(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部40IWに関する説明)
次に、特徴部40IWについて説明する。特徴部40IWが備えるパチンコ遊技機1においては、図8−1に示す変動パターンが設けられている。
図8−1は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図8−1に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図8−1に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図8−1に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図8−1において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図8−1に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りや確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図8−2(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図8−2(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図8−2(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図8−2(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブルでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図8−2(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8−2(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図8−3(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8−3(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図8−3(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図8−3(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図8−3に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図8−3(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が5未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数が5以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば5以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図8−3(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図8−3(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図8−3(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図8−2に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態や時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が5以上である場合に、図8−3(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図8−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図8−4(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図8−4(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図8−4(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図8−5は、ROM101に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図8−6および図8−7は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6および図8−7に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8−1に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用CPU120は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図8−12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図8−8は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−8に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図8−9および図8−10は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−9および図8−10に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や飾り図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ40IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図8−3(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜10,21〜29についても同様であり、図8−2(A)〜(D)や図8−3(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ40IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップ40IWS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップ40IWS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ40IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ40IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ40IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU103は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくともスーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図8−2、図8−3参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する先読み予告演出を実行することとしてもよい。なお、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、非リーチCA2−1の変動パターン種別についても合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図8−3参照)、先読み予告演出(いわゆるガセの先読み予告演出)を実行するように構成してもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、保留表示の表示態様を変化させる先読み予告演出を実行する場合を説明する。
なお、この実施の形態では、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図8−8に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告を実行する。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると、図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声制御基板13に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞があり第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図8−6および図8−7に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置5などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図8−11は、ステップS101の始動入賞判定処理を示すフローチャートである。始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ40IWS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップ40IWS1222に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ40IWS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップ40IWS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ40IWS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ40IWS1214)。また、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップ40IWS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ40IWS1216)。なお、ステップ40IWS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップ40IWS1217)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1219)。
