JP2019502436A - X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置 - Google Patents

X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置に関する。或る期間の間、X線管の時間変動する加速電圧を提供すること(210)が記載されている。その期間の間、時間変動するX線管電流も提供される(220)。時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積が決定される(230)。X線管の実効エネルギー・スペクトルが、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定される(250)。

Description

本発明は、X線管の実効エネルギー・スペクトル(effective energy spectrum)を決定する装置、X線画像データに基づいて物体に関係する量(object related quantity)(以後、物体関係量)を決定するシステム、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法、及びX線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法、並びにコンピュータ・プログラム要素及びコンピュータ可読媒体に関する。
次世代のX線画像化は、画像を取得する際にスペクトル感度を有する検出器(spectrally sensitive detector)(以後、スペクトル感度検出器)が使用される「X線カラーズ(X−ray colours)」を見据えている。この画像化は、スペクトル積分検出器(spectrum−integrating detector)を使用する伝統的な「グレースケール」画像化と対照をなす。スペクトル上で異なる重みが付けられた情報を同じ画像視野から得ることができることにより、広く論じられているよく知られた新しい診断特徴、例えば物質分離(material separation)、物質認識(material recognition)、ビーム・ハードニング補正(beam hardening correction)及び定量的画像化(quantitative imaging)が可能になる。
スペクトル画像化のためには、照射X線スペクトルが正確に分かっていることが必要である。スペクトル変動、例えば高エネルギーX線光子と低エネルギーX線光子との比の変動は、たとえ非常に小さくても、物質分離のような診断特徴において重大なアーチファクトを生じさせる。
通常は、較正手順中に正確な管スペクトルが測定されるが、非常に短い時間尺度でスペクトルに影響を与える多くの影響が存在し、それらの影響を、実際の画像化処理中に考慮することはできない。例えば、画像化手順中に印加管電圧がドリフトしたり、又は異なる強度の電圧リプル(ripple)が生じたりすることがあり得る。
US2014/0014828A1は、断層撮影画像化システムの適応較正(adaptive calibration)のための方法及びシステムを記載している。
X線画像を生成する特定の期間(time period)中のX線管の実効エネルギー・スペクトルを決定し、それによりX線画像の時間スペクトル変動を補正することを可能にする改良された技法、又は、特定のスペクトルを直接に使用して、例えば被検査物体の物質組成若しくは特定の物質濃度のような物体の特定の特性を導き出す改良された技法があれば有利であろう。
本発明のこの課題は、独立請求項の主題によって解決される。従属請求項には追加の実施形態が含まれている。以下で説明する本発明の諸態様は、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置、X線画像データに基づいて物体関係量を決定するシステム、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法、X線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法、並びにコンピュータ・プログラム要素及びコンピュータ可読媒体にも当てはまることに留意すべきである。
第1の態様によれば、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置が提供される。この装置は、
− 入力ユニットと、
− 処理ユニットと
を備える。
入力ユニットは、或る期間の間、X線管の時間変動する加速電圧を処理ユニットに提供するように構成されている。この時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数(temporal sampling frequency)で提供される。入力ユニットはさらに、前記期間の間、時間変動するX線管電流を処理ユニットに提供するように構成されている。この時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される。処理ユニットは、時間変動するX線管電流と時間間隔(time interval)との少なくとも1つの積を決定するように構成されている。処理ユニットはさらに、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定するように構成されている。
このようにすると、異なる期間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定することができる。言い換えると、異なる期間にわたって、スペクトルX線画像の取得においてX線管が使用されているときに、それらのそれぞれの期間の間のX線管の実効エネルギー・スペクトルを決定することができる。次いで、異なる期間と期間との間でエネルギー・スペクトルが変動するような態様でX線管の特性が変動する場合、それらの異なる期間のX線管の実効エネルギー・スペクトルを使用して、スペクトル的に依存する取得されたX線画像を補正することができる。別の言い方をすれば、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定することにより、異なるエネルギー・スペクトルを有するX線をX線管が放出しているときの異なる時間に取得されたX線画像を、それらのX線画像が、そのスペクトル出力を変化させなかったX線管を用いて取得されたように見えるような態様で、補正又は正常化することができる。さらに、これに対応して決定されたX線スペクトルに従って、追加のデータ処理ステップが、関心の特定の物体特性の正確さの向上を明らかにするような態様で、そのX線画像を解釈することができる。
一例では、時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される。
一例では、時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される。
言い換えると、X線管の電圧及び電流の時間リプルを分解し、考慮することができる。このようにすると、X線管の放出スペクトルの関連する時間変化につながる電圧リプル及び電流リプルを分解することができ、このようにすると、画像取得中のX線管出力の時間変動するスペクトルを考慮することができ、それにより画像を適切に補正することができる。
一例では、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動するX線管電流は、モデル化(modelling)に基づいて決定される。
一例では、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動する管電流は、相関関係を有する量(correlated quantities)を測定することによって導き出される。
一例では、時間間隔にわたって、時間変動するX線管電流が離散値(discrete value)を有し、前記時間間隔にわたって、時間変動する加速電圧が離散値を有し、前記少なくとも1つの積が、X線管電流の離散値と前記時間間隔との積として決定され、この積が、加速電圧の離散値と関係づけられる。
このようにすると、連続的に変動する電圧及び電流が、固定された長さの時間間隔に適用することができる離散値として設定され、それにより、それらの離散値は、実効エネルギー・スペクトルを決定することを可能にする。
