静的光照明又は光ベースの通信信号を用いて、エリア内の車両の位置を決定するように構成された移動輸送システムのための技術及び構造が開示される。このシステムはエリア内に位置する複数の照明器具を含み、車両に配置されるセンサによって識別可能な照明器具位置データを運搬し、又は他の方法で伝送するように構成される。センサは、光ベースの通信信号の受信に応答して、照明器具の画像及び表示された光ベースの通信信号を受信する。当該画像を用いてエリアに対する車両位置を決定することができる。いくつかの用途では、照明器具は静的非対称基準パターンを表示する。基準パターンは、照明器具の周辺エリアを照明するが、照明器具位置データ(例えば、照明器具識別子)も伝達する。照明器具の位置データは、エリア内の照明器具のレイアウトに関する情報と組み合わせることで、エリア内の照明器具の位置を決定することができる。照明器具に対する車両の位置は、数学的モデリング技術を用いて既知の照明器具の位置に基づいて決定することができる。非対称の基準パターンはまた、エリアに対する照明器具の向きを伝達し、これは、次にエリアに対する車両の向きを決定するために使用され得る。照明器具に対する車両の位置及びエリアに対する車両の向きを使用して、システムはエリアに対する車両の位置を決定することができる。光ベースの通信信号は、他の用途では、照明器具の1つ以上の光源の光強度を変調することによって生成される可視光通信(VLC)信号である。そのような用途では、システムは、照明器具によって送信されるVLC信号の画像に基づいて照明器具の位置を決定するように構成される。照明器具の位置は、センサによって受信されたVLC信号をデコードすることによって決定することができる。既知の照明器具の位置に対する車両の位置は、画像に示される照明器具に対応する画像の選択されたピクセルに基づいて決定することができる。車両の向きは、エリア内の2つ以上の既知の照明器具の位置に対する車両の位置に基づいて決定することができる。エリア内の車両の位置は、既知の照明器具の位置からの車両の相対的な位置及び決定されたエリアに対する車両の向きに基づいて決定することができる。
(一般的な概要)
例えば、材料及び物品(例えば、工場又は倉庫)の自動移動を伴う生産又は物流アプリケーションのための室内測位システムは、エリア全体にわたって物品及び/又は設備の正確な移動を確実にするために高レベルの精度を必要とする。このようなシステムは、しばしば機械的又は磁気的トラック、レーザー、及びそのエリアを通って設備を案内するための視覚的物体(例えば、標識など)を含む。これらのシステムは正確ではあるが、一般的にはそのエリアに関して固定されており、容易に調整することができない。その結果、これらのシステムを変更すると、部品の物理的な移動によりシステムの作動に一時的なロスが生じる可能性がある。
他のシステム、例えば無線周波数(RF)ベースの位置特定システムは調整可能であるが、しばしば不正確である。より詳細には、UWB、BLUETOOTH(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)及びWi−FiなどのRFシステムは、しばしば、例えばマルチパスフェージングによって引き起こされるエラーを起こしやすい。マルチパスフェージングは、エリアに送信されたRF信号を反射して複数の送信RF信号のコピーを生成する表面や物体が含まれている場合に発生する。これは、大面積において多くの潜在的なRF反射表面が存在する倉庫で特に問題となる。反射された信号の多くは異なる経路を通っており、次にナビゲーションに使用される特性(例えば、減衰、位相シフト、及び送信期間)を変更するため、ナビゲーション受信機は構造的に又は破壊的に干渉された信号を受信することがある。したがって、受信機は、受信した測位情報を誤って処理し、次に不正確な測位情報をユーザに提供する可能性がある。
したがって、本開示の一実施形態によれば、光ベースの通信信号を用いてエリア内の車両位置を決定するように構成された移動輸送システムのための技術及び構造が開示される。移動輸送システムは、倉庫や工場などのエリアに配置され、その中に配置された複数の照明器具を含むことができる。照明器具は、エリア全体において、エリア内に位置する基準点(例えば、エリアの1つの角)及び基準軸(例えば、x及びy座標軸)に対して特異の座標位置に配置されてもよい。各照明器具の座標位置は、照明器具の設置時に決定され、システムに提供される。照明器具は、車両に配置されたセンサによって認識可能な照明器具位置データを送信するように構成される。車両は、いくつかの実施形態では、エリア全体にわたって物品及び/又は設備を移動させるように構成されたフォークトラック又は動力式カートである。センサは車両上に配置され、車両がそのエリアを移動するにつれて、照明器具はセンサの視野(field of view:FOV)内に現れる。センサは、そこから送信される光ベースの通信信号と共に照明器具の画像を受信する。いくつかの実施形態では、センサは、グローバルシャッターカメラ又は動的視覚センサである。センサによって受信された画像を用いて、システムは、エリアに対する車両の位置を決定するように構成される。
例示的な実施形態では、照明器具は、静的非対称基準パターンを表示する。基準パターンは、照明器具内に配置され、エリアに光を送るように構成された1つ以上の光源によって生成される。基準パターンは、光源を照明器具内の所望のパターンに配置することによって、及び/又は1つ以上の光源から発せられる光の光強度レベルを変化させることによって生成することができる。光源によって発せられる基準パターンは、照明器具周辺エリアを照明するが、照明器具位置データも伝達する。照明器具位置データは、車両位置を決定するために使用することができる照明器具識別子のような情報である。照明器具識別子は、画像に示される照明器具のためのエリア内の照明器具位置を決定するために、エリアの照明器具レイアウト情報と組み合わせることができる。
エリアに対する車両の位置は、まず、既知の照明器具の位置に対する車両の位置を決定するとともに、エリア対する車両の向きを決定することによって決定することができる。例えば、車両が照明器具の真下に位置する場合、照明器具及び車両は、エリア内の同じ位置に位置付けられる。したがって、前述のように、照明器具の位置を決定することによって、システムはまた、エリアに対する車両の位置を決定する。しかしながら、車両は照明器具の真下に位置づけられることはめったにない。むしろ、車両は、より多くの場合、そのエリア内の照明器具に対してある距離を置いて位置づけられる。そのような場合、照明器具に対する車両の位置は、ピンホールカメラモデルのような数学的モデリング技術を使用して、既知の照明器具の位置に基づいて決定することができる。非対称の基準パターンはまた、エリアに対する照明器具の向きを伝達する。システムは、基準パターンの非対称性を認識し、それをエリアに関する方向(例えば、主磁場方向又はエリアによって規定される任意の座標系方向)に関連付けるように構成される。エリアに対する車両の向きは、受信した画像内の基準パターンと、受信した基準パターンのエリアに対する向き(例えば、非対称基準パターンが北向き)に基づいて決定することができる。照明器具に対する決定された車両位置(例えば、(x、y)座標)をエリアに対する車両の向きと組み合わせることにより、システムはそのエリアに対する車両の位置を決定することができる。
移動輸送システムは、他の実施形態では、可視光通信(VLC)信号を使用して照明器具位置データを通信する。VLC信号は、照明器具の1つ又は複数の光源を変調することによって生成される。例示的な実施形態では、車両に配置されたセンサは、照明器具から一定の距離に配置され、受信したVLC信号と共に照明器具の画像を受信する。VLC信号は、システムによって認識可能な照明器具識別子(例えば照明器具識別番号)でエンコードされる。一部の実施形態では、照明器具識別子は、識別子を情報の一部から変換することによって、又はVLC光信号への指令によって、VLCにエンコードされることができる。照明器具識別子を光信号に変換するために、システムは、特定の照明器具識別子に対応する特定の周波数及び/又は光強度レベルでVLC光信号を送信することができる。今度、システムは、VLC信号をデコードして照明器具識別子を得るように構成される。照明器具識別子は、エリア内の照明器具の位置(例えば、座標位置)を決定するために、照明器具レイアウト情報と組み合わせることができる。
前述したように、車両が照明器具の真下に位置するとき、照明器具の位置及び車両の位置は、エリアに対して同じである。既知の照明器具の位置に対する車両の位置(例えば、車両が照明器具に隣接して配置されるとき)を決定するために、システムは、画像の選択されたピクセルに基づいて相対的な車両の位置を決定するように構成される。より詳細には、システムは、受信した画像の各ピクセル位置に2つの角度(例えば、水平及び垂直角度)を関連付けるように構成される。これらの角度は、車両に配置されたセンサを較正し、次に、システムに供給されるか、又はプログラムされることによって決定される。システムは、照明器具に対応する画像の選択されたピクセルに基づいて一対の角度を選択するように構成される。
システムは、画像を処理して、画像内の照明器具に対応するピクセルを決定するように構成される。例示的な実施形態では、システムは、照明器具に対応する画像ピクセルと、背景物体に対応する他のピクセルとを、受信画像の各ピクセルの光強度値を決定することによって区別する。背景物体とは、照明器具の位置データを提供しないセンサのFOV内の物体であり、天井タイル、配管、ダクト、及び構造ビームはいくつかの例として挙げられる。いくつかの実施形態では、照明器具に対応する画像ピクセルは、ピクセル光強度値に基づいて、閾値を用いて決定される。ピクセル光強度値は、画像の所定のピクセルにおける光のレベルを示す数である。閾値は、照明器具に関連するピクセルと背景物体に対応する他のピクセルとを区別するために使用することができるピクセル強度値である。このシステムは、ピクセル光強度値が閾値を下回るとき、背景物体に対応するピクセルを識別するように構成される。閾値に等しい及び/又は閾値を上回るピクセル光強度値は、照明器具に対応するピクセルを示す。多くの他の画像処理手法も、本開示に照らして使用し得る。
識別された照明器具に対応する画像ピクセルについて、システムは、照明器具に対応するあるピクセルを選択して、既知の照明器具位置に対する車両位置を決定するようにさらに構成される。例示的な実施形態では、システムは、照明器具に対応する画像のピクセルを分析して、受信画像の照明器具に対応する1つのピクセルを選択ように構成され、このピクセルは次に、照明器具からの相対的な車両位置を決定するために使用することができる。選択されたピクセルは、いくつかの方法のうちのいずれか1つで決定されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ローカルスキャンは、グリッド分析技術を使用して画像に示される照明器具の中心ピクセル位置に位置するピクセルを決定するか、又は照明器具の質量中心を表すことによってピクセルを選択することを含む。他の実施形態では、ローカルスキャンは、最大ピクセル光強度値に関連するピクセルを選択することを含む。いったん選択されると、システムは、選択されたピクセルのピクセル位置に関連する1対の角度を選択するように構成される。照明器具に対応するピクセル及び選択された1対の角度により、システムは、照明器具に対する車両の位置を決定するように構成される。車両に配置されたセンサは、照明器具から一定の距離にあるので、照明器具に対する車両の位置は、システム構成要素(例えば、センサ及び照明器具)間の幾何学的関係に基づいて決定され得る。
エリアに対する車両位置(例えば、グローバル座標位置)を決定するために、エリアに対する車両の向きは、照明器具に対して決定された車両位置(例えば、ローカル座標位置)と組み合わされる。車両の向きがなければ、照明器具に対する車両の位置は、2つの位置のうちのどちらでもあり得る(例えば、照明器具の第1の側面に面しているか、又は照明器具の第2の側面に面している)。例示的な実施形態では、システムは、エリアに対する向きを決定するために、いくつかの照明器具の位置及びそこからの相対的な車両の距離を決定して照明器具の位置と相対的な車両距離との特異の組み合わせを得るように構成される。
(例示的な移動輸送システムアプリケーション)
図1Aは、倉庫又は工場などの移動輸送システムが存在する任意の構造又は空間環境とすることができるエリア10の斜視図である。このような環境では、例えば、フォークトラック又は動力式カートなどの移動輸送システムが、エリア10全体に物品を移動させる。物品を所望の位置に配置するために、移動輸送システムは、エリア10内のそれらの特定の位置を決定するように構成される。図1に示すエリア10は、床40、壁60、棚80、車両90、及び照明器具100A及び100B(まとめて照明器具100という。)を含む。
この例では、エリア10は、棚80内に格納されるコンテナを収容するためのフロア40及び壁60を含む。フロア40は、一般に、車両90がエリア10内を移動する間にこれを支持する。いくつかの実施形態では、床40は平坦面であり、照明器具100からの既知の距離C(図2Aに示される。)を有する。距離Cは、さらに説明するように、エリア10内の車両位置を決定する際に使用するためにシステムにプログラムすることができる。図示されているように、例示的な実施形態では、壁60は床40の周囲に沿って配置され、これにより、床40のレイアウトを画定する。他の実施形態では、壁60は、フロア40全体に配置された柱である。それらの構成にかかわらず、床40及び壁60はともに、車両90が物品を輸送するために通過するエリア10を画定する。
いくつかの実施形態では、車両90は、例えば、自動化されたフォークリフトやロボットのような室内トランスポートであってもよい。例えば、一つの使用例として、エリア10は大規模なストック室又はいわゆるフルフィルメントセンターであり、ストックされた物品が既知の場所に配置された数百又は数千の棚を含み、各場所は、物品を取り出し、それらの物品を人間が所定の物品を梱包して購入者に発送する梱包ステーションに返却するように、プログラムされたロボット車両を介してアクセス可能である。他の実施形態では、車両90は自動運転車であってもよく、その場合にはエリア10が廊下、駐車場又は道路(室内又は室外のいずれか)である。自動運転車とは、人間の入力(例えば車両制御装置のセットを物理的に操作する人。)がなくても、その環境を感知してナビゲートすることができる車両をいう。システムがVLC信号を介して照明器具位置データを通信するように構成された例示的な実施形態では、車両90は、さらに説明するように、照明器具100から既知の距離(例えば、図2Aに示す距離Z。)で床40(例えば、倉庫の床、廊下又は道路)に沿って移動するように構成される。本開示の他の実施形態では、照明器具100からの車両90の距離は一定でなくてもよい。例えば、照明器具位置データが非対称基準パターンを介して通信されるいくつかの実施形態では、車両90は、エリア10に対して任意の方向(例えば、上下、前後、左右)に移動することができる。さらに、車両90に配置された受信機208は、本体204の中心線に対して(例えば、ピッチング、ヨーイング、ローリング方向に)移動することができる。予め定義された経路に沿って車両の動きを誘導する機械的又は磁気的な軌道誘導システムを含む従来のシステムとは異なり、車両90はこれに限定されない。むしろ、車両90は、1つ以上の照明器具100によって提供される位置情報を使用してエリア10内を自由に移動するように構成される。この開示に照らして、車両90の多くの属性及び形態の要素が理解される。
車両90は、1つ以上の照明器具100から受信した位置情報を使用してエリア10をナビゲートする。照明器具100は、発光ダイオード(LED)などの1つ以上の光源を使用してエリア10を照らすために光を送るように構成される。照明器具100はさらに、車両の位置決めに使用するための非対称の光ベースの基準パターンを表示するように構成されている。非対称の光ベースの基準パターンは、照明器具識別子のような位置情報を通信するように構成された光源のパターンであり、システムによりデコードした時にエリア10内の車両の位置を決定するために使用することができる。非対称パターンは、さらに説明するように、照明器具100内に個々の光源を物理的に配置することによってパターンを作ることで形成するか、又は照明器具100内の光源を様々な光強度レベルで動作させ非対称パターンを作ることで形成することができる。
