JP2019507984A - エネルギー・ハーベスティング回路ボード - Google Patents

エネルギー・ハーベスティング回路ボード Download PDF

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Abstract

無線エネルギー・ハーベスティング用途において使用される回路ボードを開示する。この回路ボードは、第1平面、及び第1平面に平行な接地平面を具えている。接地平面は略長方形の形状を有し、1.38λg未満の長さ及び0.92λg未満の幅を有する。第1平面はアンテナ、給電線、及び整流器を具えている。アンテナはλ0の波長を有するRF信号を受信するように構成されている。給電線は受信したRF信号をフィルタ処理するように構成されている。整流器は受信したRF信号からDC電圧を発生するように構成されている。アンテナ、給電線、及び整流器は第1平面に沿って共線的に配置され、【数1】であり、ここにεeffは、第1平面と接地底面との間の材料の比誘電率である。

Description

本発明は、一般にエネルギー・ハーベスティングの分野に関するものであり、より具体的には、無線エネルギー・ハーベスティング用途において使用されるサイズの小さい回路ボードに関するものである。
電力の無線伝送は、大きな関心を引き付けてきており、2つの大まかなカテゴリ、即ち:無線エネルギー伝達と無線エネルギー・ハーベスティングとに分類することができる。前者は、高いRF(radio frequency:無線周波数)向けに(通常は、電力を専用のRF源から短距離越しに伝達するために)使用されるのに対し、後者は、一般に都市環境内で直面する(例えば、WiFi及び携帯電話ネットワークからの)ずっと低いRF電力密度のハーベスティングに関係する。無線エネルギー・ハーベスティングシステムは、一般に、高効率のRF−DC(直流)変換を用いて低電力デバイスに給電することによって、こうした自由に得られるRF伝送から利益を得るように設計されている。
エネルギー・ハーベスティング用に得られる電力は一般に非常に低い密度である(1μW/cm2以下であることが多い)ので、小さいサイズを有しつつこうした低電力のハーベスト(収穫)することができる回路を提供することは特に困難である。
特に、アンテナは良好なリターンロス(反射減衰量)を有さなければならず、RFエネルギー・ハーベスティング回路内のエネルギー損失を最小にしなければならず、そして寄生抵抗、寄生容量、及び寄生インダクタンスを最小にしなければならない、というのは、あらゆる寄生抵抗、寄生容量、または寄生インダクタンスが、ハーベストした小さなエネルギーを容易に奪い去り得るからである。
英国特許出願第1516280.3号明細書
本発明は、無線エネルギー・ハーベスティング用途において使用される回路ボードを提供することを目的とし、この回路ボードは、完全に小さいサイズを実現しつつ、1μW/cm2の低い電力密度レベルを有する環境内でエネルギーをハーベストすることを可能にする高いゲイン及び高い効率を示す。
本発明は、無線エネルギー・ハーベスティング用途において使用される回路ボードを提供する。この回路ボードは、第1平面、及び第1平面に平行な接地平面を具えている。接地平面は略長方形の形状を有し、1.38λgの長さ及び0.92λg未満の幅を有する。第1平面は、アンテナ、給電線、及び整流器を具えている。アンテナは、λ0の波長を有するRF信号を受信するように構成されている。給電線は、受信したRF信号をフィルタ処理するように構成されている。整流器は、フィルタ処理したRF信号からDC電圧を発生するように構成されている。アンテナ、給電線、及び整流器は、第1平面に沿ってほぼ共線的に(同一直線上に)配置され
であり、ここにεeffは、第1平面と接地底面との間の材料の比誘電率である。
以下、本発明の実施形態を、ほんの一例として、添付した図面を参照しながら説明し、これらの図面では、同様な参照番号は同一または対応する部分を指定する:
本発明の第1実施形態による回路ボードの側面図である。 本発明の第1実施形態による回路ボードの第1平面の平面図である。 本発明の第2実施形態による回路ボードの第1平面の平面図である。 本発明の第2実施形態による回路ボードの第1平面の平面図であり、寸法入りで示す。 本発明の第2実施形態による回路ボードの3Dゲインのシミュレーション結果を示す図である。 回路ボードのゲイン及び遠距離場の軸比の逆数のシミュレーションを実行する際に使用する座標軸を示す図である。 図5aのプロットの代わりの図であり、プロットの陰影付け及びカラースケールを調整して明瞭さに役立てている。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.058λgである。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.058λgである。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.058λgである。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.058λgである。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.02λgである。 第2実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.02λgである。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.02λgである。 第2実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から90度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.02λgである。 第1実施形態による回路ボードのゲインを示す図であり、ゲインは、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.097λgである。 第1実施形態による回路ボードの遠距離場の軸比の逆数を示す図であり、遠距離場の軸比の逆数は、x軸から0度でz軸から測った角度と共に変化する。アンテナから第1平面のエッジまでの距離は0.097λgである。