次いで、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1221)。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ40IWS1222)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ40IWS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ40IWS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ40IWS1225)。また、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップ40IWS1226)。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ40IWS1227)。なお、ステップ40IWS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時演出処理を実行する(ステップ40IWS1228)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1230)。
次いで、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ40IWS1232)。
図8−12は、ステップ40IWS1217,40IWS1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU103は、まず、ステップ40IWS1216,40IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ40IWS220)。この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、飾り図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップ40IWS220のN)、CPU103は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ40IWS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU103は、ステップ40IWS1216,40IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ40IWS222)。なお、始動入賞時にステップ40IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ40IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ40IWS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップ40IWS222のN)、CPU103は、ステップ40IWS1216,40IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ40IWS223)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ40IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ40IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップ40IWS223のN)、CPU103は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ40IWS224)。
次いで、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップ40IWS225)。この実施の形態では、CPU103は、ステップ40IWS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップ40IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ40IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ40IWS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU103は、ステップ40IWS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップ40IWS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU103は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。
また、例えば、CPU103は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップ40IWS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップ40IWS223のY)、CPU103は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ40IWS227)。
次いで、CPU103は、小当り用の閾値を設定する(ステップ40IWS228)。なお、この実施の形態では、CPU103は、閾値251を設定するものとし、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図8−10参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップ40IWS220またはステップ40IWS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU103は、ステップ40IWS1216,40IWS1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップ40IWS229)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ40IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ40IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU103は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ40IWS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU103は、ステップ40IWS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップ40IWS231)。
例えば、CPU103は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
また、例えば、CPU103は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
また、例えば、CPU103は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ40IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
次いで、CPU103は、ステップ40IWS226,40IWS228,40IWS231で設定した閾値と、ステップ40IWS1216,40IWS1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップ40IWS232)。
なお、ステップ40IWS226,40IWS228,40IWS231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図8−2、図8−3参照)を設定するようにし、ステップ40IWS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU103は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップ40IWS233)。具体的には、CPU103は、ステップ40IWS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図8−9および図8−10に示すような「00(H)」〜「09(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用CPU120は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
図8−13〜図8−14は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ40IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ40IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ40IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ40IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ40IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ40IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ40IWS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップ40IWS619)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(H))であれば(ステップ40IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS622)。この場合、例えば、大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップ40IWS623)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(H))であれば(ステップ40IWS625)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS626)。この場合、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップ40IWS627)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ40IWS628)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップ40IWS631)、演出制御用CPU101は、演出表示装置5に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面に変更するとともに、演出表示装置5に表示する飾り図柄を通常状態に応じた通常飾り図柄に変更する(ステップ40IWS632)。