JP2019219213A - 経路設定システムおよび経路設定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減する技術を提供する。【解決手段】経路設定システムは、目的地に対する早期到着要求の有無を判定する早期到着要求判定部と、経済性と所要期間とに基づいて前記目的地までの走行予定経路を設定するとともに、前記早期到着要求がない場合、前記早期到着要求がある場合よりも、前記経済性を重視して前記走行予定経路を設定する経路設定部と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、経路設定システムおよび経路設定プログラムに関する。
ユーザが次に自動運転車両を使用する場所を推定し、その場所を自動運転の目的地に設定する技術が知られている(特許文献1、参照)。特許文献1において、自動運転車両が目的地に到着すると、ユーザが次に使用する時刻まで自動運転車両が目的地にて待機することとなる。
特許文献1において、ユーザが次に使用する時刻までに自動運転車両が目的地に到着すれば良いのに、不必要に早期に目的地に到着する経路が設定されるという問題があった。すなわち、早期に目的地に到着するために、経済性が良好でない経路が設定されてしまうという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減する技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の経路設定システムは、目的地に対する早期到着要求の有無を判定する早期到着要求判定部と、経済性と所要期間とに基づいて目的地までの走行予定経路を設定するとともに、早期到着要求がない場合、早期到着要求がある場合よりも、経済性を重視して走行予定経路を設定する経路設定部と、を備える。
前記の目的を達成するため、本発明の経路設定プログラムは、コンピュータを、目的地に対する早期到着要求の有無を判定する早期到着要求判定部、経済性と所要期間とに基づいて目的地までの走行予定経路を設定するとともに、早期到着要求がない場合、早期到着要求がある場合よりも、経済性を重視して走行予定経路を設定する経路設定部、として機能させる。
以上説明した本発明の構成において、早期到着要求がない場合に、期到着要求がある場合よりも、経済性を重視して走行予定経路を設定する。これにより、できるだけ車両を早期に目的地に到着させたいという早期到着要求がない場合に、経済性を重視して走行予定経路を設定できる。従って、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減することができる。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)経路設定システムの構成:
(2)経路設定処理:
(3)他の実施形態:
(1)経路設定システムの構成:
(2)経路設定処理:
(3)他の実施形態:
(1)経路設定システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる経路設定システム10の構成を示すブロック図である。経路設定システム10は、自動運転システム100を備えた車両と通信可能なサーバである。経路設定システム10は、制御部20と記録媒体30と通信部40とを備えている。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備えたコンピュータであり、記録媒体30等に記録された経路設定プログラム21を実行する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる経路設定システム10の構成を示すブロック図である。経路設定システム10は、自動運転システム100を備えた車両と通信可能なサーバである。経路設定システム10は、制御部20と記録媒体30と通信部40とを備えている。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備えたコンピュータであり、記録媒体30等に記録された経路設定プログラム21を実行する。
記録媒体30は、地図情報30aと車両運行計画30bとを記録している。地図情報30aは、ノードデータとリンクデータと施設データとを含む。ノードデータは、リンク同士が接続する点であるノードの座標等を示す。3個以上のリンクが接続するノードが交差点に相当する。リンクとは、道路を交差点ごとに区切った道路区間である。リンクデータは、リンクの長さや旅行時間や形状や道路種別や通行料金等を示す情報である。旅行時間は、外部から通信等を介して取得した渋滞情報や工事情報に応じて更新されてもよい。リンクの形状は、道路区間の幅方向の中央に設定された形状補間点の座標を示す形状補間点データによって規定されている。施設データは、施設の名称や位置や属性を示す。施設データに規定されている施設は、目的地となり得る。