照明器具100は、エリア10内に配置され、例えば天井に取り付けられるか、又は別の方法で固定され、これによって照明器具100が車両90から見えるようになる。より詳細には、照明器具100は、床40の上の既知の距離(例えば、図2Aに示す距離C)に配置される。いくつかの実施形態では、照明器具100は、照明器具100と車両90との間の所望の高さを維持するために天井に入り込む。他の実施形態では、照明器具100は、壁60などの建物の構造の一部に取り付けられる。より一般的な意味では、照明器具100は、床40の上の既知の高さにあって車両90に見えるように、エリア10の任意の表面に配置することができる。
図1Bは、図1Aに示される照明器具100の例示的な配置を示すエリア10の上面図である。図示されているように、照明器具100は、多くの異なるエリア位置に車両位置情報を提供するためにエリア10全体に配置することができる。例示的な実施形態では、エリア10に関する各照明器具100の座標位置(例えば、(X、Y))は、床40などの基準フレームを使用して照明器具の設置段階で決定することができる。例示的な実施形態では、照明器具100は、X方向に沿った第1の基準軸45A及びY方向に沿った第2の基準軸45B(まとめて基準軸45という。)を使用してエリア内に配置される。床40は、例えば、床40の隅に位置する基準点47を含み、そこから照明器具100が配置されることができる。エリア10内の各照明器具100の基準点に対する位置は、照明器具レイアウト情報として知られている。この情報は、車両90及び/又はコンピューティングシステムのメモリ内に格納され、その情報が車両の位置を決定するためにアクセス可能である。一旦決定されると、照明器具100の座標位置は、エリア10内の3次元照明器具座標位置を決定するために、他の既知の距離(例えば、図2AのZ距離)と組み合わされ得る。
照明器具100は、エリア10内の異なる位置にある複数の車両が同じ照明器具100を観察し照明器具位置データを受信できるように配置することができ、この照明器具位置データは今度各車両の特異の位置を決定するために使用されることができる。照明器具位置データは、車両位置を決定するために使用されることができる光通信(例えば、照明器具識別子を表す基準パターン)、RF、及び赤外線(IR)信号などの任意の情報である。その結果、単一の照明器具100は、その照明器具位置データを複数の車両に一度に提供することができ、車両90が複数の受信信号のために通信エラーを経験することを回避できる。例示的な実施形態では、照明器具100は、x−y座標軸に関して床40の上にグリッドパターンで配置される。しかしながら、他の実施形態では、照明器具100は、廊下又は通路に沿って配置された場合や、エリア10内の中心位置の周りの円形パターンに沿って配置された場合、直線状に配置される。より一般的な意味で、照明器具100は、車両90が照明器具座標位置に基づいてエリア10内の車両位置を決定できるように、任意の所望の配置に構成することができる。
図2Aは、本開示の一実施形態に従って構成された車両90及び照明器具100を含むエリアの側面図である。車両90は、エリア10を通って物品及び設備を運ぶように構成された本体204を含む。例示的な実施形態では、本体204はフォークトラックである。他の例では、本体204は、ロボット又は動力駆動カートであってもよい。本体204は、いくつかの実施形態では、床40に対して一定の距離Aを維持する。本体204には、照明器具の位置データを受信する受信機208が取り付けられている。受信機208は、床40に対して既知の距離Bに配置される。図示されているように、照明器具100は、床40に対して距離Cだけ離れて配置されている。距離B及びCの両方が測定可能であり、既知の値であるので、これらの距離は、受信機208から照明器具100までの距離Zを決定するために使用され得る。距離Zと照明器具の座標位置とを組み合わせると(図1Bに関して説明したように)、照明器具の三次元位置を決定することができる。照明器具の三次元位置は、システムにプログラムされ、さらに説明するように、照明器具に対する車両位置を決定するために使用され得る。しかしながら、本体204の上昇、下降、及び/又は傾斜に起因する距離A及び/又は距離Bの変化は、決定された車両位置に悪影響を及ぼし得ることに留意すべきである。
図2Bは、本開示の一実施形態に従って構成された例示的な受信機208を示す。受信機208は、車両がその位置を変えるときに照明器具位置データを集合的に受信して処理する1つ以上のセンサ212、プロセッサ216、メモリ220、及びトランシーバ224を含む。受信機208は、少なくとも1つのセンサ212が所定の照明器具100として表示された基準パターンを受け取ることができるように、本体204の任意位置に配置することができる。例示的な実施形態に見られるように、受信機208は、車両90の上部に配置される。受信機の他の実施形態は、本開示に照らして明らかである。
受信機208は、所定の照明器具100によって表示される光ベースの基準パターンの画像を受信するか、又は他の方法で処理するように構成された1つ又は複数のセンサ212を含む。例示的な実施形態では、センサ212は、照明器具100から一定の距離にセンサ212を維持するために、本体204に取り付けられている。いくつかの実施形態では、センサ212は、可視及び赤外スペクトルの両方の光に感応する相補型金属酸化膜半導体(complementary metal−oxide semiconductor:CMOS)センサである。他の実施形態では、センサ212は、電荷結合素子(charge−couple device:CCD)画像、グローバルシャッターカメラ、又は動的視覚センサであってもよい。より一般的な意味では、センサ212は、振動及び使用に対する継続的な曝露及び/又は適用可能な安全基準を満たすことができるなど、工業環境の影響に耐えることができる任意のセンサとすることができる。
センサ212は、いくつかの他の実施形態では、エリア内に存在する周囲光とは異なる波長及び/又は方向で送信される信号を検出するための、赤外線又は偏光フィルタなどのフィルタを含む。フィルタは、センサ212が周囲光で飽和することで照明器具100によって表示される信号を検出することができなくならないように、可視光の強度を低下させてもよい。調整可能な光学フィルタは、他の実施形態では、2つの異なる動作モードを生成するように実装される:(1)IR光の増強及び可視光の低減(2)可視光の増強及びIR光の低減。フィルタは、1つ又は複数の用途においてセンサ212の精度を改善するように調整可能に構成される。
さらに、いくつかの実施形態では、センサ212は、使用前及び使用中に較正される。センサ較正は、センサ212を使用して、様々な既知の距離及び角度で基準パターンの複数の画像を受信又は他の方法で処理することを含むことができる。これらの既知の距離及び角度を使用して、受信機208は、使用中に高レベルの精度が達成されるように調整することができる。いったん較正した後、システムの所望の精度レベルを維持するために、センサ212を定期的に較正することもできる。
センサ212は、非対称の光ベースの基準パターンの画像の受信に応答して、このデータをプロセッサ216に送信し、プロセッサ216は、指令及びデータをコンパイル及び配信するようにプログラミング又は他の方法で構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ216は、受信した画像の非対称基準パターンから照明器具識別子を決定するように構成される。プロセッサはさらに、さらに説明されるように、決定された照明器具識別子に基づいて照明器具100に対する車両位置を計算するように構成される。エリア10内の車両の位置を計算するために、プロセッサは、ルーチン及びサブルーチンなどの位置決めファームウェア及びソフトウェアにアクセスするか、又は他の方法で実行し、受信した画像を分析して照明器具位置データ(例えば、照明器具識別子)を抽出するように構成される。一旦決定されると、プロセッサは、車両位置データをメモリ220に転送するように構成されており、このデータは、システムによる将来の使用のために(例えば、車両追跡目的のために)維持することができる。
図示されるように、受信機208は、プロセッサ216によってアクセス可能なメモリ220をさらに含む。例示的な実施形態では、プロセッサ216によって作成及び/又は管理されるデータは、車両90の様々な動作をサポートするためにメモリ220内に格納される。画像、エリアの地図、照明器具識別子、及びルックアップテーブルなどのデータは、メモリ220及び/又はネットワークを介してプロセッサ216にアクセス可能にされ、これにより車両の位置を決定する。メモリ220は、任意の適切なタイプ(例えば、RAM及び/又はROM、又は他の適切なメモリ)及びサイズであってもよく、場合によっては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又はそれらの組み合わせで実装されてもよい。メモリ220はまた、非一時的データ記憶が可能な任意の物理的装置であってもよく、例えば、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセスに従って電子デバイスの動作を容易にする複数の命令をエンコードする1つ又は複数の非一時的機械可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であってもよい。
受信機208は、受信機208とシステムの他のデバイスとの間で情報を交換するための通信信号を受信して送信するトランシーバ224をさらに含むか、又は他の方法でこれと動作可能に結合される。例えば、トランシーバ224は、受信機208の中に配置されてもよいし、又は他の方法で動作可能に結合されてもよく、エリア10の内側及び/又は外側に位置する1つ以上の他のトランシーバと通信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、トランシーバは、通信ネットワークにデータを送信し、通信ネットワークからデータを受信するためのRF信号アンテナである。通信信号は、例えば、プロトコル情報、画像、基準パターンデータ、照明器具識別子、システム測定、及び/又はエリア内の車両位置を決定するために使用できる基準パターンデコード指令/コマンドなど、様々な情報を含むことができる。
(光ベースの基準パターン車両位置特定)
前述したように、磁気トラック及び/又は機械的トラックを含む車両位置特定システムは、比較的制限的であり、エリア全体の車両の動きが制限される。さらに、RF信号を介して情報を送信するシステムは、不正確な通信信号の受信に起因するエラーを起こしやすい。本開示は、光ベースの通信信号を使用して車両位置を決定することによってこれらの問題に対処する。以下でより詳細に説明される例示的な実施形態では、システムは、照明器具の位置データ及びエリアに対する照明器具の向きを通信するために、非対称の基準パターンの形態の光ベースの通信信号を使用する。その結果、車両は、エリア内で6自由度(例えば、上下左右、前後、ピッチング、ローリング及びヨーイング)の下で移動することができる。システムはさらに、エリア全体の車両を誘導及び/又は追跡するために、照明器具位置データを処理して、エリアに対するグローバルな車両位置(例えば、x−y座標位置)を決定するように構成される。例では、エリアに対する車両のグローバルな位置は、非対称の基準パターンの単一の画像を使用して決定することができる。
(システム構造及び動作)
図3Aは、本開示の一実施形態に従って構成された照明器具100の底面図を示す。照明器具100は、エリア10を照らすための光とともに、照明器具位置データを送るように構成され、照明器具位置データは例えば、エリア10内の車両位置を決定するために使用することができる光ベースの基準パターンを使用して送信された照明器具識別子である。その結果、照明器具位置データは、看板やステッカーによる環境的な干渉や、破損、破れ、汚れ(これらは産業環境では一般的である。)などの潜在的な劣化がない状態で通信することができる。
照明器具100は、可視光線及び赤外線光を伝送するための多数の可視光源308を格納して動作させるように構成されている。例示的な実施形態では、照明器具100は、1つ以上の可視光源308を収容するためのハウジング304を含む。ハウジング304は、いくつかの実施形態では、矩形のフォームファクタを有する。しかし、他の実施形態では、ハウジング304は、六角形又は菱形のフォームファクタを採用することができる。より一般的な意味では、ハウジング304は、可視光源308を固定位置に維持することができる任意の形状とすることができる。
ハウジング304内には、照明器具位置データ(例えば、照明器具識別子)でエンコードされた非対称基準パターンにおいて、光、例えば発光ダイオード(LED)を生成して伝送するように構成されたいくつかの可視光源308がある。データは、ここに記載されているように照明器具の光源を照明することによって情報の一部から光に基づく非対称の基準パターンに変換される。可視光源308は、いくつかの実施形態では、短いデューティサイクル(例えば、100ミリ秒)で動作するか、又は低い電流レベルを使用して動作するように構成される。他の実施形態では、光源308は、調光可能光源として、多数の異なる光強度レベルで非対称基準パターンを表示し、エリアの照明を変化させるように構成されている。
基準パターンの非対称形状は、照明器具100内の光源308の物理的配置に基づいて生成されることができる。いくつかの例では、光源308が照射されたときに照明器具識別子が表示されるように、個々の光源308をパターンで取り付けるにあたり、はんだ接続又は導電性接着剤などの低コストのオプションを使用することができる。いくつかの実施形態では、基準パターンは再構成可能であり、これにより光源308によって表示される基準パターンは、様々なタイプの情報(例えば、コマンド、ナビゲーション情報、天気予報、及び緊急情報)を通信するように修正される。例えば、いくつかの実施形態では、光源308は、ハウジング304内の異なる位置に再配置されて、異なる基準パターンを生成することができる。
図3Bは、本開示の一実施形態に従って構成された照明器具100の概略図である。それらの位置に加えて、可視光源308は、光源308の物理的配置が非対称パターンに対応するかどうかにかかわらず、非対称基準パターンを生成するように動作させることができる。いくつかの実施形態では、照明器具100は、照明器具識別子を生成するために光源308に動作可能に結合されるOR抵抗器などの抵抗器を含む。これは図3Bに示されており、照明器具100は電源309A及び309B(まとめて309という。)を含み、各電源309A及び309Bは、電気回路を介して光源308及び抵抗器310の組み合わせに電力を供給するように構成される(例えば回路「A」及び「B」)。回路A及びBは、照明器具100の様々なセクション311A〜E(集合的に311)内に互いに平行に取り付けられているので、回路Aの一部がセクション、例えばセクション311A内に光源308を有する場合、回路Bはセクション内に位置する抵抗器を有する。回路A及びBに電力が供給されると、各可視光源308は、照明器具識別子の一部を生成し、これにより、回路A及びBの光源308全体が識別子を表す。精度を向上させるために、回路A及びBは、照明器具100内で可能な限り互いに近接して配置されるべきであることに留意すべきである。
いくつかの実施形態では、スイッチが各電源309に動作可能に接続され、回路A及びBを通る電気の流れを制御し、したがって非対称の基準パターンがどのように表示されるかを制御する。例示的な実施形態では、コントローラがドライバなどのスイッチに接続され、このスイッチを操作することで光源308の動作を制御するように構成される。他の実施形態では、スイッチはフルブリッジとして構成され、これによりコントローラからの入力に応答して光源308への電力の供給を調整するスイッチが4つある。それらの構成にかかわらず、スイッチは回路A及びBへの電力を制御し、したがって基準パターンがどのように表示されるかを制御する。例示的な実施形態では、システムが回路Aの光源308と回路Bの光源308とを区別して非対称の基準パターンをデコードすることができるように、回路A及びBのそれぞれに交互に電力を印加することができる。例えば、照明器具の動作サイクルの前半の間に、回路Aに電力が供給され、回路Aに接続された光源が光を発し、回路Bに接続された光源308が光を発しない。サイクルの後半では、電力はもはや回路Aに供給されないので、回路Aの光源308はもはや光を発しない。一方、回路Bは電力を受取るので、回路Bに関連する光源308は光を発する。そのような場合、システムは、回路Aの光源308をバイナリ形式の「1」などの第1の値に関連付けるように構成される。システムはまた、回路Bの光源308を第1の値とは異なる第2の値、例えばバイナリ形式の「0」と関連付けるように構成される。加えて、いくつかの実施形態では、可視光源308は、異なるビットの情報を生成するために、互いに180度のような異なる向きに配置することができる(例えば、0度の光源は「1」であり、180度の光源は “0”)。照明回路動作の各半サイクル中にどの回路が送信しているかを区別するために、いくつかの可視光源308が、コンテンツのタイプ(例えば、「1」又は「0」)を示すように、互いに対して空間的に配置される(例えば、緊密なグループに配置される。)。決定された各半サイクルのコンテンツタイプにより、システムは、受信した画像を分析して、エンコードされた照明器具位置データを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、センサは、単一の画像内の複数の光信号が互いに識別されるように、可視光源308のタイミングと同期される。