そして、セットされていれば特殊モードフラグをリセットする(ステップ40IWS633)。特殊モードフラグは後述する特殊モードに制御されていることを示すフラグであり、ステップ40IWS633の処理を行うことにより、通常状態に制御されたときに特殊モードが終了するよう構成されている。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップ40IWS634)、演出制御用CPU101は、演出表示装置5に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面に変更するとともに、演出表示装置5に表示する飾り図柄を時短状態に応じた時短用飾り図柄に変更する(ステップ40IWS635)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップ40IWS636)、演出制御用CPU101は、演出表示装置5に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面に変更するとともに、演出表示装置5に表示する飾り図柄を確変状態に応じた確変用飾り図柄に変更する(ステップ40IWS637)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップ40IWS651)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域に一時格納する(ステップ40IWS652)。
図8−15は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図8−15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図8−11の始動入賞判定処理のステップ40IWS1218〜40IWS1221,40IWS1229〜40IWS1232で示したように、入賞球装置6Aまたは可変入賞球装置6Bへの始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図8−15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図8−15に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図8−15では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図8−15に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図8−15に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップ40IWS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図8−15に示す格納状態において新たな飾り図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている内容(各コマンドおよび後述する変化パターンおよび変化タイミングパターン)が削除され、格納領域2に格納されている内容が格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている内容が格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている内容が格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている内容が格納領域4にシフトされる。なお、内容が削除されるタイミングは、飾り図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する可変表示開始設定処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図8−12参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
また、図8−15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、対応する保留表示またはアクティブ表示の変化に関する情報として、変化パターン、変化タイミングパターン、変化キャラクタ、未変化フラグおよび色調を対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
ここで、特徴部40IWにおける保留表示およびアクティブ表示の表示態様(色調)の変化について簡単に説明する。特徴部40IWでは、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出として、アクティブ表示を用いた演出が行われるようになっている。示唆演出としては、アクティブ表示として表示されたキャラクタがパンチ動作を行う演出を実行可能である。アクティブ表示として表示されるキャラクタとしては、キャラクタA〜Cが設けられている。なお、アクティブ表示は、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化しない変動(示唆演出が行われない変動)においてもキャラクタA〜Cにて表示され得る(具体的に、アクティブ表示の形状としてキャラクタA〜Cおよび丸型が設けられており、各変動において一の形状にてアクティブ表示が表示される。その際、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、丸型の順にアクティブ表示が表示される。)ものである。従って、キャラクタA〜Cのアクティブ表示が表示されても保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化しない場合が存在する。
また、特徴部40IWでは、保留表示およびアクティブ表示はインターフェース画像と呼ばれる特定の画像の表示領域に表示されるものであり、示唆演出が行われるときにはインターフェース画像の表示態様が変化することにより、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化に注目させるようになっている。
変化パターンとは、一の保留記憶に対応する表示(保留表示、アクティブ表示)の表示態様の変化するパターンである。変化パターンとしては、白色から変化しないPt1と、白色から青色へ変化するPt2と、白色から青色へ変化し、更に赤色へするPt3とが設けられている。すなわち、Pt1は表示態様が変化しないパターンであって、Pt2およびPt3は表示態様が変化するパターンである。詳しくは後述するが、大当りに対する信頼度はPt1<Pt2<Pt3となっている。
変化タイミングパターンとは、変化パターンがPt2,Pt3のいずれかである場合の表示態様が変化するタイミングのパターンである。変化回数が1回であるPt2に対する変化タイミングパターンとしては、変化タイミングがアクティブ(該一の保留記憶に対応する表示をアクティブ表示として表示しているタイミング)であるTp11と、変化タイミングが1個目(該一の保留記憶に対応する表示を1個目の保留表示として表示しているタイミング)であるTp12と、変化タイミングが2個目(該一の保留記憶に対応する表示を2個目の保留表示として表示しているタイミング)であるTp13と、変化タイミングが3個目(該一の保留記憶に対応する表示を3個目の保留表示として表示しているタイミング)であるTp14とがある。詳しくは後述するが、大当りに対する信頼度はTp11<Tp12<Tp13<Tp14となっている。
また、変化回数が2回であるPt3に対する変化タイミングパターンとしては、1回目の変化タイミングが1個目であって2回目の変化タイミングがアクティブであるTp21と、1回目の変化タイミングが2個目であって2回目の変化タイミングがアクティブであるTp22と、1回目の変化タイミングが2個目であって2回目の変化タイミングが1個目であるTp23と、1回目の変化タイミングが3個目であって2回目の変化タイミングがアクティブであるTp24と、1回目の変化タイミングが3個目であって2回目の変化タイミングが1個目であるTp25と、1回目の変化タイミングが3個目であって2回目の変化タイミングが2個目であるTp26とがある。詳しくは後述するが、大当りに対する信頼度はTp21<Tp22<Tp23<Tp24<Tp25<Tp26となっている。
変化キャラクタとは、示唆演出を行うときにアクティブ表示として表示するキャラクタの種類である。具体的に、変化キャラクタとしては、キャラクタA〜Cが設けられている。変化回数にもとづいて変化キャラクタの選択割合が異なっており、1回目の変化における変化キャラクタの選択割合はキャラクタA>キャラクタB>キャラクタCであって、2回目の変化における変化キャラクタの選択割合はキャラクタC>キャラクタB>キャラクタAである。なお、保留表示またはアクティブ表示が変化する度に示唆演出が行われる構成であるため、変化回数に応じた数の変化キャラクタが記憶されるものである。例えば、変化パターンがPt2であれば1回の変化が実行されるので変化キャラクタとして1つのキャラクタが記憶され、変化パターンがPt3であれば2回の変化が実行されるので変化キャラクタとして2つのキャラクタが記憶される。
未変化フラグとは、変化タイミングパターンに応じたタイミングで表示態様を変化させなかったことを示すフラグである。詳しくは後述するが、アクティブ表示の色調が既に青色または赤色に変化されている変動においては、変化タイミングパターンに応じたタイミングに達した保留表示が存在する場合にも、該保留表示の表示態様を変化しないようになっており、その場合に未変化フラグがセットされるものである。「1」が記憶されていれば未変化フラグがセットされたことを示し、「0」が記憶されていれば未変化フラグがセットされたことを示すものである。
