JP2019221039A - 電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置 - Google Patents

電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特開2012‐75294号公報に開示された公知の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置の故障検出回路部に簡単に抵抗器部品やコンデンサ部品を追加するのみで、当該故障検出装置が備えている故障検出機能に加え、短絡や接地等による過大電流に対して三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子の焼損を防止できる故障検出装置を提供すること。【解決手段】上記公知の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置に、三相交流電動機用スイッチの各スイッチ素子直列に電流検出用抵抗器(RDR、RDS、RDT)を接続し、該電流検出用抵抗器とスイッチ素子の直列回路の両端間の電圧が所定値を超えた場合に、検出回路(6a、6b、6c)から出力されるパルス信号(SR、SS、ST)を処理して過電流を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、電気チェーンブロックやロープホイスト等の電動巻上下装置を駆動する電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置に関するものである。
従来、この種の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置としては、特許文献1に開示されたものがある。図1はこの公知の故障検出装置の回路構成を示す図で、図1(a)は全体構成を、図1(b)は検出回路の構成をそれぞれ示す。同図において、非常停止用スイッチ8を閉じることにより、商用三相交流電源のR相、S相、T相から、非常停止用スイッチ8の各スイッチ素子8a、8b、8cを通して三相交流電源回路1に三相交流電力が供給される。該三相交流電源回路1から、三相交流電動機用スイッチ(コンタクタ)2のスイッチ素子2a、2b、2cを通して巻上下用の三相交流電動機3に、ブレーキ用スイッチ4の各スイッチ素子4a、4bを通してブレーキ5に、それぞれ駆動電力を供給するようになっている。
三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cにはそれぞれ三相交流電源回路1のR相、S相、T相の交流電圧に同期したパルス信号S、S、Sを出力する検出回路6a、6b、6cがスイッチ素子2a、2b、2cにそれぞれ並列に接続されている。該検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sは信号処理回路7に入力される。また、ブレーキ用スイッチ(コンタクタ)4のスイッチ素子4a、4bにはそれぞれ三相交流電源回路1のR相、T相の交流電圧に同期したパルス信号S、Sを出力する検出回路6d、6eがそれぞれ並列に接続され、該検出回路6d、6eからのパルス信号S、Sは信号処理回路7に入力される。
検出回路6aは、抵抗器11、ホトカプラ12、逆耐圧保護用ダイオード13、及び抵抗器14を具備している。抵抗器11の一端はホトカプラ12のホトダイオード12bの陽極と逆耐圧保護用ダイオード13の陰極とに接続され、他端はスイッチ素子2aの一端に接続されている。該スイッチ素子2aの他端はホトカプラ12のホトダイオード12bの陰極と逆耐圧保護用ダイオード13の陽極に接続している。ホトカプラ12のホトトランジスタ12aのエミッタは抵抗器14を通して接地され、コレクタは直流電源の陽極側電圧(+V)に接続されている。三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2aが開(OFF)中に三相交流電源回路1のR相の電圧が抵抗器11を通してホトダイオード12bに印加されると、該ホトダイオード12bが発光し、該発光を受光したホトトランジスタ12aがONとなり、パルス信号Sが信号処理回路7に出力される。検出回路6b、6cは検出回路6aと同じ構成であるので、その説明は省略する。
信号処理回路7は検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sを処理し、三相交流電動機3に供給される三相交流電力の相順位が正順位であることを検出する正相検出機能と、逆順位であることを検出する逆相検出機能と、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cの溶着を検出する溶着検出機能と、欠相を検出する欠相検出機能を備えている。正相検出機能と逆相検出機能は三相交流電動機用スイッチ2がONする前に正相・逆相を検出し、溶着検出機能は三相交流電動機用スイッチ2がONする前に溶着を検出し、欠相検出機能のうち、スイッチ不良による欠相は三相交流電動機用スイッチ2がONした後に検出し、交流電源及び三相交流電動機ステータコイルに起因する欠相は三相交流電動機用スイッチ2がONする前に検出するようになっている。
また、信号処理回路7は検出回路6d、6eからのパルス信号S、Sを処理し、ブレーキ用スイッチ4のスイッチ素子4a、4bの正・異常を検出する正・異常検出機能を備えている。
特開2012−75294号公報
上記故障検出装置は、電動機駆動回路の正相、逆相、三相交流電源及び三相交流電動機ステータコイル等の断線に起因する欠相及び三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cの導通側故障(溶着)を該スイッチ素子2a、2b、2cに並列に接続された抵抗器11とホトカプラ12等で構成される検出回路6a、6b、6c及び信号処理回路7で該スイッチ2がONする前に、三相交流電動機用スイッチ2の不良による欠相を該スイッチ素子2a、2b、2cがONした後に検出できるが、電動機ステータコイル等の短絡や接地等により過大電流が流れた場合、スイッチ素子2a、2b、2c等の機器が焼損してしまうという欠点があった。つまり過電流検出保護回路が構成されていないという欠点があった。
また、電動機駆動回路の三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cに並列に接続された抵抗器11やホトカプラ12においては、電源電圧が高圧のAC575Vにおいて、ホトカプラ12の発光側(発光ダイオード12b)に流れる電流を10mA程度に抑えようとすると、直列に接続された抵抗器11の容量が大きくなり、発熱の増大や、抵抗器の大きさが大きくなるという欠点がある。