非対称の基準パターンは、他の実施形態では、照明器具内の光源位置ではなく、光源308の動作によって生成される。例示的な実施形態では、基準パターンは、アクティブな(すなわちオンにされた)及び非アクティブな(すなわち、オフにされた)可視光源308の組み合わせによって作られる。そのような場合、アクティブな光源には「1」のバイナリ数値が割り当てられ、インアクティブな光源には「0」のバイナリ数値が割り当てられる。他の実施形態では、基準パターンは、光色、又は光色とアクティブな可視光源308との組み合わせを使用して作られる。その構成にかかわらず、非対称の光ベースの基準パターンは、エリア10内の人にとっては目立たないような方法で照明器具位置データを伝達する。
しかしながら、非アクティブな光源を使用して作られた基準パターンは、基準パターンが表示されている間に可視光源308のうちのいくつかのみが光を発しているので、照明器具100によって提供される照明レベルを低下させる。この欠点を改善するために、例示的な実施形態では、照明器具100は、光源308の光強度レベルの変化に基づいて基準パターンを作るように構成される。例示的な実施形態では、照明器具100は、(1)完全発光モードと(2)メッセージモードの2つの動作モードで構成されている。完全発光モードで動作するとき、照明器具100は、照明器具100の視野(FOV)内で最大量の光を出力するように構成される。最大光量は、物理的構成要素能力(例えば、LEDの最大出力)又はシステム動作ソフトウェアによって課されるプログラム上の制限により定義されてもよい。最大光量がどのように定義されても、完全発光モードは、車両が照明器具100の下方及びその付近をナビゲートできるように十分な量の光を提供する。
しかしながら、メッセージモードの間、照明器具100は、より少ない光を出力して、基準パターンを生成する。より詳細には、基準パターンは、この例示的な実施形態では、可視光源308の光強度レベルを変化させることによって作られる。これは図3Aから参照でき、それには、可視光源308のうちのいくつかは高い光強度(影のないボックスで示される)で動作し、他の可視光源308は低い光強度レベル(影のついたボックスで示される)で光を発している。様々な光強度の可視光源308を有する基準パターンを作成することにより、照明器具100において、可視光源308の全てが光を発しているので、認識可能な基準パターンを表示しながら、エリアに対してより大きな照明を提供することができる。さらに、基準パターンは、可視光源308の光強度レベルを変更して異なる基準パターンを生成することによって再構成可能である。例示的な実施形態では、より高い強度レベル(例えば、最大強度レベル)で動作する可視光源308は、バイナリ形式で「1」の値を割り当てることができる。より低い光強度レベルで動作する可視光源308には値「0」を割り当てることができ、したがって、光源308は、説明したようにデコード可能なバイナリメッセージの形態(例えば、0101110)で照明器具位置データを送信し、これにより照明器具100に対する車両の位置を決定する。より低い光強度レベルは、所定の照明器具100についてより高い光強度レベルの50%、65%、70%、85%、90%、93%及び95%の範囲であり得る。より一般的な意味で、より高い光強度レベル及びより低い光強度レベルの差は、最大量の照明を提供するために可能な限り小さくなければならないが、基準パターンが依然として認識可能であるように十分に大きくすべきである。さらに、高い光強度レベルと低い光強度レベルとの間のより小さい差は、そのエリア内の人々にとってあまり目立たない基準パターンを作る。
基準パターンによって送信される情報の量は、可視光源308の数に依存する。各光源308は、情報のビット(例えば、「1」又は「0」)として処理することができる光を発する。一緒に、いくつかの可視光源308は、数ビットの情報で構成されるメッセージ(例えば、010011101)を表す基準パターンを形成する。したがって、照明器具100は、2nに等しい数の基準パターンを生成するように構成され、ここで、nは、可視光源308の数であり、バイナリ形式である。しかしながら、他の実施形態では、照明器具100は、光強度レベルを変化させるだけでなく、光色も変化させるように構成されている。光色を変化させる色エンコードスキームは、エリア内の車両によって認識可能な多数の他の基準パターンを生成するために照明器具100によって使用され得る。このような基準パターンに含まれる照明位置データは、基準パターン画像のピクセルRGB値を読み取ることによって抽出することができる。したがって、照明器具100は、光強度を使用して基準パターンを生成するように構成され、色は、262,144の基準パターンの総数を生成することができる。
図3Cは、本開示の一実施形態による可視光源308及び赤外光源312を含む照明器具100の底面図である。可視光源308の光強度レベルを変化させることは、技術的に複雑であり、ドライバなどのソフトウェア及び/又はハードウェアを必要とする可能性がある。したがって、照明器具100は、いくつかの実施形態では、基準パターンを表示するための複数の赤外光源312を含むことができる。このような実施形態では、基準パターンは、エリアを照らすために照明器具100によって発せられる可視光のレベルを制限又は悪影響を与えずに表示される。図3Cに見られるように、赤外光源312は、例示的な実施形態では、可視光源308と混合され、赤外光源312が照明器具の向き及び位置データを伝達するために非対称パターンで配置される。一方、可視光源308は、エリア10を照明するように配置される。可視光源308は、いくつかの実施形態では、一様な照明レベルを提供するために対称的なパターンで配置される。この例示的な実施形態では、赤外光源312及び可視光源308のそれぞれは、それ自体の別個の電力電子回路を有するが、これは必須ではない。他の実施形態では、単一の電子回路が、可視光源308及び赤外光源312の両方に電力を供給することができる。他の例では、照明器具100は、赤外光源312が開口316の外周に沿ってハウジング304内に配置され、赤外光源312が可視光源308から分離されるように構成される。
図3Dは、本開示の一実施形態による、照明器具100の外周に沿って配置された赤外光源312及び320を備えた照明器具100の底面図である。例示的な実施形態では、照明器具100は、エリアを照らすために光を発し、かつ赤外光源312及び320によって送信される位置情報に付け加えて、非位置決め情報(例えば、緊急情報)を通信する基準パターン表示するように構成される可視光源308を含む。より詳細には、赤外光源312及び320は、ハウジング304内に設置され、エリア内の車両位置を決定するためにシステム(例えば、車両)によってデコードされ得る独特の非対称パターンを生成する。例示的な実施形態では、赤外光源312及び320は、可撓性材料の予め製造されたロール、例えばテープから製造することができる。照明器具位置情報は、赤外光源312と320との間の距離に基づいて伝達される。基準パターンは、赤外光源312及び320の両方を含むが、常に含むわけではない。しかし、他の実施形態における基準パターンは、単に赤外光源312で作ることができる。使用される光源にかかわらず、赤外光源312及び320によって作られる基準パターンは、可視光源308がアクティブされているか否かにかかわらず、連続して表示され得る。
照明器具位置データに加えて、照明器具100はさらに、エリアに対する照明器具100の位置情報を伝達するように構成される。照明器具方向情報は、所定の照明器具100がエリアに対してどのように位置決めされるかを決定するために使用され得る任意のデータ及び/又は信号である。例えば、赤外光源320は、エリアに対して照明器具100の向きを決定するためにデコードすることができる光信号を送信するように構成される。そのような場合、赤外光源320は一緒になって、エリアに対する照明器具100の方向(例えば、北)を示す原型を形成する。他の例では、原型は、照明器具100の2つ以上の側面及び/又は対向する側面に配置された赤外光源320を含むことができる。それらの構成にかかわらず、システムは、さらに説明されるように、原型を認識し、それに対応する方向を関連付けるように構成される。
図3Eは、本開示の一実施形態による、可視光源308の前面に配置されたディフューザ324を備えた照明器具100の底面図である。いくつかの実施形態では、照明器具100は、照明体験を改善するために、ディフューザ324などの他の装置を含むか、又はこれに結合されてもよい。例示的な実施形態では、可視光源308(可視光源308は破線で示される)とエリアとの間にディフューザ324が取り付けられるか、又は別の方法で配置される。しかしながら、赤外光源312、320の前方にディフューザ324を配置する場合、赤外線信号がディフューザ324によってフィルタリングされ得る周波数にあるときは、赤外線信号の透過に悪影響を及ぼし得る。その結果、基準パターンの一部が画像内で見えなくなり、その結果、パターンが不完全かつ/又は不正確になる可能性がある。ディフューザ324によって引き起こされる不正確さを回避するために、赤外光源312及び320は、図3Eに示すように、照明器具100の外周に配置され、ディフューザ324によって覆われない。他の実施形態では、ディフューザ324の輪郭又は形状は、例えば、非対称形状に基づいて照明器具の向きを伝えるなど、照明器具の位置を決定するための情報を伝達するように構成される。その構成に関係なく、ディフューザ324は、光を散乱させてエリア内に柔らかい光の外観を提供するように構成される。
図4は、本開示の一実施形態に従って構成されたシステム400のブロック図である。システム400は、エリア10、ネットワーク404、及びコンピューティングシステム408を含む。エリア10は、図1Aに関連して前に説明したように、照明器具位置データを車両90に送信するための照明器具100を含む。
図示されるように、システム400は、ネットワーク404及び1つ又は複数のサーバやコンピュータシステム408との通信連絡を可能にする。ネットワーク404は、(本明細書で説明するように)コンピュータシステム408と通信して照明器具100及び/又は車両90を配置することもできる。ネットワーク404は、無線ローカルエリアネットワーク、有線ローカルネットワーク、又はローカル有線及び無線ネットワークの組み合わせであってもよく、インターネット又はキャンパスワイドネットワークなどのワイドエリアネットワークへのアクセスをさらに含んでもよい。より一般的な意味では、ネットワーク404は任意の通信ネットワークとすることができる。
いつくかの実施形態によれば、コンピューティングシステム408は、クラウドベース又はローカルサーバコンピュータなどのネットワーク404を介して通信することができる任意の適切なコンピューティングシステムであってもよく、車両位置特定サービスを提供するようにプログラミングされてもよい。例えば、車両位置特定関連サービスは、コンピューティングシステム408がエリア10内の照明器具のレイアウトを車両90に送信するように構成されている(例えば、エリア10内の位置と識別番号を相互参照する照明器具リスト)。多くの他のこのような構成は、この開示に照らして明らかである。
コンピューティングシステム408は、コンピューティングシステム408とシステム400の他のデバイスとの間の情報の交換を容易にするために通信信号を受信し、送信するトランシーバ412をさらに含むか、又は動作可能に結合されてもよい。トランシーバ412は、例えば、コンピューティングシステム408内に配置されていてもよく、動作可能に結合されていてもよく、エリア10の内側及び/又は外側に位置する1つ又は複数の他のトランシーバと通信するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、トランシーバ412は、ネットワーク404などのネットワークからデータを送信及び受信することを可能にするモデム、又は他の適切な回路である。通信信号は、例えばプロトコル情報、画像、基準パターンデータ、システム測定値、及び/又は基準パターン指令/コマンドなどの様々な情報を含むことができる。
照明器具100及び/又は車両90からデータを受信すると、トランシーバ412は、データをプロセッサ416に送信することができ、プロセッサ416は、命令及びデータをコンパイル及び配信するようにプログラミング又は構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ416は、新しい照明器具の識別番号を受信することに応答して、照明器具データのデータベースを更新するように構成される。照明器具データは、いくつかの実施形態では、車両位置を決定するためにネットワーク404を介して(以下に説明するように)1つ以上の車両90に送信することができる。
図示されるように、コンピューティングシステム408は、プロセッサ416によってアクセス可能なメモリ420をさらに含む。プロセッサ416によって作成及び/又は管理されるデータは、コンピューティングシステム408の動作をサポートするためにメモリ420内に格納されてもよい。メモリ420は、任意の適切なタイプ(例えば、RAM及び/又はROM、又は他の適切なメモリ)及びサイズであってもよく、場合によっては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又はそれらの組み合わせで実装されてもよい。メモリ420はまた、非一時的データ記憶が可能な任意の物理的装置であってもよく、例えば、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセスに従って電子デバイスの動作を容易にする複数の命令をエンコードする1つ又は複数の非一時的機械可読媒体を含むコンピュータプログラム製品であってもよい。
(光ベースの基準パターンによる車両位置を決定する例示的な方法)
図5は、本開示の一実施形態による、エリア内の位置を決定する例示的な方法500のフローチャートである。方法500は、エリア内の照明器具によって表示された非対称基準パターンの画像を受け取るステップ504を含む。前述したように、車両は、照明器具によって表示される光ベースの非対称基準パターンの画像を処理するように構成されたセンサを含む。照明器具が車両に配置されたセンサのFOVに入ると、センサは非対称基準パターンの画像を受け取り、それに動作可能に結合されたプロセッサに画像を送信する。プロセッサは、次に、非対称の基準パターンを分析して、照明器具からの車両の相対位置を決定するように構成される。したがって、システムは、さらに説明されるように、非対称基準パターンの受信画像からエリア内の正確な車両位置を決定するように構成される。
いくつかの実施形態では、各センサが所定の照明器具の画像を受け取り、又は別の方法で処理するように、複数のセンサを組み込むことにより、精度及び正確さが改善される。改善は、車両の位置が、照明器具に対する異なるFOVを有するセンサ(例えば、車両対照明器具が45度の位置にあるセンサ#1、車両対照明器具が60度の位置にあるセンサ#2など)により受信される照明器具の画像を使用して決定することにより図られる。複数の画像からのデータは、データ融合などの技術を使用して結合され、又は統合され、エリア内のより正確な車両位置を決定する。いくつかの実施形態では、複数のセンサを実装することは、システムの制約(例えば、車両のサイズ又はシステム全体のコスト)のために実用的ではない。そのような実施形態では、単一の高解像度センサを使用してシステム精度を改善することができる。システムの精度を改善するための多くの他の実施形態は、この開示に照らして明らかである。
