JP2019215495A - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019215495A
JP2019215495A JP2018113825A JP2018113825A JP2019215495A JP 2019215495 A JP2019215495 A JP 2019215495A JP 2018113825 A JP2018113825 A JP 2018113825A JP 2018113825 A JP2018113825 A JP 2018113825A JP 2019215495 A JP2019215495 A JP 2019215495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screen
light
display device
lens
virtual image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018113825A
Other languages
English (en)
Inventor
伊藤 友二
Tomoji Ito
友二 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP2018113825A priority Critical patent/JP2019215495A/ja
Publication of JP2019215495A publication Critical patent/JP2019215495A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Abstract

【課題】複数のスクリーンを有する表示装置において、光の利用効率を維持しつつ黒浮きを抑制して、高効率に高品質の画像を表示することが可能である表示装置を提供する。【解決手段】光源11と、前記光源から出射される出射光の光路上に設けられた第1のスクリーン13と、前記光路上に設けられ、前記光源からの前記光路上の距離が前記第1のスクリーンよりも長い第2のスクリーン17と、前記光源と前記第2のスクリーンとの間の前記光路上に設けられ、前記第2のスクリーンに向かう前記出射光の向きを変化させる偏向光学系と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置に関する。
透光性の表示部材に画像を表示する表示装置であるヘッドアップディスプレイが知られている。例えば、移動体の運転席付近に設けられたヘッドアップディスプレイは、コンバイナ又はフロントガラスに画像を投影して移動体の前方に虚像として表示する。例えば、ヘッドアップディスプレイによって、ナビゲーション情報等の運転支援情報が表示される。
当該運転支援情報は、当該移動体の運転者からは車両前方の景色に重なって視認される。従って、ヘッドアップディスプレイは、運転者の視線をほとんど移動させることなく、運転者に当該運転支援情報を提供することができる。
例えば、特許文献1には、第1投影光と第2投影光とを含む投影光を受光するスクリーン装置であって、第1投影光を受けて結像し、前記第1投影光が表す第1の像を表示する第1スクリーンと、前記第1投影光よりも結像するまでの距離が長い第2投影光を受けて結像し、前記第2投影光が表す第2の像を表示する第2スクリーンと、前記第1スクリーンが前記第1投影光を受けた面の反対の面から、前記第1の像の表示に伴い射出される光が、前記第2スクリーンに到達することを防止する光遮蔽部と、を備えるスクリーン装置が開示されている。
特開2017−15776号公報
特許文献1のような複数のスクリーンを有するスクリーン装置において、光遮蔽部によって拡散された光が迷光となり、形成される画像領域に白い靄のようなものが生じる、いわゆる「黒浮き」が発生する可能性があることが課題の一例として挙げられる。
また、特許文献1のようなスクリーン装置では、光遮蔽部によって遮蔽された光は画像の表示に使われず、光の利用効率が低下する可能性があることが課題の一例として挙げられる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、複数のスクリーンを有する表示装置において、光の利用効率を維持しつつ黒浮きを抑制して、高効率に高品質の画像を表示することが可能である表示装置を提供することを目的の一つとしている。
請求項1に記載の発明は、光源と、前記光源から出射される出射光の光路上に設けられた第1のスクリーンと、前記光路上に設けられ、前記光源からの前記光路上の距離が前記第1のスクリーンよりも長い第2のスクリーンと、前記光源と前記第2のスクリーンとの間の前記光路上に設けられ、前記第2のスクリーンに向かう前記出射光の向きを変化させる偏向光学系と、を有する。
実施例1に係る表示装置を用いて虚像表示を行う態様の一例を示す図である。 実施例1に係る表示装置の一部を示す斜視図である。 実施例1に係る表示装置の一部を示す平面図である。 実施例1に係る表示装置の一部を示す断面図である。 実施例1に係る表示装置の一部を示す上面図である。 実施例2に係る表示装置を用いて虚像表示を行う態様の一例を示す図である。 実施例2に係る表示装置の一部を示す斜視図である。 実施例2に係る表示装置の一部を示す断面図である。 実施例2に係る表示装置の一部を示す上面図である。 実施例3に係る表示装置を用いて虚像表示を行う態様の一例を示す図である。 実施例3に係る表示装置の一部を示す斜視図である。 実施例3に係る表示装置の一部を示す側面図である。 実施例3に係る表示装置の一部を示す側面図である。 実施例3に係る表示装置によって表示された虚像の一例を示す図である。 実施例3に係る表示装置によって表示された虚像の一例を示す図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1は、実施例1に係る表示装置10及び表示装置10を用いて虚像を表示する態様の一例を模式的に示す図である。本実施例において、表示装置10が車両の運転席付近に搭載されている例について説明する。図1中に、表示装置10の構成の概略を示す側面図を示している。図1において、当該虚像の観察者である運転者の眼EY、フロントガラスFW、フロントガラスFWを用いて投影される第1の虚像VG1及び第2の虚像VG2を表示装置10と共に示している。
本実施例では、図1に示すように、第1の虚像VG1は、長方形の一方の長辺に半円形の切欠きが形成されている形状を有している。第2の虚像VG2は、第1の虚像VG1の当該切欠きに対応した形状を有している。このように、第1の虚像VG1と第2の虚像VG2とは相補的な形状を有している。
光源11は、表示装置10によって表示される画像を形成し得る光を光出射口11Aから出射する光源装置である。例えば、光源11は、所定の照射領域をレーザ光で走査するレーザ走査型プロジェクタである。例えば、光源11は、パルス光を出射することが可能である光源装置であってもよい。