また、従来、電動機のオーバロードや配線の短絡や接地等による過電流に対する対策のため、ヒューズを使用していた。しかし電動巻上下装置の電源電圧はAC200〜AC575Vまでと幅広く対応する必要があり、高電圧に対応するヒューズは大型で高価なものを使用しなくてはならなくなった。また、即断ヒューズであっても、半導体素子の負荷側の短絡や接地等により大電流が流れる故障による半導体素子の損傷を確実に防止することができないという問題があった。また、スイッチ素子に半導体を用いた電動機駆動回路では、短絡故障から電動機駆動回路を保護することが求められた。更に高電圧化に対応するには、検出回路の抵抗の発熱も大きくなり、装置の大型化が問題となっていた。
本発明は上述に鑑みてなされたもので、上記特許文献1に開示された電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置の故障検出回路部に簡単に抵抗器部品やコンデンサ部品を追加するのみで、駆動回路の正相、逆相、電源欠相、スイッチ故障をフェイルセーフで検出でき、且つ過負荷や短絡や地絡等による過大電流に対しても三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子の故障を検出するとともにスイッチの損傷等を防止できる故障検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、三相交流電源回路を備え、該三相交流電源回路から三相交流電動機用スイッチを介して、三相交流電動機に三相交流駆動電力を供給するように構成した電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置であって、前記三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子に直列に電流検出用抵抗器を接続すると共に、前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端間の電圧が所定値を超えた場合にパルス信号を出力する検出回路と、前記検出回路からのパルス信号を処理して前記三相交流電動機側に供給される電流が過電流であることを検出する過電流検出機能を備えた信号処理手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記信号処理手段は、前記過電流検出機能の他に、前記三相交流駆動電力の相順位が正順位であることを検出する正相検出機能と、逆順位であることを検出する逆相検出機能と、前記三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子の導通側故障を検出するスイッチ導通側故障検出機能と、前記スイッチ素子の遮断側故障を検出するスイッチ欠相故障検出機能を備え、前記正相検出機能と前記逆相検出機能は前記三相交流電動機用スイッチがONする前に正相・逆相を検出し、前記スイッチ導通側故障検出機能は前記三相交流電動機用スイッチがONする前にスイッチ導通側故障を検出し、前記過電流検出機能と前記スイッチ導通側故障検出機能とは前記三相交流電動機用スイッチがONした後にスイッチ導通側故障・過電流を検出することを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記信号処理手段は、マイクロコンピュータを備え、前記検出回路からのパルス信号を該パルス信号幅より短い周期で読み込むことを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記検出回路は発光ダイオードとホトトランジスタを具備するホトカプラを備え、前記ホトカプラの発光ダイオードに、前記交流電動機用スイッチのスイッチ素子に直列に電流検出用抵抗器を接続し、該スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧を前記ホトカプラの発光ダイオードに導入し、該電圧で前記発光ダイオードを発光させ、該光を前記ホトトランジスタでパルス信号に変換することを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧の前記ホトカプラの発光ダイオードへの導入は間に所定抵抗値の抵抗器を介在させたことを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧の前記ホトカプラの発光ダイオードへの導入は間に所定容量のコンデンサを介在させると共に、該コンデンサに並列に所定抵抗値の放電用抵抗器を接続したことを特徴とする。
また、本発明は、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記電動巻上下装置はブレーキを備えると共に、該ブレーキに前記三相交流電源回路からブレーキ用スイッチを介して前記ブレーキに交流電力を供給する用になっており、前記ブレーキ用スイッチのスイッチ素子に直列にブレーキ用電流検出用抵抗器を接続すると共に、前記スイッチ素子と前記ブレーキ用電流検出抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧が所定値を超えた場合にパルス信号を出力するブレーキ用検出回路を備え、前記信号処理手段は、前記ブレーキ用検出回路からのパルス信号を処理して前記ブレーキ側に供給される電流が過電流であることを検出する過電流検出機能を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、特許文献1で開示されている公知の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置の三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子に直列に電流検出用抵抗器を接続すると共に、該スイッチ素子と電流検出用抵抗器の直列回路に並列に検出回路を接続するだけで、三相交流電動機側に供給される電流が過電流であるか否かを迅速に検知できる。そして迅速に検知できることにより、三相交流電動機用駆動回路の過電流による故障を迅速に且つ装置を複雑・大型化することなく防止できるという極めて優れた効果を発揮できる。
また、本発明によれば、信号処理手段は、過電流検出機能の他に、正相検出機能と、逆相検出機能と、駆動電力欠相検出機能と、スイッチ導通側故障検出機能と、スイッチ欠相検出機能とを備え、正相検出機能と、逆相検出機能と、スイッチ導通側故障検出機能とは三相交流電動機用スイッチがONする前に正相・逆相・駆動電力欠相・スイッチ導通側故障を検出し、スイッチ欠相故障検出機能と過電流検出機能とは三相交流電動機用スイッチがONした後に、スイッチ欠相・過電流を検出するので、これらの故障を検出することができる。
また、本発明によれば、上記電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、前記信号処理手段は、マイクロコンピュータを備え、前記検出回路からのパルス信号を該パルス信号幅より短い周期で読み込むので、過電流による電動巻上下装置用駆動回路のトライアック等の交流開閉半導体素子の故障を確実に防止できる。
