JP2019220541A - 光ファイバレーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく、単一偏波のレーザ光を出力することができる光ファイバレーザ装置を得る。【解決手段】土類元素が添加されている偏波無依存型の希土類添加ファイバと、希土類添加ファイバの一端に端部が接続され、第1FBGが形成されている偏波無依存型の第1ファイバと、希土類添加ファイバの他端に一端が接続されている偏波依存型の偏波ファイバと、偏波ファイバの他端に端部が接続され、第1FBGの反射率と比して低い反射率の第2FBGが形成されている第2ファイバとを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバレーザ装置に関する。
特許文献1には、偏波保持型の希土類添加ファイバの両端に、FBG(ファイバブラッググレーティング)が形成された偏波保持型の光ファイバを夫々接続して、単一偏波のレーザ光を出力する光ファイバレーザ装置が記載されている。
特開2007−273600号公報
従来、光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを、偏波依存型の一態様である偏波保持型の光ファイバとすることで、単一偏波のレーザ光が出力されている。
本発明の課題は、光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく、単一偏波のレーザ光を出力することである。
本発明の請求項1に係る光ファイバレーザ装置は、希土類元素が添加されている偏波無依存型の希土類添加ファイバと、前記希土類添加ファイバの一端に端部が接続され、第1FBGが形成されている偏波無依存型の第1ファイバと、前記希土類添加ファイバの他端に一端が接続されている偏波依存型の偏波ファイバと、前記偏波ファイバの他端に端部が接続され、前記第1FBGの反射率と比して低い反射率の第2FBGが形成されている第2ファイバと、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、偏波無依存型の第1ファイバへ入力された励起光は、偏波無依存型の希土類添加ファイバの希土類元素を励起する。これにより、励起状態となった希土類元素は、特定の波長の自然放出光を放出する。この自然放出光は、偏波ファイバへ入力され、単一偏波の光として偏波ファイバから第2ファイバへ出力される。第2ファイバへ入力された単一偏波の光は、第2FBGによって反射される。
第2FBGによって反射された光は、単一偏波が維持された状態で、第1FBG(第1ファイバブラッググレーティング)と第2FBG(第2ファイバブラッググレーティング)との間を往復して増幅される。さらに、増幅されることで、発振条件を超えた単一偏波の光は、第2FBGを通過してビーム光として第2ファイバから出力される。
このように、光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく、単一偏波のレーザ光を出力することができる。
本発明の請求項2に係る光ファイバレーザ装置は、請求項1に記載の光ファイバレーザ装置において、前記偏波ファイバは、偏波保持型の光ファイバであることを特徴とする。
上記構成によれば、偏波ファイバの内部に応力を発生させることで、光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく、単一偏波のレーザ光を出力することができる。
本発明の請求項3に係る光ファイバレーザ装置は、請求項2に記載の光ファイバレーザ装置において、前記第2ファイバは、偏波保持型の光ファイバであることを特徴とする。
上記構成によれば、第2FBGを通過してビーム光として第2ファイバから出力される光は、偏波ファイバから第2ファイバへ出力された光である。ここで、第2ファイバは、偏波保持型である。このため、第2ファイバを光が伝搬することで、出力される光の偏波面が入力された光の偏波面に対して傾くのを抑制することができる。
本発明の請求項4に係る光ファイバレーザ装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の光ファイバレーザ装置において、前記偏波ファイバは、少なくとも一部が円弧状に曲げられていることを特徴とする。
上記構成によれば、少なくとも一部が円弧状に曲げられることで内部に応力が発生した偏波ファイバを用いて、自然放出光を単一偏波の光として偏波ファイバから出力することができる。