(実施形態の詳細な説明)
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を、図1及び2を参照しながら説明し、これらの図は回路ボード1の構成要素を概略的に示す。
回路ボード1は、第1平面2、及び第1平面2に略平行な接地平面を具えている。
後にさらに説明するように、第1平面2及び接地平面3は、基板4の各面上の層として形成することが好都合であり、基板4は誘電体材料製である
回路ボード1は、波長λ0を有するRF信号を受信するように構成されている。
マイクロストリップ伝送線内で導波される電磁波の波長λgは、同じ信号の空気中の波長λ0とは異なり、次式による:
ここに、εeffはマイクロ波伝送線の実効誘電定数であり、簡単のため、本開示における基板4の材料の比誘電率であるものと見なす。しかし、その代わりに、導波される波長は、マイクロストリップの幾何学的形状の関数である次式の実効誘電定数の単位で表現することができる;
ここに、εは基板4の比誘電率、hは基板の厚さ、Wは基板上に形成された導体トレース(導電線)の幅である。以下では、回路基板1の種々の寸法をmm及びλgの両方の単位で表現する。これらの寸法のλg単位での表現は、本明細書中の教示を、記載したもの以外の周波数で動作することができる回路ボードの設計に応用することを可能にする。基板4の材料の比誘電率が既知であるものとすれば、本明細書中に記載する構造を有する回路ボード1の種々の構成要素のλg単位の寸法は、当業者にとって周知である技術を用いて、高調波がどのように回路ボード1内を伝搬するかの測定値またはシミュレーションから導き出すことができる。
第1平面2及び接地平面3は共に形状が略長方形であり、1.38λg未満の長さd1及び0.92λg未満の幅d2を有し、これらの長さ及び幅は、3.55の比誘電率を有する回路ボード1については、2.45GHzの受信周波数における90mm未満の長さd1及び60mm未満の幅d2と等価である。しかし、第1平面2のサイズは一例として挙げるに過ぎず、長さ及び幅がより小さい、回路ボード1の他の寸法を用いることができることは明らかである。
第1平面2は、アンテナ21、給電線22、及び整流器23を具えている。アンテナ21、給電線22、及び整流器23、並びに接地平面3はすべて銅のような導体材料で形成されている。
給電線22及び整流器23は、当業者に知られている多数の異なる形態のうちの1つをとることができる。例えば、給電線22及び整流器23の各々は、ストリップ線、マイクロストリップ、スロット線、共平面導波路、及び共平面ストリップ線の伝送線、あるいはこれらの種類の伝送線のうちの1つ以上の組合せとすることができる。しかし、本実施形態では、給電線22及び整流器23の各々は、第1平面2上に形成されたそれぞれの導体トレースを具えたマイクロストリップ伝送線の形態をとり、すべての伝送線に共通する接地平面3を提供する導電層は基板4の反対側の面上に形成される。
前に説明したように、第1平面2及び接地平面3は基板4の各面上の層として形成することが好都合である。基板4は誘電体材料製であり、第1平面2及び接地平面3を、互いに略平行な間隔をおいた構成の形に保持するための適切な機械的支持を提供する。「平行な」が、第1平面2と接地平面3との間の角度が厳密に0度であることを意味せず、±2.5度までの角度の変動が含まれることは、当業者の理解する所である、というのは、こうした変動は回路基板1の性能を大幅には劣化させないからである。さらに、基板4は不可欠な構成要素ではなく、第1平面2及び接地平面3をそれぞれの平面内に保持するためのあらゆる適切な構造を設けることができることも明らかである。
回路ボード1用に用いることができる材料の一例はロジャース4003C(Rogers4003C:登録商標)である。ロジャース4003C(登録商標)回路ボード材料を用いることによって、ほぼ0.0234λgの、第1平面2、基板4、及び接地平面3の合計厚さがもたらされ、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける1.524mmと等価である。この寸法は臨界的ではなく、±10%の変動を包含することができることは当業者の理解する所である、というのは、こうした変動は回路ボード1の性能を大幅には劣化させないからである。
回路ボード1は、第1平面2上に配置されたあらゆる回路に影響を与え得る比誘電率を呈する。本発明の発明者は、適切な回路ボードは3.5〜3.6の比誘電率を有し、3.55が好ましいことを見出しており、こうした比誘電率はロジャース4003Cを用いて実現される。もちろん、こうした回路ボード材料の選定は一例として挙げるに過ぎず、他の基板材料(例えばIsola社が製造するIS680-345(登録商標)、これは3.45の比誘電率を有する、あるいは、RO3000(登録商標)シリーズの高周波ラミネート)を代わりに用いることができることは明らかである。基板材料の比誘電率は2.17〜10.2であることが好ましく、本実施形態におけるように3.55であることがより好ましい。