また、本発明は、ブレーキ用スイッチに直列にブレーキ用電流検出用抵抗器を接続すると共に、ブレーキ用スイッチのスイッチ素子とブレーキ用電流検出用抵抗器の直列回路に並列に接続し、該並列に接続した接続点の三相交流電源回路側の接続点間の電圧が所定値を超えた場合に所定のパルス信号を出力するブレーキ用検出回路を設けたので、ブレーキ用スイッチの故障及びブレーキ側に供給される電流が過電流か否かを迅速に検出できると共に、該過電流によって発生する機器の損傷を防止できる。
また、検出回路はホトカプラにより高圧側と絶縁されており、検出回路を複雑にすることなく安定した動作が保証され、且つ小型化とコストダウンが可能となるという効果がある。
上記特許文献1に開示された故障検出装置の回路構成を示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の検出回路の構成例を示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の検出回路の他の構成例を示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の検出回路の他の構成例を示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の各パルス信号とその高(H)・低(L)レベルを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の正相、逆相、欠相又は過電流、及び溶着を検知するための検知処理フローを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の各パルス信号とその高(H)・低(L)レベルを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の正相、逆相、欠相又は過電流、及び溶着を検知するための検知処理フローを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の各パルス信号とその高(H)・低(L)レベルを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の正相、逆相、欠相又は過電流、及び溶着を検知するための検知処理フローを示す図である。 本願発明に係る故障検出装置の各パルス信号とその高(H)・低(L)レベルを示す図である。 本願発明に係る故障検出の他検出回路の構成例を示す図である。 本発明に故障検出装置及び運転操作装置を装備した電動巻上下装置の回路構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る故障検出装置の基本構成は図1(a)と略同一であるので、図1(a)を用いて説明する。本発明に係る故障検出装置の回路構成を図2に示す。本発明に係る故障検出装置の回路構成が図1(b)に示す回路と異なる点は、本発明に係る故障検出装置の回路構成では、図2に示すように、三相交流電動機用スイッチ2のR相のスイッチ素子2aに直列に電流検出用抵抗器RDRを接続すると共に、該スイッチ素子2aと電流検出用抵抗器RDRの直列回路に並列に検出回路6aを接続している点である。
なお、図示は省略するが、三相交流電動機用スイッチ2のS相、T相についてもスイッチ素子2b、2cに、それぞれ直列に電流検出用抵抗器RDS、RDTを接続すると共に、それぞれのスイッチ素子2bと電流検出用抵抗器RDSの直列回路、スイッチ素子2cと電流検出用抵抗器RDTの直列回路にも、それぞれ並列に検出回路6b、6cを接続している。また、ここでは、三相交流電動機用スイッチ2としてスイッチ素子2a、2b、2cを備えた三相交流電動機用スイッチ2を例示しているが、スイッチ素子として双方向性制御素子のトライアックやサイリスタ等のON/OFF半導体素子を用いる三相交流電動機用スイッチとすることが好ましい。
上記のように本発明に係る故障検出装置は、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子にそれぞれ直列に電流検出用抵抗器RDR、RDS、RDTを接続すると共に、スイッチ素子2aと電流検出用抵抗器RDRの直列回路、スイッチ素子2bと電流検出用抵抗器Rの直列回路、スイッチ素子2cと電流検出用抵抗器RDRの直列回路にそれぞれ並列に接続し、三相交流電源回路1側の接続点Eとスイッチ素子2a、2b、2cの三相交流電動機3側の接続点Fの間の電圧が所定値を超えた場合にパルス信号S、S、S信号を出力する検出回路6a、6b、6cと、該検出回路6a、6b、6cからのパルス信号を処理して三相交流電動機3側に供給される過電流を検出することを特徴とする。以下詳細に説明する。
三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2aに直列に接続された電流検出用抵抗器RDRの抵抗値を例えば0.1Ωとする。三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2aを通して流れる電流の値が定格値以内であれば、電流検出用抵抗器RDRの一端に相当する前記接続点Eと他端に相当する接続点Fの間に発生する電圧、即ち検出回路6aに作用(導入)する電圧は小さい。そのため抵抗器11に直列に配置したホトカプラ12の発光側(ホトダイオード12b側)に電流が信号出力のための閾値を超えず、受光側からパルス信号Sは出力されない。
三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2aを通して流れる電流の電流値が所定の定格値を超えて過電流となれば、検出回路6aの両端に加わる電圧が大きくなり、ホトカプラ12のホトダイオード12bの順方向電流が所定の閾値を越えると、ホトダイオード12bに電流が流れ、パルス信号Sが出力される。該パルス信号Sが信号処理回路7に入力される。当然、三相交流電動機用スイッチ2のS相、T相においても過電流となれば、パルス信号S、Sは出力され、信号処理回路7に入力される。
信号処理回路7はマイクロコンピュータを備えており、パルス信号S、S、Sが入力しているので、数マイクロ秒以内にスイッチ素子2a、2b、2cを同時に駆動する駆動信号をマイクロコンピュータで遮断することができる。又はトライアックやサイリスタ等の半導体素子で構成される三相交流電動機用スイッチ2の場合も各半導体素子を駆動する駆動信号をマイクロコンピュータで遮断することができる。特にトライアックやサイリスタ等の半導体素子の場合は、交流の半サイクルないしは1サイクル以内に三相交流電動機用スイッチ2の駆動信号を遮断し、過電流を遮断することが可能となり、駆動回路の焼損を確実に防止することができる。
