JP2019216023A - 電池冷却器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の冷却を十分に行い得る構成としながらも、冷媒の出口部分における過熱度を確保することのできる電池冷却器を提供する。【解決手段】電池冷却器10は、電池BTに当接した状態で配置され、その内部を冷媒が通るチューブ310、320と、チューブ310、320を通過した後の冷媒を外部に排出する冷媒排出部OLと、を備える。チューブ310、320と冷媒排出部OLとの間には、冷媒排出部OLにおける冷媒の過熱度が確保されるよう、チューブ310、320を通過した後の冷媒を加熱する加熱部HTが設けられている。【選択図】図4

Description

本開示は、相変化する冷媒との熱交換により電池を冷却する電池冷却器に関する。
例えば電気自動車等に搭載される蓄電装置は、複数の電池(セルユニット)を積層してなる電池スタックとして構成されることが多い。このような構成の蓄電装置では、電池の温度が上昇し過ぎると当該電池の劣化が進行し、蓄電装置の性能が低下してしまうことが知られている。
そこで、蓄電装置には、電池を冷却して適温に保つための電池冷却器が設けられる。下記特許文献1に記載されている電池冷却器は、冷媒の通る流路が内部に形成されたチューブを備えている。当該チューブは、電池に対して下方側から当接している。
チューブの内側の流路では冷媒が流れている。当該冷媒は、気相冷媒と液相冷媒とが混合された状態となっている。このうち液相冷媒は、電池からの熱によって相変化(蒸発)し気相冷媒となる。電池は、上記のように相変化する冷媒によって冷却され、その温度が適温に保たれる。
独国特許出願公開第102010032900号明細書
チューブ(つまり、電池に当接して冷却する機能を有する部分)の内側を流れる液相冷媒は、上記のように電池からの熱によって相変化して気相冷媒となる。このため、チューブの内側では、冷媒の流れに沿って下流側に行くほど気相冷媒の占める割合が高くなり、最も下流側の部分では気相冷媒のみが流れているような場合も生じ得る。このような状態になると、チューブのうち下流側部分では、当該部分に当接している電池の冷却を十分に行うことができなくなってしまう。このため、チューブ全体で電池の冷却を十分に行うためには、チューブの上流側端部から下流側端部に至るまでの概ね全範囲において、気相冷媒と共に液相冷媒が流れていることが好ましい。
ところで、以上のような構成の電池冷却器は、冷凍サイクルの一部に配置された蒸発器として構成されることが多い。蒸発器である電池冷却器から排出された冷媒は、冷凍サイクルのうち電池冷却器よりも下流側となる位置に設けられたコンプレッサへと供給される。冷凍サイクルのうち電池冷却器とコンプレッサとの間となる位置では、センサによって冷媒の温度や圧力が測定される。冷凍サイクルの制御(例えば膨張弁の開度調整)は、上記センサによって測定された冷媒の温度及び圧力に基づいて行われる。また、当該制御は、温度や圧力が測定された冷媒の全てが気相冷媒であるという前提の下で行われる。
しかしながら、上記のようにチューブの略全体を気相冷媒と共に液相冷媒が流れる構成とした場合には、チューブから排出された液相冷媒が、液相のままで電池冷却器から排出され、上記のセンサ近傍を通過してしまう可能性がある。この場合、冷媒の状態確認が正確には行われないこととなるので、冷凍サイクルを適切に制御することができなくなってしまう。冷凍サイクルの制御を適切に行うためには、電池冷却器のうち冷媒の出口部分における過熱度(所謂スーパーヒート)を確保し、電池冷却器から排出される冷媒の全てを気相冷媒とする必要がある。
このように、電池に当接して冷却する部分(例えばチューブ)の全体で電池の冷却を十分に行うことと、冷媒の出口部分の過熱度を確保して冷凍サイクルの制御を適切に行うことと、を両立させるための構成については、従来は具体的な検討がなされていなかった。
本開示は、電池の冷却を十分に行い得る構成としながらも、冷媒の出口部分における過熱度を確保することのできる電池冷却器を提供することを目的とする。
本開示に係る電池冷却器は、相変化する冷媒との熱交換により電池(BT)を冷却する電池冷却器(10)であって、電池に当接した状態で配置され、その内部を冷媒が通る冷却部(310,320)と、冷却部を通過した後の冷媒を外部に排出する冷媒排出部(OL)と、を備える。冷却部と冷媒排出部との間には、冷媒排出部における冷媒の過熱度が確保されるよう、冷却部を通過した後の冷媒を加熱する加熱部(HT)が設けられている。
このような構成の電池冷却器では、冷却部と冷媒排出部との間において、加熱部による冷媒の加熱が行われる。このため、冷却部から排出された液相冷媒は、加熱部によって加熱されて蒸発し、冷媒排出部に至るまでの間に気相冷媒となる。このため、電池冷却器から排出される冷媒の全てを気相冷媒とすること、すなわち、冷媒排出部における過熱度を十分に確保することができる。
このように、上記構成の電池冷却器によれば、電池全体を液相冷媒との熱交換によって十分に冷却しながらも、冷媒排出部における過熱度を確保して、冷凍サイクルの制御を適切に行うことが可能となる。
