JP2019212642A - 金属支持型電気化学素子、固体酸化物形燃料電池および金属支持型電気化学素子の製造方法 - Google Patents

金属支持型電気化学素子、固体酸化物形燃料電池および金属支持型電気化学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】緻密でガスバリア性能の高い電解質層を有する素子を実現する。【解決手段】金属支持型電気化学素子Eは、支持体としての金属基板1と、金属基板1の上に形成された電極層2と、電極層2の上に形成された緩衝層3と、緩衝層3の上に形成された電解質層4とを少なくとも有し、電極層2が多孔質であり、電解質層4が緻密であり、緩衝層3の緻密度が電極層2の緻密度よりも大きく、かつ電解質層4の緻密度よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、支持体としての金属基板と、前記金属基板の上に形成された電極層と、前記電極層の上に形成された緩衝層と、前記緩衝層の上に形成された電解質層とを少なくとも有する金属支持型電気化学素子および固体酸化物形燃料電池、ならびに当該金属支持型電気化学素子の製造方法に関する。
従来の電解質支持型の固体酸化物形燃料電池(以下「SOFC」と記す。)や電極支持型のSOFCでは、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層を得るために、高温(例えば1400℃)での焼成が行われる。近年では、堅牢性向上のため、金属基板上に燃料極、空気極および電解質層を支持させる金属支持型SOFCが開発されている。
特許文献1には、多孔質の金属基板上に、薄膜状の燃料極層、電解質層、空気極層をこの順で積層した金属支持型SOFCが開示されている。このSOFCの製造工程においては、燃料極層の上に電解質層の材料を塗布・乾燥した後、プレスが行われる。その後に焼結が行われ、緻密な電解質層が形成されている。
特開2008−234927号公報
しかしながら、特許文献1の方法で得られた電解質層であっても、その性能は不十分であり、十分な開回路電圧(OCV)が得られるに至ってはおらず、改良の必要性があった。一方、金属支持型SOFCの製造時に高温の熱処理を行うと、支持体である金属基板が劣化したり、金属基板からのCr等の元素拡散によりSOFCの構成要素(電極層、電解質層)に悪影響を及ぼし、SOFCの性能や耐久性が低下する場合がある。従って、低い温度での熱処理が望まれる。しかし、製造時の熱処理温度を下げると、良質な電極層や電解質層が得られにくくなる。例えば電解質層の焼成温度を低くすると、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層を得ることが難しくなる。
更に、従来の電極支持型SOFCや電解質支持型SOFC等では、例えば、サーメットのアノード電極層とセラミックスの電解質層を共焼結することにより得ていた。この場合、支持体と共に各層が同時に収縮することになるため、支持体上の各層が支持体から受ける拘束力はそれほど大きくなかった。しかし、金属基板を支持体とする金属支持型SOFCでは、金属基板と電解質層や電極層とで、焼成時の収縮率が異なるために、電解質層と電極層とが金属基板上に形成される際に、電解質層および電極層が金属基板から受ける拘束力が大きくなる。従って、ヒートショックをはじめとする各種の応力に対する耐性が高く、性能・信頼性・安定性に優れた、多孔質な電極層と緻密で気密性およびガスバリア性が高い電解質層とを、金属基板上に形成することは非常に困難であった。
すなわち、金属基板上に、性能・信頼性・安定性に優れた、多孔質な電極層と緻密で気密性およびガスバリア性が高い電解質層とを有する金属支持型SOFCを、金属基板の損傷を抑制可能な、例えば、1100℃以下の温度域で得ることは非常に困難であり、とりわけ、焼結に必要な温度域が高いYSZ等のジルコニア系材料を電解質として使用することは極めて困難であった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属基板上に、多孔質な電極層と、緻密で気密性およびガスバリア性が高い電解質層を有する性能・信頼性・安定性に優れた金属支持型電気化学素子を実現することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る金属支持型電気化学素子の特徴構成は、支持体としての金属基板と、前記金属基板の上に形成された電極層と、前記電極層の上に形成された緩衝層と、前記緩衝層の上に形成された電解質層とを少なくとも有し、前記電極層が多孔質であり、前記電解質層が緻密であり、前記緩衝層の緻密度が前記電極層の緻密度よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さい点にある。
発明者らは鋭意検討の末、多孔質な電極層と緻密な電解質層の間に緩衝層を設けることで、金属基板上に多孔質な電極層と緻密な電解質層を安定して形成できる上に、緩衝層を電極層と電解質層の間に導入することでヒートショック等による各種の応力を緩和可能とし、信頼性、安定性に優れた素子を形成できることを見出した。すなわち上記の特徴構成によれば、前記緩衝層の緻密度を電極層の緻密度よりも大きく、かつ電解質層の緻密度よりも小さくすることで、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層を安定して形成することができる。また、このような構成によれば、電極層に要求されるガス拡散性を損なわない多孔質な電極層と、電解質層に要求されるイオン伝導性とガスバリア性を有する緻密な電解質層を金属基板上に安定して形成することが可能となる。なお緻密度とは、層を構成する材料の空間に占める割合であって、(1−空孔率)と表すことができ、また、相対密度と同等である。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記緩衝層がセリア系材料を含む点にある。
上記の特徴構成によれば、緩衝層がセリア系材料を含むから、緩衝層が混合伝導性を有することになる。これにより、電気化学性能の高い素子を実現することができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記電解質層が安定化ジルコニアを含む点にある。