図2を再び参照すれば、図示する接地平面3は、基板4及び第1平面2と同じサイズを有する。従って、回路ボード1の全体形状は略長方形であり、1.38λg未満の長さd1及び0.92λg未満の幅d2を有し、これらの長さ及び幅は、3.55の比誘電率を有する基板4については、2.45GHzの受信周波数における90mm未満の長さd1及び60mm未満の幅d2と等価である。しかし、接地平面3のサイズは一例として挙げるに過ぎず、回路ボード1の長さまたは幅の寸法がより小さい他のサイズを代わりに用いることができることは明らかである。
第1実施形態によれば、アンテナ21、給電線22、及び整流器23は第1平面2に沿ってほぼほぼ同一直線上に配置されている、というのは、このことはエネルギー損失を低減し、寄生抵抗、寄生容量、及び寄生インダクタンスを低減することを、発明者は見出しているからである。このことより、アンテナ21、給電線22、及び整流器23が第1平面2上で一直線をなして形成されることは、当業者の理解する所である。
第1実施形態は、単一帯域(シングルバンド)、共平面のRFエネルギー・ハーベスティング装置である。
アンテナ21は、RF信号を受信するように構成されている。非限定的な例として、こうしたアンテナ21は(およそ2.4GHzで動作する)WiFiの波長帯内の信号(またはエネルギー)を受信するために使用することができる。特に、図2中のアンテナは、2.4GHz〜2.5GHzの周波数範囲内のRF信号を受信するように構成されている。等価的に、アンテナ21は、空気中で120mm〜125mmの波長を有するRF信号を受信するように構成される。最大エネルギーの受信のためには、アンテナ21は、2.45GHzの周波数を有するRF信号を受信するように構成されることが好ましく、この周波数は、空気中で122.5mmの波長λ0に相当する。このことは、3.55の比誘電率を有する基板4内で65mmの値の等価なλgをもたらす。
第1実施形態におけるアンテナ21はパッチアンテナであり、第1平面上に設けられるが、そのように構成する必要はない。図2に示すように、アンテナ21は略正方形である。しかし、アンテナ21の各辺は正確に同じ長さである必要はなく、(3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける±1mmと等価である)10.0154λgまでの各辺の変動が包含されることは、当業者の理解する所である、というのは、こうした変動は回路ボード1の性能を大幅に劣化させないからである。
アンテナ21の各辺が0.48λg〜0.50λg、好適には0.488λgの長さを有するようにアンテナ21が構成されている場合に、アンテナ21が良好な性能を提供することを発明者は見出し、こうした長さは、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける31.2mm〜32.2mm、好適には31.7mmの長さと等価である。これらの寸法は、2.45GHzの周波数を有するRF信号の最大エネルギーの受信を呈することが判明している。
ここで給電線22を見れば、給電線22はRF信号をフィルタ処理するように構成されている。
給電線22は、アンテナ21の入力インピーダンスとほぼ整合する入力インピーダンスを有して、アンテナ21と給電線22との接続面における最小のエネルギー損失を保証する。さらに、給電線22は、整流器23の出力インピーダンスと整合する出力インピーダンスを有して、これも給電線22と整流器23との接続面における最小のエネルギー損失を保証する。従って、受信信号の周波数では、アンテナ21と整流器23との良好な整合が実現されて、整流器23の入力側におけるあらゆる反射を最小にする。従って、給電線22は、アンテナ21と整流器23との間でインピーダンスを整合させるように構成することができる。
本発明の発明者は、エネルギー損失を最小にするために効果的であり得るアンテナ21及び給電線22のインピーダンスはほぼ100Ωであることを見出している。より具体的には、本発明の発明者は、100Ωのインピーダンスにより驚くべき効果を実現することができることを見出している、というのは、このインピーダンスは、回路ボード1に悪影響を与えることなしに回路ボード1の小型化(ダウンサイジング)を可能にするからである。特に、ほぼ100Ωのインピーダンスの選択は、アンテナ21及び整流器22のサイズの低減を可能にする。例えば、本発明の発明者は、上記インピーダンスがほぼ100Ωであり、接地平面3の寸法がほぼ1.32λg×0.831λgであった際に、回路ボード1が必要な機能のすべてを実行することができることを見出しており、上記寸法は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける85.7mm×54mmと等価であり、およそ代表的な回路ボードのサイズである。さらに、挿入損失の低減が見出されており、挿入損失は、伝送線(例えば給電線22)上への装置の挿入に起因する電力損失である。
