横断する部分は、コレット本体部の第1端部又は遠位端部に適切に向かう面を含む。この面は通常、コレット本体部の外部面へ延在する。この幾何学的形状のおかげでこの位置の半径方向平面に沿ったコレット本体部の部分の幾何学的外形は、通常円形であり、そして、脚部を備える第1の壁に沿った位置の半径方向平面に沿ったコレット本体部の部分の幾何学的外形とは異なる。
このように、少なくともコレット本体部の第1端部/遠位端部が通過する非円形の断面を有するいかなる開口部又はボアも、2点式並進防止手段の第2部分の少なくとも一部を必然的に含む。あるいは、付属構造物ARMは、付属構造物TAMとして機能することもできると言える。しかし、回転防止手段の場合のように、横の力を受けるために横に(又は接線方向に)露出する作用面の代わりに、並進防止手段のための長手方向の(または軸方向の)力を受ける作用面として、軸方向にある付属構造物TAMの表面が使用される。
この種のコレットTAMは、先に述べた3枚目の壁を備えることができ、その壁により、フィンガー間にスロットが規定されるか(「内部のコレットTAM」)、又は他の一連の実施例では、最大直径を有するコレット本体部の一部を備えるように、コレット本体部から延在するTAMの第1部分(「外部のコレットTAM」)を有する。
後の実施例は、コレット本体部と一体化されるか若しくは追加されるかどうかに関わらず、ブッシング又は、他の連続もしくは分割された半径方向突起部を備えるコレット本体部を含み、そのブッシング又は突起部は、コレット本体部の表面の直径を越えて延在する。
加えて各クリップは、結合される近位脚部、又は、下部ARM部から延在する近位脚部を更に備え、その間に、少なくとも1つのワークを配置することができる。
クリップの遠位及び近位脚部はそれぞれ、通常補完的であるコレット本体部が少なくとも部分的に通過できるボアを規定する。(好ましはコレット本体部は、近位脚部により規定される孔を完全に通過し、そして、遠位脚部により規定される孔を実質的に通過する。)
そのために部品の構造では、遠位及び近位脚部はプラスチックのような弾性材料から作製され、その一方で、回転を抑制するブッシング又はツメである、ARMクリップ部材及び/又はTAMクリップ部材は、硬く非弾性の材料(例えば鋼)から作製され得る。
したがって、個々の異なった要件を満たすように知的に材料を選択することによって、本発明のシステム実施例のクリップは、従来は、相反する目的と考えられたものにおいて最適化できる。
ある場合では、ARMクリップ部材/TAMクリップ部材に近接するワークが、実行可能又は所望の固定面として機能するには、充分な性質を欠いているかもしれない(例えば、破損閾値が低い複合パネル)。部品のクリップARM/TAMは、必ず全てのクリップが同じ材料又は同様の材料から製造される必要はないので、この欠如に対処することができる。
クリップはプラスチックから製造され、その一方で、ARMクリップ部材/TAMクリップ部材は鋼から製造され、及び/又は、コレット本体部の突起部後端面の局所的な負荷を、ワークに対する幅広い接触領域に分散するために「座金」効果を有することができる。
図29―31において、図29は上部分解斜視図であり、図30は強調した下部透視図であり、図31は、図27に示されるシステムの下部斜視図である。この図では、固定(係合状態)前に、コレット本体部及び図29のスタッドの組合せが構造体及びクリップに嵌入される。図32は、係合されているが固定されていない状態の、図29―31に示される固定システムの第2実施例の断面図である。図33は、図32に示されるシステムの横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。図34は、完全に固定された状態の図29―31に示される固定システムの第2実施例の断面図である。図35は、図34のシステムの横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。
例えば上部又は近位のパネル402が、ネジ410に対してあまりに大きいボアを有するときに、スリーブインサート420を状況により用いることができる。
スリーブインサート420は、円筒壁426及びフランジ424を備え、そして、スリーブインサート420が確実に取り付けられるように、フランジ424は、上部又は近位のパネル402に接着され得る。ねじ頭が近位パネル402と同じ高さとなるように、スリーブインサート420も傾斜する開口部422を有する。