例えば、光源11は、運転支援情報を示す文字及び画像となる出射光を出射する。光出射口11Aは、例えば、光走査装置及び開口部又は光透過性の窓部を含み、走査光が当該開口部又は窓部から出射される。
以下、表示装置10において、光源11から光が出射される方向を前方とし、その反対の方向を後方として説明する。また、当該前後方向をX方向、図1の紙面に垂直な方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向として説明する。図1中、光源11の光出射口11Aから出射された出射光を出射光EL1及び出射光EL2として示している。
第1のスクリーン13は、例えば、マイクロレンズアレイ、ホログラフィックディフューザ又は拡散板等の板状の透過型スクリーンである。第1のスクリーン13は、光源11からの出射光EL1の光路上に設けられており、出射光EL1を透過させつつ拡散する。より詳細には、第1のスクリーン13は、光源11と対向している一方の面で出射光EL1を受光し、当該出射光EL1を散乱及び拡散して他方の面から当該出射光EL1に応じた画像を表示するための投影光SL1を出射する。
また、第1のスクリーン13は、第1の虚像VG1に対応した形状を有している。すなわち、第1のスクリーン13の長方形の板面の一方の長辺に半円形の切欠きが形成されている。図1中の投影光SL1は、出射光EL1が第1のスクリーン13を透過した投影光を示している。投影光SL1は、第1の虚像VG1に対応している。また、出射光EL2は、第1のスクリーン13の半円形の切欠きを通過する。
第2のスクリーン17は、マイクロレンズアレイ、ホログラフィックディフューザ又は拡散板等の板状の透過型スクリーンである。第2のスクリーン17は、光源11から出射される出射光の光路上に設けられており、当該光路上の光源11と第1のスクリーンとの距離よりも光源11からの距離が長い位置に設けられている。
第2のスクリーン17は、第1のスクリーン13の切欠きを通過した出射光EL2の光路上に設けられている。すなわち、出射光EL2は、第2のスクリーン17に向かう出射光である。
第2のスクリーン17は、出射光EL2を透過させつつ拡散する。より詳細には、第2のスクリーン17は、光源11と対向している一方の面で出射光EL2を受光し、当該出射光EL2を散乱及び拡散して他方の面から当該出射光EL2に応じた画像を表示するための投影光SL2を出射する。
また、第2のスクリーン17は、第2の虚像VG2に対応した形状を有している。すなわち、第2のスクリーン17の板面は、第1のスクリーン13の板面の一方の長辺に形成された切欠きに対応した半円形の形状を有している。従って、第1のスクリーン13と第2のスクリーン17とは相補的な形状を有している。
図1中の投影光SL2は、出射光EL2が第2のスクリーン17を透過した投影光を示している。投影光SL2は、第2の虚像VG2に対応している。
第1のミラー19は、投影光SL1及び投影光SL2の光路上に設けられた反射部材である。例えば、第1のミラー19は、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に蒸着等の手段により反射膜が形成された部材である。第1のミラー19は、入射した投影光SL1及び投影光SL2が後方に向かって反射されるように配置されている。
第2のミラー21は、第1のミラー19によって反射された投影光SL1及び投影光SL2の光路上に設けられた反射部材である。例えば、第2のミラー21は、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に蒸着等の手段により反射膜が形成された部材である。第2のミラー21は、第2のミラー21に入射した投影光SL1及び投影光SL2が前方に向かって反射されるように配置されている。
第3のミラー23は、第2のミラー21によって反射された投影光SL1及び投影光SL2の光路上に設けられた凹面鏡である。第3のミラー23は、第2のミラー21によって反射された投影光SL1及び投影光SL2をフロントガラスFWに向けて反射するように配置されている。
図1に示すように、第1のスクリーン13を透過した投影光SL1は、第1のミラー19、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射され、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第1の虚像VG1を形成する。第1の虚像VG1は、光源11から出射された出射光EL1によって第1のスクリーン13に投影された画像に応じた虚像となる。
また、第2のスクリーン17を透過した投影光SL2は、第1のミラー19、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射され、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第2の虚像VG2を形成する。第2の虚像VG2は、光源11から出射された出射光EL2によって第2のスクリーン17に投影された画像に応じた虚像となる。
第1の虚像VG1及び第2の虚像VG2は、車両の前方の景色である前景に重なって視認される。また、図1に示すように、第2の虚像VG2は、第1の虚像VG1よりも運転者から見て手前側にあるように視認される。なお、フロントガラスFWは、自動車のダッシュボード上に配された透光性を有する板状のイメージコンバイナであってもよい。
第1の虚像VG1及び第2の虚像VG2は、例えば、ナビゲーション情報等の運転支援情報である。例えば、第1の虚像VG1はナビゲーション情報であってもよく、第2の虚像VG2は、注意喚起のための情報であってもよい。
図2は、図1中の光源11、第1のスクリーン13及び第2のスクリーン17の構成を示す斜視図である。上述したように、第1のスクリーン13は、長方形の一方の長辺側に半円形の切欠き13Aを有している。また、上述したように、光源11からの出射光EL1が第1のスクリーン13を透過して拡散されて投影光SL1となる。
偏向光学系としてのレンズ25は、半円形の表面形状を有するレンズである。より詳細には、レンズ25は、両凸レンズを当該両凸レンズの光軸を通りレンズ面に垂直な面で切断した形状を有している。
レンズ25は、光源11と第2のスクリーン17との間の、出射光EL2の光路上に設けられている。また、レンズ25は、第1のスクリーン13の切欠き13Aに収まるように設けられている。
本実施例において、レンズ25は、第1のスクリーン13とは別体であり、図示しない固定部材で図示しない支持体に固定されて、当該切欠き13Aに収まるように設けられている。なお、レンズ25は、第1のスクリーン13と一体的に形成されていてもよい。
