JP2019211792A - 顕微鏡画像校正用スライドガラス - Google Patents
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Description
このような撮像装置付き顕微鏡においては、撮像装置自体の画像の再現性評価は行われているが、顕微鏡の対物レンズを介して撮像装置により撮像された画像の再現性については各装置固有の方法によって評価されており、評価方法の標準化が望まれている。
特許文献1は、顕微鏡を使用して撮像された測定試料の画像の色評価及び色補正に使用可能な比較基準となる色情報を提供するためのスライドガラス等に関するものである。このスライドガラスの上面には、顕微鏡の倍率が異なる対物レンズの各視野にそれぞれ対応するように色基準用マイクロカラーフィルタが形成されている。
しかしながら、特許文献1においては、ガラス板の面上に色基準用マイクロカラーフィルタを並置して形成することが開示されているが、再現性評価用として微小サイズでの色や濃度のムラの問題のない基準色を備えたスライドガラスについては開示されていない。
上記の問題を解決する第2の発明の要旨は、上記の第1の発明に記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、前記校正用パターンは、複数の独立した薄板状の校正用パターンチップにより構成されてなり、前記スペーサーは、少なくとも前記校正用パターンチップが設けられた平面視領域を除いた領域にあって複数の前記校正用パターンチップを固定するように配置されてなることを特徴とするものである。
上記の問題を解決する第3の発明の要旨は、上記の第1〜2の発明のいずれかに記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、前記第1の保護基材および前記第2の保護基材は、平面視上対応する同一位置にパターン状の前記透光部を有し、前記透光部は、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材の間に挟み込まれた前記校正用パターンの観察領域に対応するように設けられてなり、前記第1の保護基材および前記第2の保護基材において前記透光部を除く部分に遮光部が設けられてなることを特徴とするものである。
上記の問題を解決する第4の発明の要旨は、上記の第1〜3の発明のいずれかに記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、接着層が、前記第1の保護基材と前記スペーサーとの間および前記第2の保護基材との前記スペーサーとの間の少なくとも一方に設けられてなることを特徴とするものである。
上記の問題を解決する第5の発明の要旨は、上記の第4の発明に記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、前記接着層が、前記第1の保護基材と前記校正用パターンの少なくとも一部分との間および前記第2の保護基材と前記校正用パターンの少なくとも一部分との間の少なくとも一方にも設けられてなることを特徴とするものである。
上記の問題を解決する第6の発明の要旨は、上記の第1〜5の発明のいずれかに記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、前記校正用パターンが、カラーチャートを含むことを特徴とするものである。
上記の問題を解決する第7の発明の要旨は、上記の第1〜6の発明のいずれかに記載の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、前記校正用パターンが、グレイスケールを含むことを特徴とするものである。
また、校正用パターンを構成する校正用パターンチップが各々の最適条件で作成されたものを所定の小サイズに切断して組込まれたものであるので、校正用パターンチップに色ムラや濃淡ムラがなく色純度のよいカラーチャートや階調性に優れたグレイスケール等を確保できる効果を有し、印刷法やインクジェット法、フォトリソグラフィ法などにより作成されたものに比べて、ムラ等が生じない効果を有する。
第1実施形態は、少なくとも透光部を有する第1の保護基材、顕微鏡の透過光により観察可能な複数の校正用パターン、スペーサー及び透光部を有する第2の保護基材により構成されてなる顕微鏡画像校正用スライドガラスであって、第1の保護基材および第2の保護基材は、薄板状で平面視矩形の形状を有し、校正用パターンの各々は、顕微鏡の倍率の異なる対物レンズに対応して設けられ、顕微鏡の対物レンズ毎の視野内に収め得るサイズの薄板状のものであり、第1の保護基材と第2の保護基材の間に挟持され重ならないように配置されてなり、スペーサーは第1の保護基材と第2の保護基材の間にあって、第1の保護基材と第2の保護基材との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、少なくとも校正用パターンが設けられた平面視領域を除いた領域にあって複数の校正用パターンを固定するように配置されてなるものである。
