JP2019506960A - 神経調整デバイス - Google Patents

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Abstract

本開示は、頸部交感神経鎖(CSC)又は上頸神経節(SCG)又はSCG神経節後分岐における神経活動の調整のための、及び睡眠時無呼吸の処置のための装置又はシステム、並びにそれらの使用のための方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、神経調整デバイスに関する。
睡眠時無呼吸は、正常な呼吸に、完全な換気の静止及び/又は不安定な非正常(non-eupnoeic)呼吸の症状発現が散在する状態である。睡眠時無呼吸及び不安定な呼吸のこれらの症状発現は、典型的には、睡眠サイクルの急速眼球運動(REM)状態中に起こる。睡眠時無呼吸の症状は、疲労、認知障害(例えば、反応時間の遅れ、記憶障害)、高血圧症、及び視力問題を含む。
睡眠時無呼吸は、中枢睡眠時無呼吸又は閉塞性睡眠時無呼吸と分類することができて、多くの対象者は両方を有する。中枢睡眠時無呼吸(CSA)は、呼吸器の筋肉の不適切な神経制御に起因して、呼吸器の駆動を欠く。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠中における上気道のつぶれ及び再開の繰り返しにより特徴づけられる障害であり、それは、換気を損ない、間欠的低酸素血及び二酸化炭素過剰を生じさせ得る。OSAは、多元的な障害であり、OSAの一因になる病理生理学的要因は、睡眠中における低下した上気道拡張筋肉活動、正常から変化している上気道の解剖学的特徴、換気の不十分な制御及び減少した肺気量を含む。OSAは、糖尿病、高血圧症、心房細動、心不全及び突然死を発症する主要なリスク要因であることが示されている。
換気は、神経系による無意識の能動的(吸気)及び受動的(呼気)過程である。呼吸の不随意の制御は、脳幹における呼吸神経ネットワークにより駆動されて、横隔膜及び胸壁の筋肉の増加した活動により部分的に媒介される(横隔神経及び肋間神経からの増加した駆動による)。
CSAを処置する試みは、横隔膜のペーシングを含んでいた。そのようなペーシングには、横隔神経(横隔膜を作動させる運動神経)を血管内の導線を介して刺激するデバイスが使用される。OSAを処置する試みは、胸運動の欠如の検出時に(インピーダンスセンサーを使用して)舌下神経の刺激を開始させる閉ループ反応性ユニットを使用する、舌下神経の刺激を含んでいた。
本開示は、対象における睡眠時無呼吸を処置する装置又はシステムを記載する。該装置又はシステムは、対象の少なくとも1つの頸部交感神経鎖(「CSC」)、上頸神経節(SCG)及び/又はそれらの神経節後分岐に、シグナルを送達するように構成された、少なくとも1つの神経インターフェイス素子、並びに神経インターフェイス素子と作動的に結合した制御器を含む。該制御器は、神経インターフェイス素子が、そのシグナルがCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の局所的交感神経活動を増加させるシグナルを送達して、それによりCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の交感神経活動を増加させて、対象における睡眠時無呼吸を軽減するようにプログラムする。
対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の神経活動を調整する装置又はシステムも記載される。該装置又はシステムは、シグナルを対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に印加するように構成された、1つ以上のトランスデューサーを有する、神経インターフェイス素子、並びに1つ以上のトランスデューサーと作動的に結合した制御器を含む。該制御器は、前記シグナルがトランスデューサーにより印加されるように制御して、その結果、前記シグナルが、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における増加した局所的交感神経神経活動を刺激する。局所的交感神経活動における前記増加は、次に、対象で生理学的応答を生じさせることができる。
場合により、神経インターフェイス素子は、上頸神経節(「SCG」)及び/又はそれらの1つ以上の神経節後分岐に、シグナルを送達するように構成されている。場合により、2つ以上の神経インターフェイス素子(例えば、2つ以上のトランスデューサー)が、右及び左CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の局所的交感神経活動を増加させるように、左右相称に配置される。
有利には、該神経インターフェイス素子は埋め込み可能である。そのような埋め込み可能な神経インターフェイス素子は、好ましくは、1cc未満のサイズである。
対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における交感神経活動を増加させる方法も記載される。該方法はi)、対象に、本明細書で開示された装置又はシステムの少なくとも一部を埋め込むステップ、ii)該装置又はシステムの少なくとも1つの神経インターフェイス素子(例えば、トランスデューサー)を、該対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置するステップ、及びiii)装置又はシステムを起動するステップを含む。
有利には、該方法は、対象における睡眠時無呼吸を軽減する、したがって、患者における睡眠時無呼吸を処置する方法である。上で示したように、そのような方法は、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐にシグナルを送達して、神経における神経活動を刺激することを含む。
本明細書には、対象における睡眠時無呼吸を処置する方法も記載され、該方法は、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に、シグナルを送達して、対象における前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激することを含む。場合により、前記シグナルは、本明細書に記載された装置又はシステムの神経インターフェイス素子(例えば、トランスデューサー)により送達される。場合により、前記シグナルは、対象におけるSCG及び/又はSCGの神経節後分岐に送達される。場合により、前記シグナルは、片側だけに(左又は右CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐)、又は左右相称に送達される。
対象における睡眠時無呼吸の処置に使用するための神経調整電気波形も開示される。そのような波形は、1〜50Hzの周波数を有する交流(AC)又は直流(DC)波形であり、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に印加されたときに、波形が神経において神経のシグナル伝達を刺激する。
対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激することにより、該対象における睡眠時無呼吸を処置するための神経調整デバイスの使用も開示される。
本発明の全ての態様の好ましい実施形態において、対象はヒト、例えば、睡眠時無呼吸を経験している又は患う患者である。
上頸神経節及び頸動脈洞神経の間の関係を表す図である(McDonald DM. Morphology of the rat carotid sinus nerve. I. Course, connections, dimensions and ultrastructure. J Neurocytol. 12: 345-372, 1983から改作した)。頸部交感神経鎖は、神経節後交感神経線維を頸動脈洞神経に提供する。 左総頸動脈の分岐の腹側の外側方向の外観の図面である。パネルは、頸動脈洞神経の領域における主要な神経(N)及び神経節を示す。パネルA及びBは、舌咽神経、頸動脈洞神経及び頸動脈小体を示す。パネルAは、頸静脈の神経節及び節状神経節、並びに迷走神経の分岐(黒色)を示す。パネルBは、上頸神経節及び主要な分岐(点描されている)を示す。両方の図面に存在する動脈(A)の名称は、パネルBで与えられている。ひと続きの切片からの再構成。倍率:約17倍。 左総頸動脈の分岐の腹側の外側方向の外観の図面である。パネルは、頸動脈洞神経の領域における主要な神経(N)及び神経節を示す。パネルA及びBは、舌咽神経、頸動脈洞神経及び頸動脈小体を示す。パネルAは、頸静脈の神経節及び節状神経節、並びに迷走神経の分岐(黒色)を示す。パネルBは、上頸神経節及び主要な分岐(点描されている)を示す。両方の図面に存在する動脈(A)の名称は、パネルBで与えられている。ひと続きの切片からの再構成。倍率:約17倍。 パネルA及びBに示された頸動脈小体(破線)の、洞神経、交感神経神経及び迷走神経からの分岐の関係の追加の特徴を例示する図面である。各神経と関連する神経節細胞の位置も示す。パネルCは、頸動脈小体の腹側の外側1/3の付近の神経を示し、パネルDは中1/3を示し、及びパネルEは背内側1/3を示す。パネルC中の矢印は、洞神経及び交感神経神経の間の吻合を示す。パネルDは、頸動脈小体動脈を取りまく交感神経を示す。パネルEは、頸動脈小体に突き出す外頸動脈神経の分岐としての神経節腎糸球体の神経を示す。倍率 約×80。(McDonald DM. Morphology of the rat carotid sinus nerve. I. Course, connections, dimensions and ultrastructure. J Neurocytol. 12: 345-372, 1983から)。 パネルA及びBに示された頸動脈小体(破線)の、洞神経、交感神経神経及び迷走神経からの分岐の関係の追加の特徴を例示する図面である。各神経と関連する神経節細胞の位置も示す。パネルCは、頸動脈小体の腹側の外側1/3の付近の神経を示し、パネルDは中1/3を示し、及びパネルEは背内側1/3を示す。パネルC中の矢印は、洞神経及び交感神経神経の間の吻合を示す。パネルDは、頸動脈小体動脈を取りまく交感神経を示す。パネルEは、頸動脈小体に突き出す外頸動脈神経の分岐としての神経節腎糸球体の神経を示す。倍率 約×80。(McDonald DM. Morphology of the rat carotid sinus nerve. I. Course, connections, dimensions and ultrastructure. J Neurocytol. 12: 345-372, 1983から)。 パネルA及びBに示された頸動脈小体(破線)の、洞神経、交感神経神経及び迷走神経からの分岐の関係の追加の特徴を例示する図面である。各神経と関連する神経節細胞の位置も示す。パネルCは、頸動脈小体の腹側の外側1/3の付近の神経を示し、パネルDは中1/3を示し、及びパネルEは背内側1/3を示す。パネルC中の矢印は、洞神経及び交感神経神経の間の吻合を示す。パネルDは、頸動脈小体動脈を取りまく交感神経を示す。パネルEは、頸動脈小体に突き出す外頸動脈神経の分岐としての神経節腎糸球体の神経を示す。倍率 約×80。(McDonald DM. Morphology of the rat carotid sinus nerve. I. Course, connections, dimensions and ultrastructure. J Neurocytol. 12: 345-372, 1983から)。 本発明による装置、デバイス及び方法が、どのようにして効果を生じ得るかを示す概略図である。 本発明による装置、デバイス及び方法が、どのようにして効果を生じ得るかを示す概略図である。 自由に行動するSprague-Dawleyラットにおける、低酸素高炭酸ガスチャレンジの前、その最中及びその後の呼吸の合計の%として表される呼吸の頻度及び乱れた呼吸の量(DR呼吸)の変化を示す図である(A)。無呼吸症状発現の頻度、持続時間及び総計時間の図である(B)。両方の頸部交感神経鎖の5分の見かけ電気シミュレーション(SHAM)又は実際の2.5Hz刺激(10V、2ms)(STIM)のタイミングを示す。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは15匹であった。*P<0.05、Preから有意の変化。†P<0.05、STIM対SHAM。 自由に行動するSprague-Dawleyラットにおける、低酸素高炭酸ガスチャレンジの前、その最中及びその後の呼吸の合計の%として表される呼吸の頻度及び乱れた呼吸の量(DR呼吸)の変化を示す図である(A)。無呼吸症状発現の頻度、持続時間及び総計時間の図である(B)。両方の頸部交感神経鎖の5分の見かけ電気シミュレーション(SHAM)又は実際の2.5Hz刺激(10V、2ms)(STIM)のタイミングを示す。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは15匹であった。*P<0.05、Preから有意の変化。†P<0.05、STIM対SHAM。 セボフルランで麻酔された自然高血圧ラットで両方の頸部交感神経鎖の5、7.5及び10Hzの同時電気刺激(10V、2ms)により誘発された、平均動脈血圧(MAP、図5A)、横隔膜筋のEMG(図5B)、オトガイ舌筋のEMG(図5C)及び上気道抵抗(UAR、図5D)における変化を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは12匹である。 セボフルランで麻酔された自然高血圧ラットで両方の頸部交感神経鎖の5、7.5及び10Hzの同時電気刺激(10V、2ms)により誘発された、平均動脈血圧(MAP、図5A)、横隔膜筋のEMG(図5B)、オトガイ舌筋のEMG(図5C)及び上気道抵抗(UAR、図5D)における変化を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは12匹である。 セボフルランで麻酔された自然高血圧ラットで両方の頸部交感神経鎖の5、7.5及び10Hzの同時電気刺激(10V、2ms)により誘発された、平均動脈血圧(MAP、図5A)、横隔膜筋のEMG(図5B)、オトガイ舌筋のEMG(図5C)及び上気道抵抗(UAR、図5D)における変化を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは12匹である。 セボフルランで麻酔された自然高血圧ラットで両方の頸部交感神経鎖の5、7.5及び10Hzの同時電気刺激(10V、2ms)により誘発された、平均動脈血圧(MAP、図5A)、横隔膜筋のEMG(図5B)、オトガイ舌筋のEMG(図5C)及び上気道抵抗(UAR、図5D)における変化を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは12匹である。 (A)60秒の低酸素ガス(10%O2、90%N2)チャレンジ中における麻酔されたZucker肥満ラット(12週齢、450〜500g)の上気道圧(UAP)の変化に対する、頸部交感神経鎖(CSC)の左右相称の刺激(5Hz、0.8mA、2ms)の効果を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは6匹である。(B)60秒の低酸素ガス(10%O2、90%N2)チャレンジ中における麻酔されたZucker肥満ラット(16週齢、800+グラム)の平均動脈血圧(MAP)の変化に対する、頸部交感神経鎖(CSC)の左右相称の刺激(7.5Hz、0.8mA、2ms)の効果を示す図である。データは平均±SEMである。各群中のラットは6匹である。 (A)60秒の低酸素ガス(10%O2、90%N2)チャレンジ中における麻酔されたZucker肥満ラット(12週齢、450〜500g)の上気道圧(UAP)の変化に対する、頸部交感神経鎖(CSC)の左右相称の刺激(5Hz、0.8mA、2ms)の効果を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。各群中のラットは6匹である。(B)60秒の低酸素ガス(10%O2、90%N2)チャレンジ中における麻酔されたZucker肥満ラット(16週齢、800+グラム)の平均動脈血圧(MAP)の変化に対する、頸部交感神経鎖(CSC)の左右相称の刺激(7.5Hz、0.8mA、2ms)の効果を示す図である。データは平均±SEMである。各群中のラットは6匹である。 頸部交感神経鎖の左右相称の電気刺激(7.5Hz、0.8mA)前及び3時間後における麻酔されたZucker肥満ラット(n=6、16週齢、800+グラム)におけるオトガイ舌筋のEMG(GG-EMG)活性を示す図である。データは、平均±SEMとして示す。*P<0.05、刺激後対刺激前又は無刺激。 