光源11からの出射光EL2は、第1のスクリーン13の切欠き13Aを通過する。すなわち、出射光EL2は、レンズ25に照射される。レンズ25は、当該出射光EL2を集光する(集束させる)。従って、レンズ25は、出射光EL2を集光する集光光学系である。また、レンズ25は、光源11からの出射光EL2の向きを変化させる偏向光学系であるともいえる。
第2のスクリーン17は、光源11からの光路上の距離が第1のスクリーン13よりも長い位置に設けられている。レンズ25によって集光された出射光EL2が第2のスクリーン17に照射される。このように、光源11からの出射光EL2はレンズ25を経て第2のスクリーン17を透過して拡散されて投影光SL2となる。
図3は、光源11の出射口11Aから見た第1のスクリーン13及び第2のスクリーン17を模式的に示す図である。説明のため、図3において、レンズ25を省略して示している。
図3に示すように、第1のスクリーン13は、切欠き13Aを有している。本実施例において、第1のスクリーン13は、線対称な形状を有している。第2のスクリーン17は、第1のスクリーン13の切欠き13Aに対応する形状を有している。すなわち、第1のスクリーン13と第2のスクリーン17とは、相補的な形状を有している。また、本実施例において、第2のスクリーン17は、第1のスクリーン13の切欠き13Aよりも小さく、第1のスクリーン13と第2のスクリーン17とは光出射口11Aから見て互いに離間している。
図4は、表示装置10の断面図である。より詳細には、図4は、第1のスクリーン13の線対称の対称軸13Xを通り第1のスクリーン13の板面に垂直な面で切断した表示装置10の断面図である。図4は、光源11、第1のスクリーン13、第2のスクリーン17及びレンズ25の断面を示しており、第1のミラー19、第2のミラー21及び第3のミラー23については省略している。
説明のため、図4において、出射光EL1、出射光EL2及び投影光SL1の経路をそれぞれ一本の実線で模式的に示し、これらが照射されている領域の端部を破線によって模式的に示している。また、投影光SL1が照射されている領域及びレンズ25を通過した出射光EL2が照射されている領域にハッチングを施して示している。
上述したように、出射光EL1は、第1のスクリーン13を透過しつつ拡散されて投影光SL1となる。また、上述したように、出射光EL2は、第1のスクリーン13の切欠き13Aを通過し、すなわち、レンズ25を経て、第2のスクリーン17に照射される。
図4に示すように、第1のスクリーン13を経た投影光SL1は拡散している。しかし、当該拡散した投影光SL1は、第2のスクリーン17には到達していない。すなわち、第2のスクリーン17は、拡散した投影光SL1が到達しない位置に設けられている。
本実施例においては、図3に示したように、第2のスクリーン17の板面は、第1のスクリーン13の切欠き13Aよりも小さく、光出射口11Aから見て第1のスクリーン13から離間するように配置されている。このように、表示装置10は、第2のスクリーン17に投影光SL1が到達しないように構成されている。
従って、第2のスクリーン17に投影された画像に応じて虚像VG2(図1参照)が形成される際に、投影光SL1の影響が抑制される。具体的には、第2のスクリーン17に投影光SL1が照射された場合に、虚像VG2の中に白く光る部分が生じるような、いわゆる「黒浮き」と呼ばれる現象の発生が抑制される。
さらに、図4に示すように、切欠き13Aを通過した出射光EL2は、レンズ25によって集光されて第2のスクリーン17に到達している。従って、切欠き13Aに到達した出射光EL2の殆ど全てが第2のスクリーン17に到達している。
例えば、第2のスクリーン17を切欠き13Aよりも小さい構成とすることに伴って、出射光EL2のうち虚像の生成に使用されない出射光が生じたり、それによって、投影光SL2によって形成される画像の画素数が損なわれたりすることを抑制することができる。つまり、第2のスクリーン17の板面が切欠き13Aよりも小さくても、レンズ25が設けられていることで、出射光EL2を高効率で利用することができる。
図5は、図1の表示装置10のうち破線で囲まれた部分Aの上面図である。より詳細には、図5は、図1及び図2を参照して説明した光源、第1のスクリーン13、第2のスクリーン17及びレンズ25を、図1におけるZ方向から見た状態を模式的に示している。
図5において、図4の場合と同様に、出射光EL1、出射光EL2、及び投影光SL1の経路をそれぞれ一本の実線で模式的に示し、これらが照射される領域の端部を破線によって模式的に示している。また、投影光SL1が照射される領域及びレンズ25を通過した出射光EL2が照射される領域にハッチングを施して示している。
投影光SL1は、レンズ25を挟んで両側に見える第1のスクリーン13よりも広範囲に広がっている。一方、第2のスクリーン17は、当該両側から広がってきた投影光SL1が到達しない位置に設けられている。
上述したように、本実施例においては、第2のスクリーン17の板面が第1のスクリーン13の切欠き13Aよりも十分に小さく、第2のスクリーン17に投影光SL1が到達し難いように構成されている(図3参照)。具体的には、第2のスクリーン17は、投影光SL1が照射される領域内に入らないように小さく構成されている。好ましくは、第2のスクリーン17の端部は、当該領域から所定の距離以上離間している。このように、図5からも、投影光SL1は、第2のスクリーン17には照射され難く、いわゆる「黒浮き」と呼ばれる現象の発生が抑制されているといえる。
また、図5に示すように、切欠き13Aを通過した出射光EL2は、レンズ25によって集光されて第2のスクリーン17に到達している。従って、切欠き13Aに到達した出射光EL2の殆ど全てが、第2のスクリーン17に到達している。従って、第2のスクリーン17の板面が切欠き13Aよりも小さくても、出射光EL2を高効率で利用することができる。
なお、本実施例においてレンズ25が設けられていない場合には、第1のスクリーン13の切欠き13Aを通過した出射光EL2は、集光されずに第2のスクリーン17に向かって進む。この場合、当該出射光EL2の一部は、第2のスクリーン17に照射されない。第2のスクリーンに照射されない光は、虚像の生成に利用されず、出射光EL2の利用効率が低くなる。
さらに、本実施例において、レンズ25が設けられていないことに加えて、第2のスクリーン17の板面が第1のスクリーン13の切欠き13Aよりも十分に小さくない場合には、投影光SL1が第2のスクリーン17に照射され易くなる。
例えば、光源11から見て第1のスクリーン13との間に間隙が無く、第2のスクリーン17が、第1のスクリーン13の切欠き13Aと同等の大きさ及び形状である場合に、第2のスクリーン17に投影光SL1が照射される。このような場合には、第2のスクリーン17に対応して生成される虚像中に白く光る部分が生じる、「黒浮き」と呼ばれる現象が発生し易くなる。このように、従来生じていた現象が、本実施例においては抑制される。
