JP2019217030A - 支脚器、及び分娩台 - Google Patents
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Abstract
Description
LDRには、専用の分娩台が用いられ、この分娩台には、フラットのベッド状態と、産婦の踵や脹脛を受けて分娩に臨む分娩状態とに適宜変化させることができるものが使用されている。この分娩台の分娩形態は、踵受け用支脚器、股受け用支脚器、怒責グリップ、胎児受けなどの器具を取り付けたり、取り外したりすることによって実現される。これらの器具の取り付けや取り外しは、分娩台に産婦を載せた状態で行われている。
また、出産直後には、産婦に対して処置を行うため、通常の分娩台を使用した場合、分娩時に取り付けられていた踵受け用支脚器を、処置時には股受け用支脚器に取り替える必要が生じる。この取り替えは素早く行う必要があるが、踵受け用支脚器は、分娩台に強固に固定されているため、複数人で取り替えを行うこともあり、助産師やスタッフにとって負担が大きい。また、分娩台に取り付けられる又は取り外される器具の点数が多いと、助産師等への負担が大きくなることに加え、それらの器具の置き場所を確保しなければならない。さらに、それらの器具の衛生状態を常に気にかけなければいけないという負担が増える。
そのため、本発明に係る支脚器を分娩台に適用することで、分娩台に着座した患者の踵受け状態又は股受け状態に対応することができる。さらに、踵受け状態用支脚器と股受け用支脚器を別々に準備する必要がなくなり、取り付けられる又は取り外される器具の点数を減らすことができ、助産師やスタッフへの負担を軽減することができる。
なお、以下の説明では、図1を基準として、着座した患者の正面側と背面側の方向を前後方向X、患者の左右側の方向を左右方向Y、分娩台の高さ方向を上下方向Zと記す。
補助台6は、分娩台1上の患者が横臥状態のときは、腰受け5と同じ高さまで移動させ、下半身載置部として機能し、一方、患者が分娩状態のときは、腰受け5よりも低い位置に移動させ、新生児受台として使用することができる。なお、基台2には、ダンプ式昇降装置が搭載されている。
この脚受け部10には、例えば、プラスチック製やゴム製の素材を使用することができる。
脹脛受け部22は、所定の角度を設けて踵受け部20と連設されているため、脚受け部10は、平面視で逆V字状となっている。分娩台1を使用する患者の脚は、脚受け部10の外側部に載置される。
踵受け部20は、患者が足裏を載置する足裏受け部23と、患者の踵を支持する踵支持部24とを備えている。足裏受け部23は、平坦状に形成され、足裏受け部23の両側部には、滑り落ち防止部材25Aが形成され、この滑り落ち防止部材25Aと踵支持部24は、一体的に形成されている。この踵支持部24は、滑り落ち防止部材としての役割も担う。滑り落ち防止部材25Aは、湾曲部21から踵支持部24に向けて、高さ方向の長さが大きくなるように設計されている。なお、足裏受け部23は、クッション性の高い構成とすることが好ましい。
湾曲部21は、踵受け部20と脹脛受け部22との間に設けられている。そのため、この湾曲部21の曲げ角度によって、踵受け部20と脹脛受け部22との角度が決定される。患者が股受け状態となった場合、この湾曲部21には、患者の脚の膝裏が載置される。
また、湾曲部21の両側部には、滑り落ち防止部材25Bがそれぞれ形成されている。
脹脛受け部22は、患者の脹脛を支持する脹脛支持部26を備えている。
脹脛支持部26の長さは、踵支持部24の長さよりも短く設計されると共に、脹脛支持部26の外側部は、凹むように湾曲した形状に設計されている。また、脹脛支持部26の両側部には、滑り落ち防止部材25Cと連なった滑り落ち防止部材25Bが形成されている。
第一回動部材12は、脚受け部10を回動方向Vに回動させるために使用される。この第一回動部材12は、脚受け部10を分娩台1に近づけたり、遠ざけたりする際に使用される。この回動方向Vは、脚受け部10が背凭れ4(腰受け5)に向けて、近づく、あるいは遠ざかる方向である。
一方、第二回動部材13は、脚受け部10を回動方向Wに回動させるために使用される。第二回動部材13の動作は、ロックレバー14Aによって、制御される。