頸部交感神経鎖(CSC)の片側だけ又は左右相称の電気刺激有り及び無しで、低酸素高炭酸ガスチャレンジ(10%O2、5%CO2、85%N2)に曝露中の麻酔されたZucker肥満ラット(16週齢、800+ g)におけるオトガイ舌筋のEMG(GG-EMG)活性の変化を示す図である。 (A)左、右又は両方の頸部交感神経鎖(CSC)の電気刺激(0.8mA、7.5Hz、30秒間)により誘発された麻酔されたZucker肥満ラットにおける横隔膜のEMG活性(上の掃引線)及び動脈圧(下の掃引線)の変化を示す図である。(B)Zucker肥満ラット(16週齢、800+ g、Charles Riversから)におけるCSCの左、右又は左右相称の刺激により誘発された、平均動脈血圧(MAP)及び呼吸数(RR)における変化のまとめを示す図である。データは5匹のラットの平均±SEMである。*P<0.05、有意の応答。 (A)左、右又は両方の頸部交感神経鎖(CSC)の電気刺激(0.8mA、7.5Hz、30秒間)により誘発された麻酔されたZucker肥満ラットにおける横隔膜のEMG活性(上の掃引線)及び動脈圧(下の掃引線)の変化を示す図である。(B)Zucker肥満ラット(16週齢、800+ g、Charles Riversから)におけるCSCの左、右又は左右相称の刺激により誘発された、平均動脈血圧(MAP)及び呼吸数(RR)における変化のまとめを示す図である。データは5匹のラットの平均±SEMである。*P<0.05、有意の応答。 左、右又は両方の頸部交感神経鎖の電気刺激有り及び無しで、麻酔されたZucker肥満ラット(16週齢、800 +g、Charles Riversから)における、低酸素高炭酸ガスチャレンジ(10%O2、8%CO2、82%N2)により誘発された、オトガイ舌筋のEMG、横隔膜のEMG及び血圧の変化を示す図である。 左、右又は両方の頸部交感神経鎖の電気刺激(0.5、0.8、& 1.0mA、7.5Hz30秒間)により誘発された、麻酔されたZucker肥満ラット(n=5、16週齢、800+ g、Charles Riversから)における平均動脈圧及び呼吸数の変化を示す図である。データは平均±SEMである。*P<0.05、有意の応答。 Zucker肥満ラットにおける低酸素高炭酸(H-H)ガスチャレンジ(10%O2、5%CO2、85%N2)中に起こる、横隔膜のEMGの上昇及び動脈圧の降下に対する舌下神経の左右相称の刺激の効果の不足を示す図である。 CSCの左右相称の刺激(双極性電極)は、麻酔されたZucker肥満ラット(n=5)において、上気道圧を低下させて、心肺の出力に影響することを示す図である。 CSCの左右相称の刺激を示す図である。刺激周波数の変化は、血圧及び上気道圧に差次的に衝撃を与えた(n=5)。変化のパーセンテージは刺激前の各ラットに対して計算した。 CSCの左右相称の刺激を示す図である。刺激パルスの幅の変化は血圧(BP)及び上気道圧に差次的に衝撃を与えた(n=5)。変化のパーセンテージは刺激前の各ラットに対して計算した。 二重プレチスモグラフィーチェンバーを、左右相称のCSCの刺激後の動物(0.5mA、5Hz、0.2ms、刺激間に5分の回復期間)(意識のあるZucker肥満(14週間)雄ラット、n=2)における気道の抵抗の変化を推定するために使用した。応答(%変化)を、ベースライン値と比較することにより計算し、各動物自身が対照であった。S1、S2及びS3は、各々別の刺激事象である。 二重プレチスモグラフィーチェンバーを、左右相称のCSCの刺激後の動物(0.5mA、5Hz、0.2ms、刺激間に5分の回復期間)(意識のあるZucker肥満(14週間)雄ラット、n=2)における気道の抵抗の変化を推定するために使用した。応答(%変化)を、ベースライン値と比較することにより計算し、各動物自身が対照であった。S1、S2及びS3は、各々別の刺激事象である。 10分毎に3分間の連続した左右相称のCSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)中における気道の抵抗の掃引線を示す図である。変化のパーセンテージは、各ラット自身のベースライン値に対して計算した。 1時間毎に15分間30秒オン、30秒オフの間欠的な左右相称のCSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)中における気道の抵抗の掃引線を示す図である。プロトコルを6時間適用した。変化のパーセンテージは、各ラット自身のベースライン値に対して計算した。 全身のプレチスモグラフィーチェンバーを使用して、左右相称の間欠的CSCの刺激後(0.5mA、5Hz、0.2ms)後1日目について、及び7日後について、乱れた呼吸の数における変化を推定したことを示す図である。意識のある自由に行動するZucker肥満雄ラット(14週間)、n=3。 左右相称の間欠的CSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)の前、間欠的刺激後の1日目及び7日目における乱れた呼吸レベルを示す図である。乱れた呼吸の数は、呼気時間(Te)割る吸気時間(Ti)、(Te/Ti)の平均の2倍の長さであった呼吸の数により定義された。意識のある自由に行動するZucker肥満雄ラット(14週間)(n=3)。 左右相称の間欠的CSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)の前、間欠的刺激後の1日目及び7日目における乱れた呼吸レベルを示す図である。乱れた呼吸の数は、呼気時間(Te)割る吸気時間(Ti)、(Te/Ti)の平均の2倍の長さであった呼吸の数により定義された。意識のある自由に行動するZucker肥満雄ラット(14週間)(n=3)。
吸気及び呼気の効率は、種々の要因の中でも、上気道の開存性及び開いた状態(舌の位置)に決定的に依存する。それ故、舌の筋肉(オトガイ舌筋)及び口腔咽頭の筋肉並びにこれらの筋肉に対する運動の駆動は、上気道の開存性を決定することに決定的役割を有する。呼吸の不随意の制御は、(1)身体の生理学的要求に合致するために要求される呼吸の調整を可能にする、高次脳機能中心(例えば、前頭葉前部の皮質、視床下部)から脳幹への入力の下行、及び(2)頸動脈小体(それは、動脈の血液pCO2、pH及びpCO2レベルを、連続的に試している)から発出して、動脈の血液ガスの化学的な如何なる変化に関しても、脳幹呼吸制御中心に警報を出す末梢化学受容器により調整され得る。頸動脈小体は、低酸素症状発現、例えば、睡眠時無呼吸中に起こって、中枢の呼吸駆動を調節する求心性シグナルを触発する低酸素症状発現を検出する。
上頸神経節(SCG)は、左右相称の構造であり、内及び外頸動脈及び後頭動脈に入る総頸動脈の三叉にある頸動脈小体に密接して存在する(図1)。SCGは、該細胞体は、上気道(例えば、喉頭)、舌、及び唾液腺(例えば、顎下腺)に加えて脳中の種々の構造(例えば、視床下部)に突き出る神経節後交感神経ニューロンの細胞体、並びに横隔膜を神経支配する横隔膜神経、及び頸動脈小体中の主要な糸球細胞(血液pO2、pCO2及びpHレベルを感知する)を神経支配する頸動脈洞神経を含有する(図2にさらに詳細に示す)。脊椎(C1〜C4)中の神経節前突起は、同じ側の頸部交感神経鎖(CSC)を通って、各SCG中の神経節後ニューロンに突き出る。したがって、CSCは、SCG中に突き出る神経節前ニューロンを含む。SCGは、神経節後ニューロンの細胞体も含み、その軸索は、SCGから突き出る。CSCの刺激は、それにより同じ側のSCGの、特にそれらの神経節後ニューロンにおける神経活動を増加させる。CSCの全体、SCG及びそれらの神経節後ニューロンは、CSC-SCG複合体(又はCSC-SCG)をさらに形成する。
本発明者らは、CSC-SCG複合体が、種々の生理学的機能を調整するために適切に配置されて、睡眠時無呼吸において重要な役割を演ずることを確認した。本明細書で示したように、CSC-SCG複合体の刺激は、片側だけに(右又は左)又は左右相称に、血圧、横隔膜筋の活動、オトガイ舌筋(舌)の活動及び位置、気道の抵抗を含む、広範囲の睡眠時無呼吸と関連する機能及び乱された無呼吸の頻度及び持続時間における改善を誘導することができる。これらの効果は、舌下神経の刺激によっては観察されない。
その上、異なる生理学的応答が、刺激が片側(右)だけ、片側(左)だけ、又は左右相称であるかに依存して誘発され得ることが本発明で確認された。したがって、有利には、ある範囲の応答は、片側(左)だけの刺激、例えば、血圧の降下により誘発され得て、第2の範囲の応答は、片側(右)だけの刺激、例えば、1回換気量における呼吸数の減少/増加により誘発され得て、及び第3の範囲の応答は、左右相称の刺激、例えば、血圧の降下及び1回換気量における呼吸数の減少/増加により誘発され得る。同様に、異なる生理学的応答が、シグナルの性質に依存して(例えば、電気シグナルについては、周波数及び/又はパルス持続時間を変化させることにより)、誘発され得ることが示される。例えば、気道の抵抗及び/又は血圧における異なる低下は、印加されるシグナルの性質に依存して誘発され得る。この効果の分化は、任意の与えられたときに、対象により呈される症状に、適切な刺激が適合することを可能にする。
本開示は、睡眠時無呼吸の処置のための装置及び/又はシステム、並びに対象における睡眠時無呼吸を処置する方法を記載する。
本明細書において使用する用語には、下で特に断りのない限り、当業者により理解される当技術分野におけるそれらの従来の定義が与えられる。何らかの不一致又は疑義の場合には、本明細書で提供される定義が優先すべきである。
本明細書において使用するシグナルの印加は、シグナルの意図される効果を実施するために適当な形態でエネルギーの移動を等しくすることができる。即ち、1つ又は複数の神経へのシグナルの印加は、意図される効果を実施するための、神経への(又は、からの)エネルギーの移動を等しくすることができる。例えば、移動されるエネルギーは、電気的、機械的(超音波などの音響学的を含む)、電磁的(例えば光学的)、磁性又は熱的エネルギーであってもよい。本明細書において使用するシグナルの印加は、薬学的介入を含まないことを指摘しておく。
本明細書において使用する「神経インターフェイス素子」は、シグナルを神経に印加するための任意の素子(例えば、「トランスデューサー」)、例えば、電極、ダイオード、ペルティエ素子又は超音波トランスデューサーを意味すると解釈される。
本明細書において使用する神経の「神経活動」は、神経のシグナル活動、例えば、神経の活動電位の振幅、周波数及び/又はパターンを意味すると解釈される。「交感神経の活動」は、交感神経神経におけるシグナル伝達活動を意味すると解釈される。「局所的交感神経活動」は、活動が刺激される神経に局所的な交感神経活動、即ち、刺激された神経、及び刺激された神経の下流のこれらのニューロンにおける交感神経活動である。例えば、CSCの刺激による局所的交感神経活動は、CSCにおける及びさらに、SCG及び/又はそれらの神経節後ニューロンにおける交感神経活動を含むことができる。
本明細書において使用する神経活動の調整は、神経の前記シグナル伝達活動が、ベースラインの神経活動、即ち、任意の介入前の対象における神経のシグナル伝達活動から変えられることを意味すると解釈される。そのような調整は、神経活動を、ベースライン活動と比較して、増加させる(即ち、刺激する)、阻害する(例えば、阻止する)、又は他のように変化させることができる。本発明の好ましい実施形態では、調整は、神経活動、特に交感神経の活動の刺激である。
神経活動の刺激(例えば、交感神経の活動の刺激)は、神経活動の増加であり、これは、神経全体の全シグナル伝達活動の増加であってもよく、又は神経の神経線維のサブセットの全シグナル伝達活動が、神経のその部分におけるベースラインの神経活動と比較して増加することであってもよい。
神経活動の調整は、活動電位のパターンにおける変化であり得る。活動電位のパターンは、周波数又は振幅の全体を必ずしも変化させずに、調整することができることは認識されると予想される。例えば、神経活動の調整は、活動電位のパターンが、疾患状態よりもむしろ健常状態に、より酷似するように変えられるようなものである。
神経活動の調整は、種々の他のやり方、例えば、神経活動の特定の部分を増加させるかもしくは阻害すること、及び/又は特定のパターンにより、活動の新しい要素、例えば、特に時間間隔、特に周波数帯を刺激すること等で、神経活動を変化させることを含むことができる。神経活動のそのような変化は、例えば、ベースラインの活動に関して、増加及び/又は減少の両方を表すことができる。
神経活動の調整は、一時的であることもある。本明細書において使用する「一時的」は、調整された神経活動が(それが、神経活動の増加、阻害、ブロック又は他の調整であっても、又はベースライン活動に対するパターンの変化であっても)永続性でないことを意味すると解釈される。即ち、シグナルの中止後の神経活動が、シグナルが印加される前、即ち調整前の神経活動と実質的に同じである。
神経活動の調整が、持続性であることもある。本明細書において使用する「持続性」は、調整された神経活動が(それが、神経活動の増加、阻害、ブロック又は他の調整であっても、又はベースライン活動に対するパターンの変化であっても)長引く効果を有することを意味すると解釈される。即ち、シグナルの中止時に、神経における神経活動が、シグナルが印加されたときと実質的に同じままである、即ち調整中及び後の神経活動は実質的に同じである。
神経活動の調整が矯正的であることもある。本明細書において使用する「矯正的」は、調整された神経活動が(それが、神経活動の増加、阻害、ブロック又は他の調整であっても、又はベースライン活動に対するパターンの変化であっても)健常個体における神経活動のパターンの方向に変化することを意味すると解釈される。即ち、シグナルの中止時に、神経における神経活動が、調整前よりも、健常対象で観察される神経活動電位のパターンに、より酷似する、健常対象で観察される神経における活動電位のパターンに好ましくは実質的に完全に類似する。
シグナルにより引き起こされるそのような矯正的調整は、本明細書で定義された任意の調整であることができる。例えば、シグナルの印加は、神経活動の阻止、及びシグナルの中止時に、健常対象で観察される活動電位のパターンと類似する、神経における活動電位のパターンを生じ得る。さらなる例として、シグナルの印加は、神経活動が健常対象で観察される活動電位のパターンに類似する、及びシグナルが中止されたときに、神経における活動電位のパターンが、健常個体で観察される活動電位のパターンに類似するようになる調整を生じることができる。
本明細書において使用する、睡眠時無呼吸(sleep apnoea)(又は睡眠時無呼吸(sleep apnea))は、睡眠中における呼吸の中断及び/又は浅い又は低頻度の呼吸により特徴づけられる障害を指して使用される。「睡眠時無呼吸」は、特に断りのない限り、中枢睡眠時無呼吸(CSA)及び閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の両方を指して使用される。「無呼吸症状発現」は、単回の乱れた呼吸又は呼吸の中断を意味すると解釈される。睡眠時無呼吸にとってのリスク要因は、肥満、喫煙、鼻咽頭の解剖学的異常、16インチを超える首サイズを含む(が、これらに限定されない)。
本明細書において使用する、健常個体のCSC-SCG(又は、それらの構成要素)における神経活動は、睡眠時無呼吸を有しない対象により示される神経活動である。
本明細書において使用する「測定可能な生理学的パラメーターにおける改善」は、任意の与えられた生理学的パラメーターについて、改善は、対象におけるその値にとっての正常値又は正常範囲に向かう-即ち健常個体で予想される値に向かう、そのパラメーターの値における変化であることを意味すると解釈される。
例として、睡眠時無呼吸を患う対象では、測定可能なパラメーターにおける改善は、全身性な交感神経の緊張の減少、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下(例えば、平均動脈圧の減少)、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加(横隔膜の緊張とも称される)、オトガイ舌筋の活動の増加(オトガイ舌の緊張とも称される)、中枢の呼吸駆動における増加の1つ以上であってもよい。
これらのパラメーターを測定する技法は、当業者によく知られていると予想される。例えば、全身性な交感神経の緊張は、交感神経神経活動の直接測定により、尿中のカテコールアミンのレベル測定により、心拍数の変動による交感神経-迷走神経の均衡の測定(より低い心拍数の変動性は、交感神経の緊張における減少を示す)により決定することができ、無呼吸の頻度及び持続時間は、無呼吸睡眠時研究中に又は胸壁のインピーダンスの変化により決定することができ、血圧は、侵襲的方法(例えば、動脈圧)又は非侵襲的方法(例えば、血圧カフ、血圧計)を使用して測定することができ、呼吸器のパラメーター(例えば、呼吸数、呼吸の駆動、1回換気量、1分の換気、吸気/呼気流のピーク、吸気/呼気時間、EF50)は、プレチスモグラフィーにより測定することができ、気道の抵抗は、気道摂動デバイス、強制振動技法又はプレチスモグラフィーデバイスを使用して、又は終末の1回換気のCO2により決定することができ、横隔膜筋の活動は、埋め込まれたEMG電極を使用して決定することができ、オトガイ舌筋の活動は、睡眠中に内視鏡検査又は麻酔された対象者におけるEMGにより決定することができる。