車両運行計画30bは、車両の運行計画を示すデータである。また、車両運行計画30bは、スマートフォン等の携帯端末や車載端末等から経路設定システム10が乗車要求を受信した場合に更新されるデータである。図2Aは、乗車要求と運行計画の説明図である。乗車要求は、少なくとも乗車地と乗車希望時刻と降車地とを示す。経路設定システム10は、乗車要求を受信すると、乗車希望時刻までに乗車地へと到着する運行タスク(無人迎車)と、乗車地から降車地へと乗員を輸送する運行タスク(乗員輸送)とを生成し、車両運行計画30bに記録する。
図2Aの例において、無人迎車の出発地として待機地が設定され、無人迎車の目的地として乗車地が設定されている。乗車地における乗車希望時刻が無人迎車の目的地の到着要求時刻として設定されている。待機地は、乗車要求のない期間において、車両が待機可能な駐車場等である。乗員が乗車する前の運行である無人迎車においては、車両が無人となる。
図2Aに示すように、乗員輸送の出発地として乗車地が設定され、乗員輸送の目的地として降車地が設定されている。乗員が乗車した後、かつ、降車する前の運行である乗員輸送においては、車両が有人となる。
図2Aの例において、車両運行計画30bに運行タスク(無人帰還)が設定されている。無人帰還の出発地として降車地が設定され、無人帰還の目的地として待機地が設定されている。乗員が降車した後の運行である無人帰還においては、車両が無人となる。無人帰還については、到着要求時刻が設定されない。
図2Aの例においては、待機地に待機している車両に対して1個の乗車要求が行われた場合の車両運行計画30bを示している。2個以上の乗車要求が行われた場合、ある乗車要求の降車地を出発地とし、次の乗車要求の乗車地を目的地とする無人迎車の運行タスクが設定され得る。図2Aの例では、1個の乗車要求のみが行われているため、当該乗車要求の降車地から待機地へと車両を帰還させればよい。
通信部40は、車両の自動運転システム100と無線通信を行うための無線通信回路である。自動運転システム100は、車両の自動運転を行うためのコンピュータであり、車両の各制御コンピュータ(加減速系、操舵系等)に対して制御信号を出力することにより、自動運転を実現する。自動運転システム100は、予め設定された走行経路上を走行するように自動運転計画を作成し、測位系(画像認識部等)が計測している車両の位置が自動運転計画にて計画された目標位置に近づくように自動運転を行う。
さらに、自動運転システム100は、車両が備える外部センサ(カメラ,レーダ等)によって車両の外部環境を常時監視し、当該外部環境に応じて自動運転計画を修正する。外部環境とは、信号機の現示や他車両や歩行者等の障害物の状況等である。なお、自動運転システム100は、車両が有人である場合も、無人である場合のいずれにおいても自動運転を行う。本発明において、自動運転の手法は特に限定されず、公知の各種手法を用いることができる。
次に、経路設定システム10のソフトウェア構成を説明する。経路設定プログラム21は、早期到着要求判定モジュール21aと経路設定モジュール21bとを含む。早期到着要求判定モジュール21aと経路設定モジュール21bとは、それぞれコンピュータとしての制御部20を早期到着要求判定部と経路設定部と駐車場選択部として機能させるプログラムモジュールである。
早期到着要求判定モジュール21aの機能により制御部20は、目的地に対する早期到着要求の有無を判定する。早期到着要求とは、次の目的地にできるだけ早期に到着したいという乗員の要求である。早期到着要求判定モジュール21aの機能により制御部20は、目的地まで車両が無人となる場合に、早期到着要求がないと判定し、目的地まで車両が有人となる場合に、早期到着要求があると判定する。
すなわち、次の目的地まで乗員が乗車しない場合には、早期に到着したいという乗員の要求も存在しないこととなるため、制御部20は、早期到着要求がないと判定する。一方、次の目的地まで乗員が乗車する場合には、早期に到着したいという乗員の要求が存在し得ることとなるため、制御部20は、早期到着要求があると判定する。図2Aに示すように、制御部20は、車両が無人となる無人迎車と無人帰還については早期到着要求がないと判定する。一方、制御部20は、車両が有人となる乗員輸送については早期到着要求があると判定する。
経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、経済性と所要期間とに基づいて目的地までの走行予定経路を設定する。まず、制御部20は、図2Aの各運行タスク(無人迎車,乗員輸送,無人帰還)のそれぞれについて出発地から目的地までを接続する走行予定経路を探索する。経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、地図情報30aのリンクデータに基づいて、走行予定経路全体の通行料金と所要時間とを算出する。