なお、本実施例において、偏向光学系としてのレンズ25が設けられ、レンズ25は出射光EL2を集光する集光光学系である場合について説明したが、これに限られない。レンズ25に代えて、集光しない光学系を用いてもよい。すなわち、偏向光学系として、出射光EL2の向きを変化させる1以上の光学部材が設けられていればよい。例えば、出射光EL2の向きを第1のスクリーン13から遠ざかる方向に変化させる光学部材が設けられていてもよい。
なお、本実施例において、集光光学系としてのレンズ25が両凸レンズを切断した形状である例について説明したが、これに限られない。レンズ25に代えて、円形の表面形状を有する両凸レンズ等の、光を集束させる性質を有する他の光学部材が備えられていてもよい。
また、集光光学系は、レンズ25に代えて、複数の光学部材を含む光学系であってもよい。例えば、凹レンズ、シリンドリカルレンズ等の光学部材を含んでいてもよい。例えば、集光光学系は、複数の凸レンズ及び複数の凹レンズが組み合わされたものであってもよく、出射光EL2を集光するように設けられていればよい。すなわち、集光光学系は、当該集光光学系を経た出射光EL2が集光されるように構成されていればよい。
また、レンズ25が設けられる位置は、第1のスクリーン13の切欠き13Aに収まる位置である例について説明したが、これに限られない。集光光学系としてのレンズ25は、光源11と第2のスクリーン17との間の、光源11からの出射光の光路上であって、第1のスクリーン13よりも光源11に近い位置又は第1のスクリーン13よりも光源11から遠い位置に設けられていてもよい。
なお、本実施例における第1の虚像VG1及び第2の虚像VG2の形状については、表示装置10によって表示される虚像の形状の一例として示している。当該虚像の形状は、光源11からの出射光の出射の態様及び第1のスクリーン13の形状及び第2のスクリーン17の形状に応じて様々な形状の虚像を表示することができる。
なお、本実施例のように、第1のスクリーン13と第2のスクリーン17とが相補的な形状を有しており、全体として長方形の形状を有していることで、当該長方形の領域に対して、レーザ走査型プロジェクタである光源11による走査を行うことができる。すなわち、複数のスクリーンが相補的な形状を有していることで、当該複数のスクリーンが組み合わされた全体の形状に対して光源からの出射光を照射することができる。従って、例えば走査型プロジェクタによる走査において、出射光の利用効率を確保し易い。
なお、本実施例の第1のミラー19及び第2のミラー21を設ける構成は一例であり、第1のミラー19及び第2のミラー21を設けなくともよい。例えば、第1のミラー19及び第2のミラー21を設けることで、狭いスペースでも光源11からの出射光の光路長を確保することができ、光路長を長くするほど、画像を拡大することが可能となる。
以上、詳細に説明したように、本実施例の表示装置10によれば、光源11からの距離が第1のスクリーン13よりも長い第2のスクリーン17と光源11との間の光路上に設けられたレンズ25によって、集束された出射光EL2を第2のスクリーン17に照射することができる。
これによって、第2のスクリーン17に到達した際の、出射光EL2の照射される面積を小さくしつつ、出射光EL2の損失を抑制することができる。従って、画素数を低下させることなく、第2のスクリーン17を小さくすることができる。
第2のスクリーン17を小さくすることで、第1のスクリーン13によって拡散された投影光SL1が第2のスクリーン17に到達することを抑制することができる。従って、いわゆる「黒浮き」の発生が抑制される。
従って、複数のスクリーンを有する表示装置において、光の利用効率を維持しつつ黒浮きを抑制して、高効率に高品質の画像を表示することが可能である表示装置を提供することができる。
図6は、実施例2に係る表示装置30及び表示装置30を用いて虚像を表示する態様の一例を模式的に示す図である。本実施例において、表示装置30が車両の運転席付近に搭載されている例について説明する。図6中に、表示装置30の構成の概略を示す側面図を示している。
図6において、虚像の観察者である運転者の眼EY、フロントガラスFW、フロントガラスFWを用いて投影される第1の虚像VG1及び第2の虚像VG2を表示装置30と共に示している。
表示装置30は、ミラー19及びレンズ25を有しておらず、反射部材31を有している点において表示装置10と異なる。また、表示装置30において、第1のスクリーン13及び第2のスクリーン17の設けられている位置が表示装置10とは異なっている。その余の点については、表示装置30は表示装置10と同様に構成されている。
本実施例では、図1に示した例と同様に、第1の虚像VG1は、長方形の一方の長辺に半円形の切欠きが形成されている形状を有している。第2の虚像VG2は、第1の虚像VG1の当該切欠きに対応した形状を有している。すなわち、第1の虚像VG1と第2の虚像VG2とは相補的な形状を有している。
以下、表示装置30において、光源11から光が出射される方向を前方とし、その反対の方向を後方として説明する。また、当該前後方向をX方向、図6の紙面に垂直な方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向として説明する。図6中、図1の場合と同様に、光源11の光出射口11Aからの出射光を出射光EL1及び出射光EL2として示している。
反射部材31は、出射光EL1及び出射光EL2の光路上に設けられた反射部材である。例えば、反射部材31は、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に蒸着等の手段により反射膜が形成された部材である。反射部材31は、出射光EL1及び出射光EL2が後方に向かって反射されるように配置されている。
図6に示すように、反射部材31によって反射された出射光EL1は、第1のスクリーン13を経て投影光SL1となり、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射される。そして、当該投影光SL1は、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第1の虚像VG1を形成する。第1の虚像VG1は、出射光EL1によって第1のスクリーン13に投影された画像に応じた虚像となる。
反射部材31によって反射された出射光EL2は、第2のスクリーン17を経て投影光SL2となり、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射される。そして、当該投影光SL2は、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第2の虚像VG2を形成する。第2の虚像VG2は、出射光EL2によって第2のスクリーン17に投影された画像に応じた虚像となる。