生理学的パラメーターは、対象の神経における活動電位又は活動電位のパターンを含むこともできる。そのようなパラメーターにおける改善は、健常個体により示される、介入前よりも酷似する神経における活動電位又は活動電位のパターンにより特徴づけられる。
本明細書において使用する生理学的パラメーターは、パラメーターが、調整の結果として、介入が実施されなかった対象又は患者により示されるそのパラメーターの平均値から変化しないならば、神経活動の調整により影響されない。即ちそれは、そのパラメーターのベースライン値から離れない。
当業者は、個体における任意の神経活動又は生理学的パラメーターのベースラインは、固定される又は特異的値である必要はなくて、むしろ正常範囲内で変動することができるか又は関連する誤差及び信頼区間を有する平均値であってもよいことを認識すると予想される。ベースラインの値を決定する適当な方法は当業者に周知であろう。
本明細書において使用する測定可能な生理学的パラメーターは、検出時に対象により示されたそのパラメーターに対する値が決定されたときに、対象で検出される。検出器はそのような決定を行うことができる任意の素子である。
生理学的パラメーターのために「予め定められた閾値」は、介入が適用される前に、その値又はそれを超える値が対象又は患者により示されなければならないそのパラメーターの値である。任意の与えられたパラメーターについて、閾値は、睡眠時無呼吸への傾向を示す値、及び/又は無呼吸の切迫した又は進行中の症状発現であることができる。そのような予め定められた閾値の例には、閾値の交感神経の緊張を超える、又は健常個体における交感神経の緊張を超える、交感神経の緊張(神経、血行力学(例えば心拍数、血圧、心拍数の変動性)又は循環血漿/尿中のバイオマーカー)、閾値の横隔膜の緊張より低い、又は健常個体における横隔膜の緊張を超える横隔膜の緊張、閾値のオトガイ舌の緊張より低い、又は健常個体におけるオトガイ舌の緊張を超えるオトガイ舌筋の緊張、健常個体の特性を示す血圧を超える血圧、健常個体の特性を示す呼吸数より高い呼吸数、健常個体の特性を示す呼吸数より低い呼吸数、健常個体の特性を示す中枢の呼吸駆動より低い中枢の呼吸駆動、健常個体の特性を示す1回換気量より低い1回換気量、健常個体の特性を示す上気道抵抗を超える上気道抵抗が含まれる。任意の与えられたパラメーターについて適当な値は、当業者により簡単に決定されるであろう。
与えられた生理学的パラメーターについてのそのような閾値は、対象により示された値が閾値を超えていれば、即ち、示された値が、そのパラメーターについての正常又は健常値から、予め定められた閾値よりも大きく出ている場合は、超えられる。
本明細書において使用する睡眠時無呼吸の処置、例えば、CSAの処置及び/又はOSAの処置は、処置前よりも頻度の低い又は睡眠時無呼吸の重症度の低い症状発現を示す対象により特徴づけられる。処置は、進行中の無呼吸症状発現の軽減により特徴づけられることもある。例えば、処置は、対象が無呼吸症状を発現しているときに適用することができて、無呼吸症状発現の少なくとも部分的緩和、好ましくは、無呼吸症状発現の完全緩和(即ち、健常な呼吸パターンへの復帰)をもたらす。処置は、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下(例えば、平均動脈圧の降下)、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加(横隔膜の緊張とも称される)、オトガイ舌筋の活動の増加(オトガイ舌の緊張とも称される)の1つ以上により示されることもある。
本明細書において使用する「神経調整デバイス」又は「神経調整装置」(互換的に使用される)は、神経の神経活動を調整するように構成されたデバイス又は装置である。本明細書に記載された神経調整デバイスは、シグナルを神経に効果的に印加することができる少なくとも1つのトランスデューサーを含む。神経調整デバイスが対象に少なくとも部分的に埋め込まれる実施形態では、対象に埋め込まれるデバイスの素子は、それらが、そのような埋め込みに適しているように構築される。そのような適切な構築物は、当業者に周知であると予想される。実際、種々の完全に埋め込み可能な神経調整装置は、例えば、関節リウマチの処置のために臨床開発中のSetPoint Medicalの迷走神経刺激器(Arthritis & Rheumatism, Volume 64, No. 10 (Supplement), page S195 (Abstract No. 451), October 2012. "Pilot Study of Stimulation of the Cholinergic Anti-Inflammatory Pathway with an Implantable Vagus Nerve Stimulation Device in Subjects with Rheumatoid Arthritis", Frieda A. Koopman et al)、及びINTERSTIM(商標)デバイス(Medtronic, Inc)、過活動膀胱の処置で仙骨神経調整のために利用される完全に埋め込み可能なデバイスなどが現在利用可能である。
本明細書において使用する「埋め込まれる」は、対象の体内に少なくとも部分的に位置に置かれることを意味すると解釈される。部分的埋め込みは、デバイスの一部だけが埋め込まれること、即ち、デバイスの一部だけが、対象の体内に、対象の体外のデバイスの他の素子と共に位置に置かれることを意味する。完全に埋め込まれるとは、デバイスの全体が対象の体内に位置に置かれることを意味する。疑義を避けるために、装置が「完全に埋め込まれる」は、装置と独立であるが、その機能性(例えば、遠隔無線の充填ユニット又は遠隔無線の用手切り替えユニット)にとって実際に有用で、独立して形成されて対象の体外にある、追加の素子を排除しない。「埋め込み可能な」は、そのような埋め込みに適することを意味すると解釈される。
DC電流に関して本明細書で使用する「電荷を均衡させた」は、印加されているDC電流の結果として、全体の(即ち正味の)中性に達するために、任意の系(例えば、神経)中に導入される正又は負の電荷が、反対の電荷の導入によって均衡させることを意味すると解釈される。
本明細書で示したように、睡眠時無呼吸は、頸部交感神経鎖(CSC)、上頸神経節(SCG)及び/又はそれらの神経節後分岐の刺激により処置することができることが確認された。加えて、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の刺激は、交感神経の刺激としては珍しく、骨格筋の活動(特に、オトガイ舌筋及び横隔膜筋の活動)における変化を誘発することができることが確認された。舌(オトガイ舌筋により制御される)の位置異常は、CSA及びOSAの両方に深く関与する。それ故、骨格筋活動におけるそのような変化は、睡眠時無呼吸の解剖学的原因を弱めるか又は予防することにより、睡眠時無呼吸を処置するさらなる手段を提供する。
さらに驚くべきことに、睡眠時無呼吸の異なる態様が、差別的な片側だけの刺激及び左右相称の刺激によって処置することができることが確認された。即ち、左CSC-SCG(又はそれらの構成要素)の刺激は、一組の睡眠時無呼吸症状(例えば、血圧降下)における改善を誘発することができ、右CSC-SCG(又はそれらの構成要素)の刺激は、睡眠時無呼吸症状の別の組における改善(例えば、呼吸数の減少/1回換気量の増加)を誘発することができ、左右相称の刺激は、睡眠時無呼吸症状の両方の組にわたる改善を誘発することができる。同様に、異なる生理学的応答は、印加されるシグナルの性質に依存して(例えば、電気シグナルについては、周波数及び/又はパルス持続時間を変えることにより)誘発され得ることが、本発明で示されている。例えば、気道の抵抗及び/又は血圧において異なった低下が、印加されるシグナルの性質に依存して誘発され得る。
そのような差別的な効果は、どのような症状が、任意の与えられた対象により呈されていても、所定の時点で、目標とされる及び特定の処置を可能にするであろう。
対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激する神経調整デバイスは、それ故、睡眠時無呼吸のために効果的な処置を提供するであろう。
それ故、本発明の1態様により、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の神経活動を増加させる装置又はシステムが提供され、該装置は、シグナルを神経に印加するように構成されたトランスデューサー、場合により少なくとも2つのそのようなトランスデューサー、及び1つ又は複数のトランスデューサーと作動的に結合した制御器、前記シグナルが各トランスデューサーにより印加されて、前記シグナルが神経の神経活動を調整するように制御する制御器を含む。ある好ましい実施形態では、シグナルは、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後ニューロンにおける局所的交感神経活動を刺激する。交感神経活動におけるこの刺激は、対象において生理学的応答、例えば、血圧の降下、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加、オトガイ舌筋の活動の増加、中枢の呼吸駆動の増加の1つ以上を生じさせる。したがって、関係する態様において、本発明の装置又はシステムが、対象、例えば、睡眠時無呼吸を経験している又は患う患者における睡眠時無呼吸を処置するために提供される。
あるそのような実施形態では、1つ以上のトランスデューサーにより印加されるシグナルは、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル、又は熱的シグナルである。装置が少なくとも2つのトランスデューサーを有するこれらの実施形態で、トランスデューサーの各々が印加するように構成されたシグナルは、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル、及び熱的シグナルから独立して選択される。即ち、各トランスデューサーは、異なるシグナルを印加するように構成され得る。あるいは、ある実施形態では、各トランスデューサーは、同じシグナルを印加するように構成されている。
ある実施形態では、トランスデューサーの各々は、1つ以上の電極、1つ以上の光子供給源、1つ以上の超音波トランスデューサー、もう1つの熱源、又はシグナルが効果を発揮するように構成された1つ以上の他のタイプのトランスデューサーを含むことができる。
ある実施形態では、印加されるシグナルは、電気シグナル、例えば、電圧又は電流である。あるそのような実施形態では、印加されるシグナルは、直流(DC)波形、例えば、電荷をバランスさせたDC波形、又は交流(AC)波形、又はDC及びAC波形の両方を含む。
ある実施形態では、DC波形又はAC波形は、矩形波、正弦波、三角波又は複合的な波形であってもよい。DC波形は、あるいは定常振幅波形であってもよい。
意図される刺激を達成するために必要な印加される電気シグナルの電流振幅が、電極の位置取り及び関連する電気生理学的特性(例えばインピーダンス)に依存することは、当業者により認識されると予想される。与えられた対象で、意図される刺激を達成するために適当な電流振幅を決定することは、当業者の能力の内である。例えば、当業者は、ニューロン又は神経の刺激により誘導された神経活動プロファイルをモニターする適当な方法に通じている。
前記シグナルが、AC波形及び/又はDC波形を含む、ある実施形態では、各波形は、独立して選択された、0.5〜100Hz、場合により1〜50Hz、場合により1〜25Hz、場合により1〜10Hzの周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、1Hz、1.5Hz、2Hz、2.5Hz、3Hz、3.5Hz、4Hz、4.5Hz、5Hz、5.5Hz、6Hz、6.5Hz、7Hz、7.5Hz、8Hz、8.5Hz、9Hz、9.5Hz、10Hz、15Hz、20Hz、25Hz、30Hz、35Hz、40Hz、45Hz、50Hzの周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、7.5Hzの周波数を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも1Hz、又は少なくとも2.5Hz、又は少なくとも5Hz、又は少なくとも10Hz、又は少なくとも20Hz、又は少なくとも25Hz、又は少なくとも50Hz、又は少なくとも100Hzの周波数を有することができることができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、1kHz、又は500Hz、又は200Hz、又は100Hz、又は50Hz又は20Hz、又は10Hz未満の周波数を有することができる。
ある実施形態では、シグナルは、電気シグナルであり、第1の周波数で開始されて、次に第2の周波数に変更され、(a)第1の周波数は第2の周波数より高い、又は(b)第1の周波数は第2の周波数より低い。
ある実施形態では、シグナルは、1〜20Vの電圧を有する電気シグナルである。ある好ましい実施形態では、シグナルは、5〜15V、場合により10〜15Vの電圧を有する。ある好ましい実施形態では、電圧は、5V、10V及び15Vから選択される。そのような範囲の下限及び上限は独立して変化することができることは、当業者により認識されると予想される。
ある実施形態では、シグナルは、0.1〜5mA、場合により0.5〜2mA、場合により0.75〜1.5mA、場合により0.8〜1mAの電流を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、少なくとも0.1mA、少なくとも0.2mA、少なくとも0.3mA、少なくとも0.4mA、少なくとも0.5mA、少なくとも0.6mA、少なくとも0.7mA、少なくとも0.8mA、少なくとも0.9mA、少なくとも1.0mAの電流を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも0.1mA、又は少なくとも0.2mA、又は少なくとも0.3mA、又は少なくとも0.4mA、又は少なくとも0.5mA、又は少なくとも0.8mAの電流を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5mA、又は2mA、又は1.5mA、又は1mA、又は0.8mA未満の電流を有することができる。ある好ましい実施形態では、前記シグナルは、0.8mA未満の電流を有する。
ある実施形態では、前記シグナルは、0.05〜5ms、0.1〜5ms、場合により0.5〜5ms、場合により1〜3ms、場合により2msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、0.2〜5msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、該シグナルは、0.1ms、又は0.2ms、又は0.5ms、又は1msのパルス幅を有する。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルが、少なくとも0.05ms、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msのパルス持続時間を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5ms、3ms、2ms、1ms、0.5ms、0.2ms、又は0.1ms未満のパルス持続時間を有することができる。
ある好ましい実施形態では、シグナルは、7.5Hz、0.8mAのAC波形、又は7.5Hz、1mAのAC波形、又は7.5Hz、10VのAC波形を含む。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.8mAの電流を有し、2msのパルス持続時間を有し、2.5Hz、5Hz、7.5Hz、10Hz、20Hz又は50Hzから選択される周波数を有する。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.5mAの電流を有し、5Hzの周波数を有し、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msから選択されるパルス持続時間を有する。