本発明の請求項5に係る光ファイバレーザ装置は、請求項1、2、4の何れか1項に記載の光ファイバレーザ装置において、前記第2ファイバから出力された光の偏波面の方向を変更して出力することができる変更部材と、前記変更部材から出力された光が入力される偏光ビームスプリッタと、前記偏光ビームスプリッタによって分離された光の偏波面の方向に基づき、前記変更部材を制御して前記変更部材から出力される光の偏波面の方向を変更させる制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第2ファイバから出力された光は、変更部材を介して偏光ビームスプリッタへ入力される。偏光ビームスプリッタへ入力された光の偏波面が特定の方向を向いている場合は、入力された光は、使用可能なビーム光として偏光ビームスプリッタから出力される。
一方、偏光ビームスプリッタへ入力された光の偏波面が特定の方向を向いていない場合は、入力された光は、偏光ビームスプリッタよって使用可能なビーム光から分離される。そして、制御部は、偏光ビームスプリッタによって分離された光に基づき、変更部材を制御して変更部材から出力される光の偏波面の方向を変更させ、偏波面を特定の方向へ向かせる。
このように、偏光ビームスプリッタによって分離された光に基づき、変更部材から出力される光の偏波面の方向を変更させることができる。
本発明によれば、光ファイバレーザ装置に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく、単一偏波のレーザ光を出力させることができる。
本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザ装置を示す概略構成図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザ装置に用いられた偏波ファイバを示した断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザ装置に用いられた光ファイバ、及び希土類添加ファイバを示した断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザ装置に用いられた光ファイバに形成された第1FBG、及び第2FBGを示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る光ファイバレーザ装置を示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る光ファイバレーザ装置に用いられた偏波ファイバを示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る光ファイバレーザ装置に用いられた偏波ファイバを示した側面図である。 本発明の第4実施形態に係る光ファイバレーザ装置を示す概略構成図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る光ファイバレーザ装置の一例について図1〜図4を用いて説明する。なお、図中に示す矢印Hは、装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは、装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは、装置奥行き方向(水平方向)を示す。
(全体構成)
光ファイバレーザ装置10は、図1に示されるように、所定の波長領域の励起光を出力する励起光源20と、第1ファイバブラッググレーティング32(以下「第1FBG32」)が形成されている光ファイバ30と、希土類添加ファイバ50とを有する。さらに、光ファイバレーザ装置10は、偏波ファイバ60と、第2ファイバブラッググレーティング82(以下「第2FBG82」)が形成されている光ファイバ80と、レーザ光を受光する受光部96とを有する。
そして、励起光源20、光ファイバ30、希土類添加ファイバ50、偏波ファイバ60、光ファイバ80、及び受光部96は、装置幅方向の一方側から他方側へこの順番で並んでいる。光ファイバ30は、第1ファイバの一例であって、光ファイバ80は、第2ファイバの一例の一例である。
〔励起光源20〕
励起光源20は、例えば、半導体レーザ等であって、図1に示されるように、光ファイバ30の一端に対向するように配置されている。そして、励起光源20は、光ファイバ30の一端にむけて、偏波特性を有さない励起光を出力するようになっている。本実施形態では、励起光源20は、例えば、波長が975〔nm〕の励起光を出力するようになっている。
〔光ファイバ30、光ファイバ80〕
−光ファイバ30−