一例では、処理ユニットは、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積のヒストグラムを、X線管の電圧の関数として決定するように構成されており、処理ユニットが、実効エネルギー・スペクトルを、このヒストグラムの関数として決定するように構成されている。
このようにすると、処理が単純化される。一例では、電圧間隔に対してヒストグラム値が計算され、このヒストグラム値が、全てのX線管電流の和に、時間変動する電圧がその電圧間隔内で見られる時間間隔を乗じたものを表す。言い換えると、一例では、このヒストグラムが、特定の電圧幅の次第に増大するいくつかの電圧セグメントからなる。それらの電圧セグメントが等しい電圧間隔を有している必要はない。最初の電圧間隔について、この間隔内の電圧が、その期間の初期、中期及び後期において時間変動する加速電圧であることがある。これらの加速電圧ごとに、初期、中期及び後期の関連X線管電流にサンプリング時間間隔を乗じ、それらの和をとる。次いで、2番目の電圧間隔、3番目の電圧間隔などに対してこの操作を実行する。
このようにすると、加速電圧及び関連するX線管電流が生じる照射中の時間ステップごとに、適当なヒストグラム電圧ビン(bin)が決定され、X線管の実効エネルギー・スペクトルを生成することができるようにするのに、(X線管電流を)ヒストグラム値に加算する1回の加算を実行するだけですむ。これは、計算上効率的である。
一例では、処理ユニットは、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、X線管スペクトル関数の関数として決定するように構成されている。
一例では、入力ユニットは、X線管から発生したX線を利用して取得期間にわたって取得された物体のX線画像データを処理ユニットに提供するように構成されており、処理ユニットが、X線画像データの取得期間の間のX線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するように構成されており、処理ユニットが、少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。
ここで、「X線画像データ」は、単一の「X線減衰」画像とすることができるが、同時に取得された一組の画像、例えばエネルギー分離式の光子計数検出器の場合の特定のエネルギー間隔に対する光子計数率(photon count rate)とすることもできる。
このようにすると、スペクトルX線画像の正確さを、画像データから導き出された物体関係量に基づいて向上させることができる。
一例では、この物体関係量は、基準スペクトル(reference spectrum)を有するX線管に関して取得されたときに得られるであろう画像である。その場合、その画像は「補正された」と考えることができる。
このようにすると、一定の基準エネルギー・スペクトルを放出するX線管を用いて測定したときに得られるであろう、補正されたスペクトルX線画像を決定することができる。このことは、取得された全ての画像を、あたかもそれらの画像が一定の基準エネルギー・スペクトルを生み出すように動作するX線管を用いて取得したものであるかのように補正することができることを意味する。別の言い方をすれば、X線管の出力特性の変動の影響を特定のX線管に関して考慮することができ、異なるX線管を、それらのX線管が全て一定の基準エネルギー・スペクトルで動作しているように見えるような態様で補正することができる。
一例では、この物体関係量は、以下のうちの1つの量である:
− 基準エネルギー・スペクトルで取得されたときに得られるであろうX線画像データ
− 単色X線放射で取得されたときに得られるであろうX線画像データ
− 基準スペクトル又は単色X線放射を指す取得された画像データの重み付けされた加算又は重み付けされた減算によって生成されたX線画像データ
− 被検査物体の特性の2次元又は3次元表現。この特性は、物体の長さ、質量密度、1つの物質若しくは物質の混合物の特定の濃度、元素の平均原子規則度(mean atomic order)を表す量、X線減衰を表す量、又は光電効果、コンプトン散乱(Compton scattering)若しくは干渉性散乱(coherent scattering)による減衰のようなX線減衰の態様を表す量を特徴づける。
一例では、処理ユニットは、物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。
一例では、処理ユニットは、物体を貫く少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数としてX線画像を補正するように構成されている。
一例では、処理ユニットは、物体を貫く少なくとも1つの長さを、X線画像の関数として、及び少なくとも1つの線形X線減衰係数(linear X−ray attenuation coefficient)の関数として決定するように構成されている。
第2の態様によれば、X線画像データに基づいて物体関係量を決定するシステムが提供される。このシステムは、
− X線管を備える画像取得ユニットと、
− 電圧取得ユニットと、
− 電流取得ユニットと、
− X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する、第1の態様及び任意の関連する例に基づく装置と、
− 出力ユニットと
を備える。
画像取得ユニットは、物体のX線画像データを入力ユニットに提供するように構成されており、このX線画像データは、取得時間にわたって取得される。電圧取得ユニットは、X線画像データの取得時間中、X線管の時間変動する加速電圧を入力ユニットに提供するように構成されている。電流取得ユニットは、X線画像データの取得時間中、時間変動するX線管電流を入力ユニットに提供するように構成されている。装置は、X線画像データの取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するように構成されている。処理ユニットは、少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。出力ユニットは、物体関係量を表すデータを出力するように構成されている。
一例では、処理ユニットは、物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。
一例では、処理ユニットはさらに、X線画像を、物体を貫く少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正するように構成されている。
一例では、出力ユニットは、補正されたX線画像を表すデータを出力するように構成されている。
第3の態様では、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法が提供される。この方法は、
a)或る期間の間、X線管の時間変動する加速電圧を提供するステップであって、この時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
b)前記期間の間、時間変動するX線管電流を提供するステップであって、この時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
c)時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定するステップと、
e)X線管の実効エネルギー・スペクトルを、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定するステップとを含む。
第4の態様では、X線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法が提供される。この方法は、
a)物体のX線画像データを提供するステップであって、このX線画像データは、取得時間にわたって取得される、ステップと、
b)X線画像データの取得時間中、X線管の時間変動する加速電圧を提供するステップであって、この時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
c)X線画像データの取得時間中、時間変動するX線管電流を提供するステップであって、この時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
