JP2019217877A - 車両用保護装置 - Google Patents

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Hidetoshi Nakamura
英俊 中村
青木 孝志
Takashi Aoki
孝志 青木
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Osamu Sugano
修 菅野
憲有 岡村
Kenyu Okamura
憲有 岡村
真人 佐々木
Masato Sasaki
真人 佐々木
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Abstract

【課題】歩行者等の保護対象物が車両と衝突した際に、フード上から路面上に落下するのを防止することができる車両用保護装置を提供すること。【解決手段】車両用保護装置1は、保護対象物を保護するエアバッグ装置2と、保護対象物と車両Cとの衝突を予測又は検知する衝突予測・検知装置3と、衝突後における車両Cと保護対象物との速度差を検知する速度差検知手段と、を備えている。エアバッグ装置2は、フード11の左側から展開してフード11との間に保護対象物を挟み込む左側エアバッグ23と、フード11の右側から展開してフード11との間に保護対象物を挟み込む右側エアバッグ24と、を備えている。エアバッグ装置2は、速度差が閾値以下となったタイミングで、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち少なくとも一方を展開して、フード11との間に保護対象物を挟み込む。【選択図】図3

Description

本発明は、車両が歩行者等の保護対象物に衝突する際に、エアバッグを展開させて保護対象物を保護する車両用保護装置に関する。
従来、車両と保護対象物との衝突時に、エアバッグを展開させて保護対象物(歩行者)の衝撃を軽減させる車両用保護装置としては、例えば、特許文献1,2に記載された車両用歩行者保護装置が知られている。
特許文献1に記載の車両用歩行者保護装置は、衝突時に、ずり上がり防止手段を備えたエアバッグをフロントバンパから上方に向けて展開させることによって、歩行者が車両上を後方にずり上がるのを防止している。
特許文献2に記載の被害低減装置は、フロントガラス上に展開させたエアバッグとフード(ボンネット)とで歩行者の衝撃を吸収後、フード上の歩行者の動きをカメラで検出して加減速・操舵を行うことで、歩行者の落下を防止している。
この他、車両と保護対象物との衝突時に、フードを上げて保護対象物を保護する際に、カメラで保護対象物を人であると判定したときに、人物の体格に応じてフードの上げ方を変更するポップアップ制御装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−044325号公報 国際公開第2017/056381号 特開2017−074920号公報
特許文献1〜3に記載の車両用保護装置は、衝突時にエアバッグやフードによって、保護対象物(歩行者)の衝撃を吸収することができる。しかし、その車両用保護装置は、エアバッグやフードで保護対象物を保護した後、フードやエアバッグで保護対象物の挙動をコントロールできないという問題点があった。
このため、車両に衝突した歩行者等の保護対象物は、衝突時に、エアバッグやフードのクッションによって衝撃から保護された後、衝突の勢いでフード上から路面上に落下するおそれがあった。
そこで、本発明は、歩行者等の保護対象物が車両と衝突した際に、フード上から路面上に落下するのをさらに確実に防止することができる車両用保護装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、本発明に係る車両用保護装置は、車両に衝突する保護対象物を保護するエアバッグ装置と、前記保護対象物と前記車両との衝突を予測又は検知する衝突予測・検知装置と、衝突後における前記車両と前記保護対象物との速度差を検知する速度差検知手段と、を備えた車両用保護装置であって、前記エアバッグ装置は、前記車両のフードの左側から展開して前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込む左側エアバッグと、前記フードの右側から展開して前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込む右側エアバッグと、を備え、前記エアバッグ装置は、前記保護対象物と前記車両との衝突を予測した場合に、前記速度差検知手段によって検知された前記速度差が閾値以下となったタイミングで、前記左側エアバッグ及び前記右側エアバッグのうち少なくとも一方を展開して、前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込むことを特徴とする。