尚、加熱部のための熱源としては、電気ヒーター等を用いることもできるのであるが、冷凍サイクルを流れる高温の冷媒を用いることが好ましい。これにより、冷凍サイクルのエネルギー効率を低下させることなく、加熱部による冷媒の加熱を行うことが可能となる。
本開示によれば、電池の冷却を十分に行い得る構成としながらも、冷媒の出口部分における過熱度を確保することのできる電池冷却器、が提供される。
図1は、第1実施形態に係る電池冷却器の全体構成を示す図である。 図2は、電池冷却器のうちタンクの近傍部分の構成を示す斜視図である。 図3は、電池冷却器が備えるチューブの構成を示す断面図である。 図4は、電池冷却器のうちタンクの内部構成を示す図である。 図5は、電池冷却器が配置された冷凍サイクルの各部の状態を示すph線図である。 図6は、第2実施形態に係る電池冷却器のうちタンクの内部構成を示す図である。 図7は、第3実施形態に係る電池冷却器のうちタンクの内部構成を示す図である。 図8は、第4実施形態に係る電池冷却器のうちタンク及びその近傍部分の構成を示す斜視図である。 図9は、第5実施形態に係る電池冷却器のうちタンク及びその近傍部分の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について説明する。図1に示されるように、本実施形態に係る電池冷却器10は、蓄電装置BUが有する複数の電池BTのそれぞれを冷却するための装置として構成されている。
先ず、冷却対象である蓄電装置BUについて説明する。蓄電装置BUは、電池冷却器10と共に不図示の電動車両に搭載されるものであり、電動車両の回転電機に電力を供給するための電力源である。蓄電装置BUは、リチウムイオンバッテリーである電池BTを複数備えている。それぞれの電池BTは、一列に並ぶように積層された状態で、互いに直列接続されている。このため、蓄電装置BUの全体からは高電圧の駆動用電力を出力することが可能となっている。
それぞれの電池BTは、その下端を、後述のチューブ310及びチューブ320の上面に当接させた状態となっている。蓄電装置BUの充放電が行われているときには、それぞれの電池BTが発熱する。しかしながら、それぞれの電池BTは、チューブ310等によってその下端部が冷却されるので、その温度は適温に保たれる。
図1乃至3を参照しながら、電池冷却器10の構成について説明する。電池冷却器10は、チューブ310、320と、タンク100と、タンク190と、を備えている。
チューブ310、320は、上記のように電池BTに下方側から当接した状態で配置されるものである。チューブ310、320は、内部を流れる低温の冷媒によって電池BTを冷却する。このような機能を有するチューブ310、320は、いずれも本実施形態における「冷却部」に該当する。図3に示されるのは、チューブ310をその長手方向に対して垂直な面で切断した場合における断面である。尚、チューブ320の形状は、図3に示されるチューブ310の形状と同一である。従って、以下ではチューブ310の形状について説明し、チューブ320については説明を省略する。
図3に示されるように、チューブ310の断面は扁平形状となっており、その上面及び下面が平坦な面となっている。チューブ310の上面は、各電池BTの下端が当接する面となっている。尚、各電池BTのうち下端以外の部分に、冷却部であるチューブ310等の一部を当接させる構成であってもよい。
チューブ310の内側には、冷媒の流れる流路FPが複数形成されている。すなわち、チューブ310は所謂「多孔チューブ」として形成されている。このようなチューブ310は、例えばアルミニウムの押し出し成形によって形成することができる。それぞれの流路FPを流れる冷媒は、電池BTからの熱で加熱されることにより、液相から気相へと変化する。尚、電池BTを冷却するための部分である冷却部は、上記のように押し出し成形によって形成された管状のチューブであってもよいが、「チューブ」とは異なる形状のものであってもよい。例えば、チューブ310、320に換えて、複数のプレートを互いに貼り合わせることによって形成された板状部材が「冷却部」として用いられてもよい。この場合、複数のプレートの間に、冷媒を往復して流すための流路が形成されることとなる。
後に説明するように、以上のような構成のチューブ310、320を有する電池冷却器10は、冷凍サイクルの一部に配置された蒸発器として機能するものである。電池冷却器10では、流路FPを通りながら蒸発する冷媒との熱交換によって電池BTの冷却が行われる。
図1に示されるように、チューブ310の一端はタンク100に接続されており、他端はタンク190に接続されている。同様に、チューブ320の一端はタンク100に接続されており、他端はタンク190に接続されている。図2に示されるように、チューブ310及びチューブ320は、いずれも水平面に沿って伸びるように配置されており、それぞれの長手方向が互いに平行となるように配置されている。
