JP2019213764A - シミュレーションシステム - Google Patents

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裕朗 川池
Hiroaki Kawaike
裕朗 川池
朝 市野塚
Asa Ichinozuka
朝 市野塚
中村 裕紀
Hironori Nakamura
裕紀 中村
原靖典
Yasunori Hara
靖典 原
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Abstract

【課題】把持物の振り動作を行った際の衝突感等をユーザにリアルに感じさせることが可能なシミュレーションシステム等の提供。【解決手段】シミュレーションシステムは、ユーザUSが把持する把持物40と、反力FRを発生する反力発生装置10と、把持物40に一端側が接続され、把持物40との接続部CPに反力FRを働かせるためのワイヤー50(接続部材)と、ユーザUSがプレイするゲームの状況に応じて反力発生装置10の制御を行う制御部を含む。制御部は、ユーザUSがゲームにおいて把持物40の振り動作を行った際に、振り動作の振り方向DRSと逆方向側に働く反力FRを、反力発生装置10に発生させる。【選択図】図12

Description

本発明は、シミュレーションシステム等に関する。
従来より、仮想空間において仮想カメラから見える画像を生成するシミュレーションシステムが知られている。例えば仮想カメラから見える画像をHMD(頭部装着型表示装置)に表示して、バーチャルリアリティ(VR)を実現するシミュレーションシステムの従来技術としては、特許文献1に開示される技術がある。またゲームコントローラにアクチェエータを設け、振動による触覚フィードバックを行うシステムの従来技術としては、特許文献2に開示される技術がある。
特開平11−309269号公報 特開2003−199974号公報
特許文献2の従来技術では、ゲームコントローラに設けられたアクチェエータの振動により、人間の皮膚を刺激して、物体と接触した際に人間が感じる力覚などの感覚をユーザに与えている。
しかしながら、ゲームコントローラに設けられた振動デバイスであるアクチュエータを用いる従来技術の手法では、ユーザが把持物の振り動作を行い、その把持物により例えば仮想空間のオブジェクト等を殴打する際の衝突感等をリアルに演出することは困難である。即ち、アクチュエータによるゲームコントローラの振動だけでは、殴打の際の反力等をユーザに感じさせることはできない。
本発明の幾つかの態様によれば、把持物の振り動作を行った際の衝突感等をユーザにリアルに感じさせることが可能なシミュレーションシステム等を提供できる。
本発明の一態様は、ユーザが把持する把持物と、反力を発生する反力発生装置と、前記把持物に一端側が接続され、前記把持物との接続部に対して前記反力を働かせるための接続部材と、前記ユーザがプレイするゲームの状況に応じて前記反力発生装置の制御を行う制御部と、を含み、前記制御部は、前記ユーザが前記ゲームにおいて前記把持物の振り動作を行った際に、前記振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、前記反力発生装置に発生させるシミュレーションシステムに関係する。
本発明の一態様によれば、ユーザが把持する把持物には接続部材が接続され、ユーザがゲームプレイにおいて把持物の振り動作を行うと、把持物と接続部材との接続部に対して、反力発生装置が発生した反力が働くことで、その振り方向と逆方向側に働く反力が発生するようになる。このように振り方向と逆方向側に働く反力を発生することで、ユーザが振った把持物があたかも物体に衝突したかのような感触をユーザに与えることができ、把持物の振り動作を行った際の衝突感等をユーザにリアルに感じさせることができるシミュレーションシステム等の提供が可能になる。
また本発明の一態様では、前記接続部材は、一端側が前記把持物に接続され、他端側が前記反力発生装置に接続されてもよい。
このようにすれば、接続部材の他端側に接続された反力発生装置が反力を発生することで、把持物と接続部材との接続部に対して反力が働くようになり、ユーザの把持物の振り方向と逆方向側に働く反力を発生させることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記把持物と前記接続部材との前記接続部に、前記振り動作を停止させる前記反力を、前記反力発生装置に発生させてもよい。
このようにすれば、ユーザが把持物の振り動作を行った際に、その振り動作を停止させるような反力が、把持物と接続部材との接続部に働くようになり、振り動作を行った際の衝突感等をユーザに感じさせることができる。
また本発明の一態様では、前記接続部材の他端側の固定点が、前記ユーザのゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されていてもよい。
このようにすれば、他端側が固定点に接続された接続部材の一端側において、振り方向と逆方向側に働く反力を発生させることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記接続部材の他端側の前記固定点が、前記ユーザのプレイエリアの上方に設定されていてもよい。
このようにすれば、把持物に対して上方側に作用する反力を発生させることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記接続部材は、一端側が前記把持物に接続され、他端側が前記反力発生装置に接続されるワイヤーであってもよい。
このようにすれば、把持物の接続部にワイヤーを接続するという簡素な構成で、把持物の振り動作を行った際の衝突感等をユーザに感じさせることができるシミュレーションシステムの実現が可能になる。
また本発明の一態様では、前記把持物と前記ワイヤーとの前記接続部におけるワイヤー部分に設けられる保形部材を含んでもよい。
このようにすれば、当該ワイヤー部分でのワイヤーがユーザの部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。
また本発明の一態様では、前記反力発生装置は、前記反力を発生すると共に、前記ワイヤーを巻き取る巻き取り力を発生してもよい。
このようにすれば、ワイヤーが弛んで、ユーザの部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記ユーザが、ゲーム空間の標的オブジェクトを目標物として、前記把持物の前記振り動作を行い、前記把持物に対応する把持物オブジェクトと前記標的オブジェクトとが所与の関係になったと判断された場合に、前記振り方向と逆方向側に働く前記反力を、前記反力発生装置に発生させてもよい。
このようにすれば、ユーザが、ゲーム空間の標的オブジェクトを目標物として把持物の振り動作を行った場合に、あたかも把持物オブジェクトと標的オブジェクトとが衝突したかのような感覚をユーザに与えることが可能になる。
また本発明の一態様では、仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、前記仮想空間での前記ゲームの処理を行うゲーム処理部と、前記ユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報と、前記把持物の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報とを取得する情報取得部と、を含み、前記制御部は、前記ゲームの状況、前記ユーザ情報及び前記把持物情報の少なくとも1つに基づいて、前記反力発生装置を制御してもよい。
このようにすれば、ゲームの状況の情報、ユーザ情報又は把持物情報などを用いて、把持物によるヒットイベント等の所定イベントが発生したか否かを判断して、反力発生装置に適切に反力を発生させる制御を実現できるようになる。
また本発明の一態様では、前記ゲームの処理の結果に基づいて、前記ユーザが視界を覆うように装着する頭部装着型表示装置の表示画像を生成する表示処理部を含んでもよい。
このように頭部装着型表示装置を用いることで、ユーザの視界に広がるVR空間を表現しながら、頭部装着型表示装置により視界が遮られることで接続部材等がユーザに見えないことを利用して、仮想的な反力を発生し、把持物の振り動作を行った際の衝突感等をユーザに感じさせることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記表示処理部を含む処理装置と、前記頭部装着型表示装置と前記処理装置との間で信号を伝送するケーブルと、を含み、前記ケーブルは、前記頭部装着型表示装置から、可動筐体の構造物に設定された中継点又は前記ユーザの頭部以外の身体の位置に設定された中継点を経由して、前記処理装置に接続されてもよい。
このようにすれば、頭部装着型表示装置と処理装置との間で信号を伝送するケーブルがユーザの部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。
また本発明の一態様では、前記把持物の状況及び前記接続部材の状況の少なくとも1つの状況情報についての報知処理を行う報知処理部を含んでもよい。
このような報知処理を行えば、把持物の状況や接続部材の状況等をユーザに報知して警告等を行うことが可能になる。
本実施形態のシミュレーションシステムの構成例を示すブロック図。 図2(A)、図2(B)はHMDのトラッキング処理の一例の説明図。 図3(A)、図3(B)はHMDのトラッキング処理の他の例の説明図。 本実施形態のシミュレーションシステムの具体的な構成例を示す斜視図。 本実施形態のシミュレーションシステムの具体的な構成例を示す側面図。 反力発生装置の構成例を示す斜視図。 反力発生装置の構成例を示す上面図。 本実施形態により生成されるゲーム画像の例。 本実施形態により生成されるゲーム画像の例。 本実施形態により実現されるゲームの説明図。 本実施形態により実現されるゲームの説明図。 図12(A)、図12(B)は本実施形態の反力発生手法の説明図。 接続部材の変形例の説明図。 保形部材の説明図。 図15(A)、図15(B)は巻き取り力の発生手法の説明図。 図16(A)、図16(B)はケーブルの中継点を設ける手法の説明図。 図17(A)、図17(B)は状況情報の報知手法の説明図。 本実施形態の詳細な処理例を説明するフローチャート。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.シミュレーションシステム
図1は、本実施形態のシミュレーションシステム(シミュレータ、ゲームシステム、画像生成システム)の構成例を示すブロック図である。本実施形態のシミュレーションシステムは例えばバーチャルリアリティ(VR)をシミュレートするシステムであり、ゲームコンテンツを提供するゲームシステム、運転シミュレータやスポーツ競技シミュレータなどのリアルタイムシミュレーションシステム、SNSのサービスを提供するシステム、映像等のコンテンツを提供するコンテンツ提供システム、或いは遠隔作業を実現するオペレーティングシステムなどの種々のシステムに適用可能である。なお、本実施形態のシミュレーションシステムは図1の構成に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
反力発生装置10は反力発生機構を有する装置であり、例えばユーザの振り動作の振り方向と逆方向側(反対方向側)に働く反力を発生する。反力発生装置10の詳細については後述する。
発射装置LC1〜LCNは、ユーザに対して触覚刺激を与える物質を発射する装置である。例えば本実施形態では、ユーザのプレイエリアの周囲に複数の発射装置LC1〜LCNが設けられ、ユーザがプレイするゲームの状況に応じて、複数の発射装置LC1〜LCNが物質を発射する。例えば発射装置LC1〜LCNは、触覚刺激を与える物質として気体(空気弾)を発射する。但し発射装置LC1〜LCNによる物質の発射は、気体の発射には限定されず、例えば液体、水蒸気、匂いのついた気体、BB弾又は伸縮棒等の発射であってもよい。
可動筐体60(広義には筐体)は、ユーザのプレイ位置(プレイエリア)を変化させる筐体である。この可動筐体60は、例えばアーケード筐体などと呼ばれるものである。可動筐体60は、ユーザがライドするライド筐体であってもよいし、車ゲームやロボットゲームや飛行機ゲームなどにおけるコックピット筐体(体感筐体)であってもよいし、その他の形態の筐体であってもよい。可動筐体60は、シミュレーションシステムの本体部分であり、シミュレーションシステムを実現するための種々の機器、構造物が設けられる。可動筐体60には、少なくともプレイ位置(プレイエリア)が設定されている。可動筐体60の詳細例については後述する。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が種々の操作情報(入力情報)を入力するためのものである。操作部160は、例えば、ユーザが把持する把持物40(ゲームコントローラ)、レバー、操作ボタン、方向指示キー又は音声入力装置等の種々の操作デバイスにより実現できる。