ライナ又はブッシングインサートは、円筒構造であり、部品のクリップARM/TAMに直接近接するボアの外径未満の外径を有し、そして、その内径は、少なくともコレット本体部の遠位端部/第1端部が並進動作を許容する。
部品のクリップARM/TAMが半径方向突起部の後端面によって軸方向に押圧されて、並進させられるときに、ライナ又はブッシングインサートは、隣接するボアに挿入される(すでにボアの中で中央に置かれる場合、更に挿入される)。そうすることにより、ライナインサートは、コレット本体部とワークとの接触に対するバリアとして作用する。この能力は特に、電解腐食が懸念される箇所、又は、起こりうるせん断運動がワーク及び/又はクリップの間に発生する箇所で、有用である。
さらに、ボアの適当なだぼ接合を考慮に入れながら、例えば、ブッシングインサートはより小さい直径のコレット本体部が使用できるようにする。異なる用途のためのツールの在庫を減らすことが重要であるときに、この能力は特に有用である。(必要なコレット本体部の種類がより少なくなる。正確なだぼ接合は、特定の用途向けクリップで達成され、当該クリップは、ブッシング及び第2部分ARM以外は主にプラスチックでもよい)。
具体的には、図36はクリップの下部斜視図であり、図37はクリップの上部分解斜視図であり、図38はクリップの側面図であり、図39はクリップの底面図であり、図40はクリップの平面図である。
クリップ900はまた、「U」形のクリップであり、近位孔912を規定する近位脚部910と、近位孔912に位置合わせされる遠位孔922を規定する遠位脚部920と、近位脚部910及び遠位脚部920を接続する中間の脚部930と、を有する。遠位脚部920は、遠位孔922が貫通する、瘤部940を有する。瘤部940は、ブッシングフランジ504を受容するために、補完的(相補的)な形状の溝944を有する。内側ボア506の直径は、近位孔912及び遠位孔922以下である。
具体的には、図41は遠位ワーク404に設置されるクリップ900の下部斜視図であり、図42は固定システムの第3のシステム実施例の下部斜視図であり、図43はシステムの横断面の立面図であり、そして、図44は、図43に示されるシステム及び状態の横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。
ネジ410がコレット本体部100に徐々に係合されると、把持フィンガー120を半径方向外向きに押し、そして好ましくは、フィンガーが充分に放射状に広がり、それにより、コレットARMと嵌入可能ブッシング500の間で、回転押圧(回転しながら加わる圧力)がかかるようにする。そして、嵌入可能ブッシング500の回転は、クリップ900の溝944により制限される。
ネジ410を更に回転させると、コレット本体部100は上昇を始め(又はワークの方へ後退を始め)、そして最終的に、後端面124と嵌入可能ブッシング500間での接触と加圧を生じさせ、それにより確実にワーク402と404とを一緒に固定する。
図46はクリップの側面図であり、図47はクリップ下部の単体の正面図であり、図48は並進させた状態のプライマリ嵌入可能ブッシングを有するクリップの側面図であり、図49はクリップ下部の単体の正面図であり、そして、図50はクリップの下部斜視図である。
プライマリ嵌入可能ブッシング600は、第1のブッシング壁602と、第1のブッシング壁602よりわずかに小さい外径を有する第2のブッシユ壁ブッシング604とを備え、プライマリ嵌入可能ブッシング600がフランジ付嵌入可能ブッシング500の中で保持可能となる。
プライマリ嵌入可能ブッシング600は内側ボア606を有し、そして、第1部分のARMにおけるコレット本体部の非円形断面に対して、それぞれのARM部が他のARM部に相補的に嵌合するように構成された非円形断面を有する。(これはスプラインカラーがスプラインシャフトに相補的に嵌まり合うのと同様である)。
いくつかの実施例においては、プライマリ嵌入可能ブッシング600が、フランジ付嵌入可能ブッシング500の中で回転しないように、プライマリ嵌入可能ブッシング600は、接着剤、締り嵌め、溶接、又はろう付けにより、フランジ付嵌入可能ブッシング500内で確実に保持してもよい。
具体的には、図51はシステムの横断面の詳細な立面図であり、図52は、図51に示されるシステム及び状態の横断面の詳細な立面図であるが、90度を回転させたものである。図53はクリップ実施例の下部斜視図であり、そして、図54はクリップ実施例の底面図である。