上記の特徴構成によれば、電解質層が安定化ジルコニアを含むから、例えば600℃以上、好ましくは650℃以上の比較的高い温度域でも高い電気化学性能を発揮可能な素子を実現できる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記緩衝層の厚さが4μm以上である点にある。
上記の特徴構成によれば、スクリーン印刷などの安価な手法でも安定して機械的強度の高い緩衝層を得ることができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記緩衝層の厚さが10μm以下である点にある。
上記の特徴構成によれば、内部抵抗の増加を抑制した、電気化学特性の高い素子を得ることができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記緩衝層の緻密度が50%以上98%未満である点にある。
緻密度が50%以上98%未満の緩衝層であれば、スクリーン印刷などの安価な手法でも安定して形成可能である。加えて、ヒートショックをはじめとする各種の応力を緩和可能な機械的強度の高い素子を実現できると共に、高い電気化学特性を発揮可能な素子とすることができる。緩衝層の緻密度が高すぎると、電極層と緩衝層の緻密度が大きく異なることにより、電極層と緩衝層との間の応力を緩和する効果が得られにくくなる。一方で、緩衝層の緻密度が小さすぎると、緩衝層と電解質層の緻密度が大きく異なることにより、緩衝層と電解質層との間の応力を緩和する効果が得られにくくなる。緩衝層の緻密度が80%以上であると、緩衝層と電解質層との間の応力の緩和効果をより大きくできるので、より好ましい。緩衝層の緻密度が96%未満であると、緩衝層と電極層との間の応力の緩和効果がさらに大きくできるので、より好ましい。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記電解質層の一部に、緻密度が98%以上である緻密電解質層が含まれている点にある。
上記の特徴構成によれば、電解質層の一部に緻密電解層が含まれることによって、電解質層の内部に多少の欠陥が存在する場合でも、電解質層全体として気密性およびガスバリア性の高い状態とすることができる。そしてこのような電解質層は、金属基板の損傷を抑制可能な温度域(例えば1100℃以下)でも安価な手法で形成可能であり、高い電気化学性能を発揮可能な電解質層を形成し易い。すなわちこのような電解質層は、金属支持型電気化学素子に好適である。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記金属基板から前記電極層へのCrの拡散を抑制する拡散抑制層を有する点にある。
上記の特徴構成によれば、電極層へのCrの拡散による素子の性能低下を抑制することができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記拡散抑制層が、前記金属基板の表面に形成された金属酸化物層である点にある。
上記の特徴構成によれば、拡散抑制層を形成するプロセスを簡便なものとすることができ、素子を安価に作製することが可能となる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記金属基板が複数の貫通孔を有する点にある。
上記の特徴構成によれば、複数の貫通孔を通じて気体を電極層に供給することができるから、簡易な構成により素子の性能をより高めることができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記貫通孔は前記金属基板における前記電解質層が形成された領域の内側に形成されている点にある。
上記の特徴構成によれば、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層によって、貫通孔が形成された領域が覆われるので、パッキンやシーリング等、気体の他所への漏出を防止するための別途の構造が不要となる。すなわち、素子の製造コストの増加を抑制することができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記貫通孔は前記金属基板における前記電極層が形成された領域の内側に形成されている点にある。
上記の特徴構成によれば、貫通孔を通じて供給される気体を電極層へ効率的に供給することができるので、電気化学素子の構成として好適である。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記電解質層の上に、前記電極層の対極となる対極電極層を有する点にある。
上記の特徴構成によれば、上述した通り、金属基板上に、多孔質な電極層と、緻密度が電極層よりも大きく電解質層よりも小さい緩衝層と、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層と、対極電極層を有し、電極層と対極電極層により電気化学素子として利用可能な電気化学素子を実現することができる。すなわち、高性能で安定性・信頼性に優れた、アノード反応とカソード反応を一体で実施可能な金属支持型電気化学素子を実現することができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記電解質層と前記対極電極層との間に形成された反応防止層を有する点にある。
上記の特徴構成によれば、電解質層の成分と対極電極層の成分との間の反応を防止して、長期的な耐久性に優れた素子を実現することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る固体酸化物型燃料電池の特徴構成は、上述した金属支持型電気化学素子を有し、定格運転時に600℃以上750℃以下の温度域で運転可能とされる点にある。
上記の特徴構成によれば、定格運転時に600℃以上750℃以下の温度域で運転されるから、高い発電性能を発揮しつつ、金属支持型電気化学素子の劣化を抑制して燃料電池の性能を長期間維持することが可能となる。なお、定格運転時に650℃以上750℃以下の温度域で運転可能とされると、より燃料電池システムの発電性能を高めることができるので、より好ましい。
上記目的を達成するための本発明に係る金属支持型電気化学素子の製造方法の特徴構成は、支持体としての金属基板の上に多孔質な電極層を形成する電極層形成ステップと、前記電極層の上に緩衝層を形成する緩衝層形成ステップと、前記緩衝層の上に緻密な電解質層を形成する電解質層形成ステップとを有し、
前記緩衝層の緻密度が前記電極層よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さく、