記憶部170は各種の情報を記憶する。記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域として機能する。ゲームプログラムや、ゲームプログラムの実行に必要なゲームデータは、この記憶部170に保持される。記憶部170の機能は、半導体メモリ(DRAM、VRAM)、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、オブジェクト情報記憶部172、描画バッファ178を含む。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、BD、CD)、HDD、或いは半導体メモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(入力装置、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
HMD200(頭部装着型表示装置)は、ユーザの頭部に装着されて、ユーザの眼前に画像を表示する装置である。HMD200は非透過型であることが望ましいが、透過型であってもよい。またHMD200は、いわゆるメガネタイプのHMDであってもよい。
HMD200は、センサ部210、表示部220、処理部240を含む。なおHMD200に発光素子を設ける変形実施も可能である。センサ部210は、例えばヘッドトラッキングなどのトラッキング処理を実現するためものである。例えばセンサ部210を用いたトラッキング処理により、HMD200の位置、方向を特定する。HMD200の位置、方向が特定されることで、ユーザの視点位置、視線方向を特定できる。
トラッキング方式としては種々の方式を採用できる。トラッキング方式の一例である第1のトラッキング方式では、後述の図2(A)、図2(B)で詳細に説明するように、センサ部210として複数の受光素子(フォトダイオード等)を設ける。そして外部に設けられた発光素子(LED等)からの光(レーザー等)をこれらの複数の受光素子により受光することで、現実世界の3次元空間でのHMD200(ユーザの頭部)の位置、方向を特定する。第2のトラッキング方式では、後述の図3(A)、図3(B)で詳細に説明するように、複数の発光素子(LED)をHMD200に設ける。そして、これらの複数の発光素子からの光を、外部に設けられた撮像部で撮像することで、HMD200の位置、方向を特定する。第3のトラッキング方式では、センサ部210としてモーションセンサを設け、このモーションセンサを用いてHMD200の位置、方向を特定する。モーションセンサは例えば加速度センサやジャイロセンサなどにより実現できる。例えば3軸の加速度センサと3軸のジャイロセンサを用いた6軸のモーションセンサを用いることで、現実世界の3次元空間でのHMD200の位置、方向を特定できる。なお、第1のトラッキング方式と第2のトラッキング方式の組合わせ、或いは第1のトラッキング方式と第3のトラッキング方式の組合わせなどにより、HMD200の位置、方向を特定してもよい。またHMD200の位置、方向を特定することでユーザの視点位置、視線方向を特定するのではなく、ユーザの視点位置、視線方向を直接に特定するトラッキング処理を採用してもよい。
HMD200の表示部220は例えば有機ELディスプレイ(OEL)や液晶ディスプレイ(LCD)などにより実現できる。例えばHMD200の表示部220には、ユーザの左眼の前に設定される第1のディスプレイ又は第1の表示領域と、右眼の前に設定される第2のディスプレイ又は第2の表示領域が設けられており、立体視表示が可能になっている。立体視表示を行う場合には、例えば視差が異なる左眼用画像と右眼用画像を生成し、第1のディスプレイに左眼用画像を表示し、第2のディスプレイに右眼用画像を表示する。或いは1つのディスプレイの第1の表示領域に左眼用画像を表示し、第2の表示領域に右眼用画像を表示する。またHMD200には左眼用、右眼用の2つの接眼レンズ(魚眼レンズ)が設けられており、これによりユーザの視界の全周囲に亘って広がるVR空間が表現される。そして接眼レンズ等の光学系で生じる歪みを補正するための補正処理が、左眼用画像、右眼用画像に対して行われる。この補正処理は表示処理部120が行う。
HMD200の処理部240は、HMD200において必要な各種の処理を行う。例えば処理部240は、センサ部210の制御処理や表示部220の表示制御処理などを行う。また処理部240が、3次元音響(立体音響)処理を行って、3次元的な音の方向や距離や広がりの再現を実現してもよい。
音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、例えばスピーカ又はヘッドホン等により実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、ユーザが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリカード)、USBメモリ、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部(他の装置)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバ(ホスト装置)による情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報や、HMD200でのトラッキング情報(HMDの位置及び方向の少なくとも一方の情報。視点位置及び視線方向の少なくとも一方の情報)や、プログラムなどに基づいて、ゲーム処理(シミュレーション処理)、仮想空間設定処理、移動体処理、仮想カメラ制御処理、表示処理、或いは音処理などを行う。
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシター等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルター回路等を含んでもよい。メモリ(記憶部170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部100は、入力処理部102、演算処理部110、出力処理部140を含む。演算処理部110は、情報取得部111、仮想空間設定部112、移動体処理部113、仮想カメラ制御部114、ゲーム処理部115、報知処理部116、制御部117、表示処理部120、音処理部130を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリ)により実現できる。なお、これらの構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
入力処理部102は、操作情報やトラッキング情報を受け付ける処理や、記憶部170から情報を読み出す処理や、通信部196を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部102は、操作部160を用いてユーザが入力した操作情報やHMD200のセンサ部210等により検出されたトラッキング情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を、記憶部170から読み出す処理や、外部装置(サーバ等)からネットワークを介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ここで受信処理は、通信部196に情報の受信を指示したり、通信部196が受信した情報を取得して記憶部170に書き込む処理などである。
演算処理部110は、各種の演算処理を行う。例えば情報取得処理、仮想空間設定処理、移動体処理、仮想カメラ制御処理、ゲーム処理(シミュレーション処理)、報知処理、制御処理、表示処理、或いは音処理などの演算処理を行う。
情報取得部111(情報取得処理のプログラムモジュール)は種々の情報の取得処理を行う。例えば情報取得部111は、HMD200を装着するユーザの位置情報などを取得する。情報取得部111は、ユーザの方向情報や姿勢情報や動き情報などを取得してもよい。
仮想空間設定部112(仮想空間設定処理のプログラムモジュール)は、オブジェクトが配置される仮想空間(オブジェクト空間)の設定処理を行う。例えば、移動体(人、車、ロボット、電車、飛行機、船、モンスター又は動物等)、マップ(地形)、建物、観客席、コース(道路)、アイテム、樹木、壁、水面などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)を仮想空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。具体的には、記憶部170のオブジェクト情報記憶部172には、仮想空間でのオブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度、移動方向等の情報であるオブジェクト情報がオブジェクト番号に対応づけて記憶される。仮想空間設定部112は、例えば各フレーム毎にこのオブジェクト情報を更新する処理などを行う。
移動体処理部113(移動体処理のプログラムモジュール)は、仮想空間内で移動する移動体についての種々の処理を行う。例えば仮想空間(オブジェクト空間、ゲーム空間)において移動体を移動させる処理や、移動体を動作させる処理を行う。例えば移動体処理部113は、操作部160によりユーザが入力した操作情報や、取得されたトラッキング情報や、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体(モデルオブジェクト)を仮想空間内で移動させたり、移動体を動作(モーション、アニメーション)させる制御処理を行う。具体的には、移動体の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(例えば1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、移動体の移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。移動体は、例えば実空間のユーザ(プレーヤ)に対応するユーザ移動体である。例えば移動体は、実空間のユーザに対応する仮想空間のユーザキャラクタ(アバター、プレーヤキャラクタ)や、或いは当該ユーザキャラクタが搭乗(操作)する移動体(搭乗移動体、操作移動体)などである。
仮想カメラ制御部114(仮想カメラ制御処理のプログラムモジュール)は、仮想カメラの制御を行う。例えば、操作部160により入力されたユーザの操作情報やトラッキング情報などに基づいて、仮想カメラを制御する処理を行う。
例えば仮想カメラ制御部114は、ユーザの一人称視点又は三人称視点として設定される仮想カメラの制御を行う。例えば仮想空間において移動するユーザ移動体の視点(一人称視点)に対応する位置に、仮想カメラを設定して、仮想カメラの視点位置や視線方向を設定することで、仮想カメラの位置(位置座標)や姿勢(回転軸回りでの回転角度)を制御する。或いは、移動体(ユーザキャラクタ、搭乗移動体)に追従する視点(三人称視点)の位置に、仮想カメラを設定して、仮想カメラの視点位置や視線方向を設定することで、仮想カメラの位置や姿勢を制御する。
例えば仮想カメラ制御部114は、視点トラッキングにより取得されたユーザの視点情報のトラッキング情報に基づいて、ユーザの視点変化に追従するように仮想カメラを制御する。例えば本実施形態では、ユーザの視点位置、視線方向の少なくとも1つである視点情報のトラッキング情報(視点トラッキング情報)が取得される。このトラッキング情報は、例えばHMD200のトラッキング処理を行うことで取得できる。そして仮想カメラ制御部114は、取得されたトラッキング情報(ユーザの視点位置及び視線方向の少なくとも一方の情報)に基づいて仮想カメラの視点位置、視線方向を変化させる。例えば、仮想カメラ制御部114は、実空間でのユーザの視点位置、視線方向の変化に応じて、仮想空間での仮想カメラの視点位置、視線方向(位置、姿勢)が変化するように、仮想カメラを設定する。このようにすることで、ユーザの視点情報のトラッキング情報に基づいて、ユーザの視点変化に追従するように仮想カメラを制御できる。