印加されるシグナルが電気シグナルであるこれらの実施形態では、電気シグナルを印加するように構成された各トランスデューサーは、電極、例えば、カフ又はワイヤ電極である。あるそのような実施形態では、全てのトランスデューサーは、電気シグナル、場合により同じ電気シグナルを印加するように構成された電極である。
1つ以上のトランスデューサーにより印加されるシグナルが熱的シグナルである、ある実施形態では、シグナルは神経の温度を低下させる(即ち、神経を冷却する)。ある代替的実施形態では、シグナルは神経の温度を上昇させる(即ち、神経を加熱する)。ある実施形態では、シグナルは神経の加熱及び冷却の両方を行う。
1つ以上のトランスデューサーにより印加されるシグナルが熱的シグナルである、これらの実施形態では、1つ以上のトランスデューサーの少なくとも1つが、熱的シグナルを印加するように構成されたトランスデューサーである。あるそのような実施形態では、全てのトランスデューサーが、熱的シグナル、場合により同じ熱的シグナルを印加するように構成されている。
ある実施形態では、1つ以上のトランスデューサーが、熱的シグナルを印加するように構成されたペルティエ素子を含み、場合により1つ以上のトランスデューサーの全てがペルティエ素子を含む。ある実施形態では、1つ以上のトランスデューサーが、熱的シグナルを印加するように構成されたレーザーダイオードを含み、場合により、1つ以上のトランスデューサーの全てが、熱的シグナルを印加するように構成されたレーザーダイオードを含む。ある実施形態では、1つ以上のトランスデューサーが、熱的シグナルを印加するように構成された電気抵抗素子を含み、場合により、1つ以上のトランスデューサーの全てが熱的シグナルを印加するように構成された電気抵抗素子を含む。
ある実施形態では、1つ以上のトランスデューサーにより印加されるシグナルは、機械的シグナル、場合により超音波シグナルである。ある代替的実施形態では、1つ以上のトランスデューサーにより印加される機械的シグナルは圧力シグナルである。
ある実施形態では、1つ以上のトランスデューサーにより印加されるシグナルは、電磁シグナル、場合により光シグナルである。あるそのような実施形態では、1つ以上のトランスデューサーは、光シグナルを印加するように構成されたレーザー及び/又は発光ダイオードを含む。
ある実施形態では、対象で生じる生理学的応答は、全身性な交感神経の緊張の減少、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下(例えば、平均動脈圧の降下)、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加(横隔膜の緊張とも称される)、オトガイ舌筋の活動の増加(オトガイ舌の緊張とも称される)、中枢の呼吸駆動の増加の1つ以上である。
ある実施形態では、装置は、対象で1種以上の生理学的パラメーターを検出する検出素子をさらに含む。そのような検出素子は、1種以上の生理学的パラメーターを検出するように構成され得る。即ち、そのような実施形態では、各検出器は、1種以上の生理学的パラメーター、例えば、全ての検出された生理学的パラメーターを検出することができる。あるいは、そのような実施形態では、1つ以上の検出素子の各々は、1種以上の検出される生理学的パラメーターと別のパラメーターを検出するように構成されている。
そのような実施形態で、制御器は、1種以上の生理学的パラメーターを検出するように構成された検出素子と結合されて、生理学的パラメーターが、予め定められた閾値と一致するか又はそれを超えることが検出されたときに、1つ又は複数のトランスデューサーにシグナルを印加させる。
ある実施形態では、1種以上の検出される生理学的パラメーターは、全身性な交感神経の緊張、横隔膜の緊張、オトガイ舌の緊張、血圧、呼吸数、1回換気量、上気道抵抗から選択される。
ある実施形態では、1種以上の検出された生理学的パラメーターは、睡眠時無呼吸と関連する、対象の神経における活動電位又は活動電位のパターンを含む。あるそのような実施形態では、神経は、頸部交感神経鎖の一部である。あるそのような実施形態では、神経は、上頸神経節又はそれらの神経節後分岐である。
任意の2種以上の示された生理学的パラメーターが、平行して又は引き続いて検出され得ることは認識されると予想される。例えば、ある実施形態では、制御器は、上頸神経節の活動電位のパターンを検出し、また対象の血圧も検出するように構成された1つ又は複数の検出器と結合されている。
本発明の装置による前記シグナルの印加は、前記シグナルが印加された1つ又は複数の神経における神経活動の増加を引き起こす。即ち、そのような実施形態では、前記シグナルの印加は、1つ又は複数の神経の少なくとも一部における神経活動が、神経のその部分におけるベースラインの神経活動と比較して増加する結果をもたらす。活動のそのような増加は、1つ又は複数の神経全体にわたって均等であることができて、その場合には、神経活動は、1つ又は複数の神経全体にわたって増加するであろう。それ故、あるそのような実施形態では、前記シグナルを印加した結果は、神経における神経活動の増加である。ある実施形態では、前記シグナルを印加した結果は、1つ又は複数の神経全体にわたる神経活動の増加である。
ある実施形態では、神経活動は、前記シグナルを印加した結果として、さらに調整されて、例えば、1つ又は複数の神経における活動電位のパターンに対する変更を生じる結果となり得る。あるそのような実施形態では、神経活動は、その結果、1つ又は複数の神経で生じた活動電位のパターンが、健常対象で観察される1つ又は複数の神経における活動電位のパターンに類似するように調整される。そのような調整は、種々の他のやり方、例えば、活動の特定の部分を増加又は阻害すること、及び特定のパターンにより、活動の新しい要素例えば、特に時間間隔、特に周波数帯を刺激すること等で、神経活動を変化させることを含むことができる。
ある実施形態では、制御器は、シグナルを間欠的に印加させる。あるそのような実施形態では、制御器は、シグナルを、第1の時間帯の間には印加させ、次に第2の時間帯の間には停止させ、次に第3の時間帯の間には再び印加させて、次に第4の時間帯の間には停止させる。そのような実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の期間が順次及び引き続いて継続する。第1、第2、第3の及び第4の期間のシリーズが1印加サイクルになる。あるそのような実施形態では、シグナルが周期で印加されて、その周期と周期の間にはシグナルが印加されないように、複数の印加サイクルが引き続いて継続することができる。
ある実施形態では、印加サイクルが、隣接して連続することはない。あるそのような実施形態では、印加サイクルは、1〜60分、5〜30分、10〜20分、場合により15分の期間により分離される。
そのような実施形態では、第1、第2、第3及び第4の時間帯の持続時間は、独立して選択される。即ち、各時間帯の持続時間は、同じであっても任意の他の時間帯と異なってもよい。あるそのような実施形態では、第1、第2、第3及び第4の時間帯の各々の持続時間は、5秒から24時間、30秒から12時間、1分から12時間、5分から8時間、5分から6時間、10分から6時間、10分から4時間、30分から4時間、1時間から4時間の任意の時間である。ある実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間の各々の持続時間は、0.8秒〜2分、0.8秒〜30秒、0.8秒〜10秒、0.8秒〜5秒、0.8〜2秒、10秒〜2分、30秒〜2分、30秒〜1分、場合により30秒から独立して選択される。ある実施形態では、第1、第2、第3及び第4の時間帯の各々の持続時間は、5秒、10秒、30秒、60秒、2分、5分、10分、20分、30分、40分、50分、60分、90分、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間である。ある実施形態では、第1及び第3の期間は、3分ではなくて、第2の及び第4の期間は10分ではない。
ある実施形態では、隣接して連続する印加サイクルは、作動期間の間印加される。ここで、作動期間は、引き続く印加サイクルが作動中の期間である。そのような実施形態では、作動期間の直後に、非作動期間が続く。ある実施形態では、作動及び非作動期間は、1〜60分、5〜30分、10〜20分、場合により15分から独立して選択される持続時間を有する。ある実施形態では、作動及び非作動期間は、1〜24時間、1〜12時間、1〜6時間、場合により1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間から独立して選択される持続時間を有する。
制御器がシグナルを間欠的に印加させる、ある実施形態では、シグナルは、1日当たり特定の長さの時間印加される。あるそのような実施形態では、シグナルは、1日当たり10分、20分、30分、40分、50分、60分、90分、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間印加される。あるそのような実施形態では、シグナルは、特定の長さの時間連続的に印加される。ある代替的なそのような実施形態では、シグナルは、1日を通じて不連続的に印加されてもよく、但し、印加の合計時間は、特定の時間になる。
制御器がシグナルを間欠的に印加させる、ある実施形態では、シグナルは、対象が特定の生理学的状態にあるときにのみ、印加される。例えば、ある実施形態では、シグナルは、対象が睡眠中であるときにのみ、及び/又は対象が無呼吸症状を発現しているときにのみ印加されてもよい。
あるそのような実施形態では、装置は、それにより対象の状態(例えば、彼らが睡眠に入ろうとしている)が、対象又は医師により示され得る通信素子又は入力素子をさらに含む。代替的実施形態において、装置は、対象の状態を検出するように構成された検出器をさらに含み、その場合、シグナルは、検出器が、対象が特定の状態にあることを検出したときにのみ印加される。
ある実施形態では、検出器は、対象又は患者が、1種以上の生理学的パラメーターが、各パラメーターについての閾値であるか又はそれを超えていることにより特徴づけられる無呼吸症状発現をしていることを検出する。応答で、制御器は、シグナルを、どのパラメーターが無呼吸症状発現を特徴づけているかに応じて、左右相称に、片側(右)だけ又は片側(左)だけのいずれかに印加する。例えば、無呼吸症状発現が主として検出された血圧の上昇により特徴づけられていれば、制御器は、前記シグナルを左CSC-SCG(又はそれらの構成要素)片側だけに印加することができる。さらなる例として、無呼吸症状発現が主として検出された1回換気量における呼吸数の増加/減少により特徴づけられていれば、制御器は、前記シグナルを右CSC-SCG(又はそれらの構成要素)片側だけに印加することができる。さらにさらなる例として、無呼吸症状発現が主として検出された血圧の上昇及び呼吸数の増加/1回換気量の減少により特徴づけられていれば、無呼吸症状発現のパラメーターを特徴づける全てを処置するために、制御器は、前記シグナルを左右相称に印加することができる。
ある代替的実施形態では、制御器は、シグナルを永久的に印加させる。即ち、一旦始まると、シグナルは、1つ又は複数の神経に、連続的に印加される。シグナルがパルスのシリーズである実施形態では、パルス間のギャップは、シグナルが連続的でなく印加されることを意味しないことは認識されると予想される。
装置のある実施形態では、シグナルの印加により引き起こされる神経活動の調整は一時的である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、1〜60秒以内、又は1〜60分以内、又は1〜24時間以内、場合により1〜12時間、場合により1〜6時間、場合により1〜4時間、場合により1〜2時間以内に、実質的にベースラインの神経活動に戻る。あるそのような実施形態では、神経活動は、実質的に完全にベースラインの神経活動に戻る。即ち、シグナルの中止後の神経活動は、シグナルが印加される前、即ち刺激前の神経活動と実質的に同じである。
ある代替的実施形態では、1つ又は複数のシグナルの印加により引き起こされる神経活動の増加は、実質的に持続性である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、シグナルが印加されていたときと実質的に同じままであり、即ち刺激中及びその後の神経活動は実質的に同じである。
ある実施形態では、シグナルの印加により引き起こされる神経活動の増加は、部分的に矯正的、好ましくは実質的に矯正的である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、健常対象で観察される神経における活動電位のパターンに、刺激前よりも、さらに酷似して、好ましくは、健常対象で観察される神経における活動電位のパターンに実質的に完全に類似する。例えば、前記シグナルの印加は、神経活動の増加を生じさせることもできて、シグナルの中止時に、1つ又は複数の神経における活動電位のパターンは健常個体で観察される活動電位のパターンに類似する。そのような矯正の効果は、正のフィードバックループの結果であり、即ち、睡眠時無呼吸の底流にある素因は、前記シグナルの印加により引き起こされた刺激の結果として処置されると仮定される。
ある実施形態では、装置は、対象中に少なくとも部分的埋め込みに適している。あるそのような実施形態では、装置は、対象中に完全に埋め込まれるのに適している。疑義を避けるために、「完全に埋め込まれる」装置は、装置と独立であるが、その機能性(例えば、遠隔無線の充填ユニット又は遠隔無線の用手切り替えユニット)にとって実際に有用で、独立して形成されて対象の体外にある、追加の素子を排除しない。
ある実施形態では、装置は、1個以上の電力供給素子、例えばバッテリー、及び/又は1個以上の通信素子をさらに含む。
別の態様において、本発明は、睡眠時無呼吸(OSA及び/又はCSA)を処置する方法を提供し、該方法は、第1態様による装置を埋め込むステップ、該装置の少なくとも1個のトランスデューサーを、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置するステップ、並びに装置を起動するステップを含む。そのような実施形態では、トランスデューサーは、それが置かれたときに、神経にシグナル伝達接触させており、その結果、前記シグナルを神経に効果的に印加することができる。装置は、作動状態にあるときに活性化されて、その結果、前記シグナルは、決められたように、制御器によって印加されるであろう。
あるそのような実施形態では、第1のトランスデューサーは、前記対象の左CSC、SCG及び/又は神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置してあり、対象における前記左CSC、SCG及び/又は神経節後分岐の神経活動を刺激し、及び第2のトランスデューサーは、前記対象の右CSC、SCG及び/又は神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置してあり、対象における前記右CSC、SCG及び/又は神経節後分岐の神経活動を刺激する。あるそのような実施形態では、第1及び第2のトランスデューサーは、第1態様による1つの装置の一部である。代替的なそのような実施形態では、第1及び第2のトランスデューサー、第1態様による別の装置の一部である。
本発明の全ての態様の実施(上及び下の両方で論じた)は、図3A〜3Cを参照することによりさらに認識されると予想される。
図3A〜3Cは、本明細書に記載された任意の種々の方法を実施するために、本発明が、対象に埋め込まれ、置かれ、又は他のように配置された、1つ以上の神経調整デバイスを使用して、どのようにして効果をあげることができるか示す。このようにして、1つ以上の神経調整装置は、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激することにより、対象における睡眠時無呼吸を処置するために使用することができる。
図3B〜3Cの各々で、別々の神経調整デバイス100が、左及び右CSC-SCG複合体の各々に関して提供されるが、本明細書で論じたように、デバイスは、CSC-SCG複合体の1つにのみ提供して使用することができた。本明細書に記載されたように、デバイスは、CSC-SCG複合体の任意の1つ以上の構成要素(例えば、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐)に関係して提供され、又は使用され得る。そのような各神経調整デバイスは、対象に完全に又は部分的に埋め込まれてもよく、又はそれぞれの1つ又は複数の神経の神経調整をもたらすように、他のように配されてもよい。左及び右神経調整デバイス100の各々は、独立して作動することもでき、又は互いに通信して作動することもできる。