前記電極層形成ステップと前記緩衝層形成ステップと前記電解質層形成ステップとが1100℃以下で行われる点にある。
上記の特徴構成によれば、金属基板上に、多孔質な電極層と、電極層の上に形成された緩衝層と、緩衝層の上に形成された電解質層とを有し、前記緩衝層の緻密度が前記電極層よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さくすることで、金属基板上に、多孔質な電極層と、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層を安定して形成することができる。また、電極層形成ステップと緩衝層形成ステップと電解質形成ステップとが1100℃以下で行われるから、金属基板の劣化を抑制して高品質の素子を得ることができる。また、必要に応じて、金属支持型電気化学素子の製造工程に、対極電極層を形成する対極電極層形成ステップや、反応防止層を形成する反応防止層形成ステップ等が含まれる場合、それらのステップが1100℃以下で行われることが好ましい。そのようにすると、金属基板の劣化を抑制して高品質の素子を得ることができる。
金属支持型電気化学素子の構成を示す概略図 金属支持型電気化学素子の構成を示す概略図 金属支持型電気化学素子の構成を示す概略図 金属支持型電気化学素子の構成を示す概略図 金属支持型電気化学素子の断面の電子顕微鏡写真 金属支持型電気化学素子の断面の電子顕微鏡写真
(第1実施形態)
以下、図1および図2を参照しながら、金属支持型電気化学素子E、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)、および金属支持型電気化学素子Eの製造方法について説明する。金属支持型電気化学素子Eは、例えば、水素を含む燃料ガスと空気の供給を受けて発電する固体酸化物形燃料電池の構成要素として用いられる。なお以下、層の位置関係などを表す際、例えば緩衝層3から見て電解質層4の側を「上」または「上側」、電極層2の側を「下」または「下側」という場合がある。また、金属基板1における電極層2が形成されている側の面を「表側」、反対側の面を「裏側」という場合がある。
(金属支持型電気化学素子)
金属支持型電気化学素子Eは、図1に示される通り、支持体としての金属基板1と、金属基板1の上に形成された電極層2と、電極層2の上に形成された緩衝層3と、緩衝層3の上に形成された電解質層4とを少なくとも有する。そして金属支持型電気化学素子Eは、更に、電解質層4の上に形成された反応防止層5と、反応防止層5の上に形成された対極電極層6とを有する。対極電極層6は電解質層4の上に形成され、反応防止層5は電解質層4と対極電極層6との間に形成されている。電極層2は多孔質であり、電解質層4は緻密である。そして緩衝層3の緻密度は、電極層2の緻密度よりも大きく、電解質層4の緻密度よりも小さい。なお緻密度とは、層を構成する材料の空間に占める割合であり、(1−空孔率)と表すことができる。また、相対密度と同等である。
(金属基板)
金属基板1は、電極層2、緩衝層3および電解質層4等を支持して金属支持型電気化学素子Eの強度を保つ、支持体としての役割を担う。金属基板1の材料としては、電子伝導性、耐熱性、耐酸化性および耐腐食性に優れた材料が用いられる。例えば、フェライト系ステンレス、オーステナイト系ステンレス、ニッケル合金などが用いられる。特に、クロムを含む合金が好適に用いられる。
金属基板1は、表側の面と裏側の面とを貫通して設けられる複数の貫通孔1aを有する。なお、例えば、貫通孔1aは、レーザー加工などにより、金属基板1に設けることができる。貫通孔1aは、金属基板1の裏側の面から表側の面へ気体を透過させる機能を有する。金属基板1に気体透過性を持たせるために、多孔質金属を用いることも可能である。
金属基板1の表面に、拡散抑制層としての金属酸化物層1bが設けられる。すなわち、金属基板1と後述する電極層2との間に、拡散抑制層が形成されている。金属酸化物層1bは、金属基板1の外部に露出した面だけでなく、電極層2との接触面(界面)および貫通孔1aの内側の面にも設けられる。この金属酸化物層1bにより、金属基板1と電極層2との間の元素相互拡散を抑制することができる。例えば、金属基板1としてフェライト系ステンレスを用いた場合は、金属酸化物層1bが主にクロム酸化物となる。そして、金属基板1のクロム原子等が電極層2や電解質層4へ拡散することを、クロム酸化物を主成分とする金属酸化物層1bが抑制する。金属酸化物層1bの厚さは、サブミクロンオーダーであることが好ましい。また、例えば、平均的な厚さが0.3μm以上0.7μm以下程度であることが好ましい。また、最小厚さは約0.1μm以上であることが好ましい。また、最大厚さが約1.1μm以下であることが好ましい。
金属基板1としてフェライト系ステンレス材を用いた場合、電極層2や電解質層4の材料として用いられるYSZ(イットリア安定化ジルコニア)やGDC(ガドリウム・ドープ・セリア、CGOとも呼ぶ)等と熱膨張係数が近い。従って、低温と高温の温度サイクルが繰り返された場合も金属支持型電気化学素子Eがダメージを受けにくい。よって、長期耐久性に優れた金属支持型電気化学素子Eを実現できるので好ましい。
(電極層)
電極層2は、図1に示すように、金属基板1の表側の面であって貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に、薄膜の状態で設けられる。貫通孔1aが設けられた領域の全体が、電極層2に覆われている。つまり、貫通孔1aは金属基板1における電極層2が形成された領域の内側に形成されている。換言すれば、全ての貫通孔1aが電極層2に面して設けられている。
電極層2の材料としては、例えばNiO−GDC、Ni−GDC、NiO−YSZ、Ni−YSZ、CuO−CeO2、Cu−CeO2などのサーメット材を用いることができる。これらの例では、GDC、YSZ、CeO2がサーメット材の骨材と呼ぶことができる。なお、電極層2は、低温焼成法(例えば1100℃より高い高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処理を用いる湿式法)やエアロゾルデポジション法、溶射法などにより形成することが好ましい。これらの、低温域での使用可能なプロセスにより、例えば1100℃より高い高温域での焼成を用いずに、良好な電極層2が得られる。そのため、金属基板1を傷めることなく、また、金属基板1と電極層2との元素相互拡散を抑制することができ、耐久性に優れた電気化学素子を実現できるので好ましい。更に、低温焼成法を用いると、原材料のハンドリングが容易になるので更に好ましい。