ネジ410がコレット本体部100に徐々に係合されると、把持フィンガー120は半径方向外向きに押され、そして好ましくは、フィンガーが充分に放射状に広がり、それにより、コレットARMとプライマリ嵌入可能ブッシング600の間で、回転しながら圧力がかかる(回転押圧が加わる)ようにする。そして、フランジ付嵌入可能ブッシング500により固定される。フランジ付嵌入可能ブッシング500の回転は、クリップ900の溝944により制限される。
ネジ410が更に回転すると、コレット本体部100は上昇を始め(又はワークの方へ後退を始め)、そして最終的に、後端面124及びプライマリ嵌入可能ブッシング500間で接触及び押圧し、それにより、確実にワーク402と404を一緒に固定する。
具体的には、図55は第4のクリップ実施例の下部斜視図であり、図56はクリップ実施例の上部分解斜視図であり、そして、図57はクリップ実施例の側面図である。
嵌入可能なプレート700は、ベースプレート700と、ベースプレートから延在する複数のフランジ702とを備える。
嵌入可能なプレート700の回転がクリップ900により制限されるよう、フランジ702は、クリップ900の溝944を補完する(相補的な)形状をなす。ベースプレート702は、第1部分のARM(把持フィンガー)におけるコレット本体部の開口部706に対して、それぞれのARM部が他のARM部に相補的に嵌合するように構成された開口部706を有する。(これはスプラインカラーがスプラインシャフトに相補的に嵌まり合うのと同様である)。
具体的には、図58はシステム実施例の下部斜視図であり、図59はシステムの底面図であり、図60はシステムの横断面の立面図であり、そして、図61は、図60に示されるシステム及び状態の横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。
ネジ410がコレット本体部100に徐々に係合されると、把持フィンガー120を半径方向外向きに押され、そして好ましくは、フィンガーが充分に放射状に広がり、それにより、コレット本体部の把持フィンガーと嵌入可能なプレート700間で、回転押圧(回転しながら加わる圧力)がかかるようにする。そして、嵌入可能なプレート700は、クリップ900の溝944により固定される。
ネジ410が更に回転すると、コレット本体部100は上昇を始め(又はワークの方へ後退を始め)、そして最終的に、後端面124と嵌入可能なプレート700間での接触及び加圧を生じさせる。これにより、確実にワーク402と404を一緒に固定する。
具体的には、図62は第5のシステム実施例の上部分解斜視図であり、図63はシステムの下部斜視図であり、図64はコレット本体部及びクリップの下部平面部の詳細図であり、図65はシステムの横断面の立面図であり、図66は、図65に示されるシステム及び状態の横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。
いくつかの実施例において、近位脚部810及び遠位脚部820は、それぞれ近位孔812及び遠位孔822周囲の補強した構造体を有する。補強は、孔周囲の円周フランジとして行うことができる。
近位孔812及び遠位孔822のうち少なくとも1つ(好ましくは後者)は、コレット本体部100の把持フィンガー(ARMの第2部分)に対して、それぞれのARM部が他のARM部に相補的に嵌合するように構成されたARMの第1部分として開口部を有する。(これはスプラインカラーがスプラインシャフトに相補的に嵌まり合うのと同様である)。
スリーブインサート420は、円筒壁426とフランジ424とを備える。そして、スリーブインサート420が確実に取り付けられるように、円筒壁426とフランジ424は、上部又は近位のパネル402に接着又は溶接され得る。ねじ頭が近位パネル402と同じ高さとなるように、スリーブインサート420も傾斜した開口部422を有する。
いくつかの実施例において、円筒壁426は、近位端部及び遠位端部で、近位ワーク402の近位ワークボア403に接触する凹状外面を有する。
具体的には、図67は、図52に示されるシステムの横断面の立面図であるが、固定後のものである。
ネジ410がクリップ800に徐々に係合されると、把持フィンガー120は半径方向外向きに押され、そして好ましくは、フィンガーは充分に放射状に広がり、それにより、コレット本体部の把持フィンガーと遠位脚部820の間で、遠位孔822の中で回転しながら圧力がかかる(回転押圧が加わる)ようになる。