d)時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定するステップと、
e)X線画像データの取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するステップであって、この実効エネルギー・スペクトルは、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定される、ステップと、
f)少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するステップと、
h)物体関係量を表すデータを出力するステップとを含む。
一例では、この方法が、X線画像データを、実効エネルギー・スペクトルの関数として補正するステップg)を有する。
一例では、この方法が、物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定すること、及びX線画像データを、物体を貫く少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正することを含む。
一例では、この方法が、補正されたX線画像データを表すデータを出力することを含む。
別の態様によれば、上で説明した装置を制御するコンピュータ・プログラム要素が提供される。このコンピュータ・プログラム要素は、このコンピュータ・プログラム要素が処理ユニットによって実行されたときに、上で説明した方法のステップを実行するように適合されている。
別の態様によれば、上で説明したコンピュータ要素を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。
有利には、上記の態様及び例のいずれかによって提供される利益は、他の全ての態様及び例によっても等しく提供される。逆もまた同様である。
上記の態様及び例は、以下で説明する実施形態から明白になり、以下で説明する実施形態を参照することによって解明される。
以下では、例示的な実施形態を、以下の図面を参照して説明する。
X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置の例の概略的な構成を示す図である。 X線画像データに基づいて物体関係量を決定するシステムの例の概略的な構成を示す図である。 X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法を示す図である。 X線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法を示す図である。 30kVから170kVの間の異なるX線管加速電圧に対するモデル化されたX線スペクトルの例を示す図である。 X線管の実効スペクトルを決定する詳細なワークフローを概略的に示す図である。 画像補正を概略的に示す図である。
図1は、X線管20の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置10を示す。この装置は、入力ユニット30及び処理ユニット40を備える。入力ユニット30は、或る期間の間、X線管20の時間変動する加速電圧を処理ユニット40に提供するように構成されている。入力ユニット30はさらに、その期間の間、時間変動するX線管電流を処理ユニット40に提供するように構成されている。処理ユニット40は、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定するように構成されている。処理ユニット40はさらに、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定するように構成されている。
以下の議論では、スペクトルX線画像は、スペクトル感度X線検出器とともに動作している広帯域X線源を用いて取得したX線画像である。一例では、このスペクトル感度X線検出器は、X線光子の特定のしきいエネルギーよりも高いエネルギーで計数された単一のX線検出事象の数を提供する検出器であって、それによって前記特定のしきい値間のエネルギー間隔に割り当てられたX線光子を計数することを可能にする検出器である。したがって、或る期間内にX線源によって放出された前記エネルギー間隔内の当初の光子の数を決定し、その数を、検査対象物体を通り抜けた後に測定された光子の数と比較することによって、スペクトルに依存したその物体のX線減衰について結論を得ることが可能であり、したがって、これにより、被検査物体の物質組成についての結論を得ることができる。言い換えると、この検出器を、1つのエネルギー間隔に含まれるかどうかに基づいて入射光子を計数する光子計数検出器とすることができる。別の言い方をすれば、この検出器によって、「光子エネルギー」に対する「カウント数」のヒストグラム分布が生成される。
一例によれば、時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成されたサンプリング周波数で提供される。
一例によれば、時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成されたサンプリング周波数で提供される。
一例では、電圧取得ユニットは、X線管の時間変動する加速電圧を取得するように構成されている。
一例では、電流取得ユニットは、時間変動するX線管電流を取得するように構成されている。
別の言い方をすれば、電圧リプル及び電流リプルを分解することができるような十分に高いサンプリング周波数で、時間変動する加速電圧及び時間変動するX線管電流を直接に測定することができる。
一例によれば、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動するX線管電流は、モデル化に基づいて決定される。
一例では、時間変動する加速電圧及び時間変動するX線管電流を決定するための1つ又は複数のモデルを構築するために、X線管に関する実験室実験の一部として取得された経験的データが使用される。
一例によれば、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動する管電流は、相関関係を有する量を測定することによって導き出される。
一例では、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動する管電流は、陰極放出電流を測定することによって間接的に導き出される。一例では、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動する管電流は、時間分解されたX線束を測定することによって間接的に導き出される。
一例によれば、前記時間間隔にわたって、時間変動するX線管電流が離散値を有し、前記時間間隔にわたって、時間変動する加速電圧が離散値を有し、前記少なくとも1つの積が、X線管電流の離散値と前記時間間隔との積として決定され、この積が、加速電圧の離散値と関係づけられる。
一例では、前記期間は、同じ長さのいくつかの時間間隔に分割される。
このようにすると、連続的に変動する電圧及び電流が、固定された長さの時間間隔に適用することができる離散値として設定され、それにより、それらの離散値は、実効エネルギー・スペクトルを決定することを可能にする。
一例によれば、処理ユニットは、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積のヒストグラムを、X線管の電圧の関数として決定するように構成されており、処理ユニットが、実効エネルギー・スペクトルを、このヒストグラムの関数として決定するように構成されている。