図1は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第1実施形態の一例を示し、図1(a)は平面図、図1(b)はその部分断面図である。
図1(a)に示すように、顕微鏡画像校正用スライドガラス10には、校正用パターン3が複数の箇所ここでは7箇所に配置されている。この顕微鏡画像校正用スライドガラス10を用いて顕微鏡測定する際には、対物レンズを変える毎に、同じ顕微画像校正用スライドガラス10上の校正用パターン3を各対物レンズに対応したものに変えることによって、即ち顕微画像校正用スライドガラス10を取り替えることなく、測定を行うことができるものである。
図1(a)において、校正用パターン3は7箇所にあるが、校正用パターン3の数は顕微鏡の対物レンズの数に対応した数である。したがって、7箇所に限定されるものではない。
また、図1(a)において校正用パターン3は、図中の左側から右側に向けてサイズが段階的に小さくなっており、パターンは相似的になるように設けられている。
校正用パターン3のサイズとしては、図1(a)に示されるような長方形の校正用パターン3の場合、顕微鏡の対物レンズ7種の各倍率を、例えば、2.5倍、5倍、10倍、20倍、40倍、60倍及び100倍とした場合、各対物レンズによる顕微鏡測定の視野内に収め得るサイズに設計されており、倍率2.5倍の対物レンズに対しては、長辺が5.7mmの長方形の校正用パターン3となり、倍率100倍の対物レンズに対しては、長辺が0.14mmの長方形の校正用パターン3となる。
校正用パターン3の形状は限定されないので、上記のような長方形の外に、正方形、多角形、円形などの形状の場合にも顕微鏡視野内に収め得るように校正用パターン3のサイズが適宜定められる。
図1(b)は、図1(a)の顕微鏡画像校正用スライドガラス10において校正用パターン3を2箇所に有する部分についての断面を示すものである。
図1(b)に示すように、校正用パターン3は、少なくとも可視光を透過する第1の保護基材1と第2の保護基材2の間に挟持され重ならないように配置されている。これら校正用パターン3は、第2の保護基材2の図中の下方に配置されており、下方からの顕微鏡光源からの光を透過させて観察を可能とするものである。
また、図1(b)において、スペーサー5は、第1の保護基材1と第2の保護基材2との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、少なくとも校正用パターン3が設けられた領域を除いた領域にあって複数の校正用パターン3を固定するように、校正用パターン3の外周を連続的又は非連続的に囲むように設けられている。
また、第1の保護基材1及び第2の保護基材2の各々サイズとしては、限定されるものではないが、短辺が26±0.1mm、長辺が76±0.1mm、厚みが0.2〜0.4mmであることが好ましい。
これは、汎用の顕微鏡用スライドガラスのサイズが短辺26mm、長辺76mm、厚み1.2mmであるため、同様のサイズであることが顕微鏡観察の操作上好ましいためである。
スペーサー5の形状は、必ずしも校正用パターン3の平面視領域を除いた領域全体を占めるものである必要がなく、第1の保護基材1と第2の保護基材2との間隙を保持し、校正用パターン3の外周を連続的又は非連続的に囲むようなものであればよい。したがって、スペーサー5は、図1(b)に示すような第1、第2の保護基材の外周と同じサイズで設けられてもよく、その外に、第1、第2の保護基材の外周より小さいサイズで設けられてもよい。
スペーサー5の厚みは、総厚で0.02〜0.4mmであることが好ましい。スペーサー5は、一枚板で構成されたものの外に、総厚より薄いものを複数枚を重ね合わせられたものを使用することができる。校正用パターン3の厚みが異なる場合に、薄いものを重ねてその枚数によって総厚を調整することが可能となる。
スペーサー5の材料としては、金属、ガラス、プラスチックなどを用いることができ、薄板状で剛性があり、パターン状に貫通孔を設ける際に加工し易いものが好ましい。金属材料の場合には、ステンレス、鉄ニッケル合金(42合金)、銅などを用いることが好ましい。
スペーサー5の形成方法としては、金属板の打抜き加工やエッチング加工、プラスチック板の打抜き加工等による貫通孔加工や、プラスチック成型や印刷加工等など成形加工等の方法を用いることができる。
また、各部材を積層する際には、第1の保護基材1、第2の保護基材2及びスペーサー5の各部材に見当マークやピン孔を設けておくことにより位置合わせを正確に行うことができる。
第2実施形態は、上記の第1実施形態の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、
校正用パターンは、複数の独立した薄板状の校正用パターンチップにより構成されてなり、スペーサーは、少なくとも校正用パターンチップが設けられた平面視領域を除いた領域にあって複数の校正用パターンチップを固定するように配置されてなるものである。
図2は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第2実施態様の一例を示すものである。