光ファイバ30は、偏波無依存型の光ファイバであって、図1に示されるように、一端が励起光源20と対向し、内部に応力が発生しない(付与されない)ように装置幅方向に延びるように直線状に配置されている。この光ファイバ30は、図3(A)に示されるように、コア34と、コア34を被覆しているクラッド36と、クラッド36を被覆している樹脂クラッド38とを有している。ここで、偏波無依存型の光ファイバとは、偏波面が向く方向に係わらず光を伝搬させる光ファイバであって、例えば、単一偏波の光が入力された場合は、偏波特性を維持して光を伝搬させる光ファイバである。具体的には、単一偏波の光が入力された場合は、偏波面の傾きが生じながらも、単一偏波を維持して光を伝搬させる光ファイバである。なお、偏波面とは、光を構成する電磁波の振動の向きと、この電磁波の伝搬方向を含む面である。
クラッド36の屈折率は、コア34の屈折率よりも低くされ、樹脂クラッド38の屈折率は、クラッド36の屈折率よりも大幅に低くされている。また、コア34を構成する材料としては、例えば、二酸化ゲルマニウムが1〔mol%〕添加された石英が挙げられ、クラッド36を構成する材料としては、例えば、ドーパントが添加されていない石英が挙げられる。さらに、樹脂クラッド38を構成する材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
また、本実施形態では、例えば、コア34の外径が20〔μm〕とされ、クラッド36の外径が400〔μm〕とされ、樹脂クラッド38の外径が1000〔μm〕とされている。
また、光ファイバ30に形成されている第1FBG32は、図4(A)に示されるように、回折格子40を有している。また、回折格子40は、光ファイバ30のコア34において、光ファイバ30の長手方向に沿って一定の間隔で配置されると共にコア34と比して屈折率が高い高屈折率部40aと、一対の高屈折率部40aの間でコア34と同じ屈折率の低屈折率部40bとを有している。
本実施形態では、第1FBG32によって反射される光の反射中心波長(ブラッグ波長)は、例えば、1080〔nm〕とされている。また、第1FBG32によって99〔%〕以上の反射率で光が反射されるように、各部の寸法、及び物性値等が決められている。
−光ファイバ80−
光ファイバ80は、偏波無依存型の光ファイバであって、図1に示されるように、端部が受光部96と対向し、内部に応力が発生しないように装置幅方向に延びるように直線状に配置されている。この光ファイバ80は、図3(A)に示されるように、コア84と、コア84を被覆しているクラッド86と、クラッド86を被覆している樹脂クラッド88とを有している。
光ファイバ80の各部材の外径は、光ファイバ30の各部材の外径と同様とされており、光ファイバ80の各部材を構成する材料は、光ファイバ30の各部材を構成する材料と同様とされている。さらに、本実施形態では、光ファイバ80の長さは、1〔mm〕10〔mm〕以下とされている。
また、光ファイバ80に形成されている第2FBG82は、図4(B)に示されるように、回折格子90を有している。また、回折格子90は、光ファイバ80のコア84において、光ファイバ80の長手方向に沿って一定の間隔で配置されると共にコア84と比して屈折率が高い高屈折率部90aと、一対の高屈折率部90aの間でコア84と同じ屈折率の低屈折率部90bとを有している。
本実施形態では、第2FBG82によって反射される光の反射中心波長(ブラッグ波長)は、第1FBG32と同様で、例えば、1080〔nm〕とされている。さらに、第2FBG82によって反射される光の反射率は、第1FBG32によって反射される光の反射率と比して低くされている。本実施形態では、例えば、第2FBG82によって10〔%〕の反射率で光が反射されるように、各部の寸法、及び物性値等が決められている。
〔希土類添加ファイバ50〕
希土類添加ファイバ50は、偏波無依存型の光ファイバであって、図1に示されるように、光ファイバ30を挟んで励起光源20の反対側に配置されている。また、希土類添加ファイバ50は、内部に応力が発生しないように大きな径でコイル状に巻かれている。具体的には、コイル状に巻かれている部分における断面の縦横比が予め決められた比以下となるようになっている。さらに、希土類添加ファイバ50は、図3(B)に示されるように、希土類元素が添加されたコア54と、コア54を被覆しているクラッド56と、クラッド56を被覆している樹脂クラッド58とを有している。