タンク100は、その全体が略円筒形状に形成された容器である。タンク100の長手方向は、チューブ310等の長手方向に対し垂直であり、チューブ310とチューブ320とが並ぶ方向に沿った方向となっている。
タンク100は、電池冷却器10の外部から供給された冷媒を受け入れて、これをチューブ310の流路FPへと供給する機能を有している。また、タンク100は、チューブ320の流路FPを通り戻ってきた冷媒を受け入れて、これを電池冷却器10の外部へと排出する機能をも有している。このような機能を実現するためのタンク100の内部構成については後述する。
タンク190は、タンク100と同様に、その全体が略円筒形状に形成された容器である。タンク190の長手方向は、タンク100の長手方向に対して平行である。既に述べたように、タンク190には、チューブ310及びチューブ320のそれぞれの端部が接続されている。タンク190の内部には単一の空間が形成されている。チューブ310の流路FP、及びチューブ320の流路FPは、いずれもこの空間と連通されている。
このため、チューブ310の流路FPを通る冷媒は、タンク190の内部空間に一旦供給される。その後、当該冷媒は、タンク190の内部空間からチューブ320の流路FPへと流入し、当該流路FPをタンク100に向かって流れる。つまり、タンク190は、チューブ310及びチューブ320を冷媒が流れる経路における折り返し部分となっている。タンク190は、チューブ310とチューブ320との間を接続するものであればよく、チューブ310と略同一形状の管状部材であってもよい。
タンク100の具体的な構成について、図4を参照しながら説明する。同図に示されるように、タンク100は、円筒形状の部材である第1筒状部材110と、同じく円筒形状の部材であって、第1筒状部材110の内側に配置された第2筒状部材120と、を有する二重管構造となっている。第1筒状部材110の中心軸と、第2筒状部材120の中心軸とは互いに一致している。
第1筒状部材110の内側のうちチューブ310寄りとなる位置には、隔壁130が設けられている。隔壁130は平板状の部材であって、その法線方向は第1筒状部材110の長手方向に沿っている。第1筒状部材110の内部空間のうち、隔壁130よりもチューブ310寄りの空間のことを、以下では「空間150」と表記する。空間150にはチューブ310の端面311が配置されている。
第2筒状部材120は、その一端が隔壁130に当接しており、隔壁130に対して水密な状態でろう接されている。第2筒状部材120の他端は、第1筒状部材110のうち、チューブ320側の端部から更に外側に向けて突出している。第2筒状部材120の外周面のうち、第1筒状部材110の端部を貫いている部分は、当該端部に対して水密な状態でろう接されている。
第2筒状部材120のうち、第1筒状部材110の端部から外側に突出している方の端部には開口121が形成されている。当該開口121は、電池冷却器10に外部から供給される冷媒を受け入れる部分であって、本実施形態における「冷媒受入部IL」に該当する。
第2筒状部材120の内側に形成された空間は、冷媒受入部ILから流入した冷媒が流れる流路となっている。以下では、当該流路のことを「内側流路IFP」と表記する。
隔壁130の中心には、貫通穴である開口131が形成されている。内側流路IFPと空間150との間は、この開口131によって連通されている。冷媒受入部ILから流入した冷媒は、内側流路IFP、開口131、空間150を順に通った後、チューブ310の各流路FPへと流入する。
図4に示されるように、チューブ320は、第1筒状部材110のうち空間150とは反対側の端部近傍となる位置に接続されている。チューブ320の端面321は、第1筒状部材110の内側において突出しているのであるが、端面321と第2筒状部材120との間には隙間が形成されている。第1筒状部材110と第2筒状部材120との間に形成された空間は、チューブ320から排出された冷媒が流れる流路となっている。以下では、当該流路のことを「外側流路OFP」と表記する。外側流路OFPは、第2筒状部材120を挟んで内側流路IFPと隣り合っている。
第1筒状部材110の側面のうち、隔壁130よりも僅かにチューブ320側となる位置には、突出部140が形成されている。突出部140は円筒状の部分であって、その内部空間は外側流路OFPと連通されている。また、突出部140の先端には開口141が形成されている。外側流路OFPを流れる冷媒は、突出部140の内部に流入した後、開口141から外部へと排出される。開口141は、チューブ310、320を通過した後の冷媒を電池冷却器10の外部に排出する部分であって、本実施形態における「冷媒排出部OL」に該当する。
図5を参照しながら、電池冷却器10を蒸発器として用いる冷凍サイクル20の構成について説明する。図5は、冷凍サイクル20を構成する凝縮器22等の各要素を、ph線図上の対応する位置に描いたものである。図5の点線L1は飽和液線を示しており、点線L2は飽和蒸気線を示しており、点CPは臨界点を示している。
冷凍サイクル20は、蒸発器である電池冷却器10の他に、コンプレッサ21と、凝縮器22と、膨張弁EVと、を備えている。