図3Aも、埋め込まれた神経調整デバイス100の素子を図式的に示し、そこで、デバイスは、数個の素子を含み、素子又は機能は一緒に単一のユニットにグループ化されて対象に埋め込まれる。第1のそのような素子は、トランスデューサー102であり、それは、対象のCSC、SCG又はそれらの神経節後ニューロン90に隣接して示されている。トランスデューサー102は、制御素子104により作動され得る。上記デバイスは、1個以上のさらに素子、例えば、通信素子106、検出素子108、電力供給素子110等々を備えることもできる。
各神経調整デバイス100は、要求される神経調整を、独立して、又は1つ以上の制御シグナルに応答して実施することができる。そのような制御シグナルは、1個以上の検出素子108の出力に応答して、及び/又は通信素子を使用して受けた1つ以上の外部の出所からの通信に応答して、アルゴリズムに従って、制御素子104により提供され得る。ここで論じたように、検出素子は、下で記載されるように、種々の異なった生理学的パラメーターに応答性であることができた。
図3Bは、図2Aの装置が異なってそれぞれの場所に置かれ得る幾つかのやり方を例示する。例えば、図3Bでは、神経調整デバイス100は、CSC、SCG又は神経節後分岐90に隣接して埋め込まれたトランスデューサー102を含むが、他の素子、例えば、制御素子104、通信素子106及び電力供給110などは、対象に埋め込まれているか又は携帯されていてもよい別の制御ユニット130に実装されている。制御ユニット130は、次に、例えば、シグナル及び/又は電力をトランスデューサーに送達する電線及び/又は光ファイバーを備えることができる結線132を通して、両方の神経調整デバイス中のトランスデューサーを制御する。
図3Bの配列中で、1個以上の検出素子108は、制御ユニットと別に設置されているが、1個以上のそのような検出素子は、やはり制御ユニット130内、及び/又はそうではなく神経調整デバイス100の一方又は両方の内に設置されることができた。検出素子は、対象の1種以上の生理学的パラメーターを検出ために提供することができて、制御素子又は制御ユニットは、次に検出されたパラメーターに応答して、例えば、検出された生理学的パラメーターが予め定められた閾値と一致するか又はそれを超える場合にのみ、トランスデューサーにシグナルを印加させる。そのような目的で検出することができた生理学的パラメーターは、交感神経の緊張、横隔膜の緊張、オトガイ舌筋の緊張、血圧、呼吸数、1回換気量、上気道抵抗、中枢の呼吸駆動の1つ以上を含む。同様に、検出された生理学的パラメーターは、睡眠時無呼吸と関連する、対象の神経、例えば、CSC、SCG及び/又は神経節後分岐における活動電位又は活動電位のパターンであることができた。
すでに記載されたように、例えば、図3B又は3Cのこれらの配列では、検出素子は、特定の無呼吸症状発現を特徴づける生理学的パラメーターを検出するために使用することができる。応答で、制御素子又は制御ユニットは、トランスデューサーに、シグナルを、特定の無呼吸症状発現を特徴づけているパラメーターに応じて、左右相称に、片側(左)だけに又は片側(右)だけに印加させることができる。例えば、無呼吸症状発現が主として検出された血圧の上昇により特徴づけられていれば、制御素子は、前記シグナルを左CSC-SCG(又はそれらの構成要素)片側だけに印加することができる。さらなる例として、無呼吸症状発現が主として検出された1回換気量における呼吸数の増加/減少により特徴づけられていれば、制御素子は、前記シグナルを右CSC-SCG(又はそれらの構成要素)片側だけに印加することができる。さらにさらなる例として、無呼吸症状発現が主として検出された血圧の上昇及び1回換気量における呼吸数の増加/減少により特徴づけられていれば、無呼吸症状発現のパラメーターを特徴づける全てを処置するために、制御素子は、前記シグナルを左右相称に印加することができる。
種々の機能素子を設置して神経調整デバイス及び制御ユニット130及び他の場所中でグループ化することができた種々の他のやり方は、言うまでもなく可能である。例えば、図3Bの1個以上のセンサーは、図3A又は3Cの配列又は他の配列で使用することができた。
図3Cは、図3A又は3Bの装置の幾つかの機能性が、対象に埋め込まれずに提供される幾つかのやり方を例示する。例えば、図3Cでは、当業者によく知られているやり方で、電力を装置の埋め込まれた素子に提供することができる外部電力供給装置140が提供されて、外部制御器150は、制御素子104の機能性の一部又は全てを提供し、及び/又は制御器の他の態様を提供し、及び/又は提供する装置からのデータ読み出しを提供し、及び/又はデータ入力施設152を提供する。データ入力施設は、対象又は他の操作員により、例えば、対象の状態に関係するデータ(例えば、彼らが睡眠に入ろうとしているところであれば)を入力する種々のやり方で、使用され得る。
各神経調整デバイスは、典型的には、シグナルをCSC、SCG及び/又は神経節後分岐に印加することを含む操作の1つ以上の物理的様式を使用して、必要とされる神経調整を実施するために適合されていてもよく、そのようなシグナルは、典型的には、エネルギーを、神経に(又は、神経から)移動することを含む。すでに論じたように、そのような様式は、電気シグナル、光シグナル、超音波又は他の機械的シグナル、熱的シグナル、磁性又は電磁シグナル、又はエネルギーの幾つかの他の使用を使用して、1つ又は複数の神経内の神経活動を刺激して、要求される刺激を実施することを含むことができる。この目的のために、図3Aに例示されたトランスデューサー102は、要求される神経調整に効果を発揮させるために配列された1個以上の電極、1個以上の光子供給源、1個以上の超音波トランスデューサー、もう1つの熱源、又は1個以上の他のタイプのトランスデューサーを含むことができる。
ある実施形態では、印加されるシグナルは、電気シグナル、例えば、電圧又は電流である。あるそのような実施形態では、印加されるシグナルは、直流(DC)波形、例えば、電荷を均衡させた直流波形、又は交流(AC)波形、又はDC及びAC波形の両方を含む。
ある実施形態では、DC波形又はAC波形は、矩形波、正弦波、三角波又は複合的な波形であってもよい。DC波形は、あるいは、定常振幅波形であってもよい。
意図される刺激を達成するために必要な印加される電気シグナルの電流/電圧振幅が、電極の位置取り及び関連する電気生理学的特性(例えばインピーダンス)に依存することは、当業者により認識されると予想される。与えられた対象で、意図される刺激を達成するために適当な電流振幅を決定することは、当業者の能力の内である。例えば、当業者は、ニューロン又は神経の刺激により誘発された神経活動プロファイルをモニターする適当な方法に通じている。
シグナルがAC波形及び/又はDC波形を含む、ある実施形態では、各波形は、0.5〜100Hz、場合により1〜50Hz、場合により1〜25Hz、場合により1〜10Hzの独立して選択された周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、1Hz、1.5Hz、2Hz、2.5Hz、3Hz、3.5Hz、4Hz、4.5Hz、5Hz、5.5Hz、6Hz、6.5Hz、7Hz、7.5Hz、8Hz、8.5Hz、9Hz、9.5Hz、10Hz、15Hz、20Hz、25Hz、30Hz、35Hz、40Hz、45Hz、50Hzの周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、7.5Hzの周波数を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも1Hz、又は少なくとも2.5Hz、又は少なくとも5Hz、又は少なくとも10Hz、又は少なくとも20Hz、又は少なくとも25Hz、又は少なくとも50Hz、又は少なくとも100Hzの周波数を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、1kHz、又は500Hz、又は200Hz、又は100Hz、又は50Hz又は20Hz、又は10Hz未満の周波数を有することができる。
ある実施形態では、シグナルは、電気シグナルであり、第1の周波数で開始されて、次に、第2の周波数に変更され、(a)第1の周波数は第2の周波数より高い、又は(b)第1の周波数は第2の周波数より低い。
ある実施形態では、シグナルは、1〜20Vの電圧を有する電気シグナルである。ある好ましい実施形態では、シグナルは、5〜15V、場合により10〜15Vの電圧を有する。ある好ましい実施形態では、電圧は、5V、10V及び15Vから選択される。
ある実施形態では、シグナルは、0.1〜5mA、場合により0.5〜2mA、場合により0.75〜1.5mA、場合により0.8〜1mAの電流を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、少なくとも0.1mA、少なくとも0.2mA、少なくとも0.3mA、少なくとも0.4mA、少なくとも0.5mA、少なくとも0.6mA、少なくとも0.7mA、少なくとも0.8mA、少なくとも0.9mA、少なくとも1.0mAの電流を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも0.1mA、又は少なくとも0.2mA、又は少なくとも0.3mA、又は少なくとも0.4mA、又は少なくとも0.5mA、又は少なくとも0.8mAの電流を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5mA、又は2mA、又は1.5mA、又は1mA、又は0.8mA未満の電流を有することができる。ある好ましい実施形態では、前記シグナルは、0.8mA未満の電流を有する。
ある実施形態では、前記シグナルは、0.1〜5ms、場合により0.5〜5ms、場合により1〜3ms、場合により2msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、0.2〜5msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、0.1ms、又は0.2ms、又は0.5ms、又は1msのパルス幅を有する。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができ、前記シグナルは、少なくとも0.05ms、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msのパルス持続時間を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5ms、3ms、2ms、1ms、0.5ms、0.2ms、又は0.1ms未満のパルス持続時間を有することができる。
ある好ましい実施形態では、シグナルは、7.5Hz、0.8mAのAC波形、又は7.5Hz、1mAのAC波形、又は7.5Hz、10VのAC波形を含む。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.8mAの電流を有し、2msのパルス持続時間を有し、及び2.5Hz、5Hz、7.5Hz、10Hz、20Hz又は50Hzから選択される周波数を有する。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.5mAの電流を有し、5Hzの周波数を有し、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msから選択されるパルス持続時間を有する。
印加されるシグナルが電気シグナルであるこれらの実施形態では、電気シグナルを印加するように構成された各トランスデューサーは、電極、例えば、カフ又はワイヤ電極である。あるそのような実施形態では、全てのトランスデューサーは、電気シグナル、場合により同じ電気シグナルを印加するように構成された電極である。
第3の態様において、本発明は、対象における睡眠時無呼吸、例えば、OSA及び/又はCSAを処置する方法を提供し、該方法は、前記対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の一部又は全てにシグナルを印加して、対象における前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の神経活動を刺激することを含む。
ある実施形態では、シグナルは、シグナルを印加するように構成された1つ以上のトランスデューサーを含む神経調整デバイスにより印加される。ある好ましい実施形態では、神経調整デバイスは、対象に少なくとも部分的に埋め込まれる。ある好ましい実施形態では、神経調整デバイスは、対象に完全に埋め込まれる。疑義を避けるために、「完全に埋め込まれる」装置は、装置と独立であるが、その機能性(例えば、遠隔無線の充填ユニット又は遠隔無線の用手切り替えユニット)にとって実際に有用で、独立して形成されて対象の体外にある、追加の素子を排除しない。
ある実施形態では、睡眠時無呼吸の処置は、CSAの処置又はOSAの処置である。ある実施形態では、処置は、処置前よりも頻度の低い及び/又は重症度の低い、睡眠時無呼吸の症状発現を示す対象により特徴づけられる。ある実施形態では、処置は、進行中の無呼吸症状発現の軽減により特徴づけられ得る。
ある実施形態では、睡眠時無呼吸の処置は、測定可能な生理学的パラメーター、例えば、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下(例えば、平均動脈圧の降下)、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加(横隔膜の緊張とも称される)、オトガイ舌筋の活動の増加(オトガイ舌筋の緊張とも称される)、中枢の呼吸駆動における増加の1つ以上における改善により示される。任意の与えられたパラメーターについて値を決定する適切な方法は、当業者により認識されると予想される、及び例が上に記載されている。
睡眠時無呼吸、例えば、OSA及び/又はCSAの処置は、上の特性の1つ以上の又は全てを含むことができることは認識されると予想される。即ち、該方法による睡眠時無呼吸の処置は、処置前より降下した血圧、及び頻度の低い無呼吸症状発現により特徴づけることができて、どのような症状発現も前より重症度が低い。
ある実施形態では、状態の処置は、シグナルが印加される1つ又は複数の神経における神経活動のプロファイルにおける改善により示される。即ち、状態の処置は、健常個体の神経活動にアプローチする神経における神経活動、即ち、健常個体により示されるパターンに、介入前より、より酷似する神経における活動電位のパターンにより示される。
前記シグナルを印加した結果としての神経活動の刺激は、1つ又は複数の神経における神経活動の増加である。即ち、そのような実施形態では、前記シグナルの印加により、神経の少なくとも一部における神経活動が、神経のその部分におけるベースラインの神経活動と比較して増加している結果が生じる。
神経活動は、前記シグナルの印加の結果として調整され得て、その結果、シグナルが印加された1つ又は複数の神経における活動電位のパターンが変化する。あるそのような実施形態では、神経活動は、その結果生じた、1つ又は複数の神経における活動電位のパターンが、健常対象で観察される神経における活動電位のパターンと類似するように、調整される。
ある実施形態では、シグナルは間欠的に印加される。あるそのような実施形態では、シグナルは、第1の時間帯に印加されて、次に第2の時間帯に停止され、次に第3の時間帯に再び印加されて、次に第4の時間帯に停止される。そのような実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間帯は、順次及び引き続いて継続する。第1、第2、第3の及び第4の時間帯のシリーズが、1印加サイクルになる。あるそのような実施形態では、シグナルが周期で印加されて、複数の印加サイクルが、その周期と周期の間ではシグナルが印加されないように、引き続いて継続することができる。
ある実施形態では、印加サイクルが、隣接して連続することはない。あるそのような実施形態では、印加サイクルは、1〜60分、5〜30分、10〜20分、場合により15分の期間により分離される。
そのような実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間帯の持続時間は、独立して選択される。即ち、各時間帯の持続時間は、同じであっても任意の他の時間帯と異なってもよい。ある実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間の各々の持続時間は、0.8秒〜2分、0.8秒〜30秒、0.8秒〜10秒、0.8秒〜5秒、0.8〜2秒、10秒〜2分、30秒〜2分、30秒〜1分、場合により30秒から独立して選択される。ある実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間帯の各々の持続時間は、5秒から24時間、30秒から12時間、1分から12時間、5分から8時間、5分から6時間、10分から6時間、10分から4時間、30分から4時間、1時間から4時間の任意の時間である。ある実施形態では、第1、第2、第3の及び第4の時間帯の各々の持続時間は、5秒、10秒、30秒、60秒、2分、5分、10分、20分、30分、40分、50分、60分、90分、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間から独立に選択される。ある実施形態では、第1及び第3の期間は、3分ではなくて、第2の及び第4の期間は10分ではない。