ネジ410が更に回転すると、コレット本体部100は上昇を始め(又はワークの方へ後退を始め)、そして最終的に、把持フィンガー120の後端面124と遠位脚部820間での接触及び押圧を生じさせる。それにより、確実に、ワーク402と404を一緒に固定する。
具体的には、図69は上方断面分解斜視図であり、図70はスリーブインサートの上面図であり、図71はスリーブインサートの上の斜視図であり、そして、図72はスリーブインサートの底面図である。
スリーブインサート1000は、スリーブインサート1000がARMの第2部分1050も組み込む以外は、図に示すようにスリーブインサート420と類似している。
スリーブインサート420の様に、スリーブインサート1000は、円筒壁1010及びフランジ1020を備える。そして、スリーブインサート1000が確実に取り付けられるように、円筒壁1010及びフランジ1020は、上部又は近位のパネル402に接着され得る。
スリーブインサート900はまた、近位開口部1040と、遠位開口部1042と、近位開口部1040と遠位開口部1042間に規定されるボア1030とを有する。ねじ頭420が平面で近位パネル412と同じ高さとなるように、近位開口部1040は傾斜した開口部である。
スリーブインサート1000は、AMRの第2部分として機能するために、遠位開口部1042で、ボア内に配置される突起部1050を有する。その結果、遠位開口部1042は、固定処理の際間、コレット本体部の回転を抑制するために把持フィンガー120を補完する放射形状を有する。
具体的には、図73は、コレット本体部及びネジが嵌入される初期での、図69―72に示されるシステムの横断面の立面図である。図74は、コレット本体部及びネジが完全に嵌入されたときの、システムの横断面の立面図である。図75は、コレット本体部及びネジが完全に嵌入された図74のシステムの横断面の立面図であるが、90度を回転させたものである。図76は、完全に嵌入させた後、固定する初期状態の図69―72に示されるシステムの断面図である。図77は、完全に固定された状態の図67―68に示されるシステムの横断面である。
ネジ410及びコレット本体部100は、スリーブインサート1000、近位ワーク402、及び遠位ワーク404に嵌入される。
ネジ410がスリーブインサート1000に徐々に係合すると、把持フィンガー120を半径方向外向きに押圧し、そして好ましくは、フィンガーが充分に放射状に広げ、それにより、コレット本体部の把持フィンガーと突起部950の間で、ボア1030内で回転押圧(回転しながら加わる圧力)がかかるようにする。
ネジ410が更に回転すると、コレット本体部100は上昇を始め(又はワークの方へ後退を始める)、そして最終的に、把持フィンガー120の後端面124と遠位ワーク404間での接触及び加圧を生じさせる。これにより、確実に、ワーク402と404を一緒に固定する。
当業者は、兼用ラッチが異なる部品を更に組み込むことができるとも理解する。前述された本発明は、明快さ及び理解のために記載された。様々な変更態様は、添付の請求の範囲の範囲及び同等物内で行うことができる。
Claims (20)
- 片側固定システムのコレット本体部であって、
長手方向の軸を規定し、ネジ付きの内面と、外面とを有する円筒壁部と、
前記円筒壁部から長手方向に延在し、1つ以上のスロットによって区切られる1本以上の把持フィンガーとを備え、
前記把持フィンガーはそれぞれ先端に突起部を有し、前記突起部は先端面及び後端面を備え、
1本以上の前記把持フィンガーは、半径方向に可撓性を有し、前記円筒壁部が規定する円形領域内で、前記把持フィンガーそれぞれの前記突起部は径方向内向きに収束する方向に傾いており、
前記把持フィンガーは、前記円筒壁部が規定する前記円形領域より外側に前記突起部を広げるために半径方向外向きに押されるときに、半径方向外向きに広がることを特徴とするコレット本体部。 - 1本以上の前記把持フィンガーが、前記円筒壁部の円周に沿って均等に配置されることを特徴とする、請求項1記載のコレット本体部。
- 前記先端面には、前記円筒壁部の外径と前記突起部の最大外径間の推移部として作用するために、傾斜又は斜角がつけられることを特徴とする、請求項1記載のコレット本体部。
- 1本以上の前記把持フィンガーが半径方向外向きに広げられるときに、前記後端面が前記縦軸と直交することを特徴とする、請求項1記載のコレット本体部。
