JP2019219523A - ホログラム記録装置 - Google Patents

ホログラム記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019219523A
JP2019219523A JP2018116985A JP2018116985A JP2019219523A JP 2019219523 A JP2019219523 A JP 2019219523A JP 2018116985 A JP2018116985 A JP 2018116985A JP 2018116985 A JP2018116985 A JP 2018116985A JP 2019219523 A JP2019219523 A JP 2019219523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
component light
optical axis
component
passed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018116985A
Other languages
English (en)
Inventor
樹 田原
Ju Tahara
樹 田原
大谷 礼雄
Norio Otani
礼雄 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SIGMAKOKI Co Ltd
Kansai University
Original Assignee
SIGMAKOKI Co Ltd
Kansai University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SIGMAKOKI Co Ltd, Kansai University filed Critical SIGMAKOKI Co Ltd
Priority to JP2018116985A priority Critical patent/JP2019219523A/ja
Publication of JP2019219523A publication Critical patent/JP2019219523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

【課題】干渉性の低い光を用いて高品質なホログラムを記録するホログラム記録装置を実現する。【解決手段】記録装置(10)は、物体光が通る光路中に、偏光プリズム(11)と、偏光子(13)と、撮像装置(14)とを備える。偏光プリズムは、偏光プリズムの内部における伝搬方向および光路長を偏光方向に応じて異ならせ、偏光プリズムを通過した物体光の波面の曲率を偏光方向に応じて異ならせ、偏光プリズムを通過した2つの偏光の光軸を互いに平行にする。撮像装置は、偏光板を通過した2つの偏光が互いに干渉することにより形成されるホログラムを記録する。【選択図】図1

Description

本発明はホログラム記録装置に関する。
以後の文章中で位相の単位はラジアンで表す。光の干渉を利用した干渉計測技術、特にデジタルホログラフィは、非接触かつ非破壊で、物体の3次元情報を得ることができるため、近年、注目を集めている測定法の一つとなっている。
デジタルホログラフィは、3次元物体への光照射によって得られる干渉縞から、コンピュータを用いて3次元物体の像を再生する技術である。一般的には例えば、3次元物体への光照射によって得られる物体光と、該物体光に対して可干渉(コヒーレント)である参照光とが作る干渉縞を、CCD(charge coupled device)等の撮像素子を用いて記録する。記録された干渉縞に基づいて、コンピュータで3次元物体の像を再生する。
特許文献1−4には、干渉縞から像を再生する際に、不要な像成分(0次回折光および共役像(−1次回折光))を除去する技術(位相シフト法)が記載されている。特に特許文献1−4には、画素を分割して、複数種類の干渉縞を同時に撮像し、位相シフト法によって像を再生する技術が記載されている。
特許文献5には、干渉性の低い光を用いて、被写体の再生に必要なホログラムを1回の撮像で記録することができるホログラム記録装置が記載されている。
特許第4294526号公報 国際公開第2009/066771号 国際公開第2010/092739号 国際公開第2012/002207号 特許第6245551号公報
しかしながら、特許文献5に記載のホログラム記録装置では、干渉性の低い光を用いてホログラムを記録するために、空間光変調器(SLM:spatial light modulator)を用いる。空間光変調器は、画素毎に(空間的に離散的に)光の位相を変調するものである。それゆえ、空間光変調器によって変調された光の波面に歪みが生じる。そのため、空間光変調器の通過または反射において、不要な高次の回折光が発生する。これらは、形成されるホログラムにとってノイズとなり、記録されたホログラムから再生される再生像にノイズが含まれることになる。