電極層2は、気体透過性を持たせるため、その内部および表面に複数の細孔を有する。すなわち電極層2は、多孔質な層として形成される。電極層2は、例えば、その緻密度が30%以上80%未満となるように形成される。細孔のサイズは、電気化学反応を行う際に円滑な反応が進行するのに適したサイズを適宜選ぶことができる。
(緩衝層)
緩衝層3は、図1に示すように、電極層2を覆った状態で、電極層2の上に薄膜の状態で形成される。緩衝層3の材料としては、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)やGDC(ガドリウム・ドープ・セリア)、YDC(イットリウム・ドープ・セリア)、SDC(サマリウム・ドープ・セリア)等を用いることができる。特にセリア系のセラミックスが好適に用いられる。
緩衝層3は、低温焼成法(例えば1100℃より高い高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処理を用いる湿式法)やエアロゾルデポジション法、溶射法などにより形成することが好ましい。これらの、低温域での使用可能な成膜プロセスにより、例えば1100℃より高い高温域での焼成を用いずに緩衝層3が得られる。そのため、金属基板1を傷めることなく、金属基板1と電極層2との元素相互拡散を抑制することができ、耐久性に優れた金属支持型電気化学素子Eを実現できる。また、低温焼成法を用いると、原材料のハンドリングが容易になるので更に好ましい。
緩衝層3は以下の構成・特徴を有する。
まず緩衝層3は、その緻密度が、電極層2よりも大きく、かつ電解質層4よりも小さくなるように形成される。例えば、電極層2の緻密度が30%以上80%未満、緩衝層3の緻密度が50%以上98%未満、電解質層4の緻密度が96%以上のそれぞれの範囲内で、緩衝層3の緻密度が、電極層2の緻密度よりも大きく、かつ電解質層4よりも小さくなるように、各層を形成する。緩衝層3や電解質層4および電極層2のそれぞれの緻密度(相対密度)は、それぞれの材料や形成時の条件などにより決まる。例えば、材料粉末の粒径や形状や組成、焼成時の温度などの各種形成条件などにより、形成される緩衝層3や電解質層4および電極層2の緻密度が変化する。すなわちこれらの条件を適切に整えることにより、緩衝層3や電解質層4や電極層2の緻密度を調整することができる。
また緩衝層3は、材料の形態や形成時の条件等を適切に設定することにより、その厚さが所定の範囲内となるように形成される。具体的には、緩衝層3は、その厚さが4μm以上となるように形成されるのが好ましく、また、10μm以下となるよう形成されるのが好ましい。
緩衝層3は、多孔質である電極層2の上に緻密な電解質層4を形成するために、両者を連続的に接続させ、素子の製造時や素子の運転時にかかる各種の応力を緩和する緩衝効果を有する層として、両者の間に配置される。そのため、緩衝層3は、あえて緻密度が電解質層4に比べて小さくなるように形成される。また、緩衝層3は、あえて緻密度が電極層2に比べて大きくなるように形成される。これによって緩衝層3は、金属基板上に多孔質な電極層2と緻密な電解質層4が形成された場合であっても、各層間で、各種の応力を吸収・緩和して、金属支持型電気化学素子Eの性能・信頼性・安定性を高める効果をも有する。
緩衝層3としては、酸素イオン(酸化物イオン)伝導性を有することが好ましい。また、酸素イオン(酸化物イオン)と電子との混合伝導性を有すると更に好ましい。これらの性質を有する緩衝層3は、金属支持型電気化学素子Eへの適用に適している。
なお、緩衝層3はNiやCu等の触媒金属成分を含まないことが好ましい。NiやCu等の触媒金属成分を含むと所望の緩衝層3が得られにくくなるからである。
(電解質層)
電解質層4は、図1に示すように、電極層2および緩衝層3を覆った状態で、緩衝層3の上に薄膜の状態で形成される。詳しくは電解質層4は、図1に示すように、緩衝層3の上と金属基板1の上とにわたって(跨って)設けられる。このように構成し、電解質層4を金属基板1に接合することで、電気化学素子全体として堅牢性に優れたものとすることができる。
また電解質層4は、図1に示すように、金属基板1の表側の面であって貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に設けられる。つまり、貫通孔1aは金属基板1における電解質層4が形成された領域の内側に形成されている。
また電解質層4の周囲においては、電極層2および緩衝層3からのガスのリークを抑制することができる。説明すると、金属支持型電気化学素子EをSOFCの構成要素として用いる場合、SOFCの作動時には、金属基板1の裏側から貫通孔1aを通じて電極層2へガスが供給される。電解質層4が金属基板1に接している部位においては、ガスケット等の別部材を設けることなく、ガスのリークを抑制することができる。なお、本実施形態では電解質層4によって電極層2の周囲をすべて覆っているが、電極層2および緩衝層3の上部に電解質層4を設け、周囲にガスケット等を設ける構成としてもよい。
電解質層4の材料としては、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)やGDC(ガドリウム・ドープ・セリア)、YDC(イットリウム・ドープ・セリア)、SDC(サマリウム・ドープ・セリア)等を用いることができる。特にジルコニア系のセラミックスが好適に用いられる。電解質層4をジルコニア系セラミックスとすると、金属支持型電気化学素子Eを用いたSOFCの稼働温度をセリア系セラミックスに比べて高くすることができる。例えば金属支持型電気化学素子EをSOFCに用いる場合、電解質層4の材料としてYSZのような650℃程度以上の高温域でも高い電解質性能を発揮できる材料を用い、システムの原燃料に都市ガスやLPG等の炭化水素系の原燃料を用い、原燃料を水蒸気改質等によってSOFCのアノードガスとするシステム構成とすると、SOFCのセルスタックで生じる熱を原燃料ガスの改質に用いる高効率なSOFCシステムを構築することができる。