例えば、上記電流検出用抵抗器RDRの抵抗値が0.1Ωの場合、該電流検出用抵抗器RDRに10Aの交流電流が流れると、電流検出用抵抗器RDRの両端に1Vの交流電圧が発生する。交流電流が30Aになれば、3Vの交流電圧が発生する。トライアックやサイリスタの順方向電圧が1V程度なので、検出回路6aの両端間(接続点E、F間)の電圧は3V+1V=4Vの交流電圧となり、この交流電圧がホトカプラ12の発光側に印加されることになる。本実施例では、検出回路6aのホトカプラ12の発光側に接続された抵抗器11の抵抗値を30KΩとすると、三相交流電源回路1の最大電圧がAC575Vであっても、ホトカプラ12の発光側の電流は、
575V/30KΩ≒19.1mA
の交流電流となり、この19.1mAの電流値は、ホトカプラ12の発光側の許容最大電流50mAより小さい。
また、上記のように過電流が30Aの場合、電流検出用抵抗器RDRの両端電圧は3Vであり、該電圧降下3Vに三相交流電動機用スイッチ2の機械的接点2aの電圧降下(略ゼロ)を加算した電圧値3V、トライアックやサイリスタの場合、その順方向電圧1Vを加算した電圧値4Vであるから、これによりホトカプラ12の発光側に流れる電流が
3V/30KΩ≒0.1mA
である。ホトカプラ12のCTRは最低200%〜600%の低入力型(例えば東芝製TLP293−BL)を使用することにより、
0.1mA×200%(最低CTR)=0.2mA
が、ホトカプラ12の受光側の電流となる。マイクロコンピュータの入力回路の5Vの電源電圧より、プルアップ抵抗器の抵抗値を22KΩとすると、
5V/25KΩ≒0.2mA
となるので、三相交流電源回路1の交流に同期したパルス信号S、S、Sが各検出回路6a、6b、6cから信号処理回路7に出力され、そのマイクロコンピュータに割り込みをかけることが出来る。
三相交流電動機3に供給される電流が定格時10Aの場合、抵抗器11に流れる電流は、
1V/30KΩ≒0.03mA
となり、各検出回路6a、6b、6cのホトカプラ12の動作限界以下となり、各検出回路6a、6b、6cからパルス信号S、S、Sが出力されない。また、各ホトカプラ12のCTRは最低の200%として算出しているが、一般的にはCTRはより大きいので、各ホトカプラ12から更に安定したパルス信号S、S、Sの検出が可能となる。マイクロコンピュータに割り込みがかかると、もう一度確認のためにパルス信号S、S、Sを確認し、三相交流電動機用スイッチ2の各相のトライアック又はサイリスタ等の半導体素子のゲート回路電圧を遮断することにより三相交流電動機用スイッチ2を遮断し、交流の半サイクルないし1サイクル以内に過電流を遮断することができる。これに対して、過電流を遮断するのにヒューズを用いた場合は、即断ヒューズを用いても半導体素子の損傷を防止できる時間内に確実に遮断することは困難である。
図3は本発明に係る故障検出装置の他の回路構成例を示す。図3に示す故障検出装置の回路構成が図2に示す故障検出装置の回路構成と異なる点は、図3では検出回路6aの抵抗器11に変えて、フィルムコンデンサCに放電用の抵抗器21を並列に接続した電流制限回路20とした点である。図2ではホトカプラ12に流れる電流を制限するため抵抗器11の抵抗値を30KΩとしたので、交流電源電圧が575Vの場合は抵抗器11に流れる電流は、最大
575V/30KΩ≒19.1mA
の交流電流となり、抵抗器11の消費電力はIRにより、
(19.1m A)×30KΩ≒10.9W
となってしまう。通常は抵抗器の電力は安全のため2〜3倍に選定するため、非常に大型の抵抗器となってしまう。
そこで、ここではホトカプラ12に流れる電流を制限するための抵抗器11に代えて
、上記のようにフィルムコンデンサCに放電用の抵抗器21に並列に接続した電流制限回路20とし、全体としてリアクタンス抵抗式の電流制限回路20とした。ここでは1例として、フィルムコンデンサCの容量を0.1μFとしている。リアクタンス抵抗式の電流制限回路20のリアクタンスZは、
Z=1/2πfC
=1/2×3.14×50Hz×0.1×10−6
=31.8KΩ
ここでf:電源周波数
C:フィルムコンデンサCの容量
である。
図3では検出回路6aのホトカプラ12に流れる電流を制限する電流制限手段として、電流制限回路20を用い、該電流制限回路20はフィルムコンデンサCと抵抗器21を並列に接続した回路としている。しかし、電動巻上下装置用駆動回路の交流電源が高圧、例えば交流575Vの場合に対応するフィルムコンデンサは高価であるという問題がある。この対策としてここでは、図4に示すように電流制限回路20を複数(図では2個)の電流制限回路20−1、20−2を直列に接続して構成し、個々のフィルムコンデンサC−1、C−2を低電圧のフィルムコンデンサとしている。
図5(a)は三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cに印加されるR相、S相、T相の交流電圧と各検出回路6a、6b、6cから出力されるパルス信号S、S、Sを示す図である。図5(b)は三相交流電動機用スイッチ2がOFF指令を受けている場合で相配列が正常時のパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを、図5(c)は三相交流電動機用スイッチ2がOFF指令を受けている場合で相配列が逆相時のパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを、図5(d)は三相交流電動機用スイッチ2がOFF指令を受けている場合で、S相が電源欠相している場合、または、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ導通側故障時のパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを、図5(e)は三相交流電動機用スイッチ2の欠相時のパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルをそれぞれ示す。
図5(a)に示すように、三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で三相交流電源回路1から、三相交流が印加されると、検出回路6a、6b、6cから図5(b)、(c)、(d)に示すような各相の交流電圧に同期したパルス信号S、S、Sが信号処理回路7に出力される。また、三相交流電動機用スイッチ2がON指令を受けている状態でスイッチに欠相異常がある場合には図5(e)に示すパルス信号S、S、Sが信号処理回路7に出力される。
信号処理回路7はマイクロコンピュータを備え、図5(a)で示すR相、S相、T相の各相の交流電圧毎に、図5(b)〜(e)に示す入力ポートのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを読み込む。三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cに正常相順の三相交流電圧が印加されていると、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図5(b)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図5(b)に示すようであれば、相順が正常であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして三相交流電動機3に駆動電力を供給する前に検知できる。