本発明の一態様では、干渉性の低い光を用いて高品質なホログラムを記録するホログラム記録装置を実現することを目的とする。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置は、物体光が通る光路中に、複屈折素子と、偏光変換素子とを備え、上記物体光は、互いに偏光方向が異なる第1成分光および第2成分光を含み、上記複屈折素子は、該複屈折素子を通過した物体光に空間的に連続的な位相変調を与えるものであり、該複屈折素子の内部における上記第1成分光の伝搬方向と上記第2成分光の伝搬方向とを互いに異ならせ、該複屈折素子の内部における上記第1成分光の光路長と上記第2成分光の光路長とを互いに異ならせ、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の波面の曲率と該複屈折素子を通過した上記第2成分光の波面の曲率とを互いに異ならせ、かつ、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸と該複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸とを互いに平行にし、上記偏光変換素子は、該偏光変換素子を通過した上記第1成分光と該偏光変換素子を通過した上記第2成分光とが互いに干渉するように、上記第1成分光および上記第2成分光の偏光方向を変化させ、上記偏光変換素子を通過した上記第1成分光が該偏光変換素子を通過した上記第2成分光と干渉することにより形成されるホログラムを記録する撮像装置を備える構成である。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置では、上記複屈折素子を通過した上記物体光が入射する光軸補正素子を備え、上記複屈折素子は、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸の位置に対して該複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸の位置にずれを生じさせ、上記光軸補正素子は、該光軸補正素子を通過した上記第1成分光の光軸と該光軸補正素子を通過した上記第2成分光の光軸との位置のずれを減少させ、かつ、該光軸補正素子を通過した上記第1成分光の波面の曲率と該光軸補正素子を通過した上記第2成分光の波面の曲率とを互いに異ならせたままにする構成としてもよい。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置では、上記複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸上、かつ、上記複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸外に、レンズと開口とを備え、上記開口は、上記レンズの焦点位置に配置されている構成としてもよい。上記開口は、ピンホールまたは絞り等で構成される。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置は、上記物体光を回折させる開口を備え、上記複屈折素子は、上記開口により回折した上記物体光が入射する波長板である構成としてもよい。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置は、上記偏光変換素子は、上記第1成分光および上記第2成分光のそれぞれを互いに逆方向に回転する円偏光または楕円偏光に変換する波長板であり、上記撮像装置は、偏光イメージングを行うものである構成としてもよい。
本発明の一態様に係るホログラム記録装置は、上記複屈折素子は、偏光プリズム、メタマテリアル素子、波長板、複屈折レンズ、構造性複屈折を有する素子、または、フォトニック結晶素子である構成としてもよい。
本発明の一態様によれば、鮮明でかつ高品質なホログラムを得ることができる。
一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。 一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。 一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。 一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。 一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。 上記デジタルホログラフィ装置における開口および波長板における光路の一例を示す模式断面図である。 一実施形態のデジタルホログラフィ装置の構成を示す模式図である。
本発明の実施形態について図に基づいて以下に説明する。説明の便宜上、各項目において、上述の項目に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略することがある。
〔実施形態1〕
(デジタルホログラフィ装置1の構成)