図7は、図6中の光源11、第1のスクリーン13、第2のスクリーン17及び反射部材31の構成を示す斜視図である。実施例1の場合と同様に、第1のスクリーン13は、半円形の切欠き13Aを有している。また、第2のスクリーン17は、第1のスクリーン13の切欠き13Aに対応する形状を有している。
図7に示すように、反射部材31は、直方体の板状をベースとした形状を有しており、一方の板面に反射膜が形成された面である反射面31Aを有している。反射部材31の反射面31Aの長方形の板面の一方の長辺側に、凹部33が形成されている。凹部33の表面には、反射膜が形成された面である凹面鏡33Aが形成されている。反射面31Aは、第1のスクリーン13に対応した線対称な形状を有している。また、凹部33は、第1のスクリーン13の切欠き13Aに対応した形状を有している。
光源11の光出射口11Aからの出射光EL1は、反射部材31の反射面31Aによって反射されて第1のスクリーン13Aに照射される。その後、出射光EL1は、第1のスクリーン13を透過しつつ拡散されて投影光SL1となる。
出射光EL2は、反射部材31の凹部33に形成された凹面鏡33Aによって反射されて第1のスクリーン13の切欠き13Aを通過し、第2のスクリーン17に照射される。すなわち、第2のスクリーン17は、光源11からの光路上の距離が第1のスクリーン13よりも長い位置に設けられている。その後、出射光EL2は、第2のスクリーン17を透過しつつ拡散されて投影光SL2となる。
出射光EL2は、偏向光学系としての凹面鏡33Aによって反射されて集光(集束)される。すなわち、凹面鏡33Aは、出射光EL2を集光する集光光学系である。また、反射膜33は、出射光EL2の向きを変化させる偏向光学系であるともいえる。
図8は、反射面31Aの線対称の対称軸31X及び第1のスクリーン13の線対称の対称軸13Xを通る面で切断した表示装置30の断面図である。図8は、第1のスクリーン13、第2のスクリーン17及び反射部材31の断面を示しており、第2のミラー21及び第3のミラー23については省略している。また、図8において、光源11を模式的に示している。
説明のため、図8において、出射光EL1、出射光EL2、投影光SL1及び投影光SL2の経路をそれぞれ一本の実線で示し、これらが照射される領域の端部を破線で示している。また、投影光SL1が照射される領域及び凹面鏡33Aによって反射された出射光EL2が照射される領域にハッチングを施して示している。
出射光EL1は、反射面31Aによって反射されて第1のスクリーン13に照射される。当該出射光EL1は、第1のスクリーン13を透過しつつ拡散されて投影光SL1となる。
出射光EL2は、凹面鏡33Aによって反射される際に集光されて第2のスクリーン17に照射される。当該集光された出射光EL2は、第2のスクリーン17を透過しつつ拡散されて投影光SL2となる。
図8に示すように、第1のスクリーン13を経た投影光SL1は拡散している。しかし、当該拡散した投影光SL1は、第2のスクリーン17には到達していない。すなわち、第2のスクリーン17は、拡散した投影光SL1が到達しない位置に設けられている。
本実施例においては、図3に示したように、第2のスクリーン17の板面は、第1のスクリーン13の切欠き13Aよりも小さく、光出射口11Aから見て第1のスクリーン13から離間するように配置されている。このように、表示装置30は、第2のスクリーン17に投影光SL1が到達しないように構成されている。
従って、第2のスクリーン17に投影された画像に応じて虚像VG2(図6参照)が形成される際に、投影光SL1の影響が抑制される。具体的には、第2のスクリーン17に投影光SL1が照射された場合に、虚像VG2の中に白く光る部分が生じるような、いわゆる「黒浮き」と呼ばれる現象の発生が抑制される。
さらに、出射光EL2は、凹面鏡33Aによって反射される際に集光されて第2のスクリーン17に到達している。従って、凹面鏡33Aに到達した出射光EL2の殆ど全てが第2のスクリーン17に到達している。
例えば、第2のスクリーン17を切欠き13Aよりも十分に小さくして拡散した投影光SL1が到達しない位置に設けることに伴って、出射光EL2のうち虚像の形成に使用されない出射光が生じて光の利用効率が低下したり、投影光SL2によって形成される画像の画素数が損なわれたりすることが懸念される。本実施例においては、凹面鏡33Aに到達した出射光EL2の殆ど全てを第2のスクリーン17に到達させて利用することで、利用効率を維持しつつ、高品質の画像を表示することができる。
図9は、図6の表示装置30のうち破線で囲まれた部分Bの上面図である。より詳細には、図9は、図6及び図7を参照して説明した光源11、第1のスクリーン13、第2のスクリーン17及び反射部材31を、図6におけるZ方向から見た状態を模式的に示している。図9において、切欠き13Aを挟んで両側に第1のスクリーン13の上端部が示されている。
図9においても、第1のスクリーン13を透過して拡散された投影光SL1は、第2のスクリーン17には到達していない。また、凹面鏡33Aに到達した出射光EL2の殆ど全てが第2のスクリーン17に到達している。
すなわち、出射光EL2を高い効率で利用しつつ、投影光SL1が第2のスクリーン17に到達して生じる黒浮きの発生を抑制できることが、図9からも確認できる。
なお、本実施例において、凹部33は、反射部材31と一体的に形成されている例について説明したが、これに限られない。凹部33と反射部材31とは、別体で設けられていてもよい。例えば、凹部33は、反射部材31に固定されていてもよく、反射部材31とは別の部分に固定されていてもよい。
なお、本実施例において、出射光EL2を反射する際に集光する偏向光学系として凹面鏡33Aが設けられている例について説明したが、凹面鏡33Aに代えて、他の光学部材が設けられていてもよい。例えば、当該偏向光学系は、複数の光学部材が組み合わされたものであってもよい。当該偏向光学系には、凹面鏡又は他の曲面ミラーが含まれていてもよく、出射光EL2を反射する際に集光して広がりを抑制するように構成されていればよい。
以上、説明したように、本実施例の表示装置30によれば、光源11からの距離が第1のスクリーン13よりも長い第2のスクリーン17と光源11との間の光路上に設けられた凹面鏡33Aによって、集束された出射光EL2を第2のスクリーン17に照射することができる。
これによって、第2のスクリーン17に到達した際の、出射光EL2の照射される面積を小さくするとともに、出射光EL2の損失を抑制することができる。従って、第2のスクリーン17を小さくすることができる。
第2のスクリーン17を小さくすることで、第1のスクリーン13によって拡散された投影光SL1が第2のスクリーン17に到達することを抑制することができる。従って、いわゆる「黒浮き」の発生が抑制される。