さらに、制御部20は、走行予定経路全体の通行料金に経済性係数K1を乗算することにより、経済性コストを算出する。また、制御部20は、走行予定経路全体の所要期間に所要期間係数K2を乗算することにより、所要期間コストを算出する。そして、制御部20は、経済性コストと所要期間コストとの合計値である経路コストを最小化させるように、公知のダイクストラ法等によって走行予定経路を探索する。
経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、早期到着要求がない場合、早期到着要求がある場合よりも、経済性を重視して走行予定経路を設定する。具体的に、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、経済性係数K1と所要期間係数K2とを調整することにより、走行予定経路の探索における経済性と所要期間の重視度を調整する。
図2Bは、コスト係数のグラフである。同図において、早期到着要求がある場合のコスト係数を白棒グラフで示し、早期到着要求がない場合のコスト係数をハッチング棒グラフで示している。図2Bに示すように、制御部20は、早期到着要求がある場合の経済性係数K1の重みが、早期到着要求がない場合の経済性係数K1の重みよりも大きくなるようにコスト係数を設定する。経済性係数K1の重みとは、経済性係数K1を、経済性係数K1と所要期間係数K2との和で除算した比である。
経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、早期到着要求がない場合、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定する。具体的に、制御部20は、早期到着要求がない場合に所要期間係数K2を0に設定する。これにより、経済性コストのみを最小化させる走行予定経路が探索され、結果として経済性が最も良くなる走行予定経路が設定されることとなる。なお、図2Bでは、図示の便宜上、早期到着要求がない場合における所要期間係数K2を0近傍の値で図示しているが、実際には所要期間係数K2は0である。そのため、早期到着要求がない場合の経済性係数K1の重みは100%となる。一方、早期到着要求がある場合の経済性係数K1の重みは、経済性と所要期間とをバランスよく考慮できる大きさとなっている。
さらに、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、早期到着要求がなく、かつ、目的地への到着要求時刻が設定されている場合において、到着要求時刻までに目的地に到着できる経路のうち、最も経済性が最も良くなる経路を走行予定経路として設定する。図2Aに示すように、早期到着要求がなく、かつ、目的地への到着要求時刻が設定されている場合とは、無人迎車を行う場合である。この場合、制御部20は、図2Bにてハッチング棒グラフで示すように、早期到着要求がない場合のコスト係数を設定し、走行予定経路を探索する。
走行予定経路を探索すると、制御部20は、無人迎車の走行予定経路の全体の所要期間を出発時刻に加算することにより到着予定時刻を算出する。なお、制御部20は、無人迎車の出発時刻の初期値を現在時刻とする。現在時刻とは、走行予定経路を探索する時刻である。待機地にて待機している車両の乗員迎車の走行予定経路の設定は、乗車要求を受け付けたタイミングで行われる。一方、運行タスクを実行中の車両の乗員迎車の走行予定経路の設定は、最後の乗員輸送の降車地に到着するタイミングで行われる。
制御部20は、到着要求時刻よりも到着予定時刻が遅い時刻であれば、コスト係数を修正して、走行予定経路を再度探索する。制御部20は、到着予定時刻が遅到着要求時刻以前の時刻となる走行予定経路が探索されるまで、コスト係数の修正と走行予定経路の探索とを繰り返して実行する。従って、コスト係数の修正は複数回行われ得る。
図2Cは、コスト係数の修正を説明するグラフである。同図に示すように、修正を行うごとに、経済性係数K1が既定値だけ下方修正されるとともに、所要期間係数K2が既定値だけ上方修正されることとなる。修正を繰り返す度に、所要期間係数K2が既定値ずつ上方修正されていくこととなるため、次第に走行予定経路の全体の所要期間が短くなっていき、最終的に到着予定時刻が到着要求時刻以前の時刻となる走行予定経路が探索される。なお、経済性係数K1の重みが相対的に減少すればよく、経済性係数K1と所要期間係数K2の一方のみが修正されてもよい。
制御部20は、到着予定時刻が遅到着要求時刻以前の時刻となる走行予定経路を、無人迎車の走行予定経路として設定する。その結果、到着要求時刻までに目的地に到着できる経路のうち、最も経済性が最も良くなる経路が無人迎車の走行予定経路として設定されることとなる。なお、制御部20は、到着予定時刻が遅到着要求時刻以前の時刻となる走行予定経路が探索できた場合に、到着予定時刻から遅到着要求時刻までの期間と同程度の長さだけ出発時刻を遅らせてもよい。これにより、無人迎車の乗車地に早く到着しすぎる可能性を低減することができる。