また、例えば、S相及びT相の相順が逆でR相、T相、S相の相順であれば、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図5(c)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図5(c)に示すようであれば、S、T相順が逆相状態(逆相配列)であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして、三相交流電動機3に逆相の駆動電力を供給する前に検知できる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2b(ここではON/OFF機械的接点)が溶着し導通側が故障している場合は、三相交流電動機用スイッチ2がOFF指令を受けている状態でもスイッチ素子2bが導通状態であるから、ホトカプラ12は不動作となり、検出回路6bからのパルス信号Sが低(L)レベルであるから、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図5(d)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF指令を受けている状態で、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図5(d)に示すようであれば、三相交流電動機用スイッチ2がそのスイッチ素子2bがスイッチ導通側故障にあるか、或いは三相電源の三相のうちS相が欠相状態にあることが三相交流電動機用スイッチ2をONする前に検知できる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2bがスイッチ欠相(導通不良)故障している場合は、三相交流電動機用スイッチ2がON指令を受けていてもスイッチ素子2bがOFF状態であるから、検知回路6bからはS相の交流電圧と同期したパルス信号Sが信号処理回路7に出力されることになるから、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図5(e)に示すようになる。信号処理回路7は、三相交流電動機用スイッチ2がON指令を受けている状態で、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図5(e)に示すようであれば、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bがスイッチ欠相故障にあることが三相交流電動機用スイッチ2をONすることにより検知できる。
三相交流電動機用スイッチ2がON指令を受けている状態で正常運転されている場合は、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは、全て低(L)を出力する。スイッチ欠相故障又は動力配線の短絡、接地等の故障は、三相交流電動機用スイッチ2がON指令を受けている状態で検出回路6a、6b、6cの少なくともいずれか一つからパルス信号が高(H)レベルを出力されることで検知できる。
図6はマイクロコンピュータを備えた信号処理回路7の正常配列、スイッチ欠相配列又は過電流、逆相配列、及びスイッチ導通側故障配列を検知するための検知処理フローを示す図である。先ず、ステップST1で、三相交流電動機用スイッチ2をOFF状態として、入力割込毎に入力ポートの読み込みを行なう。次にステップST2で、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを検出し、三相交流電動機用スイッチ2の三相交流が正常配列であるか否かを判断し、正常配列(Y)である場合は、ステップST3で三相交流電動機用スイッチ2をONとし、続いてステップST4でスイッチ欠相配列又は過電流か否かを判断し、スイッチ欠相配列又は過電流であったら、ステップST5でスイッチ欠相検知又は過電流検知を報知する。ステップST4でスイッチ欠相配列又は過電流でなかった場合は、ステップST6で三相交流電動機用スイッチ2のONを継続して三相交流電動機3の正常運転を行う。
前記ステップST2で、正常配列でない(N)と判断された場合、ステップST7に移行し、逆相配列か否かを判断し、逆相配列(Y)であったら、ステップST8で逆相検知を報知する。ステップST7で逆相配列でない(N)と判断された場合は、ステップST9に移行しスイッチ導通側故障配列か否かを判断し、スイッチ導通側故障配列(Y)であったら、ステップST10でスイッチ導通側故障検知を報知する。スイッチ導通側故障配列でない(N)と判断された場合は、ステップST1に戻り処理を繰り返し、電源欠相による単相運転を防止する。
図5では、信号処理回路7はR相、S相、T相の各相の交流電圧が入力される毎に入力ポートのパルス信号S、S、Sを読み込んでいるが、図7では信号処理回路7はタイマー割り込みにより、所定時間(図ではt秒)毎に割り込みをかけ、入力ポートのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを読み込んでいる。また、図5では検出回路を図2に示す検出回路6a(6b、6cは図示省略)の出力信号の配列を示しているが、図7に示す信号は、図2に示す単方向のホトカプラ12を双方向のホトカプラに変更した場合の出力信号の配列を示している。三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cに正相順の三相交流電圧が印加されると、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図7(b)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図7(b)に示すようであれば、相順が正常であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして三相交流電動機3に駆動電力を供給する前に検知できる。