コンプレッサ21は、電池冷却器10から排出された冷媒を受け入れて、これを圧縮して送り出すものである。凝縮器22は、コンプレッサ21から供給される高温高圧の冷媒を、空気との熱交換によって冷却し凝縮させるための熱交換器である。膨張弁EVは、流路を絞ることによって通過する冷媒の圧力を低下させるものである。膨張弁EVは、その開度を変化させることができる。膨張弁EVの開度は、不図示の制御装置によって調整される。凝縮器22と膨張弁EVとの間を繋ぐ配管(不図示)の途中には、レシーバタンクと称される気液分離器が設けられていてもよい。
尚、以上のようなコンプレッサ21、凝縮器22、及び膨張弁EVとしては、従来知られている構成のものを採用することができる。このため、それぞれの具体的な構成については図示及び説明を省略する。
図4及び図5を参照しながら、冷凍サイクル20の動作中における冷媒の流れについて説明する。
図4に示される配管PPは、電池冷却器10に冷媒を供給するための配管である。配管PPは冷媒受入部ILに接続されており、その途中には上記の膨張弁EVが設けられている。配管PPを通る冷媒、すなわち凝縮器22における熱交換に供された後の冷媒は、膨張弁EVを通りその圧力を低下させた後、冷媒受入部ILから内側流路IFPに流入する。当該冷媒は、第2筒状部材120の長手方向に沿って内側流路IFPを流れた後、開口131を通って空間150に流入する。開口131を通る際には、冷媒はその圧力を更に低下させる。
このように、本実施形態では、凝縮器22の下流側となる位置において、冷媒流路の絞られた部分が2箇所(膨張弁EV、開口131)設けられている。冷媒は、膨張弁EV及び開口131を順に通ることにより、その圧力を段階的に低下させる。このため、内側流路IFPを通る冷媒の圧力は、凝縮器22から排出された直後の冷媒の圧力よりも低く、空間150の冷媒の圧力よりも高い「中間圧」となっている。
開口131は、冷媒の流れに沿ってチューブ310、320よりも上流側となる位置に配置されており、本実施形態における「絞り部TP」に該当する。また、膨張弁EVは、冷媒の流れに沿って開口131(絞り部TP)よりも更に上流側となる位置に配置されており、本実施形態における「上流側絞り部UTP」に該当する。
膨張弁EV及び開口131を通過して低圧且つ低温となった冷媒は、空間150からチューブ310の流路FPへと流入する。このときの冷媒は、その殆どが液相冷媒となっている。図5に示される状態点S1は、チューブ310の入口部分における冷媒の状態を示す点となっている。また、同図に示される状態点S2は、チューブ320の出口部分における冷媒の状態を示す点となっている。更に、同図に示される状態点S3は、冷媒排出部OLにおける冷媒の状態を示す点となっている。
冷媒は、チューブ310及びチューブ320を通りながら、電池BTの冷却に供される。その際、電池BTからの熱を受けることにより、液相冷媒は蒸発して気相冷媒となって行く。流路FPにおいては、チューブ310の上流側端部からチューブ320の下流側端部に近づくほど、気相冷媒の占める割合が高くなって行く。
チューブ320を通過した冷媒は、チューブ320の端面321から外側流路OFPに流入する。当該冷媒は、第2筒状部材120の長手方向に沿って外側流路OFPを流れた後、冷媒排出部OLから外部へと排出される。
冷媒排出部OLとコンプレッサ21との間は、不図示の配管で接続されている。冷媒排出部OLから排出された冷媒は、当該配管を通ってコンプレッサ21に到達し、コンプレッサ21によって圧縮される。
冷媒排出部OLとコンプレッサ21との間を繋ぐ配管の途中には、冷媒の温度及び圧力を測定するための不図示のセンサが設けられている。冷凍サイクル20の制御装置は、測定された冷媒の圧力及び温度に基づいて、膨張弁EVが適切な開度となるように制御を行う。当該制御は、温度や圧力が測定された冷媒の全てが気相冷媒であるという前提の下で行われる。
このため、冷媒排出部OLから排出された冷媒に液相冷媒が含まれていると、上記の前提が崩れることとなり、制御装置が冷媒の状態を正確に把握することができなくなってしまう。その結果、膨張弁EVの開度が適切なものではなくなり、制御装置が冷凍サイクル20を適切に制御することができなくなってしまう可能性がある。
そこで、本実施形態に係る電池冷却器10では、チューブ310、320を通過した後の冷媒、すなわち外側流路OFPを通る冷媒が、内側流路IFPを通る冷媒によって加熱されるように構成されている。内側流路IFPを通る冷媒は、絞り部TPを通る前の中間圧の冷媒であるから、その温度は外側流路OFPを通る冷媒よりも高くなっている。図5では、内側流路IFPを通る中間圧の冷媒から、外側流路OFPを通る冷媒への熱の流れが、矢印ARで示されている。
チューブ310、320を通過した直後の冷媒には、液相冷媒が含まれている。しかしながら、当該冷媒は外側流路OFPを通る際において上記のように加熱され、その全てが気相冷媒となる。このため、冷媒排出部OLにおいては全ての冷媒が気相冷媒となるので、当該位置における冷媒の過熱度(所謂スーパーヒート)が確保される。つまり、図5に示されるように、冷媒排出部OLにおける冷媒の状態を示す状態点S3が、飽和蒸気線(L2)よりも右側の点となる。