1つの構成では、給電線22が、整流器23が発生するRF高調波を反射させて整流器23に向けて戻すことによる、受信したRF信号のフィルタ処理を実現することができる。このことは有用であり得る、というのは、ハーベストしたエネルギーは非常に低でベルであり、従って、できる限り大量のエネルギーを回路ボード1内に保つことが有益であるからである。従って、給電線22は、高調波を反射させて整流器に向けて戻し、これによりエネルギーを回路ボード1内に保つように構成され、このエネルギーは、さもなければアンテナ21によって放射される。高調波は反射されて整流器23に向かって戻り、これにより、高調波の電力の一部を整流器23によってDCに変換して、整流の効率を改善することができる。
例として、給電線22は、整流器23が発生する高調波を反射させるための複数の異なる構造を具えることができる。給電線22は第1部分221及び第2部分222を具えることができる。図2に示すように、給電線の第1部分221と第2部分222とは、異なる幅及び長さを有することができる。高調波の反射は、第1スタブ(枝部)2211、第2スタブ2212、及び第1インダクタ2213を具えた第1部分221によって支援することもできる。各スタブは異なる長さを有し、これにより、整流器23が発生する異なる高調波を反射させることができる。さらに、第2部分222はコンデンサファン2221を具えて、一次高調波f0がアンテナ21から整流器23内へ良好に整合することを保証することに役立つことができる。
給電線22は、整流器23が発生する第2及び第3高調波を反射させるように構成することができる。より具体的には、第1スタブ2211は第2高調波を反射させるように構成することができ、第2スタブ2212は第3高調波を反射させるように構成することができる。もちろん、他の高調波を代わりに、あるいは同時に、任意で反射させることができる。
給電線22は、英国特許出願第1516280号明細書(特許文献1)、発明の名称"RF-to-DC conversion"、2015年9月14日出願に記載されているように構成することができ、その全内容を相互参照によって本明細書に含める。
整流器23は、受信した信号からDC電圧を発生するように構成されている。整流器23は多数の異なる方法で実現することができる。本発明の発明者は、ダイオード231、第2給電線232、及びコンデンサ233を用いて整流器23を形成することが特に効果的であることを見出した。
特に、整流器23は、受信したRF信号を整流し、これによりDC信号を発生する。受信したRF信号の整流に当たり、整流器23は、高調波のRF信号を整流器23の入力側及び出力側の両方に発生する。従って、回路ボード1内の総エネルギーは、受信したRF信号自体に加えて、受信したRF信号のDC信号、基本周波数信号、第2高調波信号、第3高調波信号、及びより高次の高調波信号を含む。
しかし、アンテナ21と整流器23との良好な整合により、整流器23が発生する、受信したRF信号の基本周波数の反射波は減衰する。こうした良好な整合は、前述したように給電線22によって実現される。
本発明の発明者は、第1平面2内に形成して追加的な利点を実現することができる追加的な構成要素も考えた。
特に、第1平面2は、ローパス(低域通過)フィルタ24をさらに具えることができる。ローパスフィルタ24は、整流器23が発生するDC電圧を出力するように構成されている。ローパスフィルタ24は、第3給電線241及び第2インダクタ242を具えることができる。
ローパスフィルタ24の代わりに、あるいはローパスフィルタ24に加えて、第1平面2は電力管理(パワー・マネジメント)モジュール25を具えることもできる。電力管理モジュール25は、整流器23が発生するDC電圧を保存するように構成され、このDC電圧はローパスフィルタ24によって出力しておくことができる。エネルギー・ハーベスティングのような状況では、任意の瞬時に収集したエネルギーは極めて低い、というのはエネルギー密度が低いからである。従って、収集したエネルギーを利用するためには、このエネルギーを利用できるようになる前に保存して蓄積しなければならない。こうした機能を提供するための多数の選択肢が存在し、本発明の発明者は、電力管理モジュール25が、発生したエネルギーを保存して蓄積する1つの有効な方法であることを見出した。
しかし、電力管理モジュール25の入力インピーダンスは高く、従って、整流器23が発生する高調波のRFエネルギーは失われ得る。このことを防ぐために、ローパスフィルタ24は、RF高調波を反射させて整流器23に向けて戻し、これにより高調波のRFエネルギーを回路ボード1内に保つように構成することができる。従って、ローパスフィルタ24は、整流器23が発生するDC電圧のみを実質的に出力するように構成されている。
このことを実現するために、ローパスフィルタ24は第3給電線241及び第2インダクタ242を具えることができる。第2インダクタ242は、DCエネルギーが流れることは可能にするがRFエネルギーの流れは阻止して、RFエネルギーを反射させて整流器23に向け戻す点で「ローパス」機能を実行するように構成されている。高調波は整流器23に向かって戻るように反射され、これにより、高調波の電力の一部を整流器23によってDCに変換して、整流の効率を改善することができる。
本発明の発明者は、電力管理モジュール25の位置決めが重要であることを見出した。特に、発明者は、電力管理モジュール25が、アンテナ21、給電線22、または整流器23のあらゆる部分から、上記誘電体の厚さの4倍以上遠くに離れるような電力管理モジュール25の位置決めが、寄生効果を1%未満まで最小化することを見出した。上記誘電体の厚さは、第1平面2と接地平面3との間の距離である。従って、第1実施形態では、図2に示して前述したように、寄生効果を最小にするためには、電力管理モジュール25は、アンテナ21、給電線22、または整流器23のあらゆる部分から0.094λgよりも大きい距離の所に位置決めするべきであることを、本発明の発明者は見出した。この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける6.1mmと等価である。