本発明は、歩行者等の保護対象物が車両と衝突した際に、フード上から路面上に落下するのをさらに確実に防止することができる車両用保護装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両用保護装置の一例を示す要部概略斜視図であり、通常時の車両の状態を示す。 保護対象物が車両と衝突したときの状態を示す説明図である。 保護対象物が車両と衝突したときの状態を示す要部概略斜視図である。 (a)は車両前方の保護対象物を検知したときの状態を示す説明図、(b)は、保護対象物との衝突を予知してフード用エアバッグを展開させたときの状態を示す説明図、(c)は車両に衝突した保護対象物の衝突状況をカメラで検出しているときの状態を示す説明図、(d)は左側及び右側エアバッグが展開したときの状態を示す説明図である。 車両用保護装置のブロック図である。 車両用保護装置の作動を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る車両用保護装置の第1変形例を示す図で、衝突したときの車両の状態を示す概略正面図である。
以下、図1〜図6を参照して本発明の実施形態に係る車両用保護装置1の一例を説明する。
なお、車両Cの進行方向を「前」、後退方向を「後」、鉛直上方側を「上」、鉛直下方側を「下」、車幅方向を「左」、「右」として適宜説明する。
まず、車両用保護装置1を説明する前に、車両用保護装置1が適用される車両Cを説明する。
≪車両≫
図1に示すように、本発明に係る車両用保護装置1が適用される車両Cは、車体前側にフード11を備えたボンネットタイプの自動車であればよく、乗用車でも作業車でもよく、車種は特に限定されない。以下、車両Cの一例として、車体前部にモータルームを有する乗用車を例に挙げて説明する。
車両Cは、例えば、フード11と、フェンダー12と、バックミラー13と、ドアミラー14,15と、フードグリル16と、フードエッジカバー17と、を備えている。
フード11は、車両Cに衝突する衝突対象物が衝突する際に、ポップアップ装置5で上昇させて、衝突対象物の荷重で弾性的に下降することで、衝突対象物の受ける衝撃を緩衝させるエンジンフードパネルである。フード11は、例えば、モータルームの上側に設置されたフードスキンと、このフードスキンのモータルーム内側に固着されたフードフレームと、を備えて構成されている。フードスキンは、衝突時に歩行者Hがフードスキン上に乗ったときにソフトに受け止めることができるように、所定以上の荷重で押されると湾曲変形する柔軟性と弾性とを備えた板材から形成されていることが好ましい。
図1に示すように、フェンダー12は、フード11の左右で、前輪の上方に設けられたフェンダーパネルである。
バックミラー13は、車室内の上部前端に設けられたルームミラーである。
ドアミラー14,15は、ドアの左右上部前端に設けられたミラーである。
フードグリル16は、外気を車両前端部から取り込んで、ラジエータ(図示省略)に外気を導くための部材である。フードグリル16は、車幅方向に延設された複数の略板状の導風板を適宜な間隔を介して上下方向に並設して成る。フードグリル16の後方には、空間を介してカメラ32、フード用インフレータ25が配置されている。
フードエッジカバー17は、フード11とフードグリル16との間に設けられて、フードエッジカバー17の下側に配置したフード用エアバッグ22の展開によって押し上げられて開放されるパネル部材である。フードエッジカバー17は、フード11の先端部に沿って車幅方向に延設された鋼板等から成る。図2に示すように、フードエッジカバー17は、フード用エアバッグ22が展開した際に、例えば、フード用エアバッグ22に押し上げられて回動してフード用エアバッグ22を解放するように、回動可能に軸支されている。なお、フードエッジカバー17を解放させる機構は、適宜変更してもよい。
≪車両用保護装置≫
図2に示すように、車両用保護装置1は、歩行者H等の保護対象物が車両Cと衝突した際に、フード11上から路面上に落下して二次衝突するのを防止するための保護装置である。図5に示すように、車両用保護装置1は、衝突予測・検知装置3と、エアバッグ装置2と、車速センサ4と、荷重センサLS1,LS2と、ポップアップ装置5と、制御装置6と、を備えている。
なお、荷重センサLS1,LS2は、ホップアップ装置5に組み込まれていてもよい。
<保護対象物>
図4(a)〜(d)に示すように、車両Cに衝突する保護対象物は、歩行者H、歩行者H以外の人間、自転車や二輪車を運転する人間、動物等である。以下、保護対象物の一例として歩行者Hの場合を説明する。
<車速センサ>
図5に示す車速センサ4は、車両Cの速度を検出するセンサである。車速センサ4は、例えば、車輪の回転を検知して車速を検出するものである。車速センサ4は、判定部66に電気的に接続されている。
<衝突予測・検知装置>
図1に示すように、衝突予測・検知装置3は、歩行者Hの検知と、車両Cの前部から歩行者Hまでの距離と、歩行者Hの速度と、車両Cの速度と歩行者Hの速度の差(相対速度)と、歩行者Hの衝突状況と、歩行者Hの動き等を検出するための画像データを取得する装置である。衝突予測・検知装置3は、カメラ31,32,33,34、ミリ波レーダー等の障害物検出用のレーダー装置、超音波又はレザービームを受発信する障害物検出センサ、あるいは、カメラ31〜34とレーダー装置とを備えた先進運転支援システム(ADAS)等から成る。衝突予測・検知装置3(カメラ31〜34)は、制御装置6に電気的に接続されている。
以下、衝突予測・検知装置3の一例としてカメラ31〜34の場合を説明する。
図1に示すように、カメラ31〜34は、歩行者Hが車両Cに衝突することを予測するための車両前方の画像データを取得する撮像手段である。カメラ31〜34は、車両Cの前方を撮影する赤外線カメラ、CCDカメラ装置等から成る。カメラ31〜34で取得した画像データは、制御装置6に送られる。なお、カメラ31〜34は、バックミラー13や、フードグリル16や、ドアミラー14,15等の複数個所に設けた複数台のものであっても、あるいは、バックミラー13に設けた1台のみから成るものであってもよい。なお、カメラ31〜34は、赤外線カメラにすることにより、周囲が暗い夜間等であっても鮮明に車両Cの前方を映し出すこと可能である。
