JP2019217985A - 転てつ機 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要とする転換力を確保しつつ、転換過程の終期付近に過剰な転換力が作用しない転てつ機を実現することができる技術を提供すること。【解決手段】転換ローラ69が動作かん10の転換カム11のカム面に係合しながら移動する所定経路に沿って転換ローラ69を移動させることで分岐器を転換させる転てつ機2である。原動プーリ61と従動プーリ62とにタイミングベルト63を架け渡し、当該ベルトに支持部材で転換ローラ69を固定する。転換過程において原動プーリ61と従動プーリ62の回転により、転換ローラ69は動作かん10の作動方向に沿って移動される。【選択図】図1

Description

本発明は、転てつ機に関する。
現在、日本の鉄道において比較的多く採用されている転てつ機は、例えば特許文献1に開示されているような電気転てつ機である。特許文献1の転てつ機の転換機構は、モータの動力が減速歯車を介して転換ギアに伝達され、転換ギアの転換ローラが動作かんのカム機構のカム面を押すことで、転換歯車の回転運動を動作かんの直線運動に変換する機構となっている。
特開平8−268283号公報
図11に、動作かんストロークに対する転換力を表すグラフを示し、鉄道事業者の要求仕様の例を一点鎖線で示す。転てつ機の動作は、解錠、転換、鎖錠の順で進む。要求される転換力は、転換の過程では略一定であるものの転換完了に向けて徐々に大きな転換力が要求される。なお、要求される転換力は、最低限の転換力であるため、これ以上の転換力が発揮されていれば転てつ機として合格とされる。この鉄道事業者の要求仕様に係る転換力を「要求転換力」と呼ぶこととする。
対して、特許文献1に開示されているような従来の転てつ機の転換力特性は、破線で示す通りとなっていた。すなわち、転換機構の物理的構成上、動作かんストロークの初期や終期で転換力が大きく、その中間で転換力が小さくなる放物線状の特性であり、動作かんストロークの中央付近にて転換力が最小となる特性であった。この従来の転てつ機の転換力特性を「従来転換力特性」と呼ぶこととする。
従来は、従来転換力特性において動作かんストロークの中央付近の転換力の最小値が、要求転換力を上回るように転てつ機を設計・製造することで、動作かんストローク全域において要求転換力を上回ることができる機構となっていた。
しかし、従来転換力特性は放物線の様な特性なので、要求転換力を超える転換力を確保する必要がある場合には転換力の最低値が要求転換力を超えるように転換力をかさ上げすることで対応していた。具体的には、モータのパワーやクラッチトルクを上げたり、モータ電流を増加させることで実現していた。また、転換力をかさ上げする対処法は、動作かんストローク中央付近以外の初期や終期付近で要求転換力との乖離が大きくなる問題が生じていた。特に終期付近の転換力の乖離が大きすぎると、トングレールの密着力が大きめに調整されたり、トングレールに異物が挟まった場合に、過大な力がロッド類やクランク類に加わり、材料の強度を超えるような事態になると変形や破損につながる。また、それらをつなぐ接続ピンの磨耗や動作かん鎖錠部とロックピース間の磨耗にもつながっていた。
そこで、例えば図11において太実線で示すような特性の実現が望まれる。すなわち、従来転換力特性における転換過程の初期や終期付近の転換力を押し下げ、その分、最低転換力付近の転換力を押し上げて一定とすることで、要求転換力との乖離を少なくすると、モータのパワーやクラッチトルクを上げる必要がなく、モータ電流の増加につながらない特性となる。こうした特性が実現できれば、トングレールの密着力が大きめに調整されたり、トングレールに異物が挟まった場合でも、ロッド類やクランク類に材料の強度を超えるような力が加わらないようにできる。また、接続ピンの磨耗や動作かん鎖錠部とロックピース間の磨耗を抑制することができる。
本発明の課題は、必要とする転換力を確保しつつ、転換過程の終期付近に過剰な転換力が作用しない転てつ機を実現することができる技術を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、転換ローラが動作かんの転換カムのカム面に係合しながら移動する所定経路に沿って前記転換ローラを移動させることで分岐器を転換させる転てつ機であって、第1回転体と、第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体とに架け渡された索状体と、前記索状体に前記転換ローラを固定する支持部材と、を備え、前記第1回転体および前記第2回転体の回転による前記転換ローラの移動経路が前記所定経路となるように前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、転てつ機である。