ゲーム処理部115(ゲーム処理のプログラムモジュール)は、ユーザがゲームをプレイするための種々のゲーム処理を行う。別の言い方をすれば、ゲーム処理部115(シミュレーション処理部)は、ユーザが仮想現実(バーチャルリアリティ)を体験するための種々のシミュレーション処理を実行する。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績を演算する処理などである。
制御部117(制御処理のプログラムモジュール)は、反力発生装置10、可動筐体60、発射装置LC1〜LCNの制御処理などを行う。例えば制御部117は、反力発生装置10による反力の発生を制御したり、可動筐体60によりユーザのプレイ位置(プレイエリア)を変化させるための制御を行ったり、発射装置LC1〜LCNによる物質の発生を制御する処理を行う。
表示処理部120(表示処理のプログラムモジュール)は、ゲーム画像(シミュレーション画像)の表示処理を行う。例えば処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理、シミュレーション処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部220に表示する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ178(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、仮想空間(仮想3次元空間)において仮想カメラ(所与の視点。左眼用、右眼用の第1、第2の視点)から見える画像が生成される。なお、表示処理部120で行われる描画処理は、頂点シェーダ処理やピクセルシェーダ処理等により実現することができる。
音処理部130(音処理のプログラムモジュール)は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行う。具体的には、楽曲(音楽、BGM)、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、ゲーム音を音出力部192に出力させる。なお音処理部130の音処理の一部(例えば3次元音響処理)を、HMD200の処理部240により実現してもよい。
出力処理部140は各種の情報の出力処理を行う。例えば出力処理部140は、記憶部170に情報を書き込む処理や、通信部196を介して情報を送信する処理を、出力処理として行う。例えば出力処理部140は、書き込み命令で指定された情報を、記憶部170に書き込む処理や、外部の装置(サーバ等)に対してネットワークを介して情報を送信する処理を行う。送信処理は、通信部196に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部196に指示する処理などである。
そして図1のシミュレーションシステムは、ユーザが把持する把持物40と、反力を発生する反力発生装置10と、把持物40に一端側が接続され、把持物40との接続部CP(後述の図12(A)、図12(B))に対して反力を働かせるための接続部材と、ユーザがプレイするゲームの状況に応じて反力発生装置10の制御を行う制御部117を含む。例えば接続部材は、一端側が把持物40に接続され、他端側が反力発生装置10に接続される。具体的には、把持物40が一端に接続される接続部材は、例えば後述の図4のワイヤー50などにより実現できる。即ち、接続部材は、一端側が把持物40に接続され、他端側が反力発生装置10に接続されるワイヤー50により実現できる。但し接続部材はこれには限定されず、例えば図13に示すような多関節アーム54(ロボットアーム)や棒状部材(棒が連結された部材)などの種々の部材により実現することが可能である。このような多関節アーム54や棒状部材などの部材で実現される接続部材においては、一端側は把持物40に接続されるが、他端側は反力発生装置10に接続されていなくてもよい。
そして制御部117は、ユーザがゲームにおいて把持物の振り動作を行った際に、振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させる。例えば把持物40と仮想空間の標的オブジェクト等の標的とのヒットイベント(衝突イベント)が発生した場合に、反力発生装置10に反力を発生させる。例えば把持物40が標的にヒットしたと判定されるタイミングで、振り方向と逆方向側に働く反力を発生させる。例えば制御部117の制御処理により生成された制御信号が反力発生装置10に入力されて、当該制御信号に基づいて反力発生装置10が反力を発生する。ここで逆方向側は、振り方向と完全に逆方向である必要はなく、略逆方向であってもよい。例えば振り動作の振り方向側が第1又は第2の象限側である場合に、振り方向側の逆方向側は、第3又は第4の象限側であればよい。例えば第1、第2の象限と第3、第4の象限とは所定の座標軸で区画される象限である。
また制御部117は、把持物40と接続部材との接続部CPに、振り動作を停止させる反力を、反力発生装置10に発生させる。例えば把持物40と、図4のワイヤー50等の接続部材は、接続部CPにおいて接続(連結)されている。例えば接続部CPに設けられた取付具により接続されている。そして制御部117は、ユーザの振り動作を停止させる反力が当該接続部CPに働くように、反力発生装置10に当該反力を発生させる。この場合の反力は、ユーザの振り動作を完全に停止させる反力である必要はなく、ユーザの振り動作が停止するように減速させる反力であればよい。ユーザは、このように自身が振った把持物40の振り動作が停止することで、あたかも本物の標的に当たったかのような衝突感を仮想体験できるようになる。
また本実施形態では、ワイヤー50等の接続部材の他端側の固定点が、ユーザ(US)のゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されている。例えば後述の図4、図5に示すように、接続部材であるワイヤー50の一端側は、把持物40に接続される。そしてワイヤー50等の接続部材の他端側の固定点FPは、ユーザのゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されている。具体的にはワイヤー50等の接続部材の他端側の固定点FPが、ユーザのプレイエリアAR(プレイ位置)の上方に設定されている。例えば図4、図5では、ユーザのプレイエリアの上方に反力発生装置10が設けられ、ワイヤー50等の接続部材の他端側は、反力発生装置10の場所の固定点FPにおいて固定されている。このようにすれば、他端側が固定点FPに接続されたワイヤー50等の接続部材の一端側において、振り方向と逆方向側に働く反力を反力発生装置10により発生させることが可能になる。例えばユーザの振り動作を停止させるような反力を、接続部材の一端側の接続部CPに発生させることが可能になる。
なお本実施形態では、後述の図14で詳細に説明するように、把持物40とワイヤー50との接続部CPにおけるワイヤー部分に設けられる保形部材51を含むことができる。保形部材51は、例えばワイヤー50よりも硬質の部材である。例えば保形部材51はワイヤー50を覆うように形成されたチューブ(カバー部)などにより実現できる。このような保形部材51を設けることで、把持物40とワイヤー50との接続部CPにおけるワイヤー部分において、ワイヤー50の形状を例えば直線形状(略直線形状)になるように保持することができ、当該ワイヤー部分でのワイヤー50がユーザの手、首等の部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。
また反力発生装置10は、後述の図15(A)、図15(B)で詳細に説明するように、反力を発生すると共に、ワイヤー50を巻き取る巻き取り力FRWを発生する。例えば反力発生装置10が、ワイヤー50が弛まないようにする巻き取り力FRWを発生する。このようにすることで、ワイヤー50が弛んで、ユーザの手、首等の部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。この巻き取り力の発生は、反力発生装置10に設けられた巻き取り力発生機構(巻き取りユニット)が発生してもよいし、反力と巻き取り力を、反力発生装置10に設けられた1つの力発生機構により発生してもよい。
また制御部117は、ユーザが、ゲーム空間の標的オブジェクトを目標物として、把持物40の振り動作を行い、把持物に対応する把持物オブジェクトと標的オブジェクトとが所与の関係になったと判断された場合に、振り方向と逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させる。例えば情報取得部111が、把持物の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得し、この把持物情報に基づいて、把持物オブジェクトと標的オブジェクトとが所与の関係(位置関係)になったか否かを判断する。具体的には制御部117は、把持物情報と、オブジェクト情報記憶部172に記憶される標的オブジェクトのオブジェクト情報(位置又は方向等の情報)に基づいて、把持物オブジェクトと標的オブジェクトとが所与の関係になったか否かを判断して、反力発生装置10に反力を発生させる制御を行う。ここでゲーム空間の標的オブジェクトは、例えばゲーム空間である3次元空間の3次元オブジェクトであり、ユーザの敵等の標的となるオブジェクトである。そして、例えばユーザが振った把持物と、ゲーム空間の標的オブジェクトとが所与の関係(位置関係)になったか否かを判断する。例えば実空間の把持物に対応するゲーム空間の把持物オブジェクトが標的オブジェクトにヒットするなどの所与の関係になったか否かを判断する。そして所与の関係になったと判断されるタイミングで、制御部117は反力発生装置10に反力を発生させる。これにより、ユーザに対して、あたかも把持物によりゲーム空間の標的オブジェクトを殴打等したかのような仮想現実感を与えることが可能になる。なお、把持物オブジェクトと標的オブジェクトとが所与の関係になるとは、把持物オブジェクトと標的オブジェクトとがヒットする関係になる場合には限定されず、例えば把持物オブジェクトに標的オブジェクトがヒットすることで、標的オブジェクトのモーション処理が行われ、モーション処理により標的オブジェクトが所与の姿勢、態様になった場合に、所与の関係になったと判断してもよい。
また本実施形態のシミュレーションシステムは図1に示すように、仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部112と、仮想空間でのゲームの処理を行うゲーム処理部115と、ユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報と、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得する情報取得部111を含む。そして制御部117は、ゲームの状況、ユーザ情報及び把持物情報の少なくとも1つに基づいて、反力発生装置10を制御する。例えばゲーム状況に基づいて、把持物40によるヒットイベントが発生したと判断された場合に、制御部117は、衝突感をユーザに感じさせるための反力を反力発生装置10に発生させる。或いは、ユーザの位置情報、方向情報又は姿勢情報などを判断して、把持物40によるヒットイベントが発生したか否かを判断し、ヒットイベントが発生したと判断された場合に、反力発生装置10に反力を発生させる。或いは、把持物情報により特定される把持物40の位置情報や方向情報を判断して、把持物40によるヒットイベントが発生したか否かを判断して、反力発生装置10に反力を発生させる。或いは、ゲームの状況の情報、ユーザ情報、把持物情報のうちの2つの情報或いは3つの情報を用いて、ヒットイベント等が発生したか否かを判断して、反力発生装置10に反力を発生させる。このようにすることで、ゲームの状況の情報、ユーザ情報又は把持物情報などを用いて、把持物40によるヒットイベント等の所定イベントが発生したか否かを判断して、反力発生装置10に適切に反力を発生させる制御を実現できる。
なお本実施形態では、ゲーム空間の把持物オブジェクトによる標的オブジェクトのヒット時に反力を発生させるようなシステムに本実施形態の手法を適用する場合について主に説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えばゲーム空間の映像が無いようなエレメカ等のシステムにおいて本実施形態の手法を適用してもよい。またHMD200を用いないシステムにおいて本実施形態の手法を適用してもよい。