いくつかの他の実施形態では、正確さ及び精度は、システムで使用されるセンサの数及び/又はタイプを増やすのではなく、センサの1つ又は複数の属性を調整することによって改善される。シャッター速度などのセンサ属性は、センサの動き及び/又はエリアに存在する周囲光のレベルなどの外部要因による受信画像への悪影響を最小限に抑えるように調整することができる。シャッター速度又は露光時間は、デジタルセンサーが光にさらされる時間の長さである。センサに到達する光の量は、露光時間に比例する。これらの要素は、画像の明瞭度を低下させる可能性があり、基準パターンが画像内で歪んで見えるので、決定された車両位置の精度を低下させる可能性がある。外部要因による誤差を低減(又は排除)するために、シャッタースピードの増減などの調整をしてセンサの露光時間を変化することで、画像品質が改善され、基準パターンの鮮明な画像が得られる。例示的な実施形態では、エリア内を移動する車両にセンサが配置される。センサのシャッター速度が遅く、露光時間が長くなると、センサによって記録された画像が不鮮明になることがある(例えば、ぼやけた画像)。センサが画像を生成するのに十分な光を受光して処理する前に、車両が照明器具から離れるため、画像はぼやけて見える。反対に、センサのシャッター速度を上げることで、車両がセンサを照明器具の外に移動させる前に、センサが十分な量の光を処理し、鮮明な画像を記録することが可能になる。30〜500マイクロ秒(μsec)のようなシャッター速度は、移動する車両において照明器具のデコードされた画像を捕捉するのに十分である。
方法500は、照明器具によって表示された非対称基準パターンの受信画像に基づいて照明器具の座標位置を決定するステップ508をさらに含む。いったん表示されると、基準パターンをデコードすることができ、例えば、低い光強度の光源を「0」に、高い光強度の光源を「1」に関連づけて、照明器具位置データ(例えば照明器具識別子)を検索して、エリア内の車両位置を決定することができる。例示的な実施形態では、第1のビット(例えば、第1の光源)が照明器具の右上コーナーに位置するように基準パターンシーケンスを使用して、非対称光ベース基準パターンがデコードされる。次いで、シーケンスは、照明器具識別子を決定するために、例えば上から下へ、そして右から左への順序に従う。照明器具識別子は、エリア内の特定の場所、例えば照明器具の座標位置に関連付けられた数字又は記号である。基準パターンシーケンスに加えて、基準パターンは、ヒストグラム−閾値アルゴリズムのようなアルゴリズムを用いてデコードすることができる。より詳細には、ヒストグラム−閾値決定アルゴリズムは、照明装置によって送信された基準パターンを決定するために、ピクセルの光強度レベルに基づいて受信画像のピクセルをソートする。これは図6A〜図6Bに示されており、そこには、照明器具100は、他の光源608よりも低い光強度レベルで動作するいくつかの光源604(斜線のボックスによって示される)を有する。画像の受信に応答して、システムは、閾値を決定するために画像を分析し、この閾値は、今度バイナリ形式の「0」及び「1」などの値を画像に表示される情報のビット(例えば、光源に対応するピクセル)に割り当てるために使用し、メッセージ(例えば、バイナリ形式の0101011)を得られる。各ピクセルは、輝度レベルを決定するために分析される。いくつかの実施形態では、周囲光などの光源に対応しない画像のピクセルが非常に低い光強度値を有し、画像から暗く見えるように、センサの露光時間は非常に短い(例えば、50μ秒)ことに留意すべきである。一方、光源に関連するピクセルは、より高い光強度値を有し、画像内で明るく見えるので、周囲光に対応するピクセルから容易に識別可能である。画像のピクセルは、各光強度レベルのピクセル数を決定するためにカウントされる。これは、図6Bに示され、光源604及び608に対応するピクセルがカウントされ、輝度レベルによって識別される。図示されるように、カウント612は、より低い光強度の光源604に関連する画像のピクセルに対応する(影のついたボックスによって示される)。一方、カウント616は、高光強度レベルの光源608のピクセルに対応する(影のないボックスによって示される)。図示されるように、カウント616は、カウント612よりも光強度レベル軸に沿ってゼロからさらに離れて配置されている。システムは、ピクセルカウント612及び616に基づいて、閾値620を決定するように構成される。例示的な実施形態では、閾値620は、基準パターンをデコードする目的で、低輝度レベル光源(例えば604)に関連するピクセルと高輝度レベル光源(例えば608)のピクセルとを区別するために使用される光強度レベル値である。図示されるように、閾値620は、カウント612より大きいがカウント616より小さい光強度値に位置する。閾値620を決定すれば、画像は閾値620を用いて分析することができ、光源604に対応するピクセルを低い光強度レベル(例えば、「0」)に、光源608に対応するピクセルを高い光強度レベル(例えば「1」)に割り当てることができる。他の実施形態では、基準パターンをデコードする目的で、光色レベルを使用して、受け取った画像のピクセルをソートするか、又は他の方法で区別することができる。一旦割り当てられると、基準パターンを決定し、パターンでエンコードされた情報(例えば、バイナリメッセージ)を抽出するために、光源604及び608に対応するピクセルが分析される。
照明器具位置データが受信され、処理されると、システムは、受信した画像内の照明器具の位置を決定するように構成される。例示的な実施形態では、照明器具位置データは、照明器具レイアウト情報と組み合わされて、画像に示される照明器具の位置を決定する。照明器具レイアウト情報は、例えば、エリア内の照明器具の位置を識別する、又は他の方法で指示する、地図、ルックアップテーブル、又はデータベースコンテンツを含むことができる。いくつかの実施形態では、マップは、数字、記号、又はテキストなどの照明器具識別子に基づいて車両の位置を決定するためのエリアの仮想表示である。エリア内の照明器具の座標位置を決定するための他の実施形態は、本開示に照らして明らかである。
方法500はさらに、受け取った画像の非対称基準パターンの向きに基づいて、エリアに対する車両の向きを決定するステップ512を含む。前述したように、照明器具は、非対称の光ベースの基準パターンを表示するように構成される。基準パターンの非対称形状は、システムがパターンを介して照明器具の向きと位置情報の両方を通信することを可能にする。したがって、受信された画像は、照明器具の向き及び位置情報の両方を一の画像内に含む。システムは、受信された画像を分析して、エリアに対する車両の向きを決定するように構成される。例示的な実施形態では、システムは、画像内においてエリアに対する向きを示す光源、例えば図3Cに示される赤外光源320、を配置するように構成される。システムは、いくつかの実施形態では、光源間の距離(例えば、向きを示す光源は他の光源よりも互いに近くに配置されている)に基づいて、そのような光源の位置を決定することができる。システムはさらに、エリアに対して特定の方向(例えば、北)を方向を示す光源と関連付けるように構成される。いくつかの実施形態では、向きをプログラムで入力されており、例えば向きを示す光源が北方向にある。決定された方向及びそれに関連する方向を示す光源を用いて、システムは記録された画像を分析してエリアに対する車両の向きを決定するように構成される。車両の向きはまた、さらに説明されるように、照明器具に対する車両の位置をエリアに対する車両の位置に変換するために使用することができる。エリアに対する車両の向きを決定する他の方法は、この開示に照らして明らかである。
方法500は、照明器具の決定された座標位置に少なくとも部分的に基づいて、照明器具に対する車両の位置を決定するステップ516を含む。車両が所定の照明器具(例えば、その直下)に位置するとき、車両位置と照明器具位置は同じである。したがって、車両の位置を計算することは、前述したように、照明器具の位置を決定することによって達成される。しかしながら、エリア内を移動する車両が照明器具の真下に位置づけられることはめったにない。より多くの場合、車両は照明器具に隣接して、その下に配置される。したがって、車両は、照明器具から相対的に離れた位置に配置される。照明器具の位置は、エリア内の車両の概算又は推定位置を提供することができるが、倉庫などの産業環境では、エリア全体にわたって商品、設備及び/又は人員を適切に移動させるためには、高度に正確な車両位置決めが必要である。エリア内の車両の正確な位置を計算するために、照明器具の位置を決定するだけでは不十分である。システムはさらに、照明器具に対する車両の位置を決定するように構成される。
例示的な実施形態では、システムは、照明器具の位置を表す3次元点の座標と画像平面上の2次元投影点の座標との間の数学的関係を記述するモデルを使用して、照明器具から車両の相対位置を決定するように構成される。このモデルを使用して、システムは、照明器具の既知の3次元座標位置を、照明器具の受信画像に基づいて車両に配置されたセンサの3次元座標位置に変換することができる。
図7は、本開示の例示的な実施形態による、受信画像に示される照明器具からの車両の相対位置を決定するための、ピンホールカメラモデルなどのモデル700を示す。モデル700は、基準軸を表すセンサ座標系704を含み、そこからセンサポイント708が配置される。センサポイント708は、画像が受信されたときに車両に配置されたセンサの位置を表す座標位置(例えば、(xs、ys、zs))である。したがって、センサポイント708の座標位置は、照明器具からの車両の相対位置である。図1Bに示すx座標平面及びy座標平面に沿ったエリア内の車両の2次元座標位置(xs、ys)を決定する目的で、zsの値は分析の一部として扱われない。センサポイント708の座標値xs及びysは、照明器具の座標位置(例えば、(x、y))に基づいて決定される。照明器具は、照明器具座標系716に関して座標位置(x1、y1、z1)に位置する照明器具ポイント712によって表される。照明器具ポイント712は、エリア内の照明器具の位置を表し、したがって、その座標位置は、受け取られた照明器具位置データに基づいて知られている。
画像平面720は、座標系704と716との間に位置し、平面720の中心724は光軸728と交差する。光軸728は、エリア内の照明器具から車両までの距離(例えば、図2Aに示す距離Z)を表す。画像平面720は、投影点722として表される2次元座標位置(例えば、(u、v))を識別するように構成され、投影点722はセンサポイント708の座標位置(例えば、(x、y))に変換される。投影点722は、投影線732と共に照明器具ポイント712の座標値を使用して作成される。照明器具ポイント712の3次元座標位置をセンサポイント708の2次元座標位置(x、y)に変換するための数学的モデル化は、以下のように要約される。
ベクトルPcは、画像平面座標系のピクセル単位で表現された画像平面720上の投影点722の座標を表す。行列Aは、固有のパラメータを持つセンサ行列である。中心724は、式2の(c
x、c
y)で表される。焦点距離f
x及びf
yもピクセル単位で表される。ベクトルPは、前に説明したように、X、Y及びZの既知の値を有する照明器具ポイント712の座標を表す。行列R|tは、センサ外因性パラメータと呼ばれる回転パラメータ及び並進パラメータを表し、センサ外因性パラメータは、センサを考慮して、静的なシーン又は物体(例えば、照明器具)の動きのまわりのセンサ動作を記述する。行列R|tが照明器具ポイント712の3次元座標位置(x、y、z)を画像平面720内の2次元座標位置(例えば、(u、v))に変換することに留意すべきである。画像平面720は、センサポイント708に対して固定距離にある。センサポイント708と照明器具ポイント712との間の光軸728の距離がゼロに等しいとき、上の式(2)は次のようになる。
式(6)を使用して、センサ(x、y、z)の座標位置を照明器具点712の座標位置として決定することができる。上記の変換は、偏心、薄型プリズム、及び/又は半径方向の歪みによって引き起こされる不正確さを考慮しないことに留意すべきである。このような歪みは、画像取り込み装置のセンサのためのレンズの位置ずれ及び/又は欠陥がある場合に生じる。これらの要素を考慮に入れて、合計有効歪みは次のようにモデル化できる。
パラメータk、p及びsは、それぞれ放射状歪み、接線方向歪み、及び薄型プリズム歪みの係数である。これらの係数は、いくつかの実施形態では、2次元較正方法などのセンサ較正手順を使用して推定することができる。例示的な実施形態では、2次元較正方法は、既知の2次元パターンを含む一連の画像から固有パラメータ(例えば、行列A)及び歪み係数(例えば、k、p及びs)を計算することを含む。これらの画像は、センサパラメータを推定するできるように、3次元から2次元のデータを含むことができる。センサの固有パラメータ及び歪み係数が決定されると、これらの値を使用して行列R及びtを推定することができ、この行列R及びtは、次に画像平面720に対するセンサの位置(たとえば、図7の点708)を決定するために用いられる。
2次元パターン(例えば、基準パターン)を形成するために一群の照明器具が実装されるいくつかの実施形態では、センサは、画像の領域の大部分が暗く見えるように非常に短い露光時間で構成され、画像に存在する照明器具(又はその個々の光源)が容易に認識可能であるようにする。結果として、関連付けられた光強度を有するピクセルがより少ないので、取り込まれた2次元画像を分析して基準パターンを決定するために必要とされる処理パワーはより少なくなる。さらに、車両が照明器具の視野外に移動する前に、短い露光時間によりセンサが画像を取り込むことができるので、動きボケによる誤差が低減される。
(さらなる考察)
本開示に照らして、他の多くの構成が明らかである。例えば、本開示のいくつかの実施形態では、照明器具は、車両の位置決め誤差を低減及び/又は排除するために、加速度計などのセンサを含む。いくつかの用途において、照明器具は、建物の構造に固定されているにもかかわらず、床に対して移動することがある。ペンダント照明器具は、例えば、エリアを通る空気の流れなどの外的要因のために、揺れ動く及び/又は振動する傾向があるので、特定の課題をひき起す。照明器具の移動は、受信した画像が、既知の座標位置以外の位置で照明器具を示すので、位置決定のエラーを引き起こす可能性がある。結果として、照明器具から車両の相対位置を決定するためのモデルは不正確になる。このようなエラーを防止するために、照明器具は、照明器具の安定性及び相対運動を測定するように構成されたセンサを含むことができる。例示的な実施形態では、加速度計及びジャイロスコープなどのセンサは、照明器具の動きを測定するように構成される。これらの測定値は、有線又は無線ネットワークを介して遠隔のコンピューティングシステム及び/又は車両に送信することができる。これらの測定値を使用して、システムは照明器具の位置情報を更新し、及び/又は相対位置計算を修正することができる。車両は、いくつかの実施形態では、ネットワークからの追加の指令及び/又はコマンドなしに情報を更新及び/又は修正するように構成されている。しかし、他の実施形態では、更新照明器具位置情報は、サーバ又は遠隔コンピューティングシステムなどの中央プロセッサで行われるが、相対位置計算に対する修正は車両によってローカルに実行されてもよい。多数の他の実施形態は、本開示に照らして明らかである。
図8は、本開示の例示的な実施形態における、変化する光強度の非対称基準パターンを作るための光源を含む照明器具の底面図を示す。図8に見られるように、照明器具800は、複数の可視光源804及び赤外光源808を有するハウジング802を含む。LED等の可視光源804は、照明器具800の下及び/又は照明器具800の周囲のエリアを照明するために可視光を発するように構成される。赤外光源808は、赤外光を生成するように構成され、ライトパイプ812に動作可能に結合される。ライトパイプ812は、次に赤外光源808からの受光を用いて非対称の基準パターンを表示するように構成されている。表示された非対称基準パターンは、エリア内の通過車両に照明器具位置データを通信する。