カメラ31は、車両前方、フード11上、及び、フロントガラスの前方の画像データを取得できるように、バックミラー13の前面に取り付けられている。
カメラ32は、車両前方の画像データを取得できるように、フードグリル16の後側のモータルーム内に設置されている。
カメラ33,34は、車両Cの左右前方の画像データを取得できるように、左右のドアミラー14,15の前面からレンズを露出した状態に設置されている。
≪エアバッグ装置≫
エアバッグ装置2は、後記する制御装置6の判定部66からの作動信号によって、フード11の上方にエアバッグ21を展開させて、歩行者H(図3参照)を保護する装置である。エアバッグ装置2は、フード用エアバッグ22と、左側エアバッグ23と、右側エアバッグ24と、フード用インフレータ25と、左側用インフレータ26と、右側用インフレータ27と、を備えている。エアバッグ装置2は、判定部66で歩行者Hが車両Cに衝突することを予測したときに、フード用エアバッグ22をフード11上に展開させる。さらに、エアバッグ装置2は、判定部66で歩行者Hと車両Cとの衝突を予測した場合に、速度差特定部65(速度差検知手段)によって検知された速度差が閾値以下となったタイミングで、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち少なくとも一方を展開して、フード11との間に歩行者Hを挟み込むように作動する。
<エアバッグ>
図3に示すように、エアバッグ装置2は、フード用エアバッグ22と、左側エアバッグ23と、右側エアバッグ24と、を備えている。各エアバッグ21には、展開後に適宜に萎むように空気抜き用のベントホール(図示省略)が形成されている。
<フード用エアバッグ>
図4(b)、(c)に示すフード用エアバッグ22は、フード用インフレータ25によってフード11の前端部からフード11上に展開して、歩行者Hの車両Cとの衝突時の衝撃を吸収するエアバッグ袋体である。フード用エアバッグ22は、フードエッジカバー17の下側に横長に折り畳んだ状態に配置されている。フード用エアバッグ22は、展開した際に、フード11上を覆うように展開する広さと、車両Cに衝突した歩行者Hをソフトに受け止めることができる厚みと、を有する略布団形状に展開するように形成されている。
<左側エアバッグ>
図2に示す左側エアバッグ23は、左側用インフレータ26によってフード11の左端部から上方に延出して展開し、歩行者Hの左側への移動を規制するエアバッグ袋体である。左側エアバッグ23は、フード11の左側のフェンダー12内、又は、フード11の左端側下のモータルーム内に前後方向に長く折り畳んだ状態に配置されている。
図3に示すように、展開した左側エアバッグ23は、基端部から上方向に延設された垂直部23aと、垂直部23aから車体中央部側に延設された水平部24bと、を有して、正面視(縦断面視)して逆L字状に展開するように形成されている。左側エアバッグ23は、展開した際に、フード11と、水平部23bとで、フード11上の歩行者Hを挟み込む。
<右側エアバッグ>
右側エアバッグ24は、右側用インフレータ27によってフード11の右端部から上方に延出して展開し、歩行者Hの右側への移動を規制する拘束用エアバッグ袋体である。右側エアバッグ24は、フード11の右側のフェンダー12内、又は、フード11の右端側下のモータルーム内に前後方向に長く折り畳んだ状態に配置されている。
図3に示すように、右側エアバッグ24は、例えば、展開した際に、左側エアバッグ23とは対称形状に展開する。つまり、展開した右側エアバッグ24は、基端部から上方向に延設された垂直部24aと、垂直部24aから車体中央部側に延設された水平部24bと、を有して、正面視(縦断面視)して逆L字状に展開するように形成されている。このため、左側及び右側エアバッグ23,24は、展開した際に、フード11と、左右方向から延びる水平部23b,24bとで、フード11の歩行者Hを左右から抱持するようにして挟み込む。
<フード用インフレータ>
図1に示すように、フード用インフレータ25は、フード用エアバッグ22をフード11上に向けて展開させるための装置である。フード用インフレータ25は、判定部66(図5参照)によって衝突することを予測又は検知したときに、判定部66から作動信号が送られることで作動する。フード用インフレータ25は、例えば、判定部66(図5参照)に電気的に接続した不図示の点火装置と、アジ化ナトリウム等で成るガス発生剤と、それらを収納したケース体と、を備えたガス発生装置から成る。フード用インフレータ25は、判定部66(図5参照)で衝突を予測したときに発する作動信号により点火装置がガス発生剤を瞬時に燃やし、高圧の窒素ガスを発生させてフード用エアバッグ22を瞬時に膨らませる機能を有する。フード用インフレータ25は、フード用エアバッグ22が車幅方向へスムーズに大きく広がるようにするために、フード用エアバッグ22の形状に合わせて車幅方向に長く形成されている。
<左側用インフレータ及び右側用インフレータ>