図2(a)は、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において校正用パターン3を2箇所に有する部分についての断面を示すものである。
図2(b)は、図2(a)の断面図において顕微鏡画像校正用スライドガラス10の積層構成を説明するために、第1の保護基材1、校正用パターン3、校正用パターンチップ4、スペーサー5及び第2の保護基材を分離して示したものである。
図2(a)に示すように、校正用パターン3は、第1の保護基材1と第2の保護基材2の間に挟持され重ならないように配置されている。
校正用パターン3は、図2(b)に示すように、複数の、ここでは6つの校正用パターンチップ4から構成されている。
図2(a)において、スペーサー5は、第1の保護基材1と第2の保護基材2との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、少なくとも校正用パターンチップ4が設けられた領域を除いた領域にあって複数の校正用パターンチップ4を固定するように、校正用パターンチップ4の外周を連続的又は非連続的に囲むように設けられている。
頭3(a)は、図2に示す顕微鏡画像校正用スライドガラス10のスペーサー5のみを示したもので、スペーサー5の校正用パターンチップ4が配置され得る部分が、スペーサー5の表裏を貫通する空洞となっている。
図3(b)は、スペーサー5の空洞に校正用パターンチップ4を嵌めこんだ状態を示すものである。
スペーサー5は、校正用パターンチップ4の外周を連続的又は非連続的に囲むように設けられている。このスペーサー5によって、校正用パターンチップ4を顕微鏡画像校正用スライドガラス10内の所定の位置に精度よく配置することができる。
カラーチャートは、色評価用の色として、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)から構成されているものである。
したがって校正用パターン3であるカラーチャートは、校正用パターンチップ4として色評価用の各色を配列したものであり、校正用パターンチップ4は、色評価用の各色を校正用パターンチップ4より大きいサイズで作成したものを切断して形成されたものである。
ここで色評価用の各色を校正用パターンチップ4より大きいサイズで作成したカラーチャートとしては、例えば、図10に示すような撮像装置用カラーチャートを基準色(大日本印刷(株)製:「スタンダードカラーバーチャート」)を用いることができる。
上記の「スタンダードカラーバーチャート」は、予め設計された赤(R)、緑(G)、青(B)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)からなるものである。有効サイズは175mm×245mmで6色のカラーバーにより構成されている。
上記の「スタンダードカラーバーチャート」の製造方法としては、ガラス板上に臭化カリウムを硝酸銀の溶液をゼラチンに加えて作製された銀塩乳剤を塗布し乾燥された銀塩写真乾板から脱銀されたものを基板として、その基板を各色に応じた染料により染色して形成する方法を用いることができる。
観察対象に応じた色を基準色とする方法を採用することができる。例えば、生物組織や細胞を染色して観察する場合には、生物組織を標準の染色法、例えば、ヘマトキシリン・エオシン染色法やその他の染色法により染色された赤系色、緑系色、青系色、シアン系色、マゼンタ系色、イエロー系色、他の系統色などから選択されたものを基準色とすることができる。
図4は、上記のカラーチャートの校正用パターンチップ4が、2×3の格子状に配置されている例を示すものである。
図4に示すように、校正用パターン3において、校正用パターンチップ4は、例えば図中の上段右から左方向にの赤(R)、緑(G)、青(B)の順に配置され、図中の下段左から右方向にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)が順に配置されている。また上段と下段の間に無色透光性のブランクの領域を有している。
グレイスケールは、反射型では、白から黒までその中間の灰色の範囲を段階的に反射濃度を変化させて諧調を表現したスケールであり、透過型では、透過率を段階的に変化させて諧調を表現したスケールである。ここでは、透過型のグレイスケールを使用する。
校正用パターン3であるグレイスケールは、透過率の異なる諧調毎の校正用パターンチップ4が配列して構成されている。配列の例としては、図3(b)のように一列に図中の左側から右側方向に透過率が段階的に小さくなるものの他に格子状のもの等がある。
図5は、上記グレイスケールの校正用パターンチップ4が2列に構成された例を示すものである。
図5に示すように、校正用パターン3において、校正用パターンチップ4は、例えば図中の下段右から左方向へ、透過率が1.86%から77.14%まで6諧調となり、上段右から左方向へ、透過率51.43%から83.57%まで6諧調となるように配列されている。