また、例えば、S相及びT相の相順がR相、T相、S相の相順であれば、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図7(c)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、検出回路6a、6b、6cからのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図7(c)に示すようであれば、S相、T相の相順が逆相であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして三相交流電動機3に逆相の駆動電力を供給する前に検知できる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2bがスイッチ導通側に故障している場合は、三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態(OFF指令状態)でもスイッチ2bが導通状態であるから、ホトカプラ12は不動作となり、検出回路6bからのパルス信号Sが低(L)レベルである。よってパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図7(d)に示すようになる。信号処理回路7は三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図7(d)であれば、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bが溶着状態であることを、該三相交流電動機用スイッチ2をONする前に検知できる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2bがスイッチ欠相故障している場合は、三相交流電動機用スイッチ2をONとし、三相交流電源回路1からの三相交流が印加されてもスイッチ素子2bがOFF状態であるから、検出回路6bからS相の交流電圧と同期したパルス信号Sが信号処理回路7に出力されることになるから、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルは図7(e)に示すようになる。よって信号処理回路7は、三相交流電動機用スイッチ2がON状態で、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが図7(e)に示すようであれば、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bがスイッチ欠相故障にあることを、三相交流電動機用スイッチ2をONすることにより検知できる。
図8は信号処理回路7の正常配列、スイッチ欠相配列又は過電流、逆相配列、及びスイッチ導通側故障配列を検知するための検知処理フローを示す図である。先ず、ステップST21で、三相交流電動機用スイッチ2がOFF状態で、所定時間毎(図では2mS毎に)に入力ポートの信号レベルの読み込みを行う。次にステップST22でパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを検出し、三相交流電動機用スイッチ2の三相交流の相順が正常配列であるか否かを判断し、正常配列(Y)である場合は、ステップST23で三相交流電動機用スイッチ2をONとする。続いてステップST24でスイッチ欠相配列又は過電流であるか否かを判断し、欠相配列又は過電流である場合はステップST25で、スイッチ欠相故障検知又は過電流検知であることを報知する。またステップST24で、スイッチ欠相故障又は過電流でない場合は、ステップST26で三相交流電動機用スイッチ2のONを継続し正常運転を行う。更に三相交流電動機用スイッチ2の欠相故障か過電流かの判別は、パルス信号S、S、Sの高(H)レベルの出力時間(回数・幅)の違い(欠相故障の方が信号の高(H)レベルのパルス幅が長い)で識別することが出来る。或いは三相交流電源の電圧位相に同期したパルス信号を出力する三相交流電源同期パルス信号出力手段を別に設け、このパルス信号と比較することで、三相交流電動機用スイッチ2の欠相故障か過電流かの判別をすることが出来る。
また、前記ステップST22で正常配列でない(N)と判断された場合、ステップST27に移行し逆相配列であるか否かを判断し、逆相配列(Y)であったら、ステップST28に移行し、逆相検知であることを報知する。また、前記ステップST27で逆相配列でない(N)場合はステップST29に移行し、スイッチ導通側故障配列が否かを判断し、スイッチ導通側故障配列(Y)の場合は、ステップST30に移行し、スイッチ導通側故障検知の報知を行う。また、スイッチ導通側故障配列でない(N)の場合は、前記ステップST21に戻り処理を繰り返す。これによって、電源欠相による三相交流電動機3の単相運転を防止できる。なお、この場合は、電源欠相を報知することが好ましい。
図9は信号処理回路7の1相の交流電圧(図ではR相の交流電圧)を基準に割り込みをかけ、入力ポートのパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを読み込む例を示す図である。ここで図示は省略するが、図5(b)〜(e)に準じて、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルを示す表を予め信号処理回路7に記憶して置く。ことにより、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cに正常順位(正相)の三相交流電圧が印加されると、パルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが信号処理回路7に記憶している高(H)・低(L)レベルと同じなるから、相順が正常であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして、三相交流電動機3に駆動電力を供給する前に検知できる。
また、例えば、S相及びT相の相順が逆でR相、T相、S相の相順であれば、信号処理回路7に入力されるパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベルが逆相のR相、T相、S相になるからS相、T相の相順が逆であることを、三相交流電動機用スイッチ2をONして三相交流電動機3に駆動電流を供給する前に検知することができる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2bがスイッチ導通側故障している場合、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bが導通状態であるから、ホトカプラ12は不動作となり、検出回路6bのパルス信号Sが低(L)レベルであるから、信号処理回路7に記憶されている高(H)・低(L)レベル表から三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bがスイッチ導通側故障にあることを、三相交流電動機用スイッチ2をONする前に検知できる。