図1は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置1の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置1は、記録装置10(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置10は、偏光プリズム11(複屈折素子)、偏光子13(LP:light polarizer)(偏光変換素子)、および撮像装置14を備える。再生装置15は、コンピュータ等の計算機によって構成することができる。
ここでは被写体である物体(図示せず)から来る光を物体光と称する。物体光は、物体によって反射、回折または散乱された光、あるいは蛍光、高次高調波である。物体光は、記録装置10に入射される。物体光の伝播方向に直交する1つの方向を第1方向と定義し、物体光の伝播方向および第1方向に直交する方向を第2方向と定義する。ここでは、第1方向を垂直方向と表し、第2方向を水平方向と表す。図においては、垂直方向を縦方向の矢印で表し、水平方向を横方向の矢印で表す。物体光は、互いに偏光方向が異なる第1成分光と第2成分光とを含む。ここでは記録装置10に入射する物体光において、第1成分光は垂直方向の成分を有する光であり、第2成分光は水平方向の成分を有する光である。ここでは、物体光は、干渉性の低いインコヒーレント光(例えば自然光、蛍光、または燐光等)である。記録装置10に入射された物体光は、偏光プリズム11および偏光子13を通過して、撮像装置14の撮像面14aに到達する。このように記録装置10は、物体光が通る光路中に、偏光プリズム11および偏光子13を備える。なお、図1においては物体光の光路は模式的に直線で描いている。
偏光プリズム11は、入射した光の偏光方向に応じて偏光プリズム11の内部において光の伝搬方向を異ならせる複屈折素子である。偏光プリズム11の内部において、垂直方向成分の光(第1成分光)の伝搬方向と、水平方向成分の光(第2成分光)の伝搬方向とは互いに異なる。これにより、偏光プリズム11は、偏光プリズム11の内部における垂直方向成分の光の光路長と水平方向成分の光の光路長とを互いに異ならせる。光路長が異なることにより、偏光プリズム11を通過した(偏光プリズム11から出射された)垂直方向成分の光の波面の曲率と水平方向成分の光の波面の曲率とは互いに異なるものになる。偏光プリズム11の内部における垂直方向成分の光の伝搬方向と水平方向成分の光の伝搬方向とは互いに異なるが、偏光プリズム11を通過した(偏光プリズム11から出射された)垂直方向成分の光の光軸と水平方向成分の光の光軸とは互いに平行である。ただし、偏光プリズム11の内部での伝搬方向が異なるため、垂直方向成分の光の光軸の位置と水平方向成分の光の光軸の位置とは互いに異なる。このように、偏光プリズム11は、偏光プリズム11を通過した物体光に空間的に連続的な位相変調を与える複屈折素子である。そのため、偏光プリズム11を通過した物体光に、ノイズとなる波面の歪みまたは高次の回折光が含まれることを抑制することができる。
偏光子13は、透過軸の方向の成分のみを通過させる。偏光子13の透過軸は、垂直方向と水平方向の間の第3方向に設定する。すなわち、偏光子13は、垂直方向成分の光のうちの透過軸方向成分と、水平方向成分の光のうちの透過軸方向成分とを通過させる。偏光子13を通過した物体光は、透過軸方向に偏光している。偏光子13を通過した物体光は、垂直方向成分の光のうちの透過軸方向成分と、水平方向成分の光のうちの透過軸方向成分との重ね合わせである。このように、偏光子13は、垂直方向成分の光と水平方向成分の光の光が干渉するよう、それぞれの光の偏光方向を変化させる。透過軸の向き(第3方向)は、垂直方向と水平方向の間の任意の方向に設定することができる。透過軸が垂直方向に近いか、水平方向に近いかに応じて、偏光子13を通過した垂直方向成分の光と水平方向成分の光との強度の比が変化する。
撮像装置14は、撮像するための複数の画素が並んだ撮像面14aを有し、撮像面14aに到達した光の強度を記録する。撮像装置14は、CCD等の撮像素子を有する。偏光子13を通過した光は、偏光方向が透過軸方向に揃っているので、撮像面14a上において、干渉縞(フレネルゾーンパターン)を形成する。撮像装置14は、撮像面14a上に形成された干渉縞を記録する。この干渉縞は物体光の情報を有するホログラムである。撮像装置14は、撮像した干渉縞の画像データを再生装置15に出力する。
物体光の干渉性が低い場合、一方の光の光路長と他方の光の光路長との差が大きくなりすぎると、2つの光は互いに干渉しなくなる。ここでは、偏光プリズム11を通過した垂直方向成分の光の光軸と水平方向成分の光の光軸とは互いに平行である。このため、物体から撮像面14aに至るまでの、垂直方向成分の光の光路長と水平方向成分の光の光路長との差が大きくなりすぎないようにすることができる。そのため、物体光の一部である垂直方向成分の光と水平方向成分の光とは、偏光方向が揃えられた後、自己干渉する。互いに波面の曲率が異なる2つの光(球面波)が干渉すると、フレネルゾーンパターン(干渉縞)が形成される。なお、干渉させる2つの光の波面形状(波面の曲率)が互いに異なっていれば、干渉縞が形成される。干渉性が低い物体光を用いた場合でも、光路長の差が小さければ、鮮明な干渉縞を得ることができる。また、偏光プリズム11は、偏光プリズム11を通過した物体光に空間的に連続的な位相変調を与えるため、撮像装置14は、ノイズの少ない高品質なホログラムを得ることができる。