電解質層4は、低温焼成法(例えば1100℃以上の高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処理を用いる湿式法)やエアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などにより形成することが好ましい。これらの、低温域で使用可能な成膜プロセスにより、例えば1100℃以上の高温域での焼成を用いずに、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層4が得られる。そのため、金属基板1の損傷を抑制し、また、金属基板1と電極層2との元素相互拡散を抑制することができ、性能・耐久性に優れた金属支持型電気化学素子Eを実現できる。特に、低温焼成法やエアロゾルデポジション法や溶射法などを用いると低コストな素子が実現できるので好ましい。更に、エアロゾルデポジション法を用いると、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層が低温域で容易に得られやすいので更に好ましい。
電解質層4は、アノードガスやカソードガスのガスリークを遮蔽し、かつ、高いイオン伝導性を発現するために、緻密に構成される。電解質層4の緻密度は96%以上であることが望ましく、98%以上であることがより望ましい。電解質層4は、均一な層である場合は、その緻密度が96%以上であると好ましく、98%以上であるとより好ましい。また、電解質層4が、複数の層状に構成されているような場合は、そのうちの少なくとも一部が、緻密度が98%以上である層(緻密電解質層)を含んでいると好ましく、99%以上である層(緻密電解質層)を含んでいるとより好ましい。このような緻密電解質層が電解質層の一部に含まれていると、電解質層が複数の層状に構成されている場合であっても、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層を形成しやすくできるからである。
(反応防止層)
反応防止層5は、電解質層4の上に薄膜状に形成された層である。反応防止層5の材料としては、電解質層4の成分と対極電極層6の成分との間の反応を防止できる材料であれば良い。例えばセリア系材料等が用いられる。反応防止層5を電解質層4と対極電極層6との間に導入することにより、対極電極層6の構成材料と電解質層4の構成材料との反応が効果的に抑制され、金属支持型電気化学素子Eの性能の長期安定性を向上できる。反応防止層5の形成は、1100℃以下の処理温度で形成できる方法を適宜用いて行うと、金属基板1の損傷を抑制し、また、金属基板1と電極層2との元素相互拡散を抑制でき、性能・耐久性に優れた金属支持型電気化学素子Eを実現できるので好ましい。例えば、印刷やスプレー等による湿式法(低温焼成法)、エアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などを適宜用いて行うことができる。特に、低温焼成法やエアロゾルデポジション法や溶射法などを用いると低コストな素子が実現できるので好ましい。更に、低温焼成法を用いると、原材料のハンドリングが容易になるので更に好ましい。
(対極電極層)
対極電極層6は、電解質層4もしくは反応防止層5の上に薄膜状に形成された層である。対極電極層6の材料としては、例えば、LSCF、LSM等の複合酸化物を用いることができる。なお、対極電極層6の形成は、1100℃以下の処理温度で形成できる方法を適宜用いて行うと、金属基板1の損傷を抑制し、また、金属基板1と電極層2との元素相互拡散を抑制でき、性能・耐久性に優れた金属支持型電気化学素子Eを実現できるので好ましい。例えば、印刷やスプレー等による湿式法(低温焼成法)、エアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などを適宜用いて行うことができる。特に、低温焼成法やエアロゾルデポジション法や溶射法などを用いると低コストな素子が実現できるので好ましい。更に、低温焼成法を用いると、原材料のハンドリングが容易になるので更に好ましい。
(固体酸化物形燃料電池)
以上のように金属支持型電気化学素子Eを構成することで、金属支持型電気化学素子Eを固体酸化物形燃料電池の発電セルとして用いることができる。例えば、金属基板1の裏側の面から貫通孔1aを通じて水素を含む燃料ガスを電極層2へ供給し、電極層2の対極となる対極電極層6へ空気を供給し、例えば、600℃以上750℃以下の温度で作動させる。そうすると、対極電極層6において空気に含まれる酸素O2が電子e-と反応して酸素イオンO2-が生成される。その酸素イオンO2-が電解質層4を通って電極層2へ移動する。電極層2においては、供給された燃料ガスに含まれる水素H2が酸素イオンO2-と反応し、水H2Oと電子e-が生成される。以上の反応により、電極層2と対極電極層6との間に起電力が発生する。この場合、電極層2はSOFCの燃料極(アノード)として機能し、対極電極層6は空気極(カソード)として機能する。
(金属支持型電気化学素子の製造方法)
次に、金属支持型電気化学素子Eの製造方法について説明する。
(電極層形成ステップ)
電極層形成ステップでは、金属基板1の表側の面の貫通孔1aが設けられた領域より広い領域に電極層2が薄膜の状態で形成される。金属基板1の貫通孔はレーザー加工等によって設けることができる。電極層2の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、エアロゾルデポジション法、溶射法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、金属基板1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
電極層形成ステップを低温焼成法で行う場合には、具体的には以下の例のように行う。まず電極層2の材料粉末と溶媒とを混合して材料ペーストを作成し、金属基板1の表側の面に塗布し、800℃〜1100℃で焼成する。
(拡散抑制層形成ステップ)
上述した電極層形成ステップにおける焼成工程時に、金属基板1の表面に金属酸化物層1b(拡散抑制層)が形成される。なお、上記焼成工程に、焼成雰囲気を酸素分圧が低い雰囲気条件とする焼成工程が含まれていると元素の相互拡散抑制効果が高く、抵抗値の低い良質な金属酸化物層1b(拡散抑制層)が形成されるので好ましい。電極層形成ステップを、焼成を行わない方法(例えば、エアロゾルデポジション法など)とする場合を含め、別途の拡散抑制層形成ステップを含めても良い。いずれにおいても、金属基板1の損傷を抑制可能な1100℃以下の処理温度で実施することが望ましい。
(緩衝層形成ステップ)
緩衝層形成ステップでは、電極層2を覆う形態で、電極層2の上に緩衝層3が薄膜の状態で形成される。緩衝層3の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、エアロゾルデポジション法、溶射法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、金属基板1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