左側及び右側用インフレータ26,27は、左側及び右側エアバッグ23,24を展開させるための装置である。左側用インフレータ26と右側用インフレータ27とは、モータルームを間にして左右対称に配置されている。なお、左側及び右側用インフレータ26,27の左側及び右側エアバッグ23,24を展開させるタイミングについては、後で詳しく説明する。
左側及び右側用インフレータ26,27は、判定部66(図5参照)からの作動信号で点火する不図示の点火装置と、アジ化ナトリウム等で成るガス発生剤と、それらを収納したケース体と、を備えたガス発生装置から成る。左側及び右側用インフレータ26,27は、判定部66(図5参照)からの作動信号により点火装置がガス発生剤を瞬時に燃やし、高圧の窒素ガスを発生させて左側及び右側エアバッグ23,24を瞬時に膨らます装置である。左側及び右側用インフレータ26,27は、左側及び右側エアバッグ23,24が前後方向へスムーズに大きく広がるようにするために、左側及び右側エアバッグ23,24の形状に合わせて前後方向に長く形成されている。
<ポップアップ装置>
図2に示すように、ポップアップ装置5は、判定部66(図5参照)で歩行者Hが車両Cに衝突すると予測判断したときに、フード11を上昇させることで、フード11のストロークを増加させて、衝撃吸収性を向上させるための装置である。また、ポップアップ装置5は、フード11を上昇させた際に、フード11とフェンダー12との間に隙間Gを形成させる。その隙間Gは、左側及び右側エアバッグ23,24を展開させる開口に利用している。ポップアップ装置5は、フード11の左下の前後に配置されてフード11の左側を上昇させる左側ポップアップ装置51と、フード11の右下の前後に配置されてフード11の右側を上昇させる右側ポップアップ装置52と、を備えている。
左側及び右側ポップアップ装置51,52は、制御装置6の判定部66で歩行者Hが車両Cに衝突すると判断した場合に、判定部66からの作動信号で作動して、フード11を瞬時に上昇させる(図5参照)。隙間Gは、フード11の下方に配置された左側及び右側エアバッグ23,24をフード11の上方に展開可能にさせるための空間である。なお、ポップアップ装置5の駆動手段は、特に限定されず、例えば、モータ、あるいは、ガス発生装置等から成る。
<荷重センサ>
荷重センサLS1,LS2は、フード11にかかる予め設定した荷重以上の荷重を検出して、フード11上に歩行者Hが乗って車両Cに衝突したことを検出すると共に、フード11上の歩行者Hの移動方向を検出するためのセンサである。
荷重センサLS1は、フード11の左側の前後下側等の複数箇所にそれぞれ当接した状態に設けられている。荷重センサLS2は、フード11の右側の前後下側等の複数箇所にそれぞれ当接した状態に設けられている。
なお、荷重センサLS1,LS2は、後記する第2変形例のようにフード11の下側に分散配置したものでもよく、適宜配置を変更してもよい。また、歩行者Hの移動方向の検出及びフード11上の歩行者Hの位置の検出は、衝突予測・検知装置3(カメラ31)で行ってもよい。
<制御装置>
図5に示すように、制御装置6は、記憶部60と、処理部61とを有し、例えば、CPU、ROM及びRAM等から構成されている。
記憶部60は、カメラ31〜34で撮像した撮像データや、歩行者Hの判定に必要な情報等を記憶するものである。歩行者Hの判定に必要な情報としては、例えば、保護対象物である歩行者Hの輪郭形状を特徴とした歩行者テンプレートである。記憶部60は、距離特定部62、歩行者特定部63、歩行者状態検出部64、速度差特定部65(速度差検知手段)、及び、判定部66にそれぞれ電気的に接続されている。
処理部61は、衝突予測・検知装置3(カメラ31〜34)で取得した画像情報、荷重センサLS1,LS2で取得した荷重情報、及び、車速センサ4で取得した車速情報と、記憶部60に記憶されている基準データと、を比べて処理するものである。処理部61は、距離特定部62と、歩行者特定部63と、歩行者状態検出部64と、速度差特定部65と、判定部66と、を備えて構成されている。
歩行者特定部63は、衝突予測・検知装置3が撮像した画像に含まれるオブジェクトの中から、歩行者Hを特定する機能を有する。例えば、歩行者特定部63は、歩行者テンプレートを参照することで、歩行者テンプレートに似た輪郭形状のオブジェクトを歩行者Hであると特定する。この歩行者特定部63は、判定部66に電気的に接続されている。
距離特定部62は、車両Cと歩行者Hとの間の距離(相対位置)を特定するものである。距離特定部62は、例えば、2つのカメラで同時に撮像した視差画像を解析して歩行者Hまでの距離を特定する。なお、車両Cと歩行者Hとの間の距離は、レーザーレーダーやミリ波レーダーで測定してもよい。この距離特定部62は、歩行者特定部63に電気的に接続されている。
歩行者状態検出部64は、歩行者Hの移動方向や移動速度などの歩行者状態を特定するものである。歩行者状態検出部64は、例えば、時系列的に撮像した撮像データの差分から歩行者Hの移動方向と移動速度を特定する。歩行者状態検出部64は、衝突する前の歩行者Hの移動速度及び移動方向だけでなく、衝突後にフード11に乗り上げた歩行者Hの移動速度及び移動方向を特定する。この歩行者状態検出部64は、判定部66に電気的に接続されている。
判定部66は、距離特定部62及び歩行者状態検出部64からの情報に基づいて車両Cと歩行者Hとが衝突するか否かを判定するものである。判定部66は、例えば、自動ブレーキ機能によって減速しても歩行者Hとの衝突が避けられないと判断した場合に、歩行者Hと衝突すると予測する。また、判定部66は、歩行者Hとの距離がゼロになった場合に、歩行者Hに衝突したと判定する。この判定部66は、フード用インフレータ25と、左側及び右側用インフレータ26,27と、左側及び右側ポップアップ装置51,52と、にそれぞれ電気的に接続されている。