- 1本以上の前記把持フィンガーが、径断面を有するフィンガー又は弦断面を有するフィンガーであることを特徴とする、請求項1記載のコレット本体部。
- 片側固定システムであって、
前記片側固定システムは、2点式回転防止手段(ARM)の第1部分として、円筒壁部及び1本以上の把持フィンガーを備えるコレット本体部を備え、
1本以上の前記把持フィンガーは、前記円筒壁部から長手方向に延在し、1つ以上のスロットによって区切られ、
前記コレット本体部は、長手方向の軸を規定し、ネジ付きの内面と、外面とを有し、
1本以上の前記把持フィンガーそれぞれは、2点式並進抑制手段(TAM)の第1部分として先端に突起部を有し、
1本以上の前記把持フィンガーは、半径方向に可撓性を有し、半径方向内向きに収束する方向に傾き、
1本以上の前記把持フィンガーは、前記円筒壁部が規定する円形領域の外側に前記突起部を広げるために半径方向外向きに押されるときに、半径方向外向きに広がり、
前記片側固定システムは更に、前記コレット本体部の内面と合うネジ山を有するネジと、
前記2点式ARMの第2部分を有する付属構造物と、を備え、
前記第2部分は、前記ネジと前記コレット本体部とが近位ワーク、遠位ワーク、及び前記付属構造物に嵌入された際に、1本以上の前記把持フィンガーと相補的な放射形状を有し、
1本以上の前記把持フィンガーは、前記ネジ付き内面内での前記ネジの回転により押され、半径方向外向きに広がり、前記把持フィンガーと前記付属構造物の前記第2部分の間で回転押圧が加えられ、固定工程の間、前記コレット本体部の回転を抑制することを特徴とする、片側固定システム。 - 請求項6に記載の片側固定システムは、更にスリーブインサートを備え、
前記スリーブインサートは、近位開口部と遠位開口部との間にボアを規定する円筒壁を備え、
前記スリーブインサートは、前記遠位開口部に、前記円筒壁から延在するフランジを更に備え、
前記スリーブインサートが確実に取り付けられるように、前記フランジは前記近位ワークに接着されることを特徴とする片側固定システム。 - 請求項6記載の片側固定システムであって、
前記付属構造物は、近位開口部と遠位開口部の間にボアを規定する円筒壁を備えるスリーブインサートであり、
前記スリーブインサートは、前記近位ワークの近位ワーク孔内に配置され、
前記遠位開口部は、前記把持フィンガーの軸プロファイルに対して相補的に構成された軸プロファイルを有し、前記2点式ARMの第2部分として機能するように、前記スリーブインサートは前記遠位開口部で前記ボア内に配置された突起部を有することを特徴とする片側固定システム。 - 前記スリーブインサートは、前記遠位開口部に、前記円筒壁から延在するフランジを更に備え、
前記フランジは、前記近位ワークと前記遠位ワークとの間に配置されることを特徴とする、請求項8記載の片側固定システム。 - 前記フランジは、前記スリーブインサートが確実に取り付けられるように、前記近位ワークに接着されることを特徴とする、請求項9記載の片側固定システム。
- 前記ネジのねじ頭が固定処理の後に、前記近位パネルと同じ高さとなるように、前記近位開口部は傾斜する開口部であることを特徴とする、請求項8記載の片側固定システム。
- 前記遠位ワークは、前記近位ワークと前記遠位ワークとを一緒に固定するために、1本以上の前記フィンガーそれぞれの突起部に係合するための、前記2点式TAMの第2部分として機能することを特徴とする、請求項8記載の片側固定システム。
- 請求項6の片側固定システムであって、
前記付属構造物は、近位孔を規定する近位脚部と、遠位孔を規定する遠位脚部とを有するU形状のクリップであり、
前記遠位脚部は、前記遠位孔が貫通する瘤部を有し、
前記瘤部は、一旦前記クリップが前記コレット本体部に係合すると、前記把持フィンガーそれぞれの突起部を押さえ込むために、前記2点式TAMの第2部分として機能する表面を有し、
前記遠位孔は、前記2点式ARMの第2部分としての部位を少なくとも有し、前記部位は、前記把持フィンガーと相補的な軸方向の形状を有することを特徴とする、片側固定システム。 - 請求項6記載の片側固定システムであって、
前記付属構造物は、近位孔を規定する近位脚部と、遠位孔を規定する遠位脚部を有するU形状のクリップを備え、
前記遠位脚部は、前記遠位孔が貫通する瘤部を有し、前記瘤部は溝を有し、
前記付属構造物は更に嵌入可能ブッシングを備え、