また、物体光の偏光方向を斜め方向の直線偏光とすることにより最終的により鮮明な干渉縞を得るために、偏光プリズム11の前(被写体側)に、偏光子13とは別の偏光子を配置してもよい。また、分解能または撮影可能範囲を向上させるために、偏光プリズム11の前に、拡大光学系または縮小光学系を導入してもよい。また、干渉フィルタまたはカラーフィルタ等の波長を選択的に透過させる素子を物体光の光路中に導入することにより、特定の波長における干渉縞を得ることもできる。
再生装置15は、記録装置10によって記録されたホログラムに対して像再生処理を行い、再生像を生成する。なお、像再生処理においては、再生装置15は、物体光(例えば物体光の垂直方向成分の光)を用いて回折積分を行うことにより、任意の奥行き位置の被写体の再生像を得ることができる。再生装置15は、既知の再生方法を利用することができるため、ここでは詳述はしない。
(デジタルホログラフィ装置1の効果)
本実施形態では、デジタルホログラフィ装置1は、垂直方向成分の光と水平方向成分の光とに関して、偏光プリズム11の内部で光路差を互いに異ならせることにより波面の曲率を互いに異ならせつつ、偏光プリズム11から出射する2つの光の光軸を平行にする。これにより、物体から撮像面14aに至るまでの、垂直方向成分の光の光路長と水平方向成分の光の光路長との差が大きくなりすぎないようにする。それゆえ、デジタルホログラフィ装置1は、干渉性が低い物体光を用いながらも、鮮明な干渉縞を得ることができる。また、偏光プリズム11は、画素毎に位相変調を与える空間光変調器とは異なり、偏光プリズム11を通過した物体光に空間的に連続的な位相変調を与える。そのため、デジタルホログラフィ装置1は、ノイズの少ない高品質なホログラムを得ることができる。また、空間光変調器は、複雑な装置のため、小型化が難しい。一方で、記録装置10は、簡単な光学素子である偏光プリズム11および偏光子13を用いるため、小型化が容易である。さらに、反射型の光学素子を用いずに透過型の光学素子を用いれば、より記録装置10の小型化が実現しやすくなる。また、空間光変調器を利用すると光の利用効率が低くなるが、記録装置10では、光の利用効率を高くすることができ、暗い物体からでも明るく鮮明なホログラムを得ることができる。
(変形例)
図1に示す記録装置10において偏光プリズム11の被写体側に波長フィルタ(波長選択フィルタ)を設けることで、物体光の干渉性を良くするために、偏光プリズム11等に入射する物体光の波長範囲を狭くしてもよい。
なお、図1に示す記録装置10において、全ての光学素子(偏光プリズム11および偏光子13)を、撮像装置14の撮像面14aに貼り合わせた構成とすることもできる。
〔実施形態2〕
図2は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置2の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置2は、記録装置20(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置20は、第1偏光プリズム11、第2偏光プリズム12(光軸補正素子)、偏光子13、および撮像装置14を備える。第1偏光プリズム11は、実施形態1の偏光プリズム11と同じものである。記録装置20では、記録装置10における偏光プリズム11と偏光子13との間に、第2偏光プリズム12が追加されている。
第2偏光プリズム12は、第1偏光プリズム11とは、厚さ、光軸、および、複屈折材料の種類のうち、1つ以上が異なる複屈折素子である。第2偏光プリズム12は、物体光の光軸の位置を補正する。第1偏光プリズム11を通過した垂直方向成分の光と水平方向成分の光とでは、波面の曲率および光軸の位置が互いに異なる。第2偏光プリズム12は、第2偏光プリズム12を通過した垂直方向成分の光と水平方向成分の光において、波面の曲率の差を残存させつつ、光軸の位置の差(ずれ)を減少させる。第2偏光プリズム12は、垂直方向成分の光の光軸と水平方向成分の光の光軸とを一致させてもよい。例えば、第1偏光プリズム11において、水平方向成分の光が垂直方向成分の光より大きく屈折する場合、第2偏光プリズム12において、垂直方向成分の光を水平方向成分の光より大きく屈折させてもよい。これにより、垂直方向成分の光の光軸と水平方向成分の光の光軸とを近づけてもよい。例えば、第1偏光プリズム11の内部における垂直方向成分の光の光路長が水平方向成分の光の光路長より短い場合、第2偏光プリズム12の内部において、垂直方向成分の光の光路長が水平方向成分の光の光路長より長くなるように、第2偏光プリズム12を構成してもよい。ただし、垂直方向成分の光の波面の曲率と水平方向成分の光の波面の曲率とを互いに異ならせたままにするため、第2偏光プリズム12は、光路長の差が完全にキャンセルされない程度のものにする。