第2の発明は、前記カム面が、第1鎖錠面と、第2鎖錠面と、前記第1鎖錠面と前記第2鎖錠面との間の転換面とを有し、前記所定経路は、前記第1鎖錠面および前記第2鎖錠面のうちの一方に前記転換ローラが係合しながら移動する解錠過程範囲と、前記転換面に前記転換ローラが係合しながら移動する転換過程範囲と、前記第1鎖錠面および前記第2鎖錠面のうちの他方に前記転換ローラが係合しながら移動する鎖錠過程範囲とを含み、前記転換過程範囲における前記転換ローラの移動が直線移動となるように前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、第1の発明の転てつ機である。
第3の発明は、前記解錠過程範囲および前記鎖錠過程範囲において、前記支持部材が固定された前記索状体の位置が前記第1回転体又は前記第2回転体による巻回位置となることで、前記転換ローラの移動が弧状移動となるように、前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、第2の発明の転てつ機である。
第4の発明は、前記索状体が、タイミングベルトであり、前記第1回転体および前記第2回転体は、プーリであり、前記支持部材は、前記タイミングベルトの外側面に固定された金具である、第1〜第3の何れかの発明の転てつ機である。
第5の発明は、前記索状体が、ローラチェーンであって、前記第1回転体および前記第2回転体は、チェーンスプロケットであり、前記支持部材は、少なくとも1つのアウタープレートと一体に設けられている、第1〜第3の何れかの発明の転てつ機である。
第1の発明によれば、転換ローラは、第1回転体と第2回転体とに架け渡された索状体に固定されているため、第1回転体および第2回転体の回転によって、第1回転体と第2回転体との間を直線状に移動できることとなる。また、第1回転体および第2回転体の回転による転換ローラの移動経路が、転換ローラが動作かんの転換カムのカム面に係合しながら移動する所定経路となるように第1回転体、第2回転体、索状体および支持部材が配置構成される。このため、転換ローラが直線状に移動する期間においては転換力を略一定にすることができる。従って、必要とする転換力を確保しつつ、転換過程の終期付近に過剰な転換力が作用しない転てつ機を実現することが可能となる。
第2又は第3の発明によれば、転換過程において転換力を略一定とする期間を設けることができる転換力特性を実現できる。必要とする転換力を確保しつつも転換過程の終期付近に過剰な転換力が作用しない転てつ機を実現することが可能となる。また、従来の転てつ機に比べて転換力の最大値が低減するため、モータの小型化や省エネ性能においてもメリットが生まれる。
第4の発明によれば、タイミングベルトを索状体として用いた転てつ機を実現できる。
第5の発明によれば、ローラチェーンを索状体として用いた転てつ機を実現できる。
転てつ機の要部構成例を示す上面視内部構造図。 転てつ機の正面向かって左側から見たA−A断面図。 動作かんの左右中央付近の拡大上面図。 転換ローラの周りを下から見た拡大図。 図4のB−B断面図。 定位鎖錠の解錠開始における転てつ機の内部構造の様子を示す図。 定位鎖錠の解錠終了付近における転てつ機の内部構造の様子を示す図。 転換過程における転てつ機の内部構造の様子を示す図。 反位鎖錠の鎖錠開始付近における転てつ機の内部構造の様子を示す図。 反位鎖錠の鎖錠終了における転てつ機の内部構造の様子を示す図。 動作かんストロークに対する転換力を表すグラフ。 索状体の変形例を示す図(その1)。 索状体の変形例を示す図(その2)。
図1は、本実施形態における転てつ機の要部構成例を示す上面視内部構造図である。図1の左右を転てつ機の左右、図1の下側を転てつ機の正面(前面)とする。図2は、正面向かって左側から見たA−A断面図であって、図2の左側が設置面、図2の下側が転てつ機の正面(前面)となる。なお、信号や電力供給等に係る電気配線の図示は省略している。転てつ機の上下、左右、前後の各方向は、各図に参照方向として図示している。
転てつ機2は、筐体3の内部に、動作かん10と、鎖錠かん14と、定位ロックピース20tと、反位ロックピース20hと、制御カム30と、転換ローラ69を移動させる転換ローラ移動機構部60と、を内蔵する。
動作かん10と、鎖錠かん14は、筐体3を貫通して、左右の横方向にスライド自在に支持されている。