例示的な実施形態では、光パイプ812は、赤外光源808から光を受け取り、受け取った光をパイプ812の長さに沿って送信するように構成されたチューブ又はパイプなどの装置である。パイプ812を通る光の伝播によって、赤外光源808に最も近いパイプ812の部分は、パイプ812の反対側の端に位置するパイプ812の部分よりも高い光強度レベルで照射されることに留意すべきである。例示的な実施形態では、光パイプ812は、ポリマー材料から製造され、パターン816が彫刻される。彫刻プロセスは、用途によっては、1次元(1−D)パターンの形態で照明器具識別子を提供する自動化プロセスである。しかしながら、より高度な製造プロセスは、2次元パターンの形でパターン816を作成することができる。照明されると、パターン816は、画像キャプチャ装置によって受け取られることができるバーコードに類似する非対称の基準パターンを表示する。
いくつかの実施形態では、ライトパイプ812の位置は、エリアに対する照明器具の向きを示す。例示的な実施形態では、光パイプ820に直接隣接する照明器具800の側面820は、特定の方向(例えば、北)であると理解される。これに応答して、システムは、記録された画像を分析し、受信された画像内に示されるようなライトパイプ812の位置に基づいてエリアに対する車両の向きを決定するように構成される。
図9は、本開示の例示的な実施形態に従って構成された照明器具900を示す。照明器具900は、光源912、例えば赤外線LEDを多数の構成で受け入れるように構成されており、このような照明器具900は、光源912を使用して特異な非対称基準パターンを表示するように構成される。図9に見られるように、照明器具900は、光源912を受け入れるように構成されたマウント908、例えば半田付けパッドを含むハウジング904を有する。照明器具の製造中、機械、例えばピックアンドプレース機械は、光源912の異なる配置で各照明器具900を組み立て、したがって、各照明器具900に、光源912の非対称パターンを介して照明器具位置データ(例えば、照明器具識別子)を埋め込む。コンピュータビジョン技術を使用して、システムは、照明器具900内の光源912の配置から照明器具位置データをデコードするように構成される。利用可能な光源パターンの数は、照明器具900の特定の構成に依存することに留意すべきである。照明器具900は、例えば、3つの光源パターンを含む。各光源912が、マウント908に沿って10個の異なる位置にマウント908に取り付けられ、又は他の方法で固定される場合、異なる基準パターンの数は1000(103)である。さらに、照明器具900は、参照光源916を含むことに留意すべきである。参照光源916は、照明器具900の向きを決定するための基準を提供することによって、システムが光源912によって表示される基準パターンをデコードすることを可能にする。
本開示の他の実施形態では、照明器具は、空間次元多重化可視光通信(spatial dimension multiplexing visible light communication:SDMVLC)を実行するように構成される。例示的な実施形態では、照明器具は、データフレーム(例えば、異なる基準パターン)を時間的シーケンスで連続的に送信する複数の光源、例えば赤外線又は可視光源で構成される。時間的シーケンスは、一括して送信される(例えば、表示パターン1、パターン2、次のパターン3、次いで繰り返す)一連の異なる基準パターンである。各基準パターンは、前述したように、少なくとも1ビットのデータを含む。したがって、複数のパターンは、システムによってデコードできる情報のストリームを送信することができる。時間的シーケンスの持続時間は、画像キャプチャ装置が、データ送信プロトコルによって定義されるように、照明装置から表示された全ての基準パターンを記録することを可能にするためである。したがって、時間的シーケンスは、特定のフレームレートで送信される。例えば、時間的シーケンスは、いくつかの実施形態では、カメラやセンサのような画像キャプチャ装置の最大フレームレートよりも低いフレームレートで送信される。しかし、時間的シーケンスのフレームレートが低すぎると、光源がちらつき、周囲の照明や美観に悪影響を与えることがある。時間的シーケンスのための例えば80ヘルツ(Hz)のフレームレートは、240フレーム/秒のフレームレートを有する画像キャプチャ装置にとって許容可能である。そのような例では、画像キャプチャ装置は、各基準パターン(すなわち、フレーム)の3つの画像を記録及び/又は処理する。したがって、装置が記録を開始するときに関係なく、装置は表示された各基準パターンの少なくとも1つの画像をキャプチャするので、照明器具と画像キャプチャ装置との同期は必要ではない。
光強度レベルを個別にかつ動的に変化させるように構成された光源を使用して、異なる基準パターンを生成して表示する。したがって、各光源は情報/データの単一のチャネル又は発生源である。その結果、照明器具は、光源のグループではなく個々の光源毎に情報を送信しているので、照明器具によって送信される情報の量が増加する。照明器具によって表示される基準パターンの数を増やすことにより、パターンをより低い周波数で表示することができ、同時に高いデータ処理能力を提供することができる。結果として、低周波数で基準パターンを送信するために、複雑でない構成要素を実装することができるので(例えば、高周波で光源を変調するドライバがない)、照明器具の複雑さを低減することができる。
システムは、いくつかの実施形態では、低光強度レベルで表示される基準パターンの処理を可能にする高解像度画像を生成するように構成されている。例示的な実施形態では、照明器具の光源は、高解像度画像を受け取るために、高い光強度レベル、例えば100%光強度レベルで操作される。次に、システムは、画像内の個々の照明器具光源のピクセルを見つけるために高解像度画像を分析するように構成される。高解像度画像を受信すると、照明器具は、より低い光強度レベルで光ベースの基準パターンを送信するように構成される。それに応答して、受け取った画像は、高解像度画像から識別されたピクセル位置を用いて分析され、基準パターンを決定する。したがって、照明装置は、非対称の光ベースの基準パターンを生成するためにより少ないエネルギーを消費するので、システム効率が改善される。
本開示の他の実施形態では、照明器具は、カメラ又は動的視覚センサなどの画像キャプチャ装置で構成される。車両は、それに配置されて非対称の光ベース基準パターンを表示するように構成された光源を含む。車両の位置は、本明細書に記載された方法及び技術を使用して画像キャプチャ装置のプロセッサによって決定される。一度決定されると、エリア内の車両の位置は、BLUETOOTH(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)及びWi−Fiネットワークなどのネットワークを介して車両に送信される。このように車両及び照明器具の位置データを処理することにより、システムの車両の計算上の複雑さが低減される。
(VLC移動体輸送車両特定)
非対称の基準パターンの形態の光ベースの通信信号を使用することに加えて、本開示のいくつかの実施形態は、VLC信号を使用して、エリア内の車両の位置を決定する。照明器具は、その中に配置された1つ以上の光源を変調することによってVLC信号を生成することができる。VLC信号を使用して車両位置を正確に決定するために、照明器具は、車両に配置されたセンサから一定距離に配置される。さらに、システムの精度を向上させるために、車両の移動中にセンサが車両に対して傾かない(例えば、ピッチング、ヨーイング又はローリングの方向に動かない)ようにセンサを車両に配置することができる。既知の距離は、システムがセンサによって受信された画像の各ピクセル位置と一対の角度を関連付けることを可能にする。この角度は、さらに詳細に説明するように、画像に描かれた照明器具に対する車両の位置を決定するために使用される。さらに、エリアに対する車両の向きを決定するために、システムは、エリア内の照明器具の複数の画像を処理して、複数の照明器具の位置及びそこからの相対的な車両の距離を決定するように構成される。
(システム構造及び動作)
図10は、本開示の一実施形態に従って構成された光ベース通信(LCom)システム1000の一例を示すブロック図である。図示されるように、システム1000は、LCom信号を介して車両90の受信機との光ベースの通信連結のために構成された1つ以上のLCom対応照明器具1100を含むことができる。ここで開示されるように、そのようなLComは、いくつかの実施形態によれば、可視光ベースの信号によって提供されてもよい。場合によっては、LComは一方向にのみ提供されてもよい。例えば、LComデータは、所定のLCom対応照明器具1100(例えば、送信機)から車両90(例えば、受信機)に、又は車両90(例えば、送信機)から所定のLCom対応照明器具1100(例えば、受信機)に伝送することができる。いくつかの他の場合では、LComは、所定のLCom対応照明器具1100と車両90との間で双方向に提供されてもよく、その場合双方が送信及び受信可能なトランシーバデバイスとして機能する。
システム1000が複数のLCom対応照明器具1100を含むいくつかの場合では、照明器具間通信を提供するために、全て(又はその一部の部分集合)が互いに通信可能に結合するように構成されてもよい。1つのこのようなシナリオでは、例えば、照明器具間通信を使用して、所定の車両90が存在することを他の照明器具1100に通知し、その特定の車両90の位置情報を通知することができる。しかしながら、このような照明器具間通信は、本開示に照らして理解されるように、必須ではない。
この例示的な実施形態でさらに見ることができるように、システム1000は、ネットワーク3000及び1つ又は複数のサーバ又は他のコンピュータシステム3010との通信連結を可能にする。例えば、ネットワーク3000と車両90及び/又は1つ又は複数のLCom対応照明器具1100との間で、必要に応じて通信連結を提供することができる。ネットワーク3000は、無線ローカルエリアネットワーク、有線ローカルネットワーク、又はローカル有線及び無線ネットワークの組み合わせであってもよく、インターネット又はキャンパスワイドネットワークなどのワイドエリアネットワークへのアクセスをさらに含んでもよい。要するに、ネットワーク3000は任意の通信ネットワークとすることができる。
コンピュータシステム3010は、クラウドベースのサーバコンピュータなどのネットワーク3000を介して通信することができる任意の適切なコンピューティングシステムであり、いくつかの実施形態において、LCom関連サービスを提供するようにプログラミング又は構成されてもよい。例えば、LCom関連サービスは、コンピュータシステム3010が照明器具位置データの記憶を提供するように構成されるものである。多くの他のこのような構成は、この開示に照らして明らかである。
図11Aは、本開示の一実施形態に従って構成されたLCom対応照明器具1100aを示すブロック図である。図11Bは、本開示の別の実施形態に従って構成されたLCom対応照明器具1100bを示すブロック図である。図示されるように、照明器具1100aと照明器具1100bとの間の違いは、コントローラ1150の位置に関する。本開示の一貫性及び理解を容易にするために、LCom対応照明器具1100a及び1100bは、以後、別々に参照される場合を除いて、まとめてLCom対応照明器具1100と総称することがある。さらに、様々なモジュールが例示のために独立のモジュールとして示されているが、任意の数のモジュールが1つ以上の他のモジュールと統合されてもよいことに留意すべきである。例えば、コントローラ1150は、ドライバ1120と一体化することができる。同様に、プロセッサ1140及びメモリ1130は、コントローラ1150内に統合することができる。多数の他の構成を使用することができる。
図示されるように、所定のLCom対応照明器具1100は、いくつかの実施形態において、1つ又は複数の固体光源1110を含むことができる。所定のLCom対応照明器具1100で利用される固体光源1110の量、密度、及び配置は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるようにカスタマイズされ得る。所定の固体光源1110は、1つ以上の固体エミッタを含むことができ、固体エミッタは、広範な半導体光源装置うち任意のものであり、例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、ポリマー発光ダイオード(PLED)、又はこれらのいずれかの組み合わせである。所定の固体エミッタは、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように、電磁放射を放射するように構成されてもよく、電磁放射としては、例えば、可視スペクトル帯域、及び/又は赤外線(IR)スペクトル帯域及び/又は紫外(UV)スペクトル帯域に限定されない電磁スペクトルの他の部分がある。いくつかの実施形態では、所定の固体エミッタは、単一の相関色温度(correlated color temperature:CCT)(例えば、白色発光半導体光源)の放射のために構成されてもよい。他の実施形態では、所定の固体エミッタは、色調整可能な放射のために構成されてもよい。例えば、ある場合には、所定の固体エミッタは、放射の組み合わせのために構成された多色(例えば、2色、3色など)の半導体光源であってもよい。例えば、(1)赤−緑−青(RGB);(2)赤−緑−青−黄(RGBY);(3)赤−緑−青−白(RGBW);(4)デュアルホワイト;及び/又は(5)それらのいずれか1つ又は複数の組み合わせ。いくつかの場合では、所定の固体エミッタを高輝度光源として構成することができる。いくつかの実施形態では、所定の固体エミッタは、前述の例示的な放射機能のうちの任意の1つ以上の組み合わせを備えることができる。いずれにしても、所定の固体エミッタは、必要に応じてパッケージングされてもパッケージングされなくてもよく、プリント回路基板(PCB)又は他の適切な中間材/基板上に実装されてもよい。場合によっては、所定の固体エミッタの電力及び/又は制御接続は、必要に応じて所定のPCBからドライバ1120(以下に説明する)及び/又は他のデバイス/構成要素に経路指定することができる。所定の固体光源1110の1つ以上の固体エミッタのための他の適切な構成は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
所定の固体光源1110はまた、その1つ以上の固体エミッタと光学的に結合された1つ以上の光学素子を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、所定の固体光源1110の光学素子は、それに光学的に結合された固体エミッタが放射する光の1つ以上の特定波長(例えば、可視光、UV、赤外線など)を発するように構成されてもよい。この目的のために、光学素子は、広範な光学材料のうちの任意のものから形成された光学構造(例えば、窓、レンズ、ドームなど)を含むことができる。例えば、(1)ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)又はポリカーボネートのようなポリマー;(2)サファイア(Al2O3)又はイットリウム・アルミニウム・ガーネット(yttrium aluminum garnet:YAG)のようなセラミック;(3)ガラス;及び/又は(4)それらのいずれか1つ又は複数の組み合わせ。ある場合には、所定の固体光源1110の光学素子は、単一の連続光学構造を提供するために光学材料の単一の(例えばモノリシック)片から形成されてもよい。いくつかの他の場合では、所定の固体光源1110の光学素子は、複数片の光学構造を提供するために複数の光学材料片から形成されてもよい。いくつかの場合では、所定の固体光源1110の光学素子は、光学的特徴を含むことができる。例えば、(1)反射防止(AR)コーティング、(2)リフレクタ;(3)ディフューザ;(4)偏光子;(5)輝度増強剤;(6)蛍光体材料(例えば、それによって受け取られた光を異なる波長の光に変換するもの);及び/又は(7)それらのいずれか1つ又は複数の組み合わせ。いくつかの実施形態では、所定の固体光源1110の光学素子は、例えば、そこを透過した光を集束及び/又はコリメートするように構成することができる。所定の固体光源1110の光学系の他の適切なタイプ、光透過特性、及び光学素子の構成は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100の1つ以上の固体光源1110は、ドライバ1120と電子的に結合されてもよい。いくつかの場合では、ドライバ1120は、例えば、所定の固体光源1110の1つ又は複数の固体エミッタを制御する際に使用されるように構成された電子ドライバ(例えば、単一チャネル、マルチチャネル)であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ドライバ1120は、オン/オフ状態、調光レベル、放出色、相関色温度(CCT)、及び/又は所定の固体エミッタの彩度(又はエミッタのグループ化)を制御するように構成することができる。そのような目的のために、ドライバ1120は、広範の駆動技術を利用することができ、例えば、(1)パルス幅変調(pulse−width modulation:PWM)調光プロトコル;(2)電流調光プロトコル;(3)交流調光プロトコルの三極管(triode for alternating current (TRIAC) dimming protocol);(4)定電流低減(constant current reduction:CCR)調光プロトコル;(5)パルス周波数変調(pulse−frequency modulation:PFM)調光プロトコル;(6)パルスコード変調(pulse−code modulation:PCM)調光プロトコル;(7)ライン電圧(本線)調光プロトコル(例えば、調光器がドライバ1120の入力の前に接続されて、ドライバ1120へのAC電圧を調整する);及び/又は(8)それらのいずれか1つ又は複数の組み合わせ。ドライバ1120のため他の適切な構成及び照明制御/駆動技術は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