速度差特定部65は、歩行者Hとの衝突後における車両Cと歩行者Hの速度差(相対速度)を特定するものである。車両Cと歩行者Hとが衝突したとき、通常、車両Cは減速することによって速度が下がり、歩行者Hは車両Cに押されることで速度が上がる。速度差特定部65は、例えば、車両Cと歩行者Hの速度差が閾値以下になったときに、左側及び右側用インフレータ26,27に信号を送信して左側及び右側用インフレータ26,27を展開する。この速度差特定部65は、判定部66に電気的に接続されている。
≪車両用保護装置の作用≫
次に、図6を主に、図1〜図5を参照して本発明の実施形態に係る車両用保護装置1の作用を説明する。
図1及び図4(a)に示すように、平常時、フード11及びフードエッジカバー17は、車体に対して下降した状態にある。図1に示すように、フード用エアバッグ22、左側及び右側エアバッグ23,24は、エアバッグ収容部内に折り畳んで収納されている状態が維持されている。
イグニッションスイッチ(図示省略)をONすることにより、衝突予測・検知装置3、荷重センサLS1,LS2及び車速センサ4(図5参照)が駆動する。これにより、車両用保護装置1は、車両Cに衝突する歩行者H(保護対象物)を監視できるようになり、車両用保護装置1がスタートする。
まず、図4(a)に示すように、衝突予測・検知装置3(カメラ31〜34)により車両前方の画像情報の取り込みを行う(ステップS1)。
次に、歩行者特定部63(図5参照)により、衝突予測・検知装置3の画像情報と、歩行者Hの身長や、体積や、重心位置、もしくは、形状等の記憶部60の歩行者テンプレートと、を比較して、画像が歩行者Hか否かの判断を行う(ステップS2)。衝突予測・検知装置3の保護対象物の画像情報が歩行者Hと判断した場合は、ステップS3に進む。衝突予測・検知装置3の画像情報が歩行者Hでないと判断したときには、ステップS1に戻り、再度ステップS1〜ステップS2の処理を行う。
次に、車速センサ4により、車速信号の取り込みを行う(ステップS3)。つまり、車輪の回転を検出して車両Cの車速を検出する。
次に、距離特定部62(図5参照)により、2つのカメラ(例えば、カメラ31,32)で同時に撮像した視差画像を解析して、車両Cと歩行者Hとの間の距離(相対位置)を特定する(ステップS4)。
次に、ステップS3での速度信号と、ステップS4での車両Cから歩行者Hまでの距離信号と、記憶部60のデータとを比較して判定部66により、歩行者Hが車両Cに衝突するか予知(予測)判断する(ステップS5)。
判定部66(図5参照)で歩行者Hが車両Cに衝突すると判断した場合は、ステップS6に進む。判定部66は、フード用インフレータ25、左側ポップアップ装置51及び右側ポップアップ装置52に作動信号(第1段目のエアバッグ作動信号)を発信して作動させる(ステップS6)。フード用インフレータ25は、図4(b)に示すように、フード用エアバッグ22を展開させる(ステップS7)。これと同時に、図4(c)に示すように、左側ポップアップ装置51及び右側ポップアップ装置52が作動し、フード11を予め設定したストローク分だけ瞬時に跳ね上げるように上昇させる。すると、フェンダー12とフード11との間には、隙間Gが形成される。
フード用インフレータ25は、ガス発生剤を高速燃焼させて高圧ガスを発生させる。この高圧ガスは、折り畳んであったフード用エアバッグ22に送られ、瞬時にフード用エアバッグ22を展開させる。また、その高圧ガスは、フード用エアバッグ22の膨張力でフードエッジカバー17を押し上げて回動させる。これにより、図4(c)に示すように、フード用エアバッグ22は、歩行者Hを受ける態勢にフード11上全体に展開して、衝突した際に、歩行者Hを弾性的に受け止めて衝撃を吸収する。展開したフード用エアバッグ22の下側のフード11は、歩行者Hの体重で弾性的に下降することと、フードスキンの柔軟性とで、歩行者Hが受ける衝撃を緩衝する。
なお、判定部66で歩行者Hが車両Cに衝突しないと判断したときには、ステップS1に戻り、再度ステップS1〜ステップS5の処理を行う。
続いて、速度差特定部65(図5参照)により、衝突予測・検知装置3によって時系列的に撮像した画像情報の差分と、歩行者Hの高さや体積等の記憶部60(図5参照)の画像データと、車速センサ4(図5参照)からの車速データと、を比較して、車両Cの速度と歩行者Hの速度の差(相対速度)を特定する(ステップS8)。
次に、判定部66は、ステップS8で特定した車両Cの速度と、歩行者Hの速度の差が閾値以下になったか監視する(ステップS9)。速度差が閾値以下になった場合(ステップS9のYes)、判定部66は、歩行者Hがフード11上に衝突して乗ったことを判定して、瞬時に、左側及び右側用インフレータ26,27に第2段目のエアバッグ作動信号を送って作動させる。例えば、左側及び右側用インフレータ26,27は、車両Cと歩行者Hとの速度差が小さくなり、歩行者Hの速度が車両Cの速度と略同じ速度になったときに、作動させる。
なお、ステップS9で車両Cの速度と、歩行者Hの速度の差が閾値以下でない場合(ステップS9のNo)は、ステップS8,S9を続けて、車両Cの速度と歩行者Hの速度差の特定と、車両Cの速度と歩行者Hの速度の差が閾値以下になったかの監視を続ける。