言い換えると、一例では、このヒストグラムは、特定の電圧幅の次第に増大するいくつかの電圧セグメントからなる。それらの電圧セグメントが等しい電圧間隔を有している必要はない。最初の電圧間隔について、この間隔内の電圧が、その期間の初期、中期及び後期において時間変動する加速電圧であることがある。これらの加速電圧ごとに、初期、中期及び後期の関連X線管電流にサンプリング時間間隔を乗じ、それらの和をとる。次いで、2番目の電圧間隔、3番目の電圧間隔などに対してこの操作を実行する。以下の例はこれを説明するのに役立つ。一例では、加速電圧が10kVに設定され、公称X線管電流が1Aに設定される。しかしながら、時間の経過とともに、以下の変動する(電圧:電流)対が直接に測定され、又はモデル化によって若しくは導き出された測定値によって決定される。これらの変動は、X線管のスペクトル出力の関連する変化につながる。この例では、サンプリング期間内で、時間の経過とともに、電圧(単位は例えばkV)及び電流(単位は例えばA)が、これらの公称値を中心にして以下のように変動している:(10.05:1.005)、(9.82:0.982)、(9.83:0.983)、(10.01:1.001)、(9.86:0.986)、(9.87:0.987)、(10.06:1.006)、(9.9:0.99)、(9.8:0.98)、(9.93:0.993)、(9.95:0.995)、(10.09:1.009)、(9.97:0.997)、(10.03:1.003)、(10.07:1.007)。この場合、一定の時間間隔幅Δtについて、電圧範囲9.8〜9.849のヒストグラム値はΔt×(0.98+0.982+0.983)となり、電圧範囲9.85〜9.899のヒストグラム値はΔt×(0.986+0.987)となり、電圧範囲9.9〜9.949のヒストグラム値はΔt×(0.99+0.993)となり、電圧範囲9.95〜9.999のヒストグラム値はΔt×(0.995+0.997)となり、電圧範囲10.0〜10.049のヒストグラム値はΔt×(1.001+1.003)となり、電圧範囲10.05〜10.099のヒストグラム値はΔt×(1.005+1.006+1.007+1.009)となる。
一例では、X線照射中の電圧変動を十分な分解能及び範囲でサンプリングすることができるように、ヒストグラム・ビンの総数及び幅が選択される。
一例によれば、処理ユニットは、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、X線管スペクトル関数の関数として決定するように構成されている。
一例では、この管スペクトル関数は、1つの立体角の中に放出された単位時間及び単位管電流当たりの1エネルギー・ビンごとの光子を、X線エネルギーの関数として表す。一例では、この管スペクトル関数は、実験に基づく較正によって決定され、又は理論的なモデル化によって決定される。言い換えると、この管スペクトル関数は、固定された異なる加速電圧について、X線管の放射束がエネルギーの関数としてどのように変動するのかを表す。
一例では、この装置を、医療用X線画像化又は医療用X線画像表示において使用することができ、例えば、この装置を、X線のスペクトル情報を利用するCアームX線画像システム又はCT X線画像システムで使用することができる。一例では、この装置を、非医療用X線画像化又は非医療用X線画像表示において使用することができ、例えば、この装置を、非破壊検査システム又はスクリーニング・システム、例えば空港手荷物スクリーニング・システムで使用することができる。
一例では、この装置を、トモシンセシス画像化(tomosynthesis imaging)又はトモシンセシス画像表示(image display)において使用することができる。一例では、この装置を、胸部トモシンセシス画像化又は胸部トモシンセシス画像表示において使用することができる。一例では、この装置を、ディジタル・トモシンセシス画像化又はディジタル・トモシンセシス画像表示において使用することができる。
以下では、用語「スペクトル情報」について述べる。現行の慣例では、「スペクトル情報」が、(物体を透過する空間投影ごとに)少なくとも2つの測定値が取得され、それらのそれぞれの値が個別にそのエネルギー・スペクトルに依存することを意味する(それらのそれぞれの値を、特定の重み付け関数を用いたスペクトル積分とみなすことができる)。スペクトル情報は、単一の値で単一の(重み付けされた)積分スペクトルだけが決定される「非スペクトル情報」から区別されなければならない。現在、X線システムの大部分が「非スペクトル」システムである。本明細書に記載された装置は、スペクトル・システム及び非スペクトル・システムに適用可能である。この装置が「非スペクトル」システムに対して適用可能であるのは、取得される「投影ごとの1つの信号」が依然としてスペクトルに依存するためである。しかしながら、放出エネルギー範囲にわたってX線光子が明示的に使用されるため、記載された装置の適用可能性は、「スペクトル」システムに対してより顕著である。
一例によれば、入力ユニットは、X線管から発生したX線を利用して取得期間にわたって取得された物体のX線画像データを処理ユニットに提供するように構成されており、処理ユニットが、X線画像データの取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するように構成されており、処理ユニットが、少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。
一例によれば、この物体関係量は、以下のうちの1つの量である:
− 基準エネルギー・スペクトルで取得されたときに得られるであろうX線画像データ
− 単色X線放射で取得されたときに得られるであろうX線画像データ
− 基準スペクトル又は単色X線放射を指す取得された画像データの重み付けされた加算又は重み付けされた減算によって生成されたX線画像データ
− 被検査物体の特性の2次元又は3次元表現。この特性は、物体の長さ、質量密度、1つの物質若しくは物質の混合物の特定の濃度、元素の平均原子規則度を表す量、X線減衰を表す量、又は光電効果、コンプトン散乱若しくは干渉性散乱による減衰のようなX線減衰の態様を表す量を特徴づける。
一例によれば、入力ユニットは、X線管から発生したX線を利用して取得時間にわたって取得された物体のX線画像を処理ユニットに提供するように構成されており、処理ユニットが、X線画像の取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するように構成されている。処理ユニットはさらに、物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されており、処理ユニットは、X線画像を、物体を貫く少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正するように構成されている。
一例では、X線画像データはX線画像である。
一例では、X線画像データは、異なるスペクトル重みを用いて取得した一組のX線画像である。
一例では、基準エネルギー・スペクトルは、そのX線管に対して決定された以前の実効スペクトルである。一例では、基準エネルギー・スペクトルは、類似の全てのX線管に対して適用することができる「理想化された」標準エネルギー・スペクトルである。
一例によれば、処理ユニットは、物体を貫く少なくとも1つの長さを、X線画像の関数として、及び少なくとも1つの線形X線減衰係数の関数として決定するように構成されている。
一例では、物体は、一様な物質(例えば密度が等しい水)からなると仮定され、物体を貫く少なくとも1つの長さが、物体を貫くX線経路上の水セグメントの少なくとも1つの累積長である。一例では、物体が、線形X線減衰係数(例えば水の線形X線減衰係数)によって特徴づけられると仮定される。このようにすると、取得されたスペクトルX線画像及びX線管の決定された実効エネルギー・スペクトルを(検出器の既知のスペクトル感度又は仮定のスペクトル感度とともに)使用して、物体を貫く長さ値を決定することができる。次いで、この長さ値を、X線管の基準エネルギー・スペクトルとともに使用してスペクトルX線画像を補正し、それにより、X線管がその一定の基準エネルギー・スペクトルで動作している場合に取得されるであろう画像を生成することができる。