定位ロックピース20tと反位ロックピース20hは、動作かん10や鎖錠かん14よりも高さ方向の下方位置で、動作かん10や鎖錠かん14と交差する方向に配置されており、筐体3の前後方向(図1に向かって上下方向)にスライド自在に支持されている。
定位ロックピース20tと反位ロックピース20hは、それぞれ、後端部が筐体3の後部内面との間に設けられた圧縮バネ28により前方(図1に向かって下方向)に向けて付勢されている。
また、定位ロックピース20tと反位ロックピース20hは、それぞれ、後方上部にて上方へ向けて突設された後方突起部21と、それよりは前方にて上方へ向けて突設された前方突起部22と、を有する。
鎖錠かん14の下面には定位鎖錠かん切欠15tと、反位鎖錠かん切欠15hと、が備えられている。これらの切欠は、定位ロックピース20t及び反位ロックピース20hの後方突起部21や前方突起部22と同じ高さ位置に設けられている。そして、定位ロックピース20tの後方突起部21が定位鎖錠かん切欠15tに嵌入すると定位鎖錠状態となる。反位ロックピース20hの後方突起部21が反位鎖錠かん切欠15hに嵌入すると反位鎖錠状態となる。
また、定位ロックピース20tと反位ロックピース20hは、それぞれ、前端部に制御ローラ23を有している。
制御ローラ23は、上下方向の回転軸で枢支され、その転動面は、定位ロックピース20t及び反位ロックピース20hよりも高い位置にある。そして、制御ローラ23は、制御カム30の外周面に当接して転動する。
制御カム30は、筐体3の前方内部空間にて上下方向軸である制御カム軸32によって、枢支される略円盤体である。制御カム軸32には、図示が省略されているモータから第2回転力伝達機構部72(図2参照;例えば、減速歯車機構。図1では図示略。)によって回転力が伝達される。
制御カム30は、主に2つの異なる径が維持された部分と、それらを結ぶ径が変化する部分と、を有している。前者として、制御カム30は、小径部分の外周側面が制御カム30の鎖錠面30j、大径部分の外周側面が制御カムの転換面30k、となる。鎖錠面30jは、鎖錠状態において制御ローラ23が転動する面であり、転換面30kは転換過程において制御ローラ23が転動する面である。
動作かん10は、定位ロックピース20tや反位ロックピース20hの前方突起部22と同じ高さに配置されていて、定位ロックピース20tや反位ロックピース20hを跨ぐ格好に配置されている。
図3は、動作かん10の左右中央付近の拡大上面図である。
動作かん10の左右中央部は、前後方向に切り欠かれて転換カム11が設けられている。転換カム11は、前方側左右に弧状の転換カム第1鎖錠面11a(定位鎖錠時に使用される鎖錠面)及び転換カム第2鎖錠面11b(反位鎖錠時に使用される鎖錠面)を有する。そして、転換カム第1鎖錠面11aと転換カム第2鎖錠面11bとを繋ぐようにして前後に長い切り欠きを形成して、これを転換カム転換面11kとする。
転換カム11のこれら各面を、転換ローラ69が転動することで、解錠→転換→鎖錠が行われる。転換ローラ69は、転換ローラ移動機構部60により、動作かん10の動作方向に沿って移動される。すなわち、転換ローラ69が転換のために移動する所定経路には、転換カム第1鎖錠面11aおよび転換カム第2鎖錠面11bのうちの一方に転換ローラ69が係合しながら移動する解錠過程範囲と、転換カム転換面11kに転換ローラ69が係合しながら移動する転換過程範囲と、転換カム第1鎖錠面11aおよび転換カム第2鎖錠面11bのうちの他方に転換ローラ69が係合しながら移動する鎖錠過程範囲とを含む。
転換ローラ移動機構部60は、第1回転体である原動プーリ61と、第2回転体である従動プーリ62と、これら両プーリ間が直線状になるように架け渡された索状体である環状のタイミングベルト63と、を有する。
原動プーリ61は、回転力を伝達する索輪であって、動作かん10の上方で且つ筐体3の左半分に位置する空間に上下方向の原動プーリ軸61sによって枢支されている。原動プーリ軸61sは、例えば、筐体3の左右壁部間に架け渡されたプーリ支持部3p(図2参照)の下面に設けられている。そして、原動プーリ軸61sには、図示が省略されているモータから第1回転力伝達機構部71(図2参照;例えば、減速歯車機構)によって回転力が伝達される。
従動プーリ62は、もう一つの索輪であって、原動プーリ61と同じ高さで筐体3の右半分に位置する空間に上下方向の従動プーリ軸62sによって枢支されている。従動プーリ軸62sは、筐体3の左右壁部間に架け渡されたプーリ支持部3p(図2参照)の下面に設けられている。