左側及び右側用インフレータ26,27は、その作動信号によって作動し、ガス発生剤が高速燃焼して高圧ガスを発生する。この高圧ガスは、折り畳んであった左側及び右側エアバッグ23,24に送られ、図2、図3及び図4(d)に示すように、適切なタイミングで、瞬時に左側及び右側エアバッグ23,24を展開させる(ステップS10)。
左側及び右側エアバッグ23,24は、膨らんで、隙間G(図2参照)をそれぞれ介して、図3に示すように、フード用エアバッグ22上の歩行者Hを左右両側から覆い被さるように、フード11の上方に正面視して略L字状に展開する。このため、左側及び右側エアバッグ23,24は、歩行者Hが左右方向に転がって移動するのを抑制して、歩行者Hがフード11上から路面上に転落するのを防止することができる(エンド)。
このように、本発明は、車両Cに衝突する保護対象物(歩行者H)を保護するエアバッグ装置2と、保護対象物と車両Cとの衝突を予測又は検知する衝突予測・検知装置3と、衝突後における車両Cと保護対象物との速度差を検知する速度差検知手段(速度差特定部65)と、を備えた車両用保護装置1であって、エアバッグ装置2は、車両Cのフード11の左側から展開してフード11との間に保護対象物を挟み込む左側エアバッグ23と、フード11の右側から展開してフード11との間に保護対象物を挟み込む右側エアバッグ24と、を備え、エアバッグ装置2は、保護対象物と車両Cとの衝突を予測した場合に、速度差検知手段によって検知された速度差が閾値以下となったタイミングで、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち少なくとも一方を展開して、フード11との間に保護対象物を挟み込む。
これにより、車両用保護装置1は、衝突の際に、フード11の保護対象物の速度と、車両Cの速度差が閾値以下になった場合に、左側及び右側エアバッグ23,24のうち少なくとも一方を展開させるので、最適なタイミングで展開させることができる。つまり、車両Cと保護対象物との速度差が小さくなり、車両Cから見て、保護対象物が略静止状態になったときに、左側及び右側エアバッグ23,24の少なくとも一方を展開させるので、保護対象物の移動を最適時に抑制することができる。このため、左側及び右側エアバッグ23,24は、保護対象物が転がって移動するのを効率よく抑制することができるので、保護対象物がフード11上から路面上に転落するのをさらに確実に防止して保護することができる。
[第1変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
図7は、本発明の実施形態に係る車両用保護装置の第1変形例を示す車両の正面図である。
図7に示すように、左側及び右側エアバッグ23A,24Aは、展開時に、フード11の左右から展開して先端部側が互いに重なり合うように形成してもよい。
これにより、左側エアバッグ23Aと右側エアバッグ24Aとは、先端部同士がフード11の中央部分で互いに重なり合うように展開するので、フード11上の保護対象物の上側を覆うことができる。このため、フード11上の保護対象物を、フード11上から路面上に落下しないように、抱き抱えるようにしてしっかりと拘束することができる。
また、その場合、左側及び右側エアバッグ23A,24Aの展開するタイミングをずらしてもよい。
例えば、この場合、重なり合う左側及び右側エアバッグ23A,24Aは、カメラ31、又は、荷重センサLS1,LS2でフード11上の保護対象物が移動する方向を検出して、移動する方向のエアバッグ(左側エアバッグ23A又は右側エアバッグ24A)が、先に展開して下側になるようにすることが好ましい。
このようにすることで、下側のエアバッグは、上側のエアバッグよりも保護対象物に当接する面積が広くなると共に、上側のエアバッグの先端部分が下側のエアバッグの先端部分に重なって支持するため、さらに、保護対象物をしっかりと支えることができる。
[第2変形例]
また、車両用保護装置1は、フード11の下側に分散配置された複数の荷重センサLS1,LS1と、複数の荷重センサLS1,LS2が検出した荷重の増減に基づいて、フード11に乗り上げた保護対象物の移動方向を検出するフード上移動方向検出手段(図示省略)と、を備え、エアバッグ装置2は、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち、フード上移動方向検出手段によって検出された移動方向側のエアバッグを先に展開させてもよい。
これにより、荷重センサLS1,LS2は、フード11の下側に分散配置されていることで、フード11上のかかる各所の荷重を検出することができる。フード上移動方向検出手段(図示省略)は、荷重センサLS1,LS2で検出した各所の荷重がそれぞれ変化している場合、フード11上の保護対象物が荷重の増加する側に移動していることを特定することができる。このため、エアバッグ装置2は、フード上移動方向検出手段(図示省略)で検知した移動方向側の左側又は右側エアバッグ23,24を先に展開させて、保護対象物を効率よく保護することができる。その結果、エアバッグ装置2は、フード11上の保護対象物の挙動をコントロールすることができる。
この場合、フード上移動方向検出手段(図示省略)は、カメラ31で撮像した画像データ、あるいは、フード11の下に複数分散配置した荷重センサLS1,LS2で検出した荷重検出値と、予め記憶しておいた記憶部60のデータとから、保護対象物の移動方向を特定するものであって、制御装置6の処理部61内に設けられている。