クラッド56の屈折率は、コア54の屈折率よりも低くされ、樹脂クラッド58の屈折率は、クラッド56の屈折率よりも大幅に低くされている。また、コア54を構成する材料としては、例えば、イッテルビウム(Yb)が添加された石英が挙げられ、クラッド56を構成する材料としては、ドーパントが添加されていない石英が挙げられる。さらに、樹脂クラッド58を構成する材料としては、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
また、本実施形態では、例えば、コア34の外径が20〔μm〕とされ、クラッド36の外径が400〔μm〕とされ、樹脂クラッド38の外径が500〔μm〕とされている。さらに、希土類添加ファイバ50の長さは、9〔m〕以上とされている。
また、希土類添加ファイバ50の一端は、光ファイバ30の他端に、アーク放電加工によって溶着されている(図1参照)。具体的には、光ファイバ30のコア34及びクラッド36と、希土類添加ファイバ50のコア54及びクラッド56とが、アーク放電によって溶着されている(図3(A)、図3(B)参照)。
なお、この希土類添加ファイバ50のコア54に添加される希土類元素については、イッテリビウム(Yb)を用いたが、エルビウム(Er)等を用いてもよい。
〔偏波ファイバ60〕
偏波ファイバ60は、偏波依存型の光ファイバであって、図1に示されるように、希土類添加ファイバ50と光ファイバ80との間に配置されている。具体的には、偏波ファイバ60は、偏波依存型の一態様である偏波保持型の光ファイバである。さらに、偏波ファイバ60は、図2(A)に示されるように、コア64と、コア64を被覆しているクラッド66と、クラッド66を被覆している樹脂クラッド68とを有している。
また、クラッド66には、コア64を上下方向から挟むように、一対の応力付与部78が形成されている。具体的には、応力付与部78を構成する材料の熱収縮率は、クラッド66を構成する材料と比して非常に大きくされている。これにより、室温(例えば、25〔℃〕)では、応力付与部78に応力が発生する(付与される)ようになっている。このように、光ファイバ60は、偏波保持型であるPANDA(Polarization−maintaining AND Absorption−reducing)型の光ファイバである。
ここで、偏波依存型の光ファイバとは、特定の方向を向いた偏波面の光を低損失で伝搬させる光ファイバである。また、偏波保持型の光ファイバとは、特定方向の偏波面を保持した状態で光を伝搬させる光ファイバである。
クラッド66の屈折率は、コア64の屈折率よりも低くされ、樹脂クラッド68の屈折率は、クラッド66の屈折率よりも大幅に低くされている。また、コア64を構成する材料としては、例えば、二酸化ゲルマニウムが1〔mol%〕添加された石英が挙げられ、クラッド66を構成する材料としては、例えば、ドーパントが添加されていない石英が挙げられる。さらに、樹脂クラッド68を構成する材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。
さらに、本実施形態では、例えば、コア64の外径が20〔μm〕とされ、クラッド66の外径が400〔μm〕とされ、樹脂クラッド68の外径が1000〔μm〕とされている。また、偏波ファイバ60の長さは、1200〔mm〕以上1500〔mm〕以下とされており、偏波ファイバ60は、両端部分を除いて、内部に応力が発生するように、70〔mm〕以上130〔mm〕の外径で円形のコイル状に巻かれている。このように、偏波ファイバ60は、一部が円弧状に曲げられている。
ここで、前述したように、偏波ファイバ60は、内部にさらに大きな応力が発生するように(付与されるように)コイル状に巻かれている。このため、図2(B)に示されるように、コイル状に巻かれている部分の偏波ファイバ60の断面は、変形してしまう。具体的には、コイル状とされた偏波ファイバ60の径方向(図中R方向:以下「コイル径方向」)の長さが、コイル状とされた偏波ファイバ60の軸方向(図中B方向:以下「コイル軸方向」)の長さと比して短くなる。具体的には、コイル状に巻かれている部分における断面の縦横比が予め決められた比以上となるようになっている。なお、図2(B)については、偏波ファイバ60の断面の変形が容易に分かるように変形の度合を誇張して示している。
このように、偏波ファイバ60がコイル状に曲げられることで、コア64を挟んで両側に発生する応力が大きくなるようになっている。これにより、特定の偏波面の光の伝搬損失に対して、それと直交する偏波面の光の伝搬損失を大きくすることで、偏波ファイバ60を伝搬した光は、単一偏波の光として偏波ファイバ60から出力される。