図2は、X線画像データに基づいて物体関係量を決定するシステム100を示す。システム100は、X線管20を備える画像取得ユニット110と、電圧取得ユニット120と、電流取得ユニット130と、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する、図1を参照して説明した装置に基づく装置10と、出力ユニット(図示せず)とを備える。画像取得ユニット110は、X線管20と対向するX線像検出器160を有し、X線像検出器160及びX線管160を物体の周りに配置するための機械的手段が提供されている。画像取得ユニット110と電圧取得ユニット120との間に延び、次いで装置10に達する通信ケーブル140、及び画像取得ユニット110と電流取得ユニット130との間に延び、次いで装置10に達する通信ケーブル150が示されている。しかしながら、画像取得ユニット110から装置10まで直接に延びる通信ケーブルを提供することもできる。画像取得ユニット110は、物体のX線画像データ(例えばX線画像)を装置10の入力ユニット30に提供するように構成されており、このX線画像データは、取得時間にわたって取得される。電圧取得ユニット120は、X線画像データの取得時間中、X線管20の時間変動する加速電圧を入力ユニット30に提供するように構成されている。電流取得ユニット130は、X線画像データの取得時間中、X線管20の時間変動するX線管電流を入力ユニット30に提供するように構成されている。装置10は、X線画像データの取得時間の間、X線管20の実効エネルギー・スペクトルを決定するように構成されている。装置10の処理ユニット40は、少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。出力ユニット160(図示せず)は、物体関係量(例えば補正されたX線画像)を表すデータを出力するように構成されている。
一例では、処理ユニット40は、物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するように構成されている。
一例では、処理ユニット40は、X線画像を、物体を貫く前記少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正するように構成されている。
一例では、画像取得ユニットは、X線画像化装置、例えばCアーム装置又はCT装置又はトモシンセシス装置を備える。
図3は、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法200の基本ステップを示す。この方法は以下のステップを有する。
ステップa)とも呼ばれる第1の提供ステップ210では、或る期間の間、X線管の時間変動する加速電圧を提供する。
ステップb)とも呼ばれる第2の提供ステップ220では、その期間の間、時間変動するX線管電流を提供する。
ステップc)とも呼ばれる第1の決定ステップ230では、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定する。
ステップe)とも呼ばれる第2の決定ステップ250では、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定する。
一例では、時間変動する加速電圧が、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される。一例では、時間変動するX線管電流が、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解するように構成された時間サンプリング周波数で提供される。一例では、時間変動する加速電圧及び時間変動するX線管電流が、モデル化に基づいて決定される。一例では、時間変動する加速電圧及び/又は時間変動する管電流が、相関関係を有する量を測定することによって導き出される。
一例では、前記時間間隔にわたって、時間変動するX線管電流が離散値を有し、前記時間間隔にわたって、時間変動する加速電圧が離散値を有し、前記少なくとも1つの積が、X線管電流の離散値と前記時間間隔との和として決定され、この和が、加速電圧の離散値に関係づけられる。
一例では、この方法は、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積のヒストグラムを、X線管の電圧の関数として決定するステップd)240を有し、ステップe)が、実効エネルギー・スペクトルを、このヒストグラムの関数として決定することを含む。
一例では、ステップe)は、X線管の実効エネルギー・スペクトルを、X線管スペクトル関数の関数として決定することを含む。
一例では、この方法は、X線管から発生したX線を利用して取得時間にわたって取得された物体のX線画像を提供することを含む。この方法はさらに、X線画像の取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定すること、及び物体を貫く少なくとも1つの長さを、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定することを含む。この方法はさらに、このX線画像を、物体を貫く前記少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正することを含む。
一例では、この方法は、物体を貫く前記少なくとも1つの長さを、X線画像の関数として、及び少なくとも1つの線形X線減衰係数の関数として決定することを含む。
図4は、X線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法の基本ステップを示す。この方法は以下のステップを有する。
ステップa)とも呼ばれる第1の提供ステップ310では、物体のX線画像データを提供する。このX線画像データは、取得時間にわたって取得される。
ステップb)とも呼ばれる第2の提供ステップ320では、X線画像データの取得時間中、X線管の時間変動する加速電圧を提供する。
ステップc)とも呼ばれる第3の提供ステップ330では、X線画像データの取得時間中、時間変動するX線管電流を提供する。
ステップd)とも呼ばれる第1の決定ステップ340では、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定する。
ステップe)とも呼ばれる第2の決定ステップ350では、X線画像データの取得時間の間、X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する。実効エネルギー・スペクトルは、時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積の関数として、及びX線管の電圧の関数として決定される。
ステップf)とも呼ばれる第3の決定ステップ360では、少なくとも1つの物体関係量を、X線画像データの関数として、及び実効エネルギー・スペクトルの関数として決定する。
ステップh)とも呼ばれる出力ステップ380では、物体関係量を表すデータを出力する。
一例では、この方法は、ステップg)としても知られている補正ステップ370を有し、このステップでは、X線画像データを、実効エネルギー・スペクトルの関数として補正する。
一例では、物体を貫く少なくとも1つの長さは、実効エネルギー・スペクトルの関数として決定され、ステップg)が、このX線画像データを、物体を貫く少なくとも1つの長さの関数として、及び基準エネルギー・スペクトルの関数として補正することを含む。
一例では、補正されたX線画像を表すデータが出力される。
一例では、物体を貫く少なくとも1つの長さを決定すること(360)は、X線画像中の減衰値を利用すること(362)を含む。一例では、物体を貫く少なくとも1つの長さを決定すること(360)が、知られている検出器スペクトル感度を利用すること(364)を含む。一例では、物体を貫く少なくとも1つの長さを決定すること(360)が、知られている物質のスペクトル線形X線減衰係数を利用すること(366)を含む。一例では、物体を貫く少なくとも1つの長さを決定すること(360)が、水のスペクトル線形X線減衰係数を利用すること(368)を含む。
図5は、30kVから170kVの間の異なるX線管加速電圧に対するモデル化されたX線スペクトルの例を示す。X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する技法であって、スペクトルX線画像を補正することを可能にする技法をより詳細に理解するため、図5に示されたエネルギー・スペクトルを参照してX線の発生過程を概説する。X線管は、電子を放出している陰極からなり、典型的な医療用途ではそれらの電子が最大1Aの電流を有する。それらの電子は、電場の中で、陽極ターゲットに向かって加速される。陽極ターゲットは通常、例えばタングステン又はモリブデンのような高原子規則度の物質で覆われた回転ディスクである(ただしこれに限定されるわけではない)。医療用画像化のための典型的な加速電圧は10kVから150kVの範囲にある。これに対応して、それらの自由電子は、陽極ターゲットに衝突するときに10keVから150keVの間の運動エネルギーに達する。ターゲットにおいて、それらの電子は、ターゲット物質と相互作用し、X線光子を部分的に発生させる。これらの光子のエネルギー・スペクトルは、非常によく知られている「ブレムススペクトル(Bremsspectrum)」に一致する。ブレムススペクトルは、文献に記載されているとおり、輪郭のはっきりしたエネルギーを有する特性放射のピークに富む。しかしながら、ブレムススペクトル放射は、図5に示されているように加速電圧に敏感に依存する。