本発明の発明者は、電力管理モジュール25に加えて、第1平面2が負荷26を具えることができることも見出した。負荷26は電力管理モジュールによって駆動するように構成することができる。負荷26は異なる方法で実現することができ、例えば、抵抗器は代表的な負荷26であり、ハーベストしたRFエネルギーを利用して負荷26を通る電流を流す。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態は、第1実施形態のアンテナとは異なる種類のアンテナ21'を有するが、他のすべての構成要素及びそれらの機能は同じである。
特に、アンテナ21'は、回路ボード1上のその形成が異なる。第2実施形態のアンテナ21'は略正方形であり、(図2に示すように)対角線上に対向する2つの角が切り取られ、正方形の隣接する辺53どうしは直線で接続されている。接続する直線54どうしはほぼ同じ角度に設けられ、これにより直線54どうしは略平行になる。
発明者は、接続する直線54毎の最適な長さは0.063λg〜0.078λgであり、0.07λgが好ましいことを見出した。この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける4.1mm〜5.1mm、好適には4.6mmと等価である。
この説明より、平面形状では、アンテナ21'は6つの辺を有し、4辺はほぼ同じ長さを有し、他の2辺は異なる長さを有することは、当業者の理解する所である。換言すれば、アンテナ21'は、第1実施形態の略正方形のアンテナ21のように見えるが、アンテナ21の対角線上に対向する2つの角52を切り取った三角形の角部分を有する。即ち、第1実施形態の0.488λg×0.488λgの正方形のアンテナ21を修正して、対角線上に対向する2つの角52から二等辺三角形を切り取っている。このことは、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける31.7mm×31.7mm四方のアンテナ21と等価である。各三角形は0.05λgの基線長を有し、これにより、接続する直線54の各々は0.07λgの長さを有する。このことは、3.55の比誘電率を有する基板4では、2.45GHzにおいて、3.25mmの基線長を有する三角形と等価であり、従って、接続する直線54の各々は4.6mmの長さを有する。
第2実施形態のアンテナ21'は、円偏波のRF信号を捕捉する有利な効果を有し、このことは、回路ボード1の配向にかかわらず最大量のRFエネルギーがハーベストされることを保証する。
本発明の発明者は、アンテナ21'のゲインは(無指向性(等方性)アンテナに比べて)5dBiよりも大きく、遠距離場の軸比の逆数は2dB未満である(0dBが円偏波の電界にとって理想的である)。
本発明の発明者は、図3に示す回路ボード1を構成する際に考慮すべき多数の寸法も調べた。図4は、第1平面2上で給電線22及び整流器23用に用いられる種々のマイクロストリップの好適な寸法を提供する。
当業者が理解するように、図4に示す寸法は正確である必要はなく、回路ボード1の性能に悪影響を与えることなしに、ある範囲の値を用いることができる。これらの寸法はλg単位で表すが、3.55の比誘電率を有する基板4では、2.45GHzにおけるmm単位の等価な寸法も括弧内に提供する。
第1に、接地平面3は1.32λg(85.7mm)の長さ及び0.831λg(54mm)の幅を有することができる。これはおよそクレジットカードのサイズである。前に説明したように、回路ボード1自体は、接地平面3と同じ寸法を有することができ、あるいは大きなサイズを有することができ、回路ボード1は接地平面3と同じサイズを有することが好ましい。
給電線22に関しては、この給電線は、共線的に配置された第1部分221及び第2部分222を具えている。第1部分は、0.308λg(20.03mm)の長さ及び0.011λg(0.7mm)の幅にすることができる。第2部分は、0.193λg(12.52mm)の長さ及び0.028λg(1.8mm)の幅にすることができる。
第1部分221は、第1スタブ2211、第2スタブ2212、及び第1インダクタ2213を具えている。第1スタブ2211は、0.157λg(10.22mm)の長さ及び0.0115λg(0.75mm)の幅を有することができる。第1スタブ2211は、給電線の第2部分222から0.017λg(1.11mm)の所に位置決めすることができる。第2スタブ2212は、0.105λg(6.84mm)の長さ及び0.0115λg(0.75mm)の幅を有することができる。第2スタブ2212は、第1スタブ2211から0.091λg(5.92mm)の所に位置決めすることができる。第1インダクタ2213は、一方の端を給電線の第1部分221に接続され、その他方の端は接地に接続されている。第1インダクタ2213は10μHの値を有することができる。第1インダクタ2213は、整流器23の入力側のDCエネルギー用の、接地経由の戻り経路を提供し、これによりDCループを形成して、DCエネルギーを整流器23の出力側で利用可能にする。特に、第1インダクタ2213は、DCエネルギーが流れることは可能にするがRFエネルギーの流れは阻止する点で「ローパス」機能を実行する。第1インダクタ2213は、アンテナ21と給電線の第1部分221とが合する点から0.162λg(10.5mm)の所に配置することができる。