前記嵌入可能ブッシングは、内側ボアを有するブッシング壁と、前記溝内で前記嵌入可能ブッシングの回転を抑制するために溝と相補的なブッシングフランジとを備え、
前記内側ボアは、前記2点式ARMの第2部分として機能するために、1本以上の前記把持フィンガーに対して相補的に構成された軸プロファイルを有する部位を少なくとも有し、
前記ブッシングの壁は、前記2点式TAMの第2部分として機能することを特徴とする、片側固定システム。 - 請求項6記載の片側固定システムであって、
前記付属構造物は、近位孔を規定する近位脚部と遠位孔を規定する遠位脚部とを有するU形状のクリップを備え、
前記遠位脚部は、前記遠位孔が貫通する瘤部を有し、前記瘤部は溝を有し、
前記付属構造物は更に、ベースプレートと、ベースプレートから延在する複数のフランジを備える嵌入可能なプレートを備え、
前記フランジは、前記溝内で嵌入可能ブッシングの回転を抑制するために前記溝に対して相補的に構成された形状を成し
前記ベースプレートは、前記2点式ARMの第2部分として機能する1本以上の前記把持フィンガーと相補的な軸方向の形状を有する開口部を有し、前記ベースプレートは、前記2点式TAMの第2部分として機能することを特徴とする、片側固定システム。 - 請求項6記載の片側固定システムであって、
前記付属構造物は、近位孔を規定する近位脚部と、遠位孔を規定する遠位脚部とを有するU形状のクリップを備え、
前記遠位脚部は、前記2点式TAMの第2部分として機能し、
前記付属構造物は更に、近位開口部と遠位開口部との間でボアを規定する円筒壁を備えるスリーブインサートを備え、
前記スリーブインサートは、前記近位ワークの近位ワーク孔の中で配置され、確実に前記近位ワークに取り付けられており、
前記スリーブインサートは、前記2点式ARMの第2部分として機能するために、前記遠位開口部で前記ボアの中に配置される突起部を有することを特徴とする片側固定システム。 - 請求項6記載の片側固定システムであって、
1本以上の前記フィンガーそれぞれの先端にある前記突起部は、先端面及び後端面を備え、
1本以上の前記把持フィンガーが径方向外向きに広がるとき、前記後端面は前記長手方向の軸と直交することを特徴とする片側固定システム。 - 近位ワーク及び遠位ワークを固定する方法であって、
前記方法は、
ネジをコレット本体部に嵌入するステップを備え、
前記コレット本体部は、円筒壁部と、2点式回転防止手段(ARM)の第1部分として1本以上の把持フィンガーとを含み、
1本以上の前記把持フィンガーは、前記円筒壁部から長手方向に延在し、
前記コレット本体部は長手方向の軸を規定し、前記ネジに合うネジ付き内面を有し、
1本以上の前記フィンガーそれぞれは、2点式並進抑制手段(TAM)の第1部分としての先端に突起部を有し、
1本以上の前記把持フィンガーは、半径方向に可撓性を有し、径方向内向きに収束する方向に傾き、
前記方法は更に、スリーブインサートを前記近位ワークの近位ワーク孔に嵌入するステップを備え、
前記スリーブインサートは、近位開口部と遠位開口部との間にボアを規定する円筒壁を含み、
前記スリーブインサートは、前記遠位開口部で、前記円筒壁から延在するフランジを更に備え、
前記遠位開口部が、前記把持フィンガーの軸プロファイルに対して相補的に構成された軸プロファイルを有し、前記2点式ARMの前記第2部分として機能するように、前記スリーブインサートは、前記遠位開口部で、前記ボア内に配置される突起部を有し、
前記方法は更に、少なくとも前記スリーブインサートと、前記遠位ワークの遠位ワーク孔を介して前記ネジ及び前記コレット本体部の組合せを嵌入するステップと、
前記把持フィンガーそれぞれの突起部と一緒に前記遠位ワーク及び前記近位ワークを押さえ込むために、前記コレット本体部が長手方向に並進できるよう、前記コレット本体部内で前記ネジを回転させるステップと、を備え、
前記遠位ワークは、前記2点式TAMの第2部分として機能することを特徴とする、方法。 - 前記スリーブインサートを前記近位ワークに確実に取り付けるステップを更に備えることを特徴とする、請求項18記載の方法。
- 前記スリーブインサートの前記フランジを前記近位ワークに接着することによって、前記スリーブインサートは、前記近位ワークに確実に取り付けられることを特徴とする、請求項19記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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