本開示に照らして理解されるように、所定の固体光源1110は、例えば固体照明において使用され得る他の回路/構成要素を含むか、又は動作可能に結合されてもよい。例えば、所定の固体光源1110(及び/又はホストLCom対応照明器具1100)は、広範の電子構成要素のいずれかとホストするか、又は動作可能に結合するように構成することができる。例えば、(1)電力変換回路(例えば、所定の固体光源1110に電力を供給するためにAC信号を所望の電流及び電圧でDC信号に変換する電気安定回路);(2)定電流/電圧ドライバコンポーネント;(3)送信機及び/又は受信機(例えば、トランシーバ)コンポーネント;及び/又は(4)ローカル処理コンポーネント。そのようなコンポーネントが含まれる場合、これらは、いくつかの実施形態において、例えば、1つ以上のドライバ1120ボードに実装されてもよい。
図11A−11Bからさらに分かるように、所定のLCom対応照明器具1100は、メモリ1130及び1つ以上のプロセッサ1140を含むことができる。メモリ1130は、任意の適切なタイプ(例えば、RAM及び/又はROM、又は他の適切なメモリ)及びサイズであってもよく、場合によっては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又はそれらの組み合わせで実装されてもよい。所定のプロセッサ1140は、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、例えば、所定のホストLCom対応照明器具1100及びその1つ又は複数の(例えば、メモリ1130又は他の場所にある)アプリケーション1132に関連する動作を実行するように構成することができる。いくつかの場合において、メモリ1130は、例えばプロセッサワークスペース(例えば、1つ以上のプロセッサ1140)のために利用され、及び/又はメディア、プログラム、アプリケーション、及び/又はコンテンツを一時的又は永久にホストLCom対応照明器具1100に記憶するために構成されてもよい。1つの例示的な実施形態では、メモリ1130は、(前に説明したように、ナビゲーションを容易にする目的のために)照明器具が配備されている場所を示す位置(手動でプログラミングされるか、又は本開示の実施形態を使用して受信されるもの)を記憶し、ルックアップテーブル(LUT)又はエリア内の照明器具位置を示す他の記憶装備をさらに含むことができる。
メモリ1130に格納された1つ又は複数のアプリケーション132は、例えば、所定のLCom対応照明器具1100の1つ又は複数のプロセッサ1140によってアクセス及び実行され得る。いくつかの実施形態によれば、所定のアプリケーション1132は、任意の適切な標準及び/又はカスタム/私的プログラミング言語により実装されることができる。例えば:(1)C;(2)C++;(3)Objective C;(4)JavaScript(登録商標);及び/又は(5)任意の他の適切なカスタム又は私的命令セット。より一般的な意味では、アプリケーション1132は、1つ又は複数のプロセッサ1140によって実行されたときに、所定のLCom対応照明器具1100の機能を部分的又は全体的に実行する、任意の適切な非一時的機械読み取り可能媒体でエンコードされた命令であってもよい。いずれの場合でも、照明器具は、VLC信号を用いて通過する車両90に照明器具位置を配信することができる。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100の1つ以上の固体光源1110は、例えば、光及び/又はLComデータでエンコードされた光(例えば、LCom信号)を出力するように電子的に制御することができる。そのために、所定のLCom対応照明器具1100は、1つ以上のコントローラ1150を含むか、又は通信可能に結合されてもよい。図11Aに示すいくつかのそのような例示的な実施形態では、コントローラ1150は、所定のLCom対応照明器具1100によってホストされ、そのLCom対応照明器具1100の一つ以上の固体光源1110(1−N)と(例えば、通信バス/相互接続を介して)動作可能に結合される。この例の場合、コントローラ1150は、デジタル制御信号を固体光源1110のいずれか1つ以上に出力することができ、例えば、所定のローカルソース(例えば、オンボードメモリ1130など)及び/又はリモートソース(例えば、制御インターフェース又はネットワーク3000など)から受信した有線及び/又は無線入力に基づいて行うことができる。結果として、所定のLCom対応照明器具1100は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように、光及び/又はLComデータ(例えば、LCom信号)を含むことができる任意の数の出力ビーム(1−N)を出力するように制御することができる。しかしながら、本開示はそれに限定されない。
例えば、図11Bに示すようないくつかの他の実施形態では、コントローラ1150は、所定のLCom対応照明器具1100の所定の固体光源1110によって、部分的又は全体的にパッケージングされるか、又は他の形でホストされることができ、1つ以上の固体光源1110と(例えば、通信バス/相互接続を介して)動作可能に結合されることができる。LCom対応照明器具1100が、それ自身のコントローラ1150をホストするような複数の固体光源1110を含む場合、そのような各コントローラ1150は、ある意味では、分配されたコントローラ1150をLCom対応照明器具1100に提供するミニコントローラと考えられる。いくつかの実施形態では、コントローラ1150は、例えば、ホスト固体光源1110の1つ又は複数のPCBに実装されてもよい。この例の場合、コントローラ1150は、デジタル制御信号をLCom対応照明器具1100の関連する固体光源1110に出力することができ、これは、例えば、所定のローカルソース(例えば、オンボードメモリ1130など)及び/又はリモートソース(例えば、制御インターフェース、ネットワーク3000など)から受信された有線及び/又は無線入力に基づいて行うことができる。結果として、LCom対応照明器具1100は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように、光及び/又はLComデータ(例えば、LCom信号)を含むことができる任意の数の出力ビーム(1−N)を出力するように制御することができる。
いくつかの実施形態によれば、例えば、照明器具の位置通信に従い、所定の固体光源1110の固体エミッタの動作を調整するため、所定のコントローラ1150は、1つ又は複数の照明制御モジュールをホストすることができ、1つ又は複数の制御信号を出力するようにプログラミング又は構成されることができる。例えば、所定のコントローラ1150は、所定の固体エミッタの光ビームがオン/オフであるかどうかを制御する制御信号を出力するように構成されてもよい。いくつかの例では、所定のコントローラ1150は、所定の固体エミッタによって放射される光の強度/輝度(例えば、より暗く;より明るく)を制御するための制御信号を出力するように構成され得る。場合によっては、所定のコントローラ1150は、所定の固体エミッタによって放射される光の色(例えば、混合;同調)を制御するための制御信号を出力するように構成され得る。したがって、所定の固体光源1110が、異なる波長を有する光を放出するように構成された2つ以上の固体エミッタを含む場合、制御信号は、異なる固体エミッタの相対輝度を調整して、その固体光源1110によって出力される混合カラーを変更する。いくつかの実施形態では、コントローラ1150は、所定のLCom対応照明器具1100による送信のためのLComデータのエンコードを容易にするために、制御信号をエンコーダ1172(後述する)に出力するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ1150は、所定のLCom対応照明器具1100による送信のためのLCom信号の変調を容易にするために、制御信号を変調器1174(後述する)に出力するように構成することができる。所定のLCom対応照明器具1100の所定のコントローラ1150のための他の適切な構成及び制御信号出力は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、エンコーダ1172を含むことができる。いくつかの実施形態では、エンコーダ1172は、例えば、ホストLCom対応照明器具1100による送信の準備としてLComデータをエンコードするように構成することができる。この目的のために、本開示に照らして明らかなように、エンコーダ1172には任意の適切な構成が提供されてもよい。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、変調器1174を含むことができる。いくつかの実施形態では、変調器1174は、例えば、ホストLCom対応照明器具1100によるLCom信号の送信準備としてLCom信号を変調するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、変調器1174は、例えば、所定の固体光源1110の一つ以上の固体エミッタの出力を制御するのに使用されるように構成された単一チャネル又は複数チャネルの電子ドライバ(たとえば、ドライバ1120)であってもよい。いくつかの実施形態では、変調器1174は、オン/オフ状態、調光レベル、発色、相関色温度(CCT)、及び/又は所定の固体エミッタ(又はエミッタのグループ)の彩度を制御するように構成されてもよい。このような目的のために、変調器1174は、広範の駆動技術を用いることができ、例えば、(1)パルス幅変調(pulse−width modulation:PWM)調光プロトコル、(2)電流調光プロトコル;(3)交流調光プロトコルの三極管(triode for alternating current (TRIAC) dimming protocol);(4)定電流低減(constant current reduction:CCR)調光プロトコル;(5)パルス周波数変調(pulse−frequency modulation:PFM)調光プロトコル;(6)パルスコード変調(pulse−code modulation:PCM)調光プロトコル;(7)ライン電圧(本線)調光プロトコル(例えば、調光器が変調器1174の入力の前に接続されて、変調器1174へのAC電圧を調整する);及び/又は(8)本開示から自明な他の任意な照明制御/駆動技術。変調器1174のための他の適切な構成及び照明制御/駆動技術は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、乗算器1176を含むことができる。乗算器1176は、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、アップストリーム変調器1174から受信した入力と周囲光センサ1165から受信した入力とを組み合わせるように構成することができる(以下に説明する)。場合によっては、乗算器1176は、必要に応じて通過する信号の振幅を増加及び/又は減少させるように構成されてもよい。乗算器1176の他の適切な構成は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、加算器1178を含むことができる。加算器1178は、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、上流の乗算器1176から受け取った入力をDCレベル入力と結合するように構成することができる。いくつかの例では、加算器1178は、必要に応じて通過する信号の振幅を増加及び/又は減少させるように構成することができる。加算器1178の他の適切な構成は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、デジタル・アナログ変換器(DAC)1180を含むことができる。DAC1180は、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、デジタル制御信号を、ホストLCom対応照明器具1100の所定の固体光源1110に印加されるアナログ制御信号に変換し、そこからLCom信号を出力するように構成することができる。いくつかの実施形態では、DAC1180をさらにコントローラ1150に統合することができることに留意すべきである。他の適切な構成は、本開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、1つ以上のセンサ1160を含むことができる。いくつかの実施形態では、所定のLCom対応照明器具1100は、オプションで高度計1161を含むことができる。高度計1161が含まれる場合、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、所定の固定レベル(例えば、床、壁、地面又はその他の表面)に対するホストLCom対応照明器具1100の高度の決定を支援するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、所定のLCom対応照明器具1100は、オプションとして、地磁気センサ1163を含むことができる。地磁気センサ1163が含まれる場合、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、地磁気ポール(例えば、地磁気北)又は他の所望の方位に関するホストLCom対応照明器具1100の向き及び/又は移動を決定するように構成されてもよく、所望の方位は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるようにカスタマイズされ得る。いくつかの実施形態では、所定のLCom対応照明器具1100は、オプションとして、周囲光センサ1165を含むことができる。周囲光センサ1165が含まれる場合、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、ホストLCom対応照明器具1100の周囲環境における周囲光レベルを検出及び測定するように構成されてもよい。いくつかの場合では、周辺光センサ1165は、例えば、LCom対応照明器具1100の乗算器1176に信号を出力するように構成することができる。いくつかの実施形態では、所定のLCom対応照明器具1100は、オプションとして、ジャイロコープセンサ1167を含むことができる。ジャイロスコープセンサ1167が含まれる場合、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、ホストLCom対応照明器具1100の向き(例えば、ローリング、ピッチング、及び/又はヨーイング)を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、所定のLCom対応照明器具1100は、オプションとして、加速度計1169を含むことができる。加速度計1169が含まれる場合、典型的に構成することができ、いくつかの実施形態では、ホストLCom対応照明器具1100の動きを検出するように構成されてもよい。いずれにしても、所定のホストLCom対応照明器具1100の所定のセンサ1160は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるような、機械的及び/又は固体コンポーネントを含むことができる。また、本開示は、これらの例示的なオプションのセンサ1160にのみ限定されないことに留意すべきである。いくつかの他の実施形態におい、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように、追加の及び/又は異なるセンサ1160を提供してもよい。又は、センサ1160を提供しない場合もあり得る。多くの構成が、この開示に照らして明らかである。