図4は、転換ローラ69の周りを下から見た拡大図である。図5は、図4のB−B断面図であって、図5では図面の左側が、転てつ機2にとっての上側にあたる。
転換ローラ69は、上下方向の転換ローラ軸69sにより枢支されている。転換ローラ軸69sは、タイミングベルト63の外面に装着される第1支持部材64aと,第2支持部材64bとにより支持・固定されている。
第1支持部材64a及び第2支持部材64bは、例えば金具として実現される。
そして、第1支持部材64a及び第2支持部材64bは、タイミングベルト63の外面にビス等で固定される固定部64kと、そこから下方へ延設された後にタイミングベルト63の環の内側に屈曲された腕部であって、転換ローラ軸69sを支持する支持腕部64uと、を有する。
固定部64kから支持腕部64uが延設されている方向は、タイミングベルト63のベルト方向に傾斜しており、延設方向は第1支持部材64aと第2支持部材64bとでは逆向きに設定されている。組み付け状態においては、転換ローラ軸69sを挟んで左右に支持腕部64uが斜めに延びてタイミングベルト63に固定されている格好となる(図4参照)。これにより、転換ローラ69が転換カム11を押すときに、転換ローラ軸69sに作用する反力をタイミングベルト63に分散させるように伝達して、転換ローラ軸69sの傾きを抑制する。その一方で、過剰な転換力が作用するような場面では、適度に転換ローラ軸69sを傾かせて、過剰な転換力を逃がす作用をもたらしてくれる。
次に、本実施形態における転てつ機2の動作について説明する。転てつ機2が、定位から反位へ転換する動作、すなわち、定位鎖錠の状態から、定位鎖錠を解錠し、転換して、反位鎖錠するまでの動作について説明する。
図6は、定位鎖錠の解錠開始時における転てつ機2の内部構造の様子を示す図であり、逆に言うと、定位鎖錠の鎖錠完了時を示す図と言うこともできる。定位鎖錠においては、鎖錠かん14と動作かん10は転てつ機2の左側に突出した状態にある。当該状態において、定位ロックピース20tの制御ローラ23は、制御カム30の鎖錠面30jに押し当てられているが、反位ロックピース20hの制御ローラ23は、制御カム30の転換面30kに押し当てられている。従って、定位ロックピース20tは、最も前方に移動した状態にあり、反位ロックピース20hは、最も後方に移動した状態にある。
前方に移動した状態の定位ロックピース20tでは、その後方突起部21が、鎖錠かん14の定位鎖錠かん切欠15tに嵌入している。また、定位ロックピース20tの前方突起部22は、動作かん10の右側面に設けられた右入隅部12r(図3参照)に当接している。これにより、鎖錠かん14及び動作かん10は、転換方向(右方向)へは物理的に移動できないようになっている。つまり、鎖錠されている。
また、定位鎖錠において、転換ローラ69は、転換カム11の転換カム第1鎖錠面11aと当接している状態にある。具体的には、転換ローラ69(第1支持部材64a及び第2支持部材64bが固定されたタイミングベルト63の位置)が原動プーリ61による巻回位置(特に、動作かん10を左方へ押圧するための原動プーリ61の周回左端位置)となる状態にあり、転換ローラ69は、転換カム第1鎖錠面11aの円弧の弧底付近で当接している。この時、転換ローラ69は、動作かん10を筐体3の左方へ押圧している。この押圧によって、動作かん10の先に連結されている分岐器のトングレールが、基準レールに密着される。
さて、定位から反位への転換に当たり、図示されないモータが正転するように制御される。図7は、定位鎖錠の解錠終了付近における転てつ機2の内部構造の様子を示す図である。モータの回転力の一部は、第1回転力伝達機構部71(図2参照)を介して原動プーリ軸61sに伝達され、原動プーリ61を上面視時計回りに駆動させる。
これによりタイミングベルト63は上面視時計回りに循環する。図6から図7にかけての定位鎖錠の解錠過程においては、タイミングベルト63に固定されている転換ローラ69は、原動プーリ61の外縁に沿って右後方(図7の右上方向)に向けて弧を描きながら移動する。当該移動によって、転換ローラ69が動作かん10を左方へ押している力が弱まっていく。
一方、モータの回転力の一部は第2回転力伝達機構部72(図2参照)を介して制御カム軸32に伝達され、制御カム30が原動プーリ61の回転と同期して上面視反時計方向に回転する。