以上説明した本実施形態において、制御部20は、早期到着要求がない場合(図2Aの無人迎車と無人帰還の場合)に、期到着要求がある場合(図2Aの乗員輸送の場合)よりも、経済性を重視して走行予定経路を設定する。これにより、できるだけ車両を早期に目的地に到着させたいという早期到着要求がない場合に、経済性を重視して走行予定経路を設定できる。従って、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減することができる。
具体的に、制御部20は、目的地まで車両が無人となる場合(図2Aの無人迎車と無人帰還の場合)に、早期到着要求がないと判定し、目的地まで車両が有人となる場合(図2Aの乗員輸送の場合)に、早期到着要求があると判定している。ここで、目的地まで車両が有人となる場合、乗員はできるだけ早期に到着したいと考える可能性が高い。そのため、目的地まで車両が有人となる場合は、所要期間を重視することで、乗員が満足する走行予定経路を設定できる。一方、目的地まで車両が無人となる場合、所要期間が長いことに乗員が不満を感じることはない。そのため、目的地まで車両が無人となる場合は、経済性を重視することで、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減できる。
制御部20は、早期到着要求がない場合(図2Aの無人迎車と無人帰還の場合)、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定する。これにより、早期に到着する要求がない場合に、無駄な通行料金が発生する可能性を低減できる。ただし、早期到着要求がなくても、目的地への到着要求時刻が設定されている場合(図2Aの無人迎車の場合)において、到着要求時刻までに目的地に到着できる経路のうち、最も経済性が最も良くなる経路を走行予定経路として設定している。これにより、到着要求時刻よりも早期に目的地に到着する経路のなかで、最も経済性が良くなる走行予定経路として設定すればよい。
(2)経路設定処理:
図3は、経路設定処理のフローチャートである。まず、経路設定処理は、図3Aに示す運行タスクごとに実行される処理である。まず、早期到着要求判定モジュール21aの機能により制御部20は、車両が無人となるか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、処理対象の運行タスクを行う際に車両が無人となるかを判定する。具体的に、制御部20は、処理対象の運行タスクが無人迎車または無人帰還である場合に、車両が無人となると判定する。ここで、車両が無人であることは早期到着要求がないことを意味し、車両が無人でないことは早期到着要求があることを意味する。
図3は、経路設定処理のフローチャートである。まず、経路設定処理は、図3Aに示す運行タスクごとに実行される処理である。まず、早期到着要求判定モジュール21aの機能により制御部20は、車両が無人となるか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、処理対象の運行タスクを行う際に車両が無人となるかを判定する。具体的に、制御部20は、処理対象の運行タスクが無人迎車または無人帰還である場合に、車両が無人となると判定する。ここで、車両が無人であることは早期到着要求がないことを意味し、車両が無人でないことは早期到着要求があることを意味する。
車両が無人となると判定しなかった場合(ステップS100:N)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、経済性と所要期間とを考慮するコスト係数を設定する(ステップS110)。すなわち、早期到着要求があると判定した場合、制御部20は、図2Bの白棒グラフのように、経済性と所要期間とをバランスよく考慮できるように経済性係数K1と所要期間係数K2とを設定する。
次に、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路を探索する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、通行料金に経済性係数K1を乗算した経済性コストと、所要期間に所要期間係数K2を乗算した所要期間コストとの合計値である経路コストを最小化させるように、公知のダイクストラ法等によって走行予定経路を探索する。