色調は、対応する保留表示の現在の色調(白、青、赤)を示している。新たな保留表示が発生したときに白を記憶し、該保留表示の表示態様が変化する毎に切り替えて記憶していく。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップ40IWS653)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップ40IWS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリ受信フラグをセットする(ステップ40IWS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップ40IWS655)、演出制御用CPU120は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ40IWS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップ40IWS657)、演出制御用CPU120は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ40IWS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップ40IWS659)、演出制御用CPU120は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)が格納されている格納領域に格納する(ステップ40IWS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ40IWS661)、演出制御用CPU120は、保留表示を更新するための保留表示更新処理を行う(ステップ40IWS662)。そして、格納領域1のデータを削除し、残りの格納領域のデータを1つずつずらして格納する(ステップ40IWS663)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップ40IWS684)。例えば、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップ40IWS611に移行する。
図8−16は、保留表示更新処理の一例を示すフローチャートである。図8−16に示す保留表示更新処理において、演出制御用CPU120は、格納領域1に変化タイミングパターンとしてアクティブの変化タイミングを含むパターン(Tp11,Tp21,Tp22,Tp24)が記憶されているか否かを判定する(ステップ40IWS001)。記憶されている場合、ステップ40IWS003へ移行する。
格納領域1に変化タイミングパターンとしてアクティブの変化タイミングを含むパターンが記憶されていない場合、演出制御用CPU120は、格納領域1における未変化フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ40IWS002)。セットされている場合、アクティブ表示の形状として、格納領域1に記憶されている変化キャラクタを決定し(ステップ40IWS003)、アクティブ表示の表示態様を変化させることを示すアクティブ変化予定フラグをセットする(ステップ40IWS004)。そして、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示(変化タイミングの保留表示)が存在するか否かを判定する(ステップ40IWS005)。具体的に、格納領域nにおける変化タイミングパターンとして(n−1)個目の変化タイミングを含む変化タイミングパターンが記憶されている場合に、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在すると判定する。
なお、ステップ40IWS002のYである場合(未変化フラグがセットされている場合)には、実行するはずであった1回目の変化を制限した第1の場合と、実行するはずであった2回目の変化を制限した第2の場合と、実行するはずであった1回目の変化と2回目の変化とを制限した第3の場合があるが、第1の場合には該1回目の変化に対応して記憶されている変化キャラクタを決定し、第2の場合には該2回目の変化に対応して記憶されている変化キャラクタを決定し、第3の場合には2回目の変化に対応して記憶されている変化キャラクタを決定するものとする。なお、第3の場合には1回目の変化に対応して記憶されている変化キャラクタを決定するものであってもよい。また、第3の場合では、一旦は変化回数が2回として決定されたにもかかわらず1回しか表示態様が変化しないこととなるが、この場合には特殊な変化キャラクタをアクティブ表示の形状として決定可能であることとすれば、興趣の低下を防止することができる。
開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示(変化タイミングの保留表示)が存在する場合、演出制御用CPU120は、該保留表示に対応する格納領域における未変化フラグをセットする(ステップ40IWS006)。なお、変化タイミングの保留が複数存在する場合には、全ての変化タイミングの保留に対応する格納領域に未変化フラグをセットするものである。
ステップ40IWS002において、格納領域1における未変化フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示(変化タイミングの保留表示)が存在するか否かを判定する(ステップ40IWS007)。具体的に、格納領域nにおける変化タイミングパターンとして(n−1)個目の変化タイミングを含むパターンが記憶されている場合に、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在すると判定する。
開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示(変化タイミングの保留表示)が存在する場合、演出制御用CPU120は、該保留表示に対応する格納領域における未変化フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ40IWS007A)。ステップ40IWS007Aにおいて未変化フラグがセットされている場合とは、変化回数が2回である変化パターン(Pt3)であって、1回目の変化タイミングにおいて表示態様の変化が制限され、2回目の変化タイミングが到来した場合である。この場合、2回目の変化タイミングにおいても表示態様の変化を行わない(アクティブ表示になったときに一括して表示態様を変化させる)こととするが、これに限るものではなく、2回目の変化タイミングにおいて表示態様の変化を行うものであってもよい。その場合、1回目の変化タイミングにおいて変化するはずであった表示態様(青色)に変化するものであってもよいし、または2回目の変化タイミングにおいて変化するはずであった表示態様(赤色)に変化するものであってもよい。2回目の変化タイミングにおいて、1回目の変化タイミングにおいて変化するはずであった表示態様(青色)に変化した場合には、アクティブ表示となったときに、2回目の変化タイミングにおいて変化するはずであった表示態様(赤色)に変化するものであってもよい。
なお、図8−16では省略するが、ステップ40IWS007Aにおいて変化タイミングの保留表示が複数存在する場合であって、その一部の保留表示に対応する格納領域に未変化フラグがセットされている場合には、変化タイミングの保留表示であって未変化フラグがセットされていない格納領域の保留表示に対応する未変化フラグをセットすることとする。
ステップ40IWS007Aにおいて変化フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、アクティブ表示となる保留表示(更新表示する前の1個目の保留表示)は既に青色または赤色であるか否かを判定する(ステップ40IWS008)。具体的に、格納領域1における表示態様の欄に青または赤が記憶されている場合には、アクティブ表示となる保留表示は既に青色または赤色であると判定する。アクティブ表示となる保留表示が白色である場合(格納領域1における表示態様の欄に白が記憶されている場合)、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の形状として、変化タイミングの保留表示に対応する格納領域における変化キャラクタを決定し(ステップ40IWS010)、保留表示の表示態様を変化することを示す保留変化予定フラグをセットし(ステップ40IWS011)、ステップ40IWS016Aへ移行する。なお、ステップ40IWS010において、変化タイミングの保留表示が複数存在する場合には、該複数の保留表示のうち最も古い保留表示(最も古く記憶された保留記憶に対応する保留表示)の変化キャラクタを決定することとする。
ステップ40IWS008において、アクティブ表示となる保留表示は既に青色または赤色である場合、演出制御用CPU120は、変化タイミングが到来する保留表示に対応する格納領域における未変化フラグをセットする(ステップ40IWS011A)。そして、40IWS012へ移行することにより、アクティブ表示となる保留表示が既に青色または赤色である場合には保留表示の変化を行わない(制限する)構成となっている。
また、ステップ40IWS007において、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在しない場合、またはステップ40IWS007Aにおいて、変化フラグがセットされている場合、演出制御用CPU120は、アクティブ特定値Pに1加算する(ステップ40IWS012)。アクティブ特定値Pとは、アクティブ表示の形状を示す値である。例えば、図8−17に示すように、アクティブ特定値Pが1であればキャラクタAの形状のアクティブ表示を示し、アクティブ特定値Pが2であればキャラクタBの形状のアクティブ表示を示し、アクティブ特定値Pが3であればキャラクタCの形状のアクティブ表示を示し、アクティブ特定値Pが4であれば丸型の形状のアクティブ表示を示している。
アクティブ特定値Pが4より大きい場合、演出制御用CPU120は、アクティブ特定値Pに1をセットし(ステップ40IWS013のY,S014)、アクティブ特定値Pに応じた形状のアクティブ表示の表示を開始し(ステップ40IWS015)、ステップ40IWS016Aへ移行する。
ステップ40IWS016Aでは、ステップ40IWS003,S010,S015において決定した形状(キャラクタA〜Cまたは丸型)にてアクティブ表示を更新表示する(ステップ40IWS016A)。その際、表示されるアクティブ表示の色調は、格納領域1における色調(白、青、赤)が決定される(すなわち、保留表示における色調を引き継ぐ)ものである。
そして、格納領域1のデータをアクティブ記憶領域に移行し、残りのデータをずらして格納する(ステップ40IWS016)。具体的に、格納領域2のデータを新たな格納領域1のデータとし、格納領域3のデータを新たな格納領域2のデータとし、格納領域4のデータを新たな格納領域3のデータとし、格納領域5のデータを新たな格納領域4のデータとし、格納領域6のデータを新たな格納領域5のデータとし、格納領域7のデータを新たな格納領域6のデータとし、格納領域8のデータを新たな格納領域7のデータとする。その後、保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして保留表示を更新する(ステップ40IWS017)。
図8−18は、先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図8−18に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップ40IWS101)、受信していない場合には先読み予告設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドを受信した場合、変化パターンを決定するための変化パターン決定抽選を行う(ステップ40IWS102)。具体的に、図8−19に示す変化パターン決定抽選テーブルを用いて、変化パターンを決定する。