なお、エアバッグ装置2は、フード上移動方向検出手段で検知した方向側のエアバッグ21のみを展開させてもよい。
[第3変形例]
また、衝突予測・検知装置3は、前方を撮像するカメラ31,32,33,34と、カメラ31〜34で取得した画像データに基づいて保護対象物が人か否かを判定する人判定部(図示省略)と、を備え、エアバッグ装置2は、人判定部(図示省略)によって保護対象物が人ではないと判定した場合に、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24を展開しないようにしてもよい。
これにより、衝突予測・検知装置3は、例えば、車室内のルームミラー等に設置したカメラ31でフード11上の保護対象物を撮像する。人判定部(図示省略)は、カメラ31で撮像した画像データと、予め記憶しておいた記憶部60のデータと、を比較して、カメラ31で時系列的に撮像した画像データの中から、人(保護対象物)を特定する。そして、人判定部(図示省略)は、保護対象物が道路上の人以外の放置された障害物や異物等である場合、エアバッグ装置2を作動させないようにすることができる。その結果、エアバッグ装置2が不用意に展開しないようにすることができるため、メンテナンス費用のコストダウンを図ることができる。
この場合、人判定部(図示省略)は、制御装置6の処理部61内に設けられている。
[第4変形例]
また、車両用保護装置1は、車両Cの旋回方向を検出する旋回方向検出手段(図示省略)をさらに備え、エアバッグ装置2は、車両Cの旋回中に衝突予測・検知装置3が保護対象物(歩行者H)との衝突を予測又は検知した場合に、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち、旋回方向検出手段(図示省略)によって検出した旋回方向の外側となるエアバッグを先に展開させてもよい。
これにより、走行中に、車両Cがカーブしている道路を走行するなどして旋回している場合は、旋回方向検出手段(図示省略)によって旋回方向が検出される。車両Cが旋回中に衝突予測・検知装置3が保護対象物との衝突を予測又は検知した場合は、保護対象物が転がり落ちる方向側である旋回方向の外側となるエアバッグ21を先に瞬時に展開させる。その後、旋回方向の内側方向となる左側エアバッグ23又は右側エアバッグ24が、タイミングをずらし展開させる。例えば、道路が左側に旋回するようにカーブしている場合は、フード11上の保護対象物が、遠心力で右側へ移動して路面上に転落するのを、優先的に展開した右側エアバッグ24によって抑止して、効率よく防止することができる。
この場合、車両Cの旋回方向を特定する旋回方向検出手段(図示省略)は、例えば、ヨー・レートをヨー・レート・センサで車体に加わる力を検出して、その検出データと、予め記憶しておいた記憶部60のデータとから、車両Cの旋回方向を特定するものであって、制御装置6の処理部61内に設けられている。
[第5変形例]
また、車両用保護装置1は、衝突予測・検知装置3からのデータに基づいて保護対象物(歩行者H、自転車等)の左右方向の移動速度と移動方向を検出する保護対象物移動状態検出手段(図示省略)をさらに備え、エアバッグ装置2は、衝突予測・検知装置3が保護対象物との衝突を予測又は検知し、かつ、移動速度が所定速度以上である場合に、左側エアバッグ23及び右側エアバッグ24のうち、保護対象物移動状態検出手段(図示省略)によって検出された移動方向側のエアバッグ(左側エアバッグ23又は右側エアバッグ24)を先に展開させてもよい。
これにより、衝突予測・検知装置3は、車両Cと、移動している保護対象物(歩行者H、自転車等)との衝突を予測又は検知する。衝突予測・検知装置3で衝突を予測又は検知した場合に、保護対象物移動状態検出手段(図示省略)は、保護対象物の左右方向の移動速度と移動方向を検出して、保護対象物の進行方向側の左側又は右側エアバッグ23,24を展開させる。例えば、エアバッグ装置2は、衝突する保護対象物が左方向に進行するなどして移動している場合は、移動方向側である左側エアバッグ23を優先して展開させることによって、移動中の保護対象物を移動方向側からしっかりと移動を抑制して保護することができる。
この場合、保護対象物移動状態検出手段(図示省略)は、衝突予測・検知装置3によって時系列的に撮像した画像データの差分から、保護対象物の移動方向を特定するものであって、制御装置6の処理部61内に設けられている。
また、エアバッグ装置2は、フード11上の展開させるフード用エアバッグ22を備え、フード用エアバッグ22をフード11上に展開させた後、左側エアバッグ23と右側エアバッグ24の少なくとも一方を展開させることが好ましい。
これにより、エアバッグ装置2は、まず、保護対象物(例えば、歩行者H)が衝突すると予測された際に、フード用エアバッグ22をフード11上に衝突する前に事前に展開させて、保護対象物を受け止めて衝撃を緩和することができる。その後、左側及び右側エアバッグ23,24の少なくとも一方が展開して、フード用エアバッグ22上の保護対象物が左右方向に転がって移動するのを抑制するので、保護対象物がフード11上から転落するのを防止することができる。
[第6変形例]
また、図7に示すように、左側エアバッグ23B及び右側エアバッグ24Bは、展開時に、フード11の左右端部から上方向に向けて展開するように形成したものであってもよい。