緩衝層形成ステップを低温焼成法で行う場合には、具体的には以下の例のように行う。まず緩衝層3の材料粉末と溶媒とを混合して材料ペーストを作成し、電極層2の上に塗布し、800℃〜1100℃で焼成する。
(電解質層形成ステップ)
電解質層形成ステップでは、電極層2および緩衝層3を覆った状態で、電解質層4が緩衝層3の上に薄膜の状態で形成される。電解質層4の形成は、上述したように、低温焼成法(1100℃以下の低温域での焼成処理を行う湿式法)、エアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、金属基板1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
緻密で気密性およびガスバリア性能の高い、良質な電解質層4を1100℃以下の温度域で形成するためには、電解質層形成ステップをエアロゾルデポジション法で行うことが望ましい。その場合、電解質層4の材料粉末を搬送ガスでエアロゾル化し、そのエアロゾルを金属基板1の緩衝層3に向けて噴射し、電解質層4を形成する。
(反応防止層形成ステップ)
反応防止層形成ステップでは、反応防止層5が電解質層4の上に薄膜の状態で形成される。反応防止層5の形成は、上述したように、低温焼成法、エアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、金属基板1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
(対極電極層形成ステップ)
対極電極層形成ステップでは、対極電極層6が反応防止層5の上に薄膜の状態で形成される。対極電極層6の形成は、上述したように、低温焼成法、エアロゾルデポジション法、溶射法、スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法などの方法を用いることができる。いずれの方法を用いる場合であっても、金属基板1の劣化を抑制するため、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
以上の様にして、金属支持型電気化学素子Eを製造することができる。なお、反応防止層形成ステップを省略したり、他の層を形成するステップを追加したり、同種の層を複数積層したりすることも可能であるが、いずれの場合であっても、1100℃以下の温度で行うことが望ましい。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、図1に示すように、電極層2および電解質層4の両方が、金属基板1の表側の面であって貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に設けられる。貫通孔1aが設けられた領域の全体が、電極層2および電解質層4によって覆われている。つまり貫通孔1aは、金属基板1における電極層2が形成された領域の内側であって、かつ電解質層4が形成された領域の内側に形成される。換言すれば、全ての貫通孔1aが電極層2に面して設けられている。これを変更して、図2に示す構成とすることも可能である。
図2に示す構成では、電極層2が、貫通孔1aが設けられた領域より小さな領域に設けられる。緩衝層3および電解質層4が、貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に設けられる。貫通孔1aが設けられた領域の全体が、緩衝層3および電解質層4によって覆われている。つまり貫通孔1aは、電極層2が形成された領域の内側と外側とに設けられる。また貫通孔1aは電解質層4が形成された領域の内側に設けられる。換言すれば、貫通孔1aは電極層2と緩衝層3の両方に面して設けられている。
(第3実施形態)
また図3に示す構成も可能である。図3に示す構成では、電極層2および緩衝層3が、貫通孔1aが設けられた領域より小さな領域に設けられる。電解質層4が、貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に設けられる。貫通孔1aが設けられた領域の全体が、電解質層4によって覆われている。つまり貫通孔1aは、電極層2が形成された領域の内側と外側とに設けられる。貫通孔1aは、緩衝層3が形成された領域の内側と外側とに設けられる。また貫通孔1aは電解質層4が形成された領域の内側に設けられる。換言すれば、貫通孔1aは電極層2と緩衝層3と電解質層4とに面して設けられている。
また図4に示す構成も可能である。図4に示す構成では、電極層2および緩衝層3が、貫通孔1aが設けられた領域より小さな領域に設けられる。緩衝層3は、電極層2が設けられた領域に設けられる。電解質層4が、貫通孔1aが設けられた領域より大きな領域に設けられる。貫通孔1aが設けられた領域の全体が、電解質層4によって覆われている。つまり貫通孔1aは、電極層2が形成された領域の内側と外側とに設けられる。また貫通孔1aは電解質層4が形成された領域の内側に設けられる。換言すれば、貫通孔1aは電極層2と電解質層4とに面して設けられている。
(第4実施形態)
上記の実施形態では、金属支持型電気化学素子Eを固体酸化物形燃料電池に用いたが、金属支持型電気化学素子Eは、固体酸化物形電解セルや、固体酸化物を利用した酸素センサ等に利用することもできる。
(第5実施形態)
上記の実施形態では、電極層2の材料として例えばNiO−GDC、Ni−GDC、NiO−YSZ、Ni−YSZ、CuO−CeO2、Cu−CeO2などのサーメット材を用い、対極電極層6の材料として例えばLSCF、LSM等の複合酸化物を用いた。そして電極層2に水素ガスを供給して燃料極とし、対極電極層6に空気を供給して空気極とし、金属支持型電気化学素子Eを固体酸化物型燃料電池セルとして用いた。これを変更して、電極層2を空気極とし、対極電極層6を燃料極とすることが可能なように、金属支持型電気化学素子Eを構成することも可能である。すなわち、電極層2の材料として例えばLSCF、LSM等の複合酸化物を用い、対極電極層6の材料として例えばNiO−GDC、Ni−GDC、NiO−YSZ、Ni−YSZ、CuO−CeO2、Cu−CeO2などのサーメット材を用いる。このように構成した金属支持型電気化学素子Eであれば、電極層2に空気を供給して空気極とし、対極電極層6に水素ガスを供給して燃料極とし、金属支持型電気化学素子Eを固体酸化物型燃料電池セルとして用いることができる。