また、例えば、第1偏光プリズム11の内部における垂直方向成分の光の光路長が水平方向成分の光の光路長より短い場合、第2偏光プリズム12の内部において、さらに垂直方向成分の光の光路長が水平方向成分の光の光路長より短くなるように、第2偏光プリズム12を構成してもよい。例えば、第2偏光プリズム12において水平方向成分の光を第1偏光プリズム11とは逆に屈折させることにより、水平方向成分の光の光軸を垂直方向成分の光の光軸に近づけてもよい。
垂直方向成分の光および水平方向成分の光の光軸の位置の差が大きいと、特に撮像面14aの端に近い領域(周縁領域)の画素では、垂直方向成分の光および水平方向成分の光の光路長の差が大きくなる。そのため、干渉性の低い光を用いた場合、形成される干渉縞が不鮮明なものになる。本実施形態のデジタルホログラフィ装置2では、第2偏光プリズム12によって、第2偏光プリズム12を通過した垂直方向成分の光と水平方向成分の光において、波面の曲率を互いに異ならせたままにしつつ、光軸の位置のずれを減少させることで周縁領域の画素における光路長の差を減少させる。そのため、デジタルホログラフィ装置2は、鮮明な干渉縞を得ることができる。
〔実施形態3〕
(デジタルホログラフィ装置3の構成)
図3は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置3の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置3は、記録装置30(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置30は、第1偏光プリズム11、第2偏光プリズム12、波長板16、および偏光撮像装置17を備える。第1偏光プリズム11および第2偏光プリズム12は、実施形態2と同じものである。記録装置30では、第1偏光プリズム11および第2偏光プリズム12を通過した物体光は、波長板16を通過した後、偏光撮像装置17の撮像面17aに入射する。
波長板16は、1/4波長板である。波長板16は、その遅相軸が垂直方向と水平方向との間になるように配置される。ここでは、遅相軸と水平方向とのなす角は45°である。第1成分光(垂直方向成分の光)は、波長板16によって、ある回転方向の円偏光(楕円偏光)に変換される。一方、第2成分光(水平方向成分の光)は、波長板16によって、逆回転方向の円偏光(楕円偏光)に変換される。例えば、第1成分光は右回りの円偏光であり、第2成分光は左回りの円偏光である。
偏光撮像装置17は、偏光イメージングを行う撮像装置である。偏光撮像装置17は、複数の偏光方向に応じて撮像を行う複数の画素を有する。例えば、撮像面17aの前に複数の偏光子セルが配列する偏光子アレイが設けられている。1つの偏光子セルが1つの画素に対応するように、偏光撮像装置17は構成されている。偏光子アレイは、水平方向(0°方向)の偏光成分のみを通過させる偏光子セルと、右上がり方向(45°方向)の偏光成分のみを通過させる偏光子セルと、垂直方向(90°方向)の偏光成分のみを通過させる偏光子セルと、左上がり方向(−45°方向)の偏光成分のみを通過させる偏光子セルとを含む。これらの偏光子セルは周期的に配置されている。
(記録装置30で記録されるホログラム)
第1成分光および第2成分光は互いに逆向きに回転する円偏光である。そのため、偏光子セルに応じて、通過した第1成分光に対する通過した第2成分光の位相の進みが異なる。ここでは、4種類の偏光子セルに応じて、4種類の位相シフト量(0、π/2、π、3π/2)の第1成分光および第2成分光が得られる。ここでは、ある偏光子セルを通過した第1成分光および第2成分光の位相の関係を基準(位相シフト量が0)にし、第1成分光の位相に対する第2成分光の位相の遅れまたは進みを位相シフト量と定義している。
第1成分光および第2成分光は、撮像面17aで干渉して干渉縞(ホログラム)を形成する。このように、記録装置30は、位相シフト量の異なる複数のホログラムを記録することができる。再生装置15は、位相シフト量の異なる複数のホログラムを用いて、並列位相シフト法によって0次回折光を除去し、物体の再生像(1次回折光)を得ることができる。
(デジタルホログラフィ装置3の効果)
本実施形態では、デジタルホログラフィ装置3は、空間分割多重された複数種類のホログラムを1回の撮像によって(1フレームで)得ることができる。そのため、像再生処理において並列位相シフト法を用いて複数種類のホログラムから所望の再生像を得ることができる。それゆえ、高品質な再生像を得ることができる。
なお、本実施形態において、第2偏光プリズム12を省略することもできる。
〔実施形態4〕