いくつかの実施形態によれば、所定のLCom対応照明器具1100は、通信モジュール1170を含むことができ、通信モジュール1170は、必要に応じて、有線(例えば、ユニバーサルシリアルバス又はUSB、イーサネット(登録商標)、ファイアワイヤなど)及び/又は無線(例えば、Wi−Fi、ブルートゥース(登録商標)など)通信用に構成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、通信モジュール1170は、広範の有線及び/又は無線通信プロトコルのいずれかを使用してローカルに及び/又は遠隔で通信するように構成されたトランシーバ又は他のネットワークインタフェース回路であってもよい。無線通信プロトコルとして、例えば、(1)デジタルマルチプレクサ(digital multiplexer:DMX)インタフェースプロトコル;(2)Wi−Fiプロトコル;(3)Bluetooth(登録商標)プロトコル;(4)DALI(digital addressable lighting interface)プロトコル;(5)ZigBeeプロトコル;及び/又は(6)それらのいずれか1つ又は複数の組み合わせがある。しかしながら、本開示は、これらの例示的な通信プロトコルにのみ限定されず、いくつかの実施形態によれば、より一般的な意味では、あらゆる適切な通信プロトコル、有線及び/又は無線、標準及び/又はカスタム/私的を問わず、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように通信モジュール1170によって利用されてもよい。場合によっては、通信モジュール1170は、LCom対応照明器具1100間の照明器具間通信を容易にするように構成することができる。加えて、又は代替的に、通信モジュール1170は、照明器具位置データのようなネットワーク3000からの情報の受信を可能にするように構成することができる。照明器具位置データが照明器具内に格納されているか、又はどこか他の場所から受け取られているかどうかにかかわらず、照明器具位置データを使用してLCom信号を生成し、これが照明器具1100によって放出され、通過する車両90に照明器具の位置を通信することができる。通信モジュール1170は、所定の標的用途又は最終用途に所望されるように、任意の適切な有線及び/又は無線送信技術(例えば、無線周波数又はRF、送信、赤外線、又はIR、光変調など)を使用するように構成されてもよい。これらの送信技術は、通信モジュール1170と一体化された、又は通信モジュール1170に接続されたトランシーバ、例えば、Bluetooth(登録商標)ビーコンで実装することができる。通信モジュール1170のための他の適切な構成は、所定の用途に依存し、本開示に照らして明らかである。
上述したように、所定のLCom対応照明器具1100は、いくつかの実施形態に従って、LComデータ(例えば、LCom信号)でエンコードされた光及び/又は光を出力するように構成されてもよい。図12は、本開示の一実施形態によるLCom対応照明器具1100によって送信され得る例示的な任意のLCom信号を示す。図示されるように、LCom対応照明器具1100は、所定の時間間隔(t1−t0)にわたって所定のLCom信号を送信するように構成されてもよい。いくつかの場合では、所定のLCom対応照明器具1100は、その1つ以上のLCom信号を繰り返し出力するように構成されてもよい。
ネットワーク3000は、任意の適切なパブリック及び/又はプライベート通信ネットワークとすることができる。例えば、いくつかの場合では、ネットワーク3000は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(wide area network:WAN)に動作可能に結合されたプライベートローカルエリアネットワーク(local area network:LAN)であってもよい。いくつかの場合では、ネットワーク3000は、1つ以上の第2世代(2G)、第3世代(3G)、及び/又は第4世代(4G)移動通信技術を含むことができる。いくつかの場合では、ネットワーク3000は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network:WLAN)(例えば、Wi−Fi無線データ通信技術)を含むことができる。いくつかの場合では、ネットワーク3000は、ブルートゥース(登録商標)無線データ通信技術を含むことができる。いくつかの場合では、ネットワーク3000は、サーバ及びサービスプロバイダ(例えば、コンピュータシステム3010)などのインフラ及び/又は機能をサポートすることができるが、そのような機能はネットワーク3000を介して通信するのに必須ではない。いくつかの例では、車両90は、例えば、ネットワーク3000及び1つ以上のLCom対応照明器具1100との通信連結のために構成することができる。いくつかの場合では、車両90は、ネットワーク300からのデータを受信するように構成され、これはLCom対応照明器具から車両90によって受信されたLComデータを補足する役割を果たす。場合によっては、車両90は、1つ以上のLCom対応照明器具1100を介してナビゲーションを容易にするネットワーク3000からデータ(例えば、既知の参照位置情報、照明器具位置、照明器具識別子、及び/又は所定のLCom対応照明器具1100に関する他のデータなど)を受信するように構成することができる。この開示に照らして、ネットワーク3000の多数の構成が明らかである。
図13Aは、本開示の一実施形態における、LCom対応照明器具及び車両を含む例示的LComシステムを示す。図示されるように、この例のシナリオは、LComベースのナビゲーションアプリケーションを実行している車両90とそれぞれ通信する2つの照明器具1100を含む。ナビゲーションアプリケーションは、例えば、メモリ220に格納され、プロセッサ216によって実行されるアプリケーションのうちの1つとすることができる。図示されるように、通信されているLCom信号には、一般に位置情報を含むデータ1300が含まれ、この位置情報はナビゲートに使用することができる。例えば、ユーザが既知の位置を有する特定の照明器具1100から光を受信している場合、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザがどこにいるのかを知っており、目標経路に沿ってユーザを誘導し続けることができる。
照明器具1100によって送信される位置情報のようなデータ1300は、任意の数の形態になることができる。例えば、いくつかの実施形態では、照明器具の位置は、(例えば、別の照明器具1100又は既知の位置を有する他の何らかの物体に対する)相対位置として、及び/又は(例えば、グリッドベースのマップ上のX−Y座標)絶対位置として通信することができる。さらに他の実施形態では、照明器具の位置は、環境IDとして通信されてもよく、送信されたIDは、ナビゲートされる環境の所定のマップ上の特定の位置に変換される。このような例示的な場合では、例えば、照明器具は、デュアルトーンマルチ周波数(dual tone multi frequency:DTMF)エンコーディングを使用することができ、これは連続的に2つの特異周波数を送信することを意味する。
図13Bは、例示的なDTMFベースのIDシステムがどのように機能するかを示す。理解されるように、所定の環境271はナビゲートされるエリアであり、いくつかのLCom対応照明器具101を有する。環境271は、例えば、いくつかの例を挙げると、スーパーマーケット又は小売店、又はショッピングモール、駐車ガレージ、又は大きなオフィススペースであってもよい。環境271は、物理的位置のグリッドに効果的に分割され、各位置は、少なくとも1つの照明器具1100に関連付けられている。さらに見ることができるように、各照明器具1100は、定期的に送信することができる2つの特異の周波数に関連付けられている。したがって、2つの特異の周波数を使用して、その特定の照明器具の位置を環境内の特定の場所に関連付けることができる。例えば、ユーザが照明器具#1(この例示的な実施形態では697Hz及び1209Hzを送信する)から光を受信している場合、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザが環境271の北西の角にいることを「知る」。同様に、ユーザが照明器具#12(この例示的実施形態では941Hz及び1477Hzを送信する)から光を受信している場合、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザが環境の南東角にいることを「知る」、等々である。したがって、一例のシナリオでは、環境271が何らかの種類の商品を販売する店舗であると仮定すると、各場所を特定の製品又は製品の範囲に関連付けることができる。したがって、いくつかの実施形態によれば、ナビゲーションアプリケーションによって所定の製品位置にユーザを誘導することができる。周波数ベースグリッド全体をより高い周波数又はより低い周波数にスケーリングすることができ、個々の照明器具1100の位置を特異的に識別するためにここで説明したように動作することに留意すべきである。
図13Cは、本開示の一実施形態における、LCom対応照明器具から位置情報を発信する例示的な方法を示す。図示されるように、この方法は、照明器具の少なくとも1つの固体光源によって、光出力を放出するステップ1301を含む。この方法はさらに、LCom信号を放出するように光出力を変調するステップ1303を含み、LCom信号は、少なくとも1つの光源の物理的位置を示す位置情報を含むデータを有する。いくつかの実施形態によれば、この位置情報は、先に説明したように、相対位置情報又は絶対位置情報によって直接に特定の照明器具の位置を示すことができる。他の実施形態では、この位置情報は、ナビゲートされる環境の所定のマップ上の特定の位置に変換される環境IDによって間接的に特定の照明器具の位置を示すことができる。所定のエリアをナビゲートするために照明器具の位置を使用するための多くの他の実施形態及び変形が、本開示に照らして明らかである。
(VLC信号を用いて車両位置を決定する例示的な方法)
図14は、本開示の一実施形態における、エリア内の車両の位置を決定する例示的な方法1400のフローチャートである。方法1400は、エリア内の第1位置にある第1照明器具の第1画像を受信するステップ1404を含み、第1画像は、第1照明器具からの第1可視光通信信号を含む。可視光通信(VLC)信号は、照明器具の光源を変調することによって放出され、又は他の方法で発せられる光ベースの信号である。例示的な実施形態では、第1照明器具は、より低い光強度レベル(例えば、最大光強度レベルの95%)で光を発するようにその光源を変調することによってVLC信号を送信する。VLC信号は、さらに説明されるように、エリア内の所定の照明器具の位置を決定するために使用することができる識別番号のような照明器具識別子でエンコードされる。
車両がそのエリアを通過するとき、車両に配置されたセンサは、センサのFOV内のエリアの画像を記録又は処理する。センサのFOV内の照明器具などの物体は、画像の1つ以上のピクセルによって記録され、表示される。これは図15に示されており、画像1500は照明器具1504を含む。画像1500において、各ピクセルは、画像座標系1508(例えば、u−v座標系)の一対の指標(u、v)によって表される。例示的な実施形態では、車両は、640×480の解像度を有するカメラなどのセンサを含む。説明のために、図15は、グリッド線512によって示されるように、5×7の解像度を有する画像1500を示す。その結果、画像1500のピクセルは、画像座標系1508のu方向に沿って左から右へ向かって番号1から7でインデックスされる。同様にして、画像1500のピクセルは、画像座標系1508のv方向に沿って上から下に向かって1から5の番号でインデックスされる。したがって、画像1500の特定のピクセルは、画像座標系1508に基づく座標位置(u、v)を使用して識別することができ、例えば画像1500の中心を表すピクセルはピクセル(4,3)である。いくつかの場合では、画像1500は、所定のセンサのFOV及び/又は照明器具の配置に応じて、複数の照明器具1504を含むことができる。画像1500はまた、さらに説明されるように、照明器具1504のためのVLC信号(斜線のボックスで示される)を含み、これはデコードされるか、又は処理されて照明器具の位置を決定することができる。
方法1400はさらに、第1位置とは異なるエリア内の第2位置にある第2照明器具の第2画像を受信するステップ1408を含み、第2画像は、第2照明器具からの第2可視光通信信号を含む。第2照明器具の第2画像は、第1受信画像と同様に受信することができる。いくつかの実施形態では、車両は、第2画像を受け取るためにエリア内の別の位置に移動することができる。第1及び第2照明器具の位置は、さらに説明されるように、システムが第1及び第2照明器具の位置に基づいてエリアに対する車両の向きを決定できるように、エリア内に配置される。
方法1400はさらに、第1画像に示される第1可視光通信信号に基づいて、エリア内の第1照明器具の第1位置を決定するステップ1412を含む。第1画像が受信されると、システムは、第1照明器具の位置を決定するように構成される。例示的な実施形態では、システムは、背景物に対応する他のピクセル、例えば床の上に位置する天井から、第1照明器具に対応する第1画像内のピクセルを識別するように構成される。画像ピクセルを区別するために、システムは、例示的な実施形態では、2つの方法のうちの1つで、すなわち、グローバルに(例えば、画像全体をスキャンする)、又はローカルに(例えば、関心のあるエリア又は領域)第1画像をスキャンするか、又は分析するように構成される。第1画像は、システムが第1照明器具に関連するピクセルと背景物体に関連する他のピクセルとを区別することを可能にするために全体的に分析される。システムは、ピクセル強度値及び閾値に基づいて第1照明器具に関連するピクセルを識別するように構成される。ピクセル光強度値は、画像の所定のピクセルの光のレベルを示す数値である。閾値は、照明器具に関連するピクセルと背景物体に対応するピクセルとを区別するために使用することができるピクセル強度値である。例示的な実施形態では、閾値は、第1照明器具のピクセルに関連する最小光強度値に対応するピクセル強度値である。各ピクセルのピクセル強度値を閾値と比較すると、システムは、第1照明器具に対応する第1画像のピクセルを識別することができる。
第1照明器具の第1画像のピクセルを識別すると、システムはさらに、第1照明器具を表すピクセルを選択するためにそれらのピクセルのローカルスキャンを実行するように構成される。画像はさらに、受信された画像のピクセルの部分集合から照明器具位置データ(例えば照明器具識別子)を決定するためにローカルに分析される(例えば関心エリアを分析する)。例示的な実施形態では、システムは、第1照明器具に対応する画像ピクセルの部分集合を分析するように構成される。画像ピクセルの部分集合は、いくつかの実施形態では、画像の2×8ピクセルエリアに対応する。システムは、ピクセルの光強度値に基づいて照明器具識別子(例えば、識別番号)を識別するために、フレーム露光レート、例えば8キロヘルツ(KHz)で画像ピクセルの部分集合をスキャンするように構成される。
識別されると、照明器具識別子を使用して、そのエリア内の第1照明器具の位置を決定することができる。例示的な実施形態では、照明器具識別子は、ルックアップテーブル、マップ、及びデータベースコンテンツなどの照明器具レイアウト情報と組み合わされて、ローカルに(たとえば車両のメモリに)及び/又はグローバルに(たとえばコンピューティングシステムのメモリ内に)保存され、第1照明器具の座標位置(例えば、(x、y))を決定する。多くの他の構成が、本開示に照らして明らかである。