次に、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路を設定する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、探索された走行予定経路を確定し、当該走行予定経路を車両の自動運転システム100に送信する。以上の処理を行うことにより、車両が有人である場合、すなわち乗員輸送を行う場合に、通行料金がある程度安く、なおかつ、所要期間もある程度短い走行予定経路を設定することができ、乗員を早期に目的地に到着させることができる。なお、ステップS110において設定するコスト係数の大きさは調整可能であってもよく、例えば通行料金優先や所要期間優先等のユーザの選択に応じてコスト係数が調整されてもよい。
一方、車両が無人となると判定した場合(ステップS100:Y)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、経済性のみを考慮するコスト係数を設定する(ステップS140)。すなわち、早期到着要求がないと判定した場合、制御部20は、図2Bのハッチング棒グラフのように、経済性のみを考慮できるように経済性係数K1と所要期間係数K2(=0)とを設定する。
次に、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路を探索する(ステップS150)。すなわち、制御部20は、ステップS120と同様に、公知のダイクストラ法等によって走行予定経路を探索する。ただし、所要期間係数K2が0に設定されているため、通行料金が最小となるように走行予定経路が探索されることとなる。
次に、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、到着要求時刻があるか否かを判定する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、処理対処の運行タスクが無人迎車であり、ユーザの乗車希望時刻までに乗車地に到着する必要があるか否かを判定する。
到着要求時刻がないと判定した場合(ステップS160:N)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路を設定する(ステップS130)。すなわち、処理対象の運行タスクが無人帰還である場合、制御部20は、ステップS150にて探索された走行予定経路をそのまま確定し、当該走行予定経路を車両の自動運転システム100に送信する。これにより、処理対象の運行タスクが無人帰還であり、早期到着要求も到着要求時刻もない場合に、待機地に到着する時刻の遅さを不問とした上で、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定できる。すなわち、最終の乗員輸送を終了し、単に待機地に戻るだけのために無駄な通行料金が発生する可能性を低減することができる。
一方、到着要求時刻があると判定した場合(ステップS160:Y)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、到着要求時刻以前に到着するか否かを判定する(ステップS170)。具体的に、制御部20は、ステップS150にて探索された走行予定経路の到着予定時刻が、無人迎車においてユーザが乗車を希望している乗車希望時刻以前の時刻であるか否かを判定する。
到着要求時刻以前に到着すると判定しなかった場合(ステップS170:N)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、コスト係数を修正する(ステップS180)。具体的に、図2Cに示すように、制御部20は、経済性係数K1を既定値だけ下方修正するとともに、所要期間係数K2を既定値だけ上方修正する。すなわち、制御部20は、以前よりも所要期間が重視されるようにコスト係数を修正する。
コスト係数を修正すると、制御部20は、ステップS150に戻る。すなわち、制御部20は、修正後のコスト係数を用いて、再度、走行予定経路を探索する。以上の処理を繰り返して実行することにより、到着予定時刻がユーザの乗車希望時刻以前の時刻となるように、無人迎車のための走行予定経路を探索することができる。
そして、最終的に、到着要求時刻以前に到着すると判定した場合(ステップS170:N)、経路設定モジュール21bの機能により制御部20は、走行予定経路を設定する(ステップS130)。すなわち、処理対象の運行タスクが無人迎車である場合、制御部20は、到着要求時刻以前に乗車地に到着する走行予定経路を確定し、当該走行予定経路を車両の自動運転システム100に送信する。これにより、処理対象の運行タスクが無人迎車であり、早期到着要求はないが到着要求時刻がある場合に、到着要求時刻までに到着できる範囲内で、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定できる。すなわち、最低限、到着要求時刻までに到着すればよい状況において、無駄な通行料金が発生する可能性を低減することができる。