制御カム30の回転により、定位ロックピース20tの制御ローラ23は、転換面30kに乗り上げ、これにより定位ロックピース20tは後方に移動した状態に遷移する。そして、定位ロックピース20tが後方へ移動することにより、その後方突起部21は定位鎖錠かん切欠15tから抜け、前方突起部22は動作かん10の右入隅部12rから抜ける。つまり、解錠が終了した状態となる。そして、モータはそのまま正転を続け、転てつ機2の動作は解錠過程から転換過程に遷移する。
図8は、転換過程における転てつ機2の内部構造の様子を示す図である。
転換過程では、定位ロックピース20tと反位ロックピース20hのどちらの制御ローラ23も、制御カム30の転換面30kを転動している。
また、転換ローラ69は、解錠終了後、転換カム11の転換カム転換面11kと当接するようになる。そして、転換過程の間、転換ローラ69は、動作かん10の移動方向と平行又は略平行となるように横方向へ移動し、これにより動作かん10は反位方向へ押されて転換が進行する。
図9は、反位鎖錠の鎖錠開始付近における転てつ機2の内部構造の様子を示す図である。反位への転換過程が終了して鎖錠が開始されると、反位ロックピース20hの制御ローラ23が、制御カム30の転換面30kの端部に至り鎖錠面30jへ移行する。
また、鎖錠が開始されると、転換ローラ69は、転換カム11の転換カム転換面11kを抜け、転換カム第2鎖錠面11bに移行する。
図10は、反位鎖錠の鎖錠終了における転てつ機2の内部構造の様子を示す図である。
反位鎖錠においては、鎖錠かん14と、動作かん10は転てつ機2の右側に突出した状態にある。当該状態において、反位ロックピース20hの制御ローラ23は、制御カム30の鎖錠面30jに押し当てられているが、定位ロックピース20tの制御ローラ23は、制御カム30の転換面30kに押し当てられたままとなっている。従って、反位ロックピース20hは、前方に移動した状態となり、定位ロックピース20tは、後方に移動した状態のままにある。
前方に移動した状態の反位ロックピース20hは、その後方突起部21が、鎖錠かん14の反位鎖錠かん切欠15hに嵌入している。また、反位ロックピース20hの前方突起部22は、動作かん10の左側面に設けられた左入隅部12l(図2参照)に当接している。これにより、鎖錠かん14及び動作かん10は、転換方向(この場合は図の左方向)へは物理的に移動できないようになっている。つまり、鎖錠されている。
また、反位鎖錠において、転換ローラ69は、転換カム11の転換カム第2鎖錠面11bと当接している状態にある。具体的には、転換ローラ69(第1支持部材64a及び第2支持部材64bが固定されたタイミングベルト63の位置)が従動プーリ62による巻回位置(特に、動作かん10を右方へ押圧するための従動プーリ62の周回右端位置)となる状態にあり、転換カム第2鎖錠面11bの円弧の弧底付近で当接している。この時、転換ローラ69は、動作かん10を筐体3の右方へ押圧している。この押圧によって、動作かん10の先に連結されている分岐器のトングレールが、基準レールに密着される。
ここで、図6〜図10で説明した解錠・転換・施錠の過程のうちの転換過程における転てつ機2の転換力に着目すると、図11の太実線で示す特性を発揮し得る。すなわち、解錠終了と共に転換ローラ69は転換カム転換面11kに入り、動作かん10を右に押し始める。押し始めから動作かん10の勢いがつくまでの間、僅かに転換力が高く立ち上がる。
しかし、動作かん10に勢いがつき転換が進むにつれて、一旦立ち上がった転換力は減少する。この時既に転換ローラ69は、タイミングベルト63が原動プーリ61と従動プーリ62との間に架け渡されている範囲にあり、転換ローラ69が左右方向に直線的に移動するので、一旦立ち上がった後に減少した転換力は一定を保つ。グラフではフラットな部分がこれに該当する。
更に転換が進み転換過程の終期付近になると、転換ローラ69は従来の転てつ機におけるそれと同様の動きをするので、従来と同様に転換力は徐々に増加し、転換ローラ69が転換カム転換面11kを抜ける転換完了時に最大となる。
このように、本実施形態の転換ローラ移動機構部60では、転換過程範囲において、制御ローラ23は、動作かん10の移動方向と平行又は略平行となるように横方向へ移動されることにより、転換過程において転換力が略一定となる範囲を得る。このときの転換力が、要求転換力における最小値をクリアし、且つ、ある程度の余裕を有するように電動モータの出力を設定すればよい。
転換過程の終わりに近づくと、転換ローラ69と転換カム11の幾何的関係は、従来の転てつ機におけるそれと類似する。よって、転換完了に向けて転換力が上昇する傾向は従来の転てつ機のそれと類似するが、そもそも上昇の開始時点が従来よりも転換完了位置に近い。したがって、従来と同じように転換完了に向けて転換力が上昇するとしても、転換完了時点で到達する転換力は、従来よりも小さい特性となる。つまり、本実施形態によれば、必要とする転換力を確保しつつ、転換過程の終期付近に過剰な転換力が作用しない転てつ機を実現することができる。