ある実施形態では、隣接して連続する印加サイクルは、作動期間の間印加される。即ち、作動期間は、引き続く印加サイクルが作動中の期間である。そのような実施形態では、作動期間の直後に、非作動期間が続く。ある実施形態では、作動及び非作動期間は、1〜60分、5〜30分、10〜20分、場合により15分から独立して選択される持続時間を有する。ある実施形態では、作動及び非作動期間は、1〜24時間、1〜12時間、1〜6時間、場合により1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、24時間から独立して選択される持続時間を有する。
シグナルが間欠的に印加されるある実施形態では、シグナルは、1日当たり特定の長さの時間で印加される。あるそのような実施形態では、シグナルは、1日当たり10分、20分、30分、40分、50分、60分、90分、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間印加される。あるそのような実施形態では、シグナルは、特定の長さの時間連続的に印加される。ある代替的なそのような実施形態では、シグナルは、1日を通じて不連続的にされてもよく、但し、印加の合計時間は、特定の時間になる。
制御器が前記シグナルを間欠的に印加する、ある実施形態では、シグナルは、対象が特定の生理学的状態にあるときにのみ印加される。例えば、ある実施形態では、シグナルは、対象が睡眠中であるときにのみ、及び/又は対象が無呼吸症状発現をしているときにのみ、印加されてもよい。
あるそのような実施形態では、装置は、対象の状態(例えば、彼らが睡眠に入ろうとしている)が、対象又は医師により、それを通して示され得る通信素子、又は入力素子をさらに含む。代替的実施形態において、装置は、対象の状態を検出するように構成された検出器をさらに含み、前記シグナルは、対象が特定の状態にあることを、検出器が検出したときにのみ、印加される。
ある実施形態では、1種以上の検出される生理学的パラメーターは、交感神経の緊張、横隔膜の緊張、オトガイ舌筋の緊張、血圧、呼吸数、1回換気量、上気道抵抗、中枢の呼吸駆動から選択される。
ある実施形態では、1種以上の検出される生理学的パラメーターは、睡眠時無呼吸と関連する、対象の神経における活動電位又は活動電位のパターンを含む。あるそのような実施形態では、神経は、頸部交感神経鎖の一部である。あるそのような実施形態では、神経は上頸神経節である。
指示された生理学的パラメーターの任意の2種以上が、平行して又は引き続いて検出され得ることは認識されると予想される。例えば、ある実施形態では、制御器は、上頸神経節における活動電位のパターンを検出するように、及び対象の血圧も検出するように構成された1つ又は複数の検出器に結合されている。
ある実施形態では、検出器は、対象又は患者が、1種以上の生理学的パラメーターが、各パラメーターについての閾値にあるか又はそれを超えていることにより特徴づけられる無呼吸症状を発現していることを検出する。応答で、制御器は、シグナルを、どのパラメーターが無呼吸症状発現を特徴づけているかに応じて、左右相称に、片側(右)だけ又は片側(左)だけのいずれかに印加する。例えば、無呼吸症状発現が、主として検出された血圧の上昇により特徴づけられていれば、制御器は、前記シグナルを左CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に片側だけ印加することができる。さらなる例として、無呼吸症状発現が、検出された呼吸数における増加及び/又は1回換気量の減少により主として特徴づけられていれば、制御器は、前記シグナルを右CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に対し片側だけに印加することができる。さらにさらなる例として、無呼吸症状発現が、検出された血圧の上昇及び呼吸数の増加及び/又は1回換気量の減少により主として特徴づけられていれば、制御器は、無呼吸症状発現のパラメーター特徴づける全てを処置するために、前記シグナルを、左右相称に印加することができる。
ある実施形態では、シグナルは永久的に印加される。即ち、一旦始まると、シグナルは、1つ又は複数の神経に、連続的に印加される。シグナルがパルスのシリーズである実施形態では、パルス間のギャップは、シグナルが連続的でなく印加されることを意味しないことは認識されると予想される。
方法のある実施形態では、シグナルの印加により引き起こされる神経活動の刺激は一時的である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、1〜60秒以内、又は1〜60分以内、又は1〜24時間以内、場合により1〜12時間、場合により1〜6時間、場合により1〜4時間、場合により1〜2時間以内に、実質的にベースラインの神経活動に戻る。あるそのような実施形態では、神経活動は、実質的に完全にベースラインの神経活動に戻る。即ち、シグナルの中止後の神経活動は、シグナルが印加される前-即ち調整前の神経活動と実質的に同じである。
ある代替的実施形態では、1つ又は複数のシグナルの印加により引き起こされる神経活動の刺激は、実質的に持続性である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、シグナルが印加されていたときと実質的に同じままであり、即ち、刺激中及びその後の神経活動は実質的に同じである。
ある実施形態では、シグナルの印加により引き起こされる神経活動の刺激は、部分的に矯正的、好ましくは実質的に矯正的である。即ち、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における神経活動は、刺激の前よりも、健常対象で観察される活動電位のパターンに、より酷似して、健常対象で観察される活動電位のパターンに、好ましくは実質的に完全に類似する。そのような実施形態では、シグナルが中止されたときに、1つ又は複数の神経における活動電位のパターンは、健常対象で観察される活動電位のパターンと類似する。そのような矯正の効果は、正のフィードバックループの結果であると仮定される。
あるそのような実施形態では、最初に印加されると、シグナルは、上の実施形態で記載されたように、間欠的に又は永久的に印加され得る。
当業者により知られているように、哺乳動物は、左及び右のCSC-SCG複合体を有する。それ故、ある実施形態では、シグナルは左右相称に印加される。即ち、そのような実施形態では、シグナルが、対象の左側及び右側の両方におけるCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に印加されて、その結果、神経活動は前記シグナルが印加された神経で刺激される、即ち、調整は左右相称である。そのような実施形態では、各神経に印加されるシグナル、それ故、刺激の程度は、他の1つ又は複数の神経に印加された刺激から、独立して選択される。ある実施形態では、右の1つ又は複数の神経に印加されるシグナルは、左の1つ又は複数の神経に印加されるシグナルと同じである。ある代替的実施形態では、右の1つ又は複数の神経に印加されるシグナルは、左の1つ又は複数の神経に印加されるシグナルと異なる。
調整が左右相称である、ある実施形態では、各シグナルは、シグナルを印加する1つ以上のトランスデューサーを含む神経調整デバイスにより印加される。あるそのような実施形態では、全てのシグナルは、同じ神経調整デバイスにより印加されて、そのデバイスは少なくとも2個のトランスデューサーを有し、1つは左の神経にシグナルを印加し、1つは右の神経にシグナルを印加する。ある代替的実施形態では、各シグナルは、別の神経調整デバイスにより印加される。
本発明による方法のある実施形態では、印加されるシグナルは、電気シグナル、電磁シグナル(場合により光シグナル)、機械的(場合により超音波)シグナル、熱的シグナル、磁性シグナル又は任意の他のタイプのシグナルである。
1種以上のシグナルが印加され得る、あるそのような実施形態では、例えば、調整が左右相称である場合、各シグナルは、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル、及び熱的シグナルから独立して選択することができる。2つのシグナルが1個の調整デバイスにより印加される、そのような実施形態では、2つのシグナルは、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル、及び熱的シグナルから独立して選択される、同じタイプのシグナルであることもあり、又は異なるタイプのシグナルであることもある。2つのシグナルが、各々別の神経調整デバイスにより印加されるこれらの実施形態では、2つのシグナルは、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル、及び熱的シグナルから独立して選択される、同じタイプのシグナルであることもあり、異なるタイプのシグナルであることもある。
シグナルが少なくとも1つのトランスデューサーを含む神経調整デバイスにより印加される、ある実施形態では、トランスデューサーは、シグナルが効果を発揮できるように配列された、1つ以上の電極、1つ以上の光子供給源、1つ以上の超音波トランスデューサー、もう1つの熱源、又は1つ以上の他のタイプのトランスデューサーを含むこともできる。
ある実施形態では、シグナルは、電気シグナル、例えば、電圧又は電流である。あるそのような実施形態では、シグナルは、直流(DC)波形、例えば、電荷をバランスさせたDC波形、又は交流(AC)波形、又はDC及びAC波形の両方を含む。
ある実施形態では、印加されるシグナルは、電気シグナル、例えば、電圧又は電流である。あるそのような実施形態では、印加されるシグナルは、直流(DC)波形、例えば、電荷を均衡させた直流波形、又は交流(AC)波形、又はDC及びAC波形の両方を含む。
ある実施形態では、DC波形又はAC波形は矩形波、正弦波、三角波又は複合的な波形であっても良い。別法として、DC波形は一定振幅の波形であり得る。
意図される刺激を達成するために必要な印加される電気シグナルの電流/電圧振幅が、電極の位置取り及び関連する電気生理学的特性(例えばインピーダンス)に依存することは、当業者により認識されると予想される。与えられた対象で、意図される刺激を達成するために適当な電流振幅を決定することは、当業者の能力の内である。例えば、当業者は、ニューロン又は神経刺激により誘発された神経活動プロファイルをモニターする適当な方法に通じている。
シグナルがAC波形及び/又はDC波形を含む、ある実施形態では、各波形は、0.5〜100Hz、場合により1〜50Hz、場合により1〜25Hz、場合により1〜10Hzから独立に選択された周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、1Hz、1.5Hz、2Hz、2.5Hz、3Hz、3.5Hz、4Hz、4.5Hz、5Hz、5.5Hz、6Hz、6.5Hz、7Hz、7.5Hz、8Hz、8.5Hz、9Hz、9.5Hz、10Hz、15Hz、20Hz、25Hz、30Hz、35Hz、40Hz、45Hz、50Hzの周波数を有する。ある実施形態では、シグナルは、5Hz、7.5Hz、10Hz、又は20Hzの周波数を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも1Hz、又は少なくとも2.5Hz、又は少なくとも5Hz、又は少なくとも10Hz、又は少なくとも20Hz、又は少なくとも25Hz、又は少なくとも50Hz、又は少なくとも100Hzの周波数を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、1kHz、又は500Hz、又は200Hz、又は100Hz、又は50Hz又は20Hz、又は10Hz未満の周波数を有することができる。
ある実施形態では、シグナルは、1〜20Vの電圧を有する電気シグナルである。ある好ましい実施形態では、シグナルは、5〜15V、場合により10〜15Vの電圧を有する。ある好ましい実施形態では、電圧は、5V、10V及び15Vから選択される。
ある実施形態では、シグナルは、0.1〜5mA、場合により0.5〜2mA、場合により0.75〜1.5mA、場合により0.8〜1mAの電流を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、少なくとも0.1mA、少なくとも0.2mA、少なくとも0.3mA、少なくとも0.4mA、少なくとも0.5mA、少なくとも0.6mA、少なくとも0.7mA、少なくとも0.8mA、少なくとも0.9mA、少なくとも1.0mAの電流を有する電気シグナルである。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも0.1mA、又は少なくとも0.2mA、又は少なくとも0.3mA、又は少なくとも0.4mA、又は少なくとも0.5mA、又は少なくとも0.8mAの電流を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5mA、又は2mA、又は1.5mA、又は1mA、又は0.8mA未満の電流を有することができる。ある好ましい実施形態では、前記シグナルは、0.8mA未満の電流を有する。
ある実施形態では、前記シグナルは、0.1〜5ms、場合により0.5〜5ms、場合により1〜3ms、場合により2msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、0.2〜5msのパルス幅を有する電気シグナルである。ある実施形態では、シグナルは、0.1ms、又は0.2ms、又は0.5ms、又は1msのパルス幅を有する。そのような範囲の下限及び上限は、独立して変化することができて、前記シグナルは、少なくとも0.05ms、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msのパルス持続時間を有することができることは、当業者により認識されると予想される。そのようなシグナルは、5ms、3ms、2ms、1ms、0.5ms、0.2ms、又は0.1ms未満のパルス持続時間を有することができる。
ある好ましい実施形態では、シグナルは、7.5Hz、0.8mAのAC波形、又は7.5Hz、1mAのAC波形、又は7.5Hz、10VのAC波形を含む。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.8mAの電流を有し、2msのパルス持続時間を有し、及び2.5Hz、5Hz、7.5Hz、10Hz、20Hz又は50Hzから選択される周波数を有する。ある好ましい実施形態では、シグナルは、AC波形を含み、少なくとも0.5mAの電流を有し、5Hzの周波数を有し、及び0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msから選択されるパルス持続時間を有する。
印加されるシグナルが電気シグナルであるこれらの実施形態では、電気シグナルを印加するように構成された各トランスデューサーは、電極、例えば、カフ又はワイヤ電極である。あるそのような実施形態では、全てのトランスデューサーは、電気シグナル、場合により同じ電気シグナルを印加するように構成された電極である。
第4の態様において、本発明は、対象における睡眠時無呼吸を処置で使用するための神経を調整する電気波形を提供し、該波形は、1〜50Hzの周波数を有する交流(AC)又は直流(DC)波形であり、CSC、SCG及び/又は神経節後分岐に印加されたときに、波形が、神経において神経シグナル伝達を刺激する。ある実施形態では、波形は、神経に印加されたときに、睡眠時無呼吸を緩和するか又は予防する。
第5の態様において、本発明は、対象における睡眠時無呼吸を、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激することにより処置する神経調整デバイスの使用を提供する。ある実施形態では、デバイスは、本明細書に記載された装置又はシステムである。ある実施形態では、デバイスは、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に、シグナルを送達する。
本発明の全ての態様の好ましい実施形態において、対象又は患者は、哺乳類、より好ましくはヒトである。
本発明の全ての態様の好ましい実施形態において、1つ又は複数のシグナルは、特定された神経線維に、実質的に排他的に印加されて、他の神経線維には印加されない。