また情報取得部111は、HMD200からのトラッキング情報や、ユーザの手又は足等の部位に取り付けられたトラッキング装置からのトラッキング情報などに基づいて、実空間でのユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報(ユーザトラッキング情報)を取得する。位置情報は、実空間でのユーザの視点の位置情報であってもよく、方向情報は、実空間でのユーザの視線の方向情報であってもよい。位置情報、方向情報は、ユーザが実空間(現実世界)のフィールド(プレイフィールド、シミュレーションフィールド、プレイエリア)や可動筐体60でプレイする場合に、そのフィールドや可動筐体60での位置情報、方向情報(所与の位置を原点とする座標系での位置座標、各座標軸回りでの回転角度)であってもよい。姿勢情報は、ユーザの各姿勢(立ち姿勢、しゃがみ姿勢又は座り姿勢等)を特定したり、或いはユーザの各部位(胴体、頭、手又は足等)の位置、方向を特定するための情報である。姿勢情報は、ユーザの所定部位に取り付けられたトラッキング装置からのトラッキング情報により特定される情報であってもよいし、キネクト(Kinectは登録商標)などのモーショントラッキングにより特定される情報であってもよい。また情報取得部111は、HMD200の位置情報、方向情報を、当該HMD200を装着するユーザの位置情報、方向情報として取得してもよい。また情報取得部111は、後述の図2(A)、図2(B)等で説明するように、ユーザの把持物40に設けられたトラッキング装置44(位置や方向の検出が可能なゲームコントローラ等)からのトラッキング情報(把持物トラッキング情報)に基づいて、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得できる。例えばトラッキング装置44に基づいて、把持物40の位置情報や方向情報(姿勢情報)を検出して、把持物情報を取得する。或いはユーザの姿勢情報や、ユーザの部位の位置情報や方向情報などを検出することで、把持物情報を取得してもよい。
また本実施形態では表示処理部120は、ゲームの処理の結果に基づいて、ユーザが視界を覆うように装着するHMD200の表示画像を生成している。このように、ユーザが視界を覆うようにHMD200を装着する場合には、反力発生装置10により反力を発生させるような体感装置は、ユーザの仮想現実感の向上のために有効である。
但し、表示処理部120は、HMD200以外の表示部の表示画像を生成してもよい。例えば表示処理部120は、ドームスクリーンなどの3次元形状のスクリーンへの投影画像(プロジェクションマッピング)となる表示画像を生成してもよい。或いは、家庭用ゲーム装置におけるテレビや、パーソナルコンピュータや業務用ゲーム装置におけるモニター(ディスプレイ)などの表示画像を生成してもよい。
また本実施形態のシミュレーションシステムは、後述の図16(A)、図16(B)で説明するように、表示処理部120を含む処理装置98と、HMD200と処理装置98との間で信号を伝送するケーブル58を含む。処理装置98は例えば図1の処理部100等により実現される装置であり、例えばパーソナルコンピュータやゲーム装置などの装置である。そしてケーブル58は、HMD200から、可動筐体60の構造物56に設定された中継点RP又はユーザの頭部以外の身体の位置に設定された中継点RPを経由して、処理装置98に接続される。このようにすることで、ケーブル58がユーザの手、首等の部位に絡まってしまうような事態の発生を防止できる。
また本実施形態のシミュレーションシステムは報知処理部116(報知処理のプログラムモジュール)を含む。そして報知処理部116は、把持物40の状況及びワイヤー50等の接続部材の状況の少なくとも1つの状況情報についての報知処理を行う。例えば把持物40の状況や接続部材の状況についての警告等の報知処理を行う。
例えば報知処理部116は、把持物40が振られている状況、把持物40の位置の変化が急激に変化している状況、把持物40が想定される範囲内に位置しない状況、或いは接続部材であるワイヤー50が弛んだり、ユーザの部位に触れたり、巻きつくような状況等についての報知処理を行う。この把持物40の状況や接続部材の状況は、例えば情報取得部111が取得した、ユーザの位置情報、方向情報又は姿勢情報等のユーザ情報や、把持物40の位置情報又は方向情報等の把持物情報や、或いは反力発生装置10のセンサからの検出情報などに基づいて判断できる。報知処理部116の報知処理は、例えば画像又は音を用いて行うことができる。但し報知処理を、LED等の発光素子からの光や、振動デバイスによる振動や、或いは発射装置LC1〜LCNによる触覚刺激用の物質の発射などによって行ってもよい。
なお表示処理部120は、仮想空間での画像を、ユーザに表示する表示画像として生成する処理を行う。例えば仮想空間において仮想カメラから見える画像を、ユーザに表示する表示画像として生成する。具体的には表示処理部120は、仮想空間での画像を、ユーザが視界を覆うように装着するHMD200の表示画像として生成する。例えば仮想カメラ制御部114は、HMD200を装着するユーザの視点に対応する仮想カメラの制御処理を行う。例えば仮想カメラ制御部114は、ユーザの一人称視点として設定される仮想カメラの制御を行う。例えば仮想空間におけるユーザキャラクタの視点に対応する位置に、仮想カメラを設定して、仮想カメラの視点位置や視線方向を設定することで、仮想カメラの位置(位置座標)や姿勢(回転軸回りでの回転角度)を制御する。そして表示処理部120は、HMD200等の表示画像(表示映像)として、仮想空間において仮想カメラ(ユーザ視点)から見える画像を生成する。例えば仮想空間であるオブジェクト空間において所与の視点から見える画像を生成する。生成される画像は例えば立体視用の画像である。このようにすることで、視界の全周囲に亘って広がる仮想空間(VR空間)の画像がHMD200に表示されるようになる。
また本実施形態では、ユーザがプレイするゲームのゲーム処理として、仮想現実のシミュレーション処理を行う。仮想現実のシミュレーション処理は、実空間での事象を仮想空間で模擬するためのシミュレーション処理であり、当該事象をユーザに仮想体験させるための処理である。例えば実空間のユーザに対応するユーザキャラクタやその搭乗移動体などの移動体を、仮想空間で移動させたり、移動に伴う環境や周囲の変化をユーザに体感させるための処理を行う。
なお図1の本実施形態のシミュレーションシステムの処理は、業務用ゲーム装置や家庭用ゲーム装置などの処理装置、施設に設置されるPC等の処理装置、ユーザが背中等に装着する処理装置(バックパックPC)、或いはこれらの処理装置の分散処理などにより実現できる。或いは、本実施形態のシミュレーションシステムの処理を、サーバシステムと端末装置により実現してもよい。例えばサーバシステムと端末装置の分散処理などにより実現してもよい。
2.トラッキング処理
次にトラッキング処理の例について説明する。図2(A)に本実施形態のシミュレーションシステムに用いられるHMD200の一例を示す。図2(A)に示すようにHMD200には複数の受光素子201、202、203(フォトダイオード)が設けられている。受光素子201、202はHMD200の前面側に設けられ、受光素子203はHMD200の右側面に設けられている。またHMDの左側面、上面等にも不図示の受光素子が設けられている。
またユーザUSは、把持物40を把持している。把持物40は例えば棒状の部材であり、ハンマー又は剣等を模した部材である。把持物40は取っ手部42(柄部)を有しており、ユーザUSは自身の手でこの取っ手部42を握ることで、把持物40を把持する。なお把持物40は、例えば少なくとも取っ手部42の部分で棒状の形状であればよい。また把持物40にはトラッキング装置44が設けられている。このトラッキング装置44としては、例えば位置情報や方向情報の検出機能を有するコントローラを用いることができる。具体的にはトラッキング装置44には、HMD200と同様に受光素子(不図示)が設けられており、受光素子(複数の受光素子)を用いたトラッキング処理により、トラッキング装置44の位置情報や方向情報が検出される。トラッキング装置44の位置情報や方向情報を検出することで、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも一方である把持物情報を取得できる。また把持物40の例えば先端部には、ワイヤー50(広義には接続部材)の取付具46が設けられている。この取付具46が、把持物40とワイヤー50との接続部CPになる。
図2(B)に示すように、ユーザUSは、可動筐体60のライド部62に立ち姿勢で搭乗している。そしてライド部62にライドしているユーザUSの周辺には、ベースステーション280、284が設置されている。ベースステーション280には発光素子281、282が設けられ、ベースステーション284には発光素子285、286が設けられている。発光素子281、282、285、286は、例えばレーザー(赤外線レーザー等)を出射するLEDにより実現される。ベースステーション280、284は、これら発光素子281、282、285、286を用いて、例えばレーザーを放射状に出射する。そして図2(A)のHMD200に設けられた受光素子201〜203等が、ベースステーション280、284からのレーザーを受光することで、HMD200のトラッキング処理が実現され、ユーザUSの頭の位置や向く方向(視点位置、視線方向)を検出できるようになる。例えばユーザUSの位置情報や姿勢情報(方向情報)を検出できるようになる。
また把持物40のトラッキング装置44に設けられる複数の受光素子(不図示)が、ベースステーション280、284からのレーザーを受光することで、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも一方である把持物情報を検出できるようになる。
図3(A)にHMD200の他の例を示す。図3(A)では、HMD200に対して複数の発光素子231〜236が設けられている。これらの発光素子231〜236は例えばLEDなどにより実現される。発光素子231〜234は、HMD200の前面側に設けられ、発光素子235や不図示の発光素子236は、背面側に設けられる。これらの発光素子231〜236は、例えば可視光の帯域の光を出射(発光)する。具体的には発光素子231〜236は、互いに異なる色の光を出射する。またユーザUSが把持する把持物40のトラッキング装置44にも発光素子(不図示)が設けられている。例えば複数の発光素子が設けられている。
そして図3(B)に示す撮像部150を、ユーザUSの周囲の少なくとも1つの場所(例えば前方側、或いは前方側及び後方側など)に設置し、この撮像部150により、HMD200の発光素子231〜236の光を撮像する。即ち、撮像部150の撮像画像には、これらの発光素子231〜236のスポット光が映る。そして、この撮像画像の画像処理を行うことで、ユーザUSの頭部(HMD)のトラッキングを実現する。即ちユーザUSの頭部の3次元位置や向く方向(視点位置、視線方向)を検出する。
例えば図3(B)に示すように撮像部150には第1、第2のカメラ151、152が設けられており、これらの第1、第2のカメラ151、152の第1、第2の撮像画像を用いることで、ユーザUSの頭部の奥行き方向での位置等が検出可能になる。またHMD200に設けられたモーションセンサのモーション検出情報に基づいて、ユーザUSの頭部の回転角度(視線)も検出可能になっている。従って、このようなHMD200を用いることで、ユーザUSが、周囲の360度の全方向うちのどの方向を向いた場合にも、それに対応する仮想空間(仮想3次元空間)での画像(ユーザの視点に対応する仮想カメラから見える画像)を、HMD200の表示部220に表示することが可能になる。
また撮像部150により、把持物40のトラッキング装置44に設けられた複数の発光素子(不図示)の光を撮像することで、HMD200の場合と同様に、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも1つである把持物情報を検出できる。
なお、発光素子231〜236として、可視光ではなく赤外線のLEDを用いてもよい。また、例えばデプスカメラ等を用いるなどの他の手法で、ユーザの頭部や手(所定部位)の位置や動き等を検出するようにしてもよい。