従って、複数のスクリーンを有する表示装置において、光の利用効率を維持しつつ黒浮きを抑制して、高効率に高品質の画像を表示することが可能である表示装置を提供することができる。
図10は、実施例3に係る表示装置40及び表示装置40を用いて虚像を表示する態様の一例を模式的に示す図である。本実施例において、表示装置40が車両の運転席付近に搭載されている例について説明する。図10中に、表示装置30の構成の概略を示す側面図を示している。
図10において、虚像の観察者である運転者の眼EY、フロントガラスFW、フロントガラスFWを用いて投影される第1の虚像VG3及び第2の虚像VG4を表示装置40と共に示している。
表示装置40は、第1のスクリーン13及び第2のスクリーン17の代わりに第1のスクリーン41及び第2のスクリーン43を有している点において実施例1の表示装置10と異なる。また、表示装置40は、レンズ25の代わりにレンズ45を有している点において表示装置10と異なる。その余の点については、表示装置40は表示装置10と同様に構成されている。
本実施例では、第1の虚像VG3は、長方形の形状を有している。第2の虚像VG2は、円形の形状を有している。また、第1の虚像VG3と第2の虚像VG4との間の距離は可変である。
以下、表示装置40において、光源11から光が出射される方向を前方とし、その反対の方向を後方として説明する。また、当該前後方向をX方向、図10の紙面に垂直な方向をY方向、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向として説明する。図10中、図1の場合と同様に、光源11の光出射口11Aからの出射光を出射光EL1及び出射光EL2として示している。
第1のスクリーン41は、例えば、マイクロレンズアレイ、ホログラフィックディフューザ又は拡散板等の板状の透過型スクリーンである。第1のスクリーン41は、光源11からの出射光EL1が照射される位置に設けられており、出射光EL1を透過させつつ拡散する。また、第1のスクリーン41は、第1の虚像VG3に対応した形状を有している。
第2のスクリーン43は、マイクロレンズアレイ、ホログラフィックディフューザ又は拡散板等の板状の透過型スクリーンである。第2のスクリーン43は、光源11と第1のスクリーンとの距離よりも光源11からの距離が長い位置に設けられている。第2のスクリーン43は、出射光EL2が照射される位置に設けられ、当該出射光EL2を透過させつつ拡散する。また、第2のスクリーン43は、第2の虚像VG2に対応した形状を有している。
偏向光学系としてのレンズ45は、光源11と第2のスクリーン43との間の、出射光EL2の光路上に設けられている。レンズ45は、円形の凸レンズであり、出射光EL2を集光する(集束させる)。従って、レンズ45は、出射光EL2を集光する集光光学系である。また、レンズ45は、光源11からの出射光EL2の向きを変化させる偏向光学系であるともいえる。レンズ25によって集光された出射光EL2は第2のスクリーン43を透過しつつ拡散されて投影光SL2となる。
図10に示すように、第1のスクリーン41を透過した投影光SL1は、第1のミラー19、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射され、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第1の虚像VG3を形成する。第1の虚像VG3は、出射光EL1によって第1のスクリーン41に投影された画像に応じた虚像となる。
また、第2のスクリーン43を透過した投影光SL2は、第1のミラー19、第2のミラー21及び第3のミラー23によって反射され、フロントガラスFWによって反射されて運転者の眼EYによって視認される第2の虚像VG4を形成する。第2の虚像VG4は、出射光EL2によって第2のスクリーン43に投影された画像に応じた虚像となる。
図11は、表示装置40の光源11、第1のスクリーン41、第2のスクリーン43及びレンズ45の構成を示す斜視図である。図11に示すように、レンズ45は、第1のスクリーン41の上方に配置されている。レンズ45は、図示しない固定部材によって表示装置40内に固定されている。
また、レンズ45は、図示しない駆動機構に接続されている。レンズ45は、当該駆動機構によって駆動されて移動する。例えば、レンズ45は、回転軸LXを中心に回転する。当該回転によって、レンズ45によって集光された出射光EL2の向きが変化する。すなわち、偏向光学系としてのレンズ45は、出射光EL2を方向可変に偏向可能に構成されている。
第2のスクリーン43は、図示しない駆動機構に接続されており、レンズ45の移動による出射光EL2の向きの変化に応じて移動する。例えば、第2のスクリーン45は、レンズ45の回転による出射光EL2の偏向方向の変化に応じて、出射光EL2が照射される位置に移動する。すなわち、第2のスクリーン43は、レンズ45による出射光EL2の偏向方向に応じて移動可能に設けられている。
図12Aは、図10の表示装置40のうち破線で囲まれた部分Cの拡大図である。すなわち、図12Aは、光源11、第1のスクリーン41、第2のスクリーン43及びレンズ45の側面図である。
図12Aにおいて、出射光EL1、出射光EL2及び投影光SL1の経路をそれぞれ一本の実線で模式的に示し、これらが照射される領域の端部を破線によって模式的に示している。また、投影光SL1が照射される領域及びレンズ45を通過した出射光EL2が照射される領域にハッチングを施して示している。
図12Aに示すように、第1のスクリーン41を経た投影光SL1は拡散している。しかし、当該拡散した投影光SL1は、第2のスクリーン43には到達していない。すなわち、第2のスクリーン17は、拡散した投影光SL1が到達しない位置に設けられている。
本実施例においては、第2のスクリーン43の板面は、レンズ45よりも小さく、第1のスクリーン41から離間して設けられている。すなわち、第2のスクリーン43は、投影光SL1が到達しないように構成されている。
従って、第2のスクリーン43に投影された画像に応じて虚像VG4(図10参照)が形成される際に、投影光SL1の影響が抑制される。第2のスクリーン43に投影光SL1が照射された場合に、虚像VG4の中に白く光る部分が生じるような、いわゆる「黒浮き」と呼ばれる現象の発生が抑制される。
加えて、図12Aに示すように、出射光EL2は、レンズ45によって集光されて第2のスクリーン43に到達している。従って、レンズ45に到達した出射光EL2の殆ど全てが第2のスクリーン43に到達している。
従って、出射光EL2のうち虚像VG4の形成に使用されない出射光が生じる等の、出射光EL2の利用効率の低下は起こり難い。つまり、出射光EL2を高効率で利用することができる。
図12Bは、図12Aにおいてレンズ45が回転して移動した状態を示している。また、図12Bにおいて、レンズ45の回転に伴って、第2のスクリーン43も移動した状態を示している。