このように、電池冷却器10とコンプレッサ21との間を流れる冷媒は全て気相冷媒となる。冷凍サイクル20の制御装置は、上記のセンサによって冷媒の状態を正確に把握することができ、これに基づいて冷凍サイクル20を適切に制御することができる。
内側流路IFPと外側流路OFPとが互いに隣り合うように配置されている部分は、チューブ310、320を通過した後の冷媒を加熱して全て蒸発させるための部分であって、本実施形態における「加熱部HT」に該当する。このような加熱部HTが、チューブ310、320と冷媒排出部OLとの間に設けられていることにより、冷媒排出部OLにおける冷媒の過熱度を確実に確保することができる。
本実施形態では、チューブ310に流入する前の冷媒が、加熱部HTでの熱交換に供されることにより、予め冷却される。その結果として、チューブ310の上流側端部から、チューブ320の下流側端部に至るまでの範囲(つまり、電池BTの冷却に供される範囲)の全体において、液相冷媒が存在している。一部の電池BTの下方側において、流路FPを気相冷媒のみが流れているような状態が発生しないので、液相冷媒の蒸発によって全ての電池BTを十分に冷却することができる。
このように、本実施形態に係る電池冷却器10によれば、電池BTの冷却を十分に行い得る構成としながらも、冷媒の出口部分(冷媒排出部OL)における過熱度を確保することが可能となっている。
加熱部HTのための熱源としては、電気ヒーター等を用いることもできるのであるが、本実施形態のように、冷凍サイクル20を流れる高温の冷媒を用いることが好ましい。すなわち、絞り部である開口131を通過する前の高温冷媒との熱交換により、チューブ310、320を通過した後の冷媒を加熱するように、加熱部HTが構成されていることが好ましい。これにより、冷凍サイクル20のエネルギー効率を低下させることなく、加熱部HTによる冷媒の加熱を行うことができる。
本実施形態における加熱部HTは、膨張弁EV(上流側絞り部UTP)を通過した後であり且つ開口131(絞り部TP)を通過する前の中間圧冷媒との熱交換により、チューブ310、320を通過した後の冷媒を加熱するように構成されている。このような態様に替えて、本実施形態における開口131の位置に、膨張弁EVを配置することとしてもよい。
つまり、冷媒の圧力を2段階で低下させるのではなく、膨張弁EVのみの1段階で低下させることとしてもよい。この場合、加熱部HTでは、膨張弁EVを通過する前の(中間圧ではなく)高圧の冷媒により、チューブ310、320を通過した後の冷媒が加熱されることとなる。このような態様でも上記と同様の効果を奏することができる。
本実施形態では、加熱部HTがタンク100の一部として構成されている。具体的には、開口131(絞り部TP)を通過する前の冷媒が、タンク100内に形成された内側流路IFPを通り、チューブ310、320を通過した後の冷媒が、タンク100内に形成された外側流路OFPを通るように、加熱部HTが構成されている。これにより、電池冷却器10の構成を複雑化させることなく、加熱部HTにおける冷媒の加熱を容易に実現することが可能となっている。
本実施形態では、チューブ310、320が多孔チューブとして形成されている。このため、チューブ320が有する複数の流路FPのうち一部からは液相冷媒が多く排出され、他の流路FPからは液相冷媒が少なく排出されるような場合も生じ得る。しかしながら、チューブ320のそれぞれの流路FPから排出された冷媒は、外側流路OFPに流入した際において合流し撹拌された後、加熱部HTにおいて加熱されることとなる。このため、冷媒排出部OLに液相冷媒が到達してしまうことは無く、冷媒排出部OLにおける過熱度は確実に確保される。
本実施形態では、開口131を通過した2相冷媒が、空間150に一旦流入した後、チューブ310の各流路FPに流入する。空間150では、流入した気相冷媒と液相冷媒との撹拌が行われるので、チューブ310の各流路FPに液相冷媒が均等に流入するという効果も得られる。
第2実施形態について、図6を参照しながら説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、第2筒状部材120が、第1筒状部材110の両端からそれぞれ外側に突出するように設けられている。第2筒状部材120の一方側端部は閉塞されており、他方側端部には開口122が形成されている。本実施形態では、この開口122が冷媒排出部OLとなっている。
第2筒状部材120のうち閉塞されている方の端部近傍であって、第1筒状部材110から外部に突出している部分の側面には、チューブ320が接続されている。チューブ320の各流路FPは、第2筒状部材120の内部に形成された内側流路IFPに連通されている。
第1筒状部材110の内側では、第2筒状部材120が隔壁130を貫いている。本実施形態では、隔壁130のうち第2筒状部材120により貫かれている部分の周囲に、貫通穴である開口131が複数形成されている。