また、ユーザUSの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つであるユーザ情報や、把持物40の把持物情報を検出するトラッキング処理の手法は、図2(A)〜図3(B)で説明した手法には限定されない。例えばHMD200やトラッキング装置44に設けられたモーションセンサ等を用いて、HMD200、トラッキング装置44のトラッキング処理を行って、位置情報や方向情報や姿勢情報を検出してもよい。即ち、図2(B)のベースステーション280、284、図3(B)の撮像部150などの外部装置を設けることなく、トラッキング処理を実現する。或いは、公知のアイトラッキング、フェイストラッキング又はヘッドトラッキングなどの種々の視点トラッキング手法を用いてもよい。或いはユーザのモーション(モーションデータ)を検出して特定するモーショントラッキングの手法を用いてもよい。例えばユーザの手等の部位のトラッキング処理を行ったり、モーショントラッキング処理を行うことで、ユーザ情報や把持物情報を取得してもよい。
3.シミュレーションシステムの具体例
次に本実施形態のシミュレーションシステムの具体的な構成例について説明する。図4はシミュレーションシステムの具体的な構成例の外観を示す斜視図であり、図5は側面図である。
図4、図5に示すように、可動筐体60は、ベース部61と、ライド部62と、ベース部61とライド部62との間に設けられるエアバネ部63、64、65(広義には伸縮部、アクチュエータ)を有する。これらのベース部61、ライド部62、エアバネ部63、64、65により、ユーザUSのプレイエリアARを揺動させる揺動機構66が実現される。
例えばエアバネ部63はライド部62の前方側の下部に設けられ、エアバネ部64、65は、ライド部62の後方側の下部の右側、左側に設けられる。これらのエアバネ部63、64、65は、エアコンプレッサやバブルを用いて空気の供給や排出が行われることで、図4、図5のY軸方向において伸縮する。なお、ここでは鉛直方向に沿った座標軸をY軸とし、基本姿勢のユーザUSを基準として、左右方向(水平方向)の座標軸をX軸とし、前後方向の座標軸をZ軸としている。
例えば全てのエアバネ部63、64、65が伸びたり、縮むことで、ライド部62を、Y軸方向で上側や下側に移動させることができる。また前方側のエアバネ部63が伸びる一方で後方側のエアバネ部64、65が縮んだり、前方側のエアバネ部63が縮む一方で後方側のエアバネ部64、65が伸びることで、ライド部62をX軸回りにピッチングさせることができる。また右側のエアバネ部64が伸びる一方で左側のエアバネ部65が縮んだり、右側のエアバネ部64が縮む一方で左側のエアバネ部65が伸びることで、ライド部62をZ軸回りにローリングさせることができる。このようにエアバネ部63、64、65の伸縮を例えば図1の制御部117により制御することで、ユーザUSのプレイエリアAR(ライド部62)を揺動させる揺動機構66が実現される。
ライド部62には、支持部67、68、69の一端側が取り付けられ、支持部67、68、69の他端側には制限部材70が取り付けられる。支持部67、68、69は、Y軸方向(鉛直方向)を長手方向とする棒状の部材により実現される。制限部材70は、ユーザUSのプレイエリアARを、所与の範囲に制限するための部材であり、例えば中央部に穴部が形成される。そしてユーザUSは、この制限部材70の穴部の中に入ってゲームをプレイする。即ち制限部材70の穴部の範囲にユーザUSのプレイエリアARが制限される。また制限部材70上には、図5に示すようにローラー部73を有する移動部72が設けられている。ローラー部73が回転することで、移動部72は、制限部材70の穴部の周りの周縁部において、回動自在に回転移動する。ユーザUSは腰ベルト80を装着しており、腰ベルト80の背面側に取り付けられた板状の取付部材74に対して、移動部72が取り付けられる。従って、ユーザUSがプレイエリアARにおいてY軸回りに回転移動すると、腰ベルト80に対して取付部材74を介して取り付けられた移動部72が、制限部材70の穴部の周りの周縁部において回転移動することになる。このような制限部材70、移動部72等により、ユーザUSが回転自在に移動可能なプレイエリアARを、所与の範囲に制限するプレイエリア制限機構76が実現される。
ユーザUSの周りには骨組み部2が設けられている。この骨組み部2に例えば壁部材などが取り付けることでプレイルームを形成できる。骨組み部2の天井部には、板状部材4が設けられており、板状部材4上に反力発生装置10が設置されている。そして図5に示すように、ワイヤー50(接続部材)の他端側の固定点FPが、ユーザUSのゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されている。具体的にはワイヤー50の固定点FPが、ユーザUSのプレイエリアARの上方に設定されている。そしてユーザUSの上方の固定点FPが他端側に接続されたワイヤー50の一端側が、ユーザUSが把持する把持物40の接続部CPに接続される。これにより把持物40に対して上方側に作用する反力を発生させることが可能になる。
また図4、図5に示すように本実施形態のシミュレーションシステムは、ユーザUSのプレイエリアARの周囲に設けられ、ユーザUSに対して触覚刺激を与える物質である気体(空気)を発射する複数の発射装置LC1〜LC6(LC1〜LCN)を含む。例えば図4、図5では、ユーザUSの右方向側、前方側、左方向側に発射装置LC1〜LC6が設けられている。即ち、ユーザUSの視界範囲を内包するような周囲の範囲に、発射装置LC1〜LC6が設けられている。なおユーザUSの後方側(背面側)にも発射装置を設けることができる。
発射装置LC1〜LC6は、コンプレッサー(不図示)から気体(圧縮空気)が送られ、この気体をユーザUSの方向に対して発射する。例えば発射装置LC1、LC2はユーザUSの右方向側から気体を発射し、発射装置LC3、LC4はユーザUSの前方向側から気体を発射し、発射装置LC5、LC6はユーザUSの左方向側から気体を発射する。例えば図1の制御部117は、ユーザUSに対して攻撃イベントが発生することを事前に報知する報知イベントにおいて、複数の発射装置LC1〜LC6のうち報知イベントの発生場所に対応する発射装置に、触覚刺激を与える物質である気体を発射させる。このように、攻撃イベントの発生前の報知イベントにおいて、ユーザUSに対して気体が発射されることで、ユーザUSは、当該攻撃イベントが発生することを事前に予測できるようになる。そして、例えば攻撃イベントにおいて攻撃を行おうとしている攻撃体(標的、標的オブジェクト)に対して、その攻撃前に反撃するなどの種々の行動をとることが可能になる。
4.反力発生装置
次に本実施形態の反力発生装置10の具体的な構成例について説明する。図6は反力発生装置10の構成例を示す斜視図であり、図7は上面図である。
反力発生装置10は、ベース部12と支持部14と反力発生ユニット20と巻き取りユニット30を含む。ベース部12は板状の部材であり、支持部14はベース部12に取り付けられて反力発生ユニット20を支持する。またベース部12には、巻き取りユニット30が取り付けられている。
反力発生ユニット20は、回転リール22、24(プーリー)と、回転リール22、24の回転軸25を支持する軸支持部26と、回転制御機構28を有する。回転リール22、24は、回転軸25回りに回転自在に取り付けられる。回転制御機構28は回転軸25回りでの回転リール22、24の回転を制御する。例えば回転の停止(ブレーキ)や減速などの制御を行う。
ワイヤー50の一端は、図4、図5に示すようにユーザUSが把持する把持物40の接続部CPに接続され、ワイヤー50の他端側が回転リール22に巻かれる。例えばユーザUSが把持物40を下方向(Y軸の負方向)に振る動作を行うと、回転リール22に巻かれたワイヤー50が取り出し口13を介して巻き出される。この取り出し口13が図4、図5の固定点FPに対応する。ワイヤー50の取り出し位置はこの固定点FPの位置に固定される。
そして回転制御機構28は、ユーザUSが把持物40を下方向に振る動作を行うことで回転リール22から巻き出されるワイヤー50に対してブレーキをかける制御を行う。即ち回転制御機構28が回転リール22の回転を停止する制御を行うことで、ワイヤー50の巻き出しを停止する。このような停止制御は、回転制御機構28による電磁石を用いた電磁ブレーキなどにより実現できる。例えば、ユーザUSが把持物40の振り動作を行い、標的とのヒットイベントが発生した場合に、制御部117による制御信号により、回転制御機構28が電磁ブレーキにより回転リール22の回転を停止する。これにより、把持物40の振り動作の方向と逆方向側に働く反力が、把持物40とワイヤー50の接続部CPに働くようになる。この結果、ユーザUSに対して、自身が振った把持物40があたかも標的にヒットしたかのような衝突感を与えることができ、仮想現実感の向上を図れる。
なお回転制御機構28による制御は、電磁石を用いた電磁ブレーキによる制御には限定されず、例えばモータなどを用いた回転制御を行ってもよい。例えばDCモータ、ステッピングモータ又はサーボモータなどを用いて回転制御を行う。例えばモータの制御としてはPID制御、PWM制御、或いは単純なオン/オフ制御など種々の制御方式を採用できる。
巻き取りユニット30からのワイヤー52は、巻き取りユニット30の取り出し口32から取り出されて、回転リール24に巻かれる。巻き取りユニット30は、ワイヤー52を巻き取りユニット30側に引っ張る巻き取りトルク(回転トルク)を発生する。即ち、巻き取りユニット30は、図6の紙面において左方向側にワイヤー52を引っ張る張力を発生している。例えば巻き取りユニット30は、ゼンマイ方式でワイヤー52を巻き取るための引っ張り力を発生する。
回転リール24に巻かれるワイヤー52に対して、巻き取りユニット30側に巻き取る引っ張り力を加えることで、回転リール24に連結される回転リール22に巻かれるワイヤー50に対しても、引っ張り力が加わるようになる。これによりワイヤー50を巻き取る巻き取り力を発生できるようになる。即ち、反力発生装置10が、反力を発生すると共に、ワイヤー50を巻き取る巻き取り力を発生する。このようにワイヤー50が弛まないようにする巻き取り力を発生することで、ワイヤー50が弛んでユーザUSの手、首等の部位に絡まってしまう事態を防止できるようになる。なお、図6、図7では、反力については反力発生ユニット20が発生し、巻き取り力については巻き取りユニット30が発生しているが、1つのユニットを用いて反力と巻き取り力の両方を発生するようにしてもよい。
5.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では、ユーザがゲーム空間の標的オブジェクトを殴打して攻撃するゲームに本実施形態の手法を適用した場合について主に説明する。但し本実施形態の手法が適用されるゲームはこのようなゲームには限定されず、種々のゲーム(剣等による対戦ゲーム、格闘ゲーム、RPG、アクションゲーム、ロボットゲーム、FPS(First Person shooter)、乗り物のシミュレーションゲーム、仮想体験ゲーム、スポーツゲーム、ホラー体験ゲーム、或いは音楽ゲーム等)に適用でき、ゲーム以外にも適用可能である。
5.1 ゲームの説明
図8、図9に本実施形態のシミュレーションシステムにより生成されるゲーム画像の例を示す。ゲームステージにはゲートG1、G2、G3等が設けられ、ゲートG1、G2、G3等からは、標的オブジェクトであるワニCR1、CR2、CR3等が出現する。ユーザに対応するゲーム空間のキャラクタ(アバター)は、水面に浮かぶ樽船BWに乗って、図9に示すように、ハンマーHMを用いてゲートG2から出て来たワニCR2に対して攻撃を加える。攻撃を受けたワニCR2は、ゲートG2側に戻って行く。図8、図9のゲーム画像は、実際には非常に広い視野角でHMD200に表示される。これによりユーザは、視界の全周囲に亘って広がるVR空間において、標的オブジェクトであるワニCR1、CR2、CR3等と戦うアクションゲームを楽しむことができる。
図10、図11は本実施形態により実現されるゲームの説明図である。図10、図11では、第1のユーザに対応するキャラクタCH1と第2のユーザに対応するキャラクタCH2がゲームに登場する。キャラクタCH1、CH2は水面に浮かぶ樽船BW1、BW2に乗って、ワニの巣の中に迷い込むというゲーム設定になっている。ワニに囲まれたキャラクタCH1、CH2は、樽船BW1、BW2が沈まないように全方位に注意を配りながら、ハンマーHM1、HM2でワニを叩いて退治する。ワニを退治するには、ワニの弱点である鼻先を上から叩く必要があり、ハンマーを上から振り下ろしてワニを叩くことでワニを退治する。全てのワニを退治した場合や、或いは樽船BW1、BW2の一方が沈んでしまった場合に、ゲームの終了となる。各ユーザは、HMD200に表示される図8、図9に示すようなゲーム画像を見ながら、ハンマーに対応する把持物40を上から振り下ろして、ゲーム空間のワニを叩いて退治するゲームを楽しむ。
5.2 反力の発生