また、図1に示されるように、偏波ファイバ60の一端は、希土類添加ファイバ50の他端に、アーク放電によって溶着されており、偏波ファイバ60の他端は、光ファイバ80の一端に、アーク放電によって溶着されている。具体的には、偏波ファイバ60のコア64及びクラッド66と、希土類添加ファイバ50のコア54及びクラッド56とが、アーク放電によって溶着されている。また、偏波ファイバ60のコア64及びクラッド66と、光ファイバ80のコア84及びクラッド86とが、アーク放電によって溶着されている(図3(A)、図3(B)参照)。
この構成において、偏波ファイバ60に偏波特性を有さない光が入力されると、特定の偏波面の光の伝搬損失に対して、それと直交する偏波面の光の伝搬損失を大きくすることで、偏波ファイバ60を伝搬した光は、単一偏波の光として偏波ファイバ60から出力される。
(受光部96)
受光部96は、増幅されたレーザ光が入力される各種装置であり、例えば、受光したレーザ光を1/2波長の光に変換するSHG素子等である。受光部96がSHG素子である場合は、この受光部96は、光ファイバ80から出力された波長が1080〔nm〕のレーザ光(赤外色)を波長が540〔nm〕のレーザ光(緑色)に変換する。
(作用)
次に、光ファイバレーザ装置10の作用について説明する。
図1に示す励起光源20が、波長が975〔nm〕で、偏波特性を有さない励起光を光ファイバ30の一端に向けて出力する。この励起光は、光ファイバ30のクラッド36及びコア34(図3(A)参照)へ入力される。そして、光ファイバ30を伝搬した励起光は、希土類添加ファイバ50へ入力される。
希土類添加ファイバ50へ入力された励起光は、希土類添加ファイバ50のコア54に添加された希土類元素に吸収される。これにより、希土類元素は励起状態となり、励起状態となった希土類元素は、特定の波長の自然放出光を放出する。そして、希土類添加ファイバ50のコア54(図3(B)参照)を伝搬した自然放出光は、偏波ファイバ60へ入力される。
ここで、偏波ファイバ60においてコイル状に巻かれた部分には、大きな応力が発生している。これにより、偏波ファイバ60は、特定の偏波面の光の伝搬損失に対して、それと直交する偏波面の光の伝搬損失を大きくすることで、単一偏波の光を出力する。そして、偏波ファイバ60のコア64(図2(A)参照)を伝搬し、単一偏波となった自然放出光は、光ファイバ80へ入力される。
さらに、光ファイバ80へ入力された自然放出光のうち第2FBG82の反射波長帯域(本実施形態では、1080〔nm〕)の光は、単一偏波を維持した状態で、第2FBG82によって反射される。第2FBG82によって反射された光は、再度偏波ファイバ60へ入力される。ここで、光ファイバ80を一方向に伝搬するときに、偏波面が一定量傾くことがある。偏波ファイバ60から光ファイバ80に入射した光が、第2FBG82で反射して、再び偏波ファイバ60との融着点に戻ってくるときに、出射した偏波面(偏光方向)と、同じ偏波面(偏光方向)で戻ってきた伝搬モードの光のみがレーザ発振に至る。
偏波ファイバ60へ入力された単一偏波の光は、偏波ファイバ60から単一偏波の光として出力され、再度希土類添加ファイバ50へ入力される。
希土類添加ファイバ50に再度入力された光は、単一偏波を維持した状態で、希土類元素の誘導放出により増幅される。その後、増幅された光は、再度光ファイバ30へ入力される。
光ファイバ30へ入力された光のうち第1FBG32の反射波長帯域(本実施形態では、1080〔nm〕)の光は、単一偏波を維持した状態で、第1FBG32によって反射される。
また、第1FBG32で反射された光は、単一偏波を維持した状態で、再度希土類添加ファイバ50へ入力される。希土類添加ファイバ50に再度入力された光は、単一偏波を維持した状態で、希土類元素の誘導放出により増幅される。その後、増幅された光は、再度偏波ファイバ60へ入力される。ここで、希土類添加ファイバ50及び光ファイバ30を一方向に伝搬するときに、偏波面が一定量傾くことがある。偏波ファイバ60から希土類添加ファイバ50及び光ファイバ30に入射した光が、第1FBG32で反射して、再び偏波ファイバ60との融着点に戻ってくるときに、出射した偏波面(偏光方向)と、同じ偏波面(偏光方向)で戻ってきた伝搬モードの光のみがレーザ発振に至る。
このように、光が偏波ファイバ60を伝搬しながら第1FBG32と第2FBG82との間を往復することで、伝搬する光は、単一偏波を維持した状態で、徐々に増幅される。そして、発振条件を超えた光が、第2FBG82を透過して、光ファイバ80からレーザ光として出力される。さらに、光ファイバ80から出力されたレーザ光は、受光部96へ入力される。
(まとめ)