収納状態において、脚受け部10は、他の器具の動作の妨げとならないように配置される。脚受け部10は、図2(a)に示すように、足裏受け部23が上側を向くように、第一回動部材12で回動されると共に、外側に配置されるように第二回動部材13で回動される。このように配置させることで、分娩台1は、支脚器7を取り外さずに、ベッド状態で使用することができる。
さらに、脹脛受け状態において、脚受け部10は、図2(c)及び図3に示すように、踵受け状態から、脹脛支持部26が上下方向Zの上側に向くように、第一回動部材12で回動され、位置及び角度が変更される。
患者が踵受け状態の体勢をとる場合、図4に示すように、第一回動部材12及び第二回動部材13によって、踵受け部20を患者の踵位置に調整できる。そして、分娩後、患者が股受け状態の体勢をとる場合、図5に示すように、脚受け部10の脹脛受け部22を患者の脹脛位置に容易に調整でき、湾曲部21で患者の膝裏を支持できる。
したがって、本実施形態に係る支脚器7を使用することで、患者の踵受け状態と股受け状態に迅速に対応することができる。
さらに、分娩台1に取り付ける器具や取り外す器具の点数を減らすことで、器具を保管するスペースを確保する必要がない。そして、それらの器具の衛生面に関し、過度な注意を払う必要がなくなる。
例えば、本実施形態の支脚器7は、脚受け部10の外側部に患者の脚を載置させる構成としたが、脚受け部10の内側部に患者の脚を載置させる構成とすることもできる。この場合、脚受け部10は、分娩台1に近い側に脹脛受け部22、分娩台1に遠い側に踵受け部20となるように設計される。また、脚受け部10の形状は、平面視で逆U字状とすることもできる。
また、滑り落ち防止部材25Aから25Cは、連設されていなくてもよく、例えば、踵受け部の側部にのみ滑り落ち防止部材が形成されていてもよい。
2 基台
2A キャスター
3 手摺り
4 背凭れ
5 腰受け
6 補助台
7 支脚器
8 怒責グリップ
10 脚受け部
11 第一アーム
12 第一回動部材
13 第二回動部材
14 ロック部
14A ロックレバー
15 第二アーム
16 接続部材
20 踵受け部
21 湾曲部
22 脹脛受け部
23 足裏受け部
24 踵支持部
25A,25B,25C 滑り落ち防止部材
26 脹脛支持部
V 回動方向
W 回動方向
X 前後方向
Y 左右方向
Z 上下方向
Claims (7)
- 分娩台に取り付けられ、前記分娩台に着座した患者の脚が載置される脚受け部を有する支脚器であって、
前記脚受け部は、踵受け部と、湾曲部を介して前記踵受け部と連設された脹脛受け部と、を備える、
ことを特徴とする支脚器。 - 前記脚受け部と接続された回動部材を有し、
前記回動部材によって前記脚受け部を回動させることで、前記患者に対する前記踵受け部又は前記脹脛受け部の位置が変更され、前記患者の踵受け状態又は股受け状態に対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載の支脚器。 - 前記脚受け部は、平面視で逆V字状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支脚器。 - 前記脚受け部の側部に、前記患者の脚が前記脚受け部から滑り落ちることを防止する滑り落ち防止部材が設けられている、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の支脚器。 - 前記滑り落ち防止部材が、前記脹脛受け部の側部から前記踵受け部の側部にかけて連なって形成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の支脚器。 - 前記脹脛受け部と前記踵受け部が成す角度が鋭角である、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の支脚器。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の支脚器を備える、
ことを特徴とする分娩台。
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