図8〜図11で説明したようなゲームにおいて、ユーザの仮想現実感を高めるためには、ハンマーによりワニを叩いた時のハンマーの衝突感をユーザに感じさせることが重要である。そこで本実施形態では、把持物40の振り動作を行った際の衝突感等をユーザにリアルに感じさせるために、振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させている。即ち本実施形態では、仮想空間でのゲーム中の標的(ワニ)を、保持する把持物40(ハンマー)で殴打する際に、リアルな衝突感を演出しつつ安全も配慮した仕組みを提供している。例えばユーザは、反力発生装置10(巻取り装置)の取り出し口13(固定点FP)から排出されるワイヤー50に連結された把持物40(ゲームコントローラ、アイテム)を把持し、制御部117は、ユーザが把持物40を振り下ろす動作を行う際に、ゲーム状況によって、ワイヤー50の排出を調整して、振り下ろす方向とは逆の方向に反力を発生させる制御を行う。即ち本実施形態のシミュレーションシステムは、ユーザが把持する把持物40と、反力を発生する反力発生装置10と、把持物40に一端側が接続され、把持物40との接続部CP(図12(A)、図12(B))に対して反力を働かせるためのワイヤー50(接続部材)と、ゲーム状況に応じて反力発生装置10の制御を行う制御部117を含む。例えば一端側が把持物40に接続され、他端側が反力発生装置10に接続される接続部材であるワイヤー50を設ける。そして制御部117は、ユーザがゲームにおいて把持物40の振り動作を行った際に、振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させる。
例えば図12(A)においてユーザUSのHMD200には、図9のワニCR2のような標的オブジェクトTGが表示されている。ユーザUSは、この標的オブジェクトTGを叩いて攻撃するために、ゲーム空間のハンマーHMに対応する把持物40を上から下に振り下ろす振り動作を行っている。即ち振り方向DRSで把持物40の振り動作を行っている。そして図12(B)では、ゲーム空間においてハンマーHMが標的オブジェクトTG(ワニCR2)にヒットした判定されている。この場合に本実施形態では、把持物40の振り方向DRSと逆方向側に働く反力FRを、反力発生装置10により発生させる。例えば、把持物40とワイヤー50(接続部材)とを接続する接続部CPに対して、反力発生装置10により発生した反力を働かせることで、把持物40の振り方向DRSと逆方向側に働く反力FRを発生させる。このとき、接続部材であるワイヤー50は、一端側が把持物40に接続され、他端側が反力発生装置10に接続されている。
なお把持物40に対応するハンマーHMと標的オブジェクトTG(ワニ)とのヒット判定は、ハンマーHMに設定されたヒットボリュームと標的オブジェクトTGに設定されたヒットボリュームの交差判定などを行うことで実現できる。具体的には把持物40のトラッキング装置44により検出されたトラッキング情報に基づいて、把持物の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得する。そしてこの把持物情報に基づいて、把持物40に対応するハンマーHMのゲーム空間での位置や方向を変化させる。即ち把持物40の動きに連動するようにハンマーHMを表示する。そして、このハンマーHMと標的オブジェクトTG(CR2)とのヒット判定処理を行う。なおトラッキング装置44により検出された把持物情報を直接に用いて、標的オブジェクトTGとのヒット判定処理を行ってもよい。
例えば図12(A)、図12(B)のように、ユーザUSが把持物40を上から下に振り下ろす振り動作を行うと、この振り動作により図6の回転リール22からワイヤー50が巻き出される。そして標的オブジェクトTGへのヒットタイミングにおいて、回転制御機構28が回転リール22の回転にブレーキをかける制御を行う。これにより、ワイヤー50の巻き出しに対してもブレーキがかかり、図12(B)に示すように振り方向DRSと反対方向側の反力FRが発生する。例えば把持物40とワイヤー50の接続部CPに、ユーザUSの振り動作を停止させる反力FRが発生する。このようにすれば、ユーザUSは、上から下に振り下ろした把持物40の振り動作を急に止める反力FRを手に感じることができ、把持物40の振り動作を行った際の標的オブジェクトTGとの衝突感をリアルに感じることができる。従って、あたかも本当に標的オブジェクトTGを殴打したかのような衝突感を感じることができ、ユーザの仮想現実感を向上できる。
特に本実施形態の手法によれば、例えばユーザUSが、標的オブジェクトTGを強く殴打しようとして、把持物40を強く振れば(速い振り速度で振れば)、ヒット時の反力FRが大きくなり、手に感じる衝突感も大きくなる。一方、ユーザUSが把持物40をゆっくり振った場合には、ヒット時の反力FRも小さくなり、手に感じる衝突感も小さくなる。従って、現実世界でのハンマー等による殴打と同様の衝突感をユーザに感じさせることができるという利点がある。
なお以上では、回転制御機構28によりワイヤー50の巻き出しを停止することで反力FRを発生させる場合について説明したが、本実施形態の反力発生手法はこれに限定されない。例えば回転制御機構28に対して、回転リール22の回転制御のためのモータ(アクチュエータ)を設け、このモータの制御により反力FRを発生してもよい。例えばユーザUSの振り速度が速く、ワイヤー50の巻き出し速度が速い場合には、強い反力FRを発生するように、モータを用いた回転リール22の回転制御を行う。一方、ユーザUSの振り速度が遅く、ワイヤー50の巻き出し速度が遅い場合には、弱い反力FRを発生するように、モータを用いた回転リール22の回転制御を行う。このようにすることで、より綿密にヒットイベント時の反力を制御できる。
また反力FRを発生させるタイミングは、標的オブジェクトTGとのヒットタイミングには限定されない。例えば図9において標的オブジェクトTGであるワニCR2にハンマーHMがヒットしたタイミングでは、反力FRを発生せずに、例えばハンマーHMによる殴打により、ワニCR2の上顎が下顎にぶつかったタイミングで、反力FRを発生してもよい。或いは、ワニCR2にハンマーHMがヒットしたタイミングでは、弱い反力FRを発生し、ワニCR2の上顎が下顎にぶつかったタイミングで、強い反力FRを発生するようにしてもよい。このように本実施形態では、反力FRの発生タイミングや大きさを、時間経過やイベントに応じて可変に制御してもよい。このような反力FRの発生タイミングや大きさを可変に制御する場合には、図6の回転制御機構28をモータ等のアクチェエータで実現することが望ましい。
また本実施形態では図12(A)、図12(B)に示すように、把持物40とワイヤー50(接続部材)との接続部CPに、ユーザUSの振り動作を停止させる反力FRを発生させている。例えば図2(A)のワイヤー50の取付具46である接続部CPにおいて反力FRを発生させる。このように、例えば把持物40の先端部である接続部CPに反力FRが働くことで、この反力FRが把持物40を介してユーザUSの手に伝わり、ユーザUSに衝突感を感じさせることが可能になる。なお図12(A)、図12(B)では、反力FRが働く接続部CPが把持物40の先端部にある場合について示しているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば把持物40の中央部等にワイヤー50との接続部CPを設け、この把持物40の中央部等において反力FRを発生させてもよい。
また図12(A)、図12(B)に示すように本実施形態では、ワイヤー50(接続部材)の他端側の固定点FPが、ユーザUSのゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されている。例えばワイヤー50の固定点FPは図6に示す取り出し口13である。ワイヤー50は取り出し口13を固定点FPとして、下方の把持物40の接続部CPの方に取り出される。そしてこの固定点FPがユーザUSの頭部よりも高い位置に設定されている。このようにすれば、ユーザUSの上方の固定点FPからのワイヤー50を、把持物40の接続部CPに接続して、標的オブジェクトTGとのヒットイベントの際に、当該接続部CPにおいて反力FRを発生できるようになる。これにより例えば把持物40を頭部付近から下方向に振り下ろした際の標的オブジェクトTGのヒット時における衝突感を、反力FRを用いてユーザUSに仮想体験させることが可能になる。
具体的にはワイヤー50の他端側の固定点FPが、ユーザUSのプレイエリアARの上方に設定されている。例えば図4、図5に示すようにユーザUSは、可動筐体60のライド部62に立ってプレイしている。このライド部62のプレイエリアARの上方に、ワイヤー50の他端側の固定点FPが設定されている。例えば図4、図5で説明したように、可動筐体60には、ユーザUSが回転自在に移動可能なプレイエリアARの範囲を、所与の範囲に制限するプレイエリア制限機構76が設けられている。これによりユーザUSは、このように制限されたプレイエリアARの範囲内において、体を回転させながら、図8、図9のようにユーザUSの回りの四方から襲ってくるワニ等の標的オブジェクトを叩く攻撃を行う。この場合に本実施形態では、ユーザUSが回転しながら攻撃を行うプレイエリアARの上方に、ワイヤー50の固定点FPを設定している。このようにすれば、ユーザUSが標的オブジェクトを叩くために体を回転した場合にも、その上方の固定点FPから接続部CPに接続されるワイヤー50を、適切に巻き出して、標的オブジェクトとのヒット時に反力FRを発生できるようになる。例えばプレイエリアARの上方にワイヤー50の固定点FPを設定することで、ワイヤー50がユーザUSの手、首等の部位に絡まってしまう事態を防止することが可能になり、ワイヤー50の適正な巻き出し制御や反力発生制御を実現できるようになる。
なお図12(A)、図12(B)では、反力発生装置10のワイヤー50の取り出し口13が固定点FPとなっており、反力発生装置10はユーザUSの上方に設定されているが、本実施形態はこれに限定されない。例えばフック等の中継部材を固定点FP(中継点)としてユーザUSの上方に設け、反力発生装置10については、例えばユーザUSの頭部よりも下方の場所に設ける変形実施も可能である。このように反力発生装置10を下方に設置しても、ワイヤー50の中継点である固定点FPをユーザUSの上方に設定することで、ワイヤー50の適正な巻き出し制御や反力発生制御を実現することが可能になる。
また以上では、接続部材が、一端側が把持物40に接続され、他端側が反力発生装置10に接続されるワイヤー50である場合について説明したが、本実施形態の接続部材はこれに限定されない。例えば図13では接続部材が多関節アーム54により実現されている。多関節アーム54は、複数のリンク(アーム)と、リンク間を接続する1又は複数の関節を有する。そしてサーボモータ等によるモータ制御(或いは油圧制御等)により、関節角が可変に制御される。そしてこのような多関節アーム54を用いて、図12(A)、図12(B)のように標的オブジェクトTGとのヒットイベントの発生時に、振り方向と逆方向側に働く反力を発生させる。例えばサーボモータ等によるモータ制御により、当該反力を発生させる。この場合のモータ制御は、例えば把持物40のトラッキング装置44により検出される把持物情報などに基づいて行うことができる。このような多関節アーム54を用いれば、例えばユーザUSが把持物40を上から下に振り下ろした場合だけではなく、把持物40を横に振った場合や斜めに振った場合にも、標的オブジェクトとのヒットイベント発生時に、振り方向に応じた適切な反力を発生することが可能になる。
また本実施形態では図14に示すように、把持物40とワイヤー50との接続部CPにおけるワイヤー部分(A1)に保形部材51を設けている。この保形部材51は、ワイヤー50よりも例えば硬質の部材となっている。例えば接続部CPの付近のワイヤー50に対して、ワイヤー50よりも太い径の保形部材51が巻かれている。保形部材51は、図14のA1に示すワイヤー部分においてワイヤー50の形状が直線形状(略直線形状)になるようにする部材である。A1に示すワイヤー部分は、把持物40とワイヤー50の接続部CPの位置と、接続部CPから所与の距離だけ離れた位置の間のワイヤー部分である。例えばワイヤー50は撚り線のロープなどにより実現される。保形部材51は例えば硬質のゴムチューブ、ナイロンチューブ又はビニールチューブなどにより実現できる。但し保形部材51はチューブには限定されず、ワイヤー50を覆うようなカバー部材であってもよい。
例えば図12(A)、図12(B)に示すようにユーザUSが把持物40を振り回した場合に、図14のA1に示すワイヤー部分がユーザUSの手や首などの部位に絡まってしまう事態が生じるおそれがある。例えば把持物40の先端部がユーザUSの体に近づいた場合にこのような事態が生じるおそれがある。このような事態が生じると、シミュレーションシステムの運営等に支障が生じてしまう。