なお、上記の実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以下、様々な条件で金属支持型電気化学素子Eの試作品を作成し、種々の測定を行った結果を説明する。(試作品1:実施例)
厚さ0.3mm、直径25mmの円形のcrofer22APUの金属板に対して、中心から半径2.5mmの領域にレーザー加工により貫通孔1aを複数設けて、金属基板1を作成した。なお、この時、金属基板1の表面の貫通孔1aの直径が10〜15μm程度となるようにレーザー加工により貫通孔を設けた。
次に、60重量%のNiO粉末と40重量%のGDC粉末を混合し、有機バインダーと有機溶媒を加えてペーストを作製した。そのペーストを用いて、金属基板1の中心から半径3mmの領域に電極層2を積層した。なお、電極層2の形成にはスクリーン印刷を用いた。
次に、電極層2を積層した金属基板1に対して、850℃で焼成処理を行った(電極層形成ステップ、拡散抑制層形成ステップ)。
このように電極層2を積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で50mL/分・cm2を越える量であった。このことから、電極層2は緻密度およびガスバリア性の低い多孔質な層として形成されていると分かる。
次に、GDCの微粉末に有機バインダーと有機溶媒を加えてペーストを作製した。そのペーストを用いて、スクリーン印刷により、電極層2を積層した金属基板1の中心から半径5mmの領域に緩衝層3を積層した。
次に、緩衝層3を積層した金属基板1に対して、1050℃で焼成処理を行った(緩衝層形成ステップ)。
以上のステップで得られた電極層2の厚さは約10μmであり、緩衝層3の厚さは約8μmであった。また、このように電極層2と緩衝層3を積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で13.5mL/分・cm2であった。
続いて、モード径0.7μm程度の8YSZ(イットリア安定化ジルコニア)粉末を6L/minの流量のドライエアでエアロゾル化した。エアロゾルを圧力を190Paとしたチャンバー内に導入して、金属基板1の緩衝層3の上に、緩衝層3を覆うように15mm×15mmの範囲で噴射し、電解質層4を積層した。その際、金属基板1は加熱せず、室温で噴射を行った(電解質層形成ステップ)。こうして金属支持型電気化学素子Eを形成した。
以上のステップで得られた電解質層4の厚さは約5μmであった。このように電極層2と緩衝層3と電解質層4を積層した状態での金属基板1のHeリーク量を0.2MPaの圧力下で測定したところ、Heリーク量は検出下限(1.0mL/分・cm2)未満であった。つまり、緩衝層3までを積層した状態でのHeリーク量に比べ、電解質層4を積層した状態でのHeリーク量は大幅に小さくなり、検出限界を下回るものとなった。従って、形成された電解質層4は、緻密でガスバリア性能の高い、良質なものであることが確認された。
次に、GDCの微粉末に有機バインダーと有機溶媒を加えてペーストを作製した。そのペーストを用いて、スクリーン印刷により、金属支持型電気化学素子Eの電解質層4の上に、反応防止層5を形成した。
その後、反応防止層5を形成した金属支持型電気化学素子Eに対して、1000℃で焼成処理を行った(反応防止層形成ステップ)。
更に、GDC粉末とLSCF粉末とを混合し、有機バインダーと有機溶媒を加えてペーストを作製した。そのペーストを用いて、スクリーン印刷により、反応防止層5の上に対極電極層6を形成した。最後に、対極電極層6を形成した金属支持型電気化学素子Eを900℃にて焼成し(対極電極層形成ステップ)、金属支持型電気化学素子Eを得た。
得られた金属支持型電気化学素子Eについて、電極層2に水素ガス、対極電極層6に空気を供給して固体酸化物型燃料電池セルとしての開回路電圧(OCV)を測定した。結果は、750℃で1.03Vであった。
このようにして得られた金属支持型電気化学素子Eの断面の電子顕微鏡写真を図5に示す。電極層2には黒い空隙・空孔が多数存在しており、緻密度が比較的小さい状態となっている。図5の画像処理データからは、電極層2の緻密度は68%程度と推測される。電解質層4には黒い空隙・空孔がほとんど見られず、非常に緻密となっている。図5の画像処理データからは、電解質層4の緻密度は99%程度以上と推測される。これらに対し、緩衝層3には小さな黒点が多数見られることから、緩衝層3に小さな空隙・空孔が存在し、緩衝層3の緻密度が、電解質層4より小さく、電極層2より大きくなっていることが分かる。図5の画像処理データからは、緩衝層3の緻密度は92%程度と推測される。また、上記のようにして得られた緩衝層3の緻密度を、X線反射率を測定した結果から算出したところ、92%と算出された。すなわち以上の結果から、緩衝層3の緻密度が、電極層2の緻密度よりも大きく、かつ電解質層4の緻密度よりも小さくなっていることが確認された。
(試作品2:実施例)
緩衝層形成ステップでの焼成温度を1000℃に変更し、その他は試作品1と同様のステップにて金属支持型電気化学素子Eを得た。得られたサンプルの電極層2の厚さは約10μmであり、緩衝層3の厚さは約7μmであり、電解質層4の厚さは約4μmであった。
緩衝層3まで積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で7.5mL/分・cm2であった。また、電解質層4まで積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で検出限界の1.0mL/分・cm2未満であった。試作品1と同様に、緩衝層3までを積層した状態でのHeリーク量に比べ、電解質層4までを積層した状態でのHeリーク量は大幅に小さくなり、検出限界を下回るものとなった。従って、形成された電解質層4は、緻密でガスバリア性能の高い、良質なものであることが確認された。
得られた金属支持型電気化学素子Eについて、電極層2に水素ガス、対極電極層6に空気を供給して固体酸化物型燃料電池セルとしての開回路電圧(OCV)を測定した。結果は、600℃で1.09V、650℃で1.08V、700℃で1.05V、750℃で1.05Vであった。また得られる電流値を測定したところ、750℃では0.803Vで500mA/cm2の電流が得られ、0.700Vの条件で750mA/cm2の電流が得られた。