図4は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置4の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置4は、記録装置40(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置40は、第1偏光プリズム11、第2偏光プリズム12、偏光子13、および撮像装置14に加えて、2つのレンズ18a、18bおよび開口19を備える。レンズ18a、開口19、およびレンズ18bは、第1偏光プリズム11および第2偏光プリズム12の間の、例えば垂直方向成分の光の光軸から外れた位置かつ水平方向成分の光の光軸上に、この順で配置されている。例えば、第1偏光プリズム11を通過した水平方向成分の光は、レンズ18a、開口19、レンズ18b、および第2偏光プリズム12をこの順に通過して、撮像装置14に入射する。例えば、第1偏光プリズム11を通過した垂直方向成分の光は、レンズ18a、開口19、およびレンズ18bを介さずに、第2偏光プリズム12を通過して、撮像装置14に入射する。開口19は、レンズ18a、18bの焦点位置に配置されている。開口19は、ピンホールまたは絞り等で構成される。開口19は、水平方向成分の光から高周波成分を除去する。それゆえ、レンズ18a、開口19、およびレンズ18bを通過した水平方向成分の光は、ほぼ平面波になる。波面形状が乱れていない水平方向成分の光が得られるので、撮像装置14で撮像される干渉縞が鮮明になる。
なお、本実施形態において、第2偏光プリズム12を省略することもできる。また、レンズ18a、開口19、およびレンズ18bを、記録装置30に追加することもできる。
〔実施形態5〕
図5は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置5の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置5は、記録装置50(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置50は、開口51、波長板52(複屈折素子)、偏光子13、および撮像装置14を備える。開口51と偏光子13との間に波長板52が配置されている。
図6は、開口51および波長板52における光路の一例を示す模式断面図である。開口51は、通過した物体光を回折させて球面波とする。開口51を通過した物体光は波長板52に入射する。物体(点光源)が開口51の開口の位置にあると考えることもできる。実際に、開口51の代わりに、開口の位置に物体を配置してもよい。
波長板52は、偏光方向に応じて異なる屈折率を有する。波長板52は、1/4波長板または1/2波長板に限らず、波長板52による位相のずれは任意でよい。ここでは、波長板52は、垂直方向成分の光OL1に対する屈折率より、水平方向成分の光OL2に対してより大きい屈折率を有する。すなわち、波長板52は、水平方向成分の光OL2をより大きく屈折させる。波長板52は、波長板52の内部における垂直方向成分の光OL1の伝搬方向と、水平方向成分の光OL2の伝搬方向とを互いに異ならせる。波長板52は、波長板52の内部における垂直方向成分の光OL1の光路長と水平方向成分の光OL2の光路長とを互いに異ならせる。これにより、波長板52を通過した垂直方向成分の光OL1の波面の曲率と水平方向成分の光OL2の波面の曲率とは互いに異なるものになる。波長板52を通過した垂直方向成分の光OL1の光軸と水平方向成分の光OL2の光軸とは、共に図6に示す一点鎖線の位置である。
波面の曲率が互いに異なる2つの偏光が、偏光子13を通過し、撮像装置14の撮像面14aに到達する。開口51(または物体)を設けることで空間情報量の帯域を制限するとともに、干渉縞の可視度を上げることができる。波長板52により2つの偏光の波面の曲率に有意な差が生じ、撮像面14aに観察可能な干渉縞が形成される。それゆえ、実施形態1と同様に、撮像装置14は、撮像面14aに形成された干渉縞を記録することができる。例えば開口51は、ピンホールまたは絞り等で構成される。
〔実施形態6〕
図7は、本実施形態のデジタルホログラフィ装置6の構成を示す模式図である。デジタルホログラフィ装置6は、記録装置60(ホログラム記録装置)と再生装置15とを備える。記録装置60は、記録装置30の一部と記録装置50の一部とを組み合わせたものである。記録装置60は、開口51、波長板52、波長板16、および偏光撮像装置17を備える。開口51および波長板52によって、波面の曲率が互いに異なる2つの偏光が得られる。開口51および波長板52を通過した物体光は、波長板16を通過した後、偏光撮像装置17の撮像面17aに入射する。波長板16は、1/4波長板である。第1成分光(垂直方向成分の光)は、波長板16によって、ある回転方向の円偏光に変換される。一方、第2成分光(水平方向成分の光)は、波長板16によって、逆回転方向の円偏光に変換される。偏光撮像装置17によって位相シフト量の異なる複数のホログラムが記録される。
(変形例)