空間150では、これを貫く第2筒状部材120の表面と、チューブ310の端面311との間に隙間が形成されている。このため、開口131を通って空間150に流入した冷媒は、本実施形態でもチューブ310の流路FPに流入する。
本実施形態における突出部140は、第1筒状部材110の側面のうち、チューブ320側の端部近傍となる位置に形成されている。本実施形態では、突出部140の先端に形成された開口141に、凝縮器22から伸びる配管PPの先端が接続されている。つまり、本実施形態では、開口141が冷媒受入部ILとなっている。
配管PPを通る冷媒、すなわち凝縮器22における熱交換に供された後の冷媒は、膨張弁EVを通りその圧力を低下させた後、本実施形態では外側流路OFPに流入する。当該冷媒は、第2筒状部材120の長手方向に沿って外側流路OFPを流れた後、開口131を通って空間150に流入する。開口131を通る際には、冷媒はその圧力を更に低下させる。冷媒は、空間150からチューブ310の流路FPに流入し、電池BTの冷却に供される。
電池BTの冷却に供された後、チューブ320の端面321から排出された冷媒は、第2筒状部材120の内側流路IFPに流入する。当該冷媒は、第2筒状部材120の長手方向に沿って内側流路IFPを流れた後、冷媒排出部OLから外部へと排出される。
本実施形態に係る電池冷却器10でも、内側流路IFPと外側流路OFPとが互いに隣り合うように配置されている部分が「加熱部HT」として機能する。ただし、第1実施形態とは逆に、チューブ310、320を通過した後の冷媒が内側流路IFPを通り、絞り部TPを通る前の中間圧の冷媒が外側流路OFPを通るように、加熱部HTが構成されている。このような態様でも、第1実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
第3実施形態について、図7を参照しながら説明する。以下では、上記の第2実施形態と異なる点について主に説明し、第2実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
図6と図7とを対比すると明らかなように、本実施形態では、第2筒状部材120のうち閉塞されている方の端部(チューブ320側の端部)が、第1筒状部材110の内側に収容されている。チューブ320は、第1筒状部材110及び第2筒状部材120の両方の側面を貫いており、その端面321が第2筒状部材120の内側(つまり内側流路IFP)に突出している。
本実施形態における突出部140は、第1筒状部材110のうち、チューブ320側の端面に形成されている。本実施形態では、突出部140の中心軸、第1筒状部材110の中心軸、及び第2筒状部材120の中心軸が、全て一致している。
このような構成においては、配管PPから内側流路IFPに流入する冷媒が、その流れ方向を概ね維持したまま内側流路IFPを流れることとなる。これにより、第1実施形態について説明した効果に加えて、冷媒の流れにおける圧力損失を抑制するという効果も得られる。
第4実施形態について、図8を参照しながら説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態に係るタンク100は、上部タンク100Aと下部タンク100Bとによって構成されている。上部タンク100A及び下部タンク100Bは、チューブ310等よりも僅かに大きい程度の厚さを有する板状の容器として形成されている。上部タンク100Aにはチューブ310の一端が接続されており、下部タンク100Bにはチューブ320の一端が接続されている。
チューブ320は、下部タンク100Bの側面のうち、その長手方向に沿った一方側寄りとなる位置に接続されている。また、下部タンク100Bの上面のうち、上記一方側とは反対側の端部近傍においては、突出部140Bが形成されている。突出部140Bの先端に形成された開口141Bは、本実施形態における冷媒排出部OLに該当する。
上部タンク100Aの長手方向に沿った寸法は、下部タンク100Bの同方向に沿った寸法よりも短くなっている。上部タンク100Aは、下部タンク100Bの上面(突出部140Bが形成されている面)のうち、チューブ320と突出部140Bとの間となる部分に当接するように配置されている。このように積層配置された上部タンク100Aと下部タンク100Bとは、互いにろう接されている。
チューブ310は、上部タンク100Aの側面のうち、突出部140B寄りとなる位置に接続されている。また、上部タンク100Aの上面のうち、チューブ320寄りとなる位置には、突出部140Aが形成されている。突出部140Aの先端に形成された開口141Aは、本実施形態における冷媒受入部ILに該当する。
上部タンク100Aの上面のうち、チューブ310と突出部140Aとの間となる位置には、下部タンク100B側に向かって後退するように括れ部101が形成されている。チューブ310の内部空間では、括れ部101においてその流路が絞られている。括れ部101は、本実施形態における「絞り部TP」に該当する。