したがって校正用パターン3であるグレイスケールは、校正用パターンチップ4として透過率が小さいものから大きいものまで各諧調のチップを配列したものであり、校正用パターンチップ4は、校正用パターンチップ4より大きいサイズで作成したものを切断して形成されたものである。
グレイスケールとしては、例えばNDフィルター(減光フィルター)と同様の形成方法で、クロムニッケル合金をスパッタ法により形成することができる。
上記のNDフィルターを校正用パターンチップ4としてのサイズに切断して、用いる場合には、校正用パターンチップ4に濃淡ムラがなく安定した特性を確保できる効果を有する。校正用パターンチップ4が高倍率の対物レンズに対応した微小のサイズになっても再現性評価用の基準色として純度が保たれている。例えば、グレイスケールを上記のようにして得た校正用パターンチップ4を、ガラス上に直接、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ法などにより校正用パターンチップ4のサイズで形成することを試みた場合に比べれば、印刷インキや塗布液の配合や、形成された膜の膜厚ムラなどによる諧調性の低下の問題がない効果を有する。
また、校正用パターン3がカラーチャートである場合、校正用パターチップ4としては、各色毎に校正用パターンチップ4のサイズより大きいサイズで作成されたものを切断して使用されるので、校正用パターンチップ4に色ムラや濃淡ムラがなく安定した特性を確保できる効果を有する。比較として顕微鏡画像校正用スライドガラス10上に、印刷法やインクジェット法、フォトリソグラフィ法などで、校正用パターンチップ4を作成する場合に生じ易い微小サイズでの色や濃度のムラの問題などがない効果を有する。
第3実施形態は、上記の第1〜第2実施形態における顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、第1の保護基材および第2の保護基材は、平面視上対応する同一位置にパターン状の前記透光部を有し、透光部は、第1の保護基材と第2の保護基材の間に挟み込まれた校正用パターンの観察領域に対応するように設けられてなり、第1の保護基材および第2の保護基材において透光部を除く部分に遮光部が設けられてなるものである。
図6は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第3実施形態の一例を示す断面図と部分図である。
図6(a)は、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において校正用パターン3を2箇所に有する部分についての断面を示すものである。
図6(b)は、図6(a)の断面図において顕微鏡画像校正用スライドガラス10の積層構成を説明するために、透光部6と遮光部7を有する第1の保護基材1、校正用パターン3、校正用パターンチップ4、スペーサー5及び透光部6と遮光部7を有する第2の保護基材を分離して示すものである。
図6(c)は、透光部6と遮光部7を有する第2の保護基材と校正用パターチップ4との構成上の関係を示す部分図である。
校正用パターン3は、図6(b)に示すように、複数の、ここでは6つの校正用パターンチップ4から構成されている。
図6(a)において、スペーサー5は、第1の保護基材1と第2の保護基材2との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、少なくとも校正用パターンチップ4が設けられた領域を除いた領域にあって複数の校正用パターンチップ4を固定するように、校正用パターンチップ4の外周を連続的又は非連続的に囲むように設けられている。
図6(a)に示すように、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において、第1の保護基材1および第2の保護基材2の両方が、平面視上対応する同一位置にパターン状の透光部6と遮光部7(以下「遮光パターン」と称する。)とを有している。
図6(a)において、透光部6は、第1の保護基材1と第2の保護基材2の間に挟み込まれた校正用パターン3又は校正用パターンチップ4の観察領域に対応するように設けられており、顕微鏡画像校正用スライドガラス10を顕微鏡に設置した際に、校正用パターン3又は校正用パターンチップ4を顕微鏡に設けられた光源からの光が透過するように設けられている。
遮光部7は、第1の保護基材1および前記第2の保護基材2において透光部6を除く部分に設けられている。
図6(c)は、図6(a)において遮光パターンを有する第2の保護基材2と校正用パターンチップ4の積層された状態を、校正用パターンチップ4側から見た図である。
図6(c)に示すように、図6(a)に示す第2の保護基材2に形成された遮光パターンと校正用パターンチップ4との関係の一例を示している。
図6(c)に示すように校正用パターンチップ4と対応する遮光パターンの透光部6との関係において、校正用パターンチップ4は対応する透光部6よりサイズが大きく、校正用パターンチップ4は対応する透光部6を全て覆いさらに外周部を超えることが好ましい。