また、例えば、三相交流電動機用スイッチ2のS相のスイッチ素子2bがスイッチ欠相故障している場合は、三相交流電動機用スイッチ2がONしてもスイッチ素子2bがOFF状態であるから、信号処理回路7に記憶されているパルス信号S、S、Sの高(H)・低(L)レベル表から、三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2bがスイッチ欠相故障にあることを、三相交流電動機用スイッチ2をONすることにより検知できる。
図10は図2の検出回路6a、6b、6c(6b、6cは図示せず)から出力されるパルス信号S、S、Sを、マイクロコンピュータを備えた信号処理回路7で処理して正常配列、パルス信号割込発生、逆相配列、及びスイッチ導通側故障配列の検知する処理のフローを示す図である。先ず、ステップST41で、三相交流電動機用スイッチ2をOFF状態で、基準相割込毎に入力ポートの読み込みを行なう。次にステップST42で三相交流が正常配列であるか否か判断し、正常配列(Y)であれば、次にステップST43で三相交流電動機用スイッチ2をONとし、続いてステップST44でパルス信号割込発生か否かを判断する。パルス信号割込発生であれば(Y)、ステップST45に移行しスイッチ欠相検知又は過電流検知の処理を行う。パルス信号割込発生がなければ(N)、ステップST46で三相交流電動機3の正常運転を行う。
前記ステップST42で、正常配列でない(N)と判断された場合、ステップST47に移行し、逆相配列か否かを判断し、逆相配列(Y)であったら。逆相検知を報知し、逆相配列でない(N)の場合はステップST49に移行する。ステップST49では、スイッチ導通側故障配列か否かを判断し、スイッチ導通側故障配列であったら(Y)、ステップST50に移行しスイッチ導通側故障検知を報知する。スイッチ導通側故障配列でなかったら(N)、前記ステップST41に戻り処理を繰り返す。
図11は交流三相電圧波形と図3の検出回路6a、6b、6c(6b、6cは図示せず)から出力されるパルス信号S、S、Sを示す図である。図では定格電流値を超える過電流が三相交流電動機3側に供給され、且つ相順が正常な場合を想定している。図3に示す検出回路6aでは、ホトカプラ12のホトダイオード12bに流れる電流を制限する電流制限手段として電流制限回路20を用いている。電流制限回路20はフィルムコンデンサCに並列に抵抗器21を接続している。そのためパルス信号S、S、Sの各パルス幅はフィルムコンデンサCの充電時間となる。信号処理回路7の判定処理は、図2の場合と異なりパルス信号S、S、Sの配列処理ではなく、該パルス信号S、S、Sによる割り込み処理となる。従って、過電流の時は三相交流電源相電圧の半サイクル乃至1サイクル以内に、過電流を検出して、三相交流電動機用スイッチ2を遮断して、該三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a、2b、2cの焼損を防止することができる。
図12は本願発明に係る故障検出の他の構成例を示す図である。図12に示す検出回路が図2に示す検出回路と異なる点は、図12では過電流検出部を他の故障等の検出部から分離した点であり、過電流検出部を過電流検出回路6a−1とし、他の検出部を検出回路6a−2としている。過電流検出回路6a−1の入力端子の一方を電流検出用抵抗器RDRの三相交流電源回路1側の端部(接続点E)に接続し、他方を電流検出用抵抗器RDRとの三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2a側(接続点F)に接続している。即ち過電流検出回路6a−1にはスイッチ素子2aと電流検出用抵抗器RDRの直列回路の両端間の電圧を入力している。また、検出回路6a−2の入力端子の一方を電流検出用抵抗器RDRのスイッチ素子2aの側(接続点G)に接続し、他方を三相交流電動機用スイッチ2のスイッチ素子2aの三相交流側(接続点F)に接続している。即ち検出回路6a−2はスイッチ素子2aに並列に接続されている。
これにより、過電流検出回路6a−1では、三相交流電動機3のR相に定格電流以上の電流が流れ、電流検出用抵抗器RDRとスイッチ素子2aとの直列海路の両端の電圧が所定値以上となった場合、即ち過電流になった場合にパルス信号Sを信号処理回路7に出力する。図示は省略するが、当然のことながら、三相交流電動機3のS相、T相にも過電流検出回路6b−1、6c−1が設けられており、それぞれが過電流を検出した場合にパルス信号S、Sを信号処理回路7に出力するようになっている。また、検出回路6a−2の動作は図1(b)の検出回路6aの動作と同じであるのでその説明は省略する。なお、S相、T相にもそれぞれ検出回路6b−2、6c−2が設けられている。また、これら過電流検出回路6a−1、6b−1、6c−1及び検出回路6a−2、6b−2、6c−2にも、図3に示す構成の検出回路6aを用いても良いことは当然である。
図13は本発明に故障検出装置を装備した電動巻上下装置の回路構成例示す図である。この電動巻上下装置は巻上下用電動機としてプルロータ式ブレーキの三相交流誘導電動機103を有し、該三相交流誘導電動機103に駆動電力を供給するための三相交流電動機用スイッチとしてトライアック(正回転用)102R、102S、102Tとトライアック(逆回転用)102R’、102T’を有している。またR相、S相、T相のトライアック102R、102S、102T、102R’、102T’より電源側にはそれぞれ電流検出用抵抗器RDR、RDS、RDT(正転用)、RDR’、RDT’(逆転用)が直列に接続されている。
また、正回転側のR相、S相、T相にはそれぞれ検出回路106a、106b、106cが設けられ、逆回転側のR相、T相にはそれぞれ検出回路106d、106eが設けられている。また、検出回路106a、106b、106c、106d、106eはそれぞれ、図3の検出回路6aと同様、フィルムコンデンサCに放電用の抵抗器21を並列に接続した電流制限回路20と、発光ダイオード12bとホトトランジスタ12aを有するホトカプラ12等を備えている。
制御回路110はマイクロコンピュータを備え、図1の信号処理回路7が有する各種機能、更に過電流検出機能を有し、更にトライアック102R、102S、102T、102R’、102T’にON・OFF信号を出力する等の各種機能を備えている。120は、本電動巻上下装置を操作する押釦操作部であり、巻上用押釦スイッチ121と巻下用押釦スイッチ122を備えている。巻上用押釦スイッチ121を押圧することにより、巻上信号SがホトカプラPH1を介して制御回路110に入力され、巻下用押釦スイッチ122を押圧することにより、巻下信号SがホトカプラPH2を介して制御回路110に入力されるようになっている。