図8−19は、変化パターン決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−19に示す変化パターン決定抽選テーブルでは、合算保留記憶数および入賞時判定結果(大当り、スーパーリーチはずれ、その他)毎に変化パターンに対する判定値が割り振られている。
まず、合算保留記憶数が2以上である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、10%の割合でPt1を、20%の割合でPt2を、70%の割合でPt3を、変化パターンとして決定する。入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、70%の割合でPt1を、20%の割合でPt2を、10%の割合でPt3を、変化パターンとして決定する。入賞時判定結果がその他である場合、90%の割合でPt1を、20%の割合でPt2を、変化パターンとして決定する。
次に、合算保留記憶数が1である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、20%の割合でPt1を、80%の割合でPt2を、変化パターンとして決定する。入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合、80%の割合でPt1を、20%の割合でPt2を、変化パターンとして決定する。入賞時判定結果がその他である場合、90%の割合でPt1を、20%の割合でPt2を、変化パターンとして決定する。
次に、変化タイミングパターンを決定するための変化タイミングパターン決定抽選を行う(ステップ40IWS103)。具体的に、図8−20(A),(B)に示す変化パターンタイミング決定抽選テーブルを用いて、変化タイミングパターンを決定する。
図8−20(A),(B)は、変化タイミングパターン決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−20(A),(B)に示す変化タイミングパターン決定抽選テーブルでは、合算保留記憶数および入賞時判定結果(大当り、はずれ)毎に変化タイミングパターンに対する判定値が割り振られている。
図8−20(A)に示す第1変化タイミングパターン決定抽選テーブルを示す説明図である。第1変化タイミングパターン決定抽選テーブルは、決定された変化パターンがPt2である場合に用いられる変化タイミングパターン決定抽選テーブルである。
合算保留記憶数が1である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りまたははずれのいずれである場合にも、100%の割合でTp11を変化タイミングパターンとして決定する。
合算保留記憶数が2である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、40%の割合でTp11を、60%の割合でTp12を、変化タイミングパターンとして決定する。入賞時判定結果がはずれである場合、60%の割合でTp11を、40%の割合でTp12を、変化タイミングパターンとして決定する。
合算保留記憶数が3である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、20%の割合でTp11を、30%の割合でTp12を、50%の割合でTp13を、変化タイミングパターンとして決定する。入賞時判定結果がはずれである場合、50%の割合でTp11を、30%の割合でTp12を、20%の割合でTp13を、変化タイミングパターンとして決定する。
合算保留記憶数が4以上である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、10%の割合でTp11を、20%の割合でTp12を、30%の割合でTp13を、40%の割合でTp14を、変化タイミングパターンとして決定する。入賞時判定結果がはずれである場合、40%の割合でTp11を、30%の割合でTp12を、20%の割合でTp13を、10%の割合でTp14を、変化タイミングパターンとして決定する。
図8−20(B)に示す第2変化タイミングパターン決定抽選テーブルを示す説明図である。第2変化タイミングパターン決定抽選テーブルは、決定された変化パターンがPt3である場合に用いられる変化タイミングパターン決定抽選テーブルである。
合算保留記憶数が2である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りまたははずれのいずれである場合にも、100%の割合でTp21を変化タイミングパターンとして決定する。
合算保留記憶数が3である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、20%の割合でTp21を、30%の割合でTp22を、50%の割合でTp23を、変化タイミングパターンとして決定する。入賞時判定結果がはずれである場合、50%の割合でTp21を、30%の割合でTp22を、20%の割合でTp23を、変化タイミングパターンとして決定する。
合算保留記憶数が4以上である場合について説明する。例えば、入賞時判定結果が大当りである場合、5%の割合でTp21を、10%の割合でTp22を、15%の割合でTp23を、20%の割合でTp24を、23%の割合でTp25を、27%の割合でTp26を、変化タイミングパターンとして決定する。入賞時判定結果がはずれである場合、27%の割合でTp21を、23%の割合でTp22を、20%の割合でTp23を、15%の割合でTp24を、10%の割合でTp25を、5%の割合でTp26を、変化タイミングパターンとして決定する。
次に、変化キャラクタを決定するための変化キャラクタ決定抽選を行う(ステップ40IWS104)。具体的に、図8−20(C)に示す変化キャラクタ決定抽選テーブルを用いて、変化キャラクタを決定する。
図8−20(C)に示す変化キャラクタ決定抽選テーブルを示す説明図である。変化キャラクタ決定抽選テーブルでは、変化回数(1回目、2回目)毎に変化キャラクタに対する判定値が割り振られている。
例えば、1回目の表示態様の変化における変化キャラクタを決定する場合には、50%の割合でキャラクタAを、30%の割合でキャラクタBを、20%の割合でキャラクタCを、変化キャラクタとして決定する。
また例えば、2回目の表示態様の変化における変化キャラクタを決定する場合には、20%の割合でキャラクタAを、30%の割合でキャラクタBを、50%の割合でキャラクタCを、変化キャラクタとして決定する。
このように、表示態様の変化する回数にもとづいて異なる割合にて変化キャラクタが選択されるものである。
なお、変化パターンとしてPt3が決定された場合、ステップ40IWS104においては、1回目の保留表示の表示態様の変化に対応する変化キャラクタを決定するための抽選と、2回目の保留表示の表示態様の変化に対応する変化キャラクタを決定するための抽選とを行うものである。
その後、ステップ40IWS102〜S104の抽選結果を格納領域に記憶し(ステップ40IWS105)、白色の保留表示を新たに表示する(ステップ40IWS106)。
図8−21は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ40IWS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ40IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ40IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ40IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ40IWS8105)。
演出制御用CPU120は、アクティブ変化予定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ40IWS201)、セットされていなければステップ40IWS206へ移行する。セットされていれば、アクティブ表示の変化タイミングであるか否かを判定する(ステップ40IWS202)。具体的に、変動開始の1秒後がアクティブ表示の変化タイミングであることとするが、アクティブ表示の変化タイミングとして複数のタイミングから一のタイミングを選択するものであってもよい。また、選択するタイミングによって大当りに対する信頼度が異なることとしてもよい。
アクティブ表示の変化タイミングである場合、アクティブ表示のキャラクタをパンチ表示することにより示唆演出を行い(ステップ40IWS203)、アクティブ表示の色調を変化させ(ステップ40IWS204)、アクティブ変化予定フラグをリセットする(ステップ40IWS205)。ステップ40IWS204では、ステップ40IWS016にてアクティブ記憶領域に移行しておいた変化パターンや変化タイミングパターンにもとづいて、いずれの色調にアクティブ表示を変化させるかを決定するものである。
また演出制御用CPU120は、保留変化予定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ40IWS206)、セットされていなければステップ40IWS8111へ移行する。セットされていれば、保留表示の変化タイミングであるか否かを判定する(ステップ40IWS207)。具体的に、変動開始の1秒後が保留表示の変化タイミングであることとするが、保留表示の変化タイミングとして複数のタイミングから一のタイミングを選択するものであってもよい。また、選択するタイミングによって大当りに対する信頼度が異なることとしてもよい。
保留表示の変化タイミングである場合、アクティブ表示のキャラクタをパンチ表示することにより示唆演出を行い(ステップ40IWS208)、インターフェース画像の所定部位を発光表示し(ステップ40IWS209)、保留表示の色調を変化させ(ステップ40IWS210)、保留変化予定フラグをリセットする(ステップ40IWS211)。なお、変化タイミングである保留表示が複数存在する場合には、ステップ40IWS210では該複数の保留表示のうち全ての保留表示の表示態様が変化するものである。すなわち、アクティブ表示をパンチ表示する示唆演出を1回行うことにより複数の保留表示の表示態様を一括して変化可能な構成としているが、これに限るものではなく、例えば、示唆演出を1回行う毎に一の保留表示の表示態様のみが変化し得る構成としてもよい。その場合、一の変動において示唆演出を複数回実行することにより複数の保留表示の表示態様を変化可能であることとしてもよい。
また、ここではステップ40IWS203とステップ40IWS208とで同じ態様の示唆演出を行うこととしたが、これに限るものではなく、示唆演出の対象がアクティブ表示であるか保留表示であるか、また更にいずれの保留表示であるかにもとづいて異なる態様にて示唆演出を行うものであってもよい。また、変化後の表示態様にもとづいて異なる態様の示唆演出を実行可能であることとしてもよい。例えば、変化後の色調が青である場合にはパンチ表示を行い、変化後の色調が赤である場合にはキック表示を行うこととしてもよい。また、例えば、示唆演出の対象がアクティブ表示であれば右手のパンチ表示を行い、示唆演出の対象が保留表示であれば左手のパンチ表示を行うものであってもよい。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ40IWS8111)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ40IWS8112)。