以上の実施形態は、第2実施形態において第1の保護基材及び第2の保護基材に遮光パターンを有する場合について記載したが、第1実施形態においても同様に行うことが可能である。その場合には、校正用パターン3を一体として取扱い、校正用パターン3と対応する遮光パターンの透光部6との関係において、校正用パターン3は対応する透光部6よりサイズが大きく、校正用パターン3は対応する透光部6を全て覆いさらに外周部を超えることが好ましい。
銀塩写真法によれば、透明基材上の銀塩乳剤層面をレーザー描画法やフォトマスクを介した方法により露光し現像することによって、パターン状の透光部6と遮光部7とを有する第1の保護基材1および第の保護基材2を作成することができる。
また、印刷法によれば、透明基材上に黒色インキでグラビア印刷により黒色パターンを印刷することによって、パターン状の透光部6と遮光部7とを有している第1の保護基材1および第の保護基材2を作成することができる。
また、インクジェット法によれば、透明基材上に黒色インキでインクを吐出することによって、パターン状の透光部6と遮光部7とを有している第1の保護基材1および第の保護基材2を作成することができる。
第4実施形態は、上記の第1〜第3実施形態の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、接着層8が、第1の保護基材1とスペーサー5との間、及び第2の保護基材とスペーサー5との間の少なくとも一方に設けられているものである。
図7は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第4実施形態の一例を示す断面図である。
図7(a)は断面図であり、図7(b)は、積層構成を判り易くするために、第1の保護基材1、校正用パターン3、スペーサー5、接着層8及び第2の保護基材2を分離して示したものである。
図7(a)及び(b)に示すように、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において、接着層8が、第1の保護基材1とスペーサー5との間、及び第2の保護基材2とスペーサー5との間の両方に設けられている。
接着層8は、接着された状態の顕微鏡画像校正用スライドガラス10に外観上の歪みがなく、顕微鏡台に載置されて観察される際に全体に焦点のズレがないように形成されている。
接着層8の材料としては、接着剤や粘着剤を、液状またはテープ状にしたものを用いることができる。なかでもテープ状のものが好ましく、校正用パターン3に接着剤が浸透する等により汚染することがない利点がある。
第5実施形態は、上記の第4実施形態の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、接着層が、第1の保護基材と校正用パターンの一部分との間および第2の保護基材と校正用パターンの一部分との間の少なくとも一方にも設けられているものである。
図8は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第5実施形態の一例を示す断面図である。
図8(a)は断面図であり、図8(b)は、積層構成を判り易くするために、第1の保護基材1、校正用パターン3、スペーサー5、接着層8及び第2の保護基材2を分離して示したものである。
図8(a)及び(b)に示すように、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において、接着層8を有する部分が、第1の保護基材1と校正用パターン3の一部分との間、及び第2の保護基材2と校正用パターン3の一部分との間の両方にある。
接着層8は、校正用パターン3の一部分にも重なるように形成されており、校正用パターン3とスペーサー5との間に平面視上間隙がある場合でも各部材間を固定することができるものである。
接着層8の校正用パターン3の一部分に重なる部分は、顕微鏡観察の際に影響のない領域に設けられており、第1の保護基材1および第2の保護基材2の遮光部7に対応する領域に覆われて設けられていることが好ましい。
接着層8は、接着された顕微鏡画像校正用スライドガラス10の外観上の歪みがないように厚みを調整して設けられていることが好ましい。
第6実施形態は、上記の第4〜第5実施形態の顕微鏡画像校正用スライドガラスにおいて、接着層が、第1の保護基材と校正用パターンとの間および第2の保護基材と校正用パターンとの間の少なくとも一方にも設けられているものである。
図9は、顕微鏡画像校正用スライドガラスの第6実施形態の一例を示す断面図である。
図9(a)は断面図であり、図9(b)は、積層構成を判り易くするために、第1の保護基材1、校正用パターン3、スペーサー5、接着層8及び第2の保護基材2を分離して示したものである。
図9(a)及び(b)に示すように、顕微鏡画像校正用スライドガラス10において、接着層8が、第1の保護基材1と校正用パターン3との間、第1の保護基材とスペーサー5との間、第2の保護基材2と校正用パターン3との間、第2の保護基材とスペーサー5との間に設けられている。