この点、図14では、把持物40の先端部の近くのA1に示すワイヤー部分において、例えばワイヤー50を覆うように保形部材51が設けられており、この保形部材51によりワイヤー50の形状が直線形状(略直線形状)に保たれる。従って、A1に示すワイヤー部分においてワイヤー50が弛んでしまうことでユーザUSの部位に絡まってしまうような事態を防止できる。この結果、弛んだワイヤー50がユーザUSの部位に絡んでしまってシミュレーションシステムの運営等に支障が生じてしまうのを効果的に防止できる。
また本実施形態では反力発生装置10(巻き取り装置)が、反力を発生すると共に、ワイヤー50を巻き取る巻き取り力を発生する。例えば図15(A)では、反力発生装置10からのワイヤー50の巻き出し量が多いため、ワイヤー50に弛みが生じている。このような弛みが生じると、ワイヤー50がユーザUSの手、首等の部位に絡まってしまい、シミュレーションシステムの運営等に支障が生じるおそれがある。
特に図15(A)、図15(B)に示すように、HMD200はユーザUSの視界を覆うように装着されているため、VR空間(仮想空間)の映像を見ているユーザUSは、実世界のワイヤー50を視覚的に認識することが難しい。例えばユーザUSの視界を完全に覆う非透過型のHMDでは、ユーザUSは実世界のワイヤー50を見ることができない。
この点、本実施形態では図15(B)に示すように反力発生装置10が巻き取り力FRWを発生する。例えば反力発生装置10は図12(B)に示すような反力FRを発生すると共に、巻き取り力FRWも発生する。例えば反力FRについてはヒットイベント時に発生する一方で、巻き取り力FRWについては例えば常時に発生する。具体的には図6の巻き取りユニット30により巻き取り力FRWを発生する。
なお反力FRと巻き取り力FRWを同じユニットを用いて発生するようにしてもよい。例えば、制御を行っていない際には、ワイヤー50の弛みを無くすために自動的にワイヤー50が巻き取られる仕組みとなっている。なお把持物40の状況に応じた巻き取り制御を行ってもよい。
このような巻き取り力FRWを発生することで、図15(A)に示すようにワイヤー50に弛みが生じるのを防止でき、図15(B)に示すようにワイヤー50が略直線形状になるように一定の張力をかけることが可能になる。従って、ワイヤー50の弛みが原因となってワイヤー50がユーザUSの手、首等の部位に絡まってしまう事態を防止することが可能になる。またケーブル58が床等についてしまい、ユーザUSの足等の部位に絡まってしまう事態も防止できるようになる。特に図15(A)、図15(B)に示すようにユーザUSが視界を覆うようにHMD200を装着している場合には、ワイヤー50をユーザUSが視覚的に認識することが難しく、ワイヤー50がユーザUSの部位に絡まる事態も生じやすい。本実施形態では、ワイヤー50に巻き取り力FRWをかけることで、このような事態の発生を防止している。
また本実施形態のシミュレーションシステムは、図16(A)に示すように、図1の表示処理部120を少なくとも含む処理装置98と、HMD200と処理装置98との間で信号を伝送するケーブル58を含む。処理装置98は、例えばパーソナルコンピュータや業務用のゲーム装置などにより実現できる。例えば処理装置98は図1の処理部100を含むことができる。この処理装置98は、例えばシミュレーションシステムの運営者がシミュレーションシステムの管理等のために使用する装置であり、シミュレーションシステムの設置場所に配置される。処理装置98は、処理部100等を実現するプロセッサと、記憶部170等を実現する記憶装置(メモリー)などにより実現できる。
またケーブル58は、映像信号や音声信号(オーディオ信号)などを伝送する第1の信号線を含むことができる。第1の信号線としては、例えばHDMI(登録商標。以下同様)、DVI又はsuperMHLなどの高速なデータ転送規格の信号線を用いることができる。HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ではTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)と呼ばれる方式で映像信号や音声信号を伝送する。superMHLはHDMIと変換互換性があるTMDS方式でのデータ転送規格である。なお第1の信号線は、HDMIやsuperMHLを発展させたデータ転送規格の信号線であってもよい。またケーブル58は、コンピュータである処理装置98と、周辺機器であるHMD200を接続するための第2の信号線や、HMD200に電源供給するための電源線を含んでもよい。第2の信号線は例えばUSB規格の信号線である。この第2の信号線を用いることで、映像信号や音声信号以外のデジタル信号を伝送して、処理装置98の各種の処理を実現できる。例えばHMD200を装着するユーザUSの位置、方向の情報や姿勢情報を検出するための各種の処理を実現できる。
そして本実施形態では図16(A)に示すように、ケーブル58は、HMD200から、可動筐体60の構造物56に設定された中継点RPを経由して、処理装置98に接続される。ここで構造物56は、少なくとも1つの部材により形成される物体(工作物)である。構造物56は、例えばユーザUSのプレイエリアARの周辺に設けられる。即ち構造物56はプレイエリアARに対応する位置に設けられる。そして構造物56には、ケーブル58の中継点RPが設定される。中継点RPは例えばケーブル58の固定具(取付具)などにより実現できる。
或いは図16(B)に示すように、ケーブル58は、HMD200から、ユーザUSの頭部以外の身体の位置に設定された中継点RPを経由して、処理装置98に接続される。例えばユーザUSは腰ベルト80を装着しており、腰ベルト80の背面側に取り付けられたケース59に中継点RPが設定されている。そしてHMD200からのケーブル58はこの中継点RPを経由して処理装置98に接続される。
ここで、中継点RPが設定される頭部以外の身体の位置は、ユーザUSの例えば頭部よりも下(首以下)の部位の位置である。別の言い方をすれば、HMD200が装着される部位とは異なる部位(例えば腰等)に中継点RPが設定される。例えば中継点RPは、ユーザUSが装着するベルト、衣服又はリュックサックなどの装着物に設けることが望ましい。図16(B)の例では、装着物である腰ベルト80のケース59に、中継点RPが設定されている。そして例えば装着物に設けられた中継点RPにおいて、固定具(抜け止め)を用いてケーブル58が固定される。例えばケーブル58が中継点RPから容易に取り外されることがないように、固定具を用いて中継点RPの位置でケーブル58が固定される。例えばケーブル58のHMD200側のケーブル部分と、処理装置98側のケーブル部分との間のポイントが、中継点RPとなる固定具によって固定される。
例えば図16(A)、図16(B)に示すように、HMD200は視界を覆うように装着されているため、VR空間の映像を見ているユーザUSは、実世界のケーブル58を視覚的に認識することが難しい。特にユーザUSの視界を完全に覆う非透過型のHMDでは、ユーザUSは実世界のケーブル58を見ることができない。そして例えばケーブル58が床等で引きずられてしまうような事態が生じると、ケーブル58がユーザUSの足、手又は首等の部位に絡まってしまうおそれがある。
この点、本実施形態では、図16(A)、図16(B)に示すようにHMD200からのケーブル58を、中継点RPを経由して処理装置98に接続している。これにより図16(A)、図16(B)に示すように、ケーブル58が床等につかない状態を維持できるようになる。従って、ケーブル58が床等に引きずられてしまうような状況が発生しないようになり、床に余ったケーブルがユーザUSの足等の部位に絡まってしまうなどの事態を防止できる。
なお、例えばシミュレーションシステムにケーブル58の巻き取り装置を設けて、この巻き取り装置により、ケーブル58を巻き取り装置側に引っ張る巻き取りトルクを発生してもよい。例えば中継点RPと処理装置98の間に巻き取り装置(不図示)を設ける。こうすれば、ケーブル58が常に床等につかない状態を維持することが可能になる。そして、このように巻き取り装置によりケーブル58を巻き取ると、その巻き取りトルクがHMD200に作用して、HMD200がずれてしまったり、頭部から外れてしまうなどの事態が発生するおそれもある。この場合にも図16(A)、図16(B)に示すような中継点RPを設け、HMD200から中継点RPを経由して巻き取り装置によりケーブル58が巻き取られるようにする。このようにすれば、巻き取り装置によりケーブル58にテンションがかかった場合に、当該テンションが中継点RPに作用するようになり、当該テンションがHMD200に直接に作用するのが防止される。従って、ケーブル58のテンションが原因となって、HMD200がずれたり、頭部から外れてしまったり、頭部が後ろ側に引っ張られることでユーザUSの没入感が阻害されてしまうような事態を防止できる。
なお図16(A)、図16(B)に示すように、中継点RPは、ユーザUSの肩部分と膝部分の間の位置に設定されることが望ましい。即ち肩部分と膝部分の間の範囲内の身体上の位置に中継点RPを設定する。例えば中継点RPを肩部分よりも下の位置に設定すれば、ケーブル58がユーザUSの手や首などに絡まってしまうのを防止できる。また中継点RPを膝部分よりも上の位置に設定すれば、ケーブル58がユーザUSの足などに絡まってしまうのを防止できる。
また中継点RPは、図16(A)、図16(B)に示すようにユーザUSの背面側に設定することが望ましい。このように背面側に中継点RPを設定すれば、HMD200からのケーブル58はユーザUSの背中の後ろ側に位置するようになる。従って、ユーザUSが把持物40の振り動作を行った場合に、ケーブル58が把持物40に絡まってしまうような事態の発生も防止できる。特にユーザUSはHMD200を装着しているためケーブル58を視覚的に認識することが難しい。中継点RPを背面側に設ければ、ユーザUSがHMD200を装着しながら把持物40を振り回した場合にも、ケーブル58が把持物40に絡まってしまう事態を防止できるようになる。
また本実施形態では把持物40の状況及びワイヤー50(接続部材)の状況の少なくとも1つの状況情報についての報知処理を行う。把持物40の状況は、例えば把持物40の振り動作などの動作状態についての状況や、把持物40の位置や方向についての状況などである。ワイヤー50の状況は、ワイヤー50の絡まり状態についての状況や、引っ張り状態についての状況などである。
例えば、ワイヤー50がユーザの部位等に絡まっていると判断される場合や、ユーザが把持物40を振り回すことで、ワイヤー50の引っ張りすぎの状況になっていると判断される場合には、図17(A)に示すような画像をHMD200に表示する報知処理を行う。またユーザが把持物40を振り回しすぎている場合には、図17(B)に示すような画像をHMD200に表示する報知処理を行って、ユーザに対して警告する。例えば、ワイヤー50の状況については、反力発生装置10等に設けられたセンサからの情報などに基づいて判断できる。ユーザが把持物40を振り回しすぎているか否かは、把持物40に取り付けられたトラッキング装置44からの把持物情報に基づいて判断できる。
なお図17(A)、図17(B)では、ワイヤー50の状況や把持物40の状況などを報知する報知処理を、HMD200に表示される画像を用いて行っているが、本実施形態はこれに限定されない。例えばユーザが装着するヘッドホンやユーザの周囲に設けられるスピーカなどからの音に基づいて、ワイヤー50の状況や把持物40の状況などを報知する報知処理を実現してもよい。或いは、例えば把持物40(操作部)に設けられた振動デバイスを用いた振動や、発光素子を用いた光などにより、当該報知処理を実現してもよい。
このような報知処理を行えば、ワイヤー50の状況や把持物40の状況等をユーザに報知して警告することが可能になる。従って、ワイヤー50がユーザの部位に絡まったり、把持物40の振りすぎにより把持物40が周囲の物体にぶつかってしまうような事態の発生を防止できる。特にユーザが視界を覆うようにHMD200を装着している場合には、ワイヤー50や把持物40の状況や、ワイヤー50や把持物40と周囲の物体との位置関係等の状況について、ユーザが視覚的に認識することが困難である。このような場合にも、画像、音又は振動等により、上記のような報知処理を行うことで、ユーザの視界がHMD200により遮られている場合にも、ワイヤー50、把持物40の状況等をユーザに対して適切に伝えることが可能になる。
5.3 詳細な処理