図8−22および図8−23は、特徴部40IWにおける画像表示部5の表示例を示す説明図である。ここで示す表示例では、画像表示装置5において、インターフェース画像として、アクティブ表示領域40IW01と、保留表示領域40IW02と、接続部とが予め表示されている。アクティブ表示領域40IW01は、アクティブ表示を表示するための表示領域であり、保留表示領域40IW02は、保留表示を表示するための表示領域である。具体的に、アクティブ表示領域40IW01の上部にアクティブ表示が表示され、保留表示領域40IW02の上部に保留表示が表示されるものである。保留表示領域40IW02の上部には最大8個の保留表示を表示可能であり、左側に表示される保留表示であるほど古い保留記憶に対応する保留表示である。すなわち、保留表示領域40IW02における一番左側の保留表示が1個目の保留表示(始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に対応する保留表示)である。
接続部は、アクティブ表示領域40IW01と保留表示領域40IW02とを繋ぐように設けられた線状の画像であり、キャラクタA〜Cのアクティブ表示がパンチ表示されたとき(示唆演出が行われたとき)に発光するようになっている。その際、アクティブ表示と表示態様が変化する保留表示との間に表示されている接続部のみが発光するようになっており、これにより、いずれの保留表示の表示態様が変化するかを遊技者に認識させやすくしている。
図8−22に示す表示例は、保留表示の色調を変化させる場合について示すものである。例えば、合算保留記憶数が4個であって、3個目の保留記憶(格納領域3に対応する保留記憶)の変化パターンがPt3(白→青→赤)であって、変化タイミングパターンがTp26(3個目、2個目)である場合、まず、キャラクタAのアクティブ表示と4個の保留表示が表示された状態で変動が行われ(図8−22(A)参照)、該変動中の所定のタイミングにてキャラクタAをパンチ表示することによりインターフェース画像の接続部が発光するとともに、3個目の保留表示の表示態様が白から青に変化する(図8−22(B)参照)。
そして、次の変動が開始されるとともにキャラクタBのアクティブ表示と3個の保留表示がシフト表示され(図8−22(C)参照)、該変動中の所定のタイミングにてキャラクタBをパンチ表示することによりインターフェース画像の接続部が発光するとともに、2個目の保留表示の表示態様が青から赤に変化する(図8−22(D)参照)。
図8−23に示す表示例は、保留表示の変化タイミングである変動において、既に青または赤に変化されたアクティブ表示が表示される場合について示すものである。例えば、合算保留記憶数が4個であって、3個目の保留記憶(格納領域3に対応する保留記憶)の変化パターンがPt2(白→青)であって、変化タイミングパターンがTp13(2個目)である場合であって、1個目の保留表示が既に青に変化している場合(図8−23(A)参照)、次の変動が開始されると青色のアクティブ表示が開始されることとなるから、2個目の保留表示における表示態様の変化を制限する(図8−23(B)参照)。
以上に説明したように、この特徴部40IWによれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する記憶手段(本例では、RAM102の所定領域)と、保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS017を行う部分)と、実行中の可変表示に対応する対応表示(本例では、アクティブ表示)を表示可能な特定表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS016Aを行う部分)と、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS110を行う部分)と、決定手段による決定よりも前に有利状態に制御するか否かを判定する判定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS101を行う部分)と、判定手段による判定結果にもとづいて保留表示の表示態様(本例では、保留表示の色調)を変化させる保留変化演出を実行可能な保留変化演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS210を行う部分)と、保留変化演出が実行されるよりも前に保留変化演出の実行を示唆する示唆演出(本例では、キャラクタA〜Cのアクティブ表示をパンチ表示する演出)を実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS208を行う部分)とを備え、示唆演出実行手段は、複数種類の表示態様のうちいずれかの表示態様の対応表示(本例では、キャラクタA〜Cのアクティブ表示)を用いて示唆演出を実行可能であり、一の保留表示に対する示唆演出の実行回数にもとづいて異なる割合にて複数種類の表示態様のうちいずれかの表示態様を選択し、選択した表示態様の対応表示を用いて示唆演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、図8−20(C)に示す変化キャラクタ決定抽選テーブルを用いることにより、変化回数にもとづいて異なる割合にて変化キャラクタを決定し、決定したキャラクタのアクティブ表示を表示する)こととした。これにより、興趣を向上させることができる。
なお、「示唆演出」として、キャラクタA〜Cのアクティブ表示をパンチ表示する演出を行うこととしたが、アクティブ表示を用いたものであればこれに限るものではない。例えば、アクティブ表示が保留表示に直接的に作用することにより該保留表示の表示態様が変化するもの(例えば、保留表示に接触するようにアクティブ表示がパンチし、該保留表示の表示態様が変化するもの)であってもよいし、アクティブ表示が保留表示に間接的に作用することにより該保留表示の表示態様が変化するもの(例えば、アクティブ表示のキャラクタが矢を放ち、該矢が命中した保留表示の表示態様が変化するもの)であってもよい。または、上述した実施の形態に示したように、アクティブ表示が所定の動作を行うことによりいずれかの保留表示の表示態様が変化するものであってもよい。すなわち、「対応表示を用いて示唆演出を実行」するとは、対応表示としてのアクティブ表示が保留表示に対して直接的または間接的に作用するものと、作用しないもの(何らかの動作を行うもの)とを含む概念である。
また、「一の保留表示に対する示唆演出の実行回数」とは、一の保留記憶に対応する保留表示保留表示に対する示唆演出の実行回数という意味である。例えば、一の保留記憶に対する保留表示が4個目の保留表示として表示されているときと2個目の保留表示として表示されているときに示唆演出を行った場合には、示唆演出の実行回数は2回である。
また、特徴部40IWでは、「一の保留表示に対する示唆演出の実行回数」の上限を2回としたが、これに限るものではなく、3回以上の示唆演出を実行可能であることとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、図8−20(C)に示す変化キャラクタ決定抽選テーブルを用いた抽選で変化キャラクタを決定することとしたため、1回目であっても2回目であっても全てのキャラクタが選択され得ることとしたが、これに限るものではない。例えば、1回目に保留表示の表示態様を変化するときには必ずキャラクタAが選択され、2回目に保留表示の表示態様を変化するときには必ずキャラクタBが選択されるもの(換言すれば、保留表示の表示態様の変化回数が1回であれが100%の割合でキャラクタAを選択し、保留表示の表示態様の変化回数が2回であれが100%の割合でキャラクタBを選択するもの)であってもよい。
また、この特徴部40IWによれば、保留変化演出実行手段は、対応表示の表示態様が所定の表示態様に変化されること(本例では、アクティブ表示がキャラクタA〜Cの形状にて表示されること)を含む示唆演出が行われた後に保留変化演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS010,S016Aの実行後にステップ40IWS210を行うことにより、キャラクタA〜Cのうちいずれかのキャラクタのアクティブ表示を表示した後に、該キャラクタのアクティブ表示をパンチ表示する)こととした。これにより、対応表示の表示態様が変化した場合に、対応表示に注目させることができる。
なお、「対応表示の表示態様が所定の表示態様に変化されること」とは、所定の表示態様以外の表示態様から所定の表示態様に変化することと、最初から所定の表示態様にて表示されることとを含む概念である。
また、この特徴部40IWによれば、保留変化演出実行手段は、対応表示の表示態様が所定の表示態様に変化された場合にも保留変化演出を実行しない場合がある(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS015,S016Aを実行することによりキャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示可能であって、保留表示の表示態様が変化しない場合にもキャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、対応表示に注目させる頻度を高めることができる。
なお、特徴部40IWでは、保留表示の表示態様を変化させない変動において、一定の順序(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、丸型の順)にてのアクティブ表示を表示するものであるが、これに限るものではない。例えば、いずれの形状のアクティブ表示を表示するかを変動開始時に抽選により決定することとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、キャラクタA〜Cのアクティブ表示が表示されても、保留表示が変化しない場合があることとしたが、更に、キャラクタA〜Cのアクティブ表示がパンチ表示しても、保留表示が変化しない場合があることとしてもよい。例えば、保留表示の表示態様を変化しない場合にもランダムにパンチ表示を行う構成とすることにより、アクティブ表示がパンチ表示した際に保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがあるよう構成してもよい。