第2部分222は、コンデンサファン2221をさらに具えている。コンデンサファン2221は、0.133λg(8.64mm)の半径、及び0.161λg(10.46mm)の翼弦(コード)長を有することができる。これらの寸法は、ほぼ74.5度の内側円弧角に等しく、内側円弧角はコンデンサファン2221の2つの壁面間の角度である。
整流器23は、ダイオード231、第2給電線232、及びコンデンサ233を具えている。第2給電線232は、0.1363λg(8.86mm)〜0.1369λg(8.90mm)の長さ、及び0.026λg(1.7mm)〜0.029λg(1.9mm)の幅を有することができる。第2給電線232は、0.1366λg(8.88mm)の長さ及び0.028λg(1.8mm)の幅を有することができる。コンデンサ233は10pFの値を有することができる。コンデンサ233は、第1高調波f0が次の段階と十分に整合することを保証することに役立つ。
任意のローパスフィルタ24は、第3給電線241及び第2インダクタ242を具えている。第2インダクタ242は10μHの値を有する。第3給電線241は、0.045λg(2.9mm)〜0.048λg(3.1mm)の長さ、及び0,0031λg(0.2mm)〜0.062λg(0.4mm)の幅を有することができる。第3給電線241は、0.046λg(3mm)の長さ及び0.0046λg(0.3mm)の幅を有することができる。
本発明の発明者は、第2実施形態による回路ボードから予期されるゲインをモデル化した。図5aは、第2実施形態のアンテナ21'が呈する3Dゲインを示す。このアンテナのゲインは、ピーク放射の向きに受けた電力の量を、無指向性の放射源の電力に対して記述する。
図5bは、モデル化中に使用した座標軸を示す。これらの座標軸は、x軸が第1平面2内に存在して(図2に示す)幅の次元d2と同じ方向に延びるのに対し、y軸は第1平面2内に存在して(図2に示す)長さの次元d1と同じ方向に延びるように配置されている。z軸は第1平面2に直交するようの延びる。それに加えて、2つの角度を定義する。角度phi(ファイ)は、x軸からy軸に向かって反時計回りに測った角度である。角度theta(シータ)は、z軸からx軸に向かって反時計回りに測った角度である。
図6aは、thetaが変化する際のアンテナゲインを示す。図6aは0度のphiについてモデル化している。
同様に、図6bはthetaが変化する際のアンテナゲインを示すが、phiは90度の値を有する。
図6a及び6bの両方より、本発明の発明者は、2.54GHzの周波数で5.4dBを超えるゲインを達成することができることを見出した。
図7aは、遠距離場の軸比の逆数がthetaと共に変化する様子を示す。このシミュレーションでは、phiを0度に固定した。アンテナについては、遠距離場の軸比の逆数は、受けた電界の直交する成分どうしの比率である。受けた円偏波電界についての、遠距離場の軸比の逆数の理想的な値は0dBである。第2実施形態の回路ボード1について、図7aは、0のthetaの値及び0度のphiの値に対して1.86dBの遠距離場の軸比の逆数を示している。
図7bに、遠距離場の軸比の逆数がthetaと共に変化する様子を示す。このシミュレーションでは、phiを90度に固定した。遠距離場の軸比の逆数は、0度のthetaに対して1.86dBであることが判明した。
図7a及び7bの両方より、本発明の発明者は、2.45GHzの周波数で平均1.86dBの遠距離場の軸比の逆数を達成することができることを見出した。
本発明の発明者は、(図3に示す)アンテナ21'のエッジと、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3も検討した。発明者は、0.097λgの最適な距離d3が、遠距離場の軸比の逆数にほとんど悪影響を与えずに、アンテナ21'の最大ゲインを保証したことを見出した。実際に、図5a、6a、6b、7a、及び7bのすべてについて、第1平面2のエッジとアンテナ21'との間の距離d3を0.097λgにしてシミュレーションを実行し、この値は3.55の比誘電率を有する基板4での2.45GHzにおける6.3mmと等価である。
この結果を確かめるために、本発明の発明者は、第2実施形態による回路ボード1について同じシミュレーションを実行したが、アンテナ21'のエッジとそれに最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3を変化させた。
図8a及び8bに、アンテナ21'とその最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3を0.058λgにしたシミュレーションについて、phiがそれぞれ0度及び90度である際に、ゲインがthetaと共に変化する様子を示し、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4での2.45GHzにおける3.8mmと等価である。
図からわかるように、ゲインは図6a及び6bに示すシミュレーションに比べて低下している。ゲインは5.05dBの平均値に降下している。
図9a及び9bに、アンテナ21'と、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3を0.058λgにしたシミュレーションについて、phiがそれぞれ0度及び90度である際に、遠距離場の軸比の逆数がthetaと共に変化する様子を示し、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける3.8mmと等価である。図からわかるように、遠距離場の軸比の逆数は図7a及び7bに示すシミュレーションに比べて低下している。遠距離場の軸比の逆数は1.76dBの平均値に降下している。