制御回路110は検出回路106a、106b、106c、106d、106eからの出力信号を受け、図8及び図10に示す処理フローに従った処理を行うと共に、この処理に基いた各種検知報知及びトライアック102R、102S、102T、102R’、102T’のON・OFF制御を行う。また押釦操作部120からの巻上信号S、巻下信号Sを受け、トライアック102R、102S、102TのON/OFF巻上制御を行い、三相交流誘導電動機103の巻上方向への回転及び停止の巻上運転停止、トライアック102R’、102S、102T’の ON/OFF巻下制御を行い、三相交流誘導電動機103の巻下方向への回転及び停止を行う。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明は、巻上下用の三相交流電動機及びブレーキを備えた、電動巻上下装置の三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子に並列に検出回路と、該検出回路からのパルス信号を処理する信号処理手段を設け、三相交流電動機側に供給される三相電力が過電流であるか否かを検出する過電流検出機能と、正相検出機能と、スイッチ導通側故障検出機能と、スイッチ欠相検出機能を備え、正相検出機能と逆相検出機能は三相交流電動機用スイッチがONする前に正相・逆相を検出し、溶着検出機能は三相交流電動機用スイッチがONする前に溶着を検出し、欠相及び過電流検出機能は三相交流電動機用スイッチがONした後に欠相及び過電流を検出するので、この種類の電動巻上下装置用駆動回路において想定される主要な電気的故障の全てに適切に対処できる故障検出装置として利用できる。
1 三相交流電源回路
2 三相交流電動機用スイッチ
2a,2b,2c スイッチ素子(ON/OFF機械的接点)
3 三相交流電動機
4 ブレーキ用スイッチ
4a,4b スイッチ素子(ON/OFF機械的接点)
5 ブレーキ
6a,6b,6c,6d,6e 検出回路
7 信号処理回路
8 非常停止用スイッチ
8a,8b,8c スイッチ素子(ON/OFF機械的接点)
11 抵抗器
11−1 抵抗器
11−2 抵抗器
12 ホトカプラ
12a ホトトランジスタ
12b ホトダイオード
13 逆耐圧保護用ダイオード
14 抵抗器
20 電流制限回路
20−1 電流制限回路
20−2 電流制限回路
21 抵抗器
21−1 抵抗器
21−2 抵抗器
,C−1,C−2 フィルムコンデンサ
DR,RDS,RDT, 電流検出用抵抗器
,S,S パルス信号
102R,102S,102T トライアック(正転用)
102R’,102T’ トライアック(逆転用)
103 三相交流誘導電動機
106a,106b,106c,106d,106e 検出回路
110 制御回路
120 押釦操作部
121 巻上用押釦スイッチ
122 巻下用押釦スイッチ

Claims (7)

  1. 三相交流電源回路を備え、該三相交流電源回路から三相交流電動機用スイッチを介して、三相交流電動機に三相交流駆動電力を供給するように構成した電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置であって、
    前記三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子に直列に電流検出用抵抗器を接続すると共に、前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端間の電圧が所定値を超えた場合にパルス信号を出力する検出回路と、
    前記検出回路からのパルス信号を処理して前記三相交流電動機側に供給される電流が過電流であることを検出する過電流検出機能を備えた信号処理手段を設けたことを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  2. 請求項1に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記信号処理手段は、前記過電流検出機能の他に、前記三相交流駆動電力の相順位が正順位であることを検出する正相検出機能と、逆順位であることを検出する逆相検出機能と、前記三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子の導通側故障を検出するスイッチ導通側故障検出機能と、前記スイッチ素子の遮断側故障を検出するスイッチ欠相故障検出機能を備え、
    前記正相検出機能と前記逆相検出機能は前記三相交流電動機用スイッチがONする前に正相・逆相を検出し、前記スイッチ導通側故障検出機能は前記三相交流電動機用スイッチがONする前にスイッチ導通側故障を検出し、前記過電流検出機能と前記スイッチ導通側故障検出機能とは前記三相交流電動機用スイッチがONした後にスイッチ導通側故障・過電流を検出することを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記信号処理手段は、マイクロコンピュータを備え、前記検出回路からのパルス信号を該パルス信号幅より短い周期で読み込むことを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記検出回路は発光ダイオードとホトトランジスタを具備するホトカプラを備え、
    前記ホトカプラの発光ダイオードに、前記三相交流電動機用スイッチのスイッチ素子に直列に電流検出用抵抗器を接続し、該スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧を前記ホトカプラの発光ダイオードに導入し、該電圧で前記発光ダイオードを発光させ、該光を前記ホトトランジスタでパルス信号に変換することを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧の前記ホトカプラの発光ダイオードへの導入は間に所定抵抗値の抵抗器を介在させたことを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記スイッチ素子と前記電流検出用抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧の前記ホトカプラの発光ダイオードへの導入は間に所定容量のコンデンサを介在させると共に、該コンデンサに並列に所定抵抗値の放電用抵抗器を接続したことを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置において、
    前記電動巻上下装置はブレーキを備えると共に、該ブレーキに前記三相交流電源回路からブレーキ用スイッチを介して前記ブレーキに交流電力を供給する用になっており、
    前記ブレーキ用スイッチのスイッチ素子に直列にブレーキ用電流検出用抵抗器を接続すると共に、前記スイッチ素子と前記ブレーキ用電流検出抵抗器の直列回路の両端に発生する電圧が所定値を超えた場合にパルス信号を出力するブレーキ用検出回路を備え、
    前記信号処理手段は、前記ブレーキ用検出回路からのパルス信号を処理して前記ブレーキ側に供給される電流が過電流であることを検出する過電流検出機能を備えたことを特徴とする電動巻上下装置用駆動回路の故障検出装置。
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