また、この特徴部40IWによれば、対応表示手段は、有利状態に制御されることに対する信頼度が異なる複数種類の表示態様のうち特定態様(本例では、青、赤)にて対応表示を表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS016Aにおいて青または赤のアクティブ表示を表示可能である)、特定態様にて対応表示を表示している場合、対応表示の表示態様が所定の表示態様に変化されることを制限する(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS008のYである場合にステップ40IWS010,S011を実行しないことにより、新たに表示するアクティブ表示の色調が青または赤である場合には該アクティブ表示をキャラクタの形状としない)こととした。これにより、実行中の可変表示に対して期待感を与えられなくなることを防止することができる。
また、この特徴部40IWによれば、保留変化演出が行われる際に、対応表示および保留表示が表示されている特定領域(本例では、インターフェース画像)の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS209を実行する部分)を備えたこととした。これにより、興趣を向上させることができる。
なお、特徴部40IWでは、図8−22に示したように、変化演出として、インターフェース画像の一部(接続部)のみを発光させる演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、インターフェース画像全体が発光したり他の表示態様に変化する演出を実行することとしてもよい。
また、以上に説明したように、この特徴部40IWによれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する記憶手段(本例では、RAM102の所定領域)と、保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS017を行う部分)と、実行中の可変表示に対応する対応表示(本例では、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS016Aを行う部分)と、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS110を行う部分)と、決定手段による決定よりも前に有利状態に制御するか否かを判定する判定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS101を行う部分)と、判定手段による判定結果にもとづいて保留表示の表示態様(本例では、保留表示の色調)を変化させる保留変化演出を実行可能な保留変化演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS210を行う部分)と、対応表示の表示態様を変化させることが可能な対応表示変化手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS204を行うことにより、アクティブ表示の色調を変化させる部分)と、対応表示を用いて所定演出(本例では、キャラクタA〜Cのアクティブ表示をパンチ表示する演出)を実行可能な所定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS208を行う部分)とを備え、保留変化演出実行手段は、所定演出が行われたことにもとづいて保留変化演出を実行可能であり、所定演出実行手段は、既に対応表示の表示態様が特定態様(例えば、青または赤)に変化されている場合、該対応表示を用いた所定演出を実行しない(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS008のYである場合、ステップ40IWS010,S011を実行しないことにより、既にアクティブ表示の色調が青か赤であれば、該アクティブ表示をパンチ表示しない)こととした。これにより、演出を有用に実行することができる。
具体的に、既に対応表示の表示態様が特定態様に変化されている場合にも該対応表示を用いた所定演出を実行して保留表示の表示態様を変化させた場合には、既に特定表示にて表示されている対応表示に対する期待感を維持させることができなくなったり、または表示態様を変化させた保留表示について期待感を与えることができなくなってしまうことがあるが、既に対応表示の表示態様が特定態様に変化されている場合、該対応表示を用いた所定演出を実行しないことにより、これを防止することができる。
なお、特徴部40IWでは、アクティブ表示の色調が既に青または赤である場合に、示唆演出の実行および保留表示の表示態様の変化を制限することとしたが、これに限るものではない。例えば、大当りとなることに対する信頼度の高い色調である赤のアクティブ表示が表示された場合には、示唆演出の実行および保留表示の表示態様の変化を制限する一方、大当りとなることに対する信頼度の低い色調である青のアクティブ表示が表示された場合には、示唆演出の実行および保留表示の表示態様の変化を制限しないものであってもよい。
また、対応表示の表示態様が特定態様に変化されていない場合には、該対応表示を用いた所定演出を実行可能とする一方、既に対応表示の表示態様が特定態様に変化されている場合には、該対応表示を用いた所定演出を実行しないことにより、演出を無駄にすることなく、興趣を向上させることができる。
また、この特徴部40IWによれば、対応表示変化手段は、対応表示の表示態様を、有利状態に制御されることに対する期待度が異なる複数種類の特定態様(本例では、青または赤)に変化可能であり、既に対応表示の表示態様が特定態様に変化されている場合であっても、該対応表示の表示態様を他の特定態様に変化可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS204を行うことにより、既に青色にて表示されていたアクティブ表示を、更に赤色に変化可能である)こととした。これにより、対応表示への期待感を継続して与えることができる。
なお、特徴部40IWでは、保留表示の色調を変化するときと、アクティブ表示の色調を変化するときとで、共通の演出(アクティブ表示をパンチ表示する演出)を行うこととしたが、これに限るものではなく、保留表示の色調を変化するときはアクティブ表示をパンチ表示する演出を行い、アクティブ表示の色調を変化するときはキャラクタがアクティブ表示をハンマーで叩く演出を行うこととしてもよい。
また、この特徴部40IWによれば、保留表示手段は、一の保留記憶に対応する保留表示を所定の表示領域(本例では、保留表示領域)にて表示し、該一の保留記憶に対応する可変表示を開始することにもとづいて該保留表示の表示を終了し(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS017を行うことにより、1個目の保留表示領域における保留表示の表示を終了し)、対応表示手段は、該一の保留記憶に対応する可変表示の表示を開始することにもとづいて、該可変表示に対応する対応表示を所定の表示領域とは異なる特定の表示領域(本例では、アクティブ表示領域)にて表示し(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS016Aを行うことにより、アクティブ表示領域においてアクティブ表示の表示を開始し)、対応表示変化手段は、一の保留記憶に対応する可変表示の表示を開始することにもとづいて、対応表示の表示態様を所定の表示態様(本例では、キャラクタA〜C)に変化させ(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS010,S016Aを行うことにより、キャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示し)、所定演出実行手段は、所定の表示態様の対応表示を用いて所定演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS208を行うことにより、キャラクタA〜Cのアクティブ表示をパンチ表示する)こととした。これにより、対応表示の表示態様が変化した場合に、対応表示へ注目させることができる。
なお、1個目の保留表示に対する変動を開始するときに、該保留表示をシフト表示することによりアクティブ表示を表示するものであるが、その際、保留表示として表示していた画像をそのまま移動させることによりアクティブ表示として継続して表示するもの(該一の画像の表示が途切れないもの)であってもよいし、保留表示として表示していた画像を一旦消去してからアクティブ表示の表示を開始するものであってもよいし、保留表示として表示していた画像の表示態様を変化させることによりアクティブ表示として表示するもの(大きさや色が変化するもの)であってもよい。
また、この特徴部40IWによれば、保留変化演出実行手段は、対応表示の表示態様が所定の表示態様に変化された場合にも保留変化演出を実行しない場合がある(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS015,S016Aを実行することによりキャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示可能であって、保留表示の表示態様が変化しない場合にもキャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示可能である)こととした。これにより、対応表示に注目させる頻度を高めることができる。
また、この特徴部40IWによれば、保留変化演出が行われる際に、対応表示および保留表示が表示されている特定領域(本例では、インターフェース画像)の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS209を実行する部分)を備えたこととした。これにより、興趣を向上させることができる。
また、特徴部40IWでは、示唆演出としてアクティブ表示をパンチ表示したときに、単一の保留表示の表示態様が変化することとしたが、これに限るものではなく、複数の保留表示の表示態様が変化可能であることとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、保留表示またはアクティブ表示の表示態様がいずれの表示態様に変化する場合にも、アクティブ表示として表示したキャラクタをパンチ表示するものとしたが、変化後の表示態様にもとづいて異なる示唆演出を行うものであってもよい。例えば、キャラクタがパンチ表示することで青色に変化し、キック表示することで赤色に変化するものであってもよい。
また、特徴部40IWでは、アクティブ表示の形状として常にキャラクタを表示可能であることとしたが、特定の期間(例えば、特定の演出モード中や特定の遊技状態である期間)のみ、アクティブ表示の形状としてキャラクタを表示可能であることとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、示唆演出を行うときに表示されるアクティブ表示のキャラクタA〜Cは、示唆演出をおこなわないときにも表示され得るものであることとしたが、これに限るものではなく、示唆演出をおこなわないときには表示されないキャラクタを用いて示唆演出を実行可能であることとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、始動入賞時に保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化パターンを決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、変動を行う毎に、該変動において保留表示の表示態様を変化するか否かを抽選により決定するものであってもよい。