電池冷却器10に外部から供給された冷媒(不図示の膨張弁EVを通過した後の冷媒)は、冷媒受入部ILから上部タンク100Aの内部に流入する。当該冷媒は、括れ部101を通過する際においてその圧力を低下させた後、チューブ310の各流路FPに流入し、電池BTの冷却に供される。
電池BTの冷却に供された後、チューブ320から排出された冷媒は、下部タンク100Bの内部に流入する。当該冷媒は、下部タンク100Bの内部をその長手方向に沿って流れた後、冷媒排出部OLから外部に排出される。
冷媒受入部ILから上部タンク100Aの内部に流入した冷媒は、括れ部101に到達するまでの間に、下部タンク100Bを通る冷媒によって冷却される。換言すれば、下部タンク100Bを通る冷媒、すなわちチューブ310、320を通過した後の冷媒は、冷媒排出部OLから外部に排出される前において、上部タンク100Aを通る冷媒によって加熱される。これにより、冷媒排出部OLにおける過熱度が確保される。
上部タンク100Aのうち、括れ部101(絞り部TP)を通過する前の冷媒が通る部分は、本実施形態における「第1タンク」に該当する。また、チューブ310、320を通過した後の冷媒が通る下部タンク100Bは、本実施形態における「第2タンク」に該当する。本実施形態におけるタンク100は、上記のような第1タンクと第2タンクとが互いに積層されており、それぞれを流れる冷媒の間で熱交換が行われるように構成されている。第1タンクと第2タンクとが積層されている部分が、本実施形態における「加熱部HT」に該当する。このような態様であっても、第1実施形態において説明したものと同様の効果を奏する。
第5実施形態について、図9を参照しながら説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、チューブ310、320が接続されたタンク100の内部空間が、隔壁130によって2つに分けられている。隔壁130は、タンク100の長手方向に沿った中央となる位置に設けられている。隔壁130には開口131が形成されていない。このため、タンク100の内部空間は隔壁130によって完全に分離されており、チューブ310の流路FPに連通されている部分と、チューブ320の流路FPに連通されている部分と、に分かれている。
タンク100の外側面のうち隔壁130の近傍となる位置には、外側に向けて突出する突出部160が形成されている。突出部160には、貫通穴161、162が形成されている。貫通穴161は、タンク100の内部空間のうち隔壁130よりもチューブ310側の部分と、突出部160の先端面163との間を貫くように形成されている。貫通穴162は、タンク100の内部空間のうち隔壁130よりもチューブ320側の部分と、先端面163との間を貫くように形成されている。
突出部160の先端面163には、これを覆うように熱交換ユニット200が接続されている。熱交換ユニット200は、フランジ230と、外側筒状部210と、内側筒状部220と、を有している。
フランジ230は、先端面163に接続される部分である。先端面163に対し垂直な方向から見た場合におけるフランジ230の外形は、先端面163の外形と同じである。フランジ230には、これを貫くように貫通穴231、232が形成されている。貫通穴231は、突出部160の貫通穴161に繋がる穴である。貫通穴232は、突出部160の貫通穴162に繋がる穴である。貫通穴231の内側には板状部材233が配置されている。板状部材233の中央には、これを貫通するように開口234が形成されている。つまり、開口234を有する板状部材233によって、貫通穴231の流路断面積が絞られている。
外側筒状部210は、フランジ230から外方に向けて伸びるように設けられた略円筒状の部材である。外側筒状部210の内部空間は、貫通穴231及び貫通穴161を介して、タンク100の内部空間(隔壁130よりもチューブ310側の部分)と連通されている。
内側筒状部220は、フランジ230から外方に向けて伸びるように設けられた円筒状の部材である。内側筒状部220は外側筒状部210の内側に配置されている。内側筒状部220の内部空間は、貫通穴232及び貫通穴162を介して、タンク100の内部空間(隔壁130よりもチューブ320側の部分)と連通されている。
図9に示されるように、フランジ230の近傍部分を除いては、外側筒状部210の中心軸と内側筒状部220の中心軸とが互いに一致している。フランジ230の近傍部分においては、外側筒状部210のみが拡径されており、貫通穴231及び貫通穴232の両方が外側筒状部210によって覆われている。
内側筒状部220の内側の空間は、冷媒の通る内側流路201となっている。外側筒状部210と内側筒状部220との間の空間は、冷媒の通る外側流路202となっている。
外側筒状部210の外側面うち、フランジ230とは反対側の端部近傍となる位置には、突出部211が形成されている。突出部211は円筒状の部分であって、その内部空間は外側流路202と連通されている。また、突出部211の先端には開口212が形成されている。本実施形態では、突出部211の先端に形成された開口212に、凝縮器22から伸びる配管PPの先端が接続されている。つまり、本実施形態では、開口212が冷媒受入部ILとなっている。