前述の詳細な説明は、説明及び例示の手段として提供されたもので、添付の請求項の範囲を限定することは意図されない。本明細書においてここで例示された好ましい実施形態における多くの変形は、当業者には明らかであり、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内にある。
本発明者らは、頸部交感神経鎖(CSC)を、例えば、上頸神経節(SCG)を含む片側だけ又は左右相称に刺激して、睡眠時無呼吸を処置する治療方法及び装置を開発した。これを以下の実施例により例示する。
[実施例1]
結果
左右相称のCSC/SCG刺激は、意識のあるラットで、無呼吸及び乱れた呼吸を減少させる
低酸素高炭酸(H-H)ガスチャレンジは、無呼吸を含む乱れた呼吸を誘発して分析するための、認められたモデルである。意識のあるSprague-Dawleyラットを、H-Hガスチャレンジに曝露して、CSCの左右相称の刺激(又は見かけの)を印加した。
図4に示すように、CSCの左右相称の刺激は、低酸素高炭酸(H-H)ガスチャレンジの後、室内の空気に戻したラットにおける無呼吸を含む乱れた呼吸の発生を顕著に低下させる(図4Aで「後」と示した)。
図4Bは、左右相称のCSCの刺激の結果として、無呼吸の頻度が大きく低下し、各無呼吸症状発現の持続時間も同様であることを示す。これは、無呼吸状態で費やされた総計時間が大きく低下する結果を生じる。
左右相称のCSC/SCGの刺激は、心臓と換気の性能を改善し、上気道抵抗を低下させる
別の動物モデル(麻酔された自然高血圧ラット(SHR))で、左右相称のCSCの刺激は、平均動脈圧の減少を生じさせた(図5A)。左右相称の刺激も、横隔膜の緊張の増加(横隔膜EMG活動の増加)及びオトガイ舌筋の緊張の増加(オトガイ舌EMG活動の増加)(図5B及びC)を生じさせた。これらの効果は、刺激の周波数に応じて線量に依存し、10Hzが周波数試験の最大の効果を示した。横隔膜の及びオトガイ舌筋の緊張におけるそのような変化は、改善された呼吸数及び退縮した舌をそれぞれ示した。左右相称の刺激は、上気道抵抗の低下(図5D)、呼吸パターンの改善のさらなる手段ももたらした。
これらの知見をさらに検証するために、左右相称のCSCの刺激を、追加の動物モデルで実施した。麻酔されたZucker肥満ラットの低酸素のチャレンジは、閉塞性睡眠時無呼吸の認められたモデルである。
図6Aに示したように、上気道圧は、低酸素のガスチャレンジ(8%O2、92%N2)に60秒の間曝露され麻酔されたZucker肥満ラットで著しく上昇した(UAP-無刺激)。上気道圧におけるこの上昇は、左及び右のCSCが、低酸素のチャレンジ中刺激されていた(5Hz、0.8mA、2ms)Zucker肥満ラットで著しく減少した。
同様に、図6Bは、平均動脈圧(MAP、BP-無刺激)が、低酸素のチャレンジ(8%O2、92%N2)に60秒の間曝露され麻酔されたZucker肥満ラットで著しく降下したことを示す。血圧のこの降下は、低酸素のチャレンジ中、両方のCSCが刺激されていた(7.5Hz、0.8mA、2ms)Zucker肥満ラットでは著しく減少した。
CSCの刺激の結果として改善された換気性能のさらなる証拠を図7に示す。特に、対照の麻酔されたZucker肥満ラットは、オトガイ舌筋のEMGにおける変化により定義される吐息の実質的な数(増加した呼吸器の活動期間)を示す(GG-EMG、図7、左上パネル)。図7(右上パネル)で見られるように、左右相称のCSCの刺激(1分、7.5Hz、0.8mA、2ms)後3時間までの間、GG-EMGは増加し(舌に対する正の影響)、吐息の発生率は著しく減少した。
左右相称の及び片側だけCSCの刺激は、舌の退縮を助長し、気道の開放を増加させる
片側だけ及び左右相称のCSCの刺激(0.8mA、7.5Hz、2ms)は、Zucker肥満ラットにおいて低酸素高炭酸ガスチャレンジ(10%O2、5%CO2、85%N2)中のオトガイ舌筋のEMG(GG-EMG)活動を著しく増加させた(図8)。増加したGG-EMG活動は、舌の退縮を助長して、CSCの刺激が気道の開放を強化することがさらに確認される。
片側左だけ、片側右だけ、及び左右相称の刺激は、差別的な応答を引き出すために使用することができる。
左CSCだけ、右CSCだけ、又は両方を刺激することにより、誘発された応答が、異なるパラメーターにおける改善を生じるように誂えることができたことは驚くべき知見であった。図9Aに示すように、平均動脈圧(MAP、下側の走査線)は、Zucker肥満ラットで、左CSCを刺激すると劇的に降下した(図9A、左パネル、下側の走査線)。MAPは、右CSCの刺激で極く少し降下し(図9A、中央のパネル、下側の走査線)、左及び右を合わせたCSCの刺激は、MAPにおける一過性の降下を引き起こし、その後増加が持続した(図9A、右パネル、下側の走査線)。
対照的に、右CSCの刺激は、呼吸(横隔膜のEMG、上側の走査線)に対して、左CSCの刺激より大きい効果を有した(図9A、上側の走査線、左及び中央のパネル)。呼吸数のこの減少は、1回換気量における高度に有益な増加に応答していたことが注目される(データ掲載せず)。図9Bは、Zucker肥満ラットからのこれらの知見をまとめて、左及び右CSC、又は両方の差別的な刺激は、異なる応答を引き出すことができるという結論を支持する。
CSCの片側左だけ、片側右だけ、及び左右相称の刺激の異なる応答を引き出す能力は、筋肉活動に関係しても観察された。図10(左上パネル)で見られるように、H-Hガスチャレンジ(10%O2、5%CO2、85%N2)に対するZucker肥満ラットの曝露は、舌の退縮と一致する小量のオトガイ舌筋のEMG活動を惹起する(図10、上側の走査線、左パネル)。H-Hガスチャレンジは、呼吸頻度における増加を示す横隔膜のEMGの増加(左パネル、中央の走査線)並びに血圧における二相性変化(左パネル、下側の走査線)も生じさせる。図10の他のパネルで見られるように、左の、さらに強く右で同時に起こるCSCの刺激、及び特に左右相称の電気刺激は、H-Hチャレンジ中のオトガイ舌筋のEMG応答を著しく増強して(舌の増加した退縮を示す)、血圧における変化を減少させる。
CSCの刺激が舌の退縮による上気道の開放を助長するという知見は、CSCがオトガイ舌筋などの骨格筋を制御するとは予測されていなかったので、完全に予想外であった。観察された効果は、CSCの片側だけ(左又は右)及び左右相称の電気刺激が、睡眠時無呼吸のために効果的な療法であるという証拠をさらに強化するが、その理由は、ヒトにおける中枢及び閉塞性睡眠時無呼吸は両方共、気流を遮断する、気道を覆う舌の位置異常に甚だしく関与するからである。
CSCの刺激はシグナル振幅の数に効果的である
図11に示すように、CSCの刺激の結果として観察された血圧(平均動脈圧(MAP))及び呼吸数における改善は、広範囲の電流振幅にわたって誘発することができた。0.5mAの電流振幅を有するシグナルは小さい効果を引き出した、1.0mAの電流振幅を有するシグナルはより大きい効果を引き出した、最も効果的なシグナルは0.8mAの電流振幅を有するシグナルであった。
舌下刺激はCSCの刺激より効果が小さい
睡眠時無呼吸を処置する先行技術における試みは、舌下神経の刺激を含んでいた。しかしながら、図12は、CSCの刺激と異なり、舌下神経の刺激は、横隔膜のEMG(上側の走査線)における増加、及び低酸素高炭酸ガスチャレンジ(10%O2、5%CO2、85%N2)中に起こるZucker肥満ラットにおける動脈圧の降下(下側の走査線)に影響しない(図12、左パネル制御ラット;右パネル舌下刺激)ことを示す。したがって、CSCの刺激は、睡眠時無呼吸のために、より効果的な処置を提供する。
[実施例2]
麻酔されたZucker肥満ラット(15〜18週齢)が、CSCの左右相称の刺激を受けた(カフ電極を使用して)。シグナルの印加は、5Hz、2msパルス幅で、0.1mA、0.5mA、0.8mA又は1.2mAの電流であった。結果を図13に示す。0.8mAの電流は、気道圧の低下及び血圧の上昇を生じさせた。1.2mAの電流は、気道圧の顕著な低下並びに血圧の降下を生じさせた。
刺激の周波数における変化も、血圧及び上気道圧に差別的に影響した。高周波数の刺激は、より低い周波数の刺激より血圧を急速に減少させ、例えば、2.5Hzは、小さい血圧降下を生じたのみであったが、より高い周波数が使用されたときに、より大きい降下が生じた(図14)。0.5mA、2msのパルス幅、5Hzを使用する左右相称の刺激は、血圧の有意の降下なしに、上気道圧は有意に低下する結果を生ずることが決定された(図14)。
刺激のパルス幅における変化も、血圧及び上気道圧に差別的に影響した。高いパルス幅の刺激は、より低いパルス幅よりも、血圧を降下させる(図15)。0.5mA、5.0Hz、0.2msパルス幅を使用する左右相称の刺激は、血圧の有意の降下なしに、上気道圧を有意に低下させる結果を生ずると決定された(図15)。
慢性の刺激
方法:全ての手術手順は、無菌手術室で実施され、雄のZucker肥満ラット(15〜20週間)に4〜5%イソフルランを、吸入器及びノーズコーンを通して投与した。麻酔に使用したイソフルランを一旦1〜2%に低下させた。手術手順を実行中、麻酔水準をつま先の圧迫及び呼吸によりモニターした。切開は、両眼の間から両耳の間で行って、頭蓋を露出させた。3本のスクリューで頭蓋を穿孔して、刺激するヘッドキャップを確保することを助けた。ヘッドキャップを歯科用セメントで強化した。有線カフ電極は、頸部交感神経鎖の隣に套管針として置いた。CSCが単離されてカフ中に入れられたら、Tisseel、フィブリノーゲンを、電極/神経界面の周りに置いて電極を確保した。手術後、ラットは直ちに30℃に設定された加温キャビネット中のそれらの自分のケージに入れられて1時間まで置かれた。その後ラットは、個別に柔らかい敷き藁に収容されて、7日間床上にペレットを与えられた。手術創を毎日観察されて、動物は秤量された。乾燥穀類がペーストにされて流体で再水和されて、顧問の獣医により利用可能にされた。2週間後に、全ての外部皮膚縫合糸が除去された。動物は、手術後2週間又はベースラインの体重に戻るまで、知覚の研究のために使用された。
結果
二重プレチスモグラフィーチェンバーを、刺激後の動物における気道の抵抗における変化を推定するために使用した。左右相称のCSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms、刺激間に5分回復)は、上気道抵抗(Sraw)、胸部の及び鼻内の流れの間のシグナルの時間的遅れ(dT)、吸気時間(TI)、呼気終末の休止(EEP)、及び吸気終末の休止(EIP)における減少を示した(図16)。各ラットを最初の刺激前の同じラットについて、ベースライン値と比較することにより、応答(%変化)を計算した。S1〜S3は5分隔てた3回の別の刺激を表す。
左右相称の同じ刺激も、呼吸の頻度(Freq)、1回換気量(TV)、1分の換気(MV)、(TV/TI)により定義される中枢の呼吸駆動、ピーク吸気流(PIF)、ピーク呼気流(PEF)、及び気管支拡張(EF50)における増加を生じさせた(図16B)。各ラットを最初の刺激前の同じラットについて、ベースライン値と比較することにより、応答(%変化)を計算した。S1〜S3は5分隔てた3回の別の刺激を表す。
10分毎に3分間の、連続した左右相称の刺激(0.5mA、5.0Hz、0.2ms)は、刺激中の気道の抵抗を減少させた。3分間刺激の後、気道の抵抗は、ベースラインに対して増加した(図17)。
前記シグナルが30秒オン及び30秒オフで印加された間欠的刺激(左右相称の、0.5mA、5.0Hz、0.2ms)は、刺激中及び各刺激後の両方で連続的に顕著な気道の抵抗の減少を生じた(図18)。間欠的刺激は、1時間毎に15分間を、6時間印加した。
身体全体のプレチスモグラフィーを、乱れた呼吸の数に対する間欠的刺激の効果を推定するために使用した。左右相称の急性の間欠的CSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)を、意識のある自由に行動するZucker肥満(14週齢)雄に印加した。図19に示したように(左手のバー)、刺激は、1回換気量(TV)、1分換気(MV)、(TV/TI)により定義される中枢の呼吸駆動における増加を生じさせた。
間欠的刺激の後の乱れた呼吸(無呼吸)で観察された減少は、刺激プロトコルが7日間続いて印加されたときに、継続した(図19、右手のバー、及び図20)。意識のある自由に行動するZucker肥満(14週)雄における左右相称の急性の間欠的CSCの刺激(0.5mA、5Hz、0.2ms)は、1時間毎に15分間、30秒オン/オフの急性間欠的刺激のプロトコルに続いて、7日間連続で刺激されて、乱れた呼吸(平均Te/Tiの2倍長かった呼吸により定義された)の数を1週間の刺激中減少させることができた(図20)(n=3)。それは、最初の日に39%、7日目に53%減少した。乱れた呼吸の数は、刺激プロトコルが終了した後、元に戻った。
90 神経節後分岐、神経節後ニューロン
100 神経調整デバイス
102 トランスデューサー
104 制御素子
106 通信素子
108 検出素子
110 電力供給素子
130 別の制御ユニット
132 結線
140 外部電力供給装置
150 外部制御器
152 データ入力施設

Claims (69)

  1. 対象における睡眠時無呼吸を処置する装置又はシステムであって、
    i.対象の少なくとも1つの頸部交感神経鎖(CSC)、上頸神経節(SCG)及び/又はそれらの神経節後分岐に、シグナルを送達するように構成された、少なくとも1つの神経インターフェイス素子、並びに
    ii.神経インターフェイス素子がCSC、SCG及び/又は神経節後分岐の局所的交感神経活動を増加させるシグナルを送達するようにプログラムする、神経インターフェイス素子と作動的に結合した制御器、
    を含み、
    CSC、SCG及び/又は神経節後分岐の増加した交感神経活動が、対象における睡眠時無呼吸を軽減する、装置又はシステム。
  2. 対象のCSC、SCG及び/又は神経節後分岐の神経活動を調整する装置又はシステムであって、
    シグナルを対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に印加するように各々構成された1つ以上のトランスデューサーを含む、神経インターフェイス素子、並びに
    前記シグナルが1つ以上のトランスデューサーの各々により印加されるように制御して、シグナルが、対象中のCSC、SCG及び/又は神経節後分岐における増加した局所的交感神経活動を刺激する、1つ以上のトランスデューサーに作動的に結合した制御器
    を含む、装置又はシステム。
  3. 前記神経インターフェイス素子が、シグナルを上頸神経節及びその神経節後分岐の少なくとも1つに送達するように構成されている、請求項1又は2に記載の装置又はシステム。
  4. 制御器に結合して、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に、シグナルを印加するように構成された少なくとも2つのトランスデューサーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  5. 少なくとも2つのトランスデューサーが、右及び左のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の局所的交感神経活動を増加させるように、左右相称に配置された、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  6. 前記神経インターフェイス素子が埋め込み可能である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  7. 前記神経インターフェイス素子が1cc未満のサイズである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  8. 少なくとも1つの神経インターフェイス素子の各々により印加されるシグナルが、電気シグナル、光シグナル、超音波シグナル及び熱的シグナルから独立して選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  9. 1つ又は複数の前記シグナルが電気シグナルであり、前記シグナルを印加するように構成された1つ以上のトランスデューサーが電極である、請求項8に記載の装置又はシステム。
  10. 前記シグナルが、交流(AC)波形又は電荷を均衡させたDC波形を含む、請求項9に記載の装置又はシステム。
  11. 前記シグナルが、0.5〜100Hzの周波数を有する、請求項9又は10に記載の装置又はシステム。
  12. 前記シグナルが、1〜50Hz、場合により1〜25Hz、場合により1〜10Hz、場合により2.5〜15Hz、場合により5〜10Hz、場合により5〜15Hz、場合により5Hz、7.5Hz、10Hz又は20Hzの周波数を有する、請求項11に記載の装置又はシステム。