図10a及び10bに、アンテナ21'と、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3を0.02λgにしたシミュレーションについて、phiがそれぞれ0度及び90度である際に、ゲインがthetaと共に変化する様子を示し、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける1.3mmと等価である。図からわかるように、ゲインは図6a、6b、8a及び8bに示すシミュレーションに比べて低下している。ゲインは4.75dBの平均値に降下している。
図11a及び11bに、アンテナ21'と、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離d3を0.02λgにしたシミュレーションについて、phiがそれぞれ0度及び90度である際に、遠距離場の軸比の逆数がthetaと共に変化する様子を示し、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4での2.45GHzにおける1.3mmと等価である。図からわかるように、遠距離場の軸比の逆数は、図7a、7b、9a、及び9bに示すシミュレーションに比べて上昇している。遠距離場の軸比の逆数は2.4dBの平均値まで上昇している。
要約すれば、次の表が結果を詳述する:
追加的な比較のために、本発明の発明者は、本発明の第1実施形態のシミュレーションを実行し、これにより第1実施形態と第2実施形態との比較をすることができた。第1実施形態のシミュレーションでは、0.097λgの距離d3によれば、2.45GHz及び0度のthetaの値では、2.8dBの平均ゲイン、及び130の遠距離場の軸比の逆数が達成されたことを発明者は見出し、距離d3は、第1平面2の(アンテナ21に)最寄りのエッジからアンテナ21までの距離であり、3.55の比誘電率を有する基板4での2.45GHzにおける6.3mmと等価である。
より具体的には、図12aに、第1実施形態のシミュレーションについて、phiを0度にした際に、ゲインがthetaと共に変化する様子を示す。このシミュレーションでは、アンテナ21と、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離を0.097λgにし、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.54GHzにおける6.3mmと等価である。図からわかるように、ゲインは、2.8dBの平均値を有する第2実施形態に比べて低下している。
図12bに、第1実施形態のシミュレーションについて、phiを0度にした際に、遠距離場の軸比の逆数がthetaと共に変化する様子を示す。このシミュレーションでは、アンテナ21と、その最寄りの第1平面2のエッジとの間の距離を0.097λgにし、この値は、3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける6.3mmと等価である。図からわかるように、遠距離場の軸比の逆数は、130の平均値を有する第2実施形態についてのシミュレーションに比べて低下しており、従って直線的な挙動を示し、円偏波は存在しない。
変更及び変形例
上述した実施形態に多数の変更及び変形を加えることができる。例えば、上述した実施形態では、アンテナ21、21'及び給電線22がほぼ100Ωのインピーダンスを有していた。しかし、標準的な50Ωのような他のインピーダンスを用いた際にも、許容可能な結果を実現することができる。
他の例では、第1インダクタ2213を接地平面への接続に置き換えることができ、この接続は「ビア(貫通孔)」によって形成することが好ましい。
さらに、本発明の発明者は、アンテナ21、21'、給電線22、及び整流器23を第1平面2の中心線51に沿って共線的に配置することによって、エネルギー損失、及び寄生抵抗、寄生容量、及び寄生インダクタンスをさらに低減することができることを見出した。図2に、第1平面2の最長の寸法d1に沿って延びる中心線51を示す。アンテナ21、21'、給電線22、及び整流器23を第1平面1の中心線51に沿って共線的に配置することによって、回路ボード1の全体のサイズを小さく保ちつつ、損失及び寄生効果を低減することができることを、発明者は見出した。整流器23が中心から外れているものとすれば、給電線22をより長くする必要があり、場合によっては屈曲を伴い、従ってより大きな損失及び寄生効果があることを、発明者は見出した。しかし、本発明の発明者は、アンテナ21、21'、給電線22、及び整流器23を中心線51に正確に沿って配置して、第1平面2のエッジと、アンテナ21、21'、給電線22、または整流器23上のあらゆる部分の中心との間の距離が、正確に第1平面2の中央にあるようにする必要はないことも見出した。その代わりに、本発明の発明者は、回路ボード1の性能を大幅に劣化させることなしに、0.077λg(3.55の比誘電率を有する基板4では2.45GHzにおける5mmと等価)までの変化をいずれの向きにも加えることができることを見出した。従って、「第1平面の中心線に沿って」という表現はこうした変化を包含するものと考えるべきである。