図12Bにおいても、投影光SL1は、第2のスクリーン43に到達していない。また、レンズ45に到達した出射光EL2の殆ど全てが第2のスクリーン43に到達している。
このように、レンズ45及び第2のスクリーン43を移動させても、出射光EL2の利用効率を維持しつつ、いわゆる「黒浮き」等の影響の少ない高品質の画像として虚像VG3及びVG4を表示することができる。換言すれば、第2のスクリーン43に投影光SL1が到達しない範囲内でレンズ45及び第2のスクリーン43の移動方向及び移動量を決定すればよい。
図13は、フロントガラスFWから車両の運転者によって視認される外景50に重畳して、表示装置40によって表示された虚像VG3及びVG4の一例を示す図である。図13において、虚像VG3は上方に位置し、虚像VG4は虚像VG3の下方に位置している。
虚像VG3は、周囲の道路情報を表示している。虚像VG3には、例えば、地図情報などの運転に関する情報が表示されていても良い。また、図13において、虚像VG4は、ナビゲーション情報を表示している。
図13は、平常時の運転状況における運転支援の画像を示している。平常時において、虚像VG4が示すナビゲーション情報を特に強調する必要は無く、虚像VG4は虚像VG3から離れた位置に表示されている。
例えば、図12Bに示したように、レンズ45が移動して出射光EL2の向きが第1のスクリーン41から離れる方向に変更されている場合に、図13に示すような位置関係で虚像VG3及び虚像VG4を表示することができる。
図14は、外景50に重畳して、表示装置40によって表示された虚像VG3及びVG4の別の例を示す図である。図14において、虚像VG3中に、車道に向かっている歩行者の画像51が表示されている。そして、当該歩行者が飛び出してくる可能性に対する注意喚起の表示が虚像VG4によって示されている。注意喚起のため、虚像VG4は虚像VG3に近い位置に表示されている。すなわち、図14は、注意喚起の必要な運転状況における運転支援の画像を示している。
例えば、図12Aに示したように、レンズ45が移動せずに、レンズ45のレンズ面と第1のスクリーン41とが平行に配置されている際に、図14に示すような位置関係で虚像VG3及び虚像VG4を表示することができる。このように、虚像VG3と虚像VG4との位置関係を、運転状況等の状況に応じて変更することができる。
なお、本実施例において、レンズ45が回転して移動する例について説明したが、レンズ45の移動は回転に限られない。例えば、レンズ45は、レンズ面に平行に移動可能に設けられていてもよい。例えば、レンズ45は、図12Aにおいて第1のスクリーン41の板面に平行な方向であって上下方向に移動可能に設けられていてもよい。
すなわち、レンズ45は、出射光EL2を方向可変に偏向可能に構成されていればよい。これによって、出射光EL2に対応して表示される虚像の位置を可変とすることができればよい。また、第2のスクリーン47は、レンズ45の回転に応じて移動可能であるかまたはレンズ45の駆動する範囲に応じた大きさで構成されていればよい。
また、レンズ45が設けられる位置は、第1のスクリーン41の上方であってレンズ45のレンズ面と第1のスクリーン41とが平行になる位置である例について説明したが、これに限られない。レンズ45は、光源11と第2のスクリーン43との間の光源11からの出射光の光路上であって、第1のスクリーン41よりも光源11に近い位置又は光源11から遠い位置に設けられていてもよい。
以上、説明したように本実施例の表示装置40によれば、レンズ45を移動可能に設け、出射光EL2を方向可変に偏向可能に構成し、当該出射光EL2の偏向方向に応じて第2のスクリーン43を移動させ、虚像VG4が視認される際の位置を変更することができる。当該レンズ45及び第2のスクリーン43の移動の条件を、投影光SL1が第2のスクリーン43に到達しない範囲内とすることで、レンズ45及び第2のスクリーン43が移動した際にも、黒浮きを抑制し、かつ、レンズ45に到達した出射光EL2の殆ど全てを第2のスクリーン43に到達させることができる。従って、虚像VG4の位置を変更しても、出射光の利用効率を維持しつつ、高品質な画像を表示させることができる。
なお、上記の実施例1乃至3において、偏向光学系としてのレンズ25、凹面鏡33A又はレンズ45が設けられる例について説明したが、これらの実施例において説明した例に限られない。偏向光学系として、第2のスクリーンに向かう出射光の向きを変化させる光学部材が設けられていればよい。また、偏向光学系は、複数の光学部材が組み合わされたものであってもよい。
なお、実施例1乃至3において、光源11がレーザ走査型プロジェクタである例について説明したが、これに限られない。例えば、光源11として、投影型のプロジェクタが用いられてもよい。この場合、第2のスクリーンに到達する出射光の光路長を、第1のスクリーンに到達する出射光の光路長と同一か又は当該光路長よりも短くすることが好ましい。
上述した実施例における構成は例示に過ぎず、用途等に応じて適宜選択及び変更可能である。
10、30、40 表示装置
11 光源
11A 光出射口
13、41 第1のスクリーン
13A 切欠き
17、43 第2のスクリーン
19 第1のミラー
21 第2のミラー
23 第3のミラー
25、45 レンズ
31 反射部材
31A 反射面
33 凹部
33A 凹面鏡
FW フロントガラス
VG1 第1の虚像
VG2 第2の虚像
EL1、EL2 出射光
SL1、SL2 投影光

Claims (9)

  1. 光源と、
    前記光源から出射される出射光の光路上に設けられた第1のスクリーンと、
    前記光路上に設けられ、前記光源からの前記光路上の距離が前記第1のスクリーンよりも長い第2のスクリーンと、
    前記光源と前記第2のスクリーンとの間の前記光路上に設けられ、前記第2のスクリーンに向かう前記出射光の向きを変化させる偏向光学系と、を有する表示装置。
  2. 前記光源は前記出射光を出射する光出射口を有し、前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとは、前記光出射口から見て互いに離間している請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記偏向光学系は、前記出射光を集光する集光光学系を含む請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記第1のスクリーンと前記第2のスクリーンとは、相補的な形状を有している請求項1乃至3のいずれか1に記載の表示装置。
  5. 前記第1のスクリーンは切欠きを有し、
    前記偏向光学系は、前記切欠きを通過する光を集束させるように構成されている請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記偏向光学系は凸レンズを含む請求項1乃至5に記載の表示装置。