特質上、X線光子の可能な最も高いエネルギーは、入射電子のエネルギーに対応し、例えば、100kVの加速電圧に関しては、スペクトルは、正確に100keVのX線光子エネルギーで打ち切られる。加速電圧とは対照的に、陽極からの電子収集電流(以下では短くして「管電流」と言う)や照射時間のような他のX線管パラメータは、スペクトル分布関数に影響を及ぼさないが、X線束、すなわちエネルギーごとの光子の数を線形的にスケーリングする。具体的には、光子エネルギーE、加速電圧V、管電流J、時間t及びX線放出(極)角Ωに対するX線束dN(E,V,J,t,Ω)/dtの依存性は下式のように書くことができる。
Figure 2019502436
ここで、J(t)及びV(t)は、時間の関数としての管電流J及び加速電圧Vを示し、fは、例えば図5に示されているような管スペクトル関数を示す。
例えば空間内に置かれたX線検出器要素が受け取る光子のエネルギー分解された総数N(E)を決定するためには、空間及び時間に関して光子束を積分する必要がある。
Figure 2019502436
ここで、[t,t]は、X線照射間隔を示し(すなわち、t−tは検出器の画像取得時間である)、ΔΩは、X線源及び検出エリアが張る立体角である。
以下では、源/検出器位置が空間的に固定されていると仮定することにより、空間積分の代わりに「管スペクトル関数」F(E,V(t))が使用されるような態様で式の表記を単純化する。この後者の関数Fは、実験に基づく較正によって、又は例えば図5に示されているような理論的なモデル化によって、全てのE及びVに対して分かっていると仮定する。
後者の式を見ると、J及び/又はVが一定でない場合、検出器が受け取る(スペクトル)分解された光子の数は、時間の非自明関数(non−trivial function)であることが明らかである。たとえ一定の加速電圧及び/又は一定の管電流が提供されると予期される場合であっても、このことは実用上、どのX線管についても言える。これは、たとえ加速度電圧が安定していると考えられる場合であっても加速電圧上に「電圧リプル」が存在するためである。言い換えると、実際には、任意の一定の電圧は平均管電圧を指し、その平均管電圧を挟んで、MHzレジームまでのかなりの高い周波数で変調が起こり、その振幅は「任意」であり、高電圧発生装置の品質に依存する。別の言い方をすれば、実際には加速電圧は時間的に一定ではなく、平均電圧を挟んでMHz規模までの周波数で変動する。
したがって、図5に戻ると、加速電圧が変動すると、X線管によって放出されるX線エネルギーのスペクトルの振幅が変動し、放出される最も高いエネルギーが変動し、放出されるピーク・エネルギーが変動し、特定のピーク放出特性が変動する。言い換えると、全体のエネルギー・スペクトルが加速電圧の関数として変動する。上で論じたとおり、加速電圧は、定電圧であると考えられるものであっても電圧リプルを受け、電圧リプルが生じるとスペクトルが変動する。
したがって、実際には、特性が変動する実際のX線管に関するN(E)は、異なる(一定の)電圧Vに対するスペクトルF(E,V)の加重和を含む実効スペクトルを表す。言い換えると、加速電圧が変動するとき、或る期間にわたる実際の放出エネルギー・スペクトルは、わずかに異なる加速電圧を表すわずかに異なる全てのエネルギー・スペクトルの和となる。これによって、スペクトル中の最も高いエネルギーは打ち切られ、鋭い輪郭は持たず平滑化され、積分X線強度は、電圧リプルの振幅に非線形的に依存する。この非線形性は、たとえ同じ「平均」管電圧であっても、その平均を挟んだ異なるリプル振幅に対して異なる全X線強度が観察されることを意味する。
X線束が準連続的(quasi−continuously)には提供されず、検出器サンプル時間中に起こるV(t)及び/又はJ(t)のパルスによって提供される場合には、パルスの立上りエッジ及び立下りエッジも全X線照射に寄与するため、状況はよりいっそう複雑になる。
V及びJに対して平均を使用することと比較してエネルギー・スペクトル変動を補正することを可能にする実効スペクトルを得るためには、時間依存性V(t)及びJ(t)を決定する必要がある。
1つの可能性は、これらの量を、例えば研究室実験の経験的な知見に基づいてモデル化することである。しかしながら、実際にはこれは複雑な作業であり、許容される結果を得る目的には使用可能な情報が十分でないことがしばしばある。
しかしながら、電圧リプル及び電流リプルを分解することができるような十分に高い時間サンプリング周波数で関数V(t)及びJ(t)を直接に測定することによっても、実効スペクトルを決定することができる。言い換えると、適当な高い周波数で電圧及び電流を取得又は測定するユニットが使用される。その場合、これらの連続関数は、時刻tにおいてサンプリングされた一連の離散値V及びJとなり、好ましくは、幅Δtの時間間隔が等距離である。この場合、上記の積分は、下式の離散した和の形で書くことができる。
Figure 2019502436
実際には、関数V(t)及びJ(t)が高い周波数でサンプリングされる場合であって、前記和が処理ユニットによって直接に計算される場合には、高データ量の記憶に関して又は高いデータ処理労力に関して問題が生じ得る。したがって、電圧及び電流を適当に取得すれば、このやり方で、X線管のエネルギー・スペクトル変動を決定することができ、それにより、X線スペクトルに依存する物体関係量を、時間平均スペクトルだけが仮定される場合に比べてより正確に導き出すことができる。
図6は、特定の例においてこの処理の単純化が実効スペクトルの決定をどのように可能にするのかを示す詳細なワークフローを示す。時系列が完全には記憶されず、その代わりにサンプリングされた値のヒストグラムが生成される場合にこの処理労力の単純化は可能である。図6には、例示的な「管負荷ヒストグラム(Tube load histogram)」が示されている。この場合、ヒストグラム値hは、割り当てられた電圧Vを中心とする小さな電圧間隔ΔV内においてサンプリングされた電圧Vが見つかった全ての電流Jの和を表す。ヒストグラム・ビンの総数及び幅は、X線照射中の電圧変動を十分な分解能及び範囲でサンプリングすることができるように選択することができる。詳細には、このヒストグラム・サンプリングは以下のように機能する:
全てのkについてh=0を設定することによってヒストグラムを初期化する。
時刻tに、一対のV及びJをサンプリングする。
測定されたVについて、ヒストグラム・インデックスkを見つける。
k番目のヒストグラム・ビンhに値Jを加算する。
それぞれのkは、スペクトルF(E)=F(E,V)によって表され、kを、測定された電圧Vに属するビン・インデックスと定義すると、
Figure 2019502436
となり、
Figure 2019502436
である。
ここでは、サンプル時間間隔Δtが一定であると仮定するが、より一般的な下式において、変動する時間間隔Δtを使用することもできる。
Figure 2019502436
Figure 2019502436
このヒストグラム法の利点は、時間ステップごとに、1回の加算だけを実行すればよく、後にX線スペクトルを導き出すことを可能にするのに、検出器の照射ごとに、最終的なヒストグラム・アレイだけを記憶すればよいことである。
言い換えると、図5及び図6を参照すると、図6のヒストグラムは、画像取得期間にわたって、X線管の特定の加速電圧がどれくらいの周波数で又は何回、存在したのかを示し、図5を参照すると、その電圧に対するエネルギー・スペクトルの形状が分かる。次いで、ヒストグラムの電圧ビンごとに、関連するわずかに異なるエネルギー・スペクトルが分かる。次いで、その電圧ビンについて、これらを足し合わせるが、管電流×時間(ヒストグラムの高さ)によって重み付けすることができる。これは、以前に論じたとおり、電流は、固定された電圧でスペクトルの形状を変化させず、その強度だけを変化させるためである。