方法1400はさらに、第2画像に示される第2可視光通信信号に基づいて、エリア内の第2照明器具の第2位置を決定するステップ1416を含む。第2画像を受信したことに応答して、システムは、第1照明器具について前に説明したのと同様の方法で、第2照明器具の第2位置を決定するように構成される。次に、ここで説明されるように決定された照明器具の位置は、(1)エリアに対する車両の向き及び(2)エリア内の車両の座標位置を決定するために使用され得る。
方法1400は、決定された第1及び第2位置並びに第1及び第2画像の少なくとも1つのピクセルに基づいて、エリアに対する車両の位置を決定するステップ1420を含む。システムは、エリア内の車両の座標位置(例えば、(x、y)座標)を決定するように構成される。例示的な実施形態では、座標位置は、(1)所定の照明器具に対応する画像のピクセル、及び(2)そのピクセルが含まれる画像内のピクセル位置に関連する第1及び第2角度、に基づいて決定される。照明器具に対応する画像のピクセルは、いくつかの方法で選択することができる。例えば、いくつかの実施形態では、画像に示される照明器具の質量中心を表すピクセル位置に対応するピクセルが選択される。これは、図15に示され、u−v座標位置(6,4)に位置するピクセルが、画像1500に示される照明器具1504の質量中心に対応するピクセルとして選択される。画像に示された照明器具に対応するピクセルを選択する他の方法は、画像に示される照明器具内の最大光強度レベルを有するピクセルを選択すること、及び/又は照明器具内の中心ピクセル位置に位置するピクセルを選択することを含むことができる。より一般的な意味では、画像に示される照明器具に対応するピクセルのいずれか1つを使用して、照明器具に対する車両の位置を決定することができる。
選択されたピクセルのピクセル位置が識別されると、第1角度及び第2角度を識別するために使用される。一般に、異なる画像内の同じピクセル位置に配置されたピクセルは、センサの画像平面に対して同じ第1及び第2角度に関連付けることができる。例示的な実施形態では、システムは、画像の各ピクセルに水平角α及び垂直角βを関連付けるように構成される。次に、システムは、画像に示される照明器具に対応する選択されたピクセルと、選択されたピクセルのピクセル位置に関連する第1及び第2角度に基づいて、エリア(例えば、座標位置)に対する車両位置を決定するように構成される。
画像内の各ピクセル位置の第1及び第2角度は、システムの較正プロセスに基づいて決定される。いくつかの実施形態では、較正プロセスは、既知の距離で照明器具の画像を生成し、受信画像内の各ピクセル位置について角度α及びβなどの角度を計算することによって達成される。いったん計算されると、第1及び第2角度に画像内のピクセル位置が割り当てられる。計算された角度及び対応するピクセル位置は、保存されるか、又はシステムにアクセス可能にされる。画像を生成することに応答して、システムは、受信した画像の各ピクセル位置に2つの角度をマッピングするか、又は別の方法で関連付けるように構成される。選択されたピクセル及び第1及び第2角度(例えば、角度α及びβ)を使用して、システムは、さらに説明されるように、エリアに対する車両の位置を決定するように構成される。
図16Aは、本開示の一実施形態における、センサのピクセル1600に関連する第1角度を示すエリアの概略側面図である。受信された画像の選択されたピクセルは、センサのピクセル1600に対応する。次に、ピクセル1600は、水平角αのような第1角度を選択するために使用される。水平角αは、先に説明した較正プロセスから得られる既知の角度である。図示されるように、ピクセル1600は、画像平面1602内に位置する。画像平面1602からは、ピクセル1600から照明器具1100までの視線1606がある。水平角度αは、視線1606とセンサの中心線との間に位置する。画像平面座標系1604のz方向に沿って距離Zが存在する。車両が照明器具1100から一定の距離に位置するため、距離Zは、センサから照明器具1100までの既知の距離である。距離x0は、エリアの床に沿った地上距離であり、例えば、図1Bのx方向における、照明器具1100からエリアの床への垂直投影と、z方向のセンサの中心線の垂直投影との間の距離である。受信された画像の選択されたピクセルに対応するセンサの所定のピクセル位置に対する水平角αと共に距離Zを使用して、距離x0は、下式を使用して画像平面1602に対してu方向に沿って決定される。
図16Bは、本開示の一実施形態における、センサのピクセル1600に関連する第2角度を示すエリアの概略側面図である。座標系1604は、図16Aに示す図から90度回転していることに留意すべきである。システムは、先に説明した距離x0に対して行われたのと同様の方法で距離y0を決定するように構成されている。距離y0は、エリアの床に沿った地上距離であり、例えば、図1Bのy方向における、前述のように90度シフトされた垂直投影との間の距離である。距離Zと、所定のピクセル位置に対する既知の垂直角度βを使用して、距離y0が次のように決定される。
エリアに対する車両の向きを決定するために、システムは、エリア内の異なる照明器具からの複数の距離(例えば、x0距離及びy0距離)を決定するように構成される。これらの複数の距離は、エリア内の既知の照明器具の位置と組み合わせて、エリアに対する車両の向きを決定することができる。例えば、単一の照明器具から決定されたx0及びy0の距離は、エリアに対する車両の少なくとも2つの可能な位置をもたらす。エリア内の異なる照明器具からの追加のx0及びy0距離を決定することによって、システムは、所定の数の照明器具とエリアに対する車両の向きを示す決定された照明器具位置に対する、x0距離及びy0距離の固有の組み合わせを決定するように構成される。
(さらなる考察)
多くの他の構成が、本開示に照らして明らかである。例えば、本開示のいくつかの実施形態では、システムは、単一の受信画像から複数の照明器具を識別するように構成される。そのような実施形態では、複数の照明器具がセンサのFOV内にあり、これにより受信した画像が複数の照明器具を含む。システムは、前述のように、閾値以上の光強度値を有するピクセルのピクセル位置に基づいて、画像内の複数の照明器具の存在を判定するように構成される。例えば、システムは、異なるピクセル位置を有するが照明器具の存在を示す光強度値を有するピクセルのグループを識別することができる。それに応答して、システムは、シーケンシャルスキームを使用して、受信した画像内の各照明器具のアイデンティティを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、シーケンシャルスキームは、ピクセル位置に基づいて照明器具アイデンティティを決定する。例えば、システムは、画像の一端に最も近い位置にあるピクセルのグループ(例えば、左側面)を選択し、まずそれらのピクセルに関連するVLC信号をデコードすることができる。システムは、画像の反対側に達するまで、照明器具に対応するピクセルのグループを識別し続けることができる。いくつかの実施形態では、システムは、画像をわたって上から下に向かってピクセルのグループを選択することができる。信号画像内で複数の照明器具が識別されると、システムは、前述のように、画像に示された各照明器具の照明器具位置を決定するように構成される。決定された照明器具の位置は、前述したように、エリアに対する車両の位置及び向きを決定するために使用される。
本開示の他の実施形態では、システムは、システム性能を維持及び/又は向上させるために、無線周波数(RF)システムのようなバックアップシステムをさらに含む。いくつかのこのような実施形態では、RFシステムは、VLC信号が限定された精度又は不良精度を提供する場合、例えば、照明装置の故障が発生した場合に、強化された通信を提供する。そのような場合、RF送信機、例えばRFビーコンは、所定の照明器具の照明器具識別子を送信する。それに応答して、システムは、RF信号及び照明器具レイアウト情報からの照明器具位置データを使用して照明器具のアイデンティティを決定するように構成される。
他の実施形態では、システムは、RF信号強度を測定するように構成される。そのような実施形態では、照明器具レイアウト情報は、RF信号強度に対応するエリア内の位置を含む。RF信号強度は、レコーダを使用して測定することができ、RF信号情報の形でシステムに提供することができる。信号強度などのRF信号情報を使用して、エリア内の車両位置を効率的かつ正確に決定することができる。動作中、車両は、受信したRF信号の信号強度を測定する。次に、車両は、システムに対し、受信されたRF信号の信号強度及びそのエリアのRF信号情報に基づいて、エリア内の車両位置(例えば、(x、y)座標位置)を決定するリクエストを送信する。
他の例では、VLC及びRF通信の両方を使用して、システム性能を向上させることができる。いくつかの実施形態では、例えば、RFシステムを使用して、VLC通信の精度を保証するための自己テストを実行することができる。そのような実施形態では、車両位置は、VLC及びRF信号データの両方を使用して決定される。決定された車両位置は、互いに比較されて、決定された車両位置における不一致を識別する。例えば、決定された車両位置が所定の許容範囲(例えば、10センチメートル)内にある場合、不一致として識別されない。車両の位置が所定の許容範囲内にない場合、システムは不一致の原因をさらに精査するように構成される。
本明細書で説明される方法及びシステムは、特定のハードウェア又はソフトウェア構成に限定されず、多くのコンピューティング又は処理環境において適用性を見出すことができる。これらの方法及びシステムは、ハードウェア又はソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実施されてもよい。この方法及びシステムは、1つ又は複数のコンピュータプログラムに実装されてもよく、コンピュータプログラムは、1つ又は複数のプロセッサ実行可能命令を含むと理解されてもよい。コンピュータプログラムは、1つ又は複数のプログラム可能なプロセッサ上で実行されてもよく、プロセッサによって読み取り可能な1つ又は複数の記憶媒体(揮発性と不揮発性メモリ及び/又はストレージ要素を含む)、1つ又は複数の入力デバイス、及び/又は1つ又は複数の出力デバイスに保存することができる。したがって、プロセッサは、入力データを得るために1つ又は複数の入力デバイスにアクセスし、出力データを通信するために1つ又は複数の出力デバイスにアクセスすることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、以下のうちの1つ又は複数を含むことができる:RAM(Random Access Memory)、RAID(Redundant Array of Independent Disks)、フロッピー(登録商標)ドライブ、CD、DVD、磁気ディスク、内蔵ハードドライブ、外付けハードドライブ、メモリスティック、又はここに提供されるようなプロセッサによってアクセス可能な他の記憶装置。なお、前述の例は網羅的ではなく、限定ではなく例示のためのものである。
コンピュータプログラムは、コンピュータシステムと通信するために、1つ又は複数の高水準手続き型又はオブジェクト指向プログラミング言語を使用して実装されてもよい。しかし、プログラムは、必要に応じて、アセンブリ言語又は機械語で実装されてもよい。言語はコンパイル又は解読できる。
本明細書で提供されるように、プロセッサは、ネットワーク環境において独立して又は一緒に動作することができる1つ又は複数のデバイスに埋め込まれてもよく、ネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、及び/又はイントラネット及び/又はインターネット及び/又は別のネットワークを含むことができる。ネットワークは、有線であっても無線であってもよく、又はそれらの組み合わせであってもよく、異なるプロセッサ間の通信を容易にするために1つ又は複数の通信プロトコルを使用してもよい。プロセッサは、分散処理用に構成することができ、いくつかの実施形態では、必要に応じてクライアント−サーバモデルを利用することができる。したがって、これらの方法及びシステムは、複数のプロセッサ及び/又はプロセッサデバイスを利用することができ、プロセッサ命令は、このような単一又は複数のプロセッサ/デバイスに分割されてもよい。
プロセッサと一体化するデバイス又はコンピュータシステムは、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション(例えば、Sun、HP)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant:PDA)、携帯電話又はスマートフォンのような携帯型デバイス、ラップトップ、ハンドヘルドコンピュータ、又はプロセッサと一体化して本明細書で提供されるように動作可能な他の装置を含むことができる。したがって、本明細書で提供されるデバイスは網羅的ではなく、限定ではなく例示のために提供される。
「マイクロプロセッサ」及び「プロセッサ」という表記は、スタンドアロン及び/又は分散環境で通信することができる1つ又は複数のマイクロプロセッサを含むと理解することができる。そのような1つ又は複数のマイクロプロセッサは、他のプロセッサとの有線又は無線通信を介して通信するように構成されてもよく、そのような1つ又は複数のプロセッサは、類似又は異なるデバイスの1つ又は複数のプロセッサ制御デバイス上で動作するように構成され得る。したがって、このような「マイクロプロセッサ」又は「プロセッサ」との用語の使用は、中央処理装置、算術論理装置、特定用途向け集積回路(IC)及び/又はタスクエンジンを含むと理解することができ、これらの例は例示であり限定的ではない。
さらに、メモリとの表記は、特に断りがない限り、1つ又は複数のプロセッサ読み取り可能かつアクセス可能なメモリ要素及び/又はコンポーネントを含むことができ、これらはプロセッサによって制御されるデバイスの内部にあってもよく、プロセッサ制御デバイスの外部にあってもよく、及び/又は様々な通信プロトコルを使用して有線又は無線ネットワークを介してアクセスされてもよい。また、特に断りがない限り、外部メモリデバイスと内部メモリデバイスの組み合わせを含むように構成されてもよく、そのようなメモリは、アプリケーションに基づいて連続的かつ/又はパーティション分割されていてもよい。したがって、データベースとの表記は、1つ又は複数のメモリ集合を含むと理解することができ、そのような表記は、商業的に入手可能なデータベース製品(例えば、SQL、Informix、Oracle)や私的のデータベースを含むことができ、リンク、行列、グラフ、ツリーのようなメモリを集合するための構造を含むことができる。なお、これらの構造は例示的であり限定的ではない。
ネットワークとの表記は、特に断りがない限り、1つ又は複数のイントラネット及び/又はインターネットを含むことができる。マイクロプロセッサ指令又はマイクロプロセッサ実行可能指令との表記は、上記に従って、プログラミング可能なハードウェアを含むと理解され得る。
特に断りがない限り、「実質的に」という用語の使用は、当業者には理解されるように、正確な関係、条件、配置、方位、及び/又は他の特徴、並びにそれらの偏差を含むと解釈することができる。偏差は、開示された方法及びシステムに著しくに影響しない程度である。
本開示の全体を通して、名詞を修飾するための冠詞「a」(一つ)及び/又は「an」(一つ)及び/又は「the」(この)の使用は、便宜上使用されるものと理解され、特記がない限り、修飾された名詞の一つ又は一つ以上を含むと理解される。「含む」、「備える」及び「有する」という用語は包括的であり、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。
図面を通じて記載され、かつ/又は別の方法で描写され、他のものと通信し、関連付けられ、及び/又はそれに基づくことができる要素、構成要素、モジュール、及び/又はこれらの部品は、別段の規定がない限り、直接的及び/又は間接的な方法で通信し、関連付け、又はそれに基づくものと理解される。
以上の方法及びシステムは、特定の実施形態に関連して記載されているが、それらに限定されるものではない。上記教示に照らして多くの修正及び変形が明らかである。当業者であれば、本明細書で説明し図示した細部、材料、及び部品の配置における多くの追加の変更を行うことができる。