なお、自動運転システム100は、少なくとも車両が無人となる無人迎車と無人帰還において走行予定経路上を走行するように自動運転を行う。一方、自動運転システム100は、乗員輸送において走行予定経路上を走行するように自動運転を行ってもよいし、走行予定経路上を走行するように乗員の運転支援(経路案内等)を行ってもよい。
(3)他の実施形態:
前記実施形態においては、経済性コストと所要期間コストとを考慮して走行予定経路を探索する例を例示したが、経済性コストと所要期間コスト以外のコストを考慮する場合にも本発明を適用可能である。このような場合でも、すべてのコスト係数の合計値に対する経済性係数K1の重みを調整することにより、経済性を重視した走行予定経路を探索することができる。また、走行予定経路の走行に要する燃料料金や電気料金が大きくなるほど大きくなる項が経済性コストに加えられてもよい。
前記実施形態においては、経済性コストと所要期間コストとを考慮して走行予定経路を探索する例を例示したが、経済性コストと所要期間コスト以外のコストを考慮する場合にも本発明を適用可能である。このような場合でも、すべてのコスト係数の合計値に対する経済性係数K1の重みを調整することにより、経済性を重視した走行予定経路を探索することができる。また、走行予定経路の走行に要する燃料料金や電気料金が大きくなるほど大きくなる項が経済性コストに加えられてもよい。
また、前記実施形態においては、乗員を輸送する例を例示したが、貨物を輸送するための運行タスクが設定されてもよい。また、乗車要求において、降車希望時刻が指定可能であってもよい。この場合、前記実施形態の無人迎車と同様に、制御部20は、到着要求時刻(降車希望時刻)までに到着できる範囲内で、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定してもよい。
また、制御部20は、到着予定時刻が到着要求時刻以前となるまでコスト係数を修正しなくてもよい。例えば、制御部20は、経済性係数K1の重みが異なる複数のコスト係数のそれぞれについて走行予定経路を探索しておき、当該探索された走行予定経路のうち、到着予定時刻が到着要求時刻以前かつ通行料金が最も安いものを設定してもよい。
また、制御部20は、目的地まで車両が有人となる場合であっても、早期到着要求がないと判定してもよい。例えば、できるだけ早期に到着しなくてもよいことを明示的に指定する操作や、指定した時刻までに到着しさえすれば早期に到着しなくてもよいことを明示的に指定する操作等を受け付けた場合には、早期到着要求がないと判定してもよい。
反対に、制御部20は、目的地まで車両が無人となる場合であっても、早期到着要求があると判定してもよい。例えば、無人迎車の乗車希望時刻として、『できるだけ早い時刻』が指定可能な構成において、『できるだけ早い時刻』が指定された場合には、制御部20は、早期到着要求があると判定してもよい。
また、本発明において、経路設定システムは、無人走行が可能な車両の経路を設定する装置であればよく、車両と通信可能に構成されたサーバやコンピュータであってもよいし、車両に搭載された車載器であってもよい。また、経路設定システムは、経路上を走行するように車両を制御する自動運転システムの一部であってもよい。早期到着要求判定部は、目的地まで車両が無人となる場合に早期到着要求がないと判定し、目的地まで車両が有人となる場合に早期到着要求があると判定してもよい。ここで、早期到着要求とは、できるだけ早く目的地に到着したいという要求である。
経路設定部は、経済性と所要期間とに基づいて目的地までの走行予定経路を設定すればよく、経済性が良好、かつ、所要期間が短い走行予定経路を設定すればよい。また、経路設定部は、早期到着要求がない場合、早期到着要求がある場合よりも、経済性を重視する一方で、所要期間を軽視する。所要期間を軽視することには、所要期間を考慮しないことも含まれ得る。反対に、経路設定部は、早期到着要求がある場合、早期到着要求がない場合よりも、所要期間を重視する一方で、経済性を軽視すればよい。経済性には、走行予定経路を走行するのに要する有料道路の通行料金の安さが含まれ得る。さらに、経済性には、走行予定経路を走行するのに要するエネルギーの料金の安さが含まれ得る。
ここで、早期到着要求判定部は、目的地まで車両が無人となる場合に、早期到着要求がないと判定し、目的地まで車両が有人となる場合に、早期到着要求があると判定してもよい。目的地まで車両が有人となる場合、乗員はできるだけ早期に到着したいと考える可能性が高い。そのため、目的地まで車両が有人となる場合は、所要期間を重視することで、乗員が満足する走行予定経路を設定できる。一方、目的地まで車両が無人となる場合、所要期間が長いことに乗員が不満を感じることはない。そのため、目的地まで車両が無人となる場合は、経済性を重視することで、通行料金が無駄に高い経路を設定する可能性を低減できる。