次に本実施形態の詳細な処理例について図18のフローチャートを用いて説明する。まず、ユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報を取得する(ステップS1)。例えば、このユーザ情報は、図2(A)〜図3(B)で説明したようなトラッキング処理や、或いはモーショントラッキング処理などにより取得することができる。次にユーザの把持物の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得する(ステップS2)。例えばこの把持物情報は、把持物40に取り付けられたトラッキング装置44により検出されたトラッキング情報などに基づき取得することができる。
次にゲーム処理を実行する(ステップS3)。そして把持物40に対応する把持物オブジェクトが標的オブジェクトにヒットしたか否かを判断する(ステップS4)。例えば図9において、把持物オブジェクトであるハンマーHMが、標的オブジェクトであるワニCR2にヒットしたか否かを判断する。そしてヒットした場合には、ユーザの把持物40の振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させる(ステップS5)。即ち図12(A)に示すようにユーザ(US)が標的オブジェクトTGに向けて把持物40を振り下ろし、標的オブジェクトTGにヒットしたと判定された場合に、図12(B)に示すように、振り方向DRSと逆方向側に働く反力FRを反力発生装置10に発生させる。
以上のように本実施形態では、ユーザが、ゲーム空間の標的オブジェクトを目標物として、把持物40の振り動作を行い、把持物40に対応する把持物オブジェクト(ハンマー)と標的オブジェクト(ワニ)とが所与の関係になったと判断された場合(ヒットしたと判定された場合)に、振り方向DRSと逆方向側に働く反力を、反力発生装置10に発生させている。即ち本実施形態では、ゲーム処理により実行されるゲームの状況において、ユーザが標的オブジェクトを目指して、把持物40(アイテム)を振り下ろす動作を行なった際、把持物40と標的オブジェクトが所与の関係(例えばヒット)となった場合に、振り下ろす動作方向とは逆の方向に反力を発生させる制御を行う。この場合に例えば把持物40(ハンマー、剣等)の種類や属性、標的オブジェクト(ワニ)の種類や属性、或いは振り下ろしの強弱によって、反力の度合いを決定し、振り下ろす動作を停止又は減速させる制御を行う。例えば標的オブジェクトが生物である場合に、固い肉部分と脂身部分では反力が異なるように制御する。また把持物40がハンマーであるか剣であるかに応じて、反力の大きさが異なるようにする。例えば標的オブジェクトが同じ物体であっても、振り下ろしが強いと切れ、振り下ろしが弱いと切れずに止まるように制御する。
このようにすれば、ゲーム空間の標的オブジェクトに対して、ハンマーや剣等の把持物オブジェクトが当たったかのような衝突感をユーザに与えることができ、ユーザの仮想現実感を大幅に向上できる。例えばユーザの把持物40の振り下ろし動作が、標的オブジェクトに衝突したために止まったとユーザに錯覚させるような効果を演出できる。
また本実施形態では、仮想空間の設定処理を行い、仮想空間でのゲームの処理を行う。例えば図8〜図11で説明したゲームをユーザがプレイするためのゲーム処理を行う。また図18のステップS1、S2に示すように、ユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報と、把持物40の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報を取得する。そしてゲームの状況、ユーザ情報及び把持物情報の少なくとも1つに基づいて、反力発生装置10を制御する。例えばゲームでの標的オブジェクトや把持物オブジェクトの状況や、ユーザの位置、方向又は姿勢等を表すユーザ情報、把持物40の位置又は方向を表す把持物情報などに基づいて、反力発生装置10を制御する。例えば反力発生装置10による反力の発生の制御を行う。或いは反力発生装置10によるワイヤー50(接続部材)の排出量や巻き取り量の制御、反力や巻き取り力の強さの制御、或いは、排出や巻き取りの開始や停止の制御を行って、振り下ろす方向とは逆方向に反力を発生する制御を行う。
また本実施形態では、ゲームの処理の結果に基づいて、ユーザが視界を覆うように装着するHMD200の表示画像を生成する表示処理を行う。このようにHMD200をユーザが装着している場合には、ユーザの視界が遮られるため、例えば反力を発生させるためのワイヤー50や反力発生装置10についても、ユーザの視界には見えないようになる。従って、ワイヤー50や反力発生装置10を用いて、ユーザの振り動作の方向の逆方向側に反力を発生する制御を行っても、ワイヤー50等が視界に入らないユーザは、不自然さを感じないという利点がある。従って、HMD200を用いることで、ユーザの視界の全周囲に亘って広がるVR空間を表現しながら、HMD200により視界が遮られることでワイヤー50等がユーザに見えないことを利用して、仮想的な反力を発生し、標的オブジェクトのヒット時の衝突感を効果的にユーザに感じさせることが可能になる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(接続部材、伸縮部・アクチュエータ、筐体等)と共に記載された用語(ワイヤー、エアバネ部、可動筐体等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またシミュレーションシステムの構成、反力発生装置の構成、可動筐体の構成、接続部材の構成、制御部の制御処理、反力の発生処理、巻き取り力の発生処理、仮想空間の設定処理、ゲーム処理、ユーザ情報や把持物情報の取得処理、画像の表示処理、報知処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法・処理・構成も本発明の範囲に含まれる。また本発明は種々のゲームに適用できる。また本発明は、業務用ゲーム装置、家庭用ゲーム装置、又は多数のユーザが参加する大型アトラクションシステム等の種々のシミュレーションシステムに適用できる。
US ユーザ、DRS 振り方向、FR 反力、FRW 巻き取り力、
TG 標的オブジェクト、CP 接続部、FP 固定点、RP 中継点、
AR プレイエリア、LC1〜LCN 発射装置、
BW、BW1、BW2 樽船、HM、HM1、HM2 ハンマー、
CH1、CH2 キャラクタ、CR1〜CR7 ワニ、G1〜G6 ゲート、
2 骨組み部、4 板状部材、10 反力発生装置、12 ベース部、
13 取り出し口、14 支持部、20 反力発生ユニット、22、24 回転リール、
25 回転軸、26 軸支持部、28 回転制御機構、30 巻き取りユニット、
32 取り出し口、40 把持物、42 取っ手部、44 トラッキング装置、
46 取付具、50 ワイヤー、51 保形部材、52 ワイヤー、54 多関節アーム、
56 構造物、58 ケーブル、58 ケース、60 可動筐体、61 ベース部、
62 ライド部、63、64、65 エアバネ部、66 揺動機構、
67、68、69 支持部、70 制限部材、72 移動部、73 ローラー部、
74 取付部材、76 プレイエリア制限機構、80 腰ベルト、98 処理装置、
100 処理部、102 入力処理部、110 演算処理部、111 情報取得部、
112 仮想空間設定部、113 移動体処理部、114 仮想カメラ制御部、
115 ゲーム処理部、116 報知処理部、117 制御部、120 表示処理部、
130 音処理部、140 出力処理部、150 撮像部、151、152 カメラ、
160 操作部、170 記憶部、172 オブジェクト情報記憶部、
178 描画バッファ、180 情報記憶媒体、192 音出力部、194 I/F部、
195 携帯型情報記憶媒体、196 通信部、
200 HMD(頭部装着型表示装置)、201〜203 受光素子、210 センサ部、
220 表示部、231〜236 発光素子、240 処理部、
280、284 ベースステーション、281、282、285、286 発光素子

Claims (13)

  1. ユーザが把持する把持物と、
    反力を発生する反力発生装置と、
    前記把持物に一端側が接続され、前記把持物との接続部に対して前記反力を働かせるための接続部材と、
    前記ユーザがプレイするゲームの状況に応じて前記反力発生装置の制御を行う制御部と、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記ユーザが前記ゲームにおいて前記把持物の振り動作を行った際に、前記振り動作の振り方向と逆方向側に働く反力を、前記反力発生装置に発生させることを特徴とするシミュレーションシステム。
  2. 請求項1において、
    前記接続部材は、一端側が前記把持物に接続され、他端側が前記反力発生装置に接続されることを特徴とするシミュレーションシステム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記制御部は、
    前記把持物と前記接続部材との前記接続部に、前記振り動作を停止させる前記反力を、前記反力発生装置に発生させることを特徴とするシミュレーションシステム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記接続部材の他端側の固定点が、前記ユーザのゲームプレイ時の頭部の高さよりも上方の位置に設定されていることを特徴とするシミュレーションシステム。
  5. 請求項4において、
    前記接続部材の他端側の前記固定点が、前記ユーザのプレイエリアの上方に設定されていることを特徴とするシミュレーションシステム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記接続部材は、一端側が前記把持物に接続され、他端側が前記反力発生装置に接続されるワイヤーであることを特徴とするシミュレーションシステム。
  7. 請求項6において、
    前記把持物と前記ワイヤーとの前記接続部におけるワイヤー部分に設けられる保形部材を含むことを特徴とするシミュレーションシステム。
  8. 請求項6又は7において、
    前記反力発生装置は、
    前記反力を発生すると共に、前記ワイヤーを巻き取る巻き取り力を発生することを特徴とするシミュレーションシステム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記制御部は、
    前記ユーザが、ゲーム空間の標的オブジェクトを目標物として、前記把持物の前記振り動作を行い、前記把持物に対応する把持物オブジェクトと前記標的オブジェクトとが所与の関係になったと判断された場合に、前記振り方向と逆方向側に働く前記反力を、前記反力発生装置に発生させることを特徴とするシミュレーションシステム。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、
    前記仮想空間での前記ゲームの処理を行うゲーム処理部と、
    前記ユーザの位置情報、方向情報及び姿勢情報の少なくとも1つを含むユーザ情報と、前記把持物の位置情報及び方向情報の少なくとも1つを含む把持物情報とを取得する情報取得部と、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記ゲームの状況、前記ユーザ情報及び前記把持物情報の少なくとも1つに基づいて、前記反力発生装置を制御することを特徴とするシミュレーションシステム。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記ゲームの処理の結果に基づいて、前記ユーザが視界を覆うように装着する頭部装着型表示装置の表示画像を生成する表示処理部を含むことを特徴とするシミュレーションシステム。
  12. 請求項11において、
    前記表示処理部を含む処理装置と、
    前記頭部装着型表示装置と前記処理装置との間で信号を伝送するケーブルと、
    を含み、
    前記ケーブルは、前記頭部装着型表示装置から、可動筐体の構造物に設定された中継点又は前記ユーザの頭部以外の身体の位置に設定された中継点を経由して、前記処理装置に接続されることを特徴とするシミュレーションシステム。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記把持物の状況及び前記接続部材の状況の少なくとも1つの状況情報についての報知処理を行う報知処理部を含むことを特徴とするシミュレーションシステム。
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