以上説明したように、偏波ファイバ60を伝搬する光は、単一偏波となる。また、単一偏波の光は、偏波無依存型の光ファイバ30、偏波無依存型の希土類添加ファイバ50、及び偏波無依存型の光ファイバ80を伝搬しても偏波特性が維持される。これにより、光ファイバレーザ装置10に用いられる全ての光ファイバを偏波依存型とすることなく(少なくとも1個以上の偏波無依存型の光ファイバが用いられている)、単一偏波のレーザ光を出力させることができる。
また、偏波ファイバ60が希土類添加ファイバ50に対して受光部96側に配置されることで、偏波ファイバ60から出力され、光ファイバ80の第2FBGを通過した光は、希土類添加ファイバ50を伝搬することなく、受光部96へ入力される。これにより、偏波ファイバ60から出力された光の偏波面が、希土類添加ファイバ50を伝搬することで傾くのを抑制することができる。
また、光ファイバ80の長さは、10〔mm〕以下とされている。このため、偏波ファイバ60から光ファイバ80へ入力され、光ファイバ80の第2FBGを通過して受取部96へ出力される単一偏波の偏波面が傾く(ドリフトする)のを抑制することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る光ファイバレーザ装置の一例について図5、図6を用いて説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第2実施形態に係る光ファイバレーザ装置210は、図5に示されるように、偏波ファイバ260を有している。また、偏波ファイバ260は、偏波依存型の光ファイバであって、希土類添加ファイバ50と光ファイバ80との間で、内部に応力が発生しないように直線状に配置されている。
偏波ファイバ260は、図6に示されるように、断面が円状とされている。そして、偏波ファイバ260は、円状のコア264と、コア264を被覆していると共に一部が弦によって欠けた円状のクラッド266と、クラッド266を被覆している一部が弦によって欠けた円状の樹脂クラッド268と、金属製の金属部262とを有している。
クラッド266の屈折率は、コア264の屈折率よりも低くされ、樹脂クラッド268の屈折率は、クラッド266の屈折率よりも大幅に低くされる。本実施形態では、例えば、コア264の外径が20〔μm〕とされ、クラッド66の外径が400〔μm〕とされ、樹脂クラッド68の外径が1000〔μm〕とされている。
金属部262は、偏波ファイバ260の一方側(上方側)の部分に配置されている。この金属部262には、偏波ファイバ260の外周面の一部を構成している円弧面262Aと、平面262Bとが形成されている。また、平面262Bは、コア264の外周面と、偏波ファイバ260の径方向で対向している。
この構成において、偏波ファイバ260に偏波特性を有さない光が入力されると、偏波ファイバ260は、特定の方向を向いた偏波面の光を低損失で伝搬させる。これにより、偏波ファイバ260を伝搬した光は、単一偏波の光として偏波ファイバ260から出力される。
これにより、光ファイバレーザ装置210では、全ての光ファイバを偏波依存型の光ファイバとすることなく、単一偏波のレーザ光を出力させることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る光ファイバレーザ装置の一例について図7を用いて説明する。なお、第3実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第3実施形態の光ファイバレーザ装置310は、図7に示されるように、偏波ファイバ360を有している。この偏波ファイバ360は、コイル状に曲げられておらず、波状(凹凸状)に曲げられていることで、少なくとも一部(凸部及び凹部)が円弧状に曲げられている。これにより、偏波ファイバ360の内部には、応力が発生している。
第3実施形態の作用については、第1実施形態の作用と同様である。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る光ファイバレーザ装置の一例について図8を用いて説明する。なお、第4実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
第4実施形態の光ファイバレーザ装置410は、図8に示されるように、光ファイバ80と受光部96との間に、1/2波長板414と、偏光ビームスプリッタ416とを有している。さらに、光ファイバレーザ装置410は、偏光ビームスプリッタ416によって分離された光の偏波面の傾きに基づき、1/2波長板414を回転させる制御部418を有している。