画像補正
画像を補正する際に、X線スペクトルについてのより十分な知識をどのように使用することができるのかを示すため、X線ビーム内の検査対象物体によって信号がどのように生成されるのかを考える。可能な(スペクトル感度)画像取得法及びそれらの電流補正の全てを概観することは本明細書の範囲外であり、そのため、最新技術の文献を参照し、ここでは特定の1つの例を説明することを述べておく。X線信号取得のごく一般的な式は以下のとおりである。
Figure 2019502436
ここで、Sは、特定の検出器ピクセルに対する信号を示し(画像全体に対しては、どのピクセルを検討しているのかを示すインデックスを追加する必要があるが、以下ではこれが省略される)、N(E)は、(前のセクションで示した)管によって放出される実効なスペクトルであり、D(E)は、スペクトル検出器感度、すなわちエネルギーEの光子が信号に寄与する効率を記述する重み付け関数であり、A(E)は、物体減衰関数である。
例えば、理想的なエネルギー積分検出器(例えばシンチレータ検出器)では、D(E)=Eが仮定される。このことは、光子の全エネルギーが信号に変換されることを示す。理想的な光子計数検出器では、D(E)=1が仮定される。理想的にエネルギーを区別する光子計数検出器では、2つ以上のいくつかの信号Sが生成され、それぞれの信号Sは、その個々のスペクトル感度関数D(E)を有する。D(E)は矩形関数であり、すなわち、Eが、検討しているエネルギー間隔内にある場合、D(E)=1であり、Eが、検討している同じエネルギー間隔の外にある場合、D(E)=0である。
物体減衰関数は、物体内の物質配列の複雑な関数である。X線ビームの経路が、経路
Figure 2019502436
によってパラメータ化されると仮定すると、物体減衰関数は、下式によって記述することができる。
Figure 2019502436
ここで、
Figure 2019502436
は、経路
Figure 2019502436
に沿ったエネルギー依存性線形X線減衰係数である。
次に、単純化を考える。物体が密度の等しい水からなると仮定すると、この指数積分を下式に単純化することができる。
Figure 2019502436
ここで、μ(E)は、水の線形X線減衰係数、Lは、X線経路上の水セグメントの累積長である。減衰関数は下式となり、
A(E)=exp(−μ(E)・L)
取得されるX線信号は下式となる。
Figure 2019502436
ここで論じた発明を使用しない場合、N(E)は、一定の信号Sを生成する静的基準スペクトルであると仮定される(以下ではNref(E)及びSrefと呼ぶ)。しかしながら、実際に測定される実効スペクトル(以下ではNmeas(E)と呼ぶ)は、例えば変動するリプル電圧によって、Nmeas(E,t)=Nref(E)+ΔN(E,t)と書くことができるような態様で崩されていることがある。ここで、ΔN(E,t)は、スペクトルの時間変動を記号で表したものである。したがって、測定される実際の信号は以下のようになる。
Figure 2019502436
見て分かるとおり、このスペクトルに関しては、この信号はさらに、変動ΔS(t)を有する時間依存信号となる。量ΔN(E,t)が分からなければ、結果を補正することはできず、画像取得において追加の雑音が生じることになる。
本明細書で提案する発明を使用すれば、実際の実効スペクトルNmeas(E,t)(したがって時間スペクトル変動ΔN(E,t))を測定し、それらを、例えば一定の基準スペクトルNref(E)で測定したときのような画像が生成されるような態様での補正に使用することができる。
これに関して、D(E)が分かっていると仮定した2ステップ法を適用することができる。例えば、D(E)は、検出器較正及びμ(E)から、ここでは物質水から分かっており、当業者によく知られている文献からとられる。
ステップ1:測定値Smeasに関して、下式を数値的に解くことによって水の厚さLを決定する。
Figure 2019502436
(ここでは、S(t)が、Lに関して厳密に単調な関数であることが役立つ。)
ステップ2:決定されたLの値を、定義された基準スペクトルNref(E)とともに使用して、補正された値Scorrを、下式によって計算する。
Figure 2019502436
画像補正を示す図が図7に示されている。
上記の単純化された例を要約すると、特定の画像フレームの取得中に印加された管電圧のヒストグラムを生成する装置及び方法が提供され、このヒストグラムは、実効X線照射スペクトルを導き出すために使用され、この実効X線照射スペクトルを、取得されたスペクトル画像の補正に使用することができる。
別の例示的な実施形態では、コンピュータ・プログラム又はコンピュータ・プログラム要素が提供される。このコンピュータ・プログラム又はコンピュータ・プログラム要素は、上記の実施形態のうちの1つの実施形態に基づく方法の方法ステップを適当なシステム上で実行するように構成されていることを特徴とする。
したがって、このコンピュータ・プログラム要素は、コンピュータ・ユニット上に記憶されていることがあり、このコンピュータ・ユニットは一実施形態の部分であることがある。このコンピューティング・ユニットを、上で説明した方法のステップを実行するように、又は上で説明した方法のステップの実行を誘起するように構成することができる。さらに、このコンピューティング・ユニットを、上で説明した装置の構成要素を動作させるように構成することができる。このコンピューティング・ユニットを、自動的に動作するように構成すること、及び/又はユーザの命令を実行するように構成することができる。データ処理装置の作業メモリにコンピュータ・プログラムをロードすることができる。したがって、このデータ処理装置は、上記の実施形態のうちの1つの実施形態に基づく方法を実行するための機器を備えることができる。
本発明のこの例示的な実施形態は、最初から本発明を使用するコンピュータ・プログラムと、更新によって既存のプログラムから本発明を使用するプログラムに変わるコンピュータ・プログラムの両方をカバーする。
さらに、このコンピュータ・プログラム要素は、上で説明した方法の例示的な実施形態の手順を履行するのに必要な全てのステップを提供することができる。
本発明の他の例示的な実施形態によれば、この上のセクションに記載されたコンピュータ・プログラム要素を記憶したCD−ROMなどのコンピュータ可読媒体が提供される。
コンピュータ・プログラムは、他のハードウェアとともに供給され又は他のハードウェアの一部として供給された光学記憶媒体又は固体媒体などの適当な媒体上に記憶することができ、且つ/又は分散させることができるが、インターネット又は他の有線若しくは無線電気通信システムなどを介して別の形態で分散させることもできる。
しかしながら、このコンピュータ・プログラムは、ワールド・ワイド・ウェブのようなネットワークを介して提供することもでき、このようなネットワークからデータ処理装置の作業メモリにダウンロードすることができる。本発明の他の例示的な実施形態によれば、コンピュータ・プログラム要素をダウンロードに供することを可能にする媒体が提供され、このコンピュータ・プログラム要素は、上で説明した本発明の実施形態のうちの1つの実施形態に基づく方法を実行するように構成されている。
本発明の実施形態は、異なる主題に関して記載されていることに留意すべきである。具体的には、いくつかの実施形態は、方法型の請求項に関して記載されており、他の実施形態は、装置型の請求項に関して記載されている。しかしながら、以上の説明及び以下の説明から、特段の告知がない限り、1つのタイプの主題に属する特徴の任意の組合せだけでなく、異なる主題に関する特徴間の任意の組合せも、本出願に開示されているとみなされることを、当業者は理解するであろう。しかしながら、特徴の単なる足し合わせを上回る相乗効果を提供する全ての特徴を組み合わせることができる。
図面及び上記の説明において本発明を図示し、詳細に説明してきたが、そのような図示及び説明は例示又は例証のためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、開示された実施形態だけに限定されない。当業者は、本発明を実施する際に、図面、本開示及び従属請求項を検討することによって、開示された実施形態に対する他の変形形態を理解し、実施することができる。