接着層8は校正用パターン3上に形成されているので、顕微鏡観察の際には接着剤を通して測定される。したがって、接着剤8は、測定に影響のない材料からなり、光透過性に優れ、フィラー等が含まれないものが好ましい。
以上のような接着層8の構成によれば、顕微鏡画像校正用スライドガラス10の製造方法として、接着層8を第1の保護基材1の全面に形成しておき、その接着層側にスペーサー5を積層して、校正用パターン3を上記スペーサー5の所定位置に配置した後に、接着層が形成された第2の保護基材を積層する方法を用いることができる。
2 第2の保護基材
3 校正用パターン
4 校正用パターンチップ
5 スペーサー
6 透光部
7 遮光部
8 接着層
10 顕微鏡画像校正用スライドガラス
Claims (4)
- 少なくとも、透光部を有する第1の保護基材と、顕微鏡の透過光により観察可能な複数の校正用パターンと、スペーサーと、透光部を有する第2の保護基材とにより構成されてなる顕微鏡画像校正用スライドガラスであって、
前記第1の保護基材および前記第2の保護基材は、薄板状であり、
前記校正用パターンの各々は、前記顕微鏡の倍率の異なる対物レンズに対応して設けられ、前記顕微鏡の前記対物レンズ毎の視野内に収め得るサイズの薄板状のものであり、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間に挟持され重ならないように配置されてなり、
前記スペーサーは、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間にあって、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、複数の前記校正用パターンを固定するように配置されてなり、
前記校正用パターンは、複数の独立した薄板状の校正用パターンチップにより構成されてなり、
前記校正用パターンにおいて、前記校正用パターンチップは、赤(R)、緑(G)、青(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)が配置され、無色透光性のブランクの領域を有する、顕微鏡画像校正用スライドガラス。 - 前記校正用パターンにおいて、前記校正用パターンチップは、一方の段に前記赤(R)、前記緑(G)および前記青(B)が配置され、他方の段に前記シアン(C)、前記マゼンタ(M)および前記イエロー(Y)が配置され、前記一方の段と前記他方の段との間に前記無色透光性のブランクの領域を有する、請求項1に記載の顕微鏡画像校正用スライドガラス。
- 少なくとも、透光部を有する第1の保護基材と、顕微鏡の透過光により観察可能な複数の校正用パターンと、スペーサーと、透光部を有する第2の保護基材とにより構成されてなる顕微鏡画像校正用スライドガラスであって、
前記第1の保護基材および前記第2の保護基材は、薄板状であり、
前記校正用パターンの各々は、前記顕微鏡の倍率の異なる対物レンズに対応して設けられ、前記顕微鏡の前記対物レンズ毎の視野内に収め得るサイズの薄板状のものであり、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間に挟持され重ならないように配置されてなり、
前記スペーサーは、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間にあって、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、複数の前記校正用パターンを固定するように配置されてなり、
前記校正用パターンは、複数の独立した薄板状の校正用パターンチップにより構成されてなり、
前記校正用パターンあるいは前記校正用パターンチップのいずれか一方は、対応する前記透光部よりサイズが大きく、対応する前記透光部を全て覆いさらに外周部を超えている、顕微鏡画像校正用スライドガラス。 - 少なくとも、透光部を有する第1の保護基材と、顕微鏡の透過光により観察可能な複数の校正用パターンと、スペーサーと、透光部を有する第2の保護基材とにより構成されてなる顕微鏡画像校正用スライドガラスであって、
前記第1の保護基材および前記第2の保護基材は、薄板状であり、
前記校正用パターンの各々は、前記顕微鏡の倍率の異なる対物レンズに対応して設けられ、前記顕微鏡の前記対物レンズ毎の視野内に収め得るサイズの薄板状のものであり、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間に挟持され重ならないように配置されてなり、
前記スペーサーは、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間にあって、前記第1の保護基材と前記第2の保護基材との間隙を保持するように配置されてなり、且つ、複数の前記校正用パターンを固定するように配置されてなり、
前記接着層が、前記第1の保護基材と前記校正用パターンとの間および前記第2の保護基材と前記校正用パターンとの間の少なくとも一方に設けられている、顕微鏡画像校正用スライドガラス。
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