上述の複数の実施形態において、空間的に連続的な位相変調を与える複屈折素子として、偏光プリズムまたは波長板の他に、複屈折レンズ、メタマテリアル素子、構造性複屈折を有する素子、または、フォトニック結晶素子を用いることができる。複屈折素子は、画素構造等の、波長以上のレベルでの構造を有しない、均質な材質で形成されていることが好ましい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、2、3、4、5、6 デジタルホログラフィ装置
10、20、30、40、50、60 記録装置(ホログラム記録装置)
11 偏光プリズム、第1偏光プリズム(複屈折素子)
12 第2偏光プリズム(光軸補正素子)
13 偏光子(偏光変換素子)
14 撮像装置
15 再生装置
16 波長板(偏光変換素子)
17 偏光撮像装置
19、51 開口
52 波長板(複屈折素子)

Claims (6)

  1. 物体光が通る光路中に、複屈折素子と、偏光変換素子とを備え、
    上記物体光は、互いに偏光方向が異なる第1成分光および第2成分光を含み、
    上記複屈折素子は、該複屈折素子を通過した物体光に空間的に連続的な位相変調を与えるものであり、該複屈折素子の内部における上記第1成分光の伝搬方向と上記第2成分光の伝搬方向とを互いに異ならせ、該複屈折素子の内部における上記第1成分光の光路長と上記第2成分光の光路長とを互いに異ならせ、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の波面の曲率と該複屈折素子を通過した上記第2成分光の波面の曲率とを互いに異ならせ、かつ、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸と該複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸とを互いに平行にし、
    上記偏光変換素子は、該偏光変換素子を通過した上記第1成分光と該偏光変換素子を通過した上記第2成分光とが互いに干渉するように、上記第1成分光および上記第2成分光の偏光方向を変化させ、
    上記偏光変換素子を通過した上記第1成分光が該偏光変換素子を通過した上記第2成分光と干渉することにより形成されるホログラムを記録する撮像装置を備えることを特徴とするホログラム記録装置。
  2. 上記複屈折素子を通過した上記物体光が入射する光軸補正素子を備え、
    上記複屈折素子は、該複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸の位置に対して該複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸の位置にずれを生じさせ、
    上記光軸補正素子は、該光軸補正素子を通過した上記第1成分光の光軸と該光軸補正素子を通過した上記第2成分光の光軸との位置のずれを減少させ、かつ、該光軸補正素子を通過した上記第1成分光の波面の曲率と該光軸補正素子を通過した上記第2成分光の波面の曲率とを互いに異ならせたままにすることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録装置。
  3. 上記複屈折素子を通過した上記第2成分光の光軸上、かつ、上記複屈折素子を通過した上記第1成分光の光軸外に、レンズと開口とを備え、
    上記開口は、上記レンズの焦点位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のホログラム記録装置。
  4. 上記物体光を回折させる開口を備え、
    上記複屈折素子は、上記開口により回折した上記物体光が入射する波長板であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録装置。
  5. 上記偏光変換素子は、上記第1成分光および上記第2成分光のそれぞれを互いに逆方向に回転する円偏光または楕円偏光に変換する波長板であり、
    上記撮像装置は、偏光イメージングを行うものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のホログラム記録装置。
  6. 上記複屈折素子は、偏光プリズム、メタマテリアル素子、波長板、複屈折レンズ、構造性複屈折を有する素子、または、フォトニック結晶素子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のホログラム記録装置。
JP2018116985A 2018-06-20 2018-06-20 ホログラム記録装置 Pending JP2019219523A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018116985A JP2019219523A (ja) 2018-06-20 2018-06-20 ホログラム記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018116985A JP2019219523A (ja) 2018-06-20 2018-06-20 ホログラム記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019219523A true JP2019219523A (ja) 2019-12-26