以上の、本発明の実施形態の記述は、例示及び説明目的で提示している。網羅的であること、あるいは本発明を開示した形態そのものに限定することは意図していない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに、変更及び変形を加えることができる。

Claims (26)

  1. 無線エネルギー・ハーベスティング用途において使用される回路ボードであって、
    第1平面と、
    前記第1平面に平行な接地平面とを具え、
    前記接地平面は、1.38λg未満の長さ及び0.92λg未満の幅を有する略長方形の形状を有し、
    前記第1平面は、
    λ0の波長を有するRF信号を受信するように構成されたアンテナと、
    前記受信したRF信号をフィルタ処理するように構成された給電線と、
    前記フィルタ処理したRF信号からDC電圧を発生するように構成された整流器とを具え、
    前記アンテナ、前記給電線、及び前記整流器は、前記第1平面に沿ってほぼ共線的に配置され、
    であり、ここにεeffは前記第1平面と前記接地平面との間の材料の比誘電率である、回路ボード。
  2. 前記第1平面が、前記整流器が発生した前記DC電圧を出力するように構成されたローパスフィルタをさらに具えている、請求項1に記載の回路ボード。
  3. 前記第1平面が、前記DC電圧を保存するように構成された電力管理モジュールをさらに具えている、請求項1または請求項2に記載の回路ボード。
  4. 前記電力管理モジュールが、前記第1平面上に、前記アンテナ、前記給電線、または前記整流器の任意の部分から、前記第1平面と前記接地平面との間の距離の4倍よりも大きい距離をおいて配置されている、請求項3に記載の回路ボード。
  5. 前記電力管理モジュールが、前記アンテナ、前記給電線、または前記整流器の任意の部分から0.094λgよりも大きい距離をおいて配置されている、請求項4に記載の回路ボード。
  6. 前記第1平面が、
    前記電力管理モジュールによって駆動されるように構成された負荷をさらに具えている、請求項3〜5のいずれかに記載の回路ボード。
  7. 前記アンテナが、120mm〜125mmの波長λ0を有するRF信号を受信するように構成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の回路ボード。
  8. 前記アンテナが、122.5mmの波長λ0を有するRF信号を受信するように構成されている、請求項7に記載の回路ボード。
  9. 前記回路ボードが2.17〜10.2の比誘電率を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の回路ボード。
  10. 前記回路ボードの材料がロジャース4003C(登録商標)であり、3.55の比誘電率を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の回路ボード。
  11. 前記アンテナがパッチアンテナである、請求項1〜10のいずれかに記載の回路ボード。
  12. 前記アンテナが略正方形である、請求項11に記載の回路ボード。
  13. 前記アンテナの各辺が0.48λg〜0.50λgの長さを有する、請求項12に記載の回路ボード。
  14. 前記アンテナの各辺が0.488λgを有する、請求項13に記載の回路ボード。
  15. 前記アンテナが略正方形であり、該正方形の対角線上に対向する2つの角が切り取られ、該正方形の隣接する辺どうしが直線で接続され、該接続する直線どうしはほぼ同じ角度に設けられ、該接続する直線の長さは0.063λg〜0.078λgである、請求項11に記載の回路ボード。
  16. 前記接続する直線の各々が0.07λgの長さを有する、請求項15に記載の回路ボード。
  17. 前記給電線が、前記整流器が発生したRF高調波を反射させて当該整流器に向けて戻すことによって、前記RF信号をフィルタ処理するように構成されている、請求項1〜16のいずれかに記載の回路ボード。
  18. 前記アンテナ及び前記給電線の各々が、ほぼ100Ωのインピーダンスを有する、請求項1〜17のいずれかに記載の回路ボード。
  19. 前記整流器が、ダイオード、第2給電線、及びコンデンサを具えている、請求項1〜18のいずれかに記載の回路ボード。
  20. 前記第2給電線が、0.1363λg〜0.1369λgの長さ、及び0.026λg〜0.029λgの幅を有する、請求項19に記載の回路ボード。
  21. 前記第2給電線が、0.1366λgの長さ及び0.028λgの幅を有する、請求項20に記載の回路ボード。
  22. 前記ローパスフィルタが、前記整流器が発生したRF高調波を反射させて当該整流器に向けて戻すようにさらに構成されている、請求項2〜21のいずれかに記載の回路ボード。
  23. 前記ローパスフィルタが第3給電線及びインダクタを具えている、請求項22に記載の回路ボード。
  24. 前記第3給電線が、0.045λg〜0.048λgの長さ、及び0.0031λg〜0.0062λgの幅を有する、請求項23に記載の回路ボード。
  25. 前記第3給電線が0.046λgの長さ及び0.0046λgの幅を有する、請求項24に記載の回路ボード。
  26. 前記アンテナ、前記給電線、及び前記整流器が、前記第1平面の中心線に沿ってほぼ共線的に配置されている、請求項1〜25のいずれかに記載の回路ボード。
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