外側筒状部210のうち、フランジ230とは反対側の端部は閉塞されている。また、内側筒状部220のうち、フランジ230とは反対側の端部は、外側筒状部210の端部から更に外側に向けて突出している。内側筒状部220の当該端部には開口221が形成されている。内側流路201を流れる冷媒は、開口221から外部へと排出される。開口221は、チューブ310、320を通過した後の冷媒を電池冷却器10の外部に排出する部分であって、本実施形態における「冷媒排出部OL」に該当する。
本実施形態における冷媒は、冷媒受入部ILから外側流路202に流入した後、内側筒状部220の長手方向に沿って外側流路202を流れる。当該冷媒は、開口234を通過する際においてその圧力を低下させる。開口234は、本実施形態における「絞り部TP」に該当する。開口234を通過した冷媒は、貫通穴161を通ってタンク100の内部空間に流入した後、チューブ310の端面311から流路FPに流入し、電池BTの冷却に供される。
電池BTの冷却に供された後、チューブ320の端面321から排出された冷媒は、タンク100の内部空間に流入した後、貫通穴162及び貫通穴232を通り、内側流路201に流入する。その後、内側筒状部220の長手方向に沿って内側流路201を流れた後、冷媒排出部OLから外部へと排出される。
内側流路201を流れる冷媒、すなわち、チューブ310、320を通過した後の冷媒は、外側流路202を流れる冷媒、すなわち、開口131(絞り部TP)を通過する前の冷媒との熱交換によって加熱される。つまり、本実施形態に係る電池冷却器10では、内側流路201と外側流路202とが互いに隣り合うように配置されている部分が「加熱部HT」として機能する。本実施形態では、加熱部HTを有する熱交換ユニット200が、タンク100に対して外側から接続されている。このような態様でも、第1実施形態で説明したものと同様の効果を奏する。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:電池冷却器
310,320:チューブ
BT:電池
HT:加熱部
OL:冷媒排出部

Claims (8)

  1. 相変化する冷媒との熱交換により電池(BT)を冷却する電池冷却器(10)であって、
    前記電池に当接した状態で配置され、その内部を冷媒が通る冷却部(310,320)と、
    前記冷却部を通過した後の冷媒を外部に排出する冷媒排出部(OL)と、を備え、
    前記冷却部と前記冷媒排出部との間には、
    前記冷媒排出部における冷媒の過熱度が確保されるよう、前記冷却部を通過した後の冷媒を加熱する加熱部(HT)が設けられている電池冷却器。
  2. 冷媒の流れに沿って前記冷却部よりも上流側となる位置には、流路を絞ることによって通過する冷媒の圧力を低下させる絞り部(TP)が設けられており、
    前記加熱部は、
    前記絞り部を通過する前の冷媒との熱交換により、前記冷却部を通過した後の冷媒を加熱するように構成されている、請求項1に記載の電池冷却器。
  3. 冷媒の流れに沿って前記絞り部よりも更に上流側となる位置には、流路を絞ることによって通過する冷媒の圧力を低下させる上流側絞り部(UTP)が設けられており、
    前記加熱部は、
    前記上流側絞り部を通過した後であり且つ前記絞り部を通過する前の冷媒との熱交換により、前記冷却部を通過した後の冷媒を加熱するように構成されている、請求項2に記載の電池冷却器。
  4. 前記冷却部は、その一端がタンク(100)に接続されており、
    前記加熱部は前記タンクの一部として構成されている、請求項2又は3に記載の電池冷却器。
  5. 前記タンクは、第1筒状部材(110)と、前記第1筒状部材の内側に配置された第2筒状部材(120)と、を有するものであって、
    前記第1筒状部材と前記第2筒状部材との間には外側流路(OFP)が形成されており、
    前記第2筒状部材の内側には内側流路(IFP)が形成されており、
    前記絞り部を通過する前の冷媒が、前記外側流路又は前記内側流路のうち一方を通り、
    前記冷却部を通過した後の冷媒が、前記外側流路又は前記内側流路のうち他方を通るように構成されている、請求項4に記載の電池冷却器。
  6. 前記タンクは、前記絞り部を通過する前の冷媒が通る第1タンク(100A)と、前記冷却部を通過した後の冷媒が通る第2タンク(100B)と、を有するものであって、
    前記第1タンクと前記第2タンクとが互いに積層されている、請求項4に記載の電池冷却器。
  7. 前記冷却部は、その一端がタンクに接続されており、
    前記加熱部は、前記タンクに対して外側から接続されている、請求項2又は3に記載の電池冷却器。
  8. 前記冷却部は、冷媒の流れる流路(FP)が複数形成された多孔チューブとして形成されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電池冷却器。
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