また、特徴部40IWでは、始動入賞時に保留表示およびアクティブ表示の表示態様を変化させる示唆演出における変化キャラクタを決定することとしたが、これに限るものではない。例えば、所定の順序(上述したように、キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC、丸型の順序)にてアクティブ表示を表示する構成であって、変化パターンとしてPt3(白→青→赤)が選択された場合、1回目の保留表示の変化タイミングである変動において、該所定の順序に応じて表示されたキャラクタのアクティブ表示を用いて示唆演出を行い、2回目の保留表示の変化タイミングである変動において、1回目の示唆演出におけるアクティブ表示のキャラクタに応じて他のキャラクタのアクティブ表示を用いて示唆演出を行うものであってもよい。
また、未だ開始されていない変動を予告対象とする複数回の可変表示に亘る連続予告演出を実行可能な遊技機においては、示唆演出を行った際に該連続予告演出の予告対象である保留表示の表示態様を変化可能であることとしてもよいし、示唆演出を行った際に該連続予告演出を実行する予定である変動に対応する保留表示(連続予告演出の予告対象である保留表示と、該保留表示よりも前に記憶されている保留記憶に対応する保留表示)の表示態様を変化可能であることとしてもよい。
また、特徴部40IWでは、示唆演出が行われた場合には必ずアクティブ表示または保留表示の表示態様が変化することとしたが、これに限るものではなく、示唆演出がおこなわれてもアクティブ表示または保留表示の表示態様が変化しない場合が含まれるものであってもよい。
また、特徴部40IWでは、保留表示またはアクティブ表示の表示態様の変化回数の上限が2回であることとしたが、これに限るものではなく、3回以上の変化が可能な構成としてもよい。
また、特徴部40IWでは、保留表示の表示態様を変化させる際に、該変化が何回目の変化であっても変化キャラクタA〜Cのいずれかが選択されることとしたが(図8−20(C)参照)、特定の変化回数である場合のみ選択され得る変化キャラクタが設けられているものであってもよい。例えば、変化回数が3回目である場合にのみ選択され得るキャラクタDが設けられていることとしてもよい。また、表示態様が変化する保留表示の入賞時判定結果が大当りである場合のみ該キャラクタDを選択可能な構成(キャラクタDのアクティブ表示がパンチ表示されて保留表示の表示態様が変化することにより、表示態様が変化した保留表示の変動において大当りとなることが遊技者に報知される構成)としてもよい。
また、特徴部40IWでは、形状がキャラクタであるアクティブ表示を表示し得るものの、形状がキャラクタである保留表示を表示しないものとしたが、これに限るものではく、保留表示についてもキャラクタの形状で表示可能とし、該保留表示(以下、形状がキャラクタである保留表示を「キャラクタ保留」ということがある)を用いて他の保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる演出を行うこととしてもよい。
例えば、図8−22に示した例を用いて説明すると、図8−22(A)のときに4個目の保留表示がキャラクタ保留として表示され、図8−22(B)のときに該キャラクタ保留がパンチ表示されることにもとづいて3個目の保留表示の表示態様が変化することとしてもよい。その際、アクティブ表示はアクティブ特定値Pにもとづいた形状にて表示されることとしてもよいし、またはキャラクタ保留が表示される際にはアクティブ表示がキャラクタ形状にて表示されることを制限するものであってもよい。
また、例えば、図8−23に示した例を用いて説明すると、図8−23(B)のときにいずれかの保留表示がキャラクタ保留として表示され、該キャラクタ保留がパンチ表示されることにもとづいてアクティブ表示の表示態様が変化することとしてもよい。その際、複数の保留表示がキャラクタ表示として表示されるものであってもよく、キャラクタ表示された保留表示の数が多い程、アクティブ表示の表示態様が変化しやすかったり、大当りに対する信頼度の高い表示態様に変化しやすかったりするよう構成してもよい。
また、対応表示手段は、有利状態に制御されることに対する信頼度が異なる複数種類の表示態様のうち特定態様にて対応表示を表示可能であり、特定態様にて対応表示を表示している場合、特定態様とは異なる表示態様にて対応表示が表示されている場合よりも高い割合にて、対応表示の表示態様を所定の表示態様に変化させることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
図8−24は、変形例1における画像表示部5の表示例を示す説明図である。例えば、合算保留記憶数が4個であって、3個目の保留記憶(格納領域3に対応する保留記憶)の変化パターンがPt2(白→青)であって、変化タイミングパターンがTp13(2個目)である場合であって、1個目の保留表示が既に青に変化している場合(図8−24(A)参照)、次の変動が開始されると青色のアクティブ表示が開始される(図8−24(B)参照)。この場合、白色のアクティブ表示が開始されるよりも高い割合で、キャラクタのアクティブ表示を表示する。例えば、青色または赤色にて表示されるアクティブ表示の形状として60%の割合でキャラクタが決定され、白色にて表示されるアクティブ表示の形状として20%の割合でキャラクタが決定されることとする。そして、キャラクタAのアクティブ表示が表示され、該アクティブ表示がパンチ表示されることにより、2個目の保留表示における表示態様の変化を変化させる(図8−24(C)参照)。
この変形例1によれば、対応表示手段は、有利状態に制御されることに対する信頼度が異なる複数種類の表示態様のうち特定態様(本例では、青、赤)にて対応表示を表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS016Aにおいて青または赤のアクティブ表示を表示可能である)、特定態様にて対応表示を表示している場合、特定態様とは異なる表示態様にて対応表示が表示されている場合よりも高い割合にて、対応表示の表示態様を所定の表示態様に変化させる(本例では、変形例1における演出制御用CPU120は、既に青または赤に変化されているアクティブ表示を表示している場合、白色のアクティブ表示を表示している場合よりも高い割合でキャラクタA〜Cのアクティブ表示を表示する)こととした。これにより、実行中の可変表示に対する期待感と、保留表示の表示態様の変化に対する期待感とを与えることができる。
また、対応表示を用いて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備え、保留変化演出実行手段は、所定演出が行われたことにもとづいて保留変化演出を実行可能であり、対応表示変化手段は、所定演出に用いられる対応表示の表示態様を特定態様に変化させないこととしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
図8−25は、変形例2における保留表示更新処理の一例を示すフローチャートである。図8−25に示す保留表示更新処理において、演出制御用CPU120は、ステップ40IWS001において格納領域1に変化タイミングパターンとしてアクティブの変化タイミングを含むパターン(Tp11,Tp21,Tp22,Tp24)が記憶されている場合(ステップ40IWS001のY)、またはステップ40IWS002において格納領域1における未変化フラグがセットされている場合(ステップ40IWS002のY)、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在するか否かを判定する(ステップ40IWS500)。具体的に、格納領域nにおける変化タイミングパターンとして(n−1)個目の変化タイミングを含むパターンが記憶されている場合に、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在すると判定する。
ステップ40IWS500において、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在しない場合にはステップ40IWS004へ移行する一方、開始する変動において変化タイミングが到来する保留表示が存在する場合にはステップ40IWS010へ移行する。これにより、保留表示の表示態様の変化タイミングとアクティブ表示の色調の変化タイミングとが重複した場合には保留表示の表示態様の変化を優先させ、保留表示の表示態様を変化させる変動においてはアクティブ表示の色調を変化しないようになっている。
以上に説明したように、この変形例2によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する記憶手段(本例では、RAM102の所定領域)と、保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS017を行う部分)と、実行中の可変表示に対応する対応表示(本例では、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS016Aを行う部分)と、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS110を行う部分)と、決定手段による決定よりも前に有利状態に制御するか否かを判定する判定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS101を行う部分)と、判定手段による判定結果にもとづいて保留表示の表示態様(本例では、保留表示の色調)を変化させる保留変化演出を実行可能な保留変化演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS210を行う部分)と、対応表示の表示態様を変化させることが可能な対応表示変化手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS204を行うことにより、アクティブ表示の色調を変化させる部分)と、対応表示を用いて所定演出(本例では、キャラクタA〜Cのアクティブ表示をパンチ表示する演出)を実行可能な所定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ40IWS208を行う部分)とを備え、保留変化演出実行手段は、所定演出が行われたことにもとづいて保留変化演出を実行可能であり、対応表示変化手段は、所定演出に用いられる対応表示の表示態様を特定態様(本例では、青または赤)に変化させない(本例では、変形例2における演出制御用CPU120は、ステップ40IWS500のYである場合、ステップ40IWS010へ移行することにより、アクティブ表示をパンチ表示する変動において該アクティブ表示の色調を変化させない)こととした。これにより、演出を有用に実行することができる。