また、経路設定部は、早期到着要求がない場合、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定してもよい。これにより、早期に到着する要求がない場合に、無駄な通行料金が発生する可能性を低減できる。なお、経路設定部は、所要期間を考慮することなく走行予定経路の設定することにより、経済性が最も良くなる走行予定経路を設定できる。
さらに、経路設定部は、早期到着要求がなく、かつ、目的地への到着要求時刻が設定されている場合において、到着要求時刻までに目的地に到着できる経路のうち、最も経済性が最も良くなる経路を走行予定経路として設定してもよい。早期到着要求がなく、かつ、目的地への到着要求時刻が設定されている場合には、到着要求時刻よりも早期に目的地に到着する限り、どれだけ到着が遅くなっても問題が生じにくい。従って、到着要求時刻よりも早期に目的地に到着する経路のなかで、最も経済性が良くなる走行予定経路として設定すればよい。
さらに、本発明のように、早期到着要求がない場合に経済性を重視して走行予定経路を探索する手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えた経路設定システム、経路設定システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…経路設定システム、20…制御部、21…経路設定プログラム、21a…早期到着要求判定モジュール、21b…経路設定モジュール、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…車両運行計画、40…通信部、100…自動運転システム、K1…経済性係数、K2…所要期間係数
Claims (5)
- 目的地に対する早期到着要求の有無を判定する早期到着要求判定部と、
経済性と所要期間とに基づいて前記目的地までの走行予定経路を設定するとともに、前記早期到着要求がない場合、前記早期到着要求がある場合よりも、前記経済性を重視して前記走行予定経路を設定する経路設定部と、
を備える経路設定システム。 - 前記早期到着要求判定部は、
前記目的地まで車両が無人となる場合に、前記早期到着要求がないと判定し、
前記目的地まで車両が有人となる場合に、前記早期到着要求があると判定する、
請求項1に記載の経路設定システム。 - 前記経路設定部は、前記早期到着要求がない場合、前記経済性が最も良くなる前記走行予定経路を設定する、
請求項1または請求項2のいずれかに記載の経路設定システム。 - 前記経路設定部は、前記早期到着要求がなく、かつ、前記目的地への到着要求時刻が設定されている場合において、前記到着要求時刻までに前記目的地に到着できる経路のうち、最も前記経済性が最も良くなる経路を前記走行予定経路として設定する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の経路設定システム。 - コンピュータを、
目的地に対する早期到着要求の有無を判定する早期到着要求判定部、
経済性と所要期間とに基づいて前記目的地までの走行予定経路を設定するとともに、前記早期到着要求がない場合、前記早期到着要求がある場合よりも、前記経済性を重視して前記走行予定経路を設定する経路設定部、
として機能させる経路設定プログラム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018115358A JP2019219213A (ja) | 2018-06-18 | 2018-06-18 | 経路設定システムおよび経路設定プログラム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113173166A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-27 | 重庆工程职业技术学院 | 车辆用自动驾驶系统 |
WO2022003847A1 (ja) * | 2020-07-01 | 2022-01-06 | 三菱電機株式会社 | 走行計画作成装置及び走行計画作成方法 |
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2018
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WO2022003847A1 (ja) * | 2020-07-01 | 2022-01-06 | 三菱電機株式会社 | 走行計画作成装置及び走行計画作成方法 |
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JP7224551B2 (ja) | 2020-07-01 | 2023-02-17 | 三菱電機株式会社 | 走行計画作成装置及び走行計画作成方法 |
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