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記に限らず、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
例えば、転換ローラ69を移動させるための索状体を、上記実施形態ではタイミングベルト63として例示したが、その他の形態の索状体としてもよい。一例として、図12及び図13に示すように、ローラチェーン80とすることもできる。すなわち、円筒型のローラ82を挿通するブッシュ83を、インナープレート84とアウタープレート81とで支持してコマを構成し、複数のコマを隣接するコマのブッシュ83を共有して連結した索状体とすることができる。
当該構成においては、アウタープレート81の一つをローラ支持用アウター81rとする。ローラ支持用アウター81rは、アウタープレートとして機能するアウタープレート部81aの外側に、転換ローラ69の転換ローラ軸69sを支持する支持部材部81bが一体的に形成されて実現される。
なお、索状体をローラチェーンとする場合は、上記実施形態における原動プーリ61及び従動プーリ62は、それぞれチェーンスプロケットとすればよい。
2…転てつ機
3…筐体
11…転換カム
11a…転換カム第1鎖錠面
11b…転換カム第2鎖錠面
11k…転換カム転換面
20h…反位ロックピース
20t…定位ロックピース
23…制御ローラ
30…制御カム
30j…鎖錠面
30k…転換面
60…転換ローラ移動機構部
61…原動プーリ
62…従動プーリ
63…タイミングベルト
64a…第1支持部材
64b…第2支持部材
69…転換ローラ
80…ローラチェーン
L…転換過程範囲

Claims (5)

  1. 転換ローラが動作かんの転換カムのカム面に係合しながら移動する所定経路に沿って前記転換ローラを移動させることで分岐器を転換させる転てつ機であって、
    第1回転体と、
    第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とに架け渡された索状体と、
    前記索状体に前記転換ローラを固定する支持部材と、
    を備え、前記第1回転体および前記第2回転体の回転による前記転換ローラの移動経路が前記所定経路となるように前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、
    転てつ機。
  2. 前記カム面は、第1鎖錠面と、第2鎖錠面と、前記第1鎖錠面と前記第2鎖錠面との間の転換面とを有し、
    前記所定経路は、前記第1鎖錠面および前記第2鎖錠面のうちの一方に前記転換ローラが係合しながら移動する解錠過程範囲と、前記転換面に前記転換ローラが係合しながら移動する転換過程範囲と、前記第1鎖錠面および前記第2鎖錠面のうちの他方に前記転換ローラが係合しながら移動する鎖錠過程範囲とを含み、
    前記転換過程範囲における前記転換ローラの移動が直線移動となるように前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、
    請求項1に記載の転てつ機。
  3. 前記解錠過程範囲および前記鎖錠過程範囲において、前記支持部材が固定された前記索状体の位置が前記第1回転体又は前記第2回転体による巻回位置となることで、前記転換ローラの移動が弧状移動となるように、前記第1回転体、前記第2回転体、前記索状体および前記支持部材が配置構成された、
    請求項2に記載の転てつ機。
  4. 前記索状体は、タイミングベルトであり、
    前記第1回転体および前記第2回転体は、プーリであり、
    前記支持部材は、前記タイミングベルトの外側面に固定された金具である、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の転てつ機。
  5. 前記索状体は、ローラチェーンであって、
    前記第1回転体および前記第2回転体は、チェーンスプロケットであり、
    前記支持部材は、少なくとも1つのアウタープレートと一体に設けられている、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の転てつ機。
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