1/2波長板414(λ/2プレート)は、入力された光の偏波面の方向を変更させて出力する機能を有している。偏光ビームスプリッタ416(PBS:Polarizing Beam Splitter)は、入力された光の中から、特定の方向を向いていない偏波面の光を分離する機能を有している。そして、偏光ビームスプリッタ416は、特定の方向を向いた偏波面の光を、ビーム光として受光部96へ出力するようになっている。1/2波長板414は、変更部材の一例である。
この構成において、光ファイバ80から出力された光は、1/2波長板414を介して偏光ビームスプリッタ416へ入力される。
偏光ビームスプリッタ416へ入力された光の偏波面が特定の方向を向いている場合は、偏光ビームスプリッタ416へ入力された光は、受光部96へ出力される。一方、偏光ビームスプリッタ416へ入力された光の偏波面が特定の方向を向いていない場合は、偏光ビームスプリッタ416へ入力された光は、偏光ビームスプリッタ416よって分離される。そして、制御部418は、特定の方向を向いていない偏波面の光から、特定の方向を向いた偏波面に対する傾きを導出し、1/2波長板414を制御して回転させる。これにより、制御部418は、1/2波長板414を通過した光の偏波面を特定の方向へ向かせる。そして、偏光ビームスプリッタ416へ入力された光は、受光部96へ出力される。
第5実施形態の他の作用については、第1実施形態の作用と同様である。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、第1、3、4実施形態では、偏波ファイバ60をコイル状に巻くことで内部に発生している応力を大きくしたが、偏波ファイバ60を他の形状に変形させることで内部に発生している応力を大きくしてもよい。
また、上記実施形態では、第1、3、4実施形態では、偏波ファイバ60と、光ファイバ80とが別体であったが、偏波ファイバの受光部側を直線状に延長し、第2FBGを形成することで、偏波ファイバと光ファイバとを一体的に形成させてもよい。
また、上記第1、3、4実施形態では、偏波ファイバ60は、一部が円弧状に曲げられていたが、偏波ファイバ60の全体が円弧状であってもよい。
また、上記第1実施形態では、光ファイバ80を偏波無依存型としたが、光ファイバ80を偏波保持型の光ファイバとしてもよい。この場合には、偏波ファイバ60を伝搬することで単一偏波となり、光ファイバ80の第2FBGを通過した光は、光の偏波面を維持した維持した状態で光ファイバ80からレーザ光として出力することができる。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、励起光源20については、どの部位から光ファイバに入射させてもよい。
10 光ファイバレーザ装置
26 偏波ファイバ
30 光ファイバ(第一ファイバの一例)
32 第1FBG
50 希土類添加ファイバ
60 偏波ファイバ
80 光ファイバ(第二ファイバの一例)
82 第2FBG
210 光ファイバレーザ装置
260 偏波ファイバ
310 光ファイバレーザ装置
360 偏波ファイバ
410 光ファイバレーザ装置
414 1/2波長板(変更部材の一例)
416 偏光ビームスプリッタ
418 制御部

Claims (5)

  1. 希土類元素が添加されている偏波無依存型の希土類添加ファイバと、
    前記希土類添加ファイバの一端に端部が接続され、第1FBGが形成されている偏波無依存型の第1ファイバと、
    前記希土類添加ファイバの他端に一端が接続されている偏波依存型の偏波ファイバと、
    前記偏波ファイバの他端に端部が接続され、前記第1FBGの反射率と比して低い反射率の第2FBGが形成されている第2ファイバと、
    を備えた光ファイバレーザ装置。
  2. 前記偏波ファイバは、偏波保持型の光ファイバである請求項1に記載の光ファイバレーザ装置。
  3. 前記第2ファイバは、偏波保持型の光ファイバである請求項2に記載の光ファイバレーザ装置。
  4. 前記偏波ファイバは、少なくとも一部が円弧状に曲げられている請求項1〜3の何れか1項に記載の光ファイバレーザ装置。
  5. 前記第2ファイバから出力された光の偏波面の方向を変更して出力することができる変更部材と、
    前記変更部材から出力された光が入力される偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタによって分離された光の偏波面の方向に基づき、前記変更部材を制御して前記変更部材から出力される光の偏波面の方向を変更させる制御部と、
    を備える請求項1、2、4の何れか1項に記載の光ファイバレーザ装置。
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