このようにして得られた金属支持型電気化学素子Eの断面の電子顕微鏡写真を図6に示す。電極層2には黒い空隙・空孔が多数存在しており、緻密度が比較的小さい状態となっている。図6の画像処理データからは、電極層2の緻密度は79%程度と推測される。電解質層4には黒い空隙・空孔がほとんど見られず、非常に緻密となっている。図6の画像処理データからは、電解質層4の緻密度は97%程度以上と推測される。これらに対し、緩衝層3には小さな黒点が多数見られることから、緩衝層3に小さな空隙・空孔が存在し、緩衝層3の緻密度がやや小さくなっている。図6の画像処理データからは、緩衝層3の緻密度は95%程度と推測される。すなわち以上の結果から、緩衝層3の緻密度が、電極層2の緻密度よりも大きく、かつ電解質層4の緻密度よりも小さくなっていることが確認された。
(試作品3:実施例)
緩衝層形成ステップでの焼成温度を950℃に変更し、その他は試作品1と同様のステップにて金属支持型電気化学素子Eを得た。得られたサンプルの電極層2の厚さは約13μmであり、緩衝層3の厚さは約7μmであり、電解質層4の厚さは約4μmであった。
緩衝層3まで積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で26.5mL/分・cm2であった。また、電解質層4まで積層した状態での金属基板1のHeリーク量は、0.2MPaの圧力下で検出限界の1.0mL/分・cm2未満であった。試作品1と同様に、緩衝層3までを積層した状態でのHeリーク量に比べ、電解質層4までを積層した状態でのHeリーク量は大幅に小さくなり、検出限界を下回るものとなった。従って、形成された電解質層4は、緻密でガスバリア性能の高い、良質なものであることが確認された。
得られた金属支持型電気化学素子Eについて、電極層2に水素ガス、対極電極層6に空気を供給して固体酸化物型燃料電池セルとしての開回路電圧(OCV)を測定した。結果は、750℃で1.02Vであった。
電気化学素子および固体酸化物形燃料電池セルとして利用可能である。
1 :金属基板
1a :貫通孔
1b :金属酸化物層(拡散抑制層)
2 :電極層
3 :緩衝層
4 :電解質層
5 :反応防止層
6 :対極電極層
E :金属支持型電気化学素子
上記目的を達成するための本発明に係る金属支持型電気化学素子の特徴構成は、支持体としての金属基板と、前記金属基板の上に形成された電極層と、前記電極層の上に形成された緩衝層と、前記緩衝層の上に形成された電解質層とを少なくとも有し、前記電極層が多孔質であり、前記電解質層が緻密であり、前記緩衝層の緻密度が前記電極層の緻密度よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さく、前記緩衝層は、ニッケルを含んでいない点にある。
上記の特徴構成によれば、電解質層の成分と対極電極層の成分との間の反応を防止して、長期的な耐久性に優れた素子を実現することができる。
本発明に係る金属支持型電気化学素子の別の特徴構成は、前記電極層はサーメット材から形成されている点にある。

Claims (16)

  1. 支持体としての金属基板と、前記金属基板の上に形成された電極層と、前記電極層の上に形成された緩衝層と、前記緩衝層の上に形成された電解質層とを少なくとも有し、前記電極層が多孔質であり、前記電解質層が緻密であり、前記緩衝層の緻密度が前記電極層の緻密度よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さい金属支持型電気化学素子。
  2. 前記緩衝層がセリア系材料を含む請求項1に記載の金属支持型電気化学素子。
  3. 前記電解質層が安定化ジルコニアを含む請求項1または2に記載の金属支持型電気化学素子。
  4. 前記緩衝層の厚さが4μm以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  5. 前記緩衝層の厚さが10μm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  6. 前記緩衝層の緻密度が50%以上98%未満である請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  7. 前記電解質層の一部に、緻密度が98%以上である緻密電解質層が含まれている請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  8. 前記金属基板から前記電極層へのCrの拡散を抑制する拡散抑制層を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  9. 前記拡散抑制層が、前記金属基板の表面に形成された金属酸化物層である請求項8に記載の金属支持型電気化学素子。
  10. 前記金属基板が複数の貫通孔を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  11. 前記貫通孔は前記金属基板における前記電解質層が形成された領域の内側に形成されている請求項10に記載の金属支持型電気化学素子。
  12. 前記貫通孔は前記金属基板における前記電極層が形成された領域の内側に形成されている請求項10または11に記載の金属支持型電気化学素子。
  13. 前記電解質層の上に形成された、前記電極層の対極となる対極電極層を有する請求項1〜12のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子。
  14. 前記電解質層と前記対極電極層との間に形成された反応防止層を有する請求項13に記載の金属支持型電気化学素子。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の金属支持型電気化学素子を有し、定格運転時に600℃以上750℃以下の温度域で運転可能な固体酸化物形燃料電池。
  16. 金属支持型電気化学素子の製造方法であって、支持体としての金属基板の上に多孔質な電極層を形成する電極層形成ステップと、前記電極層の上に緩衝層を形成する緩衝層形成ステップと、前記緩衝層の上に緻密な電解質層を形成する電解質層形成ステップとを有し、
    前記緩衝層の緻密度が前記電極層よりも大きく、かつ前記電解質層の緻密度よりも小さく、
    前記電極層形成ステップと前記緩衝層形成ステップと前記電解質層形成ステップとが1100℃以下で行われる金属支持型電気化学素子の製造方法。
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