Family

ID=69096383

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018116985A Pending JP2019219523A (ja) 2018-06-20 2018-06-20 ホログラム記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019219523A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022054888A1 (ja) * 2020-09-10 2022-03-17 国立研究開発法人情報通信研究機構 像再生装置、ホログラム記録装置、およびデジタルホログラフィ装置
WO2022209518A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 国立研究開発法人情報通信研究機構 干渉光生成素子およびホログラム記録装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022054888A1 (ja) * 2020-09-10 2022-03-17 国立研究開発法人情報通信研究機構 像再生装置、ホログラム記録装置、およびデジタルホログラフィ装置
WO2022209518A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 国立研究開発法人情報通信研究機構 干渉光生成素子およびホログラム記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5339535B2 (ja) デジタルホログラフィ装置及び位相板アレイ
CN111561864B (zh) 一种基于偏振光栅的点衍射数字全息显微装置及方法
JP6308594B2 (ja) デジタルホログラフィ装置およびデジタルホログラフィ方法
CN210666315U (zh) 一种基于全息投影的多视图三维显示装置
WO2014054446A1 (ja) デジタルホログラフィ装置
JP6245551B2 (ja) ホログラム記録装置およびホログラム記録方法
JP2015036799A (ja) 複素振幅画像再生装置および複素振幅画像再生方法、ならびに、散乱位相画像生成装置および散乱位相画像生成方法
US20090231650A1 (en) Optical reproduction device, optical recording/reproduction device, and optical reproduction method
JP2019219523A (ja) ホログラム記録装置
CN101957171B (zh) 一种可有效抑制零级和共轭像的同轴数字全息方法
JP6309384B2 (ja) デジタルホログラフィ装置およびデジタルホログラフィ方法
KR101428741B1 (ko) 위상변조기를 이용한 휴대용 홀로그래픽 현미경 및 이를 구비한 모바일 기기
Rosen et al. Coded aperture correlation holography (COACH)-a research journey from 3D incoherent optical imaging to quantitative phase imaging
US20080002897A1 (en) Method and system for parallel optical decoding of digital phase image to intensity image
JP2019219542A (ja) ホログラフィック撮像表示デバイス
TW201341986A (zh) 全像影像的合成系統
KR102532302B1 (ko) 풀컬러 홀로그래픽 이미지 생성 방법 및 장치
JP4830989B2 (ja) ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法
WO2024101117A1 (ja) ホログラム記録装置およびホログラム記録方法
CN104656404A (zh) 全息记录装置和全息记录方法
JP2023077325A (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP2015164085A (ja) 光情報記録再生装置、光情報記録再生装置に用いる位相マスク及び光情報の記録再生方法
JP2022097130A (ja) 光変調素子、ホログラム撮像装置、及び像再構成装置
JP7324047B2 (ja) ホログラム記録再生装置及び立体像再生方法
Kelner et al. Three-dimensional imaging by self-reference digital holograms

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181024