特許請求項中では、語「備える/含む(comprising)」が、他の要素又はステップを排除せず、不定冠詞「a」又は「an」が複数を排除しない。請求項に記載されたいくつかのアイテムの機能を、単一の処理装置又は他のユニットが履行することがある。単に、あるいくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されているからといって、そのことが、それらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示しているわけではない。請求項中のどの参照符号も本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。

Claims (12)

  1. X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する装置であって、前記装置は、
    入力ユニットと、
    処理ユニットと
    を備え、前記入力ユニットは、或る期間の間、前記X線管の時間変動する加速電圧を前記処理ユニットに提供し、前記時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供され、
    前記入力ユニットは、前記期間の間、時間変動するX線管電流を前記処理ユニットに提供し、前記時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供され、
    前記処理ユニットは、前記時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定し、
    前記処理ユニットは、前記X線管の実効エネルギー・スペクトルを、前記時間変動するX線管電流と前記時間間隔との前記少なくとも1つの積の関数として、及び前記X線管の前記時間変動する加速電圧の関数として決定する、
    装置。
  2. 前記時間変動する加速電圧及び/又は前記時間変動するX線管電流が、モデル化に基づいて決定される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記時間変動する加速電圧及び/又は前記時間変動するX線管電流が、相関関係を有する量を測定することによって導き出される、請求項1に記載の装置。
  4. 前記時間間隔にわたって、前記時間変動するX線管電流が離散値を有し、前記時間間隔にわたって、前記時間変動する加速電圧が離散値を有し、前記少なくとも1つの積が、前記X線管電流の離散値と前記時間間隔との積として決定され、この積が、前記加速電圧の離散値と関係づけられる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記処理ユニットが、前記時間変動するX線管電流と前記時間間隔との前記少なくとも1つの積のヒストグラムを、前記X線管の電圧の関数として決定し、前記処理ユニットが、前記実効エネルギー・スペクトルを、前記ヒストグラムの関数として決定する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記処理ユニットが、前記X線管の前記実効エネルギー・スペクトルを、X線管スペクトル関数の関数として決定する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記入力ユニットが、前記X線管から発生したX線を利用して取得期間にわたって取得された物体のX線画像データを前記処理ユニットに提供し、
    前記処理ユニットが、前記X線画像データの前記取得期間の間の前記X線管の前記実効エネルギー・スペクトルを決定し、
    前記処理ユニットが、少なくとも1つの物体関係量を、前記X線画像データの関数として、及び前記実効エネルギー・スペクトルの関数として決定する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. X線画像データに基づいて物体関係量を決定するシステムであって、前記システムは、
    X線管を備える画像取得ユニットと、
    電圧取得ユニットと、
    電流取得ユニットと、
    X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置と、
    出力ユニットと
    を備え、
    前記画像取得ユニットは、物体の前記X線画像データを前記入力ユニットに提供し、前記X線画像データは、取得時間にわたって取得され、
    前記電圧取得ユニットは、前記X線画像データの前記取得時間中、前記X線管の時間変動する加速電圧を前記入力ユニットに提供し、
    前記電流取得ユニットは、前記X線画像データの前記取得時間中、時間変動するX線管電流を前記入力ユニットに提供し、
    前記装置は、前記X線画像データの前記取得時間の間、前記X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定し、
    前記処理ユニットは、少なくとも1つの物体関係量を、前記X線画像データの関数として、及び前記実効エネルギー・スペクトルの関数として決定し、
    前記出力ユニットは、前記物体関係量を表すデータを出力する、
    システム。
  9. X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定する方法であって、前記方法は、
    a)或る期間の間、前記X線管の時間変動する加速電圧を提供するステップであって、前記時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
    b)前記期間の間、時間変動するX線管電流を提供するステップであって、前記時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
    c)前記時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定するステップと、
    e)前記X線管の前記実効エネルギー・スペクトルを、前記時間変動するX線管電流と前記時間間隔との前記少なくとも1つの積の関数として、及び前記X線管の電圧の関数として決定するステップと
    を含む、方法。
  10. X線画像データに基づいて物体関係量を決定する方法であって、前記方法は、
    a)物体のX線画像データを提供するステップであって、前記X線画像データは、取得時間にわたって取得される、ステップと、
    b)前記X線画像データの前記取得時間中、X線管の時間変動する加速電圧を提供するステップであって、前記時間変動する加速電圧は、少なくともいくつかの時間変動する電圧リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
    c)前記X線画像データの前記取得時間中、時間変動するX線管電流を提供するステップであって、前記時間変動するX線管電流は、少なくともいくつかの時間変動する電流リプルを分解する時間サンプリング周波数で提供される、ステップと、
    d)前記時間変動するX線管電流と時間間隔との少なくとも1つの積を決定するステップと、
    e)前記X線画像データの前記取得時間の間、前記X線管の実効エネルギー・スペクトルを決定するステップであって、前記実効エネルギー・スペクトルは、前記時間変動するX線管電流と前記時間間隔との前記少なくとも1つの積の関数として、及び前記X線管の電圧の関数として決定される、ステップと、
    f)少なくとも1つの物体関係量を、前記X線画像データの関数として、及び前記実効エネルギー・スペクトルの関数として決定するステップと、
    h)前記物体関係量を表すデータを出力するステップと
    を含む、方法。
  11. 処理装置によって実行されたときに請求項9に記載の方法を実行する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置を制御するためのコンピュータ・プログラム、及び/又は、処理装置によって実行されたときに請求項10に記載の方法を実行する、請求項8に記載のシステムを制御するためのコンピュータ・プログラム。
  12. 請求項11に記載のコンピュータ・プログラムを記憶した、コンピュータ可読媒体。
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