左側及び右側エアバッグ23B,24Bは、このように上方向に展開するように、I型形状、壁状態に形成しても、フード11上の保護対象物を左側及び右側から支えて、保護対象物がフード11上から落下しないように抑制することができる。
[その他の変形例]
また、車両用保護装置1は、動物や動物以外の異物等すべての保護対象物に対して作動するようにしてもよいし、人間だけを衝突予測・検知装置3で判別して作動するようにしてもよい。
また、左側及び右側用インフレータ26,27は、1つの大型のインフレータで構成して、左側及び右側エアバッグ23,24を展開させるようにしてもよい。
また、フード用エアバッグ22及びフード用インフレータ25は、ポップアップ装置5があれば、無くてもよい。
また、ポップアップ装置5が無い場合は、左側及び右側エアバッグ23,24をフード11に設けてもよい。
1 車両用保護装置
2 エアバッグ装置
3 衝突予測・検知装置
4 車速センサ
5 ポップアップ装置
6 制御装置
11 フード
12 フェンダー
21 エアバッグ
22 フード用エアバッグ
23,23A,23B 左側エアバッグ
24,24A,24B 右側エアバッグ
31,32,33,34 カメラ
61 処理部(フード上移動方向検出手段、旋回方向検出手段、保護対象物移動状態検出手段)
63 歩行者特定部(人判定部)
65 速度差検知特定部(速度差検知手段)
C 車両
H 歩行者(保護対象物)
S1,S2 荷重センサ

Claims (6)

  1. 車両に衝突する保護対象物を保護するエアバッグ装置と、
    前記保護対象物と前記車両との衝突を予測又は検知する衝突予測・検知装置と、
    衝突後における前記車両と前記保護対象物との速度差を検知する速度差検知手段と、を備えた車両用保護装置であって、
    前記エアバッグ装置は、
    前記車両のフードの左側から展開して前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込む左側エアバッグと、
    前記フードの右側から展開して前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込む右側エアバッグと、を備え、
    前記エアバッグ装置は、前記保護対象物と前記車両との衝突を予測した場合に、前記速度差検知手段によって検知された前記速度差が閾値以下となったタイミングで、前記左側エアバッグ及び前記右側エアバッグのうち少なくとも一方を展開して、前記フードとの間に前記保護対象物を挟み込む
    ことを特徴とする車両用保護装置。
  2. 前記車両の旋回方向を検出する旋回方向検出手段をさらに備え、
    前記エアバッグ装置は、前記車両の旋回中に前記衝突予測・検知装置が前記保護対象物との衝突を予測又は検知した場合に、前記左側エアバッグ及び右側エアバッグのうち、前記旋回方向検出手段によって検出した旋回方向の外側となるエアバッグを先に展開させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用保護装置。
  3. 前記衝突予測・検知装置からのデータに基づいて前記保護対象物の左右方向の移動速度と移動方向を検出する保護対象物移動状態検出手段をさらに備え、
    前記エアバッグ装置は、前記衝突予測・検知装置が前記保護対象物との衝突を予測又は検知し、かつ、前記移動速度が所定速度以上である場合に、前記左側エアバッグ及び前記右側エアバッグのうち、前記保護対象物移動状態検出手段によって検出された移動方向側のエアバッグを先に展開させる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用保護装置。
  4. 前記フードの下側に分散配置された複数の荷重センサと、
    複数の前記荷重センサが検出した荷重の増減に基づいて、前記フードに乗り上げた前記保護対象物の移動方向を検出するフード上移動方向検出手段と、を備え、
    前記エアバッグ装置は、前記左側エアバッグ及び前記右側エアバッグのうち、前記フード上移動方向検出手段によって検出された移動方向側のエアバッグを先に展開させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用保護装置。
  5. 前記衝突予測・検知装置は、前方を撮像するカメラと、前記カメラで取得した画像データに基づいて前記保護対象物が人か否かを判定する人判定部と、を備え、
    前記エアバッグ装置は、前記人判定部によって前記保護対象物が人ではないと判定した場合に、前記左側エアバッグ及び前記右側エアバッグを展開しない
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用保護装置。
  6. 前記エアバッグ装置、前記フード上の展開させるフード用エアバッグを備え、
    前記フード用エアバッグを前記フード上に展開させた後、前記左側エアバッグと前記右側エアバッグの少なくとも一方を展開させること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112407062A (zh) * 2020-12-15 2021-02-26 厦门理工学院 一种保护行人的智能气囊发动机罩及其工作方法

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