  13. 前記シグナルが、1〜20V、場合により5〜15V、場合により10〜15Vの電圧を有する、請求項9〜12のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  14. 前記シグナルが、0.1〜5mA、場合により0.5〜2mA、場合により0.75〜1.5mA、場合により0.8〜1mA、場合により0.8mA又は0.5mAの電流を有する、請求項9〜12のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  15. 前記シグナルが、0.05〜5ms、場合により0.1〜5ms、0.2〜5ms、0.5〜5ms、1〜3ms、又は2msのパルス幅を有する、請求項9〜14のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  16. 前記シグナルが、AC又はDC波形を含み、少なくとも0.8mAの電流を有し、2msのパルス持続時間を有し、2.5Hz、5Hz、7.5Hz、10Hz、20Hz又は50Hzから選択される周波数を有する、請求項9〜15のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  17. 前記シグナルが、AC又はDC波形を含み、少なくとも0.5mAの電流を有し、5Hzの周波数を有し、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msから選択されるパルス持続時間を有する、請求項9〜15のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  18. 前記シグナルが、第1の周波数で開始されて、次に第2の周波数に変更され、(a)第1の周波数は第2の周波数より高く、又は(b)第1の周波数は第2の周波数より低い、請求項9〜17のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  19. 前記制御器が、前記シグナルを間欠的に送達させるように構成されている、請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  20. 前記制御器が、前記シグナルを第1の時間送達させ、次に第2の時間停止させ、次に第3の時間再び印加し、次に第4の時間停止させ、第1、第2、第3及び第4の時間の各持続時間が、0.8秒〜2分、0.8秒〜30秒、0.8秒〜10秒、0.8秒〜5秒、0.8〜2秒、10秒〜2分、30秒〜2分、30秒〜1分、場合により30秒から独立して選択される、請求項19に記載の装置又はシステム。
  21. 前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における局所的交感神経活動の増加が、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加、オトガイ舌筋の活動の増加、中枢の呼吸駆動の増加、並びに前記シグナルの印加前よりも健常個体により示されるものによく類似するCSC、SCG及び/又は神経節後分岐における活動電位又は活動電位のパターンの1つ以上を生じさせる、請求項1〜20のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  22. 前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における局所的交感神経活動の増加が、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加及びオトガイ舌筋の活動の増加の少なくとも1つを生じさせる、請求項1〜21のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  23. 前記対象における1種以上の生理学的パラメーターを検出する検出素子をさらに含む、請求項1〜22のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  24. 制御器が、前記検出素子と結合されて、生理学的パラメーターが予め定められた値を満たす場合に、前記1つ以上のトランスデューサーに、前記シグナルを各々印加させる、請求項23に記載の装置又はシステム。
  25. 1種以上の検出される生理学的パラメーターが、交感神経の緊張、横隔膜の緊張、オトガイ舌筋の緊張、血圧、呼吸数、1回換気量、上気道抵抗、中枢の呼吸駆動から選択される、請求項23又は24に記載の装置又はシステム。
  26. 前記1種以上の検出される生理学的パラメーターが、睡眠時無呼吸と関連する、前記対象の神経における活動電位又は活動電位のパターンを含む、請求項23〜25のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  27. 前記活動電位が前記対象のCSC又はSCG又はそれらの神経節後分岐におけるものである、請求項26に記載の装置又はシステム。
  28. 1つ以上のトランスデューサーがシグナルを印加した結果としての神経活動における刺激が、実質的に持続性である、請求項1〜27のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  29. 前記神経活動における刺激が一時的である、請求項1〜27のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  30. 前記神経活動における刺激が矯正的である、請求項1〜29のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  31. 前記装置又はシステムが、対象への少なくとも部分的埋め込み、場合により対象への完全埋め込みに適している、請求項1〜30のいずれか一項に記載の装置又はシステム。
  32. i.前記対象に、請求項1〜31のいずれか一項に記載の装置又はシステムの少なくとも一部を埋め込むステップ
    ii.前記装置又はシステムの少なくとも1つのトランスデューサーを、前記対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置するステップ、
    iii.前記装置又はシステムを起動するステップ
    を含む、対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における交感神経活動を増加させる方法。
  33. 前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における交感神経の活動を増加させて、対象における睡眠時無呼吸の状態を軽減する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における交感神経の活動の増加が、血圧の降下、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動の増加、オトガイ舌筋の活動の増加、中枢の呼吸駆動の増加の1つ以上により示される、請求項32又は33に記載の方法。
  35. 前記装置又はシステムが、シグナルを前記対象のSCG及びそれらの神経節後分岐の少なくとも1つに印加するように構成されている、請求項32〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. ステップ(ii)が、第1のトランスデューサーを、前記対象の左CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置すること、及び第2のトランスデューサーを、前記対象の右CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐とシグナル伝達接触させて配置することをさらに含む、請求項32〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記第1及び第2のトランスデューサーが、同じ装置又はシステムの一部である、請求項36に記載の方法。
  38. 対象における睡眠時無呼吸を処置する方法であって、前記対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐にシグナルを送達して、対象における前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐の神経活動を刺激するステップを含む方法。
  39. シグナルが、右CSC、SCG及び/もしくはそれらの神経節後分岐に対し片側だけに、左CSC、SCG及び/もしくはそれらの神経節後分岐に対し片側だけ送達される、又はシグナルが、左右両方のCSC、SCG及び/もしくはそれらの神経節後分岐に左右相称に送達される、請求項38に記載の方法。
  40. 前記シグナルが、前記シグナルを送達するように構成された1つ以上のトランスデューサーを含む神経調整デバイス、装置又はシステム、場合により、請求項1〜31のいずれか一項に記載の神経調整装置又はシステムにより送達される、請求項38又は39に記載の方法。
  41. 前記神経調整装置又はシステムが、前記対象に少なくとも部分的に埋め込まれ、場合により前記対象に完全に埋め込まれる、請求項40に記載の方法。
  42. 睡眠時無呼吸の処置が、測定可能な生理学的パラメーターにおける改善により決定され、前記測定可能な生理学的パラメーターが、無呼吸症状発現の持続時間の減少、無呼吸症状発現の頻度の減少、血圧の降下(例えば、平均動脈圧の降下)、呼吸数の減少、1回換気量の増加、上気道抵抗の低下、横隔膜筋の活動(横隔膜の緊張とも称される)の増加、オトガイ舌筋の活動(オトガイ舌の緊張とも称される)の増加、中枢の呼吸駆動の増加の少なくとも1つである、請求項38〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記神経活動における刺激が実質的に持続性である、請求項38〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記神経活動における刺激が一時的である、請求項38〜42のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記神経活動における刺激が矯正的である、請求項38〜42のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に送達されるシグナルが、電気シグナル、光シグナル、又は超音波シグナルである、請求項38〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 1つの又は複数の前記シグナルが電気シグナルであり、前記シグナルが、神経調整デバイス、装置又はシステムにより送達される場合、前記シグナルを送達するように構成された1つ以上のトランスデューサーが電極である、請求項46に記載の方法。
  48. 前記シグナルが、交流(AC)波形又は電荷を均衡させたDC波形を含む、請求項47に記載の方法。
  49. 前記シグナルが、0.5〜100Hzの周波数を有する、請求項46又は47に記載の方法。
  50. 前記シグナルが電気シグナルであり、1〜50Hz、場合により1〜25Hz、場合により1〜10Hz、場合により5Hz、7.5Hz、10Hz又は20Hzの周波数を有する、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記シグナルが電気シグナルであり、1〜20V、場合により5〜15V、場合により10〜15Vの電圧を有する、請求項46〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記シグナルが電気シグナルであり、0.1〜5mA、場合により0.5〜2mA、場合により0.75〜1.5mA、場合により0.8〜1mA、場合により0.8mA又は0.5mAの電流を有する、請求項46〜50のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記シグナルが電気シグナルであり、0.05〜5ms、場合により0.1〜5ms、0.2〜5ms、0.5〜5ms、1〜3ms、又は2msのパルス幅を有する、請求項46〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記シグナルが、7.5Hz、0.8mAのAC又はDC波形、又は7.5Hz、1mAのAC波形、又は7.5Hz、10VのAC又はDC波形を含む、請求項46〜53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 前記シグナルが、AC又はDC波形を含み、少なくとも0.8mAの電流を有し、2msのパルス持続時間を有し、2.5Hz、5Hz、7.5Hz、10Hz、20Hz又は50Hzから選択される周波数を有する、請求項46〜53のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記シグナルが、AC又はDC波形を含み、少なくとも0.5mAの電流を有し、5Hzの周波数を有し、0.1ms、0.2ms、0.5ms、1ms又は2msから選択されるパルス持続時間を有する、請求項46〜53のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記シグナルが間欠的に送達される、請求項38〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記シグナルを、第1の時間送達させ、次に第2の時間停止させ、次に第3の時間再び印加し、次に第4の時間停止させ、第1、第2、第3及び第4の時間の各持続時間が、0.8秒〜2分、0.8秒〜30秒、0.8秒〜10秒、0.8秒〜5秒、0.8〜2秒、10秒〜2分、30秒〜2分、30秒〜1分、場合により30秒から独立して選択される、請求項57に記載の方法。
  59. 対象の1種以上の生理学的パラメーターを検出するステップをさらに含み、前記シグナルは、検出された生理学的パラメーターが、予め定められた閾値と一致するか又はそれを超える場合にのみ印加される、請求項38〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 1種以上の検出される生理学的パラメーターが、交感神経の緊張、横隔膜の緊張、オトガイ舌筋の緊張、血圧、呼吸数、1回換気量、上気道抵抗、中枢の呼吸駆動から選択される、請求項59に記載の方法。
  61. 前記1種以上の検出される生理学的パラメーターが、睡眠時無呼吸と関連する、対象の神経、場合によりCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における活動電位又は活動電位のパターンを含む、請求項59又は60に記載の方法。
  62. 前記シグナルが、神経調整デバイス、システム又は装置により印加される場合、前記神経調整デバイス、システム又は装置は、前記1種以上の生理学的パラメーターを検出するように構成された1つ以上の検出器をさらに含む、請求項59〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. シグナルが左右相称に印加される場合に、左シグナル及び右シグナルが独立して選択される、請求項38〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記左のシグナル及び前記右のシグナルが同じシグナルである、請求項63に記載の方法。
  65. 各シグナルが神経調整デバイスにより印加される場合に、各シグナルが、同じ神経調整デバイスにより印加される、請求項63〜64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 各シグナルが神経調整デバイスにより印加される場合に、各シグナルが、異なる神経調整デバイスにより印加される、請求項63〜64のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記対象が、哺乳動物の対象、場合によりヒトの対象である、請求項1〜66のいずれか一項に記載の装置又はシステム又は方法。
  68. 対象における睡眠時無呼吸の処置に使用するための神経調整電気波形であって、1〜50Hzの周波数を有する交流(AC)又は直流(DC)波形であり、CSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐に印加されたときに、神経における神経シグナル伝達を刺激する、神経調整電気波形。
  69. 対象のCSC、SCG及び/又はそれらの神経節後分岐における神経活動を刺激することにより、前記対象における睡眠時無呼吸を処置するための神経調整デバイスの使用。
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