  7. 前記偏向光学系は凹面鏡を含む請求項1乃至5に記載の表示装置。
  8. 前記偏向光学系は、前記出射光を方向可変に偏向可能に構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記第2のスクリーンは、前記偏向光学系による前記出射光の偏向方向に応じて移動可能に設けられている請求項8に記載の表示装置。
JP2018113825A 2018-06-14 2018-06-14 表示装置 Pending JP2019215495A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018113825A JP2019215495A (ja) 2018-06-14 2018-06-14 表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018113825A JP2019215495A (ja) 2018-06-14 2018-06-14 表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019215495A true JP2019215495A (ja) 2019-12-19

Family

ID=68917945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018113825A Pending JP2019215495A (ja) 2018-06-14 2018-06-14 表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019215495A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150947A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Hitachi Ltd 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP2016080860A (ja) * 2014-10-16 2016-05-16 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
JP2017015776A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 日本精機株式会社 スクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置
JP2017032600A (ja) * 2015-07-28 2017-02-09 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
US20170315352A1 (en) * 2015-01-14 2017-11-02 Jaguar Land Rover Limited Dual head-up display apparatus

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150947A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Hitachi Ltd 車両用ヘッドアップディスプレイ装置
JP2016080860A (ja) * 2014-10-16 2016-05-16 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置
US20170315352A1 (en) * 2015-01-14 2017-11-02 Jaguar Land Rover Limited Dual head-up display apparatus
JP2017015776A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 日本精機株式会社 スクリーン装置及びヘッドアップディスプレイ装置
JP2017032600A (ja) * 2015-07-28 2017-02-09 日本精機株式会社 ヘッドアップディスプレイ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170115553A1 (en) Scanning projector transmissive screen, and scanning projector system
JP6749334B2 (ja) 投影光学系及びヘッドアップディスプレイ装置
JP2018004817A (ja) 画像表示装置およびヘッドアップディスプレイシステム
JP6738543B2 (ja) 表示装置及びヘッドアップディスプレイ
JP2007156295A (ja) 発光表示装置
JP6737291B2 (ja) 表示装置及びヘッドアップディスプレイ
JP7531145B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ
JPWO2018066062A1 (ja) 投影光学系、及びヘッドアップディスプレイ装置
WO2019008684A1 (ja) 投影光学系及びヘッドアップディスプレイ装置
WO2018225309A1 (ja) 虚像表示装置、中間像形成部および画像表示光生成ユニット
CN111033357A (zh) 平视显示器
WO2019116730A1 (ja) ヘッドアップディスプレイおよびヘッドアップディスプレイを搭載した移動体
US11275241B2 (en) Head-up display and moving object equipped with head-up display
JP2017142284A (ja) 表示装置及びヘッドアップディスプレイ
JP6820502B2 (ja) 画像表示装置
JP6609484B2 (ja) 車載用表示装置
JP2019215495A (ja) 表示装置
WO2019142431A1 (ja) マイクロレンズアレイユニット及び表示装置
KR102144462B1 (ko) 헤드업 디스플레이 장치
JP4744169B2 (ja) プロジェクタ
JP7359152B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
WO2018030203A1 (ja) 表示装置
JP7357233B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ
JP2017207632A (ja) 投影型表示装置及びヘッドアップディスプレイ
JP2020024436A (ja) 光学システム、画像表示装置及び物体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220726